JP2017515009A - ウールブレンドを有する難燃性の布地 - Google Patents

Abstract

難燃性の布地は、本質的に難燃性の繊維を含む第１の糸、およびウール繊維を含む第２の糸を含む。布地は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２、ＮＦＰＡ ２１１２およびＮＦＰＡ ７０Ｅに記載の１つまたは複数の性能基準を満たし得る。布地は、プラッシュ編物構造またはテリー編物構造などの編物布地または織物布地であってよく、布地の片面または両面が起毛されてフリース布地を形成してよい。第２の糸は、ウール繊維およびモダクリル繊維、またはウール繊維および他の本質的に難燃性の繊維を含んでいてよい。第１の糸または第２の糸は、ＡＳＴＭ Ｄ６４１３に従って試験した場合に布地が４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有するような、十分な本質的に難燃性の繊維を含んでいてよい。ＮＦＰＡ２１１２に従って試験した場合に布地は１０％以下の熱収縮を示し得る。

Description

本開示は、一般に、難燃性の布地に関し、より具体的には、ウールのブレンドを含有する糸を含む難燃性の布地に関する。

編んだフリース布地は、独立した衣服または衣服の構成要素のいずれかにおいて防寒のために使用されてきた。これらのフリース布地は、通常、プラッシュ／テリー、もしくは２−エンド、３−エンドまたは類似の編機によって、ポリエステル繊維または綿繊維を用いて作られている。次いで、布地は起毛され、時々剪毛されて、パイルを作製する。パイル表面は、布地の片面または両面に形成することができる。典型的には、２−エンドおよび３−エンド布地は、布地の片面のみで起毛され、プラッシュ／テリー布地は、布地の片面または両面で起毛されてよい。これらの布地は、パイル糸に、および地糸／ステッチ糸に、ならびに３−エンド編物なら布地の結び糸に、異なる繊維を含有していてよい。その全体が参照によって組み込まれる米国特許第５，７２７，４０１号を参照。弾性ポリエステル繊維は、低コストで、良好な断熱材で、良好な外観および断熱特性をともなって洗濯可能であり、疎水性で、濡れても断熱性を保ち、速乾性である。これらの特性は全て、防寒服において良好な性能を得るために有用である。

仕事を遂行する過程で、フラッシュ火災、他の熱曝露、およびアークにさらされ得る作業者のための、防寒性材料の必要性が存在する。石油化学および電力業界の従業員は、頻繁に屋外で作業し、フラッシュ火災および電気アーク熱の両方の脅威に直面している。彼らは、耐熱性の防寒性衣服を必要としている。

残念ながら、ポリエステルのフリースは、これらの仕事で遭遇する種類の熱的な脅威にさらされると、燃えて、溶融する。これは、言うまでもなく、ポリエステルおよび他の非耐熱性のフリース材料の着用者に対する潜在的な危険性を示している。難燃性フリース布地を製造するために努力が行われてきたが、それらは、染色が難しく、多くの場合非常に高価な、アラミド繊維をベースとしていた。他の難燃性フリース材料は、高い（＞５０％）レベルのモダクリル繊維を有しており、これは、アラミド繊維より安価であるが、幾つかの負の特性を有する。これらのモダクリル布地の多くは、パイル厚さ（pile loft）が不十分で、洗濯後の外観が劣る傾向にある。不十分なパイル厚さ（pile loft）は、特に洗濯後、所与の重量の材料に対して低い断熱レベルという結果になる場合がある。劣った外観は、モダクリル繊維の表面のもつれまたは毛羽立ちのいずれかの結果であり得る。モダクリル繊維は、単に硬くないか、または良好なパイルをもたらすのに十分な弾性がない。さらに、これらのモダクリルブレンドは、高い熱収縮（＞１０％）および高い炭化長（＞４インチ）を有し、したがって、典型的には、ＮＦＰＡ ２１１２の要件を満たさないであろう。

（概要）
本特許で使用する用語「発明」、「本発明（ｔｈｅ ｉｎｖｅｎｔｉｏｎ）」、「この発明」、および「本発明（ｔｈｅ ｐｒｅｓｅｎｔ ｉｎｖｅｎｔｉｏｎ）」は、全ての本特許の主題および以下の特許請求の範囲を広く表すことを意図する。これらの用語を含む記載は、本明細書に記載された主題を限定する、または以下の特許請求の範囲の意味もしくは範囲を限定すると理解されるべきではない。本特許に包含される発明の特徴は、この概要ではなく、以下の特許請求の範囲によって定義される。この概要は、本発明の様々な態様の高度な要約であり、以下の詳細な説明の項目にさらに記載される幾つかの概念を紹介する。この概要は、特許請求される主題の重要なまたは必須の特徴を特定することを意図しておらず、特許請求される主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図していない。主題は、本特許の明細書、全ての図面および各請求項の全体に対する参照として理解されるべきである。

本発明の特徴は、第１の糸および第２の糸を含む難燃性の布地であって、第１の糸が本質的に難燃性の繊維を含み、第２の糸がウール繊維を含む布地に関する。

ある特徴において、難燃性の布地は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）およびＮＦＰＡ ７０Ｅ（２０１２）に記載の１つまたは複数の性能基準を満たす。

特定の特徴において、布地は編物布地である。他の特徴において、布地は織物布地である。

本質的に難燃性の繊維は、パラアラミド繊維および／またはメタアラミド繊維などのアラミド繊維を含んでいてよい。

ある特徴において、第１の糸は、少なくとも５％の本質的に難燃性の繊維を含む。さらなる特徴において、第１の糸は、少なくとも２５％の本質的に難燃性の繊維を含む。

第２の糸は、モダクリル繊維を、またはある特徴において、モダクリル繊維以外の他の本質的に難燃性の繊維をさらに含んでいてよい。

特定の特徴において、第２の糸は、約２０〜８０％のウール繊維および約８０％〜約２０％のモダクリル繊維を含む。

さらなる特徴において、第１の糸または第２の糸は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が６インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有するような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む。

よりさらなる特徴において、第１の糸または第２の糸は、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有するような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む。

具体的な特徴において、第１の糸は、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に従って試験した場合に布地が１０％以下の熱収縮を示すような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む。

ある特徴において、布地はプラッシュ編物またはテリー編物であり、第２の糸が、布地の片面または両面で起毛されて、フリース布地を形成する。他の特徴において、布地は２−エンド編物または３−エンド編物であり、第２の糸が、布地の片面で起毛されて、フリース布地を形成する。

具体的な特徴において、難燃性の布地はプラッシュ編物構造またはテリー編物構造であり、アラミド繊維を含むコア糸、ならびにウール繊維およびモダクリル繊維を含むパイル糸を含む。さらに、布地の少なくとも片面のパイル糸が起毛されてフリース布地を形成しており、布地は、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有する。

（本発明の特徴）
以下に、本発明の具体的な態様を定義する特徴のリストを示す。特徴が先に指定した特徴を示す場合、そのときは、これらの特徴は組み合わせて考慮してよい。

Ａ．第１の糸および第２の糸を含む布地であって、第１の糸が本質的に難燃性の繊維を含み、第２の糸がウール繊維を含み、布地が難燃性である、布地。

Ｂ．難燃性の布地が、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）およびＮＦＰＡ ７０Ｅ（２０１２）に記載の１つまたは複数の性能基準を満たす、特徴Ａに記載の布地。

Ｃ．布地が、編物布地である、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｄ．第１の糸が、パラアラミド繊維またはメタアラミド繊維を含む、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｅ．第１の糸が、少なくとも５％の本質的に難燃性の繊維を含む、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｆ．第２の糸がモダクリル繊維をさらに含む、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｇ．第２の糸が、約２０〜８０％のウール繊維および約８０％〜約２０％のモダクリル繊維を含む、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｈ．第１の糸または第２の糸が、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が６インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有するような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｉ．第１の糸または第２の糸が、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有するような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｊ．第１の糸が、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に従って試験した場合に布地が１０％以下の熱収縮を示すような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｋ．布地が、２つの面を備えるプラッシュ編物またはテリー編物を含み、第２の糸が、布地の片面または両面で起毛されて、フリース布地を形成する、前記特徴のいずれかに記載の布地。

Ｌ．布地が、２つの面を備える２−エンド編物または３−エンド編物を含み、第２の糸が、布地の片面で起毛されて、フリース布地を形成する、特徴ＡからＪのいずれか１つに記載の布地。

Ｍ．布地が、織物布地である、特徴Ａ、Ｂ、またはＤからＪのいずれか１つに記載の布地。

Ｎ．アラミド繊維を含むコア糸、ならびにウール繊維およびモダクリル繊維を含むパイル糸を含む布地であって、
布地が、２つの面を有するプラッシュ編物構造またはテリー編物構造であり、
布地の少なくとも片面のパイル糸が起毛されてフリース布地を形成しており、
ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有する、布地。

Ｏ．コア糸が、少なくとも約２５％のアラミド繊維を含み、パイル糸が、約２０〜８０％のウール繊維および約８０％〜約２０％のモダクリル繊維を含む、特徴Ｎに記載の布地。

本発明の例示的な特徴を、以下の図面を参照して以下に詳述する。

図１は、本発明の特徴による、第１の糸および第２の糸を有する難燃性の布地の図である。

（詳細な説明）
本発明の特徴の主題を、法定要件を満たすための特性とともに本明細書に記載するが、この説明は、特許請求の範囲を限定することを必ずしも意図していない。特許請求される主題は、他の方法で実施してよく、異なる要素または工程を含んでよく、かつ他の既存のまたは将来の技術と組み合わせて使用してよい。この説明は、個々の工程または要素の配列の順序が明確に記載されている場合を除き、様々な工程または要素の中または間で、任意の特定の順序または配列を暗示するものと解釈すべきではない。

本発明の特徴は、第１の糸および第２の糸、本質的に難燃性の繊維を含む第１の糸、およびウール繊維を含む第２の糸を有する、難燃性の布地に関する。布地は難燃性である。特定の特徴において、布地の難燃性は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２ａ（Ｓｔａｎｄａｒｄ Ｐｅｒｆｏｒｍａｎｃｅ Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ ｆｏｒ Ｆｌａｍｅ Ｒｅｓｉｓｔａｎｔ Ｔｅｘｔｉｌｅ Ｍａｔｅｒｉａｌｓ ｆｏｒ Ｗｅａｒｉｎｇ Ａｐｐａｒｅｌ ｆｏｒ Ｕｓｅ ｂｙ Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌ Ｗｏｒｋｅｒｓ Ｅｘｐｏｓｅｄ ｔｏ Ｍｏｍｅｎｔａｒｙ Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ａｒｃ ａｎｄ Ｒｅｌａｔｅｄ Ｔｈｅｒｍａｌ Ｈａｚａｒｄｓ）（２００４年２月訂正版）、ＮＦＰＡ ７０Ｅ（Ｓｔａｎｄａｒｄ ｆｏｒ Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌ Ｓａｆｅｔｙ ｉｎ ｔｈｅ Ｗｏｒｋｐｌａｃｅ）（２０１２）およびＮＦＰＡ ２１１２（Ｆｌａｍｅ−Ｒｅｓｉｓｔａｎｔ Ｇａｒｍｅｎｔｓ ｆｏｒ Ｐｒｏｔｅｃｔｉｏｎ ｏｆ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ｐｅｒｓｏｎｎｅｌ Ａｇａｉｎｓｔ Ｆｌａｓｈ Ｆｉｒｅ）（２０１２年版）の１つまたは複数に記載の性能基準に基づいて評価してよい。これらの基準および基本的な試験方法、ＡＳＴＭ基準、これらおよび本出願において引用されるＡＡＴＣＣの出版物は、この参照によってそれらの全体が組み込まれる。したがって、本発明の特徴による、本質的に難燃性の繊維およびウール繊維を含有する布地は、フラッシュ火災およびアークの保護、ならびにポリエステルの有用な防寒特性の両方を有していてよい。さらに、このような難燃性の布地は、難燃性、弾性、疎水性および洗濯可能である繊維の組合せを含んでよい。

本発明による難燃性の布地１００の完全に例示的な構造を図１で示し、これは３−エンド編物布地を詳細に示している。一般に、編物布地は、第１の糸２０、および編まれた表面層を形成するための、上に重なって第１の糸２０とほぼ同じ経路を通る任意選択の（３−エンド編物のための）結び糸３０を含む。難燃性の布地１００は、第２の糸４０が結び糸３０によって布地の技術的な裏側に結ばれる周期的な位置５０を除いて、第１の糸２０および結び糸３０の裏側をほぼ直線的に横切る第２の糸４０も含む。

図１に示す編物構造は、３−エンド編物構造と呼ばれる。しかしながら、以下に説明するように、２−エンド編物構造を含む、他の編物または編まれていない構造を使用でき、通常、シンカー機構を有する、緯編機または丸編機で製造できる。２−エンド編物構造は、第１の糸および第２の糸を含み（すなわち、結び糸３０は分離していない）、２−エンドフリースを作る場合は、第２の糸が、通常、布地の片面のみで起毛されてよい。

当技術分野において公知のように、起毛された布地を製造するために使用される編機は、起毛糸／パイル糸を組み込むためのシンカー機構を含んでいてよく、あるいは、特定の３−エンドフリース構造において、３−エンド機は、起毛のために編物構造に起毛糸（例えば、本明細書で説明する第２の糸４０）を横たわらせる機構を組み込んでもよい。

布地の断熱性能を向上させるために、本発明に従って形成された布地を起毛してフリース布地を形成することが望ましい。３−エンド編物布地１００を起毛するには、第１の糸２０、結び糸３０、および第２の糸４０を、上に記載した３−エンド編物構造に形成する。次いで、編物布地を、起毛された裏側層が形成されるように、第１の糸２０および結び糸３０の構造から第２の糸４０を引き出す起毛操作に付す。起毛操作は、慣用の方法、例えば布地をワイヤーでブラッシングすることによって行われる。布地から表面の凹凸を取り除くために、任意選択の剪毛プロセスを起毛された布地に適用でき、より滑らかな仕上げ表面が得られる。起毛操作は、布地の重量を増加させることなく、布地のかさまたは厚みを増加させる。起毛された繊維は、平らな布地よりも断熱性の高い層をもたらす。したがって、布地は、布地が組み込まれた衣服を着用する使用者に対する重量負荷を増加させることなく、より良い熱障壁として機能する。起毛プロセスは、３−エンド編物布地の厚みを少なくとも約５０％以上増加できる。典型的には、２−エンドおよび３−エンド編物布地は、（仮にあったとしても）布地の片面（すなわち、第２の糸４０が位置する布地の側）のみが起毛される。対照的に、プラッシュまたはテリー布地は、布地の片面または両面が起毛されてよい（しかし、そうである必要はない）。プラッシュまたはテリー布地の両面の起毛は、同程度の厚みの２−エンドまたは３−エンド編物布地の厚みよりもずっと布地の厚みを増加できる。同程度の重量の同様のサイズの布地と比較して、断熱性能が向上した起毛された布地は、電気アークおよびフラッシュ火災に対する性能も向上している可能性がある。

特定の特徴において、両面フリース布地は、逆プレーティングのプラッシュまたはテリー機を使用して形成してよい。このような布地は、第１の（コア／地）糸および第２の（パイル）糸を含む。形成された時点で、布地の両面は起毛され、次いで、任意選択で剪毛して両面フリース布地が形成される。

さらに他の特徴において、片面が起毛された布地またはフリース布地は、通常プレーティングのプラッシュ機または通常プレーティングのテリー機を使用して形成してよい。このような布地も、第１の（コア／地）糸および第２の（パイル）糸を含む。布地が形成された時点で、第２の（パイル）糸は大部分が布地の片面に見えており、第２の糸を起毛し、任意選択で剪毛して片面フリース布地が形成される。

ある特徴において、第２の糸４０は、モダクリル繊維（低コストかつ染め易い）とブレンドされたウール繊維（ある程度の天然の難燃性と優れた防寒特性とを有する）を含む。ある特徴において、第２の糸４０は、約１０〜９０％のウール繊維および約１０〜９０％のモダクリル繊維を含む。特定の特徴において、第２の糸４０は、約２０〜８０％のウール繊維および約２０〜８０％のモダクリル繊維を含む。さらに他の特徴において、第２の糸４０は、約２０〜７０％のウール繊維および約３０〜８０％のモダクリル繊維を含む。具体的な特徴において、第２の糸４０は、約２０〜６０％のウール繊維および約４０〜８０％のモダクリル繊維を含む。さらなる特徴において、第２の糸４０は、約３５〜５５％のウール繊維および約４５〜６５％のモダクリル繊維を含む。

他の繊維が第２の糸４０に含まれていてよいが、ある特徴において、ウール繊維およびモダクリル繊維が第２の糸４０の繊維の大部分を構成する。このような他の繊維としては、限定されないが、セルロース繊維、アラミド繊維（パラアラミドおよび／またはメタアラミド）、ポリベンゾオキサゾール（ＰＢＯ）繊維、ポリベンゾイミダゾール（ＰＢＩ）繊維、ＰｙｒｏＴｅｘ（登録商標）アクリル繊維（ＰｙｒｏＴｅｘ Ｆｉｂｅｒｓ ＧｍｂＨから入手可能）、ナイロン繊維、超高密度ポリエチレン繊維、炭素繊維、絹繊維、ポリエステル繊維、ポリ｛２，６−ジイミダゾ［４，５−ｂ：４０；５０−ｅ］−ピリジニレン−１，４（２，５−ジヒドロキシ）フェニレン｝（「ＰＩＰＤ」）繊維、メラミン繊維、予備酸化アクリル繊維、ポリアクリロニトリル（ＰＡＮ）繊維、ＴＡＮＬＯＮ（商標）（Ｓｈａｎｇｈａｉ Ｔａｎｌｏｎ Ｆｉｂｅｒ Ｃｏｍｐａｎｙから入手可能）、ポリアミド−イミド繊維（例えば、ＫＥＲＭＥＬ（商標））、ポリノジックレーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリテトラフルオロエチレン、ウール、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリクラール、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ポリオレフィン、ガラス、帯電防止剤、およびこれらの組合せが挙げられる。

適切なモダクリル繊維の例は、ＰＲＯＴＥＸ（商標）繊維（株式会社カネカ（大阪、日本）から入手可能）、ＳＥＦ（商標）（Ｓｏｌｕｔｉａから入手可能）、ＴＡＩＲＹＬＡＮ繊維（Ｆｏｒｍｏｓａ Ｐｌａｓｔｉｃｓ Ｃｏｒｐ．台北、台湾）から入手可能）、またはこれらのブレンドである。セルロース繊維の例としては、綿、レーヨン、アセテート、トリアセテート、ＭＯＤＡＬ（商標）、およびリヨセル繊維（ならびに、これらの難燃性の対応物である、ＦＲ綿、ＦＲレーヨン、ＦＲアセテート、ＦＲトリアセテート、およびＦＲリヨセル）が挙げられる。適切なレーヨン繊維の例は、Ｖｉｓｃｏｓｅ ｂｙ Ｌｅｎｚｉｎｇ（商標）（Ｌｅｎｚｉｎｇ Ｆｉｂｅｒｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可能）である。リヨセル繊維の例としては、ＴＥＮＣＥＬ（商標）およびＴＥＮＣＥＬ Ａ１００（商標）（両方ともＬｅｎｚｉｎｇ Ｆｉｂｅｒｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可能）が挙げられる。ＦＲレーヨン繊維の例としては、Ｌｅｎｚｉｎｇ ＦＲ（商標）（Ｌｅｎｚｉｎｇ Ｆｉｂｅｒｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎからも入手可能）、およびＶＩＳＩＬ（商標）（Ｓａｔｅｒｉから入手可能）が挙げられる。パラアラミド繊維の例としては、ＫＥＶＬＡＲ（商標）（ＤｕＰｏｎｔから入手可能）、ＴＥＣＨＮＯＲＡ（商標）（Ｔｅｉｊｉｎ Ｔｗａｒｏｎ ＢＶ ｏｆ Ａｒｎｈｅｉｍ，オランダから入手可能）、およびＴＷＡＲＯＮ（商標）（Ｔｅｉｊｉｎ Ｔｗａｒｏｎ ＢＶからも入手可能）が挙げられる。メタアラミド繊維の例としては、ＮＯＭＥＸ（商標）（ＤｕＰｏｎｔから入手可能）、ＣＯＮＥＸ（商標）（帝人から入手可能）、およびＡＰＹＥＩＬ（商標）（ユニチカから入手可能）が挙げられる。超高密度ポリエチレン繊維の例としては、ＤｙｎｅｅｍａおよびＳｐｅｃｔｒａが挙げられる。ポリエステル繊維の例は、ＶＥＣＴＲＡＮ（商標）（クラレから入手可能）である。ＰＩＰＤ繊維の例としては、Ｍ５（Ｄｕｐｏｎｔから入手可能）が挙げられる。メラミン繊維の例は、ＢＡＳＯＦＩＬ（商標）（Ｂａｓｏｆｉｌ Ｆｉｂｅｒｓから入手可能）である。ＰＡＮ繊維の例は、Ｐａｎｏｘ（登録商標）（ｔｈｅ ＳＧＬ Ｇｒｏｕｐから入手可能）である。

本発明の特定の特徴において、第２の糸４０は、ウール繊維およびモダクリル繊維以外の本質的に難燃性の繊維を含んでいてよい。適切な本質的に難燃性の繊維としては、限定されないが、上記の難燃性繊維のいずれかが挙げられ、例えば、限定されないが、アラミド繊維（パラアラミドおよび／またはメタアラミド）、ＰＢＯ繊維、ＰＢＩ繊維、ＰｙｒｏＴｅｘ（登録商標）アクリル繊維、ＰＩＰＤ繊維、メラミン繊維、ポリアミド−イミド繊維、ＦＲセルロース繊維（ＦＲ綿、ＦＲレーヨン、ＦＲアセテート、ＦＲトリアセテート、およびＦＲリヨセルを含むが、限定されない）、およびこれらの組合せが挙げられる。ある特徴において、第２の糸４０は、約１０〜９０％のウール繊維および約１０〜９０％の本質的に難燃性の繊維を含む。特定の特徴において、第２の糸４０は、約２０〜８０％のウール繊維および約２０〜８０％の本質的に難燃性の繊維を含む。さらに他の特徴において、第２の糸４０は、約２０〜７０％のウール繊維および約３０〜８０％の本質的に難燃性の繊維を含む。具体的な他の特徴において、第２の糸４０は、約２０〜６０％のウール繊維および約４０〜８０％の本質的に難燃性の繊維を含む。さらなる特徴において、第２の糸４０は、約３５〜５５％のウール繊維および約４５〜６５％の本質的に難燃性の繊維を含む。他の繊維が第２の糸４０に含まれていてよいが、ある特徴において、ウール繊維および本質的に難燃性の繊維が第２の糸４０の大部分の繊維を構成する。このような他の繊維としては、限定されないが、上記の繊維のいずれか（これらの組合せまたはブレンドを含む）が挙げられる。

ウール繊維はパイルの良好な支持をもたらし、これはパイルのもつれを最小限にする。タンパク質繊維であるウール繊維は、第２の糸４０で使用することが可能であるが、より良好な洗濯収縮の制御のためには、ウールタンパク質繊維に加えて、または代えて、少なくとも、いくらかのスーパーウォッシュウール繊維を使用することが有利であり得る。さらに、難燃処理されたウール（ＦＲ処理ウール）繊維を、上記の他のウール繊維に加えて、または代えて、第２の糸４０で使用してよい。

ウールは、耐久性のある繊維でもあり、布地に耐摩耗性を与えることになる。第２の糸４０に含まれると、他の本質的に難燃性の繊維、特にモダクリル繊維は、第２の糸４０に耐熱性を与え、これは布地が上記の１つまたは複数の性能基準の要件を満たす助けになり得る。具体的には、ウール繊維のみを含む糸は十分な残炎性能をもたらすに足る熱安定性を有していない可能性があるので、第２の糸４０に、または一般的に布地１００においてモダクリル繊維を含ませると、布地の残炎制御を助け得る。

説明したように、第１の糸２０は本質的に難燃性の繊維を含む。編物布地において、第１の糸２０における本質的に難燃性の繊維は、一般に、本発明に従って形成される布地の炭化長に対する重要な効果を有する。さらに、第１の糸２０における本質的に難燃性の繊維は、布地の熱収縮を最小限にするのを助ける。第１の糸２０で使用される適切な本質的に難燃性の繊維としては、限定されないが、アラミド繊維（パラアラミドおよび／またはメタアラミド）、ＰＢＯ繊維、ＰＢＩ繊維、ＰｙｒｏＴｅｘ（登録商標）アクリル繊維、ＰＩＰＤ繊維、メラミン繊維、ポリアミド−イミド繊維、モダクリル繊維、ＦＲセルロース繊維（ＦＲ綿、ＦＲレーヨン、ＦＲアセテート、ＦＲトリアセテート、およびＦＲリヨセルを含むが、限定されない）、およびこれらの組合せが挙げられる。ある特徴において、第１の糸２０はアラミド繊維を含む。

ある特徴において、第１の糸２０は、少なくとも約５％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約１０％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約１５％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約２０％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約２５％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約３０％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約３５％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約４０％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約４５％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約５０％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約５５％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約６０％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約６５％の本質的に難燃性の繊維、または少なくとも約７０％の本質的に難燃性の繊維、あるいは少なくとも約７５％までもの本質的に難燃性の繊維を含む。

他の繊維が、第１の糸２０に含まれていてよく、他の繊維には上記の繊維のいずれか（これらの組合せまたはブレンドを含む）が含まれるが限定されない。具体的な特徴において、第１の糸２０は、アラミド繊維およびリヨセル繊維のブレンド、またはアラミド繊維、リヨセル繊維およびモダクリル繊維のブレンドを含んでいてよい。

結び糸３０は、布地１００に含まれる場合、上記の繊維のいずれかを含んでいてよい。しかしながら、説明したように、上記の布地のような３−エンド布地１００において、結び糸３０は、第１の糸２０と並行して配置される。したがって、このような構造において、結び糸３０は、第１の糸２０のものと同等の繊維ブレンドおよび量を有することが望ましいであろう。

ある特徴において、第１の糸２０および第２の糸４０（ならびに、もし含むなら結び糸３０）は、全て同じ繊維ブレンドを有していてよい。言い換えると、第１の糸２０および任意選択の結び糸３０は、上記の本質的に難燃性の繊維（例えば、アラミド繊維）を含んでいてよく、他の繊維（例えば、ウール繊維およびモダクリル繊維）も含んでいてもよい。さらに、第２の糸４０は、上記のウール繊維およびモダクリル繊維を含んでいてよく、他の繊維（例えば、アラミド繊維）も含んでいてもよい。このように、布地１００における全ての糸は、同一の繊維ブレンドを有することができる。第１の糸２０および第２の糸４０は、異なる量の同じ繊維ブレンド（例えば、第１の糸２０中に５０／４０／１０のパラアラミド／モダクリル／ウール、および第２の糸４０中に１０／３０／６０のパラアラミド／モダクリル／ウール）を有することができ、または同一量の同じ繊維ブレンドを含むことができる。

本発明の特徴はまた、布地中のウールおよび本質的に難燃性の繊維の総含有量に関して記載できる。例えば、ある特徴において、布地中のウール繊維および本質的に難燃性の繊維の総含有量は、合計で少なくとも約２０％である。特定の特徴において、布地中のウール繊維および本質的に難燃性の繊維の総含有量は、合計で少なくとも約２５％、または合計で少なくとも約３０％、または合計で少なくとも約３５％、または合計で少なくとも約４０％、または合計で少なくとも約４５％、または合計で少なくとも約５０％、または合計で少なくとも約５５％、または合計で少なくとも約６０％、または合計で少なくとも約６５％、または合計で少なくとも約７０％、または合計で少なくとも約７５％、または合計で少なくとも約８０％である。本質的に難燃性の繊維は、限定されないが、上記の１つまたは複数の本質的に難燃性の繊維（例えば、モダクリル繊維、またはモダクリル繊維およびアラミド繊維の組合せ）を含んでいてよい。したがって、具体的な特徴において、布地は、総含有量が、合計で少なくとも約４０％のウール繊維およびモダクリル繊維を有していてよい。別の例示的な特徴において、布地は、総含有量が、合計で少なくとも約５０％のウール繊維、モダクリル繊維およびアラミド繊維を有していてよい。

ある特徴において、第２の糸４０がウール繊維を含み、および他の本質的に難燃性の繊維を全く含みないこと、ならびに布地中の本質的に難燃性の繊維の全含有量を第１の糸２０および（もし存在すれば）他の任意選択の糸に置くことも可能であり得る。例えば、第２の糸４０はウール繊維のみを含むことができ、またはウール繊維および本質的に難燃性ではない繊維（例えば、限定されないが、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、リヨセル繊維および／または帯電防止性の繊維の１つまたは複数）のみを含むことができ、第１の糸２０は本質的に難燃性の繊維（例えば、モダクリル繊維およびアラミド繊維）および任意選択で他の本質的に難燃性ではない繊維（例えば、リヨセル繊維）を含むことができる。

第２の糸４０中のウール繊維、ならびに第２の糸４０および／または第１の糸２０中の本質的に難燃性の繊維（例えば、モダクリル繊維）の含有量は、特定の性能基準を満たすような所望の物理的性質を布地に持たせるために、異なる布地の構造が、程度の差はあるが特定の繊維の種類または量を必要とし得るので、得られる布地に繊維が与える布地の物理的性質によって説明できる。ある特徴において、例えば、第１の糸２０および／または第２の糸４０は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が６インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有するような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む。他の特徴において、第１の糸２０および／または第２の糸４０は、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有するような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む。さらに他の特徴において、第１の糸２０は、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に従って試験した場合に布地が１０％以下の熱収縮を示すような、十分な本質的に難燃性の繊維を含む。ＮＦＰＡ ２１１２の炭化長の要件はより厳しく（４インチ以下）かつＮＦＰＡ ２１１２はＡＳＴＭ Ｆ１５０６にはない熱収縮の基準を含むので、ＮＦＰＡ ２１１２の基準は一般に、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６の基準よりもさらに厳しい基準である。

第１の糸２０、第２の糸４０、および／または結び糸３０、あるいは他の任意選択の糸は、ステープル繊維、フィラメント繊維、牽切繊維、またはこれらの繊維の組合せで形成されてよい。さらに、第１の糸２０および／または第２の糸４０は、さらなる紡績糸／フィラメント糸／牽切糸で、撚られておよび／または被覆されて（すなわち、包まれて）、撚糸または被覆糸を形成してよい。さらに、第１の糸２０および／または第２の糸４０がフィラメント繊維で形成される場合、糸は、複数のフィラメントの混合物（例えば、パラアミドフィラメントおよびモダクリルフィラメント）で形成されてよい。特定の特徴において、第１の糸２０および任意選択の結び糸３０は、本質的に難燃性の繊維を含有する糸で、撚られた、被覆された、またはそうでなければ組み合わされた、エラストマー糸またはストレッチ糸を含むことができる。

ある特徴において、難燃性の布地は、約５〜約１６ｏｚ／ｙｄ^２の重量を有する。

３−エンド編物布地、特に３−エンド編物のフリース布地について上記で具体的に説明し、ならびに、より一般的には２−エンド編物布地、２−エンド編物のフリース布地、およびプラッシュ布地／テリー布地について記載しているが、他の布地構造も本発明の範囲内であることが理解されるであろう。例えば、本発明による布地は、様々な編物構造（片面フリース、両面フリース、緯編構造、経編構造、丸編構造、片面編構造、および両面編構造を含むが、限定されない）を有することができる。さらに、布地の少なくとも一表面は起毛されてよく（しかし、そうである必要はない）、表面を、パイル、シャーリング、ベロア、およびループテリーからなる群から選択される形態に仕上げることもできる。ある場合には、テキスタイル布地は、織物、またはダブルニードルバーのラッシェル経編構造を有するパイル布地である。さらに、本発明による編物布地は、任意の種類の適切な機械（逆プレーティングのプラッシュまたはテリー機、通常プレーティングのプラッシュまたはテリー機、２−エンド編機、および３−エンド編機を含むが、限定されない）で形成できる。

さらに、本発明は、編物布地に限定する必要はない。例えば、ある特徴において、本発明による布地は、例えば、経方向または緯方向の一方の糸に本質的に難燃性の繊維を含む第１の糸、および緯方向または経方向の他方の糸にウール繊維を含む第２の糸を有する織物布地であってよい。布地は、公知の製織方法（１つまたは複数の綾織（例えば、１×１、２×１、３×１等）、繻子織または朱子織を含む）によって織られてよい。さらに、布地は、１つまたは複数のフランネル、ベルベットまたはベロアであってよい。本質的に難燃性の繊維を含有する第１の糸の多くを布地の片面に主に置き、かつウール繊維を含有する第２の糸を布地の反対側の面に主に置くように布地を織ることが特に望ましい。これを達成するための完全に例示的な１つの方法は、２×１以上（例えば、３×１、４×１等）の綾織構造で布地を織ることであろう。その後、所望により、ウール繊維を含有する第２の糸が主に位置する布地の面を起毛するか、そうでなければ、公知の方法によって仕上げを行い、上記の３−エンド編物布地と同様の結果を得ることができる。このような特徴において、第２の糸が主に位置し、かつさらなる任意選択の仕上げプロセスが適用される布地の面への第１の糸の露出が少なくなるように、第１の糸が、第２の糸のものより、大きい番手または小さいデニールを有する（すなわち、より小さい直径を有する）ことがさらに望ましいであろう。これにより、仕上げプロセス中の損傷から第１の糸が保護されることになる。

他の特徴において、第１の糸および第２の糸は、緯方向および経方向の両方で織られ、その後、所望の布地の片面または両面を、任意選択で起毛してよく、または、別な方法で仕上げてよい。上記のように、起毛／仕上げプロセス中の損傷から第１の糸を保護するように、第１の糸が、第２の糸のものより、大きい番手または小さいデニールを有する（すなわち、より小さい直径を有する）ことが望ましい。

さらに他の特徴において、本発明による布地は、スクリム（すなわち「第１の糸」）に本質的に難燃性の繊維を、かつニードルパンチされたパイルブレンド（すなわち「第２の糸」）にウール繊維を有する不織布地であってよい。ウール繊維を含有するパイルブレンドは、上記の起毛プロセスと同様の結果を達成する公知の不織布の仕上げプロセスに従って仕上げてよい。本開示による、本質的に難燃性の繊維を含む第１の糸およびウール繊維を含む第２の糸を含む織物布地および／または不織布地は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２ａ、ＮＦＰＡ ７０ＥおよびＮＦＰＡ ２１１２の１つまたは複数に記載の、１つまたは複数の性能基準を満たし得る。

本発明の特徴を、以下の非限定的な実施例に関してさらに記載し得る。

（実施例１）
以下の糸含有量の紡績糸から、以下の布地の性質を有する本発明によるプラッシュ／テリーのフリース編物布地を形成した。布地試料は両面を起毛した。

布地試料を、以下に記載した各種の性能基準に対して試験した。

このように、電気アークにさらされ、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２ａに規定の熱危険性に関係する電気労働者が使用するための難燃性テキスタイル材料に要求されるいくつかの性能基準について、これらの布地を試験した。８．１〜１６．０ｏｓｙの重量の編物布地のための性能基準を以下に挙げる。

上記の試料Ａ〜Ｆの布地は、少なくとも破裂強度、洗濯による色調変化および初期可燃性の性能基準に合格した。さらに、洗濯後の可燃性およびアーク試験の性能については、試料を具体的に試験しなかったが、優れた洗濯前の炭化長および残炎性能ならびに布地の重量およびロフトの観点から、これらの布地は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６の洗濯後およびアーク試験の要件を満たすであろうことが明白である。さらに、これらの布地は、ＮＦＰＡ ７０Ｅ（２０１２）に規定の危険性リスクのカテゴリーＩＩ（「ＨＲＣＩＩ」）（ＡＴＰＶ≧８）の布地に関する性能要件を満たすであろうと考えられる。また、１つまたは複数のこれらの布地は、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に規定の性能基準も満たし得る。実際に、試料Ａを、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６に従ってアーク熱保護値（ＡＴＰＶ）について試験したところ、ＡＴＰＶが２３ｃａｌ／ｃｍ^２に達し、これは、ＮＦＰＡ ７０Ｅの下でのＨＲＣ ＩＩの布地に関する最低要件の８を超えている。

（実施例２）
以下の糸含有量の紡績糸から、以下の布地の性質を有する本発明によるプラッシュ／テリーのフリース編物布地を形成した。布地試料は両面を起毛した。

布地試料を、以下に記載した各種の性能基準に対して試験した。

このように、電気アークにさらされ、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２ａ（２００４）に規定の熱危険性に関係する電気労働者が使用するための難燃性テキスタイル材料に要求されるいくつかの性能基準（実施例１に上述）に対して、これらの布地を試験した。

上記の試料Ｇ、ＨおよびＩの布地は、少なくとも破裂強度、洗濯による色調変化、初期可燃性性能、および２５回洗濯後の可燃性基準に合格した（これらは１００回洗濯後に合格しており、したがって２５回洗濯後に合格した）。さらに、アーク試験の性能については、試料を具体的に試験しなかったが、優れた洗濯前および洗濯後の炭化長および残炎性能ならびに布地の重量およびロフトの観点から、これらの布地は、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６のアーク試験の要件を満たすであろうことが明白である。これらの布地は、ＮＦＰＡ ７０Ｅ（２０１２）に規定のＨＲＣ ＩＩの布地に関する性能要件を満たすであろうと考えられる。実際に、試料Ｈに対応する仕上げされた布地を製造し、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６に従ってアーク熱保護値（ＡＴＰＶ）について試験したところ、ＡＴＰＶが２３ｃａｌ／ｃｍ^２に達し、これは、ＮＦＰＡ ７０Ｅの下でのＨＲＣ ＩＩの布地に関する最低要件の８を超えている。

また、試料Ｇ、ＨおよびＩの布地は、１０％未満の熱収縮を有し、したがって、ＮＦＰＡ ２１１２の熱収縮の要件を満たした。さらに、上記したように、これらの布地はそれぞれ、１００回の業務用洗濯の前後で、４インチ未満の炭化長および２秒間未満の残炎を有した。したがって、これらの布地のそれぞれは、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）の要件を満たした。これらの布地はまた、ＮＦＰＡ ７０Ｅ（２０１２）に規定の基準を満たし得ると考えられる。

図面に示したまたは上に記載した構成要素の異なる配列だけでなく、示していない、または記載していない構成要素および工程も可能である。同様に、幾つかの特徴およびサブコンビネーションは有用であり、他の特徴およびサブコンビネーションを参照することなく使用してよい。本発明の特徴について、限定する目的ではなく例示的な目的で記載してきたが、代わりの特徴も本特許の読者には明らかであろう。したがって、本発明は、上に記載したまたは図面に示した特徴に限定されず、下記の特許請求の範囲から逸脱することなく、各種の特徴および変形が可能である。

Claims (15)

1. 第１の糸および第２の糸を含む布地であって、第１の糸が本質的に難燃性の繊維を含み、第２の糸がウール繊維を含み、布地が難燃性である、布地。
2. 難燃性の布地が、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）およびＮＦＰＡ ７０Ｅ（２０１２）に記載の１つまたは複数の性能基準を満たす、請求項１に記載の布地。
3. 編物布地である、請求項１または２に記載の布地。
4. 第１の糸が、パラアラミド繊維またはメタアラミド繊維を含む、請求項１から３のいずれか１項に記載の布地。
5. 第１の糸が、少なくとも５％の本質的に難燃性の繊維を含む、請求項１から４のいずれか１項に記載の布地。
6. 第２の糸がモダクリル繊維をさらに含む、請求項１から５のいずれか１項に記載の布地。
7. 第２の糸が、約２０〜８０％のウール繊維および約８０％〜約２０％のモダクリル繊維を含む、請求項１から６のいずれか１項に記載の布地。
8. 第１の糸または第２の糸が、十分な本質的に難燃性の繊維を含むことにより、ＡＳＴＭ Ｆ１５０６−０２に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が６インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有する、請求項１から７のいずれか１項に記載の布地。
9. 第１の糸または第２の糸が、十分な本質的に難燃性の繊維を含むことにより、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有する、請求項１から８のいずれか１項に記載の布地。
10. 第１の糸が、十分な本質的に難燃性の繊維を含むことにより、ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に従って試験した場合に布地が１０％以下の熱収縮を示す、請求項１から９のいずれか１項に記載の布地。
11. 布地が、２つの面を備えるプラッシュ編物またはテリー編物を含み、第２の糸が、布地の片面または両面で起毛されて、フリース布地を形成する、請求項１から１０のいずれか１項に記載の布地。
12. 布地が、２つの面を備える２−エンド編物または３−エンド編物を含み、第２の糸が、布地の片面で起毛されて、フリース布地を形成する、請求項１から１０のいずれか１項に記載の布地。
13. 布地が、織物布地である、請求項１、２、または４から１０のいずれか１項に記載の布地。
14. アラミド繊維を含むコア糸、ならびにウール繊維およびモダクリル繊維を含むパイル糸を含む布地であって、
    布地が、２つの面を有するプラッシュ編物構造またはテリー編物構造であり、
    布地の少なくとも片面のパイル糸が起毛されてフリース布地を形成しており、
    ＮＦＰＡ ２１１２（２０１２）に含まれるＡＳＴＭ Ｄ６４１３（２００８）に従って試験した場合に布地が４インチ以下の炭化長および２秒間以下の残炎を有する、
    布地。
15. コア糸が、少なくとも約２５％のアラミド繊維を含み、パイル糸が、約２０〜８０％のウール繊維および約８０％〜約２０％のモダクリル繊維を含む、請求項１４に記載の布地。

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