JP2018001119A - 金属管の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造効率が向上し、粉体塗装を良好に行うことが可能な金属管の製造方法を提供する。【解決手段】塗装された金属管の製造方法であって、金属管を焼鈍する第1工程(ステップ−1)と、金属管に焼鈍の余熱がある状態で、挿口に突部を溶接にて形成する第2工程(ステップ−4)と、金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第3工程(ステップ−5)を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば内面等を塗装した金属管の製造方法に関する。
従来、この種の管の製造方法としては、図7に示すように、ステップ−1にて、鋳鉄製の管を焼鈍した後、ステップ−2にて、高温の管を水冷して常温にし、ステップ−3にて、管内に水を充填して水圧試験を行い、その後、ステップ−4にて、管の挿口の外周に金属製のリング部材を溶接して挿口突部を形成する。その後、ステップ−5にて、管全体を加熱して、管を常温から粉体塗装に適した所定温度まで昇温させ、ステップ−6にて、所定温度に保たれた管の内面に粉体塗料を噴き付ける。これにより、粉体塗料が管の熱で溶融し、管の内面に塗膜が形成される。
しかしながら、上記のような管の製造方法では、ステップ−2にて高温の管を一旦水冷して常温にした後、ステップ−5にて管全体を加熱して、管を常温から粉体塗装に適した所定温度まで昇温させるため、エネルギーコストが増大するとともに作業能率が低下するといった問題がある。
このような問題の解決策として、下記特許文献1には、焼鈍後の管が常温まで冷め切らないうちに管の余熱を利用して粉体塗装を行うことが記載されている。
特開平5−64762
上記の従来形式では、焼鈍直後の高温の管が粉体塗装に適した所定温度に低下した状態で、管に粉体塗装を行うのが望ましいが、焼鈍後の管の余熱を利用して粉体塗装を行う場合、管の温度が焼鈍直後の高温から粉体塗装に適した所定温度に低下するまでの時間を有効に活用していなかったため、管の製造効率が低下するといった問題があった。
また、一端部に挿口、他端部に受口を有する管において、挿口は、受口と比べて肉厚が薄く、且つ管の端部に形成されているため、熱が放散し易く、受口よりも温度の低下速度が大きい。このように挿口の温度低下速度と受口の温度低下速度とに違いが生じるため、挿口が粉体塗装に適した所定温度に低下しても、受口が上記所定温度まで低下せずに上記所定温度よりも高温の状態になることがあり、この場合、受口の粉体塗装を良好に行うことが困難になる虞があった。
反対に、受口が粉体塗装に適した所定温度に低下しても、挿口が上記所定温度より低下して上記所定温度よりも低温の状態になることがあり、この場合、挿口の粉体塗装を良好に行うことが困難になる虞があった。
本発明は、製造効率が向上し、また、粉体塗装を良好に行うことが可能な金属管の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、塗装された金属管の製造方法であって、
金属管を焼鈍する第1工程と、
金属管に焼鈍の余熱がある状態で、挿口に突部を溶接にて形成する第2工程と、
金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第3工程を有するものである。
これによると、第1工程と第3工程との間に、挿口に突部を溶接にて形成する第2工程を行うことにより、金属管の温度が熱処理直後の高温から粉体塗装に適した所定温度に低下するまでの時間を有効に利用することができ、金属管の製造効率が向上する。この際、金属管に焼鈍の余熱がある状態で溶接を行うため、金属管が常温の状態で溶接を行う場合に比べて、溶接性が良好である。
また、第3工程において、熱処理後の金属管が常温まで冷め切らないうちに金属管の余熱を利用して粉体塗装を行うため、エネルギーコストが低減されるとともに作業能率が向上する。
さらに、第2工程における溶接によって挿口が加熱されるため、第3工程において粉体塗装を行う際、受口が粉体塗装に適した所定温度に低下しても、挿口が上記所定温度よりも低温の状態になるのを防止することができる。このため、挿口の粉体塗装を良好に行うことができる。
本第2発明における金属管の製造方法は、塗装された金属管の製造方法であって、
金属管を焼鈍する第1工程と、
金属管に焼鈍の余熱がある状態で、気体を用いて金属管の漏れ試験を行う第2工程と、
金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第3工程を有するものである。
これによると、第1工程と第3工程との間に、金属管の漏れ試験を行う第2工程を実施することにより、金属管の温度が熱処理直後の高温から粉体塗装に適した所定温度に低下するまでの時間を有効に利用することができ、金属管の製造効率が向上する。
また、漏れ試験に、水等の液体ではなく、気体を用いるため、金属管の温度が上記所定温度よりも低い常温まで急激に低下してしまうことはなく、金属管に熱処理の余熱がある状態で、塗装されていない管の素材状態での漏れ検査をすることができる。また、漏れ検査後の金属管を、常温よりも高温である余熱を有する状態にすることができる。
本第3発明における金属管の製造方法は、塗装された金属管の製造方法であって、
金属管を焼鈍する第1工程と、
金属管に焼鈍の余熱がある状態で、金属管の内面のスケールを除去する第2工程と、
金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第3工程を有するものである。
これによると、第1工程と第3工程との間に、金属管の内面のスケールを除去する第2工程を行うことにより、金属管の温度が熱処理直後の高温から粉体塗装に適した所定温度に低下するまでの時間を有効に利用することができ、金属管の製造効率が向上する。
この際、金属管に熱処理の余熱がある状態で、スケールを除去するため、金属管が常温の状態でスケールを除去する場合に比べて、スケールが除去され易い。
本第4発明における金属管の製造方法は、第3工程において、粉体塗装を金属管の挿口側から行うものである。
これによると、挿口は、受口と比べて肉厚が薄く、且つ金属管の端部に形成されているため、熱が放散し易く、受口よりも温度の低下速度が速い。このように受口側よりも冷め易い挿口側から粉体塗装を行うことにより、挿口側が粉体塗装に適した所定温度に保たれた状態で、挿口側に粉体塗装を行うことができる。反対に、受口側は挿口側よりも冷め難いが、管軸方向に沿って挿口側から受口側に粉体塗装を行っている間に、受口側の温度低下が進行し、粉体塗装に適した所定温度に低下した受口側に対して粉体塗装を行うことができる。これにより、第3工程において、受口の粉体塗装を良好に行うことができる。
本第5発明における金属管の製造方法は、粉体塗装を行う前に、金属管の一部の温度調節を行うものである。
これによると、粉体塗装を行う際、金属管の一部(例えば挿口又は受口等)が粉体塗装に適した所定温度よりも高温又は低温になるのを防止し、金属管の一部を上記所定温度にした状態で粉体塗装を行うことができるため、金属管の粉体塗装を良好に行うことができる。
本第6発明における金属管の製造方法は、挿口を加熱して挿口の温度調節を行うものである。
これによると、粉体塗装を行う際、受口が粉体塗装に適した所定温度に低下しても、挿口が上記所定温度よりも低温になるのを防止することができる。このため、挿口の粉体塗装を良好に行うことができる。
本第7発明における金属管の製造方法は、挿口に突部を形成する溶接により、挿口を加熱して温度調節を行うものである。
これによると、突部を溶接にて形成する際に発生する熱を利用して、挿口を加熱するため、第3工程において粉体塗装を行う際、受口が粉体塗装に適した所定温度に低下しても、挿口が上記所定温度よりも低温の状態になるのを防止することができ、挿口の粉体塗装を良好に行うことができる。
本第8発明における金属管の製造方法は、受口を冷却して受口の温度調節を行うものである。
これによると、粉体塗装を行う際、挿口が粉体塗装に適した所定温度に低下しても、受口が上記所定温度よりも高温になるのを防止することができ、このため、受口の粉体塗装を良好に行うことができる。
本第9発明における金属管の製造方法は、塗装された金属管の製造方法であって、
金属管を焼鈍する第1工程と、
金属管に焼鈍の余熱がある状態で、金属管の内面のスケールを除去する第2工程と、
金属管に焼鈍の余熱がある状態で、気体を用いて金属管の漏れ試験を行う第3工程と、
金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第4工程を有するものである。
以上のように本発明によると、金属管の製造効率が向上し、金属管に粉体塗装を良好に行うことができる。
本発明の第1の実施の形態における製造方法で製造された金属管の断面図である。 同、金属管同士の継手部分の断面図である。 同、金属管を製造する製造設備の概略図である。 同、金属管の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における金属管の製造設備の概略図である。 同、金属管の製造方法を示すフローチャートである。 従来の金属管の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、図1に示すように、1は鋳鉄製の管(金属管の一例)であり、直管部2と、直管部2の一端に形成された挿口3と、直管部2の他端に形成された受口4とを有している。尚、挿口3の肉厚T1は受口4の肉厚T2よりも薄い。また、挿口3の外周には、円環状の挿口突部6が溶接金属(溶接ビード)によって形成されている。
尚、管1を製造設備にて製造した後、敷設現場にて、図2に示すように、管1の挿口3を別の管1の受口4に挿入して金属管路を形成した際、離脱方向Aにおいて、挿口突部6が受口4の内部に設けられたロックリング7に係止することで、挿口3が受口4から離脱するのを防止することができる。
図3に示すように、上記管1を製造する製造設備10には、鋳造部11と、焼鈍部12と、スケール除去部13と、漏れ試験部14と、加工部17と、塗装部15と、水圧試験部16とが形成されている。鋳造部11には、管1を遠心鋳造する鋳造機20が設置されている。焼鈍部12には、管1を焼鈍する炉21が設置されている。
スケール除去部13には、管1の内面の酸化スケールを切削して除去する除去装置22が設置されている。除去装置22は円盤状の砥石を回転させて管1の内面の酸化スケールを研削する構造を有している。
漏れ試験部14には、両端をカバーで密封した管1の外部にヘリウムの気体を満たし、真空ポンプ等を用いて管1の内部を真空引きすることにより漏れ試験を行う試験装置25が設置されている。
加工部17には、挿口突部6を形成するためのアーク溶接等を行う溶接機23が設置されている。
塗装部15には、管1の内面に粉体塗料を噴き付けて塗装を行う塗装装置26が設けられている。尚、粉体塗料には、例えば、粉体エポキシ樹脂塗料又は粉体ポリエチレン樹脂塗料等に、珪砂等の無機系粉末を混合したものが使用される。
水圧試験部16には、管1の内部に水圧を作用させて耐圧性の検査を行う水圧試験装置27が設置されている。
また、上記製造設備10には、鋳造部11において鋳造された管1を、順次、鋳造部11から、焼鈍部12、スケール除去部13、漏れ試験部14、加工部17、塗装部15、水圧試験部16に移送する移送装置29が備えられている。
上記管1の製造方法について、図4に示すステップ−1〜ステップ−6の各手順に基づいて説明する。
ステップ−1:鋳造機20で遠心鋳造した管1を鋳造部11から焼鈍部12へ移送し、管1を、炉21内で、約800℃〜900℃の温度で焼鈍する(第1工程)。
ステップ−2:焼鈍後、管1を炉21から取り出してスケール除去部13に移送し、管1に焼鈍による余熱がある(残っている)状態で、スケール除去部13の除去装置22を用いて、管1の内面の酸化スケールを除去する(第2工程)。
ステップ−3:酸化スケールの除去後、管1をスケール除去部13から漏れ試験部14へ移送し、管1に焼鈍による余熱がある状態で、試験装置25を用いて、管1の漏れ試験を行う(第2工程(第3工程))。尚、漏れ試験では、両端をカバーで密封した管1の外部にヘリウムの気体を満たし、真空ポンプ等を用いて管1の内部を真空引きし、このときに管1の内部から検出されたヘリウムの濃度に基づいて漏れの有無を検査し、不良品を選別して取り除く。
ステップ−4:漏れ試験を行った後、管1を漏れ試験部14から加工部17へ移送し、管1に焼鈍による余熱がある状態で、溶接機23を用いて、管1の挿口3の外周に肉盛溶接を行い、溶接金属(溶接ビード)によって挿口突部6を形成する(第2工程)。
ステップ−5:挿口突部6を形成した後、管1を加工部17から塗装部15へ移送し、上記ステップ−1における焼鈍の余熱を利用して、管1の内面に粉体塗装を行う(第3工程(第4工程))。この際、塗装装置26は、管軸方向に沿って挿口3側から受口4側へ移動しながら、粉体塗料を回転している管1の内面に噴き付け、粉体塗料が管1の内面の熱(焼鈍の余熱)によって溶融し、管1の内面に塗膜31が形成される。
ステップ−6:粉体塗装を行った後、管1を塗装部15から水圧試験部16へ移送し、水圧試験装置27を用いて管1の内部に水圧を作用させ、耐圧検査を行う。この耐圧検査に合格すれば、その後、管1を製造設備10から出荷する。
以上のような管1の製造方法によると、ステップ−1における管1の焼鈍とステップ−5における焼鈍の余熱を利用した粉体塗装との間に、管1の酸化スケールを除去するステップ−2と、気体(ヘリウム)を用いて管1の漏れ試験を行うステップ−3と、溶接により挿口突部6を形成するステップ−4とを行うため、管1の温度が焼鈍直後の高温(例えば約500℃〜600℃)から粉体塗装に適した所定温度(例えば約180℃〜260℃)に低下するまでの時間を有効に利用することができる。これにより、管1の製造効率が向上する。
また、ステップ−5において、焼鈍後の管1が常温まで冷め切らないうちに管1の余熱を利用して、上記粉体塗装に適した所定温度にて粉体塗装を行うため、エネルギーコストが低減されるとともに作業能率が向上する。
尚、本発明において、余熱とは、粉体塗料を溶融するとともに硬化可能な温度にある状態を言い、例えば150℃以上の温度である。管1に焼鈍の余熱がある状態とは、管1の内面の少なくとも一部が余熱を有している状態をいう。
また、ステップ−3では、漏れ試験に、水等の液体ではなく、ヘリウム等の気体を用いるため、管1の温度が上記所定温度よりも低い常温まで急激に低下してしまうことはなく、管1に焼鈍の余熱がある状態で、漏れ検査をすることができる。
また、ステップ−2では、管1に焼鈍の余熱がある状態で、酸化スケールを除去するため、管1が常温の状態で酸化スケールを除去する場合に比べて、酸化スケールが除去され易い。
また、挿口3は、受口4と比べて肉厚が薄く、且つ管1の端部に形成されているため、熱が放散し易く、受口4よりも温度の低下速度が大きくなり、冷め易い。これに対して、ステップ−4では、挿口突部6を形成する際、溶接によって挿口3が加熱されるため、ステップ−5において粉体塗装を行う際、受口4が粉体塗装に適した所定温度(例えば約180℃〜260℃)に低下しても、挿口3が上記所定温度よりも低温になるのを防止することができ、挿口3を上記所定温度に保つことができる。このため、挿口3の粉体塗装を良好に行うことができる。
さらに、ステップ−5において、受口4側よりも冷め易い挿口3側から粉体塗装を行うため、挿口3側が粉体塗装に適した所定温度(例えば約180℃〜260℃)に保たれた状態で、挿口3側に粉体塗装を行うことができる。反対に、受口4側は挿口3側よりも冷め難いが、管軸方向に沿って挿口3側から受口4側に粉体塗装を行っている間に、受口4側の温度低下が進行し、粉体塗装に適した所定温度(例えば約180℃〜260℃)に低下した受口4側に対して粉体塗装を行うことができる。これにより、ステップ−5において、受口4の粉体塗装を良好に行うことができる。
上記第1の実施の形態では、ステップ−4において、溶接機23を用いて、管1の挿口3の外周に肉盛溶接を行い、溶接金属(溶接ビード)によって挿口突部6を形成しているが、金属製のリングを挿口3に外嵌し、溶接機23を用いて、リングを挿口3の外周に溶接して固着させることで、挿口突部6を形成してもよい。
上記第1の実施の形態では、ステップ−4において、挿口突部6を溶接によって挿口3に形成することにより、挿口3を加熱して挿口3の温度調節を行っているが、温度調節の手段は溶接に限定されるものではなく、溶接以外に、例えば、高周波誘導加熱コイルを有する加熱装置を挿口3に挿入し、高周波誘導によって挿口3を加熱してもよい。また、挿口突部6を溶接にて形成することにより挿口3を加熱することと、加熱装置を用いて高周波誘導により挿口3を加熱することとを、共に行ってもよい。その他、挿口3の外面をラインバーナで加熱してもよい。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、図5に示すように、受口4に冷却用水又は冷却用空気等を局所的に噴出して、受口4を冷却する冷却装置40が加工部17に設けられている。尚、冷却装置40としては、例えば、受口4の外面にミストを噴射する方式や、水又は空気を当てる方式のものが挙げられる。
すなわち、焼鈍の余熱を利用して管1の内面に粉体塗装を行う際、受口4は、挿口3と比べて肉厚が厚いため、熱が放散し難く、挿口3よりも温度の低下速度が小さくなり、冷め難い。従って、図6に示すように、ステップ−4において挿口突部6を形成した後、挿口3と直管部2とが粉体塗装に適した所定温度(例えば約180℃〜260℃)に低下していても、受口4が上記所定温度(例えば約180℃〜260℃)より高温である場合がある。
このような場合、ステップ−5において、冷却装置40を用いて受口4を冷却し、受口4を粉体塗装に適した所定温度(例えば約180℃〜260℃)に低下させ、この状態で、ステップ−6において、管1の内面(すなわち挿口3の内面と直管部2の内面と受口4の内面)に粉体塗装を行う。これにより、管1の内面に粉体塗装を良好に行うことができる。
上記各実施の形態において示した温度等に関する具体的な数値は一例であって、これらの数値に限定されるものではない。
また、上記各実施の形態において示した各ステップは、代表的な製造工程を示すステップであり、その他の製造工程を示すステップを含むことを排除するものではない。
また、上記第1の実施の形態では、図4に示すように、ステップ−1の焼鈍からステップ−5の粉体塗装までの間のステップとして、ステップ−2にスケール除去、ステップ−3に漏れ試験、ステップ−4に挿口突部形成、の手順で記載したが、この手順に限られるものではない。
尚、ステップ−2のスケール除去をステップ−3の漏れ試験よりも前とすることによって、より温度の高い状態で管1の酸化スケール除去を行うことができるため、加工性が良くなるとともに、酸化スケールが漏れ試験に悪影響を及ぼすのを抑制することができる。ここで、ステップ−2におけるスケール除去の開始時の管1の温度は250℃以上であることが好ましい。
また、ステップ−4の挿口突部の形成をステップ−3の漏れ試験よりも後とすることにより、挿口突部6を形成する際に発生する溶接の熱が漏れ試験時の試験装置25に悪影響を及ぼすのを抑制することができるとともに、溶接時に母材である管1の温度が高くなり過ぎて溶接不良が発生するのを抑制することができる。ここで、ステップ−4における溶接の開始時の管1の温度は300℃以下であることが好ましい。
また、図6に示した第2の実施の形態の手順についても、上記と同様に、ステップ−2にスケール除去、ステップ−3に漏れ試験、ステップ−4に挿口突部形成、の手順で記載したが、この手順に限られるものではない。
第1の実施の形態では、図4に示すように、粉体塗装(ステップ−5)を行う前に、管1の一部の温度調節を行う例として、挿口突部6を溶接にて形成する際に発生する熱を利用して挿口3を加熱している(ステップ−4)。また、第2の実施の形態では、図6に示すように、粉体塗装(ステップ−6)を行う前に、管1の一部の温度調節を行う例として、冷却装置40を用いて受口4を冷却している(ステップ−5)。さらに、これらの例以外に、粉体塗装を行う前に、管1の直管部2をラインバーナ等の加熱装置で加熱して、直管部2を粉体塗装に適した所定温度に保ってもよい。これによると、直管部2が上記所定温度よりも低温になるのを防止することができ、直管部2の粉体塗装を良好に行うことができる。
1 金属管
3 挿口
4 受口
6 挿口突部

Claims (9)

  1. 塗装された金属管の製造方法であって、
    金属管を焼鈍する第1工程と、
    金属管に焼鈍の余熱がある状態で、挿口に突部を溶接にて形成する第2工程と、
    金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第3工程を有することを特徴とする金属管の製造方法。
  2. 塗装された金属管の製造方法であって、
    金属管を焼鈍する第1工程と、
    金属管に焼鈍の余熱がある状態で、気体を用いて金属管の漏れ試験を行う第2工程と、
    金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第3工程を有することを特徴とする金属管の製造方法。
  3. 塗装された金属管の製造方法であって、
    金属管を焼鈍する第1工程と、
    金属管に焼鈍の余熱がある状態で、金属管の内面のスケールを除去する第2工程と、
    金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第3工程を有することを特徴とする金属管の製造方法。
  4. 第3工程において、粉体塗装を金属管の挿口側から行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属管の製造方法。
  5. 粉体塗装を行う前に、金属管の一部の温度調節を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属管の製造方法。
  6. 挿口を加熱して挿口の温度調節を行うことを特徴とする請求項5記載の金属管の製造方法。
  7. 挿口に突部を形成する溶接により、挿口を加熱して温度調節を行うことを特徴とする請求項6記載の金属管の製造方法。
  8. 受口を冷却して受口の温度調節を行うことを特徴とする請求項5に記載の金属管の製造方法。
  9. 塗装された金属管の製造方法であって、
    金属管を焼鈍する第1工程と、
    金属管に焼鈍の余熱がある状態で、金属管の内面のスケールを除去する第2工程と、
    金属管に焼鈍の余熱がある状態で、気体を用いて金属管の漏れ試験を行う第3工程と、
    金属管の焼鈍の余熱を利用して、金属管に粉体塗装を行う第4工程を有することを特徴とする金属管の製造方法。
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