JP2017520701A - 家具又は家庭用器具のためのヒンジ - Google Patents

Abstract

本発明は、ヒンジ部（７）が２つのレバー（８、９）を介して枢動可能に取り付けられる側部（５）を備える家具又は家庭用器具のためのヒンジ（４）に関するものである。減衰をもたらすように２つのガイド要素（１１、３０）間で移動可能に取り付けられ、ヒンジ（４）の閉鎖運動時に閉鎖位置に達する前に第一の駆動要素（５１）を介して作動することができる可動減衰要素（２０）を有する減衰デバイス（１０）が設けられている。また、ヒンジ（４）の開放運動時に最大開放位置に達する前に開放プロセスを減衰させるように可動減衰要素（２０）を押して作動させるように構成される第二の駆動要素（５２）が設けられている。このようにして、ヒンジ（４）は閉鎖領域及び開放領域において減衰をもたらす。【選択図】図２

Description

本発明は、家具又は家庭用器具のためのヒンジであって、側部を備え、当該側部には２つのレバーを介して枢動可能（ｐｉｖｏｔａｂｌｅ）にヒンジ部が取り付けられ、当該ヒンジ部には減衰デバイスが設けられ、当該減衰デバイスが可動減衰要素を有し、当該可動減衰要素が減衰をもたらすように２つのガイド要素間で変位可能（ｄｉｓｐｌａｃｅａｂｌｅ）又は枢動可能に取り付けられ、ヒンジの閉鎖運動時に閉鎖位置に達する前に第一の駆動要素を介して作動することができるように構成されるヒンジに関するものである。

ヨーロッパ公開公報２２６５７８７号には、減衰デバイスがヒンジ部に設けられているヒンジが開示されている。減衰デバイスは回転可能な摩擦円板を有し、当該摩擦円板はヒンジの閉鎖運動時に駆動要素及びスライドを介して回転可能となっている。摩擦円板の回転によって閉鎖運動が減速され、減衰がもたらされるようになっている。このようなヒンジには、ヒンジ部の負荷が開放運動時に比較的高くなるという問題がある。具体的にいえば、減衰デバイスを備えるヒンジ部が複数の部品からなる構造となっているため、急激に開けたりするとヒンジが損傷してしまう恐れがある。
従って、本発明の目的は、取り扱いが改善されたヒンジを提供することにある。

上記の目的は請求項１に記載の構成を有するヒンジにより達成される。
本発明にかかるヒンジは減衰デバイスを備え、当該減衰デバイスは、ヒンジの閉鎖運動時に閉鎖位置に達する前に閉鎖領域における減衰を担保することに加えて、ヒンジの開放運動時に最大開放位置に達する前に開放領域における減衰を担保するようになっている。この目的のため、可動減衰要素が設けられ、当該減衰要素は閉鎖領域において減衰をもたらすように第一の駆動要素によって変位可能又は枢動可能となっていることに加えて、開放領域において減衰をもたらすために第二の駆動要素によって変位可能又は枢動可能となっている。この例では、第一の駆動要素及び第二の駆動要素は、スライドに直接作用するようになっていてもよいし又はそれらの間にさらなるコンポーネントが介在するようになっていてもよい。このようにしてヒンジが最大開放位置に達する前に減衰デバイスによって減速させられるようにさらにすることにより、ヒンジの取り扱いが改善されている。この例では、減衰デバイスを開放領域における減衰及び閉鎖領域における減衰のために用いることができるようになっている。

減衰デバイスの開放領域における減衰は、最大開放位置に達する少なくとも１０°前、好ましくは少なくとも２０°前に生じるようになっていることが好ましい。この例では、ヒンジの最大開放角度に応じて開放領域における減衰が生じるようにすることができるため、減衰デバイスをさまざまなヒンジタイプに柔軟に適合させることができる。

コンポーネントの数が少ないコンパクトな構造の場合、第一の駆動要素及び／又は第二の駆動要素をヒンジの２つのレバーのうちの１つに固定するようにしてもよいし又は２つのレバーのうちの１つのレバーと一体成形するようにしてもよい。従って、レバーが回転運動する際、この運動を減衰要素の動きを引き起こすために用いることができる。

この例では、減衰デバイスは、閉鎖位置の少なくとも１０°前、とくに２０°を超える角度よりも前に生じるようになっていてもよい。さらに、減衰デバイスは、閉鎖領域の減衰と開放領域の減衰との間にある中央の領域における開放方向及び閉鎖方向の両方の場合において非動作状態におかれるようになっていてもよい。好ましくは、減衰デバイスは、閉鎖位置から見た場合、少なくともヒンジ部の４０°と６０°の間の角度範囲において非動作状態におかれるようになっている。このように、減衰デバイスは、ユーザが不快と感じる恐れのある、中央の角度範囲における開放運動又は閉鎖運動の妨げを行わないようになっている。

効果的な減衰をもたらすため、大きな摩擦面を得られるように減衰要素を回転可能に取り付ける摩擦円板としてヒンジ部に形成するようにしてもよい。この例では、例えばリング形状のリブ又は溝のような輪郭によって摩擦面の表面積を大きくすることができるようになっている。またこの例では、減衰要素は少なくとも１つの制御曲線を有するようになっていてもよいし又はそのような制御曲線と相互作用するようになっていてもよく、スライドの少なくとも１つのドライバは制御曲線と係合するようになっており、スライドは第一の駆動要素及び／又は第二の駆動要素と係合するようになっている。従って、まず、駆動要素がスライドに作用し、当該スライドがドライバ及び制御曲線を介して減衰要素を回転させるようになっている。また、第一の駆動要素及び／又は第二の駆動要素が減衰要素に直接作用して減衰を生じさせるようにすることも可能であるが、スライドの相互接続を介して、第一の駆動要素及び／又は第二の駆動要素から減衰要素への力の分配が最適化することができるようになっている。

第一の駆動要素及び第二の駆動要素は少なくとも１つの腕部，好ましくは少なくとも２つの腕部を有しており、当該腕部により、スライドをヒンジの特定の角度範囲にわたって変位させて開放方向及び閉鎖方向において減衰力を生じさせることができるようになっている。

以下には、本発明が添付の図面を参照しながら例示的な実施形態に基づいてさらに詳細に説明されている。
本発明にかかる２つのヒンジを備えた家具を示す斜視図である。 図１に記載のヒンジの減衰デバイスを示す分解斜視図である。 閉鎖位置にある減衰デバイスを有するヒンジ部を示す断面図である。 開放位置にある減衰デバイスを有するヒンジ部を示す断面図である。 減衰デバイスのスライドを示す図である。 減衰デバイスのスライドを示す図である。 異なる位置にある減衰デバイスのスライドを示す図である。 異なる位置にある減衰デバイスのスライドを示す図である。 異なる位置にある減衰デバイスのスライドを示す図である。 開放領域における減衰及び閉鎖流域における減衰を示すダイアグラム図である。 減衰力を開放角度の関数として示すグラフである。

家具１は、ドア３が枢動可能に設けられるキャビネット形状の家具本体２を備えている。この実施例では、ドア３が２つのヒンジ４を介して家具本体２の側壁を中心として枢動可能に保持されるようになっている。

各ヒンジ４は側部５を備えており、当該側部は家具本体２の側壁に取付用プレート６を介して固定されている。側部５には、２つのレバー８、９が設けられ、当該レバーには、ヒンジ部７が４つのジョイント接続を介して枢動可能に取り付けられている。ヒンジ部７によりドア３が保持されている。この実施例では、各ヒンジ部７は、カップ形状に設計され、減衰デバイス１０を有するようになっている。

図２には、減衰デバイス１０が設けられたヒンジ部７が詳細に示されている。ヒンジ部７はプレート７０を有しており、当該プレートには、ヒンジ部７によりドア３を固定させるための締め付けねじ用の２つの開口部７１が設けられている。さらに、ヒンジ部７にはカップ形状の容器７２が形成され、当該容器の側部には開口部７３が設けられ、当該開口部は減衰デバイス１０へのアクセスを提供するようになっている。カップ形状の容器７２の側壁には、レバー８、９にリンクする軸を収容するための開口部７４、７５がさらに設けられている。

図３に示されている減衰デバイス１０はカップ形状のハウジング１１を有し、当該ハウジングは底部１２に複数のリング形状のリブ１５を有し、当該リブ１５は、流体によるコーティングが可能であり、円板形状の減衰要素２０の下面のリブ又はリングと係合するようになっている。ハウジング１１は、突出部１４を有する側壁１３をさらに備えており、当該突出部はホルダ３０又はヒンジ部７を把持することができるようになっている。

ホルダ３０は、ヒンジ部７の下面に固定され、２つの側壁３１を有している。当該側壁はカップ形状の容器７２の外面に固定されるようになっている。ホルダの底部３２には矩形状の開口部３３が設けられている。当該開口部はスライド４０をガイドするために用いられる。当該スライドは開口部３３内でガイドされるようになっている。スライド４０には、ヒンジ部７の開口部７３を通って上方に向けて突出するようになっている第一の突出部４１が設けられている。第一の突出部４１に隣接して第二の突出部４４が設けられている。当該第二の突出部は、平板形状のスライド４０から突出しており、第一の突出部４１に対してスライド方向かつスライド方向に対して直角な方向にオフセットするように配置されている。

減衰デバイスは円板形状の減衰要素２０を有し、当該減衰要素はホルダ３０とカップ形状のハウジング１１との間でガイドされるようになっている。この実施例では、減衰要素２０は回転可能であるとともに制御曲線２１を有するように構成されている。当該制御曲線２１は、例えばＵ字形状又はＳ字形状でありうる湾曲したスロットの形態を有し、スライド４０のドライバ４２と相互作用するようになっている。減衰力レベル及び減衰力が生成される角度範囲を変更するために制御曲線２１の形状を変更することができるようになっている。

図３には、閉鎖位置にあるヒンジ４のヒンジ部７が示されている。レバー８、９はヒンジ部７の容器７２に配置されている。側部５では、軸８０を介して回転可能なようにレバー８が取り付けられ、軸９０を介して回転可能なようにレバー９が取り付けられている。ヒンジ部７では、軸８１を介して回転可能なようにレバー８が保持され、軸９１を介して回転可能なようにレバー９が保持されている。従って、４つのジョイント接続が側部５とヒンジ部７との間に形成されている。Ｕ字形状のスプリング８２が軸８０のまわりに配置され、スプリング８２の一方の脚部８４が側部５を付勢し、スプリング８２の他方の脚部８３がレバー９の突出部９２を付勢している。ヒンジ４を開放する際、スプリング８２がヒンジ４を閉鎖位置に保持するように当該スプリング８２がまず圧縮されるようになっている。

軸８１周りのレバー８上に回転部５０が配置され、レバー８と一緒に回転部５０が軸８１の周りを回転可能となっている。回転部５０には、第一の駆動要素５１と第二の駆動要素５２とが設けられている。実質的にＵ字形状に、駆動要素５１がスライド４０の第一の突出部４１を取り囲み、また、駆動要素５２がスライド４０の第二の突出部４４を取り囲むようになっている。レバー８及び回転部５０が閉鎖位置（図３）から回転移動する際、第一の駆動要素５１及び第二の駆動要素５２が第一の突出部４１及び第二の突出部４４に対して作用することによってスライド４０が変位するようになっている。スライド４０が変位することによりスライド４０の下面にあるドライバ４２、４３が制御曲線２１内を移動するため、減衰要素２０が確実に回転するようになっている。このことにより、ヒンジの開方方向の運動及び閉鎖方向の運動が減衰されることとなる。レバー８及び回転部５０が開放位置から閉鎖位置へ回転移動する際、第一の駆動要素５１及び第二の駆動要素５２が第一の突出部４１及び第二の突出部４４に対して作用することによってスライド４０が変位するが、この場合、変位方向は逆方向である。駆動要素５１、５２の形状及び位置ならびに制御曲線２１の形状を変えることにより、開放方向及び閉鎖方向の減衰範囲を前もって決めておくことができる。

図４には開放位置にあるヒンジ４が示されている。この図では、ヒンジ部７は側部５に対して約８０°だけ枢動した位置にある。従って、レバー８、９はそれぞれ軸８０、９０、８１、９１を中心として回転した状態にある。それに加えて、回転部５０も軸８１を中心として回転した状態にある。さらに開放すると、ホルダ３０の開口部３３内でスライド４０が変位するため、ドライバ４２及び制御曲線２１を介して減衰要素２０が回転するようになっている。減衰要素２０がハウジング１１の底部で回転し、減衰要素２０と底部１２との間に設けられたリブ１５が係合し、必要な制動力が生成される。従って、ヒンジ４は開放方向における減衰をさらにもたらすことができる。最大開放位置の前では、減衰要素２０を回転させるスライド４０が最大開放位置の前の運動を減速させるように移動するようになっている。

図７Ａ〜図７Ｃには、さまざまな位置にある駆動要素５１、５２及びスライド４０が示されている。第一の駆動要素５１は突出部４４をＵ字形状に取り囲む２つの腕部５５、５６を有しており、第二の駆動要素５２は突出部４１をＵ字形状に取り囲む腕部５３、５４を有している。突出部４１、４４及び駆動要素５１、５２は、第一の駆動要素５１が突出部４４のみに作用し第二の駆動要素が突出部４１のみに作用するように異なる面に配置されている。

図７Ａでは、閉鎖位置に近い左側の位置にスライド４０が示されている。開放運動により、スライド４０は腕部５５により開口部３３に沿って中央位置に向けて変位される。
図７Ｂには、駆動要素５１、５２が突出部４１、４４から離脱した状態にある中央位置、すなわち回転部５０が減衰力を生じることなく回転することができる中央位置が示されている。このフリーランニング領域は、開放位置から３０〜７０°の角度範囲にわたって広がっている場合もある。

図７Ｃでは、スライド４０が開口部３３の右側に配置され、ヒンジが最大開放位置の近傍に位置している。腕部５３が突出部４１を押すので、スライド４０を変位させ、開放領域において減衰力を生じることができる。
ヒンジ４が最大開放位置から閉鎖方向に向けて回転する場合、腕部５４が突出部４１を押し、スライド４０が中央位置に向けて変位することとなる。

駆動要素５１、５２及び突出部４１、４４の外形を変更することにより、減衰が制御曲線２１及びドライバ４２と連動してヒンジ４の開放時及び閉鎖時の前もって決められた角度範囲のみで生じるようにすることができる。この実施例では、減衰デバイス１０は開放方向及び閉鎖方向の両方向の場合において減衰を確実にもたらすことができるようになっている。

図５及び図６にはスライド４０が示されている。当該スライドでは、２つのドライバ４２、４３が下面に設けられ、駆動要素５１、５２と係合可能な第一の突出部４１及び第二の突出部４４が上面に設けられている。２つのドライバ４２、４３を設けることによって、第一の曲線ガイドがドライバ４２と係合し、第二の曲線ガイドがドライバ４３と係合する２つの曲線ガイドを減衰要素２０に設けることがさらにできるようになる。従って、ドライバ４２が閉鎖方向の第一の角度範囲において減衰をもたらし、ドライバ４３が開放方向の第二の角度範囲において減衰をもたらすようにすることが可能となる。２つのドライバ４２、４３に代えて、１つのドライバのみをスライド４０の下面に設けるようにしてもよい。
それに加えて、駆動要素５１、５２の数を増減させることも可能である。最適な減衰力をもたらすようにスライド４０の突出部４１、４４の数、形状及び位置を変更することもできる。

図８は、開放方向及び閉鎖方向の原理を概略的に示している。本発明にかかるヒンジでは、例えば０°と２５°との間又は０°と４０°との間の第一の角度範囲αにおいて閉鎖領域の減衰が生じ、この角度範囲における対応する閉鎖運動時、ヒンジ部７が減衰デバイス１０によって減速させられるようになっている。開放方向では、減衰デバイスが機械的に戻され、開放方向の場合の減衰力に打ち勝たなければならない。さらに、ヒンジ４は開放領域の減衰を有している。開放領域の減衰は、ヒンジ部７が最大開放位置１２０°まで開かれうる場合、例えば１００°と１２０°との間の角度範囲において生じるようになっている。最大開放位置に達する前に開放領域の減衰が生じるように、開放領域の減衰は最大開放位置よりも少なくとも２０°前に生じるようになっている。閉鎖運動時、減衰デバイス１０は再び機械的にリセットされるので、閉鎖運動時においても１２０°と１００°との間の角度範囲では減衰力に打ち勝たなければならないようになっている。それとは対照的に、中央の範囲、例えば２５°と１００°との間の範囲では、減衰は実質的にもたらされないようになっている。中央の範囲では、ユーザはヒンジ４の容易な取り扱いを望むため、減衰力が生じると容易な取り扱いを妨げてしまうことになる。減衰がもたらされない範囲をヒンジタイプに合わせて最大開放角度の関数として例えば４０°と６０°との間又は３０°と７５°との間などとすることができる。

図９には開放角度に対する減衰力が示されている。制御曲線２１、ドライバ４２、４３、突出部４１、４４、駆動要素５１、５２を適切に具象化することによって、開放角度の関数として表される減衰力を変更することができる。例えば急激なドア３の閉鎖を回避するために、閉鎖位置に達する直前の閉鎖領域において減衰をもたらす時にとくに高い減衰力が生じるようにしてもよいが、自動引き込み（ｓｅｌｆ−ｒｅｔｒａｃｔｉｏｎ）を担保するために、この減衰力は閉鎖位置に達する前のスプリング８２の力よりも小さくなければならない。従って、減衰力は、とくに閉鎖位置の直前に高くなり、次いで、例えば最大３５°の角度まで低下するようにすることができる。減衰は例えば３５°〜６５°の中央の範囲では実質的にもたらされることはないため、ヒンジ４は滑らかに枢動することができる。ヒンジ４が例えば９０°の最大開放位置まで回転可能な場合、開放力は例えば６５°〜７０°の角度から始まり、次いで、減衰力が生じるようにすることができる。開放方向の場合の減衰力は閉鎖方向の場合の減衰力よりも多少小さくなるように選択することができるが、閉鎖方向の場合の減衰力に等しい又はそれよりも大きな減衰力を用いるようにすることもできる。

記載の例示的な実施形態では、回転部５０は軸８１の周りに設けられている。また、第一の駆動要素５１及び第二の駆動要素５２をレバー８と一体成形することも可能である。それに加えて、駆動要素５１、５２が減衰要素２０に直接作用するような場合にはスライド４０をなくすことも可能である。レバー８からの回転運動を減衰要素２０に伝達するための記載の機構に代えて、閉鎖領域及び開放領域においてヒンジ４を減衰させる摩擦力を減衰デバイス１０内において生じる他の機構が用いられてもよい。

１ 家具
２ 家具本体
３ ドア
４ ヒンジ
５ 側部
６ 取付用プレート
７ ヒンジ部
８ レバー
９ レバー
１０ 減衰デバイス
１１ ハウジング
１２ 底部
１３ 側壁
１４ 突出部
１５ リブ
２０ 減衰要素
２１ 制御曲線
３０ ホルダ
３１ 側壁
３２ 底部
３３ 開口部
４０ スライド
４１ 突出部
４２ ドライバ
４３ ドライバ
４４ 突出部
５０ 回転部
５１ 駆動要素
５２ 駆動要素
５３ 腕部
５４ 腕部
５５ 腕部
５６ 腕部
７０ プレート
７１ 開口部
７２ 容器
７３ 開口部
７４ 開口部
７５ 開口部
８０ 軸
８１ 軸
８２ バネ
８３ 脚部
８４ 脚部
９０ 軸
９１ 軸
９２ 突出部
α 角度範囲

Claims (9)

1. 家具又は家庭用器具のためのヒンジ（４）であって、側部（５）を備え、該側部には２つのレバー（８、９）を介して枢動可能にヒンジ部（７）が取り付けられ、該ヒンジ部（７）には減衰デバイス（１０）が設けられ、該減衰デバイス（１０）が可動減衰要素（２０）を有し、該可動減衰要素（２０）が、減衰をもたらすよう２つのガイド要素（１１、３０）間で変位可能又は枢動可能に取り付けられ、前記ヒンジ（４）の閉鎖運動時に閉鎖位置に達する前に第一の駆動要素（５１）を介して作動することができるように構成されてなる、ヒンジ（４）において、
   第二の駆動要素（５２）が設けられ、該第二の駆動要素（５２）が、前記ヒンジ（４）の開放運動時に最大開放位置に達する前に開放領域の減衰をもたらすように前記減衰要素（２０）を作動させるように構成されてなることを特徴とするヒンジ。
2. 前記減衰デバイス（１０）の前記開放領域の減衰が前記最大開放位置の前の少なくとも１０°、好ましくは少なくとも２０°で生じるように構成されてなることを特徴とする請求項１に記載のヒンジ。
3. 前記第一の駆動要素（５１）及び／又は前記第二の駆動要素（５２）が前記２つのレバーのうちの一方（８）に固定される又は前記２つのレバーのうちの一方（８）と一体成形されるように構成されてなることを特徴とする請求項１又は２に記載のヒンジ。
4. 前記減衰デバイス（１０）が前記閉鎖位置の前の少なくとも１０°、とくに２０°を超える角度よりも前に動作状態にあるように構成されてなることを特徴とする請求項１乃至３のうちのいずれか１項に記載のヒンジ。
5. 前記減衰デバイス（１０）が、閉鎖領域の減衰と開放領域の減衰との間にある中央の開放範囲における開放方向及び閉鎖方向の両方向の場合において非動作状態にあるように構成されてなることを特徴とする請求項１乃至４のうちのいずれか１項に記載のヒンジ。
6. 前記閉鎖位置から見た場合、前記減衰デバイス（１０）が前記ヒンジ部（１０）の少なくとも４０°と６０°との間の角度範囲において動作状態にあるように構成されてなることを特徴とする請求項５に記載のヒンジ。
7. 前記減衰要素（２０）が、前記ヒンジ部（７）に回転可能に取り付けられる円板として構成されてなることを特徴とする請求項１乃至６のうちのいずれか１項に記載のヒンジ。
8. 前記減衰要素（２０）が少なくとも１つの制御曲線（２１）を有し、該制御曲線（２１）がスライド（４０）の少なくとも１つのドライバ（４２、４３）と係合し、前記スライド（４０）が前記第一の駆動要素（５１)及び／又は前記第二の駆動要素（５２）と係合するように構成されてなることを特徴とする請求項１乃至７のうちのいずれか１項に記載のヒンジ。
9. 前記第一の駆動要素（５１）及び前記第二の駆動要素（５２）が少なくとも１つの腕部（５３、５４、５５、５６）を有し、該腕部により、前記スライド（４）が少なくとも前記ヒンジ（４）のある角度範囲にわたって変位されるように構成されてなることを特徴とする請求項１乃至８のうちのいずれか１項に記載のヒンジ。
   

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