JP2019152588A - 対象物検出装置 - Google Patents

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恵都 安藤
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Hoshifumi Ichiyanagi
星文 一柳
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Abstract

【課題】対象物検出装置の小型化を実現しつつ、投受光範囲を広げて対象物の検出精度を向上させる。【解決手段】対象物検出装置100は、光走査部3の鏡3aを回転させることで、発光素子11からの測定光を鏡3aで反射して所定範囲に走査し、所定範囲にある対象物からの反射光を鏡3aで反射して受光素子21に導き、受光素子21が受光状態に応じて出力する受光信号に基づいて、対象物や対象物までの距離を検出する。測定光が鏡3aの回転軸Qに対して垂直な方向や傾斜した方向から鏡3aに入射するように、発光素子11を鏡3aの側方に配置し、鏡3aの側面に、測定光を反射する投光用反射面3b、3cと、反射光を反射する受光用反射面3d、3eを設ける。投光用反射面3b、3cと、それぞれに対応する受光用反射面3d、3eとは、回転軸Qの軸方向に配列されており、回転軸Qに対する投光用反射面3b、3cの角度は異なっている。【選択図】図3

Description

本発明は、発光素子から測定光を投光して、対象物からの反射光を受光素子で受光することにより、対象物または対象物までの距離を検出する対象物検出装置に関する。
たとえば衝突防止機能を有する車両には、レーザレーダのような対象物検出装置が搭載されている。この対象物検出装置は、車両の周辺に存在する他の車両、人、道路、およびその他物体などを対象物として検出したり、該対象物までの距離を検出したりする。
対象物検出装置には、電波式のものと、光学式のものとがある。そのうち、光学式の対象物検出装置には、たとえば特許文献1〜3に開示されているように、発光することで測定光を投射する発光素子と、測定光の所定範囲にある対象物での反射光を受光する受光素子などが備わっている。発光素子としては、レーザダイオードなどが用いられ、受光素子としては、フォトダイオードやアバランシェフォトダイオードなどが用いられる。
対象物検出装置では、対象物の検出範囲を広くすることが求められている。そこで、たとえば特許文献1および特許文献2では光走査部を用いている。光走査部は、回転軸を中心に回転可能な鏡(ポリゴンミラー、回転体)を有している。回転軸の周囲にある鏡の側面には、複数(4つ)の反射面が設けられていて、該各反射面は、回転軸に対して異なる角度で傾斜している。
特許文献1では、鏡の回転軸の軸方向の一方側に、各発光素子が配置されていて、各発光素子から投射された測定光(レーザ光)が、回転軸に対して平行な方向から鏡の各反射面に入射する。特許文献2では、鏡の反射面と対向する側方に、発光素子が配置されていて、発光素子から投射された測定光が、回転軸に対して垂直な方向から各反射面に入射する。そして、鏡が回転軸を中心に回転することで、測定光が各反射面で反射されて、所定範囲に走査される。また、所定範囲にある対象物での反射光が、鏡の各反射面で反射されて、受光素子に導かれる。これにより、発光素子や受光素子を多数用いなくても、測定光と反射光の投受光範囲が、鏡の回転軸に対して垂直な面内と平行な面内に広がる。
また、特許文献3では、発光素子と車両のフロントガラスとの間に、投光光学系が設けられている。投光光学系の入射面(発光素子側を向いた面)は、単一のシリンドリカルレンズから成り、該入射面全体が水平方向に対してコリメータレンズとして機能する。投光光学系の出射面(フロントガラス側を向いた面)は、複数のシリンドリカルレンズが水平方向に配列されたレンズアレイ(またはレンチキュラレンズ)から成る。発光素子からの測定光は、投光光学系の入射面で水平方向の平行光に変換された後、投光光学系の出射面で水平面内の複数の方向へ拡散されて、フロントガラスを経由し、車両の前方の所定範囲へ投光される。つまり、レンズアレイにより測定光の投光範囲が水平方向に広がる。
特開2017−15404号公報 特開2014−71029号公報 特開2014−209078号公報
発光素子や受光素子を多数用いなくても、光走査部の鏡を回転させることで、測定光や反射光の投受光範囲が鏡の回転軸に対して垂直な方向に広がる。また、鏡の各反射面の回転軸に対する角度を異ならせることで、測定光や反射光の投受光範囲が鏡の回転軸に対して平行な方向に広がる。しかし、特許文献1のように、測定光が鏡の回転軸に対して平行な方向から鏡の各反射面に入射するように、回転軸の軸方向に発光素子を配置した場合、回転軸に対して平行な方向に対象物検出装置が大型化してしまう。
また、特許文献2のように、鏡の回転軸に対して垂直な方向や傾斜した方向から測定光や反射光を鏡の各反射面に入射させた場合、測定光や反射光に歪みが生じて、測定光や反射光の投受光範囲が鏡の回転軸に対して平行な方向に狭くなってしまう。また、反射面で歪んだ反射光が、該反射光の基となる測定光を投射した発光素子に対応する受光素子で受光されず、受光素子から出力される受光信号に基づいて、対象物や対象物までの距離を検出できなくなるおそれがある。さらに、鏡の同一の反射面で測定光と反射光とを反射させた場合、測定光と反射光が当該反射面で入り乱れて、迷光が生じ、該迷光が受光素子で受光されることによって、対象物や対象物までの距離の検出精度が低下してしまう。
本発明は、対象物検出装置の小型化を実現しつつ、投受光範囲を広げて対象物の検出精度を向上させることを課題とする。
本発明による対象物検出装置は、発光することにより測定光を投射する発光素子と、光を受光して受光信号を出力する受光素子と、鏡を有し、該鏡を回転させることにより、発光素子から投射された測定光を鏡で反射して所定範囲に走査し、該測定光の所定範囲にある対象物での反射光を鏡で反射して受光素子に導く光走査部と、受光素子が反射光の受光状態に応じて出力する受光信号に基づいて、対象物または対象物までの距離を検出する検出部とを備える。そして、測定光が鏡の回転軸に対して垂直な方向または傾斜した方向から鏡に入射するように、発光素子は鏡の側方に配置される。鏡の側面には、測定光を反射する投光用反射面が複数設けられているとともに、投光用反射面で反射された測定光の対象物での反射光を反射する受光用反射面が、投光用反射面に対応して複数設けられている。対応する投光用反射面と受光用反射面は、回転軸の軸方向に配列されていて、回転軸に対する複数の投光用反射面の角度は異なっている。
上記によると、発光素子から投射された測定光が、鏡の回転軸に対して垂直な方向または傾斜した方向から鏡に入射するように、発光素子が鏡の側方に配置されているので、対象物検出装置が回転軸の軸方向に大型化するのを抑えて、対象物検出装置の小型化を実現することができる。また、鏡が回転することにより、測定光が鏡の各投光用反射面で反射されて所定範囲に投光され、該測定光の所定範囲にある対象物での反射光が、鏡の各受光用反射面で反射されて受光素子に導かれ、受光素子で受光される。このため、発光素子や受光素子を多数用いなくても、測定光や反射光の投受光範囲を広げることができる。また、回転軸に対する各投光用反射面の傾斜角度を異ならせているので、測定光の投光範囲を回転軸の軸方向に広げることができる。そして、このように測定光の投光範囲が広くなることで、広い範囲に存在する対象物に測定光を照射して、該対象物からの反射光を鏡の各受光用反射面を介して受光素子で受光することができ、反射光の受光範囲も回転軸の軸方向に広げることが可能となる。
また、対応する投光用反射面と受光用反射面とが分離されて、回転軸の軸方向に配列されているので、測定光と反射光とが鏡で入り乱れることはなく、迷光が鏡の付近で発生するのを抑制することができる。そして、迷光が受光素子で受光されることによって検出部による対象物や対象物までの距離の検出精度が低下するのも抑制することができる。
本発明において、複数の受光用反射面は、回転軸に対して平行に設けられていてもよい。
また、本発明において、発光素子は、投光用反射面のいずれかと対向するように配置されていてもよい。
また、本発明において、複数の投光用反射面のうち、少なくとも1つの投光用反射面は、回転軸に対して傾斜するように設けられていてもよい。
また、本発明において、複数の投光用反射面のうち、少なくとも1つの投光用反射面は、回転軸に対して平行に設けられていてもよい。
また、本発明において、発光素子は、回転軸に対して平行な方向に複数配列され、複数の投光用反射面で反射された各測定光の投光範囲が一部重なっていてもよい。
さらに、本発明において、鏡は、回転軸の軸方向が鉛直方向となるように配置され、発光素子と受光素子は、それぞれ鉛直方向に複数配列され、複数の投光用反射面のうち、少なくとも1つの投光用反射面は、上向きまたは下向きに傾斜するように設けられていてもよい。
本発明によれば、対象物検出装置の小型化を実現しつつ、投受光範囲を広げて対象物の検出精度を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態による対象物検出装置の電気ブロック図である。 図1の対象物検出装置が搭載された車両の正面図である。 第1実施形態の対象物検出装置の光学系を後方から見た図である。 図3の投光部を上方から見た図である。 図3の受光部を上方から見た図である。 図3の発光素子と受光素子の詳細を示した図である。 図3の鏡の投光用反射面による光反射状態を示した図である。 図3の鏡の投光用反射面による投光範囲を示した図である。 図3の対象物検出装置の投光状態を示した図である。 第2実施形態の光走査部の鏡を示した図である。 図9の鏡の投光用反射面による投光範囲を示した図である。 第3実施形態の光走査部の鏡を示した図である。 図11の鏡の投光用反射面による投光範囲を示した図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一符号を付してある。
図1は、実施形態の対象物検出装置100の電気ブロック図である。図2は、対象物検出装置100が搭載された車両30の正面図である。
対象物検出装置100は、車載用のレーザレーダから成る。図2に示すように自動四輪車から成る車両30の前部に、対象物検出装置100は設置される。そして、対象物検出装置100は、車両30の前方の所定範囲に対して光を投受光して、対象物を検出するとともに、該対象物までの距離を検出する。対象物は、車両30の前方の所定範囲に存在する他の車両、人、道路、またはその他の物体である。
他の例として、対象物検出装置100は、車両30の後部や左右側部に設置され、車両30の後方や左右側方の所定範囲に対して光を投受光して、対象物を検出してもよい。
図1に示すように、対象物検出装置100には、投光部1、受光部2、光走査部3、信号処理部4、制御部5、および出力部6が備わっている。
投光部1には、発光素子11と発光駆動回路12とが含まれている。発光素子11はLD(レーザダイオード)から構成され、発光することにより測定光(レーザ光)を投射する。発光駆動回路12は、発光素子11に駆動電流を供給して、発光素子11を発光させる。投光部1は、発光駆動回路12により発光素子11を発光させて、車両30の前方にある所定範囲へ測定光を投光する。
受光部2には、受光素子21が含まれている。受光素子21は、PD(フォトダイオード)から構成され、光を受光して該受光状態に応じた受光信号(電気信号)を出力する。投光部1から投光された測定光は所定範囲にある対象物で反射され、受光部2は該反射光を受光素子21により受光する。
光走査部3には、モータ3fと、該モータ3fを駆動するモータ駆動回路3mが含まれている。モータ3fは、後述する鏡3a(図3など)を回転させるためのアクチュエータである。
信号処理部4は、増幅回路4aとADC(アナログデジタルコンバータ)4bなどから構成されている。信号処理部4は、受光素子21から出力された受光信号を増幅回路4aにより増幅した後、所定の周期でサンプリングして、ADC4bによりデジタル信号に変換し、制御部5へ出力する。
制御部5は、マイクロコンピュータなどから構成されていて、対象物検出装置100の各部の動作を制御する。制御部5には、物体検出部5aが備わっている。物体検出部5aは、信号処理部4からの出力信号に基づいて、対象物と対象物までの距離を検出する。物体検出部5aは、本発明の「検出部」の一例である。
具体的には、物体検出部5aは、信号処理部4からの出力信号と所定の閾値とを比較して、出力信号が閾値以上であれば、対象物が有ると判断し、出力信号が閾値未満であれば、対象物が無いと判断する。また、物体検出部5aは、閾値以上である出力信号の最大値を検出し、該最大値に基づいて対象物による反射光の受光時刻を検出する。そして、反射光の受光時刻と発光素子11からの測定光の発射時刻とに基づいて、対象物までの距離を算出する(いわゆるTOF(Time of Flight)法)。
出力部6は、車両30に搭載された図示しないECU(電子制御装置)へ信号や情報を出力する回路から構成されている。制御部5は、物体検出部5aの検出結果を出力部6によりECUへ出力する。
図3は、第1実施形態の対象物検出装置100の光学系を後方(図4Aで対象物50と反対側)から見た図である。図4Aは、図3の投光部1を上方(図3で上側)から見た図である。図4Bは、図3の受光部2を上方から見た図である。図3と図4Aでは、鏡3aの向きが異なっている。図4Aと図4Bでは、鏡3aの向きが同一になっている。
対象物検出装置100の光学系は、発光素子11、投光レンズ13、鏡3a、透過カバー18、受光レンズ23、反射鏡22、および受光素子21から構成されている。
そのうち、発光素子11、投光レンズ13、鏡3a、および透過カバー18は、投光光学系であり、投光部1に含まれる。また、透過カバー18、鏡3a、受光レンズ23、反射鏡22、および受光素子21は、受光光学系であり、受光部2に含まれる。さらに、鏡3aは、光走査部3に含まれる。
これらの光学系は、図3〜図4Bに示すように、対象物検出装置100の筐体19内に収納されている。筐体19には、対象物50側に向かって開口する窓19aが設けられている。この窓19aを塞ぐように、透過カバー18が嵌合されている。
透過カバー18は、透光性を有する板材から成る。透過カバー18が車両30の前方の所定範囲を向くように、対象物検出装置100は車両30の前部に設置される。
図5は、発光素子11と受光素子21の詳細を示した図である。発光素子11は、4個のレーザダイオードLD〜LDから構成されている。(以下、「レーザダイオード」の記載を省略する。)これらのLD〜LDは、鉛直方向Yに配列されている。
受光素子21は、図5に示すように、16個のフォトダイオードPD〜PD16から構成されている。(以下、「フォトダイオード」の記載を省略する。)これらのPD〜PD16は、鉛直方向Yに配列されている。PD〜PD16は、4個ずつ各LD〜LDに対応している。詳しくは、PD〜PDはLDに対応し、PD〜PDはLDに対応し、PD〜PD12はLDに対応し、PD13〜PD16はLDに対応している。
図3などにおいて、投光レンズ13は、コリメータレンズから構成されている。投光レンズ13は、発光素子11と鏡3aの間に配置されている。受光レンズ23は、集光レンズから成る。反射鏡22は、受光レンズ23と受光素子21とに対して所定の角度で傾斜するように配置されている(図4B)。
図3に示すように、鏡3aの下方には、モータ3fが設けられている。モータ3fの回転軸3jの上端には、鏡3aが固定されている。モータ3fの回転軸3jに連動して、鏡3aは回転する。鏡3aの中心を通る一点鎖線Qは、鏡3aの回転軸である。この回転軸Qとモータ3fの回転軸3jとは、同一直線上にあって、鉛直方向Yに対して平行になっている。
鏡3aの発光素子11と対向する側面には、投光用反射面3b、3cが設けられており、鏡3aの受光素子21と対向する側面には、受光用反射面3d、3eが設けられている。投光用反射面3bの反対側に、投光用反射面3cが設けられ、受光用反射面3dの反対側に、受光用反射面3eが設けられている。また、投光用反射面3bと受光用反射面3d、および投光用反射面3cと受光用反射面3eは、それぞれ対をなして鉛直方向Yに配列されている。
投光用反射面3b、3cは、回転軸Qに対して傾斜するように設けられている。そのうち、一方の投光用反射面3bは、回転軸Qに対して所定の角度で上向きに傾斜するように設けられ、他方の投光用反射面3cは、回転軸Qに対して所定の角度で下向きに傾斜するように設けられている。投光用反射面3cの傾斜角度は、投光用反射面3bの傾斜角度より大きくなっている。一方、受光用反射面3d、3eは、それぞれ回転軸Qに対して平行に設けられている。
投光レンズ13、発光素子11、受光レンズ23、反射鏡22、および受光素子21は、鏡3aの側方に配置されている。また、投光レンズ13と発光素子11は、鏡3aの投光用反射面3b、3cと同等の高さの位置に配置されている。発光素子11のLD〜LD(図5)は、発光面が投光用反射面3b、3cのいずれかと対向するように配置されている。
そのため、LD〜LDから投射された測定光は、回転軸Qに対して平行な方向から鏡3aの各投光用反射面3b、3cに入射せず、回転軸Qに対して垂直な方向や傾斜した方向から各投光用反射面3b、3cに入射する。図3および図4Aでは、LD〜LDから投射された測定光のうち、該光の中心光軸上を進行する主測定光を1点鎖線の矢印で示している。この主測定光は、回転軸Qに対して垂直な方向から各投光用反射面3b、3cに入射する。
各投光用反射面3b、3cは、発光素子11から投射された測定光を反射する。各投光用反射面3b、3cが透過カバー18側の所定の方向を向いているときに、各投光用反射面3b、3cで反射された測定光は、透過カバー18を透過して、筐体19外の所定範囲へ投光される。
受光レンズ23、反射鏡22、および受光素子21は、鏡3aの投光用反射面3d、3eと同等の高さの位置に配置されている。受光素子21のPD〜PD16(図5)は、受光面が反射鏡22側を向くように配置されている。
所定範囲にある対象物50からの反射光は透過カバー18を透過して、各受光用反射面3d、3eに入射する。各受光用反射面3d、3eは、透過カバー18側の所定の方向を向いているときに、透過カバー18から入射した反射光を受光レンズ23へ向けて反射する。図3および図4Bでは、対象物50からの反射光のうち、該光の中心光軸上を進行する主反射光を2点鎖線の矢印で示している。
また、投光用反射面3bで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、投光用反射面3bに対応する受光用反射面3dで反射されて、受光レンズ23と反射鏡22を経由して受光素子21へ導かれる。投光用反射面3cで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、投光用反射面3cに対応する受光用反射面3eで反射されて、受光レンズ23と反射鏡22を経由して受光素子21へ導かれる。
図3に示すように、筐体19内は、遮光板17により上下に仕切られている。遮光板17より上方の投光空間には、発光素子11、投光レンズ13、および鏡3aの投光用反射面3b、3cが配置されている。遮光板17より下方の受光空間には、受光素子21、反射鏡22、受光レンズ23、および鏡3aの受光用反射面3d、3eなどが配置されている。
対象物50を検出する際の投受光経路は、図3〜図4Bに1点鎖線と2点鎖線の矢印で示すとおりである。なお、図3に示す鏡3aは、その形状が最も分かり易くなるように、図4Aおよび図4Bにおける鏡3aの長辺がX方向に対して垂直となった状態を示している。図3の鏡3aの状態では、実際には測定光や反射光を対象物50に対して投受光することはできない。図4Aおよび図4Bに示す鏡3aの状態では、実際に測定光や反射光を対象物50に対して投受光することができる。
図3および図4Aに1点鎖線の矢印で示すように、発光素子11(図5の各LD〜LD)から投射された測定光は、投光レンズ13により所定の方向の平行光に変換されて、鏡3aのいずれかの投光用反射面3b、3cに入射する。この際、モータ3fの駆動により、鏡3aが回転軸Qを中心に回転することで、いずれかの投光用反射面3b、3cが対象物50側を向いた所定角度となる(たとえば図4Aおよび図4Bに示す鏡3aの状態)。これにより、測定光がいずれかの投光用反射領域3b、3cで反射されて、透過カバー18を透過し、筐体19外の所定範囲に投光される。また、鏡3aの回転により、投光用反射面3b、3cの向きが変わることで、測定光が水平方向Xに走査される。
図4Aに示す走査角度Zhは、発光素子11からの測定光が鏡3aの投光用反射領域3b、3cにより反射されて、対象物検出装置100から投光される所定範囲(上面視)である。
上記のように、対象物検出装置100から所定範囲に投光された測定光は、所定範囲にある対象物50で反射される。その反射光は、図4Aおよび図4Bに2点鎖線の矢印で示すように、対象物検出装置100に向かって進行し、透過カバー18を透過して、鏡3aのいずれかの受光用反射面3d、3eに入射する(図4B)。この際、モータ3fの駆動により、鏡3aが回転軸Qを中心に回転することで、いずれかの受光用反射面3d、3eが対象物50側を向いた所定角度となる(たとえば図4Aおよび図4Bに示す鏡3aの状態)。これにより、対象物50からの反射光が、いずれかの受光用反射面3d、3eで反射して、受光レンズ23に入射する(図3も参照)。そして、反射光は、受光レンズ23で集光された後、反射鏡22で反射して、受光素子21で受光される。つまり、鏡3aは、対象物50からの反射光を受光用反射面3d、3eで水平方向Xに走査して、該反射光を受光レンズ23と反射鏡22を介して受光素子21へ導く。この際、各LD〜LDが発した測定光の対象物50による反射光は、対応するPD〜PD16で受光される。
図4Bに示す走査角度Zhは、対象物50からの反射光が鏡3aの受光用反射面3d、3eにより反射されて、受光素子21で受光される所定範囲(上面視)である。本例では、図4Aに示す走査角度Zhと図4Bに示す走査角度Zhとは同等になっている。走査角度Zhは、対象物検出装置100による対象物50の水平方向Xの検出範囲でもある。
図6は、鏡3aの投光用反射面3b、3cによる光反射状態を示した図である。図6では、発光素子11、投光レンズ13、および鏡3aの投光用反射面3b、3cを側方(図3と同じ方向)から見た状態を模式的に示している。
発光素子11のLD〜LDから投射された測定光は、投光レンズ13を経由した後、鏡3aのいずれかの投光用反射面3b、3cに入射する。図6では、LD〜LDから投射された測定光のうち、該光の中心光軸上を進行する主測定光を矢印で示している。この主測定光は、回転軸Qに対して垂直な方向からいずれかの投光用反射面3b、3cに入射する。
図6(a)に矢印で示すように、回転軸Qに対して上向きに傾斜した投光用反射面3bに、主測定光が回転軸Qに対して垂直に入射した場合は、主測定光が投光用反射面3bにより上向きに反射される。また、図6(b)に矢印で示すように、回転軸Qに対して下向きに傾斜した投光用反射面3cに、主測定光が回転軸Qに対して垂直に入射した場合は、主測定光が投光用反射面3cにより下向きに反射される。
各LD〜LDから投射された測定光の一部光は、投光レンズ13を経由した後、回転軸Qに対して傾斜した方向からいずれかの投光用反射面3b、3cに入射する。そして、その一部光はいずれかの投光用反射面3b、3cにより、上向き、下向き、または水平に反射される(図示省略)。
上記のように各投光用反射面3b、3cで反射された測定光は、鉛直方向Yに拡散されながら、透過カバー18を透過して、車両30の前方へ投光される。
図7は、鏡3aの投光用反射面3b、3cで反射された測定光の投光範囲を示した図である。図7において、縦軸は水平面(=0°)に対する測定光の投光角度を示し、横軸は測定光の水平方向Xの走査角度(図4Aの走査角度Zh)を示している。後述する図10および図12においても同様である。
投光用反射面3bで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zvbは、投光用反射面3bによる走査が開始されてからしばらくの間は、0°から上方の角度+θ1まで鉛直方向Y(図6)に広がる。また、投光用反射面3cで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zvcは、投光用反射面3cによる走査が開始されてからしばらくの間は、0°から下方の角度−θ2まで鉛直方向Y(図6)に広がる。
然るに、鏡3aがさらに回転して走査角度Zhがある程度まで大きくなると、投光用反射面3b、3cに対する測定光の水平方向Xの入射角が所定角度以下になって、投光用反射面3b、3cで測定光が反射されたときに、測定光に歪みが生じてしまう。このため、鏡3aの回転により投光用反射面3b、3cの向きが変化するに連れて(走査角度Zhが大きくなるに連れて)、測定光の投光範囲Zvbの上端が下がって、投光範囲Zvbが鉛直方向Yに狭くなり、また、測定光の投光範囲Zvcの下端が上がって、投光範囲Zvcが鉛直方向Yに狭くなる。
このような測定光の投光範囲Zvb、Zvcの狭小化をできるだけ小さく抑えるように、投光用反射面3b、3cの面積と回転軸Qに対する角度とが設定されている。他の例として、鏡3aに設ける投光用反射面の数を調整することでも、測定光の投光範囲の狭小化を抑制することができる。また、車両30が走行する路面より下方や、遠距離にある対象物50の上方などのような、対象物50を検出する必要性の低い位置に、投光範囲Zvb、Zvcの狭小化された部分を設定してもよい。
図8は、対象物検出装置100の投光状態を示した図である。図8では、対象物検出装置100の投光状態を車両30の側方から見た状態を示している。
鏡3aの投光用反射面3b、3cで反射されて車両30の前方に投光された測定光の投光範囲Zvは、図8にハッチングで示すように鉛直方向Yに広がる。この測定光の投光範囲Zvには、車両30に設置された対象物検出装置100の位置から水平な方向と斜め上下方向とが含まれる。
一方、従来のように鏡3aの受光用反射面を回転軸Qに対して傾斜するように設けた場合、受光用反射面の向きによって、対象物50からの反射光が受光用反射面で反射されたときに、反射光に歪みが生じて、受光素子21で受光可能な反射光の受光範囲が、鉛直方向Yに狭くなってしまう。また、受光用反射面で歪んだ反射光が、該反射光の基となる測定光を投射したLD〜LDに対応するPD〜PD16で受光されず、該PD〜PD16から出力される受光信号に基づいて、物体検出部5aが対象物50や対象物50までの距離を検出することができないおそれがある。
然るに、上記実施形態の受光用反射面3d、3eは、回転軸Qに対して平行に設けられており、回転軸Qに対して傾斜していないので、鏡3aの回転により受光用反射面3d、3eの向きが変化しても、対象物50からの反射光が受光用反射面3d、3eで反射されたときに、反射光に歪みが生じず、反射光の受光範囲が鉛直方向Yに狭くなることはない。このため、測定光を投射したLD〜LDに対応するPD〜PD16で、該測定光の対象物50による反射光を受光して、該PD〜PD16から出力される受光信号に基づき、物体検出部5aで対象物50や対象物50までの距離を確実に検出することができる。
以上の実施形態によると、発光素子11から投射された測定光が、回転軸Qに対して垂直な方向や傾斜した方向から鏡3aに入射するように、発光素子11が鏡3aの側方に配置されている。また、回転軸Qの軸方向が鉛直方向Yとなるように、鏡3aが配置されている。このため、対象物検出装置100が鉛直方向Yに大型化するのを抑えて、対象物検出装置100の小型化を実現することができる。
また、鏡3aが回転することにより、測定光が鏡3aの各投光用反射面3b、3cで反射されて所定範囲に投光され、該測定光の所定範囲にある対象物50での反射光が鏡3aの各受光用反射面3d、3eで反射されて受光素子21に導かれる。このため、発光素子11として多数のLDを用いたり受光素子21として多数のPDを用いたりしなくても、測定光や反射光の投受光範囲を水平方向Xに広げることができる。また、回転軸Qに対する各投光用反射面3b、3cの傾斜角度を異ならせているので、鉛直方向Yに測定光の投光範囲Zvを広げることができる。そして、このように測定光の投光範囲Zvが広くなることで、広い範囲に存在する対象物に測定光を照射して、該対象物からの反射光を鏡3aの各受光用反射面3d、3eを介して受光素子21で受光することができ、反射光の受光範囲も鉛直方向Yに広げることが可能となる。
また、対応する投光用反射面3b、3cと受光用反射面3d、3eとが上下に分離されて、回転軸Qの軸方向に配列されているので、測定光と反射光とが鏡3aで入り乱れることはなく、迷光が鏡3aの付近で発生することを抑制することができる。そして、迷光が受光素子21で受光されることによって物体検出部5aによる対象物50や対象物50までの距離の検出精度が低下することも抑制することができる。
さらに、各受光用反射面3d、3eは、共に回転軸Qに対して平行であって傾斜していないので、鏡3aの回転により各受光用反射面3d、3eの向きが変化しても、各受光用反射面3d、3eで反射光が反射されたときに、反射光に歪みが生じるのを抑制することができる。このため、反射光の受光範囲が鉛直方向Yに狭くならず、測定光を投射したLD〜LDに対応するPD〜PD16で、該測定光の対象物50による反射光を受光することができる。そして、当該PD〜PD16から出力される受光信号に基づき、物体検出部5aで対象物50や対象物50までの距離を高い精度で検出することができる。
また、以上の実施形態では、発光素子11が投光用反射面3b、3cのいずれかと対向するように配置されているので、筐体19内における発光素子11と鏡3aの占有スペースを鉛直方向Yに小さくして、対象物検出装置100をより小型化することができる。また、発光素子11のLD〜LDの発光面が鏡3aの投光用反射面3b、3cのいずれかと対向するように配置されているので、各LD〜LDから投射された測定光のうち、主測定光を回転軸Qに対して垂直な方向から投光用反射面3b、3cに入射させることができる。そして、測定光を投光用反射面3b、3cで反射して、鉛直方向Yに広がるように投光することができる。
さらに、以上の実施形態では、鏡3aの投光用反射面3b、3cが、回転軸Qに対して異なる角度で傾斜するように設けられているので、測定光の投光範囲Zvを鉛直方向Yに一層広げることができる。特に、一方の投光用反射面3bを上向きに傾斜するように設け、他方の投光用反射面3cを下向きに傾斜するように設けているので、測定光の投光範囲Zvを上下両方に広げることができる。
図9は、第2実施形態の光走査部3の鏡3a’を示した図である。この鏡3a’を、第1実施形態の鏡3aに代えて、対象物検出装置100に用いる。
鏡3a’の発光素子11(図3)と対向する側面には、投光用反射面3f、3gが設けられており、鏡3a’の受光素子21(図3)と対向する側面には、受光用反射面3d、3eが設けられている。投光用反射面3fの反対側に、投光用反射面3gが設けられ、受光用反射面3dの反対側に、受光用反射面3eが設けられている。投光用反射面3fと受光用反射面3d、および投光用反射面3gと受光用反射面3eは、それぞれ対をなして鉛直方向Yに配列されている。投光用反射面3fは、回転軸Qに対して所定の角度で上向きに傾斜するように設けられている。投光用反射面3gは、回転軸Qに対して平行に設けられている。
回転軸Qを中心とした鏡3a’の回転により、投光用反射面3fが所定の方向を向いているときに、発光素子11から投射された測定光が、投光用反射面3fにより上向きに反射されて、所定範囲へ投光される。また、投光用反射面3gが所定の方向を向いているときに、発光素子11から投射された測定光が、投光用反射面3gにより下向きまたは水平に反射されて、所定範囲へ投光される。
図10は、鏡3a’の投光用反射面3f、3gによる投光範囲を示した図である。投光用反射面3fで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zvfは、投光用反射面3fによる走査が開始されてからしばらくの間は、角度θ4から角度θ3まで鉛直方向Yに広がる。角度θ3、θ4は、水平面(=0°)に対して上向きに傾斜した角度であり、角度θ3の絶対値は角度θ4の絶対値より大きい。鏡3aがさらに回転して走査角度Zhがある程度まで大きくなると、投光用反射面3fに対する測定光の水平方向Xの入射角が所定角度以下になって、投光用反射面3fで測定光が反射されたときに、測定光に歪みが生じてしまう。このため、鏡3a’の回転により投光用反射面3fの向きが変化するに連れて(走査角度Zhが大きくなるに連れて)、測定光の投光範囲Zvfの上端が下がって、投光範囲Zvfが鉛直方向Yに狭くなる。
対して、投光用反射面3gで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zvgは、投光用反射面3gによる走査が開始されてから終了するまでの間、つまり走査角度Zhの全域にわたって、角度θ4から角度θ5までの広がりを維持し、鉛直方向Yに狭くなることはない。角度θ4から角度θ5の間に0°(水平面)が存在する。角度θ5の絶対値は、角度θ4の絶対値より大きい。
測定光の投光範囲Zvfの狭小化をできるだけ小さく抑えるように、投光用反射面3f、3gの面積、投光用反射面3f、3gの回転軸Qに対する角度、および投光用反射面3gによる投光範囲Zvgが設定されている。
投光用反射面3fで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、対応する受光用反射面3dで反射されて、受光素子21へ導かれる。また、投光用反射面3gで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、対応する受光用反射面3eで反射されて、受光素子21へ導かれる。
上記第2実施形態によっても、対象物検出装置100の小型化を実現しつつ、投受光範囲を水平方向Xと鉛直方向Yに広げて、対象物50の検出精度を向上させることが可能となる。
また、車両30の前方では、車両30と同等の高さより上方の範囲と比べて、車両30と同等の高さから路面までの範囲の方が、他の車両、人、路面、およびその他の物体などの対象物50の存在率が高い。これを考慮して、第2実施形態では、投光用反射面3fを回転軸Qに対して斜め上向きの角度で設け、投光用反射面3gを回転軸Qに対して平行に設けている。このため、投光用反射面3fで測定光を反射したときに、測定光に歪みが生じて、投光用反射面3fで反射された測定光の投光範囲Zvfが鉛直方向Yに狭くなっても、該狭小化部分を車両30と同等の高さより上方の範囲に設定することで、対象物50の検出性能が損なわれるのを抑えることができる。また、投光用反射面3gで測定光を反射したときに、測定光に歪みが生じなくなり、投光用反射面3gの向きが変化しても、投光用反射面3gで反射された測定光の投光範囲Zvgが鉛直方向Yに狭くなるのを防止することができる。そして、車両30の前方における、車両30と同等の高さから路面までの範囲に対して、測定光を投光用反射面3gにより投光することで、当該範囲にある対象物50を確実に捉えて、物体検出部5aにより当該対象物50や当該対象物50までの距離を高い精度で検出することができる。
図11は、第3実施形態の光走査部3の鏡3a”を示した図である。図11では、(a)に鏡3a”の正面図を示し、(b)に鏡3a”の右側面図を示している。この鏡3a”を、第1実施形態の鏡3aに代えて、対象物検出装置100に用いる。
鏡3a”の発光素子11(図3)と対向する側面には、投光用反射面3h、3i、3j、3kが設けられており、鏡3a”の受光素子21(図3)と対向する側面には、受光用反射面3p、3q、3r、3sが設けられている。投光用反射面3hの反対側に、投光用反射面3iが設けられ、投光用反射面3jの反対側に、投光用反射面3kが設けられている。また、受光用反射面3pの反対側に、受光用反射面3qが設けられ、受光用反射面3rの反対側に、受光用反射面3sが設けられている。投光用反射面3hと受光用反射面3p、投光用反射面3iと受光用反射面3q、投光用反射面3jと受光用反射面3r、および投光用反射面3kと受光用反射面3sは、それぞれ対をなして鉛直方向Yに配列されている。
投光用反射面3h〜3kは、回転軸Qに対して異なる角度で設けられている。投光用反射面3hは、回転軸Qに対して上向きの所定の角度で傾斜するように設けられている。投光用反射面3iは、回転軸Qに対して平行に設けられている。投光用反射面3j、3kは、回転軸Qに対して下向きの所定の角度で傾斜するように設けられている。投光用反射面3jの傾斜角度は、投光用反射面3kの傾斜角度より大きくなっている。受光用反射面3p〜3sは、回転軸Qに対して平行に設けられている。
回転軸Qを中心とした鏡3a”の回転により、投光用反射面3hが所定の方向を向いているときに、発光素子11から投射された測定光が、投光用反射面3hにより上向きに反射されて、所定範囲へ投光される。また、投光用反射面3iが所定の方向を向いているときに、発光素子11から投射された測定光が、投光用反射面3iにより上向きまたは水平に反射されて、所定範囲へ投光される。また、投光用反射面3kが所定の方向を向いているときに、発光素子11から投射された測定光が、投光用反射面3kにより水平または下向きに反射されて、所定範囲へ投光される。さらに、投光用反射面3jが所定の方向を向いているときに、発光素子11から投射された測定光が、投光用反射面3jにより下向きに反射されて、所定範囲へ投光される。
図12は、鏡3a”の投光用反射面3h〜3kによる投光範囲を示した図である。投光用反射面3hで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zvhは、投光用反射面3hによる走査が開始されてからしばらくの間は、角度θ5から角度θ7まで鉛直方向Yに広がる。角度θ5、θ7は、水平面に対して上向きに傾斜した角度であり、角度θ5の絶対値は角度θ7の絶対値より大きい。鏡3a”がさらに回転して走査角度Zhがある程度まで大きくなると、投光用反射面3hで測定光が反射されたときに、測定光に歪みが生じてしまう。このため、鏡3a”の回転により投光用反射面3hの向きが変化するに連れて(走査角度Zhが大きくなるに連れて)、測定光の投光範囲Zvhの上端が下がって、投光範囲Zvhが鉛直方向Yに狭くなる。
投光用反射面3iで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zviは、投光用反射面3iによる走査が開始されてから終了するまでの間、つまり走査角度Zhの全域にわたって、角度θ6から角度θ9までの広がりを維持し、鉛直方向Yに狭くなることはない。角度θ6は、水平面に対して上向きに傾斜した角度であり、角度θ9は、水平面に対して下向きに傾斜した角度である。角度θ6の絶対値は角度θ9や角度θ7の絶対値より大きい。
投光用反射面3kで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zvkは、投光用反射面3kによる走査が開始されてからしばらくの間は、角度θ8から角度θ11まで鉛直方向Yに広がる。投光用反射面3jで反射されて車両30の前方へ投光された測定光の投光範囲Zvjは、投光用反射面3jによる走査が開始されてからしばらくの間は、角度θ10から角度θ12まで鉛直方向Yに広がる。角度θ8は、水平面に対して上向きに傾斜した角度であり、角度θ10、θ11、θ12は、水平面に対して下向きに傾斜した角度である。角度θ8と角度θ9の間に、0°が存在する。角度θ8の絶対値は角度θ7の絶対値より小さい。角度θ10の絶対値は角度θ9の絶対値より大きく、角度θ11の絶対値は角度θ10の絶対値より大きく、角度θ12の絶対値は角度θ11の絶対値より大きい。
鏡3a”がさらに回転して走査角度Zhがある程度まで大きくなると、投光用反射面3j、3kで測定光が反射されたときに、測定光に歪みが生じてしまう。このため、鏡3a”の回転により投光用反射面3j、3kの向きが変化するに連れて(走査角度Zhが大きくなるに連れて)、測定光の投光範囲Zvj、Zvkの下端が上がって、投光範囲Zvj、Zvkが鉛直方向Yに狭くなる。
投光用反射面3hによる測定光の投光範囲Zvhと、投光用反射面3iによる測定光の投光範囲Zviとは、一部重なっている。投光用反射面3iによる測定光の投光範囲Zviと、投光用反射面3kによる測定光の投光範囲Zvkとは、一部重なっている。投光用反射面3kによる測定光の投光範囲Zvkと、投光用反射面3jによる測定光の投光範囲Zvjとは、一部重なっている。そして、投光用反射面3kによる測定光の投光範囲Zvkが鉛直方向Yに狭くなった部分は、投光用反射面3jによる測定光の投光範囲Zvjに包含されている。つまり、投光用反射面3j、3kの回転軸Qに対する角度を調整することで、投光範囲Zvkの狭くなった部分を投光範囲Zvjで補っている。
投光範囲Zvh、Zvjの狭小化の度合いは、投光用反射面3h、3jの面積、投光用反射面3h、3jの回転軸Qに対する角度、または投光範囲Zvh、Zvjの大きさなどを調整することで、できるだけ小さく抑えることができる。また、対象物50を検出する必要性の低い位置に、投光範囲Zvh、Zvkの狭小化された部分を設定してもよい。
投光用反射面3hで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、対応する受光用反射面3pで反射されて、受光素子21へ導かれる。投光用反射面3iで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、対応する受光用反射面3qで反射されて、受光素子21へ導かれる。投光用反射面3jで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、対応する受光用反射面3rで反射されて、受光素子21へ導かれる。投光用反射面3kで反射されて所定範囲へ投光された測定光の対象物50による反射光は、対応する受光用反射面3sで反射されて、受光素子21へ導かれる。
上記第3実施形態によっても、対象物検出装置100の小型化を実現しつつ、投受光範囲を水平方向Xと鉛直方向Yに広げて、対象物50の検出精度を向上させることが可能となる。
また、投光用反射面3h、3i、3j、3kによる測定光の投光範囲Zvh、Zvi、Zvj、Zvkのうち、上下に隣接する投光範囲同士は一部重なっているので、該重なった部分に高い頻度で測定光を投光して、対象物50の検出感度を上げることができる。また、投光用反射面3kの向きによって投光範囲Zvkが鉛直方向Yに狭くなっても、その狭くなった部分に対して、投光用反射面3jにより測定光を投光することができる。このため、測定光の投光範囲Zv(図8)の全域において、測定光の非投光領域が存在するのを防止することができる。
本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、以上の実施形態では、光走査部3の鏡3a、3a’、 3a”に、投光用反射面と受光用反射面をそれぞれ2つまたは4つ設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。投光用反射面と受光用反射面は、それぞれ3つまたは5つ以上設けてもよい。また、1つの投光用反射面と1つの受光用反射面を対応させるだけでなく、たとえば1つの投光用反射面に2つ以上の受光用反射面を対応させたり、2つ以上の投光用反射面に1つの受光用反射面を対応させたりしてもよい。
また、以上の実施形態では、発光素子11から投射された測定光のうち、主測定光を鏡3aの回転軸Qに対して垂直な方向から各投光用反射面に入射させた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。主測定光を回転軸Qに対して平行でもなく垂直でもない斜め方向から、各投光用反射面に入射させてもよい。また、発光素子11が投射した測定光を、レンズやその他の鏡などを経由させて、各投光用反射面に入射させてもよい。
また、以上の実施形態では、鏡3aの各受光用反射面を回転軸Qに対して平行に設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。たとえば、各受光用反射面を回転軸Qに対して傾斜するように設けてもよい。
また、以上の実施形態では、鏡3aの複数の投光用反射面のうち、1つを上向きに傾斜するように設け、他を回転軸Qに対して平行または下向きに傾斜するように設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。たとえば、複数の投光用反射面のうち、2つ以上を上向きに傾斜するように設け、他を回転軸Qに対して平行または下向きに傾斜するように設けてもよい。または、鏡の全ての投光用反射面を上向きに設けたり、下向きに設けたりしてもよい。
また、以上の実施形態では、鏡3aの回転軸Qを鉛直方向Yに対して平行に配置して、鏡3aの回転により測定光を水平方向Xに走査し、各投光用反射面の回転軸Qに対する角度を異ならせることで、測定光の投光範囲Zvを鉛直方向Yに広げた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。たとえば、鏡3aの回転軸Qを、水平方向Xに対して平行に配置してもよいし、水平方向Xまたは鉛直方向Yに対して傾斜するように配置してもよい。そして、鏡3aの回転により、測定光を水平方向X以外の方向に走査してもよい。また、各投光用反射面の回転軸Qに対する角度を異ならせることで、測定光の投光範囲を鉛直方向Y以外の方向に広げてもよい。
また、以上の実施形態では、発光素子11であるLDと受光素子21であるPDを、それぞれ鉛直方向Yに複数配列した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。LDやPDは鉛直方向Y以外の方向に複数配列してもよい。
また、以上の実施形態では、発光素子11としてLDを用い、受光素子21としてPDを用いた例を示したが、本発明はこれらのみに限定するものではない。LD以外の発光素子を適宜数用いてもよい。また、たとえばAPD(Avalanche Photo Diode)や、ガイガーモードのAPDであるSPAD(Single Photon Avalanche Diode)や、SPADを複数並列に接続して成るMPPC(Multi-Pixel Photon Counter)などを、受光素子として用いてもよい。また、発光素子と受光素子は、それぞれ1つずつまたは複数用いてもよい。発光素子または受光素子を複数用いる場合は、当該素子を鉛直方向Y以外の方向に配列してもよい。つまり、発光素子と受光素子の設置数と配列形態は適宜選択すればよい。
また、以上の実施形態では、筐体19内の上方に投光光学系を設け、下方に受光光学系を設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではなく、筐体19内の下方に投光光学系を設け、上方に受光光学系を設けてもよい。
さらに、以上の実施形態では、車載用のレーザレーダから成る対象物検出装置100に本発明を適用した例を挙げたが、その他の用途の対象物検出装置に対しても、本発明を適用することは可能である。
3 光走査部
3a、3a’、3a” 鏡
3b、3c、3f、3g、3h、3i、3j、3k 投光用反射面
3d、3e、3p、3q、3r、3s 受光用反射面
5a 物体検出部(検出部)
11 発光素子
21 受光素子
50 対象物
100 対象物検出装置
Q 回転軸
Y 鉛直方向
Zh 走査角度(所定範囲)
Zv、Zvb、Zvc、Zvf、Zvg、Zvh、Zvi、Zvj、Zvk 投光範囲

Claims (7)

  1. 発光することにより測定光を投射する発光素子と、
    光を受光して受光信号を出力する受光素子と、
    鏡を有し、該鏡を回転させることにより、前記発光素子から投射された前記測定光を前記鏡で反射して所定範囲に走査し、該測定光の前記所定範囲にある対象物での反射光を前記鏡で反射して前記受光素子に導く光走査部と、
    前記受光素子が前記反射光の受光状態に応じて出力する前記受光信号に基づいて、前記対象物または前記対象物までの距離を検出する検出部と、を備えた対象物検出装置において、
    前記測定光が前記鏡の回転軸に対して垂直な方向または傾斜した方向から前記鏡に入射するように、前記発光素子は前記鏡の側方に配置され、
    前記鏡の側面には、前記測定光を反射する投光用反射面が複数設けられているとともに、前記投光用反射面で反射された前記測定光の前記対象物での前記反射光を反射する受光用反射面が、前記投光用反射面に対応して複数設けられ、
    対応する前記投光用反射面と前記受光用反射面は、前記回転軸の軸方向に配列され、
    前記回転軸に対する前記複数の投光用反射面の角度は異なっている、ことを特徴とする対象物検出装置。
  2. 請求項1に記載の対象物検出装置において、
    前記複数の受光用反射面は、前記回転軸に対して平行に設けられている、ことを特徴とする対象物検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の対象物検出装置において、
    前記発光素子は、前記投光用反射面のいずれかと対向する位置に配置されている、ことを特徴とする対象物検出装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の対象物検出装置において、
    前記複数の投光用反射面のうち、少なくとも1つの投光用反射面は、前記回転軸に対して傾斜するように設けられている、ことを特徴とする対象物検出装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の対象物検出装置において、
    前記複数の投光用反射面のうち、少なくとも1つの投光用反射面は、前記回転軸に対して平行に設けられている、ことを特徴とする対象物検出装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の対象物検出装置において、
    前記発光素子は、前記回転軸に対して平行な方向に複数配列され、
    前記複数の投光用反射面で反射された各測定光の投光範囲が一部重なっている、ことを特徴とする対象物検出装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の対象物検出装置において、
    前記鏡は、前記回転軸の軸方向が鉛直方向となるように配置され、
    前記発光素子と前記受光素子は、それぞれ鉛直方向に複数配列され、
    前記複数の投光用反射面のうち、少なくとも1つの投光用反射面は、上向きまたは下向きに傾斜するように設けられている、ことを特徴とする対象物検出装置。
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WO2022097518A1 (ja) * 2020-11-06 2022-05-12 株式会社デンソー レーザレーダ装置
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