JP2018002607A - 発芽玄米サッカロミセス・べローナ発酵液 - Google Patents

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【課題】アミノ酸含量が多く、保湿性に優れた、γ−アミノ酪酸が富化された米の発酵液を配合する皮膚外用剤の製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】γ—アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させた発酵液及びこの発酵液を配合した皮膚外用剤。【選択図】図1

Description

本発明は、γ−アミノ酪酸を富化させた米をサッカロミセス・べローナによって発酵させた発酵液を配合した皮膚外用剤に関する。
発芽米抽出物に麹を作用させたものを化粧品に使用する技術が提案されている(特許文献1:特開平7−10733号公報)。発芽玄米糠の発酵物を化粧料に配合する技術が提案されている(特許文献2:特開2007−131578号公報)。
特開平7−10733号公報 特開2007−131578号公報
アミノ酸含量が多く、保湿性に優れた、γ−アミノ酪酸が富化された米の発酵液、及びこの発酵液を配合する皮膚外用剤の製造方法を提供することを課題とする。
1.γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させた発酵液。
2.γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させる発酵液の製造方法。
3.γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させた発酵液を配合した皮膚外用剤。
4.γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させた発酵液を配合する皮膚外用剤の製造方法。
本発明の発酵液は、γ−アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させてなり、アミノ酸含量が多く、保湿性に優れている。この発酵液を配合した本発明の皮膚外用剤は、肌なじみに優れ、においもなく、保湿効果の持続性に優れる。
各5%の1,2−ペンタンジオールを添加した精製水、コメ発酵液、セレビシエ発酵液、発芽米発酵液を試料として、肌への塗布前後の角層水分量の差。 精製水、コメ発酵液、発芽米発酵液を塗布前後の角層からの水分蒸散量の差。 接触角測定用の精製水、コメ発酵液、セレビシエ発酵液、発芽米発酵液の液滴の写真。 コメ発酵液と発芽米発酵液のアミノ酸含量。
玄米を発芽させるとγ−アミノ酪酸が増加することが知られている。本発明に用いるγ−アミノ酪酸が富化された米とは、一般的に発芽玄米と呼ばれる米であって、米の生理作用によって、γ−アミノ酪酸が富化された米である。
γ−アミノ酪酸が富化された米の製造方法としては、例えば、玄米を5〜50℃、好ましくは20〜40℃の温水に適当な時間浸漬することにより発芽させ、この発芽した玄米を常圧下又は加圧下で蒸煮する方法が挙げられる。
また、水に浸漬する発芽方法では、栄養成分の流出や、菌の繁殖の恐れがあるため、水に浸漬せず、緩慢な加水により発芽させる方法でも良い。あらかじめ水分10〜15%に調整した玄米を、水分20〜30%の範囲となるように0.5〜2.0質量%/hの加水速度で緩慢な加水を行い(加水工程)、次いでこの玄米をタンクに投入して通気条件下で2〜10時間の調質(テンパリング)を行い(調質工程)、玄米を発芽させた(発芽工程)後、100℃の蒸気で5〜30分間蒸煮し(蒸煮工程)、さらに送風乾燥させる(乾燥工程)方法により、γ−アミノ酪酸が富化される。
さらに、あらかじめ水分10〜15%に調整した玄米を、0.5〜2.0質量%/hの加水速度で水分を16〜20質量%になるまで加水し(加水工程)、さらに通気条件下で調質(テンパリング)を行い(調質・発芽工程)、玄米を発芽させた後、玄米の中心品温が40〜60℃になるように加温設定し(加温工程)、98〜100℃の蒸気で蒸煮し(蒸煮工程)、さらに乾燥させる(乾燥工程)方法により、米のγ−アミノ酪酸を富化しても良い。この方法を用いると乾燥時間の短縮が可能となる。
これらの製造方法により、玄米に生物学的な作用が生じ、γ−アミノ酪酸が富化される。100gの玄米中のγ−アミノ酪酸量は通常1〜9mgであるが、γ−アミノ酪酸を富化すると、10〜35mgに増大する。
γ−アミノ酪酸が富化された米を粉砕し、γ−アミノ酪酸が富化された米10重量部以上100重量部以下に対して、100重量部以上10000重量部以下の水を加え、110℃5分間加熱滅菌する。その後、1.0重量部以上10重量部以下のアミラーゼを加えた後、1.0重量部以上10重量部以下のサッカロミセス・べローナを加え、16時間以上48時間以下発酵させる。さらに、110℃5分間加熱して殺菌し、発酵を停止させ、5℃3日間オリ引きを行った後、得られた発酵物をメンブランろ過し、発酵液を得る。
本発明の発酵に用いるサッカロミセス・べローナ(Saccharomyces Veronae)は、アルコールを産生せず、乳酸を産生する酵母であり、セラミドを産生することも知られている。サッカロミセス・ベローナは樹液から分離された野性酵母であり、乳酸生産能が高いことが特長である。サッカロミセス・ベローナの増殖適温は20〜35℃、好ましくは30℃前後であり、室温に近い温度で発酵が可能である。サッカロミセス・べローナはサッカロミセス・セレビシエ等の一般的に知られる他の酵母と比較して発酵特性に優れている。さらに、ベローナで発酵させた発芽玄米の発酵液に含まれる蒸発残分は、セレビシエと比較して倍量程度含まれるため、保湿性や肌なじみに優れた発酵液が得られる。
本発明の発酵液は、そのまま皮膚外用剤として用いても良く、保湿性や抗菌性を持たせるために、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコールやフェノキシエタノール、オクトキシグリセリン等を添加して皮膚外用剤としても良い。また、化粧水、乳液、クリーム、ジェル等の保湿用皮膚外用剤に、保湿成分として配合しても良い。皮膚外用剤に配合する本発明の発酵液の配合量は、発酵液由来の蒸発残分が0.05質量%以上の配合となることが好ましく、特に好ましくは、0.05質量%以上6.0質量%以下である。
本発明の皮膚外用剤は化粧料、医薬部外品、医薬品を含むものであって、化粧水、乳液、クリーム、ジェル等の、溶液状、乳化物状、高分子ゲル状製剤とすることができる。また、泡状製剤、多層状製剤、スプレー製剤、不織布等に含浸させたシートあるいはゲルパック製剤であってもよい。
本発明の皮膚外用剤には、目的に応じて任意成分として保湿剤、界面活性剤、増粘剤、抗炎症剤、ビタミン類、抗酸化剤、血行促進剤、創傷治癒剤、抗菌性物質、皮膚賦活剤、常在菌コントロール剤、活性酸素消去剤、美白剤等の薬効成分を含有させることができる。
薬効成分としては、従来、医薬品、医薬部外品、化粧品、衛生材料等で使用されていて、水中に溶解、または分散可能なものであれば特に限定されることなく使用することができる。具体的には、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クマザサエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、スイカズラエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、ゼニアオイエキス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
また、アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシン等の保湿剤;スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質等の油性成分;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤;ビタミンA,B2,B6,D,E、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド等のビタミン類;トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤;γ−オリザノール、ビタミンE誘導体等の血行促進剤;レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤;デオキシリボ核酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜等の生体高分子;アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分;セファランチン、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カルプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ−アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ヒドロコルチゾン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等も挙げられる。
[γ−アミノ酪酸が富化された米の製造]
あらかじめ水分14%前後に調整した北海道産玄米(ほしのゆめ)を用い、これに水分20〜30%の範囲となるように緩慢な加水を行った。この緩慢な加水処理は胴割れを生じさせないように、徐々に行った。具体的には、横形ドラム内にて玄米を撹拌しながら、ドラム内側に設置された2流体式噴霧ノズルによって、水が垂れ落ちないようにして加水した。水温は水道水の温度で、pH調整は行なわなかった。ノズルからの噴霧は、水が玄米から垂れ落ちないように霧状の水滴として玄米の表面に付着させた。玄米は撹拌されながらこの霧状の水滴に接触することによって均一に加水されるようにした。加水に使用する水としては、水道水を用いた。加水終了後はタンクに移し換えて調質(テンパリング)を行った。このテンパリング時の最適環境温度は16〜24℃とし、タンク内に外気を取り入れて換気を行った。一連の工程は20℃程度の室温で行い、テンパリング終了後は、玄米を、蒸気処理した。蒸気処理は、連続蒸米機を用いて2kg/h、100℃の蒸気中にて所定時間蒸煮することにより行った。さらに、この蒸煮終了後の玄米を常温の送風温度で乾燥し、水分約15%のγ−アミノ酪酸が富化された米を得た。γ−アミノ酪酸が富化された米に含まれるγ−アミノ酪酸の濃度は13mg/100gであった。
[発酵液の製造]
得られたγ−アミノ酪酸が富化された米を粉砕し、γ−アミノ酪酸が富化された米10重量部に対して、1000重量部の水を加え、110℃5分間加熱滅菌した。その後、1.0重量部のアミラーゼと1.0重量部のサッカロミセス・べローナを加え、30℃に加温して、20時間発酵させた。その後、110℃で加熱して殺菌し、発酵を停止した。得られた発酵物をろ過し、発酵液(以下、発芽米発酵液という。)を得た。
γ−アミノ酪酸が富化された米のかわりに精白米を用いて同様に発酵液(以下、コメ発酵液という。)を得て、比較例とした。
また、γ−アミノ酪酸が富化された米に、サッカロミセス・セレビシエを用いて発酵させ得られた発酵液(以下、セレビシエ発酵液という。)を得て、比較例とした。
[保湿性試験1]
各5%の1,2−ペンタンジオールを添加した精製水、コメ発酵液、セレビシエ発酵液、発芽米発酵液を試料として、肌に塗布することによる角層の水分量を比較した。尚、コメ発酵液、セレビシエ発酵液、発芽米発酵液の蒸発残分(アミノ酸等)は、0.3質量%、0.25質量%、0.59質量%であったため、発芽米発酵液は蒸発残分が半量となるように精製水で希釈した。
まず、上腕内側部を洗浄した後10分間馴化し、試料を塗布する前に上腕内側部の角層の水分量を皮表角層水分量測定装置(株式会社ヤヨイ製、装置名:SKICON−200EX)で測定した。その後、試料を測定箇所に0.03g滴下し、2cm×2cmに塗り広げ、15分後に水分量を測定した。試料塗布前と塗布後の水分量の差を図1に示す。
発芽米発酵液は、コメ発酵液、セレビシエ発酵液に比べて顕著な保湿性を示した。また、角層をすばやく潤すことを確認できた。
[保湿性試験2]
上記[保湿性試験1]で用いた精製水、コメ発酵液、発芽米発酵液(蒸発残分未調整)を塗布することによる角層からの水分蒸散量を比較した。上記[保湿性試験1]と同様に、上腕内側部を洗浄した後10分間馴化し、試料を塗布する前に上腕内側部の水分蒸散量をポータブル水分蒸散計(デルフィンテクノロジーズ社製、装置名:VapoMeter)で測定した。その後、試料を測定箇所に0.03g滴下し、2cm×2cmに塗り広げ、5分後に水分の蒸散量を測定した。試料塗布前と塗布後の水分蒸散量の差を図2に示す。
発芽米発酵液は、水分蒸散抑制効果が高いことが示唆された。
[肌なじみ試験]
上記[保湿性試験1]の試料(精製水、コメ発酵液、セレビシエ発酵液、発芽米発酵液)の、肌へのなじみを比較した。
機器は、ポータブル接触角計(協和界面科学株式会社製、装置名:PCA−1)を用いた。試料を0.7mL注射筒に充填し、上腕内側部に1ショット1μLの試料を滴下し、液滴法にて測定を行った。1000msの接触角C.A.(°)をn=5で測定し、θ/2法で平均値として求めた。結果を図3に示す。
精製水の1000msの接触角は95.3°、コメ発酵液は76.3°、セレビシエ発酵液は76.9°であるのに対して、発芽米発酵液の1000msの接触角は72.9°であり、皮膚に垂らした瞬間に液が広がることが示唆された。発芽米発酵液は顕著な肌なじみ効果を示した。
[官能評価1]
専門パネラー6名で、1,3−ブタンジオール5%を添加した、精製水、セレビシエ発酵液、発芽米発酵液とで、におい、においの持続性、なじみ、なじんだ後の肌の柔らかさを評価した。
尚、セレビシエ発酵液、発芽米発酵液の蒸発残分(アミノ酸等)は、0.25質量%、0.59質量%である。
官能評価1及び官能評価2の評価基準を以下に示す。
におい
5無臭、4気にならない、3許容、2少し気になる、1臭い
においの持続性
5ない、4すぐに消える、3ふつう、2やや残る、1不快なにおいが持続する
なじみ
5よい、4ややよい、3ふつう、2やや悪い、1悪い
なじんだ後の肌の柔らかさ
5柔らかい、4やや柔らかい、3ふつう、2ややきしむ、1きしむ
なじんだ後の保湿の持続性(30分後)
5持続している、4やや持続している、3ふつう、2持続していない、1きしむ

それぞれ、4または5が4名以上で○、4または5が3名以下かつ、1または2が3名以下で△、1または2が4名以上で×とした。結果を表1に示す。
表1に示すように、においに関して、発芽米発酵液ではごくわずかにするにおいが、塗布後肌になじんだ後すぐになくなるのに対して、セルビシエ発酵液は、塗布直後からにおいが臭く、塗布後も15分以上不快なにおいが続き、好ましくない結果となった。なじんだ後の肌は、セレビシエ発酵液はややきしみ感が残り、発芽米発酵液は柔らかい感触であった。
[官能評価2]
サッカロミセス・ベローナで発酵した発芽米発酵液の蒸発残分を、0.1質量%から0.5%に調整した時の、においとなじみ、なじんだ後の保湿の持続性(30分後)について官能評価を行った。
この時、サッカロミセス・ベローナで発酵した蒸発残分5.58質量%の発芽米発酵液を、蒸発残分0.1質量%、0.2質量%、0.5質量%になるよう、残分を精製水で調整した。結果を表2に示す。
表2に示すように、サッカロミセス・ベローナで発酵した発芽米発酵液は、蒸発残分として0.1%以上の濃度で、肌なじみがよいという評価を得た。
[アミノ酸分析]
コメ発酵液と発芽米発酵液約4gを精密に採取し、0.1N塩酸溶液で5mLへ定容した。この液を0.45μmメンブランフィルターでろ過した液を試料溶液とした。また、別にアミノ酸標準品を適宜0.02N塩酸溶液で希釈し、0.45μmメンブランフィルターでろ過した液を標準溶液とした。測定は、高速アミノ酸分析計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、装置名:L−8900形)にて行った。結果を図4に示す。
コメの発酵液に比べて、発芽米発酵液のアミノ酸含量が多いことが分かった。発芽米発酵液中のアミノ酸が多いことは、発芽米発酵液の保湿性が高い一つの要因であると考えられる。また、アミノ酸が多いことは、発酵処理に有利である。
処方例1 化粧水
1.発芽米発酵液(蒸発残分0.2質量%) 94.5%
2.グリセリン 5.0%
3.フェノキシエタノール 0.5%
1〜3を撹拌混合し、化粧水を得た。

処方例2 とろみ化粧水
1.発芽米発酵液(蒸発残分0.5質量%) 40.0%
2.ジグリセリン 8.0%
3.1,3−ブタンジオール 10.0%
4.キサンタンガム 0.2%
5.ヒアルロン酸Na 0.001%
6.精製水 残余
3に4を添加し分散させる。5を6の一部で溶解させ、残りを添加し混合する。

処方例3 美容ジェル
1.発芽米発酵液(蒸発残分5.58質量%) 2.0%
2.ジプロピレングリコール 6.0%
3.PEG−400 0.5%
4.トリメチルグリシン 2.0%
5.スクワラン 3.0%
6.キサンタンガム 0.1%
7.SIMULGEL NS 2.5%
8.精製水 残余
2に6を分散(分散物)させる。5と7を混合(混合物)する。残りを溶解させたものに、徐々に分散物を添加し溶解させ、その後徐々に混合物を加え、ホモミクサーで撹拌する。

Claims (4)

  1. γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させた発酵液。
  2. γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させる発酵液の製造方法。
  3. γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させた発酵液を配合した皮膚外用剤。
  4. γ―アミノ酪酸が富化された米をサッカロミセス・べローナで発酵させた発酵液を配合する皮膚外用剤の製造方法。

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