JP2018004472A - 内部品質評価システム及びトレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向の中央部より果頂部又は果梗部の側に変位されている青果物の内部品質を正確に評価する。【解決手段】本発明に係る内部品質判定システムにおいては、搬送機構によってトレイ搬送方向に搬送されるトレイの受け座部に、トレイ搬送方向に沿い且つ前記受け座部に直接又は間接的に載置された青果物によって少なくとも一部が閉塞されるスリットに加えて、トレイ搬送方向中央部からトレイ搬送方向一方側に変位された位置に前記スリットに連通され且つ前記スリットより幅広の透孔部が設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向中央から果頂部又は果梗部の側へ変位されているアボガド等の青果物の内部品質を評価する内部品質評価システム、及び、前記内部品質評価システムに用いられるトレイに関する。
測定対象物に光を照射して内部透過光を受光し、この透過光に基づき測定対象物の内部品質を判定する内部品質評価システムは、公知である。
例えば、下記特許文献1及び2には、測定対象物となる青果物を載置可能なトレイと、前記トレイを搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送機構における搬送経路途中において前記搬送機構の下方から上方へ向けて測定光を投光する投光部と、前記投光部から投光され且つ青果物を透過した透過光を受光する受光部と、前記受光部にて受光した透過光に基づき青果物の内部品質を評価する評価手段とを備えた内部品質評価システムが開示されている。
詳しくは、前記特許文献1及び2に記載された従来構成においては、前記トレイには、搬送幅方向中央において搬送方向に沿って形成されたスリットと、トレイ搬送方向中央において前記スリットの開口幅より大径に形成された空隙部とが設けられており、前記投光部から投光された測定光は前記スリット及び前記空隙部を介して前記トレイ上の青果物に照射されるようになっている。
前記従来構成は、リンゴやミカン等の、最大胴径部が搬送される方向に関し中央に位置するような青果物が測定対象物である場合には有用であるが、アボガド等の、最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向中央から果頂部又は果梗部の側へ変位されている青果物に対しては、前記投光部からの光の最大胴径部への入射光量が不十分になるという問題があった。
即ち、前記従来構成においては、前記空隙部はトレイ搬送方向中央に配置されている。従って、トレイ載置状態での最大胴径部がトレイ搬送方向中央に位置するリンゴやミカン等が測定対象物である場合には、最大胴径部が幅広の前記空隙部上に位置することになり、従って、前記投光部からの測定光を前記空隙部を介して最大胴径部に有効に行き渡らせることができる。
しかしながら、最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向中央から果頂部又は果梗部の側へ変位されているアボガド等が測定対象物である場合には、トレイ載置状態での最大胴径部の位置が前記空隙部から位置ずれして、最大胴径部への前記投光部からの入射光量が不十分となり、その結果、内部品質評価の精度が悪化することになる。
特開2009−220043号公報 特開2000−102769号公報
本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向の中央部より果頂部又は果梗部の側に変位されている青果物の内部品質を精度良く評価できる内部品質評価システムの提供を目的とする。
また、本発明は、前記内部品質評価システムに用いられるトレイの提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向の中央より果頂部又は果梗部の側に位置する青果物の内部品質を評価する内部品質評価システムであって、青果物を直接又は間接的に載置可能な受け座部を有し、前記受け座部には、トレイ搬送方向に沿い且つ前記受け座部に直接又は間接的に載置された青果物によって少なくとも一部が閉塞されるスリットが設けられているトレイと、前記トレイをトレイ搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送機構の搬送途中に設けられた測定領域において上下一方側から前記受け座部に載置された青果物に測定光を投光する投光部と、前記投光部から投光され且つ青果物を透過した透過光を受光する受光部と、前記受光部にて受光された透過光に基づき青果物の内部品質を評価する評価手段とを備え、前記受け座部には、トレイ搬送方向中央部からトレイ搬送方向一方側に変位された位置に、前記スリットに連通され且つ前記スリットより幅広の透孔部が設けられている内部品質評価システムを提供する。
好ましくは、前記受け座部は、トレイ搬送方向中央部及びトレイ幅方向中央部が最深部とされた、上方に開く凹状とされ得る。
好ましくは、前記透孔部は、平面視においてトレイ幅方向外方に凸状とされた曲線形状を有するものとされる。
前記種々の構成において、好ましくは、前記受け座部の載置面には、前記スリット及び前記透孔部に応じたスリット及び透孔部が有する緩衝材が設けられ、青果物は前記緩衝材を介して前記受け座部に載置される。
一形態においては、前記投光部は前記搬送機構の下方から前記スリット及び前記透孔部を介して前記受け座部上の青果物に測定光を投光するように配置され、前記受光部は、前記搬送機構より上方で且つ前記トレイの搬送幅方向中心より搬送幅方向一方側及び他方側にそれぞれ配置された左右一対の第1及び第2受光部を有するものとされる。
前記一形態において、好ましくは、前記第1及び第2受光部は、受光光軸が青果物における搬送幅方向一方側及び他方側の載置部位を向くように配置される。
また、本発明は、搬送機構と、前記搬送機構の搬送途中に設けられた測定領域において上下一方側から他方側へ向けて測定光を投光する投光部と、前記搬送機構を挟んで前記投光部とは反対側に配置された受光部と、前記受光部にて受光された光に基づき測定対象物の内部品質を評価する評価手段とを備えた内部品質評価システムに用いられ、測定対象物を載置した状態で前記搬送機構によって搬送されるトレイであって、測定対象物を直接又は間接的に載置可能な受け座部を有し、前記受け座部には、トレイ搬送方向に沿い且つ前記受け座部に直接又は間接的に載置された測定対象物によって少なくとも一部が閉塞されるスリットと、トレイ搬送方向中央部からトレイ搬送方向一方側に変位された位置に、前記スリットに連通され且つ前記スリットより幅広の透孔部とが設けられているトレイを提供する。
本発明に係る内部品質評価システムによれば、搬送機構によってトレイ搬送方向に搬送されるトレイの受け座部に、トレイ搬送方向に沿い且つ前記受け座部に直接又は間接的に載置された青果物によって少なくとも一部が閉塞されるスリットに加えて、トレイ搬送方向中央部からトレイ搬送方向一方側に変位された位置に前記スリットに連通され且つ前記スリットより幅広の透孔部が設けられているので、最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向の中央より果頂部又は果梗部の側に位置する青果物を測定対象物とした場合において、投光部から前記最大胴径部へ照射される測定光の光量を前記透孔部の存在によって十分に確保することができ、内部品質評価を高精度に行うことができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る内部品質評価システムの模式平面図である。 図2は、前記内部品質評価システムの模式側面図である。 図3は、図2におけるIII-III線に沿った前記内部品質評価システムの模式断面図である。 図4は、前記内部品質評価システムにおけるトレイの平面図である。 図5は、測定対象物が載置された状態の前記トレイの平面図である。 図6は、図5におけるVI-VI線に沿った断面図である。 図7は、前記トレイの分解斜視図である。
以下、本発明に係る内部品質評価システムの好ましい一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に、それぞれ、本実施の形態に係る内部品質評価システム1の模式平面図及び模式側面図を示す。
また、図3に、図2におけるIII-III線に沿った前記内部品質評価システム1の模式断面図を示す。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る内部品質評価システム1は、測定対象物300が載置される受け座部130を有するトレイ100と、前記トレイ100をトレイ搬送方向に搬送する搬送機構10と、前記搬送機構10によって搬送されている測定対象物300に対して測定光を投光する投光部30と、前記投光部30によって照射された測定光のうち測定対象物300を透過した透過光を受光する受光部50と、測定対象物300の内部品質を評価する評価手段91とを備えている。
図2及び図3に示すように、前記投光部30は、前記搬送機構10の搬送途中に設けられた測定領域10Bにおいて前記搬送機構100の上下一方側から測定対象物300へ向けて測定光を投光するように配置されている。
本実施の形態においては、図2及び図3に示すように、前記投光部30は前記搬送機構10の下方に配置されており、上方へ向けて測定光を投光している。
前記投光部30から投光された測定光は、前記トレイ100の受け座部130に設けられたスリット135及び透孔部140を介して測定対象物300に照射される。前記トレイ100の詳細構成については後述する。
前記投光部30は、例えば、近赤外領域の波長の光を照射可能なハロゲンランプ、キセノンランプ、LEDランプ等が利用される。
前記受光部50は、前記測定領域10Bにおいて、前記搬送機構10を挟んで前記投光部30とは上下反対側において測定対象物300を向くように配置されている。
前述の通り、本実施の形態においては、前記投光部30は前記搬送機構10の下方に配置されている。従って、前記受光部50は、前記搬送機構10の上方に配置されている。
本実施の形態においては、図1及び図3に示すように、前記受光部50は、前記搬送機構10より上方で且つトレイ搬送幅方向中心より搬送幅方向一方側及び他方側にそれぞれ配置された左右一対の第1及び第2受光部50(1)、50(2)を有している。
このように、前記受光部50として前記第1及び第2受光部50(1)を備えることにより、測定対象物300が大きな種310を有する場合であっても、種による「死角」を可及的に防止することができる。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る内部品質評価システム1は、前記受光部50(本実施の形態においては前記第1及び第2受光部50(1)、50(2))に光学的に接続され、前記受光部50にて受光された測定対象物300からの透過光を分光してスペクトル信号等の分光情報を生成する分光装置70を備えている。
この場合、前記第1及び第2受光部50(1)、50(2)は、例えば、後端が前記分光装置70に光学的に接続された光ファイバーの先端とされ得る。
前記第1及び第2受光部50(1)、50(2)は、測定対象物300の透過光を同一条件で受光し得るように、測定対象物300からの離間距離が同一とされる。
本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、前記分光装置70は、前記第1及び第2受光部50(1)、50(2)にて受光された光を混合状態で入力する共通分光器71を有しているが、これに代えて、前記分光装置70が、前記第1受光部50(1)に光学的に接続され、前記第1受光部50(1)にて受光された透過光を分光して第1分光情報を生成する第1分光器と、前記第2受光部50(2)に光学的に接続され、前記第2受光部50(2)にて受光された透過光を分光して第2分光情報を生成する第2分光器とを有するように変形することも可能である。
斯かる変形例によれば、前記第1分光情報に基づき測定対象物300の搬送幅方向一方側の内部品質を判定し、且つ、前記第2分光情報に基づき測定対象物300の搬送幅方向他方側の内部品質を判定することができる。
また、本実施の形態においては、前述の通り、後端が前記分光装置70に光学的に接続された光ファイバーの先端を前記受光部50(前記第1及び第2受光部50(1)、50(2))として作用させているが、本発明はかかる形態に限定されるものでは無く、ハイパースペクトルカメラ又はマルチスペクトルカメラを前記受光部50として作用させることも可能である。この場合、前記分光装置70は省略される。
前記搬送機構10は、複数個の前記トレイ100を直列状態でトレイ搬送方向Xに搬送するように構成されている。
本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、前記搬送機構10は、駆動スプロケット等の駆動回転体11と、従動スプロケット等の従動回転体12と、前記駆動回転体11及び前記従動回転体の搬送幅方向一方側に巻き回されたチェーン等の第1無端体15(1)と、前記駆動回転体11及び前記従動回転体の搬送幅方向他方側に巻き回されたチェーン等の第2無端体15(2)とを有している。
前記トレイ100は、トレイ搬送方向Xの前後に搬送幅方向Y(図1及び図3参照)に沿って配設される前側連結ロッド120及び後側連結ロッド122の両端部が前記第1及び第2無端体15(1)、15(2)に連結されることで、前記搬送機構10によって無端状に搬送される。
図1及び図2に示すように、前記搬送機構10は、前記受け座130の載置面が上方を向く姿勢で前記トレイ100を搬送し、前記載置面への測定対象物300の載置が可能とされた載置領域10Aと、前記載置面が上方を向く姿勢で前記トレイ100を搬送し、前記載置領域10Aより搬送方向下流側に設けられた測定領域10Bと、前記載置面が上方を向く姿勢で前記トレイ100を搬送し、前記測定領域10Bより搬送方向下流側に設けられた仕分け領域10Cと、前記仕分け領域10Cを通過した前記トレイ100を前記載置領域10Aへ戻すリターン領域10Dとを含む無端状の搬送経路を有している。
前記評価手段91は、前記受光部50にて受光された透過光に基づき測定対象物300の内部品質を評価する。
前述の通り、本実施の形態に係る内部品質評価システム1は前記分光装置70を有しており、従って、前記評価手段91は前記分光装置70からの分光情報に基づき測定対象物300の内部品質を判定する。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る内部品質評価システム1は制御装置90を備えており、前記制御装置90が前記評価手段として作用する。
詳しくは、前記制御装置90には、予め、糖度等の特定内部品質に関する閾値データが記憶されている。
そして、前記制御装置90は、前記分光装置70から受信する、一のトレイ100に載置された測定対象物300の分光情報と前記閾値データとの対比に基づき、当該測定対象物300の内部品質の評価を行う。
ここで、前記トレイ100の詳細構成について説明する。
図4に前記トレイ100の平面図を示す。
また、図5に測定対象物300が載置された状態の前記トレイ100の平面図を、図6に図5におけるVI-VI線に沿った断面図を示す。
さらに、図7に前記トレイ100の分解斜視図を示す。
図1及び図3〜図5に示すように、前記トレイ100は、前記搬送機構10に支持され、搬送される基部110と、前記基部110に連結され、測定対象物300が載置される載置面を含む受け座部130とを有している。
本実施の形態においては、図3〜図7に示すように、前記基部110は、前記搬送機構10の搬送幅方向Yに離間された第1及び第2側壁111、112と、前記第1及び第2側壁111、112の搬送方向前側同士を連結する前側連結部113と、前記第1及び第2側壁111、112の搬送方向後側同士を連結する後側連結部114とを有している。
前記基部110の搬送方向前側及び後側には、それぞれ、前記搬送機構10の搬送幅方向に沿った前記前側及び後側連結ロッド120、122が支持されている。
図4〜図7に示すように、前記受け座部130には、トレイ搬送方向Xに沿い且つ前記受け座部130の載置面に直接又は間接的に載置された測定対象物300によって少なくとも一部が閉塞される前記スリット135が設けられている。
本実施の形態においては、図3、図5及び図7に示すように、前記受け座部130は、搬送方向Xに沿った枢支軸132(1)、132(2)回り回動可能に前記基部110に支持された一対の第1及び第2受け部材131(1)、131(2)を有しており、前記第1及び第2受け部材131(1)、131(2)は、互いの対向エッジの間に前記スリット135が画されるように構成されている。
なお、前記第1及び第2受け部材131(1)、131(2)は、前記スリット135を画しつつ測定対象物300を載置する載置姿勢と、前記載置姿勢から対応する前記枢支軸132(1)、132(2)回り下方に回動されて測定対象物を下方へ落下させる排出姿勢とを取り得るようになっている。
本実施の形態においては、最大胴径部305が果頂部301及び果梗部302を結ぶ青果物基準方向300Lの中央300Mより果頂部301又は果梗部302の側に変位された、アボガド等の最大胴径部変位青果物300の内部品質を精度良く評価可能とする為に、下記構成が採用されている。
即ち、図4〜図6等に示すように、前記受け座部130には、トレイ搬送方向中央部100Mからトレイ搬送方向一方側に変位された位置100Dに、前記スリット135に連通され且つ前記スリット135より幅広の前記透孔部140が設けられている。
このように、前記受け座部130に前記透孔部140を設けることにより、最大胴径部変位青果物300を前記受け座部130に載置させた際に、最大胴径部305を前記透孔部140上に、又は、前記透孔部140に近接させて位置させることができる。
従って、前記投光部30から最大胴径部305に入射される測定光の光量を前記透孔部140の存在によって十分に確保することができ、これにより、最大胴径部変位青果物300の内部品質を精度良く評価することができる。
本実施の形態においては、前記第1及び第2受け部材131(1)、131(2)の対向エッジのうち、トレイ搬送方向中央部100Mからトレイ搬送方向一方側に変位された位置に切り欠き133が設けられており、前記切り欠き133によって前記透孔部140が形成されている。
図3、図6及び図7に示すように、本実施の形態においては、前記受け座部130は、トレイ搬送方向中央部100M及びトレイ幅方向中央部が最深部とされた、上方に開く凹状とされている。
斯かる構成を備えることにより、前記受け座部130に載置された状態での青果物300の姿勢安定化を図ることができる。
また、本実施の形態においては、図4及び図6〜図7等に示すように、前記受け座部130の載置面には、前記スリット135及び前記透孔部140に応じたスリット及び透孔部が有する緩衝材150が設けられており、測定対象物となる青果物300は前記緩衝材150を介して前記受け座部130に載置されるようになっている。
斯かる構成を備えることにより、測定対象物となる青果物300の損傷を抑えつつ、青果物300とトレイ100との間(この場合には青果物300と緩衝材150との間)から測定光が漏れ出ることを抑え、前記投光部30からの測定光が青果物300を透過せずに直接的に前記受光部50に受光されて、内部品質の評価に悪影響を及ぼすことを有効に抑えることができる。
前記緩衝材150は、測定対象物となる青果物300が載置された際に弾性変形状態で青果物300を支持し得るものとされ、例えば、スポンジを用いることができる。
本実施の形態においては、図4及び図5等に示すように、前記緩衝材150は、前記第1及び第2受け部材131(1)、131(2)にそれぞれ設けられた第1及び第2緩衝材150(1)、150(2)を有しており、前記第1及び第2緩衝材150(1)、150(2)の間に前記スリット及び前記透孔部が画されている。
また、本実施の形態においては、図4及び図7等に示すように、前記透孔部140は、平面視においてトレイ幅方向外方に凸状とされた曲線形状を有しており、これにより、前記透孔部140と青果物300との間からの測定光の漏れ出し防止を図っている。
本実施の形態においては、図4等に示すように、前記透孔部140は略円形状を有している。
本実施の形態においては、前記第1及び第2受光部50(1)、50(2)は、図3に示すように、受光光軸50Yが青果物300における搬送幅方向一方側及び他方側の載置部位(前記トレイ100との接点)を向くように配置されている。
斯かる構成によれば、前記第1及び第2受光部50(1)、50(2)の視野を、測定対象物300の種310を回避しつつ、測定対象物300の内部を可及的広くカバーできるように配置させることができる。
このように、第1及び第2受光部50(1)、50(2)の受光光軸50Yを青果物300の載置部位に向ける場合には、前記緩衝材150及び/又は前記透孔部140の曲線形状を備えることによる、光の漏れ出し防止が特に有効となる。
ここで、主として図1及び図2を参照しつつ前記内部品質評価システム1の動作説明を行う。
前記搬送機構10の載置領域10Aにおいて、作業者は測定対象物となるアボガド等の最大胴径部変位青果物300を前記トレイ100に載置する。
前記投光部30の発光のON/OFFは前記制御装置90によって制御される。
即ち、図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る前記内部品質評価システム1は、前記搬送機構10によって搬送される一のトレイ100が測定領域10Bに到達したことを検出する測定領域センサ190を備えている。
前記制御装置90は、前記測定領域センサ190からの信号に基づき一のトレイ100が測定領域10Bに到達したことを検知すると、前記投光部30を発光させ、前記第1及び第2受光部50(1)、50(2)によって受光された透過光の分光情報を前記分光装置70から入力する。
好ましくは、測定領域10Bに到達した一のトレイ100、前記投光部30、前記第1受光部50(1)及び前記第2受光部50(2)を含む測定空間20を暗室状態とすることができる。
斯かる構成によれば、外乱光の影響を可及的に防止することができる。
本実施の形態に係る前記内部品質評価システム1は、さらに、前記搬送機構10によって搬送される一のトレイ100が仕分け領域10Cに到達したことを検出する仕分け領域センサ192を備えている。
これに代えて、前記制御装置90が、測定領域10Bの通過時点からの経過時間及び前記搬送部10の搬送速度に基づき一の測定対象物300が仕分け領域10Cに到達したことを認識するように構成することも可能である。
前記制御装置90は、一のトレイ100が仕分け領域10Cに到達したことを認識すると、当該一のトレイ100に載置されている測定対象物300の評価結果をモニタ等の表示手段95に表示させることができる。
斯かる構成によれば、作業者は、前記表示手段95に表示された評価結果に基づき、前記一のトレイ100上の測定対象物300を仕分け処理することができる。
これに代えて、前記内部品質評価システム1に、仕分け領域10Cにおいて測定対象物300を前記搬送機構10から対応する仕分け位置へ払い出す払い出し機構(図示せず)を備え、前記制御装置90が、内部品質の評価結果に基づき、前記払い出し機構を作動させるように構成することも可能である。
1 内部品質評価システム
10 搬送機構
10B 測定領域
30 投光部
50(1) 第1受光部
50(2) 第2受光部
50Y 受光光軸
91 評価手段
100 トレイ
130 受け座部
135 スリット
140 透孔部
150(1) 第1緩衝材
150(2) 第2緩衝材
300 青果物(測定対象物)
301 果頂部
302 果梗部
305 最大胴径部
300L 青果物基準方向
300M 青果物基準方向中央

Claims (7)

  1. 最大胴径部が果頂部及び果梗部を結ぶ青果物基準方向の中央より果頂部又は果梗部の側に位置する青果物の内部品質を評価する内部品質評価システムであって、
    青果物を直接又は間接的に載置可能な受け座部を有し、前記受け座部には、トレイ搬送方向に沿い且つ前記受け座部に直接又は間接的に載置された青果物によって少なくとも一部が閉塞されるスリットが設けられているトレイと、前記トレイをトレイ搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送機構の搬送途中に設けられた測定領域において上下一方側から前記受け座部に載置された青果物に測定光を投光する投光部と、前記投光部から投光され且つ青果物を透過した透過光を受光する受光部と、前記受光部にて受光された透過光に基づき青果物の内部品質を評価する評価手段とを備え、
    前記受け座部には、トレイ搬送方向中央部からトレイ搬送方向一方側に変位された位置に、前記スリットに連通され且つ前記スリットより幅広の透孔部が設けられていることを特徴とする内部品質評価システム。
  2. 前記受け座部は、トレイ搬送方向中央部及びトレイ幅方向中央部が最深部とされた、上方に開く凹状とされていることを特徴とする請求項1に記載の内部品質評価システム。
  3. 前記透孔部は、平面視においてトレイ幅方向外方に凸状とされた曲線形状を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の内部品質評価システム。
  4. 前記受け座部の載置面には、前記スリット及び前記透孔部に応じたスリット及び透孔部が有する緩衝材が設けられ、青果物は前記緩衝材を介して前記受け座部に載置されることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内部品質評価システム。
  5. 前記投光部は前記搬送機構の下方から前記スリット及び前記透孔部を介して前記受け座部上の青果物に測定光を投光するように配置され、
    前記受光部は、前記搬送機構より上方で且つ前記トレイの搬送幅方向中心より搬送幅方向一方側及び他方側にそれぞれ配置された左右一対の第1及び第2受光部を有していることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内部品質評価システム。
  6. 前記第1及び第2受光部は、受光光軸が青果物における搬送幅方向一方側及び他方側の載置部位を向くように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の内部品質評価システム。
  7. 搬送機構と、前記搬送機構の搬送途中に設けられた測定領域において上下一方側から他方側へ向けて測定光を投光する投光部と、前記搬送機構を挟んで前記投光部とは反対側に配置された受光部と、前記受光部にて受光された光に基づき測定対象物の内部品質を評価する評価手段とを備えた内部品質評価システムに用いられ、測定対象物を載置した状態で前記搬送機構によって搬送されるトレイであって、
    測定対象物を直接又は間接的に載置可能な受け座部を有し、
    前記受け座部には、トレイ搬送方向に沿い且つ前記受け座部に直接又は間接的に載置された測定対象物によって少なくとも一部が閉塞されるスリットと、トレイ搬送方向中央部からトレイ搬送方向一方側に変位された位置に、前記スリットに連通され且つ前記スリットより幅広の透孔部とが設けられていることを特徴とするトレイ。
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