JP2017533153A - 容器に媒体を導入するための装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、回転可能なカルーセルと、容器及び容器のスロットに挿入され得る移動可能なランスを有する1つ以上の処理ステーションとを備える、例えば可撓性パウチのような容器内に媒体を導入するための装置及び方法において、ランスを動かすための間接的磁気駆動手段が設けられており、磁気駆動手段の第1部分たるランス部がランスと接合しており、磁気駆動手段の第2部分たる駆動部がランス部と間接的磁気的に結合していることを特徴とする装置及び方法に関する。【選択図】 図2

Description

本発明は、請求項1の前文に記載される容器に媒体を導入するための装置、及び請求項15の前文に記載される対応の方法に関する。
容器に媒体を導入するための装置が、飲料加工業界で特に知られている。
媒体を導入するために、通常、例えば回転装置として具現化され、カルーセル(carousel:回転式搬送機)を備えることができる機械が使用される。カルーセルではまだ充填されていない容器が充填ステーションに送り込まれ、充填ステーションで充填が行われる。この目的のために、充填ベントが容器の上に配置されるか、または容器内に動かされる。これらの充填ベントを通して、媒体での容器の充填が行われる。媒体は、例えば容器内に充填されるべき製品である。
製品を充填する場合には、容器の開口の周辺及び内部の洗浄に関する特定の条件が設定される。この条件は、大変な労力を費やした場合にしか満たすことができない。
従来技術に鑑み、本発明の目的は、好ましくは汚染することなしに容器内に媒体を導入することを可能にする、容器内に媒体を導入するための装置を提供することである。
この目的は、請求項1に記載の装置、及び請求項15に記載の方法により、本発明によって達成される。本発明の有効な実施形態が、従属請求項において提供される。
本発明による例えば可撓性パウチのような容器内に媒体を導入するための装置は、ランス(lance:中空針)を動かすための間接的磁気駆動手段が設けられており、磁気駆動手段の第1部分(ランス部)がランスと接合しており、磁気駆動手段の第2部分(駆動部)がランス部と間接的磁気的に結合していることを特徴とする。この点において、本発明によれば、「間接的磁気駆動手段」という用語は、駆動部のみが駆動されるかまたは積極的に動かされる駆動手段として理解されるべきであり、この動きは、ランス部との駆動部の磁気的または電磁的相互作用によりランス部に伝えられる。この点、ランス部と駆動部とが互いから空間的に離れており、特に、互いの間におけるこれらの部分の磁気的または電磁的相互作用により、ランス部に対する駆動部の運動の伝達が排他的に行われるように、これらの部分が接触しないようになっている。
本発明による装置により、ランス部の運動も駆動部との機械的接続部を有することなく行われ得るため、特に周囲から切り離された領域で媒体(特に殺菌用のガス状媒体)を流すことが可能になる。これにより、容器の開口の領域における、無菌、殺菌、または洗浄に関する特定の条件が実現され得る。また、ランスの領域での潤滑剤の使用を避けることができる。
一実施形態では、ランス及びランス部が、チューブ内に配置されかつチューブの長手軸線に沿って移動可能であり、駆動部が、チューブの外側に配置されかつチューブの長手軸線に沿って移動可能である。このチューブは容器の開口を覆うことができ、したがって包囲領域を形成することができる。包囲領域では、媒体が、周囲から少なくとも部分的に隔離された容器内に導入される。
この実施形態のさらなる発展形態では、装置は、駆動部が駆動装置に接続されており、駆動部が、駆動装置により、チューブに沿って移動することを特徴とする。したがって、駆動部の運動を、チューブ内のランスと一緒になったランス部の運動に変換することができる。
また、駆動装置が駆動部に移動可能に接続されたアームを備え、アームが、カムロールを介して制御カムに沿って移動可能に配置され、制御カムに沿ったカムロールの動きが、チューブに沿った駆動部の動きに変換されるようにすることが可能である。この実施形態は特にメンテナンスフリーであり、誤作動を避けることができるようにさらなる駆動モータを用いずに機能する。
有効なさらなる発展形態では、装置は、制御カムが、カルーセルに静止した状態で配置されていることを特徴とする。したがって、ガイドに対するカルーセルの回転運動が、処理ステーションにおける単一のアームの運動用制御ユニットを省略することができるように、アームの運動に変換され得る。
さらなる実施形態では、アームが、最初の位置でアームに予め張力を加えるばね素子に接続されている。これにより、例えば最初の位置に、より容易にアームを戻すことができるようになる。
本発明による装置の一実施形態では、駆動部が、ランス部を覆う磁石として具現化されている。この実施形態により、ランス部の向き、特に駆動部に対してどのようにねじれているかということから独立して、ランス部を間接的に駆動することが可能になる。
ランス部がランスの一端に配置され、ノズルがランスの他端に配置され、媒体が、リザーバからランスを通ってノズルにまで誘導される場合に有効である。したがって、特にノズルから流動媒体が漏れることによるランス部の汚染を防止することができる。
また、媒体が殺菌用ガスであり、かつ/または媒体が容器内に充填されるべき製品であるようにすることも可能である。したがって本発明は、容器の洗浄及び容器の充填に適用することができる。
前述の実施形態のさらなる発展形態では、制御カムがカルーセルの回転軸線を囲んでおり、ガイドの形状が連続的である。
装置のさらなる実施形態によれば、駆動手段が、リニア駆動装置またはサーボ駆動装置を備えるようになっている。この代替的な実施形態により、各処理ステーションにおける磁気駆動手段の駆動部の運動を選択的に制御することが可能になる。
有効な実施形態では、本発明は、ランスが駆動手段によって回転可能であることを特徴とする。これにより注入される洗浄媒体をより望ましく分散させることができるため、回転することが、容器を洗浄する場合に特に有効である可能性がある。
この実施形態の好ましいさらなる発展形態では、ランス部が、チューブ内でガイドに接して配置されており、ガイドが、チューブの長手アクセスに沿ってランス部が移動している間、チューブに対して第1のランス部を回転させるよう構成されている。これによりランスの回転が、第1部分及び駆動部の互いの間の磁気的相互作用と、ガイドによって予め設定されるチューブに沿ったランス部の動きとのみにより、さらなる駆動手段を有することなく達成され得る。
また、装置は、ランス部が、無潤滑軸受、特に4点接触軸受によりガイドに取り付けられていることを特徴とする場合がある。したがって、チューブ内の望ましくない汚染を避けることができる。
例えば可撓性パウチのような容器内に媒体を注入するための本発明による方法は、ランスを用いて媒体を注入することを含み、ランスが、媒体を注入するために、容器内に間接的磁気的に動かされることを特徴とする。
一実施形態では、殺菌用ガスまたは製品が、ランスを通して容器内に導入される。
ランスがチューブの長手軸線に沿って動かされ、媒体を導入するために容器内に挿入され、その後に引き抜かれるようにすることも可能である。
この実施形態のさらなる発展形態では、ランスが、注入中回転するようになっている。本発明による方法のこの実施形態により、特に洗浄媒体を導入する場合に、容器の内側で媒体を確実に分散させることが可能になる。
本発明による装置の概略図である。 処理ステーションの概略図である。 一実施形態による処理ステーションの斜視図である。 図3aの処理ステーションにおける頭部領域の拡大図である。 ランスが容器内に移動した状態の処理ステーションの側面図である。 図4aの処理ステーションの上面図である。 ランスが容器から引き抜かれた状態の処理ステーションの側面図である。 図4cの処理ステーションの上面図である。 制御カムに対する図4a及び図4cの処理ステーションの位置を示す概略図である。 ランスが回転可能な一実施形態による処理ステーションのチューブの概略上面図である。 ランス用の回転式駆動装置を備える実施形態の斜視図である。
図1は、容器、特にパウチ103のような可撓性の容器内に媒体を導入するように構成された本発明による装置100を示す。この目的を果たすために、装置100は、複数の処理ステーション110を含む枠102に回転可能に取り付けられたカルーセル101を備える。回転可能なカルーセル(回転軸線R)としての実施形態が好ましいが、回転しないリニア装置(直線充填装置等)が設置されかつ容器が別々のステーションで充填される他の実施形態ももちろん考えられる。
例えば、容器は、クランプの形態で具体化されかつ容器即ちパウチの両側にそれぞれ取り付けられた装置100のホルダ112に固定されてもよい。
本発明によれば、その後ランス111が容器103内に挿入され、媒体がランス111を通して注入されてもよい。このことは、回転方向に対するこの機械の様々な場所におけるランスの位置により概略的に図示されている。中央に示されたランスは容器内に挿入されており、中央から見て右側のランスは容器内にまだ挿入されていない。中央から見て左側のランスは、この図では容器の外に引き抜かれている。ランス111は必ずしも容器103内に挿入される必要はない。ランス111とこれに対応した媒体用の出口開口とが容器103の開口上に配置されれば十分である。
本発明により、ランス111がそれぞれ、容器即ちパウチ103の方向に動くことができるようになるか、または容器即ちパウチ103から離れる方向に動くことができるようになり、図1にはまだ詳細には示されていない間接的磁気駆動手段によってランス111が駆動される。この点本発明による「間接的」とは、例えばモータ等の駆動力がランスの運動に直接的には変換されないことを意味しており、むしろ、まずはランスと接合される間接的磁気駆動手段の第1部分(以下「ランス部」とも称する)を、次は駆動されるこの磁気駆動手段の第2部分(駆動部)によって動かすことができるように、磁気的相互作用または電磁的相互作用のうち少なくとも1つにより間接的に移動が行われることを意味する。本明細書では、間接的磁気駆動手段のランス部と駆動部とが、互いの間の磁気的または電磁的相互作用のみにより間接的に接続されている。第1部分と駆動部との機械的接続部または機械的接触部が設けられていないことが好ましい。
これに関して図2は、間接的磁気駆動手段の基本原理を説明する処理ステーションの概略図である。
図2では処理ステーション110が示されている。処理ステーション110はチューブ220を備え、チューブ220は断面図で示されている。ランス221がチューブ220の内側の空間を通って延びている。
ランス221は、例えばねじにより間接的磁気駆動手段のランス部223に接合されている。ランス部223はチューブ内で動くことができ、少なくとも長手軸線に沿った動き、即ち容器内及び容器103外への動きが可能である。
また媒体供給源224が示されており、媒体供給源224内には容器内に注入されるべき媒体、特にガス状の洗浄用媒体または殺菌用媒体が準備されている。一構成要素としてのランスは、ランス部223の領域内にしか延びず、ランス部の上端で終端する。本明細書ではランスは、上部に即ち媒体供給源の方向に向かって開いていてもよく、または弁が設置されてもよい。
ランス部の上方におけるチューブ220内の空間は、媒体がこの領域からランスを通って容器内に案内され得るように、ランスが容器内に動かされた場合に容器内に充填されるべき媒体で少なくとも部分的に充填されてもよい。この目的を果たすため、チューブのこの領域に媒体を注入するために媒体供給源を開くことは、ランスが容器内に挿入される前に媒体が注入されるように、ランスの位置に従って制御され得る。
ランス部223は、間接的磁気駆動手段の駆動部222と間接的磁気的に結合している。駆動部222はチューブ220の外側に配置されており、チューブに沿って移動可能である。駆動部222は駆動装置241によって動かされるが、駆動装置241はここでは破線でのみ示されている。駆動部222とのランス部223の間接的磁気的結合により、駆動部222の動きがランス部223の動きに変換される。
図3aは、図2の原理による本発明の好ましい実施形態のより詳細な図である。
この実施形態ではランス221が、容器即ちパウチ103内に媒体を導入するために、チューブ220内に間接的磁気駆動手段のランス部223と共にそれぞれ配置されている。ランス221は、間接的磁気駆動手段のランス部223に接合されており、ランス部は、チューブ220の内側にランス221と共に移動可能に取り付けられている。
チューブ220の下端に開口領域266が設けられてもよく、開口領域266内に容器103の開口が挿入されてもよい。開口領域266はまた、容器103の開口領域が周囲の空気から隔離されるように容器103の開口を完全に覆ってもよい。したがって媒体の充填を無菌状態で行うことができることが好ましい。
チューブ220の外側には、間接的磁気駆動手段の駆動部222が配置されている。この部分もチューブ220に沿って移動可能である。これに関して例えば駆動部222は、チューブ220の外側でガイドに取り付けられていてもよい。対応するガイドを使用することにより、正確かつ確実に駆動部をチューブに沿って上向き及び下向きに動かすことができる。本明細書では、例えば案内レール及び案内レールに取り付けられた4点接触軸受のような非常に低摩擦式のガイドが使用される場合がある。
しかし、このことは必然でない場合もある。駆動部222はまた、チューブ220の外側から例えば0.5mm、1.0mm、または2.0mmのような少しの距離をおいて配置されてもよく、チューブの長手軸線に沿って移動可能であってもよい。
本明細書では、例えば駆動部222は、中空のシリンダとしてチューブ220を部分的にまたは完全に覆っていてもよい。対応する実施形態では駆動部222は、図示されたチューブ220の周りを完全に一周する。しかし駆動部はまた、チューブ220の円周上に均一に分散した例えば立方体状の単一の要素から構成されてもよく、特定の恐らくはまた不均一に分散した位置に配置されてもよい。
チューブ220の内側でランス221を動かすために、駆動部222が、チューブ220の長手軸線に沿って駆動部222を動かす駆動装置241と接続されるようになっている。図3aに示された駆動装置241は、それ自体が移動可能である。駆動装置241の動きを駆動部222の動きに変換することができる。
駆動部222の動きによりランス部も、ランス221が容器103内または容器103の外に動くように、ランス部と駆動部との間の磁気的または電磁的相互作用によって間接的に動かされる。
本明細書では、図3aに示された実施形態により、駆動部222が駆動装置241のアーム226に接続されるようになっている。アームはそれぞれ、可動接続部により駆動部222に接続されていてもよく、駆動部222にヒンジで連結されてもよい。
この目的を果たすために、アーム226が、少なくとも駆動部222にヒンジで連結される領域では二重揺れ腕246として具現化されることになってもよい。このようにアーム226は、2つの面で駆動部222を掴むことができる。各面に二重揺れ腕246の領域を駆動部222と接続する対応する軸受245が設けられてもよい。駆動部222との接続は、本明細書では例えばスリーブ247を介して間接的に行われてもよく、スリーブ247には軸受245がまた配置されてもよい。駆動部222とのアーム226のこの形式での接続は非常に安定しており、駆動部が動いている間の潜在的なずれを防止する。
アーム226はまた、案内アーム227に接続されていてもよく、案内アーム227は点228においてヒンジで連結されている。案内アーム227は、点228を中心に回転可能に取り付けられている。また案内アーム227は、アーム226におけるヒンジ点とヒンジ点228との両点で、二重揺れ腕(double rocker)として具現化される場合もある。例えばヒンジ点228は、チューブ220に配置されてもよい。またヒンジ点228には、案内アーム227を回転可能に取り付けるための対応する軸受が設けられてもよい。こうしてアーム226の動きが安定化され、かつ/または案内アーム227によって案内され得る。
案内アーム227は、さらなるヒンジ点でアーム226に接続されていてもよく、またはアーム226に設置されたガイドに沿って移動可能に取り付けられてもよい。点228において案内アーム227をヒンジで連結することにより、アーム226に関する特定の範囲が定まる。
また、図3aの実施形態では、アーム226が、支柱229に沿って移動可能に取り付けられたキャリッジ280に配置されるようになる。アーム226が、接続領域で二重揺れ腕としてキャリッジ280と共に具現化されるようになる可能性もある。この接続により高度な安定性がもたらされる。
支柱(支持アーム)229はチューブ220と接続されていてもよく、完成した処理ステーションはカルーセルに固定されてもよい。このために例えばねじ232が設けられてもよい。またさらなる締結手段によって固定されてもよい。アーム226は、例えば図3aにも参照符号243で示されているような球面継手により、キャリッジ280に配置されてもよい。キャリッジ280にはさらなるカムロール230が配置される可能性がある。
例えばカムロールは、キャリアまたはピンに回転可能に取り付けられる場合がある。このピンは、キャリッジ280に固く接続されてもよい。柱に沿ったキャリッジの動きは、ストッパ264により少なくとも1つの方向においては限定され得る。
このカムロールは、カルーセルに対して静止した状態で配置された制御カムに沿って回転する場合がある。カムロール230が制御カムと確実に接触するように、ばね素子225がキャリッジと接続されていてもよく、ばね素子225は、キャリッジひいてはカムロール230が対応する制御カムに接するように予め張力を加えることができる。ばね素子225は、支柱229の周囲に配置される可能性がある。制御カムの考えられる実施形態が、図4eの概略的な上面図で示されている。
容器内へのランスの最大侵入深さを定めるために、ストッパ264の使用が、本明細書では有効に使用され得る。ランスが容器内に挿入されている位置でばね素子225がキャリッジに予め張力を加えると、ばね素子225はストッパ264の方向にキャリッジを押圧することになる。このためキャリッジ280の動きは、この位置を超えて(即ちストッパを超えて)キャリッジがさらに動くことが不可能になり、したがって容器内にランスがさらに動くことが防止できるように、キャリッジ280が動く方向においてストッパ264の寸法を選択することにより、特定の位置に制限され得る。したがって容器内へのランスの最大侵入深さはまた、制御カムから独立して定められ得る。したがって、制御カムは、媒体を導入するためにランスが容器内に動かされる領域で間隙を備えてもよく、またはキャリッジがカムロールと共にストッパに接して延びるように、キャリッジ280またはカムロール230のそれぞれからストッパ264よりもさらに遠くに離れていてもよい。
ばね素子225は一端がキャリッジ280に接続されているが、このばね素子225の他端が支柱229またはチューブ220に接続されるようにすることも可能である。
例えば図1及び図4eに示された回転軸線Rまたはカルーセルの周囲に配置され得る制御カムを適切に選択することにより、駆動部222の運動プロファイル、したがってランス221の運動プロファイルを、複雑な制御手段を必要とすることなく予め設定することができる。
ランス221のぎくしゃくした動きを避けるために、制御カム231が、それぞれの点において連続した数学的関数により、少なくとも区分的に説明され得る形状を有する場合が特に有効である。制御カム231を説明する関数がまた、一次微分により連続している場合が特に好ましい。
また、媒体供給源224がチューブ220と関連付けられていてもよい。媒体供給源には、挿入されるべき媒体、特に殺菌用ガスを保管することができる。媒体によりランス部までのチューブ内の空間を充填することができ、媒体は、例えば周囲の圧力よりも高い圧力をチューブ内の媒体にかけることにより、媒体供給源の方を向いたランス部の上面におけるランスの開口を通ってランス内に流れることができる。
図3bは、媒体供給源224を有する図3aの実施形態による処理ステーションの頭部領域を詳細な描写で示しており、駆動部222、及びランス221と一緒になったランス部223がまた、チューブ220のこの領域内にずらされている。媒体供給源224には、空洞部、特にパイプラインが設けられてもよく、パイプラインを通じてランス221内に充填されるべき媒体を導入することができる。例えば図示された弁274を通じて、媒体が導入される可能性がある。
一実施形態において、ランスを上向きに動かすたびに、容器内に導入されるべき媒体が、媒体供給源224の領域で弁274を開くことにより、弁を通ってランス内に導入されるようにすることもできる。ランスが媒体供給源224から離れて容器の方向にまた動くと、弁が閉じられ、媒体供給源224による媒体の供給が中断される場合がある。したがってこの実施形態によれば、ランスは、容器内に注入されるべき媒体を媒体供給源224から容器に運び、ランス221は、媒体供給源に永久的には接続されていない可能性がある。
また、図3bは、駆動部222及びランス部223のより詳細な図である。駆動装置、特にアーム226と駆動部222との間の図3aを参照して説明された接続部が、図3bではより詳細に示されている。アーム226が二重揺れ腕として具現化されている場合、二重揺れ腕のそれぞれの部分は、駆動部222とそれぞれ左側または右側で係合する。本明細書では、アーム226は、例えばねじ即ちボルト245により駆動部222に接続されている。駆動部222での二重揺れ腕の取り付けは、移動可能であること、特に回転可能であることが好ましい。したがってアーム226が動いている間、駆動部222が確実にチューブに沿って動けるようにすることが可能である。
また、図3bでは、駆動部222が外殻263に囲まれていることが示されている。特に駆動部は、チューブ220から離れる方向を向いているすべての面が外殻によって囲まれている場合がある。したがって駆動部の汚染を防止することができる。また外殻は、好ましくはチューブの領域に駆動部222とランス部223との磁場を限定するために、反磁性材から構成されてもよい。
図3a及び図3bによる間接的磁気駆動部の実施形態は必須ではない。駆動部は、図示された矢印の方向に沿ってサーボ駆動装置により、チューブ220に沿って移動可能にすることもできる。駆動部222がランス部223と共にリニア駆動装置を形成し、駆動部222が、チューブ220の外側に静止した状態で取り付けられた複数の電磁石として具現化され得るようにすることも可能である。別々の電磁石を駆動することにより、ランス221と共にランス部223が動くことが可能になる。
この場合には各処理ステーション110について、電磁石を駆動する別個の制御ユニットが、各処理ステーション110においてランス221と共にランス部223の場合によっては個々の運動プロファイルが得られるように設置されてもよい。このことは、例えば大きさが異なる別々の容器が、1回の処理サイクル中に図1の装置において処理される場合に特に有効である。
ランス部は、永久磁石から構成されているか、または永久磁石を備える。駆動部も永久磁石を備えてもよいが、電磁石として具現化されてもよく、または電磁石を備えてもよい。
原則的に使用される媒体は、例えば容器103の内側領域を殺菌するための過酸化水素(H)のようなガス状媒体であってもよく、容器103内に充填されるべき製品であってもよい。しかし、他のガス状媒体が殺菌のために使用される可能性もある。また、流入した空気によりパウチが膨張する可能性がある。代わりに装置が、容器/パウチ内に充填されるべき製品を充填するために使用される場合もある。
特に、ガス状媒体を使用する場合、チューブ220が、処理ステーション110に配置された容器103の少なくとも開口領域周辺に延びるようにされる場合がある。また、容器103の開口領域内に外側から空気が入らないように、ランスの対応する出口開口により、またはチューブ220内の空気供給源もしくは媒体供給源により、処理ステーションの外側の圧力と比較して少なくともわずかに強い圧力が、容器103の開口の領域に加えられるようにすることができる。これにより無菌状態でランス221を通して媒体を注入できることが好ましい。この実施形態は、好ましくは無菌状態で、対応する処理ステーション110により容器103内への製品の充填を実現するために使用できることが有効である。
図4aは、ランスが容器内に移動した状態の図3の実施形態に対応する処理ステーションを示す。図4bは、図4aの処理ステーションの上面図である。また図4cは、ランスが容器の外に移動した状態の処理ステーションを示しており、図4dは、この処理ステーションの対応する上面図を示している。図4eでは、制御カムを有するカルーセルの概略的な上面図が、運動の流れを説明するために示されている。
図4aの配置250では、ランス221は容器103内に移動し、媒体を注入するか、またはすでに注入済みである。この状態ではキャリッジ280はストッパ264の近くに位置しており、カムロールは制御カム231に接触しているか、または制御カム231には接触していない。カムロールは、ばね素子により制御カム231またはストッパに対して押圧されている。これは図1のカルーセルの回転軸線Rに対する制御カム231の距離が最小になっていることと同義である(図4eでも示される)。
媒体が容器103内に導入された後、今度はランスが容器103から区分的または連続的に引き抜かれる。ランス221を容器103から外に戻せるように、ランス部223は、チューブ220に沿って容器103から離れる方向に動かされなければならない。これに応じて、駆動部222も容器から離れる方向に動かされなければならない。これを達成するために、アーム226がチューブ220に向かって動かされなければならない。このことはカムロールが、ばね素子の張力に対抗する制御カムにより、カルーセルの回転軸線Rから離れる方向に動かされることによって達成される。したがって図4cに示された状況250’では、カルーセルの回転軸線Rに対する制御カム231の距離は、図4aに示された状況での距離よりも大きい。
図4cから分かるように、キャリッジは同様に、アーム226がヒンジ243を中心に回転し(例えば球面継手)、かつ図示された直立位置に変位されるように、(柱に沿って)ストッパ264から離れる方向に動かされている。これに応じて、ランス部が間接的に駆動され、かつランスが容器から離れる方向に動かされるように、駆動部222が動かされている。
図4cでは、ランス221が、容器103の外側の最も遠い運動の終点に到達されている。
図4aの位置250及び図4cの位置250’における回転軸線に対する制御カムの対応する距離が、図4eに概略的に示されている。
ランス221が容器103から外に動いている間、特に下端(この下端も容器103内に動かされる)にあるランス221の出口開口を通して過酸化水素のような洗浄媒体を導入するためにこの装置を使用する場合、容器の開口領域も通常の周囲の空気に最初に接触しないように、媒体の流出を続けることができる。
図5は、間接的磁気駆動手段のさらなる実施形態を示している。このために、図2に概略的に示されたようなチューブの断面が図5aに示されている。図2の実施形態、及び図3a〜図3bに示された実施形態では、チューブ220は任意の断面を有することができ、この断面は例えば角形または円形であってもよいが、図5の実施形態ではチューブ220の円形の内側断面が描かれている。チューブ内に、ランス221のための間接的磁気駆動手段のランス部223が配置されている。ランス部223は、図5aでは、接続要素460を介してランス221に固定的に接合された中空のシリンダとして示されている。ランス部223は必ずしも中空のシリンダとして設けられているわけではなく、別個の要素から組み立てられている可能性もある。例えば、ガイドに沿ってチューブ220内に配置される1つ以上の立方体状の要素が設けられてもよい。そしてこれらの要素は、接続要素460によりランス221にそれぞれ接合される。図5の実施形態によれば、図5aの間接的磁気駆動要素の駆動部222はまた、チューブ220を完全に囲む中空のシリンダとして構成されてもよい。図5の実施形態では、駆動部222がチューブ220を完全に囲んでいることが必要である。チューブ220の外側断面、及び駆動部222の内側断面が図示されたように円形である必要はないが、こうすれば角が避けられることは明白である。
図5bはチューブ220の内側領域の概略図であり、図5bではチューブ220及び間接的磁気駆動手段の駆動部222が、分かりづらくならないように破線でのみ内部が見えるように示されている。図5bでは、ランス部223が2つの立方体により概略的に示されている。図5bの実施形態では、ランス部223が、案内要素451を介してチューブ220の内側に配置されたガイド450と接続されている。この接続部は螺旋部として設けられてもよい。このガイドを設置し、かつ図示された二重矢印に沿ってランス部223が動いている間、案内要素451を用いてランス部223を案内することにより、ランス221を確実に回転させることができる。チューブ220の外側で駆動部222が上向き及び下向きに動くことにより、ガイド450の形状に対応したランス部の回転運動を、チューブ220の内側でのランス部223の上向き及び下向きの運動と重ね合わせることができる。
本明細書では、ガイド450が螺旋部として設けられている必要はないが、例えば直線状の部分と、この部分とは異なる強く湾曲した部分とを備えることもできる。この実施形態は、ランスと、特に容器内に動かされる1つまたは出口開口とを回転させることができるため、洗浄媒体を用いて容器を洗浄する場合に特に有効である。例えば複数の出口開口がランスの円周に配置される場合、これらの出口開口は、回転により媒体を様々な角度で流出させながら、容器の内面を処理することができる。この実施形態を利用すると、特に可撓性パウチに関しては、例えば洗浄媒体を用いて様々な角度で折り目を処理することができるため、洗浄を確実に効果的に完了させることができることが好ましい。
ランスまたは媒体用の出口開口の回転はそれぞれ、容器の内側でしか望まれない可能性があるため、ランスが容器に向かって動く間に、ガイド450がチューブ220の長手軸線と平行な直線状の部分を備え、かつ容器内に少なくとも部分的にランスが挿入される際にランスが回転することも可能になるように、ランス部223が回転すべき領域でのみねじ山(螺旋部)に相当する形状を有するようにすることも可能である。
図5bに示される案内要素451は、開口領域及び特に容器の内側領域の汚染を防止するために、潤滑剤不要であることが好ましい。このために例えば4点玉軸受が使用される可能性がある。
上記の実施形態はすべて、ランス及びランス部が配置されたチューブを利用することによって説明されているが、チューブを省略することもできる。上記の駆動装置のうち1つの力を利用して駆動部を動かすことにより、ランス部とランス部に接合されたランスとの間接的な駆動が実現され得るように、チューブの代わりに間接的磁気駆動手段のランス部のためのガイドのみを設けることも可能である。
ランスと一緒になったランス部は、間接的磁気駆動手段の駆動部に間接的に接続されているだけであるため、ランスと共にランス部が、ランス部に作用する重力によって落下する恐れがある。これを防止するために、駆動部と同様、例えばチューブ内に配置されたばね素子によりランス部に予め張力が加えられてもよい。このために、リザーバ及びランスに接続された可撓チューブが役立つ可能性があり、可撓チューブを通して容器内に導入されるべき媒体を案内することができる。また、第1部分と駆動部との間に広がる磁界の磁界強度は、ランス及びランス部に作用する重力のバランスが保たれ、かつこれらの要素が「宙に浮く」ように選択され得る。

Claims (18)

  1. 回転可能なカルーセル(101)と、
    例えば可撓性パウチのような容器(103)及び前記容器のスロットに挿入され得る移動可能なランス(221)を有する1つ以上の処理ステーション(110)と
    を備える、容器(103)内に媒体を導入するための装置(100)において、
    前記ランス(221)を動かすための間接的磁気駆動手段が設けられており、前記磁気駆動手段の第1部分たるランス部(223)が前記ランス(221)と接合しており、前記磁気駆動手段の第2部分たる駆動部(222)が前記ランス部(223)と間接的磁気的に結合していることを特徴とする、装置。
  2. 前記ランス(221)及び前記ランス部(223)が、チューブ(220)内に配置されかつ前記チューブの長手軸線に沿って移動可能であり、前記駆動部(222)が、前記チューブの外側に配置されかつ前記チューブの長手軸線に沿って移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記駆動部(222)が駆動装置(241)に接続されており、前記駆動装置(241)により、前記駆動部(222)が前記チューブ(220)に沿って移動可能であることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
  4. 前記駆動装置(241)が前記駆動部に移動可能に接続されたアーム(226)を備え、前記アームが、カムロールを介して制御カム(231)に沿って移動可能に配置され、前記制御カムに沿った前記カムロールの動きが、前記チューブに沿った前記駆動部(222)の動きに転換されることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  5. 前記制御カム(231)が、前記カルーセル(101)に対して静止した状態で配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
  6. 前記アーム(226)が、最初の位置で前記アームに予め張力を加えるばね素子(225)に接続されていることを特徴とする、請求項4または5に記載の装置。
  7. 前記駆動部(222)が、前記ランス部(223)を包囲する磁石として具現化されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記ランス部(223)が前記ランス(221)の一端に配置され、ノズルが前記ランスの他端に配置され、前記媒体が、リザーバ(224)から前記ランスを通って前記ノズルにまで誘導され得ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記媒体が殺菌用ガスであるか、または前記媒体が前記容器内に充填されるべき製品であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記制御カム(231)が前記カルーセル(101)の回転軸線(R)を囲んでおり、前記制御カムの形状が連続的であることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記磁気駆動手段が、リニア駆動装置またはサーボ駆動装置を備えることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  12. 前記ランス(221)が前記磁気駆動手段によって回転することを特徴とする、請求項2〜11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記ランス部(223)が、チューブ(220)内に配置されたガイド(450)に取り付けられており、前記ガイドが、前記チューブの長手軸線に沿って前記ランス部が移動している間、前記チューブに対して前記ランス部(222)を回転させるように構成されていることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
  14. 前記ランス部が、無潤滑軸受(451)、特に4点玉軸受により前記ガイド(450)に取り付けられていることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
  15. 例えば可撓性パウチのような容器(103)内に媒体を導入するための方法であって、ランス(221)が前記容器内に前記媒体を導入する、方法において、
    前記ランス(221)が、前記媒体を注入するために、前記容器内に間接的磁気的に動かされることを特徴とする、方法。
  16. 殺菌用ガスまたは製品が、前記ランスを通して前記容器内に導入されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ランス(221)がチューブ(220)の長手軸線に沿って動かされ、前記媒体を導入するために前記容器(103)内に挿入され、その後に引き抜かれることを特徴とする、請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記ランス(221)が、注入中回転することを特徴とする、請求項17に記載の方法。
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