JP2018003794A - インジェクタ - Google Patents

インジェクタ Download PDF

Info

Publication number
JP2018003794A
JP2018003794A JP2016135378A JP2016135378A JP2018003794A JP 2018003794 A JP2018003794 A JP 2018003794A JP 2016135378 A JP2016135378 A JP 2016135378A JP 2016135378 A JP2016135378 A JP 2016135378A JP 2018003794 A JP2018003794 A JP 2018003794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
back pressure
mode
pressure chamber
injector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016135378A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6592408B2 (ja
Inventor
利明 稗島
Toshiaki Hijima
利明 稗島
大治 植田
Taiji Ueda
大治 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP2016135378A priority Critical patent/JP6592408B2/ja
Priority to DE102017112715.1A priority patent/DE102017112715B4/de
Publication of JP2018003794A publication Critical patent/JP2018003794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6592408B2 publication Critical patent/JP6592408B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/30Controlling fuel injection
    • F02D41/38Controlling fuel injection of the high pressure type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M45/00Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship
    • F02M45/12Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship providing a continuous cyclic delivery with variable pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M47/00Fuel-injection apparatus operated cyclically with fuel-injection valves actuated by fluid pressure
    • F02M47/02Fuel-injection apparatus operated cyclically with fuel-injection valves actuated by fluid pressure of accumulator-injector type, i.e. having fuel pressure of accumulator tending to open, and fuel pressure in other chamber tending to close, injection valves and having means for periodically releasing that closing pressure
    • F02M47/027Electrically actuated valves draining the chamber to release the closing pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M63/00Other fuel-injection apparatus having pertinent characteristics not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00; Details, component parts, or accessories of fuel-injection apparatus, not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M39/00 - F02M61/00 or F02M67/00; Combination of fuel pump with other devices, e.g. lubricating oil pump
    • F02M63/0012Valves
    • F02M63/0014Valves characterised by the valve actuating means
    • F02M63/0015Valves characterised by the valve actuating means electrical, e.g. using solenoid
    • F02M63/0026Valves characterised by the valve actuating means electrical, e.g. using solenoid using piezoelectric or magnetostrictive actuators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M63/00Other fuel-injection apparatus having pertinent characteristics not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00; Details, component parts, or accessories of fuel-injection apparatus, not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M39/00 - F02M61/00 or F02M67/00; Combination of fuel pump with other devices, e.g. lubricating oil pump
    • F02M63/0012Valves
    • F02M63/007Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of the groups F02M63/0014 - F02M63/0059
    • F02M63/0075Stop members in valves, e.g. plates or disks limiting the movement of armature, valve or spring
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M2200/00Details of fuel-injection apparatus, not otherwise provided for
    • F02M2200/28Details of throttles in fuel-injection apparatus

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】駆動部を複数設けることなくリフト速度を変更可能なインジェクタを提供する。
【解決手段】ニードル4は、単位時間当たりのリフト量の増加量をリフト速度とすると、第1のリフト速度で動作する第1モードと、第1のリフト速度より小さい第2のリフト速度で動作する第2モードで動作する。切替部55は、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替える。そして、第1モードにおけるニードルの受圧面の面積は、第2モードにおけるニードルの受圧面の面積より小さい。これにより、第1モードでのリフト速度を第2モードのリフト速度より大きくでき、リフト速度を変更することができる。また、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替えているため、駆動部を複数設けなくてもよい。この結果、駆動部を複数設けることなくリフト速度を変更可能なインジェクタ1を提供できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料を噴射するインジェクタに関する。
従来から、以下に説明するニードル、ボディ、背圧室、流入路、流出路、および、駆動部を備えるインジェクタが周知となっている。
ニードルは、燃料の噴射する噴孔を開閉する弁体である。
ボディは、筒状に設けられて内周にニードルを収容するとともに、噴孔を有している。
背圧室は、ニードルに対し、噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすために設けられる。
流入路は、背圧室に燃料を流入させるために設けられ、例えば、流入路から背圧室にはサプライポンプで高圧化された燃料が流入可能になっている。
流出路は、背圧室から燃料を流出させるために設けられる。
駆動部は、制御部から与えられる制御信号に基づき流出路を開閉することで、背圧を低減または増加させてニードルによる噴孔の開閉を操作する。
そして、背圧を増加させることで、ニードルに設けられたシート部がボディの内壁のシート位置に着座して噴孔を閉じ、背圧を減少させることでシート部とシート位置のニードルの軸方向の離間距離であるリフト量が増加して噴孔を開く。
ところで、このようなインジェクタにおいて、単位時間当たりのリフト量の増加量をリフト速度とすると、リフト速度を変更する構成が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
なお、リフト速度を変更することで、後に詳述するように、例えば、スモーク発生の低減と出力の増大を両立することができるようになる。
特許文献1のインジェクタによると、2つの流出路を有し、それぞれの流出路に対し、開閉する駆動部が設けられている。そして、2つの流出路の開閉をそれぞれ制御することで、背圧室からの燃料の流出量を増減させリフト速度を変更可能にしている。
しかし、特許文献1の構成だと、2つの流出路に対し2つの駆動部が必要となってしまうため、インジェクタの体格が大型化してしまう問題があった。また、駆動部を複数にすると駆動部の駆動に際しての消費電力が増大してしまう問題もあった。
米国特許出願公開第2013/0233941 A1号明細書
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、駆動部を複数設けることなくリフト速度を変更可能なインジェクタを提供することにある。
本願の第1発明によれば、インジェクタは、以下に説明するニードル、ボディ、背圧室、流出路、駆動部、および、切替部を備える。
ニードルは、燃料の噴射する噴孔を開閉する弁体である。
ボディは、筒状に設けられて内周にニードルを収容するとともに、噴孔を有している。
背圧室は、ニードルに対し、噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすために設けられる。
流出路は、背圧室から燃料を流出させるために設けられる。
駆動部は、制御部から与えられる制御信号に基づき流出路を開閉することで、背圧を低減または増加させてニードルによる噴孔の開閉を操作する。
そして、駆動部は、背圧を増加させることで、ニードルに設けられたシート部がボディの内壁のシート位置に着座して噴孔を閉じる。また、駆動部は、背圧を減少させることでシート部とシート位置のニードルの軸方向の離間距離であるリフト量を増加させて噴孔を開く。
ここで、ニードルは、単位時間当たりのリフト量の増加量をリフト速度とすると、第1のリフト速度で動作する第1モードと、第1のリフト速度より小さい第2のリフト速度で動作する第2モードで動作する。
切替部は、ニードルのリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替える。
そして、第1モードにおけるニードルに背圧を及ぼす受圧面の軸方向に垂直な面への投影面積は、第2モードにおけるニードルに背圧を及ぼす受圧面の軸方向に垂直な面への投影面積より小さい。
これにより、第1モードにおける受圧面の掃引する容積を第2モードにおける受圧面の掃引する容積より小さくできる。このため、背圧室からの燃料の流出量に対する第1モードにおけるニードルのリフト量を第2モードにおけるニードルのリフト量より大きくできる。これにより、第1モードでのリフト速度を第2モードのリフト速度より大きくでき、リフト速度を変更することができる。
また、ニードルのリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替えているため、別途追加の駆動部を必要とせず、駆動部を複数設けなくてもよい。
この結果、駆動部を複数設けることなくリフト速度を変更可能なインジェクタを提供できる。
本願の第2発明によれば、インジェクタは、切替部を有する。
ここで、切替部は、ニードルのリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替える。
そして、背圧室から流出路へと流出する燃料の流出量を制限する流路を絞りとすると、第1モードにおける絞りの燃料の流れ方向に垂直な断面積は、第2モードにおける絞りの燃料の流れ方向に垂直な断面積より大きい。
これにより、第1モードにおける背圧室からの燃料の流出量を第2モードより大きくでき、第1モードにおけるニードルのリフト量を第2モードにおけるニードルのリフト量より大きくできる。このため、第1モードでのリフト速度を第2モードのリフト速度より大きくでき、リフト速度を変更することができる。
また、ニードルのリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替えているため、別途追加の駆動部を必要とせず、駆動部を複数設けなくてもよい。
この結果、駆動部を複数設けることなくリフト速度を変更可能なインジェクタを提供できる。
インジェクタの全体を示す断面図である(実施例1)。 インジェクタの要部断面図である(実施例1)。 (a)インジェクタの第1モード、および、(b)第2モードの動作説明図である(実施例1)。 (a)リフト量、および、(b)噴射率の時間変化である(実施例1)。 (a)リフト開始直後のリフト速度の大小に対する噴射率、(b)噴霧長、および、(c)スモーク発生量の比較図である(従来例)。 (a)理論サイクルと現状のP−V線図、および、(b)リフト速度の大小に対する噴射率の比較図である(従来例)。 インジェクタの全体を示す断面図である(実施例2)。 インジェクタの要部断面図である(実施例2)。 (a)インジェクタの第1モード、および、(b)第2モードの動作説明図である(実施例2)。 後端側から底部を見た場合の各貫通穴の配置説明図である(実施例2)。 (a)、(b)インジェクタの要部断面図である(変形例)。 (a)インジェクタの要部断面図、(b)リフト量の時間変化、および、(c)噴射率の時間変化である(変形例)。 (a)インジェクタの要部断面図、(b)リフト量の時間変化、および、(c)噴射率の時間変化である(変形例)。 (a)、(b)インジェクタの要部断面図である(変形例)。 (a)インジェクタの要部断面図、および、(b)後端側から底部を見た場合の各貫通穴の配置説明図である(変形例)。 (a)インジェクタの要部断面図、および、(b)後端側から底部を見た場合の各貫通穴の配置説明図である(変形例)。 (a)、(b)インジェクタの要部断面図である(変形例)。 (a)、(b)インジェクタの要部断面図である(変形例)。
以下、発明を実施するための形態を実施例に基づいて説明する。なお、実施例は具体的な一例を開示するものであり、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
[実施例1]
実施例1のインジェクタ1の構成を、図1を用いて説明する。
インジェクタ1は、サプライポンプ(図示しない。)、コモンレール(図示しない。)、制御部であるECU2とともに燃料供給装置を構成する1要素となっている。サプライポンプは、燃料を高圧化させるものであり、コモンレールは、サプライポンプによって高圧化された燃料を一時的に蓄えるものである。
そして、コモンレールから高圧の燃料がインジェクタ1に分配供給されている。
ECU2は、内燃機関(図示しない。)の負荷や、内燃機関の回転速度等に基づき噴射量を算出し、インジェクタ1に供給されるコモンレールのレール圧に応じて、噴射開始時期、および、噴射量に相当する噴射期間を算出する。
インジェクタ1は、内燃機関に搭載され、例えば、250MPaを超える高圧の燃料を気筒内に直接噴射するために用いられる。
インジェクタ1は、以下に説明するニードル4、ボディ5、背圧室6、流出路7、および、駆動部8を備える。以下の説明では、軸方向先端側、軸方向後端側を単に先端側、後端側と呼ぶ。
ニードル4は、円柱状であり、燃料の噴射する噴孔9を開閉する弁体である。ニードル4は、先端部に噴孔9の開閉を行うシート部10が設けられる。
ボディ5は、円筒状であり、内周にニードル4を摺動自在に収容する。ボディ5の先端部には、噴孔9が形成されている。また、ボディ5の内壁にはシート部10の離着座するシート面11が形成されている。ここで、シート面11におけるシート部10の離着座する位置をシート位置12とする。
そして、シート部10がシート位置12から離座することで噴孔9が開かれ燃料が噴射され、シート位置12にシート部10が着座することで噴孔9が閉じられ燃料噴射が停止する。
背圧室6は、ニードル4の後端面によって区画され、ニードル4に対し、噴孔9を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすために設けられる。
流出路7は、背圧室6から燃料を流出させる。
なお、背圧室6、および、流出路7の詳細は後述する。
駆動部8は、ECU2から与えられる制御信号に基づき流出路7を開閉する。
そして、駆動部8は、流出路7の開閉によって背圧を低減または増加させてニードル4による噴孔9の開閉を操作する。
ここで、駆動部8は保持体13に収容されている。そして、保持体13とボディ5とは金属製のプレート14、15を挟んで、リテーリングナット16によって締結されている。また、保持体13、プレート14、15、ボディ5にはそれぞれコモンレールから供給される高圧燃料を噴孔9へと導く高圧路17、18、19、20が形成されている。
さらに、プレート15には流出路7が形成されており、流出路7はプレート15を軸方向に貫通している。そして、プレート15には、背圧室6に燃料を流入させるための流入路21が設けられている。ここで、流入路21は、高圧路19から分岐して設けられ、背圧室6に高圧化された燃料を流入させる。なお、流入路21には、背圧室6への燃料の流入量を制限する絞りが設けられている。
また、プレート14には、低圧路23が設けられている。そして、プレート14は、切替弁体25を弁室26内に収容保持している。ここで、切替弁体25は、流出路7と低圧路23とを連通させることで流出路7を開き、流出路7と低圧路23との連通を遮断することで流出路7を閉じる弁体である。
また、駆動部8は、例えば、ピエゾアクチュエータであり、ピエゾ素子27、ピエゾピストン28、バルブピストン29等を備える。
ピエゾ素子27、ピエゾピストン28、バルブピストン29は、後端側からこの順に保持体13内に同軸に収容されている。
ピエゾ素子27は、電圧の印加により伸長することで、ピエゾピストン28、および、バルブピストン29を先端側に変位させる。
そして、バルブピストン29と切替弁体25との間に配される変位伝達シャフト30を先端側に変位させる。そして、切替弁体25が変位伝達シャフト30とともに先端側に移動することで、切替弁体25の弁部が弁座から離座し開弁する。切替弁体25が開弁することで、流出路7と低圧路23とが連通し、流出路7は開かれ背圧が減少する。
そして、背圧が減少することで、シート部10がシート位置12から離座し、噴孔9が開かれ、ニードル4の軸方向の離間距離であるリフト量が増加する。
なお、切替弁体25は、リターンスプリング32により常時後端側に付勢されている。
一方、ピエゾ素子27は、電圧の印加を停止することで、元の長さへと戻り、切替弁体25はリターンスプリング32により後端側に移動し、切替弁体25の弁部が弁座に着座することで流出路7と低圧路23との連通が遮断され、流出路7は閉じられ背圧が増加する。
そして、背圧が増加することで、シート部10がシート位置12に着座し、噴孔9が閉じられる。
[実施例1の特徴]
実施例1の特徴を、図2を用いて説明する。
インジェクタ1は、以下に説明する背圧室形成部40、受圧部43、制御プレート45、および、付勢部であるスプリング46を有する。
背圧室形成部40は、背圧室6を形成するものであり有底円筒状である。そして、背圧室形成部40の底部に設けられた軸方向に貫通する貫通穴を介してニードル4の後端部に摺接している。
なお、背圧室形成部40は、ニードル4との間で圧縮保持されるスプリング47によって後端側に付勢され、プレート15の先端面に当接している。
受圧部43は、背圧室6を区画するものであり、有天円筒状で、ニードル4の後端を覆っている。そして、受圧部43の内周面は、ニードル4の後端部の外周面に摺接しており、受圧部43の外周面は背圧室形成部40の内周面に摺接している。また天部48には、軸方向に貫通する貫通穴49が設けられている。すなわち、貫通穴49は、受圧部43とニードル4の後端との間に形成される空間を外部空間に開放している。
なお、受圧部43は、背圧室形成部40より後端側でニードル4の後端部の外周面に摺接している。
制御プレート45は、背圧室6を区画するものであり、円板状である。そして、受圧部43の後端側に配されており、中央には常時流出路7に連通する貫通穴50が軸方向に設けられている。ここで、貫通穴50の燃料の流れ方向に垂直な断面積の大きさは、貫通穴49の燃料の流れ方向に垂直な断面積の大きさより小さくなっている。すなわち、貫通穴50は、背圧室6から流出路7へ流出する燃料量を制限する絞り51となっている。
そして、スプリング46は、受圧部43と制御プレート45の間に圧縮状態で保持されている。
[実施例1の動作]
インジェクタ1の動作について図1、図3を用いて説明する。
ECU2から与えられる制御信号に基づきピエゾ素子27に電圧が印加されることで切替弁体25が流出路7を低圧路23に対して開放する。
流出路7からの燃料の流出が始まることにより、背圧室6の圧力が減少する。
このため、ニードル4の先端部の受ける力が背圧とスプリング47の付勢力を上回る。この結果、ニードル4は後端側に押し上げられ、変位を開始し、ニードル4のシート部10がボディ5のシート位置12から離座することで、噴孔9を開く。
なお、離座前におけるニードル4の先端部の受ける力とは、ニードル4のシート部10より外周側の部分が受ける力のことである。
先ず、リフト開始直後においては、受圧部43は後端側に移動することなくニードル4のみが後端側に移動する。すなわち、ニードル4は受圧部43に対して相対変位している。このため、ニードル4に背圧を及ぼす受圧面の軸方向に垂直な面への投影面積は図3(a)に示すようになる。
次に、リフト量が増加した場合を考える。このとき、ニードル4の後端面と受圧部43の天部48が当接し、ニードル4は受圧部43と一体になり後端側に移動する。
このため、ニードル4に背圧を及ぼす受圧面の軸方向に垂直な面への投影面積は図3(b)に示すようになる。
また、制御プレート45は、流出路7が開かれたときに、流出路7と背圧室6との差圧、および、スプリング46の付勢力により後端側に付勢されプレート15の先端面に当接することで、流入路21を閉じている。
さらに、制御プレート45は、流出路7が閉じられると、流出路7と背圧室6の差圧が小さくなり、流入路21からの制御プレート45に及ぼす燃料の圧力がスプリング46の付勢力を上回ったときに制御プレート45を先端側に移動させ、背圧室6に燃料を導入する。
なお、ニードル4、受圧部43、および、背圧室形成部40の配置関係は、ニードル4と受圧部43とが当接するリフト量をL1、ニードル4と背圧室形成部40とが当接する最大のリフト量をL2とするとL1<L2の関係がある(図2参照。)。
[実施例1の効果]
ここで、ニードル4において、単位時間当たりのリフト量の増加量をリフト速度とし、第1のリフト速度で動作する場合を第1モードと、第1のリフト速度より小さい第2のリフト速度で動作する場合を第2モードとする。
実施例1においては、リフト開始後、受圧面の投影面積が小さい状態から大きい状態へと変化した。受圧面の投影面積が小さいときは、背圧室6からの燃料の流出量に対するニードル4のリフト量が大きく、受圧面の投影面積が大きいときは、背圧室6からの燃料の流出量に対するニードル4のリフト量が小さくなる。
すなわち、ニードル4はリフト開始後、先ず第1モードで動作し、次に第2モードで動作する。
また、第1モードと第2モードとは、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によって
切り替えられている。
ここで、第1モードと第2モードとは、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によるニードル4の後端と受圧部43の天部48の離接によって切り替えられているため、ニードル4の後端面4r、および、天部48の先端面48fが切替部55の機能を有している(図2参照。)。
以上をまとめると、実施例1のインジェクタ1において、ニードル4は、単位時間当たりのリフト量の増加量をリフト速度とすると、第1のリフト速度で動作する第1モードと、第1のリフト速度より小さい第2のリフト速度で動作する第2モードで動作する。
切替部55は、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替える。
そして、第1モードにおけるニードル4に背圧を及ぼす受圧面の軸方向に垂直な面への投影面積は、第2モードにおけるニードルに背圧を及ぼす受圧面の軸方向に垂直な面への投影面積より小さい。
これにより、第1モードでのリフト速度を第2モードのリフト速度より大きくでき、リフト速度を変更することができる。
また、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替えているため、別途追加の駆動部を必要とせず、駆動部を複数設けなくてもよい。
この結果、駆動部を複数設けることなくリフト速度を変更可能なインジェクタ1を提供できる。
ここで、実施例1における、リフト量、燃料の噴射率の時間変化を図4に示す。
実施例1においては、ニードル4は、先ずリフト速度の速い第1モードで動作し、次にリフト速度の遅い第2モードで動作している。
ここで、図中1stとはニードル4が第1モードで動作している期間であり、2ndとはニードル4が第2モードで動作している期間を表している。
ここで、リフト開始直後、先ずニードル4をリフト速度の大きい第1モードで動作させることで、単位時間当たり噴射される燃料量である噴射率を高めることができる。このため、噴孔9から燃料の拡散する距離である噴霧長を大きくすることができ、燃料を噴孔9からより離れた位置で燃焼をさせることができる(図5(a)、(b)参照。)。
このため、酸素の希薄な噴孔9の周辺における燃料の燃焼が抑制されるため、スモークの発生を低減させることができる(図5(c)参照。)。
次に、ニードル4のリフト速度を小さくすることで、燃料の噴射期間を長くすることができるとともに、燃焼室の容積の増加に伴って供給される燃料量を増加させることもでき、等圧燃焼領域を増やすことができる。これにより、燃焼サイクルを、理論サイクルに近づけることができるため、内燃機関の出力を増大することができる(図6(a)参照。)。
また、燃料の噴射率のピーク値が減少するため、急激な燃料供給に伴い発生する騒音を抑制することもできる(図6(b)参照。)。
ところで、リフト速度の変化しないインジェクタの場合、リフト速度を速く調整すると、スモークの発生を低減することができても、燃料の噴射期間が短くなるとともに燃料の噴射率のピーク値が増大するため、内燃機関の出力の増大や騒音の発生の抑制に対応することができない。一方、リフト速度を遅く調整すると、内燃機関の出力の増大や騒音の発生の抑制に対応することができても、スモークの発生を低減することができない。
すなわち、単一のリフト速度で動作するインジェクタでは、スモーク発生の低減と出力の増大、騒音の発生抑制を両立することができない。
しかし、実施例1のインジェクタ1においては、リフト速度を変更することで、スモーク発生の低減と出力の増大、騒音の発生抑制を両立することができる。
実施例1のインジェクタ1において、受圧部43は、背圧室6を区画するとともに、切替部55によって第2モードにおけるニードル4と一体に移動する場合と、第1モードにおけるニードル4に対し相対変位する場合とが切り替えられる。
これにより、ニードル4と受圧部43との離接により第1モードと第2モードとの切替を行うことができるため、切替部55の構成を簡単なものとすることができる。
実施例1のインジェクタ1において、受圧部43は、ニードル4の後端部の外周面に摺接する筒状体であり、受圧部43の外周面が、背圧室6を形成する筒状の背圧室形成部40の内周面に摺接するように配されている。
これにより、複数の筒状体を組み合わせるだけでニードル4のリフト速度を変更する構成とすることができる。
なお、第1モードにおいては、ニードル4の後端面が受圧面となり、第2モードにおいては、受圧部43の後端面が受圧面となる。
実施例1のインジェクタ1は、背圧室6を区画するとともに、流出路7が開かれたときに、流入路21を閉じる制御プレート45を有する。
制御プレート45は、背圧室6から流出路7へ流出する燃料量を制限する絞り51を有する。
これにより、流出路7の開放時に流入路21と流出路7との連通を遮断でき、高圧の燃料が消費され続けることを抑制でき、サプライポンプの負荷を小さくできる。また、流出路7を閉鎖するときに、小さな力で閉鎖できるため、駆動部8の体格を小さくできる。
また、制御プレート45には、絞り51が設けられているため、制御プレート45の駆動において、背圧室6と流出路7との間の燃料圧の差圧を利用することができる。
実施例1のインジェクタ1において、制御プレート45は、スプリング46により付勢されている。
これにより、制御プレート45は重力や燃料圧の影響を受けず、姿勢が安定する。
[実施例2]
実施例2の特徴を、実施例1と異なる部分を中心に図7、図8を用いて説明する。
なお、実施例2においては、実施例1と同一機能物には同一符号を付して表している。
実施例2において、制御プレート45は、有底円筒状の軸部60を先端側に備えている。そして、軸部60の底部62には、底部62を軸方向に貫通する2つの貫通穴63、64が設けられている。ここで、2つの貫通穴63、64が絞り51となっている。また、貫通穴63は中央部に、貫通穴64は周縁部に設けられている。
背圧室形成部40は、内周面が段付きとなっており、後端側に設けられる内周面の径が径小の径小部65と、先端側に設けられる内周面の径が径大の径大部66から成る。
そして、径小部65の内周面に、軸部60の外周面が摺接している。また、径大部66の内周面には、ニードル4の後端部の外周面が摺接している。
そして、ニードル4と制御プレート45との間には、変更部67が配されている。
変更部67は、円板状であり、外周面が径大部66の内周面に摺接している。また、変更部67は、中央部に軸方向に貫通する貫通穴68を有する。
ここで、変更部67は、背圧室6を区画するとともに、軸部60の底部62に当接する場合と、底部62から離れる場合とで絞り51の燃料の流れ方向に垂直な断面積を変更するものである。
なお、変更部67とニードル4との間にはスプリング69が配され、変更部67はスプリング69によって常時後端側に付勢されており、ニードル4との間に空間を形成するとともに径小部65の先端面に当接している。
なお、ニードル4とプレート15との間は、常時ニードル4を先端側に付勢するスプリング70が配されている。また、制御プレート45と背圧室形成部40との間には、制御プレート45を常時後端側に付勢するとともに背圧室形成部40を常時先端側に付勢するスプリング71が配されている。そして、スプリング71により、背圧室形成部40は、ニードル4に当接している。これにより、背圧室形成部40はニードル4と一体に動作する。
なお、変更部67、制御プレート45、および、背圧室形成部40の配置関係は、変更部67と制御プレート45とが当接するリフト量をL1、背圧室形成部40と制御プレート45とが当接するまでの軸方向の離間距離をL2とするとL1<L2の関係がある(図8参照。)。
なお、噴孔9が閉じられた状態におけるスプリング70、71、69のセット荷重をそれぞれP1、P2、P3とすると、P1≧P2>P3の関係を満たす時L1<L2の関係を満たすことができる。
また、制御プレート45の後端部には、プレート15の先端面における流出路7の開口を包囲するとともに開口の外縁に当接するインナーシート部73、インナーシート部73の外周側に配され流入路21からの燃料の圧力を受ける溝74が設けられている。このとき、インナーシート部73の外径をr1、軸部60の外径r2とすると、r1<r2の関係がある(図8参照。)。
これにより、流出路7が閉じられ、流出路7と背圧室6との差圧が減少するとき、流入路21からの燃料の圧力を軸部60の内側にも作用させることができ、素早く制御プレート45を先端側に移動させることができる。このため、背圧室6の背圧を迅速に高めることができ、ニードル4による閉弁動作を速めることができる。
[実施例2の動作]
インジェクタ1の動作について図9を用いて説明する。
先ず、リフト開始直後においては、変更部67と軸部60の底部62は離れているため、2つの貫通穴63、64を絞り51として、背圧室6から燃料が流出する(図9(a)参照。)。
次に、リフト量が増加した場合を考える。このとき、ニードル4とともに変更部67も後端側に移動し底部62と変更部67は当接する。このとき、貫通穴64は変更部67によって塞がれるが、貫通穴63は、貫通穴68を介してニードル4の存する空間と連通している。この際、貫通穴63のみを絞り51として、背圧室6から燃料が流出する(図9(b)参照。)。なお、このとき、背圧室6は、変更部67とニードル4の後端によって区画される空間となり、ニードル4は、変更部67に対して相対変位する。
すなわち、変更部67は、底部62に当接する場合における絞り51の断面積を、底部62から離れる場合における絞り51の断面積より小さくしている。このため、底部62と変更部67の離れた場合の背圧室6からの燃料流出量は、底部62と変更部材67の当接した場合の背圧室6からの燃料流出量より多い。これにより、ニードル4は、第1モードの後に第2モードで動作する。なお、実施例2においては、ニードル4の後端面の外径は外径r2より大きくなっているので、リフト速度は第2モードではより遅くなる。
ここで、貫通穴63と貫通穴68とは軸心を中心として同軸に設けられおり、貫通穴68の軸方向に垂直な面への投影面は貫通穴63の軸方向に垂直な面への投影面を含んでいる。また、貫通穴68の軸方向に垂直な面への投影面と貫通穴64の軸方向に垂直な面への投影面とは重なりは生じない。また、これら貫通穴63、64、68の軸方向に垂直な面への投影面の関係は、変更部材67の軸心を中心とする回転によっても変わらない。このため、変更部材67は、背圧室6内で軸を回転軸として回転しても問題はない(図10参照。)。
[実施例2の効果]
実施例2においては、リフト開始後、絞り51の燃料の流れ方向に垂直な断面積は、大きい状態から小さい状態へと変化した。
絞り51の燃料の流れ方向に垂直な断面積が大きい場合には背圧室6からの燃料の流出量が大きくニードル4のリフト量も大きくなる。一方、絞り51の燃料の流れ方向に垂直な断面積が小さい場合には背圧室6からの燃料の流出量が小さくニードル4のリフト量も小さくなる
すなわち、ニードル4はリフト開始後、先ず第1モードで動作し、次に第2モードで動作する。
また、第1モードと第2モードとは、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によって切り替えられている。
ここで、第1モードと第2モードとは、ニードル4の移動に伴って移動する変更部67の底部62への離接によって切り替えられているため、底部62の先端面62fと変更部材67の後端面67rが切替部55の機能を有している(図8参照。)。
これにより、実施例1と同様に、第1モードでのリフト速度を第2モードのリフト速度より大きくでき、リフト速度を変更することができる。
また、ニードル4のリフト量の増加を伴う移動によって第1モードと第2モードとを切り替えているため、別途追加の駆動部を必要とせず、駆動部を複数設けなくてもよい。
この結果、駆動部を複数設けることなくリフト速度を変更可能なインジェクタ1を提供できる。
また、実施例2においても実施例1と同様に、ニードル4は、先ずリフト速度の速い第1モードで動作し、次にリフト速度の遅い第2モードで動作している。このため、実施例1と同様に、リフト速度を変更することで、スモーク発生の低減と出力の増大、騒音の発生抑制を両立することができる。
実施例2のインジェクタ1において、変更部67は、背圧室6を区画するとともに、第2モードにおける底部62に当接する場合と、第1モードにおける底部62から離れる場合とが切替部55によって切り替えられることで絞り51の燃料の流れ方向に垂直な断面積を変更する。
これにより、変更部67と底部62との離接により第1モードと第2モードとの切替を行うことができるため、切替部55の構成を簡単なものとすることができる。
また、実施例2のインジェクタ1において、ニードル4は、第1モードの後に第2モードで動作する。このため、変更部67によって、絞り51の燃料の流れ方向に垂直な断面積を小さくする方に変化させるため、変更部67で絞り51の一部を閉塞するなど簡単な構成とすることができる。
[変形例]
本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることができる。
なお、変形例においては、実施例1、2と同一機能物には同一符号を付して表している。
実施例1においては、受圧部43は、ニードル4の後端部を覆う有天円筒状であったが、図11に示すように受圧部43を筒状体としてもよい。これにより、背圧室6の容積を受圧部43の後端部で調整することができ、背圧室6の容積を減らすことでニードル4の応答性を向上させることもできる。
なお、ニードル4は、受圧部43の内周面に摺接する径小部75と、径小部75の先端側に設けられる径小部75の径より大きい径の径大部76を有する。
この場合、径大部76が受圧部43と離接することで、ニードル4と受圧部43とが一体に動作したり相対変位したりするため、受圧部43の先端面および径大部76の後端面が切替部55となる。
実施例1においては、ニードル4は、第1モードの後に第2モードで動作していたが、図12に示す構成で、第2モードの後に第1モードでニードル4を動作させてもよい。
ここで、ニードル4の後端部は、径小部78と、径小部78の後端側に設けられる径小部78の径より大きな径の径大部79を有する。
受圧部43は、ニードル4の径小部78に摺動自在に嵌め込まれ、スプリング80により後端側に付勢されることで径大部79の外縁81に当接している。また、背圧室形成部40には内周側に突出する環状突出部82が設けられている。
そして、リフト開始直後においては、ニードル4と受圧部43は一体に動作するため受圧面が大きくなるが、その後、環状突出部82と受圧部43が係合することで、ニードル4は受圧部43に対して相対変位することで受圧面は小さくなる。
これにより、第2モードの後に第1モードでニードル4を動作させることができる。
この結果、微小噴射量を精度よく制御することができる。
なお、このとき、環状突出部82の先端面および受圧部43の後端面が切替部55となる。
また、実施例1においては、受圧部43は1つであったが、図13に示すように受圧部43を複数備える構成としてもよい。
ここで、ニードル4の後端部は、径の小さな径小部84と、径小部84の後端側に設けられる径小部84の径より大きな径の径大部85を有する。
そして、ニードル4の径小部84に嵌め込まれる受圧部43を第1受圧部43a、ニードル4の径大部85の後端面を覆う受圧部43を第2受圧部43bとする。
第1受圧部43aは、ニードル4の径小部84に摺動自在に嵌め込まれ、スプリング86により後端側に付勢されることで径大部85の外縁87に当接している。また、外縁87には、軸方向に貫通する貫通穴88が設けられている。そして、背圧室形成部40には内周側に突出する環状突出部89が設けられている。
リフト開始直後においては、ニードル4と第1受圧部43aは一体に動作するため受圧面が大きくなる。その後、環状突出部89と第1受圧部43aが係合することで、ニードル4は第1受圧部材43aに対して相対変位することで受圧面は小さくなる。
そして、さらにリフト量が増加し、ニードル4と第2受圧部43bとが当接することで受圧面が再び大きくなる。すなわち、受圧面の大きさが大小大と変化することで、ニードル4のリフト速度は小大小と変化する。
なお、貫通穴88は、第1受圧部43aと径大部85との間に形成される空間に燃料を導入するものである。
実施例2においては、スプリング70が配されていたが、図14(a)に示すようにスプリング71のみによりニードル4を先端側に付勢する構成としてもよい。
また、実施例2においては、流入路21が設けられていたが、図14(b)に示すように、制御プレート45の後端面をテーパ状に形成することで流入路21を設けない構成とすることもできる。この場合、高圧流路20の燃料圧を、制御プレート45を先端側に移動させる力として利用することができるため、流入路21を必要とはしない。なお、この場合も、インナーシート部73の外径をr1、軸部60の外径r2とすると、r1<r2の関係がある。これにより、流入路20からの燃料の圧力を軸部60の内側にも作用させることができ、素早く制御プレート45を先端側に移動させることができる。
また、実施例2において、底部62に貫通穴が2つ設けられ、変更部67に貫通穴が1つ設けられていたが、図15に示すように、底部62に軸方向に貫通する貫通穴90、変更部67に2つの軸方向に貫通する貫通穴91、92を設ける構成としてもよい。
ここで、貫通穴90と貫通穴91とは軸心を中心として同軸に設けられおり、貫通穴90の軸方向に垂直な面への投影面は、貫通穴91の軸方向に垂直な面への投影面を含んでいる。また、貫通穴92の軸方向に垂直な面への投影面と貫通穴90の軸方向に垂直な面への投影面とは重なりは生じない。また、これら貫通穴90、91、92の軸方向に垂直な面への投影面の関係は、変更部67の軸心を中心とする回転によっても変わらない。
ここで、貫通穴90、貫通穴91、貫通穴92の軸方向に垂直な面への投影面の面積をそれぞれS1、S2、S3とすると、S1<S2+S3、かつ、S1>S2の関係がある。
これにより、実施例2と同様の効果を奏することができる。
また、図16に示すように、底部62に軸方向に貫通する貫通穴94、変更部材67に軸方向に貫通する貫通穴95を設け、貫通穴94と貫通穴95とをオフセットさせる構成としてもよい。
ここで、貫通穴94の軸方向に垂直な面への投影面と貫通穴95の軸方向に垂直な面への投影面には重なりが生じ、これら投影面の重なりの面積は、変更部67の軸心を中心とする回転によっても変わらない。なお、重なりの面積は、貫通穴94の投影面の面積より小さい。
また、図17(a)に示すように、背圧室形成部40の外側に筒状体であるアウターシリンダ96を配する構成としてもよい。ここで、アウターシリンダ96は、内周面が背圧室形成部40の外周面に摺接するとともに、スプリング97によって後端側に押圧されプレート15に当接する。すなわち、アウターシリンダ96、プレート15、背圧室形成部40によって区画される空間Sが形成される。
これにより、空間Sの容積を調整することが可能となり、流入路21による空間Sへの燃料流入量も絞りにより調整可能であるため、ニードル4の閉弁速度を調整することができる。
なお、アウターシリンダ96の後端は内周側に窪むテーパ状になっており、ニードル4のリフト量が増加し、空間Sが圧縮され空間Sの内圧が上昇した際には、アウターシリンダ96が先端側に移動し、内圧を逃がす構成となっている。
また、アウターシリンダ96を設ける場合、図17(b)に示すように絞り51に影響を与えない程度の隙間を軸部60と背圧室形成部40との間に設けてもよい。これにより、空間Sの圧縮に対する燃料の逃げ道を確保することができ、空間Sの過度の内圧上昇を防ぐことができる。
また、図18に示すように、制御プレート45と背圧室形成部40とを一体化してもよい。これにより、部品点数を削減できる。
なお、図18(b)は、制御プレート45と背圧室形成部40とを一体化するとともにアウターシリンダ96を備える構成である。
1 インジェクタ 2 ECU(制御部) 4 ニードル 5 ボディ 6 背圧室
7流出路 8 駆動部 9 噴孔 10 シート部 12 シート位置 55 切替部


Claims (11)

  1. 燃料の噴射する噴孔(9)を開閉する弁体としてのニードル(4)と、
    筒状に設けられて内周に前記ニードルを収容するとともに、前記噴孔を有するボディ(5)と、
    前記ニードルに対し、前記噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすための背圧室(6)と、
    この背圧室から燃料を流出させる流出路(7)と、
    制御部(2)から与えられる制御信号に基づき前記流出路を開閉することで、背圧を低減または増加させて前記ニードルによる前記噴孔の開閉を操作する駆動部(8)とを備え、
    この駆動部は、前記背圧を増加させることで、前記ニードルに設けられたシート部(10)が前記ボディの内壁のシート位置(12)に着座して前記噴孔を閉じ、前記背圧を減少させることで前記シート部と前記シート位置の前記ニードルの軸方向の離間距離であるリフト量を増加させて前記噴孔を開くインジェクタ(1)において、
    前記ニードルは、単位時間当たりの前記リフト量の増加量をリフト速度とすると、第1のリフト速度で動作する第1モードと、前記第1のリフト速度より小さい第2のリフト速度で動作する第2モードで動作し、
    前記ニードルの前記リフト量の増加を伴う移動によって前記第1モードと前記第2モードとを切り替える切替部(55)を有し、
    前記第1モードにおける前記ニードルに背圧を及ぼす受圧面の前記軸方向に垂直な面への投影面積は、前記第2モードにおける前記ニードルに背圧を及ぼす受圧面の前記軸方向に垂直な面への投影面積より小さいことを特徴とするインジェクタ。
  2. 請求項1に記載のインジェクタにおいて、
    前記背圧室を区画するとともに、前記第2モードにおける前記ニードルと一体に移動する場合と、前記第1モードにおける前記ニードルに対し相対変位する場合とが前記切替部によって切り替えられる受圧部(43)を備えることを特徴とするインジェクタ。
  3. 請求項2に記載のインジェクタにおいて、
    前記背圧室は前記ニードルの後端側に設けられ、
    前記受圧部は、前記ニードルの後端部の外周面に摺接する筒状体であり、
    前記受圧部の外周面が、前記背圧室を形成する筒状の背圧室形成部(40)の内周面に摺接するように配されることを特徴とするインジェクタ。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか一つに記載のインジェクタにおいて、
    前記背圧室に燃料を流入させる流入路(21)を有し、
    前記背圧室を区画するとともに、前記流出路が閉じられたときに前記流入路を開き、前記流出路が開かれたときに、前記流入路を閉じる制御プレート(45)を有し、
    この制御プレートは、前記背圧室から前記流出路へ流出する燃料量を制限する絞り(51)を有することを特徴とするインジェクタ。
  5. 請求項4に記載のインジェクタにおいて、
    前記制御プレートは、付勢部(46)により付勢されていることを特徴とするインジェクタ。
  6. 燃料の噴射する噴孔を開閉する弁体としてのニードルと、
    筒状に設けられて内周に前記ニードルを収容するとともに、前記噴孔を有するボディと、
    前記ニードルに対し、前記噴孔を閉じる方向に燃料の背圧を及ぼすための背圧室と、
    この背圧室から燃料を流出させる流出路と、
    制御部から与えられる制御信号に基づき前記流出路を開閉することで、背圧を低減または増加させて前記ニードルによる前記噴孔の開閉を操作する駆動部とを備え、
    この駆動部は、前記背圧を増加させることで、前記ニードルに設けられたシート部が前記ボディの内壁のシート部に着座して前記噴孔を閉じ、前記背圧を減少させることで前記シート部と前記シート位置の前記ニードルの軸方向の離間距離であるリフト量が増加して前記噴孔を開くインジェクタにおいて、
    前記ニードルは、単位時間当たりの前記リフト量の増加量をリフト速度とすると、第1のリフト速度で動作する第1モードと、前記第1のリフト速度より小さい第2のリフト速度で動作する第2モードで動作し、
    前記ニードルの前記リフト量の増加を伴う移動によって前記第1モードと前記第2モードとを切り替える切替部を有し、
    前記背圧室から前記流出路へと流出する燃料の流出量を制限する流路を絞りとすると、前記第1モードにおける前記絞りの燃料の流れ方向に垂直な断面積は、前記第2モードにおける前記絞りの燃料の流れ方向に垂直な断面積より大きいことを特徴とするインジェクタ。
  7. 請求項6に記載のインジェクタにおいて、
    前記背圧室を区画するとともに、前記第2モードにおける前記絞りの設けられる部材(45)に当接する場合と、前記第1モードにおける前記部材から離れる場合とが前記切替部によって切り替えられることで前記絞りの燃料の流れ方向に垂直な断面積を変更する変更部(67)を備えることを特徴とするインジェクタ。
  8. 請求項6または請求項7に記載のインジェクタにおいて、
    前記背圧室に燃料を流入させる流入路を有し、
    前記流出路が閉じられたときに前記流入路を開き、前記流出路が開かれたときに、前記流入路を閉じる制御プレートを有し、
    この制御プレートは、前記第1モードにおける前記絞りを有することを特徴とするインジェクタ。
  9. 請求項8に記載のインジェクタにおいて、
    前記制御プレートは、付勢部により付勢されていることを特徴とするインジェクタ。
  10. 請求項8または請求項9に記載のインジェクタにおいて、
    前記背圧室は前記ニードルの後端側に設けられ、
    前記ニードルの後端部の外周面に摺接するとともに前記背圧室を形成する筒状の背圧室形成部を有し、
    前記変更部は、前記背圧室形成部の内周面に摺接するとともに前記ニードルの後端との間に空間を形成し前記空間を外部空間に開放する貫通穴(68)を有し、
    前記リフト量の増加に伴って前記変更部と前記制御プレートが当接することで前記絞りの燃料の流れ方向に垂直な断面積が変化することを特徴とするインジェクタ。
  11. 請求項6ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載のインジェクタにおいて、
    前記ニードルは、前記第1モードの後に前記第2モードで動作することを特徴とするインジェクタ。




JP2016135378A 2016-07-07 2016-07-07 インジェクタ Expired - Fee Related JP6592408B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016135378A JP6592408B2 (ja) 2016-07-07 2016-07-07 インジェクタ
DE102017112715.1A DE102017112715B4 (de) 2016-07-07 2017-06-09 Kraftstoffeinspritzventil

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016135378A JP6592408B2 (ja) 2016-07-07 2016-07-07 インジェクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018003794A true JP2018003794A (ja) 2018-01-11
JP6592408B2 JP6592408B2 (ja) 2019-10-16

Family

ID=60676381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016135378A Expired - Fee Related JP6592408B2 (ja) 2016-07-07 2016-07-07 インジェクタ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6592408B2 (ja)
DE (1) DE102017112715B4 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020116427A1 (ja) * 2018-12-05 2020-06-11 株式会社デンソー 内燃機関の噴射制御装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08261092A (ja) * 1995-03-22 1996-10-08 Isuzu Motors Ltd インジェクタ
JPH11173234A (ja) * 1997-12-12 1999-06-29 Denso Corp 燃料噴射弁
JP2001221119A (ja) * 2000-02-04 2001-08-17 Denso Corp 燃料噴射装置
JP2008309015A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007030794A1 (de) 2007-07-03 2009-01-08 Robert Bosch Gmbh Kraftstoff-Injektor mit einem für hohe Kraftstoffdrücke geeigneten Injektorkörper
US20100126471A1 (en) 2008-11-25 2010-05-27 Cheiky Michael C Dual solenoid fuel injector with catalytic activator section
JP5321472B2 (ja) 2009-06-02 2013-10-23 株式会社デンソー 燃料噴射装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08261092A (ja) * 1995-03-22 1996-10-08 Isuzu Motors Ltd インジェクタ
JPH11173234A (ja) * 1997-12-12 1999-06-29 Denso Corp 燃料噴射弁
JP2001221119A (ja) * 2000-02-04 2001-08-17 Denso Corp 燃料噴射装置
JP2008309015A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020116427A1 (ja) * 2018-12-05 2020-06-11 株式会社デンソー 内燃機関の噴射制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE102017112715B4 (de) 2023-02-16
DE102017112715A1 (de) 2018-01-11
JP6592408B2 (ja) 2019-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5238070B2 (ja) 内燃機関に用いられる燃料噴射弁
JP4333757B2 (ja) 燃料噴射弁
JPH1047206A (ja) 内燃機関用の燃料噴射弁
JP2005510658A (ja) 燃料を高圧噴射するためのインゼクタ
JP6592408B2 (ja) インジェクタ
JP6256440B2 (ja) インジェクタ
JP2008215207A (ja) 燃料噴射弁
JP5021731B2 (ja) 燃料インジェクター
JP6603622B2 (ja) インジェクタ
EP1752653A1 (en) Fuel injection valve
JP4208847B2 (ja) 燃料噴射ノズル、燃料噴射弁および燃料噴射装置
JP3891974B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2008202417A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2007297962A (ja) 燃料噴射ノズル
JP6172113B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2009041508A (ja) 燃料噴射ノズル
WO2016208130A1 (ja) インジェクタ
JP2004176656A (ja) 燃料噴射弁
JP2019196777A (ja) スプール弁
JP2005320904A (ja) 燃料噴射弁
JP2009079485A (ja) 燃料噴射弁
JP2013500432A (ja) 燃料噴射器
JP2010248932A (ja) 燃料噴射弁
JP6233109B2 (ja) 燃料噴射弁
JP6144185B2 (ja) 燃料噴射ノズル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6592408

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees