JP2017515130A - 合成糸をベースとする側方流動イムノアッセイ - Google Patents

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Abstract

本開示は、概して、生体試料中の分析物を検出するための側方流動イムノアッセイシステム、デバイス及び方法に関する。より具体的には、本開示は、合成糸をベースとする側方流動免疫蛍光アッセイシステム、デバイス及び方法に関する。前記側方流動免疫蛍光アッセイデバイスは、少なくとも試料搭載領域、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する固定化捕捉剤を含む検出領域、及び前記試料搭載領域と前記検出領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含むことができ、前記中間領域は、蛍光標識された分析物を形成するための前記試料中の所定の分析物への結合において使用するための蛍光検出試薬を含み、前記蛍光検出試薬は、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含み、前記1つまたは複数の合成ポリマー糸は、少なくとも前記試料搭載領域から前記検出領域へと毛細管現象により流体試料を運ぶことが可能である。

Description

本開示は、概して、生体試料中の分析物を検出するための、側方流動イムノアッセイシステム、デバイス及び方法に関する。より具体的には、本開示は、合成糸をベースとする側方流動免疫蛍光アッセイシステム、デバイス及び方法に関する。
診断の重要な分野は、疾患、病態、病原菌または薬物についての検査などの対象の診断及び検査において速度、正確性、及び簡易性を提供するための迅速な免疫診断アッセイの使用である。かかるアッセイの一般的な形態は、側方流動イムノアッセイであり、これは、妊娠検査キットなどのデバイスにおいてよく採用される。
側方流動イムノアッセイは、例えば、米国特許出願第2005/0227371号に記載のように、それらの簡易性、速度及び信頼性の観点において、自己検査のため及び臨床設定において広く使用されており、液体試料中の特定の分析物の存在を迅速に検出するための非電気的な方法を必然的に含む。
側方流動イムノアッセイは、通常、多孔質担体上に所定の分析物を含有すると疑われる液体試料を適用することを必然的に含み、次いで、液体試料は、多孔質担体を毛細管現象により横断する。異なる多孔質材料を多孔質担体に使うことができ、孔サイズ、ウィッキングまたは流速などの態様、タンパク質結合性態様及び前処理において異なってよい。本質的に、すべての物理的活性及び化学反応は、多孔質担体において生じる。液体試料を、多孔質担体の試料端(例えば、「近位端」または「ウェットエンド」)上に、測定時間または容量(例えば、5秒または2滴)適用する。次いで、液体試料は、「遠位」または「ドライ」端へと毛細管現象により多孔質担体に沿って移動する。液体試料は、典型的に多孔質担体に含侵される、追加の薬剤、例えば、pH剤または緩衝剤、界面活性剤、及び/または遮断剤との最適化された反応のために予め処理されることができる。試料中の分析物は、所定の分析物への結合に対し親和性を有する標識試薬(例えば、「検出試薬」)を使用することにより検出のために「標識」されることができる。試料は、多孔質担体との接触の前に標識されることができるか、またあるいは多孔質担体が「標識領域」を含むことができ、ここでは試料は、多孔質担体内に可逆的に(一時的に)固定化されている標識試薬を動態化することができる。分析物が動態化された標識試薬と反応する一方で、液体試料及び動態化された標識試薬は、さらに多孔質担体内で検出領域(例えば、「捕捉領域」)へと移動し、ここでは、同じ分析物と結合する捕捉剤(例えば、固定化捕捉抗体)は、通常はラインの形態で、多孔質担体に固定化される。分析物が液体試料中に存在するとき、標識試薬:分析物:捕捉抗体の形態の「サンドウィッチ」が形成され、標識試薬の結果得られる濃度が、検出可能なラインを検出領域中に出現させ、これが、陽性の結果を示す。残りの標識試薬と一緒に、任意の残存する試料液体は、管理領域及び/または多孔質シンクへと移動を続ける。所定の分析物と反応しておらず、多孔質担体内に残っている未結合標識試薬は、検出正確性を低下させ得るバックグラウンドシグナルに寄与する。
ニトロセルロース膜は、多孔質担体材料として側方流動イムノアッセイにおいて典型的に使用される。しかしながら、材料を調製するためのプロセスから生じるニトロセルロース膜材料においていくらかの変動性が存在し、これは検査の正確性及び精度の減少をもたらす。ウィッキング速度における変動をもたらす、ニトロセルロース膜の産生におけるこの変動性は、再現性問題を引き起こし、側方流動試験は伝統的に定量測定をうまく行えず、J Agric.Food Chem.2012年11月21日;60(46):11491−7及びAnal.Chim.Acta.2013年4月15日;772:75−80に記載されているように、そのアッセイ変動係数(CV)は一般的に20〜40%の範囲である。25%のアッセイCVは、検査結果に対する95%信頼区間が平均+/−50%であることを意味する。このような乏しい不正確性は、正確な測定に対して、特に、試料中の標的分析物の濃度を決定し、それに臨床的決定が基づき得る定量測定に対して好適でない。不適切な診断は、不適当な臨床的決断をもたらす可能性があり、これが今度は有害な健康転帰をもたらす可能性がある。他のタイプの多孔質材料がニトロセルロース膜材料の代わりとして使用されているが、それらも、典型的に、特に分析物検出方法が低いバックグラウンドノイズに依存する場合に、乏しい不正確性に悩まされている。
分析物を標識する及び試料中の標識分析物の存在を検出するために様々な方法を使用することができ、例えば、所定の分析物に対して結合親和性を有する、比色標識、放射性同位体及び蛍光標識を使用してよい。例えば、比色ラテックスビーズを使用する標識は、米国特許第5,451,504号に記載されている。(コロイド金標識などの)可視マーカーを使用する従来の側方流動試験は、感度に関して上手く行えないと知られている。他の標識技術も、試料中の少量の特定の分析物を検出するための迅速な診断アッセイにおいて使用するとき、問題を呈し得る。蛍光標識は、いくつかのタイプのイムノアッセイシステム内で使用されているが、それらの感度は、典型的には、天然に蛍光を発する多孔質担体及びそれらの成分の、または未結合蛍光標識の存在からのバックグラウンド蛍光により制限されている。
結果として、正確で、費用効果的であり、試料中の標的分析物の検出を迅速に可能にする、代替の及び改善した側方流動イムノアッセイデバイス及びシステムを同定する必要がある。
本開示は、側方流動イムノアッセイにおける発明者の研究及び開発に基づき、試料中の標的分析物の存在を正確に決定する迅速かつ費用効果的である診断ツールとして使用することができる。
本開示は、合成糸をベースとする免疫蛍光アッセイシステム、デバイス及び方法を提供し、これは、少なくともいくつかの実施形態では、標的分析物の定性的同定及び定量測定に使用してよい。発明者は、彼らの研究の経過で、側方流動免疫蛍光アッセイを使用して、ならびに標的分析物に結合する及びそれらを検出するための蛍光微粒子の使用を必然的に含むある特定のアッセイにおいて、試料から標的分析物の正確性及びレベルを決定することに関する問題を同定した。それゆえ、本開示は、毛細管現象による流動性試料の担体として使用するための1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動免疫蛍光アッセイデバイス、ならびに標的分析物を検出するための蛍光標識された微粒子の使用を必然的に含むデバイスを含むシステム及び方法を提供することにも関する。
一態様では、試料に免疫蛍光アッセイを実施するためのシステムであって:
少なくとも試料搭載領域、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する固定化捕捉剤を含む検出領域、及び任意選択で試料搭載領域と捕捉領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動イムノアッセイデバイスと、ここで1つまたは複数の合成ポリマー糸は、少なくとも試料搭載領域から検出領域へと毛細管現象により流体試料を運ぶことが可能であり;
蛍光標識された分析物を形成するために試料中の所定の分析物に結合するための蛍光検出試薬と、ここで蛍光検出試薬は、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合する、配位する、または連結する蛍光標識された微粒子を含み;
蛍光検出試薬に結合し、捕捉剤によりデバイスの検出領域で固定化された所定の分析物の検出において使用するための蛍光励起源及び検出器とを含む、前記システムを提供する。
本システムは、試料中の標的分析物の存在またはレベルを検出するために使用することができる。一実施形態では、本システムは、試料中の標的分析物のレベル(例えば、濃度)を定量的に測定するために使用される。標的分析物の検出または測定は、病態を診断するまたは臨床的決定をそれに基づかせるために使用することができる。
免疫蛍光アッセイシステムは、1ステップの免疫蛍光アッセイシステムであってよい。免疫蛍光アッセイシステムは、ウェット免疫蛍光アッセイシステムであってよく、試料及び蛍光検出試薬は、試料をデバイスの試料搭載領域に接触させる前に混合される。免疫蛍光アッセイシステムは、ドライ免疫蛍光アッセイシステムであってよく、免疫蛍光アッセイデバイスは蛍光検出試薬を含む。ある実施形態では、免疫蛍光アッセイデバイスの1つまたは複数の合成ポリマー糸は、試料搭載領域と検出領域との間に設けた中間領域を規定する。さらなる実施形態では、検出領域における検出のための所定の分析物の標識において使用するためにデバイスの中間領域上に蛍光検出試薬が可逆的に固定化される。
試料は、pH剤または緩衝剤、界面活性剤、濾過剤、及びブロッキング剤からなる群より選択される1つまたは複数の薬剤で予め処理されてよい。デバイスの試料搭載領域は、pH剤または緩衝剤、界面活性剤、濾過剤、及びブロッキング剤からなる群より選択される1つまたは複数の薬剤を含んでよい。1つまたは複数の薬剤は、試料搭載領域上に固定化されてよい。検出領域は、固定化捕捉剤を含む1つまたは複数のラインを含んでよい。捕捉剤は、捕捉抗体であってよい。1つまたは複数の合成ポリマー糸またはデバイスは、1つまたは複数の多孔質シンクまたは追加の領域、例えば管理領域、試薬領域、拡散領域、ブロッキングまたはフィルター領域、障壁領域または緩衝領域をさらに含んでよい。
一実施形態では、分析物結合性試薬は、所定の標的分析物に対する結合親和性を有する抗体である。別の実施形態では、捕捉剤は、所定の標的分析物に対して結合親和性を有する固定化捕捉抗体である。
免疫蛍光アッセイシステムは、単一または多重アッセイを提供してよい。例えば、イムノアッセイデバイスは、試料中の2つ以上の所定の分析物の検出に使用するための複数の糸を含んでよい。
ある実施形態では、1つまたは複数の合成ポリマー糸は、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリカーボネート及びポリウレタンからなる群より選択される合成ポリマーから形成される。別の実施形態では、1つまたは複数の合成ポリマー糸は、合成ポリエステルから形成される。そのポリエステルは、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート(PHBV)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選択されてよい。別の実施形態では、1つまたは複数の合成ポリマー糸は、合成ポリアミドから形成される。ポリアミドは、ナイロン、例えば、ナイロン−6,6;ナイロン−6;ナイロン−6,9;ナイロン−6,10;ナイロン−6,12;ナイロン−11;ナイロン−12及びナイロン−4,6からなる群より選択されるナイロンであってよい。
蛍光標識された微粒子は、蛍光標識されたポリマー微粒子であってよい。微粒子は、蛍光希土類金属複合体で蛍光標識されてよい。一実施形態では、蛍光標識された微粒子は、蛍光希土類金属複合体に会合、連結または配位したポリマー微粒子を含む。希土類金属複合体は、ランタニド金属を含んでよい。ランタニド金属は、ユーロピウム、テルビウム及びサマリウムからなる群より選択されてよい。一実施形態では、希土類金属は、ユーロピウムである。蛍光希土類金属複合体は、ユーロピウム、テルビウム及びサマリウムの金属キレートであってよい。
ポリマー微粒子は、100〜5000、150〜2000、200〜1000、または300〜600の範囲の平均直径(nm単位)を有してよい。ポリマー微粒子の平均直径(nm単位)は、少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000であってよい。一実施形態では、ポリマー微粒子の平均直径は、少なくとも約200nmである。
別の態様では、試料への免疫蛍光アッセイの実施において使用するための側方流動免疫蛍光アッセイデバイスであって、前記デバイスが、少なくとも試料搭載領域、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する固定化捕捉剤を含む検出領域、及び試料搭載領域と検出領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含み、中間領域は、蛍光標識された分析物を形成するための試料中の所定の分析物への結合において使用するための蛍光検出試薬を含み、蛍光検出試薬は、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含み、1つまたは複数の合成ポリマー糸は、少なくとも試料搭載領域から検出領域へと毛細管現象により流体試料を運ぶことが可能である、前記デバイスを提供する。
イムノアッセイデバイスは、合成ポリマー糸の支持において使用するための基板または筐体を含んでよい。
免疫蛍光アッセイシステムについて上述された実施形態が、それらの実施形態がイムノアッセイデバイスに関する場合、上記デバイスについての実施形態としても適用できることが理解されるだろう。
別の態様では、試料中の分析物を検出するための方法であって、以下のステップ:
a)蛍光標識された分析物を含む予め処理された試料を、所定の分析物の存在について検査される試料を蛍光検出試薬と接触させてそれにより蛍光標識された分析物を形成することによって獲得すること、ここで蛍光検出試薬は、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含む;
b)少なくとも試料搭載領域、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する固定化捕捉剤を含む検出領域、及び任意選択で試料搭載領域と検出領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動イムノアッセイデバイスを提供すること;
c)側方流動イムノアッセイデバイスの試料搭載領域を、ステップa)から獲得した予め処理された試料と接触させること、それにより予め処理された試料は、試料搭載領域から検出領域へと毛細管現象により運ばれ、蛍光標識された分析物は、捕捉剤と結合して検出領域に固定化される;及び
d)蛍光分光法により検出領域において蛍光標識された分析物を検出することを含む、前記方法を提供する。
別の態様では、試料中の分析物を検出するための方法であって、以下のステップ:
a)少なくとも試料搭載領域、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する捕捉剤を含む検出領域、及び試料搭載領域と検出領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動免疫蛍光アッセイデバイスを提供すること、ここで中間領域は、蛍光標識された分析物を形成するための試料中の所定の分析物への結合において使用するための可逆的に固定化された蛍光検出試薬を含み、蛍光検出試薬は、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含む;
b)側方流動免疫蛍光アッセイデバイスの試料搭載領域を所定の分析物の存在について検査される試料と接触させること、それにより試料は、試料搭載領域から中間領域へと毛細管現象により運ばれ、可逆的に固定化された蛍光検出試薬と結合して蛍光標識された分析物を形成し、蛍光標識された分析物は、次いで、毛細管現象により検出領域へと運ばれて、検出領域における固定化のために捕捉剤と結合する;及び
c)蛍光分光法により検出領域において蛍光標識された分析物を検出することを含む、前記方法を提供する。
上記の方法は、試料中の標的分析物の存在またはレベルを検出するために使用することができる。一実施形態では、本方法は、試料中の標的分析物のレベル(例えば、濃度)を定量的に測定するために使用することができる。標的分析物の検出または測定は、病態を診断するまたは臨床的決定をそれに基づかせるために使用することができる。
免疫蛍光アッセイシステム及びデバイスに関して上述された実施形態は、上記方法に関する実施形態としても適用できることが理解されるだろう。
本開示及びその実施形態の他の特性、目的及び利点は、以下の発明を実施するための形態、実施例及び特許請求の範囲から明らかになるだろう。
本開示の実施形態は、例としてのみ、添付の図を参照して、ここでさらに記載及び例示されるだろう。
本発明の第一の実施形態に係るイムノアッセイデバイスを平面図で示す図を提供する。 平面図でイムノアッセイデバイス用の小箱を示す図を提供する。 立面図でイムノアッセイデバイス用の小箱を示す図を提供する。 平面図でイムノアッセイデバイス用の小箱内の検査及び管理領域ウィンドウの拡大図を示す図を提供する。 本発明の第二の実施形態に係るイムノアッセイデバイスを示す図を提供する。 図6aは、本発明の一実施形態に係る合成ポリマー糸(図6b)と比較して従来のニトロセルロース膜(図6a)を使用する側方流動イムノアッセイにおけるC反応性タンパク質の分析物検出を示す2つの写真を提供する。 C反応性タンパク質が滴定系列に存在するとき、蛍光微粒子標識イムノアッセイにおいて使用されたニトロセルロース膜からの蛍光及びバックグラウンドシグナルの走査での反復データを提供する。 C反応性タンパク質が滴定シリーズに存在するとき、蛍光微粒子標識イムノアッセイにおいて使用された綿糸からの蛍光及びバックグラウンドシグナルの走査を提供する。 C反応性タンパク質が滴定系列に存在するとき、蛍光微粒子標識イムノアッセイにおいて(本発明で使用される)ナイロン糸からの蛍光及びバックグラウンドシグナルの走査の反復データを提供する。 側方流動イムノアッセイで使用された従来のニトロセルロース膜の電子顕微鏡による10,000倍の倍率の画像を提供する。 陰性C反応性タンパク質試料を使用した時、及び検出標識が300nmユーロピウム微粒子である場合の従来のニトロセルロース膜の縦蛍光走査を示す。 天然繊維をベースとする綿糸の電子顕微鏡断面図を提供する。 合成ナイロン糸の電子顕微鏡断面図を提供する。 検出領域位置での合成ナイロン糸の2500倍の倍率画像の電子顕微鏡画像である。
本発明は、試料溶液中の標的分析物のレベルを迅速かつ正確に決定するための改善された及び新しい側方流動イムノアッセイデバイス、システム及び方法を同定することに着手する臨床試験に関する、以下の様々な非限定的な実施形態において記載される。少なくともいくつかの実施形態では、毛細管現象による流動性試料の担体として使用するための1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動イムノアッセイデバイスが、特に、微粒子をベースとする蛍光標識を使用する免疫蛍光アッセイデバイス、システム、及び方法に関して、標的分析物の改善した定性的及び定量的検出を提供することができることが驚くべきことに発見されている。イムノアッセイデバイスにおける合成ポリマー糸の使用は、デバイスのウィッキング速度及び診断能力の改善した一貫性及び再現性を可能にすることができ、少なくともいくつかの実施形態では、多孔質担体において使用され得る未結合蛍光微粒子の捕捉を減少させることによりバックグラウンド蛍光を低下させることができ、それにより標的分析物検出を改善することができる。
一般用語
本明細書を通して、別段の具体的な指定がない限り、または文脈がそうでないと要求しない限り、単一のステップ、物質の組成、ステップ群または物質の組成群に言及することは、これらのステップ、物質の組成、ステップ群または物質の組成群の1つ及び複数(すなわち、1つまたは複数)を包含すると解釈されるべきである。ゆえに、本明細書で用いるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確にそうでないと示さないかぎり、複数の態様を含む。例えば、「a」への言及は、1つならびに2つ以上を含み;「an」への言及は、1つならびに2つ以上を含み;「the」への言及は1つならびに2つ以上を含む等である。
当業者は、本明細書の開示が具体的に記載されたもの以外の変更及び修正を受けることができることを理解するだろう。本開示が、すべてのそのような変更及び修正を含むことが理解されたい。本開示は、個別にまたは集合的に、本明細書において言及されるまたは示されるステップ、特性、組成物及び化合物のすべて、及び前記ステップまたは特性のあらゆる組み合わせまたは任意の2つ以上を含む。
別段の具体的な指定がない限り、本明細書に記載される本開示の各実施例は、それぞれ及びすべての他の実施例に準用されるものとする。本開示は、本明細書に記載される特定の実施例によって範囲を限定されるものではなく、これらの特定の実施例は、例示のみを目的とする。機能的に同等の生成物、組成物、及び方法は、明確に本明細書に記載される本開示の範囲内である。
本開示は、別段の指定がない限り、蛍光標識、励起及び検出技術を含む側方流動免疫蛍光アッセイにおいて使用される従来の技術を使用して行われる。そのような手法は、例えば、米国特許第4719182号または参考文献“Lateral Flow Immunoassay,Wongら、Humana Press,2007,頁170−181”に記載されている。
「及び/または」という用語、例えば「X及び/またはY」は、「X及びY」または「XまたはY」のいずれかを意味すると理解されるべきであり、両方の意味またはいずれかの意味に対する明確な支持を示すと解釈されるべきである。
本明細書を通して、「含む(comprise)」という語、または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」などの変形は、提示された要素、整数もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群を包含することを意味するが、任意の他の要素、整数もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群の除外を意味しないものと理解されるだろう。
いくつかの先行技術出版物が本明細書で言及されるが、この言及は、これらの文書のいずれも、オーストラリアまたは任意の他の国において当技術分野における共通の一般知識の一部を形成することを認めるものではないことが明確に理解されるだろう。
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解される意味と同一の意味を有する。本明細書に記載される方法及び材料と同様または同等の方法及び材料が本発明の実践または試験において使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。矛盾が生じる場合、定義を含めて、本明細書が優先されるだろう。加えて、材料、方法、及び実施例は、例示にすぎず、限定することを意図しない。
特定の用語
本明細書での「試料」への言及は、限定されないが、体液(例えば、血液または血液分画物、例えば、血清または血漿、涙、尿、腹水、涙、汗、唾液、排泄物、歯肉溝滲出液(gingival cervicular fluid)、組織抽出物、滑液または脳脊髄液)、細胞物質(例えば、組織吸引液)、組織生検検体または外科検体などの対象から得た任意の試料への言及であるとして理解されるべきである。「生物学的流体試料」、「流体試料」または「体液」は、生物の身体からの試料として取得することができ、検出可能な分析物または遺伝物質を含有し得る任意の流体、例えば、ヒトまたは動物対象からの血液または血漿を指す。側方流動イムノアッセイについては、イムノアッセイデバイスに適用される試料が、デバイスで毛細管流が可能な可能な液体の形態であること、及びそのような流動性及び毛細管流が促進するために試料が加工されてよいことまたは追加の薬剤もしくは化学物質が添加されてよいことが理解されるだろう。
「分析物」は、限定されないが、ヒトまたは動物対象から得られる血液または血漿試料中に存在する抗原または抗体などの、体液中で検出され得るタンパク質、高分子及び小分子を含む。
「蛍光標識された分析物」という用語は、本明細書で用いるとき、蛍光を発することが可能である、蛍光検出試薬などの蛍光種で標識されている分析物を意味する。
「抗体」という用語は、本明細書で用いるとき、ポリクローナルまたはモノクローナル全免疫グロブリン、例えば、IgG、IgM、IgA、IgE等、または免疫グロブリン断片、例えば、F(ab)2、F(ab’)2、Fab、Fab’等、またはそれらの混合物を意味し、合成抗体を含む。
本明細書で用いるとき、「診断」という用語、及び限定されないが「診断する」、「診断された」、または「診断すること」などのその変形体は、臨床状態の任意の一次診断または再発性疾患の診断を含む。
本明細書で用いるとき、「微粒子」という用語は、約0.1μmから100μmの間、例えば、約100nmより大きい直径を有する粒子を意味する。
「合成ポリマー糸」という用語は、本明細書で用いるとき、複数の個別の合成ポリマー繊維から形成された糸を指す。
「ポリマー」という用語は、コポリマーを含み、「モノマー」という用語は、コモノマーを含む。
診断用イムノアッセイシステム、デバイス及び方法
本明細書に記載の側方流動イムノアッセイシステムは、特に、側方流動免疫蛍光アッセイなどの蛍光検出法と使用するときに、標的分析物の検出の改善を伴う、検査に比較的少量の試料を必要とする、費用効果的な、携帯可能な、迅速診断用システムを提供することができる。
本明細書に記載の免疫蛍光アッセイシステムは、多孔質担体システムを提供する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動イムノアッセイデバイスの使用を含む。合成ポリマー糸は、様々な薬剤で被覆または含侵されることができ、毛細管現象を活用することにより流体試料をアッセイするように構成されることができる。免疫蛍光アッセイシステムは、蛍光検出試薬の使用を含み、それは試料中の所定の分析物を標識し、蛍光分光法の使用により分析物を検出するために、分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含む。イムノアッセイでは、分析物結合性試薬及び分析物が、典型的には、相補的抗体及び抗原により提供されるだろうことが理解されるだろう。デバイスの検出領域中に標的分析物を固定化するための捕捉剤が、典型的には、標的分析物が抗原または抗体であるかどうかに依存して、相補的抗体または抗原により提供されるだろうことも理解されるだろう。
合成ポリマー糸は、少なくとも、流体試料を糸上に搭載する際に使用するための試料搭載領域、及び試料中の標的分析物の固定化及び存在の検出において使用するための検出領域を規定する。検出領域は、試料中の所定の分析物に対する親和性を有する固定化捕捉剤を含む。合成ポリマー糸が、少なくとも試料搭載領域から検出領域へと毛細管現象により流体試料を運ぶのに好適であることが理解されるだろう。しかしながら、糸内の他の領域及び構成における変動が提供されてよい。他の領域は、1つまたは複数の試薬領域、拡散領域、ブロッキングまたはフィルター領域、障壁領域または緩衝領域等を含んでよい。これらの領域は、お互いに毛細管現象により流体連通しており、これは、流体、試薬及び反応生成物が、検出領域内の固定化捕捉剤を除き、領域間を通ることができることを意味する。領域は、分離、重なるまたは隣接してよい。
試料中の所定の分析物は、所定の分析物への結合に対して親和性を有する蛍光検出試薬を使用することによる検出のために「標識」されることができる。試料は、多孔質担体との接触前に蛍光標識されることができるか、またあるいは多孔質担体は、試料が、多孔質担体中に可逆的に(一時的に)固定化されている蛍光検出試薬を動態化する、「標識する」または「検出領域」(例えば、中間領域)を含むことができる。蛍光検出試薬は、分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含むことができる。分析物結合性試薬は、典型的には、例えば、標的分析物が抗原であるとき相補的抗体である。分析物が動態化された蛍光検出試薬と反応している一方で、液体試料及び動態化された検出試薬は、検出領域(「捕捉領域」または「固定化領域」とも呼ばれ得る)へと多孔質担体にさらに沿って移動し、そこで同じ分析物(例えば、抗原)と結合する捕捉剤(例えば、抗体)は、通常はラインの形態で、多孔質担体に固定または固定化される。分析物が液体試料中に存在するとき、捕捉剤が動態化された蛍光標識された分析物に結合することにより複合体が形成され、蛍光標識された分析物の結果得られる濃度が、検出領域中に出現する検出可能ラインを提供し、これが陽性結果を示す。残りの蛍光標識された試薬と一緒に、任意の残存する試料液体は、検出領域を過ぎて、例えば、管理領域へと移動を続け、これは、試料が検出及び管理領域を通り過ぎて、アッセイが有効な検査結果を提供したことを示す第二のラインを提供するように構成されることができる。残りの試料及び残存する蛍光標識された試薬は、次いで、多孔質シンクへと移動するように構成されてよい。所定の分析物と反応しておらず、多孔質担体の他の区域にわたって捕捉される任意の移動性の蛍光標識された試薬が、検出正確性を低下させ得るバックグラウンドシグナルに寄与することが理解されたい。
合成ポリマー糸は、試料搭載領域と検出領域との間に設けた中間領域を提供してよい。中間領域は、試料搭載領域と検出領域をさらに分離するために使用されてよく、追加の薬剤を含んでも含まなくてもよい。一実施形態では、蛍光検出試薬は、デバイスの中間領域上に可逆的に固定化されてよい。本プロセスは、試料領域から中間領域へと毛細管現象により運ばれる試料を含み、ここで試料中の分析物は、可逆的に固定化された蛍光検出試薬に結合しそれを動態化して、蛍光標識された分析物を形成することができる。蛍光標識された分析物は、次いで、毛細管現象により中間領域から検出領域へと運ばれる。蛍光標識された分析物は、次いで、所定の分析物(例えば、抗原)に対して親和性を有する固定化捕捉剤(例えば、捕捉抗体)へのその結合により捕捉領域中に固定化(「捕捉」)されることができる。
イムノアッセイデバイスは、単一の糸または複数の糸を含んでよい。イムノアッセイデバイスは、1つまたは複数の所定の分析物を決定するなどの単一または多重アッセイにおいて使用されてよい。様々な構成のデバイスが提供されてよい。例えば、イムノアッセイデバイスは、それぞれが中心点で接続しており、中心点が試料搭載領域を提供し、各糸の遠位端が検出領域を含む複数の糸を含んでよい。少なくともいくつかの実施形態では、本明細書に記載の側方流動イムノアッセイデバイス及びシステムは、「1ステップ」イムノアッセイと称してよい。1ステップイムノアッセイは、「ウェット」または「ドライ」タイプのイムノアッセイであってよい。
「ウェット」1ステップイムノアッセイは、少なくとも試料搭載領域、これは糸の近位端に位置してよい、及び検出領域、これは糸の遠位に位置してよい、を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を(多孔質担体として)含む。他の領域は、試料搭載領域と検出領域のそれぞれの前、間または後に提供されてよい。この「ウェット」システムでは、試料及び蛍光検出試薬は、試料を、糸の試料搭載領域に接触させる前に混合される。蛍光検出試薬(例えば、蛍光標識された抗体)は、試料溶液中の所定の分析物(例えば、抗原)と特異的に結合して、試料搭載領域に接触する前に蛍光標識された分析物を形成する。試料溶液が糸の試料搭載領域に置かれた後、試料溶液は毛細管現象により検出領域にわたって移動し、ここで蛍光標識された分析物は検出領域内の固定化捕捉剤(例えば、固定化(immobilsed)抗体)へと固定されるようになる。分析物が蛍光標識されるので、検出領域は、任意の分析物が溶液中に存在する場合に蛍光について検出されることができる。
「ドライ」1ステップイムノアッセイは、少なくとも試料搭載領域、検出領域、及び試料搭載領域と検出領域との間に設けた中間(標識)領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を(多孔質担体として)含む。「ドライ」アッセイは、中間領域内に可逆的に(一時的に)固定化された蛍光検出試薬を糸上に直接的に含むことによりウェットアッセイと異なる。対象となる分析物を含有する試料溶液を、まず試料領域上に置く。毛細管現象を通して、試料溶液は糸を横断する。試料中の分析物が中間(標識)領域を通過するとき、任意の分析物が蛍光検出試薬で標識されるようになって、蛍光標識された分析物を形成する。蛍光標識された分析物は、動態化され、試料溶液と一緒に、検出領域まで糸の長さを横断し続ける。「ウェット」アッセイについて議論したように、試料溶液は、毛細管現象により検出領域にわたって移動し、ここで蛍光標識された分析物は検出領域内の固定化捕捉剤(例えば、固定化抗体)へと固定されるようになる。分析物が蛍光標識されるので、検出領域は、任意の分析物が溶液中に存在する場合に蛍光について検出されることができる。
ドライ「1ステップ」イムノアッセイのためのイムノアッセイデバイスの第一の実施形態を図1に示す。この図では、イムノアッセイデバイス(1)は、例示的な5つの独立かつ並行な糸レーン(2a−2e)からなって、5重イムノアッセイ検査を提供する。前述したように、イムノアッセイデバイスは、1つの糸レーンからなってもよいか、または糸レーンの多重性は、測定が必要とされる分析物の多さに依存する。
図1に示す例では、まず、試料を多孔質試料パッド(7)上に載せる。試料パッドの役割は、試料を受け入れ、可能であればアッセイと適合するような方法でそれを処理し、分析物をアッセイへと放出することである。例示的な試料パッドは、セルロース、ガラス繊維、レーヨン、または他のフィルター媒体から作製されてよい。
第二に、試料は試料パッド(7)から放出され、試料はいくつかの独立かつ並行なコンジュゲートパッド(3a−3e)へと流れ込むことができ、そのそれぞれは、試料パッド7と流体連通する。これらのコンジュゲートパッドはそれぞれ、乾燥定着した固定化コンジュゲートを含有するだろう。そのようなコンジュゲートは、蛍光標識された微粒子に結合される特定の対象となる標的に対する検出用抗体である。試料がコンジュゲートパッドへと流入したとき、乾燥定着したコンジュゲートは再水和され、放出される。その後、各糸レーンで再水和されて放出されたコンジュゲートは、その糸レーン内のコンジュゲートに特異的である任意の標的抗原と免疫複合体を形成するだろう。コンジュゲートパッドは、ガラス繊維、ポリエステル、またはレーヨンから作製されてよい。
第三に、分析物(標的抗原に対する免疫複合体を含有する可能性がある)が、コンジュゲートパッド(3a−3e)から糸レーン(2a−2e)内へと放出され、それぞれの糸レーンは、それらのそれぞれのコンジュゲートパッドと流体連通する。それぞれの糸レーンは、検出領域(4a−4e)に到達するまで分析物が各糸の縦軸に沿って緩やかにウィッキングすることを可能にするだろう。各糸レーン内での検出領域では、乾燥定着した捕捉抗体が糸上に存在し、その捕捉抗体は標的抗原に特異的である。ゆえに、特定の糸レーンでは、標的抗原を含有する蛍光標識された免疫複合体が存在する場合、それは検出領域で糸上に固定化された捕捉抗体に結合し得、これはその後、陽性検査結果に相関する機械で読み取り可能な蛍光シグナルとして登録されるだろう。あるいは、標的抗原が存在しない場合、検出領域において蛍光標識された微粒子の結合はないはずであり、これはその後、陰性検査結果に相関する機械で読み取り可能なゼロ(またはほぼゼロ)蛍光シグナルとして登録されるだろう。
第四に、分析物は、検出領域(4a−4e)を過ぎて管理領域(5a−5e)へと流入する。管理領域(5a−5e)では、さらなる捕捉抗体が糸上に固定化されている。このさらなる捕捉抗体は、典型的には種特異的抗体であり、コンジュゲート内の検出用抗体に対して特異的である。このようにして、管理領域(5a−5e)での陽性蛍光シグナルは、品質管理シグナルとして使用されてアッセイが正しく行われていることを確かにする。
第五に、分析物は、管理領域(5a−5e)を通り過ぎてウィックまたは廃棄パッド(8)へと流入する。ウィックは、糸レーンと流体連通し、糸から流体を引き出すように設計されており(糸内での毛細管現象を使用)、それをアッセイの期間にわたって保持する。ウィック材料は、典型的には高密度セルロース材料である。
図1に示すイムノアッセイデバイスは、図2に示すプラスチック製の小箱(9)内に収容されてよい。プラスチック製の小箱は、(図1に示すように)その中へ試料を導入するための開口部(10)をその上面に有してよく、この開口部は試料パッド(7)に露出してよい。プラスチック製の小箱は、図3に示すように、上下半分(11a及び11b)からなってよい。糸上の検出領域(4a−4e)及び管理領域(5a−5e)も、図4に示すように小箱の上半分にある窓を通して曝露されている。これらの窓はそれぞれ、外部機器(図示せず)からの蛍光励起光で照らされてよい。結果として、位置(4a−4e、検出領域)または(5a−5e、管理領域)で糸上または糸内に存在する任意の蛍光微粒子は、蛍光発光シグナルをこれらの領域内の微粒子の量に比例して発するだろう。これらの蛍光発光は、外部機器(図示せず)の任意の既知の光検出器により読み取られてよい。蛍光発光は、図3に示すレンズ12を介して光検出器へと導かれるまたは焦点を当てられてよい。このようにして、例示的な5重アッセイの結果は、図4に示す独立して読み取られた蛍光発光T1−T5として報告されてよい。品質管理の目的で、図4に示す管理C1−C5も、検査が正しく行われていることを確かにするために、それぞれ陽性蛍光シグナルとして登録されなければならない。
ドライ「1ステップ」イムノアッセイにおいて使用するためのイムノアッセイデバイスの第二の実施形態(100)を図5に示す。この実施形態は、コンジュゲートパッド3a−3eが省略されていることを除き、第一の実施形態と同じ構成要素を使用する。これらのコンジュゲートパッドは、コンジュゲート領域(103a−103b)に置き換えられ、これらは、コンジュゲートが糸自身へと乾燥定着されている糸レーン(2a−2e)内での領域である。この実施形態では、ウィッキングにより試料は試料パッド(7)から、糸レーン(2a−2e)を通り、コンジュゲート領域(103a−103e)内へと入り、糸の領域(103a−103e)においてコンジュゲートを再水和して放出する。すべての他の点では、イムノアッセイデバイスの第二の実施形態(100)は、第一の実施形態(1)と同じ様式において作用し、それには図2〜4に示すプラスチック製の小箱(9)の提供も含む。
イムノアッセイデバイスの第二の実施形態(100)では、「ウェット」1ステップイムノアッセイの場合には、コンジュゲート領域(103a−103e)を省略することも可能である。
液体試料は、追加の薬剤、例えば、pH剤もしくはバッファー、界面活性剤、及び/またはブロッキング試薬、添加剤、及びアッセイ感度を増加させるための他の試薬を用いて最適化された反応のために予め処理されることができる。これらは、典型的には、多孔質担体内またはデバイスの他の構成要素(例えば、コンジュゲートパッド)へと含侵される。しかしながら、それらは、イムノアッセイデバイスが検査キットの一部である場合、別々の試薬として液体試料と混合されてもよい。
試料は、尿または血清適合検査で通常なされるように単独で使用してよいか、または検査に特異的なバッファーと混合してよい。このバッファーは、単純にPBSなどの希釈剤/ランニングバッファー、もしくは同様のものであってよいか、または、より複合化した、検査の性能を促進するために必要とされる特定の成分または抽出特性を有するもの、例えば、細胞溶解バッファーであってよい。
試料搭載領域は、分析物含有試料の流動性毛細管流が開始する場所であり、好ましくは低い分析物保持を呈する領域である。典型的には、試料搭載領域は、中性のタンパク質−ブロッキング試薬と提供されて、その後ブロッキング剤を固定化するための処置(例えば、凍結乾燥)を受けてよく、これがウィッキング作用を増加させることができる。少なくともいくつかの実施形態では、本明細書に記載のような合成ポリマー糸は、ブロッキング試薬の使用を伴わずに、好適なウィッキング作用を提供することができる。試料領域は、試料溶液中に存在する任意の望ましくない微粒子を捕まえることによる機械的フィルターとして機能する追加の固定化薬剤と提供されてもよい。
試料領域内での試料処理は、典型的には、粒子または赤血球を取り除くこと、試料のpHを変化させること、アッセイを妨げ得る試料成分を活性的に結合すること、及び分析物をアッセイに放出するために試料中のマトリックス成分を崩壊させるまたは溶解することを含む。
検出領域は、固定化捕捉剤(例えば、捕捉抗体)の捕捉ラインを含んでよい。捕捉抗体が検出領域内で提供される場合、それらは典型的に、標的分析物上の(例えば、標的抗原、抗原の第一のエピトープが蛍光検出試薬に結合しているため)第二のエピトープと結合するように選択される。それにより、標的分析物は、合成ポリマー糸上の抗体の細いラインに結合することにより捕捉ラインで濃縮されるようになる。蛍光標識された分析物が検出領域へと持ち越されるとき、分析物上の第二のエピトープは、捕捉ラインで抗体に結合するようになる。結果として、捕捉ラインは、標的分析物が試料中に存在する場合に蛍光になる。捕捉抗体を合成ポリマー糸上に細いライン内で配置することにより、イムノアッセイシステムは、試料中の非常に少量の分析物を検出することができる。分析物の各分子が蛍光検出試薬に結合することができるので、試料中の分析物の濃度は、捕捉ラインで結合した蛍光標識された微粒子の濃度に相関する。結果として、標的分析物を含有する試料は、試料中の分析物の量に直接比例するレベルで糸の捕捉ラインにわたる蛍光帯を生成するだろう。
検出領域での蛍光の検出は、様々な周知の方法により提供することができる。例えば、蛍光微粒子の励起波長に近い特定の波長でのLEDは、励起光を送達するために使用することができる。励起フィルターも使用してよい。捕捉ラインからの発光(可能であれば発光フィルターによりフィルターリングする)を、次いで蛍光検出器により検出することができる。そのような蛍光検出器は、1つまたは複数の光検出器からなってよく、各光検出器は、特定の糸レーンからの蛍光の分析に特化している。あるいは、蛍光検出器は、線状(一次元)または区域(二次元)画素アレイからなってよく、特定の糸レーンからの蛍光反応は、そのアレイ上に配置された特定の画素に特化している。光検出器は、(TAOS T235デバイスなどの)入射光を方形波へと変換するタイプであってよく、ここで、方形波の周波数は、入射光強度に比例し、周波数はマイクロプロセッサにより測定される。光は、励起LEDから検出領域へと光導体を介して導かれてよく、光動態は、例えば、単一の成型品であってよいか、または光ファイバーの束からなってよい。蛍光発光は、検出領域から光検出器へと同様の光導体を介して導かれてよい。励起及び発光導体は(光ファイバーの場合)、一緒に束ねられて検出領域で二分岐のプローブを形成してよい。走査メカニズムを使用して、それぞれの検出領域ウィンドウを動かして二分岐のプローブを通らせてアッセイ結果を検出してよい。
好ましい実施形態では、LEDからの光は、大体365nm(UV)波長であるべきであり、ユーロピウムで内部染色された微粒子からの蛍光反応を励起するのに好適であるべきである。これらのユーロピウム微粒子は、蛍光反応を、光検出器により捕捉され得る615nm(オレンジ)で発する。従来の蛍光検出、または時間分解蛍光検出の一方は、この手法で使用してよい。時間分解蛍光検出を使用する場合、発光及び励起フィルターは必要とされない。
本明細書に記載のイムノアッセイデバイスは、合成ポリマー糸の支持に使用するための基板または筐体を含んでよい。基板または筐体は、アッセイ手順を妨げない任意の不活性な材料、例えば柔軟なシート、テープまたは成型プラスチックで作製することができる。筐体は、所望の構成に合成ポリマー糸を維持するならびに取り扱い及び保管中の汚染及び損傷から合成ポリマー糸を保護するための支持体として使用することができる。筐体は、例えば、多重アッセイのために、交差汚染を防ぐために合成ポリマー糸を密封する及び互いに分離するために使用することもできる。筐体は、透明な材料で作られてよい。
試料及び標的分析物
本明細書に記載のイムノアッセイデバイス、システム及び方法は、少量の生体試料、例えば、流動性液体試料をアッセイするために使用することができる。本明細書に記載の診断用システムを使用してアッセイすることができる生体試料には、例えば、尿、全血、血漿、血清、脳脊髄液、腹水、涙、汗、唾液、排泄物、歯肉溝滲出液(gingival cervicular fluid)、または組織抽出物が挙げられる。いくつかの実施形態では、アッセイされる流体試料の容量は、例えば、指針からの一滴の血液、または例えば新生児または小動物からの少量の尿であることができる。
本明細書に記載のようなイムノアッセイデバイスにより検出可能な好適な分析物は、それに対して特異的結合パートナーが見出され得る任意のものであってよい。一般に、医学及び生物学的に意義のある大半の分析物は、それらに対して調製された抗体またはこれらの抗体の断片において特異的な結合パートナーを見出すことができる。好適な分析物には、可溶性分析物、例えば、ホルモン、酵素、リポタンパク質、細菌またはウイルス抗原、免疫グロブリン、リンホカイン、サイトカイン、薬物、可溶性癌抗原、等が含まれる。好適な分析物として、さらにホルモン、例えば、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、インスリン、グルカゴン、レラキシン、サイロトロピン、ソマトトロピン、ゴナドトロピン(gonadotropiπ)、卵胞刺激ホルモン、ガストリン、ブラジキニン(bradykiπin)、バソプレシン、及び様々な解離因子が含まれる。クラミジア(Chlamvdia)、ナイセリア・ゴノレア(Neisseria gonorrheae)、ペスト菌、志賀赤痢菌(Shigella dvsentereae)、ならびにミクロスポルム属(Mycosporum)及びアスペルギルス属などのある特定の真菌類からのものなどの広範な抗原性多糖類も決定することができる。別の主要な群は、他のオリゴヌクレオチドまたはタンパク質標的と特異的に反応するオリゴヌクレオチド配列を含む。本明細書に記載のデバイス、システム及び方法により決定可能であり得る可溶性分析物のリストは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,996,345号に提供される。
本明細書に記載の態様及び実施形態のいずれかに基づく分析物に対する第一の例示的なアッセイは、クラミジア・トラコマティス(CT)に対するものである。コロイド金可視マーカーと一緒にニトロセルロース膜を含むアッセイの使用に基づく現時点でのCTに対する迅速な検査は、典型的に、感度が乏しいという問題を抱える。例えば、772人の女性の検査では、核酸検査の至適基準と比較して、典型的な市販されている迅速なクラミジア検査(QuidelのQuickvueクラミジア検査)が27%の感度を有したことが見出されている[出典:“Alarmingly poor performance in Chlamydia trachomatis point−of−care testing”,van Dommelenら、J. Sexually Transmitted Infections 2010;86;pp 355−359]。結果として、CTに対して80〜90%の感度を送達し得る迅速診断デバイスは、高く臨床的に有用であるだろう。さらには、本発明は、CTを伴う他の性行為伝染疾患を同時に診断すること、例えば、CT及びNG(ナイセリア・ゴノレア(Neisserea gonorrhoeae))の二重アッセイ、またはCT、NG、及び膣トリコモナスの三重アッセイにおいても有用であり得る。いくつかの性行為伝染疾患を並行して正確及び迅速に診断する本発明の能力も、高く臨床的に有用である。
本明細書に記載の態様及び実施形態のいずれかに基づく分析物に対する第二の例示的なアッセイは、タンパク質バイオマーカートロポニンIに対するものであり、これは、急性心筋梗塞(AMI)を診断するために緊急処置室で使用される。このバイオマーカーを正確に測定するには、高い反復性(10%未満の変動係数)を伴って100pg/mlの分析物濃度まで下がるまたはそれより良好な低い分析物濃度を測定する能力を要する。
本明細書に記載の態様及び実施形態のいずれかに基づく分析物に対する第三の例示的なアッセイは、タンパク質バイオマーカープロカルシトニン(PCT)に対するものであり、これは、緊急処置室での急性敗血症の診断用マーカーである。PCTは、診断特異的を向上させるために、多重化診断フォーマットにおいてC反応性タンパク質(CRP)、及びインターロイキン6(IL−6)などの他のマーカーと組み合わされてよい。
(蛍光検出試薬)の分析物結合性試薬及び捕捉剤はそれぞれ、所定の標的分析物に対して相補的な結合性パートナーを提供することが理解されるだろう。例えば、標的分析物が、タンパク質性種である場合、分析物結合性試薬及び捕捉剤はそれぞれ、タンパク質性種に対して、別々の相補的結合性パートナーを提供する。典型的に、タンパク質性種は、抗体または抗原である。標的分析物が抗原である例では、分析物結合性試薬及び捕捉剤はそれぞれ、標的抗原の別々のエピトープに結合性パートナーを提供する、例えば、分析物結合性試薬が標的抗原の第一のエピトープに結合するための第一の抗体を提供し、捕捉剤が同じ標的抗原の第二のエピトープに結合するための第二の抗体を提供することができる。「抗体」という用語は、本明細書で用いるとき、ポリクローナルまたはモノクローナル全免疫グロブリン、例えば、IgG、IgM、IgA、IgE等、または免疫グロブリン断片、例えば、F(ab)2、F(ab’)2、Fab、Fab’等、またはそれらの混合物を意味し、合成抗体を含むことが理解されるだろう。広範なリガンドと特異的に結合する抗体及び抗体断片が既知であり、当業者により容易に理解されるだろう。
合成ポリマー糸
個別の合成ポリマー糸が、複数の個別の合成ポリマー繊維を一緒にねじることにより形成されることが理解されるだろう。個別の繊維を一緒にねじる際、間隙が糸の個別の繊維間で形成される。合成ポリマー糸を形成する過程で作製された間隙は、糸の個別の繊維を形成する材料内に存在し得る任意の多孔性に加えて、糸にある程度の多孔性を提供する。間隙により提供される多孔性は、糸の長さに縦走することができ、1つまたは複数の毛細管(すなわちチャンネル)を提供することができる。個別の糸内の毛細管現象(またはウィッキング)は、液体が、個別の繊維の間に配置された間隙から形成された毛細管に沿って移動するときに発生し、液体と周囲表面内及び間での分子間の力の結果生じる。空隙の直径が十分に小さい場合、表面張力(液体内での凝集力、すなわち液体対液体の引力により引き起こされる)と、液体及び繊維/糸の表面との間の接着力(すなわち液体対表面引力)の組み合わせが、毛細管現象により糸に沿って液体を吸い込む(すなわちウィッキングする)ように作用する。
実質的に均一のサイズの毛細管を有する合成ポリマー糸は、典型的に合成ポリマー繊維を糸へと形成する及び1つに紡ぐことを必然的に含む、既知の製造プロセスにより費用効果的に及び再現可能に調製することができる。実質的に均一のサイズの毛細管を有する合成ポリマー糸は、ウィッキング速度における一貫性の改善を伴う、側方流動免疫蛍光アッセイのための多孔質担体材料を提供することができ、これは、標的分析物の定量的決定などのより正確な診断を提供することができる。実質的に均一のサイズの毛細管を有する合成ポリマー糸は、特に蛍光微粒子の形態で蛍光検出剤を使用するときにより低いバックグラウンド蛍光を伴う、側方流動免疫蛍光アッセイのための多孔質担体材料を提供することができ、これもより正確な診断を結果もたらすことができる。いずれの理論によっても縛られるものではないが、実質的に均一なサイズの分布を有する糸は、移動性未結合蛍光検出剤の捕捉、特に微粒子の捕捉の可能性を低下させることができると考えられる。実質的に無孔質である、または少なくとも実質的に低い孔サイズ(すなわち、最も大きな孔の直径)及び孔サイズ分布(すなわち、孔サイズの範囲)を有する個別の合成繊維を使用することによりさらなる利点も提供され得る。再度、いずれの理論によっても縛られるものではないが、実質的に無孔質の繊維は、個別の繊維内での移動性未結合蛍光検出剤の捕捉、特に微粒子の捕捉に対する可能性をさらに低下させると考えられる。言い換えると、存在し得る任意の微粒子は、(微粒子が捕捉されるようになる)個別の繊維内に存在し得る任意の小さい孔またはチャンネルに反して、糸の毛細管を横断するだろう。
上述のように、繊維から形成された合成ポリマー糸は、繊維間の間隙から形成された毛細管から生じる多孔性を有する。毛細管は、液体分子が通過することができるチャンネルを提供する。1つまたは複数の毛細管により提供される平均孔サイズは、約5〜30ミクロンの範囲であってよい。平均孔サイズ及び孔密度は、走査電子顕微鏡検査を使用して容易に決定することができることが理解されるだろう。
合成ポリマー糸の各合成ポリマー繊維が合成ポリマーから形成されることが理解されるだろう。合成ポリマーが、木材セルロース、綿、絹及び天然ゴムなどの天然のポリマー材料を含まないだろうことも理解されるだろう。例えば、合成ポリマー繊維は、典型的には、石油化学源から得られる合成化学(モノマー及びコポリマー)から作製され、ポリアミド、例えば、ナイロン、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリルポリエステル、アラミド、フェノール−ホルムアルデヒド(PF)、ポリ塩化物ビニル(PVC)、ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)、ならびにポリウレタンから作製される繊維を含んでよい。合成ポリマー繊維は、典型的には、繊維及び糸材料を形成するのに特に好適であり得、イムノアッセイでの使用に好適であり得る合成ポリマー(モノマー及びコポリマーを含む)から形成される。例えば、合成ポリマーは、(表面官能基から生じる)好適な親水性及び好適な力学的特性(例えば、弾性及び引張強度)を有してよい。合成ポリマーは、繊維及び糸の多孔質特性及び特定の表面化学を制御するように選択される及び/または改変されることができる。
ある実施形態では、(糸の)個別の合成ポリマー繊維は、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリカーボネート及びポリウレタンからなる群より選択される合成ポリマーから形成される。合成ポリマーは、ハロゲン化されてよく、例えば、フッ素化した、例えば、フッ化ポリビニリデンまたはポリ塩化ビニルであってよい。別の実施形態では、糸の個別の合成ポリマー繊維は、ポリアミド及びポリエステルからなる群より選択される合成ポリマーから形成される。様々な合成ポリマーからポリマー繊維及び糸を生成するための一般的なプロセスは周知である。ポリマー繊維または材料を、さらに改変して親水性を増加させることができる。ポリマーは、配合されてよいかまたは異なるタイプのポリマー繊維が組み合わされてよい。
一実施形態では、糸の個別の合成ポリマー繊維は、ポリエステルから形成される。ポリエステルは、エステル官能基により連結された反復単位を含むポリマーであることが理解されるだろう。ポリエステルは、熱可塑性または熱硬化性であってよい。ポリエステルは、ホモポリマーまたはコポリマーであってよい。ポリエステルは、脂肪族、半芳香族または芳香族であってよい。脂肪族ポリエステルは、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、及びポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート(PHBV)からなる群より選択されてよい。半芳香族ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選択されてよい。芳香族ポリエステルは、ベクトランであってよく、これは4−ヒドロキシ安息香酸及び6−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸の重縮合から形成されることができる。
一実施形態では、糸の個別の合成ポリマー繊維は、ポリアミドから形成される。ポリアミドは、アミド官能基により連結された反復単位を含むポリマーであることが理解されるだろう。ポリアミドは、脂肪族ポリアミド、ポリフタラミドまたは芳香族ポリアミド(アラミド)であってよい。一実施形態では、脂肪族ポリアミドは、ナイロンである。ナイロンは、ナイロン−6,6;ナイロン−6;ナイロン−6,9;ナイロン−6,10;ナイロン−6,12;ナイロン−11;ナイロン−12及びナイロン−4,6からなる群より選択されてよい。
合成繊維は、2つの異なるポリマーが繊維を形成する共押出繊維であってよい。共押出繊維は、芯鞘型またはサイドバイサイド型の形態で提供されてよい。
いくつかの実施形態では、糸は、いくつかの既知の物質及び方法のいずれかを使用して吸収性及び/またはウィッキング特性を向上させるように機能化される。繊維または糸は、毛細管現象を改変させるために薬剤で被覆されるかまたは薬剤を組み込まれる。そのような薬剤も、検査ライン位置でのみ繊維もしくは糸に結合する(抗体などの)タンパク質の能力を向上するため、または検査ラインから離れた位置でのみ繊維もしくは糸に結合するタンパク質の能力を遮断するために提供されてよい。薬剤は、繊維を形成する際にポリマー材料に組み込まれてよいか、または繊維に薬剤を接触させて吸収させてよい。薬剤は、例えばUV光により光活性可能であってよい。選択された薬剤の1つまたは複数は、糸の1つまたは複数の選択された領域で(例えば検査ライン位置でのみ)提供されてよい。
蛍光検出試薬
蛍光分光法は、周知の、感受性の及び多用途な光学分析技術である。免疫蛍光アッセイでは、蛍光種でタグ付けされた分析物を含有する試料は、蛍光種の励起スペクトル内の既知のスペクトル分布の光で照射される。蛍光種の結果得られる特徴的な発光スペクトルの強度が決定され、試料中の標的分析物の数に関連する。
本明細書に記載のような側方流動免疫蛍光アッセイデバイス、システム及び方法は、糸の検出領域での蛍光発光による検出のために、標的とした分析物を標識する「蛍光検出試薬」の使用を必然的に含む。前述のように、蛍光検出試薬は、糸上に搭載する前に試料と混合することができる(例えば、「ウェット」1ステップのイムノアッセイ)か、または、前もって糸の上に搭載された試料中の標的分析物への結合のために試料−搭載領域と検出領域との間の糸のある位置(例えば、中間領域)に一次的に固定化されてよい(例えば、「ドライ」1ステップのイムノアッセイ)。
蛍光検出試薬が、標的分析物に選択的に結合することができる蛍光標識を含むことが理解されるだろう。標的分析物への結合に対してそのような選択性を伴う蛍光標識を提供するために、蛍光標識は、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に、会合、連結または配位する。イムノアッセイについては、分析物結合性試薬は、通常は、試料中の所定の標的分析物(例えば、抗原)に対して親和性を有するように選択された抗体である。あるいは、標的分析物が抗体である場合、分析物結合性試薬は、試料中の標的抗体に対して親和性を有するように選択された抗原であることができる。分析物結合性試薬が抗体である場合、蛍光標識への抗体の連結は、周知の技術により達成することができ、例えば、蛍光標識は抗体に対する親和性を有する抗原に配位することができ、その後、蛍光標識の抗原と結合するために会合した抗体または連結基を使用して、抗体を蛍光標識に直接共有結合させることができる。
例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,058,732号,同第4,283,382号及び同第4,719,182号に記載のように、イムノアッセイにおいて使用するための蛍光標識を含む広範な蛍光検出試薬は周知である。蛍光標識は、蛍光標識された粒子、例えば、蛍光微粒子を含むことができる。
「微粒子」という用語は、本明細書で言及するとき、0.1μmから100μmの、例えば100nmより大きい、直径を有する粒子を意味し、それに対し、「ナノ粒子」という用語は、100nm未満の直径を有する粒子を指すことが理解されるだろう。
標識として使用するための蛍光粒子の例は、米国特許第4,283,382号に記載されており、そこでは標識は、ラテックス微粒子に結合したユーロピウムの希土類ランタニド複合体を含む蛍光微粒子である。ユーロピウム(及び他のランタニド)を含む蛍光標識は、しばらくの間、市販のイムノアッセイにおいて使用されている。バックグラウンドシグナルから対象となる特定のシグナルを単離する時間分解技術が開発されている。しかし残念ながら、これらの時間分解技術は、完了に時間がかかり、蛍光シグナルが結合した分析物から生成されるのかまたはバックグラウンド蛍光から生成されるのかを決定することを必然的に含む。これらの技術は、多孔質担体の検出領域における未結合標識試薬の任意の捕捉から生じる問題に対処しない。結果として、側方流動イムノアッセイにおける蛍光粒子の使用は、依然として、多孔質材料における未結合蛍光標識の捕捉に伴う高いバックグラウンドノイズの問題を抱える。そのようなバックグラウンドノイズは、特に、少量の標的分析物を検出するまたは標的分析物のレベルまたは濃度を定量的に決定するために側方流動イムノアッセイを使用する時に問題となる。
単一の蛍光微粒子から入手可能な蛍光発光の量は、微粒子の直径に相関する。これは微粒子が大きければ、より多くの蛍光種と会合することによって標識されることができるからであり、Harmaらによる試験、標題“Europium Nanoparticles and Time−resolved Fluorescence for Ultrasensitive Detection of Prostate−specific Antigen”,Clinical Chemistry,2001年3月,第47巻,3号,p561−568において記載されている。例えば、107nm直径の微粒子は、約3.1×10個のキレート化ユーロピウムイオンを含有することができ、一方で408nmの微粒子は、約2×10個のキレート化ユーロピウムイオンを含有することができる。結果として、約400nmのより大きな直径の微粒子は、約100nmのより小さな直径の微粒子よりも大体100倍大きな蛍光反応を発することができる。この観点では、免疫蛍光アッセイの感度は、より大きな蛍光微粒子を使用することにより増大させることができる。例えば、米国特許第4719182号は、イムノアッセイにおいて感度の改善を得るための蛍光微粒子の使用を記載する。しかしながら、より大きな蛍光微粒子は、側方流動イムノアッセイで使用される従来の多孔質担体システムにおいてより高いバックグラウンドノイズを結果もたらし得ることが本発明者らにより見いだされており、これは多孔質担体材料におけるより大きな微粒子の捕捉から生じると推定される。結果として、より大きな微粒子の使用は、問題を増大させる可能性があり、標的分析物の検出正確性の提供において禁制的である。驚くべきことに、本発明者らは、合成ポリマー糸の使用が、そのようなイムノアッセイシステムにおいて微粒子の捕捉に帰すことができるバックグラウンドノイズを低下することができることを同定している。
本明細書に記載のような免疫蛍光アッセイデバイス、システム及び方法のある実施形態では、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含む蛍光検出試薬を提供する。さらなる実施形態では、分析物結合性試薬は、試料中の所定の分析物に対して親和性を有する抗体である。
抗体をそのような蛍光微粒子にカップリングするためのプロセスは周知であり、そのようなカップリングを行うための例示的なプロトコルは、Bangs Laboratories,Incからの技術注記第205番に見出すことができる。この手法は、検出用抗体/検出用微粒子コンジュゲートの形成をもたらし、これは、前述のように糸のコンジュゲートパッドまたはコンジュゲート領域へと搭載することができる。
蛍光標識された微粒子
本明細書に記載のような、蛍光標識された微粒子は、蛍光標識されたポリマー微粒子(すなわち、蛍光標識された、ポリマー、コポリマーまたはモノマーから形成された粒子)であることができる。蛍光標識されたポリマー微粒子は、ポリマー微粒子を蛍光希土類金属複合体で標識することにより形成することができる。言い換えると、蛍光標識されたポリマー微粒子は、蛍光希土類金属複合体に会合、連結、または配位されたポリマー微粒子を含むことができる。
広範な蛍光希土類金属複合体が、ポリマー微粒子に対する蛍光標識として好適であり得る。検出における感度を提供し比較的長く続く蛍光を有する、特に好適な希土類金属複合体が周知である。希土類金属複合体は、ランタニド金属などの希土類金属を含む。ランタニド金属は、ユーロピウム、テルビウム及びサマリウムからなる群より選択されてよい。一実施形態では、希土類金属はユーロピウムである。蛍光希土類金属複合体は、ユーロピウム、テルビウム及びサマリウムの芳香族ジケトンキレートなどの金属キレートの形態、例えばユーロピウムベンゾイルアセトネート及びユーロピウムベンゾイルトリフルオロアセトネート(europiumbenzoyltrifluoracetonate)で提供されてよい。希土類金属に対する好適なキレート剤の他の例は、1,3−ジケトン(例えば、アセチルアセトネート、ベンゾイルアセトネート、ベンゾイル安息香酸、トリフルオロ−2−フリルアセチルアセトン)、フタレート、ナフトエート(例えば、ジナフトイルメチド(dinaphthoylmethide))、ジピリジン(例えば、2,2’−バイピリジン−1,1’−ジオキシド、4,4’−ジメチル−2,2’−ジピリジン)、ターピリジン(例えば、2,2’,6’,2’’−ターピリジン)及びフェナントロリン(例えば、フェナントロリンイソチオシアネート)を含んでよい。
低粒子サイズ分布を提供するためにポリマー微粒子を選択、調製または処理することができることが理解されるだろう。ポリマー微粒子の平均直径(nm単位)は、100〜5000、125〜2000、150〜1000、175〜500、または200〜400の範囲であってよい。ポリマー微粒子の平均直径(nm単位)は、少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000であってよい。微粒子は、これらの範囲でまたはこれらの範囲内での範囲または値で提供されてよい。さらなる特定の実施形態では、ポリマー微粒子の平均直径は、少なくとも約200nmであるか、約200〜400nmの範囲であるか、または約300nmである。
搭載可能な微粒子を形成するために好適なプロセス及びポリマーは周知である。例えば、好適なポリマーは、1つまたは複数のビニル芳香族モノマー、例えば、任意選択で置換されたスチレン及びビニルナフチル、または1つもしくは複数の任意選択で置換されたエチレン性不飽和モノマーから形成されるものを含んでよい。好適なモノマーは、スチレン、アクリルアミド、及びアクリル酸を含んでよい。他のポリマー(ならびにモノマー及びコポリマー)が好適であってよいことが理解されるだろう。
蛍光標識されたポリマー微粒子を調製する(搭載する)ためのプロセスは周知であり、通常、水混和性溶媒内に実質的に疎水性物質が溶解されたままにならない点まで、非凝固、非溶解の搭載可能な高分子の微粒子の存在下で水混和性溶媒において疎水性物質の溶液の親水性を徐々に増加させることにより希土類金属複合体をポリマー微粒子内へと組み込むことを必然的に含む。微粒子への金属複合体の搭載の量は、変動してよい。
蛍光検出
デバイス内の検出領域で蛍光標識された分析物の検出に使用するために好適な蛍光検出器は、当該分野で周知である。
本明細書に記載のような、側方流動免疫蛍光アッセイデバイス、システム及び方法は、低費用迅速診断、例えばスポーツ医学、幼児/小児診断、糖尿病モニタリング、軍事、発展途上国にとって支払い可能な診断、環境または現場検査を必然的に含む多くの用途を有することができる。加えて、本方法は、患者管理決断を助することにおいて臨床的に有用である。その点について、定量測定は、薬物用量または処置選択に関する臨床的決断を改善することができる。例えば、本方法は、本明細書に記載のようにデバイス及びシステムを使用して対象の疾患の経過を決定するために使用することができる。疾患経過は、経時的な疾患状態における変化を指し、診断、疾患進行(悪化)及び疾患退縮または寛解(改善)を含む。従って、本方法は、2つ以上の異なる時点、例えば第一の時点及び第二の時点での対象における診断的測定、及び、疾患の経過がこれらの比較に基づいて決定される、あれば、量における変化を比較することを必然的に含むことができる。
本発明を以下の実施例によりさらに例示する。実施例は、例示的な目的でのみ提供される。それらは、いずれにおいても本発明の範囲または内容を限定すると解釈されない。
本開示の実施形態に従って、特に、蛍光微粒子を含む分析物検出試薬を伴う免疫蛍光アッセイに対し、多孔質担体材料として合成ポリマー糸を含む側方流動イムノアッセイは、標的分析物の定量測定に好適であることができる正確な診断システムを提供すると示された。下記の実施例は、本開示のいくつかの実施形態に係る合成ポリマー糸の形態での多孔質担体材料と、従来のニトロセルロース膜及び天然繊維綿糸の多孔質担体材料を含む側方流動イムノアッセイシステム間の比較を提供する。
実施例1:視覚的に検出可能な側方流動イムノアッセイにおける多孔質担体材料の比較試験
側方流動イムノアッセイ比較試験を、最初は、2つのタイプの多孔質担体、すなわち、天然綿繊維をベースとする糸(DMCセベリア)及びニトロセルロース膜で始めた。多孔質担体材料は、試料搭載領域を近位端で、及び(試料領域から分離された)捕捉抗体を含む検出領域を遠位端で含んだ。比較試験は、C反応性タンパク質(CRP)の希釈系列の形態で所定の分析物を含む試料、及びCRP抗体に配位したコロイド金マーカーの検出標識を含む検出試薬の使用を必然的に含む。使用する抗体対は、R&DシステムIncからのMAB17071ヒトCRPモノクローナル抗体(クローン232007)の対応対とした。
イムノアッセイ試験を、異なる濃度のCRPを検出する綿糸及びニトロセルロース膜の能力を決定するために実行した。
綿糸及びニトロセルロース膜の両方に対する検出限界(LOD)は、約12.5ng/mlであったことが見出された。この結果は、標的分析物の存在を検出するそれらの能力において綿糸とニトロセルロース膜の使用の間では本質的に差がなかったことを示した。しかしながら、市販されている綿糸のウィッキング速度の変動係数(CV)は26%であったことも見出され、これは、市販のニトロセルロース膜のそれよりさえも乏しい結果であった。ウィッキング速度に関するこの乏しいCVは、検出用抗体−抗原複合体(標識−抗体−CRP複合体)が検査領域を横断する速度における変動をもたらす。同じ分析物濃度で、早いウィッキング速度は、比較的強くない検査ラインをもたらし、遅いウィッキング速度は、比較的強い検査ラインをもたらす。(ニトロセルロース膜で生じるような)検査ライン強度におけるこの変動は、正確な定量的アッセイを生成するのに十分に強固なプラットフォームを提供しない。
これらの結果からみて、天然綿繊維糸及びニトロセルロース膜は、迅速側方流動イムノアッセイにおける多孔質担体材料として、標的分析物のレベルを検出するための正確性を提供せず、特に、標的分析物の定量測定が必要とされる場合の迅速側方流動イムノアッセイについての多孔質担体材料として好適でないと考えられる。
天然繊維綿糸及びニトロセルロース膜の代替となり得る物を同定する試行において、合成ポリマー糸を調製し、試験した。合成ポリマー糸の検出能力は、従来の赤色コロイド金標識及びCRPの希釈系列を、前述のように、使用することにより決定された。合成ポリマー糸は、検出能力に関して良好な性能を有すると示された。2つのタイプの合成糸、ポリエステルをベースとする糸及びナイロン−6をベースとする糸を作製及び試験した。両方の合成糸を、合成繊維を紡糸口金に通して押し出して巻き、次いで、糸へと繊維を機械でねじることにより調製した。
ナイロン−6合成糸は、図6bに示すようにコロイド金可視マーカーを使用してCRPの約12.5ng/mlの検出限界を有すると示された。これは、並んで図6aに示されるニトロセルロース膜についても同様であった。しかしながら、驚くべきことに、合成糸は、ウィッキング速度の反復性に関してかなり良好に行われた。縦断ウィッキング速度のいくつかの複製試行において、ナイロン紡績糸が5%のCVで行われることが見出され、これは、綿糸及びニトロセルロース膜で得られるウィッキング速度CVの2.5〜5倍改善である。結果として、ナイロンなどの機械で押出し、機械で紡いだ合成糸における高いウィッキング速度反復性は、反復可能な定量的アッセイを行う能力をもたらす。
実施例2:蛍光標識された微粒子を含む側方流動免疫蛍光アッセイにおける多孔質担体材料の比較試験
側方流動免疫蛍光アッセイにおいて蛍光標識された微粒子の使用を必然的に含む比較試験は、多孔質担体材料として、合成ポリマー糸と従来のニトロセルロース膜と天然繊維綿糸との間で着手した。免疫蛍光アッセイは、蛍光微粒子を含む蛍光検出試薬の使用を必然的に含んだ。この試験で使用した蛍光標識された微粒子は、米国特許第4719182号に記載のようにユーロピウム染色微粒子とし、CRPイムノアッセイシステムはその以前の実施例のものに従って使用した。
本試験は、ユーロピウム標識CRPアッセイの蛍光反応を解析するために、MilliporeのHFP90ニトロセルロース膜、300nmユーロピウム染色微粒子、及びOcean Optics 365nm LED励起源と組み合わせたOcean OpticsのUSB2000+分光計の使用を必然的に含んだ。試験片を暗い筐体内で、治具へと搭載し、治具を制御速度でサーボモーターにより駆動した。励起及び発光フィルターを使用して、615nmでのユーロピウム微粒子からの発光に関連しない、いずれの光も分光計に入らないように遮断した。
CRPアッセイでは、CRP捕捉抗体を、BioDotのプログラム可能なディスペンサーを使用して、試験片に固定化(図1に示すように位置4で)固定化した。CRP検出用抗体を300nmユーロピウム染色微粒子に別々のステップでコンジュゲートし、次いで、150ng/mlから下は0.15ng/mlまでの範囲の2倍希釈ステップにおいてCRP抗原と混合し、これらの希釈のそれぞれは別々の試験片で(6つの複製)行った。各CRP希釈を、試験片を通して行った後、洗浄ステップを、ランニングバッファーを使用して行って、未結合ユーロピウム標識抗体複合体(未結合蛍光検出試薬)がいずれも試験片から取り除かれていることを確かめた。膜ブロッキング手段も、ニトロセルロース膜のすべての区域に通常結合する(及び問題となるバックグラウンド蛍光の増加に帰する)ユーロピウム標識抗体(未結合蛍光検出試薬)の発生率を低下させるために実装された。陰性試料(CRP=0ng/ml)を、対照として行って、ニトロセルロース膜に結合する任意のユーロピウム標識抗体の指標を提供した。
異なるCRP濃度で複製試験片を分析した後、検査ライン位置から離れた区域におけるバックグラウンドの蛍光読み取りは、高く、また広く変動したことが驚くべきことに見いだされた。これらの結果を示す用量反応曲線は図7に含まれる。診断試験の開発においてシグナル対バックグラウンド比について認識されたガイドラインは、シグナル対バックグラウンド比は、3の比率より高くあるべきだというものである。これに基づき、9.375ng/mlを超えるCRP濃度のみが、3.0より一貫して高いシグナル:バックグラウンド比を有すると見いだされた。結果として、これがニトロセルロース膜でのユーロピウム微粒子アッセイに対するLODであると考えられた。
ユーロピウム蛍光微粒子を用いるニトロセルロースでのこのLODは、実施例1(LOD=12.5ng/ml)に記載するように、従来のコロイド金標識と比較しておおよそ同じであり、ユーロピウム微粒子を使用するLODが予想ほど低くなく、コロイド金結果よりも1.3倍良好であるのみであったことは驚くべき発見であった。これは、検査ライン位置から離れた区域内の膜の上に提示される望ましくない高いバックグラウンド蛍光シグナルの存在によるものと思われた。いずれの理論によっても縛られるものではないが、高いバックグラウンドシグナルが、300nmユーロピウム微粒子がニトロセルロース膜の高度に変動する孔構造内に詰まるようになることの結果として生じることが推定される。図10に示すのは、10,000倍の倍率でのニトロセルロース膜の電子顕微鏡画像である。この膜は、ハイフローメンブレン(Millipore HF90)であり、これは側方流動試験において使用される膜にしては比較的大きい孔サイズを有すると知られている。図10では、我々は、驚くべきことに、膜内のいくつかの孔は、ユーロピウム微粒子の直径よりも小さい(300nm未満)(201)ことを発見し、これは、そのような微粒子が検出領域または管理領域以外の位置で膜内に不必要に引っかかってしまう事態を引き起こす可能性があり得る。さらには、我々は、ユーロピウム微粒子がウィッキング中に、例えば、2または3ユーロピウム微粒子のクラスターへと、一つにクラスター化し得ることも驚くべきことに発見した(図14、及び下記の添付の説明を参照されたい)。このようなクラスターは、検査または管理ライン以外の位置で膜内に不必要に引っかかってしまいやすい。膜内のこれらの位置でユーロピウム微粒子が不必要に引っかかってしまうことは、複数の洗浄ステップ、または非特異的結合を防ぐための従来の膜ブロッキング処置(カゼインまたは同様の適用など)、または画像解析ソフトウェアによる補正により解決できる可能性は低い。それはこれらの粒子の不必要な引っかかりは膜構造自身の物理的限界によるからである。これらの粒子の不必要な引っかかりは、高い望ましくないバックグラウンド蛍光シグナルを検出または管理領域以外の位置で引き起こす傾向があり、これらの高いバックグラウンドシグナルは、アッセイの潜在的な感度を実質的に低減するだろう。
図11では、我々は、ニトロセルロース膜の縦方向に沿った走査を示し、ここではC反応性タンパク質の陰性試料(0ng/ml)を使用した。この走査では、試験片の長さに沿って実質的な蛍光シグナルがすべての位置であること、及びこの走査から測定されたバックグラウンド蛍光が計数6000ほど高いことを見ることができる。この走査は、上述の望ましくない引っかかり問題を示し、結果は、計数6000未満のシグナルレベルを有する陽性CRPアッセイが、偽陽性として望ましくなく記録され得る。
望ましくない引っかかり問題に対する唯一の解決策は、ユーロピウムナノ粒子(例えば、コロイド金と同様、50nm直径)を使用することであり得る。しかしながら、より小さいそのようなナノ粒子は、より大きな微粒子よりも数桁低い蛍光反応を有し、ゆえにそのような解決策は、より大きなユーロピウム微粒子を使うことの感度利益を打ち消し得る。
同じ蛍光CRPアッセイ滴定系列を市販の綿糸(DMCセベリア)に行い、図8の用量反応曲線に示すように、綿糸に対するシグナル:バックグラウンド比とLODが、従来のニトロセルロース膜に類似することが見出された。再度、いずれの理論によっても縛られることなく、これは、綿糸の断面構造(図12に示す)も高く変動的であり、より大きな直径微粒子を検査または管理領域以外の位置で不必要に捕捉してしまう可能性があるためと推定する。
同じ蛍光CRPアッセイ滴定系列を、ナイロン−6繊維から形成された合成ポリマー糸に行い、ニトロセルロースまたは綿に対するものよりもLODがはるかに低いということが驚くべきことに発見された。これらの結果を示す用量反応曲線は図9に含まれる。0.05ng/mlまで低い異なる希釈での複製ナイロン糸の測定から、3.0を超えるシグナル:バックグラウンド比が測定された。それゆえ、ナイロン糸でのCRPに対するLODはおおよそ50pg/mlである−従来のニトロセルロース膜に対するものよりもおおよそ187倍低い、だろうと予測される。この驚くべき知見は、多くの診断アッセイが高い診断感度を必要とするために非常に重大である。例えば、(急性心筋梗塞(mycocardial infarctaion)を診断するための)心臓トロポニンIマーカーの測定は、100pg/mlまたはより良好な感度を必要とし、ゆえに、(ナイロンなどの)合成糸が、緊急処置室で使用されるこの診断マーカーについての迅速検査を可能にし得、一方で従来のニトロセルロース膜は好適でないだろうと考えられる。
いずれの理論によっても縛られるものではないが、図13に示すように、300nmユーロピウムビーズが、ナイロン花糸(203)間の間隙(202)に捕捉されなかったためにナイロン糸の高感度が得られると考えられる。これにより、バックグラウンド読み取りが低くなり、ニトロセルロース膜よりはるかに高いシグナル:バックグラウンド比率が得られる。この観察は、0.1ng/mlで測定された試料の場合、検査ラインから離れたバックグラウンド読み取りがナイロン糸の場合平均で計数1085である、そしてこれは、同じCRP濃度でニトロセルロース膜に対するものよりおおよそ10倍低い、という事実により確かにされる。
図14は、12.5ng/mlでのCRPアッセイの場合における、ユーロピウム微粒子が糸表面に結合した40ミクロン直径ナイロン糸上の検出領域位置の2500倍の倍率での電子顕微鏡検査画像を示す。この画像では、ユーロピウム微粒子のいくつかが糸表面に個別に(単一粒子201として)結合しているが、しかしながら他のユーロピウム微粒子がより大きなクラスター206を形成していることを見ることができる。これらのクラスターは比較的大きいが、まだ、検出または管理領域以外の位置で糸構造内に不必要に入ってしまうことなく糸の間隙202を通って毛細管ウィッキング作用により移動することができる。
合成糸での低いバックグラウンドシグナルの望ましい特性の他に、合成糸の使用におけるさらに驚くべき発見は、検出及び管理領域での蛍光シグナルが、ニトロセルロース膜を使用して得たものと同等の強さであったことである。ニトロセルロース膜は、検出領域での標識分析物標的の捕捉のための非常に高い表面区域を有すると知られており、そのような高い表面区域は感度の向上の促進に望ましい特性であると知られている。対照的に、糸は、理論では、検査領域で分析物標的からかなり低い蛍光シグナルをもたらすより低い表面区域を有すると知られている。しかしながら、ニトロセルロース膜の場合、膜材料は、乳白色であり、これは、膜の上面に近い蛍光微粒子のみが励起源により励起されることができることを意味する。しかしながら、多くのタイプの合成糸(ナイロン糸を含む)の場合、透明な繊維を使用することができる。図13に示すように、これは、励起光204が、いくつかの糸203を透過してユーロピウム微粒子をすべての間隙202において励起することができることを意味する。さらには、微粒子からの蛍光発光205は、いくつかの糸を透過して検出源へと戻ることができる。このようにして、この発明で使用される合成糸は、蛍光シグナルが糸構造の深さ全体にわたって通読されることを可能にし、一方でニトロセルロース膜ではこれは表面のみで可能である。我々は、糸の深さにわたって通読することができるこの能力は、糸の結合可能な表面区域の喪失を補うと考える。
結果として、アッセイを、従来のニトロセルロース膜の代わりに多孔質担体材料(すなわちウィッキング基質)として合成ポリマー糸を使用して行ったとき、蛍光マーカーで包まれた微粒子を活用する迅速蛍光側方流動イムノアッセイが、有意に改善された診断感度及び反復性を有することが、驚くべきことに発見されている。それゆえ、多孔質担体材料として合成ポリマー糸を含む免疫蛍光アッセイは、特に蛍光標識された微粒子と使用されたとき、高い感度が必要とされる場合または分析物標的の定量化も必要とされ得る場合、迅速診断アッセイに使用することができる。

Claims (35)

  1. 試料に免疫蛍光アッセイを行うためのシステムであって:
    少なくとも試料搭載領域、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する固定化捕捉剤を含む検出領域、及び任意選択で前記試料搭載領域と前記捕捉領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動イムノアッセイデバイスと、ここで前記1つまたは複数の合成ポリマー糸は、少なくとも前記試料搭載領域から前記検出領域へと毛細管現象により流体試料を運ぶことが可能であり;
    蛍光標識された分析物を形成するために前記試料中の所定の分析物に結合するための蛍光検出試薬と、ここで前記蛍光検出試薬は、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合する、配位する、または連結する蛍光標識された微粒子を含み;
    前記蛍光検出試薬に結合し、前記捕捉剤により前記デバイスの前記検出領域で固定化された所定の分析物の検出において使用するための蛍光励起源及び検出器とを含む、前記システム。
  2. 前記免疫蛍光アッセイシステムが、ウェットまたはドライ免疫蛍光アッセイシステムから選択された1ステップの免疫蛍光アッセイである、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸がそれぞれ、前記試料搭載領域と前記検出領域との間に設けた中間領域を規定し、前記検出領域における検出のための所定の分析物の標識において使用するために前記デバイスの前記中間領域上に前記蛍光検出試薬が可逆的に固定化される、請求項1または請求項2に記載のシステム。
  4. 前記固定化捕捉剤が、所定の標的分析物に対する結合親和性を有する捕捉抗体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記分析物結合性試薬が、所定の標的分析物に対する結合親和性を有する抗体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記デバイスの前記試料搭載領域が、その上に固定化されたpH剤または緩衝剤、界面活性剤、濾過剤、及びブロッキング剤からなる群より選択される1つまたは複数の薬剤を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、1つもしくは複数の多孔質シンクまたは1つもしくは複数の追加の領域、またはそれらの組み合わせを含み、前記追加の領域が、管理領域、試薬領域、拡散領域、ブロッキングまたはフィルター領域、障壁領域または緩衝領域から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリカーボネート及びポリウレタンからなる群より選択される合成ポリマーから形成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート(PHBV)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選択される合成ポリエステルから形成される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、合成ポリアミドから形成される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記合成ポリアミドが、ナイロンである、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記蛍光標識された微粒子が、希土類金属複合体を含む蛍光標識されたポリマー微粒子である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 前記希土類金属複合体が、ユーロピウム、テルビウム及びサマリウム、それらの金属キレート、及びそれらの組み合わせからなる群より選択されるランタニド金属を含む、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記ポリマー微粒子が、100〜5000、150〜2000、200〜1000、または300〜600の範囲の平均直径(nm単位)を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシステム。
  15. 前記ポリマー微粒子が、少なくとも約200の平均直径(nm単位)を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載のシステム。
  16. 試料への免疫蛍光アッセイの実施において使用するための側方流動免疫蛍光アッセイデバイスであって、前記デバイスが、少なくとも試料搭載領域、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する固定化捕捉剤を含む検出領域、及び前記試料搭載領域と前記検出領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含み、前記中間領域は、蛍光標識された分析物を形成するための前記試料中の所定の分析物への結合において使用するための蛍光検出試薬を含み、前記蛍光検出試薬は、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含み、前記1つまたは複数の合成ポリマー糸は、少なくとも前記試料搭載領域から前記検出領域へと毛細管現象により流体試料を運ぶことが可能である、前記デバイス。
  17. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸がそれぞれ、前記試料搭載領域と前記検出領域との間に設けた中間領域を規定し、前記検出領域における検出のための所定の分析物の標識において使用するために前記デバイスの前記中間領域上に前記蛍光検出試薬が可逆的に固定化される、請求項16に記載のデバイス。
  18. 前記固定化捕捉剤が、所定の標的分析物に対する結合親和性を有する捕捉抗体である、請求項16または請求項17に記載のデバイス。
  19. 前記分析物結合性試薬が、所定の標的分析物に対する結合親和性を有する抗体である、請求項16〜18のいずれか一項に記載のデバイス。
  20. 前記デバイスの前記試料搭載領域が、その上に固定化されたpH剤または緩衝剤、界面活性剤、濾過剤、及びブロッキング剤からなる群より選択される1つまたは複数の薬剤を含む、請求項16〜19のいずれか一項に記載のデバイス。
  21. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、1つまたは複数の多孔質シンクまたは1つもしくは複数の追加の領域、またはそれらの組み合わせを含み、前記追加の領域が、管理領域、試薬領域、拡散領域、ブロッキングまたはフィルター領域、障壁領域または緩衝領域から選択される、請求項16〜20のいずれか一項に記載のデバイス。
  22. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリカーボネート及びポリウレタンからなる群より選択される合成ポリマーから形成される、請求項16〜21のいずれか一項に記載のデバイス。
  23. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシバレレート(PHBV)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選択される合成ポリエステルから形成される、請求項16〜22のいずれか一項に記載のデバイス。
  24. 前記1つまたは複数の合成ポリマー糸が、合成ポリアミドから形成される、請求項16〜22のいずれか一項に記載のデバイス。
  25. 前記合成ポリアミドが、ナイロンである、請求項24に記載のデバイス。
  26. 前記蛍光標識された微粒子が、希土類金属複合体を含む蛍光標識されたポリマー微粒子である、請求項16〜25のいずれか一項に記載のデバイス。
  27. 前記希土類金属複合体が、ユーロピウム、テルビウム及びサマリウム、それらの金属キレート、及びそれらの組み合わせからなる群より選択されるランタニド金属を含む、請求項26に記載のデバイス。
  28. 前記ポリマー微粒子が、100〜5000、150〜2000、200〜1000、または300〜600の範囲の平均直径(nm単位)を有する、請求項16〜27のいずれか一項に記載のデバイス。
  29. 前記ポリマー微粒子が、少なくとも約200の平均直径(nm単位)を有する、請求項16〜28のいずれか一項に記載のデバイス。
  30. 試料中の分析物を検出するための方法であって、以下のステップ:
    a)蛍光標識された分析物を含む予め処理された試料を、所定の分析物の存在について検査される試料を蛍光検出試薬と接触させてそれにより蛍光標識された分析物を形成することによって獲得すること、ここで前記蛍光検出試薬は、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含む;
    b)少なくとも試料搭載領域、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する固定化捕捉剤を含む検出領域、及び任意選択で前記試料搭載領域と前記検出領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動イムノアッセイデバイスを提供すること;
    c)前記側方流動イムノアッセイデバイスの前記試料搭載領域を、ステップa)から獲得した前記予め処理された試料と接触させること、それにより前記予め処理された試料は、前記試料搭載領域から前記検出領域へと毛細管現象により運ばれ、前記蛍光標識された分析物は、前記捕捉剤と結合して前記検出領域に固定化される;及び
    d)蛍光分光法により前記検出領域において蛍光標識された分析物を検出することを含む、前記方法。
  31. 試料中の分析物を検出するための方法であって、以下のステップ:
    a)少なくとも試料搭載領域、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する捕捉剤を含む検出領域、及び前記試料搭載領域と前記検出領域との間に設けた中間領域を規定する1つまたは複数の合成ポリマー糸を含む側方流動免疫蛍光アッセイデバイスを提供すること、ここで前記中間領域は、蛍光標識された分析物を形成するための前記試料中の所定の分析物への結合において使用するための可逆的に固定化された蛍光検出試薬を含み、前記蛍光検出試薬は、前記試料中の所定の分析物に対して親和性を有する分析物結合性試薬に会合、連結または配位する蛍光標識された微粒子を含む;
    b)前記側方流動免疫蛍光アッセイデバイスの前記試料搭載領域を所定の分析物の存在について検査される試料と接触させること、それにより前記試料は、前記試料搭載領域から前記中間領域へと毛細管現象により運ばれ、前記可逆的に固定化された蛍光検出試薬と結合して蛍光標識された分析物を形成し、前記蛍光標識された分析物は、次いで、毛細管現象により前記検出領域へと運ばれて、前記検出領域において固定化のために前記捕捉剤と結合する;及び
    c)蛍光分光法により前記検出領域において蛍光標識された分析物を検出することを含む、前記方法。
  32. 前記側方流動免疫蛍光アッセイデバイスが、請求項16〜29のいずれか一項に記載のデバイスである、請求項30または請求項31に記載の方法。
  33. 試料中の標的分析物の存在またはレベルの検出において使用するための、請求項30〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 試料中の標的分析物の濃度の定量的な測定において使用するための、請求項30〜32のいずれか一項に記載の方法。
  35. 標的分析物の前記検出または測定が、病態を診断するまたはそれに臨床的決定を基づかせるために使用される、請求項30〜34のいずれか一項に記載の方法。
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