JP2018002953A - 加硫ゴム組成物 - Google Patents

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伊海 康一
Koichi Iumi
康一 伊海
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Abstract

【課題】引張特性及び耐熱老化性に優れた加硫ゴム組成物を提供する。【解決手段】エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体とジエン系ポリマーとを含有するゴム組成物を硫黄加硫することで得られる、加硫ゴム組成物であって、上記ゴム組成物中の上記ジエン系ポリマーの含有量が、上記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、1.0〜8.0質量部である、加硫ゴム組成物。【選択図】図6

Description

本発明は、加硫ゴム組成物に関する。
鉄道車両の車両間(車両連結部)には、人がプラットホームから電車の車両間に生じる空間部へ転落するのを防止し、また、車両間の連結部の空気抵抗を低減すること等を主な目的として、外幌が配置されている。鉄道車両用の外幌の材料に必要とされる特性としては、引張特性に優れる(破断時引張強さ及び破断時伸びが大きい)こと等が挙げられる。
外幌用のゴム組成物としては、例えば、特許文献1に、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)を含有するゴム組成物が開示されている。
特開2014−122305号公報
昨今、外幌に対する耐久性の要求水準が高まるなか、外幌に使用されるゴム組成物に対して、高温環境下に曝しても引張特性が低下し難いこと(耐熱老化性に優れること)が求められている。
このようななか、本発明者が特許文献1を参考にEPDMを含有するゴム組成物を加硫することで加硫ゴム組成物を製造したところ、引張特性には優れるものの、その耐熱老化性は昨今要求されるレベルを必ずしも満たすものではないこと明らかになった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、引張特性及び耐熱老化性に優れた加硫ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、EPDMに所定量のジエン系ゴムを配合して硫黄加硫することで上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体とジエン系ポリマーとを含有するゴム組成物を硫黄加硫することで得られる、加硫ゴム組成物であって、
上記ゴム組成物中の上記ジエン系ポリマーの含有量が、上記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、1.0〜8.0質量部である、加硫ゴム組成物。
(2) 上記ゴム組成物が、さらに、粘着付与剤を含有し、
上記ゴム組成物中の上記粘着付与剤の含有量が、上記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、2〜20質量部である、上記(1)に記載の加硫ゴム組成物。
(3) 上記ゴム組成物が、さらに、酸化チタン及びシリカを含有し、
上記ゴム組成物中の上記酸化チタン及びシリカの合計の含有量が、上記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、100質量部以下である、上記(1)又は(2)に記載の加硫ゴム組成物。
(4) 上記ゴム組成物が、さらに、カーボンブラック、酸化チタン及びシリカを含有し、
上記ゴム組成物中の上記カーボンブラック、酸化チタン及びシリカの合計の含有量が、上記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、100質量部以下である、上記(1)又は(2)に記載の加硫ゴム組成物。
以下に示すように、本発明によれば、引張特性及び耐熱老化性に優れた加硫ゴム組成物を提供することができる。
本発明の外幌が車両に取り付けられた状態の一実施形態を説明するための模式的な一部斜視図である。 図1のA−A矢視断面図であり、車両が直線状のまたは曲率の小さいレール上を走行する場合における鉄道車両の外幌の側面部の模式的な断面図である。 外幌2の直線部材3を構成する可撓性膜体6の他の形状を説明するための模式的な一部斜視図である。 外幌の直線部を構成する可撓性膜体の取り付け方法を説明するための説明図である。 環状の外幌の取り付け方法を説明するための説明図である。 本発明の外幌が車両に取り付けられた状態の他の実施形態を説明するための模式的な断面図である。 図6のB−B矢視断面図である。
以下に、本発明の加硫ゴム組成物、および、本発明の鉄道車両の外幌について説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[加硫ゴム組成物]
本発明の加硫ゴム組成物(以下、単に「本発明の組成物」とも言う)は、エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体(EPDM)とジエン系ポリマーとを含有するゴム組成物を硫黄加硫することで得られる、加硫ゴム組成物である。ここで、上記ゴム組成物中の上記ジエン系ポリマーの含有量は、上記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、1.0〜8.0質量部である。
本発明の組成物はこのような構成をとるため引張特性及び耐熱老化性に優れるものと考えられる。その理由は明らかではないが、EPDMに所定量のジエン系ゴムを配合して硫黄加硫することで、EPDMとジエン系ゴムとが硫黄原子を介して結合し、強靭且つ化学的に安定な架橋構造が形成され、結果として、優れた引張特性及び耐熱老化性を示すものと考えられる。
上述のとおり、本発明の組成物は、エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体とジエン系ポリマーとを含有するゴム組成物を硫黄加硫することで得られる加硫ゴム組成物(加硫後のゴム組成物)である。
〔ゴム組成物〕
上記ゴム組成物(加硫前のゴム組成物)は、エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体とジエン系ポリマーとを含有する。
<エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体>
エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体(EPDM)は、エチレンとプロピレンとジエンとの共重合体である。
上記ジエンとしては、例えば、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンが挙げられる。なかでも、加工性により優れる観点から、ジシクロペンタジエン好ましい。
EPDMのヨウ素価は、耐薬品性および耐候性の観点から、3〜25がより好ましく、3〜20がさらに好ましい。ヨウ素価はJIS K6235:2006に準じて測定したものである。
EPDMのムーニー粘度は、加工性により優れる観点から、30〜80が好ましく、50〜70がより好ましい。なお、ムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K6300−1:2013に準拠して、ムーニー粘度計にてL型ロータを使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、温度100℃、2rpmの条件で測定されたものである。
EPDM中のジエン量(EPDM中、ジエンに由来する繰り返し単位が占める割合)は、本発明の効果がより優れる理由から、1〜15質量%であることが好ましく、5〜11質量%であることがより好ましい。なお、EPDM中のジエン量は、ASTM D 6047に準じて評価されたものである。
EPDMの重量平均分子量(Mw)は、本発明の効果がより優れる理由から、1.0×10〜2.0×10であるのが好ましく、1.5×10〜5.0×10であるのがより好ましい。なお、EPDMの重量平均分子量は、オルトジクロロベンゼンを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定された標準ポリスチレン換算値である。
<ジエン系ポリマー>
ゴム組成物に含有されるジエン系ポリマーは、モノマーとしてジエンを使用したポリマーである。ただし、ジエン系ポリマーはEPDM以外のポリマーである。
ジエン系ポリマーの具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴム(例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR))、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。なかでも、本発明の効果がより優れる理由から、SBRが好ましい。
SBRは乳化重合SBRであっても、溶液重合SBRであっても構わない。
SBRのスチレン量(SBR中、スチレンに由来する繰り返し単位が占める割合)は特に制限されないが、5〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。
上記ジエン系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、取り扱いの観点から、100,000〜1,000,000であることが好ましく、200,000〜800,000であることがより好ましい。なお、ジエン系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された標準ポリスチレン換算値である。
上記ゴム組成物中のジエン系ポリマーの含有量は、上述したエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、1.0〜8.0質量部である。なかでも、2.0〜7.0質量部であることが好ましい。
以下、EPDM100質量部に対するジエン系ポリマーの含有量を、単に「ジエン系ポリマーの含有量」とも言う。
<その他の成分>
上記ゴム組成物は、EPDM及びジエン系ポリマー以外の成分を含有していてもよい。
そのような成分としては、例えば、補強剤(充填剤)(シリカ、酸化チタン、カーボンブラック等)、粘着付与剤(アルキルフェノール樹脂、ガムロジン等)、シランカップリング剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料、染料、可塑剤、揺変成付与剤、紫外線吸収剤、溶剤、界面活性剤(レベリング剤を含む。)、分散剤、脱水剤、防錆剤、接着付与剤、帯電防止剤、チクソトロピー付与剤が挙げられる。
上記シリカとしては、具体的には、例えば、含水シリカ、無水シリカ、沈降法シリカ、ヒュームドシリカ等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ゴム組成物は、圧延加工性の観点から、粘着付与剤を含有するのが好ましい。
上記粘着付与剤の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、上述したエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、2〜20質量部であることが好ましい。
上記ゴム組成物の1つの好適な態様としては、さらに、酸化チタン及びシリカを含有する態様が挙げられる。また、上記態様の1つの好適な態様として、カーボンブラックを含有しない態様(カラー配合)が挙げられる。
上記酸化チタン及びシリカの合計の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、上述したエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましい。下限は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、20質量部以上であることが好ましく、30質量部以上であることがより好ましい。
上記ゴム組成物の別の好適な態様としては、さらに、カーボンブラックを含有する態様が挙げられる。また、上記態様の1つの好適な態様として、さらに、酸化チタン及びシリカを含有する態様が挙げられる。
上記カーボンブラックの含有量は特に制限されないが、硬度の観点から、30質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましい。下限は特に制限されないが、黒色ゴムである場合には、5質量部以上であることがより好ましい。
上記カーボンブラック、酸化チタン及びシリカの合計の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、上述したエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましい。下限は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、30質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であることがより好ましい。
<ゴム組成物の調製方法>
上記ゴム組成物の調製方法は特に制限されず、上述した各成分をロール、ニーダー、押出機、万能かくはん機等により均一に混合する方法などが挙げられる。
〔硫黄加硫〕
上述のとおり、本発明の組成物は、上述したゴム組成物を硫黄加硫することで得られる。
硫黄加硫の方法は特に制限されないが、上述したゴム組成物に硫黄を添加し、加熱(例えば、160℃)する方法などが挙げられる。硫黄を添加する際には、さらに、加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤等を添加してもよい。
上記硫黄の添加量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、上述したゴム組成物中のエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、0.5〜3.0質量部であることが好ましく、1.0〜2.0質量部であることがより好ましい。
〔用途〕
本発明の組成物は、鉄道車両の外幌、ホース(特にカバーゴム)、タイヤ、コンベアベルト、防振材、ゴムロール等に好適に用いられる。なかでも、鉄道車両の外幌、ホース(特にカバーゴム)に好適に用いられる。
[鉄道車両の外幌]
本発明の鉄道車両の外幌(以下、単に「本発明の外幌」とも言う)は、本発明の加硫ゴム組成物を材料に用いた鉄道車両の外幌である。
本発明の外幌は、その構成を特に限定されないが、例えば、前後車両の連結部における車両間の空間部の全周を覆う環状の外幌であって、前方車両の後端部と後方車両の前端部とにそれぞれ対向して取り付けられた断面略U字状(V字状等)の可撓性膜体からなる外幌であるのが好ましい態様の一つである。他の好適態様としては、前後車両の連結部における車両間の空間部の一部を覆う板状の外幌(「保護ゴム」とも呼ばれる。)等も挙げられる。
ここで、環状の外幌については、車両間の空間部の全周を覆う上下左右の直線部材(左右側面部、天井部および床部)と、これに接続される四隅に配設される肩部部材とからなるのが好ましく、可撓性膜体が、車両との取り付け部位における肉厚のフランジ部分と、前後車両に対向する部位における薄肉の断面U字状(V字状等)膜体部分からなるのが好ましく、また、可撓性膜体の内部に補強層を埋設しているのが好ましい。
以下、本発明の外幌について、添付の図面を参照して説明する。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の外幌が車両に取り付けられた状態の一実施形態を説明するための模式的な一部斜視図である。
図1に示されるように、車両1の連結部における車両間の空間部の全周を覆う環状の外幌2は、上下左右(左右側面部、天井部および床部)の四つの直線部材3と、四つの直線部材3を四隅で結ぶ四つの肩部部材4とから構成される。なお、図中、5は車両1内の通路を示している。
図2は、図1中のA−A矢視断面図である。
図2に示されるように、外幌2の直線部材3は、断面略U字状の可撓性膜体6からなる。直線部材3は、必要に応じて、剛性および復元性を増すために、補強層として、ナイロン、アラミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の繊維からなる織布に本発明の加硫ゴム組成物を被覆して使用することができる。
なお、図2において、前後車両の相対位置関係を示すために、連結される車両と、これに取り付けられた外幌の外形形状を点線で示した。即ち、本発明の外幌2は、前方車両1の後端部と、後方車両1の前端部とにそれぞれ対向して取り付けられた断面略U字状の可撓性膜体6で構成される。
ここで、本発明の外幌は、その断面が略U字状であるのが好ましい。具体的には、U字状のほか、略V字状、略半円状等の形状であってもよい。これらの形状は、用いられる車両の形状等に合わせて変更することができる。例えば、略V字状であっても、等辺ではなく、不等辺にすることもできる。
図3は、外幌2の直線部材3を構成する可撓性膜体6の他の形状を説明するための模式的な一部斜視図である。
図3に示されるように、可撓性膜体6は幅方向の中央付近7が薄肉で両端部に向かって徐々に厚肉となり、両端部には車両1に取り付けられるために厚肉のフランジ部分8が形成されている。この可撓性膜体6は、図2に示すように車両1との取り付け部位における厚肉のフランジ部分8と、前後車両1に対向する部位における薄肉の断面略U字状(V字状等)の膜体部分から構成されるものである。
なお、図3では、可撓性膜体6の両端部に形成したフランジ部分8が互いに反対方向に突出した形状である場合を示したが、これは可撓性膜体6を車両に取り付ける場合の便宜性を考慮したもので、可撓性膜体6の両端部に形成するフランジ8の突出方向は同じ方向であっても支障はない。
図4は、外幌の直線部を構成する可撓性膜体の取り付け方法を説明するための説明図であり、図5は、環状の外幌の取り付け方法を説明するための説明図である。
可撓性膜体6の取り付け方法としては、図4に示すように、一方のフランジ部分8をその端部が車両1の内側に向かうように車両1の上下左右の直線部の外周側に取り付け、その後、他端側を図中矢印Cで示す方向に折り曲げ、可撓性膜体6の断面が略U字状になるように屈曲させて他方のフランジ部分8を車両1の直線部の内周側に取り付けて外幌2の直線部材3の取り付けが終了する。
更に、図5に示すように、所望の曲率で断面略U字状に形成するとともに、幅方向端末部に内側に向かって断面L字状のフランジ部を形成した複数本の肩部部材4を直線部材3とは別に形成しておき、この肩部部材4の長手方向端部を上記直線部材3の端部に重ね合わせて車両1に取り付けることにより、本発明の外幌2の取り付けが完了する。
本発明の外幌について、一実施形態を挙げて具体的に説明したが、本発明の外幌は、これに限定されない。例えば、外幌の肩部部材4の壁面に、外幌を車体に固定するための作業性の改善、集中した応力の解放等を目的とする貫通孔9(図5参照)を形成してもよく、肩部部材4に切欠部等を形成してもよい。
また、本発明の外幌は、図1に示す態様における左右(左右側面部)の2つの直線部材3のみに外幌が設けられる態様、すなわち、図6および図7(図6中のB−B矢視断面図)に示すように、前後車両の各々の側面に対面して取り付けられる板状の外幌(保護ゴム)12であってもよい。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔加硫ゴム組成物の製造〕
以下のとおり、実施例及び比較例の加硫ゴム組成物を製造した。
<ゴム組成物の調製>
下記表1に示される成分(硫黄及び加硫促進剤を除く)を同表に示される割合(質量部)でニーダーミキサーに投入し約10分間混合することで各ゴム組成物を調製した。
<硫黄加硫>
得られたゴム組成物を練りロールに巻きつけ、これに、下記表1に示される硫黄及び加硫促進剤を同表に示される割合(質量部)で添加し、約5分間混練した。さらに、160℃で60分間プレス加硫し、各加硫ゴム組成物を得た。
〔評価〕
得られた各加硫ゴム組成物について、以下のとおり評価を行った。
<圧延加工性>
得られた各加硫ゴム組成物について圧延加工を行い、下記基準に従って、圧延加工性を評価した。結果を表1に示す。
◎:非常に優れる
○:優れる
△:やや優れる
×:不十分
<硬度>
得られた各加硫ゴム組成物について、JIS K 6253:2006に準じ、スプリング式A型硬さ試験機を用いて、23℃での硬度を測定した。結果を表1に示す。
JIS硬度が53〜63の場合、鉄道車両用の外幌として実用的である。
<引張特性>
得られた各加硫ゴム組成物をJIS規格の3号ダンベルに成形し、JIS K6251:2010に準拠して、引張速度500mm/分で引張試験を行い、破断時引張強さ(T)[MPa]及び破断時伸び(E)(%)を測定した。結果を表1に示す。T及びEいずれも大きい方が好ましい。また、実用上、Tは9.0MPa以上であることが好ましく、Eは400%以上であることが好ましい。
<耐熱老化性>
得られた各加硫ゴム組成物に対して耐熱老化試験(100℃、96時間)を行い、その後、上述した引張試験と同様の方法で破断時引張強さ(T)[MPa]及び破断時伸び(E)(%)を測定した。そして、T及びEそれぞれについて熱老化維持率(耐熱老化試験後の値/耐熱老化試験前の値)(%)を求めた。熱老化維持率は高い方が好ましく、実用上、70%以上であることが好ましい。
表1中、各成分の詳細は以下のとおりである。
・EPDM:ESPRENE305(住友化学社製、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ムーニー粘度:60、エチレン量:60質量%、ジエン量:7.5質量%)
・SBR:Nipol 1502(日本ゼオン社製、乳化重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量:23.5質量%)
・BR:NIPOL BR 1220(日本ゼオン社製、ブタジエンゴム)
・NR:STR−20(TECH BEE HANG社製、天然ゴム)
・VCR:UVEPOL VCR 412(宇部興産社製、高シスBRと高結晶性シンジオタクチックポリブタジエン樹脂との複合体)
・溶液重合SBR A:タフデン2000R(旭化成ケミカルズ社製、溶液重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量:25質量%)
・溶液重合SBR B:アサプレン303(日本エラストマー社製、溶液重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量:48質量%)
・シリカ:ニップシールVN3(日本シリカ社製)
・酸化チタン:R−650(堺化学工業社製)
・カーボンブラック:アサヒ#50(旭カーボン社製)
・ガムロジン:中国ロジン(荒川化学社製、ガムロジン)
・アルキルフェノール樹脂:ヒタノール1502Z(日立化成製、アルキルフェノール樹脂)
・軟化剤(パラフィン油):マシン油(昭和シェル石油社製)
・酸化亜鉛:銀嶺R(東邦亜鉛社製)
・ステアリン酸:LUNAC YA(花王社製)
・硫黄:油処理硫黄(5%油処理)(細井化学工業製)
・加硫促進剤BZ:ノクセラーBZ-P(大内新興化学工業社製、ジチオカルバミン酸塩系)
・加硫促進剤M:サンセラーM-PO(三新化学工業社製、チアゾール系)
・加硫促進剤TS:サンセラーTS−G(三新化学工業社製、チウラム系)
表1から分かるように、ゴム組成物にジエン系ポリマーを配合せずに硫黄加硫した比較例1〜3と比較して、ゴム組成物にジエン系ポリマーを配合して硫黄加硫した実施例1〜15は、優れた耐熱老化性を示した。また、比較例1〜3と同様に引張特性にも優れていた。
実施例1と2と4と5との対比から、ゴム組成物が粘着付与剤を含有する実施例2、4及び5は、優れた圧延加工性を示した。なかでも、ゴム組成物中の粘着付与剤の含有量がエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して7質量部以上である実施例4及び5は、より優れた圧延加工性を示した。
実施例1と2と4との対比から、ゴム組成物が粘着付与剤を含有し、且つ、ゴム組成物中の粘着付与剤の含有量がエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して8質量部以下である実施例2は、より優れた耐熱老化性を示した。
実施例4と5との対比から、ゴム組成物が粘着付与剤としてガムロジンを含有する実施例4は、より優れた引張特性及び耐熱老化性(E)を示した。
実施例2と9と15との対比から、ゴム組成物中のカーボンブラックの含有量がエチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して20質量部以下である実施例2及び9は、硬度が鉄道車両用の外幌として実用的であった。
実施例2、6〜8及び13〜14の対比から、ジエン系ポリマーがスチレンブタジエンゴム(スチレン量が10〜40質量%)である実施例13はより優れた耐熱老化性を示した。
実施例2、3及び10〜12の対比から、ジエン系ポリマーの含有量が1.5質量部以上である実施例2、3、11及び12は、より優れた引張特性(E)及び耐熱老化性(E)を示した。なかでも、ジエン系ポリマーの含有量が2.0質量部以上である実施例2、11及び12は、さらに優れた引張特性(E)及び耐熱老化性(T)を示した。そのなかでも、ジエン系ポリマーの含有量が7.0質量部以下である実施例2及び11は、さらに優れた耐熱老化性(T)を示した。そのなかでも、ジエン系ポリマーの含有量が4.0質量部以下である実施例2は特に優れた耐熱老化性を示した。
一方、ゴム組成物にジエン系ポリマーを配合して硫黄加硫したが、ジエン系ポリマーの含有量が8.0質量部を超える比較例4及び5は、引張特性が不十分であった。
1 車両
2 外幌
3 直線部材
4 肩部部材
5 通路
6 可撓性膜体
7 中央付近
8 フランジ部分
9 貫通孔
12 外幌(保護ゴム)

Claims (4)

  1. エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体とジエン系ポリマーとを含有するゴム組成物を硫黄加硫することで得られる、加硫ゴム組成物であって、
    前記ゴム組成物中の前記ジエン系ポリマーの含有量が、前記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、1.0〜8.0質量部である、加硫ゴム組成物。
  2. 前記ゴム組成物が、さらに、粘着付与剤を含有し、
    前記ゴム組成物中の前記粘着付与剤の含有量が、前記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、2〜20質量部である、請求項1に記載の加硫ゴム組成物。
  3. 前記ゴム組成物が、さらに、酸化チタン及びシリカを含有し、
    前記ゴム組成物中の前記酸化チタン及びシリカの合計の含有量が、前記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、100質量部以下である、請求項1又は2に記載の加硫ゴム組成物。
  4. 前記ゴム組成物が、さらに、カーボンブラック、酸化チタン及びシリカを含有し、
    前記ゴム組成物中の前記カーボンブラック、酸化チタン及びシリカの合計の含有量が、前記エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体100質量部に対して、100質量部以下である、請求項1又は2に記載の加硫ゴム組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023100995A1 (ja) * 2021-12-02 2023-06-08 Nok株式会社 防振用ゴム組成物、防振マウント及び防振グロメット

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