JP2017511682A5 - - Google Patents

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物体を保持、位置決めおよび/または移動させるための装置
本発明は、物体、特に基板を保持、位置決めおよび/または移動させるための装置に関する。本発明はさらに、装置を用いて物体を保持、位置決めおよび/または移動させるための方法と、このような装置を制御するためのコンピュータプログラムに関する。
例えばディスプレイ用途の半導体装置を製作するための基板を加工するために、比較的に大きな面積の基板は種々の表面処理プロセスを受ける。例えば当該の基板にコーティングまたは表面構造体を形成するために、このような基板の表面は機械的にまたは化学的に処理される。この場合、若干の表面処理プロセスは、特に、例えばスパッタリング、物理蒸着、化学蒸着のような表面処理ステップが場合によってはプラズマ支援されて行われるときには、クリーンルーム条件下であるいは真空内で行われる。
マイクロメートル範囲またはナノメートル範囲の構造体が基板のあちこちに形成されるので、基板のきわめて正確な位置決めが基板平面内とこの基板平面に対して垂直な方向において必要である。
基板環境の微粒子解放に関する要求は、基板の非接触支承部と、対応する保持、移動または走行駆動装置の実装を必要とする。空気支承装置はクリーン度の高い製作環境にとって条件付きでのみ適している。というのは、意図しない空気流が基板の近くで発生し得るからである。この空気流は事情によっては基板処理時の要求精度の維持に反する。
さらに、いわゆる磁気的なウェハステージあるいは基礎と物体を支持する支持体を備えた磁気的な保持装置または位置決め装置が存在する。基礎上で支持体を非接触支承するために一般的には、それぞれ1個の距離センサと制御回路を有する多数の磁気ベアリング装置が設けられている。この磁気ベアリング装置は基礎に対して設定された間隔をおいて支持体を浮上状態で保持する。
この種のウェハステージは例えば米国特許第7868488B2号明細書によって知られている。
積極的に制御され電気的に駆動可能な磁気ベアリング装置を実装すると、運転中に時々共振現象や振動現象が生じることになる。この現象は維持するために要求される位置精度を低下させる。基礎とこの基礎に非接触支承された支持体との間の設定された間隔を維持するために、磁気ベアリング装置のそれぞれの電磁石が距離センサによって検出された間隔信号に依存して動的に制御される。
要求される設定された間隔を維持するためおよび基礎と相対的な支持体の位置を維持するために、磁気ベアリング装置内に実装された制御回路は一般的に、調節すべき間隔を設定するための設定値発信器を備えている。距離センサの間隔信号はコントローラによって設定値と比較される。設定値と実際値の比較の結果、コントローラは制御信号を発生する。この制御信号によって、電磁石が設定された間隔を維持するために付勢される。
このような制御回路またはこのような制御ループの実装は、基礎および/または支持体の振動を励起することになる。従って、一方では剛体と見なされる支持体が基礎と相対的に振動し得る。他方では、基礎、しかも支持体が孤立して固有振動を励起され得る。というのは、特に基礎が比較的にがっしりしていて大きな質量を有するように形成されているが、無限大の強度を有してはいないからである。最終的に、磁気ベアリング装置の制御および運転に応じて、支持体および/または基礎の共振現象と固有振動現象が発生し得る。
磁気ベアリング装置に設けられた距離センサはそれぞれ、支持体と基礎の間の間隔、従って支持体と基礎の間の相対位置を検出することができる。これに対して、基礎と支持体の間の変化する間隔の測定が共振現象または振動現象あるいは支持体と基礎の間の相対位置の実際の変化にどの程度由来しているのかを区別することは距離センサでは不可能である。しかしながら、距離センサによって検出された間隔変化は必然的に、当該の磁気ベアリング装置の電磁石の対応する制御を生じることになる。この制御は支持体または基礎の振動状態または共振状態の減衰の妨げになり得る。
そこで、本発明の課題は、振動現象と共振現象に対して非常に鈍感で故障しにくく、必ず存在する振動現象と共振現象をきわめて簡単に抑制することができるかまたは少なくとも減衰することができる、物体を保持、位置決めおよび/または移動させるための装置を提供することである。本発明の課題はさらに、磁気ベアリング装置によって物体を非接触支承するための方法を提供することである。さらに、このような装置を制御するためおよび当該方法を実施するためのコンピュータプログラムを提供するという目的が設定される。装置、方法およびコンピュータプログラムはできるだけ簡単かつ低コストで実装および実施できるようにすべきであり、さらに既存の保持、位置決めまたは移動装置の後付けに適しているようにすべきである。
この課題は、請求項1に記載の装置と、請求項15に記載の方法と、請求項16に記載のコンピュータプログラムによって解決される。その際、有利な実施形は従属請求項の対象である。
本発明では、物体、一般的には1枚または複数枚の基板を保持、位置決めおよび/または移動させるための装置が提供される。この装置は少なくとも1個の制御可能な、特に積極的に制御可能な磁気ベアリング装置と、基礎と、支持体とを具備している。基礎は一般的に定置して設置可能であり、支持体は少なくとも1個の磁気ベアリング装置によって基礎上に浮上状態で非接触保持可能である。
少なくとも1個の磁気ベアリング装置は電磁石と、この電磁石と磁気的に相互作用する相手方部材を備えている。磁気ベアリング装置はさらに、距離センサとコントローラを有する制御回路を備えている。この距離センサは電磁石の作用方向において支持体と基礎の間隔を測定する働きをする。運転中、距離センサは間隔信号を提供し、この間隔信号はコントローラに供給可能である。
コントローラは一般的に、設定値と実際値の比較を行い、この比較に応じて、電磁石を付勢するための制御信号を発生する。これにより、電磁石は制御回路によって、基礎と支持体の間の設定された間隔を維持するように制御可能である。従って、基礎と支持体の間の設定された間隔を十分に自動的におよび独立して調節することできる積極的な磁気ベアリング装置が提供される。
物体を保持、位置決めおよび/または移動させるための装置は磁気ベアリング装置のほかに、基礎または支持体に配置された少なくとも1個の運動センサを備えている。この運動センサは制御回路に接続されている。運動センサは制御回路内に動かぬように組み込んで制御回路に統合することが可能である。しかし、運動センサを磁気ベアリング装置の外で支持体または基礎に配置してもよい。運動センサによって、基礎および/または支持体のいろいろな運動状態、従って基礎および/または支持体の動特性を検出することができる。
運動センサによって特に、支持体および/または基礎の振動現象または共振現象と、例えば外部作用に起因するそのほかの機械的擾乱および/または励起作用を検出することができる。これにより、以下において振動現象または共振現象について述べるときに常に、支持体および/または基礎に対する外部から励起される、例えば調和ではない機械的擾乱および/または作用も意味する。
従って、運動センサは、同様に制御回路に供給可能な運動信号を発生および提供するように形成されている。運動センサの1つまたは複数の運動信号は特に、基礎および/または支持体の振動現象と共振現象を取り除くためおよび/または少なくとも減衰するために使用可能である。従って、少なくとも1個の運動センサを用いて、振動現象と共振現象と、さらに装置に作用するそのほかの機械的擾乱を検出し、そして磁気ベアリング装置、特にその電磁石を制御するために量的および質的に使用可能である。
運動センサは特に、支持体および/または基礎の運動状態を検出するためのセンサとして形成されている。その際、運動センサは特に、基礎または支持体の運動状態または運動現象を直接検出するように形成されている。運動センサは特に、既存の距離センサとは無関係に別個に形成されている。従って、運動センサはその他の機械的測定量、好ましくは支持体または基礎のすべての運動を直接測定する働きをする。基礎と支持体の瞬間的な相対位置または基礎と支持体の瞬間的な間隔だけを測定する距離センサと異なり、運動センサは支持体および/または基礎の運動状態を絶対測定するためのセンサとして有利に形成されている。
従って、運動センサによっておよびその運動信号の評価によって、距離センサから供給された間隔信号が支持体および/または基礎の振動現象と共振現象だけを示しているかどうかおよびどの程度示しているかあるいは基礎と相対的な支持体の運動であるかどうかがわかる。
従って、基礎および/または支持体のいろいろな運動状態を識別するために、運動センサによって、距離センサの間隔信号を量的におよび質的に用いることができる。距離センサから供給された間隔信号の認識および割り当ては、対応する振動現象または共振現象に対して適切に反対作用をする。これによって最終的に、装置の位置決め精度と運動精度が向上する。
これによってさらに、支持体および/または基礎の軽量構造が容易に達成可能である。共振現象を回避するために、従来は、当該の構成要素の共振周波数または固有振動数が装置の運転中に励起可能な周波数範囲の外にあるようにするために、支持体および/または基礎を比較的に大きな質量に形成するのが普通であった。
運動センサによっておよび少なくとも1個の磁気ベアリング装置の制御回路と運動センサの接続によって、今後は、保持、位置決めまたは運動装置を軽量構造で実現することができる。この場合、構成要素である支持体または基礎の共振周波数または固有周波数は、磁気ベアリング装置によって励起可能な周波数範囲内にあってもよい。運動センサによっておよび運動信号の適切な加工によって、このような振動現象または共振現象を適切に抑制することができる。
他の実施形では、運動センサが制御回路のコントローラに接続されている。従って、コントローラには、距離センサの間隔信号と、運動センサの運動信号を供給することができる。その際、コントローラは特に、万一の振動現象または共振現象と、装置に作用するその他の機械的擾乱を抑制または少なくとも減衰するように、運動センサから伝送された運動信号を考慮して距離センサの間隔信号を評価するように設計されている。
他の実施形では、運動センサが制御回路の振動減衰部に接続されている。その際、振動減衰部は制御回路のコントローラに統合することができる。しかし、振動減衰部を別個の構造単位として制御回路に組み込むことができる。その際特に、振動減衰部をアナログ電子部品またはデジタル電子部品として実現することができる。その代わりに、振動減衰部を純ソフトウェア技術的に実装し、例えば制御回路のコントローラに組み込むことができる。
他の実施形では、磁気ベアリング装置の電磁石が基礎または支持体に配置されている。これに対応して、電磁石と相互作用する付属の相手方部材は、支持体または基礎に配置されている。電磁石が基礎に配置されると、相手方部材は支持体に配置される。電磁石が支持体に配置されている代替的な実施形の場合には、相手方部材は基礎に設けられている。相手方部材は一般的に強磁性または永久磁石である。さらに、電磁石の具体的な形成や設置に応じて、基礎と支持体の間の引きつけまたは反発の機械的相互作用を発生することができる。
電磁石と相手方部材は例えば支持体の重力を相殺するために互いに相互作用することができる。もちろん、物体を保持および/または移動させるための装置の実施形に応じて、異なる方向に作用する複数対の電磁石と相手方部材を設けることができる。これにより、支持体は1つの運動自由度に関してだけでなく、異なる複数の運動自由度に関しても、磁気ベアリング装置によって基礎上に保持可能、位置決め可能および/または基礎に沿って移動可能である。電磁石は異なる電磁アクチュエータの形に形成可能である。引張り磁石のほかに、例えば、引張り力と押圧力を加えるために適した可動コイル磁石、いわゆるローレンツアクチュエータが考えられる。
他の実施形では、運動センサが磁気ベアリング装置の電磁石と共に基礎または支持体に配置されている。従って、磁気ベアリング装置の電磁石が基礎に配置されている装置の実施形の場合には、運動センサも同様に基礎に配置される。電磁石が支持体に配置された実施形の場合には、運動センサも同様に支持体に配置される。運動センサと電磁石を基礎また支持体に一緒に配置することは、運動センサの技術的な実際の設置に関して有利である。
特に、装置が基礎上で支持体を移動または搬送するように形成および設計されているときには、運動センサと電磁石と付属の制御回路の間の配線コストおよび接続コストを最小限に抑えることができる。さらに、信号伝送経路をできるだけ短くすることができ、これは同様に有利であることがわかった。
他の実施形では、運動センサが加速度センサとしてまたは速度センサとして形成されている。従って、運動センサは支持体および/または基礎に作用する力を直接測定するように形成されている。
他の加速度センサは例えば弾性的に支承された慣性質量を有することができる。この慣性質量はセンサに作用する加速度の結果として運動を行う。その際、慣性質量の支承部は圧電材料からなる曲げ棒として形成され、加速時に測定可能な電圧を発生する。考慮の対象になる他の加速度センサまたは速度センサはMEMS(Mikro−Elektro−Mechanisches−System)技術で形成可能である。その際、質量と支承部は半導体、例えば珪素から直接作られている。その場合、加速度の結果移動する質量は、電極に対して位置と間隔を変更する。この間隔変更は半導体内に設けられた電子評価装置によって直接容量的に検出され、力信号または加速度信号として直接提供される。
加速度センサまたは速度センサにおいて、永久磁石は金属帯片または金属リング内に電圧を誘導し、この電圧は渦電流を生じる。その際、速度変化は渦電流によって発生した磁界を変化させる。それによって、センサのセンサコイル内に、対応する測定可能な電圧が誘導される。従って、このようなセンサの測定信号は支持体または基礎の実際の速度または加速度についての直接的な情報を与える。運動センサは例えばいわゆるフェラリス(Ferraris)センサとして形成されている。
従って、運動センサは速度と加速度の少なくとも1つの測定量を直接検出するように形成されている。速度センサはヨーレイトセンサとして形成可能である。
速度センサは1個または複数の加速度センサを備えていてもよい。この場合、速度信号は例えば時間で積分することによって提供可能である。振動減衰のためには特に、速度信号の評価および加工が必要であり、かつ有利である。測定された加速度信号の積分によって加速度測定に基づく速度信号を発生することは、間隔信号の微分よりも有利であることが明らかになった。間隔信号の微分の場合、信号のノイズ成分がしばしば分解能の上昇したノイズレベルの観点から不所望な増幅と固有の有効信号を失うが、加速度信号の積分によってノイズレベルは制限または低下させられるので有利である。
他の実施形では、装置が互いに離隔配置された多数の磁気ベアリング装置を備えている。磁気ベアリング装置の数は特に運動自由度によっておよび基礎に沿ったまたは基礎上での支持体の起こり得る運動によって設定されている。その際特に、装置のすべての電磁石が支持体にまたは基礎に配置されている。例えば、すべての電磁石を基礎に配置し一方、電磁石と磁気的に相互作用するすべての相手方部材を支持体に配置してもよい。
この実施形の場合にはさらに、コントローラと距離センサを含む制御回路が同様に基礎に配置されていると有利である。この場合さらに、少なくとも1個の運動センサまたはすべての運動センサを同様に電磁石の側に、本実施形の場合には基礎に配置することができる。すべての電磁石を支持体に配置する場合には、付属の制御回路と運動センサも同様に支持体に配置される。
他の実施形では、各磁気ベアリング装置に少なくとも1個の運動センサが割当てられている。この場合、各磁気ベアリング装置は固有の運動センサを備えている。しかし、1個の運動センサを複数の電磁石に付設していてもよい。特に、支持体の運動自由度あたりそれぞれ少なくとも1個の運動センサを用意することができる。この運動センサは例えば当該の自由度に関連して支持体または基礎の運動を測定する。
その際、運動センサの位置は実質的に、当該の磁気ベアリング装置の電磁石の位置と関連させることができる。特に、運動センサを当該の磁気ベアリング装置の電磁石のすぐ近くに配置することができる。これにより、高度な連係、従って磁気ベアリング装置と付属のセンサの高度な空間的カバーが達成可能である。これは制御技術的観点から有利であることがわかった。
他の実施形では、基礎と支持体の少なくとも一方に、少なくとも2個の運動センサが配置されている。基礎および/または支持体に少なくとも2個の運動センサを設けることにより、支持体または基礎の運動を少なくとも2つの運動自由度に関して検出し、量的および質的に測定することができる。そのためには、センサを測定すべき運動自由度に対応して配向すべきである。この場合、センサを比較的に密に並べて配置することができる。それによって、センサに関連する基礎または支持体の個所の運動が複数の方向で検出可能である。
これに関係なく、少なくとも2個の運動センサを互いに離隔して基礎および/または支持体に配置することができる。これにより、支持体および/または基礎の局所的な運動を、支持体または基礎の複数の個所で別々に検出することができる。これは、起こるかもしれない特徴的な振動状態あるいは外部から支持体または基礎に作用する力または擾乱の推測を可能にする。
それによって、基礎または支持体の運動状態を、それぞれの範囲で別々におよび互いに独立して測定することができる。基礎または支持体に配置された複数の運動センサによって、基礎および/または支持体の運動を、1個だけの運動センサよりもはるかに正確に検出することができる。互いに離隔して基礎または支持体に配置された運動センサは、異なる運動方向の基礎および/または支持体の運動を測定し、制御回路に運動情報を提供することができる。
他の様相では、基礎と支持体の少なくとも一方に、少なくとも3個、4個、5個またはそれよりも多い運動センサが配置されている。この運動センサは一部が異なるように配向され、空間的に互いに離隔されている。少なくとも運動自由度ほど多くの運動センサを設けることができる。
他の実施形では、装置が中央制御装置を具備し、この中央制御装置が少なくとも2個の磁気ベアリング装置と少なくとも1個の運動センサに接続されている。中央制御装置によって、この中央制御装置に接続された磁気ベアリング装置を、異なるように、特に振動現象または共振現象を抑制または減衰するために制御することができる。この場合、運動センサはもっぱら中央制御装置に接続され、従って中央制御装置を介してそれぞれの磁気ベアリング装置の制御回路に間接的に接続されている。
それによって、少なくとも1個の運動センサを経て提供された運動信号は、互いに離隔配置された磁気ベアリング装置の別々の個々の制御のために使用可能である。これにより、万一の振動現象または共振現象およびそのほかの外部からの擾乱現象を効果的に減衰または完全に抑制することができる。
他の実施形では、運動センサの数が磁気ベアリング装置の数よりも少ない。特に、すべての運動センサの信号を中央制御装置に供給することができ、この中央制御装置はさらに、検出された運動信号に依存して複数の磁気ベアリング装置を個別的にまたは別々に制御するように形成されている。中央制御装置は各磁気ベアリング装置の個々の制御回路のコントローラに直接介入するかまたは他の方法で各磁気ベアリング装置の制御回路に組み込まれているかまたは接続されている。
例えば、振動現象または共振現象を防止するかまたは反対作用するために、中央制御装置は1個または複数の磁気ベアリング装置の制御回路の制御メカニズムを状況に依存して減衰することができる。
運動センサの数は一般的に、基礎上での支持体の非接触支承の運動自由度の数によって設定される。
他の実施形では、少なくとも1個の運動センサが基礎または支持体の固有振動の振幅零の点の領域に配置されている。支持体と基礎はその構造形式に相応して、1つまたは複数の振動の振幅零の点を有する。この振動の振幅零の点は基礎または支持体の振動励起の際にほとんど振動を励起されないかあるいは基礎または支持体の他の領域と比べて振動を励起されない。
少なくとも1個の運動センサを固有振動の振幅零の点の領域に配置したことにより、当該の運動センサを、言わば基礎または支持体の振動現象または共振現象に対して、言わば鈍感にまたは感知しないようにすることができる。基礎または支持体が万一振動現象や共振現象を生じても、運動センサを振動の振幅零の点の領域に配置したことに基づいて、基礎または支持体のこの励起を全く検出しないかまたはきわめて少ししか検出しない。
その際、運動センサは、基礎または支持体の剛体運動または重心の運動を検出または測定するためにのみ使用可能である。運動センサによって提供された運動信号の信号処理に応じて、磁石内部の制御回路は例えば基礎と相対的な支持体のこのような剛体運動または重心移動に対してのみ応答し一方、基礎上での支持体の積極的な支承についての振動現象またはその他の擾乱現象は十分に取り除くことが可能である。
他の実施形では、少なくとも1個の運動センサが基礎または支持体の固有振動の振幅零の点の外側に配置されている。これにより、運動センサは特に、基礎または支持体の振動現象と共振現象を検出するために使用可能である。この場合特に、複数の運動センサを設け、そのうちの少なくとも1個を基礎または支持体の固有振動の振幅零の点の領域内に、そのほかの運動センサを固有振動の振幅零の点の外側に配置することができる。これにより、基礎と相対的な支持体の個々の支承個所の重心または位置変化を、支持体または基礎の振動現象または共振現象と区別することができる。
上記の装置は特に、基礎に沿って基板を移動させるための搬送装置として設計されている。装置は特に、特にウェハ、ディスプレイおよび太陽電池の用途のために、磁気的なステージとして実装可能である。
本発明は他の様相ではさらに、上記の装置を用いて、物体を非接触支承するための方法に関する。第1ステップでは、磁気ベアリング装置の距離センサから提供された間隔信号に依存して、装置の磁気ベアリング装置の電磁石が制御される。
その際、電磁石の制御は、設定された間隔で支持体を基礎上で非接触支承するために行われる。他のステップでは、少なくとも1個の運動センサを用いて、基礎および/または支持体の運動状態が持続的にまたは規則的な時間間隔をおいて検出される。そのために、一般的に加速度センサまたは速度センサとして形成された運動センサが、基礎または支持体に配置されている。
磁気ベアリング装置の電磁石は、基礎または支持体の設定された運動状態を維持するために、運動センサを介して検出された基礎または支持体の運動状態に依存して制御される。運動センサによって検出可能で、量的にも検出可能な運動状態は、基礎または支持体の振動状態または共振状態を含むことができる。
この場合、電磁石は、検出された運動状態に依存して、特に運動センサから提供された運動信号に依存して、例えば振動状態または共振状態を減衰または除去するために制御される。
間隔信号と運動信号は一般的に、同時におよび装置の運転中持続的に検出され、少なくとも1個の、一般的には多数の磁気ベアリング装置を制御するために評価および加工される。
この方法は特に上記の装置によって実施可能である。従って、装置に関して述べたすべての特徴、効果および作用は方法にも同じように当てはまり、その逆も当てはまる。
他の独立した様相では、上記装置を制御するためのコンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、設定された間隔で支持体を基礎上で非接触支承するために、距離センサから提供された間隔信号に依存して少なくとも1個の磁気ベアリング装置の電磁石を制御するためのプログラム手段を有する。コンピュータプログラムはさらに、基礎および/または支持体の運動状態を検出するためのプログラム手段を有する。これらのプログラム手段は、少なくとも1個の運動センサを用いてあるいは運動センサから提供された運動信号を評価することによって、基礎および/または支持体の少なくとも1つの運動状態を検出することができる。
コンピュータプログラムは最後に、検出された運動状態に依存して電磁石を制御するためのプログラム手段を有する。その際、当該のプログラム手段は、基礎または支持体の設定された運動状態を維持するように形成されている。このプログラム手段は特に、基礎または支持体の万一の振動状態または共振状を減衰するようにあるいは少なくとも1個または複数の磁気ベアリング装置を制御して対応する振動現象と共振現象に反対作用するように形成可能である。
コンピュープログラムは特に、上記の装置を用いて物体を非接触支承するための方法をコンピュータで実行して実現するために役立つ。コンピュープログラムは特に制御回路のコントローラ、制御回路の振動減衰部および補足的にまたは任意的に装置の中央制御装置で実行可能である。装置と方法に関連して述べたすべての特徴、効果および作用は同様にコンピュープログラムにも当てはまり、その逆も当てはまる。
実施の形態の次の記載では、図を参照して本発明の他の目的、特徴および有利な様相を説明する。
制御回路を備えた磁気ベアリング装置の概略図である。 支持体を搬送するように形成された、物体を位置決めおよび/または移動させるための装置の概略図である。 2個の磁気ベアリング装置によって基礎上に非接触保持された支持体と基礎を簡単化して示す概略的な横断面図である。 基礎上に配置された運動センサと共に基礎の変形または振動を誇張して示す図である。 基礎が極端な擾乱を受けている他の状態を示す図である。 支持体上に配置された電磁石と運動センサを備えた他の実施の形態を示す図である。 物体を非接触支承するための方法のフローチャートである。
図2には、物体を保持、位置決めおよび/または移動させるための装置が平面図で上から概略的に示されている。この実施形では、装置1が特に基礎に沿って支持体50を並進移動させるための搬送装置として形成されている。定置された基礎30はここでは互いに平行に延在する2本の案内区間32、34を備えている。この案内区間に沿って、基礎30上に非接触支承された支持体50が搬送方向31に移動可能である。
この場合、搬送方向31は両案内区間32、34の縦方向に対して平行に延びている。案内区間32、34には、搬送方向31において互いに離隔された多数の磁気ベアリング装置10が配置されている。この磁気ベアリング装置は保持または非接触支承のために支持体50と相互作用する。さらに、搬送方向31において互いに離隔配置された多数の駆動ユニット36を有する駆動装置35を任意的に設けることができる。
駆動装置35は特にリニアモータとして形成可能である。この場合、個々の駆動ユニット36、一般的にはそれぞれ少なくとも1個の駆動コイルを有する駆動ユニットは、基礎30上に配置可能である。一方、この駆動ユニットと磁気的に相互作用する、強磁性または永久磁石の図示していない相手方部材は、駆動ユニットに対応して支持体50上に配置されている。支持体50は駆動装置35によって、基礎30と相対的に搬送方向31に沿って移動可能である。その際、支持体50は搬送方向31において互いに離隔されて配置された磁気ベアリング装置10と作用するかまたは作用を解除する。
図2には、基礎30の右側の案内区間34のために、中央制御装置40が示してある。この中央制御装置は案内区間34上に配置されたすべての磁気ベアリング装置10にデータ技術的に接続されている。これにより、当該の磁気ベアリング装置10、特にそのそれぞれの電磁石12は、中央制御装置40によって別々におよび分離して制御可能である。基礎30上にはさらに、少なくとも1個の運動センサ28が配置されている。この運動センサは同様に、中央制御装置40にデータ技術的に接続されている。運動センサ28によって発生可能な運動信号は、基礎30および/または支持体50の設定されたまたは維持すべき運動状態を維持するために制御装置によって使用可能である。
さらに、個々の駆動ユニットを中央制御装置40に接続することが可能であり、これは任意であり、図示していない。さらに、磁気ベアリング装置10のそれぞれの電磁石12に供給される、磁気ベアリング装置内で局所的に発生した個々の制御信号を同様に、中央制御装置40に伝送することができる。
個々の磁気ベアリング装置、運動センサ28および中央制御装置40の間の信号伝送のために、例えばデータバスの形で実装されるデータ伝送装置38を設けることができる。
図1には、ここで設けられた磁気ベアリング装置10の1個が概略的に示してある。磁気ベアリング装置10は制御回路11を有し、この制御回路は距離センサ20、設定値発信器25、コントローラ22、増幅器24および電磁石12を互いに接続している。電磁石12は電気信号を供給可能なコイル16と、フェライトコアまたは鉄心14を備えている。コントローラ22によって発生した制御信号は増幅器24によって増幅され、相手方部材18に作用する力を発生するためにコイル16に供給される。
この場合、電磁石12のすぐ近くに配置されていると有利である距離センサ20は、相手方部材18に対する間隔6または相手方部材18を配置した支持体50に対する間隔6を持続的に測定する。電磁石12は図示した実施の形態では基礎30上に配置されている。距離センサ20によって測定された間隔は、間隔信号の形で設定値発信器25に供給される。この設定値発信器は例えば中央制御装置40に接続されている。この中央制御装置は例えば、基礎30と支持体50の間の維持すべき間隔26の実際値を設定する。設定値と実際値は設定値発信器25に接続されたコントローラ22で比較される。
コントローラ22は設定値と実際値の差に相当する制御信号を発生する。増幅器24によって増幅された制御信号は電磁石12、すなわちそのコイル16に供給される。制御信号は、設定された間隔26が維持されるように、かつ要求された間隔から偏差がある場合には電磁石12から出力される力が設定された間隔を維持するために動的に適合されるように演算および決定される。
図1の実施の形態ではさらに、運動センサ28が設けられている。この運動センサは図示した実施形では制御回路11に統合されている。運動センサ28は特に加速度センサおよび/または速度センサとして形成されている。運動センサ28によって、基礎30および/または支持体50の運動状態、特に振動状態または共振状態が測定可能である。この基礎と支持体は図3〜図6において異なる形状で示してある。少なくとも1個の運動センサ28によって発生可能な運動信号は同様に制御回路11のコントローラ22に供給可能である。運動センサ28によって発生した運動信号は一般的に、基礎30上における支持体50の支承部の緩衝または振動減衰のために役立つ。そのため、コントローラ22は運動センサ28の信号を処理する振動減衰部23を備えている。
図1には2個の運動センサ28が示してある。この運動センサの一方は電磁石12と共に、基礎30と支持体50の一方に配置され、他方の運動センサは磁気的な相手方部材18と共に、基礎30と支持体50の他方に配置されている。電磁石12の側に設けられた運動センサ28はコントローラ22の振動減衰部23に接続され一方、磁気的な相手方部材18の側に配置された運動センサ28はコントローラ22の他の振動減衰部21に接続されている。本発明の実現のためには、1個だけの運動センサ28の実装で十分である。
電磁石12の側と相手方部材の側に配置された両運動センサ28のデータ技術的な接続は、各磁気ベアリング装置10のために別々に設けられた局所的なコントローラ22によって行われる。しかし、運動センサ28の一方だけをコントローラ22に接続し、運動センサ28の他方を、図2に示すような全体的な制御装置40に接続することができる。
一般的に、電磁石12と磁気的な相手方部材18は異なるように配置することができる。電磁石12は基礎30に、そして相手方部材18は支持体50に配置可能であり、そしてその逆に配置することもできる。
図1に示した実施形と異なり、運動センサ28は制御回路11の外に配置可能である。運動センサ28をもっぱら中央制御装置40に接続することもできる。この場合、中央制御装置40は一般的に、少なくとも1個の運動センサ28の運動信号を処理するための適当な振動減衰部23を備えている。
図2にはこのような実施の形態が示してある。搬送方向31において互いに離隔された多数の運動センサ28が、搬送方向31に沿って例えば案内区間34に配置されている。この運動センサはすべて中央制御装置40に接続されている。基礎30における運動センサ28の配置は、基礎30の万一の運動状態、例えば振動状態または共振状態の質的および量的な測定を可能にする。
然るべき運動信号がわかっていれば、例えば基礎30の振動状態を低減するためあるいは完全に抑制するために、個々の磁気ベアリング装置10を中央制御装置40によって異なるようにおよび別々に制御することができる。
図3の横断面図には、基礎30における支持体50の支承部が搬送方向31に対して垂直な断面に沿って示してある。ここでは、基礎30は下向きの磁気ベアリング装置10と共に支持体50の上方に配置されている。支持体50の下面には、一般的には平らな基板52の形をした物体52が取り外し可能に配置されている。両磁気ベアリング装置10とそれぞれ磁気的に相互作用する相手方部材18は、図3〜図6にははっきりと示されてはいない。相手方部材は支持体50に統合してもよいし、支持体が磁気ベアリング装置10の電磁石12と相互作用する範囲内に、磁気的に相互作用する適当な材料を有していてもよい。
装置1の通常の運転では、各磁気ベアリング装置10は設定された間隔を維持するためにそのそれぞれの距離センサ20のそれぞれの間隔信号を十分に独立して評価し、それに応じて電気的な制御信号をその都度関連する電磁石12に供給する。
基礎上での支持体50の浮上懸吊支承では、その都度磁気的に引きつけて重力に逆らって上向きに作用する保持力を、電磁石12によって、当該の相手方部材18または支持体に加えることができる。
支持体50が基礎30上に定置保持されるか搬送方向31に沿って基礎30上で動かされるかどうかに関係なく、積極的な支承に基づいて、基礎30の振動状態が励起される。この振動状態は図4に誇張して示すように、基礎30を変形することになるかまたは場合によっては支持体50を変形することになる。
少なくとも1個の、一般的には複数の運動センサ28が基礎上に配置されていることにより、このような振動状態は距離センサ20によって測定可能な間隔信号に関係なく別個に検出可能である。特に運動センサ28が加速度センサまたは速度センサとして形成されているときには、万一の振動励起または外部から基礎30に作用するその他の擾乱を検出することができる。運動センサ28によって発生した運動信号は、効果的な振動減衰または振動抑制をもたらすために、距離センサ20の間隔信号に関係なくおよび間隔信号とは別に評価可能である。
当該の磁気ベアリング装置10の電磁石12のすぐ近くにおいて、磁気ベアリング装置10あたり1個の運動センサ28が配置されている場合には、この範囲における万一の振動励起は距離センサ20によって測定された間隔信号と直接的に関連している。間隔信号が運動センサ28によって提供された運動信号に十分に一致すると、これは、支持体50が基礎30に関して十分に静止していることと、距離センサ20によって測定された間隔信号が電磁石12の制御にとって注目されないが誤って考慮されない基礎30の振動励起を反映していることの徴候である。
図5には、図4と比較して少なくとも構造的な観点から十分に類似するかまたは同じである装置1の実施形が示してある。図示した構造では、基礎30自体が機械的擾乱または振動の対象になり得る。これは基礎30のばねのような懸吊によって象徴的に示してある。例えば装置1の据え付け場所、従って土台上での基礎30の設置が十分な安定性を有していないかまたは基礎30が外部からの擾乱、例えば衝撃励起の対象となり得る。
基礎30が固定式周囲に無限大の剛性で固定不可能であるので、外部の擾乱の作用によって、例えば地震の分野におけるような不可避の振動の作用によって、基礎30と支持体50の相対運動が引き起こされ得る。この相対運動はもっぱらまたは圧倒的に、基礎30への外部からの励起または作用によって引き起こされる。
このような擾乱、例えば基礎30の振動は同様に、少なくとも1個の運動センサ28によって検出可能である。これと同時に検出される、同様にこのような振動を表現する距離センサの間隔信号は、制御技術的な観点から、基礎の運動の別々の独立した検出に基づいて訂正可能である。従って、支持体50は依然として振動の少ない安定した状態で基礎に非接触支承可能である。
図6には、装置の他の実施形が示してある。磁気ベアリング装置10の電磁石12はすべて支持体50上に配置され一方、上側に位置する基礎30には、それと磁気的に相互作用する相手方部材18が配置されている。この構造でも、運動センサ28は電磁石12と共に支持体側に配置されている。運動センサ28によって、支持体50の万一の振動状態を絶対的に検出し、量的に評価することができる。さらに図6に示すように任意的に、少なくとも1個の他のまたは複数の運動センサ28を基礎30に配置することができる。
例えば図6に示すように、支持体50の非接触支承の結果、基礎30が固有振動または共振現象を励起され、従って図6に示した磁気ベアリング装置10の距離センサ20が時間的に変化する間隔信号を発生すると、この間隔信号は運動センサ28によって提供された運動信号の補足評価によって、支持体50が十分に静止状態にとどまるように処理可能である。
例えば距離センサ20によって発生した間隔信号の動的成分または交代成分が運動センサ28によって発生した運動信号に関連していないと、これは、基礎30が磁気ベアリング装置10の制御にとって重要でない振動を受けることの明確な徴候である。
特に、例えば支持体50の面積にわたって分配配置された多数の磁気ベアリング装置10が設けられている場合には、磁気ベアリング装置10あたり1個の運動センサ28を設けることができる。従って、すべての運動センサ28の運動信号をそれぞれ所定の磁気ベアリング装置10に割り当てることができる。しかし、設けられる全部の運動センサ28の数を磁気ベアリング装置10の数よりも少なくすることもできる。運動センサ28によって例えば中央制御装置40とのデータ技術的な接続部を介して、基礎30および/または支持体50のいろいろな運動、例えば振動状態を検出することができる。すべての運動信号の評価に基づいて、個々の制御信号を演算することができ、この制御信号によって、例えば基礎30および/または支持体50の振動減衰のために、当該の磁気ベアリング装置10の電磁石12を別々におよび適切に制御することができる。
運動センサ28は特に基礎30および/または支持体50の固有振動の振幅零の点の領域内に配置することができる。さらに、基礎30および/または支持体50の振動状態またはその他の擾乱または機械的な励起を取り除くのに適した検出のために、個々のまたはすべての運動センサ28を、基礎30および/または支持体50のこのような固有振動の振幅零の点の外側に配置することもできる。
運動センサは特に、運動、衝撃励起または周波数範囲10〜300Hzの振動を検出するように形成されているので、一般的にこの周波数範囲で発生する、基礎30および/または支持体50の振動現象または共振現象は確実に検出および量的に分析可能である。
図7には、上記の装置1を用いて物体52を非接触支承するための方法のフローチャートが示してある。第1ステップ100では、基礎30上で支持体50を非接触支承するために、少なくとも1個の磁気ベアリング装置10の電磁石12が距離センサ20から供給された間隔信号ASに依存して、基礎に対する支持体50の設定された間隔26を維持するように制御される。そのために、ステップ102において、特に当該の磁気ベアリング装置10の直接的な作用範囲において磁気ベアリング装置に所属する距離センサ20によって、支持体50と基礎30の間の間隔26が測定される。
電磁石12のこの連続的な制御の間、ステップ104において、基礎30および/または支持体50の運動状態が少なくとも1個の運動センサ28によって検出される。運動センサ28によって発生した運動信号は間隔信号と同様に、電磁石12を制御して、基礎30および/または支持体50を設定された運動状態に保持するかまたは設定された運動状態に移行させるために使用される。
例えば運動センサ28によって支持体50または基礎30の振動励起が測定されると、この測定は制御回路11による電磁石12の他の付勢のために考慮される。特に、運動センサ28によって供給された運動信号は制御回路11の振動減衰のために使用される。間隔信号に依存しておよび基礎30または支持体50の検出された運動状態に依存して電磁石12を制御することは、常にプロセスステップ100で生じる。この場合、方法はステップ100、102、100と100、104、100の両ループを通ってほとんど平行に進行する。
1 装置
10 磁気ベアリング装置
11 制御回路
12 電磁石
14 鉄心
16 コイル
18 相手方部材
20 距離センサ
21 振動減衰部
22 コントローラ
23 振動減衰部
24 増幅器
25 設定値発信器
26 間隔
28 運動センサ
30 基礎
31 搬送方向
32 案内区間
34 案内区間
35 駆動装置
36 駆動ユニット
38 データ伝送装置
40 制御装置
50 支持体
52 物体

Claims (16)

  1. 物体(52)を保持、位置決めおよび/または移動させるための装置であって、
    少なくとも1個の制御可能な磁気ベアリング装置(10)と、
    基礎(30)と、支持体(50)とを具備し、前記支持体(50)が少なくとも1個の前記磁気ベアリング装置(10)によって前記基礎(30)上で非接触支承され、
    前記磁気ベアリング装置(10)が電磁石(12)と、この電磁石(12)と磁気的に相互作用する相手方部材(18)と、距離センサ(20)とコントローラ(22)を有する制御回路(11)とを備え、前記電磁石(12)が前記制御回路(11)によって、前記基礎(30)と前記支持体(50)の間の設定された間隔(26)を維持するために制御可能であり、そして
    前記制御回路(11)が前記基礎(30)または前記支持体(50)に配置された少なくとも1個の運動センサ(28)に接続されている、置。
  2. 前記少なくとも1個の運動センサ(28)が前記基礎(30)または前記支持体(50)の動特性を検出するよう構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記運動センサ(28)が前記制御回路(11)の前記コントローラ(22)に接続されている、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記運動センサ(28)が前記制御回路(11)の振動減衰部(21、23)に接続されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記電磁石(12)が前記基礎(30)または前記支持体(50)に配置され、対応する前記相手方部材(18)が前記支持体(50)または前記基礎(30)に配置されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記運動センサ(28)が前記電磁石(12)と共に前記基礎(30)または前記支持体(50)に配置されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記運動センサ(28)が加速度センサとしてまたは速度センサとして形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記装置が互いに離隔配置された数の磁気ベアリング装置(10)を備えている、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記各磁気ベアリング装置(10)に少なくとも1個の運動センサ(28)が割当てられているかあるいは前記各磁気ベアリング装置(10)が1個の運動センサ(28)を備えている、請求項に記載の装置。
  10. 前記基礎(30)と前記支持体(50)の少なくとも一方に、少なくとも2個の運動センサ(28)が配置されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  11. さらに、中央制御装置(40)を具備し、前記中央制御装置が少なくとも2個の前記磁気ベアリング装置(10)と少なくとも1個の前記運動センサ(28)に接続されている、請求項8〜10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記運動センサ(28)の数が前記磁気ベアリング装置(10)の数よりも少ない、請求項8〜11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 少なくとも1個の前記運動センサ(28)が前記基礎(30)または前記支持体(50)の固有振動の振幅零の点の領域に配置されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 少なくとも1個の前記運動センサ(28)が前記基礎(30)または前記支持体(50)の固有振動の振幅零の点の外側に配置されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  15. 設定された間隔(26)で支持体(50)を基礎(30)上で非接触支承するために、距離センサ(20)から提供された間隔信号に依存して少なくとも1個の磁気ベアリング装置(10)の電磁石(12)を制御するステップと、
    少なくとも1個の運動センサ(28)を用いて、前記基礎(30)と前記支持体(50)の少なくとも一方の運動状態を検出するステップと、
    前記基礎(30)または前記支持体(50)の設定された運動状態を維持するために、検出された前記運動状態に依存して前記電磁石(12)を制御するステップと
    を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の装置を用いて、物体(52)を非接触支承するための方法。
  16. 設定された間隔(26)で支持体(50)を基礎(30)上で非接触支承するために、距離センサ(20)から提供された間隔信号に依存して少なくとも1個の磁気ベアリング装置(10)の電磁石(12)を制御するためのプログラム手段と、
    少なくとも1個の運動センサ(28)を用いて、前記基礎(30)と前記支持体(50)の少なくとも一方の運動状態を検出するためのプログラム手段と、
    前記基礎(30)または前記支持体(50)の設定された運動状態を維持するために、検出された前記運動状態に依存して前記電磁石(12)を制御するためのプログラム手段と
    を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置を制御するためのコンピュータプログラム。
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