以下では、本発明の実施形態について説明する。なお以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.遊技機の構成
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技領域4を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、遊技機の前面において遊技領域4を取り囲むように形成された前枠10を備えている。そして前枠10は、遊技領域4を遊技者が視認可能となるように遊技領域4に対応する範囲の前枠開口11を形成しつつ、前枠開口11を塞ぐようにして背面側からガラスユニット8が取り付けられることにより、ガラスユニット8とともに遊技機の前面を形成している。
そして前枠10の一部は、光が透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の左部および右部には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14が設けられている。
特に本実施形態では前枠10の右部に、半円形の第1演出物100、第2演出物102および第3演出物104を備える可動演出部105(演出装置)が設けられている。そして第1演出物100、第2演出物102および第3演出物104のそれぞれには、前面に半円形の半透明レンズが設けられており、内部に設けられたLED基板から出力された光を外部に透過させるようになっている。そして第1演出物100は前枠10に対して固定的に設けられているが、第2演出物102および第3演出物104のそれぞれは、前枠10に対して上下に往復移動可能に設けられている。
また前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側面の奥側の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。また前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
そして上皿16の内側面の奥側の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
また上皿16の手前側には、銃の形状を模した操作部110(可動部)と、操作部110の下方で操作部110を支持する支持部112(可動部)を備えた演出入力装置114が設けられており、遊技者が操作部110に設けられたトリガー116(操作子)を引く操作を行うことにより操作情報を入力することができるようになっている。そして本実施形態の演出入力装置114では、操作部110および支持部112が図1に示す下限位置と図2に示す上限位置との間で、前枠10に対して斜め上下に(所定経路に沿って)往復移動可能に設けられており、操作部110および支持部112が上限位置にある場合には下限位置にある場合よりも、支持部112が外部に大きく露出している。
本実施形態では、操作部110が下限位置にある状態が初期状態となっており、遊技者がトリガー116を引く操作を行うべきタイミングである操作タイミングが到来すると、操作部110および支持部112を下限位置から上限位置に移動させることにより、操作タイミングが到来したことを遊技者に認識させるようにしている。特に本実施形態では、操作部110および支持部112が、上限位置にある場合よりも下限位置にある場合の方が奥側に配置されるようにしており、下限位置から上限位置に移動する場合には奥側から手前側に斜め上に移動するように、上限位置から下限位置に移動する場合には手前側から奥側に斜め下に移動するように設けられており、操作タイミングが到来するまでは操作部110が遊技者の邪魔にならないようにしている。なお本実施形態では、操作部110および支持部112が下限位置にあっても上限位置にあっても、遊技者が操作部110に触れてトリガー116を引く操作を行うことができるようになっている。
図3は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図3に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
また遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ31(演出画像表示手段)と、液晶ディスプレイ31の表示領域を囲むように形成された装飾部32を備える演出ユニット33が設けられている。ここで装飾部32は、光が透過する半透明の素材により構成された部分を有しており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の装飾部ランプ34が設けられている。
そして本実施形態では、演出ユニット33の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、演出ユニット33の左側の遊技領域4か演出ユニット33の右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
また装飾部32の左部には、演出ユニット33の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球は装飾部32の内部に設けられている通路42を通過して、装飾部32の下部に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
そしてステージ44の中央部の下方には、ステージ44の中央部付近から下方に落下した遊技球が進入可能な第1始動入賞口46が設けられている。この第1始動入賞口46は、遊技球が進入したことを検出するセンサ(検出手段)を内蔵し、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように構成されており、第1始動入賞口46に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選が行われる。
また演出ユニット33の右側の遊技領域4には、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート48が設けられている。この通過ゲート48は、遊技球が通過したことを検出するセンサを内蔵し、通過ゲート48を遊技球が通過するたびに、乱数値を取得して普通当たりの当否を決定する普通抽選が行われる。
また演出ユニット33の右側の遊技領域4には、通過ゲート48の下方に、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第2始動入賞口50が設けられている。この第2始動入賞口50は、遊技球が進入したことを検出するセンサ(遊技媒体検出手段)を内蔵するとともに、第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な補助部材を備える普通役物52(補助手段)が設けられている。そして普通役物52は、補助部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、普通抽選で普通当たりが当選すると所定条件下で拡大状態となるように制御される。そして第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選が行われる。
なお、第1始動入賞口46に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数と、第2始動入賞口50に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数は、同一の個数であっても異なる個数であってもよい。
また演出ユニット33の右側の遊技領域4には、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される大入賞口54が設けられている。この大入賞口54は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、大入賞口54を塞ぐ板状部材を備える特別役物56が設けられており、特別役物56は、大入賞口54に遊技球が進入可能な開状態(第1状態、進入可能状態)と遊技球が進入不可能な閉状態(第2状態、進入不可状態)との間で動作可能に構成されている。そして特別役物56は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。そして大入賞口54に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(例えば15個)の遊技球が払い出される。
また遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機内部に回収するアウト口62が設けられている。
そして遊技球の発射装置は、図1で示したグリップユニット20の回転量を調節することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には演出ユニット33の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には演出ユニット33の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
従って遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調節し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、あるいは開口40と通路42とステージ44を通過して第1始動入賞口46に入賞するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート48を遊技球が通過するように、あるいは第2始動入賞口50に遊技球が入賞するように、あるいは大入賞口54に遊技球が入賞するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
なお本実施形態の遊技機では、遊技球が左側の遊技領域4を落下する場合には、通過ゲート48を遊技球が通過することがなく、第2始動入賞口50や大入賞口54に遊技球が入賞することがなく、また遊技球が右側の遊技領域4を落下する場合には、第1始動入賞口46に遊技球が入賞することがないようになっている。
また遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、普通抽選の結果、特別抽選の結果、遊技状態など、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示装置70が設けられている。
2.演出入力装置の詳細
以下では、図1および図2で示した演出入力装置114の詳細を説明する。図4は、前枠10から取り外した状態の演出入力装置114の斜視図であるが、図4では、操作部110および支持部112が下限位置にある状態が示されている。図4に示すように、本実施形態の演出入力装置114は、銃の形状を模した樹脂製の操作部110と、操作部110の下方において操作部110に対して連結されている樹脂製の支持部112と、支持部112が図中矢印で示すように奥側から手前側に斜め上下方向に往復移動可能に取り付けられる金属製(電気伝導体)のベース部118(基礎部)を備えている。
操作部110は、実物の銃と同様に、遊技者が手で握ることができるグリップ120を備えており、遊技者がグリップ120を手で握った状態で人差し指でトリガー116を引く操作を行うことができるように形成されている。また操作部110は、銃身122と、銃身122の下部に設けられたトリガーカバー124と、銃身122の先端に設けられた銃口126を備えている。ここで以下の演出入力装置114の説明では、銃口126が向く方向を前方として説明する。
また操作部110は、銃身122に対して前後にスライドする遊底128を備えており、遊底128は、遊技者により図4に示す基準位置から後方にスライドされると、内部に設けられた図示しないバネによって基準位置に戻るように付勢されている。
支持部112は、操作部110を銃の形状にしつつも、ベース部118に対して上下に往復移動可能かつ強固に取り付けるために操作部110に連結されているものであり、遊技者がグリップ120を握ることができるようにグリップ120の前方に空間を形成しつつ、グリップ120の底部において操作部110と強固に連結されているとともに、銃身122の下部からトリガーカバー124の一部にわたる部分において操作部110と強固に連結されている。そして支持部112の前面および後面は、支持部112の移動方向と平行になるように、後方に傾斜するように形成されている。
ベース部118は、前枠10に対して固定的に取り付けられるものであり、ベース部118の底部を構成する金属製のベース板金130と、ベース板金130の上面前部においてベース板金130に対して強固に取り付けられている金属製の前側板金132と、ベース板金130の上面後部においてベース板金130に対して強固に取り付けられている金属製の後側板金134を備えている。
前側板金132は、支持部112の前部の左側面および前面を覆うようにベース板金130に取り付けられ、前側板金132のうち支持部112の前部の左側面を覆う部分の内部には、支持部112の移動方向と平行に金属製の左シャフト136が強固に取り付けられている。そして左シャフト136は、支持部112の左側面の下部に設けられた左取付部138に形成された左貫通孔140を貫通しており、支持部112が左シャフト136に沿ってベース部118に対して上下に往復移動できるように取り付けられている。そして左取付部138の下方には、左取付部138を上方に付勢する圧縮コイルバネにより構成された補助バネ142が設けられており、支持部112の上方への移動を補助している。
図5は、演出入力装置114を右斜め前方から見た斜視図である。図5に示すように、前側板金132のうち支持部112の前面を覆う部分の内部には、左シャフト136と平行に金属製の前シャフト144(取付シャフト)が強固に取り付けられている。そして前シャフト144は、支持部112の前面の下部中央に設けられた前取付部146に形成された前貫通孔148を貫通しており、支持部112が前シャフト144に沿ってベース部118に対して上下に往復移動できるように取り付けられている。ここで本実施形態では、支持部112が前シャフト144に沿って上下に往復移動できるようにしつつも、ベース部118に対する支持部112のガタつきを極力抑えるために、前シャフト144と前貫通孔148の間の隙間を最小限に留めており、前シャフト144によってベース部118に対する支持部112の前部の位置決めがなされている。
また図5に示すように、ベース板金130の前部には、支持部112の右側面に隣接するように、支持部112を左シャフト136および前シャフト144に沿ってベース部118に対して上下に往復移動させる昇降機構150が設けられている。詳細には図1に示すように、支持部112の奥側には、上皿16を設ける空間を確保する必要があるため、支持部112の奥側ではなく右側面に隣接するように昇降機構150を設けている。
図6は、支持部112と昇降機構150の接続部分を示す斜視図である。なお図6では、昇降機構150がベース板金130から取り外されている状態が示されているため、前取付部146の前貫通孔148には前シャフト144が貫通しておらず、左取付部138の左貫通孔140には左シャフト136が貫通していない。
図6に示すように、本実施形態の昇降機構150では、表面に螺旋状の溝151(誘導部)が形成された金属製のスパイラルシャフト152(特殊シャフト)が、左シャフト136および前シャフト144と平行に設けられている。そしてスパイラルシャフト152は、スパイラルシャフト152の中心を通るシャフト軸154を中心として回転可能となっており、スパイラルシャフト152の上端には、シャフト軸154を中心としてスパイラルシャフト152を回転させるためのシャフトギア156が設けられている。そして昇降機構150は昇降モーター158(駆動部)を備えており、昇降モーター158により回転する駆動ギア160がシャフトギア156と噛み合うことにより、昇降モーター158を正転あるいは逆転させると、スパイラルシャフト152が右回りあるいは左回りに回転する。
そしてスパイラルシャフト152は、支持部112の右側面に設けられた右接続部162(接続部)に形成された右貫通孔164を貫通しており、右貫通孔164の内側面には、スパイラルシャフト152の螺旋状の溝151と噛み合う螺旋状の山165(被誘導部)が形成されている。そして支持部112は、左シャフト136および前シャフト144によってスパイラルシャフト152を中心とした回転が制限されているため、昇降モーター158を正転あるいは逆転させると、右接続部162の螺旋状の山165がスパイラルシャフト152の螺旋状の溝151に誘導され、右接続部162がスパイラルシャフト152に沿って上下に移動する。すなわち、右接続部162の螺旋状の山165とスパイラルシャフト152の螺旋状の溝151によって、昇降モーター158の回転運動が直進運動に変換されることにより、スパイラルシャフト152の回転方向に応じて、支持部112がスパイラルシャフト152、左シャフト136および前シャフト144に沿ってベース部118に対して上下に往復移動する。なお本実施形態では、支持部112がスパイラルシャフト152に沿って円滑に往復移動できるようにするため、スパイラルシャフト152と右貫通孔164の間の隙間は、前シャフト144と前貫通孔148の間の隙間よりも大きくなっている。
このように本実施形態の演出入力装置114では、ベース部118の前部において、図4に示す左シャフト136により支持部112の前部の位置決めの補助と補助バネ142による支持部112の上方向への移動の補助がなされ、図5に示す前シャフト144により支持部112の前部の位置決めがなされ、図6に示すスパイラルシャフト152により支持部112が上下に往復移動される。
そして本実施形態では、ベース部118に設けられたスパイラルシャフト152が回転することにより支持部112が上下に往復移動されるようにしているため、遊技者が操作部110あるいは支持部112を強引に引っ張り上げたり押し下げたりしたとしても、昇降モーター158が制御に反して回転してしまうものの、操作部110あるいは支持部112に加えられた力をスパイラルシャフト152の回転によって吸収することができる。
従って本実施形態の演出入力装置114では、支持部112をベース部118に対して上下に往復移動させるようにしつつ、遊技者により操作部110あるいは支持部112を上方向あるいは下方向に移動させる大きな力が加えられても演出入力装置114が破壊されないようにして、耐久性を高めることができる。
また図4および図5に示すように、ベース部118の後部では、後側板金134の内側で支持部112の後部が上下に往復移動できるようにしつつ、支持部112の後部の左右側面および後面を取り囲むように後側板金134がベース板金130に取り付けられている。
図7(A)は、操作部110および支持部112が下限位置にある演出入力装置114の斜視図であり、図7(B)は、操作部110および支持部112が上限位置にある演出入力装置114の斜視図である。ここで図7(A)および図7(B)では、後側板金134の内側における支持部112の様子を説明するため、後側板金134の左側面が外された状態が示されている。
図7(A)に示すように、操作部110および支持部112が下限位置にある場合には、支持部112の底部がベース板金130の上面と接触し、支持部112の後部の左右側面および後面が後側板金134の内側に収納された状態となっているが、操作部110および支持部112が上方に移動するにつれて、支持部112の底部とベース板金130の上面との間の空間が拡がっていき、支持部112の後部が後側板金134の上方に露出していく。そして図7(B)に示すように、操作部110および支持部112が上限位置にある場合には、支持部112の後部の大部分は後側板金134の上方に露出するものの、支持部112の後部の下端部となる支持下端部166は、後側板金134の内側に収納された状態となっている。
このように本実施形態では、操作部110および支持部112が下限位置にある場合であっても上限位置にある場合であっても、支持部112の一部が後側板金134の内側に収納された状態となっていることにより、支持部112が左シャフト136、前シャフト144およびスパイラルシャフト152に沿って上下に往復移動できるようにしつつ、後側板金134によってベース部118に対する支持部112の後部の位置決めをするとともに、前シャフト144を中心として支持部112の後部を左右に回転させる方向へのガタつきを抑制している。
ここで本実施形態の演出入力装置114では、遊技者はグリップ120を握って操作部110を操作するため、グリップ120の下方となる支持部112の後部から後側板金134に対して大きな力が加えられるが、支持部112の前部は前シャフト144によってベース部118に対する位置決めがなされているので、特に前シャフト144を中心として支持部112の後部を左右に回転させる方向に大きな力が加えられる。更に本実施形態では、図7(B)に示すように、操作部110および支持部112が上限位置にある場合には、支持下端部166から後側板金134の上部に対して大きな力が加えられるため、後側板金134自体の強度およびベース板金130に対する後側板金134の取り付けの強度を高くしておく必要がある。
そこで本実施形態では、ベース部118の後部において、後側板金134をベース板金130に対して強固に取り付けることにより、遊技者により前シャフト144を中心として支持部112の後部を左右に回転させる方向に大きな力が加えられても、演出入力装置114が破壊されないようにしている。
図8は、ベース板金130に取り付けられた後側板金134を後斜め上方から見た斜視図である。図8に示すように、後側板金134は、支持部112の後部の左右側面および後面の3面を取り囲むような形状を有している。そして後側板金134には、後側板金134の左側面の底部から内側にベース板金130と平行に折れ曲がるように左固定部168が形成されているとともに、後側板金134の右側面の底部から内側にベース板金130と平行に折れ曲がるように右固定部170が形成されている。
そして左固定部168と右固定部170のそれぞれには2つのネジ穴172が形成されており、ベース板金130には、左固定部168の2つのネジ穴172に対応する位置に2つのネジ穴172が形成され、右固定部170の2つのネジ穴172に対応する位置に2つのネジ穴172が形成されている。そして、左固定部168の2つのネジ穴172とそれらに対応するベース板金130の2つのネジ穴172のそれぞれにネジ174が貫通し、右固定部170の2つのネジ穴172とそれらに対応するベース板金130の2つのネジ穴172のそれぞれにネジ174が貫通することにより、ベース板金130に対して後側板金134が強固に固定される。
ここで本実施形態では、ベース板金130の前部には、支持部112の前部を受け入れるための空間や、前側板金132や昇降機構150を配置するための空間が必要であるため、ベース板金130の前部の横幅が広く形成されているが、ベース板金130の後部には、支持部112の後部を受け入れるための空間と、その周囲を取り囲む後側板金134を配置するための空間が確保できれば、ベース板金130の後部は遊技者に向かって突出する部分となるため、なるべく横幅を狭く形成することが好ましい。
詳細には図1に示すように、操作部110の下方手前側にベース板金130の後部が配置されるが、かかる操作部110の下方手前側には、下皿24を設ける空間を確保する必要がある他、遊技機が遊技場に設置された状況下では、払い出された遊技球を収納する箱が置かれるため、箱に収納されている遊技球を手で取り出すための空間を確保する必要があるし、遊技者が遊技機の前に設けられた椅子に座るための空間を確保する必要があることなどから、なるべく横幅を狭く形成することが好ましい。
しかしベース板金130の後部を、後側板金134が取り付けられる部分を残すように横幅を狭くしてしまうと、大きな力が加えられる後側板金134が取り付けられる部分の強度が不足してしまうおそれがある。
そこで本実施形態のベース板金130では、図8に示すように、後側板金134が取り付けられる部分のうち図中の破線より手前側の後半部分については、後側板金134が取り付けられる部分を残すようにベース板金130の横幅を狭くしているが、後側板金134が取り付けられる部分のうち図中の破線より奥側の前半部分については、ベース板金130の前部の横幅が維持されている。
これにより本実施形態では、左固定部168と右固定部170のそれぞれの2つのネジ穴172のうち、後側のネジ穴172が形成されている部分については、ベース板金130の横幅が狭くなるものの、前側のネジ穴172が形成されている部分については、ベース板金130の横幅が広くなっているため、後側板金134が取り付けられる部分の強度を高めることができる。
こうして本実施形態の演出入力装置114では、ベース板金130の後部の横幅をなるべく狭く形成して、ベース板金130の後部が配置される操作部110の下方手前側になるべく空間が確保できるようにしつつ、後側板金134自体の強度およびベース板金130に対する後側板金134の取り付けの強度を高めることにより、遊技者により前シャフト144を中心として支持部112の後部を左右に回転させる方向に大きな力が加えられても、演出入力装置114が破壊されないようにして、耐久性を高めることができる。
以上のように本実施形態の演出入力装置114では、ベース部118の前部において左シャフト136および前シャフト144によって支持部112の前部の位置決めがなされ、ベース部118の後部において後側板金134によって支持部112の後部の位置決めがなされ、スパイラルシャフト152により支持部112が上下に往復移動されるようにしているため、遊技者がグリップ120を手で握った状態で人差し指でトリガー116を引く操作を行うことができる操作部110および支持部112を下限位置と上限位置の間で往復移動させるように構成しても、遊技者によって演出入力装置114が破壊されないようにして、耐久性を高めることができる。
図9は、操作部110と支持部112の内部構造を示す図である。図9に示すように、操作部110の内部には、操作部110のグリップ120から支持部112の後部の内部に跨がるように、金属製の第1補強部材176(導体部品)が設けられており、操作部110と支持部112の後部の連結の強度を高めている。また操作部110の銃身122の内部にも、操作部110の強度を高めるための金属製の第2補強部材178(導体部品)が銃身122に沿うように設けられている。
ここでグリップ120は、遊技者が頻繁に手で触れる部分であることから、操作部110と支持部112の間の隙間などを介して第1補強部材176と遊技者の手の間で静電気が発生して、操作部110や支持部112あるいはその周辺に設けられている基板やセンサなどの精密部品が誤動作を起こしたり壊れたりするおそれがある。また銃身122も、銃身122に対して前後にスライドする遊底128が設けられているため、遊技者が頻繁に手で触れる部分であることから、遊底128をスライドさせるための隙間などを介して第2補強部材178と遊技者の手の間で静電気が発生して、操作部110や支持部112あるいはその周辺に設けられている基板やセンサなどが誤動作を起こしたり壊れたりするおそれがある。
しかし、第1補強部材176と第2補強部材178を接地するために、第1補強部材176とベース部118の間を導線で接続する場合には、操作部110および支持部112がベース部118に対して移動する際に導線を挟み込まないようにするためのスペースや、導線が変形することに対する耐久性を鑑みた構成が必要となる。
そこで本実施形態では、図9に示すように、支持部112の後部の底部から下方に突出するように、金属製の板バネ(弾性体)を曲げることにより形成された接触部180が設けられており、操作部110および支持部112が初期状態である下限位置(第1位置)にある状態で、接触部180がベース板金130の上面(被接触部)に接触するようになっている。そして接触部180は、支持部112の後部の内部において第1補強部材176に接続され、第1補強部材176は第2補強部材178と導線により接続され、ベース板金130は導線を介してアース線に接続されることにより接地されている。
そして図7(B)に示すように、操作部110および支持部112が上限位置(第2位置)にある場合には、接触部180はベース板金130の上面から離れているが、操作部110および支持部112が下限位置となる直前にベース板金130と接触し、図7(A)に示すように、操作部110および支持部112が下限位置となるまで接触部180が基準状態から撓む(変形する)ことによりベース板金130と接触し続けるようになっている。そして、操作部110および支持部112が下限位置から上方に移動すると、接触部180は、撓んだ状態から基準状態に戻り、ベース板金130から離れるようになっている。
従って本実施形態では、操作部110および支持部112が下限位置から上方に移動すると、第1補強部材176および第2補強部材178を接地させることはできないものの、操作部110および支持部112が初期状態である下限位置にある状態で第1補強部材176および第2補強部材178を接地させることができる。特に本実施形態では、操作部110および支持部112が下限位置となる前後で接触部180が撓みながらベース板金130と接触するため、支持部112とベース板金130の位置関係が多少ずれたとしても、操作部110および支持部112が下限位置となる場合に接触部180をベース板金130に確実に接触させることができるため、第1補強部材176および第2補強部材178を確実に接地することができる。
こうして本実施形態の演出入力装置114では、下限位置と上限位置の間で往復移動する操作部110および支持部112の内部に金属製の補強部材を設けて強度を高めつつも静電気の発生を防止して、演出入力装置114やその周辺に設けられている基板などが誤動作を起こしたり壊れたりしないようにすることができる。
図10(A)〜図10(E)は、操作部110に設けられたトリガー116の内部構造および動作を示す図である。図10(A)に示すように、トリガー116は、銃身122の内部に設けられたトリガー軸182を中心として銃身122に対して回転可能に設けられており、図10(A)に示す基準位置から、図10(B)〜図10(D)に示す中間位置を経て、図10(E)に示す限界位置まで回転可能となっている。そしてトリガー116は、トリガー軸182に設けられたトーションバネ184によって、図10(A)に示す基準位置に付勢されており、基準位置にあるトリガー116を遊技者が引く操作を行うことによりトリガー116を回転させてからトリガー116を引く操作を緩めると、トーションバネ184の復元力によりトリガー116が基準位置に戻るようになっている。
また本実施形態では、図10(A)に示すように、グリップ120の内部には、トリガー116の後方に、トリガー116を引く操作が行われた場合にトリガー116の後部と接触してトリガー116を引く操作の操作感を発生させる操作感発生部186が設けられている。本実施形態の操作感発生部186は、横幅が5mm程の細長い金属製の板バネを曲げることにより形成されており、トリガー116の後部下方の固定端188においてグリップ120の内部に対して固定されている。
そして操作感発生部186は、固定端188から上方に向かって延びるように設けられており、基準位置にあるトリガー116の後部を避けるように湾曲する形状に形成されている。また操作感発生部186の上端には、トリガー116の後部に向かって突出する突出部190が形成されている。そして操作感発生部186の固定端188から上端までは、グリップ120の内部に対して固定されておらず、前後に外力が加えられると撓むようになっている。
そして本実施形態では、操作感発生部186は、図10(A)に示すように、トリガー116が基準位置にある場合にはトリガー116に接触しないが、図10(B)に示す位置となるまでトリガー116を引く操作が行われると、操作感発生部186の固定端188と突出部190の中間部分である中間部192にトリガー116の後部が接触するように設けられている。そして図10(B)に示す位置から更にトリガー116を引く操作が行われると、トリガー116の後部が操作感発生部186を後方に押し倒しながらトリガー116が回転するようになっており、トリガー116には、操作感発生部186の復元力により操作感発生部186がトリガー116の後部を押し返す力がかかるようになっている。従って本実施形態では、図10(A)に示す基準位置から図10(B)に示す位置までトリガー116を引く操作を行う場合よりも、図10(B)に示す位置から更にトリガー116を引く操作を行う場合の方が、トリガー116を引く操作が重く感じられるようになっており、遊技者に実際の銃のトリガーを引いたかのような仮想現実的な操作感を与えることができる。
そして本実施形態では、操作感発生部186は、更にトリガー116を引く操作が行われると、図10(C)〜図10(E)に示すように、突出部190にトリガー116の後部が接触した状態でトリガー116が回転するように、すなわち突出部190がトリガー116の後部を摺りながらトリガー116が回転するように設けられている。そして、トリガー116の後部には、突出部190が接触する部分に、面の向きが大きく変化する角部194が形成されており、トリガー116が図10(C)に示す位置と図10(D)に示す位置との間で回転する途中で、突出部190が角部194を通過するようにしている。
そして角部194は、トリガー116が図10(C)に示す位置から図10(D)に示す位置に回転する途中で突出部190が角部194を通過する際に、またトリガー116が図10(D)に示す位置から図10(C)に示す位置に回転する途中で突出部190が角部194を通過する際に、突出部190がトリガー116から瞬間的に離れた後に操作感発生部186の復元力により突出部190がトリガー116に衝突することによってクリック音および衝撃が発生するが、トリガー116が円滑に回転できるように形成されている。
また銃身122の内部には、トリガー軸182の上方に、トリガー116を引く操作が行われたことを検出するトリガーセンサー196が設けられており、トリガー116の上部には、トリガー軸182の近傍に遮蔽部198が形成されている。そして図10(A)〜図10(C)に示す位置では、遮蔽部198がトリガーセンサー196を遮蔽しないが、図10(D)〜図10(E)に示す位置では、遮蔽部198がトリガーセンサー196を遮蔽することにより、トリガーセンサー196がトリガー116を引く操作が行われたことを検出するようになっている。
これにより本実施形態では、遊技者がトリガー116を引く操作を行うと、トリガー116が図10(D)に示す位置に到達する直前に、突出部190が角部194を通過することによってトリガー116においてクリック音および衝撃を発生させるとともに、トリガー116が図10(D)に示す位置から基準位置に戻る際にも、再び突出部190が角部194を通過することによってトリガー116においてクリック音および衝撃を発生させることができる。従って本実施形態では、トリガーセンサー196がトリガー116を引く操作が行われたことを検出する前後でトリガー116においてクリック音および衝撃が発生するため、遊技者にトリガー116を検出位置まで引いたことを認識させるとともに、遊技者に実際の銃のトリガーを引いたかのような仮想現実的な操作感を与えることができる。
図11は、支持部112の内部構造を示す図である。図11に示すように、操作部110の内部には、銃身122の下部ないしトリガーカバー124の一部にわたる部分から支持部112の前部の内部に跨がるように、金属製の第3補強部材200が設けられており、操作部110と支持部112の前部の連結の強度を高めている。そして本実施形態では、第3補強部材200の下方に、第3補強部材200の下部と衝突して操作部110に衝撃を与える衝撃発生部202が設けられている。
詳細には衝撃発生部202は、金属製の板状部材により構成されており、衝撃発生部202の上端には、第3補強部材200の下部と衝突する衝突部204が設けられている。そして衝突部204は、金属製の板状部材が矩形に曲げられて形成されており、第3補強部材200の下部と繰り返し衝突しても変形しないようになっている。また衝撃発生部202は、支持部112の前面の内側において支持部112の前面と平行に設けられた前誘導部206と、支持部112の中央において前誘導部206と平行に設けられた後誘導部208に挟まれるようにして設けられており、前誘導部206と後誘導部208に沿って図中矢印Aの方向に、すなわち操作部110および支持部112の移動方向と平行に、支持部112に対して往復移動可能に設けられている。
また本実施形態では、操作部110は、支持部112の後部の内部において第1補強部材176に設けられた衝撃軸210を中心として支持部112に対して図中矢印Bの方向に3度ほどわずかに回転するように連結されている。本実施形態では、操作部110は、図11に示すように銃身122が水平となる水平状態(第1状態)と、銃身122がわずかに上を向く上向状態(第2状態)との間で支持部112に対して回転するように連結されており、衝突部204が第3補強部材200の下部に衝突すると、操作部110に衝撃を与えるとともに、操作部110が衝撃軸210を中心として水平状態から上向状態にわずかに回転(動作)するようになっている。
そして支持部112の内部には、衝撃発生部202に隣接して衝撃発生部202の移動方向と平行に引張コイルバネにより構成される衝撃用バネ212(付勢部)が設けられており、衝撃用バネ212の下端が衝撃発生部202の中央部と接続され、衝撃用バネ212の上端が支持部112に接続されている。そして衝撃用バネ212は、衝撃発生部202を第3補強部材200の方向に強力に引っ張り上げるように付勢しており、衝突部204が第3補強部材200の下部を押し上げることにより操作部110を上向状態まで回転させている状態でも、第3補強部材200の下部に衝突部204が第3補強部材200を押し上げる力がかかるように設けられている。
そして支持部112の内部には、衝撃発生部202に隣接して板カム214(駆動部)が設けられており、板カム214はカム軸216を中心として支持部112に対して回転可能となっている。そして衝撃発生部202の内側には、板カム214の下方に板カム214の輪郭と接触する接触子218が形成されている。そして本実施形態の板カム214の輪郭は、渦巻き状に形成されており、カム軸216との距離が最も短い最短点220から図中右回りに次第にカム軸216との距離が長くなり、最短点220から1周してカム軸216との距離が最も長い最長点222に達すると、最長点222と最短点220が直線で結ばれて切欠となるように形成されている。
そして本実施形態では、衝突部204が操作部110を上向状態まで回転させている状態では、板カム214の輪郭と接触子218が接触しないようになっており、この状態から板カム214を図中左回りに回転させると、板カム214の輪郭と接触子218が接触するようになる。すると、最長点222が接触子218に近づくにつれて、衝撃発生部202が衝撃用バネ212の復元力(付勢力)に抗して板カム214により下方に押し下げられ、衝突部204と第3補強部材200の下部との間が引き離されて隙間が発生するとともに、衝撃用バネ212には操作部110に衝撃を与えるための力(付勢力)が蓄勢される。そして図11に示すように、板カム214の最長点222が接触子218と接触している状態では、衝突部204と第3補強部材200の下部との間の距離が最大となり、操作部110が図11に示す水平状態となっている場合に2.5mmほどの隙間が発生するようになっている。
そして本実施形態では、図11に示すように板カム214の最長点222が接触子218と接触している状態で板カム214が図中左回りに回転すると、接触子218が板カム214と接触しなくなるため、衝撃発生部202が衝撃用バネ212の復元力により急激に上方に引っ張り上げられ、衝突部204が第3補強部材200の下部に衝突し、操作部110に衝撃を与えるとともに、操作部110を上向状態に回転させる。すなわち本実施形態では、図11に示すように板カム214の最長点222が接触子218と接触している状態は、衝突部204を第3補強部材200の下部に衝突させることを待機する待機状態となっており、待機状態では板カム214が少しでも図中左回りに回転すると直ちに待機状態が解除され、衝撃用バネ212の復元力により衝突部204が第3補強部材200の下部に衝突する。
そして本実施形態では、図示しないカムモーター(駆動部)により板カム214の回転が制御されており、トリガー116を引く操作が有効化されている状態では、図11に示すように、板カム214が待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御し、トリガー116を引く操作が行われたことを検出すると(所定契機で)、直ちにカムモーターを駆動して板カム214を図中左回りに回転させる。すると接触子218が板カム214と接触しなくなり、衝撃発生部202が衝撃用バネ212の復元力により急激に上方に引っ張り上げられ、衝突部204が第3補強部材200の下部に衝突し、操作部110に衝撃が与えられるとともに、操作部110が衝撃軸210を中心としてわずかに銃口126が上を向くように回転する。そして、トリガー116を引く操作が有効化されている状態が継続している場合には、再び板カム214が待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御する。
こうして本実施形態では、トリガー116を引く操作が行われたことに応じて、実際の銃を撃ったときに反動で銃口126が上を向くような力がかかることを表現することができ、遊技者に実際の銃を撃ったかのような仮想現実的な操作感を与えることができる。
また本実施形態では、トリガー116を引く操作が有効化されている状態でトリガー116を引く操作が行われたことを検出すると、直ちにスピーカー14から銃声などの演出音を出力させたり、液晶ディスプレイ31に銃が撃たれたことを示す演出画像を表示させたりする。
このように本実施形態の演出入力装置114では、トリガー116を引く操作の重さの変化や、トリガー116のクリック音および衝撃、操作部110に与えられる衝撃と操作部110の衝撃軸210を中心とした回転、および演出音と演出画像を同期させることにより、実際の銃を撃ったかのような仮想現実感を高めるようにしている。
なお本実施形態では、トリガー116を引く操作が無効化されている状態では、板カム214が接触子218と接触しない非待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御し、衝撃発生部202が第3補強部材200の下部に押しつけられることにより、操作部110が衝撃軸210を中心として支持部112に対して回転しにくいようにしている。そして、トリガー116を引く操作が無効化されている状態では、トリガー116を引く操作が行われたことを検出しても、カムモーターを駆動せず、スピーカー14から銃声などの演出音を出力させず、液晶ディスプレイ31に銃が撃たれたことを示す演出画像を表示させない。
3.機能ブロック
図12は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、メイン基板500およびサブ基板600を含む制御基板によって制御される。メイン基板500は、通過ゲートセンサ502、第1始動入賞口センサ504、第2始動入賞口センサ505、大入賞口センサ506、払出センサ508等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、普通役物駆動装置520、特別役物駆動装置522、払出装置524等の出力手段の動作制御を行う。
またサブ基板600は、メイン基板500から送られてくる信号や、演出入力装置スイッチ602からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出表示装置620、音響装置622、可動物駆動装置624等の演出装置626の動作制御を行う。またメイン基板500やサブ基板600等の各基板の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
そしてメイン基板500は、乱数発生手段540、普通抽選手段542、普通駆動制御手段544、特別抽選手段546、遊技状態移行制御手段548、特別駆動制御手段550、払出制御手段552、通信制御手段554、メインメモリ570を含んで構成されている。
乱数発生手段540は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
普通抽選手段542は、1個の遊技球が通過ゲート48を通過するごとに作動する通過ゲートセンサ502からの検出信号に基づいて、乱数発生手段540から乱数値(抽選用乱数値)を取得して、取得した乱数値について普通当たりの当否を決定する普通抽選を行う。
普通駆動制御手段544は、普通抽選で普通当たりが当選すると、普通役物52が所定条件下で拡大状態となるように普通役物駆動装置520を制御する。
特別抽選手段546は、1個の遊技球が第1始動入賞口46に進入するごとに作動する第1始動入賞口センサ504からの検出信号に基づいて、あるいは1個の遊技球が第2始動入賞口50に進入するごとに作動する第2始動入賞口センサ505からの検出信号に基づいて、乱数発生手段540から乱数値(抽選用乱数値)を取得して、取得した乱数値について大当たりの当否を決定するとともに、大当たりが当選した場合には、複数種類の大当たり図柄のうちいずれの図柄が当選したかを判定する特別抽選を行う。
遊技状態移行制御手段548は、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、特別遊技状態、確変状態、時短状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からは特別遊技状態への移行が可能となっている。
特別遊技状態は、通常状態、確変状態あるいは時短状態における特別抽選において大当たりが当選したことに基づいて開始され、大当たり図柄の種類に応じて予め定められたラウンド数(実行回数)の特別遊技が実行されると終了する。そして大当たり図柄が確変図柄であった場合には、特別遊技状態が終了すると確変状態に移行され、大当たり図柄が通常図柄であった場合には、特別遊技状態が終了すると時短状態に移行される。
確変状態は、通常状態よりも大当たりが当選する確率が高くなるように、あるいは大当たりが当選した場合に確変図柄が当選する確率が高くなるように、特別抽選が行われるとともに、通常状態よりも普通当たりが当選する確率が高くなるように普通抽選が行われる遊技状態である。また確変状態では、1回の特別抽選にかかる時間および1回の普通抽選にかかる時間が通常状態よりも短縮されることにより、特別抽選および普通抽選の実行契機を頻繁に到来させることができるように制御される。そして確変状態からは特別遊技状態への移行が可能となっているが、確変状態において特別抽選が行われた回数が9999回に達したことを条件に終了して通常状態に移行される。ただし確変状態では、特別抽選における大当たりの当選確率が約1/39に設定されるため、確変状態において特別抽選が行われた回数が9999回に達する前に特別遊技状態が開始され、確変状態から通常状態に移行することはほとんどないようになっている。
時短状態は、大当たりが当選する確率が通常状態と同一となるように特別抽選が行われるが、通常状態よりも普通当たりが当選する確率が高くなるように普通抽選が行われる遊技状態である。また時短状態では、1回の特別抽選にかかる時間および1回の普通抽選にかかる時間が通常状態よりも短縮されることにより、特別抽選および普通抽選の実行契機を頻繁に到来させることができるように制御される。そして時短状態からは特別遊技状態への移行が可能となっているが、時短状態において特別抽選が行われた回数が100回に達したことを条件に終了して通常状態に移行される。
特別駆動制御手段550は、特別遊技状態における各特別遊技において、大当たり図柄の種類に応じて予め定められた態様で特別役物56が開状態となるように特別役物駆動装置522の駆動制御を行う。
払出制御手段552は、第1始動入賞口センサ504、第2始動入賞口センサ505あるいは大入賞口センサ506からの検出信号に基づいて、検出信号ごとに予め定められている賞球数に相当する払出数の遊技球を払出装置524に払い出させる制御を行う。
通信制御手段554は、サブ基板600に信号を送信する制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板500とサブ基板600との間では、メイン基板500からサブ基板600への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板600からはメイン基板500へ信号を送信することができないように通信接続されている。
続いて、サブ基板600について説明する。サブ基板600は、演出制御手段640と、サブメモリ670とを含んで構成されている。
演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号や、演出入力装置スイッチ602からの入力信号や、サブメモリ670に記憶されている演出データに基づいて、演出表示装置620を制御して前枠ランプ12や装飾部ランプ34を点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイ31に演出画像を表示させたり、音響装置622を制御してスピーカー14から演出音を出力させたり、可動物駆動装置624を駆動して可動物を動作させたりするなど、演出装置626を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助したりするための演出を実行させる。
例えば、第1始動入賞口46や第2始動入賞口50への遊技球の入賞、演出入力装置114に対する操作、遊技状態の変動などの遊技イベントの発生に応じて、特別抽選演出処理、状態演出処理などを行う。
特別抽選演出処理では、演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号に基づいて、特別抽選を演出する特別変動演出を演出装置626に実行させる。本実施形態では演出制御手段640は、液晶ディスプレイ31において特別図柄画像を変動表示させた後に、特別抽選の結果に応じた態様で特別図柄画像を停止表示させるとともに、液晶ディスプレイ31においてキャラクター画像を動作させたり、背景画像を変化させたりする変動演出画像を表示させることにより、特別変動演出を液晶ディスプレイ31において実行する。また演出制御手段640は、特別変動演出として、特別図柄画像や変動演出画像の進行に合わせて可動物駆動装置624を制御して可動物を動作させる。
詳細には本実施形態では、可動物駆動装置624として、第3演出物104を上下に往復移動させる駆動モーターが設けられており、演出制御手段640(制御手段)は、特別図柄画像や変動演出画像の進行に合わせて駆動モーターを制御して、第3演出物104を下限位置、中間位置、上限位置の間で上下に移動させることにともなって、第2演出物102を下限位置と上限位置の間で上下に移動させる。
特に本実施形態では、可動物駆動装置624として、操作部110および支持部112を上下に往復移動させる昇降モーター158が設けられており、演出制御手段640は、特別図柄画像や変動演出画像の進行に応じた操作タイミングが到来すると、昇降モーター158を制御して、操作部110および支持部112を下限位置から上限位置に移動させ、操作タイミングが終了すると、昇降モーター158を制御して、操作部110および支持部112を上限位置から下限位置に移動させる。
そして演出制御手段640は、操作部110および支持部112を上限位置に制御している場合に(所定条件下で)、トリガーセンサー196の検出結果を有効化することによりトリガー116を引く操作を有効化する。そして演出制御手段640は、トリガー116を引く操作が有効化されている状態では、図11に示すように、板カム214が待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御する。そして演出制御手段640は、トリガー116を引く操作が有効化されている状態でトリガー116を引く操作が行われたことを検出すると、直ちにカムモーターを駆動して板カム214を図中左回りに回転させることにより、衝突部204を第3補強部材200の下部に衝突させるとともに、直ちにスピーカー14から銃声などの演出音を出力させたり、液晶ディスプレイ31に銃が撃たれたことを示す演出画像を表示させたりする。
また演出制御手段640は、操作部110および支持部112を下限位置に制御している場合には(所定条件下で)、トリガーセンサー196の検出結果を無効化することによりトリガー116を引く操作を無効化する。そして演出制御手段640は、トリガー116を引く操作が無効化されている状態では、板カム214が接触子218と接触しない非待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御する。そして演出制御手段640は、トリガー116を引く操作が無効化されている状態では、トリガー116を引く操作が行われても、カムモーターを駆動せず、スピーカー14から銃声などの演出音を出力させず、液晶ディスプレイ31に銃が撃たれたことを示す演出画像を表示させない。
ここで本実施形態では、特別変動演出の実行種別としてプレミアムリーチ、スーパーリーチ1、スーパーリーチ2、ノーマルリーチ、リーチ無しが用意されており、演出制御手段640は、特別抽選の結果に基づいて、特別変動演出の実行種別を複数の実行種別のいずれにするかを決定する。そして各実行種別の特別変動演出は、特別図柄画像や変動演出画像の表示パターンや、第2演出物102および第3演出物104の動作パターンが異なるとともに、特別抽選の結果に応じて選択される確率や、開始から終了までにかかる実行時間が異なっている。これにより各実行種別の特別変動演出は、各実行種別の特別変動演出が実行された場合における大当たりの当選に対する期待度や、確変図柄あるいは通常図柄の当選に対する期待度が異なるようになっている。
状態演出処理では、演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号に基づいて、現在の遊技状態に応じて液晶ディスプレイ31においてキャラクター画像を動作させたり、背景画像を変化させたり、可動物を動作させたりすることにより、現在の遊技状態を遊技者に示唆する状態演出を実行する。
例えば、現在の遊技状態が通常状態である場合には、演出制御手段640は、特別抽選が行われるごとに演出状態移行抽選を行い、演出状態を複数種類の演出状態のうちいずれの演出状態に設定するかを決定する。そして演出制御手段640は、設定されている演出状態に応じた通常状態画像を液晶ディスプレイ31に表示させる。また演出制御手段640は、現在の遊技状態が確変状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が確変状態であることを示唆する確変状態画像を表示させ、現在の遊技状態が時短状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が時短状態であることを示唆するとともに、特別抽選が行われた回数が100回に達するまでの残り回数を示す時短状態画像を表示させ、現在の遊技状態が特別遊技状態である場合には、液晶ディスプレイ31に現在の遊技状態が特別遊技状態であることを示すとともに、消化したラウンド数や残りラウンド数を示す特別遊技状態画像を表示させる。
4.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
まず上記実施形態では、操作部110が銃の形状を模している例を挙げて説明したが、操作部110の形状は銃の形状に限らず、種々の形状のものを採用することができる。また上記実施形態では、操作部110においてトリガー116が銃身122に対して回転することにより操作情報が入力される例を挙げて説明したが、操作部110に設けられたボタンが押下されることにより操作情報が入力されるようにしてもよいし、操作部110に設けられた接触センサが遊技者に触れられることにより操作情報が入力されるようにしてもよいし、遊技者が操作部110および支持部112をベース部118に対して動作させることにより操作情報が入力されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、ベース部118に対して動作する可動部として遊技者が操作情報を入力する操作部110および支持部112が設けられている例を挙げて説明したが、可動部を遊技者が接触可能に設けつつも可動部に操作部110を設けないようにしてもよい。
また上記実施形態では、操作部110および支持部112を下限位置と上限位置の間で上下に往復移動させる例を挙げて説明したが、操作部110および支持部112を下限位置、中間位置、上限位置の間で段階的に上下に往復移動させるようにしてもよい。
また上記実施形態では、操作部110および支持部112が斜め上下方向に往復移動する例を挙げて説明したが、垂直方向に往復移動するようにしてもよいし、左右方向、あるいは斜め左右方向に往復移動するようにしてもよい。
また上記実施形態では、ベース部118の前部において支持部112が前シャフト144と左シャフト136に対して上下に往復移動可能に取り付けられ、ベース部118の後部では、支持部112の後部の左右側面および後面を取り囲むように後側板金134がベース板金130に取り付けられている例を挙げて説明したが、支持部112が前シャフト144と左シャフト136に対して取り付けられるのではなく、支持部112の周囲を取り囲む板金がベース板金130に取り付けられているようにし、支持部112の周囲を取り囲む板金の内側で支持部112が上下に往復移動できるようにしてもよい。そしてこのような場合でも、スパイラルシャフト152により支持部112をベース部118に対して上下に往復移動させることができる。
また上記実施形態では、操作部110および支持部112の内部に設けられた第1補強部材176および第2補強部材178を接地する例を挙げて説明したが、操作部110および支持部112において外部に露出するように設けられた導体部品を接地するようにしてもよい。
また上記実施形態では、接触部180が金属製の板バネを曲げることにより形成されている例を挙げて説明したが、接触部180として他の形状の電気伝導性を有する弾性体を用いてもよい。
また上記実施形態では、上限位置と下限位置の間で直線的に往復移動する操作部110および支持部112を下限位置において接地する例を挙げて説明したが、上限位置において接地するようにしてもよい。このようにすれば、遊技者がトリガー116を引く操作を行うべきタイミングである操作タイミングにおいて、第1補強部材176および第2補強部材178を接地させることができるため、基板などの誤作動を防止して遊技者の操作に応じた制御を安定的に実行することができる。また第1位置と第2位置の間で回転する可動部を第1位置または第2位置において接地するようにしてもよい。
また上記実施形態では、トリガー116の後部に形成された角部194を突出部190が通過することによってトリガー116においてクリック音および衝撃を発生させる例を挙げて説明したが、トリガー116の後部に角部194ではなく面の向きが大きく変化する溝部を形成し、溝部を突出部190が通過することによってトリガー116においてクリック音および衝撃を発生させるようにしてもよい。
また上記実施形態では、操作部110が支持部112に対して上下にわずかに回転するように連結され、下方から上方に向かって操作部110に衝撃を与えることにより、操作部110を上方にわずかに回転させる例を挙げて説明したが、操作部110が支持部112に対して前後にわずかに移動するように連結され、前方から後方に向かって操作部110に衝撃を与えることにより、操作部110を後方にわずかに移動させるようにしてもよい。
図13は、このようにした場合の支持部112の内部構造を示す図である。この例では、図13に示すように、操作部110の内部には、グリップ120の下部から支持部112の後部の内部に跨がるように、金属製の第4補強部材224が設けられており、操作部110と支持部112の後部の連結の強度を高めている。そして支持部112の後部の内部には、第4補強部材224の前方に、第4補強部材224の前端部と衝突して操作部110に衝撃を与える衝撃発生部226が設けられている。
詳細にはこの例の衝撃発生部226は、金属製の板状部材により構成されており、衝撃発生部226の後端部には、第4補強部材224の前端部と衝突する衝突部228が設けられている。そして衝突部228は、金属製の板状部材が矩形に曲げられて形成されており、第4補強部材224の前端部と繰り返し衝突しても変形しないようになっている。また衝撃発生部226は、衝撃発生部226の上下に平行に設けられた上誘導部230と下誘導部232に挟まれるようにして設けられており、上誘導部230と下誘導部232に沿って支持部112に対して前後に往復移動可能に設けられている。
またこの例では、第4補強部材224および操作部110は、支持部112の後部に前後方向に設けられた後支持誘導部234と、支持部112の前部に前後方向に設けられた前支持誘導部236に沿って支持部112に対して前後に2.5mmほどわずかに往復移動するように連結されている。この例では、第4補強部材224および操作部110は、図13に示すように第4補強部材224および操作部110が移動範囲の最前部に位置する前進状態(第1状態)と、最後部に位置する後退状態(第2状態)との間で支持部112に対して往復移動するように連結されており、衝突部228が第4補強部材224の前端部に衝突すると、操作部110に衝撃を与えるとともに、操作部110が前進状態から後退状態に後方にわずかに移動(動作)するようになっている。
また支持部112の内部には、衝撃発生部226に隣接して衝撃発生部226の移動方向と平行に衝撃用バネ238が設けられており、衝撃用バネ238の前端が衝撃発生部226の中央部と接続され、衝撃用バネ238の後端が支持部112に接続されている。そして衝撃用バネ238は、衝撃発生部226を第4補強部材224の方向に強力に引っ張るように付勢しており、衝突部228が第4補強部材224の前端部を後方に押すことにより第4補強部材224および操作部110を後退状態まで移動させている状態でも、第4補強部材224の前端部に衝突部228が第4補強部材224を後方に押す力がかかるように設けられている。
そして支持部112の内部には、衝撃発生部226に隣接して板カム240が設けられており、板カム240はカム軸242を中心として支持部112に対して回転可能となっている。そして衝撃発生部226の内側には、板カム240の前方に板カム240の輪郭と接触する接触子244が形成されている。そしてこの例の板カム240の輪郭は、渦巻き状に形成されており、カム軸242との距離が最も短い最短点246から図中右回りに次第にカム軸242との距離が長くなり、最短点246から1周してカム軸242との距離が最も長い最長点248に達すると、最長点248と最短点246が直線で結ばれて切欠となるように形成されている。
そしてこの例では、衝突部228が操作部110を後退状態まで移動させている状態では、板カム240の輪郭と接触子244が接触しないようになっており、この状態から板カム240を図中左回りに回転させると、板カム240の輪郭と接触子244が接触するようになる。すると、最長点248が接触子244に近づくにつれて、衝撃発生部226が衝撃用バネ238の復元力に抗して板カム240により前方に押し出され、衝突部228と第4補強部材224の前端部との間に隙間が発生するとともに、衝撃用バネ238には操作部110に衝撃を与えるための力(付勢力)が蓄勢される。そして図13に示すように、板カム240の最長点248が接触子244と接触している状態では、衝突部228と第4補強部材224の前端部との間の距離が最大となり、操作部110が図13に示す前進状態となっている場合に2.5mmほどの隙間が発生するようになっている。
そしてこの例では、図13に示すように板カム240の最長点248が接触子244と接触している状態から板カム240が図中左回りに回転すると、接触子244が板カム240と接触しなくなるため、衝撃発生部226が衝撃用バネ238の復元力により急激に後方に引っ張られ、衝突部228が第4補強部材224の前端部に衝突し、操作部110に衝撃を与えるとともに、操作部110を後退状態まで移動させることができる。すなわちこの例では、図13に示すように板カム240の最長点248が接触子244と接触している状態は、衝突部228を第4補強部材224の前端部に衝突させることを待機する待機状態となっており、待機状態では板カム240が少しでも図中左回りに回転すると直ちに待機状態が解除され、衝撃用バネ238の復元力により衝突部228が第4補強部材224の前端部に衝突する。
そしてこの例では、図示しないカムモーターにより板カム240の回転が制御されており、トリガー116を引く操作が有効化されている状態では、図13に示すように、板カム240が待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御し、トリガー116を引く操作が行われたことを検出すると、直ちにカムモーターを駆動して板カム240を図中左回りに回転させる。すると接触子244が板カム240と接触しなくなり、衝撃発生部226が衝撃用バネ238の復元力により急激に後方に引っ張られ、衝突部228が第4補強部材224の前端部に衝突し、操作部110に衝撃が与えられるとともに、操作部110が後方にわずかに移動する。そして、トリガー116を引く操作が有効化されている状態が継続している場合には、再び板カム240が待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御する。
これによりこの例では、トリガー116を引く操作が行われたことに応じて、実際の銃を撃ったときに反動で銃が後方に押されるような力がかかることを表現することができ、遊技者に実際の銃を撃ったかのような仮想現実的な操作感を与えることができる。
また図14に示すように、図13の例とほぼ同様の構成を備えているが、図13の例とは異なり、操作部110の内部には、グリップ120の下部から支持部112の後部の内部に跨がるように、金属製の第5補強部材250が設けられているが、第5補強部材250は、操作部110に衝撃を与える衝撃発生部252と一体的に形成され、衝撃発生部252と第5補強部材250が一体的に前後に往復移動する(連動する)ようにしてもよい。詳細にはこの例の衝撃発生部252は、上誘導部254と下誘導部256に沿って支持部112に対して前後に2.5mmほどわずかに移動するように設けられ、第5補強部材250および操作部110は、支持部112の後部に前後方向に設けられた後支持誘導部258と、支持部112の前部に前後方向に設けられた前支持誘導部260に沿って支持部112に対して前後に2.5mmほどわずかに移動するように連結されている。すなわちこの例では、衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110が一体的に支持部112に対して前後に2.5mmほどわずかに移動するように設けられている。この例では、衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110は、図14に示すように衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110が移動範囲の最前部に位置する前進状態(第1状態)と、最後部に位置する後退状態(第2状態)との間で支持部112に対して往復移動するように設けられている。
また支持部112の内部には、衝撃発生部252に隣接して衝撃発生部252の移動方向と平行に衝撃用バネ262が設けられており、衝撃用バネ262の前端が衝撃発生部252の中央部と接続され、衝撃用バネ262の後端が支持部112に接続されている。そして衝撃用バネ262は、衝撃発生部252および第5補強部材250を後方に強力に引っ張るように付勢しており、衝撃発生部252および第5補強部材250を後方に引っ張ることにより衝撃発生部252および第5補強部材250を後退状態まで移動させている状態でも、衝撃発生部252および第5補強部材250に更に後方に引っ張る力がかかるように設けられている。
そして図14の例でも図13の例と同様に、板カム264および接触子266が設けられている。そして、衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110を後退状態まで移動させている状態では、板カム264の輪郭と接触子266が接触しないようになっており、この状態から板カム264を図中左回りに回転させると、板カム264の輪郭と接触子266が接触するようになり、最長点268が接触子266に近づくにつれて、衝撃発生部252および第5補強部材250が衝撃用バネ262の復元力に抗して板カム264により前方に押し出される。そして図14に示すように、板カム264の最長点268が接触子266と接触している状態では、衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110が、前進状態となっている。
そしてこの例では、図14に示すように板カム264の最長点268が接触子266と接触している状態から板カム264が図中左回りに回転すると、接触子266が板カム264と接触しなくなり、衝撃発生部252および第5補強部材250が衝撃用バネ262の復元力により急激に後方に引っ張られ、操作部110に衝撃を与えるとともに、衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110を後退状態まで移動させることができる。すなわちこの例では、図14に示すように板カム264の最長点268が接触子266と接触している状態は、衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110を前進状態から後退状態に移動させることを待機する待機状態となっており、待機状態では板カム264が少しでも図中左回りに回転すると直ちに待機状態が解除され、衝撃用バネ262の復元力により衝撃発生部252、第5補強部材250および操作部110が前進状態から後退状態に移動する。
そしてこの例では、図示しないカムモーターにより板カム264の回転が制御されており、トリガー116を引く操作が有効化されている状態では、図14に示すように、板カム264が待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御し、トリガー116を引く操作が行われたことを検出すると、直ちにカムモーターを駆動して板カム264を図中左回りに回転させる。すると接触子266が板カム264と接触しなくなり、衝撃発生部252が衝撃用バネ262の復元力により急激に後方に引っ張られ、衝撃発生部252に連動して第5補強部材250および操作部110が前進状態から後退状態に移動し、操作部110に衝撃が与えられるとともに、操作部110が後方にわずかに移動する。そして、トリガー116を引く操作が有効化されている状態が継続している場合には、再び板カム264が待機状態となるようにカムモーターの回転角度を制御する。
これによりこの例では、トリガー116を引く操作が行われたことに応じて、実際の銃を撃ったときに反動で銃が後方に押されるような力がかかることを表現することができ、遊技者に実際の銃を撃ったかのような仮想現実的な操作感を与えることができる。
また上記実施形態および変形例では、カムモーターおよび板カムにより操作部110に衝撃を与える例を挙げて説明したが、ソレノイドにより操作部110に衝撃を与えるようにしてもよい。この場合には、ソレノイドの可動鉄心が第3補強部材200や第4補強部材224や第5補強部材250に衝突するようにしてもよいし、ソレノイドの可動鉄心が衝撃発生部202や衝撃発生部226や衝撃発生部252を動作させるようにしてもよい。
また上記実施形態では、遊技球が移動する遊技領域を備え、遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技球を発射するぱちんこ遊技機に本発明を適用した例を説明したが、外周面に図柄が配列されている複数のリールを備え、遊技者の操作に応じて複数のリールを回転させ、抽選の結果に応じた態様で複数のリールを停止させるスロットマシンに本発明を適用してもよい。