JP2017528124A - ベータ−(1,4)−n−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼ又はその突然変異体を用いる糖タンパク質の改変方法 - Google Patents
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- C12Y204/01—Hexosyltransferases (2.4.1)
- C12Y204/01092—(N-acetylneuraminyl)-galactosylglucosylceramide N-acetylgalactosaminyltransferase (2.4.1.92)
Abstract
Description
(i)末端GlcNAc部分を含むグリカンは式(1)又は(2):
(式中:
bは0又は1であり;
dは0又は1であり;
eは0又は1であり;
Gは単糖類、又は2〜20の糖部分を含む直鎖又は分岐オリゴ糖である)
に従い、
(ii)糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucは式(3):
(式中:
aは0又は1であり;
Nucはヌクレオチドであり;
Uは[C(R1)2]n又は[C(R1)2]p−O−[C(R1)2C(R1)2O]o−[C(R1)2]qであり、ここで、nは0〜24の範囲の整数であり;oは0〜12の範囲の整数であり;p及びqは独立して0、1又は2であり;R1は独立してH、F、Cl、Br、I及び任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基からなる群から選択され;
TはC3〜C12(ヘテロ)アリーレン基であり、ここで(ヘテロ)アリーレン基は任意選択で置換されていてもよく;
Aは、
(a)−N3
(b)−C(O)R3
(ここでR3は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(c)−C≡C−R4
(ここでR4は水素又は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(d)−SH
(e)−SC(O)R8
(ここでR8は任意選択で置換されていてもよいC1からC24アルキル基である);
(f)−SC(V)OR8
(ここでVはO又はSであり、R8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(g)−X
(ここでXはF、Cl、Br及びIからなる群から選択される);
(h)−OS(O)2R5
(ここでR5はC1〜C24アルキル基、C6〜C24アリール基、C7〜C24アルキルアリール基及びC7〜C24アリールアルキル基からなる群から選択され、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基は任意選択で置換されていてもよい);
(i)R11
(ここでR11は任意選択で置換されていてもよいC2〜C24アルキル基である);
(j)R12s
(ここでR12は任意選択で置換されていてもよい末端C2〜C24アルケニル基である);
(k)R13
(ここでR13は任意選択で置換されていてもよい末端C3〜C24アレニル基である)
からなる群から選択される)
に従う、方法に関する。
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるとき、動詞「含む」及びその活用形態は、その非限定的な意味で使用されており、その単語の後に記載される事項が包含されるが、具体的に述べられていない事項が排除されないことを意味する。更に、不定冠詞によるある要素への言及は、文脈から1つ及び1つのみの要素が存在することが明白に求められない限り、1つより多くの要素が存在する可能性を排除しない。したがって、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は通常「少なくとも1つ」を意味する。
本発明の文脈において、タンパク質又はタンパク質断片はアミノ酸配列によって表される。
本発明は、改変された糖タンパク質を得るための、糖タンパク質の改変のインビトロ方法に関し、上記方法はβ−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼを使用する。方法はインビトロ方法であることが好ましい。特に、本発明は糖タンパク質の改変方法に関し、この方法は、末端GlcNAc部分を含むグリカンを含む糖タンパク質を、β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼ又はその突然変異体の存在下で、より特定的にはその作用の下で、糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucと接触させるステップを含み、
ここで:
(i)末端GlcNAc部分を含むグリカンは式(1)又は(2):
(式中:
bは0又は1であり;
dは0又は1であり;
eは0又は1であり;
Gは単糖類、又は2〜20の糖部分を含む直鎖若しくは分岐オリゴ糖である)
に従い、
(ii)糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucは式(3):
(式中:
aは0又は1であり;
Nucはヌクレオチドであり;
Uは[C(R1)2]n又は[C(R1)2]p−O−[C(R1)2C(R1)2O]o−[C(R1)2]qであり、ここでnは0〜24の範囲の整数であり;oは0〜12の範囲の整数であり;p及びqは独立して0、1又は2であり;R1はH、F、Cl、Br、I及び任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基からなる群から独立して選択され;
TはC3〜C12(ヘテロ)アリーレン基であり、ここで(ヘテロ)アリーレン基は任意選択で置換されていてもよく;
Aは、
(a)−N3
(b)−C(O)R3
(ここでR3は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(c)−C≡C−R4
(ここでR4は水素又は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(d)−SH
(e)−SC(O)R8
(ここでR8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(f)−SC(V)OR8
(ここでVはO又はSであり、R8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(g)−X
(ここでXはF、Cl、Br及びIからなる群から選択される);
(h)−OS(O)2R5
(ここでR5はC1〜C24アルキル基、C6〜C24アリール基、C7〜C24アルキルアリール基及びC7〜C24アリールアルキル基からなる群から選択され、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基は任意選択で置換されていてもよい);
(i)R11
(ここで、R11は任意選択で置換されていてもよいC2〜C24アルキル基である);
(j)R12
(ここでR12は任意選択で置換されていてもよい末端C2〜C24アルケニル基である);
(k)R13
(ここでR13は任意選択で置換されていてもよい末端C3〜C24アレニル基である)
からなる群から選択される)
に従う。
(式中:
b、d、e及びGは上記定義の通りであり;
Su(A)は式(6)に従う糖誘導体である):
(式中:
a、U、A及びTは上記定義の通りである)。
(1)末端GlcNAc部分を含むグリカンを含む糖タンパク質を用意するステップであり、ここで末端GlcNAc部分を含むグリカンは上記定義の式(1)又は(2)に従う、ステップ;及び
(2)β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼ又はその突然変異体の存在下で上記糖タンパク質を糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucと接触させるステップであり、ここでSu(A)−Nucは上記定義の式(3)に従う、ステップ
を含む、方法にも関する。
本発明の方法は、β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼ、又はその突然変異体の存在下で、より特定的にはその作用の下で、末端GlcNAc部分を含むグリカンを含む糖タンパク質を、糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucと接触させるステップを含む。第2の態様において、本発明は、本明細書に記載されているβ−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼの突然変異体に関し、これは本発明の方法を実施するために特に設計されている。β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼの突然変異体は天然のβ−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼに由来する。β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼは、本明細書中で、β−(1,4)−GalNAcT酵素、又はβ−(1,4)−GalNAcT、又はGalNAcTとも称される。用語「β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼ、又はその突然変異体」は、β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼであるか、又はそれに由来するグリコシルトランスフェラーゼを指す。
本発明の方法において改変される糖タンパク質はグリカンを含み、上記グリカンは末端GlcNAc部分、即ちグリカンの非還元末端に存在するGlc−NAc部分を含む。上記グリカンは1又は複数の単糖類部分を含み、直鎖状でも分岐状でもよい。末端GlcNAc部分を含むグリカンは式(1)又は(2):
(式中:
bは0又は1であり;
dは0又は1であり;
eは0又は1であり;
Gは単糖類、又は2〜20の糖部分を含む直鎖若しくは分岐オリゴ糖である)
に従う。
(式中、bは0又は1である)
に従うグリカンであることが更に好ましい。
(式中:
b、d、e及びG、並びにそれらの好ましい実施形態は上記定義の通りであり;
yは1〜24の範囲の整数であり;
Prはタンパク質である)
に従う。
(1)末端GlcNAc部分を含むグリカンを含む糖タンパク質を用意するステップであり、ここで末端GlcNAc部分を含むグリカンは上記で定義された式(1)又は(2)に従う、ステップ;及び
(2)β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼ又はその突然変異体の存在下で上記糖タンパク質を糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucと接触させるステップであり、ここでSu(A)−Nucは上記で定義された式(3)に従う、ステップ
を含む、糖タンパク質の改変方法にも関する。
(1a)スワインソニンの存在下における宿主生物での糖タンパク質の発現;及び
(1b)式(26)のグリカンを含む糖タンパク質を得るための、得られた糖タンパク質のシアリダーゼ及び/又はβ−ガラクトシダーゼによる処理
のステップを含む方法によって提供されることが更に好ましい。
本発明の糖タンパク質の改変のための方法において、式(1)又は(2)に従うグリカンを含む糖タンパク質を、(突然変異体)β−(1,4)−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼの作用の下で、糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucと接触させる。糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucは式(3):
(式中:
aは0又は1であり;
Nucはヌクレオチドであり;
Uは[C(R1)2]n又は[C(R1)2]p−O−[C(R1)2C(R1)2O]o−[C(R1)2]qであり、ここでnは0〜24の範囲の整数であり;oは0〜12の範囲の整数であり;p及びqは独立して0、1又は2であり;R1はH、F、Cl、Br、I及び任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基からなる群から独立して選択され;
TはC3〜C12(ヘテロ)アリーレン基であり、ここで(ヘテロ)アリーレン基は任意選択で置換されていてもよく;
Aは、
(a)−N3
(b)−C(O)R3
(ここでR3は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(c)−C≡C−R4
(ここでR4は水素又は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(d)−SH
(e)−SC(O)R8
(ここでR8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(f)−SC(V)OR8
(ここでVはO又はSであり、R8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(g)−X
(ここでXはF、Cl、Br及びIからなる群から選択される);
(h)−OS(O)2R5
(ここでR5はC1〜C24アルキル基、C6〜C24アリール基、C7〜C24アルキルアリール基及びC7〜C24アリールアルキル基からなる群から選択され、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基は任意選択で置換されていてもよい);
(i)R11
(ここでR11は任意選択で置換されていてもよいC2〜C24アルキル基である);
(j)R12
(ここでR12は任意選択で置換されていてもよい末端C2〜C24アルケニル基である);
(k)R13
(ここでR13は任意選択で置換されていてもよい末端C3〜C24アレニル基である)
からなる群から選択される)
に従う。
(式中、U、a、T及びAは上記定義の通りである)
である。
(式中:
XはF、Cl、Br又はIであり;
VはO又はSであり;
R8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基であり;
rは0又は1であり;
sは1〜10の範囲の整数であり;
tは1〜10の範囲の整数であり;
uは0〜10の範囲の整数である)
に従う。
(式中、p及びqは独立して0、1又は2である)
に従う。
(式中:
Nuc、A及びR2、並びにこれらの好ましい実施形態は(3)について上記定義の通りであり;
mは0、1、2、3又は4であり;
R6はH及び任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基からなる群から選択される)に従う。
初期の評価のために、5つの特定の配列、特にUniprot受託番号:Q9GUM2(C.エレガンス;本明細書中では配列番号2として識別される)、U1MEV9(豚回虫(A.suum);本明細書中では配列番号3として識別される)、Q6J4T9(イラクサギンウワバ(T.ni);本明細書中では配列番号4として識別される)、Q7KN92(キイロショウジョウバエ(D.melanogaster);本明細書中では配列番号5として識別される)及びQ6L9W6(ヒト(H.sapiens))を選択した。
C.エレガンス(配列番号6で識別されるCeGalNAcT[30−383])
KIPSLYENLTIGSSTLIADVDAMEAVLGNTASTSDDLLDTWNSTFSPISEVNQTSFMEDIRPILFPDNQTLQFCNQTPPHLVGPIRVFLDEPDFKTLEKIYPDTHAGGHGMPKDCVARHRVAIIVPYRDREAHLRIMLHNLHSLLAKQQLDYAIFIVEQVANQTFNRGKLMNVGYDVASRLYPWQCFIFHDVDLLPEDDRNLYTCPIQPRHMSVAIDKFNYKLPYSAIFGGISALTKDHLKKINGFSNDFWGWGGEDDDLATRTSMAGLKVSRYPTQIARYKMIKHSTEATNPVNKCRYKIMGQTKRRWTRDGLSNLKYKLVNLELKPLYTRAVVDLLEKDCRRELRRDFPTCF
豚回虫(配列番号7で識別されるAsGalNAcT[30−383])
DYSFWSPAFIISAPKTLTTLQPFSQSTSTNDLAVSALESVEFSMLDNSSILHASDNWTNDELVMRAQNENLQLCPMTPPALVGPIKVWMDAPSFAELERLYPFLEPGGHGMPTACRARHRVAIVVPYRDRESHLRTFLHNLHSLLTKQQLDYAIFVVEQTANETFNRAKLMNVGYAEAIRLYDWRCFIFHDVDLLPEDDRNLYSCPDEPRHMSVAVDKFNYKLPYGSIFGGISALTREQFEGINGFSNDYWGWGGEDDDLSTRVTLAGYKISRYPAEIARYKMIKHNSEKKNPVNRCRYKLMSATKSRWRNDGLSSLSYDLISLGRLPLYTHIKVDLLEKQSRRYLRTHGFPTC
イラクサギンウワバ(配列番号8で識別されるTnGalNAcT[33−421])
SPLRTYLYTPLYNATQPTLRNVERLAANWPKKIPSNYIEDSEEYSIKNISLSNHTTRASVVHPPSSITETASKLDKNMTIQDGAFAMISPTPLLITKLMDSIKSYVTTEDGVKKAEAVVTLPLCDSMPPDLGPITLNKTELELEWVEKKFPEVEWGGRYSPPNCTARHRVAIIVPYRDRQQHLAIFLNHMHPFLMKQQIEYGIFIVEQEGNKDFNRAKLMNVGFVESQKLVAEGWQCFVFHDIDLLPLDTRNLYSCPRQPRHMSASIDKLHFKLPYEDIFGGVSAMTLEQFTRVNGFSNKYWGWGGEDDDMSYRLKKINYHIARYKMSIARYAMLDHKKSTPNPKRYQLLSQTSKTFQKDGLSTLEYELVQVVQYHLYTHILVNIDERS
キイロショウジョウバエ(配列番号9で識別されるDmGalNAcT[47−403])
HKYAHIYGNASSDGAGGSEASRLPASPLALSKDRERDQELNGGPNSTIRTVIATANFTSIPQDLTRFLLGTKKFLPPRQKSTSALLANCTDPDPRDGGPITPNTTLESLDVIEAELGPLLRPGGAFEPENCNAQHHVAIVVPFRDRYAHLLLFLRNIHPFLMKQRIAYRIFIVEQTNGKPFNRAAMMNIGYLEALKLYQWDCFIFHDVDLLPLDDRNLYNCPRQPRHMSVAIDTLNFRLPYRSIFGGVSAMTREHFQAVNGFSNSFFGWGGEDDDMSNRLKHANLFISRYPVNIARYKMLKHQKEKANPKRYENLQNGMSKIEQDGINSIKYSIYSIKQFPTFTWYLAELKNSERKS
ヒト(配列番号24で識別されるHuGalNAcT[57−998])
RYGSWRELAKALASRNIPAVDPHLQFYHPQRLSLEDHDIDQGVSSNSSYLKWNKPVPWLSEFRGRANLHVFEDWCGSSIQQLRRNLHFPLYPHIRTTLRKLAVSPKWTNYGLRIFGYLHPFTDGKIQFAIAADDNAEFWLSLDDQVSGLQLLASVGKTGKEWTAPGEFGKFRSQISKPVSLSASHRYYFEVLHKQNEEGTDHVEVAWRRNDPGAKFTIIDSLSLSLFTNETFLQMDEVGHIPQTAASHVDSSNALPRDEQPPADMLRPDPRDTLYRVPLIPKSHLRHVLPDCPYKPSYLVDGLPLQRYQGLRFVHLSFVYPNDYTRLSHMETHNKCFYQENAYYQDRFSFQEYIKIDQPEKQGLEQPGFEENLLEESQYGEVAEETPASNNQNARMLEGRQTPASTLEQDATDYRLRSLRKLLAQPREGLLAPFSKRNSTASFPGRTSHIPVQQPEKRKQKPSPEPSQDSPHSDKWPPGHPVKNLPQMRGPRPRPAGDSPRKTQWLNQVESYIAEQRRGDRMRPQAPGRGWHGEEEVVAAAGQEGQVEGEEEGEEEEEEEDMSEVFEYVPVFDPVVNWDQTFSARNLDFQALRTDWIDLSCNTSGNLLLPEQEALEVTRVFLKKLNQRSRGRYQLQRIVNVEKRQDQLRGGRYLLELELLEQGQRVVRLSEYVSARGWQGIDPAGGEEVEARNLQGLVWDPHNRRRQVLNTRAQEPKLCWPQGFSWSHRAVVHFVVPVKNQARWVQQFIKDMENLFQVTGDPHFNIVITDYSSEDMDVEMALKRSKLRSYQYVKLSGNFERSAGLQAGIDLVKDPHSIIFLCDLHIHFPAGVIDAIRKHCVEGKMAFAPMVMRLHCGATPQWPEGYWEVNGFGLLGIYKSDLDRIGGMNTKEFRDRWGGEDWELLDRILQGLDVERLSLRNFFHHFHSKRGMWSRRQMKTL
CeGalNAcTとGalTの配列アラインメントに基づいて、3つの活性部位突然変異体を、イソロイシン257からロイシン、メチオニン又はアラニンへの突然変異(下線)によって設計した。
配列番号10で識別されるCeGalNacT(30−383;I257L)
KIPSLYENLTIGSSTLIADVDAMEAVLGNTASTSDDLLDTWNSTFSPISEVNQTSFMEDIRPILFPDNQTLQFCNQTPPHLVGPIRVFLDEPDFKTLEKIYPDTHAGGHGMPKDCVARHRVAIIVPYRDREAHLRIMLHNLHSLLAKQQLDYAIFIVEQVANQTFNRGKLMNVGYDVASRLYPWQCFIFHDVDLLPEDDRNLYTCPIQPRHMSVAIDKFNYKLPYSALFGGISALTKDHLKKINGFSNDFWGWGGEDDDLATRTSMAGLKVSRYPTQIARYKMIKHSTEATNPVNKCRYKIMGQTKRRWTRDGLSNLKYKLVNLELKPLYTRAVVDLLEKDCRRELRRDFPTCF
配列番号11で識別されるCeGalNAcT(30−383;I257M)
KIPSLYENLTIGSSTLIADVDAMEAVLGNTASTSDDLLDTWNSTFSPISEVNQTSFMEDIRPILFPDNQTLQFCNQTPPHLVGPIRVFLDEPDFKTLEKIYPDTHAGGHGMPKDCVARHRVAIIVPYRDREAHLRIMLHNLHSLLAKQQLDYAIFIVEQVANQTFNRGKLMNVGYDVASRLYPWQCFIFHDVDLLPEDDRNLYTCPIQPRHMSVAIDKFNYKLPYSAMFGGISALTKDHLKKINGFSNDFWGWGGEDDDLATRTSMAGLKVSRYPTQIARYKMIKHSTEATNPVNKCRYKIMGQTKRRWTRDGLSNLKYKLVNLELKPLYTRAVVDLLEKDCRRELRRDFPTCF
配列番号12で識別されるCeGalNacT(30−383;I257A)
KIPSLYENLTIGSSTLIADVDAMEAVLGNTASTSDDLLDTWNSTFSPISEVNQTSFMEDIRPILFPDNQTLQFCNQTPPHLVGPIRVFLDEPDFKTLEKIYPDTHAGGHGMPKDCVARHRVAIIVPYRDREAHLRIMLHNLHSLLAKQQLDYAIFIVEQVANQTFNRGKLMNVGYDVASRLYPWQCFIFHDVDLLPEDDRNLYTCPIQPRHMSVAIDKFNYKLPYSAAFGGISALTKDHLKKINGFSNDFWGWGGEDDDLATRTSMAGLKVSRYPTQIARYKMIKHSTEATNPVNKCRYKIMGQTKRRWTRDGLSNLKYKLVNLELKPLYTRAVVDLLEKDCRRELRRDFPTCF
メチオニン312からヒスチジンへの突然変異によってCeGalNAcT突然変異体を設計した。
配列番号13で識別されるCeGalNacT(30−383;M312H)
KIPSLYENLTIGSSTLIADVDAMEAVLGNTASTSDDLLDTWNSTFSPISEVNQTSFMEDIRPILFPDNQTLQFCNQTPPHLVGPIRVFLDEPDFKTLEKIYPDTHAGGHGMPKDCVARHRVAIIVPYRDREAHLRIMLHNLHSLLAKQQLDYAIFIVEQVANQTFNRGKLMNVGYDVASRLYPWQCFIFHDVDLLPEDDRNLYTCPIQPRHMSVAIDKFNYKLPYSAIFGGISALTKDHLKKINGFSNDFWGWGGEDDDLATRTSMAGLKVSRYPTQIARYKHIKHSTEATNPVNKCRYKIMGQTKRRWTRDGLSNLKYKLVNLELKPLYTRAVVDLLEKDCRRELRRDFPTCF
C−末端His6−タグが付いたCeGalNAcTを設計した(CeGalNAcT−His6)。
配列番号14で識別されるCeGalNAcT(30−383)−His6)
KIPSLYENLTIGSSTLIADVDAMEAVLGNTASTSDDLLDTWNSTFSPISEVNQTSFMEDIRPILFPDNQTLQFCNQTPPHLVGPIRVFLDEPDFKTLEKIYPDTHAGGHGMPKDCVARHRVAIIVPYRDREAHLRIMLHNLHSLLAKQQLDYAIFIVEQVANQTFNRGKLMNVGYDVASRLYPWQCFIFHDVDLLPEDDRNLYTCPIQPRHMSVAIDKFNYKLPYSAIFGGISALTKDHLKKINGFSNDFWGWGGEDDDLATRTSMAGLKVSRYPTQIARYKMIKHSTEATNPVNKCRYKIMGQTKRRWTRDGLSNLKYKLVNLELKPLYTRAVVDLLEKDCRRELRRDFPTCFHHHHHH
Evitria(チューリッヒ、スイス)により20mLの規模でタンパク質をCHO K1細胞内で一過性に発現させた。図5及び図6に可視化したように、HuGalNAcTを除く全てのGalNAcTが十分に発現した。
精製プロトコルはSPカラム(GE Healthcare)でのカチオン交換とそれに続くサイズ排除を基にした。
典型的な精製実験において、CHO上清を0.45μM孔径のフィルターに通してろ過し、使用前に緩衝液A(20mMトリス緩衝液、20mMイミダゾール、500mMのNaCl、pH7.5)で平衡化させたNi−NTAカラム(GE Healthcare、5mL)にかけた。ろ過の前、カラムに対する非特異的な結合を最小にするために、イミダゾールを最終濃度20mMまでCHO上清に加えた。最初にカラムを緩衝液A(50mL)で洗浄した。保持されたタンパク質は、緩衝液B(20mMトリス、500mMのNaCl、250mMイミダゾール、pH7.5、10mL)で溶出した。画分をポリアクリルアミドゲル(12%)上SDS−PAGEで分析し、精製された標的タンパク質を含有する画分を合わせ、4℃で一晩行った透析により緩衝液を20mMトリス(pH7.5)に交換した。精製されたタンパク質は更に使用するまで−80℃に保存した。注意:モノマー性及び二量体性のCeGalNAcT−His6種の同定のためには(上に記載したように)追加のSEC精製を実施した。
乾燥DMSO(5mL)中2−ブロモ−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(950mg、4.68mmol)の溶液に、アジ化ナトリウム(365mg、5.62mmol)を加えた。一晩室温で撹拌した後、反応混合物を水(150mL)中に注ぎ入れた。層を分離し、ジクロロメタンを有機層に加え、層を硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧下(300mbar)35℃で除去して、粗製2−アジド−2,2−ジフルオロ酢酸エチル(250mg、1.51mmol、32%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ4.41(q,J=7.2hz,2H)、1.38(t,J=6.9Hz,3H)。
参照により組み込まれるLinhardtら、J.Org.Chem.2012、77、1449〜1456にD−グルコサミンについて記載された手順に従って、D−ガラクトサミンから2−アジド−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトース1−リン酸を調製した。
1H−NMR(300MHz,CD3OD):δ5.69(dd,J=7.2,3.3Hz,1H)、5.43〜5.42(m,1H)、5.35(dd,J=11.1,3.3Hz,1H)、4.53(t,J=7.2Hz,1H)、4.21〜4.13(m,1H)、4.07〜4.00(m,1H)、3.82(dt,J=10.8,2.7Hz,1H)、2.12(s,3H)、2.00(s,3H)、1.99(s,3H)。
LRMS(ESI−)C12H17N3O11P(M−H+)の計算値410.06、実測値410.00。
MeOH(3mL)中のα−2−アジド−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトース(105mg、0.255mmol)の溶液に、Pd/C(20mg)を加えた。反応物を水素雰囲気下で2時間撹拌し、セライトでろ過した。フィルターをMeOH(10ml)で濯ぎ、ろ液を真空中で濃縮して、遊離のアミン(94mg、0.244mmol、96%)を得た。
1H−NMR(300MHz,D2O):δ5.87〜5.76(m,1H)、5.44(br s,1H)、5.30〜5.20(m,1H)、4.55(t,J=6.3Hz,1H)、4.28〜4.00(m,3H)、2.11(s,3H)、2.03(s,3H)、2.00(s,3H)。
LRMS(ESI−)C12H19NO11P(M−H+)の計算値384.07、実測値384.10。
乾燥DMF(3mL)中のα−2−アミノ−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトース1−リン酸(94mg、0.244mmol)の溶液に、ジフルオロアジド酢酸エチル(48mg、0.293mmol)及びEt3N(68μL、0.488mmol)を加えた。反応物を6時間撹拌し、その後真空中で濃縮して粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(100:0〜50:50EtOAc:MeOH)により、α−(2’−アジド−2’,2’−ジフルオロアセトアミド)−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトース1−リン酸(63mg、0.125mmol、51%)を得た。
実施例12.UDP−α−(2’−アジド−2’,2’−ジフルオロアセトアミド)−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトースの合成
1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.87(d,J=8.1Hz,1H)、5.913〜5.85(m,2H)、5.67(dd,J=6.6,2.7Hz,1H)、5.56〜5.50(m,1H)、5.47〜5.43(m,1H)、5.31〜5.25(m,2H)、4.61〜4.43(m,2H)、4.31〜4.05(m,5H)、2.16(s,3H)、2.02(s,3H)、1.94(s,3H)。
LRMS(ESI−)C23H29F2N6O20P2(M−H+)の計算値809.09、実測値809.1。
1H−NMR(300MHz,CD3OD):δ5.64(m,1H)、5.47(d,J=2.4Hz,1H)、5.35(dd,J=11.4,3.0Hz,1H)、4.58〜4.48(m,2H)、4.25〜4.15(m,1H)、4.09〜4.00(m,1H)、2.14(s,3H)、2.00(s,3H)、1.93(s,3H)。
LRMS(ESI−)C14H18F2N4O12P(M−H+)の計算値503.06、実測値503.0。
参照により組み込まれるKisoら、Glycoconj.J.、2006、23、565に従ってUDP−α−(2’−アジド−2’,2’−ジフルオロアセトアミド)−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトースの脱アセチル化を実施した。
α−UDP−2−(2’−アジド−2’,2’−ジフルオロアセトアミド)−2−デオキシ−D−ガラクトース(18)が得られた。
1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.86(d,J=8.1Hz,1H)、5.91〜5.85(m,2H)、5.54(dd,J=6.6,3.6Hz,1H)、4.31〜3.95(m,9H)、3.74〜3.62(m,2H)。
LRMS(ESI−)C17H23F2N6O17P2(M−H+)の計算値683.06、実測値683.10。
実施例9で調製したα−2−アジド−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトース1−リン酸を、Baischら Bioorg.Med.Chem.、1997、5、383〜391に従ってUMPに結合した。
1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.96(d,J=8.0Hz,1H)、5.98〜5.94(m,2H)、5.81〜5.79(m,1H)、5.70(dd,J=7.1,3.3Hz,1H)、5.49(dd,J=15.2,2.6Hz,1H)、5.30(ddd,J=18.5,11.0,3.2Hz,2H)、4.57(q,J=6.0Hz,2H)、4.35〜4.16(m,9H)、4.07〜3.95(m,2H)、2.17(s,3H)、2.08(s,3H)、2.07(s,3H)。
LRMS(ESI−)C21H29N5O19P2(M−H+)の計算値716.09、実測値716.3。
実施例14で調製したα−UDP−2−アジド−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトースの脱アセチル化を、Kisoら、Glycoconj.J.、2006、23、565に従って実施した。
したがって、α−UDP−2−アジド−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−アセチル−D−ガラクトース(222mg、0.309mmol)をH2O(2.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(2.5mL)及びMeOH(6mL)を加えた。反応混合物を3時間撹拌した後真空中で濃縮して粗製α−UDP−2−アジド−2−デオキシ−D−ガラクトースを得た。1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.99(d,J=8.2Hz,1H)、6.02〜5.98(m,2H)、5.73(dd,J=7.4,3.4Hz,1H)、4.42〜4.37(m,2H)、4.30〜4.18(m,4H)、4.14〜4.04(m,2H)、3.80〜3.70(m,2H)、3.65〜3.58(m,1H)。
LRMS(ESI−)C15H23N5O16P2(M−H+)の計算値590.05、実測値590.2。
H2O:MeOH 1:1(4mL)中、実施例15で調製したα−UDP−2−アジド−2−デオキシ−D−ガラクトースの溶液にリンドラー触媒(50mg)を加えた。反応物を水素雰囲気下で5時間撹拌し、セライトでろ過した。フィルターをH2O(10ml)で濯ぎ、ろ液を真空中で濃縮してα−UDP−D−ガラクトサミン(UDP−GalNH2)(169mg、0.286mmol、2ステップの収率92%)を得た。1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.93(d,J=8.1Hz,1H)、5.99〜5.90(m,2H)、5.76〜5.69(m,1H)、4.39〜4.34(m,2H)、4.31〜4.17(m,5H)、4.05〜4.01(m,1H)、3.94〜3.86(m,1H)、3.82〜3.70(m,3H)、3.30〜3.16(m,1H)。LRMS(ESI−)C15H25N3O16P2(M−H+)の計算値564.06、実測値564.10。
参照により組み込まれるRademannら、Angew.Chem.Int.編、2012、51、9441〜9447の4−ペンチン酸スクシンイミジルエステルに対する手順に従って4−アジド−3,5−ジフルオロ安息香酸スクシンイミジルエステルを調製した。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.74〜7.66(m,2H)、2.91(s,4H)。
1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.73(d,J=8.4Hz,1H)、7.52〜7.31(m,2H)、5.87〜5.71(m,2H)、5.65〜5.57(m,1H)、5.47〜5.33(m,1H)、4.43〜3.96(m,8H)、3.76〜3.60(m,2H)。
LRMS(ESI−)C22H25F2N6O17P2(M−H+)の計算値745.07、実測値744.9。
WuらによりGlycobiology 2010、21、723〜733(参照により組み込まれる)に記載されており、R&Dシステム:http://www.rndsystems.com/Products/EA001(アクセス日、2014年7月31日)からキットとして市販されているカップリング化グリコシルトランスフェラーゼ法によって酵素の比活性を決定した。
CeGalNAcT(M312H)の活性も、実施例14に記載したのと同じ手順で測定したが、この場合はMn2+の代わりにMg2+を用いた。この場合、比活性は15pmol/min/μgと決定された。
IgGグリカンのトリミングは、化膿レンサ球菌に由来するエンドS(Genovis、Lund、Swedenから市販)を用いて実施した。IgG(10mg/mL)をエンドS(40U/mL)と共に、25mMトリスpH8.0中でおよそ16時間37℃でインキュベートした。脱グリコシル化されたIgGを濃縮し、Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いて10mM MnCl2及び25mMトリス−HCl pH8.0で洗浄した。
トラスツズマブを上記のトリミングプロトコルに供した。トリミングされた抗体の分析は、Agilent 1100 HPLCを備えたJEOL AccuToFで行った。サンプル(2μL)をDTT(2μL)で10分間還元し、その後H2O(40μL)で希釈してから注入した。ピークの解析後、質量スペクトルは軽鎖の1つのピークと重鎖の2つのピークを示した。重鎖の2つのピークは、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブに由来する1つの主要な生成物(49496Da、全重鎖の90%)と、コアGlcNac置換トラスツズマブに由来する少ない生成物(49351Da、全重鎖の±10%)に属していた。これは、式(1)に従うグリカンを含む糖タンパク質の一例である。
トラスツズマブを、CHO K1細胞でEvitria(チューリッヒ、スイス)により10又は25μg/mLのスワインソニン(Sigma−Aldrichから市販)の存在下で一過性に発現させ、プロテインAセファローズを用いて精製し、質量分析により分析した。両方の濃度のスワインソニンで、GlcNAc−Man5−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)−(c=d=0、50712Da、全重鎖生成物の±20%)、Gal−GlcNAc−Man5−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)−(c=1、d=0、50874Da、全重鎖生成物の±35%)、及びSial−Gal−GlcNAc−Man5−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)−(c=d=1、51164Da、全重鎖生成物の±35%)で置換されたトラスツズマブ重鎖に相当するトラスツズマブの3つの主要な重鎖生成物が得られた。
実施例18に記載したようにスワインソニンの存在下で一過性に発現させたトラスツズマブ(10mg/mL)を、コレラ菌(Vibrio cholerae)由来のノイラミニダーゼ(0.5mU/mgIgG)(Sigma−aldrichから市販)と共に、100mM酢酸ナトリウムpH6.0及び2mM CaCl2中で16時間インキュベートした。これによりシアル酸が完全に除去された。(全重鎖生成物のおよそ20及び70%に相当する50712及び50874Daの2つの主要な重鎖生成物)。同じ反応を、肺炎レンサ球菌(Streptococcus pneumoniae)由来のβ(1,4)−ガラクトシダーゼ(3mU/mgIgG)(Calbiochemから市販)の存在下で行ったとき、GlcNAc−Man5−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)−置換重鎖を有するトラスツズマブ(c=d=0、50712Da、全重鎖生成物の±90%)に相当する単一の主要な重鎖生成物と、少ない重鎖生成物(50700及び50900Da)とが観察された。これは、式(26)に従うグリカンを含む糖タンパク質の一例である。
50mMリン酸ナトリウムpH6.0中トラスツズマブ(10mg/mL)及び肺炎レンサ球菌由来のβ(1,4)−ガラクトシダーゼ(3mU/mgIgG)(Calbiochemから市販)を37℃で16時間撹拌した後MSで分析した。GlcNAc2−Man3−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)で置換された重鎖を有するトラスツズマブ(c=d=0、50592Da)に相当する単一の主要な重鎖生成物が観察された。
これは、式(27)に従うグリカンを含む糖タンパク質の一例である。
50μgの(改変された)IgG、1Mトリス−HCl pH8.0、1mM EDTA及び30mM DTTの、全体積がおよそ70μLの溶液を20分間37℃でインキュベートしてジスルフィド架橋を還元することで軽鎖と重鎖の両方の分析を可能にした。存在する場合、アジド−官能性はこれらの条件下でアミンに還元される。還元されたサンプルを、Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてmilliQで2回洗浄し、10μMの(改変された)IgGまで濃縮した。還元IgGをJEOL AccuTOFでエレクトロスプレイイオン化飛行時間(ESI−TOF)により分析した。Magtranソフトウェアを用いて解析されたスペクトルを得た。
IgGへのガラクトース誘導体(例えばアジドを含有する糖)の酵素的導入をGalNAc−トランスフェラーゼ又はその突然変異体によって実施した。脱グリコシル化されたIgG(上に記載したように調製した、10mg/mL)を、改変されたUDP−ガラクトース誘導体(例えばアジドで改変された糖−UDP誘導体)(0.4mM)及びGalNAcT(1mg/mL)と共に、10mM MnCl2及び25mMトリス−HCl pH8.0中、30℃で16時間インキュベートした。官能化されたIgG(例えばアジドで官能化されたIgG)を、プロテインAアガロース(40μL/mgIgG)と共に4℃で2時間インキュベートした。プロテインAアガロースを3回PBSで洗浄し、IgGを100mMグリシン−HCl pH2.7で溶出した。溶出したIgGを1Mトリス−HCl pH8.0で中和し、濃縮し、Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてPBSで洗浄して15〜20mg/mLの濃度にした。
トリミングされたトラスツズマブをUDP−N−アジドアセチルガラクトサミン(UDP−GalNAz)及びCeGalNAcTによるグリコシル転移プロトコルにかけた。プロテインA親和性精製の後、小さいサンプルをDTTで還元し、その後MS解析にかけたところ、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのGalNAz転移に由来する(49713Da、全重鎖の90%)の1つの主要な生成物、及びコアGlcNAc置換トラスツズマブへのGalNAz転移に由来する少ない生成物(49566Da、全重鎖の±10%)の形成が示された。
トリミングされたトラスツズマブを、UDP−N−アジドジフルオロアセチルガラクトサミン(UDP−F2−GalNAz)と、CeGalNAcT(又は上に記載したようなその突然変異体)、AsGalNAcT、TnGalNAcT又はDmGalNAcTから選択されたGalNAcTとを用いたグリコシル転移プロトコルにかけた。プロテインA親和性精製の後、小さいサンプルをDTTで還元した後にMS解析にかけたところ、サンプル調製中にDTTと反応していたコアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのF2−GalNAz転移に由来する1つの主要な重鎖生成物(49865Da、全重鎖のおよそ90%)の形成が示された。
式1中のようなトラスツズマブのエンドS処理により得られたトリミングされたトラスツズマブ(10mg/mL、6.6nmol)を、UDP−F2GalNBAz(24、X=F、7mM)及びCeGalNAcT(2mg/mL)と共に、10mM MnCl2及び25mMトリス−HCl pH8.0中30℃で一晩インキュベートした。還元されたサンプルの質量スペクトル解析で、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブ重鎖へのF2−GalNBAz転移に由来する1つの主要な生成物(49815Da、全重鎖のおよそ90%)の形成が示された。
GlcNAc−Man5−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)で置換されたトラスツズマブ(式26の場合と同様であり、スワインソニンの存在下でのトラスツズマブの一過性発現により得られ、実施例19に記載したようにノイラミニダーゼ及びガラクトシダーゼによりトリミングされたもの)を、UDP−GalNAz及びGalNAcTを用いるグリコシル転移プロトコルに供した。トリミングされた抗体を、UDP−GalNAz(0.5mM)(Glycohub,Incから市販)及びCeGalNAcT(0.1mg/mL)と共に、10mM MnCl2及び25mMトリス−HCl pH8.0中で16時間30℃でインキュベートしたところ、GalNAz−GlcNAc−Man5−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)で置換されたトラスツズマブ(50929Daの主要な重鎖生成物、全重鎖生成物の±90%)に完全に変換された。
ガラクトシダーゼによるトリミングの後に得られたトラスツズマブ(式27の場合と同様であり、実施例24に記載したように調製)を、UDP−GalNAz及びGalNAcTを用いたグリコシル転移プロトコルにかけた。トリミングされた抗体を、UDP−GalNAz(0.5mM)(Glycohub、Incから市販)及びCeGalNAcT(0.1mg/mL)と共に、10mM MnCl2及び25mMトリス−HCl pH8.0中で16時間22℃でインキュベートしたところ、(GalNAz−GlcNAc)2−Man3−GlcNAc−GlcNAc(Fuc)で置換されたトラスツズマブ(51027Daの主要な重鎖生成物、全重鎖生成物の±90%)に完全に変換された。
トリミングされたトラスツズマブを、10mMのMgCl2の存在下でGalNAcT(1mg/mL)を用いて、UDP−N−アジドジフルオロアセチルガラクトサミン(UDP−F2−GalNAz)及びCeGalNAcT(M312H)によるグリコシル転移プロトコルにかけた。プロテインA親和性精製の後、小さいサンプルをDTTで還元し、その後MS解析にかけたところ、サンプル調製中に反応しているコアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのF2−GalNAz転移に由来する主要な重鎖生成物(49873Da、全重鎖のおよそ25%、残りは残存するトリミングされた抗体)の形成が示された。
式(3)に従う追加の糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucを、なかでも、例えばいずれも参照により組み込まれる国際公開第2014/065661号(SynAffix B.V.、Pouillyら、ACS Chem.Biol.2012、7、753及びGuanら、Chem.Eur.J.2010、16、13343に開示されている手順に従って調製した。
UDP−D−ガラクトサミン(実施例16)(45mg、0.0796mmol)を緩衝液pH7(0.5M K2HPO4)(2mL)に溶解した。N−スクシンイミジル−S−アセチルチオアセテート(37mg、0.159mmol)及びDMF(2mL)を加え、反応物を一晩室温で撹拌した。更に36mgのN−スクシンイミジル−S−アセチルチオアセテートを加え、3時間後反応物を真空中で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(7:2:1−5:2:1 EtOAc:MeOH:H2O)により、UDP−GalNAcSAc(28mg、0.041mmol、52%)が得られた。
1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.84(d,J=8.1Hz,1H)、5.90〜5.82(m,2H)、5.48〜5.41(m,1H)、4.29〜4.22(m,2H)、4.20〜4.00(m,5H)、3.98〜3.82(m,2H)、3.79〜3.59(m,4H)、2.30(s,3H)。LRMS(ESI−)C19H29N3O18P2S(M−H+)の計算値680.06、実測値680.1。
UDP−D−ガラクトサミン(実施例16)(42mg、0.074mmol)を0.1M NaHCO3(1mL)に溶解し、N−(クロロアセトキシ)スクシンイミド(29mg、0.149mmol)(Hosztafiら、Helv.Chim.Acta、1996、79、133〜136に従って調製)及びDMF(1mL)を加えた。反応物を一晩室温で撹拌し、更に10mgのN−(クロロアセトキシ)スクシンイミドを加え、撹拌を一晩続けた。反応物を真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(7:2:1−5:2:1 EtOAc:MeOH:H2O)によって精製してUDP−GalNAcCl(25mg、0.039mmol、53%)を得た。
1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.84(d,J=8.1Hz,1H)、5.89〜5.84(m,2H)、5.53〜5.46(m,1H)、4.33〜4.00(m,9H)、3.99〜3.88(m,2H)、3.77〜3.59(m,2H)、1.83(s,1H)。
LRMS(ESI−)C17H26ClN3O17P2(M−H+)の計算値640.03(100%)、642.03(32%)、実測値640.1(100%)、642.2(35%)。
UDP−D−ガラクトサミン(実施例16)(42mg、0.088mmol)を0.1M NaHCO3(3mL)に溶解し、N−(ブロモアセトキシ)スクシンイミド63mg、0.265mmol)(Hosztafiら、Helv.Chim.Acta、1996、79、133〜136に従って調製)及びDMF(2mL)を加えた。反応物を一晩室温で撹拌し、真空中で濃縮した。化合物をフラッシュクロマトグラフィー(7:2:1−5:2:1 EtOAc:MeOH:H2O)によって精製してUDP−GalNAcBr(28mg、0.048mmol、65%)を得た。
1H−NMR(300MHz,D2O):δ7.86(d,J=3.2Hz,1H)、5.97〜5.84(m,2H)、5.54〜5.46(m,1H)、4.33〜4.04(m,6H)、3.99〜3.85(m,2H)、3.79〜3.60(m,2H)、2.75〜2.68(m,3H)。
LRMS(ESI−)C17H26BrN3O17P2(M−H+)の計算値683.98(100%)、685.98(98%)、実測値687.1(100%)、688.0(92%)、686.0(85%)、689.0(72%)。
TnGalNAcT及びAsGalNAcTの突然変異体を、UDP−N−アセチル−ガラクトサミン(PDBエントリー1OQM)と複合体を形成したウシβ(1,4)−Gal−T1及びQasbaら(J.Biol.Chem.2002、277:20833〜20839、参照により組み込まれる)により報告されたβ(1,4)−Gal−T1(Y289L)突然変異体に対する結晶構造を基にして設計した。TnGalNAcT及びAsGalNAcTの突然変異体をTnGalNAcT及びAsGalNAcTとウシβ(1,4)Gal−T1との配列アラインメントに基づいて設計した。これらのタンパク質間の対応するアミノ酸残基を表3に示す。
NdeI−BamHI部位間のTnGalNAcTの残基33−421(配列番号8で識別される)をコードするコドン最適化配列を含有するpET15b−ベクターをGenscriptから入手し、その結果His6−TnGalNAcT(33−421)(配列番号49で識別される)を得た。TnGalNacT突然変異遺伝子を、一組の重複するプライマーを用いて線形増幅PCRにより上述した構築体から増幅した。各々の突然変異体のために用いた重複するプライマーセットを表4に示す。His6−TnGalNAcT(33−421;W336F)(配列番号50で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号79及び配列番号80として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;W336H)(配列番号51で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号81及び配列番号82として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;W336V)(配列番号52で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号83及び配列番号84として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;E339A)(配列番号53で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号85及び配列番号86として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His−TnGalNAcT(33−421;E339D)(配列番号55で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号88及び配列番号89として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;I299M)(配列番号45で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号61及び配列番号62として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;I299A)(配列番号48で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号63及び配列番号64として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;I299G)(配列番号54で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号65及び配列番号66として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;L302A)(配列番号43で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号67及び配列番号68として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;L302G)(配列番号44で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号69及び配列番号70として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。His6−TnGalNAcT(33−421;I311M)(配列番号60で識別される)の構築には、本明細書中で配列番号74及び配列番号87として規定される一対のプライマーを用いてDNA断片を増幅した。PCR増幅の後、反応混合物をDpnIで処理してテンプレートDNAを消化し、続いてNEB 10−ベータコンピテント細胞(New England Biolabsから入手)に形質転換した。DNAを単離し、突然変異体His6−TnGalNAcT(33−421;W336F)(配列番号50で識別される)、His6−TnGalNAcT(33−421;W336V)(配列番号52で識別される)、His6−TnGalNAcT(33−421;E339A)(配列番号53で識別される)、His6−TnGalNAcT(33−421;I299M)(配列番号45で識別される)、His6−TnGalNAcT(33−421;I299A)(配列番号48で識別される)、His6−TnGalNAcT(33−421;I299G)(配列番号54で識別される)、His6−TnGalNAcT(33−421;L302A)(配列番号43で識別される)、His6−TnGalNAcT(33−421;L302G)(配列番号44で識別される)及びHis6−TnGalNAcT(33−421;I311M)(配列番号60で識別される)に対する配列解析によって配列を確認した。
His6−TnGalNAcT(33−421)、His6−TnGalNAcT(33−421;W336F)、His6−TnGalNAcT(33−421;W336V)、His6−TnGalNAcT(33−421;I299M)、His6−TnGalNAcT(33−421;I299A)、His6−TnGalNAcT(33−421;I299G)、His6−TnGalNAcT(33−421;L302A)、His6−TnGalNAcT(33−421;L302G)、His6−TnGalNAcT(33−421;I311M)、His6−TnGalNAcT(33−421;E339D)及びHis6−TnGalNAcT(33−421;E339A)を、実施例35に記載したようにして得られた対応するpET15b−構築体から発現させた。発現、封入体単離及びリフォールディングは、Qasbaら(Prot.Expr.Pur.2003、30、219〜76229、参照により組み込まれる)により報告された手順に従って行った。リフォールディング後、不溶性のタンパク質を遠心分離(10分、4℃、14.000×g)及びそれに続く0.45μM−孔径のフィルターに通すろ過によって除去した。可溶性のタンパク質は、HisTrap HP 5mLカラム(GE Healthcare)を用いて精製し濃縮した。最初にカラムを緩衝液A(5mMトリス緩衝液、20mMイミダゾール、500mM NaCl、pH7.5)で洗浄した。保持されたタンパク質を緩衝液B(20mMトリス、500mM NaCl、500mMイミダゾール、pH7.5、10mL)で溶出した。画分をポリアクリルアミドゲル(12%)上のSDS−PAGEにより分析し、精製された標的タンパク質を含有する画分を合わせ、緩衝液を、一晩4℃で実施した透析によって20mMトリス pH7.5及び500mM NaClに対して交換した。精製されたタンパク質を、Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いて少なくとも2mg/mLに濃縮し、更に使用するまで−80℃で保存した。
TnGalNAcTとGalTの配列アラインメントに基づき、3つの活性部位突然変異体を、トリプトファン336からフェニルアラニン、ヒスチジン又はバリンへの突然変異(下線)によって設計した。
イラクサギンウワバ(配列番号50で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;W336F])
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHMSPLRTYLYTPLYNATQPTLRNVERLAANWPKKIPSNYIEDSEEYSIKNISLSNHTTRASVVHPPSSITETASKLDKNMTIQDGAFAMISPTPLLITKLMDSIKSYVTTEDGVKKAEAVVTLPLCDSMPPDLGPITLNKTELELEWVEKKFPEVEWGGRYSPPNCTARHRVAIIVPYRDRQQHLAIFLNHMHPFLMKQQIEYGIFIVEQEGNKDFNRAKLMNVGFVESQKLVAEGWQCFVFHDIDLLPLDTRNLYSCPRQPRHMSASIDKLHFKLPYEDIFGGVSAMTLEQFTRVNGFSNKYWGFGGEDDDMSYRLKKINYHIARYKMSIARYAMLDHKKSTPNPKRYQLLSQTSKTFQKDGLSTLEYELVQVVQYHLYTHILVNIDERS
イラクサギンウワバ(配列番号51で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;W336H])
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHMSPLRTYLYTPLYNATQPTLRNVERLAANWPKKIPSNYIEDSEEYSIKNISLSNHTTRASVVHPPSSITETASKLDKNMTIQDGAFAMISPTPLLITKLMDSIKSYVTTEDGVKKAEAVVTLPLCDSMPPDLGPITLNKTELELEWVEKKFPEVEWGGRYSPPNCTARHRVAIIVPYRDRQQHLAIFLNHMHPFLMKQQIEYGIFIVEQEGNKDFNRAKLMNVGFVESQKLVAEGWQCFVFHDIDLLPLDTRNLYSCPRQPRHMSASIDKLHFKLPYEDIFGGVSAMTLEQFTRVNGFSNKYWGHGGEDDDMSYRLKKINYHIARYKMSIARYAMLDHKKSTPNPKRYQLLSQTSKTFQKDGLSTLEYELVQVVQYHLYTHILVNIDERS
イラクサギンウワバ(配列番号52で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;W336V])
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TnGalNAcTとGalTの配列アラインメントに基づき、2つの活性部位突然変異体をロイシン302からグリシン又はアラニンへの突然変異(下線)によって設計した。
イラクサギンウワバ(配列番号44で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;L302G])
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHMSPLRTYLYTPLYNATQPTLRNVERLAANWPKKIPSNYIEDSEEYSIKNISLSNHTTRASVVHPPSSITETASKLDKNMTIQDGAFAMISPTPLLITKLMDSIKSYVTTEDGVKKAEAVVTLPLCDSMPPDLGPITLNKTELELEWVEKKFPEVEWGGRYSPPNCTARHRVAIIVPYRDRQQHLAIFLNHMHPFLMKQQIEYGIFIVEQEGNKDFNRAKLMNVGFVESQKLVAEGWQCFVFHDIDLLPLDTRNLYSCPRQPRHMSASIDKGHFKLPYEDIFGGVSAMTLEQFTRVNGFSNKYWGWGGEDDDMSYRLKKINYHIARYKMSIARYAMLDHKKSTPNPKRYQLLSQTSKTFQKDGLSTLEYELVQVVQYHLYTHILVNIDERS
イラクサギンウワバ(配列番号43で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;L302A])
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TnGalNAcTとGalTの配列アラインメントに基づき、2つの活性部位突然変異体をグルタミン酸339からグリシン、アラニン又はアスパラギン酸への突然変異(下線)によって設計した。
イラクサギンウワバ(配列番号53で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;E339A])
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イラクサギンウワバ(配列番号55で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;E339D])
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TnGalNAcTとGalTの配列アラインメントに基づき、3つの活性部位突然変異体をイソロイシン299からメチオニン、アラニン又はグリシンへの突然変異(下線)によって設計した。
イラクサギンウワバ(配列番号45で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;I299M])
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イラクサギンウワバ(配列番号48で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;I299A])
MGSSHHHHHHSSGLVPRGSHMSPLRTYLYTPLYNATQPTLRNVERLAANWPKKIPSNYIEDSEEYSIKNISLSNHTTRASVVHPPSSITETASKLDKNMTIQDGAFAMISPTPLLITKLMDSIKSYVTTEDGVKKAEAVVTLPLCDSMPPDLGPITLNKTELELEWVEKKFPEVEWGGRYSPPNCTARHRVAIIVPYRDRQQHLAIFLNHMHPFLMKQQIEYGIFIVEQEGNKDFNRAKLMNVGFVESQKLVAEGWQCFVFHDIDLLPLDTRNLYSCPRQPRHMSASADKLHFKLPYEDIFGGVSAMTLEQFTRVNGFSNKYWGWGGEDDDMSYRLKKINYHIARYKMSIARYAMLDHKKSTPNPKRYQLLSQTSKTFQKDGLSTLEYELVQVVQYHLYTHILVNIDERS
イラクサギンウワバ(配列番号54で識別されるHis6−TnGalNAcT[33−421;I299G])
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TnGalNAcT突然変異体をイソロイシン311からメチオニンへの突然変異によって設計した。
イラクサギンウワバ(配列番号60で識別されるTnGalNAcT[33−421;I311M])
SPLRTYLYTPLYNATQPTLRNVERLAANWPKKIPSNYIEDSEEYSIKNISLSNHTTRASVVHPPSSITETASKLDKNMTIQDGAFAMISPTPLLITKLMDSIKSYVTTEDGVKKAEAVVTLPLCDSMPPDLGPITLNKTELELEWVEKKFPEVEWGGRYSPPNCTARHRVAIIVPYRDRQQHLAIFLNHMHPFLMKQQIEYGIFIVEQEGNKDFNRAKLMNVGFVESQKLVAEGWQCFVFHDIDLLPLDTRNLYSCPRQPRHMSASIDKLHFKLPYEDMFGGVSAMTLEQFTRVNGFSNKYWGWGGEDDDMSYRLKKINYHIARYKMSIARYAMLDHKKSTPNPKRYQLLSQTSKTFQKDGLSTLEYELVQVVQYHLYTHILVNIDERS
UDP−GalNPropN3、即ち式(3)に従う糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucを、なかでも、例えば全て参照により組み込まれる国際公開第2014/065661号(SynAffix B.V.)、Pouillyら、ACS Chem.Biol.2012、7、753及びGuanら、Chem.Eur.J.2010、16、13343に開示されている手順に従って調製した。
UDP−GalNButN3、即ち式(3)に従う糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucを、なかでも、例えば全て参照により組み込まれる国際公開第2014/065661号(SynAffix B.V.)、Pouillyら、ACS Chem.Biol.2012、7、753及びGuanら、Chem.Eur.J.2010、16、13343に開示されている手順に従って調製した。
UDP−GalNProSH、即ち式(3)に従う糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucを、なかでも、例えば全て参照により組み込まれる国際公開第2015/057063号(SynAffix B.V.)、Pouillyら、ACS Chem.Biol.2012、7、753及びGuanら、Chem.Eur.J.2010、16、13343に開示されている手順に従って調製した。
UDP−GalNBzN3、即ち式(3)に従う糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucを、なかでも、例えば全て参照により組み込まれる国際公開第2015/112013号(SynAffix B.V.)、Pouillyら、ACS Chem.Biol.2012、7、753及びGuanら、Chem.Eur.J.2010、16、13343に開示されている手順に従って調製した。
UDP−GalNPyrN3、即ち式(3)に従う糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucを、なかでも、例えば全て参照により組み込まれる国際公開第2015/112013号(SynAffix B.V.)、Pouillyら、ACS Chem.Biol.2012、7、753及びGuanら、Chem.Eur.J.2010、16、13343に開示されている手順に従って調製した。
ガラクトース誘導体(例えばチオ含有糖21)のIgGへの酵素的な導入を、GalNAc−トランスフェラーゼ又はその突然変異体を用いて実施した。脱グリコシル化されたIgG(上に記載したように調製、10mg/mL)を、改変UDP−ガラクトース誘導体(例えばチオ改変糖−UDP誘導体)(2mM)及びGalNAcT(0.2mg/mL)と共に、10mM MnCl2及び50mMトリス−HCl pH6.0中で、16時間30℃でインキュベートした。官能化されたIgG(例えばチオ官能化トラスツズマブ)をプロテインAアガロース(40μL/mgIgG)と共に1時間室温でインキュベートした。プロテインAアガロースをTBS(pH6.0)で3回洗浄し、IgGを100mMグリシン−HCl pH2.5で溶出した。溶出したIgGを1Mトリス−HCl pH7.0で中和し、Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いて50mMトリス−HCl pH6.0で15〜20mg/mLの濃度に濃縮し洗浄した。
トリミングされたトラスツズマブをUDP−GalNProSH(2mM)及びCeGalNAcT(1mg/mL)によるグリコシル転移プロトコルにかけた。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをFabricator(商標)(50U、10μLのPBS pH6.6中)で消化し、その後Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてMiliQで洗浄した後スペクトル分析にかけた。出発材料の2つの生成物への完全な変換が観察された。主要な生成物(24387Da、期待質量24388)は脱グリコシル化トラスツズマブ+GalNProSH(トラスツズマブ−(GalNProSH)2)に相当し、一方少ない生成物(25037Da、期待質量25038)は脱グリコシル化トラスツズマブ+GalNProS−UDPGalNProSジスルフィドに相当した。2つの生成物間の比は約60:40である。
トリミングされたトラスツズマブをUDP−GalNProSH(2mM)及びTnGalNAcT(0.2mg/mL)によるグリコシル転移プロトコルにかけた。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをFabricator(商標)(50U、10μLのPBS pH6.6中)で消化し、その後Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてMiliQで洗浄した後スペクトル分析にかけた。出発材料の2つの生成物への完全な変換が観察された。主要な生成物(24387Da、期待質量24388)は脱グリコシル化トラスツズマブ+GalNProSH(トラスツズマブ−(GalNProSH)2)に相当し、一方少ない生成物(25037Da、期待質量25038)は脱グリコシル化トラスツズマブ+GalNProS−UDP−GalNProSジスルフィドに相当した。2つの生成物間の比は約60:40である。
トリミングされたトラスツズマブをUDP−GalNProSH(2mM)及びAsGalNAcT(0.2mg/mL)によるグリコシル転移プロトコルにかけた。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをDTTで還元し、その後MS分析にかけたところ、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのGalNProSH転移に由来する1つの主要な生成物(49755Da、全重鎖の95%)の形成が示された。
グリコシル転移の一般的なプロトコルに従って、トリミングされたトラスツズマブをUDP−GalNPyrN3((12)、ここでAはN3であり、R2はHである))(4mM)の存在下でTnGalNAcT(0.5mg/mL)により処理した。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをFabricator(商標)(50U、10μLのPBS pH6.6中)で消化し、その後Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてMiliQで洗浄した後スペクトル分析にかけた。約50%の変換が観察された。形成された生成物(24445Da、期待質量24445)はコアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのGalNPyrN3転移の結果である。
グリコシル転移の一般的なプロトコルに従って、トリミングされたトラスツズマブをUDP−F2−GalNAz(18、1mM)の存在下で濃度0.25mg/mLのTnGalNAcT(wt)、TnGalNAcT(W336V)、TnGalNAcT(W336F)、TnGalNAcT(E339A)又はTnGalNAcT(L302A)によって処理した。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをFabricator(商標)(50U、10μLのPBS pH6.6中)で消化し、Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてMiliQで洗浄した後スペクトル分析にかけた。MS分析は、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのF2−GalNAz転移の結果である主要な生成物(MW=24420Da)と、コアGlcNAc置換トラスツズマブへのF2−GalNAz転移の結果である少ない生成物(MW=24273Da)との形成が示された。TnGalNAcT(wt)、TnGalNAcT(W336V)、TnGalNAcT(W336F)、TnGalNAcT(E339A)又はTnGalNAcT(L302A)に対する主要な生成物と少ない生成物の観察された累積変換はそれぞれ95%、27%、24%、5%及び95%であった。
グリコシル転移の一般的なプロトコルに従って、トリミングされたトラスツズマブをUDP−GalNBzN3(4mM)((23)、ここでXはHである)の存在下でTnGalNAcT(0.7mg/mL)により処理した。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをFabricator(商標)(50U、10μLのPBS pH6.6中)で消化し、その後Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてMiliQで洗浄した後スペクトル分析にかけた。約70%の変換が観察された。形成された生成物(24444Da、期待質量24443)はコアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのGalNBzN3転移の結果である。
グリコシル転移の一般的なプロトコルに従って、トリミングされたトラスツズマブをUDP−F2−GalNBzN3(24、1mM)の存在下で濃度0.5mg/mLのTnGalNAcT(wt)、TnGalNAcT(W336H)、TnGalNAcT(I299M)、TnGalNAcT(L302A)又はTnGalNAcT(L302G)によって処理した。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをFabricator(商標)(50U、10μLのPBS pH6.6中)で消化し、その後Amicon Ultra−0.5、Ultracel−10 Membrane(Millipore)を用いてMiliQで洗浄した。MS分析により、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのF2−GalNBzN3転移の結果である主要な生成物(MW=24479Da)と、コアGlcNAc置換トラスツズマブへのF2−GalNBzN3転移の結果である少ない生成物(MW=24332Da)との形成が示された。TnGalNAcT(wt)、TnGalNAcT(W336H)、TnGalNAcT(I299M)、TnGalNAcT(L302A)又はTnGalNAcT(L302G)で観察された主要な生成物と少ない生成物の累積変換はそれぞれ14%、62%、26%、37%及び14%であった。
グリコシル転移の一般的なプロトコルに従って、トリミングされたトラスツズマブをUDP−GalNPropN3((31)、ここで、Uは[CH2]2であり、A=N3、0.7mM)の存在下で濃度0.2mg/mLのAsGalNAcTで処理した。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをDTTで還元した後MS分析にかけたところ、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのGalNPropN3転移の結果である1つの主要な生成物(49759Da、全重鎖の70%)の形成が示された。
グリコシル転移の一般的なプロトコルに従って、トリミングされたトラスツズマブをUDP−GalNButN3((31)、ここでUは[CH2]3、A=N3、0.7mM)の存在下で濃度0.2mg/mLのAsGalNAcT(wt)で処理した。一晩インキュベーションした後、小さいサンプルをDTTで還元した後MS分析にかけたところ、コアGlcNAc(Fuc)置換トラスツズマブへのGalNButN3転移の結果である1つの主要な生成物(49772Da、全重鎖の50%)の形成が示された。
Claims (16)
- β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼ又はその突然変異体の存在下で、末端GlcNAc部分を含むグリカンを含む糖タンパク質を、糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucと接触させるステップを含む、糖タンパク質の改変の方法であって、
(i)末端GlcNAc部分を含む前記グリカンは式(1)又は(2):
(式中:
bは0又は1であり;
dは0又は1であり;
eは0又は1であり;
Gは単糖類、又は2〜20の糖部分を含む直鎖若しくは分岐オリゴ糖である)
に従い、
(ii)前記糖誘導体ヌクレオチドSu(A)−Nucは式(3):
(式中:
aは0又は1であり;
Nucはヌクレオチドであり;
Uは[C(R1)2]n又は[C(R1)2]p−O−[C(R1)2C(R1)2O]o−[C(R1)2]qであり、ここでnは0〜24の範囲の整数であり;oは0〜12の範囲の整数であり;q及びpは独立して0、1又は2であり;R1はH、F、Cl、Br、I及び任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基からなる群から独立して選択され;
TはC3〜C12(ヘテロ)アリーレン基であり、ここで前記(ヘテロ)アリーレン基は任意選択で置換されていてもよく;
Aは、
(a)−N3
(b)−C(O)R3
(ここでR3は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(c)−C≡C−R4
(ここでR4は水素又は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(d)−SH
(e)−SC(O)R8
(ここでR8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(f)−SC(V)OR8
(ここでVはO又はSであり、R8は任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基である);
(g)−X
(ここでXはF、Cl、Br及びIからなる群から選択される);
(h)−OS(O)2R5
(ここでR5はC1〜C24アルキル基、C6〜C24アリール基、C7〜C24アルキルアリール基及びC7〜C24アリールアルキル基からなる群から選択され、前記アルキル基、アリール基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基は任意選択で置換されていてもよい);
(i)R11
(ここでR11は任意選択で置換されていてもよいC2〜C24アルキル基である);
(j)R12
(ここでR12は任意選択で置換されていてもよい末端C2〜C24アルケニル基である);
(k)R13
(ここでR13は任意選択で置換されていてもよい末端C3〜C24アレニル基である)
からなる群から選択される)
に従う、方法。 - Uが[C(R1)2]nであるとき、nが1〜24の範囲の整数であり、Uが[C(R1)2]p−O−[C(R1)2C(R1)2O]o−[C(R1)2]qであるとき、oが1〜12の範囲の整数であり、及び/又はpが1若しくは2であり、及び/又はqが1若しくは2である、請求項1に記載の方法。
- Uが存在しない、請求項1に記載の方法。
- Tが、存在するならば、フェニレン基、ピリジニレン基、ピリジニウミレン基、ピリミジニレン基、ピリミジニウミレン基、ピラジニレン基、ピラジジニレン基、ピロリレン基、ピロリウミレン基、フラニレン基、チオフェニレン基、ジアゾリレン基、キノリニレン基、イミダゾリレン基、オキサゾリレン基及びオキサゾリウミレン基からなる群から選択され、前記(ヘテロ)アリーレン基が任意選択で置換されていてもよい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記糖誘導体ヌクレオチドが式(11)、(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(34)又は(35):
(式中:
Aは請求項1に定義されている通りであり;
mは0〜4の範囲の整数であり;
R2は−F、−Cl、−Br、−CN、−NO2、−C(O)R9、−C(O)OR9、−C(O)N(R10)2、C1〜C4アルキル基及びC1〜C4アルコキシ基からなる群から独立して選択され、ここでR9はC1〜C12アルキル基であり、R10は水素及びC1〜C12アルキル基から独立して選択され;
R6はH及び任意選択で置換されていてもよいC1〜C24アルキル基からなる群から選択される)
に従う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。 - 前記ヌクレオチドがUDPである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記糖誘導体ヌクレオチドが式(17)、(18)、(19)、(23)又は(24)に従っており、ここで(17)、(18)及び(19)は請求項8に定義されている通りであり、(23)及び(24)は請求項9に定義されている通りであり、XはCl又はFである、請求項8又は9に記載の方法。
- 末端GlcNAc部分を含むグリカンを含む前記糖タンパク質が抗体である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼが無脊椎動物のβ−(1,4)−GalNAcT酵素であるか又はそれに由来する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼが、配列番号2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22及び23からなる群、若しくは配列番号25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、71、72及び73からなる群から選択される配列であるか又はそれに由来する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記β−(1,4)−N−アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼが、配列番号2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22及び23からなる群又は配列番号25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、71、72及び73からなる群から選択される配列と少なくとも50%の同一性を有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
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