JP2017518186A5 - - Google Patents

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過渡液相相互拡散により2つの部材を永久接合するためのプロセス
本発明は、過渡液相相互拡散を利用した2つの部材の永久接合一般に関する。
本発明は特に、少なくとも2つの接合部材を垂直に積み重ねた電子構造体の接合に関する。
先行技術においては、過渡液相接合プロセスが知られており、これは電子部品の接合に使用される。この際、固体の銀と液体のスズの間での相互拡散が利用される。
このプロセスにおいては、図1aに示すように、2つの接合部分1、1’が、それぞれ薄い銀層(Ag)2、2’によってコーティングされる。銀層2、2’の間には、薄いスズ層(Sn)4が、固体ストリップの形で配置される。このストリップは、通常5μm程度の厚さを有する。銀層2、2’は、平坦で緻密な層として作製され、通常15μm程度の厚さを有する。
接合する際には、通常、75から120キロパスカル(kPa)程度の圧力が上記のAg/Sn/Ag積層に加えられる。積層は、用途によって異なるが、数分から数時間の間、300℃で加熱される。温度が上昇するにつれて、スズのストリップ4が溶け始め、銀層2、2’の表面を濡らす形となる。これにより、不均質な箇所で金属間化合物の発生・成長の現象が起こり、銀層2、2’の表面に微小な欠陥3を形成する。
このような発生・成長の典型的なメカニズムを図1b及び1cに示す。液体のスズ4は銀層2、2’の表面を濡らし、その後、SnAgの二元相図に示すように、金属間化合物5の核の等方性成長6により、金属間化合物Ag3Snの固体層が形成される。金属間化合物5は、スズを多く含む液相4と同時に存在し、その組成は温度に依存して変化する。また、その融点は共晶混合物Sn96.2%Ag3.8%の融点となる。この融点は、純粋なスズの融点(232℃)よりもかなり低い(221.3℃)。接合体が共晶混合物の融点(221.3℃)よりも高い温度に維持されると、銀が金属間化合物層を通って液体のスズの界面まで拡散し、Ag3Snの金属間化合物相が成長する。よって、金属間化合物相の粒子6が、2つの銀層2、2’から成長する。これらの粒子6は、等軸で、Ag/Sn界面に垂直な成長を優先的に示し、またこの成長によって、図1cに示す配向された粒子の境界7が形成される。なお、銀の金属間化合物層を通る拡散経路は、粒子の成長とともに長くなる。
スズを多く含む液相が消費されて、金属間化合物の粒子で置換されると、2つの部材1、1’が接合される。よって、接合プロセスの間中、比較的低い温度に留まることで(≦350℃)、融点がかなり高い金属間結合が形成される(Tsolidus=480℃、Tliquidus≒680℃)。
この既知の接合プロセスの欠点は、接合が完了すると、金属間結合が、結合面に対して垂直に配向された大きくて細長い粒子を含むことにある。このような結晶構造は、金属間結合の機械的特性を変化させ、弾性限界や破壊応力を低下させることが知られている。また、接合に伴う時間を短縮することも望まれている。
第1の態様によれば、本発明は、第1金属と第2金属との相互拡散を利用して、第1部材と第2部材とを接合するプロセスである。前記第2金属は前記第1金属の融点よりも十分に低い融点を持つ。前記プロセスは、一連の、前記第1金属から成る少なくとも1つの層を、前記第1部材の第1接合面と、前記第2部材の第2接合面のそれぞれに付加するステップと、前記第1金属でコーティングされた前記第1接合面と前記第2接合面との間に、前記第2金属から成る層を挟み込むステップと、前記第1部材と前記第2部材に圧力を加え、前記第1接合面と前記第2接合面を互いに可能な限り密着させるステップと、前記第1部材と前記第2部材から形成された接合体を所定の時間熱することで、前記第2金属の前記層を融解させ、第1・第2金属から成る金属間層を発生・成長させて作製し、前記第1部材と前記第2部材を接合するステップとを備える。
既に説明した先行技術による接合プロセスと比較した場合、間隙のある構造を有する銀層を設けることによって、金属間化合物のより速い粒成長が可能になり、結果として、接合時間の短縮につながる。これは、銀と液体のスズとの間の相互拡散が起こる交換表面の面積が小さくなることと、銀が金属間化合物を通って液相のスズに至る拡散経路が短くなることによる。
本発明の特徴によれば、間隙のある構造を有する前記銀層は、少なくとも部分的に多孔質、及び/または粒状の層である。
本発明の他の特徴によれば、前記スズ層はスズの固体ストリップである。
本発明の他の特徴によれば、前記第1及び第2部材に加えられる前記圧力は、概ね9kPaから55kPaの間である。
本発明の他の特徴によれば、前記第1部材と前記第2部材とから成る前記接合体は、概ね2分から15分間、概ね250℃から350℃の間の温度で加熱される。
本発明の他の特徴によれば、前記第1部材は、少なくとも1本の銅配線を有する基板であり、前記第2部材は、前記銅配線に接合される電子チップである。
本発明の他の態様によれば、本発明は、第1接合部材と第2部接合材が以下に記載する接合プロセスによって接合される接合体に関する。
本発明の他の利点や特徴は、以下の具体的な実施形態の説明と添付の図面を参照することで明らかになる。
図1a、1b、1cは先行技術に関わり、それぞれ、既知の過渡液相接合プロセスにおける、2つの部材を接合する前のステップ、金属間化合物相の発生ステップ、金属間化合物の粒成長ステップを示す。 図2a、2b、2cは本発明に関わり、それぞれ、本発明の実施形態による接合プロセスにおける、2つの部材を接合する前のステップ、第1金属(Ag)層へと浸透させる第2金属(Sn)の融解ステップ、2つの部材の間に金属間結合が形成された接合完了ステップを示す。 図3a、3b、3cは本発明に関わり、図2a、2b、2cに示す実施形態における金属間結合が形成されるプロセスを示す。
以下、図2aから2c及び図3aから3cを基に、本発明の接合プロセスの実施形態を説明する。この実施形態は、基板にベア電子チップを接合する際に適用でき、また2つの金属SnとAgの組み合わせを使用する。
図2aに示すように、基板8は、例えば1mmから2mmの厚さの銅配線8’を備える。銅配線8’は、電着によって、例えば4μm程度の厚さのニッケル層9で覆われる。その後、本実施形態では概ね500nmの厚さの銀層10を、例えば「フラッシュ」蒸着によってニッケル層9に付加する
電子チップ11はこの場合シリコンウェーハであり、例えば200μmの厚さを有する。その接合面は、例えば500nm程度の厚さのニッケル層12によって覆われる。その後、銀層10と同様の銀層13を、例えば「フラッシュ」蒸着によってニッケル層12に付加する
本発明による接合プロセスによれば、20μm程度の厚さの多孔質銀層14が、基板8の銀層10に付加する
後述する実施形態にもよるが、本発明の接合プロセスにおいては、多孔質銀層14を形成するには様々な付加方法(成膜方法)が使用できる。
本発明によるプロセスの本実施形態においては、いわゆる「コールドスプレー」法によって、多孔質銀層14を付加する。その際、直径が2μmから5μmの銀粒子を銀層9の表面に噴射する。
また、本発明によるプロセスの実施形態にもよるが、粉末状の銀を部分焼結する方法や、パウダープラズマ蒸着などによっても、多孔質銀層14を付加することができる。
多孔質銀層14を形成した後には、5μm程度の厚さの緻密なスズ層15、一般的な電着法によって多孔質銀層14に付加する
この段階で、基板8、8’、9、10と、多孔質銀層14と、緻密なスズ層15とから成るアセンブリが、加熱プレート16に載置されることとなる。
その後、アクチュエータ18に固定されたグリップツール17を使用して吸引により電子チップ11、12、13を持ち上げ、多孔質銀層14の表面に押し当てる。その後、本発明によるプロセスの本実施形態においては、アクチュエータ18が、25kPa程度に制御された圧力を全構造体に加え続ける。なお、この圧力は用途によって異なるが、通常9kPaから55kPaの間である。加熱プレート16の温度は、毎秒60℃程度の加熱の割合で300℃まで上げられる。なお、この温度は用途によって異なるが、通常概ね250℃から350℃の間である。また一般的には、第2金属(つまり、スズ(Sn))の融点は、第1金属(つまり、銀(Ag))の融点よりも十分低くなくてはならない。この段階で、上記の温度によって、緻密なスズ層15が溶ける。液体となったスズは、図2bに示すように、多孔質銀層14に浸入する。
加熱プレート16の温度は、概ね3分間300℃に維持され、その後冷却される。アクチュエータ18が加える圧力は、加熱プレート16の温度が再度200℃を下回るまで維持される。基板8に対する電子チップ11の接合は、図2bに示す最終構造を有する。
図2cに示すように、本発明による接合プロセスによって、基板8と電子チップ11との間で冶金的連続性のある、AgSnから成る金属間結合19を形成できる。その連続性は、NiAgから成る二元合金層20によってもたらされる。NiAg合金層20は、層9、10、及び層12、13から形成される。
金属間結合19は、多数の無配向で小さい等方性粒子を含む。これにより、十分な弾性と破壊強度が得られる。これらの粒子は、通常数μmから数十μmの範囲の大きさである。
次に、図3a、3b、3cを基に、SnとAgとの相互拡散を利用する本実施形態における、本発明の接合プロセスの一般的原理を詳しく説明する。本発明の接合プロセスにおいては、多孔質の、または間隙のある、さらには粒状の金属(ここでは銀)層を、2つの接合部材の少なくとも1つの面に対して用いる。
図3aに示すように、銀層14に多孔性により、スズを多く含んだ液体15が、銀層内の網状に並んだ隙間から成る通り道に浸入し、銀層の中心部まで浸透する。多孔質層は、構造上、マイクロメートル単位の構造体を高密度に含んでおり、そのような構造体が、金属間化合物相が不均質に発生する優先箇所を形成している。
図3bに示すように、液体のスズ15は金属間化合物の核21を濡らす。銀22は金属間化合物相を通り、液体のスズの界面にまで拡散する。核の成長は等方的であり、これによって、図3cに示すように、多数の無配向で小さい(数μmから数十μm)等方性粒子23から成る金属間結合が形成される。この金属間結合は、高い弾性限界と高い破壊強度を有する。

Claims (6)

  1. 接合面がニッケル(Ni)からなる層(9)に覆われた第1部材(8)と、接合面がニッケル(Ni)からなる層(12)に覆われた第2部材(11)とを準備するステップと、
    (Ag)からる少なくとも1つの層(10、13、14)を、前記第1部材(8)の前記ニッケルからなる層(9)の表面と、前記第2部材(11)の前記ニッケルからなる層(12)の表面それぞれに付加するステップ(a)と、
    銀が付加された前記第1部材(8)および前記第2部材(11)の間に、スズ(Sn)からなる層(15)を挟み込むステップ(b)と、
    前記第1部材(8)と前記第2部材(11)に圧力(18)を加え、前記第1部材(8)と前記第2部材(11)を互いに可能な限り密着させるステップ(c)と、
    密着させた前記第1部材(8)および前記第2部材(11)を所定の時間熱することで、前記スズ(Sn)からなる層(15)を融解させ、相互拡散によって前記銀(Ag)および前記スズ(Sn)からなる金属間化合物(Ag Sn,19)を形成し、これにより、前記第1部材(8)と前記第2部材(11)を接合するステップ(d)とを備え、
    前記第1部材(8)および前記第2部材(11)に付加された銀からなる層(10、13、14)のうちの少なくとも1つの銀からなる層(14)が、当該からなる層(14)に対する前記スズ(Sn)の浸透を促進させる間隙のある構造を有し、かつ、2μmから5μmの間の直径の銀の粒子を有しており、
    間隙のある構造を有する前記銀からなる(14)が、ールドスプレ法、粉末状の銀を部分焼結する方法、及び/またはパウダープラズマ蒸着法によって付加され、
    前記ステップ(d)が実行されているときに、前記ニッケルからなる層(9,12)と前記銀からなる層(10,13)とが反応して二元合金層(NiAg,20)が形成される、ことを特徴とするプロセス。
  2. 請求項1に記載の接合プロセスであって、間隙のある構造を有する前記銀からなる(14)が、少なくとも部分的に多孔質、及び/または粒状の層である接合プロセス。
  3. 請求項1または請求項2に記載の接合プロセスであって、前記スズからなる(15)がスズの固体ストリップである接合プロセス。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の接合プロセスであって、ステップ(c)において加えられる前記圧力が、9kPaから55kPaの間である接合プロセス。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合プロセスであって、前記ステップ(d)において、前記第1部材(8)および前記第2部材(11)が、2分から15分間の時間にわたって、250℃から350℃の間の温度で加熱される接合プロセス。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の接合プロセスであって、前記第1部材が、少なくとも1本の銅配線(8’)を有する基板(8)であり、前記第2部材が、前記銅配線(8’)に接合される電子チップ(11)である接合プロセス。
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