JP2017513063A - 光シート顕微鏡のための構成 - Google Patents

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Abstract

本発明は、光シート顕微鏡のための構成に関する。この構成は、光シートを有する照明ビーム経路を経由して試料キャリア上の媒質(2)中に配置された試料(3)を照明する照明対物レンズ(5)を有する照明光学系を備えている。照明対物レンズ及び光シートの光軸(6)は、試料キャリアが配置されるフラットな基準表面(4)の法線に対して、ゼロとは異なる照明角度(β)をなす1つの平面内に位置している。また、この構成は、その光軸(8)が基準表面(4)の法線に対して、ゼロとは異なる検出角度(δ)をなす検出ビーム経路内に検出対物レンズ(7)を有する検出光学系をも備えている。最後に、この構成は、媒質(2)を照明対物レンズ(5)及び検出対物レンズ(7)から分離する既定の厚さを有する共に既定の材料から製造される、少なくとも1つの層を有する分離層システムを備えている。分離層システムは、少なくとも照明及び検出のために照明対物レンズ(5)及び検出対物レンズ(7)からアクセス可能であるエリア内において基準表面(4)に対して平行に配置された表面によって媒質(2)と接触状態にある。このような構成において、検出対物レンズ(7)は、ビーム経路内に配置されるか又はその内部に導入される第1適応型光学検出補正要素を備える。或いは、代替的に、又はこれに加えて、照明対物レンズ(5)は、ビーム経路内に配置されるか又はその内部に導入される第1適応型光学照明補正要素を備える。2つの補正要素により、検出対象の光又は試料(3)を照明するための光が分離層システムの境界表面を傾斜して通過することに起因して生じる収差は、検出角度(δ)又は照明角度(β)の既定の範囲について、且つ/又は、分離層システムの少なくとも1つの層の厚さの既定の範囲について、低減される。

Description

本発明は、光シート顕微鏡のための構成に関する。このような構成は、試料キャリア上の媒質中に配置された試料を、照明ビーム経路を経由して照明する照明対物レンズを有する照明光学系を備えている。照明は光シートによって実行される。照明対物レンズの光軸と光シートとは、試料キャリア(液体を受け入れる側壁を有する試料容器としてもしばしば設計される)が配置されるフラットな基準表面の法線に対して、ゼロとは異なる照明角度をなす1つの平面内に位置している。これに加えて、この構成は、検出ビーム経路内に検出対物レンズを有する検出光学系をも備えている。この場合にも、検出対物レンズの光軸は、基準表面の法線に対して、ゼロとは異なる検出角度をなしている。更には、この構成は、照明対物レンズ及び検出対物レンズから媒質を分離する、既定の厚さを有すると共に既定の材料から製造される、少なくとも1つの層を有する分離層システムをも備えている。分離層システムは、1つの表面が基準表面に対して平行になるように配置されており、またこの表面によって、少なくとも照明又は検出のために照明対物レンズ及び検出対物レンズからアクセス可能なエリア内において媒質と接触状態にある。
最も単純な場合においては、分離層システムは空気層であってもよく、空気層は対物レンズを媒質から分離している。分離層システムは、対物レンズがその下方に配置される場合には、しばしば試料容器又は試料キャリアの基部である。同様に、分離層システムは、それぞれの場合において、基部又はカバーガラスを対物レンズから分離する空気層、並びに対応するカバープレート又はカバーガラスであってもよい。対物レンズが浸漬対物レンズとして設計される場合には、カバーガラスと試料容器の基部との間に、空気の代わりに浸漬媒質が配置される。
通常、照明対物レンズと検出対物レンズとは、2つの別個の対物レンズとして設計されている。ただし、これらは欧州特許第0,866,993B1号に記述されているように、いわゆるダブレットとして設計することもできる。この場合には、両方の対物レンズは共通のアセンブリ内に統合され、その結果、各々の光学系(すなわち、関連するビーム経路とその内部に配置される光学要素とを有する対物レンズ)は、幾つかの要素を共有することになる。
従って、本発明は、更に詳しくは、特に光シート顕微鏡のための構成において、検出対物レンズとして且つ/又は照明対物レンズとして使用することができる、光シート顕微鏡のための顕微鏡対物レンズに関する。このような顕微鏡対物レンズは、物体側の像面(object-side image field)を無限大に結像する第1レンズ群と、アフォーカルに形成されてコリメートされたビーム経路を中間画像平面内に結像する第2レンズ群とを備えている。第1レンズ群は、試料から発せられて分離層システム(例えば、カバーガラス及び浸漬媒質を有することができる)を通過して当該分離層システムの悪影響(disturbing influence)の作用を受けた波面を近似的に無限大に結像し、これにより、本質的にコリメートされたビーム経路を生成する。これに加えて、顕微鏡対物レンズは、アフォーカルに形成されてコリメートされたビーム経路を(例えば検出器をその内部に配置することができる)中間画像平面内に結像する、第2レンズ群を備えている。代替的には、中間画像は、例えばチューブレンズ系などの第3レンズ群によって、キャプチャ及び結像することもできる。第1レンズ群及び第2レンズ群は、基本的な対物レンズを形成している。更には、第1レンズ群と第2レンズ群との間に開口絞りが配置され、これにより、開口絞りは、近似的にコリメートされたビーム経路又は瞳孔平面内に存在する。これは第1レンズ群により物体空間内において無限大に結像され、これにより、物体側において、少なくとも近似的にテレセントリックなビーム経路が形成される。
上述したように、このような構成は、特に生物学的試料の検査において使用されている。この場合には、試料の照明は光シートによって実行され、光シートの平面はゼロとは異なる角度において検出の光軸を切断する。通常、光シートは、一般には検出対物レンズの光軸に対応する検出方向に対して直角をなしている。また、この選択的平面照明顕微鏡(Selective Plane Illumination Microscopy:SPIM)とも呼ばれる技術によれば、相対的に厚い試料の空間的キャプチャを相対的に短い時間で取得することができる。切断面に対して垂直方向の相対運動との組み合わせによる光学断面に基づいて、試料の空間的に拡張された画像表現が可能である。
SPIM技術は、好ましくは蛍光顕微鏡において使用され、この関連において、光シート蛍光顕微鏡(Light Sheet Fluorescence Microscopy:LSFM)とも呼ばれている。試料は横方向において均等に照明され、これにより、選択的な結像、すなわち低被写界深度と結びつけられたものが、光シートに対して垂直の方向において可能である。共焦点レーザースキャニング顕微鏡、或いは2光子顕微鏡などのその他の確立された方法との比較において、LSFM技術は幾つかの利点を有しており、検出が広い視野において実行可能であることから、相対的に大きな試料エリアを検出することができる。分解能は共焦点レーザースキャニング顕微鏡の場合と比べて多少低いが、LSFM技術によれば、相対的に厚い試料を分析することが可能であり、その理由は浸透の深さが大きいからである。更には、この方法においては、試料上に印加される光量が最も低く、試料がゼロとは異なる検出方向に対して所定の角度で薄い光シートによって照明されるのみであるため、その他のものに比べて、試料を漂白する危険が低減される。
例えば、円筒形レンズによる補助によって生成される静的光シート、又は準静的光シートの両方を使用することができる。これは、試料が光ビームによって迅速にスキャンされることで生成することができる。光シートの様な照明は、光ビームが観察対象の試料に対して非常に迅速に運動し、従って複数回にわたって連続的に整列した状態において、次から次へと連続的に複数回にわたって発生することで形成される。そのセンサ上において試料が最終的に結像されるカメラの積分時間は、スキャニングが積分時間内において完了するように選択される。また、2次元センサ像を有するカメラの代わりに、ラインセンサを検出光学系内における更新スキャニングと組み合わせて使用することもできる。また、検出は、共焦点方式によって実行することもできる。
近年、SPIM技術については、例えば独国特許出願公開第102,57,423A1号、及びこれに基づく国際公開第2004/052558A1号、或いは"Selective Plane Illumination Microscopy Techniques in Development Biology" by J. Huisken et al, Journal Development vol.386, p.63, 2009.というレビュー記事などの文献において、何度も記述されている。
光シート顕微鏡の主要な用途の1つは、数100μm〜数mmのサイズを有する中間サイズの有機体の撮像にある。一般に、これらの有機体はアガロースゲル中に埋め込まれ、このアガロースゲルがガラス毛細管内に配置される。このガラス毛細管は水が充填された試料チャンバに導入され、次いで、試料が僅かに毛細管から外部に押し出される。次いで、アガロース中の試料が光シートによって照明され、光シートに対して垂直であり、従って照明対物レンズの光軸に対して垂直でもある検出対物レンズにより、蛍光がカメラ上において結像される。
ただし、この手順は幾つかの欠点を有している。一方においては、検査対象の試料は相対的に大きく、これらは発生生物学に由来している。アガロースゲルによって充填された特殊な円筒形チューブ内における試料の調製は複雑であり、通常の研究室における日常の仕事を妨げる。これは、標準的な試料の調製及び標準的な試料ホルダに適合していない。また、ガラス又はプラスチックから製造される円筒形チューブとアガロースゲルとの間における屈折率の不可避な相違は、分解能の能力を損なう光学的収差をもたらす。更には、試料の調製及び試料チャンバの寸法に起因して、光シートは相対的に厚く、従って実現可能な軸方向分解能が制限される。
これらの制限を少なくとも部分的に克服するために、近年、照明対物レンズと検出対物レンズとが互いに垂直であり、それぞれ上方から45°の角度で試料上に方向付けされるSPIMセットアップが実現されている。例えば、その上部に試料容器が保存されるテーブルの平面、或いは、カバーガラス又は試料容器の基部などの別のほぼ水平方向の平面が、基準表面として使用される場合には、照明角度及び検出角度は、それぞれ45°である。このようなセットアップについては、例えば、国際公開第2012/110488A1号及び国際公開第2012/122027A1号において記述されている。
このようなセットアップにおいては、試料は、例えばペトリ皿として設計される試料キャリア又は試料容器の基部上に配置される。ペトリ皿は水又は栄養液によって充填され、照明対物レンズ及び検出対物レンズがこの液体中に浸漬される。従って、水は浸漬液体の機能をも担っている。この方式は、軸方向における相対的に高い分解能の利点を提供しており、その理由は相対的に薄い光シートが生成されるからである。また、相対的に高い分解能に起因して、相対的に小さな試料を検査することも可能であり、試料の調製も相対的に単純になる。ただし、これは依然として標準的なものには対応しておらず、ペトリ皿も蛍光顕微鏡における個々のセルの検査には使用されていない。これには、両方の対物レンズが、皿のエッジに接触することなく、皿内に浸漬されるように、相対的に大きくなければならない。また、多くの生物学の領域において標準となっており、個々のセルの蛍光顕微鏡分析においても使用されているマイクロタイタープレート(マルチウェルプレートとも呼称される)は、このプロセスと共に使用することが不可能である。その理由は、プレート上にグリッドとして構成された非常に小さな凹入内に、対物レンズを浸漬させることができないからである。更なる欠点は、このセットアップによれば、短時間における多数の試料の分析(いわゆる高スループットスクリーニング)が容易ではない。その理由は、試料が変更された際に、異なる試料による汚染を回避するために、対物レンズを洗浄する必要があるからである。従来技術で既知の構成においては、焦点位置を変更するために、試料と対物レンズとの間における相対的なシフトが更に必要とされる。この運動を通じて、検査対象の試料構成要素が浮遊する可能性があり、最悪の場合においては、観察エリアを完全に離脱する可能性すらある。
これらの欠点を克服する1つの方法は、一方においてそれぞれ45°の照明角度及び検出角度の構成を維持しながら、試料を包囲媒質と共に周囲から隔離するというものである。1つの可能性は、2つの対物レンズを、上方から試料上にではなく、照明及び検出が試料容器の透明な基部を通じて実行される倒立顕微鏡の方式により、下方から方向付けするというものである。この結果、この透明容器基部(例えばペトリ皿又は物体キャリア)は、基部と対物レンズとの間に配置された液体又は空気層と共に、分離層システムを形成する。同様に、検出も、試料容器が透明蓋によって覆われているか、或いはそのような蓋を有していない限り、上方から実行することが可能である。この場合においては、分離層システムは、隔離を保証するために空気層のみから構成される。これにより、この場合にも、例えば、マイクロタイタープレート、ペトリ皿、及び物体キャリアなどのすべての通常の試料容器を利用することができる。特に、高スループットを伴う分析の場合においては、試料の汚染を回避することもできる。
ただし、この利点は、更なる深刻な欠点の代償を伴っている。その理由は、例えばNA=0.3などの低い開口数においてさえ、分離層システム(例えば、付随する空気又は浸漬媒質層を有するカバーガラス又は容器基部)の使用に起因して、球面収差及びコマなどの極端な結像誤差が、その境界表面を有する分離層システムを通じた検出対象の光又は照明光の傾斜した通過に起因して発生し、従って、回転対称の標準的な対物レンズを使用した際に、正しい結像がもはや可能ではなくなるからである。
この問題点を克服するために、従来技術においては、転送オプティクス又は中継オプティクスと呼ばれる構成が知られている。このようなものの1つが、例えば独国特許出願公開第10,2011,000,835A1号において記述されている。対称型の転送オプティクスは、完全な試料容積、すなわち試料容積内に位置する軸に対して垂直の平面のすべての全体を、対応する共役画像平面上に結像し、同時に、結像誤差が発生しないように、物体空間及び画像空間のビーム経路内においてカバーガラス又は別の媒質、すなわち分離層システムを、対称的に位置決めすることを可能にしている。
このような転送オプティクスの使用に伴う欠点は、結像ビーム経路と、通常はこれに対して直角に延在する照明ビーム経路とを、同時に転送することができるように、極端に大きな開口数(NA)を有していなければならないという点にある。NA=1.0というサイズの結像ビーム経路の大きな開口数の場合には、必要とされる転送オプティクスの開口数が包囲媒質の屈折率に急速に接近し、これにより、転送対象の光束が結像対物レンズのアパーチャ及び照明対物レンズのアパーチャを同時に転送できるように、ほとんど180°の円錐体を形成する。この結果、このような中継オプティクスは技術的に非常に複雑化し、これらのオプティクスは多数の光学要素を有することになる。この結果、これらは、異常に大きくなり、高価になり、重くなる。更には、多数の光学的境界表面に起因して、システムの合計透過率が大幅に低減される。更には、これらの光学表面は、高開口数の場合において不可避である光学的活性表面上における大きなビーム入射角度に起因して、コンポーネントの製造及び較正の際に公差の影響を極端に受けやすくなる。
所定の角度におけるカバーガラスの通過の影響を除去するための更なる方式は、「仮想中継」と呼ばれる補正光学系の使用にある。この補正光学系は、境界表面の法線との関係において回転対称となるように形成され、一側部において浸漬媒質中に浸漬され、他側部においては空気に接し、空気に対する浸漬媒質の屈折率の比率と正確に同一である浸漬媒質からの横方向再生スケールによって、空隙内に物体を結像する。このような方式については、例えば独国特許第10,2013,112,690.6号において記述されている。この概念の欠点は、補正が、分離層システム、すなわち物体キャリアの、或いは、容器基部又はカバーガラスを形成するプレートの、少なくとも1つの層の固定された厚さについてしか、正確ではないという点にある。補正は、可変カバーガラスの厚さについて不完全である。更には、検出及び照明のために、試料とカバーガラスと実際の対物レンズとの間において、更なるコンポーネントが多数の空間を必要としている。従って、これは特に大きな動作距離において設計しなければならず、大きな動作距離は、対物レンズを大きくし、技術的に複雑にし、高価にする傾向を有している。これにより、回折制限された画像品質のために、補正が格段に困難なものとなる。
これらの欠点を克服するために、照明対物レンズ及び/又は検出対物レンズ内に統合することができる補正レンズ又は補正レンズ群の形態を有する補正手段が、独国特許第10,2013,107,297.6号において提案されている。この文献においては、補正レンズとして、その他のものに加えて、円筒形レンズ又は非軸方向構成レンズが提案されている。また、これらの補正レンズは、非球面表面を有する要素又は自由形状表面を有する要素を備えることもできる。更には、試料がその内部に配置される媒質(例えば水又は栄養液など)の屈折率を近似的に有する材料が、物体キャリアについて使用されており、この場合に、更なる誤差を克服するために、照明及び/又は検出光の位相面を操作するための適応型光学要素が提案されている。しかしながら、このような補正手段を設計可能な方式の具体的な詳細については、与えられていない。提案されている補正レンズは、前部レンズの背後においてのみ、対物レンズ内に更に配置されており、この結果、既存の対物レンズの改装が相対的に困難になっている。
中継オプティクス以外にも、記述されているシステムは、そのいずれもが、カバーガラスの種々の厚さに起因する、且つ/又は、照明又は検出対物レンズの種々の入射角度(照明角度及び検出角度を意味している)の場合について発生する誤差について、補正する能力を有していない。
ただし、中継オプティクスが使用される際には、画像側において、使用媒質及びカバーガラスとの関係における等価な構成並びに入射角度が必要となる。この結果、実際的な使用が非常に複雑化する。その理由は、正確な補正のためには、それぞれのカバーガラス及びそれぞれの入射角度が可能な限り正確に決定されなければならず、その結果、画像側において対応するカバーガラスが使用されなければならなくなるからである。
ただし、この結果、例えば別の試料位置に接近している場合における、カバーガラスの厚さの変動についての補正はほとんど不可能である。その理由は、任意の2つのカバーガラスが同一の厚さプロファイルを有していると仮定することができないからである。
従って、本発明の目的は、可能な限り単純であり、かつ、補正の際に種々のカバーガラスの厚さ及び/又は種々の入射角度を考慮する能力をも有する補正要素を通じて、物体キャリア、試料容器の基部、又はカバーガラスを通じた照明光及び検出光の急勾配の通過に起因して発生する結像誤差を補正するために、可能な限り小型で費用効率の優れた解決策を提供するという点にある。また、有利には、既存の対物レンズの更なる使用も可能である必要がある。
この目的は、検出対物レンズが、ビーム経路内に配置されるか又はその内部に導入される第1適応型光学検出補正要素を備え、且つ/又は、照明対物レンズが、ビーム経路内に配置されるか又はその内部に導入される第1適応型光学照明補正要素を備えるという点において、冒頭において記述されているタイプの光シート顕微鏡のための構成について、実現される。第1照明補正要素及び第1検出補正要素の両方により、検出対象の光又は試料を照射するための光が分離層システムの境界表面を傾斜して通過することに起因して生じる収差を、検出角度又は照明角度の既定のエリアについて低減することができる。代替的には、又はこれに加えて、このような光が傾斜して通過する際に生じる収差を、分離層システムの少なくとも1つの層の厚さの既定のエリアについて、低減することもできる。これは、様々な方法によって実現することができる。
カバーガラスの厚さの通常の既定のエリアは、例えば約170μmの平均厚さを中心として、例えば±30μmを有する。この範囲内において、上述の収差は、NA=1.0の開口数を有する通常の検出対物レンズの場合、第1検出補正要素によって、或いは第1照明補正要素によって、低減又は排除することができる。また、市販されているカバーガラス又は試料キャリアのその他の平均厚さを既定することも可能であり、構成に応じて、厚さの範囲を更に大きく又は小さく選択することもできる。
検出角度及び照明角度の既定の範囲は、例えば個々の平均入射角度を中心として±5°の範囲内に位置し、個々の平均入射角度は、例えば0.1の領域内の開口数を有する検出対物レンズの場合には、約30°に位置することが可能であり、かつ、例えば0.4の領域内の開口数を有する、例えば照明対物レンズの場合には、約60°に位置することが可能であり、この場合、平均入射角度は、構成の構造に応じて、種々のものとなるように選択することも可能であり、かつ、既定の範囲も、更に大きくてもよく、或いは小さくてもよい。
第1実施形態においては、検出対物レンズは、物体側の画像を少なくとも近似的に無限大に結像する第1検出レンズ群を備える。この場合、無限大への結像との関係における僅かな逸脱は許容可能である。これに加えて、検出対物レンズは、第2検出レンズ群をも備える。検出器は、中間画像平面内に配置することが可能であるが、第2検出レンズ群の結像特性に応じて、画像は例えばチューブレンズ群などの更なるレンズ群によって結像することもできる。相応して、補正のために設計されている照明対物レンズは、物体側の画像を少なくとも近似的に無限大に結像する第1照明レンズ群と、第2照明レンズ群とを備える。検出対物レンズ及び照明対物レンズの両方の場合において、第1、第2レンズ群の間における対物レンズ内の実際のビームプロファイルは、絶対的にコリメートされる必要はなく、近似的なコリメーションでも誘発収差の回避に寄与する。
照明対物レンズ及び検出対物レンズの両方において、開口絞りは、好ましくは第1レンズ群の背後に配置される。この開口絞りは、(近似的に)コリメートされたビーム経路内に位置し、第1レンズ群によって物体空間内において無限大に結像される。これにより、物体側又は照明源側において、近似的にテレセントリックなビーム経路が存在する。次いで、適応型光学第1検出補正要素は、第1、第2検出レンズ群の間に配置されるか、又はこれらの間に導入することが可能である。相応して、適応型光学第1照明補正要素も、好ましくは開口絞り又は個々の顕微鏡対物レンズの瞳孔プレーンの近傍において、第1、第2照明レンズ群の間に配置されるか、又はこれらの間に導入することができる。補正要素が導入可能なように設計されている場合には、導入は、例えば回動により、又はねじ込むことにより、実行することが可能である。この場合には、補正要素は、このような要素用の対応する容器を有する既存の対物レンズ用の更なるモジュールである。
第2検出レンズ群は、補正された波面を検出器上に、又は中間画像プレーン内に、直接的に結像するように設計することができる。好適な一実施形態においては、第2検出レンズ群は、様々なチューブ光学系に対するインターフェイスを実現するために、近似的にアフォーカルに形成される。この内容は、第2照明レンズ群にも適用可能であり、第2照明レンズ群も、好適な一実施形態においては、近似的にアフォーカル状態に形成することができる。このアフォーカル性は、完全に実現する必要はなく、僅かに収束性又は発散性のビームプロファイルにおけるビーム経路の結像も許容可能である。
照明対物レンズ及び検出対物レンズは、いずれも、冒頭において説明したように、第1レンズ群と第2レンズ群との間に、試料の検出又は照明用の光が試料キャリアを傾斜して通過することに起因して発生する収差が、試料キャリアの法線に対する規定の範囲の入射角度について、且つ/又は、試料キャリアの規定の範囲の厚さについて、低減することができる、第1適応型光学結像補正要素が配置されるか又は導入される。これはすなわち、それぞれの目的に対して適合された顕微鏡対物レンズの特定の実施形態である。顕微鏡対物レンズが設計されているカバーガラスの厚さからの逸脱に起因して、且つ/又は、カバーガラス又は容器基部又は試料キャリアの法線に対する0°から逸脱した入射角度に起因して発生する収差を、補正又は低減することができる。
第1適応型光学補正要素及び第1適応型光学照明補正要素は、好ましくは、それぞれ波面マニピュレータとして形成される。波面マニピュレータのそれぞれは、好ましくは、光軸の横方向に相互に運動可能である2つの自由形状表面を有する。この場合、光軸という用語は、ここでは主光軸を意味している。一代替実施形態においては、2つの自由形状表面は、光軸に対して垂直であると共に光軸を切断する回転軸を中心として反対方向に回転させることができる。この結果、この実施形態は、波面マニピュレータが、近似的にコリメートされたビーム経路内に配置されることを必ずしも必要とはしておらず、ビーム経路の発散性又は収束性のエリア内に配置することもできるという利点を有する。また、幾つかの波面マニピュレータが使用される場合には、両方の実施形態を組み合わせることもできる。このような波面マニピュレータの原理については、例えば独国特許第10,2012,101,262B3号において記述されており、この開示内容は、明示的に且つ完全に本明細書において包含され、また特に、波面マニピュレータのための様々な実施形態の可能性との関係において参照されたい。波面マニピュレータによれば、その他の外部的な結像誤差を補正する結像誤差を波面の操作を通じて定義された方式によって生成することができる。
波面マニピュレータの自由形状表面は、純粋に多項式のトレンドとして表現することが可能である。すなわち、基本的な曲がりを考慮する必要はない。明示的に、2つのほとんど同一の自由形状表面の判定のために、次式を使用することができる。
Figure 2017513063
更なる実施形態においては、一般性を失うことなく、シフトの方向がy軸に対応するものと仮定されている。ただし、シフトがx方向又は両方の方向に発生する波面マニピュレータを考えることもできる。
最も単純な実施形態においては、波面マニピュレータは、正確に2つの自由形状要素を有している。これらは、一方の要素が正のy方向に沿って距離sだけ、同時に、他方が反対方向の負のy方向に距離sだけ、横方向において、すなわち光学系軸に対して垂直に、シフトされる。従って、2つの自由形状要素は、正確に相互の関係において、反対方向にかつ同一の量だけシフトされている。最も単純な場合においては、両方の自由形状要素は、フラットな側部と自由形状表面とから構成されている。波面マニピュレータの要素の2つの自由形状表面は、一般には、2つの自由形状要素が平面に平行なプレートを形成するために同一である。これにより、正確にゼロ位置において相互に補完することになる。非近軸効果を考慮するために、この状態からの逸脱も可能である。
自由形状要素のプロファイル関数は、望ましい波面変化効果に比例した関数により、要素のシフトの方向に平行な方向における、かつ、これに対して垂直の方向における、望ましい波面変化の不定積分(第1積分)によって与えられる関数によって記述することができる。
純粋なデフォーカス効果は、例えば次式のように、自由形状表面が3次の多項式によって記述される場合に実現することが可能である。
Figure 2017513063
この場合、要素の横方向シフトは、y軸に沿って発生するものと仮定されている。パラメータkはプロファイルの深さをスケーリングし、これにより、横方向シフト経路sの単位当たりの実現可能な屈折力の変化を決定する。
1次球面収差生成用の波面マニピュレータは、例えば以下のプロファイル関数によって記述することができる。
Figure 2017513063
また、自由形状要素は、更に高次のその他の波面誤差に影響を及ぼすように設計することもできる。また、結果的に異なる誤差を連続的に除去するために、異なるタイプの幾つかの波面マニピュレータを相互に前後に結合することもできる。
カバーガラス又は分離層システムの層を光ビームが傾斜して通過する場合に補正を要する最も重要な収差は、コマ収差及び非点収差である。1次のコマ生成用の波面マニピュレータは、例えば横方向シフトがy方向に沿って発生する場合には、プロファイル関数
Figure 2017513063
によって、記述することができる。また、横方向シフトがx方向に沿って発生する場合には、プロファイル関数
Figure 2017513063
によって、記述することができる。
y断面における1次の非点収差生成用の波面マニピュレータは、例えば以下のプロファイル関数を有するプロファイルによって、提供することができる。
Figure 2017513063
更なる詳細については、上述の独国特許第10,2012,101,262B3号を参照されたい。
好適な一実施形態においては、相互の関係において運動可能な顕微鏡対物レンズ(すなわち、検出対物レンズ、及び/又は、照明対物レンズ)の波面マニピュレータの自由形状表面の間には、それぞれ浸漬媒質が導入される。この結果、マニピュレータを使用することにより、波面変化の既定の波長依存性を設定することができる。具体的には、例えば色消し効果を設定することができる。
浸漬媒質によって、波面マニピュレータの運動可能な自由形状表面の間に可変液体レンズが形成される。この結果、波面マニピュレータは、色消し(実際には2色性)のバリオレンズの機能を実現し、この結果、以下のように、いわゆる色消し条件が満たされる。
Figure 2017513063
ここで、nは波面マニピュレータの2つの自由形状要素の屈折率であり、nは浸漬媒質の屈折率であり、v及びvはそれぞれの場合の観察スペクトル範囲の平均長における対応した関連するAbbe数である。この結果、波面マニピュレータの効果は、少なくともこれらの2つの波長については同一であり、また検討対象となるすべての更なる波長についても非常に近接する。このような色消し波面マニピュレータによれば、実質的に色誤差を伴うことなしに、波面操作を実行することができる。この結果、上述の式(3b)〜(3d)に従って、波面マニピュレータによって設定可能なすべての誤差について(特に非対称誤差、すなわちコマ収差及び非点収差についても)、色消し効果を実現することができる。
実際には、光学材料の選択肢が制限されることを考慮する必要がある。すなわち、一般には、上述の色消し条件は、近似的にのみ実現されることを考慮する必要がある。従って、関連する材料について、以下の式
Figure 2017513063
が、好ましくは0.05未満であり、この場合、特に好適な一実施形態においては、この式が0.01未満であり、この場合には十分な色消しがいずれの場合においても実現される。理想的には、この式は0.001未満であることを要する。
代替的には、又はこれらに加えて、一方において波面マニピュレータの自由形状要素の光学活性材料と、他方において浸漬媒質とが、ほとんど同一の屈折率を有するが大幅に異なるAbbe数を有する際には、一方において平均焦点位置の変化と、他方において長手方向の色誤差の変化との間において、明確な分離を実現することができる。従って、本発明の好適な一実施形態においては、これらの材料は、条件|n−n|≦0.05及び|v−v|≧5を同時に満たす。また、特に好ましくは、条件|n−n|≦0.01及び|v−v|≧10を同時に満たす。更に、理想的には、条件|n−n|≦0.002及び|v−v|≧15を同時に満たす。Abbe数の差が大きいほど、横方向シフト経路は小さくなることが可能であり、かつ、自由形状要素のプロファイルをよりフラットに形成することが可能である。この結果、製造が更に容易となる。適切な材料の組合せを見出すのは容易であり、その理由は、ガラスの場合に一般的である屈折力における有機炭化水素の分散が、例外なくガラスのものよりも大きいからである。自由形状要素がプラスチックから形成される場合においては、浸漬媒質として、例えばアルカリイオンがドーピングされた水溶液を考えることができる。
自由形状要素の間の浸漬媒質の適合に関係した更なる詳細については、独国特許第10,2012,1012,62B3号を再度参照されたい。この開示の内容は、本明細書において完全に包含される。
浸漬媒質が、相互の関係において運動可能な波面マニピュレータの自由形状表面の間に導入される場合には、相互の関係において運動する自由形状要素は、例えば、弾性プラスチック薄膜、ベローズ構造、又はこれらに類似したものから製造される封止部材の支援により、液体密方式によって封止される。
波面マニピュレータの自由形状表面がその上部において形成される光学要素は、好ましくは、異常部分分散性を有する材料から製造され、これに加えて、又は代替的には、浸漬媒質は、存在する場合には、正常ラインから逸脱した分散プロファイルを有する。従って、自由形状要素は、その屈折率分散が正常ラインから逸脱した媒質から形成することができる。このような材料は、例えば、ロングクラウン又はショートフリントガラスを含む。これにより、ターゲットされた方式により、2次色収差を設定又は補正することができる。また、このような2次色誤差は、通常は、レンズのうちの少なくとも1つが異常部分分散性を有するガラスから形成されている際にのみ、幾つかのレンズによって補正することができる。しかしながら、このようなガラスは、多数の欠点及び望ましくない特性を有している。具体的には、これらが比較的に高価であり、また加工が困難であるからである。その理由は、これらがアルカリ又は酸含有研削及び研磨剤の化学的な影響を非常に受けやすいからである。対照的に、ここでは、自由形状要素は費用効率に優れた酸耐性を有する通常のガラスから形成することが可能であり、分散の振る舞いにおいて正常ラインから逸脱しており、従って、2次色誤差の補正に適した有機炭化水素を自由形状要素の間の浸漬媒質として使用することができる。従って、波面マニピュレータの支援によって、通常のガラスを用いる、すなわちAbbe図において正常ライン上に位置するガラスを用いる代替方法により、2次スペクトルの補正を実現することができる。
上述のように、観察者又は照明源に対向する波面マニピュレータの側に配置された顕微鏡対物レンズの第2レンズ群(これは検出対物レンズ及び照明対物レンズに対して等しく適用される)は、好適な一実施形態においては、異なる基本対物レンズ及び異なる顕微鏡チューブシステムが相互に自由に組み合わせられるように、近似的にアフォーカル状態に形成される。これは、いわゆる「無限インターフェイス」である。この場合においては、特に検出対物レンズの場合に、第2レンズ群が近似的にアフォーカル状態に形成されている場合には、第2検出レンズ群の背後、すなわち物体に対向してない側に、第3レンズ群が配置される。検出対物レンズの場合においては、これはチューブレンズ群として形成され、検出対物レンズのすべての3つのレンズ群が協働することによって、観察可能であり、視覚的に拡大可能であり、或いは、デジタルカメラなどの対応する検出装置によってキャプチャ可能であるリアル中間画像を生成する。また、この内容は、必要に応じて照明対物レンズについても実現することができる。しかしながら、顕微鏡対物レンズの第2レンズ群は、チューブレンズ群を伴うことなく、補正された波面を検出器上又は中間画像プレーン上に直接的に結像するように、設計することもできる。
いずれも波面マニピュレータとして設計される第1適応型光学検出補正要素又は第1適応型光学照明補正要素は、その個々の対物レンズのビーム経路内に固定された状態で配置することができる。或いは、代替的には、これらは、例えば接続可能な又は挿入可能なモジュールの方式により、ビーム経路内に導入することもできる。この場合においては、波面マニピュレータは、分離層システム内の可変の厚さの層(例えば、可変の厚さのカバーガラス)のすべての光学的な悪影響を補正し、且つ/又は、対物レンズ軸と基準表面の表面法線(例えばカバーガラスの表面法線と一致する)との間における対物レンズの可変の入射角度を補正する。この場合、波面マニピュレータの設定範囲は非対称である。マニピュレータを有していない基本的な顕微鏡対物レンズ(照明対物レンズ又は検出対物レンズ)は、完全に回転対称となるように設計することができる。これにより、更なる変更を伴うことなく、傾斜した入射角度によって生成される回転対称性の中断が存在しない通常の顕微鏡の用途にも使用できるようになる。カバーガラス又は分離層システムを傾斜して通過することによるすべての影響の総和の補正が、非対称な入射角度によって動作する波面マニピュレータによって保証される。従って、照明対物レンズ及び検出対物レンズの両方用の波面マニピュレータは、基本的な対物レンズ内に内蔵することも可能である。或いは、このために提供された第1、第2レンズ群の間、すなわち第1検出レンズ群と第2検出レンズ群との間又は第1照明レンズ群と第2照明レンズ群との間のエリア内の1地点における更なるモジュールとして、SPIM用途用のコリメートされたビーム経路のエリア内において回動させることもできる。通常の顕微鏡の目的の場合には、波面マニピュレータを除去することも可能であり、或いは外部に回動させることもできる。これはこの結果として、必要とされる様々な対物レンズを制限することができるという点において有利である。
また、補正機能は、2つ以上の光学要素にわたって分割することもできる。この場合においては、検出対物レンズは、好ましくは、第1適応型光学検出補正要素に加えて、既定の検出角度及び規定の厚さの分離層システムの層における収差を補正するための補正レンズを備える。検出補正レンズは、好ましくは、少なくとも1つの自由形状表面を有するように形成される。これは前部レンズを形成することができるが、例えば、波面マニピュレータのエリア内などの別の地点においてビーム経路内に回動可能なレンズとして設計することもできる。これに対応して、照明対物レンズも、これに加えて、又はこれに代えて、既定の照明角度及び既定の厚さの分離層システムの層における収差を補正する照明補正レンズを備える。また、これは好ましくは自由形状レンズとして形成されるが、ビーム経路内に回動可能なレンズとして設計することもできる。この場合においては、第1適応型光学検出補正要素及び第1適応型照明補正要素は、既定の厚さ及び/又は既定の入射角度からの逸脱に起因して生じる収差のみを補正するように限定された状態で設計される。例えば、カバーガラスなどの分離層システムの少なくとも1つの層の厚さにおける、並びに、基準表面の法線に対する第1対物レンズ軸の入射角度における、固定された公称値の場合における光学的な悪影響は、静的な補正レンズによって補償される。また、これは基準表面の法線との関係において回転対称なレンズであってもよく、或いは自由形状レンズであってもよい。これらの公称値を中心とした層の厚さ及び入射角度における変動から形成される光学的影響は、第1適応型光学検出補正要素及び第1適応型光学照明補正要素によって補償される。波面マニピュレータを使用する際には、上述のように、カバーガラスパラメータがその公称値を中心として対称的に変化する際に、この波面マニピュレータの調節経路が基本的にゼロ位置を中心とした対称性を有するように設計される。
検出補正レンズ及び照明補正レンズの自由形状表面は、以下の形態の式
Figure 2017513063
によって記述される。
ここで、kはいわゆる円錐定数であり、Rはこの表面の頂点における想像上の円錐セクションの半径、すなわち最も近い焦点からの頂点の距離を意味している。円錐セクションの頂点及び焦点は、いずれも光軸上に位置している。
座標x及びyによって、レンズ表面上の1地点は、z軸に沿って光軸を有する座標系において表される。従って、x+yは、光軸からのその地点の距離の二乗を意味している。関数z(x,y)は、座標の組(x,y)の円錐セクションの頂点における光軸上の垂直方向平面からのレンズ表面までの距離を意味している。cm,nは、x及びyにおける多項式の係数を意味している。係数cm,n、円錐定数k、及び半径Rは、反復的に決定される。z軸は対物レンズの主光軸を意味している。
従って、分離層システムを傾斜して通過することよって生成される結像誤差の補正のための最良の位置は、検出対物レンズの前部部分の内部又は検出対物レンズの前部部分の内部に位置していることが示された。また、具体的には、1つ又は2つのこのような自由形状表面は、物体側に配置された検出対物レンズの第1レンズ上に当たることもできる。分離層システムを傾斜して通過するとことは、主要な画像誤差として、まずはデフォーカス及び球面収差などの回転対称画像誤差を生成する。しかしながら、これらは単純に、対物レンズ内に通常の回転対称レンズを使用することによって、或いはその空隙を通じて、そのほとんどを補正することができる。また、軸方向のコマ及び軸方向の非点収差も、更に高次の画像誤差と共に発生するが、これらは記述されている手段によっては補正することができない。ただし、これらもレンズの前部側及び後部側が適切に選択された自由形状表面から形成されている場合には、単一の自由形状レンズによって、実際には完全に補正することができる。z軸は対物レンズの主光軸であり、すなわち自由形状要素を有していない対物レンズの回転対称レンズの光軸である。その理由は、厳密には、非対称な自由形状表面を有する対物レンズはもはや光軸を有していないからである。
第1検出レンズ群及び分離層システムの少なくとも1つの層は、好ましくは以下の条件
Figure 2017513063
を近似的に満たす光学系を形成しており、この条件からの最大で10%の逸脱は許容可能であり、容認することができる。hは波面マニピュレータ上における開口ビームの入射の高さであり、σは光軸に対する周縁ビームのビーム傾斜の角度であり、fFG=−n*f’FGは前部レンズ群の前部の物体側の焦点距離であり、nは物体と前部レンズとの間の浸漬媒質の屈折率である。この条件は、例えば、(分離層システムをビームが傾斜して通過することによるものを補正する自由形状レンズを除いて)球面レンズのみから構成された前部レンズ群によって満たすことができる。しかしながら、この条件は、第1検出レンズ群が、回転非球面レンズを上述の開口絞りの近傍に備える場合には、特に単純かつ正確に満たすことができる。少なくとも1つの回転対称非球面レンズの使用は、特に最大アパーチャ角度又は大きなアパーチャ角度を有する対物レンズの場合に有利であり、この結果、通常の開口誤差、すなわち球面収差の補正のみならず、式(4)において上述した前部レンズ群のsine条件の維持もサポートされる。このsine条件は、通常、顕微鏡対物レンズの全体について満たされるが、さもなければ、拡大された画像場内における鋭い結像が不可能となることから、対物レンズの個々のサブグループは必ずしもこの条件を満たす必要はない。
特に好適な一実施形態においては、検出対物レンズは、ビーム経路内に導入されるか又はその内部に配置される少なくとも1つの更なる適応型光学検出補正要素を備える。代替的には、又はこれに加えて、照明対物レンズも、ビーム経路内に導入されるか又はその内部に配置される少なくとも1つの更なる適応型光学照明補正要素を備える。これらの更なる適応型光学結像補正要素は、同様に好ましくはこの場合にも、波面マニピュレータとして設計されている。これらの更なる適応型光学補正要素によれば、更なる誤差を補正することが可能であり、例えば、分離層システムの浸漬媒質の光学特性の変化を通じて形成される収差を補正することができる。このような補正は、例えば、別の屈折率を有する別の浸漬媒質又は別のカバーガラスが使用される際に必要とされる。また、照明対物レンズ及び検出対物レンズの種々の入射角度に対する適合も、更なる適応型光学補正要素の支援によって実行することができる。また、その他の物体焦点距離におけるフォーカシングの際に生じる収差も補正することができる。また、波面マニピュレータは、レシーバ平面内の地点応答に適用される逆畳み込みアルゴリズムとの関連において被写界深度の増大を許容する、三乗位相項を導入することもできる。また、焦点が変化する際に発生する球面収差の同時補正が伴うインターナルフォーカスのために、或いは被写界深度を増大させるために、更なる適応型光学検出補正要素及び適応型光学照明補正要素を設計することもできる。従って、個々の補正機能について設計された幾つかの波面マニピュレータを前後に接続することにより、幾つかの補正機能をモジュラー方式によって実現することができる。例えば、検出対物レンズ内において、まずはカバーガラスの変化する厚さを補正するための第1波面マニピュレータ、種々の物体焦点距離におけるフォーカシングの際に生じる球面収差を補正するための第2波面マニピュレータ、及び浸漬媒質の変更の際に生じる誤差を補正するための第3波面マニピュレータを、顕微鏡対物レンズ内に統合することができる。適応型光学結像補正要素のそれぞれは、個々の対物レンズ、すなわち特に照明対物レンズ及び/又は検出対物レンズの、第1、第2レンズ群の間に導入される。対物レンズは、マニピュレータがその内部で使用される第1、第2レンズ群の間のエリア内において平行ビーム経路が存在するように設計されていることから、波面マニピュレータは、顕微鏡対物レンズがその近似的に回折制限された結像特性を喪失することなしに、或いは変更された条件が伴う場合にもこれを維持するために、意図的に同一の対物レンズに対して追加することも可能であり、或いはこれから除去することもできる。
また、異なる波面マニピュレータの運動の方向は、異なっていてもよい。例えば、2つの波面マニピュレータが同一の対物レンズ内において使用されている場合には、一方の波面マニピュレータの横方向の運動可能性は、例えばx方向に位置することが可能であり、他方の波面マニピュレータの横方向の運動可能性は、例えばy方向に位置することが可能であり、この場合に、これらの横方向の運動は必ずしも互いに垂直となる必要はない。代替的には、そのシフトが波面マニピュレータの2つの自由形状表面が主光軸に垂直な回転軸を中心として互いに反対方向に回転する回転に対応している、波面マニピュレータが使用されてもよい。回転の軸は主光軸を切断している。また、最後に、回転に伴って動作する波面マニピュレータを純粋に横方向のシフトに伴って動作するものと組み合わせることもできる。
光シート顕微鏡用の顕微鏡対物レンズの場合においては、特に検出対物レンズ及び照明対物レンズの場合においては、本発明を同様に実現することができる。これにより、光シートの位置がフォーカシングされた試料プレーンと同期した状態で一致することができる。しかしながら、照明対物レンズにおいては、開口数がこの場合には通常NA=0.5の範囲内にのみ位置するという点において、また照明光学系における波面品質に対する要件が通常は結像光学系と比較して相対的に緩いという点において、このタスクは相当に単純化される。
上述の特徴及び後述する特徴は、本発明の範囲を逸脱することなしに、記述されている組合せのみならず、その他の組合せにおいても、或いは単独でも、使用できることを理解されたい。
以下、一例として、本発明にとって必須の特徴を開示している添付図面を参照し、本発明について更に詳細に説明する。添付図面は、以下のとおりである。
光シート顕微鏡のための構成の基本的なセットアップである。 全体図における検出対物レンズの第1実施形態である。 検出対物レンズの前部レンズのエリア内のビームプロファイルである。 第1実施形態における波面誤差の図である。 第1実施形態における波面誤差の図である。 第1実施形態における波面誤差の図である。 全体図における検出対物レンズの更なる実施形態である。 更なる実施形態における波面誤差の図である。
以下において説明する例は、明示的に検出対物レンズに関係しているが、これらは照明対物レンズにも、或いは別の顕微鏡対物レンズにも、容易に適用可能である。
まず、図1には、光シート顕微鏡のための構成の基本的なセットアップが示されている。この構成は、媒質2中に配置された試料3を受け入れる試料容器1を備えている。ここで、試料容器1は、フラットな基準表面4との関係において配置されている。また、この構成は、光シートを有する照明ビーム経路を経由して試料3を照明する照明対物レンズ5を有する照明光学系を備えている。照明対物レンズ5及び光シートの光軸(非球面又は自由形状の光学要素を使用する場合には主光軸)6は、基準表面4の法線に対して、ゼロとは異なる照明角度βをなす1つの平面内に位置している。また、この構成は、検出ビーム経路内に検出対物レンズ7を有する検出光学系を備えており、その光軸8は、基準表面の法線に対して、ゼロとは異なる検出角度δをなしている。また、この構成は、既定の厚さを有すると共に既定の材料から製造される、少なくとも1つの層を有する分離層システムを備えている。分離層システムは、媒質2を照明対物レンズ5及び検出対物レンズ7から分離する。分離層システムは、少なくとも照明及び検出のために照明対物レンズ5及び検出対物レンズ7からアクセス可能であるエリア内で、基準表面4に対して平行に配置された表面において媒質2と接触するように形成されている。
この場合において、試料容器は、上方に向かって開放すると共に媒質2によって充填されたペトリ皿として形成されている。汚染を防止するために、照明対物レンズ5及び検出対物レンズ7は、試料容器1の上方に配置することも可能であり(この場合においては、カバーガラスが使用されない範囲で、媒質2の表面と物体との間の空気層のみが分離層システムを形成する)、或いは、図1に示されているように、試料容器1の下方に配置することもできる。この場合においては、分離層システムは、一方においては、試料容器と対物レンズとの間の層によって形成され、他方においては、1.0とは異なる屈折率を有する材料から製造される試料容器1の透明な基部によっても形成される。試料容器1と対物レンズとの間の層は、例えば浸漬媒質によって形成することもできる。
検出対物レンズ7及び照明対物レンズ5は、基準表面4に対して傾斜しており、また特に試料容器1の基部に対して傾斜しているため、図示しない光源がその背後に配置される照明対物レンズ5からの光が、分離層システムを通じて試料3上に導かれ、試料3によって放出された光(例えば、散乱されて反射された蛍光によって誘発された光、又は一般的に放出された光)が、検出対物レンズ7の方向に傾斜して分離層システムを同様に通過した際に、強い収差が生じる。
これらの収差、及び検出対物レンズの変化する入射角度、すなわち変化する検出角度を通じて生じた収差、及び/又は、分離層システムの少なくとも1つの層(ここでは試料容器の基部)の変化する厚さを通じて生じる収差を補正又は克服するために、検出対物レンズ7は、ビーム経路内に配置されるか又はその内部に導入することもできる、第1適応型光学検出補正要素を備える。同様に、照明対物レンズ5も、このような第1適応型光学照明補正要素を備えることが可能である。ただし、ここでは照明対物レンズ5のみが基本的に図示されている。その理由は、検出対物レンズ7に関係するすべての実施形態が、類似の方式によって照明対物レンズにも適用することができるからである。
第1適応型光学検出補正要素は、ここでは第1波面マニピュレータ9として形成されている。波面マニピュレータ9によれば、検出対象の光が分離層システムの境界表面を傾斜して通過することに起因して生じる収差を、検出角度に依存した状態において、且つ/又は、分離層システムの少なくとも1つの層の厚さに依存した状態において、低減することができる。従って、換言すれば、分離層システムの少なくとも1つの層の厚さが変化する際に生じる収差、及び/又は、検出角度、すなわち検出物体7の入射角度が変化する際に生じる収差は、それぞれ既定の範囲内の入射角度及び厚さにおいて、補正又は低減することができる。従って、波面マニピュレータ9は、その境界が個々のマニピュレータの実際の設計に依存する特定の範囲内において、変化する層の厚さを通じて生じる収差、且つ/又は、変化する入射角度を通じて生じる収差を補正する。
基部と検出対物レンズ7との間の層は、例えば空気であってもよい。媒質の間の屈折率の大きな変化に起因して、補正対象の回転非対称誤差は、互いに類似する屈折率を有する媒質を使用する場合との比較において相対的に大きくなり、0.8〜1.0の開口数の実現は、この場合においては技術的に非常に複雑化する。従って、ペトリ皿の基部と対物レンズとの間には、好ましくは、例えば水などの浸漬媒質が存在する。また、上方から観察した際に、媒質2が基部又は対応するカバーガラスによって浸漬媒質から分離されている場合には、例えば、生物学的試料に対する敵対的な環境を表すものなど、その他の浸漬媒質を使用することもできる。類似の屈折率を有する材料が、媒質2、カバーガラス又は容器基部、及びカバーガラスと対物レンズとの間の浸漬媒質について選択される場合には、大きな開口数についての補正も、自由形状表面によって相対的に簡単に実現することができる。
ここで、照明対物レンズ5は概略的にのみ示されているが、一般にはこれも複数のレンズを備えており、具体的には、第1適応型光学照明補正要素を備えることができる。図示の例においては、基準表面4の法線に対する検出ビーム経路の主光軸8の角度はδ=32°であり、1.0の開口数の場合における開口角度は、水中において±48.55°である。境界表面の法線に対する照明ビーム経路の角度は、NA=0.5の開口数のときに通常は22°である開口角度の場合において、β=63°である。試料容器1の容器基部の厚さは、一般的には0.17mm〜0.5mmの範囲であり、通常は最大で0.19mmであるが、これを逸脱することもできる。
図1に示されている例においては、検出対物レンズ7は、正確に1つの適応型光学検出補正要素を備えており、これは波面マニピュレータ9として設計されている。更には、図示されていない検出補正レンズを使用することも可能である。検出補正レンズは、分離層システムの少なくとも1つの層(例えば容器基部)の特定の厚さ及び特定の検出角度における主要な誤差を補正し、波面モジュレータ9はそれからの逸脱のみを補正する。このような波面マニピュレータ9の原理については、例えば独国特許第10,2012,101,262B3号に記述されており、この開示内容は本明細書において再度明示的に参照されると共に完全に包含される。
図2及び図3を参照しながら、光シート顕微鏡のための構成の一部分である検出対物レンズ7の第1の実施形態について、更に詳細に説明する。照明対物レンズ5についても、類似の考え方とアプローチを採用することができる。図2に示されている検出対物レンズ7は、ビーム経路内に第1適応型光学検出補正要素を備えており、これは波面マニピュレータ9として設計されている。図3は、前部レンズのエリア内の対応するセクションを示している。異なる線は、異なる物体地点から発せられる光束に対応している。検出対物レンズ7は、1.0の開口数を有しており、厚さ0.15mm〜0.19mmのカバーガラスを32°で透過する際の悪影響についての補正のすべてが、単一の波面マニピュレータ9によっておこなわれる。この波面マニピュレータ9は、検出対物レンズ7の瞳孔の近傍、すなわちビーム経路がコリメートされる平面内に配置される。対応するチューブレンズ系と共に、約39倍の倍率を実現することができる。検出対物レンズ7は、水中における浸漬用に設計されている。すなわち、カバーガラス/容器基部からなる分離層システムと空気の代わりに、ここではカバーガラス/容器基部からなる分離層システムと水が使用される。図2の子午線状の断面において示されている検出対物レンズ7は、正確に1つの波面マニピュレータ9を備えている。そしてこれは、相互の関係において横断方向に動くことができる2つの自由形状要素を有している。この場合、第1のものは、0.15mm〜0.19mmのカバーガラスの厚さに対応する139μm〜177μmの範囲内の横方向調節経路を実現する。これに対応して、第2の自由形状要素は、カバーガラスの厚さが0.15mmのときの−139μmから、カバーガラスの厚さが0.19mmのときの−177μmまでの範囲内における、同一サイズの反対の調節経路を実現する。従って、平均的なカバーガラスの厚さ0.17mmの場合、この実施形態の例においては、自由形状表面は、相互の関係における中立位置には位置しておらず、平均的なカバーガラスの厚さについて補償するために、ゼロ位置から各々158μm及び−158μmの調節経路だけ既にシフトされている。
例示用のシステムによれば、主対物レンズ軸8と基準表面4の法線との間の固定された角度δが32°のときに、約0.15mm〜0.19mmの厚さのカバーガラスの場合に生じる悪影響について、事実上、完全に補償することができる。これにより、実質的に回折制限された結像が行われる。また、当然のことながら、波面マニピュレータ9は、更に大きな調節範囲によって使用することもできるであろうが、その場合には、調節経路はもはやカバーガラスの厚さに対する良好な線形近似状態において動作せず、残留波面誤差が相対的に非常に大きな状態で残る。
対物レンズは、400μmの直径の物体側の像面(object-side image field)を有しており、例えば、物体側焦点を平均焦点位置との関係において±50μmだけシフトさせることができると共に発生する球面収差について補償することができる従来のインターナルフォーカス(internal focusing)を有する。このインターナルフォーカスは、カバーガラスの前面の0.15mmの物体焦点距離を有する114.5μmから、カバーガラスの前面の0.25mmの物体焦点距離を有する20μmまでの範囲内における、対物レンズの前部レンズの背後の空隙の変化、従って前部レンズに対する対物レンズの残りの部分のシフトを通じた空隙の変化に起因する。波面マニピュレータ9は、第1レンズ群10と第2検出レンズ群11との間に配置されている。また、試料容器の基部である容器基部12との関係における位置も示されている。更には、波面マニピュレータ9の2つの自由形状要素の間には、第1検出レンズ群10によって物体空間内において無限大に結像される開口絞り13が配置されており、これにより、物体側において近似的にテレセントリックなビーム経路が存在することになる。
図3には、検出対物レンズ7の前部部分が、対物レンズの前部レンズから、平均視野地点における0.2mmの平均物体焦点距離について、拡大された状態で示されている。第1レンズと第2レンズとの間の関連する空隙は、ここでは55.2μmである。
検出対物レンズ7における結像品質は、デフォーカス範囲(defocusing range)の全体にわたって回折制限されている。これは、波面マニピュレータ9を除いて球面レンズ群のみを有しており、その表面は球面式の通例の頂点の形態によって記述することができる。
Figure 2017513063
z軸は検出対物レンズ7の主光軸に対応しており、x軸は図2及びその他の図のページ面に対して垂直である。表1には図2及び図3に示されている検出対物レンズ7の光学構造データが示されている。すべての光学要素は、屈折ガラス要素として設計されている。
Figure 2017513063
Figure 2017513063
表1のy半径は、y−z平面における曲率半径である。半径は、自由な半径(free half diameter)を意味しており、すなわち、すべての光束がボケの状態で光学系を通過することができるエリアに必要とされる半径を意味しており、単位はmmである。
エリアは物体の側から付番され、番号が左側の列において付与されている。試料は、約23℃の温度の水中又は生理塩類液中に配置されている。同様に、塩類液又は水が容器基部12と検出対物レンズ7との間に配置されている。容器基部12の物体側の表面は、エリア番号2を有する。図2から分かるように、表面18と表面20との間には、波面マニピュレータ9の2つの部分の間に配置される開口絞り13が位置している。波面マニピュレータの自由形状表面は、正確にこれらの表面17及び表面21に対応している。y半径について「無限大」の値が示されている場合には、その表面は関連する表面が自由形状表面でない限り、それぞれフラットな表面である。厚さは、y半径と同様に単位がmmである。自由形状表面17及び自由形状表面21を除いて、すべての表面は球面であるか、又はフラットである。最後の列の詳細内容は、偏心の種類に関係している。「基本的偏心(Basic decentre)」は、係数などを決定するために使用される座標系が、現在着目している表面及び後続の表面における偏心データを中心として傾斜されることを意味している。表面1及び表面4における偏心として、ここではカバーガラスの傾斜のみが存在している。表面1の場合には、値ADEは従って32°であり、表面4の場合には、これは−32°であり、この表面の場合には、表1において付与されている基本位置の値は、傾斜したカバーガラスによって生成される平行オフセットについての補償として、YDE=−0.07463である。後の表2の第2行から与えられるその他の位置の場合には、それぞれの値は、−0.04861、−0.02261、−0.03014、−0.00416、0.02180、−0.08492、−0.05890、及び−0.03288である。他のすべての値BDE、CDE、XDE、ZDEは、ゼロに等しく、表面1の場合にも値YDE=0である。詳細内容「XDE...CDE」は、座標系の偏心に関係しており、対応する表面がその矢の式である式(1)又は(4)によって記述される局所的な座標系が、Z方向に「厚さ/距離」の列の中の値だけシフトされた以前の表面の座標軸との関係において、局所的なx軸を中心として角度ADEだけ回転され、局所的なy軸を中心として角度BDEだけ回転され、局所的なz軸を中心として角度CDEだけ回転されることを意味するものと理解されたい。正の符号は、個々の局所的な軸を中心とした反時計回りの回転を意味し、負の符号は、個々の局所的な軸を中心とした時計回りの回転を意味している。
表1において、「物体」の行において与えられる値2及び6は、カバーガラスの厚さが0.15mmで物体距離が0.20mmの場合における基本構成に対してのみ適用される。後の表2に対応して、カバーガラスの厚さ又は容器基部の厚さは、0.15mm〜0.19mmの値を有することが可能であり、物体距離は、0.15mm〜0.25mmの値を有することが可能である。その結果、表1の第6行において与えられるフォーカス間隔(focusing airspace)は、0.02mm〜0.115mmの範囲である。
表2に示されている2つの自由形状要素のアクター調節経路(actor adjustment path)は、表面15及び表面18(アクター調節経路1)並びに表面20及び表面23(アクター調節経路2)の偏心データに対応し、上述したように、様々な物体距離及びカバーガラスの厚さについての個々の構成位置における、波面マニピュレータの2つの自由形状要素の横方向の変位を記述している。
Figure 2017513063
波面マニピュレータ9は、正確に2つの自由形状表面を備えており、その形状は、式(1)による純粋な多項式展開、すなわち、
Figure 2017513063
によって記述される。
ここで、x、y、zは、局所的なエリアに関係する座標系における表面上に位置する地点の3つのデカルト座標を意味している。多項式展開の係数は、それぞれ関連するエリア番号に対応した行の中で与えられており、ここで、多項式係数は関連する展開項の累乗によって特徴付けられる。波面マニピュレータ9の自由形状表面の多項式係数は、最適化計算によって決定され、表3に示されている。
Figure 2017513063
テキスト「X2Y3」は係数C2,3を意味し、すなわちm=2、n=3を意味している。「Y」は、m=0、n=1を意味することになるだろう。
表4には、使用される光学媒質の屈折率が、幾つかの選択された波長について与えられている。
Figure 2017513063
最後に、図4a〜図4cには、残留波面誤差(residual wavefront error)、従って、物体位置と容器基部又はカバーガラスの厚さとの幾つかの選択された組合せにおける対物レンズの補正状態が、この第1の実施形態の例について、435nm〜656nmの範囲内の波長において示されている。これらの図から、対物レンズは、悪影響についてほとんど完全に補償しており、事実上、回折制限された結像をすべての位置において提供していることがわかる。結像品質は、容器基部の厚さの範囲全体にわたって、かつ、デフォーカス範囲の全体にわたって、回折制限されている。
図4aには、表2の第1行に対応する、0.20mmの物体距離、0.15mmの容器基部の厚さ又はカバーガラスの厚さ、及び0.0552mmのフォーカス間隔について、波面誤差が示されている。図4bには、表2の第5行に対応する、0.25mmの物体距離、0.17mmの容器基部の厚さ又はカバーガラスの厚さ、及び0.02mmのフォーカス間隔について、波面誤差が示されている。図4cには、表2の最後の行に対応する、0.15mmの物体距離、0.19mmの容器基部の厚さ又はカバーガラスの厚さ、及び0.1145mmのフォーカス間隔について、波面誤差が示されている。軸視野地点(axial field point)、すなわち画像中心について、また座標軸との交差点における画像の円のエッジに位置する4つの視野地点について、画像誤差曲線がそれぞれ示されている。垂直軸は波面誤差を意味しており、ここで、スケールは−0.5mm〜0.5mmまでとなっている。これらの図は、左側において、それぞれ残留波面誤差をy座標の関数(y−fan)として示しており、右側において、それぞれ残留波面誤差をx座標の関数(x−fan)として示している。
図5には、第2の実施形態の例が示されている。これは、2つの統合された波面マニピュレータ9、14を有する検出対物レンズ7である。2つの波面マニピュレータ9、14は、一方においては、変化する容器基部12の厚さ、及び検出角度δ、すなわち容器基部12に対する入射角度によって生成される結像誤差について、他方においては、浸漬媒質中の変化する物体位置によって生成されて再フォーカシングを必要とする収差について、同時に補償するように設計されている。物体距離は、0.40mmという平均物体距離を中心として5mmだけ、すなわち0.35mm〜0.45mmの範囲において、変化することができる。同時に、容器基部12の厚さは、0.17mmという平均厚さを中心として0.1mmだけ、すなわち0.16mm〜0.18mmの範囲において、変化することができる。また、検出軸、すなわち主対物レンズ軸と、容器基部12の平面に対応する基準表面4の法線との間の検出角度δは、26°という平均角度を中心として1°だけ、すなわち25°〜27°の範囲において、変化することができる。すべての変化は、互いに組み合わさって発生することができる。
図2に示されている例と同様に、図5に示されている検出対物レンズ7は、1.0の開口数を有しており、水中における浸漬のために設計されている。公称又は設定地点値の場合における結像スケール、すなわち上述の可変パラメータの平均値は、ここには示されていないチューブレンズ光学系40:1を含む。検出対物レンズ7は、200μmの直径の物体側の像面を有する。2つの波面マニピュレータ9及び14のそれぞれは、相互の関係において横断方向に運動することができる2つの自由形状要素を有する。この例のシステムによれば、物体位置、カバーガラス又は容器基部の厚さ、及び入射角度の種々の組合せから生じる悪影響について、事実上、完全に補償可能であり、これにより、実質的に回折制限された結像が実行される。
図5は、0.16mmの容器基部の厚さ及び25°の入射角度を有する、0.35mmの物体距離における検出対物レンズ7を示している。第1の波面マニピュレータ9の自由形状要素は±1.608mmだけ変位され、更なる波面マニピュレータ14の自由形状要素は±0.982mmだけ変位される。3つの異なるビームプロファイルは、異なる物体地点から発せられた光束に対応している。
最後に、図6は、図4a〜図4cに類似した方式により、一例として、図5に示されている対物レンズ構成における関連する補正の図、すなわち残留波面誤差を示している。365nm〜850nmという非常に大きな波長範囲において、実質的に回折制限された補正を観察することができる。例えば表6a〜表6cにおいて与えられるその他のパラメータの組合せの場合にも、結果として、同様に良好な補正状態が得られる。
表5には、図5に示されている検出対物レンズ7の光学構造データが与えられている。カバーガラスの厚さが変化すると、表の第2行の対応する値及び表5の第6行において与えられるフォーカス間隔が変化し、同様に、物体距離も一定のサイズではない。表6a〜表6cにおいては、様々な物体距離が考慮されている。
Figure 2017513063
Figure 2017513063
ここでは25°〜27°の範囲で変化する容器基部12の傾斜角度が、表面1及び表面4の偏心データによって記述されている。ここで、表面1の場合には値ADE=25°であり、他のすべての偏心値はゼロである。表面4の場合には値ADE=−25°であり、傾斜したカバーガラスによって生成される平行オフセットについての補償として、図5において与えられる基本位置の場合においては、YDE=−0.079265という偏心が存在する。
表6a〜表6cにおいて与えられる2つの波面マニピュレータのアクター調節経路と、従って4つの自由形状要素又は8つの表面とは、表面13及び表面16(アクター調節経路1)、表面18及び表面21(アクター調節経路2)、表面23及び表面26(アクター調節経路3)、並びに、表面28及び表面31(アクター調節経路4)の偏心データに対応しており、種々の物体距離及びカバーガラスの厚さのそれぞれの構成位置における、波面マニピュレータの自由形状要素の横方向変位を記述している。カバーガラスの厚さ又は容器基部の厚さは、表6aでは0.16mm、表6bでは0.17mm、表6cでは0.18mmである。角度は、それぞれの場合において、対物レンズの主光軸と容器基部の法線との間において計測される、容器基部に対する検出対物レンズの入射角度を意味している。
Figure 2017513063
Figure 2017513063
Figure 2017513063
表面13、16、18、及び21(アクター調節経路1及び2)の偏心データは、各構成位置における第1波面マニピュレータ9の2つの自由形状要素の横方向変位を記述しており、表面23、6、28、及び31(アクター調節経路3及び4)の偏心データは、更なる波面マニピュレータ14の2つの自由形状要素の横方向変位を記述している。
第1波面マニピュレータ9の自由形状表面の多項式係数は、表7の上側において与えられており、第2の更なる波面マニピュレータ14の自由形状表面の多項式係数は、表7の最後の3つの行において与えられている。
Figure 2017513063
最後に、表8には、この実施形態の例において使用される光学媒質の屈折率が与えられている。
Figure 2017513063
1 試料容器、2 媒質、3 試料、4 基準表面、5 照明対物レンズ、6 光軸、7 検出対物レンズ、8 光軸、9 第1波面マニピュレータ、10 第1検出レンズ群、11 第2検出レンズ群、12 容器基部、13 開口絞り、14 更なる波面マニピュレータ、β 照明角度、δ 検出角度。

Claims (13)

  1. − 光シートを有する照明ビーム経路を経由して試料キャリア上の媒質(2)中に配置された試料(3)を照明する照明対物レンズ(5)を有する照明光学系であって、前記照明対物レンズ(5)及び前記光シートの光軸(6)が、前記試料が配置されるフラットな基準表面(4)の法線に対して、ゼロとは異なる照明角度(β)をなす1つの平面内に位置している、照明光学系と、
    − 検出ビーム経路内に検出対物レンズ(7)を有する検出光学系であって、その光軸(8)が、前記基準表面(4)の法線に対して、ゼロとは異なる検出角度(δ)をなす、検出光学系と、
    − 前記媒質(2)を前記照明対物レンズ(5)及び前記検出対物レンズ(7)から分離する、既定の厚さを有すると共に既定の材料から製造される、少なくとも1つの層を有する分離層システムであって、該分離層システムは、少なくとも照明及び検出のために前記照明対物レンズ(5)及び前記検出対物レンズ(7)からアクセス可能なエリア内において、前記基準表面(4)に対して平行に配置された表面によって前記媒質(2)と接触状態にある、分離層システムと
    を備える光シート顕微鏡のための構成であって、
    − 前記検出対物レンズ(7)は、前記ビーム経路内に配置されるか又はその内部に導入される第1適応型光学検出補正要素を備え、且つ/又は、
    − 前記照明対物レンズ(5)は、前記ビーム経路内に配置されるか又はその内部に導入される第1適応型光学照明補正要素を備え、
    − これにより、検出対象の光又は前記試料を照明するための光が、前記分離層システムの境界表面を傾斜して通過することに起因して発生する収差は、規定の範囲の検出角度(δ)又は照明角度(β)について、及び/又は、規定の範囲の前記分離層システムの前記少なくとも1つの層の厚さについて、低減されることを特徴とする、光シート顕微鏡のための構成。
  2. − 前記検出対物レンズ(7)は、物体側の像面を少なくとも近似的に無限大に結像する第1検出レンズ群(10)と、第2検出レンズ群(11)とを備え、前記第1適応型光学検出補正要素は、前記第1検出レンズ群(10)と前記第2検出レンズ群(11)との間に配置され、且つ/又は、
    − 前記照明対物レンズ(5)は、物体側の像面を少なくとも近似的に無限大に結像する第1照明レンズ群と、第2照明レンズ群とを備え、前記第1適応型光学照明補正要素は、前記第1、第2照明レンズ群の間に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の構成。
  3. 前記検出対物レンズ(7)は、既定の検出角度(δ)及び前記分離層システムの層の既定の厚さにおける収差を補正する検出補正レンズを備え、前記検出対物レンズ(7)は、好ましくは少なくとも1つの自由形状表面を有するように形成され、且つ/又は、前記検出対物レンズ(7)の前記ビーム経路内に回動可能に形成され、且つ/又は、
    − 前記照明対物レンズ(5)は、既定の照明角度(β)及び前記分離層システムの層の既定の厚さにおける収差を補正する照明補正レンズを備え、前記照明対物レンズ(5)は、好ましくは少なくとも1つの自由形状表面を有するように形成され、且つ/又は、前記照明対物レンズ(5)の前記ビーム経路内に回動可能に形成され、
    − 前記第1適応型光学検出補正要素及び前記第1適応型光学照明補正要素は、前記既定の厚さ及び/又は前記既定の入射角度からの逸脱に起因して生じる収差を補正するように設計されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の構成。
  4. 前記検出対物レンズ(7)は、前記ビーム経路内に導入されるか又はその内部に配置される少なくとも1つの更なる適応型光学検出補正要素を備え、且つ/又は、
    前記照明対物レンズ(5)は、前記ビーム経路内に導入されるか又はその内部に配置される少なくとも1つの更なる適応型光学照明補正要素を備え、
    前記更なる適応型光学検出補正要素及び前記更なる適応型光学照明補正要素は、浸漬媒質又は前記分離層システムの光学特性の変化を通じて生じる収差、又はその他の物体焦点距離におけるフォーカシングの際に生じる収差、又は焦点の変化の際に生じる球面収差の同時補正が伴うインターナルフォーカスのために生じる収差、又は被写界深度を増大させるために生じる収差を、補正するように設計されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の構成。
  5. 前記第1適応型光学検出補正要素及び前記少なくとも1つの更なる適応型光学検出補正要素、及び/又は、前記第1適応型光学照明補正要素及び前記少なくとも1つの更なる適応型光学照明補正要素は、波面マニピュレータ(9、14)として形成され、
    前記前記波面マニピュレータ(9、14)のそれぞれは、好ましくは、前記光軸の横方向について相互に運動可能な2つの自由形状表面、又は前記光軸に垂直の回転軸を中心として反対方向に回転可能な2つの自由形状表面を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の構成。
  6. 前記相互に運動可能な自由形状表面の間にはそれぞれ浸漬媒質が導入され、
    屈折率n及びAbbe数vを有する前記波面マニピュレータの光学活性材料及び屈折率n及びAbbe数vを有する前記浸漬媒質における、観察スペクトル範囲の平均波長において、条件
    Figure 2017513063
    が、好ましくは満たされ、且つ/又は、
    条件|n−n|≦0.05及び|v−v|≧5が同時に満たされることを特徴とする、請求項5に記載の構成。
  7. 前記自由形状表面がその上部において形成される前記光学要素は、異常部分分散性を有する材料から製造され、且つ/又は、前記浸漬媒質は、正常ラインから逸脱した分散プロファイルを有することを特徴とする、請求項5又は6に記載の構成。
  8. 前記第1検出レンズ群(10)及び前記分離層システムの前記少なくとも1つの層、或いは、前記第1照明レンズ群及び前記分離層システムの前記少なくとも1つの層は、それぞれ、条件
    Figure 2017513063
    を実質的に満たす光学系を形成し、
    ここで、hは前記波面マニピュレータ上における開口ビームの入射の高さであり、σは前記光軸に対する周縁ビームのビーム傾斜の角度であり、fFG=−n*f’FGは前記前部レンズ群の物体側の焦点距離であり、nは物体と前部レンズとの間の前記浸漬媒質の屈折率であることを特徴とする、請求項2〜7のいずれか一項に記載の構成。
  9. − 物体側の像面を少なくとも近似的に無限大に結像する第1レンズ群と、
    − 前記第1レンズ群の後方に配置される開口絞りと、
    − 前記開口絞りの後方に配置される第2レンズ群と、
    を備える光シート顕微鏡のための顕微鏡対物レンズであって、
    − 前記試料の検出又は照明のための光が試料キャリアを傾斜して通過することに起因して発生する収差が、前記試料キャリアの法線に対する入射角度の既定の範囲について、且つ/又は、前記試料キャリアの厚さの既定の範囲について、低減される第1適応型光学結像補正要素が、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置されるか又はその内部に導入されることを特徴とする、顕微鏡対物レンズ。
  10. 浸漬媒質又は前記分離層システムの光学特性の変化を通じて生じる収差、又はその他の物体焦点距離におけるフォーカシングの際に生じる収差、又は被写界深度を増大させるために生じる収差の補正のために設計されて、前記2つのレンズ群の間に配置されるか又は前記2つのレンズ群の間に導入される、少なくとも1つの更なる適応型光学結像補正要素を備える、請求項9に記載の顕微鏡対物レンズ。
  11. 前記第1適応型光学結像要素及び前記更なる適応型光学結像要素は、波面マニピュレータとして形成され、
    前記波面マニピュレータのそれぞれは、好ましくは、光軸の横方向について相互に運動可能な2つの自由形状表面、又は、前記光軸に対して垂直である回転軸を中心として反対方向に回転可能な2つの自由形状表面を備えることを特徴とする、請求項10に記載の顕微鏡対物レンズ。
  12. 前記相互に運動可能な自由形状表面の間にはそれぞれ浸漬媒質が導入され、
    屈折率n及びAbbe数vを有する前記波面マニピュレータの光学活性材料及び屈折率n及びAbbe数vを有する前記浸漬媒質における、観察スペクトル範囲の平均波長において、条件
    Figure 2017513063
    が好ましくは満たされ、且つ/又は、
    条件|n−n|≦0.05及び|v−v|≧5が同時に満たされることを特徴とする、請求項11に記載の顕微鏡対物レンズ。
  13. 前記自由形状表面がその上部において形成される前記光学要素は、異常部分分散性を有する材料から製造され、且つ/又は、前記浸漬媒質は、正常ラインから逸脱した分散プロファイルを有することを特徴とする、請求項11又は12に記載の顕微鏡対物レンズ。
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