JP2017517757A - 制御システム、位置決めシステム、リソグラフィ装置、制御方法、デバイス製造方法及び制御プログラム - Google Patents

制御システム、位置決めシステム、リソグラフィ装置、制御方法、デバイス製造方法及び制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2017517757A
JP2017517757A JP2016552283A JP2016552283A JP2017517757A JP 2017517757 A JP2017517757 A JP 2017517757A JP 2016552283 A JP2016552283 A JP 2016552283A JP 2016552283 A JP2016552283 A JP 2016552283A JP 2017517757 A JP2017517757 A JP 2017517757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
point
interest
measurement
dimensions
lithographic apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016552283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6363217B2 (ja
Inventor
デ ヴァル,マリヌス,マリア,ヨハネス ヴァン
デ ヴァル,マリヌス,マリア,ヨハネス ヴァン
アーンゲネント,ウィルヘルムス,ヘンリカス,セオドルス,マリア
ベスト,ジェロエン,ヨハネス,セオドルス,ヘンドリカス デ
ベスト,ジェロエン,ヨハネス,セオドルス,ヘンドリカス デ
エイク,ヤン ヴァン
エイク,ヤン ヴァン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASML Netherlands BV
Original Assignee
ASML Netherlands BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASML Netherlands BV filed Critical ASML Netherlands BV
Publication of JP2017517757A publication Critical patent/JP2017517757A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6363217B2 publication Critical patent/JP6363217B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70775Position control, e.g. interferometers or encoders for determining the stage position
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70716Stages
    • G03F7/70725Stages control
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70783Handling stress or warp of chucks, masks or workpieces, e.g. to compensate for imaging errors or considerations related to warpage of masks or workpieces due to their own weight
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/709Vibration, e.g. vibration detection, compensation, suppression or isolation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Atmospheric Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

N通りの寸法において被駆動オブジェクト、例えば、リソグラフィ装置を位置決めするための位置決めシステム用の制御システムは、M個のセンサを有し、M>Nである。変換モジュールは、被駆動オブジェクトのコンプライアンスを考慮に入れて、センサによって示されたM個の測定値を、N通りの寸法による位置推定値に変換する。【選択図】 図1

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2014年4月4日出願のヨーロッパ特許出願第14163509.4号の利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、制御システム、例えばリソグラフィ装置のための位置決めシステム、リソグラフィ装置、制御プログラム、及びリソグラフィ装置を使用してデバイスを製造するための方法に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが付与される隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所与の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所与の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
[0004] リソグラフィ装置の動作中に、様々なコンポーネントを非常に正確に位置決めしなければならないが、同時に高速で移動させなければならない。例えば、支持構造上に保持されたパターニングデバイスは、投影システムの視野内に正確に位置決めしなければならない。基板テーブル上に保持された基板は、パターニングデバイスの像内に正確に位置決めしなければならない。より具体的には、すでに露光され固定された層に対して、デバイスパターンの次の層を正確に露光できるようにするために、基板のターゲット部分を正確な位置に位置決めしなければならない。一般的に言えば、基板上のターゲット部分の位置を直接測定することは不可能である。その代わりに、基板テーブルの位置を測定し、基板テーブルの位置の測定値からターゲット部分の位置を推定する必要がある。しかし、基板テーブルの変形と限られた剛性を組み合わせると、ターゲット部分の推定位置に誤差が発生する。このような誤差を低減するために、基板テーブルは可能な限り剛直になるように設計される。位置決めの正確さに関する要件を増すには、推定位置の誤差を更に低減することが必要である。基板テーブルの剛直性を増すと、基板テーブルの質量及び/又はサイズが増し、これは望ましくないことである。
[0005] 例えば、露光中にリソグラフィ装置のコンポーネントの位置、例えば、基板の位置を制御するための改良された構成を提供することが望ましい。
[0006] 本発明の一態様により、Nが正整数である場合にリソグラフィ装置内のオブジェクト上の関心ポイントについてN通りの寸法で位置を推定するための制御システムが提供され、このシステムは、M個の測定値を求めるように構成され、m個の測定値がオブジェクト上の1つ以上の測定ポイントに関し、測定ポイントの少なくとも1つが関心ポイントから変位され、MがNより大きい正整数である測定モジュールと、オブジェクトの非剛体モードの静的及び低周波寄与分のみを考慮に入れて、M個の測定値を、関心ポイントについてN通りの寸法で位置の推定値を表すN個の位置推定値に変換するように構成された変換モジュールとを含む。
[0006] 本発明の一態様により、Nが正整数である場合にオブジェクト上の関心ポイントについてN通りの寸法で位置を推定するための制御方法が提供され、この方法は、M個の測定値を求めることであって、その測定値がオブジェクト上の1つ以上の測定ポイントに関し、測定ポイントの少なくとも1つが関心ポイントから変位され、MがNより大きい正整数であることと、オブジェクトの非剛体モードの静的及び低周波寄与分のみを考慮に入れて、M個の測定値を、関心ポイントについてN通りの寸法で位置の推定値を表すN個の位置推定値に変換することを含む。
[0007] 本発明の一態様により、Nが正整数である場合にオブジェクト上の関心ポイントについてN通りの寸法で位置を推定するための制御プログラムが提供され、この制御プログラムは、コンピュータ可読媒体上に有形形式で実施され、M個の測定値を求めるように測定システムを制御するステップであって、位置測定値がオブジェクト上の1つ以上の測定ポイントに関し、測定ポイントの少なくとも1つが関心ポイントから変位され、MがNより大きい正整数であるステップと、オブジェクトの非剛体モードの静的及び低周波寄与分のみを考慮に入れて、M個の位置測定値を、関心ポイントについてN通りの寸法で位置の推定値を表すN個の位置推定値に変換するステップとを実施するようにコンピュータに指示するように適合されたコード手段を含む。
[0008] 対応する参照符号が対応する部分を示す添付の概略図を参照しながら以下に本発明の実施形態について説明するが、これは単に例示としてのものに過ぎない。
[0009]本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を描写している。 [0010]リソグラフィ投影装置内の基板テーブルを描写している。 [0011]参照のために記載されているリソグラフィ投影装置内の基板テーブル用の制御システムを描写している。 [0012]リソグラフィ投影装置内の剛体の位置決めを描写している。 [0013]リソグラフィ投影装置内の非剛体の位置決めを描写している。 [0014]リソグラフィ投影装置内で使用するための本発明の一実施形態による制御システムの一部を描写している。 [0015]本発明の一実施形態による制御システムのボーデ線図である。 [0015]本発明の一実施形態による制御システムのボーデ線図である。 [0016]本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置の基板テーブル用の位置及び変位測定システムを描写している。
[0017] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、
− 放射ビームB(例えばUV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、
− パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構成され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
− 特定のパラメータに従ってテーブルの表面、例えば、基板(例えばレジストコーティング基板)Wの表面を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された支持テーブル、例えば、1つ以上のセンサを支持するためのセンサテーブル又は基板Wを保持するように構築された基板テーブルWTと、
− パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ以上のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSとを備える。
[0018] 照明システムILは、放射を誘導し、整形し、又は制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、又はその他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらの任意の組合せなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0019] 支持構造MTはパターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスMAの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスMAが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスMAを保持する。この支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。支持構造MTは、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムPSなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0020] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに付与されるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0021] パターニングデバイスMAは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0022] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なすことができる。
[0023] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0024] リソグラフィ装置は、2つ以上のテーブル(或いはステージ又は支持体)、例えば、2つ以上の基板テーブル、或いは1つ以上の基板テーブルと1つ以上のクリーニングテーブル、センサテーブル、又は測定テーブルとの組合せを有するタイプでもよい。例えば、ある実施形態では、リソグラフィ装置は、投影システムの露光側に位置決めされた2つ以上のテーブルを備えるマルチステージ装置であり、各テーブルは1つ以上のオブジェクトを備え、及び/又は保持する。ある実施形態では、テーブルのうち1つ以上は放射感応性基板を保持することができる。ある実施形態では、テーブルのうち1つ以上は投影システムPSからの放射を測定するセンサを保持することができる。ある実施形態では、マルチステージ装置は、放射感応性基板を保持するように構成された第1のテーブル(すなわち、基板テーブル)と、放射感応性基板を保持するように構成されていない第2のテーブル(以降は一般に、測定テーブル、センサテーブル、及び/又はクリーニングテーブルと呼ぶが、これに限定されない)とを備える。第2のテーブルは、放射感応性基板以外に1つ以上のオブジェクトを備える、及び/又は保持することができる。このような1つ以上のオブジェクトには、以下から選択される1つ以上がある。すなわち、投影システムからの放射を測定するセンサ、1つ以上の位置合わせマーク、及び/又は(例えば液体閉じ込め構造をクリーニングする)クリーニングデバイスである。
[0025] このような「複数ステージ」(又は「マルチステージ」)機械においては、複数のテーブルを並行して使用するか、或いは1つ以上の他のテーブルを露光に使用している間に1つ以上のテーブルで予備工程を実行することができる。リソグラフィ装置は、基板テーブル、クリーニングテーブル、センサテーブル、及び/又は測定テーブルと同様に並行して使用できる2つ以上のパターニングデバイステーブル(或いはステージ又は支持体)を有することもできる。
[0026] 一実施形態では、リソグラフィ装置は、装置のコンポーネントの位置、速度などを測定するためのエンコーダシステムを含むことができる。一実施形態では、このコンポーネントは基板テーブルを含む。一実施形態では、このコンポーネントは測定テーブル及び/又はセンサテーブル及び/又はクリーニングテーブルWTを含む。エンコーダシステムは、これらのテーブルについて本明細書に記載されている干渉計システムに加えて又はその代わりとして使用することができる。エンコーダシステムは、スケール又はグリッドに関連する、例えば、スケール又はグリッドと対になっている、センサ、トランスデューサ、又は読み取りヘッドを含む。一実施形態では、可動コンポーネント(例えば、基板テーブル及び/又は測定テーブル及び/又はセンサテーブル及び/又はクリーニングテーブル)は1つ以上のスケール又はグリッドを有し、それに対してこのコンポーネントが移動するリソグラフィ装置のフレームはセンサ、トランスデューサ、又は読み取りヘッドのうちの1つ以上を有する。センサ、トランスデューサ、又は読み取りヘッドのうちの1つ以上は、スケール(複数も可)又はグリッド(複数も可)と協働してコンポーネントの位置、速度などを決定する。一実施形態では、それに対してコンポーネントが移動するリソグラフィ装置のフレームは1つ以上のスケール又はグリッドを有し、可動コンポーネント(例えば、基板テーブル及び/又は測定テーブル及び/又はセンサテーブル及び/又はクリーニングテーブル)は、スケール(複数も可)又はグリッド(複数も可)と協働してコンポーネントの位置、速度などを決定するセンサ、トランスデューサ、又は読み取りヘッドのうちの1つ以上を有する。
[0027] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源SO及びリソグラフィ装置は、例えば放射源SOがエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源SOはリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源SOが水銀ランプの場合は、放射源SOがリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0028] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するためのアジャスタADを備えていてもよい。一般に、少なくともイルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ−outer及びσ−innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータILを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。放射源SOと同様、イルミネータILは、リソグラフィ装置の一部を形成すると考えてもよいし、又は考えなくてもよい。例えば、イルミネータILは、リソグラフィ装置の一体化部分であってもよく、又はリソグラフィ装置とは別の構成要素であってもよい。後者の場合、リソグラフィ装置は、イルミネータILをその上に搭載できるように構成することもできる。任意選択として、イルミネータILは着脱式であり、別に提供されてもよい(例えば、リソグラフィ装置の製造業者又は別の供給業者によって)。
[0029] 放射ビームBは、支持構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスMAによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを横断した放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めするように正確に移動できる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めできる。一般に、支持構造MTの移動は、第1のポジショナPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、支持構造MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、又は固定してもよい。パターニングデバイスMA及び基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分Cの間の空間に位置してもよい(スクライブレーンアライメントマークとして周知である)。同様に、パターニングデバイスMA上に複数のダイを設ける状況では、パターニングデバイスアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0030] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及する可能性があるが、本明細書に記載されているリソグラフィ装置では、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造など、マイクロスケール又はナノスケールのフィーチャを有するコンポーネントの製造におけるその他の用途も可能であることを理解されたい。
[0031] 投影システムPSの最終要素と基板との間に液体を提供して、例えば、投影システムの有効NAを増加することができる。バスタイプ(bath type)の構成、いわゆる局所液浸システム、及びオールウェット液浸システムを含む、液体を提供するために適切な任意のシステムを使用することができる。バスタイプの構成では、実質的に基板Wの全体及び任意選択で基板テーブルWTの一部を液浴(bath of liquid)に浸す。局所液浸システムでは、液体が基板の局所領域のみに提供される液体供給システムを使用する。液体で充填される空間は平面図において基板の上面より小さく、液体で充填される領域は投影システムPSに対して実質的に静止したままになり、基板Wはその領域の下に移動する。オールウェット構成では液体は閉じ込められない。基板の上面全体及び基板テーブルの全部又は一部が液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは小さい。この液体は、基板上で薄膜などの液体の膜であってもよい。液浸液は、投影システム及び投影システムに面する接面の領域に又はその領域内に供給することができる(このような接面は基板及び/又は基板テーブルの表面であってもよい)。
[0032] リソグラフィ装置は、高速及び/又は高い正確さで位置決めしなければならない様々なオブジェクトを含む。このようなオブジェクトの具体的な例としては基板テーブルWT及び支持構造MTを含む。スキャン露光モードでは、基板テーブルWT及び支持構造WTは同期してスキャンされ、露光を実行する。このスキャンの速度及び正確さは装置の性能の中心である。位置決めシステムは、その上にショートストロークモジュールが搭載されているロングストロークモジュールとして構築することができる。ロングストロークモジュールは比較的低い正確さでしかも1以上の自由度で比較的長い距離を移動する。ショートストロークモジュールはより短い距離を移動するが、ロングストロークモジュールより比較的高い正確さ及び精度で移動する。一実施形態では、ショートストロークモジュールはロングストロークモジュールより大きい自由度で、例えば、6自由度で位置決め可能である。以下の説明では、直交するX軸、Y軸、及びX軸を有するデカルト座標系を採用する。このような座標系では、剛体の6自由度をx、y、z、R、R、及びRという座標によって定義することができ、ここでRは下付き文字によって示される軸の周りの回転を示す。関連する場合、Z軸は都合のよいことに投影システムPSの光軸と平行であるか又は一致する。しかし、本発明は、特定の座標系、原点、又は軸の向きに固有のものではない。一実施形態では、装置の異なる部分で異なる座標系を使用することができる。
[0033] オブジェクトの位置は干渉計システム又はエンコーダ或いはその両方の組合せを使用して測定することができる。図2は、基板テーブルWTの位置を測定するために使用される干渉計システムを描写している。6つの干渉計ビームIF〜IFは基板テーブルWTの2つの側面に設けられたミラーWT−R1、WT−R2に対して誘導され、即ち、側面あたり3つのビームが誘導される。Z方向の変位に関する情報を提供するために、ミラーWT−R2の斜めのエッジ上に誘導される1つ又は複数の追加ビーム(図示せず)も使用することができる。干渉計システムの出力と、エンコーダを使用する場合はエンコーダの出力とをまとめて以下yという。被駆動オブジェクト、この場合は基板W上の関心ポイントPOIの位置及び/又は向きをx、y、z、R、R、及びRという座標のうちの1つ以上で把握することは望ましい。POIは、基板テーブルWT上に保持された基板W上のターゲット部分C又はマーカの位置にすることができる。このような場合、関心ポイントPOIはオブジェクト上の固定地点ではなく、種々のターゲット部分が結像されるか又はマーカが測定されるにつれて変化する。干渉計ビームのそれぞれが関心ポイントPOIと一致しないオブジェクト上のそれぞれの地点の位置を測定することに留意されたい。
[0034] このような干渉計システムとともに使用可能な典型的なサーボ制御アーキテクチャは図3に描写されている。図3のサーボ制御アーキテクチャは、エンコーダベースの測定システム或いは干渉計とエンコーダを組み合わせる測定システムとともに使用することもできる。図3では、rは所望のセットポイントを表し、Kffはフィードフォワード制御信号を生成するためのフィードフォワード制御モジュールであり、Kfbは位置誤差eに基づいてフィードバック制御システムを生成するためのフィードバック制御モジュールである。フィードフォワード制御信号とフィードバック制御信号は公称座標の制御信号uに結合される。アクチュエータ変換モジュールTは、制御信号uをアクチュエータ制御信号uに変換して、同じく外乱力wを受けやすい物理的プラントGに含まれるアクチュエータを駆動する。物理的プラントG、即ち、ハードウェアは、出力測定信号yを有する測定システムを含む。出力測定信号yはベクトルと見なすことができ、変換行列Tのために入力される。被駆動オブジェクトが剛体として動作すると想定する場合、変換行列Tは単にx、y、z、R、R、及びRという論理座標を計算するための幾何学的数値演算を伴うだけであり、これらの座標は剛体モードと呼ばれ、まとめてベクトルyとして示される。数学的には、変換行列Tは、ベクトルyに掛けてベクトルyを生成するために使用される行列と見なすことができる。ベクトルyは、関心ポイントPOI、例えば露光すべき現行ターゲット部分Cの位置の最良剛体推定値であり、制御ポイント(point of control)POCと呼ばれる。誤差eを生成してフィードバックループを閉じるために、セットポイントrからベクトルyを引く。しかし、制御ポイントPOCは関心ポイントPOIの実際の位置zとは異なる可能性があるので、その差(z−y)はオブジェクトの変形を表す。
[0035] 測定信号、例えば、干渉計ビームの数は、計算すべき剛体モードの数より大きくすることができるが、そうである場合、yにおける独立データポイントの数が剛体モードの数と等しくなるように、冗長測定値を平均化して、ノイズを低減するか及び/又はミラーWT−R1、WT−R2内の非平坦さを補正する。また、ベクトルyは、移動平均(MA)及び/又は移動標準偏差(MSD)のサーボ誤差計算に使用することもできる。
[0036] 更に測定センサを追加することにより、関連の剛体モード(例えば、6)が存在する場合より多くの出力測定信号をyにおいて提供することが可能である。これは過剰感知(over−sensing)と呼ばれる。過剰感知を使用して、オブジェクトの不可避の非剛体挙動、即ち、変形又はコンプライアンスを明示的に説明することができる。特に、より高いサーボ帯域幅を達成するために、場合によっては、重大な非剛体モードのより良好なダンピングも達成するために、この過剰感知を使用して、いわゆる補償力学P、即ち、図3のTの組合せから1つ又は幾つかの非剛体モードの望まれていない寄生効果を除去又は低減する変換行列Tを計算することができる。
[0037] 歩留まり及びスループットも改善しながら、リソグラフィ装置で形成可能なフィーチャのサイズを縮小したいという常に存在する要望により、リソグラフィ装置内のオブジェクトの位置決めを改善することが望ましい。例えば、基板テーブルWT又は支持構造MTなどのオブジェクトの位置決めが改善されると、オーバーレイを低減することができる。オブジェクトの位置決めの正確さは、サーボ誤差e及びオブジェクトの内部変形(z−y)によって定量化することができる。図4及び図5は、投影システムPSに関する関心ポイントPOIの位置決めに対する基板テーブルWTの変形の影響を示している。基板テーブルの位置はセンサX1、X2、Z1、Z2を使用して基準フレームRFに対して測定され、制御ポイントPOCの地点は上述のように計算される。図4に示されている、ひずみのない事例では、制御ポイントPOC及び関心ポイントPOIは一致し、基板テーブルは正確に位置決めされる。しかし、図5に示されているように、基板テーブルWTが変形すると、制御ポイントPOC及び関心ポイントPOIは一致しなくなり、基板テーブルWTの位置決めにおいて誤差が発生する。基板テーブルWTの変形は、基板テーブルに対して作用する外部外乱力(例えば、液体供給システム、動的空気圧力、基板テーブルWTに取り付けられたケーブル又はホースによる)と内部アクチュエータ力(例えば、平準化によるアクチュエータ力)の両方によって発生する可能性がある。事例によっては、電磁外乱力が基板テーブルWTの変形を引き起こす場合もある。
[0038] 被駆動オブジェクトの変形を低減するために、そのオブジェクトをより剛直に、即ち、より剛性にすることができる。しかし、一般に、オブジェクトをより剛直にすると、その質量及び/又はサイズを増加する。これは、より多くの変形が引き起こされるように同じ加速度を達成するか及び/又は重力を補償するために、より強力なモータ又はアクチュエータが必要になることを意味する。エネルギ消費量は増加し、効率は低減される。位置決めを改善するための代替手法が望ましい。
[0039] 本発明者らは、ほとんどの場合、被駆動オブジェクト、例えば、基板テーブルの変形はコンプライアント動的挙動(即ち、共鳴周波数未満の「準静的」非剛体挙動)によって決定されると判断した。これは、関連の外乱力が有する主要スペクトル内容が被駆動オブジェクトの共鳴挙動未満であるからである。
[0040] 本発明の一目的は、制御の改善により被駆動オブジェクトの変形の影響を低減することである。特に、本発明は、センサ測定値を被駆動オブジェクトの関心ポイントの位置の推定値に変換するために過剰感知及び高度な変換モジュールを使用することを提案している。測定信号を位置推定値に変換するための高度な行列の計算において、過剰感知によって提供可能なオブジェクトの変形の追加の測定値を使用することにより、被駆動オブジェクトの位置についてより良好な剛体推定値だけでなく、関心ポイントの真の位置の推定値について全体的な改善も提供することが可能である。本発明の一実施形態は、物理的プラントモデル、即ち、関連の非剛体現象を含み、被駆動オブジェクトを含む関連ハードウェアの数学的モデルと組み合わせて、追加のセンサを使用する。次に、このモデルを使用して、yにおいて従来のものより多くのセンサ信号が提供されるモデルベースの変換行列T’yを計算する。本発明の一目的は、例えば、実際の測定値yにおける寄生非剛体モードのサブセットの共鳴効果を「浄化する」ことにより、モデルベースの変換行列T’yの出力を関心ポイントPOIの位置のより良好な推定値にすることである。
[0041] 本発明の一実施形態による制御システムの一部は図6に描写されている。第1の変換モジュール11は、センサ測定値yを受け取り、論理軸x/y/Rz/z/Rx/Ryによって関心ポイントの位置の剛体推定値を出力し、おそらく追加の非剛体座標NRBは被駆動オブジェクトの何らかの変形を表す。第1の変換モジュール11は、センサ信号yに掛けてその出力を生成するために、第1の変換行列Ty,1を使用することができる。第2の変換モジュール12は、Ty,1から出力された剛体及び非剛体情報を適切に結合して、論理軸x/y/Rz/z/Rx/Ryによって関心ポイントPOIの位置のより正確な結合推定値を得るために設けられる。この結合は、第2の変換行列Ty,2を使用して実行することもできる。一実施形態では、第1及び第2の変換行列はT’y=Ty,1・Ty,2に結合される。行列T’yは、結合した変換モジュール10によって使用される。
[0042] 一実施形態では、第2の変換行列Ty,2は特定の形式を有する。これは、三角行列、具体的には上三角行列であり、主対角線より下のすべての値がゼロであることを意味する。一実施形態では、第2の変換行列Ty,2は4つの四半分に分割することができる。主対角線上の四半分は単位行列である。主対角線より下の四半分はすべてゼロ値である。主対角線より上の四半分は後述するように決定された値を有する。行列の形式は入力ベクトルy内のセンサ測定値の次数及び出力ベクトル内の位置推定値の次数に依存することは認識されるであろう。記載されている構造では、論理軸x/y/Rz/z/Rx/Ryにおける剛体座標が出力ベクトル内で最初のものであると想定している。出力ベクトル内で最初に論理軸x/y/Rz/z/Rx/Ryを出力するように再配置された場合、指定の構造を有する行列は指定の構造を有するものと見なさなければならない。
[0043] モデルベースの変換行列T’yを計算するための基本原理については、図3の物理的プラントGが以下のように線形モード状態空間記述によって適切に表すことができる機械的構造を表すと想定して、以下に説明する。
[0044] この場合、qはいわゆるモード座標であり、その他の符号w、u、z、及びyは図3と同じ意味を有し、ここでyはセンサ信号を表し、zは関心ポイントPOIの変位を表す。様々なベクトルの長さは「n」によって示され、例えば、nqはqにおける項目の数である。上記の式が与えられると、zによって示される関心ポイントPOIの位置は、以下の関係により測定値yから求められる。
[0045] このようにして、モデルベースの変換行列T’y用の理論式が得られ、これは関心ポイントPOIの実際の位置になるようにT’yの出力を表現するであろう。一般にnq>>ny0であるので、Cy0は一般に「幅広」行列であり(即ち、縦長である場合より幅広い)、このため、行列を直接的に反転することができないので、これは常に実用的なものであるわけではない。
[0046] 本発明の一実施形態では、nzの値を低減するために厳しいモデル縮小が実行される。これは、いわゆる残余化によって行われ、すべての非剛体モードの静的寄与分のみがD行列と呼ばれる追加の行列に保持される。このために、まず、以下のように式(1)を書き直すことにより、qにおいてqRBに含まれる剛体座標とqNRBに含まれる非剛体座標との明確な区別が行われる(xにおけるモード座標の順序付けはここでは異なることに留意されたい)。
[0047] 残余化によるモデル縮小の主要概念は、xNRBに関連する微分方程式をゼロに等しく設定し(これは基本的に定常状態解のみを考慮することになる)、以下のように結果として得られる代数的関係からxNRBを解くことにより、xNRBに含まれる非剛体モードを除去することである。
[0048] 行列ANRBは、モーダルシステムダイナミクスの定義により、正方行列かつ可逆行列であることに留意されたい。この式を式(3)に代入すると、以下の縮小次元物理的プラントモデルG0,redが得られる。
[0049] モード物理学の特有の性質により、CRB内の行列の列の後ろ半分はゼロに等しく(式(1)も参照)、D行列内の項目のよりコンパクトな表記により、式(5)は以下のように書き直すことができる。
[0050] yにおけるセンサ情報からzを構築するモデルベースの変換行列T’yに関する式は以下のように導出することができる。
[0051] 非剛体モードのコンプライアンスを考慮に入れるので、このモデルベースの変換行列T’yは、実際の関心ポイントPOIの位置の改善された推定値になるように出力y(POC)を作成することになるであろう。yは真のzと等しくはないが、非剛体モードの共鳴力学の情報は残余化によるモデル縮小において失われるので、依然として実質的な改善である。反転すべき行列は依然として正方行列ではないが、一般に、元のものCy0よりあまり幅広ではない行列である。これを正方行列かつ正確に可逆行列にするために、センサの数ny0は(nqRB+nw+nu0)と等しい必要があり、即ち、剛体モードnqRB(即ち、オブジェクトを位置決めすべき寸法の数)と外部外乱負荷の数nwとアクチュエータ力の数nu0の合計に等しい必要がある。本発明の一実施形態では、使用するセンサとしては、干渉計、2次元エンコーダ、3次元エンコーダ、又はひずみセンサ(例えば、ファイバブラッググレーティングセンサ又は圧電ひずみセンサ)を含むことができる。
[0052] 本発明の一実施形態では、非残余化モードqRBは、剛体モードの代わりに又はそれに加えて、1つ以上の非剛体モード、例えば、ねじりモードを含むことができる。
[0053] 本発明の一実施形態では、アクチュエータ信号uも第1の変換モジュール11に入力され、モデルベースの変換行列T’yはそれに応じて変更される。これにより、センサの必要な数がnuだけ削減されて(nqRB+nw)になる。
[0054] 本発明の一実施形態では、正確な可逆性の代わりに概算の反転を使用して、変換行列を計算する。反転すべき行列の特異値分解(SVD)を計算し、最大特異値に関連する情報のみを使用する。この手法は必要なセンサの総数を大幅に低減することができる。
[0055] 本発明の一実施形態では、(qRB≒0の代わりに)qRB=0にすることができるフィードバックコントローラを使用する。この場合、T’yへの入力としてyのみが提供される場合も、式からu又はwを除去し、センサの必要な数をnu又はnwだけ削減することが可能である。
[0056] 次に、過剰感知したテストオブジェクトを使用する実験から得られたシミュレーション及び実験結果について説明する。この実験は、テストオブジェクトが相当なコンプライアンスを有する垂直面に限定された。参照のため、そのねじりモードは約160[Hz]である。複数の(小さい)アクチュエータをテストオブジェクトの最下部に取り付け、隅に最も近い4つはサーボ作動に使用する。その他の垂直アクチュエータを使用して、例えば、液体供給システムによるなどの垂直外乱力を模倣することができる。テストオブジェクトの隅に4つのエンコーダを設ける。テストオブジェクトの最下部のポケットホール内の圧電センサと、テストオブジェクトの最上部のファイバブラッググレーティングセンサという両方のひずみセンサも設ける。実験で使用する変換モジュールへの入力として、4つのファイバブラッググレーティンググレーティングセンサ又は3つの圧電センサのいずれかと組み合わせて、4つの垂直エンコーダ信号を使用する。テストオブジェクトには、垂直方向における実際のPOIの真の変位を測定できる追加のセンサも設けた。
[0057] 図7は、テストオブジェクトの有限要素モデルに基づくシミュレーション例の結果を示すボーデ利得線図である。具体的には、これは、垂直力外乱から、z方向に関するテスト被駆動オブジェクトの内部変形への閉ループ伝達関数のボーデ線図である。種々の線は以下のように異なるシミュレーションを示しており、従来のTyで過剰感知なしの場合は実線で示し、本発明によるモデルベースの変換行列T’yは破線で示す。異なる破線は式(5)におけるコンプライアンス行列Dの異なるレベルのパラメータ不確実性に関し、即ち、0[%](超長破線)、1[%](一点鎖線)、10[%](長破線)、20[%](点線)、及び50[%](短破線)である。
[0058] テストオブジェクトのコンプライアンスを考慮しない変換行列の使用に関する実線は、制御ポイントPOCの推定時にテストオブジェクトのコンプライアンスを考慮に入れていないことにより、約100[Hz]までの水平線を明確に示している。超長破線は、4つのファイバブラッググレーティングひずみセンサと組み合わせて本発明による変換行列T’yを使用する時にこのコンプライアンス効果が完全に消えることを示している。被駆動オブジェクトのコンプライアンスが正確に分かっている場合、コンプライアンスによる制御ポイントPOCの誤差は共鳴周波数未満に大幅に低減される。その他の破線は、上記の式(5)において、G0におけるコンプライアンス行列Dが不確実であるか又は正確に分かっていない場合の結果を示している。図7は、50[%]のパラメータ不確実性の場合でも、100[Hz]までの制御ポイントPOCの誤差が依然として40[dB]だけ低減されること、即ち、この特定の例の場合のファクタ100を示している。達成可能な実際の低減は実際には特定の事例に依存するが、被駆動オブジェクトのコンプライアント挙動について相当な不確実性が存在する場合でも本発明を使用して実質的な改善を達成することができる。
[0059] 図8は、50[Hz]という比較的低い帯域幅を有するフィードバックコントローラを使用して、液体供給システムの効果を現すシミュレートした外乱力(図3のw)から、z方向に関するテストオブジェクトの内部変形(図3のz−y)への閉ループ伝達関数を示すボーデ線図である。このテストでは、図7のシミュレーションのようにファイバブラッググレーティングセンサではなく、3つの圧電センサを使用して過剰感知を提供する。また、図8は、外乱力wと、垂直方向に関する制御ポイントPOCの位置の誤差(z−y)との間の開ループ伝達関数(即ち、フィードバックコントローラなし又は同等に0[Hz]帯域幅)を示している。従って、図8は、テストオブジェクトの内部変形に関する尺度も示し、過剰感知及び本発明によるモデルベースの変換行列T’yを使用する細い線は、過剰感知なしでテストオブジェクトのコンプライアンスを考慮に入れない変換行列Tyに関する太い線より、関心のある主要周波数範囲10〜100[Hz]において明確に小さくなっている。
[0060] 図9は、本発明の一実施形態で使用可能なセンサの配置を概略的に描写している。図9の配置では、被駆動オブジェクトは基板テーブルWTである。これには、干渉計測定システムIFA、IFB並びにエンコーダベースの測定システムEC1、EC2の両方が設けられている。エンコーダベースの測定システムEC1、EC2はそれぞれ、基準フレームRFに搭載された複数の読み取りヘッド、例えば、4つの読み取りヘッドを含む。基準フレームRFは、位置的に安定し、周囲から隔離されて、装置に位置基準を提供するように構成される。投影システムPSは、基準フレームRFに対して固定した既知の関係になるように搭載される。エンコーダベースの測定システムEC1、EC2の読み取りヘッドは、基板テーブルWT上に搭載されたグリッド41、42と相互に作用して、1つ以上の寸法でその変位を測定するように配置される。グリッド41、42は、例えば線形格子などの1次元のもの或いは2次元のものにすることができる。グリッド41、42は、基板テーブルWTによって支持される基板(図9には図示せず)の1つ、2つ、3つ、又は4つの側面に設けることができる。それぞれの読み取りヘッドは、1つ以上の寸法、例えば、2つ又は3つの寸法における位置信号を出力するように構成することができる。本発明の一実施形態では、干渉計及び/又はエンコーダベースの位置センサの任意の従来の組合せを使用して、被駆動オブジェクトの変位及び/又は内部変形を測定することができる。エンコーダベースのシステムは、被駆動オブジェクトに搭載されたエンコーダ読み取りヘッドと固定基準に設けられたグリッドで、或いはその逆の配置のもので構成することができる。
[0061] 次に、モデルベースの変換行列T’yを導出するための代替手法について説明する。この手法では、T’yの計算はいくらか異なる方法で実行され、式(5)においてD行列の低域フィルタリングを伴い、本発明によって教示される追加の変換をおそらくより明確に示す。この実施形態では、図3においてTuによって表されているアクチュエータ変換が3つの行列Tu,1、Tu,2、及びTu,3によって置き換えられる。同様に、図3における変換行列Tyは3つの行列Ty,1、Ty,2、及びTy,3によって置き換えられる。以下の説明におけるTy,1とTy,2の組合せは上記の説明のTy,1に相当する。
[0062] 第一に、Ty,1を計算する。Ty,1は、yにおける測定変数をyq0で示される関連のモード変位に変換する第1の変換行列である。剛体モードの他に、yq0は架空のコンプライアンス又は架空の非剛体モードも含むことができ、これについては以下により詳細に説明する。入力側のTu,1で同様のステップを行う。
[0063] 第二に、yq0における元のアライメントは極めて任意のものである可能性があり、しばしば慣性主軸に沿っているので、第2の変換行列Ty,2を計算して、剛体モードを装置の関連部分で使用する座標系に位置合わせする。従って、Ty,2はブロック対角行列であり、その左上部分は潜在的に剛体モードに関連する完全充填行列であり、右下部分は分離すべき非剛体モードに関連する恒等行列である。Ty,2の出力は、yq0におけるTy,2の入力変数の位置合わせバージョンであるyで示される。Tu,2はTy,2の逆行列である。
[0064] 第三に、Tu,3を使用して、剛体モードの質量及び慣性をそれぞれの期待値に合わせてスケーリングする。第3の変換行列Ty,3を最初に恒等行列に設定し、ここで導入して物理的プラントGの入力側と出力側の間の双対性を維持する。
[0065] 全体的な分離行列はTy:=Ty,3・Ty,2・Ty,1及びTu:=Tu,3・Tu,2・Tu,1であり、ここで、物理的プラントGのうち、直接フィードバックループ内にある部分、即ち、図3のPはTy及びTuの計算に使用された関連モードによって分離される。しかし、必然的に、非対処(寄生)モードにより何らかの結合が存続する。フィードバックループ内の全体的な補償プラントはP:=Ty,P・Tuであり、この補償プラントPはほとんど分離される。
[0066] 過剰感知と上記で導出されたTyを使用することにより、yにおける剛体関連変数は、過剰感知なしの場合と比較して、すでに真の関心ポイントPOIにおける剛体挙動の改善された推定値になっている。本発明では、yにおける非剛体関連変数(式(5)においてyq,NRBで示されている)に含まれる情報も使用することにより、yにおける剛体関連変数(式(5)においてyq,RBで示されている)を関心ポイントPOIの位置の改善された推定値に変換することを提案している。これは上三角行列Ty,3を使用することになり、ここでブロック「X」における自由をこの改善に使用することができる。
[0067] Tu,3はTy,3とともに変更されず、yq,RBに含まれる剛体モードによって全体的な補償プラントPの分離の劣化を引き起こすことに留意されたい。Ty,3は以下の形の公式に基づいて計算することができる。
ここで、Cはzにおける関心ポイント変数に関連するGのC行列であり、Cy,0はyにおけるモード変位に関連するC行列である。従って、Cy,0はすでにTy,1及びTy,2の効果を含んでいる。その上、yにおける関連モードの数は残余化後のqにおける変数の数と同じであるので、Cy,0は正方行列である。
[0068] 次に、y上の情報に関するT’yのみを計算できる方法について述べる。
[0069] 1.Gの状態空間表現から始め、制御し、qRBに含めるべき主要モード(剛体モード以外のもの、これはねじりモードのように何らかの非剛体モードになり得る)並びにqNRBに含まれる残余化すべきモードついて決定する。
[0070] 2.この場合にny0=nqRB+nw+nu0に等しい、yにおける適切なセンサ数を選択する。
[0071] 3.残余化を実行して、w及びuに関連するD行列を作成する。
[0072] 4.D行列の特異値分解D=UΣVを行い、ここでΣは特異値を含む対角行列であり、U及びVは左及び右特異ベクトルを含む行列である。Σの最短側において、行列Σに、(軽減衰モデルシステムにおける機械的モードについて)臨界未満の減衰を有する同じ2次低域フィルタの対角連結を掛ける。この結果、新しい状態空間記述が得られ、D行列はこの場合もゼロであり(式(1)のような通常のモード記述と同様)、RBモードの低域フィルタリングにより追加の架空の非剛体モード「qFNRB」が作成される(架空の非剛体モードの数nqFNRB=rand(D))。結果として得られる行列C は、実際的なセンサ配置を想定して、正方行列かつ可逆行列でなければならない。一実施形態では、どのモードが全コンプライアンスに対して最大コンプライアンス寄与分を有するかを最初に調査し、例えば、圧電ひずみセンサは、これらのモードが圧電ひずみセンサに対して大きい振幅を示すように配置される(即ち、これらのセンサについて良好な信号対雑音比を可能にする)。ny0がnqRB+nw+nu0より小さいか又は大きい場合、C は、それぞれ、幅広又は縦長と呼ばれる。
[0073] 5.y0=Cy・[qRB;qFNRB]から[qRB;qFNRB]における「モード変位」を解く。これは、モード分離手法によりTy,1を計算することを意味し、ここで、Ty,1はC の正則逆行列又は擬似逆行列である。
[0074] 6.剛体アライメント手法によりTy,2を計算する。結果として得られるC行列はこの段階ではC **=Ty,2・Ty,1・C であり、この行列は正方行列である。ny0≧nqRB+nw+nu0である場合、行列の積はTy,1・C =Iである。また、ny0<nqRB+nw+nu0である場合、センサの欠落により、Ty,1・C ≠Iである。
[0075] 7.Ty,3は以下のようにC **の逆数を使用することによって計算することができる。
[0076] 認識されるように、上記の特徴はいずれもその他の任意の特徴とともに使用することができ、本出願において範囲に含まれるのは、明示的に記載されている組合せのみではない。
[0077] 本発明の諸実施形態は、上記で開示されている方法をコンピュータシステムに実行させるための機械可読命令の1つ以上のシーケンスを含むコンピュータプログラム、或いは、このようなコンピュータプログラムがそこに記憶されている有形のデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形を取ることができる。更に、この機械可読命令は2つ以上のコンピュータプログラムで実施することができる。2つ以上のコンピュータプログラムは1つ以上の異なるメモリ及び/又はデータ記憶媒体に記憶することができる。
[0078] 更に、本発明は、便宜上、液浸リソグラフィ装置に関して上記で説明されているが、本発明は任意の形式のリソグラフィ装置とともに使用できることが認識されるであろう。
[0079] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0080] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折及び反射光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか一つ、又はその組み合わせを指す。
[0081] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。

Claims (13)

  1. Nが正整数である場合にリソグラフィ装置内のオブジェクト上の関心ポイントについてN通りの寸法で位置を推定するための制御システムであって、前記システムが、
    M個の測定値を求めるものであり、前記M個の測定値が前記オブジェクト上の1つ以上の測定ポイントに関し、前記測定ポイントの少なくとも1つが前記関心ポイントから変位され、MがNより大きい正整数である測定モジュールと、
    前記オブジェクトの非剛体モードの静的及び低周波寄与分のみを考慮に入れて、前記M個の測定値を、前記関心ポイントについて前記N通りの寸法による前記位置の推定値を表すN個の位置推定値に変換する変換モジュールと、
    を含む、制御システム。
  2. Mが前記オブジェクト上の外部外乱負荷の数Nと前記オブジェクトに加えられるアクチュエータ力の数の合計に等しいか又はそれより大きくなるように前記測定モジュールが構成される、請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記変換モジュールが、
    前記オブジェクトが剛体であり、(M−N)変形値が前記オブジェクトの変形を表すと想定して、前記M個の測定値を、前記N通りの寸法による前記関心ポイントの前記位置の推定値を表すN個の予備的位置推定値に変換するための第1の変換行列と、
    前記N個の予備的位置推定値及び前記(M−N)変形値をN個の位置推定値に変換するための第2の変換行列と、
    を含む、請求項1又は2に記載の制御システム。
  4. 前記変換モジュールが、
    前記オブジェクトが剛体であり、(M−N)変形値が前記オブジェクトの変形を表すと想定して、前記M個の測定値を、前記N通りの寸法による前記関心ポイントの前記位置の推定値を表すN個の予備的位置推定値に変換するための第1の変換行列と、
    前記N個の予備的位置推定値及び前記(M−N)変形値をN個の位置推定値に変換するための第2の変換行列と、
    の積と同等の結合変換行列を含む、請求項1又は2に記載の制御システム。
  5. 前記第2の変換行列が三角行列である、請求項3又は4に記載の制御システム。
  6. 前記測定モジュールが、位置センサ、変位センサ、速度センサ、加速度計、及びひずみセンサからなるグループから選択された複数のセンサを含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の制御システム。
  7. 前記測定モジュールが、干渉計、エンコーダ、気圧計、ファイバブラッググレーティングセンサ、及び圧電センサからなるグループから選択された複数のセンサを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の制御システム。
  8. オブジェクトを位置決めするための位置決めシステムであって、前記位置決めシステムが、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の制御システムと、
    少なくとも前記N通りの寸法において前記オブジェクトを変位させる作動システムと、
    を含む、位置決めシステム。
  9. 前記制御システムが、前記アクチュエータシステムを制御するためのアクチュエータ信号を生成し、前記変換モジュールが、前記アクチュエータ信号を使用して前記M個の測定値をN個の位置推定値に変換する、請求項8に記載の位置決めシステム。
  10. 請求項8又は9に記載の位置決めシステムを含むリソグラフィ装置であって、前記オブジェクトが、基板テーブル、測定テーブル、クリーニングテーブル、パターニング手段のための支持構造、及び光学素子のうちの1つである前記リソグラフィ装置のコンポーネントである、リソグラフィ装置。
  11. Nが正整数である場合にオブジェクト上の関心ポイントについてN通りの寸法で位置を推定するための制御方法であって、前記方法が、
    M個の測定値を求めることであって、前記M個の測定値が前記オブジェクト上の1つ以上の測定ポイントに関し、前記測定ポイントの少なくとも1つが前記関心ポイントから変位され、MがNより大きい正整数であることと、
    前記オブジェクトの非剛体モードの静的及び低周波寄与分のみを考慮に入れて、前記M個の測定値を、前記関心ポイントについて前記N通りの寸法による前記位置の推定値を表すN個の位置推定値に変換することと、
    を含む、制御方法。
  12. 可動コンポーネントを含むリソグラフィ装置を使用するデバイス製造方法であって、前記可動コンポーネントの位置が請求項11に記載の方法を使用して推定される、デバイス製造方法。
  13. Nが正整数である場合にオブジェクト上の関心ポイントについてN通りの寸法で位置を推定するための制御プログラムであって、前記制御プログラムが、コンピュータ可読媒体上に有形形式で実施され、
    M個の測定値を求めるように測定システムを制御するステップであって、位置測定値が前記オブジェクト上の1つ以上の測定ポイントに関し、前記測定ポイントの少なくとも1つが前記関心ポイントから変位され、MがNより大きい正整数であるステップと、
    前記オブジェクトの非剛体モードの静的及び低周波寄与分のみを考慮に入れて、前記M個の位置測定値を、前記関心ポイントについて前記N通りの寸法による前記位置の推定値を表すN個の位置推定値に変換するステップと、
    を実施するようにコンピュータに指示するように適合されたコード手段を含む、制御プログラム。
JP2016552283A 2014-04-04 2015-04-01 制御システム、位置決めシステム、リソグラフィ装置、制御方法、デバイス製造方法及び制御プログラム Active JP6363217B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14163509.4 2014-04-04
EP14163509 2014-04-04
PCT/EP2015/057199 WO2015150466A2 (en) 2014-04-04 2015-04-01 Control system, positioning system, lithographic apparatus, control method, device manufacturing method and control program

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017517757A true JP2017517757A (ja) 2017-06-29
JP6363217B2 JP6363217B2 (ja) 2018-07-25

Family

ID=50434085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016552283A Active JP6363217B2 (ja) 2014-04-04 2015-04-01 制御システム、位置決めシステム、リソグラフィ装置、制御方法、デバイス製造方法及び制御プログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10095123B2 (ja)
JP (1) JP6363217B2 (ja)
NL (1) NL2014562A (ja)
WO (1) WO2015150466A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022521571A (ja) * 2019-02-26 2022-04-11 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 検査装置、リソグラフィ装置及び測定方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016091536A1 (en) * 2014-12-09 2016-06-16 Asml Netherlands B.V. Method and apparatus for image analysis
US10437157B2 (en) 2014-12-09 2019-10-08 Asml Netherlands B.V. Method and apparatus for image analysis
KR102566136B1 (ko) * 2016-10-14 2023-08-10 삼성전자주식회사 계측 시스템 및 이를 사용하는 스테이지 제어 장치

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005315298A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd アクティブ除振装置およびアクティブ除振方法
US20100042666A1 (en) * 2006-11-08 2010-02-18 Electronics And Telecommunications Research Institute Method and device for detecting transmission signal with division detection
WO2013050081A1 (en) * 2011-10-07 2013-04-11 Carl Zeiss Smt Gmbh Method for controlling a motion of optical elements in lithography systems
DE102013201082A1 (de) * 2013-01-24 2014-03-13 Carl Zeiss Smt Gmbh Anordnung zur Aktuierung eines Elementes in einer mikrolithographischen Projektionsbelichtungsanlage
JP2016503521A (ja) * 2012-11-27 2016-02-04 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ装置、基板支持システム、デバイス製造方法及び制御プログラム

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6538720B2 (en) * 2001-02-28 2003-03-25 Silicon Valley Group, Inc. Lithographic tool with dual isolation system and method for configuring the same
US7327437B2 (en) * 2004-12-07 2008-02-05 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
JP4808984B2 (ja) * 2005-03-31 2011-11-02 株式会社デンソーアイティーラボラトリ 到来波の方向推定装置
US7630059B2 (en) * 2006-07-24 2009-12-08 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
DE502007002028D1 (de) * 2007-02-05 2009-12-31 Integrated Dynamics Eng Gmbh Regelungssystem zur aktiven Schwingungsisolation einer gelagerten Nutzlast
US7782446B2 (en) * 2007-03-01 2010-08-24 Asml Netherlands B.V. Stage system and lithographic apparatus comprising such stage system
TW200915019A (en) * 2007-09-07 2009-04-01 Nat University Corp Yokohama Nat University Drive control method, drive control apparatus, stage control method, stage control apparatus, exposure method, exposure apparatus and measuring apparatus
EP2464016A4 (en) * 2009-08-06 2012-07-18 Panasonic Corp ENCODING METHOD, DECODING METHOD, ENCODING DEVICE, AND DECODING DEVICE
EP2464018A4 (en) * 2009-08-06 2012-08-01 Panasonic Corp CODING METHOD, DECODING METHOD, CODING DEVICE AND DECODING DEVICE
JP5495801B2 (ja) * 2010-01-06 2014-05-21 キヤノン株式会社 位置決め装置、露光装置及びデバイス製造方法
NL2007606A (en) * 2010-11-22 2012-05-23 Asml Netherlands Bv Controller, lithographic apparatus, method of controlling the position of an object and device manufacturing method.
US8630753B2 (en) * 2011-04-13 2014-01-14 Bret E. Cahill Method for dynamic determination of the true mass of a non rigid body subject to low frequency noise
NL2008695A (en) * 2011-05-25 2012-11-27 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus comprising substrate table.
NL2009197A (en) * 2011-08-25 2013-02-27 Asml Netherlands Bv System for detection motion, lithographic apparatus and device manufacturing method.
NL2010456A (en) * 2012-04-18 2013-10-21 Asml Holding Nv Lithographic apparatuses and methods for compensating for eigenmode coupling.
JP6426204B2 (ja) * 2014-06-03 2018-11-21 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 対象物位置決めシステム、制御システム、リソグラフィ装置、対象物位置決め方法およびデバイス製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005315298A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd アクティブ除振装置およびアクティブ除振方法
US20100042666A1 (en) * 2006-11-08 2010-02-18 Electronics And Telecommunications Research Institute Method and device for detecting transmission signal with division detection
WO2013050081A1 (en) * 2011-10-07 2013-04-11 Carl Zeiss Smt Gmbh Method for controlling a motion of optical elements in lithography systems
JP2016503521A (ja) * 2012-11-27 2016-02-04 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. リソグラフィ装置、基板支持システム、デバイス製造方法及び制御プログラム
DE102013201082A1 (de) * 2013-01-24 2014-03-13 Carl Zeiss Smt Gmbh Anordnung zur Aktuierung eines Elementes in einer mikrolithographischen Projektionsbelichtungsanlage
JP2014160241A (ja) * 2013-01-24 2014-09-04 Carl Zeiss Smt Gmbh マイクロリソグラフィ投影露光装置の素子を作動させる機構

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022521571A (ja) * 2019-02-26 2022-04-11 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 検査装置、リソグラフィ装置及び測定方法
JP7430194B2 (ja) 2019-02-26 2024-02-09 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 検査装置、リソグラフィ装置及び測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015150466A3 (en) 2015-11-26
NL2014562A (en) 2015-10-13
WO2015150466A2 (en) 2015-10-08
US20170212431A1 (en) 2017-07-27
US10095123B2 (en) 2018-10-09
JP6363217B2 (ja) 2018-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5203008B2 (ja) リソグラフィ装置、位置制御システム、基板のターゲット部分の位置を制御する方法、及びキャリブレーション方法
TWI446121B (zh) 平台裝置、微影裝置及定位物件台的方法
JP4856210B2 (ja) ステージシステムキャリブレーション方法、ステージシステム、およびそのようなステージシステムを備えるリソグラフィ装置
JP4922338B2 (ja) 位置制御システム、リソグラフィ装置、および可動オブジェクトの位置を制御する方法
US10416572B2 (en) Positioning system, method to position, lithographic apparatus and device manufacturing method
US10663872B2 (en) Lithographic apparatus
JP6363217B2 (ja) 制御システム、位置決めシステム、リソグラフィ装置、制御方法、デバイス製造方法及び制御プログラム
JP6576964B2 (ja) リニアリラクタンスアクチュエータおよびリソグラフィ装置
JP5422633B2 (ja) コントローラ、リソグラフィ装置、オブジェクト位置の制御方法及びデバイス製造方法
JP5323140B2 (ja) 測定システム、方法及びリソグラフィ装置
KR102430289B1 (ko) 대상물 위치설정 시스템, 제어 시스템, 리소그래피 장치, 대상물 위치설정 방법 및 디바이스 제조 방법
JP5313179B2 (ja) 可動オブジェクトの制御位置の位置量を制御する制御システム、リソグラフィ装置および方法
TWI739319B (zh) 檢測裝置及微影裝置
CN113841090A (zh) 包括压电致动器或电致伸缩致动器的致动器组件
CN113632013A (zh) 测量对准标记或对准标记组件的方法、对准系统和光刻工具
TW201516582A (zh) 物件定位系統、微影裝置、物件定位方法及元件製造方法
NL2006014A (en) Stage system calibration method, stage system, and lithographic apparatus comprising such stage system.

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6363217

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250