JP2017517860A - 長いサイクル寿命のリチウム硫黄固体電気化学セル - Google Patents

長いサイクル寿命のリチウム硫黄固体電気化学セル Download PDF

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Abstract

固体リチウム金属/硫黄系バッテリーセルにおいて、硫黄及びポリスルフィドの拡散に対するバリアが、カソード又はセパレーター層におけるイオン導電性電解質に含まれるか、又はイオン導電性電解質として使用される。バッテリーの動作中、バリア材料は、1)生成される任意の遊離硫黄若しくはリチウムポリスルフィド種と急速に反応し、安定な炭素−硫黄結合を形成し、且つ硫黄又はポリスルフィド種の更なる移動を防止するか、又は2)単体硫黄若しくは遊離リチウムポリスルフィド種の形成及び拡散を防止するかのいずれかであるように配置される。硫黄/ポリスルフィド種の識別にかかわらず、硫黄含有種は、アノードに拡散し、且つ容量の弱まり及びイオン流動に対するより高い内部抵抗を生じさせることが防止される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2014年4月24日付けで出願された米国特許出願第14/260,918号明細書の優先権を主張するものである。本出願はまた、2014年4月18日付けで出願された米国仮特許出願第61/981,732号明細書、及び2014年4月18日付けで出願された米国仮特許出願第61/981,735号明細書の優先権を主張するものである。これらの特許出願のすべては、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、概して、リチウム金属電気化学セルに関し、更に詳しくは、ポリマー電解質を有するリチウム金属バッテリーにおける硫黄系カソードに関する。
硫黄系材料は、その高いリチウム容量のため、リチウムバッテリーのための魅力的なカソード活物質である。リン酸鉄リチウムなど、従来使用されるカソード材料の約170mAh/gの容量と比較して、例えば、単体硫黄の理論的なリチウム容量は、1675mAh/gであり、且つ硫黄化合物の容量は、800mAh/g程度という高さであり得る。しかしながら、硫黄系カソードを有するリチウムバッテリーは、リチウムポリスルフィド塩(例えば、LiSx、3<x<8)の形成及び移動、並びにカソード層からの単体硫黄の形成及び/又は拡散のために、不十分なサイクル安定性を有する傾向がある。これらの非結合性硫黄含有種は、カソード層から分離し、不可逆的な容量損失を生じさせ、且つアノードに移動し分解する場合があり、セルの内部イオン抵抗の増加、又はアノードの完全な分解を引き起こす。
リチウム金属系材料は、3860mAh/gのその高い比容量のため、リチウムバッテリーのための魅力的なアノード活物質である。硫黄含有カソードにリチウム金属アノードを結合させると、非常に高い比容量のセルをもたらし、高い比エネルギーのセルをもたらすであろう。しかしながら、いかなるカソード材料が使用されても、リチウム金属を含むバッテリーの安定なサイクル及び安全な操作は、サイクルにおける電解質とのリチウム金属の反応又はリチウムデンドライトの形成のため、困難であると判明している。
通常、リチウム−硫黄バッテリーの安定性、サイクル性、及び寿命の向上は、不活物質がポリスルフィド及び硫黄種の拡散を防止するために硫黄と組み合わされる、硫黄複合体を使用することによって追求される。例としては、硫黄及び/又はリチウムポリスルフィドを物理的及び/若しくは化学的に封鎖することができるか、又は硫黄と反応して、硫黄を化学的に封鎖するグラファイト若しくは環状PANなどの不動種を形成することができる炭素構造又はその他の分子拘束種(molecular encaging species)を使用することが挙げられる。別の例は、アニオン又は単体硫黄種ではなく、Liカチオンの輸送を可能にする単一イオン導電体を使用することである。こうした単一イオン導電体の例としては、LiN、LISICON、LIPON、Thio−LISICON、L1S−P等が挙げられる。リチウムデンドライトの抑制は、架橋PEO、ブロックコポリマー電解質、及び無機導電体などの高い弾性率の電解質を用いて試みられている。
実際に必要とされるものは、安定で長い寿命サイクルの電気化学セルを作製するために、リチウム金属電極に結合された高いリチウム容量の硫黄含有カソード材料を十分に利用する方法である。
添付の図面に関連して読まれる場合、前述の態様及びその他のものは、例示的な実施形態の以下の記載から当業者によって容易に認められるであろう。
本発明の実施形態によるジブロックコポリマー分子の概略図である。 本発明の実施形態により、どのように複数のジブロックコポリマー分子が、図1Aに示すようにそれ自体を配置してドメイン構造を形成するかを示す概略図である。 本発明の実施形態により、どのように複数の繰り返しドメインが、図1Bに示すように連続したナノ構造化ブロックコポリマー材料を形成するかを示す概略図である。 本発明の実施形態による2つの異なるポリマーブロックを含むトリブロックコポリマー分子の概略図である。 本発明の実施形態により、どのように複数のトリブロックコポリマー分子が、図2Aに示すようにそれ自体を配置してドメイン構造を形成するかを示す概略図である。 本発明の実施形態により、どのように複数の繰り返しドメインが、図2Bに示すように連続したナノ構造化ブロックコポリマー材料を形成するかを示す概略図である。 本発明の実施形態による3つの異なるポリマーブロックを含むトリブロックコポリマー分子の概略図である。 本発明の実施形態により、どのように複数のトリブロックコポリマー分子が、図3Aに示すようにそれ自体を配置してドメイン構造を形成するかを示す概略図である。 本発明の実施形態により、どのように複数の繰り返しドメインが、図3Bに示すように連続したナノ構造化ブロックコポリマー材料を形成するかを示す概略図である。 本発明の実施形態による、硫黄封鎖カソライトを使用する硫黄系カソードを有するリチウム金属セルの概略図である。 本発明の実施形態による、カソードとセパレーターとの間の硫黄封鎖電解質の層を有する硫黄系カソードを有するリチウム金属セルの概略図である。 本発明の実施形態による、個々のカソード活物質粒子が硫黄封鎖電解質で被覆されている硫黄系カソードを有するリチウム金属セルの概略図である。
電気化学セルが開示される。セルは、少なくとも、SPANカソード活物質と、電子導電剤と、リチウム塩を含む第1のポリマー電解質とを含むカソードを有し、すべてがともに混合されている。セルは、リチウムアノードと、セルとアノードとの間に配置されるセパレーターとを有する。アノードは、リチウム金属フィルムであることができる。
一配置においては、第1のポリマー電解質は液体であり、且つセルは結合剤を含む。別の配置においては、第1のポリマー電解質は、固体ポリマー電解質である。セパレーターは、第2の固体ポリマー電解質を含むことができる。
第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、単体硫黄と化学的に反応するように構成されることができる。第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、臭素、TEMPO基、又はペンダントメタクリレート基などのラジカル生成種を含むことができる。
第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、リチウムポリスルフィドと化学的に反応するように構成されることができる。第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、電解質塩と、求核置換ができる求電子基を含むイオン導電性ポリマー又はポリスルフィド付加ができるオレフィン基を含むイオン導電性ポリマーとを含むことができる。
第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、物理的相互作用によって硫黄を封鎖するように構成されることができる。第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、カーボネート、エチレンオキシド(P(LC−EO))、及びエーテル結合(P(LC−TEO))に加えてチオエーテル結合を組み込むP(LC−EO)の直鎖型コポリマーを含むことができる。第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、極性基が結合されるポリマー主鎖を有する分子を含むことができる。第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、側鎖基(P(GC−EO))としてグラフトされた環状カーボネートを有するポリエーテル主鎖を有する分子を含むことができる。ポリマー主鎖は、(P(GN−EO)又はP(GP−EO))、ポリアルカン、ポリホスファゼン、或いはポリシロキサンのいずれかであることができる。極性基は、ニトリル基(GN)、ホスホン酸基(GP)、ポリリン酸エステルのいずれかであることができる。
第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、物理的相互作用によってリチウムポリスルフィドを封鎖するように構成されることができる。一配置においては、第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、Cl、TFSI、BETI、ClO 、BF 、PF 、トリフレート、及びBOBのいずれかなどの対イオンを有するカチオン性ポリマーなどの高分子電解質を含む。別の配置においては、第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、ナフィオン(登録商標)、ポリ(スチレンスルホネート)、ポリビニル、及びスルホネートなどのアニオン性ポリマーを含む。
本発明の一実施形態においては、第1のポリマー電解質及びセパレーターの少なくとも1つは、求核置換ができる求電子基を含むイオン導電性ポリマーと、電解質塩とを含む、第1のポリマーブロックからなる第1のラメラドメインと、第2のポリマーブロックからなる第2のラメラドメインであって、第1のラメラドメインに隣接し、且つ電解質材料の構造部分を形成する、第2のラメラドメインとを有する、ブロックコポリマーを含む。第2のポリマーブロックは、スチレン、メタクリレート、ビニルピリジン、ビニルシクロヘキサン、イミド、アミド、プロピレン、α−メチルスチレン、及びそれらの組合せなどの成分を有することができる。第1のラメラドメイン及び第2のラメラドメインは、ジブロック又はトリブロックコポリマーであることができる複数の直鎖型ブロックコポリマーを含むことができる。
本発明の一実施形態においては、カソードは、少なくとも、SPANカソード活物質と、電子導電剤と、リチウム塩を有する第1のポリマー電解質とを含み、すべてがともに混合されている。バッテリーにおけるセパレーター層に面するカソードフィルムの表面における第2のポリマー電解質の層が存在し得る。一配置においては、第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質は同一である。セパレーターから離れて面するカソードフィルムの表面における集電装置も存在し得る。
SPAN材料は、炭素、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及び二酸化チタンのいずれかなどの1つ以上の添加物と混合されて、硫黄複合体を形成することができる。
電子導電剤は、カーボンブラック、グラファイト、導電性炭素、及び導電性ポリマーのいずれかであることができる。例示的な導電性ポリマーとしては、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリフェニレンスルフィド、及び環状ポリアクリロニトリルが挙げられる。
一配置においては、カソードは、フッ素化ポリマーを含まない。
第1のポリマー電解質は、ジブロックコポリマー又はトリブロックコポリマーのいずれかである固体ブロックコポリマーであることができる。ジブロック又はトリブロックコポリマーの第1のブロックは、ポリエーテル、ポリアミン、ポリイミド、ポリアミド、ポリ(アルキルカーボネート)、ポリニトリル、ポリシロキサン、ポリホスファゼン、ポリオレフィン、ポリジエン、及びそれらの組合せなどのイオン導電性であることができる。ジブロック又はトリブロックコポリマーの第1のブロックは、主鎖とペンダント基とを有するイオン導電性の櫛型ポリマーであることができる。主鎖は、ポリシロキサン、ポリホスファゼン、ポリエーテル、ポリジエン、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、及びそれらの組合せのいずれかであることができる。ペンダントは、オリゴエーテル、置換オリゴエーテル、ニトリル基、スルホン、チオール、ポリエーテル、ポリアミン、ポリイミド、ポリアミド、ポリ(アルキルカーボネート)、ポリニトリル、その他の極性基、及びそれらの組合せのいずれかであることができる。
ジブロック又はトリブロックコポリマーの第2のブロックは、ポリスチレン、水素化ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリビニルピリジン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリ(t−ブチルビニルエーテル)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルビニルエーテル)、ポリ(t−ブチルビニルエーテル)、ポリエチレン、フルオロカーボン、ポリフッ化ビニリデン、並びにスチレン、メタクリレート、及び/又はビニルピリジンを含むコポリマーのいずれかであることができる。
第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、化学結合によって硫黄又はリチウムポリスルフィドを封鎖することができる。第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、ポリスルフィド付加ができるオレフィン基を含むイオン導電性ポリマーと、電解質塩とを含むことができる。一配置においては、イオン導電性ポリマーは、第1のモノマーと、第2のモノマーとを含み、第1のモノマーはイオン導電性であり、且つ第2のモノマーはポリスルフィド付加ができるオレフィン基を含む。イオン導電性モノマーは、エチレンオキシド、アクリロニトリル、リン酸エステル、エーテル、アミン、イミド、アミド、アルキルカーボネート、ニトリル、シロキサン、ホスファジン、オレフィン、ジエン、及びそれらの組合せのいずれかであることができる。オレフィン基は、アリルオキシメチル及びビニル基などのアリル基であることができる。一配置においては、第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、臭素、TEMPO((2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシ又は(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシダニル)基、及びペンダントメタクリレート基のいずれかなどのラジカル生成種を含む。
第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、物理的に硫黄又はリチウムポリスルフィドを封鎖するように構成されることができる。第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、極性基が結合されるポリマー主鎖を有する分子を含むことができる。主鎖は、側鎖基(P(GC−EO))としてグラフトされた環状カーボネートを有するポリエーテル分子であることができる。ポリマー主鎖は、(P(GN−EO)、P(GP−EO))、ポリアルカン、ポリホスファゼン、及びポリシロキサンのいずれかであることができ、且つ極性基は、ニトリル基(GN)又はホスホン酸基(GP)のいずれかであることができる。極性基は、ポリリン酸エステルであることができる。第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、カーボネート、エチレンオキシド(P(LC−EO))、又はエーテル結合(P(LC−TEO))に加えてチオエーテル結合を組み込むP(LC−EO)の類似体の直鎖型コポリマーを含むことができる。第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、Cl、TFSI、BETI、ClO 、BF 、PF 、トリフレート、又はBOBなどの高分子電解質を含むことができる。第1のポリマー電解質及び第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、ナフィオン(登録商標)、ポリ(スチレンスルホネート)、ポリビニル、及びスルホネートのいずれかなどのアニオン性ポリマーを含むことができる。
好ましい実施形態は、リチウム金属−硫黄電気化学セルとの関連において例示される。しかしながら、本明細書において開示される材料及び方法は、硫黄又はポリスルフィドの拡散が望ましくないいくつかのその他の関連において応用されることを、当業者は容易に認めるであろう。
本明細書において言及されるすべての刊行物は、本明細書において完全に述べられているかのように参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の実施形態においては、硫黄系カソード及び硫黄封鎖電解質を有するリチウム金属バッテリーが開示される。電解質は、カソードの内部にあることができるか、又はカソードとセパレーターとの間の被覆を形成することができる。硫黄を封鎖している電解質は、いくつかの異なる方法のいずれかで作用することができる。これは、非結合性リチウムポリスルフィド及び/又は単体硫黄の形成及び拡散を防止することができる。封鎖は物理的であることができるか、又は化学的であることができる。こうしたバッテリーの有益な態様としては、高い比容量及び長いサイクル寿命が挙げられる。
「セパレーター」という用語は、以下のいずれかを意味し、本明細書において使用される:
− 液体又はゲル電解質で満たされる、バッテリーのアノードとカソードとの間に配置された浸透膜、又は
− 固体電解質膜で満たされる、バッテリーのアノードとカソードとの間の領域。
「固体ポリマー」という用語は、固体ホモポリマー、固体ランダムコポリマー、及び固体ブロックコポリマーを含み、本明細書において使用される。
リチウム金属及びSPAN電極を有する高エネルギーセル
本発明の一実施形態においては、セルの設計は、リチウム金属アノード、ブロックコポリマーセパレーター電解質、硫黄結合環状ポリアクリロニトリル(SPAN)を含む複合体カソードと、硫黄及び/又はポリスルフィドバリアとして作用するカソード電解質(カソライト)とを組み合わせて、カソード層からの単体硫黄及び/又はリチウムポリスルフィドの損失を防止する。
一般的には、カソードは、少なくとも以下の要素を有する:
− 電気化学活性カソード材料、
− 電子導電性添加物、
− 適所に活物質及び導電性添加物を保持する重合性結合剤、及び
− 電気化学活物質を支持する集電装置。
電子導電性添加物の例としては、カーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維(VGCF)、グラフェン、スーパーP(SuperP)、プリンテックス(Printex)、ケッチェンブラック、及びカーボンナノチューブ(CNT)が挙げられる。結合剤の例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(ビニリデンフルオリド−ヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリル酸(PAA)、アルギネート、ポリエチレンオキシド(PEO)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリプロピレンオキシド、及びそれらのコポリマーが挙げられる。乾燥したポリマーバッテリーにおいては、重合性結合剤は、イオン導電性であってもなくてもよく、且つ溶解された金属塩を含み、金属イオン輸送体として機能する更なるポリマー電解質(カソライト)を伴うことができる。リチウムバッテリーの場合、リチウム塩が使用される。典型的なリチウム塩としては、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)、リチウムビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミド(LiBETI)、LiC1O、LiBF、LiPF、リチウムトリフルオロメタンスルホネート(Liトリフレート)、及びリチウムビス(オキザレート)ボレート(LiBOB)が挙げられる。その他の金属がセルの基礎を形成する場合、その他の金属の塩が使用可能である。こうした金属の例としては、Na、K、Mg、Ca、及びAlが挙げられる。
硫黄系セルにおいては、一般的には、カソードは、充電状態(酸化されて)で組み立てられ、リチウム源を必要とする。アノードの選択としては、リチウム金属ホイル、リチウム化グラファイト、リチウム化シリコン等を挙げることができる。充電式セルにおけるリチウム金属アノードの使用は、リチウムに化学的に安定であり、及び充電の間、デンドリックの成長を防止することができる、専門化されたセパレーターを必要とする。ブロックコポリマー電解質は、必要な機械的強度及びイオン導電度を実現する手段を提供する。
アノードとカソードとの間のセパレーター層は、イオン導電性であるが、電子絶縁層である。こうした層は、従来のリチウムイオンセルにおける液体電解質が浸漬された多孔質プラスチック膜又は乾燥ポリマーセルにおける固体ポリマー電解質被覆であることができる。これらを組み合わせることも可能である。不十分な機械的特性を有する粘性液体又はゲルであるPEOなどのポリマー電解質の場合、イオン導電性である第1のPEOポリマーブロック、及び機械的に安定である第2のポリマーブロックを有するブロックコポリマーを形成することによって、より大きい機械的強度が実現されることができる。第2のブロックが機械的安定性を提供するために、セルは、結晶性ポリマーにおける融解温度(T)又は非晶性ポリマーにおけるガラス転移温度(T)未満の温度で作動される。
ナノ構造化ブロックコポリマー電解質
図1Aは、ともに共有結合された第1のポリマーブロック110及び第2のポリマーブロック120を有する例示的なジブロックポリマー分子100の簡略図である。一配置においては、第1のポリマーブロック110及び第2のポリマーブロック120はともに、直鎖型ポリマーブロックである。別の配置においては、ポリマーブロック110、120の一方又は両方は、櫛型(又は分岐型)構造を有する。一配置においては、いずれのポリマーブロックも架橋されていない。別の配置においては、1つのポリマーブロックが架橋されている。更に別の配置においては、両方のポリマーブロックが架橋されている。
図1Bに示すように、複数のジブロックポリマー分子100は、それ自体を配置して第1のポリマーブロック110からなる第1の相の第1のドメイン115、及び第2のポリマーブロック120からなる第2の相の第2のドメイン125を形成することができる。図1Cに示すように、ジブロックポリマー分子100は、それ自体を配置して複数の繰り返しドメインを形成することができ、これにより、連続したナノ構造化ブロックコポリマー材料140を形成する。ドメインのサイズ又は幅は、ポリマーブロックのそれぞれの分子量を調整することによって調整可能である。
一配置においては、第1のポリマードメイン115は、イオン導電性であり、且つ第2のポリマードメイン125は、機械的強度をナノ構造化ブロックコポリマーに付与する。
図2Aは、第1のポリマーブロック210a、第2のポリマーブロック220、及び第1のポリマーブロック210aと同一である第3のポリマーブロック210bを有する例示的なトリブロックポリマー分子200の簡略図であり、すべてがともに共有結合されている。一配置においては、第1のポリマーブロック210a、第2のポリマーブロック220、及び第3のコポリマーブロック210bは、直鎖型ポリマーブロックである。別の配置においては、いくつかの又はすべてのポリマーブロック210a、220、210bは、櫛型(又は分岐型)構造を有する。一配置においては、ポリマーブロックは架橋されていない。別の配置においては、1つのポリマーブロックが架橋されている。更に別の配置においては、2つのポリマーブロックが架橋されている。更に別の配置においては、すべてのポリマーブロックが架橋されている。
図2Bに示すように、複数のトリブロックポリマー分子200は、それ自体を配置して、第1のポリマーブロック210aからなる第1の相の第1のドメイン215、第2のポリマーブロック220からなる第2の相の第2のドメイン225、及び第3のポリマーブロック210bからなる第1の相の第3のドメイン215bを形成することができる。図2Cに示すように、トリブロックポリマー分子200は、それ自体を配置して複数の繰り返しドメイン225、215(215a及び215bをともに含む)を形成することができ、これにより、連続したナノ構造化ブロックコポリマー230を形成する。ドメインのサイズは、ポリマーブロックのそれぞれの分子量を調整することによって調整可能である。
一配置においては、第1及び第3のポリマードメイン215a、215bは、イオン導電性であり、且つ第2のポリマードメイン225は、機械的強度をナノ構造化ブロックコポリマーに付与する。別の配置においては、第2のポリマードメイン225は、イオン導電性であり、且つ第1及び第3のポリマードメイン215は、構造フレームワークを付与する。
図3Aは、第1のポリマーブロック310、第2のポリマーブロック320、及びその他の2つのポリマーブロックのいずれかと異なる第3のポリマーブロック330を有する別の例示的なトリブロックポリマー分子300の簡略図であり、すべてがともに共有結合されている。一配置においては、第1のポリマーブロック310、第2のポリマーブロック320、及び第3のコポリマーブロック330は、直鎖型ポリマーブロックである。別の配置においては、いくつかの又はすべてのポリマーブロック310、320、330は、櫛型(又は分岐型)構造を有する。一配置においては、ポリマーブロックは架橋されていない。別の配置においては、1つのポリマーブロックが架橋されている。更に別の配置においては、2つのポリマーブロックが架橋されている。更に別の配置においては、すべてのポリマーブロックが架橋されている。
図3Bに示すように、複数のトリブロックポリマー分子300は、それ自体を配置して、第1のポリマーブロック310aからなる第1の相の第1のドメイン315、第2のポリマーブロック320からなる第2の相の第2のドメイン325、及び第3のポリマーブロック330からなる第3の相の第3のドメイン335を形成することができる。図3Cに示すように、トリブロックポリマー分子300は、それ自体を配置して複数の繰り返しドメインを形成することができ、これにより、連続したナノ構造化ブロックコポリマー340を形成する。ドメインのサイズは、ポリマーブロックのそれぞれの分子量を調整することによって調整可能である。
一配置においては、第1のポリマードメイン315は、イオン導電性であり、且つ第2のポリマードメイン325は、機械的強度をナノ構造化ブロックコポリマーに付与する。第3のポリマードメイン335は、機械的強度、イオン導電度、化学的又は電気化学的安定性を改善することができる更なる官能基もたらし、材料をより容易に加工することができる、又はいくつかのその他の所望の特性をブロックコポリマーに付与することができる。その他の配置においては、個々のドメインは役割を交換することができる。
前述のブロックコポリマーのための適切なポリマーを選択することは、所望の電解質特性を実現するために重要である。一実施形態においては、導電性ポリマーは、(1)リチウム塩などの適切な塩と組み合わされる場合、電気化学セルの動作温度で少なくとも10−5Scm−1のイオン導電率を示し、(2)こうした塩に対して化学的に安定であり、且つ(3)電気化学セルの動作温度で熱的に安定である。一実施形態においては、構造材料は、電気化学セルの動作温度で1×10Paを超える弾性率を有する。一実施形態においては、第3のポリマーは、(1)ゴム状であり、且つ(2)動作温度及び加工温度より低いガラス転移温度を有する。すべての材料が互いに不混和性である場合、このことは有益である。
本発明の一実施形態においては、導電相は、直鎖型又は分岐型ポリマーからなることができる。導電相において使用可能な導電性の直鎖型又は分岐型ポリマーとしては、これらに限定されるものではないが、ポリエーテル、ポリアミン、ポリイミド、ポリアミド、アルキルカーボネート、ポリニトリル、及びそれらの組合せが挙げられる。導電性の直鎖型又は分岐型ポリマーはまた、ポリシロキサン、ポリホスファジン、ポリオレフィン、及び/又はポリジエンと組み合わされて使用されて、導電相を形成することができる。
別の例示的な実施形態において、導電相は、主鎖及びペンダント基を有する櫛型(又は分岐型)ポリマーからなる。これらのポリマーにおいて使用可能な主鎖としては、これらに限定されるものではないが、ポリシロキサン、ポリホスファジン、ポリエーテル、ポリジエン、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、及びそれらの組合せが挙げられる。使用可能なペンダントは、これらに限定されるものではないが、オリゴエーテル、置換オリゴエーテル、ニトリル基、スルホン、チオール、ポリエーテル、ポリアミン、ポリイミド、ポリアミド、アルキルカーボネート、ポリニトリル、その他の極性基、及びそれらの組合せが挙げられる。
導電相において使用可能なポリマーに関する更なる詳細は、2009年5月27日に出願された国際出願PCT/米国特許出願第09/45356号明細書、2009年8月22日に出願された国際出願PCT/米国特許出願第09/54709号明細書、2010年1月14日に出願された国際出願PCT/米国特許出願第10/21065号明細書、2010年1月14日に出願された国際出願PCT/米国特許出願第10/21070号明細書、2009年2月26日に出願された国際出願PCT/米国特許出願第10/25680号明細書、及び2009年2月26日に出願された国際出願PCT/米国特許出願第10/25690号明細書に見られることができ、そのすべては参照により本明細書に組み込まれる。
ブロックコポリマー電解質において使用可能な電解質塩に対する特定の制限はない。用途に対して最も望ましい電荷キャリアーとして認識されるイオンを含む任意の電解質塩が使用可能である。ポリマー電解質中の大きい解離定数を有する電解質塩を使用することが特に有用である。
適切な例としては、Li塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。有用なLi塩の例としては、これらに限定されるものではないが、LiPF、LiN(CFSO、Li(CFSOC、LiN(SOCFCF、LiB(C、Li1212−x、Li1212、及びそれらの混合物が挙げられる。
本発明の一実施形態においては、単一のイオン導電体が、電解質塩とともに、又は電解質塩の代わりに使用可能である。単一のイオン導電体の例としては、これらに限定されるものではないが、スルホンアミド塩、ホウ素系塩、及び硫酸が挙げられる。
本発明の一実施形態においては、構造相は、ポリスチレン、水素化ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリビニルピリジン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)(PXE)、ポリオレフィン、ポリ(t−ブチルビニルエーテル)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルビニルエーテル)、ポリエチレンなどのガラス状ポリマー又は結晶性ポリマー、ポリフッ化ビニリデンなどのフルオロカーボン、又はスチレン、メタクリレート、若しくはビニルピリジンを含むコポリマーからなることができる。
更なる種をナノ構造化ブロックコポリマー電解質に加えて、イオン導電性を強化するか、機械的特性を強化するか、又は望ましい可能性がある任意のその他の特性を強化することができる。
ナノ構造化ブロックコポリマー電解質材料のイオン導電性は、イオン導電相に1つ以上の添加物を含むことによって、向上させることができる。添加物は、結晶化度を低下させること、融解温度を低下させること、ガラス転移温度を低下させること、鎖の移動性を増加させること、又はこれらの任意の組合せによってイオン導電度を向上させることができる。高誘電率の添加物は、塩の解離を補助することができ、イオン輸送に利用可能なLi+イオンの数を増加させ、嵩高いLi+[塩]錯体を減少させる。Li+とPEO鎖/アニオンの間の相互作用を弱め、これにより、Li+イオンが拡散することをより容易にする添加物は、導電相に含まれることができる。イオン導電性を強化する添加物は、以下の部類に大まかに分類されることができる:低分子量導電性ポリマー、セラミック粒子、室温イオン性液体(RTIL)、高誘電有機可塑剤、及びルイス酸。
その他の添加物が、本明細書に記載されるポリマー電解質において使用可能である。例えば、過充電保護を支援し、安定なSEI(固体電解質境界面)層をもたらし、且つ/又は電気化学的安定性を向上させる添加物が使用可能である。こうした添加物は当業者に周知である。可塑剤などのポリマーの加工をより容易にする添加物も使用可能である。
ブロックコポリマー電解質に関する更なる詳細は、2008年10月1日に出願された米国特許出願第12/225934号明細書、2008年11月14日に出願された米国特許出願第12/2711828号明細書、及び2009年1月16日に出願された国際出願PCT/米国特許出願第09/31356号明細書に記載され、そのすべては参照により本明細書に組み込まれる。
SPANカソード活物質
リチウム−硫黄セルのカソードが、完全に単体硫黄からなる場合、理論では、1,000Wh/kgを超えるエネルギー密度が実現可能である。しかしながら、硫黄は、イオン導電性でも電気導電性でもなく、その結果、硫黄カソードは、これらの特性をもたらし、且つエネルギー密度を低下させる添加物を含む。更に、リチウム−硫黄セルの放電の間、通常、単体硫黄は可溶性ポリスルフィドに還元される。ポリスルフィドは、セルのその他の領域に拡散することができ(且つアノードに到達することさえできる)、この場合、その後の充電/放電サイクルの電気化学反応にもはや参加することはできない。更に、ポリスルフィドは、電解質に溶解されることがき、この場合、更に還元されることはできない。従って、現在、リチウム−硫黄セルのエネルギー密度は、理論値より非常に低く、400Wh/kg〜600Wh/kgであると推定される。更に悪いことに、リチウム−硫黄セルの駆動寿命は、全サイクルがわずか100、又は更により少なく制限される場合がある。サイクル寿命は、カソードからアノードまでのポリスルフィドの拡散によって影響を受ける場合があり、この場合、ポリスルフィドがリチウム金属アノードと反応しその寿命を短縮する場合がある。硫黄が環状ポリアクリロニトリルに結合される場合、リチウム−硫黄バッテリーセルにおける硫黄の利用は、著しく増加されることができる。このように、カソード活物質としてポリアクリロニトリル−硫黄(SPAN)複合体を使用することが有利である。
一実施形態においては、カソード活物質は、ポリアクリロニトリル−硫黄(SPAN)複合体を含む。SPANは、ポリアクリロニトリル(PAN)を硫黄(S)と反応させることによって生成される複合体である。SPAN材料は、SPANポリマーマトリックスにポリスルフィドを結合することができる硫黄−炭素結合を有する。こうしたSPAN複合体においては、硫黄は、サブナノメーター/ナノメータースケールにおいてポリマー構造に固定して結合されている。更に、硫黄は、SPAN構造内で微細に又は均一に分布される。SPANは、高い硫黄の利用率によって良好なサイクル安定性をもたらすことが示されている。更に、SPANは、更に高放電率(C率)でこうした良好な性能を示している。
本発明の一実施形態においては、SPANは、300℃以上の温度で、ポリアクリロニトリルを過剰な硫黄と反応させることによって生成される。いくつかの配置においては、550℃以上の温度が使用される。使用されるポリアクリロニトリルに対する過剰な硫黄の比は、反応温度に依存する。硫黄原子は、直接的に硫黄−炭素共有結合及び間接的に1つ以上の共有結合の両方によって、ポリアクリロニトリル−硫黄複合体に存在することができ、硫黄−硫黄、及び1つ以上の硫黄−炭素結合は、特定の環状ポリアクリロニトリルにつながっていることができる。この場合、SPAN複合体の少なくとも一部の硫黄原子は、例えば、ポリスルフィドの形態で、環状ポリアクリロニトリルに共有結合されている。このような複合体においては、硫黄−炭素結合を示し、これは、ポリスルフィドをポリマーマトリックスに結びつけている。従って、様々な官能基及び化学結合を有する硫黄ポリアクリロニトリル複合体が存在し、それらはすべて、電気化学性能及び経時挙動に対して様々な特性を有することができる。
本発明の別の実施形態においては、SPAN複合体は、(a)ポリアクリロニトリルを環状ポリアクリロニトリルに変換する工程、及び(b)硫黄を用いて環状ポリアクリロニトリルを変換して、ポリアクリロニトリル−硫黄複合体を形成する工程によって生成される。工程(a)においては、電気導電性環状ポリアクリロニトリル(cPAN)ベースが形成される。工程(b)においては、cPANが電気化学的に活性な硫黄と反応し、cPANの電気導電性骨格に硫黄が共有結合され、このように、ポリアクリロニトリル−硫黄複合体(SPAN)を形成する。2工程方法を用いて、反応条件は、それぞれの部分的な反応において最適化されることができる。工程(a)は、炭素繊維の調製から知られている脱水素反応と類似しており、且つ工程(b)は、異なる技術分野、即ち、ゴムの加硫反応からの反応と類似していることに留意することは興味深いことがあり得る。
このセルの設計は、バリアカソライトの様々な設計上の構成、並びに硫黄及び/又はポリスルフィドの損失を防止するための多くの機械的プロセスに関連した多くの実施形態を有する。様々なカソライトの材料又は添加物が使用されて、硫黄種を捕捉し、容量の弱まりを防止することができる。
本発明の実施形態は、硫黄/ポリスルフィドの損失を防止する動的又は受動的バリアとして使用可能な様々な固体ポリマー電解質材料を含む。こうしたポリマーは、架橋されてもされなくてもよい。一般的に、硫黄の損失を防止するための開示された材料及び関連した機構は、2つの群に分類されることができる:硫黄/ポリスルフィドの損失を防止するための動的(若しくは化学的)又は受動的(若しくは物理的)バリア。下記に開示される任意のこうしたポリマー材料の場合、様々な構造構成が可能であることを理解すべきである。例えば、任意のこうしたポリマーを形成するモノマーは、ランダムコポリマーとして、又はブロックコポリマー構造を製造するためのブロックで構成されることができる。更に、下記に開示されるポリマー(及びその中のモノマー)は、更にその他のポリマーと組み合わされて、ランダムコポリマー又はブロックコポリマー構造を形成することができる。
リチウムポリスルフィドのための動的バリア
一実施形態においては、カソライトポリマーは、化学反応(動的に)によって非結合性リチウムポリスルフィドを捕捉する動的ポリスルフィドバリアである。バッテリーセルの動作中、カソライトの反応基は、生成される任意の遊離リチウムポリスルフィド種と急速に反応することに役立ち、安定な炭素−硫黄結合を形成し、こうして、ポリスルフィドを封鎖し、カソードから離れるポリスルフィド種の移動を防止する。封鎖される特定のポリスルフィド種に応じて、バッテリーが、許容可能なものにおいてサイクルを継続することができるカソードに残された十分な容量が依然として存在することができるが、元のカソードに対して容量が減少する。
本発明の一例においては、カソライトは、エピクロロヒドリン−エチレンオキシドコポリマー(P(EC−EO))である。P(EC−EO)の構造は、
Figure 2017517860
(式中、nは繰り返し単位の総数であり、且つxはEO単位のモル分率であり、残りの1−xはEC単位のモル分率である)である。xの値は、0〜0.99の範囲であることができ、且つnの値は、約10〜200,000以上の範囲であることができる。P(EC−EO)は、一般の有機溶剤に溶解可能であり、その溶液は被覆を形成することに有用であることができる。P(EC−EO)の構造は、ポリ(エチレンオキシド)ホモポリマーのパータベーション(perturbation)を表し、リチウム塩と混合される場合、これは公知のリチウムイオン導電体である。EC(1−x)のモル比が低く維持される限り(例えば、0<1−x<0.5)、エピクロロヒドリンモノマーから誘導されるペンダントクロロメチル基は、PEOホモポリマーに対してポリマーのリチウムイオン導電率を多少ながら減少させるに過ぎない。
P(EC−EO)のEC部分のペンダントクロロメチル基は、求電子性であり、隣接した炭素原子への新しい結合を形成するとともに、求核部位(「Nu−」)が塩化物イオンを置き換え得ることを意味する。
Figure 2017517860
リチウム−硫黄バッテリー(一般式「Li」、m=1又は2、y=3〜8)の動作中に生成される非結合性リチウムポリスルフィド種は、良好な求核試薬であることが知られている。この種が、P(EC−EO)結合剤の存在下でカソードにおいて形成される場合、以下と同様の反応が起こることは非常に可能性が高い(傍観イオンとして、Liは反応に含まれない)。
Figure 2017517860
置換反応は、永続的であると予想され、C−S結合は、通常のセル動作条件下で開裂しない。このように、ポリスルフィド種は、カソードにおいて捕捉され、カソードと依然として電気的に接触しており、アノードに移動又は拡散することができない。硫黄がもはや完全には酸化されることができないことから、C−S結合の形成は、カソード容量の不可逆的損失を生じさせるが、この損失は、カソードから離れる全ポリスルフィド種の拡散の結果として生じるであろうものより小さい。従って、カソードから離れるリチウムポリスルフィド種の拡散が減少することにより、一部のP(EC−EO)ポリマーと配合された硫黄又は硫黄複合体カソードは、これが無く作製されたものより高い安定性を有する。
前述で一例を記載する一方、イオン導電性ポリマーに組み込まれる求核置換に影響され易い求電子基の一般的な基準を満たすその他の構造が存在する。P(EC−EO)構造は、
Figure 2017517860
(式中、求電子メチル基は、例えば、Z=塩化物、臭化物、ヨウ化物、メタンスルホネート、p−メチルトルエンスルホネート、又はp−ニトロベンゼンスルホネートなどで置換される)に一般化されることができる。これらは、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、及びグリシドールなどの前駆体を使用して合成されることができる。塩化ビニルモノマー基などのその他のハライドを有する構造は、求核置換を受ける同様の能力を示す。
以下の構造のPEG−ブラシポリアクリレート及びポリメタクリレートは、同様の基準を満たし、この場合、PEG側鎖は、イオン導電性をもたらし、且つ別の側鎖は求電子成分をもたらす。
Figure 2017517860
(式中、R=H(アクリレート)又はMe(メタクリレート)、xは、0〜0.99の値の範囲のPEGモノマー成分のモル比であり、nは、前述と同一の値を有し、2<k<50は、PEG側鎖の繰り返し単位の数であり、且つRは、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、ω−クロロポリ(エチレングリコール)、ω−ブロモポリ(エチレングリコール)、ω−メタンスルホネートポリ(エチレングリコール)、ω−(p−トルエンスルホネート)ポリ(エチレングリコール)、グリシジル、又はω−グリシジルポリ(エチレングリコール)などのポリスルフィドによる置換を受け易い求電子基である)。
以下の構造のPEG−ブラシポリ(ビニルエーテル)は、同様の基準を満たし、この場合、PEG側鎖はイオン導電性をもたらし、且つ別の側鎖は求電子成分をもたらす。
Figure 2017517860
(式中、xは、前述と同一の値を有するPEGモノマー成分のモル比であり、nは、前述と同一の値を有し、2<k<50は、PEG側鎖の繰り返し単位の数であり、且つRは、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、ω−クロロポリ(エチレングリコール)、ω−ブロモポリ(エチレングリコール)、ω−メタンスルホネートポリ(エチレングリコール)、ω−(p−トルエンスルホネート)ポリ(エチレングリコール)、グリシジル、又はω−グリシジルポリ(エチレングリコール)などのポリスルフィドによる置換を受け易い求電子基である)。
PEG−ブラシポリホスファゼン及びPEG−ブラシポリカーボネートは、同様の置換パターンに従うことができる。
Figure 2017517860
(式中、x、k、n、及びRは、前述で定義された通りであり、且つRは、短いアルキル鎖であり、短いアルキル鎖は、アシル側鎖基又は短いPEG鎖を有する)。
ポリリン酸エステルはまた、タイプ:
Figure 2017517860
(式中、R=アルキルC〜C4であり、R及びnは前述で定義された通りであり、且つx及び1−xは前述で定義されたモノマーのモル比である)に含まれることができる。求電子R側鎖とのみ反応する代わりに、ポリスルフィド求核試薬は、置換によって、主鎖又は−OR基のC−O結合を開裂し得ることから、これらのポリマーは、リン酸エステル主鎖の反応性によって区別される。
ポリアクリロニトリルは、塩素化ビニルモノマーと共重合されて、
Figure 2017517860
(式中、x及び1−xは、モノマーのモル分率であり、xは、0.01〜1の範囲であることができる)に類似のポリマーを生成することができる。値nは、前述で定義される。主鎖における塩化物基は、ポリスルフィド求核試薬によって置き換えられることができ、一方、ポリアクリロニトリルは、イオン導電性ポリマーである。
ポリマーを含むオレフィンも含まれることができる。本発明の一例においては、カソライトは、アリルグリシジルエーテル−エチレンオキシドコポリマー(P(AGE−EO))である。P(AGE−EO)の構造は、
Figure 2017517860
(式中、nは、前述で定義された値を有する繰り返し単位の総数であり、且つxはEO単位のモル分率であり、残りの1−xはAGE単位のモル分率であり、xは、0〜0.99の範囲であることができる)である。P(AGE−EO)の構造は、ポリ(エチレンオキシド)ホモポリマーのパータベーションを表し、リチウム塩と混合される場合、これは公知のリチウムイオン導電体である。AGE(1−x)のモル比が低く維持される限り(例えば、0<1−x<0.5)、AGEモノマーから誘導されるペンダントアリルオキシメチル基は、PEOホモポリマーに対してポリマーのリチウムイオン導電率を多少ながら減少させるに過ぎない。それは、二重結合を形成する2つの炭素原子からなる官能基の一般名であるオレフィンの例である。オレフィンは、ラジカルによって誘発された重合、付加反応、及び付加環化反応を含む、いくつかの反応に影響を受け易い。
リチウムポリスルフィド種は、de Graaf,“Laboratory simulation of natural sulphurization:I.Formation of monomeric and oligomeric isoprenoid polysulphides by low−temperature reactions of inorganic polysulphides with phytol and phytadienes”,Geochim.Cosmochim.Acta 1992,56,4321−4328、及びde Graaf,“Low−temperature addition of hydrogen polysulfides to olefins:formation of 2,2’−dialkyl polysulfides from alk−l−enes and cyclic(poly)sulfides and polymeric organic sulfur compounds from α,ω−dienes”,J.Chem.Soc.Perkin.Trans.1 1995,635−640に記載されているように、オレフィンへの付加反応が可能である。Carroll,“Polysulfides−Nature’s organic soluble sulfur”,Phosphorus,Sulfur and Silicon and Related Elements 1994,95,517−518に記載されているように、これは、ゴム加硫の工業プロセスに類似しており、この場合、硫黄を使用して、天然ラテックス(ポリイソプレン)において架橋を形成する。ポリスルフィドが、P(AGE−EO)結合剤の存在下でカソードにおいて形成される場合、以下と同様の反応が生じることができる。
Figure 2017517860
この反応においては、一部のポリスルフィドLi(m=1又は2、y=3〜8)は、反応して、炭素原子間の硫黄結合を形成し、共生成物であるリチウムポリスルフィドは減少する。AGE−硫黄付加反応は、永続的であると予想され、C−S結合は、通常のセル動作条件下で開裂しない。このように、一部のポリスルフィド種は、カソードにおいて捕捉され、カソードと依然として電気的に接触しており、アノードに移動又は拡散することができない。硫黄がもはや完全には酸化されることができないことから、C−S結合の形成は、カソード容量の不可逆的損失を生じさせるが、この損失は、カソードから離れる全ポリスルフィド種の拡散の結果として生じるであろうものより小さい。リチウムポリスルフィド共生成物は、元のリチウムポリスルフィドに比べてより完全に還元され、Li又はLiS種となる可能性が高く、これは、不十分な溶解性及び移動性を有し、従って、カソードからの拡散を停止する傾向があることになり、本明細書において提案されるその他の機構によって捕捉されることができる。従って、カソードから離れるリチウムポリスルフィド種の拡散が減少することにより、一部のP(AGE−EO)ポリマーと配合された硫黄又は硫黄複合体カソードは、これが無く作製されたものより、より高い安定性を示すことが予想されることができる。
イオン導電性ポリマーに組み込まれるポリスルフィド付加に影響を受け易い求電子基又はオレフィン基の一般的な基準を満たす多くのその他の構造が存在することを、当業者は理解するであろう。
単体硫黄のための動的バリア
別の実施形態においては、更なる動的機構は、化学反応(動的)による単体硫黄を捕捉することに作用する。単体硫黄がバッテリーの充電の間に形成される場合、これは、カソードから拡散することができ容量損失を生じさせ、最終的に、アノードの表面で反応することができ、抵抗の増加及びアノードの分解を引き起こす。バッテリーセルの動作中、カソライトの反応基は、生成される任意の単体硫黄種と急速に反応するように配置され、安定な炭素−硫黄結合を形成し、硫黄種の更なる移動を防止する。このようにして、カソライトにおいて結合された硫黄は、バッテリーセルのサイクルの間、更なる電気化学的活性に依然として利用されることができる。
本発明の一実施形態においては、カソライトは、セルの動作温度で活性であるラジカル生成種を含む。一例においては、カソライトは、臭素、TEMPO基、又はペンダントメタクリレート基を含む。代表的な例としては、以下の構造:
Figure 2017517860
を有するポリマーが挙げられる。
単体硫黄種がセルの動作中に形成する場合、本明細書において記載されているものなどのラジカル生成種は、単体硫黄と反応することができ、C−S結合を形成し、こうして、カソードからの硫黄の損失を防止する。硫黄がもはや完全には酸化されることができないことから、C−S結合の形成は、カソード容量の不可逆的損失を生じさせるが、この損失は、カソードから離れる全硫黄種の拡散の結果として生じるであろうものより小さい。従って、カソードから離れる硫黄種の拡散が減少することにより、一部のラジカル形成ポリマーと配合された硫黄又は硫黄複合体カソードは、こうしたポリマーが無く作製されたものより、より高い安定性を示すことが予想されることができる。
リチウムポリスルフィドのための受動的バリア
別の実施形態においては、セルは、リチウムポリスルフィドの拡散に対する受動的(又は物理的)バリアとして作用するカソライトを使用する。バッテリーの放電の間、遊離リチウムポリスルフィド種が生成されることができる。カソライト及び非結合性リチウムポリスルフィドの極性及び/又は特異的相互作用により、カソライトは、リチウムポリスルフィド種の溶解を制限し、それを沈殿物に形成し、カソードからポリスルフィド種の移動を防止する。カソライトの選択も硫黄種の還元の位置選択性に影響を与えることができる。例えば、カソライトの適切な選択は、より不十分な溶解性を有する低指数のリチウムポリスルフィドの形成をもたらす場合があり、カソード層における捕捉をもたらす。
本発明の一実施形態においては、カソライトは、高分子電解質又は重合したイオン性液体である。代表的な例としては、以下の構造を有するカチオン性ポリマーが挙げられ、この場合、Xは、Cl、TFSI、BETI、ClO 、BF 、PF 、トリフレート、BOB等などのアニオンである。
Figure 2017517860
ポリスルフィド形成及び拡散に影響を与えるカソライトのための別の選択は、ナフィオン(登録商標)、ポリ(スチレンスルホネート)、ポリビニルスルホネート等などのアニオン性ポリマーである。代表的な例としては、以下の構造:
Figure 2017517860
を有するアニオン性ポリマーが挙げられる。
動的バリアと比較して、リチウムポリスルフィドのための受動的バリアの利点は、ポリスルフィドが減少しないという点で、カソードの容量が減少しないことである。
単体硫黄のための受動的バリア
別の実施形態においては、カソードは、単体硫黄の拡散に対する受動的バリアとして作用するカソライトを使用する。バッテリーの充電の間、遊離硫黄種S(例えば、単体硫黄)が生成されることができる。こうしたカソライトは、単体硫黄の低い溶解性を有し、このため、単体硫黄種の溶解はほとんどない。代わりに、硫黄沈殿物が形成され、カソードからの硫黄種の移動を防止する。カソライトが非常に極性である場合、低い溶解性が実現されることができる。材料の極性は、それらの誘電率によって定量化されることができる。例えば、低極性材料は、約8以下の誘電率を有することができ、一方、高極性材料は、約30を超える誘電率を有することができる。一配置においては、高濃度の塩種がカソライトに溶解される場合、こうした極性が実現される。別の配置においては、本質的に極性であるポリマーが、カソライトとして使用される。本発明の実施形態においては、本明細書において開示されるように、20を超える、又は25を超える、又は30を超える、又はその中の任意の範囲の誘電率を有する場合、極性材料は、単体硫黄の拡散に対する物理的バリアとして有用である硫黄の十分低い溶解性を有すると考えられる。
本発明の一実施形態においては、カソライトは、カーボネート及びエチレンオキシド(P(LC−EO))の直鎖型コポリマーである。別の例においては、P(LC−EO)の様々な類似物が使用可能であり、これは、エーテル結合(P(LC−TEO))に加えて、チオエーテル結合を組み込む。これらのタイプの一部の構造の例は、
Figure 2017517860
である。
別の実施形態においては、極性基は、ポリマー主鎖に結合され、極性の増加をもたらし、これは単体硫黄の溶解性を減少させる。一配置においては、カソライトは、側鎖基(P(GC−EO))としてグラフトされた環状カーボネートを有するポリエーテル主鎖である。別の配置においては、ニトリル基(GN)又はホスホン酸基(GP)などの様々な極性基が、主鎖ポリマー(P(GN−EO)又はP(GP−EO))にグラフトされる。ポリアルカン、ポリホスファゼン、又はポリシロキサンなどの別の骨格が使用されることができる。これらのタイプの構造の代表的な例としては、
Figure 2017517860
(式中、n及びxは、前述の値を有する)が挙げられる。
別の実施形態においては、ポリリン酸エステルが、カソライトとして使用され、単体硫黄の溶解及び拡散を制限する。これらのタイプの異なる構造の代表的な例は、
Figure 2017517860
(式中、R=メチル、エチル、イソプロピル、2,2,2−トリフルオロエチル等)である。
セル構築及びバリア構成
カソードからの硫黄損失を防止するバリア層は、様々な方法で構成されることができる。リチウムポリスルフィド又は単体硫黄の拡散を妨げるカソライト材料は、導電率、結合能力、及びその他のセル成分との表層適合性などのその特性に応じて、カソードの様々な領域に配置されることができる。
図4は、本発明の実施形態による、硫黄封鎖カソライト430を使用する硫黄系カソード420を有するリチウム金属セル400の概略図である。セル400はまた、リチウム金属アノード440、及びアノード440とカソード420との間のセパレーター450を有する。硫黄封鎖カソライト430は、カソード420のバルクに含まれて、明るい灰色のストライプと見られることができる。カソード420はまた、硫黄含有活物質粒子423及び電子導電性粒子426を有する。一配置においては、カソード活物質粒子423は、SPANからなる。カソード420はまた、更なる電解質又は結合剤を含むことができる(図示せず)。カソード420に隣接する集電装置460も存在することができる。
図5は、本発明の別の実施形態による、硫黄封鎖電解質を使用する硫黄系カソード520を有するリチウム金属セル500の概略図である。セル500はまた、リチウム金属アノード540、及びアノード540とカソード520との間のセパレーター550を有する。セパレーター550とカソード520との間の硫黄封鎖電解質530の層が存在し、明るい灰色のストライプと見られることができる。カソード520は、硫黄含有活物質粒子523、及び電子導電性粒子526を有する。一配置においては、カソード活物質粒子523は、SPANからなる。カソード520はまた、第2の電解質529を含み、且つ結合剤を含むことができる(図示せず)。カソード520に隣接する集電装置560も存在することができる。
図6は、本発明の別の実施形態による、硫黄封鎖カソライトを使用する硫黄系カソード620を有するリチウム金属セル600の概略図である。セル600はまた、リチウム金属アノード640、及びアノード640とカソード620との間のセパレーター650を有する。カソード620は、硫黄含有活物質粒子623、及び電子導電性粒子626を有する。一配置においては、カソード活物質粒子623は、SPANからなる。硫黄含有活物質粒子623は、硫黄封鎖カソライト630の層で被覆され、これは粒子623のまわりの暗い灰色の端部630と見られることができる。一部の配置においては、電荷輸送結合層(図示せず)を使用して、カソライト被覆630とカソード粒子623との間の電荷輸送を向上させることができる。カソード620はまた、第2の電解質629を含み、且つ結合剤を含むことができる(図示せず)。カソード620に隣接する集電装置660も存在することができる。
別の実施形態においては、図4、5、及び6に示すように、2つ以上のバリア構成が同一のセルにおいて使用される。例えば、カソライト粒子被覆を使用して、形成される単体硫黄の量を最小化することができる。更に、カソライト結合剤を使用して、単体硫黄拡散に対するバリアとして作用することができる。最終的に、オーバーコート層を使用して、リチウムポリスルフィド及び単体硫黄の拡散を防止することができる。
本発明は、必要に応じて、新規原則を適用すること及びこうした特定成分を構築し使用することに関連した情報を当業者に提供するために、非常に詳細に本明細書において記載されている。しかしながら、本発明は、様々な器材、材料、及び装置によって実行されることができ、且つ本発明自体の範囲を逸脱することなく、器材及び操作手順の両方に関して、様々な修正形態が達成され得ることを理解されたい。

Claims (70)

  1. 電気化学セルであって、
    SPANカソード活物質と、
    電子導電剤と、
    リチウム塩を含む第1のポリマー電解質と
    を含む、カソードであって、
    前記SPAN、前記電子導電剤、及び前記第1のポリマー電解質は、すべてともに混合されて前記カソードを形成する、カソードと、
    リチウムを含むアノードと、
    前記セルと前記アノードとの間に配置されるセパレーターであって、前記セルと前記アノードとの間のイオン導電を与えるセパレーターと
    を含む、電気化学セル。
  2. 前記第1のポリマー電解質は液体であり、且つ前記セルは結合剤を更に含む、請求項1に記載のセル。
  3. 前記第1のポリマー電解質は、固体ポリマー電解質である、請求項1に記載のセル。
  4. 前記セパレーターは、第2の固体ポリマー電解質を含む、請求項1に記載のセル。
  5. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、単体硫黄と化学的に反応するように構成される、請求項1に記載のセル。
  6. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、ラジカル生成種を含む、請求項5に記載のセル。
  7. 前記ラジカル生成種は、臭素、TEMPO基、又はペンダントメタクリレート基からなる群から選択される、請求項6に記載のセル。
  8. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、リチウムポリスルフィドと化学的に反応するように構成される、請求項1に記載のセル。
  9. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、電解質塩と、求核置換ができる求電子基を含むイオン導電性ポリマーとを含む、請求項8に記載のセル。
  10. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、電解質塩と、ポリスルフィド付加ができるオレフィン基を含むイオン導電性ポリマーとを含む、請求項8に記載のセル。
  11. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、物理的相互作用によって硫黄を封鎖するように構成される、請求項1に記載のセル。
  12. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、カーボネート、エチレンオキシド(P(LC−EO))、及びエーテル結合(P(LC−TEO))に加えてチオエーテル結合を組み込むP(LC−EO)の直鎖型コポリマーを含む、請求項11に記載のセル。
  13. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、極性基が結合されるポリマー主鎖を有する分子を含む、請求項11に記載のセル。
  14. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、側鎖基(P(GC−EO))としてグラフトされた環状カーボネートを有するポリエーテル主鎖を有する分子を含む、請求項13に記載のセル。
  15. 前記ポリマー主鎖は、(P(GN−EO)又はP(GP−EO))、ポリアルカン、ポリホスファゼン、或いはポリシロキサンからなる群から選択される、請求項13に記載のセル。
  16. 前記極性基は、ニトリル基(GN)又はホスホン酸基(GP)である、請求項13に記載のセル。
  17. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、物理的相互作用によってリチウムポリスルフィドを封鎖するように構成される、請求項1に記載のセル。
  18. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、高分子電解質を含む、請求項17に記載のセル。
  19. 前記高分子電解質は、Cl、TFSI、BETI、ClO 、BF 、PF 、トリフレート、及びBOBからなる群から選択される対イオンを有するカチオン性ポリマーである、請求項18に記載のセル。
  20. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、アニオン性ポリマーを含む、請求項17に記載のセル。
  21. 前記アニオン性ポリマーは、ナフィオン(登録商標)、ポリ(スチレンスルホネート)、ポリビニル、及びスルホネートからなる群から選択される、請求項20に記載のセル。
  22. 前記アノードはリチウム金属フィルムである、請求項1に記載のセル。
  23. 前記第1のポリマー電解質及び前記セパレーターの少なくとも1つは、
    求核置換ができる求電子基を含むイオン導電性ポリマーと、電解質塩とを含む、複数の第1のポリマーブロックを含む第1のラメラドメインと、
    複数の第2のポリマーブロックを含む第2のラメラドメインであって、前記第1のラメラドメインに隣接し、且つ前記電解質材料の構造部分を形成する、第2のラメラドメインと
    を含む、ブロックポリマーを含む、請求項1に記載のセル。
  24. 前記第2のポリマーブロックは、スチレン、メタクリレート、ビニルピリジン、ビニルシクロヘキサン、イミド、アミド、プロピレン、α−メチルスチレン、及びそれらの組合せを含む群から選択される成分を含む、請求項23に記載のセル。
  25. 前記第1のラメラドメイン及び前記第2のラメラドメインは、複数の直鎖型ブロックコポリマーを含む、請求項23に記載のセル。
  26. 前記直鎖型ブロックコポリマーは、少なくとも150,000ダルトンの分子量を有する、請求項25に記載のセル。
  27. 前記直鎖型ブロックコポリマーは、少なくとも350,000ダルトンの分子量を有する、請求項25に記載のセル。
  28. 前記第2のポリマーブロックは、90℃で10Paを超える体積弾性率を有する非イオン導電性ポリマーを含む、請求項23に記載のセル。
  29. 前記第1のラメラドメイン及び前記第2のラメラドメインは、複数の直鎖型ジブロックコポリマーを含む、請求項23に記載のセル。
  30. 前記第1のラメラドメイン及び前記第2のラメラドメインは、複数の直鎖型トリブロックコポリマーを含む、請求項23に記載のセル。
  31. SPANカソード活物質と、
    電子導電剤と、
    リチウム塩を含む第1のポリマー電解質と
    を含む、カソードであって、
    前記SPAN、前記電子導電剤、及び前記第1のポリマー電解質は、すべてともに混合されて前記カソードを形成する、カソード。
  32. カソードフィルムの第1の表面における第2のポリマー電解質の層を更に含み、前記第1の表面は、バッテリーにおけるセパレーター層に面するように構成される、請求項31に記載のカソード。
  33. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質は同一である、請求項32に記載のカソード。
  34. カソードフィルムの第2の表面における集電装置を更に含み、前記第2の表面は、バッテリーにおけるセパレーター層から離れて面するように構成される、請求項31に記載のカソード。
  35. 前記SPAN材料は、炭素、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及び二酸化チタンからなる群から選択される1つ以上の添加物と混合されて、硫黄複合体を形成する、請求項31に記載のカソード。
  36. 前記電子導電剤は、カーボンブラック、グラファイト、導電性炭素、及び導電性ポリマーからなる群から選択される1つ以上を含む、請求項31に記載のカソード。
  37. 前記導電性ポリマーは、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリフェニレンスルフィド、及び環状ポリアクリロニトリルからなる群から選択される、請求項36に記載のカソード。
  38. 前記カソードは、フッ素化ポリマーを含まない、請求項31に記載のカソード。
  39. 前記第1のポリマー電解質は、ジブロックコポリマー又はトリブロックコポリマーのいずれかである固体ブロックコポリマーである、請求項31に記載のカソード。
  40. 前記ジブロック又はトリブロックコポリマーの第1のブロックは、イオン導電性であり、且つポリエーテル、ポリアミン、ポリイミド、ポリアミド、ポリ(アルキルカーボネート)、ポリニトリル、ポリシロキサン、ポリホスファゼン、ポリオレフィン、ポリジエン、及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項39に記載のカソード。
  41. 前記ジブロック又はトリブロックコポリマーの第1のブロックは、イオン導電性の櫛型ポリマーを含み、前記櫛型ポリマーは、主鎖と、ペンダント基とを含む、請求項39に記載のカソード。
  42. 前記主鎖は、ポリシロキサン、ポリホスファジン、ポリエーテル、ポリジエン、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、及びそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上を含む、請求項41に記載のカソード。
  43. 前記ペンダントは、オリゴエーテル、置換オリゴエーテル、ニトリル基、スルホン、チオール、ポリエーテル、ポリアミン、ポリイミド、ポリアミド、ポリ(アルキルカーボネート)、ポリニトリル、その他の極性基、及びそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上を含む、請求項41に記載のカソード。
  44. 前記ジブロック又はトリブロックコポリマーの第2のブロックは、ポリスチレン、水素化ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリビニルピリジン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリ(t−ブチルビニルエーテル)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルビニルエーテル)、ポリ(t−ブチルビニルエーテル)、ポリエチレン、フルオロカーボン、ポリフッ化ビニリデン、並びにスチレン、メタクリレート、及び/又はビニルピリジンを含むコポリマーからなる群から選択される、請求項39に記載のカソード。
  45. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、化学結合によって硫黄又はリチウムポリスルフィドを封鎖するように構成される、請求項31に記載のカソード。
  46. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、求核置換ができる求電子基を含むイオン導電性ポリマーと、電解質塩とを含む、請求項45に記載のカソード。
  47. 前記イオン導電性ポリマーは、第1のモノマーと、第2のモノマーとを含み、前記第1のモノマーはイオン導電性であり、且つ前記第2のモノマーは求核置換ができる前記求電子基を含む、請求項46に記載のカソード。
  48. 前記第1のモノマーは、エチレンオキシド、アクリロニトリル、リン酸エステル、エーテル、アミン、イミド、アミド、アルキルカーボネート、ニトリル、シロキサン、ホスファジン、オレフィン、ジエン、及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項47に記載のカソード。
  49. 前記求電子基は、アルキルハライド、アルキルスルホネート、アルキルホスフェート、アルキルカーボネート、オキシラン、アリールハライド、及び/又はアリールスルホネートからなる群から選択される、請求項47に記載のカソード。
  50. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、ポリスルフィド付加ができるオレフィン基を含むイオン導電性ポリマーと、電解質塩とを含む、請求項45に記載のカソード。
  51. 前記イオン導電性ポリマーは、第1のモノマーと、第2のモノマーとを含み、前記第1のモノマーはイオン導電性であり、且つ前記第2のモノマーはポリスルフィド付加ができる前記オレフィン基を含む、請求項50に記載のカソード。
  52. 前記第1のモノマーは、エチレンオキシド、アクリロニトリル、リン酸エステル、エーテル、アミン、イミド、アミド、アルキルカーボネート、ニトリル、シロキサン、ホスファジン、オレフィン、ジエン、及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項51に記載のカソード。
  53. 前記オレフィン基は、アリルオキシメチル及びビニル基などのアリル基からなる群から選択される、請求項51に記載のカソード。
  54. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、ラジカル生成種を含む、請求項45に記載のカソード。
  55. 前記ラジカル生成種は、臭素、TEMPO基、又はペンダントメタクリレート基からなる群から選択される、請求項54に記載のカソード。
  56. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、物理的に硫黄又はリチウムポリスルフィドを封鎖するように構成される、請求項31に記載のカソード。
  57. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、極性基が結合されるポリマー主鎖を有する分子を含む、請求項56に記載のカソード。
  58. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、カーボネート、エチレンオキシド(P(LC−EO))、又はエーテル結合(P(LC−TEO))に加えてチオエーテル結合を組み込むP(LC−EO)の類似体の直鎖型コポリマーを含む、請求項57に記載のカソード。
  59. 前記カソライトは、側鎖基(P(GC−EO))としてグラフトされた環状カーボネートを有するポリエーテル主鎖を含む、請求項57に記載のカソード。
  60. 前記ポリマー主鎖は、(P(GN−EO)、P(GP−EO))、ポリアルカン、ポリホスファゼン、及びポリシロキサンからなる群から選択され、且つ前記極性基は、ニトリル基(GN)又はホスホン酸基(GP)のいずれかであることができる、請求項57に記載のカソード。
  61. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質極性基の少なくとも1つは、ポリリン酸エステルを含む、請求項57に記載のカソード。
  62. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、高分子電解質を含む、請求項57に記載のカソード。
  63. 前記高分子電解質は、Cl、TFSI、BETI、ClO 、BF 、PF 、トリフレート、及びBOBからなる群から選択される対イオンを有するカチオン性ポリマーである、請求項62に記載のカソード。
  64. 前記第1のポリマー電解質及び前記第2のポリマー電解質の少なくとも1つは、アニオン性ポリマーを含む、請求項56に記載のカソード。
  65. 前記アニオン性ポリマーは、ナフィオン(登録商標)、ポリ(スチレンスルホネート)、ポリビニル、及びスルホネートからなる群から選択される、請求項64に記載のカソード。
  66. SPANカソード活物質と、
    電子導電剤と、
    リチウム塩を含む第1の固体ブロックコポリマー電解質と
    を含む、カソードであって、前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、
    求核置換ができる求電子基を含むイオン導電性ポリマーと、リチウム塩とを含む、複数の第1のポリマーブロックを含む第1のラメラドメインと、
    複数の第2のポリマーブロックを含む第2のラメラドメインであって、前記第1のラメラドメインに隣接し、且つ前記電解質材料の構造部分を形成する、第2のラメラドメインと
    を含み、前記SPAN、前記電子導電剤、及び前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、すべてともに混合されて前記カソードを形成する、カソードと、
    リチウムを含むアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に配置されるセパレーターであって、前記カソードと前記アノードとの間のイオン導電のための経路を与えるセパレーターと
    を含む、電気化学カソード。
  67. SPANカソード活物質と、
    電子導電剤と、
    ポリスルフィド付加ができるオレフィン基を含むイオン導電性ポリマーと、リチウム塩とを含む、第1の固体ブロックコポリマー電解質と
    を含む、カソードであって、
    前記SPAN、前記電子導電剤、及び前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、すべてともに混合されて前記カソードを形成する、カソードと、
    リチウムを含むアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に配置されるセパレーターであって、前記カソードと前記アノードとの間のイオン導電のための経路を与えるセパレーターと
    を含む、電気化学カソード。
  68. SPANカソード活物質と、
    電子導電剤と、
    リチウム塩を含む第1の固体ブロックコポリマー電解質と
    を含む、カソードであって、前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、
    Cl、TFSI、BETI、ClO 、BF 、PF 、トリフレート、及びBOBからなる群から選択される対イオンを有するカチオン性高分子電解質と、リチウム塩とを含む、複数の第1のポリマーブロックを含む第1のラメラドメインと、
    複数の第2のポリマーブロックを含む第2のラメラドメインであって、前記第1のラメラドメインに隣接し、且つ前記電解質材料の構造部分を形成する、第2のラメラドメインと
    を含み、前記SPAN、前記電子導電剤、及び前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、すべてともに混合されて前記カソードを形成する、カソードと、
    リチウムを含むアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に配置されるセパレーターであって、前記カソードと前記アノードとの間のイオン導電のための経路を与えるセパレーターと
    を含む、電気化学カソード。
  69. SPANカソード活物質と、
    電子導電剤と、
    リチウム塩を含む第1の固体ブロックコポリマー電解質と
    を含む、カソードであって、前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、
    臭素、TEMPO基、又はペンダントメタクリレート基からなる群から選択されるラジカル生成種を含むイオン導電性ポリマーと、リチウム塩とを含む、複数の第1のポリマーブロックを含む第1のラメラドメインと、
    複数の第2のポリマーブロックを含む第2のラメラドメインであって、前記第1のラメラドメインに隣接し、且つ前記電解質材料の構造部分を形成する、第2のラメラドメインと
    を含み、前記SPAN、前記電子導電剤、及び前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、すべてともに混合されて前記カソードを形成する、カソードと、
    リチウムを含むアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に配置されるセパレーターであって、前記カソードと前記アノードとの間のイオン導電のための経路を与えるセパレーターと
    を含む、電気化学カソード。
  70. SPANカソード活物質と、
    電子導電剤と、
    カーボネート及びエチレンオキシド(P(LC−EO))の直鎖型コポリマーを含むイオン導電性ポリマーと、リチウム塩とを含む第1の固体ブロックコポリマー電解質と
    を含む、カソードであって、
    前記SPAN、前記電子導電剤、及び前記第1の固体ブロックコポリマー電解質は、すべてともに混合されて前記カソードを形成する、カソードと、
    リチウムを含むアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に配置されるセパレーターであって、前記カソードと前記アノードとの間のイオン導電のための経路を与えるセパレーターと
    を含む、電気化学カソード。
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