JP2017531655A - 感染性疾患の処置に使用するための化合物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式(I)の化合物[式中のR1、R2、R3、R4、R5およびR6は本明細書に記載するものである]およびそれらのプロドラッグ、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー、ならびにそれらの化合物を含む組成物、ならびにそれらの化合物を使用する方法に関する。
Description
本発明は、Toll様受容体アゴニズム活性を有する3−置換された5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン化合物およびそれらのプロドラッグ、ならびにそれらの製造、それらを含有する医薬組成物、および医薬としてのそれらの有効な使用に関する。
Toll様受容体(TLR)は、多様な細胞タイプ、特に自然免疫系の細胞、たとえば樹状細胞および単球により発現される、進化において保存されたパターン認識受容体(pattern recognition receptor)(PRR)のファミリーである。自然免疫系は、特定タイプの免疫細胞の表面に発現するこれらのTLRを介して病原体関連分子パターン(pathogen-associated molecular pattern)(PAMP)を認識することができる。外来病原体を認識すると、サイトカインの産生および食細胞上の共刺激分子のアップレギュレーションが活性化される。これがT細胞およびB細胞の挙動の調節をもたらす(D. J Connolly and L. AJ O’Neill, Current Opinion in Pharmacology 2012, 12:510-518)。
Toll様受容体7(TLR7)はこの受容体クラスのメンバーであり、インターフェロン−α(IFN−α)の主な供給源である形質球様樹状細胞(plasmacytoid dendritic cell)(pDC)のエンドソームコンパートメントに主としてみられる。この受容体はB細胞にもかなりのレベルで発現する。TLR7の天然リガンドは、一本鎖RNA、特にウイルス由来のものである。TLR7へのssRNAの結合に伴なって、二量体形態のこの受容体が構造変化を行ない、続いてMyD88を含めたアダプタータンパク質を細胞質ドメインへ動員して受容体シグナル伝達カスケードの開始をもたらすと考えられる。この変化の結果、IRF−7およびNF−κBを含めた細胞質転写因子が活性化され、それらが核へトランスロケーションして、種々の遺伝子、たとえばIFN−αおよび他の抗ウイルス性サイトカイン遺伝子の転写を開始する。pDCの応答性の変化は慢性ウイルス感染症に際しての自然免疫応答低下に関与する可能性がある。したがって、アゴニスト誘導によるTLR7の活性化は、慢性ウイルス感染症の処置のための新たな方法となる可能性がある(P. A. Roethle et al, J. Med. Chem. 2013, 56, 7324-7333)。
TLR7のアゴニストは、内因性インターフェロンおよび他の抗ウイルス性サイトカインの産生によって、また抗ウイルス免疫応答の誘導によって、多様なウイルスに対する抗ウイルス活性を仲介する。ペグIFN−α(PEG−IFN−α)は慢性HBVを処置するために現在用いられており、抗ウイルスヌクレオシ(チ)ドアナログによる生涯にわたる可能性のある処置の代替である。一部の慢性HBV患者において、PEG−IFN−α療法は一定期間の療法後に持続的なウイルス免疫制御を誘導することができる。しかし、インターフェロン療法でセロコンバージョンを達成するHBV患者のパーセントは低く(HBeAg陽性患者について最大27%)、かつその処置は一般に忍容性に乏しい。さらに、機能的完治(functional cure)(HBsAg消失およびセロコンバージョンとして定義)もPEG−IFN−αおよびヌクレオシ(チ)ド処置の両方について頻度がきわめて低い。これらの限界があるので、慢性HBVを処置して機能的完治を誘導するための改良された療法選択肢に対する緊急のニーズがある。経口小分子TLR7アゴニストによる処置は、より大きな有効性および忍容性をもたらす可能性のある有望な方法である(T. Asselah et al, Clin Liver Dis 2007, 11, 839-849)。
多数の同定されたTLR7アゴニストが抗ウイルス特性を示した。たとえば、TLR7アゴニストであるイミキモド(imiquimod)(ALDARA(商標))は、ヒト乳頭腫ウイルスの特定の株により引き起こされる皮膚病変の処置のための局所薬として米国FDAにより承認された。TLR7/8アゴニストであるレジキモド(resiquimod)(R−848)は、ヒト外陰ヘルペスの処置のための局所薬として評価されつつある。852A、すなわちTLR7アゴニストは、癌患者において第I相試験で有望性を示した。この化合物は、化学療法不応性の転移性メラノーマの処置についての第II相試験も完了した。他の化合物ANA773は経口プロドラッグTLR7アゴニストであり、慢性C型肝炎ウイルス(HCV)感染症および癌を伴う患者の処置のために開発された(A. X. Xiang et al, Nucleosides, Nucleotides, and Nucleic Acids, 26:635-640, 2007)。GS−9620は経口使用できるTLR7アゴニストである。第Ib相試験は、GS−9620による処置が安全であり、良好に忍容され、慢性B型肝炎を伴う患者において著しい用量依存性ISG15 mRNA誘導を生じることを立証した(E. J. Gane et al, Annu Meet Am Assoc Study Liver Dis (November 1-5, Washington, D.C.) 2013, Abst 946)。したがって、より多くの療法解決策を提供する、または既存の部分的に有効な処置に代わる、新たなHBV処置としての、有効性が高くかつ安全なTLR7アゴニストの開発について高いアンメットクリニカルニーズがある。
D. J Connolly and L. AJ O’Neill, Current Opinion in Pharmacology 2012, 12:510-518
P. A. Roethle et al, J. Med. Chem. 2013, 56, 7324-7333
T. Asselah et al, Clin Liver Dis 2007, 11, 839-849
A. X. Xiang et al, Nucleosides, Nucleotides, and Nucleic Acids, 26:635-640, 2007
E. J. Gane et al, Annu Meet Am Assoc Study Liver Dis (November 1-5, Washington, D.C.) 2013, Abst 946
本発明は、Toll様受容体アゴニズム活性をもつ一連の新規な3−置換された5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン化合物、およびそれらのプロドラッグを提供する。本発明はまた、Toll様受容体、たとえばTLR7受容体を活性化することによりSEAPレベル上昇を誘導するためのそのような化合物の生物活性、カニクイザル(cynomolgus monkey)肝細胞およびヒト肝細胞の存在下でのプロドラッグから親化合物への代謝変換、ならびにHBVもしくはHCVなどの感染性疾患またはTLR7受容体などのToll様受容体の調節に関連する障害を治療または防止するための、そのような化合物ならびにこれらの化合物およびそれらのプロドラッグを含むそれらの医薬組成物の療法使用または予防使用を提供する。
本発明は、式(I)の化合物
および式(Ia)のプロドラッグ
[式中のR1〜R11は下記に定めるものである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
本発明は、式(I)の新規化合物
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
本発明は、式(I)の新規化合物
[式中:
R1は、ヒドロキシであり;
R2およびR3は、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6は、水素またはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
R1は、ヒドロキシであり;
R2およびR3は、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6は、水素またはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
本発明はまた、式(Ia)のプロドラッグ
[式中:
R7およびR8は、水素であり;
R9およびR10は、独立して、水素、C2−6アルキニルおよびC3−7シクロアルキルから選択され;
R11は、水素またはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
R7およびR8は、水素であり;
R9およびR10は、独立して、水素、C2−6アルキニルおよびC3−7シクロアルキルから選択され;
R11は、水素またはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
本発明はまた、それらの製造、本発明による化合物に基づく医薬およびそれらの調製、ならびにTLR7アゴニストとしての式(I)の化合物またはそのプロドラッグの使用に関する。したがって、式(I)の化合物または式(Ia)のプロドラッグは、Toll様受容体アゴニズムによる、HBVおよび/またはHCV感染症の治療または予防に有用である。
別に定義しない限り、本明細書中で用いるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の専門家が一般に理解しているものと同じ意味をもつ。さらに、本発明を記載するために用いる種々の用語の意味および範囲を説明および定義するために以下の定義を述べる。
定義
本明細書中で用いる用語“C1−6アルキル”は、1〜6個、特に1〜4個の炭素原子を含む飽和、直鎖または分枝鎖アルキル基、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチルなどを示す。格別な“C1−6アルキル”基はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルである。
本明細書中で用いる用語“C1−6アルキル”は、1〜6個、特に1〜4個の炭素原子を含む飽和、直鎖または分枝鎖アルキル基、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチルなどを示す。格別な“C1−6アルキル”基はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルである。
用語“C2−6アルケニル”は、2〜6個、特に2〜4個の炭素原子を含む不飽和、直鎖または分枝鎖アルケニル基、たとえばビニル、プロペニル、アリル、ブテニルなどを示す。格別な“C2−6アルケニル”基はアリルである。
用語“C2−6アルキニル”は、2〜6個、特に2〜4個の炭素原子を含む不飽和、直鎖または分枝鎖アルキニル基、たとえばエチニル、1−プロピニル、プロパルギル、ブチニルなどを示す。格別な“C2−6アルキニル”基は、エチニル、1−プロピニルおよびプロパルギルである。
用語“C3−7シクロアルキル”は、単独または組合わせで、3個から7個までの炭素原子、特に3個から6個までの炭素原子を含む飽和炭素環、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどを表わす。格別な“C3−7シクロアルキル”基は、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロヘキシルである。
用語“C3−7シクロアルキルアルキニル”は、C3−7シクロアルキルにより置換されたアルキニルを表わし、その際、“C3−7シクロアルキル”は前記に定義したとおりである。格別な“C3−7シクロアルキルアルキニル”基は、2−シクロプロピルエチニルである。
用語“カルボニル”は、単独または組合わせで、基−C(O)−を表わす。
用語“C1−6アルキルカルボニル”は、基C1−6アルキル−C(O)−を表わし、その際、C1−6アルキル”は前記に定義したとおりである。格別な“C1−6アルキルカルボニル”基は、アセチルである。
用語“C1−6アルキルカルボニル”は、基C1−6アルキル−C(O)−を表わし、その際、C1−6アルキル”は前記に定義したとおりである。格別な“C1−6アルキルカルボニル”基は、アセチルである。
用語“エナンチオマー(鏡像異性体)”は、ある化合物の互いに重ね合わせることができない鏡像である2種類の立体異性体を意味する。
用語“ジアステレオマー”は、2以上のキラリティー中心をもち、それらの分子が互いに鏡像ではない立体異性体を意味する。ジアステレオマーは異なる物理的特性、たとえば融点、沸点、スペクトル特性、および反応性をもつ。
用語“ジアステレオマー”は、2以上のキラリティー中心をもち、それらの分子が互いに鏡像ではない立体異性体を意味する。ジアステレオマーは異なる物理的特性、たとえば融点、沸点、スペクトル特性、および反応性をもつ。
用語“医薬的に許容できる塩類”は、生物学的またはその他の点で不都合ではない塩類を意味する。医薬的に許容できる塩類には、酸付加塩および塩基付加塩の両方が含まれる。
用語“医薬的に許容できる酸付加塩”は、下記のもので形成された医薬的に許容できる塩類を意味する:無機酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸、および下記のものから選択される有機酸:脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環式、カルボン酸、およびスルホン酸クラスの有機酸、たとえばギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、アントラニル酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、エンボン酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、およびサリチル酸。
用語“医薬的に許容できる塩基付加塩”は、有機塩基または無機塩基で形成された医薬的に許容できる塩類を意味する。許容できる無機塩基の例には、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、およびアルミニウムの塩類が含まれる。医薬的に許容できる有機無毒性塩基から誘導される塩類には、第一級、第二級および第三級アミン、置換アミン(天然の置換アミンを含む)、環状アミン、および塩基性イオン交換樹脂、たとえばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジエチルアミノエタノール、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルコサミン、テオブロミン、プリン類、ピペリジン(piperizine)、ピペリジン(piperidine)、N−エチルピペリジン、およびポリアミン樹脂の塩類が含まれる。
1つまたは幾つかのキラル中心を含む一般式(I)の化合物およびそれらのプロドラッグは、ラセミ体、ジアステレオマー混合物として、または光学活性単一異性体として存在することができる。ラセミ体は既知の方法に従ってエナンチオマーに分離することができる。特に、結晶化により分離できるジアステレオマー塩類が、ラセミ混合物から、光学活性酸、たとえばD−またはL−酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸またはカンファースルホン酸などとの反応により形成される。
本発明の化合物は互変異性の現象を示す場合がある。式の図は可能性のあるすべての互変異性形態を明白に描くことができないが、それらは描かれた化合物のいずれの互変異性形態をも表示することを意図しており、その式の図により描かれた特定の化合物形態のみに限定すべきではない。たとえば、式(II)について、置換基がそれらのエノール型またはケト型のいずれで示されているかにかかわらず、それらは同じ化合物を表わす(下記の例に示すように)。
Rxはいずれかの可能な置換基を表わす。
ある本発明化合物は、単一立体異性体(すなわち、本質的に他の立体異性体を含まない)、ラセミ体、ならびに/あるいはエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物として存在する場合がある。そのような単一立体異性体、そのラセミ体および混合物はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。好ましくは、光学活性である本発明化合物を光学的に純粋な形態で使用する。当業者に一般に理解されるように、1つのキラル中心(すなわち、1個の不斉炭素原子)をもつ光学的に純粋な化合物は、可能性のある2つのエナンチオマーのうち本質的に1つからなるものであり(すなわち、エナンチオマーとして純粋である)、1より多いキラル中心をもつ光学的に純粋な化合物は、ジアステレオマーとして純粋かつエナンチオマーとして純粋なものである。好ましくは、本発明の化合物は、光学的に少なくとも90%純粋な形態、すなわち少なくとも90%(80%エナンチオマー過剰率(“e.e.”)またはジアステレオマー過剰率(“d.e.”))、より好ましくは少なくとも95%(90%e.e.またはd.e.)、よりいっそう好ましくは少なくとも97.5%(95%e.e.またはd.e.)、最も好ましくは少なくとも99%(98%e.e.またはd.e.)の単一異性体を含有する形態で用いられる。さらに、式(I)の化合物およびプロドラッグ、ならびに本発明の他の化合物は、同定した構造の溶媒和された形態および溶媒和されていない形態を含むものとする。たとえば、式(I)は、示した構造の水和された形態および水和されていない形態の両方の化合物を含む。溶媒和物の他の例には、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸またはエタノールアミンと組み合わせた構造が含まれる。
ある本発明化合物は、単一立体異性体(すなわち、本質的に他の立体異性体を含まない)、ラセミ体、ならびに/あるいはエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物として存在する場合がある。そのような単一立体異性体、そのラセミ体および混合物はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。好ましくは、光学活性である本発明化合物を光学的に純粋な形態で使用する。当業者に一般に理解されるように、1つのキラル中心(すなわち、1個の不斉炭素原子)をもつ光学的に純粋な化合物は、可能性のある2つのエナンチオマーのうち本質的に1つからなるものであり(すなわち、エナンチオマーとして純粋である)、1より多いキラル中心をもつ光学的に純粋な化合物は、ジアステレオマーとして純粋かつエナンチオマーとして純粋なものである。好ましくは、本発明の化合物は、光学的に少なくとも90%純粋な形態、すなわち少なくとも90%(80%エナンチオマー過剰率(“e.e.”)またはジアステレオマー過剰率(“d.e.”))、より好ましくは少なくとも95%(90%e.e.またはd.e.)、よりいっそう好ましくは少なくとも97.5%(95%e.e.またはd.e.)、最も好ましくは少なくとも99%(98%e.e.またはd.e.)の単一異性体を含有する形態で用いられる。さらに、式(I)の化合物およびプロドラッグ、ならびに本発明の他の化合物は、同定した構造の溶媒和された形態および溶媒和されていない形態を含むものとする。たとえば、式(I)は、示した構造の水和された形態および水和されていない形態の両方の化合物を含む。溶媒和物の他の例には、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸またはエタノールアミンと組み合わせた構造が含まれる。
用語“プロドラッグ”は、希望する薬理作用を生じさせるために、投与後にインビボで、たとえば対象による体液または酵素により代謝されて薬理活性形態の化合物になる化合物の形態または誘導体を示す。プロドラッグは、たとえば“The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action”, by Richard B. Silverman, Academic Press, San Diego, 2004, Chapter 8 Prodrugs and Drug Delivery Systems, pp. 497-558に記載されている。
“医薬活性代謝産物”は、体内での特定の化合物またはその塩の代謝により産生される薬理活性産物を意味するものとする。体内へ入った後、大部分の薬物はそれらの物理的特性および生物学的作用を変化させる化学反応の基質である。通常は本発明化合物の極性に影響を及ぼすこれらの代謝変換は、薬物が体内に分布し、そして体内から排出される様式を変化させる。しかし、ある場合には、療法効果を得るために薬物の代謝が必要である。
用語“療法有効量”は、対象に投与した際に、本明細書に記載する(i)特定の疾患、状態または障害を治療または防止する、(ii)特定の疾患、状態または障害の1以上の症状を減弱、改善または排除する、あるいは(iii)特定の疾患、状態または障害の1以上の症状の発症を防止または遅延する、本発明の化合物または分子の量を示す。療法有効量は、化合物、処置される疾患状態、処置される疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康状態、投与の経路および形態、担当する医師または獣医の判断、および他の要因に応じて異なるであろう。
用語“医薬組成物”は、その必要がある哺乳類、たとえばヒトに投与するための、療法有効量の活性医薬成分を医薬的に許容できる賦形剤と共に含む混合物または溶液を意味する。
TLR7アゴニストおよびプロドラッグ
本発明は、(i)式(I)の化合物:
本発明は、(i)式(I)の化合物:
[式中:
R1は、ヒドロキシであり;
R2およびR3は、独立して、水素、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、フェニルおよびチオフェニルから選択され;
R6は、水素、C1−6アルコキシカルボニルまたはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
R1は、ヒドロキシであり;
R2およびR3は、独立して、水素、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、フェニルおよびチオフェニルから選択され;
R6は、水素、C1−6アルコキシカルボニルまたはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーに関する。
本発明のさらなる態様は、(ii)式(I)の化合物:
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、メチル、シクロプロピルおよびアリルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリル、フェニル、3−チオフェニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素、エトキシカルボニルまたはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、メチル、シクロプロピルおよびアリルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリル、フェニル、3−チオフェニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素、エトキシカルボニルまたはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(iii)式(I)の化合物:
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素またはC1−6アルキルカルボニルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素またはC1−6アルキルカルボニルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる態様は、(iv)式(I)の化合物:
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、メチルおよびアリルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素またはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、メチルおよびアリルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素またはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(v)R2およびR3が独立して、水素およびC1−6アルキルから選択される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(vi)R2およびR3が独立して、水素およびメチルから選択される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(vii)R4およびR5が独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(viii)R4およびR5が独立して、水素、メチル、エチル、n−ブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(ix)R6が水素である式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(x)式(I)の化合物:
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素およびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素である;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(x)式(I)の化合物:
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素およびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素である;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(xi)式(I)の化合物:
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素およびメチルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素である;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素およびメチルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素である;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(xii)格別な式(I)の化合物が下記のもの:
5−アミノ−3−[2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(3−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−プロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
および3−[4−アリル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーであるものである。
5−アミノ−3−[2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(3−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−プロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
および3−[4−アリル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーであるものである。
本発明の他の態様は、(xiii)より格別な式(I)の化合物が下記のもの:
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
および5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーであるものである。
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
および5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーであるものである。
本発明の他の態様は、(xiv)式(Ia)の化合物:
[式中:
R7およびR8は、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R9およびR10は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R11は、水素またはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R7およびR8は、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R9およびR10は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R11は、水素またはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる態様は、(xv)式(Ia)の化合物:
R7およびR8が、独立して、水素、メチルおよびアリルから選択され;
R9およびR10が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R11が、水素またはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R7およびR8が、独立して、水素、メチルおよびアリルから選択され;
R9およびR10が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R11が、水素またはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(xvi)式(Ia)の化合物:
R7およびR8が、水素であり;
R9およびR10が、独立して、水素、C2−6アルキニルおよびC3−7シクロアルキルから選択され;
R11が、水素またはC1−6アルキルカルボニルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R7およびR8が、水素であり;
R9およびR10が、独立して、水素、C2−6アルキニルおよびC3−7シクロアルキルから選択され;
R11が、水素またはC1−6アルキルカルボニルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる態様は、(xvii)式(Ia)の化合物:
R7およびR8が、水素であり;
R9およびR10が、独立して、水素、1−プロピニルおよびシクロプロピルから選択され;
R11が、水素またはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
R7およびR8が、水素であり;
R9およびR10が、独立して、水素、1−プロピニルおよびシクロプロピルから選択され;
R11が、水素またはアセチルである;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーである。
本発明の他の態様は、(xviii)格別な式(Ia)の化合物が下記のもの:
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
および1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーであるものである。
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
および1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーであるものである。
本発明のさらなる態様は、
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
および1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーがプロドラッグであるものである。
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
および1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマーがプロドラッグであるものである。
合成
本発明の化合物は、いずれかの一般的な手段により製造できる。これらの化合物を合成するのに適した方法およびそれらの出発物質を、以下のスキームおよび例に示す。すべての置換基、特にR1〜R11は、別に指示しない限り前記に定めたとおりである。さらに、別に明白に述べない限り、すべての反応、反応条件、略号および記号は有機化学における当業者に周知の意味をもつ。
本発明の化合物は、いずれかの一般的な手段により製造できる。これらの化合物を合成するのに適した方法およびそれらの出発物質を、以下のスキームおよび例に示す。すべての置換基、特にR1〜R11は、別に指示しない限り前記に定めたとおりである。さらに、別に明白に述べない限り、すべての反応、反応条件、略号および記号は有機化学における当業者に周知の意味をもつ。
Ryは水素またはヒドロキシである。
イミダゾールの存在下にアリルアルコールをtert−ブチルクロロジフェニルシランで保護して、シリルエーテルIIIを得る。IIIをオゾンで酸化して、アルデヒドIVを得る。中間体IVをメルカプト酢酸と共に環化して、ラクトンVを得る。ラクトンVを還元剤、たとえば水素化ジイソブチルアルミニウムで還元して、ヘミアセタールVIを得る。ヘミアセタールVIを無水酢酸でアシル化して、中間体VIIを得る。VIIとVIIIをある適宜なケイ素エーテル化剤、たとえばN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドおよびルイス酸の存在下でカップリングさせて、中間体IXを得る。IXをフルオリド試薬、たとえばTBAFで脱保護し、分取HPLCにより精製して、化合物P1を得る。
イミダゾールの存在下にアリルアルコールをtert−ブチルクロロジフェニルシランで保護して、シリルエーテルIIIを得る。IIIをオゾンで酸化して、アルデヒドIVを得る。中間体IVをメルカプト酢酸と共に環化して、ラクトンVを得る。ラクトンVを還元剤、たとえば水素化ジイソブチルアルミニウムで還元して、ヘミアセタールVIを得る。ヘミアセタールVIを無水酢酸でアシル化して、中間体VIIを得る。VIIとVIIIをある適宜なケイ素エーテル化剤、たとえばN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドおよびルイス酸の存在下でカップリングさせて、中間体IXを得る。IXをフルオリド試薬、たとえばTBAFで脱保護し、分取HPLCにより精製して、化合物P1を得る。
Ryは水素またはヒドロキシである。
1,4−ジチアン−2,5−ジオールXをオキサルアルデヒド酸(oxaldehydic acid)と共に環化して、中間体XIを得る。中間体XIを無水酢酸でアシル化して、中間体XIIを得る。中間体XIIとL−(−)−メントールを、適宜な塩基、たとえばDMAP、および縮合試薬、たとえばジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下でカップリングさせて、エステルXIIIを得る。エステルXIIIを超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)でキラル分離して、光学的に純粋な化合物XIVを得る。XIVとVIIIを適宜なケイ素エーテル化試薬、たとえばN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドおよびルイス酸の存在下でカップリングさせて、中間体XVを得る。XVを、還元剤、たとえばLiAlH4で還元し、分取HPLCにより精製して、化合物P2を得る。
1,4−ジチアン−2,5−ジオールXをオキサルアルデヒド酸(oxaldehydic acid)と共に環化して、中間体XIを得る。中間体XIを無水酢酸でアシル化して、中間体XIIを得る。中間体XIIとL−(−)−メントールを、適宜な塩基、たとえばDMAP、および縮合試薬、たとえばジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下でカップリングさせて、エステルXIIIを得る。エステルXIIIを超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)でキラル分離して、光学的に純粋な化合物XIVを得る。XIVとVIIIを適宜なケイ素エーテル化試薬、たとえばN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドおよびルイス酸の存在下でカップリングさせて、中間体XVを得る。XVを、還元剤、たとえばLiAlH4で還元し、分取HPLCにより精製して、化合物P2を得る。
RはR4、R5、R9またはR10である。Ryは水素またはヒドロキシである。
中間体XVを超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によりキラル分離して、光学的に純粋な化合物XVIを得る。化合物XVIを適宜な塩基、たとえばLiOHで加水分解して、酸XVIIを得る。酸XVIIとワインレブアミン(Weinreb amine)を適宜な塩基、たとえばLiOH、および縮合剤、たとえば4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドの存在下にカップリングさせて、ワインレブアミド(Weinreb amide)XVIIIを得る。ワインレブアミドXVIIIを求核剤、たとえばグリニャール試薬で処理して、ケトンXIXを得る。ケトンXIXを、還元剤、たとえばNaBH4で還元し、分取HPLCにより精製して、化合物P3を得る。
中間体XVを超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によりキラル分離して、光学的に純粋な化合物XVIを得る。化合物XVIを適宜な塩基、たとえばLiOHで加水分解して、酸XVIIを得る。酸XVIIとワインレブアミン(Weinreb amine)を適宜な塩基、たとえばLiOH、および縮合剤、たとえば4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリドの存在下にカップリングさせて、ワインレブアミド(Weinreb amide)XVIIIを得る。ワインレブアミドXVIIIを求核剤、たとえばグリニャール試薬で処理して、ケトンXIXを得る。ケトンXIXを、還元剤、たとえばNaBH4で還元し、分取HPLCにより精製して、化合物P3を得る。
RはR4、R5、R9またはR10である。Ryは水素またはヒドロキシである。
化合物P3は、スキーム4により製造することもできる。ワインレブアミドXVIIIのアミノ基を1−(クロロジフェニルメチル)−4−メトキシベンゼンで保護して、中間体XXを得る。中間体XXをグリニャール試薬または有機リチウム試薬で処理して、ケトンXXIを得る。ケトンXXIを、還元剤、たとえばNaBH4で還元して、アルコールXXIIを得る。XXIIを、酸、たとえばギ酸で脱保護し、分取HPLCにより精製して、化合物P3を得る。アルコールXXIIをアシルクロリドまたは酸無水物でエステル化して、エステルXXIIIを得る。XXIIIを、酸、たとえばギ酸で脱保護し、分取HPLCにより精製して、化合物P4を得る。
化合物P3は、スキーム4により製造することもできる。ワインレブアミドXVIIIのアミノ基を1−(クロロジフェニルメチル)−4−メトキシベンゼンで保護して、中間体XXを得る。中間体XXをグリニャール試薬または有機リチウム試薬で処理して、ケトンXXIを得る。ケトンXXIを、還元剤、たとえばNaBH4で還元して、アルコールXXIIを得る。XXIIを、酸、たとえばギ酸で脱保護し、分取HPLCにより精製して、化合物P3を得る。アルコールXXIIをアシルクロリドまたは酸無水物でエステル化して、エステルXXIIIを得る。XXIIIを、酸、たとえばギ酸で脱保護し、分取HPLCにより精製して、化合物P4を得る。
RはR4、R5、R9またはR10である。Ryは水素またはヒドロキシである。
XXIVを[ジフェニル−[(2R)−ピロリジン−2−イル]メトキシ]−トリメチル−シランおよび過酸化ベンゾイルの存在下でベンゾイル化して、中間体XXVを得る。溶媒を用いずに、または溶媒、たとえばトルエンを用いて、中間体XXVを置換または非置換メルカプト酢酸と共に環化して、ラクトンXXVIを得る。ラクトンXXVIを、還元剤、たとえば水素化リチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウムで還元して、ヘミアセタールXXVIIを得る。ヘミアセタールXXVIIを無水酢酸でアシル化して、中間体XXVIIIを得る。XXVIIIとVIIIを適宜なケイ素剤、たとえばN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドおよびルイス酸の存在下でカップリングさせて、XXIXを得る。化合物XXIXを塩基、たとえばK2CO3で加水分解し、分取HPLCにより精製して、化合物P5を得る。
XXIVを[ジフェニル−[(2R)−ピロリジン−2−イル]メトキシ]−トリメチル−シランおよび過酸化ベンゾイルの存在下でベンゾイル化して、中間体XXVを得る。溶媒を用いずに、または溶媒、たとえばトルエンを用いて、中間体XXVを置換または非置換メルカプト酢酸と共に環化して、ラクトンXXVIを得る。ラクトンXXVIを、還元剤、たとえば水素化リチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウムで還元して、ヘミアセタールXXVIIを得る。ヘミアセタールXXVIIを無水酢酸でアシル化して、中間体XXVIIIを得る。XXVIIIとVIIIを適宜なケイ素剤、たとえばN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドおよびルイス酸の存在下でカップリングさせて、XXIXを得る。化合物XXIXを塩基、たとえばK2CO3で加水分解し、分取HPLCにより精製して、化合物P5を得る。
本発明はまた、下記の反応を含む、式Iの化合物の製造方法に関する:
(a)式(IX)の化合物
(a)式(IX)の化合物
をフルオリド試薬と反応させる;
(b)式(XV)の化合物
(b)式(XV)の化合物
を還元剤と反応させる;
(c)式(XIX)の化合物
(c)式(XIX)の化合物
[式中のRはR4、R5、R9またはR10である]を還元剤と反応させる;
(d)式(XXII)の化合物
(d)式(XXII)の化合物
[式中のRはR4、R5、R9またはR10である]を酸と反応させる;
(e)式(XXIII)の化合物
(e)式(XXIII)の化合物
[式中のRはR4、R5、R9またはR10である]を酸と反応させる;あるいは
(f)式(XXIX)の化合物
(f)式(XXIX)の化合物
[式中のRはR4、R5、R9またはR10である]を塩基と反応させる;
上記式中のRy、R2、R3、R4、R5、R6、R9およびR10は前記に定めたものである。
上記式中のRy、R2、R3、R4、R5、R6、R9およびR10は前記に定めたものである。
工程(a)において、フルオリド試薬は、たとえばTBAFであってもよい。
工程(b)において、還元剤はたとえばLiAlH4であってもよい。
工程(c)において、還元剤はたとえばNaBH4であってもよい。
工程(b)において、還元剤はたとえばLiAlH4であってもよい。
工程(c)において、還元剤はたとえばNaBH4であってもよい。
工程(d)および(e)において、酸はたとえばギ酸であってもよい。
工程(f)において、塩基はたとえばK2CO3であってもよい。
前記方法に従って製造した式(I)または(Ia)の化合物も本発明の対象である。
工程(f)において、塩基はたとえばK2CO3であってもよい。
前記方法に従って製造した式(I)または(Ia)の化合物も本発明の対象である。
医薬組成物および投与
他の態様は、本発明の化合物、および療法不活性であるキャリヤー、希釈剤または賦形剤を含有する、医薬組成物または医薬、ならびに本発明の化合物を用いてそのような組成物および医薬を調製する方法を提供する。一例において、式(I)の化合物またはそれらのプロドラッグは、周囲温度、適宜なpH、および希望する純度で、生理的に許容できるキャリヤー、すなわち投与剤形中に用いる量および濃度でレシピエントに対して無毒性であるキャリヤーと混合して、医薬投与剤形にすることにより配合できる。配合物のpHは、主に個々の用途および化合物の濃度に依存するが、好ましくは約3から約8までのいずれかの範囲である。一例において、式(I)の化合物またはそれらのプロドラッグはpH5の酢酸緩衝液中に配合される。他の態様において、式(I)の化合物またはそれらのプロドラッグは無菌である。化合物は、たとえば固体もしくは非晶質組成物として、凍結乾燥配合物として、または水溶液として、貯蔵できる。
他の態様は、本発明の化合物、および療法不活性であるキャリヤー、希釈剤または賦形剤を含有する、医薬組成物または医薬、ならびに本発明の化合物を用いてそのような組成物および医薬を調製する方法を提供する。一例において、式(I)の化合物またはそれらのプロドラッグは、周囲温度、適宜なpH、および希望する純度で、生理的に許容できるキャリヤー、すなわち投与剤形中に用いる量および濃度でレシピエントに対して無毒性であるキャリヤーと混合して、医薬投与剤形にすることにより配合できる。配合物のpHは、主に個々の用途および化合物の濃度に依存するが、好ましくは約3から約8までのいずれかの範囲である。一例において、式(I)の化合物またはそれらのプロドラッグはpH5の酢酸緩衝液中に配合される。他の態様において、式(I)の化合物またはそれらのプロドラッグは無菌である。化合物は、たとえば固体もしくは非晶質組成物として、凍結乾燥配合物として、または水溶液として、貯蔵できる。
組成物は、適正な医療行為と調和する方法で配合、配分および投与される。これに関して考慮すべき要因には、処置される具体的な障害、処置される具体的な哺乳類、個々の患者の臨床状態、障害の原因、その薬剤の送達部位、投与方法、投与計画、および医師に既知である他の要因が含まれる。投与する化合物の“有効量”はそのような考慮事項により支配され、TLR7受容体を活性化してINF−αおよび他のサイトカインの産生をもたらすために必要な最小量であり、それをB型肝炎および/またはC型肝炎ウイルス感染患者の治療または防止に使用できるが、それらに限定されない。
一例において、非経口投与する本発明の化合物の1回当たりの医薬有効量は、1日当たり約0.1〜50mg/kg、あるいは約0.1〜30mg/kg(患者の体重)の範囲であり、使用する化合物の一般的な初回範囲は0.3〜15mg/kg/日である。他の態様において、経口単位剤形、たとえば錠剤およびカプセル剤は、好ましくは約20から約1000mgまでの本発明化合物を含有する。
本発明の化合物はいずれかの適切な手段で投与でき、それには経口、局所(口腔および舌下を含む)、直腸、膣、経皮、非経口、皮下、腹腔内、肺内、皮内、クモ膜下および硬膜外、ならびにおよび鼻内、所望により局所処置のために病変部内投与が含まれる。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、または皮下投与が含まれる。
本発明の化合物は、いずれかの好都合な投与形態、たとえば錠剤、散剤、カプセル剤、液剤、分散液剤、懸濁液剤、シロップ剤、スプレー剤、坐剤、ゲル剤、乳剤、パッチ剤などで投与できる。そのような組成物は、医薬製剤において一般的な成分、たとえば希釈剤、キャリヤー、pH調整剤、甘味剤、増量剤、およびさらなる活性薬剤を含有することができる。
一般的な配合物は、本発明の化合物とキャリヤーまたは賦形剤を混合することにより調製される。適切なキャリヤーおよび賦形剤は当業者に周知であり、たとえば Ansel, Howard C., et al., Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins, 2004; Gennaro, Alfonso R., et al. Remington: The Science and Practice of Pharmacy. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins, 2000; および Rowe, Raymond C. Handbook of Pharmaceutical Excipients. Chicago, Pharmaceutical Press, 2005に詳述されている。薬物(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)の洗練された体裁を提供または医薬製品(すなわち、医薬)の製造を補助するために、配合物は1種類以上の緩衝剤、安定剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、抗酸化剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、香料、矯味矯臭剤、希釈剤、および他の既知の添加剤も含有することができる。
適切な経口剤形の例は、約30〜90mgの無水乳糖、約5〜40mgのクロスカルメロースナトリウム、約5〜30mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30、および約1〜10mgのステアリン酸マグネシウムと共に調合した、約20〜1000mgの本発明化合物を含有する錠剤である。粉末成分をまず混和し、次いでPVPの溶液と混合する。得られた組成物を乾燥させ、造粒し、ステアリン酸マグネシウムと混合し、一般的な装置を用いて圧縮して錠剤の形態にすることができる。エアゾール配合物の例は、たとえば20〜1000mgの本発明化合物を適切な緩衝液、たとえばリン酸緩衝液に溶解し、所望により等張化剤、たとえば塩化ナトリウムなどの塩を添加することにより調製できる。たとえば0.2ミクロンのフィルターを用いてこの溶液を濾過して、不純物および混在物を除去することができる。
したがって、ある態様には、式(I)の化合物もしくはそれらのプロドラッグ、またはその医薬的に許容できる塩類もしくはエナンチオマーもしくはジアステレオマーを含む医薬組成物が含まれる。
さらなる態様には、式(I)の化合物もしくはそれらのプロドラッグ、またはその医薬的に許容できる塩類もしくはエナンチオマーもしくはジアステレオマーを医薬的に許容できるキャリヤーまたは賦形剤と共に含む、医薬組成物が含まれる。
他の態様には、B型肝炎ウイルス感染症の処置に使用するための、式(I)の化合物もしくはそれらのプロドラッグ、またはその医薬的に許容できる塩類もしくはエナンチオマーもしくはジアステレオマーを含む医薬組成物が含まれる。
適応症および処置方法
本発明は、その必要がある患者においてB型肝炎ウイルス感染症および/またはC型肝炎ウイルス感染症を治療または防止するための方法を提供する。
本発明は、その必要がある患者においてB型肝炎ウイルス感染症および/またはC型肝炎ウイルス感染症を治療または防止するための方法を提供する。
本発明はさらに、B型肝炎および/またはC型肝炎ウイルス感染症の治療および/または防止に際して療法有効量の式(I)の化合物もしくはそれらのプロドラッグ、または他の本発明化合物、またはそのような化合物の組合せを、患者の血流に導入するための方法を提供する。
しかし、感染症の短期または長期の治療または防止における式(I)の化合物もしくはそれらのプロドラッグ、または他の本発明化合物、またはその医薬的に許容できる塩、溶媒和物もしくは水和物の予防用量または療法用量の規模は、感染症の性質および重症度、ならびに有効成分を投与する経路に伴って異なるであろう。投与量および場合により投与頻度も、処置すべき感染症、個々の患者の年齢、体重および応答に従って異なるであろう。適切な投与計画は、そのような要因を十分に考慮して当業者が容易に選択できる。
本発明の方法はヒト患者に特に好適である。特に、本発明の方法および用量は、HBVおよび/またはHCV感染患者を含めた(ただし、これらに限定されない)免疫無防備状態の(immunocompromised)患者、ならびに免疫変性疾患(immunodegenerative disease)を伴う患者にとって有用であり得る。さらに、本方法は、現在は寛解状態にある免疫無防備状態の患者にとって有用であり得る。本発明の方法および用量は、他の抗ウイルス処置を受けている患者にとっても有用である。本発明の防止方法は、ウイルス感染のリスクをもつ患者にとって特に有用である。これらの患者には下記の者が含まれるが、それらに限定されない:ヘルスケアワーカー、たとえば医師、看護師、ホスピスケア提供者;軍人;教師;チャイルドケアワーカー;国外の地域、特に第三世界地域へ旅行する患者またはそこに住んでいる患者:ソーシャルエイドワーカー、宣教師、および外交官を含む。最後に、本方法および組成物は、難治性患者または治療に対して抵抗性である患者、たとえば逆転写酵素阻害薬、プロテアーゼ阻害薬などに対して抵抗性である患者の処置を含む。
他の態様には、そのような処置を必要とする哺乳類においてB型肝炎ウイルス感染症および/またはC型肝炎ウイルス感染症を治療または防止する方法であって、その哺乳類に療法有効量の式(I)の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグもしくはそれらの医薬的に許容できる塩類を投与することを含む方法が含まれる。
本発明は下記の例を参照することによってより十分に理解されるであろう。ただし、それらは本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
略号
ACN: アセトニトリル
MMTrCl: 1−(クロロジフェニルメチル)−4−メトキシベンゼン
DCE: 1,2−ジクロロエタン
HATU: 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート
DMAP: 4−ジメチルアミノピリジン
p−TsOH: 4−メチルベンゼンスルホン酸
FBS: ウシ胎仔血清
Hz: ヘルツ
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
LiAlH4: 水素化アルミニウムリチウム
MS(ESI): 質量分析(エレクトロスプレーイオン化)
MHz: メガヘルツ
BSA: N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド
obsd. 実測値
NaBH4: 水素化ホウ素ナトリウム
TBAF: フッ化テトラブチルアンモニウム
EC50: そのアゴニストについて可能性のある最大応答の50%の応答を生じるアゴニストのモル濃度
TLC: 薄層クロマトグラフィー
TEA: トリエチルアミン
TMSI: ヨウ化トリメチルシリル
TMSOTf: トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
一般的実験条件
中間体および最終化合物は、下記の装置のうちの1つを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製された:i)Biotage SP1システムおよびQuad 12/25 Cartridgeモジュール。ii)ISCO コンビ−フラッシュ(combi-flash)クロマトグラフィー装置。シリカゲルの銘柄およびポアサイズ:i)KP−SIL 60Å,粒径:40〜60μm;ii)CAS登録NO:シリカゲル:63231−67−4,粒径:47〜60ミクロンシリカゲル;iii)ZCX,Qingdao Haiyang Chemical Co.,Ltdから,ポア:200−300または300−400。
略号
ACN: アセトニトリル
MMTrCl: 1−(クロロジフェニルメチル)−4−メトキシベンゼン
DCE: 1,2−ジクロロエタン
HATU: 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート
DMAP: 4−ジメチルアミノピリジン
p−TsOH: 4−メチルベンゼンスルホン酸
FBS: ウシ胎仔血清
Hz: ヘルツ
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
LiAlH4: 水素化アルミニウムリチウム
MS(ESI): 質量分析(エレクトロスプレーイオン化)
MHz: メガヘルツ
BSA: N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド
obsd. 実測値
NaBH4: 水素化ホウ素ナトリウム
TBAF: フッ化テトラブチルアンモニウム
EC50: そのアゴニストについて可能性のある最大応答の50%の応答を生じるアゴニストのモル濃度
TLC: 薄層クロマトグラフィー
TEA: トリエチルアミン
TMSI: ヨウ化トリメチルシリル
TMSOTf: トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
一般的実験条件
中間体および最終化合物は、下記の装置のうちの1つを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製された:i)Biotage SP1システムおよびQuad 12/25 Cartridgeモジュール。ii)ISCO コンビ−フラッシュ(combi-flash)クロマトグラフィー装置。シリカゲルの銘柄およびポアサイズ:i)KP−SIL 60Å,粒径:40〜60μm;ii)CAS登録NO:シリカゲル:63231−67−4,粒径:47〜60ミクロンシリカゲル;iii)ZCX,Qingdao Haiyang Chemical Co.,Ltdから,ポア:200−300または300−400。
中間体および最終化合物は、X Bridge(商標) Perp C18(5μm,OBD(商標) 30×100mm)カラムまたはSunFire(商標) Perp C18(5μm,OBD(商標) 30×100mm)カラムを用いる逆相カラムでの分取HPLCにより精製された。
LC/MSスペクトルはWaters UPLC−SQD Massを用いて得られた。標準LC/MS条件は下記のとおりであった(作動時間3分):
酸性条件:A:0.1%ギ酸および1%アセトニトリル,H2O中;B:0.1%ギ酸,アセトニトリル中;
塩基性条件:A:0.05%NH3・H2O,H2O中;B:アセトニトリル。
酸性条件:A:0.1%ギ酸および1%アセトニトリル,H2O中;B:0.1%ギ酸,アセトニトリル中;
塩基性条件:A:0.05%NH3・H2O,H2O中;B:アセトニトリル。
質量スペクトル(MS):一般に親質量を示すイオンのみをレポートし、別に述べない限り引用したイオンは正質量イオン(M+H)+である。
NMRスペクトルはBruker Avance 400MHzを用いて得られた。
NMRスペクトルはBruker Avance 400MHzを用いて得られた。
空気感受性試薬を伴なうすべての反応をアルゴン雰囲気下で実施した。別に言及しない限り、試薬を供給業者から受け取ったままでさらに精製することなく使用した。
製造例
実施例1
5−アミノ−3−[2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
製造例
実施例1
5−アミノ−3−[2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
アリルオキシ−tert−ブチル−ジフェニル−シランの製造
アリルアルコール(35g,603mmol)およびイミダゾール(82g,1.2mol)の、DCM(560mL)中における溶液に、tert−ブチルクロロジフェニルシラン(198g,723mmol)を、撹拌しながら滴加した。室温で16時間撹拌した後、得られた反応混合物を濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(石油エーテルで溶離)により精製して、アリルオキシ−tert−ブチル−ジフェニル−シラン(化合物III)143gを無色の液体として得た。
化合物III: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 7.60 - 7.62 (m, 4 H), 7.36 - 7.42 (m, 6 H), 5.85 - 5.95 (m, 1 H), 5.33 (dd, J = 17.2, 2.0 Hz, 1 H), 5.09 (dd, J = 10.8, 2.0 Hz, 1 H), 4.16 - 4.17 (m, 2 H), 0.98 (s, 9 H)。
2−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシアセトアルデヒドの製造
アリルオキシ−tert−ブチル−ジフェニル−シラン(20g,67mmol)の、DCM(516mL)中における溶液に、オゾンを−78℃で、溶液が青色になるまで添加した。−78℃で30分間撹拌した後、溶液が無色になるまで窒素を反応混合物に添加し、次いで硫化ジメチル(19.4mL,263mmol)を滴加した。室温で16時間撹拌した後、溶液をブラインで洗浄し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、2−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシアセトアルデヒド(化合物IV)12gを無色の油として得た。
化合物IV: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 9.55 (s, 1 H), 7.61 - 7.66 (m, 4 H), 7.38 - 7.44 (m, 6 H), 4.38 (s, 2 H), 0.95 - 1.01 (m, 9 H)。
2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−オンの製造
2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−オンの製造
2−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシアセトアルデヒド(6.5g,21.7mmol)およびチオグリコール酸(1.52mL,21.7mmol)の、トルエン(87mL)中における溶液を、2時間還流した。室温に冷却した後、得られた反応混合物を飽和NaHCO3溶液で洗浄した。水相をジエチルエーテル(100mL)で2回抽出した。有機相を合わせて水(200mL)で2回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると無色の油が得られた。この油をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製すると粗生成物が得られ、それを石油エーテルから再結晶して、2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−オン(化合物V)4.0gを白色固体として得た。
化合物V: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 7.62 - 7.67 (m, 4 H), 7.44 - 7.50 (m, 6 H), 5.77 (t, J = 3.6 Hz, 1 H), 3.91 - 3.94 (m, 1 H), 3.79 - 3.83 (m, 3 H), 1.00 (s, 9 H)。
[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテートの製造
2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−オン(1g,2.7mmol)の溶液に、内部温度を−78℃に維持しながら水素化ジイソブチルアルミニウム(2.8mL,1.0M,トルエン中,2.8mmol)を滴加した。添加が終了した後、反応混合物を−78℃でさらに30分間撹拌し、次いで無水酢酸(1mL,10.6mmol)を添加した。室温で16時間撹拌した後、水(1mL)を添加し、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物をメチル tert−ブチルエーテル(60mL)で希釈し、MgSO4で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:10 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテート(化合物VII)0.3gを黄色の油として得た。
化合物VII: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 7.62 - 7.65 (m, 4 H), 7.42 - 7.48 (m, 6 H), 6.59 - 6.60 (m, 1 H), 5.42 - 5.46 (m, 1 H), 3.75 - 3.82 (m, 2 H), 3.26 - 3.34 (m, 1 H), 3.11 - 3.14 (m, 1 H), 2.04 (s, 2 H), 1.83 (s, 1 H), 1.00 (s, 9 H)。
5−アミノ−3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
5−アミノ−3,6−ジヒドロチアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(CAS #:30161−97−8,J&K Scientificから市販,265mg,1.4mmol)の、ACN(5mL)中における懸濁液に、BSA(588mg,2.9mmol)を添加した。得られた反応混合物を次いで70℃で0.5時間、アルゴン下に撹拌すると、透明な溶液が生成した。溶液を室温に冷却した後、[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテート(400mg,0.96mmol)およびTMSOTf(213mg,0.96mmol)を順に添加した。撹拌しながら70℃で14時間加熱した後、溶媒を真空中で除去した。残留物をEtOAcと飽和NaHCO3溶液(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、水相をEtOAc(30mL)で2回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、残留物を分取HPLCにより精製して、[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテート(化合物1e)20mgを白色固体として得た。MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 539。
5−アミノ−3−[2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテート(20mg,0.04mmol)の、THF(5mL)中における溶液に、TBAF(1M,THF中,1mL,1mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、得られた反応混合物を真空中で濃縮し、分取HPLCにより精製して、cis−およびtrans−立体配置をもつ2組のジアステレオマーを得た;それらのうち一方は実施例1−A、他方は実施例1−Bと特徴付けられた。
実施例1−A: 1.8mg, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 6.09 (dd, J = 9.0, 5.8 Hz, 1 H), 5.08 (t, J = 5.6 Hz, 1 H), 3.94 - 4.03 (m, 1 H), 3.66 (dd, J = 11.4, 6.1 Hz, 1 H), 3.51 (dd, J = 11.4, 5.1 Hz, 1 H), 3.11 - 3.23 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 301。
実施例1−B: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 6.54 (s, 1 H), 5.73 (dd, J = 5.6, 4.1 Hz, 1 H), 3.97 (dd, J = 11.3, 7.3 Hz, 1 H), 3.75 - 3.82 (m, 1 H), 3.69 - 3.74 (m, 1 H), 3.39 - 3.43 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 301。
実施例2
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−ヒドロキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボン酸の製造
1,4−ジチアン−2,5−ジオール(150g,0.98mol)の、メチル tert−ブチルエーテル(500mL)およびシクロヘキサン(150mL)中における撹拌溶液に、グリオキシル酸(180g,1.96mol)を添加した。得られた反応混合物を80℃でディーン−スターク(Dean-Stark)条件下に16時間撹拌した。得られた溶液を真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:7 酢酸エチル:石油エーテル−100%酢酸エチルで溶離)により精製すると220gの粗製5−ヒドロキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボン酸(化合物XI)が得られ、それをさらに精製することなくそのまま次の工程に用いた。
trans−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボン酸の製造
5−ヒドロキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボン酸(220g,1.5mol)の、HOAc(1.5L)中における溶液に、濃硫酸(1mL)および無水酢酸(50g,0.5mol)を添加した。室温で16時間撹拌した後、得られた反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を合わせて真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:10−1:7 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製すると粗生成物が得られ、それをトルエンから再結晶して、trans−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボン酸(化合物2b)10gを得た(合成については下記も参照されたい: J. Org. Chem. 1995,60, 2621-2623)。
化合物2b: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.26 (br, 1 H), 6.66 (d, J = 4.0 Hz, 1 H), 5.66 (s, 1 H), 3.30 - 3.37 (m, 1 H), 3.19 - 3.25 (m, 1 H), 2.04 (s, 3 H)。
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレートの製造
ジシクロヘキシルカルボジイミド(12g,57mmol)の、DCM(50mL)中における溶液を、trans−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボン酸(10g,52mmol)、L−(−)−メントール(8.9g,57mmol)およびDMAP(0.6g,5.2mmol)の、DCM(100mL)中における溶液を入れた丸底フラスコに、0℃で添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、上記混合物にメタノール(2mL)および氷酢酸(2mL)を添加した。さらに10分間撹拌した後、反応混合物をヘキサン(250mL)で希釈し、セライトにより濾過し、濾液を濃縮すると粗生成物が得られた(J. Org. Chem. 1995, 60, 2621-2623)。粗生成物をヘキサン(250mL)に再溶解し、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残留物を超臨界液体クロマトグラフィー(SFC)により精製して、[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物XIII)3.2gをジアステレオマー過剰率85%で無色の油として得た。化合物XIIIのジアステレオマー過剰率値は、キラルカラム(CHIRALPAK IA−3 ODH(4.6mm×250mm,5μm))を用いたHPLC(Agilent 1260 HPLC)分析により得られた。キラル分析の移動相は、20:80 アセトニトリル:MeOHであった。
化合物XIII: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 6.81 (d, J = 4.0 Hz, 1 H), 5.63 (s, 1 H), 4.76 (dt, J = 10.9, 4.5 Hz, 1 H), 3.44 (dd, J = 11.7, 4.1 Hz, 1 H), 3.17 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 2.11 (s, 3 H), 2.00 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 1.85 (dt, J = 6.9, 2.5 Hz, 1 H), 1.69 (d, J = 11.0 Hz, 2 H), 1.55 - 1.26 (m, 3 H), 1.11 - 1.00 (m, 2 H), 0.91 (dd, J = 6.8, 9.8 Hz, 6 H), 0.76 (d, J = 7.0 Hz, 3 H)。
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレートの製造
5−アミノ−3,6−ジヒドロチアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(736mg,4mmol)の、ACN(25mL)中における懸濁液に、BSA(2.44g,12mmol)を添加した。反応混合物を撹拌しながら70℃で0.5時間、アルゴン下に加熱すると、透明な溶液が生成した。濃縮後、白色固体をDCM(25mL)に再溶解した。得られたDCM溶液に[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(660mg,2mmol)およびTMSI(800mg,4mmol)を順に添加し、混合物をさらに40℃で14時間撹拌した。反応が完了した後、反応混合物を飽和NaHCO3溶液(30mL)で停止した。有機層を分離し、水相をDCM(30mL)で2回抽出した。有機相を合わせてブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過した。濃縮後、残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:50−1:10 メタノール:DCMで溶離)により精製して、[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物2d)620mgを黄色固体として得た。MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 453。
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(454mg,1mmol)の、THF(25mL)中における溶液に、LiAlH4溶液(2.4M,THF中,0.8mL,2mmol)を0℃でアルゴン下に添加した。0℃でさらに0.5時間撹拌した後、Na2SO4・10H2O(644mg,2mmol)を添加し、反応混合物を室温でさらに0.5時間撹拌した。この懸濁液を濾過し、濾液を真空中で濃縮すると残留物が得られ、それを分取HPLCにより精製して、5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(実施例2−A)12.4mgおよび5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(実施例2−B)を白色固体として得た。実施例2−Aおよび実施例2−Bの立体配置はNOESYにより決定された。
実施例2−A: 13.1mg, 1H NMR (400MHz, CD3OD) δ ppm: 6.31 (dd, J = 5.5, 9.4 Hz, 1 H), 5.22 (dd, J = 4.3, 5.3 Hz, 1 H), 4.06 - 4.15 (m, 1 H), 3.69 - 3.89 (m, 2 H), 3.11 (dd, J = 5.5, 10.4 Hz, 1 H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 301。
実施例2−B: 16.9mg, 1H NMR (400MHz, CD3OD) δ ppm: 6.58 - 6.51 (m, 1H), 5.75 - 5.70 (m, 1H), 4.02 - 3.95 (m, 1H), 3.81 - 3.69 (m, 2H), 3.42 - 3.37 (m, 1H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]:301。
実施例2−Aについては1’−Hと3’−HのNOESY相関性がみられ;実施例2−Bについては1’−Hと3’−HのNOESY相関性がみられなかった。
実施例3
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン
実施例3
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレートの製造
5−アミノ−3H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(CAS #:848691−22−5,Shanghai Shao Yuan Co. Ltd.から市販,672mg,4mmol)の、アセトニトリル(25mL)中における懸濁液に、BSA(2.44g,12mmol)を添加した。反応混合物を70℃で0.5時間、アルゴン下に撹拌すると透明な溶液が生成した。濃縮後、白色固体をDCM(25mL)に再溶解し、このDCM溶液に、[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(660mg,2mmol)およびTMSI(800mg,4mmol)を順に添加した。撹拌しながら40℃で14時間加熱した後、反応混合物を飽和NaHCO3溶液(30mL)で停止した。有機層を分離し、水相をDCM(30mL)で2回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過した。濃縮後、残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物3a)277mgを白色固体として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 439。
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オンの製造
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(277mg,0.68mmol)の、MeOH(40mL)中における溶液に、NaBH4(160mg,4mmol)を0℃で添加した。0℃でさらに0.5時間撹拌した後、反応溶液をNH4Cl溶液(1mL)により停止した。得られた混合物を真空中で濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(実施例3−A)および5−アミノ−3−[(2S,5S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(実施例3−B)を得た。実施例3−Aおよび実施例3−Bの立体配置はNOESYにより決定された。
実施例3−A: 11.2mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.24 (s, 1 H), 6.41 (dd, J = 9.3, 5.5 Hz, 1 H), 5.25 (dd, J = 5.5, 4.3 Hz, 1 H), 4.14 (dd, J= 10.4, 9.3 Hz, 1 H), 3.76 - 3.87 (m, 2 H), 3.15 (dd, J=10.4, 5.5 Hz, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 287。
実施例3−B: 13.7mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.22 (s, 1H), 6.64 (t, J=7.0 Hz, 1H), 5.76 (dd, J = 4.3, 5.5 Hz, 1H), 4.04 - 3.97 (m, 1H), 3.77 (dd, J = 4.8, 15.3 Hz, 2H), 3.47 - 3.40 (m, 1H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]:287。
実施例3−Aについては1’−Hと3’−HのNOESY相関性がみられた;実施例3−Bについては1’−Hと3’−HのNOESY相関性がみられなかった。
実施例4
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
実施例4
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレートおよび[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレートの製造
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(4.0g,7.3mmol)を分取HPLCによりさらに精製および分離して、[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物4a−R)2.0gおよび[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物4a−S)を得た。化合物4a−Rおよび化合物4a−Sの立体配置は、実施例2−Aおよび2−Bと同様にNOESYにより決定された。
化合物4a−R: 2.0g,1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 11.20 - 11.40 (br.s., 1H), 6.83 - 7.19 (br. s., 2H), 6.18 (dd, J = 5.71, 8.22 Hz, 1H), 5.66 (s, 1H), 4.63 (d, J = 4.39 Hz, 1H), 4.18 (dd, J = 8.34, 10.35 Hz, 1H), 3.35 - 3.42 (m, 1H), 1.78 - 1.95 (m, 2H), 1.63 (dd, J = 2.95, 10.10 Hz, 2H), 1.30 - 1.56 (m, 2H), 0.77 - 1.14 (m, 9H), 0.70 (d, J=6.90 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 453。
化合物4a−S: 530mg, 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 11.27 (br. s., 1H), 6.99 (br. s., 2H), 6.55 (t, J = 6.84 Hz, 1H), 5.86 - 5.97 (m, 1H), 4.67 (dt, J = 4.39, 10.92 Hz, 1H), 3.90 (dd, J = 7.09, 10.85 Hz, 1H), 3.49 (dd, J = 6.71, 10.85 Hz, 1H), 1.79 - 1.94 (m, 2H), 1.64 (d, J = 11.42 Hz, 2H), 1.32 - 1.56 (m, 2H), 0.81 - 1.13 (m, 9H), 0.72 (d, J =6 .90 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 453。
(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミドの製造
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(0.60g,1.3mmol)の、THF(15mL)とMeOH(5mL)の混合物中における溶液に、LiOH・H2O(0.13g,3.3mmol)を添加した。0℃で2時間撹拌した後、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.32g,3.3mmol)および4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド(0.91g,3.3mmol)を添加した。この溶液を室温で一夜撹拌した。濃縮後、残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:20 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製して、(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(化合物4b)0.45gを白色固体として得た。MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 358。
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(シクロプロパンカルボニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(450mg,1.2mmol)の、THF(20mL)中における溶液に、シクロプロピルマグネシウムブロミド(0.7M,THF中,7mL,4.9mmol)を、追加ろうとにより室温でアルゴン下に滴加した。反応が完了した後、飽和NH4Cl溶液により反応を停止し、EtOAc(30mL)で3回抽出した。有機層を合わせて濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:20 メタノール:ジクロロメタンで溶離)によりさらに精製して、5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(シクロプロパンカルボニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(化合物4c)340mgを白色固体として得た。
化合物4c: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 11.31 (s, 1 H), 6.90 - 7.09 (m, 2 H), 6.25 (dd, J = 9.2, 5.3Hz, 1 H), 5.48 (s, 1 H), 4.16 (t, J = 9.7 Hz, 1 H), 3.40 (dd, J = 10.3, 5.4Hz, 1 H), 2.58 - 2.65 (m, 1 H), 0.93 - 1.11 (m, 3 H), 0.81 (d, J = 4.4 Hz, 1 H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 339。
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(実施例4)の製造
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(シクロプロパンカルボニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(600mg,0.3mmol)の、MeOH(15mL)中における溶液に、NaBH4(38mg,1mmol)を0℃で添加した。得られた反応混合物を0℃で、反応が完了するまで撹拌した。HOAc(102mg,1.7mmol)でpH7.0に調整した後、反応物を真空中で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製および分離して、実施例4−A(ジアステレオマー1)および実施例4−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例4−A: 73mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.30 (dd, J = 9.3, 5.8 Hz, 1 H), 5.20 (d, J = 5.5 Hz, 1 H), 3.99 - 4.06 (m, 1 H), 3.12 - 3.17 (m, 2 H), 0.93 - 1.02 (m, 1 H), 0.38 - 0.58 (m, 4 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 343。
実施例4−B: 18mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.32 (dd, J = 9.7, 5.4 Hz, 1 H), 5.26 (d, J = 3.5 Hz, 1 H), 3.86 - 3.98 (m, 1 H), 3.25 (dd, J = 8.3, 3.8 Hz, 1 H), 3.08 - 3.16 (m, 1 H), 0.89 - 0.99 (m, 1 H), 0.32 - 0.58 (m, 4 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 343。
実施例5
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレートおよび[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレートの製造
5−アミノ−3H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(6.0g,36mmol)およびBSA(24.0g,118mmol)の、DCE(250mL)中における懸濁液を、85℃で1時間加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、上記混合物に、[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−アセトキシ−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(9.0g,27mmol)の、DCE(10mL)中における溶液、続いてTMSI(14g,70mmol)を滴加した。反応混合物を60℃で5時間撹拌し、NaHCO3水溶液により停止し、次いでEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮すると粗生成物が油として得られ、それをシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:100−1:50 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製すると、[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物3a)7.7gが2種類の異性体の混合物として得られ、それを分取HPLCによりさらに精製および分離して、目的とするベータ異性体[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物5a−R)および[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5S)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(化合物5a−S)を白色固体として得た。化合物5a−Rおよび化合物5a−Sの立体配置は、実施例2−Aおよび2−Bと同様にNOESYにより決定された。
化合物5a−R: 2.8g, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.17 (s, 1 H), 6.44 (m, 1 H), 5.51 (s, 1 H), 5.12 (bs, 2 H), 4.78 (m, 1 H), 4.47 (m, 1 H), 3.16 (m, 1 H), 2.00 (m, 1 H), 1.79 (m, 1 H), 1.62 (m, 2 H), 1.38 (m, 2 H), 0.98 (m, 2 H), 0.9 - 0.72 (m, 10 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 439。
化合物5a−S: 1.5g, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.17 (s, 1 H), 6.90 (t, J = 4.8 Hz, 1 H), 5.79 (s, 1 H), 5.13 (bs, 2 H), 4.80 (m, 1 H), 4.02 (m, 1 H), 3.42 (m, 1 H), 2.04 (m, 1 H), 1.87 (m, 1 H), 1.69 (m, 2 H), 1.47 (m, 2 H), 0.96 (m, 2 H), 0.90 - 0.75 (m, 7H), 0.77 (d, J = 8.0 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 439。
(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミドの製造
[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシル](2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−カルボキシレート(3.0g,7.5mmol)の、80%TFA水溶液(20mL)中における溶液を、50℃で16時間撹拌し、次いで濃縮すると粗製の酸が白色固体として得られ、それをTHF(40mL)に再溶解した。上記混合物にN−メトキシメチルアミン塩酸塩(2.1g,22mmol)、DIPEA(14.5g,112mmol)およびHATU(8.36g,22mol)を室温で添加した。室温で16時間撹拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、水およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1:100−1:50 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製して、(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(化合物5b)2.1gを白色固体として得た。
化合物5b: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.16 (s, 1 H), 6.42 (m, 1 H), 5.83 (s, 1 H), 5.14 (bs, 2 H), 4.46 (t, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.72 (s, 3 H), 3.23 (s, 3 H), 3.15 (m ,1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 344。
(2S,5R)−N−メトキシ−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミドの製造
(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(2.1g,6.1mmol)の、DCM(30mL)中における溶液に、コリジン(1.45g,12mmol)、AgNO3(2.04g,12mmol)およびMMTrCl(3.8g,12mmol)を室温で添加した。室温で16時間撹拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、固体を濾去した。濾液を水およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1:100−2:1 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、(2S,5R)−N−メトキシ−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(化合物5c)3.6gを黄色固体として得た。(ESI+) [(M+H)+]: 616。
3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オンの製造
(2S,5R)−N−メトキシ−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(3g,5mmol)の、THF(40mL)中における溶液に、グリニャール試薬、シクロプロピルマグネシウムブロミド(0.5M,25mL)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。飽和NH4Cl溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをMeOH(50mL)に再溶解した。上記混合物にNaBH4(2.0g,540mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。飽和NH4Cl溶液で反応を停止し、DCMで抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1:100−1:1 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(化合物5d)1.8gを黄色固体として得た。(ESI+) [(M+H)+]: 599。
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オンの製造
3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(1g,1.67mmol)の、50%HCOOH水溶液中における溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮すると粗生成物が得られ、それを分取HPLCにより精製および分離して、実施例5−A(ジアステレオマー1)および実施例5−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例5−A: 120mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.23 (s, 1 H), 6.36 (m, 1 H), 5.21 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 4.04 (t, J = 10.0 Hz, 1 H), 3.16 (m, 2 H), 0.97 - 0.39 (m, 5 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+Na)+]: 349。
実施例5−B: 81mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.25 (s, 1H), 6.38 (m, 1H), 5.27 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.26 (m, 1H), 3.13 (m ,1H), 0.94 - 0.32 (m, 5H). MS 実測値 (ESI+) [(M+Na)+]: 349。
実施例6
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート
[シクロプロピル−[(2S,5R)−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]アセテートの製造
3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(1.2g,2mmol)の、DCM(10mL)中における溶液に、TEA(800mg,8mmol)、DMAP(30mg,0.2mmol)およびAc2O(400mg,4mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で48時間撹拌した。反応が完了した後、反応を水により停止し、DCMで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮すると粗生成物[シクロプロピル−[(2S,5R)−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]アセテート(化合物6a)1.3gが白色固体として得られ、それをさらに精製することなくそのまま次の工程に用いた。(ESI+) [(M+H)+]: 641。
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテートの製造
[シクロプロピル−[(2S,5R)−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]アセテート(1.3g,2mmol)の、90%HCOOH水溶液(25mL)中における溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例6−A(ジアステレオマー1)および実施例6−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例6−A: 114mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.20 (s, 1 H), 6.34 (m, 1 H), 5.34 (d, J = 6.4 Hz, 1 H), 4.54 (t, J = 6.0 Hz, 1 H), 4.18 (t, J = 8.4 Hz, 1 H), 3.31 (t, J = 6.0 Hz, 1 H), 2.02 (s, 3 H), 1.13 (m ,1 H), 0.65-0.42 (m, 4 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+Na)+]: 391。
実施例6−B: 87mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.21 (s, 1H), 6.38 (m, 1H), 5.30 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.87 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.31 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 2.10 (s, 3H), 1.04 (m ,1H), 0.56-0.33 (m, 4H). MS 実測値 (ESI+) [(M+Na)+]: 391。
実施例7
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート
(2S,5R)−N−メトキシ−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミドの製造
(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−N−メトキシ−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(粗製1.4g,2.2mmol)の、DCM(10mL)中における溶液に、コリジン(750mg,6mmol)、AgNO3(1.08g,6mmol)およびMMTrCl(1.85g,6mmol)を室温で添加した。室温で16時間撹拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、固体を濾去した。濾液を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1:100−2:1 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、(2S,5R)−N−メトキシ−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(化合物7a)1.2gを黄色固体として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 632。
3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
(2S,5R)−N−メトキシ−5−[5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル]−N−メチル−1,3−オキサチオラン−2−カルボキサミド(140mg,0.2mmol)の、THF(2mL)中における溶液に、グリニャール試薬であるシクロプロピルマグネシウムブロミド(0.5M,THF中,1mL)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。飽和NH4Cl溶液により反応を停止し、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをMeOH(5mL)に再溶解した。上記混合物にNaBH4(41mg,1mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。飽和NH4Cl溶液により反応を停止し、DCMにより抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮すると粗生成物が得られ、それをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1:100−1:1 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、粗製3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(化合物7b)150mgを黄色固体として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 615。
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテートの製造
表題化合物を、実施例6と同様にして、3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(化合物7b)を3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(化合物5d)の代わりに用いて製造した。実施例7の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例7−A(ジアステレオマー1)および実施例7−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例7−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.23 (m, 1 H), 5.30 (d, J = 6.4 Hz, 1 H), 4.54 (m, 1 H), 4.15 (t, J = 10.0 Hz, 1 H), 3.15 (m ,1 H), 2.04 (s, 3 H), 1.16 - 0.42 (m, 5 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 385。
実施例7−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.29 (m, 1H), 5.28 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.79 (m, 1H), 4.15 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.04 (m ,1H), 2.10 (s, 3H), 1.07 - 0.38 (m, 5H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 385。
実施例8
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、エチルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例8の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例8−A(ジアステレオマー1)および実施例8−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例8−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.28 (dd, J = 9.3, 5.5 Hz, 1 H), 5.10 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 4.02 (t, J = 9.8 Hz, 1 H), 3.64 (dt, J = 9.0, 4.5 Hz, 1 H), 3.12 (dd, J = 10.0, 5.5 Hz, 1 H), 1.60 - 1.75 (m, 1 H), 1.44 - 1.56 (m, 1 H), 1.02 (t, J = 7.5 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 331。
実施例8−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.30 (dd, J = 9.5, 5.3 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 3.92 - 4.00 (m, 1H), 3.76 - 3.82 (m, 1H), 3.09 (dd, J = 10.7, 5.4 Hz, 1H), 1.56 -1.67 (m, 1H), 1.42-1.53 (m, 1H), 1.02 (t, J = 7.4 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]:331。
実施例9
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、プロピルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例9の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例9−A(ジアステレオマー1)および実施例9−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例9−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.28 (dd, J = 9.3, 5.5 Hz, 1 H), 5.08 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 9.8 Hz, 1 H), 3.73 (m, 1 H), 3.09 - 3.16 (m, 1 H), 1.40 - 1.61 (m, 4 H), 0.93 - 1.01 (m, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 345。
実施例9−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.30 (dd, J = 9.5, 5.5 Hz, 1H), 5.09 - 5.12 (m, 1 H), 3.86 - 3.98 (m, 2 H), 3.05 - 3.16 (m, 1 H), 1.37 - 1.62 (m, 4 H), 0.97 (t, J = 7.0 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 345。
実施例10
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、1−プロピニルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例10の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例10−A(ジアステレオマー1)および実施例10−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例10−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.35 (dd, J = 9.4, 5.6 Hz, 1 H), 5.09 (d, J = 7.0 Hz, 1 H), 4.47 - 4.51 (m, 1 H), 4.08 - 4.13 (m, 1 H), 3.07 - 3.16 (m, 1 H), 1.85 (d, J = 2.0 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 341.
実施例10−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.33 (dd, J = 9.5, 5.5 Hz, 1 H), 5.18 (d, J = 4.5 Hz, 1 H), 4.57 (dd, J = 4.6, 2.4 Hz, 1 H), 3.97 - 4.03 (m, 1 H), 3.05 - 3.17 (m, 1 H), 1.85 (d, J = 2.0 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 341。
実施例10−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.33 (dd, J = 9.5, 5.5 Hz, 1 H), 5.18 (d, J = 4.5 Hz, 1 H), 4.57 (dd, J = 4.6, 2.4 Hz, 1 H), 3.97 - 4.03 (m, 1 H), 3.05 - 3.17 (m, 1 H), 1.85 (d, J = 2.0 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 341。
実施例11
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン
3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オンの製造
表題化合物を、化合物5dと同様にして、1−プロピニルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。(ESI+) [(M+H)+]: 597。
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オンの製造
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オンの製造
表題化合物を、実施例5と同様にして、3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(化合物11a)を3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(化合物5d)の代わりに用いて製造した。実施例11の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例11−A(ジアステレオマー1)および実施例11−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例11−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.24 (s, 1 H), 6.40 (m, 1 H), 5.18 (d, J = 4.4 Hz, 1 H), 4.49 (m ,1 H), 4.12 (t, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.11 (m ,1 H), 1.83 (d, J = 2.4 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+Na)+]: 347。
実施例11−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.25 (s, 1H), 6.38 (m, 1H), 5.27 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 4.59 (m ,1H), 4.03 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.10 (m, 1H), 1.82 (d, J = 2.0 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+Na)+]: 347。
実施例12
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート
表題化合物を、実施例6と同様にして、3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(化合物11a)を3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(化合物5d)の代わりに用いて製造した。実施例12の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例12−A(ジアステレオマー1)および実施例12−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例12−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.20 (s, 1 H), 6.43 (m, 1 H), 5.54 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 5.28 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 4.19 (t, J = 10.0 Hz, 1 H), 3.15 (m, 1 H), 2.00 (s, 3 H), 1.84 (s, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 367。
実施例12−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.22 (s, 1H), 6.42 (m, 1H), 5.94 (m, 1H), 5.26 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 4.21 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.10 (m, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.79 (d, J = 2.4 Hz, 3H). MS 実測値(ESI+) [(M+H)+]: 367。
実施例13
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート
3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
表題化合物を、化合物7bと同様にして、1−プロピニルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 613。
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテートの製造
表題化合物を、実施例6と同様にして、3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(化合物13a)を3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−[[(4−メトキシフェニル)−ジフェニル−メチル]アミノ]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(化合物5d)の代わりに用いて製造した。実施例13の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例13−A(ジアステレオマー1)および実施例13−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例13−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.33 (m, 1 H), 5.52 (m, 1 H), 5.24 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 4.16 (t, J = 10.0 Hz, 1 H), 3.11 (m ,1 H), 2.02 (s, 3 H), 1.83 (d, J = 2.0 Hz, 3 H). MS 実測値(ESI+) [(M+H)+]: 383。
実施例13−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.32 (m, 1H), 5.85 (m, 1H), 5.23 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.06 (m ,1H), 2.11 (s, 3H), 1.81 (d, J = 2.0 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 383。
実施例14
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(3−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−プロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(3−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−プロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、(2−シクロプロピルエチニル)マグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例14の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例14−A(ジアステレオマー1)および実施例14−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例14−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.34 (dd, J = 9.4, 5.6 Hz, 1 H), 5.06 (d, J = 7.0 Hz, 1 H), 4.49 (dd, J = 7.0, 1.8 Hz, 1 H), 4.04 - 4.16 (m, 1H), 3.09 (dd, J = 10.4, 5.6 Hz, 1 H), 1.26 - 1.35 (m, 1 H), 0.74 - 0.86 (m, 2 H), 0.57 - 0.71 (m, 2 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 367。
実施例14−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.33 (dd, J = 9.7, 5.4 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 3.97 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.08 (dd, J = 10.4, 5.4 Hz, 1H), 1.20 - 1.37 (m, 1H), 0.74 - 0.88 (m, 2H), 0.61 - 0.71 (m, 2H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]:367。
実施例15
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、エチニルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例15の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例15−A(ジアステレオマー1)および実施例15−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例15−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.37 (dd, J = 9.5, 5.5 Hz, 1 H), 5.16 (d, J = 6.5 Hz, 1 H), 4.55 (dd, J = 6.7, 2.1 Hz, 1 H), 4.00 - 4.21 (m, 1 H), 3.04 - 3.17 (m, 1 H), 2.89 (d, J = 2.3 Hz, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 327。
実施例15−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.35 (dd, J = 9.7, 5.4 Hz, 1H), 5.21 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.63 (dd, J = 4.8, 2.0 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 3.10 (dd, J = 10.4, 5.6 Hz, 1H), 2.89 (d, J=2.3 Hz, 1H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]:327。
実施例16
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、メチルマグネシウムヨージドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例16の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例16−A(ジアステレオマー1)および実施例16−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例16−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.29 (dd, J = 9.3, 5.5 Hz, 1 H), 5.03 (d, J = 5.8 Hz, 1 H), 4.02 - 4.09 (m, 1 H), 3.96 (q, J = 6.2 Hz, 1 H), 3.08 - 3.16 (m, 1 H), 1.24 (d, J = 6.5 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 317。
実施例16−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.30 (dd, J = 9.5, 5.3 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 6.3, 4.0 Hz, 1H), 3.91-3.99 (m, 1H), 3.08 (dd, J = 10.4, 5.4 Hz, 1H), 1.21 (d, J = 6.5 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]:317。
実施例17
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、イソブチルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例17の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例17−A(ジアステレオマー1)および実施例17−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例17−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.28 (dd, J = 9.4, 5.6 Hz, 1 H), 5.05 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 3.98 - 4.08 (m, 1 H), 3.80 (ddd, J = 7.8, 5.1, 2.6 Hz, 1 H), 3.12 (dd, J = 10.0, 5.5 Hz, 1 H), 1.79 - 1.97 (m, 1 H), 1.48 (ddd, J = 14.1, 10.0, 4.3 Hz, 1 H), 1.26 - 1.38 (m, 1 H), 0.96 (dd, J = 7.9, 6.7 Hz, 6 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 359。
実施例17−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.30 (dd, J = 9.5, 5.3 Hz, 1 H), 5.09 (d, J = 4.0 Hz, 1 H), 3.92 - 4.01 (m, 2 H), 3.08 (dd, J = 10.3, 5.5 Hz, 1 H), 1.79 - 1.93 (m, 1 H), 1.37 - 1.47 (m, 1 H), 1.25 - 1.35 (m, 1 H), 0.96 (dd, J = 12.3, 6.5 Hz, 6H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 359。
実施例18
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、アリルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例18の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例18−A(ジアステレオマー1)および実施例18−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例18−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.29 (dd, J = 9.5, 5.3 Hz, 1 H), 5.92 (ddt, J = 17.2, 10.2, 7.0 Hz, 1 H), 5.16 (d, J = 4 .3 Hz, 1 H), 5.10 - 5.15 (m, 1 H), 5.05 - 5.09 (m, 1 H), 4.00 (t, J = 9.9 Hz, 1 H), 3.78 (dt, J = 8.2, 4.3 Hz, 1 H), 3.07 - 3.16 (m, 1 H), 2.38 - 2.46 (m, 1 H), 2.26 - 2.37 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 343。
実施例18−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.30 (dd, J = 9.7, 5.4 Hz, 1 H), 5.90 (dd, J = 17.2, 10.4 Hz, 1 H), 5.14 - 5.17 (m, 1 H), 5.10 - 5.14 (m, 1 H), 5.08 (d, J = 10.0 Hz, 1 H), 3.92 - 4.00 (m, 2 H), 3.08 (dd, J = 10.5, 5.3 Hz, 1 H), 2.31 (dd, J = 16.4, 7.7 Hz, 2 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]:343。
実施例19
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、1−ブチルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例19の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例19−A(ジアステレオマー1)および実施例19−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例19−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.28 (dd, J = 9.3, 5.5 Hz, 1 H), 5.09 (d, J =5 .0 Hz, 1 H), 4.02 (t, J = 9.8 Hz, 1 H), 3.67 - 3.76 (m, 1 H), 3.12 (dd, J = 10.2, 5.6 Hz, 1 H), 1.27 - 1.67 (m, 6 H), 0.86 - 1.03 (m, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 359。
実施例19−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.30 (dd, J = 9.5, 5.5 Hz, 1H), 5.09 - 5.15 (m, 1H), 3.95 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 3.84-3.90 (m, 1H), 3.08 (dd, J = 10.3, 5.3 Hz, 1H), 1.44-1.59 (m, 3H), 1.32-1.43 (m, 3H), 0.94 (t, J = 7.0 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]:359。
実施例20
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
表題化合物を、実施例4と同様にして、2−チエニルマグネシウムブロミドをシクロプロピルマグネシウムブロミドの代わりに用いて製造した。実施例20の化合物を分取HPLCによりさらに精製および分離して、実施例20−A(ジアステレオマー1)および実施例20−B(ジアステレオマー2)を白色固体として得た。
実施例20−A: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 7.32 - 7.39 (m, 1 H), 7.05 - 7.16 (m, 1 H), 6.96 - 7.03 (m, 1 H), 6.31 - 6.40 (m, 1 H), 5.28 - 5.34 (m, 1 H), 5.09 (d, J = 6.3 Hz, 1 H), 4.04 - 4.12 (m, 1 H), 3.08 -3.17 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 385。
実施例20−B: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 7.35 (dd, J = 5.0, 1.3 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 5.1, 3.6 Hz, 1H), 6.36 (dd, J = 9.5, 5.3 Hz, 1H), 5.25-5.36 (m, 2H), 4.00-4.13 (m, 1H), 3.11 (dd, J = 10.4, 5.4 Hz, 1H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 385。
実施例21
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
実施例21の合成スキーム:
(2R)−2−クロロプロパン酸の製造
D−アラニン(35.6g,400mmol)の、HCl水溶液(6N,500mL)中における溶液に、NaNO2(44g,640mmol)を少量ずつ0℃において2.5時間で、激しく撹拌しながら添加した。添加後、反応物を0℃でさらに4時間撹拌した。この溶液を次いでエーテル(200mL)で3回抽出し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空中で濃縮した。わずかに黄色の残留物を分留して、(2R)−2−クロロプロパン酸(化合物21a)21.4gを黄色の油として得た。
化合物21a: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.08 - 13.39 (m, 1 H), 4.58 (d, J = 6.90 Hz, 1 H), 1.57 (d, J = 6.78 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI-)[(M-H)-]: 107。
チオ酢酸セシウム(化合物21b)の製造
チオ酢酸(10.7g,140mmol)の、メタノール(100mL)中における溶液に、Cs2CO3(22.9g,70mmol)を添加し、反応混合物を室温で7時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残留物を乾燥アセトンで3回摩砕処理し、再び蒸発させて、チオ酢酸セシウム(化合物21b)33gを褐色固体として得た。
チオ酢酸(10.7g,140mmol)の、メタノール(100mL)中における溶液に、Cs2CO3(22.9g,70mmol)を添加し、反応混合物を室温で7時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残留物を乾燥アセトンで3回摩砕処理し、再び蒸発させて、チオ酢酸セシウム(化合物21b)33gを褐色固体として得た。
(2S)−2−スルファニルプロパン酸の製造
チオ酢酸セシウム(42.8g,206mmol)の、DMF(250mL)中における混合物に、(2R)−2−クロロプロパン酸(21.4g,197mmol)を室温で添加した。室温で一夜撹拌した後、反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空中で濃縮した。残留物を1N NH3水(400mL)に溶解し、室温で一夜撹拌した。HCl水溶液(4N)でpH4〜5の酸性にした後、この溶液を次いでエーテル(200mL)で3回抽出し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物を分留して、(2S)−2−スルファニルプロパン酸(化合物21c)11.9gを淡黄色の油として得た。
化合物21c: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 12.45 - 12.70 (m, 1 H), 3.42 - 3.59 (m, 1 H), 3.00 - 3.18 (m, 1 H), 1.38 (d, J = 7.03 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 105。
(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−オンおよび(2R,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−オンの製造
2−ベンジルオキシアセトアルデヒド(4mL,28mmol)を(2S)−2−スルファニルプロパン酸(2g,19mmol)に室温で滴加した。混合物を50℃で一夜撹拌し、酢酸エチル(150mL)で希釈し、飽和NaHCO3およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−オン(化合物21d−S)および(2R,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−オン(化合物21d−R)を無色の油として得た。化合物21d−Sおよび化合物21d−Rの立体配置はNOESYにより決定された。
化合物21d−S: 0.88g, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 7.23 - 7.41 (m, 5 H), 5.58 - 5.60 (m, 1 H), 4.59 (s, 2 H), 4.06 - 4.13 (m, 1 H), 3.77 - 3.82 (m, 1 H), 3.66 - 3.72 (m, 1 H), 1.49 (d, J = 7.03 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 239。
化合物21d−R: 1.2g,1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 7.25 - 7.42 (m, 5 H), 5.65 (dd, J=5.27, 4.02 Hz, 1 H), 4.62 (d, J=1.25 Hz, 2 H), 4.11 (d, J=7.03 Hz, 1 H), 3.73 (t, J=4.64 Hz, 2 H), 1.52 (d, J=7.03 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 239。
化合物21d−Sについては、3’−Hと4’−HのNOESY相関性がみられ、2’−Hと4’−HのNOESY相関性がみられなかった;化合物21d−Rについては、3’−Hと4’−HのNOESY相関性がみられず、2’−Hと4’−HのNOESY相関性がみられた。
[(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテートの製造
(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−オン(0.4g,1.7mmol)の、無水THF(5mL)中における溶液に、水素化リチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウム(1M,THF中,2.5mL,2.5mmol)を−78℃で滴加した。反応混合物を室温にまで高め、(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−オンの還元が完了するまで撹拌した。反応にピリジン(0.68mL,8.4mmol)、無水酢酸(0.8mL,8.4mmol)およびDMAP(0.62g,5.1mmol)を添加した。室温で一夜撹拌した後、飽和NH4Cl溶液(25mL)で反応を停止し、DCM(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、[(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテート(化合物21e)0.4gを無色の油として得た。
化合物21e: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 7.23 - 7.44 (m, 5 H), 6.19 - 6.27 (m, 1 H), 5.58 - 5.64 (m, 1 H), 4.54 - 4.66 (m, 2 H), 3.67 - 3.75 (m, 1 H), 3.47 - 3.64 (m, 2 H), 1.95 (s, 3 H), 1.35 (d, J = 7.03 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+NH4)+]: 300。
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
5−アミノ−7−ヒドロキシ−3H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(244mg,1.3mmol)の、無水ACN(20mL)中における懸濁液に、BSA(1.2mL,4.7mmol)を添加した。混合物を、溶液が透明になるまで60℃で加熱した。溶媒を除去し、残留物を無水DCM(20mL)に再溶解した。この溶液に、[(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]アセテート(300mg,1.1mmol)およびTMSI(0.41mL,2.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌し、次いで飽和NaHCO3溶液で停止した。混合物をDCM(50mL)で3回抽出し、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製して、5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの混合物(化合物21f)140mgを無色の油として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 407。
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
5−アミノ−3−[(2S,4S,5R)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンおよび5−アミノ−3−[(2S,4S,5S)−2−(ベンジルオキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(120mg,0.3mmol)の混合物の、無水DCM(5mL)中における溶液に、三塩化ホウ素の溶液(1.0M,ヘプタン中,1.2mL,1.2mmol)を−78℃で添加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌し、次いでメタノール(5mL)で停止した。混合物を室温にまで高め、濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製および分離して、実施例21−A(ジアステレオマー1)および実施例21−B(ジアステレオマー2)を白色粉末として得た。
実施例21−A:6mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.84 (d, J = 9.03 Hz, 1 H), 5.26 (dd, J = 5.27, 4.27 Hz, 1 H), 4.57 - 4.64 (m, 1 H), 3.71 - 3.82 (m, 2 H), 1.30 (d, J = 6.53 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 317。
実施例21−B:3.2mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.39 (d, J=6.27 Hz, 1 H), 5.30 - 5.36 (m, 1 H), 4.03 (dt, J=13.49, 6.81 Hz, 1 H), 3.84 - 3.95 (m, 2 H), 1.25 - 1.39 (m, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 317。
実施例22
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
[(1S)−1−ホルミルプロピル]ベンゾエートの製造
ブチルアルデヒド(3.6g,50mmol)、[[ジフェニル−[(2S)−ピロリジン−2−イル]メトキシ]−トリメチル−シラン(1.6g,5.0mmol)およびヒドロキノン(0.55g,5.0mmol)の、THF(60mL)中における溶液に、過酸化ベンゾイル(14.5g,60mmol)を室温で滴加した。室温で一夜撹拌した後、反応物をEtOAc(100mL)で希釈し、1N HCl(25mL)、水、飽和NaHCO3溶液およびブラインにより続けて洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機層を次いで濃縮し、残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:10 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、[(1S)−1−ホルミルプロピル]ベンゾエート(化合物22a)3.8gをエナンチオマー過剰率80%で得た。化合物22aのエナンチオマー過剰率値は、対応する第一級アルコールに変換した後、キラルカラム(Diacel Chiralpak AZ−H(4.6mm×250mm,5μm))を用いたHPLC(Agilent 1260 HPLC)分析により得られた。キラル分析の移動相は20:80 エタノール:ヘキサンであった(合成については下記を参照されたい: J. AM. CHEM. SOC. 2009, 131, 3450-3451)。
化合物22a: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 9.67 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 8.17 - 8.13 (m, 2 H), 7.63 (s, 1 H), 7.51 (d, J = 7.8 Hz, 2 H), 5.20 (ddd, J = 7.8, 5.0, 0.8 Hz, 1 H), 2.12 - 1.91 (m, 2 H), 1.12 (t, J = 7.4 Hz, 3 H)。
[(1S)−1−[(4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエートの製造
[(1S)−1−ホルミルプロピル]ベンゾエート(1.15g,6.0mmol)、(2S)−2−スルファニルプロパン酸(0.53g,5.0mmol)およびp−TsOH(5mg)の、トルエン(50mL)中における溶液を、共沸脱水のために130℃で2時間加熱し、次いで濃縮し、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:20 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、[(1S)−1−[(4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエート(化合物22b)1.3gをわずかに黄色の油として得た。[(M+NH4)+]: 298。
[(1S)−1−[(4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエートの製造
[(1S)−1−[(4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエート(0.62g,3.0mmol)の、THF(25mL)中における溶液に、水素化リチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウム(0.99g,3.9mmol)を−5℃で添加した。この溶液を次いで−5℃で2時間撹拌し、[(1S)−1−[(4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエートの還元が完了するまでTLCによりモニターした。反応に無水酢酸(1.0g,10mmol)およびTEA(2.0g,20mmol)を添加した。室温で14時間撹拌した後、反応混合物を飽和NH4Cl溶液(25mL)により停止し、EtOAc(30mL)により3回抽出した。有機層を合わせて濃縮し、残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:10 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、[(1S)−1−[(4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエート(化合物22c)600mgを黄色の油として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+NH4)+]: 342。
[(1S)−1−[(4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエートの製造
5−アミノ−3,6−ジヒドロチアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン(460mg,2.5mmol)の、アセトニトリル(30mL)中における懸濁液に、BSA(1.5g,7.5mmol)を添加した。混合物を70℃で0.5時間、アルゴン下に撹拌すると、透明な溶液が生成した。この溶液を真空中で濃縮すると白色固体が生成し、それをDCM(20mL)に再溶解した。上記DCM溶液に[(1S)−1−[(4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエート(460mg,1.5mmol)およびTMSI(1.0g,5.0mmol)を添加した。30℃で14時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(25mL)と飽和NaHCO3溶液(15mL)の間で分配した。有機層を分離し、水相をEtOAc(25mL)で2回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。有機相を濃縮し、残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:10 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製して、[(1S)−1−[(4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエート(化合物22d)110mgを黄色固体として得た。MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 447。
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
[(1S)−1−[(4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]プロピル]ベンゾエート(150mg,0.33mmol)の、MeOH(20mL)中における溶液に、K2CO3(276mg,2.0mmol)を添加した。室温で一夜撹拌した後、反応溶液をHOAc(240mg,4.0mmol)でpH7.0に調整し、濃縮し、分取HPLCにより精製および分離して、実施例22−A(ジアステレオマー1)、実施例22−B(ジアステレオマー2)、実施例22−C(ジアステレオマー3)および実施例22−D(ジアステレオマー4)を白色固体として得た。
実施例22−A: 2.4mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.82 (d, J = 9.0 Hz, 1 H), 5.16 (d, J = 4.9 Hz, 1 H), 4.50 - 4.56 (m, 1 H), 3.58 - 3.64 (m, 1 H), 1.65 (ddd, J = 13.9, 7.5, 3.6 Hz, 1 H), 1.46 - 1.53 (m, 1 H), 1.29 (d, J = 6.5 Hz, 3 H), 1.02 (t, J = 7.5 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 345。
実施例22−B: 5.8mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.64 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.18 - 4.10 (m, 1H), 3.50 (s, 1H), 1.67 - 1.49 (m, 2H), 1.29 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.03 (t, J = 7.4 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 345。
実施例22−C: 1.9mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.98 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.66 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.59 - 4.51 (m, 1H), 3.70 - 3.63 (m, 1H), 1.72 - 1.65 (m, 1H), 1.46 - 1.40 (m, 1H), 1.36 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.01 (t, J = 7.5 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 345。
実施例22−D:2.5mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.40 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 5.25 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 4.04 - 3.99 (m, 1H), 3.97 - 3.92 (m, 1H), 1.68 - 1.61 (m, 1H), 1.52 - 1.46 (m, 1H), 1.30 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.03 (t, J = 7.5 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 345。
実施例23
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
2−シクロプロピルアセトアルデヒドの製造
塩化オキサリル(7.4mL,87mmol)の、DCM(100mL)中における溶液に、DMSO(12.4mL,174mmol)を−78℃で滴加し、溶液を−78℃で15分間撹拌し、次いで反応溶液にシクロプロピルエチルアルコール(5g,58mmol,DCM 10mLに溶解)を添加した。−78℃で1時間撹拌した後、反応溶液にTEA(40.4ml,290mmol)を添加した。反応溶液を室温にまで高め、さらに30分間撹拌した。反応を水(50ml)で停止し、DCM(50mL)で3回抽出した。有機相を合わせて飽和NH4Cl溶液、水およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。有機層を濃縮し、残留物を分留して、2−シクロプロピルアセトアルデヒド(化合物23a)1.3gを無色の油として得た。
化合物23a: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 9.64 - 9.76 (m, 1 H), 2.28 - 2.37 (m, 2 H), 0.89 - 0.98 (m, 1 H), 0.51 (dd, J = 8.16, 1.63 Hz, 2 H), 0.14 (dd, J = 4.83, 1.44 Hz, 2 H)。
2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−アセトアルデヒドの製造
2−シクロプロピルアセトアルデヒド(1.3g,15.5mmol)、(S)−(−)−α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノール トリメチルシリルエーテル(0.5g,1.5mmol)およびヒドロキノン(0.17g,1.6mmol)の、THF(100mL)中における混合物を、0℃で撹拌した。反応溶液に過酸化ベンジル(4.2g,17.1mmol)を添加した。0℃〜25℃で4時間撹拌した後、反応混合物を1N HClに注入し、酢酸エチル(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせて飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−アセトアルデヒド(化合物23b)1.6gを褐色の油として得た。
化合物23b: 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 9.68 (s, 1 H), 7.99 - 8.08 (m, 2 H), 7.72 (s, 1 H), 7.50 - 7.63 (m, 2 H), 4.75 (d, J = 9.16 Hz, 1 H), 1.22 - 1.33 (m, 1 H), 0.62 - 0.80 (m, 3 H), 0.48 - 0.57 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+)[(M+H)+]: 205。
[シクロプロピル−[(2S,4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]ベンゾエートおよび[シクロプロピル−[(2R,4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]ベンゾエートの製造
2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−アセトアルデヒド(1.6g,7.8mmol)および(2S)−2−スルファニルプロパン酸(0.83g,7.8mmol)の混合物を、50℃で一夜撹拌した。反応が完了した後、反応溶液を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、[シクロプロピル−[(2S,4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]ベンゾエート(化合物23c−S)および[シクロプロピル−[(2S,4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]ベンゾエート(化合物23c−R)を得た。化合物23c−Sおよび23c−Rの立体配置は、化合物21d−Sおよび21d−Rと同様にして決定された。
化合物23c−S:0.6g, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.03 - 8.11 (m, 2 H), 7.58 - 7.67 (m, 1 H), 7.43 - 7.55 (m, 2 H), 5.68 - 5.74 (m, 1 H), 4.72 (dd, J = 9.29, 3.26 Hz, 1 H), 3.94 (q, J = 7.07 Hz, 1 H), 1.54 - 1.59 (m, 3 H), 1.35 - 1.42 (m, 1 H), 0.70 - 0.79 (m, 1 H), 0.59 - 0.70 (m, 2 H), 0.47 - 0.59 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 293。
化合物23c−R:0.9g, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.01 - 8.14 (m, 2 H) ,7.57 - 7.65 (m, 1 H), 7.43 - 7.52 (m, 2 H), 5.67 - 5.75 (m, 1 H), 4.90 (dd, J = 8.53, 4.39 Hz, 1 H), 4.02 (q, J = 7.03 Hz, 1 H), 1.63 (d, J = 6.90 Hz, 3 H), 1.13 - 1.24 (m, 1 H), 0.71 - 0.81 (m, 1 H), 0.52 - 0.70 (m, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 293。
[[(2S,4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]ベンゾエートの製造
[シクロプロピル−[(2S,4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル]ベンゾエート(0.6g,2.1mmol)の、乾燥THF(15mL)中における溶液に、水素化リチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウム(1.0M,THF中,3.1mL,3.1mmol)を−78℃で窒素下に滴加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。次いで反応にピリジン(0.83mL,10.3mmol)、無水酢酸(0.97mL,10.3mmol)およびDMAP(0.75g,6.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌し、飽和NH4Cl溶液で停止した。この溶液をDCM(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、[[(2S,4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]ベンゾエート(化合物23d)0.5gを無色の油として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+ NH4)+]: 354。
[[(2S,4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]ベンゾエートの製造
5−アミノ−7−ヒドロキシ−3H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(340mg,1.86mmol)の、CH3CN(10mL)中における溶液に、BSA(1.6mL,6.5mmol)を添加した。混合物を60℃で、透明な溶液が生成するまで加熱した。溶媒を真空中で除去した。残留物をDCM(20mL)に再溶解した。この溶液に[(S)−[(2S,4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]ベンゾエート(500mg,1.5mmol)およびヨウ化トリメチルシリル(0.57mL,4.1mmol)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌し、飽和NaHCO3溶液で停止した。この溶液をDCM(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせて飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:3 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製して、[[(2S,4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]ベンゾエート(化合物23e)0.15gを無色の油(4種類の異性体,比率8:12:2:3)として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 461。
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
[[(2S,4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]ベンゾエート(150mg,0.33mmol)の、メタノール(10mL)中における溶液に、K2CO3(180mg,1.3mmol)を添加した。室温で5時間撹拌した後、反応混合物をHOAc(0.16g,2.6mmol)でpH7に中和した。反応溶液を濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製および分離して、実施例23−A(ジアステレオマー1),実施例23−B(ジアステレオマー2),実施例23−C(ジアステレオマー3)および実施例23−D(ジアステレオマー4)を白色粉末として得た。
実施例23−A: 6mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.83 (d, J = 8.78 Hz, 1 H), 5.26 (d, J = 5.02 Hz, 1 H), 4.49 - 4.60 (m, 1 H), 3.13 (dd, J = 7.84, 5.08 Hz, 1 H), 1.26 - 1.38 (m, 3 H), 0.91 - 1.01 (m, 1 H), 0.46 - 0.57 (m, 2 H), 0.33 - 0.46 (m, 2 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 357。
実施例23−B: 1mg 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.83 - 5.88 (m, 1 H), 5.28 - 5.32 (m, 1 H), 4.41 - 4.47 (m, 1 H), 3.21 - 3.24 (m, 1 H), 1.24 - 1.35 (m, 3 H), 0.90 - 0.95 (m, 1 H), 0.47 - 0.58 (m, 2 H), 0.39 - 0.47 (m, 1 H), 0.31 - 0.36 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 357。
実施例23−C: 12mg 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.66 (d, J = 6.27 Hz, 1 H), 5.85 (d, J = 4.89 Hz, 1 H), 4.16 (q, J = 6.74 Hz, 1 H), 2.96 (dd, J = 8.53, 4.89 Hz, 1 H), 1.30 (d, J = 6.90 Hz, 3 H), 1.01 - 1.09 (m, 1 H), 0.49 - 0.60 (m, 2 H), 0.35 - 0.45 (m, 2 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 357。
実施例23−D: 4mg 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.67 (d, J = 6.27 Hz, 1 H), 5.85 (d, J = 3.64 Hz, 1 H), 4.13 - 4.21 (m, 1 H), 3.15 - 3.19 (m, 1 H), 1.28 (d, J = 6.90 Hz, 3 H), 0.92 (dt, J = 8.13, 4.91 Hz, 1 H), 0.49 - 0.58 (m, 2 H), 0.33 - 0.42 (m, 2 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 357。
実施例24
5−アミノ−3−[(4S)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
5−アミノ−3−[(4S)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
実施例29の合成スキーム:
1−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]ブタ−2−イニルベンゾエートの製造
2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシアセトアルデヒド(3.48g,20mmol)の、無水THF(20mL)中における溶液に、プロピニルマグネシウムブロミド(0.5M,THF中,48mL,20mmol)を0℃で窒素下に滴加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。次いで反応にTEA(4.04g,40mmol)および無水安息香酸(6.0g,25mmol)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌し、飽和NH4Cl溶液(50mL)で停止した。この溶液をEtOAc(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1:20 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、1−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]ブタ−2−イニルベンゾエート(化合物24a)5.05gを無色の油として得た。
化合物24a: 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ ppm: 8.06 - 8.15 (m, 2 H), 7.56 - 7.62 (m, 1H), 7.43 - 7.52 (m, 2 H), 5.64 - 5.73 (m, 1 H), 3.89 - 3.98 (m, 2 H), 1.87 (d, J = 2.13 Hz, 3 H), 0.88 (s, 9 H), 0.09 (d, J = 12.30 Hz, 6 H)。
1−(ヒドロキシメチル)ブタ−2−イニルベンゾエートの製造
1−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]ブタ−2−イニルベンゾエート(954mg,3mmol)の、THF(15mL)とMeOH(5mL)の混合物中における溶液に、塩酸(1N,3mL,3mmol)を添加した。この溶液を室温で4時間撹拌し、この溶液にKHCO3(378mg,3mmol)を添加した。反応物を真空中で濃縮し、残留物をEtOAcとH2Oの間で分配した。有機層を分離し、水相をEtOAc(30mL)で2回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮すると1−(ヒドロキシメチル)ブタ−2−イニルベンゾエート(化合物24b)670mgが黄色固体として得られ、それをそのまま次の工程に用いた。
化合物24b: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.05 - 8.19 (m, 2 H), 7.59 (m, 1 H), 7.43 - 7.52 (m, 2 H), 5.63 - 5.73 (m, 1 H), 3.93 (d, J = 5.14 Hz, 2 H), 1.89 (d, J = 2.13 Hz, 3 H)。
1−ホルミルブタ−2−イニルベンゾエートの製造
1−(ヒドロキシメチル)ブタ−2−イニルベンゾエート(224mg,1.1mmol)の、DCM(15mL)中における溶液に、デス・マーチン・ペルヨージナン(Dess-Martin periodinane)(466mg,1.1mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、溶液をシリカパッドにより濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1:20 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、1−ホルミルブタ−2−イニルベンゾエート(化合物24c)202mgを黄色の油として得た。
化合物24c: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 9.50 - 9.59 (m, 1 H), 8.13 - 8.17 (m, 2 H), 7.61 - 7.67 (m, 1 H), 7.47 - 7.53 (m, 2 H), 5.83 - 5.96 (m, 1 H), 1.97 (d, J = 2.51 Hz, 3 H)。
1−[(4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエートの製造
1−ホルミルブタ−2−イニルベンゾエート(2.02g,10.0mmol),(2S)−2−スルファニルプロパン酸(1.06g,10mmol)およびp−TsOH(5mg)の、トルエン(50mL)中における溶液を、共沸脱水のために130℃で2時間加熱し、反応混合物を次いで濃縮し、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:20 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、1−[(4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエート化合物24d−1(ジアステレオマー1)60mg、化合物24d−2(ジアステレオマー2)200mg、化合物24d−3(ジアステレオマー3)200mg、化合物24d−4(ジアステレオマー4)50mgを得た。
化合物24d−1: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.08 (dd, J = 1.13, 8.41 Hz, 2H), 7.62 (m, 1H), 7.48 - 7.53 (m, 2H), 5.81 - 5.89 (m, 1H), 5.58 - 5.67 (m, 1H), 4.08 (d, J = 7.28 Hz, 1H), 1.91 (d, J = 2.01 Hz, 3H), 1.62 (d, J = 7.28 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 291。
化合物24d−2: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.10 - 8.17 (m, 2H), 7.62 - 7.69 (m, 1H), 7.50 - 7.53 (m, 2H), 5.79 - 5.86 (m, 1H), 5.68 (d, J =6.53 Hz, 1H), 4.01-4.10 (m, 1H), 1.91 (d, J =2.26 Hz, 3H), 1.65 (d, J =7.03 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 291。
化合物24d−3: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.15 (dd, J = 1.13, 8.16 Hz, 2H), 7.62-7.67 (m, 1H), 7.49-7.53 (m, 3H), 5.79-5.87 (m, 1H), 5.70 (s, 1H), 4.02-4.13 (m, 1H), 1.91 (d, J = 2.26 Hz, 3H), 1.70 (d, J = 7.03 Hz, 3H).MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 291。
化合物24d−4: MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 291。
1−[(4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエートの製造
1−[(4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエートの製造
1−[(4S)−4−メチル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエート(300mg,1.0mmol,化合物24d−1と化合物24d−2の混合物)の、乾燥THF(15mL)中における溶液に、水素化リチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウム(300mg,1.2mmol)を−78℃で添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。次いで反応にTEA(0.8mL,6.7mmol)、無水酢酸(0.5mL,5.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌し、飽和NH4Cl溶液で停止した。混合物をEtOAc(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、1−[(4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエート(化合物24e)300mgを無色の油として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+ NH4)+]: 352。
1−[(4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエートの製造
5−アミノ−7−ヒドロキシ−3H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(368mg,2mmol)の、CH3CN(30mL)中における溶液に、BSA(1.2g,6mmol)を添加した。混合物を70℃で加熱すると透明な溶液が生成した。溶媒を真空中で除去した。残留物をDCM(15mL)に溶解した。1−[(4S)−5−アセトキシ−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエート(300mg,0.9mmol)およびヨウ化トリメチルシリル(800mg,4mmol)を上記溶液に添加した。反応混合物を40℃で一夜撹拌し、次いで飽和NaHCO3溶液で停止した。この溶液をDCM(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせて飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(1:20 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製して、1−[(4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエート(化合物24f)54mgを無色の油として得た。MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 457。
5−アミノ−3−[(4S)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
1−[(4S)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニルベンゾエート(54mg,0.12mmol)の、メタノール(10mL)中における溶液に、K2CO3(138mg,1.0mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、反応溶液をHOAc(120mg,2.0mmol)でpH7に中和した。反応溶液を濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製および分離して、実施例24−A(ジアステレオマー1)、実施例24−B(ジアステレオマー2)、実施例24−C(ジアステレオマー3)および実施例24−D(ジアステレオマー4)を白色粉末として得た。
実施例24−A:1.4mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.87 (d, J = 9.03 Hz, 1 H), 5.12 (d, J = 6.78 Hz, 1 H), 4.57 - 4.65 (m, 1 H), 4.46 - 4.52 (m, 1 H), 1.84 (d, J = 2.13 Hz, 3 H), 1.29 (d, J = 6.53 Hz, 3 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 355。
実施例24−B:1.6mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.69 (d, J = 6.02 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 3.51 Hz, 1H), 4.40-4.46 (m, 1H), 4.22 (s, 1H), 1.86 (d, J = 2.26 Hz, 2H), 1.25 (d, J = 7.03 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 355。
実施例24−C:1.3mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.67 (d, J = 6.27 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 6.02 Hz, 1H), 4.34-4.39 (m, 1H), 4.16-4.24 (m, 1H), 1.86 (d, J = 2.26 Hz, 3H), 1.27 (d, J = 6.78 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 355。
実施例24−D:1.2mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.85 (d, J = 9.03 Hz, 1H), 5.22 (d, J = 4.27 Hz, 1H), 4.56 (dd, J = 2.07, 4.33 Hz, 1H), 4.49 (dd, J = 6.46, 9.10 Hz, 1H), 1.85 (d, J = 2.26 Hz, 3H), 1.28 (d, J = 6.53 Hz, 3H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 355。
実施例25
3−[4−アリル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
3−[4−アリル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン
実施例25の合成スキーム:
2,2−ジメチル−1,3−オキサチオラン−5−オンの製造
チオグリコール酸(12mL,172.8mmol)に2−メトキシプロペン(64.8mL,691.2mmol)を、0℃で激しく撹拌しながら滴加した。添加が終了した後、混合物を70℃で一夜撹拌した。混合物を室温にまで放冷した。次いで反応混合物をエーテルで希釈し、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで真空中で濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:10−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製すると黄色の油が得られた。この黄色の油を分留して、2,2−ジメチル−1,3−オキサチオラン−5−オン(化合物25a)5.8gをわずかに黄色の油として得た。
化合物25a: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 3.84 (s, 2 H), 1.73 - 1.83 (m, 6 H)。
4−アリル−2,2−ジメチル−1,3−オキサチオラン−5−オンの製造
4−アリル−2,2−ジメチル−1,3−オキサチオラン−5−オンの製造
2,2−ジメチル−1,3−オキサチオラン−5−オン(1.6g,11mmol)の、THF(20mL)中における溶液に、LiHMDS(1.3M,THF中,10mL,13mmol)を−78℃で滴加し、添加後、反応溶液をこの温度に1時間保持した。この溶液に臭化アリル(1.2mL,13.2mmol)を添加した。−78℃で2時間撹拌した後、反応溶液を飽和NH4Cl溶液で停止した。混合物を酢酸エチル(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:20−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、4−アリル−2,2−ジメチル−1,3−オキサチオラン−5−オン(化合物25b)0.8gを無色の油として得た。
化合物25b: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 5.76 - 5.86 (m, 1 H), 5.09 - 5.26 (m, 2 H) ,4.17 - 4.25 (m, 1 H) , 2.97 (dddt, J= 14.68, 5.99, 4.36, 1.41, 1.41 Hz, 1 H) , 2.50 - 2.61 (m, 1 H) , 1.73 - 1.82 (m, 6 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 173。
2−スルファニルペンタ−4−エン酸の製造
4−アリル−2,2−ジメチル−1,3−オキサチオラン−5−オン(0.8g,4.6mmol)の、THF(5mL)中における溶液に、5mlの1M LiOH水溶液を添加した。混合物を室温で一夜撹拌し、次いでHCl水溶液(1N)を慎重に添加することによりpH4〜5の酸性にした。この溶液をエーテル(50mL)で3回抽出し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮して、2−スルファニルペンタ−4−エン酸(化合物25c)0.6gを得た。
化合物25c: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 5.75 - 5.90 (m, 1 H),5.11 - 5.25 (m, 2 H),3.44 - 3.53 (m, 1 H), 2.63 - 2.77 (m, 1 H), 2.48 - 2.60 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI-) [(M-H)-]: 131。
(4−アリル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル)メチルベンゾエートの製造
2−スルファニルペンタ−4−エン酸(0.6g,4.5mmol)および2−オキソエチルベンゾエート(0.9g,5.4mmol)の、DCM(10mL)中における混合物を、50℃で6時間撹拌した。混合物を室温にまで放冷した。次いで反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:10−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、(4−アリル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル)メチルベンゾエート(化合物25d)0.6gをわずかに黄色の油として得た。
化合物25d: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.07 (ddd, J = 9.35, 8.22, 1.00 Hz, 2 H), 7.61 (dd, J = 7.40, 1.13 Hz, 1 H), 7.43 - 7.52 (m, 2 H) ,5.78 - 5.90 (m, 1 H), 5.70 - 5.78 (m, 1 H), 5.14 - 5.28 (m, 2 H), 4.52 - 4.64 (m, 2 H) ,4.07 - 4.17 (m, 1 H) ,2.86 - 2.99 (m, 1 H) ,2.49 - 2.64 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 279。
(4−アリル−5−ヒドロキシ−1,3−オキサチオラン−2−イル)メチルベンゾエートの製造
(4−アリル−5−オキソ−1,3−オキサチオラン−2−イル)メチルベンゾエート(460mg,1.7mmol)の、無水THF(5mL)中における溶液に、水素化リチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウム(1M,THF中,2.5mL,2.5mmol)を−78℃で滴加した。室温で2時間撹拌した後、ピリジン(0.66mL,8.3mmol)、無水酢酸(0.8mL,8.4mmol)およびDMAP(0.6g,5mmol)を添加した。反応混合物を室温で一夜撹拌し、次いで飽和NH4Cl溶液で停止した。この溶液をDCM(50mL)で3回抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:10−1:5 酢酸エチル:石油エーテルで溶離)により精製して、(4−アリル−5−ヒドロキシ−1,3−オキサチオラン−2−イル)メチルベンゾエート(化合物25e)0.5gを無色の油として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+ NH4)+]: 340。
[4−アリル−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチルの製造
5−アミノ−7−ヒドロキシ−3H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン(200mg,1.1mmol)の、CH3CN(12mL)中における溶液に、BSA(1mL,4mmol)を添加した。混合物を60℃で、透明な溶液が生成するまで加熱した。溶媒を真空中で除去した。残留物をDCM(10mL)に溶解した。上記溶液に、(4−アリル−5−ヒドロキシ−1,3−オキサチオラン−2−イル)メチルベンゾエート(354mg,1.1mmol)およびヨウ化トリメチルシリル(0.34mL,2.4mmol)を添加した。室温で一夜撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO3溶液で停止した。この溶液をDCM(50mL)で3回抽出した。有機層を飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濃縮した。残留物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:20 メタノール:ジクロロメタンで溶離)により精製して、[4−アリル−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチルベンゾエート(化合物25f)90mgを無色の油として得た。MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 447。
3−[4−アリル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオンの製造
[4−アリル−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]メチル(90mg,0.2mmol)の、メタノール(5ml)中における溶液に、K2CO3(111mg,0.8mmol)を添加した。室温で一夜撹拌した後、反応物をHOAcでpH7に中和し、濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製して、実施例25−A(ジアステレオマー1)、実施例25−B(ジアステレオマー2)、実施例25−C(ジアステレオマー3)および実施例25−D(ジアステレオマー4)を白色粉末として得た。
実施例25−A: 3.3mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 5.91 (d, J = 8.78 Hz, 1 H), 5.71 - 5.79 (m, 1 H), 5.26 (t, J = 4.52 Hz, 1 H), 5.10 (dd, J = 17.07, 1.51 Hz, 1 H), 5.00 (d, J = 10.29 Hz, 1 H) ,4.62 - 4.69 (m, 1 H), 3.77 (d, J = 4.52 Hz, 2 H), 2.34 - 2.47 (m, 2 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 343。
実施例25−B: 6.3mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.69 (d, J = 6.27 Hz, 1 H), 5.86 (t, J = 4.52 Hz, 1 H), 5.70 - 5.82 (m, 1 H), 4.96 - 5.09 (m, 2 H), 4.11 - 4.19 (m, 1 H), 3.69 (dd, J = 4.52, 2.76 Hz, 2 H), 2.51 - 2.59 (m, 1 H), 2.21 - 2.32 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 343。
実施例25−C: 4.8mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.07 (d, J = 7.53 Hz, 1 H), 5.71 - 5.83 (m, 2 H), 5.14 (dd, J = 17.07, 1.51 Hz, 1 H), 5.03 (d, J = 10.29 Hz, 1 H), 4.60 - 4.67 (m, 1 H), 3.74 - 3.81 (m, 1 H), 3.66 - 3.72 (m, 1 H), 2.50 - 2.59 (m, 1 H), 2.39 (dt, J = 14.93, 7.34 Hz, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 343。
実施例25−D: 3.0mg, 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 6.41 (d, J = 6.53 Hz, 1 H), 5.68 - 5.77 (m, 1 H), 5.32 (s, 1 H), 4.96 - 5.07 (m, 2 H), 3.98 - 4.04 (m, 1 H), 3.89 (t, J = 4.39 Hz, 2 H), 2.47 - 2.55 (m, 1 H), 2.34 - 2.42 (m, 1 H). MS 実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 343。
実施例26
HEK293−Blue−hTLR−7細胞アッセイ
安定HEK293−Blue−hTLR−7細胞系をInvivoGenから購入した(Cat.#:hkb−htlr7,米国カリフォルニア州サンディエゴ)。これらの細胞は、NF−κBの活性化をモニタリングすることによりヒトTLR7の刺激を調べるためにデザインされた。SEAP(secreted embryonic alkaline phosphatase(分泌型胚アルカリホスファターゼ))レポーター遺伝子を、5つのNF−κBおよびAP−1−結合部位に融合したIFN−βミニマルプロモーター(minimal promoter)の制御下においた。HEK−Blue hTLR7細胞をTLR7リガンドで刺激することによりNF−κBおよびAP−1を活性化することによって、SEAPを誘導した。したがって、このレポーターの発現はヒトTLR7を20時間刺激した際にNF−κBプロモーターにより調節された。細胞培養上清SEAPレポーター活性は、QUANTI−Blue(商標)キット(Cat.#:rep−qb1,Invivogen,米国カリフォルニア州サンディエゴ)、すなわちアルカリホスファターゼの存在下で紫/青色に変化する検出媒体、を用いて640nmの波長で決定された。
HEK293−Blue−hTLR−7細胞アッセイ
安定HEK293−Blue−hTLR−7細胞系をInvivoGenから購入した(Cat.#:hkb−htlr7,米国カリフォルニア州サンディエゴ)。これらの細胞は、NF−κBの活性化をモニタリングすることによりヒトTLR7の刺激を調べるためにデザインされた。SEAP(secreted embryonic alkaline phosphatase(分泌型胚アルカリホスファターゼ))レポーター遺伝子を、5つのNF−κBおよびAP−1−結合部位に融合したIFN−βミニマルプロモーター(minimal promoter)の制御下においた。HEK−Blue hTLR7細胞をTLR7リガンドで刺激することによりNF−κBおよびAP−1を活性化することによって、SEAPを誘導した。したがって、このレポーターの発現はヒトTLR7を20時間刺激した際にNF−κBプロモーターにより調節された。細胞培養上清SEAPレポーター活性は、QUANTI−Blue(商標)キット(Cat.#:rep−qb1,Invivogen,米国カリフォルニア州サンディエゴ)、すなわちアルカリホスファターゼの存在下で紫/青色に変化する検出媒体、を用いて640nmの波長で決定された。
HEK293−Blue−hTLR7細胞を、96ウェルプレートにおいて、細胞250,000〜450,000個/mLの密度、180μLの体積で、4.5g/Lのグルコース、50U/mLのペニシリン、50mg/mlのストレプトマイシン、100mg/mLのノルモシン(Normocin)、2mMのL−グルタミン、10%(v/v)の熱不活性化ウシ胎仔血清を含有するダルベッコの改変イーグル培地(DMEM)中において24時間インキュベートした。次いで、系列希釈した被験化合物20μLを添加し、1%の最終DMSOの存在下に37℃でCO2インキュベーター内における20時間のインキュベーションを実施して、HEK293−Blue−hTLR−7細胞をインキュベートした。次いで各ウェルからの上清20μLを、180μLのQuanti−blue基質溶液と共に37℃で2時間インキュベートし、620〜655nmで分光光度計を用いて吸光度を読み取った。TLR7活性化が下流NF−κB活性化をもたらすシグナル伝達経路は広く受け入れられており、したがって類似のレポーターアッセイが同様にTLR7アゴニストを評価するために広く用いられた(Tsuneyasu Kaisho and Takashi Tanaka, Trends in Immunology, Volume 29, Issue 7, July 2008, Pages 329.sci; Hiroaki Hemmi et al, Nature Immunology 3, 196 - 200 (2002)。
本発明化合物のHEK293−hTLR−7アッセイにおけるTLR7アゴニズム活性を表1に挙げる。実施例1〜25の化合物は約4.5μM〜約180μMのEC50をもつことが認められた。
実施例27
式(I)のプロドラッグの代謝
本発明の式(Ia)のプロドラッグから式(I)の化合物への代謝変換を評価するために試験を行なった。式(Ia)のプロドラッグは、それらがプロドラッグとして作用するならば、体内で代謝されて活性な式(I)の化合物および本発明の他の化合物になることができる。肝細胞は、動物またはヒトの体内でのプロドラッグの代謝変換度を査定するためにしばしば用いられる。
式(I)のプロドラッグの代謝
本発明の式(Ia)のプロドラッグから式(I)の化合物への代謝変換を評価するために試験を行なった。式(Ia)のプロドラッグは、それらがプロドラッグとして作用するならば、体内で代謝されて活性な式(I)の化合物および本発明の他の化合物になることができる。肝細胞は、動物またはヒトの体内でのプロドラッグの代謝変換度を査定するためにしばしば用いられる。
プロドラッグである実施例5−A、実施例6−A、実施例11−Aおよび実施例12−Aから対応する活性形態の実施例4−Aおよび実施例10−Aへの代謝変換を評価するために、ヒト肝細胞の存在下で試験を行なった。活性形態の実施例4−Aおよび実施例10−Aの形成をこの試験においてモニターした。比較のために、ファムシクロビル(famciclovir)からペンシクロビル(penciclovir)への代謝変換も査定した。
肝細胞懸濁液
凍結保存肝細胞プレーティング培地(Cat.#:PY−HMD−01)をRILD Research Institute for Liver Diseases(Shanghai) Co.Ltd.から購入した。凍結保存ヒト肝細胞(Cat.#:X008005,Lot#:VRR)をIn Vitro Technologies(メリーランド州ボルチモア)から購入した。
凍結保存肝細胞プレーティング培地(Cat.#:PY−HMD−01)をRILD Research Institute for Liver Diseases(Shanghai) Co.Ltd.から購入した。凍結保存ヒト肝細胞(Cat.#:X008005,Lot#:VRR)をIn Vitro Technologies(メリーランド州ボルチモア)から購入した。
肝細胞懸濁原液を、凍結保存肝細胞からプレーティング培地中に細胞1.8×106個/mLの密度で調製した。
化合物の作業溶液
化合物をDMSOに溶解して50mM原液を作成した。10μLの原液を5mLのプレーティング培地に希釈して、100μMの作業溶液を得た。
化合物の作業溶液
化合物をDMSOに溶解して50mM原液を作成した。10μLの原液を5mLのプレーティング培地に希釈して、100μMの作業溶液を得た。
インキュベーション
24ウェル細胞培養プレート内で200μLの肝細胞懸濁液(イヌ(Cyno)またはヒト)および200μLの作業溶液を混合することにより、反応懸濁液を調製した。最終インキュベーションは細胞0.9×106個/mLおよび化合物50μMを含有していた。上記混合物を、37℃で、加湿した5%CO2雰囲気において、150rpmで振とうしながらインキュベートした。
24ウェル細胞培養プレート内で200μLの肝細胞懸濁液(イヌ(Cyno)またはヒト)および200μLの作業溶液を混合することにより、反応懸濁液を調製した。最終インキュベーションは細胞0.9×106個/mLおよび化合物50μMを含有していた。上記混合物を、37℃で、加湿した5%CO2雰囲気において、150rpmで振とうしながらインキュベートした。
分析用試料の調製
180分間のインキュベーション後、200μLのインキュベーション混合物を1.5mLチューブへ移し、400μLの停止溶液(0.2μMのトルブタミド(Tolbutamide)を内部標準として含む氷冷アセトニトリル)で停止した。試料を12000rpmで10分間遠心し、得られた上清をLC−MS/MS分析した。
180分間のインキュベーション後、200μLのインキュベーション混合物を1.5mLチューブへ移し、400μLの停止溶液(0.2μMのトルブタミド(Tolbutamide)を内部標準として含む氷冷アセトニトリル)で停止した。試料を12000rpmで10分間遠心し、得られた上清をLC−MS/MS分析した。
検量曲線を下記の方法で作成した。200μLの細胞懸濁液(細胞180万個/mLの細胞密度)に、198μLの肝細胞プレーティング培地、およびDMSO中の適宜な濃度の化合物2μLを添加した。試料を十分に混合し、200μLの混合物を400μLの停止溶液(前記を参照)へ移した。標準曲線の範囲は1μMから25μMである。
生物学的分析
化合物をAPI5500 LC−MC/MC装置によりESI−Positive MRMモードで定量した。プロドラッグの変換および代謝産物生成の結果を表2にまとめる。
化合物をAPI5500 LC−MC/MC装置によりESI−Positive MRMモードで定量した。プロドラッグの変換および代謝産物生成の結果を表2にまとめる。
ヒト肝細胞において、実施例5−A、実施例6−A、実施例11−Aおよび実施例12−Aの化合物ならびにファムシクロビルは代謝されて、それぞれ対応する活性代謝物の実施例4−Aおよび実施例10−Aおよびペンシクロビルを生成した。
実施例28
TLR7アゴニストである実施例4−AはマウスTLR7を活性化する
InvivoGenから購入した安定HEK293−Blue−mTLR7細胞系(Cat.#:hkb−mtlr7,米国カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて、TLR7アゴニストである実施例4−Aの力価をマウスTLR7活性化において査定した。実施例26に記載したHEK293−Blue−hTLR7と同様に、HEK293−Blue−mTLR7はNF−κBの活性化をモニタリングすることによりマウスTLR7の刺激を調べるためにデザインされた。SEAPレポーター遺伝子を5つのNF−κBおよびAP−1−結合部位に融合したIFN−βミニマルプロモーターの制御下においた。TLR7リガンドでマウスTLR7を刺激した際のNF−κBおよびAP−1の活性化により、SEAPの発現を誘導した。細胞培養上清におけるSEAPの発現は、QUANTI−Blue(商標)キット(Cat.#:rep−qb1,Invivogen,米国カリフォルニア州サンディエゴ)、すなわちアルカリホスファターゼの存在下で紫/青色に変化する検出媒体、を用いて640nmの波長で決定された。
TLR7アゴニストである実施例4−AはマウスTLR7を活性化する
InvivoGenから購入した安定HEK293−Blue−mTLR7細胞系(Cat.#:hkb−mtlr7,米国カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて、TLR7アゴニストである実施例4−Aの力価をマウスTLR7活性化において査定した。実施例26に記載したHEK293−Blue−hTLR7と同様に、HEK293−Blue−mTLR7はNF−κBの活性化をモニタリングすることによりマウスTLR7の刺激を調べるためにデザインされた。SEAPレポーター遺伝子を5つのNF−κBおよびAP−1−結合部位に融合したIFN−βミニマルプロモーターの制御下においた。TLR7リガンドでマウスTLR7を刺激した際のNF−κBおよびAP−1の活性化により、SEAPの発現を誘導した。細胞培養上清におけるSEAPの発現は、QUANTI−Blue(商標)キット(Cat.#:rep−qb1,Invivogen,米国カリフォルニア州サンディエゴ)、すなわちアルカリホスファターゼの存在下で紫/青色に変化する検出媒体、を用いて640nmの波長で決定された。
HEK293−Blue−mTLR7細胞を、96ウェルプレートにおいて、細胞250,000〜450,000個/mLの密度、180μLの体積で、4.5g/Lのグルコース、50U/mLのペニシリン、50mg/mlのストレプトマイシン、100mg/mLのノルモシン、2mMのL−グルタミン、10%(v/v)の熱不活性化ウシ胎仔血清を含有するダルベッコの改変イーグル培地(DMEM)中において24時間インキュベートした。次いで、系列希釈した被験化合物20μLと共に、1%の最終DMSOの存在下に37℃でCO2インキュベーター内において20時間、HEK293−Blue−mTLR−7細胞をインキュベートした。次いで各ウェルからの上清20μLを、180μLのQuanti−blue基質溶液と共に37℃で2時間インキュベートし、640nmで分光光度計を用いて吸光度を読み取った。
図1に示すように、実施例4−Aは用量依存的にマウスTLR7を活性化し、7.8μMのEC50をもつ。
実施例29
実施例6−AはAAV−HBVモデルにおいてHBV DNAおよびHBsAgを減少させる
AAV−HBVマウスモデルを用いて実施例6−Aをそれのインビボ抗ウイルス有効性について評価した。このHBV感染のマウスモデルは、複製可能なHBV(B型肝炎ウイルス)ゲノムを保有する組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)(AAV−HBV)をC57BL/6マウスに注射することにより作製された。感染後3週間で、高レベルのHBVウイルスマーカー、たとえばHBVゲノムDNAおよびHBsAg(HBV表面抗原)が感染マウスの血清中に検出された。持続性HBVウイルス血症および十分にコンピテントな免疫系を備えたこのAAV−HBVモデルは、実施例6−Aのインビボ有効性を調べるために適切である。
実施例29
実施例6−AはAAV−HBVモデルにおいてHBV DNAおよびHBsAgを減少させる
AAV−HBVマウスモデルを用いて実施例6−Aをそれのインビボ抗ウイルス有効性について評価した。このHBV感染のマウスモデルは、複製可能なHBV(B型肝炎ウイルス)ゲノムを保有する組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)(AAV−HBV)をC57BL/6マウスに注射することにより作製された。感染後3週間で、高レベルのHBVウイルスマーカー、たとえばHBVゲノムDNAおよびHBsAg(HBV表面抗原)が感染マウスの血清中に検出された。持続性HBVウイルス血症および十分にコンピテントな免疫系を備えたこのAAV−HBVモデルは、実施例6−Aのインビボ有効性を調べるために適切である。
AAV−HBVモデルを樹立するために、特定病原体を含まない合計15匹の4週齢雄C57BL/6マウスをShanghai Laboratory Animal Center of Chinese Academy of Sciences(SLAC)から購入し、所内動物飼育ガイドライン(Institutional Animal Care guideline)に従って、動物飼育施設で個別換気ケージ内において管理した温度および照明下で飼育した。AAV−HBVウイルス原液をBeijing FivePlus Molecular Medicine Institute(中国北京)から入手した。C57BL/6マウスに緩衝食塩水中200μLの組換えウイルスを尾静脈注射により注射した。マウスを感染後14日目に採血して、血清中のHBsAg、HBeAg、およびHBVゲノムDNAをモニターした。感染後29日目に、15匹のマウスをそれらのHBVバイオマーカーレベルに基づいてランダムに3グループに入れ、表3に示す処理の実施を開始した。
グループ1のマウスを、ビヒクルプラセボ(水中、2%のKlucel LF、0.1%のポリソルベート80、および0.1%のパラベン)で処理した;グループ2および3のマウスを、それぞれ30mg/kgおよび100mg/kgの実施例6−Aで隔日(QOD)処理した。すべてのマウスに合計6週間、経口投与した。血清試料を週2回採集してHBVバイオマーカーをモニターした。血清HBsAgはCLIAキット(Autobio Diagnostics Co., Ltd,中国鄭州)を用いて製造業者の指示に従って測定された。HBsAgの検出下限は0.1ng/mLであった。500倍の血清希釈(HBsAgについて)を用いて標準曲線の直線範囲内の数値を得た。血清HBV DNAは、MagNA Pure 96 DNAおよびViral NA Small Volume Kit(Roche)を用いて製造業者の指示に従って抽出された。ヌクレオチド2969から3096までの128bp HBVゲノム領域の特異的な増幅および検出のためのHBV特異的プライマーおよびプローブのセットを用いて、DNA試料をリアルタイム定量PCR(qPCR)により分析した。
図2に示すように、6週間の処理後に、実施例6−Aは30mg/kgでHBV DNAの2−log以上の低減およびHBsAgの0.8−log以上の低減を誘導した。より高い100mg/kgの用量で、実施例6−Aは処理終了時にHBV DNAを3−log以上、HBsAgを2.4−log以上、低減した。この試験の結果は、実施例6−Aのインビボ抗ウイルス有効性を明瞭に立証し、本発明の化合物が感染性疾患に対する新規療法を開発する可能性を強調する。
Claims (29)
- 式(I)の化合物
R1は、ヒドロキシであり;
R2およびR3は、独立して、水素、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、フェニルおよびチオフェニルから選択され;
R6は、水素、C1−6アルコキシルカルボニルまたはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、メチル、シクロプロピルおよびアリルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリル、フェニル、3−チオフェニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素、エトキシカルボニルまたはアセチルである;
請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素またはC1−6アルキルカルボニルである;
請求項1もしくは2に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素、メチルおよびアリルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素またはアセチルである;
請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R2およびR3が、独立して、水素およびC1−6アルキルから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- R2およびR3が、独立して、水素およびメチルから選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- R4およびR5が、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- R6が水素である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素およびC1−6アルキルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素である;
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R1が、ヒドロキシであり;
R2およびR3が、独立して、水素およびメチルから選択され;
R4およびR5が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R6が、水素である;
請求項10に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - 下記のものから選択される請求項1に記載の化合物:
5−アミノ−3−[2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2,7−ジオキソ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(3−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−プロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
および3−[4−アリル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−5−アミノ−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - 下記のものから選択される請求項12に記載の化合物:
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロピル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシプロパ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−3−エニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシペンチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[ヒドロキシ(2−チエニル)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
5−アミノ−3−[(4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシプロピル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
および5−アミノ−3−[(2S,4S)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−4−メチル−1,3−オキサチオラン−5−イル]−6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - 式(Ia)の化合物
R7およびR8は、独立して、水素、C2−6アルケニルおよびC1−6アルキルから選択され;
R9およびR10は、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−7シクロアルキルC2−6アルキニル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニルおよび2−チオフェニルから選択され;
R11は、水素またはC1−6アルキルカルボニルである]
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R7およびR8が、独立して、水素、メチルおよびアリルから選択され;
R9およびR10が、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、シクロプロピル、エチニル、1−プロピニル、2−シクロプロピルエチニル、アリルおよび2−チオフェニルから選択され;
R11が、水素またはアセチルである;
請求項14に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R7およびR8が、水素であり;
R9およびR10が、独立して、水素、C2−6アルキニルおよびC3−7シクロアルキルから選択され;
R11が、水素またはC1−6アルキルカルボニルである;
請求項14または15に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - R7およびR8が、水素であり;
R9およびR10が、独立して、水素、1−プロピニルおよびシクロプロピルから選択され;
R11が、水素またはアセチルである;
請求項14〜16のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - 下記のものから選択される、請求項14〜17のいずれか1項に記載の化合物:
5−アミノ−3−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
[[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]−シクロプロピル−メチル]アセテート;
5−アミノ−3−[(2S,5R)−2−(1−ヒドロキシブタ−2−イニル)−1,3−オキサチオラン−5−イル]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−オン;
および1−[(2S,5R)−5−(5−アミノ−2−オキソ−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−オキサチオラン−2−イル]ブタ−2−イニル アセテート;
またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。 - 下記の工程を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物の製造方法:
(a)式(IX)の化合物
(b)式(XV)の化合物
(c)式(XIX)の化合物
(d)式(XXII)の化合物
(e)式(XXIII)の化合物
(f)式(XXIX)の化合物
前記式中のR2、R3、R4、R5、R6、R9およびR10は請求項1〜18のいずれか1項に定めたものである。 - 療法活性物質として使用するための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物および療法不活性キャリヤーを含む、医薬組成物。
- B型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物の使用。
- B型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための医薬の調製のための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物の使用。
- TLR7アゴニストとしての、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物の使用。
- インターフェロン−αの産生を誘導するための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物の使用。
- B型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- 請求項19に記載の方法に従って製造した、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、エナンチオマーもしくはジアステレオマー。
- B型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための方法であって、療法有効量の請求項1〜18のいずれか1項に定義される化合物を投与することを含む方法。
- 前記の発明。
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