JP2017506702A - スクラップからの金および/または銀の回収 - Google Patents

スクラップからの金および/または銀の回収 Download PDF

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Abstract

金および銀は、選択的に回収され、これにより金および銀がスクラップ内の非銀および非金の材料から分離される。金および銀は、酸の混合物を使用してスクラップ材料から回収される。混合物は、硝酸、および、硫酸またはリン酸などの少なくとも1種の補助酸を含み得る。混合物内の硝酸の量は、混合物内の硫酸またはリン酸の量に比べて比較的少ない。酸混合物を使用する金および銀の回収は、電極とスクラップ材料の金および銀との間で電流を輸送することによって促進される。酸混合物は、銀金属および酸化カドミウムを含むスクラップ材料および銀金属およびタングステン金属を含むスクラップ材料などの、スクラップ材料の特定の種類から銀を回収するために使用される。

Description

関連出願
この出願は、2014年2月26日に出願され、「スクラップからの金および/または銀の回収」と題する、米国仮特許出願シリアル番号61/944,885(これは、すべての目的のためにその全体において参照によって本明細書に組み込まれる)に対し、35 U.S.C. §119(e)の下で優先権を主張する。
技術分野
当該開示は、一般的に、金および/または銀を含有する材料からの金および/または銀の回収に関する。
概要
金含有スクラップおよび/または銀含有スクラップからの金および/または銀の回収が、一般的に記載されている。ある実施態様によれば、金および/または銀は、選択的に回収し得、これにより金および/または銀がスクラップ内の非銀および/または非金の材料から少なくとも部分的に分離される。本発明の主題は、いくつかの場合、相関する産物、特定の問題に対する代替的な解決策、および/または1つ以上のシステムおよび/または物品の複数の異なる使用を伴う。
ある側面は、スクラップ材料から金および/または銀を回収する方法に関する。いくつかの実施態様において、当該方法は、金および/または銀および少なくとも1種の卑金属(base metal)を含むスクラップ材料を、硝酸および少なくとも1種の補助酸を含む混合物にさらすこと;およびスクラップ材料から金および/または銀の少なくとも一部を回収すること、ここで、混合物内の硝酸の量は、約10重量%以下である、を含む。
いくつかの実施態様において、当該方法は、金および/または銀を溶解する能力を有する酸化剤を含む流体に、金および/または銀、および少なくとも1種の卑金属を含むスクラップ材料をさらすこと;スクラップ材料から金および/または銀の少なくとも一部を回収すること、ここで、流体内の酸化剤の量は、約10重量%以下である、を含む。
ある実施態様において、当該方法は、硝酸および水を含む混合物に、金および/または銀、および少なくとも1種の卑金属を含むスクラップ材料をさらすこと;およびスクラップ材料から金および/または銀の少なくとも一部を回収すること、ここで、混合物内の水の量は、約17重量%以下である、を含む。
ある実施態様において、当該方法は、硫酸および硝酸を含む混合物、および/またはリン酸および硝酸を含む混合物に、金および/または銀、および少なくとも1種の卑金属を含むスクラップ材料をさらすこと;および電極とスクラップ材料の金および/または銀との間で電流を輸送し、これにより金および/または銀の少なくとも一部がスクラップ材料から除去されることを含む。
いくつかの実施態様は、金を回収する方法に関する。いくつかの実施態様において、金を回収する方法は、水ならびに溶解した金、硝酸および硫酸、および/または硝酸およびリン酸を含む金含有溶液を組み合わせて混合物を形成させ、これにより固体の金を混合物内に沈殿させることを含む。
ある実施態様は、銀を回収する方法に関する。いくつかの実施態様において、当該方法は、銀および酸化カドミウムを含むスクラップ材料を、硫酸および硝酸の混合物、および/またはリン酸および硝酸の混合物にさらし、これにより銀が混合物によって溶解することを含む。
いくつかの実施態様において、当該銀を回収する方法は、銀およびタングステンを含むスクラップ材料を、硫酸および硝酸の混合物、および/またはリン酸および硝酸の混合物にさらし、これにより銀が混合物によって溶解することを含む。
ある実施態様は、スクラップ材料から金および/または銀を回収するためのシステムに関する。いくつかの実施態様においては、当該システムは、約2未満のpHを有する液体を含有するように構成された槽内に配置された回転可能な容器;およびスクラップ材料が回転可能な容器内に含有され、容器を回転させるとき、スクラップ材料と電気的に通信されたままであるように構成された導電性経路を含む。
本発明の他の利点および新規な特徴は、添付の図面と併せて考慮するとき、本発明の様々な非限定的な実施態様の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。本明細書および参照により組み込まれる書面が、相反するおよび/または矛盾する開示を含む場合、本明細書が支配するものとする。
本発明の非限定的な実施態様は、添付する図面を参照して例示の方法で記載され、それらは概略図であり、一定の縮尺で描かれることを意図されていない。図において、説明された各同一またはほぼ同一の部品は、典型的には単一の番号で表される。明確化の目的のために、すべての図においてすべての部品が符号化されず、また、当業者に発明を理解させるための説明が必要とされない箇所で示された、本発明の各実施態様のすべての部品についても符号化されていない。図において:
図1は、一組の実施態様によれば、再循環し得る浸出液を含有する槽中に浸漬された多重棚の上にスクラップ部材が配置されたシステムの断面概略図である。 図2は、ある実施態様によれば、(再循環し得る)浸出液を含有する槽中に浸漬されたバスケットまたは他の容器内にスクラップ部材が配置されたシステムの断面概略図である。 図3は、いくつかの実施態様によれば、浸出液を含有する槽内の回転可能な容器内にスクラップ部材が配置されたシステムの断面概略図である。 図4は、一組の実施態様によれば、銀金属がスクラップ材料から回収されるシステムの概略図である。 図5は、ある実施態様によれば、スクラップ材料から銀および金が回収されるプロセスの概略図である。 図6A〜6Bは、ある実施態様によれば、コーティング材料の溶解を示す概略図である。 図7は、いくつかの実施態様によれば、回転可能な容器を含む処理システムの概略図である。 図8は、いくつかの実施態様によれば、回転可能な容器を含む処理システムの概略図である。 図9は、いくつかの実施態様によれば、回転可能な容器を含む処理システムの概略図である。 図10は、水を用いて金含有溶液から金が沈殿する例示的プロセスを示す概略図である。 図11は、銀含有溶液から銀を生産するためにスクラップ銅が用いられる、例示的なセメンテーション・プロセスの概略図である。
詳細な説明
金および/または銀含有スクラップからの金および/または銀の回収が、一般的に記載される。ある実施態様によれば、金および/または銀は選択的に回収し得、これにより金および/または銀がスクラップ内の非銀および/または非金の材料から少なくとも部分的に分離される。ある実施態様によれば、金および/または銀は、酸の混合物を用いてスクラップ材料から回収し得る。いくつかの実施態様において、混合物は、硝酸および少なくとも1種の補助酸を含む。例えば、いくつかの実施態様において、硫酸および硝酸を含む混合物が、金および/または銀を回収するために使用され得る。いくつかの実施態様において、混合物内の硝酸の量は、混合物内の硫酸またはリン酸の量に比べて比較的少ないものであり得る。いくつかの実施態様によれば、高濃度の酸が回収プロセスにおいて使用され得る(例えば、これにより浸出液が比較的少量の水を含む)。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される酸混合物を使用する金および/または銀の回収は、電極とスクラップ材料の金および/または銀との間で電流を輸送することによって、促進され得る。ある実施態様は、スクラップ材料の特定の種類から銀を回収するための酸混合物の使用に関する。例えば、いくつかの実施態様は、銀金属および酸化カドミウムを含むスクラップ材料および/または銀金属およびタングステン金属を含むスクラップ材料から銀を回収するための酸混合物の使用に関する。
あるプロセスは、金および/または銀含有スクラップ部材(例えば、メッキおよび/または充填されたスクラップ部材)の任意の種類からのそれら金属形態(単数または複数)における金および/または銀の分離および/または回収を伴う。ある実施態様によれば、金および/または銀を卑金属および卑金属合金の表面から選択的に回収することができる。スクラップ材料内の金および/または銀は、任意の適切な形態であり得る。例えば、いくつかの実施態様において、金および/または銀は、めっきまたは充填の形態であってもよい(例えば、これらは以下のあらゆる箇所で集合的に「コーティング」として参照される)。金および/または銀を回収することができる、かかるスクラップ部材の例は、金および/または銀充填宝石類、金および/または銀めっきワイヤ、銀/酸化カドミウムを充填した銅、および金メッキ電子部品(例えば、CPU)が含まれるが、これらに限定されない。本発明は、スクラップ材料の表面からの金および/または銀の回収に限定されるものではなく、いくつかの実施態様において、金および/または銀はまた、物品のバルク内の金および/または銀の金属を含有するスクラップ部材から(例えば、物品の最大断面直径の少なくとも5%の深さで)回収することができる。バルクからの金および/または銀の回収は、例えば、スクラップ部材が粉末に細分化された後、浸出溶液の作用にスクラップをさらすことによって、達成することができる。かかるスクラップ材料の非限定的な例は、銀−タングステンのペレットおよび接地電子チップ(ground electronic chip)を含む。
いくつかの実施態様において、銀は、実質的に金を含まない(例えば、2重量%未満の量で金を含む)銀含有スクラップ部材から回収してもよい。ある実施態様において、実質的に銀を含まない(例えば、2重量%未満の量で銀を含む)金含有スクラップ部材から金を回収してもよい。いくつかの実施態様によれば、金および銀は、金および銀の両方を含有するスクラップ部材から回収してもよい。
いくつかの実施態様において、金および/または銀は、金および/または銀(および、いくつかの実施態様において、少なくとも1種の卑金属)を含むスクラップ材料を、酸を含む混合物にさらすことによって回収し得る。例えば、いくつかの実施態様において、スクラップ材料は、硝酸および少なくとも1種の補助酸を含む混合物にさらす。いくつかのかかる実施態様において、混合物内の硝酸の量は、約10重量%以下、約9重量%以下、約8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、約1重量%以下、またはそれ未満である。いくつかの実施態様において、混合物内の硝酸の量は、わずか約4重量%、わずか約3重量%、わずか約2重量%、わずか約1重量%、わずか約0.5重量%、わずか約0.1重量%、またはそれ未満である。いくつかの実施態様において、混合物内の硝酸の量は、わずか約0.07重量%、わずか約0.05重量%、わずか約0.02重量%、わずか約0.01重量%、またはそれ未満である。
補助酸として様々な酸が使用され得る。いくつかの実施態様において、補助酸(単数または複数)は、混合物内で金および/または銀と不溶性の塩を形成することが可能である。例えば、いくつかの実施態様において、リン酸および/または硫酸は、硝酸と組み合わせて使用し得る。いくつかの実施態様において、金および/または銀は、金および/または銀(および、いくつかの実施態様において、少なくとも1種の卑金属)を含むスクラップ材料を、硫酸および硝酸を含む混合物にさらすことによって、スクラップ材料から回収し得る。いくつかの実施態様において、金および/または銀は、金および/または銀(および、いくつかの実施態様において、少なくとも1種の卑金属)を含むスクラップ材料を、リン酸および硝酸を含む混合物にさらすことによって、スクラップ材料から回収し得る。ある実施態様において、金および/または銀は、金および/または銀(および、いくつかの実施態様において、少なくとも1種の卑金属)を含むスクラップ材料を、リン酸、硫酸および硝酸を含む混合物にさらすことによって、スクラップ材料から回収し得る。
金および/または銀の溶解は、いくつかの実施態様において、起こり得る一方で、電流は、電極とスクラップ材料の金および/または銀との間で輸送される。いかなる特定の理論にも束縛されることを望まずに、このような電流の適用は、金および/または銀が溶解する速度を増加させることができる。電流が電極と金および/または銀との間で輸送される、ある実施態様において、スクラップ部材は電解セルの陽極として使用され得る。
いくつかの実施態様において、金および/または銀は、金および/または銀、ならびに少なくとも1種の卑金属を含有するスクラップ材料から回収し得る。いくつかの実施態様において、金および/または銀は、スクラップ材料の卑金属(単数または複数)を実質的に溶解させないで、(例えば、金および/または銀の溶解を介して)回収し得る。卑金属は、一般的に非貴金属(金、銀、白金またはパラジウムでない金属)である。卑金属の例は、鉄、ニッケル、鉛、亜鉛、銅、マンガン、スズ、アンチモンおよび/またはアルミニウム、ならびにそれを含む合金およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、卑金属は、銅、鉄、ニッケル、鉛、および/または亜鉛、それを含む合金、ならびにそれらの組み合わせを含む。
本明細書に記載されるある方法は、例えば、不純な金および/または銀(例えば、卑金属を有する金および/または銀の合金)が卑金属/卑金属合金で作られた基板上のコーティング(例えば、めっき、充填など)として適用されたスクラップなどの処理が一般的に困難なスクラップの種類から貴金属の回収のために適用され得る。ある実施態様によれば、金および/または銀は、溶解され得、コーティングの卑金属は除去され得、それによってコーティングは基板から除去されるであろうが、基板の卑金属の本質的な溶解をもたらさないであろう。
いくつかの実施態様において、酸混合物内の補助酸の混合物内の硝酸に対する重量比は、比較的高い。例えば、いくつかの実施態様において、混合物中の少なくとも1種の補助酸の重量の混合物中の硝酸の重量に対する比は、少なくとも約3:1、少なくとも約4:1、少なくとも約5:1、少なくとも約6:1、少なくとも約7:1、少なくとも約8:1、少なくとも約9:1、少なくとも約10:1、少なくとも約11:1、少なくとも約12:1、少なくとも約13:1、少なくとも約14:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約17:1(および/または、ある実施態様において、約20:1まで、約50:1まで、約100:1まで、またはそれより大きいもの)である。
1種を超える補助酸があるとき、少なくとも1種の補助酸の重量の硝酸の重量に対する比は、混合物内のすべての補助酸の重量を足し合わせること、およびこの数を混合物内の硝酸の重量と比べることによって計算され得る。いくつかの実施態様において、混合物中の硫酸およびリン酸の組み合わせた重量の混合物中の硝酸の重量に対する比は、少なくとも約3:1、少なくとも約4:1、少なくとも約5:1、少なくとも約6:1、少なくとも約7:1、少なくとも約8:1、少なくとも約9:1、少なくとも約10:1、少なくとも約11:1、少なくとも約12:1、少なくとも約13:1、少なくとも約14:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約17:1(および/または、ある実施態様において、約20:1まで、約50:1まで、約100:1まで、またはそれより大きいもの)である。
ある実施態様において、金および/または銀を回収するために使用される硫酸の硝酸に対する重量比は、比較的高い。かかる比較的高い重量比は、電流がスクラップ材料とシステム内の別の電極との間で輸送されるとき、ある実施態様において採用され、それはスクラップ材料からの金および/または銀の電解除去をもたらし得る。いくつかのかかる実施態様において、混合物内の硫酸の硝酸に対する重量比は、少なくとも約12:1、少なくとも約13:1、少なくとも約14:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約17:1(および/または、ある実施態様において、約20:1まで、約50:1まで、約100:1まで、またはそれより大きいもの)である。例えば、一組の実施態様において、浸出溶液は、90重量%以上の濃硫酸(例えば、少なくとも95重量%の硫酸であって、例えば95〜98重量%の硫酸で残りは例えば水であってもよい)、および10重量%以下の濃硝酸(例えば、少なくとも68重量%の硝酸であって、68〜70重量%の硝酸で残りが例えば水であってもよい)である。
ある実施態様において、混合物中のリン酸の硝酸に対する重量比は比較的高い。かかる比較的高い重量比は、例えば、電流がスクラップ材料とシステム内の別の電極との間で輸送されるとき採用され、それはスクラップ材料からの金および/または銀の電解除去をもたらし得る。例えば、いくつかの実施態様において、混合物内のリン酸の硝酸に対する重量比は、少なくとも約11:1、少なくとも約12:1、少なくとも約13:1、少なくとも約14:1、少なくとも約15:1、または少なくとも約17:1(および/または、ある実施態様において、約20:1まで、約50:1まで、約100:1まで、またはそれより大きいもの)である。一組の実施態様において、浸出溶液は、90重量%以上の濃リン酸(例えば、85重量%またはそれより強いリン酸で残りは例えば水であってもよい)、および10重量%以下の濃硝酸(例えば、少なくとも68重量%の硝酸であって、68〜70重量%の硝酸で残りが例えば水などであってもよい)である。
いかなる特定の理論にも束縛されることを望まずに、上記よりも多量の硝酸の使用は、ある場合において、特に、スクラップ材料が、例えば金および/または銀の除去の間の電解セルの部分として使用されるとき、浴中のNO化合物の形成をもたらし得ると考えられる。加えて、硝酸の上記よりも多量の使用は、ある場合において、回避することが望まれ得る、溶液の過熱および/または基板の卑金属の急速な溶解を引き起こすと考えられる。
ある実施態様において、酸化剤は、スクラップ材料から金および/または銀を回収するために(硝酸の代わりに、または硝酸に加えて)使用し得る。例えば、いくつかの実施態様は、金および/または銀を溶解する能力を有する酸化剤を含む流体にスクラップ材料をさらすことを含む。いくつかのかかる実施態様において、流体内の酸化剤の量は、約10重量%以下、約9重量%以下、約8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、または約5重量%以下(および/または、いくつかの実施態様において、わずか4重量%、わずか3重量%、わずか2重量%、わずか1重量%、またはそれ未満)である。様々なかかる酸化剤を使用してもよい。いくつかの実施態様において、金および/または銀を溶解する能力を有する酸化剤は、使用のために選択される。
いくつかの実施態様において、酸化剤は可溶性塩の形態であり得る。ある実施態様において、可溶性塩は、マンガン、ニッケル、鉛、および/またはクロムの酸化物を含む。使用し得る酸化剤の1つの非限定的例は、二酸化マンガン(MnO)である。いくつかの実施態様において、混合物は、酸化剤(例えば、MnOなど)および少なくとも1種の補助酸(例えば、リン酸および/または硫酸)を含む。例えば、いくつかの実施態様において、酸化剤(MnOなど)、および硫酸、および/またはリン酸を含む混合物は、金および/または銀を回収するために使用し得る。本明細書の他の箇所に記載の任意の補助酸は、ある実施態様によれば、酸化剤との組み合わせにおいて使用し得る。いくつかの実施態様において、酸化剤は、補助酸(例えば、リン酸および/または硫酸など)との反応によって酸素を産生することが可能である。例えば、酸化マンガンおよび硫酸が使用されるとき、酸化マンガンは硫酸と反応し、硫酸マンガン(MnSO)、酸素ガス(O)、および水を産生することができる。
(例えば、上記の1以上の酸および/または1以上の酸化剤を含み得る)金および/または銀を回収するために使用される、本明細書に記載の混合物もまた、本明細書で時折「浸出溶液」として参照される。
いくつかの実施態様において、浸出溶液に含有される水の量は、比較的少ない。例えば、いくつかの実施態様は、スクラップ材料を、硝酸および水を含む混合物にさらすことを含み、ここで、混合物内の水の量は、約17重量%以下(または約16重量%未満、約15重量%未満、約14重量%未満、約13重量%未満、約12重量%未満、約11重量%未満、約10重量%未満、約9重量%未満、約8重量%未満、約7重量%未満、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満)である。ある実施態様において、上記のように、混合物は、リン酸および/または硫酸などの補助酸を含む。
ある実施態様において、混合物は硫酸を含み、混合物内の水の量は、約8重量%未満(または約7重量%未満、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満)である。
例えば、いくつかの実施態様において、浸出溶液は硫酸および硝酸の混合物を含有し、混合物内の水の量は、約8重量%未満(または約7重量%未満、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満)である。ある実施態様において、浸出溶液は、リン酸および硝酸の混合物を含有し、および混合物内の水の量は、約17重量%未満(または約16重量%未満、約15重量%未満、約14重量%未満、約13重量%未満、約12重量%未満、約11重量%未満、約10重量%未満、約9重量%未満、約8重量%未満、約7重量%未満、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、または約1重量%未満)である。
いかなる特定の理論にも束縛されることを望まずに、浸出溶液中の高度に濃縮された酸(ならびに比較的低濃度の硝酸)の使用は、スクラップ材料からの金および/または銀の選択的溶解を可能にすると考えられる。いくつかの実施態様において、浸出溶液は、硝酸を(例えば、上記の任意の量で)含み、比較的大量の少なくとも1種の補助酸を含有する。いくつかの実施態様において、浸出溶液は、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約98重量%の量で補助酸を含有する。浸出溶液に1種よりも多い補助酸が存在するとき、浸出溶液中の補助酸の重量パーセンテージは、浸出溶液中の各補助酸の重量パーセンテージの合計によって算出される。例えば、浸出溶液が85重量%の硫酸および5重量%のリン酸を含有する場合、浸出溶液は90重量%の補助酸を含有するものといえるだろう。
いくつかの実施態様において、浸出溶液は少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約98重量%の量で硫酸を含有する。いくつかの実施態様において、浸出溶液は、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約98重量%の量のリン酸を含有する。
いくつかの実施態様において、スクラップ材料から溶解する金および/または銀の量の比は、スクラップ材料から溶解する基材の量に比して比較的大きくなり得る。すなわち、浸出溶液は、いくつかの実施態様において、非金および非銀の金属に対して、選択的に金および/または銀を溶解し得る。例えば、いくつかの実施態様において、スクラップ材料から溶解する金の量のスクラップ材料から溶解する卑金属(単数または複数)の量に対する重量比は、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1(および/またはいくつかの実施態様において、1000:1まで、10,000:1まで、またはそれよりも大きいもの)である。
いくつかの実施態様において、スクラップ材料から溶解する銀の量のスクラップ材料から溶解する卑金属(単数または複数)の量に対する重量比は、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1(および/またはいくつかの実施態様において、1000:1まで、10,000:1まで、またはそれよりも大きいもの)である。いくつかの実施態様において、スクラップ材料から溶解する金および銀の組み合わせた量のスクラップ材料から溶解する卑金属(単数または複数)の量に対する重量比は、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1(および/またはいくつかの実施態様において、1000:1まで、10,000:1まで、またはそれよりも大きいもの)である。
いくつかの実施態様において、スクラップ材料は、少なくとも1種の卑金属を含む基板材料上の金および/または銀を含むコーティングを含む。例えば、図6Aを参照すると、スクラップ材料600はコーティング602(これは、金および/または銀を含有してもよく、および、いくつかの実施態様において、追加の金属を含有してもよい)および基板604(これは、少なくとも1種の卑金属を含み得る)を含む。スクラップ材料600内の金および/または銀は、スクラップ材料600を本明細書に記載される任意の(例えば、浸出容器606内の)酸混合物にさらすことによって、除去し得る。
いくつかのかかる実施態様において、硫酸および硝酸を含む、またはリン酸および硝酸を含む混合物は、溶解するコーティングの質量の溶解する基板材料の質量に対する比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約100:1(および/またはいくつかの実施態様において、1000:1まで、10,000:1まで、またはそれよりも大きいもの)となるように、金および/または銀を溶解する。図6Bを参照すると、例えば、スクラップ材料600が処理された後、ある実施態様によれば、コーティング602内の材料は、浸出溶液に溶解し、および基板材料604は、実質的に不溶のままである。
いくつかの実施態様において、銀および/または金を含有する材料は、銀および/または金を含むめっき、および少なくとも1種の卑金属を含む基板を含む。いくつかのかかる実施態様において、浸出溶液(例えば、上記の任意の浸出溶液)は、溶解するめっきの質量の溶解する基板材料の質量に対する比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約100:1(および/またはいくつかの実施態様において、1000:1まで、10,000:1まで、またはそれよりも大きいもの)となるように、金および/または銀を溶解する。
いくつかの実施態様において、銀および/または金を含有する材料は、銀および/または金を含む充填物、および少なくとも1種の卑金属を含む基板を含む。いくつかのかかる実施態様において、浸出溶液(例えば、上記の任意の浸出溶液)は、溶解する充填物の質量の溶解する基板材料の質量に対する比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約100:1(および/またはいくつかの実施態様において、1000:1まで、10,000:1まで、またはそれよりも大きいもの)となるように、金および/または銀を溶解する。
いかなる特定の理論にも束縛されることを望まずに、卑金属(単数または複数)に対する金および/または銀の除去の選択性は、比較的濃縮された補助酸(および硝酸の濃度は、NO化合物の形成を阻害するには十分に低い)の浸出溶液の成分としての使用のため達成されると考えられる。ある場合においては、卑金属は、濃縮された酸によって(例えば、卑金属酸化物の形成を介して)不動態化され、一方で、金および/または銀は、混合物中で溶解されると考えられる。
驚くべきことに、ある実施態様によれば、貴金属と合金化する卑金属は、浸出溶液になお溶解し、同時に、基板の卑金属は、実質的に保護される。例えば、いくつかの実施態様において、銅基材の上に銀および酸化カドミニウムを含有するスクラップ材料は、酸混合物にさらされ得る。いくつかのかかる実施態様において、カドミニウムおよび銀は、浸出溶液に溶解し、一方で、銅基材は、実質的に溶解しない。別の例として、いくつかの純金(karat gold)が充填された部材において、40%のAuは60%の卑金属(例えば、Cu、Ni、Feなど)と合金化し、Cu−Zn基板上に適用される。ある実施態様において、これらの物品を本明細書に記載されるある酸混合物にさらすと、コーティング中の金および卑金属の溶解がもたらされるが、Cu−Zn基板の溶解はもたらさない。
スクラップ材料が電解セルの部分として使用されるある実施態様によれば、上述の濃縮された酸の比率の使用は、金および/または銀ならびにコーティングの卑金属(例えば、純金充填物、銀−酸化カドミニウムコーティングのカドミウム等の卑金属)が浸出溶液に溶解するが、コーティングの溶解が終了すると直ちに、卑金属基板は、溶液中に実質的に溶解せず、セル中の電流は、実質的にゼロまで低下するという、予期せぬ発見をもたらす。いくつかのかかる実施態様において、貴金属は、浸出溶液に溶解し、続いて回収され得るが、一方で、卑金属基板は、そのプロセスによって実質的に損傷しない(よって別々に回収され得る)。
回収される金および/または銀は、例えば、金属の形態で、スクラップ材料から、少なくとも部分的に分離され得る。いくつかの実施態様において、当該プロセスから回収される金および/または銀は、高純度(例えば、非金および非銀の金属に対して、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約99重量%、または少なくとも約99.9重量%の純度を有している)で回収される。
ある実施態様によれば、金の金属(例えば高純度の金の金属)は浸出溶液から回収し得、該溶液中、金、任意に銀および任意にいくらかの量の卑金属(単数または複数)が溶解される。いくつかの実施態様において、残りの金属(単数または複数)からの金の分離は、(濃縮された酸を含有する)浸出溶液を水で希釈することによって生ずる。いくつかの実施態様において、金は、水および金含有溶液を組み合わせて混合物を形成させ、これにより固体の金を混合物内で沈殿させることによって、金含有溶液から回収され得る。
例えば、いくつかの実施態様においては、溶液が過剰量の水と混合されるときに、銀および/または卑金属(単数または複数)は溶解されたままであり、一方で、金は(例えば、純粋または実質的に純粋な金属粉の形態で)沈殿する。いくつかの実施態様によれば、金は、希釈した浸出溶液および残りの金属から、例えば濾過を介して、分離され得る。金の除去が電流をスクラップ材料に通すことによって行われる、いくつかの実施態様において、金は、電流が輸送される陰極上に少なくとも部分的に沈殿され得る。
銀が(金との組み合わせにおいて、または、単独のいずれかで)存在する、ある実施態様において、銀は、例えば、塩化物イオンの追加、還元剤の追加、塩基の追加、電解採取またはセメンテーションを含むがこれらに限定されない任意の多くの方法によって回収され得る。ある実施態様において、銀は、銀の銅とのセメンテーションを介して回収され得る。いくつかの実施態様において、溶解された銀は、(例えば、銀元素としておよび/または固体の銀塩として)沈殿することができる。いくつかのかかる実施態様において、沈殿された銀は、浸出溶液および/または他の金属から少なくとも部分的に分離され得る。例えば、沈殿される銀は、浸出溶液からおよび/または他の金属から濾過され得る。
ある実施態様において、ギ酸塩(例えば、ギ酸ナトリウム)が還元剤として用いられ得る。いくつかの実施態様において、塩基(例えば水酸化ナトリウム)が溶液に加えられ得る。塩基の追加は、銀を含有する(例えば、酸化銀の形態の)固体の形成を引き起こし得る。いくつかの実施態様において、銀を含有する固体(例えば、酸化銀)は回収され得、銀を含有する固体内の銀は、少なくとも部分的に(例えば、精錬を介して)抽出され得る。銀が電流を使用してスクラップ材料から少なくとも部分的に溶解される、いくつかの実施態様において、銀は電流がそれを通して輸送される陰極上に回収され得る。
いくつかの実施態様において、銀は、塩化物イオンを加えることによって(例えば、塩酸、塩化ナトリウム、または塩化物イオンの他の任意の適切な供給源も加えることによって)沈殿し得る。いくつかのかかる実施態様において、銀は、塩化銀として沈殿し得る。いくつかのかかる実施態様において、固体の塩化銀は、塩化物イオンと固体の化合物を形成しない、他の溶解された金属(例えばカドミウム)から、少なくとも部分的に分離され得る。ある実施態様によれば、塩化銀は、任意の様々な方法を使用して(例えば、水酸化物および/またはブドウ糖の追加によって、または、水素化ホウ素ナトリウムとの相互作用によって)銀の金属にさらに変換し得る。
銀は、他の方法を使用して銀の金属として選択的に沈殿させることもできる。例えば、いくつかの実施態様において、銀の金属は、増加したpH(例えば約1.5と約4との間のpH)でギ酸ナトリウムを加えることによって沈殿させることができ、これにより高純度の銀を生産することができる。いくつかの実施態様において、銀の金属は、還元剤を加えることによって沈殿させることができる。例えば、ヒドラジン、ヒドロキノンおよび/またはアスコルビン酸などの還元剤は、溶解された銀の溶液に加え得る。
多くの従来の操作において、濃縮された酸を水で希釈することは、NO化合物および/または大量の高温腐食性の酸性蒸気が生成される、非常に危険なプロセスであることに留意されたい。本明細書に記載のある実施態様にしたがう酸の希釈が、添加した浸出溶液を過剰量の脱イオン化(DI)水にゆっくり加えられるとき、危険な蒸気およびガスを生成することなく、安全に達成され得ることが発見された。ある実施態様において、水の濃縮された酸の溶液に対する重量比率は、5:1またはそれより高いものであり得る。ある実施態様において、水の濃縮された酸の溶液に対する重量比率は、10:1またはそれより高いものであり得る。ある実施態様によれば、濃縮された酸の溶液は、それが加えられた過剰な量の水中において急速に撹拌される。この操作の結果、金は、実質的に純粋な金属粉の形態で沈殿させることができ、例えば、任意の種類の固体−液体分離技術を使用して、溶液から回収され得る。続いて、スクラップの銅は浸出溶液に加えられ得、銀はガルバニー電気置換(galvanic displacement)(セメンテーション)によって回収され得る。
本明細書に記載のある方法は、銀および酸化カドミウムを含むスクラップ材料から銀を回収するために用いることができる。例えば、いくつかの実施態様において、銀は、銀および酸化カドミウムを含むスクラップ材料を、硫酸および硝酸を含む混合物またはリン酸および硝酸を含む混合物にさらし、これにより銀が混合物によって溶解することによって回収される。
いくつかの実施態様において、銀が回収されるスクラップ材料は、被覆されているか、またはさもなければ銅基材上に配置される、銀および酸化カドミウムを含む(例えばAg−CdO合金)。かかる材料は、例えば、リレー接点、スイッチ、プロファイル、接触チップ(contact tip)などにおいてしばしば用いられる。いくつかの実施態様において、銀−酸化カドミウム材料は浸出溶液に溶解され、銀は別個に回収され、および、銅基材は浸出溶液によって実質的に腐食しない。かかる方法において、(例えば、カドミウムの溶融によって引き起こされる危険性のため)一般に精錬などの従来の方法によって容易に再利用することができない、銅基材上の銀−酸化カドミウムを、比較的容易に再利用することができる。
いくつかの実施態様において、銀は、銀およびタングステンを含有するスクラップ材料から回収され得る。例えば、いくつかの実施態様において、銀は、銀およびタングステンを含むスクラップ材料を、硫酸および硝酸を含む混合物またはリン酸および硝酸を含む混合物にさらし、これにより銀が混合物によって溶解されることによって、回収される。過去において、銀およびタングステンを含有するスクラップからの銀の回収は、一般的に、タングステンの非常に高い融解温度のため、精錬などの従来の方法を用いて、商業的に実行可能ではなかった。加えて、銀を溶解するための従来の浸出溶液(例えば50重量%または50体積%の硝酸を含有する溶液など)の使用は、タングステンの酸化および酸化タングステンの形成をもたらし得る。
加えて、かかる方法で、大量の硝酸がタングステンの酸化のために消費され、銀は一般的に完全に溶解されない。驚くべきことに、本明細書に記載のある実施態様にしたがって処方された浸出溶液は、タングステンの酸化をもたらさない。加えて、いくつかの実施態様において、銀は、選択的に溶解し、溶液から回収され、タングステンの残留物を残す。
ある実施態様は、スクラップ材料から金および/または銀を回収するために用いられる発明のシステムおよび装置に関する。いくつかの実施態様において、システムは、槽内で配置される、電気絶縁および/または導電材料で作られている回転可能な容器を含む。槽は、ある実施態様において、約2未満(または約1未満、約0.5未満、または約0未満)のpHを有する液体を含有するように構成され得る。
いくつかのかかる実施態様において、システムは、例えば、電流の供給源から回転可能な容器の内部までの導電経路を含む。いくつかの実施態様において、スクラップ材料が回転可能な容器内で含有され、容器を回転させるとき、導電経路がスクラップ材料と電気的に通信されたままであるように、導電経路が構成され得る。
いくつかの実施態様において、導電経路は導電性の回転可能な容器と接触し得、回転可能な容器が回転するにつれて、電気は、導電性の回転可能な容器を通じた経路を通じて、スクラップ材料(および、特に、スクラップ材料内の金および/または銀)まで輸送され得る。かかる配置が用いられるシステムの非限定的な例は、図8〜9に示される。
いくつかの実施態様において、導電経路は、金属リード線などの導電リード線を含む。容器が回転するときに、導電リード線は、回転可能な容器に挿入され得、導電リード線がスクラップ材料(および、いくつかのかかる場合において、スクラップ材料内の金および/または銀)と接触したままであるように配置され得る。操作中に、スクラップは回転可能な容器(例えば、バレルなどの円筒容器)に配置され得、それらが回転可能な容器内で回転可能な容器および/またはスクラップ材料と接触するように、(例えば、チタン、任意の他の腐食耐性の導電材料、または任意の他の材料から作られ得る)導電リード線(単数または複数)が挿入され得る。
いくつかの実施態様において、導電リード線は、(回転可能な容器の回転のために移動し得る)スクラップ部材と連続的に電気的に接触したままであり、これにより実質的にすべてのスクラップ部材が導電リード線と電気的に接触したままであるように、配置され得る。リード線は、スクラップ部材が電極(例えば陽極)として働くように、直流の供給源の陽極に対して接続し得る。かかる配置が用いられるシステムの非限定的な例は、図7に示される。
金および/または銀を少なくとも部分的に除去するために電流が使用されるある実施態様において、その他の電極(例えば陰極)が、例えばステンレス鋼のような任意の耐防食性導電材料から作られ得、浸出反応器の内部に(例えば、回転可能な容器の近くに)配置され得る。スクラップ材料は、回転可能な容器内に置かれ得る。回転可能な容器は、その後、浸出反応器内部で閉じることができ、浸出溶液に浸漬され得る。いくつかの実施態様において、電流が実質的にゼロまで低下するとすぐに、浸出溶液は反応器からポンプで汲み出すことができ、そして、かかるいくつかの実施態様において、洗浄水は反応器にポンプで入れ得る。
回転可能な容器は、適用されている電流の有無にかかわらず、回転することができ、これによりスクラップ部材は浸出溶液の残留物から洗い落とされ得る。いくつかの実施態様において、洗浄水は、その後、反応器から輸送され得る。この時点で、浸出反応器のふたは持ち上げられ得、そして、処理されたスクラップ材料は除去され得る。都合のよいことに、ある実施態様によれば、濃縮された酸と人間の接触は回避され得、浸出プロセスを使用することを安全なものとする。
次に、銀含有スクラップ材料からの銀の回収のための例示的プロセスについて説明する。例示的プロセスは、3つの主要部:浸出、希釈およびセメンテーションを含む。浸出段階の間、スクラップ部材は浸出溶液で処理され、これにより銀含有表面は溶液と直接接触し、そして、かかる方法で、銀の金属は選択的に浸出溶液に溶解され得、卑金属からできている、残るスクラップ部材から分離され得る。
このプロセスによってすでにうまく処理された材料の例は、銀めっきの銅ワイヤ(例えば、5重量%までの銀、残りは銅)、銀充填銅−亜鉛穿孔テープ(例えば、25重量%までの銀、残りは銅−亜鉛合金)、銀−酸化カドミウム充填銅めっき(例えば90重量%までの銀、純粋な銅めっき上の25重量%までの酸化カドミウム充填物)、銀およびタングステン含有ペレット(40〜45重量%の銀、残りはタングステンおよびいくらかの卑金属)を含む。最後の場合において、ペレットは、浸出溶液の作用にさらす前に粉末にした。
ある実施態様によれば、例えば、溶液が約55℃であるとき、銀および浸出溶液の相対的な量は、1リットルの溶液につき60gまでの銀であり得る。いくつかの実施態様によれば、銀のより大きい量が溶解される場合、硫酸銀の白い沈殿物が現れ得る。沈殿物を溶解するために、より多くの浸出溶液が加えられ、加熱され、撹拌され得る。いくつかの実施態様において、溶液の温度は、約55℃〜約100℃(例えば約55℃〜約80℃)である。
いくつかの実施態様において、スクラップ材料から銀の一部が溶解され、次いで浸出溶液内で(例えば、硫酸銀として)沈殿した後、追加の補助酸(例えば追加の硫酸)が浸出溶液に加えられ得る。補助的な硫酸の追加は、銀塩の形成によって消費された酸を補充するために用いることができる。したがって、いくつかのかかる実施態様において、溶解された銀が沈殿するため、硫酸が加えられるにつれ、スクラップ中の未溶解の金属の新しい部分が溶解され得る。かかるいくつかの実施態様において、浸出プロセスは、追加の補助酸が浸出溶液に添加されるのではなく、それよりもずっと長い連続期間の間、行われ得る。いくつかの実施態様において、固体銀塩(例えば硫酸銀)は、浸出溶液から、例えば濾過を介して分離し得る。
硫酸銀が形成される(例えば、硫酸が、補助酸として用いられるとき)いくつかの実施態様において、硫酸銀は、酸化銀を形成するために反応し得る。硫酸銀からの酸化銀の形成は、例えば、塩基(例えば水酸化ナトリウム)を銀の硫酸塩含有液体に加えることによって、成し遂げ得る。いくつかの実施態様において、酸化銀は、銀金属に変換し得る。酸化銀からの銀金属の形成は、例えば、精錬を経て成し遂げ得る。
いくつかの実施態様において、浸出溶液中の銀を含有する固体(例えば、硫酸銀などの銀の沈殿物)の形成は、銀を他の金属から分離する際に有益であり得る。例えば、いくつかの実施態様においては、スクラップ材料上のコーティングは、卑金属(例えば、銀に加えて)を含み得る。かかるいくつかの実施態様において、コーティングの卑金属は浸出溶液に溶解することがあり得、そして、銀は浸出溶液に少なくとも部分的に不溶性でもよい(そして、こうして、浸出溶液中に沈殿物を形成する)。かかるいくつかの実施態様において、銀が沈殿する一方で、卑金属(例えばカドミウム)は浸出溶液に溶解されるままであり得る。いくつかのかかる実施態様において、銀含有沈殿物は、例えば、濾過または他の任意の適切な固液分離プロセスを介して卑金属(例えばカドミウム)から、少なくとも部分的に分離され得る。かかるいくつかの実施態様において、銀は、実質的に純粋な形で回収され得る。
いくつかの実施態様において(例えば、電流が銀の除去の間、スクラップ材料によって輸送されるある実施態様において)、銀塩(例えば硫酸銀)は、最初に浸出溶液に(例えば、銀塩の飽和限界までの量において)包含され得る。いくつかの実施態様において、スクラップ材料および第二電極全体に印加される電圧は、例えば約5V以下にあるか、または約2V以下など、比較的低く保たれる。
かかるいくつかの実施態様において、銀は、第二電極(電気化学セルの陰極であり得る)に堆積される。かかるいくつかの実施態様において、スクラップ材料から溶解される銀は、第二電極に堆積される銀を補充する。いくつかの実施態様において、剥離プロセスの終了時に、銀の若干量は、浸出溶液において溶解されたままである。いくつかの実施態様において、当該プロセスの間、脱めっきされた銀は、第二電極から回収され得る。
ある実施態様(比較的大量の金が溶解されるある実施態様を含む)において、金の沈殿物(例えば暗褐色の金の沈殿物)は、浸出溶液に現れ得る。いくつかの実施態様において、沈殿物は、濾過またはその他の任意の適切な液固分離技術を使用して、浸出溶液から蓄積され、分離し得る。ある実施態様によれば、他のいかなる金属も金に加えて浸出溶液に溶解されない場合、剥離プロセスは比較的長い連続期間にわたって操作され得る。いくつかのかかる場合において、元の浸出溶液のいくらかが浸出溶液容器から漏れない限り、浸出溶液を補充することは必要とされない。
他の金属(例えば卑金属および/または銀)が浸出溶液中の金と共に溶解されるいくつかの実施態様において、浸出溶液に溶解される他の金属(例えば卑金属および/または銀)の濃度が浸出溶液の範囲内で、その飽和レベルを上回る前に、浸出溶液の希釈および固体の金の分離は実行され得る。かかるいくつかの実施態様において、非金の金属の不溶性塩と固体の金を混合することは回避されることができ、そして、それは金が精製される程度を強化することができる。
いくつかの実施態様において、溶液の再循環は、プロセスの速度を上げる。シャドウイングを防止するために、スクラップ部材は、戦略的に配置され得る。例えば、いくつかの実施態様において、スクラップ部材は、複数のラック上の1層に(重複せずに)置かれることができる。かかるいくつかの実施態様において、浸出溶液は、スクラップ部材周辺で循環することができる。かかる配置は、例えば、図1において例示される。図1において、スクラップ部材101は、浸出溶液を含有し得る容器103内に位置する。いくつかの実施態様において、トレイ102は、スクラップ部材101を支持するために用いる。いくつかの実施態様において、浸出溶液は、容器103を介して、例えば、入口104に、および出口105を介して浸出溶液を輸送することによって、循環し得る。
いくつかの実施態様において、スクラップ部材は容器に置かれることができ、当該部材は位置を変え、そして、陰になるゾーンは露出するように、浸出プロセスの途中で別の容器に充填され得る。かかる配置は、例えば、図2において例示される。図2において、スクラップ部材201は、第1容器202内に位置し、それは第2容器203内に位置する。いくつかの実施態様において、第1容器は、浸出溶液を(第2容器203から第1容器202に、および第1容器202から第2容器203へ)輸送し得る開口部を有し得る。いくつかの実施態様において、浸出溶液は、容器202および/または容器203を介して、例えば、入口204に出口205を介して浸出溶液を輸送することによって、循環し得る。
いくつかの実施態様において、スクラップ部材は、回転可能な容器(例えば大きな遅い回転バレル)に置かれ得る。かかるいくつかの実施態様において、浸出溶液を循環させる必要はほとんどないか、必要がない。例えば、回転容器は、任意の多くの市販のめっきバレルに対応し得る。かかるプロセスの例は、図3に示される。図3において、スクラップ部材301は、回転可能な容器302内に位置する。回転可能な容器302は、第2容器303内に位置し得る。
いくつかの実施態様において、回転可能な容器302は、浸出溶液を(第2容器303から回転可能な容器302へ、および回転可能な容器302から第2容器303へ)輸送し得る開口部を有し得る。いくつかの実施態様において、浸出溶液は、例えば、浸出溶液を第2容器303の入口へ、および/または出口を介して輸送することによって、容器302および/または容器303を介して、循環し得る。いくつかの実施態様において、回転可能な容器302は、第2容器303まで(例えば、矢印方向308に回転可能な容器302を動かすことによって)下げられ得る。いくつかの実施態様において、回転可能な容器302は、例えば矢印方向309に回転可能な容器302を動かすことによって、第2容器303から(例えば、スクラップ材料301から金および/または銀を溶解した後に)上がることができる。
スクラップ材料を収納することができる容器の種類の選択は、外観、および/または処理されているスクラップの種類の品質に依存し得る。
図7は、回転可能な容器(例えばバレル)がスクラップ材料を囲むために用いられる、浸出システムの典型的な概略図である。図7において、回転可能な容器703は、浸出容器701内に収納され、それは少なくとも部分的に浸出溶液702で満たされ得る。回転可能な容器は、容器701中の浸出溶液内で、少なくとも部分的に(例えば、完全に)沈め得る。スクラップ材料704は、回転可能な容器703に充填し得る。
いくつかの実施態様において、回転可能な容器は、電気的絶縁材料からできている。ある実施態様において、陽極リード線がスクラップ材料704と接触したままになるように、陽極リード線(例えばチタン・ロッド)は回転可能な容器703内に配置し得る。ある実施態様において、スクラップ材料がリード線と接触したままであるように、導電リード線は回転可能な容器に挿入されて(例えば、回転可能な容器の1または複数の側面から)、バレル内部で不安定なままである。
リード線は、(互いに接触し得る)スクラップ部材とのリード線の接触が、スクラップ材料を陽極として働かせるように、陽極に接続し得る。陰極706は、容器701内(例えば回転可能な容器703の外側)に配置され得る。いくつかの実施態様において、陰極706は、陰極706および回転可能な容器703の最短距離が、1メートル未満、10cm未満または1cm未満であるように、配置され得る。いくつかの実施態様において、電流源が陰極706およびスクラップ材料704(例えば、陽極リード線705を介して)と電気的接触をするように、電流源708(例えばDC源またはAC源)が構成され得る。
かかるいくつかの実施態様において、金および/または銀の溶解スクラップ材料からの溶解において援助するために、電流は、陽極および陰極に渡って適用され得る。いくつかの実施態様において、浸出容器701は、入口707Aおよび/または出口707Bを含む。入口707Aおよび出口707Bは、浸出反応器に対して浸出溶液および/または洗浄水を出し入れして循環させることを可能にし得る。
図8は、ある実施態様によれば、回転可能な容器がスクラップ材料を収納するために用いられる浸出システムの別の典型的な概略図である。図8において、回転可能な容器803は浸出容器801の内部に置かれ、そして、それは浸出溶液802で少なくとも部分的に満たされることができる。回転可能な容器は、容器801中の浸出溶液内に、少なくとも部分的に(例えば、完全に)沈められ得る。スクラップ材料804は、回転可能な容器803に充填され得る。陰極805は、容器801内(例えば回転可能な容器803の外側)に配置され得る。いくつかの実施態様において、陰極805および回転可能な容器803の最短距離が1メートル未満、10cm未満または1cm未満であるように、陰極805は配置され得る。
いくつかの実施態様において、電流源808(例えばDC源またはAC源)は、それが陰極805およびスクラップ材料804と電気的接触をするように構成され得る。かかるいくつかの実施態様において、回転可能な容器803は、導電性材料を含み得る。例えば、回転可能な容器803は、導電性材料(例えば防食導電材料)でできていることがあり得、および/または回転可能な容器803は導電性ライニング/挿入物(例えば、防食導電材料でできている)を含有し得る。
ある実施態様において、回転可能な容器803は、電流源の陽極に接続され、そして、回転可能な容器は、それ自身で陽極の一部として働き得る。電流は、少なくとも回転可能な容器の一部が作られる導電性材料を介して、回転可能な容器内のスクラップ材料に輸送され得る。かかるいくつかの実施態様において、電流は、スクラップ材料からの金および/または銀の溶解において援助するために、陽極および陰極に渡って適用され得る。いくつかの実施態様において、容器801は、806A入口および/または出口806Bを含む。入口806Aおよび出口806Bは、浸出反応器に対して浸出溶液および/または洗浄液体を出し入れして循環させることを可能にする。
ある実施態様によれば、図9は、回転可能な容器がスクラップ材料を収納するために用いる浸出システムの別の典型的な概略図である。図9において、回転可能な容器904は、容器901内部に置かれ、そして、それは少なくとも部分的に浸出溶液903で充填され得る。回転可能な容器は、容器901の浸出溶液内で、少なくとも部分的に(例えば、完全に)沈め得る。スクラップ材料905は、回転可能な容器904に充填され得る。いくつかのかかる実施態様において、容器901は、導電性材料を含み得る。
例えば、容器901は導電性材料(例えば防食導電材料)からできていることがあり得、および/または容器901は、導電ライニング/挿入物(例えば、防食導電材料でできている)を含有し得る。いくつかの実施態様において、容器901は電流源の陰極に接続され得、そして、容器901は、それ自身で陰極の一部として働き得る。同時に、容器901は、浸出溶液を含有し得る。いくつかの実施態様において、陰極プレート902は、容器901内部(例えば回転可能な容器904の外側)に配置され得る。
例えば、陰極プレート902は、容器901の内面に取り付けられ得る。陰極プレート902は、陰極表面積を増加させることができる。いくつかのかかる実施態様において、陰極プレート902は、陰極プレート902および回転可能な容器904の最短距離が1メートル未満、10cm未満または1cm未満であるように、配置され得る。いくつかのかかる実施態様において、回転可能な容器904は、導電性材料を含み得る。例えば、回転可能な容器904は導電性材料(例えば防食導電材料)でできていることがあり得、および/または、回転可能な容器904は導電ライニング/挿入物(例えば、防食導電材料でできている)を含有し得る。
ある実施態様において、回転可能な容器904は、電流源の陽極に接続され、そして、回転可能な容器はそれ自身で、陽極の一部として働き得る。電流は、少なくとも一部の回転可能な容器が作られる導電性材料を介して、回転可能な容器内でスクラップ材料に輸送され得る。いくつかの実施態様において、それが陰極プレート902およびスクラップ材料905で電気的接触をするように、電流源(例えばDC源またはAC源)は構成され得る。いくつかのかかる実施態様において、電流は、スクラップ材料から金および/または銀の溶解において援助するために、陽極および陰極に渡って適用され得る。いくつかの実施態様において、浸出容器901は、906A入口および/または出口906Bを含む。入口906Aおよび出口906Bは、浸出反応器に対して浸出溶液および/または洗浄液体を出し入れして循環させることを可能にする。
いくつかの実施態様において、回転可能な容器は、開口部(例えば穿孔)をその壁に含有し得る。かかる開口部を含有することによって、浸出流体は、浸出プロセスの間、回転可能な容器(そして、場合によっては、内部で循環され得る)へ、およびそれから輸送され得る。
銀の濃度が閾値まで上昇して、一定のままのときに、浸出溶液は飽和された(銀で充填された)とみなされる。いくつかの実施態様において、選択的な銀の電極は、溶液の銀の濃度をモニターするために使用され得る。加えて、一旦溶液が銀(おそらく、卑金属のいくらかの少ない浸出のために、わずかに変化している)で飽和されたならば、下記のパラメータはほとんど(または全く)変化しないので、溶液の導電率および/または溶液の比重は、制御パラメータとして使用され得る。
浸出プロセスの終わりは、例えば、銀のコーティングが目に見えて除去されるときなどの瞬間に観察によって決定されることもあり得る。いくつかの実施態様において、銀が銀塩の形態で蓄積されるとき、溶液は溶解された卑金属イオンの濃度が閾値まで上昇して、実質的に一定のままのときに、飽和するとみなされる。いくつかの実施態様において、選択的なカドミウム電極は、溶液のカドミウムの濃度をモニターするために使用され得る。浸出プロセスを終えた後に、回転可能な容器は、洗浄水に浸漬され得る。洗浄され、脱めっきされた部材は、その後プロセスから除去され得る。
浸出溶液は、上で詳述する任意の成分を含有し得る。例えば、一組の実施態様において、浸出溶液は、90重量%の98重量%の硫酸および10重量%の68重量%の硝酸を含む。浸出溶液内の比較的少量の水は、銅、亜鉛および/または他の卑金属が銀めっきの溶解の間に溶解しないであろうことを確かにし得る。溶解された銀は、以下の通り、硝酸銀を形成し得る:
硝酸銀は、硫酸銀を形成するために化学的に反応し得、および溶液中に蓄積され得る。一般的に、水のこの溶液への添加は、しばしばNO化合物の激しい形成を伴うので、回避されなければならない。溶液のいくらかの蒸発が発生した場合、硝酸の添加がされ得る。
二酸化窒素は水に溶解し、空気中から酸素を消費して、ガス形成は観察されない:
硝酸銀は、硫酸と相互作用することができ、硫酸銀として、浸出溶液中に蓄積され得る。硝酸は、銀の新しい部分を溶解するために遊離され得る:
浸出溶液が高い酸性であるので、ある実施態様によれば、閉じた浸出反応器中のプロセスを実行することは有利であり得る。
図4は、操作の典型的なシーケンスを概説している概略図である。図4において、浸出溶液は成分を別々の浸出溶液調製容器401中で混合することによって調製され、そこにおいて、溶液は温度まで加熱される。スクラップは回転ドラム内で配置され、それは浸出タンク402へ挿入される。浸出タンクのカバーは閉じられ、そして、浸出溶液はタンク401からタンク402へポンプで汲み入れられる。ある実施態様によれば、バレルはその後回転することができ、そして、浸出プロセスが始まり得る。
浸出溶液のサンプルは、溶液の銀濃度、導電率および/または比重をモニターするために採取し得る。浸出プロセスが終わるときに、充填した浸出溶液は更なる処理のために次のタンク404に排出/ポンプ圧送され得る。スクラップは、任意に浸出溶液の新しい部分と接触するようにされ得、残留する銀の少量を取り除くために短い期間(例えば2〜3分)浸出にさらされ得る。
このプロセスを終えた後に、わずかに充填した浸出溶液は、タンクからポンプで汲み上げられ得、次の浸出サイクルのために保持され得る。タンクを開けずに、タンクはDI洗浄水で満たされることができ、そして、バレルはスクラップ部材を洗浄するために、何回かの回転をし得る。洗浄後に、洗浄水は、タンクからポンプで汲み上げられることができ、直接洗浄水405のセメンテーションに送られ得る。洗浄後に、タンクはDI洗浄水の新しい部分で満たされ得、それは洗浄水槽403に保存され得る。
浸出タンクのカバーはその後開蓋され得、そして、洗浄されたスクラップ部材は取り出し得る。その後、スクラップの新しい部分は、ドラムに充填され得、タンクに挿入され得、カバーされ得る。わずかに充填した浸出溶液は、それからスクラップと接触するようにされ得る。浸出が終わると、材料はタンク403からの洗浄水で洗浄され得、それはその後セメンテーションプロセスに送られ得る。タンクは、その後再度、新しいDI水で洗浄され得、それは、その後洗浄水槽などに保存され得る。
一般的に、浸出時間は、めっきの厚みに依存して、5分〜60分間をかけ得る。第2浸出段階は、いくつかの実施態様において2〜3分であり得る。いくつかの実施態様において、各洗浄プロセスは2〜3分かかる。
充填された浸出溶液は、プロセスの次のこととして、DI水で希釈され得る。ある実施態様において、浸出溶液に対するDI水の比率が、約5:1から約20:1までであり得る。いくつかの実施態様において、浸出溶液に対するDI水の比率が、約10:1から約20:1までであり得る。希釈は、充填された浸出溶液の少しの部分を水の全量に加えることによって、非常に慎重に完遂され得る。いくつかの実施態様において、混合流体は、直ちに、および激しく撹拌される。かかる方法で進行することによって、NO化合物の形成は、回避され得る。ある実施態様によれば、結果として生じる溶液は、酸性pH(例えばpH=−0.05)で温かい(例えば約40℃)。いくつかの実施態様において、冷水および/または氷は、流体の温度を低下させるために使用し得る。
希釈の後、浸出溶液は、セメンテーション反応器に送られ得る。ある実施態様において、尿素が、希釈された浸出溶液に加えられ得る。ある態様において、尿素は、浸出プロセスの後に残り得る、使っていない硝酸を中和するために添加し得る。ある実施態様において、実質的にファジング(fuzzing)が止まるまで、尿素は希釈された浸出溶液に添加される。セメンテーション反応器において、浸出溶液は、純粋な銅のスクラップ片と接触したままにされ得る。
ある実施態様によれば、銅とのセメンテーションは金属銀を回収する有利な方法であり得る。何故ならば、それは銀のために実施し、良好な選択性を提供することは単純だからである。また、スクラップ銅は、一般的に、容易に入手できる。全反応は、以下の通りである:
溶液を撹拌することは、プロセスを加速し得る。一般的に、銀のスポンジは溶液中に現れ、そして、いくらかの銅は溶解されるであろう。いくつかの実施態様において、銅片は、一般的に、スポンジ銀の簡単な分離を保証するのに十分大きい。式4によれば、回収された銀の各部は、重量で銅の約0.3部を要する。
いくつかのかかる実施態様において、銅のいくらかの溶解が、硝酸の存在のため発生するが、銅の消費が一般的に回収された銀の重量の約1/3であると実験的に確立された。溶液の銀の濃度が実質的にゼロ(例えば、塩化物イオン試験を使用して決定され得る)まで低下するときに、セメンテーションは一般的に、完全である。銀のスポンジは溶液から濾過され得、銅のイオンの汚染を取り除くためにDI水できれいにされ、棒に溶融され得る。銅でのセメンテーションは、98〜99重量%の比較的純粋な銀を一般的に生産するであろう。
図11は、スクラップ銅が銀金属を銀含有溶液から製造するために使用する典型的なセメンテーションプロセスの概略図である。
同じセメンテーションプロセスは、使われた洗浄水から溶解された銀を回収するために使用することもできる。洗浄水が低酸性なので、使われた洗浄水中の銅の量は一般的に、主要プロセスからの液体中の銅の量よりも少ない。
代わりに、洗浄水は、残留する銀イオンを捕獲するために、イオン交換樹脂を含有する充填塔を介して汲み出され得る。
セメンテーションの後、溶解された銅およびいくらかの少ない卑金属が最初にスクラップ材料中に存在する場合、溶液は一般的に、それらを含有する。使われた溶液は、廃水処理に送られ得る。それが金属的形態の銅を回収するのが好ましい場合、それは鉄、亜鉛、アルミニウムなどの任意の他のスクラップ金属を使用して結合され得る。
ある実施態様において、銀は、銀および酸化カドミウム(CdO)を含むスクラップ材料から回収され得る。材料が、処理されたサンプルにおいては比較的厚かったAg−CdOコーティングを含む場合、陽極の剥離を使用して反応速度を上げることは有利であり得る。スクラップ材料が陽極として使用し得、そして、ステンレス鋼ロッド(または他の導電材料)が陰極として使用され得る。電極は電力供給に接続されることができ、そして、電流が適用され得る。
コーティングの溶解が終わると、電流はゼロまたはその近くまで低下するであろう。場合によっては、NO化合物の形成に至り得る溶液の過熱を回避するために、適度なアンペア数を使用することは好ましい。図1〜3に示されるセットアップ構成は、すべてこのプロセスにおいて使用され得る。
かかる場合、ラック、容器/反応器、および/または回転可能な容器が、電力供給に接続することができ、陽極として使用され得る。バレル内部の陽極の棒が処理した材料と電気的接触したままであるように構成され得るので、回転可能な容器(例えば、めっき操作のために通常使われる、めっきバレルの形態で)は、このプロセスの電極として使用され得る。
いくつかのかかる実施態様において、充填された浸出溶液は、溶解されたカドミウムと同様に銀を含有するであろう。銅とのセメンテーションは、溶液から銀を選択的に除去することができる。使われた溶液が廃水処理に送られる前に、カドミウムを回収することが望まれるいくつかのケースにおいて、カドミウムおよび/または銅が結合して、それらの金属形態で回収される、第2のセメンテーション操作が実行され得る。カドミウムおよび/または銅は、例えばスクラップ亜鉛、鉄および/またはアルミニウム上に結合され得る。
例えば、Znとのカドミウムのセメンテーションは、以下の通りに発生し得る:
別の例としてZnとの銅のセメンテーションは、以下の通りに発生し得る:
銅およびカドミウムの両方が存在するいくつかの例において、銅は、カドミウムの前に溶液から移され得る。このように、このプロセスは、銅およびカドミウムの別々の回収のために使用され得る。かかるいくつかの実施態様において、溶液の銅の濃度は、モニター(例えば、連続的にモニター)される。
かかるいくつかの実施態様において、一旦銅の濃度が実質的にゼロまで低下すると、銅金属は任意の適切な固体液体分離技術によって溶液から分離され得る。かかるいくつかの実施態様において、溶液は亜鉛と接触し続け、そして、カドミウムはその後結合され得る(そして、ある実施態様によれば、回収される)。
銅および/またはカドミウムのセメンテーションは、例えば、撹拌した槽において、着脱可能な亜鉛ライナーで、スクラップ亜鉛片上に、または、任意の他の適切な方法を介しても達成され得る。
次に、金および銀含有スクラップ材料からの金および銀の回収のための例示的プロセスについて説明する。この例示的プロセスにおいて、金および銀は、別々に回収される。このプロセスおよび銀回収のための上記の方法には2つの主な違いがある。第1に、陽極の剥離が採用される。第2に、希釈の後、溶液は、固体の金の金属の微粒子を除去するために濾過される。こうして、以下に記載した例示的プロセスは、以下の4つの主な段階を含む:陽極の溶解−希釈−金粉の濾過−銀のセメンテーション。
この方法を使用する実験において処理された部材は、純金が充填されたスクラップ、金および銀充填スクラップ、および金めっき銅ワイヤを含有する。図5は、金および銀を含有するスクラップを処理するために用いられる例示的プロセスの概略図である。当該プロセスは、銀−カドミウムを含んでいるスクラップのために記載されている上記と、いくつかを追加しているが、類似している。金および銀含有スクラップ材料は、ラック上、バスケット、または回転可能な容器(バレルなど)502中に置かれることができ、陽極として使用され得る。ステンレス鋼棒(またはその他の導電材料)は、陰極として使用され得る。
電流は、金および銀の溶解において援助するために、陽極および陰極に渡って適用され得る。一般的に、一旦銀および金を溶かすプロセスが完了すると、電流はゼロまたはその近くまで低下する。金、銀および少ない量の卑金属は、溶液に溶解され得る。溶液が飽和したとみなされ得る瞬間は、導電率および/または溶液の比重を測定することによって決定され得る。飽和は、剥離されたスクラップ材料から金および銀の除去を観察することによって検出され得る。
上記の銀のプロセスで使用される浸出溶液も、金を酸化して、溶解することができる。金が溶解される場合において、電気の力(陽極ストリッピング)が使用される場合、プロセスが実行される速度は増加し得る。このように、本明細書の何処においても記載される強い酸性液体は、スクラップ材料から銀、金および/または銀および金の組み合わせを溶解するために使用し得る。
いかなる特定の理論にも束縛されることを望まずに、金および銀の溶解は、以下の通りに起こり得る。剥離液が硝酸および硫酸を含むときに、硝酸は硫酸上の塩基として作用して、ニトロニウム陽イオンNO を形成する
ニトロニウムイオンNO の形成は、プロトンのHNOへの追加を介して以下の通り発生し得る:
ニトロニウム陽イオンは、金を酸化することができる:
硝酸は、以下の式によって平衡に溶液中に存在する:
水が過剰に加えられるとき、式9は硝酸側へシフトされ、NO イオンは溶液にもはや存在せず、そして、金は金属形態で沈殿する。
こうして、ある実施態様で、プロセスの第二段階は、式4の溶液の希釈である。そして、それは銀のプロセスのために上記したように達成され得る。希釈の間、非常に細かな金のダストが、溶液中に形成され得る。金のダストは、細かな黒/深紫の粒子の外観を有し得る。一般的に実質的に、溶解された金のすべては、溶液から沈殿し得、これにより希釈された溶液が追加の溶解された金のいかなる実質的な量も含まない。図10は、金が水を使用して金含有溶液から沈殿する、例示的プロセスを示している概略図である。金の粉は、溶液から濾過され、回収され得る。濾過した金は、DI水によって洗浄され得、棒に溶融され得る。
残留する浸出溶液は、銀および、場合によっては、若干量のいくつかの卑金属を含有する。銀の選択的な回収のために、銅505とのセメンテーションが、使用され得る(それは、銀回収プロセスのために上記と同じ方法であり得る)。結果として生じる銀のスポンジは、洗浄されることができ、溶融し得る。使われた浸出溶液は、廃棄されることができ、および/または廃水として処理され得る。
容器506の使われた洗浄水は純金粉を含有し得、そして、それは金を回収するためにろ過され得る。残る洗浄水は若干の溶解された銀を含有し、それは、銀回収プロセスのために上記の通り、槽507の純銅とセメンテーションによって回収され得る。
以下の例は、本発明のある実施態様を例示することを意図するが、本発明のすべての範囲を例示しない。
例1
この例は、銅−亜鉛合金でできているテープ上の厚い銀めっきを含有するスクラップ材料から、銀の除去を記載する。テープの両側は、SPECTROSCOUT XRF(蛍光X線)Analyzer(AMETEK社製)によって分析された。テープの銀めっきされた側がほぼ純銀によってカバーされるとわかった。そして、以下の組成を有した:
Ag=99.5±0.5重量%、
Zn=0.41±0.05重量%、
Cu=0.043±0.032重量%。
非めっきの側は、以下の組成を有する銅−亜鉛合金と確認された:
Cu=62.2±0.4重量%、
Zn=37.8±0.4重量%。
5インチの長さを有するプレートは、切り離された。それ(長さ2.2インチ)の一方は、浸出溶液に浸漬された。浸出溶液は、85mlの濃硫酸(Fisher Sci.によって95.0〜98.0重量%と証明された)および15mlの濃硝酸(Fisher Sci.によって68.0〜70.0重量%と証明された)から成っていた。濃硝酸(70.0重量%)で最も高い可能な濃度およびその密度(1.41g/mL)を考慮して、硫酸(98.0重量%)の最も高い濃度およびその密度(1.84g/mL)も同様に考慮して、この溶液の純粋な硝酸の濃度は、8.34重量%と等しく、純粋な硫酸の濃度は、86.33重量%であり、そして、水の濃度は5.34重量%であった。
溶液は、60℃まで加熱されて、マグネチックスターラで撹拌された。銀めっきのサンプルは20分間、剥離液に放置され、そして、処理した部分のサンプルの色は黄色に変化し、それは非めっきの、テープの銅−亜鉛合金側のものの色であった。剥離液は、色は変化しなくて、もう少し不透明になった。青い色がなく、それは(望ましくないであろう)浸出溶液の銅の溶解の信号となった。実験はさらに5分間続けられ、そして、サンプルは溶液から除去された。
サンプルは、それから脱イオン(DI)水に浸漬され、洗浄されて、乾燥された。剥離された側は、XRFによって分析され、以下の金属パーセンテージを示した:
Cu=61.6±0.3重量%、
Zn=38.3±0.3重量%。
銀は、検出されなかった。銅−亜鉛合金の腐食の視覚的兆候はなかった。浸出溶液より10倍多かったDI水の体積は、ビーカーにおいて調製され、300回転/分でマグネチックスターラによって撹拌された。溶解された銀を含有する浸出溶液はDI水が少しずつ慎重に加えられ、そして、結果として生じる溶液は、それぞれ少量を追加した後、激しく撹拌された。茶色のNOの形成は、観察されなかった。希釈が終わるとすぐに、尿素は、シューという音(fizzing)が最早観察されなくなるまで、希釈された溶液に加えられた。スクラップ銅金属は溶液に浸漬され、そして、銀のセメンテーションは実質的に直ちに始まった。
2時間後に、塩化物イオン試験は軽い不透明さだけを示し、それは、ほとんどすべての銀イオンが溶液から移されたことを意味する。溶液は一昼夜放置され、セメンテーションプロセスが完了し得た。その後、粉末状の銀金属は、溶液から濾過され、乾燥して、ホウ砂と混合され、1050℃で灰化炉AF1(Vecstar)のナゲットに溶融した。ナゲットの重量は、1.283gであった。比較するために、剥離されたサンプルの長さと同じ長さのプレートは、最初のサンプル材料から切り取られ、秤量された(4.801gの重量を有する)。
サンプルがめっきと同じ密度を有すると推測され、回収された銀の重量フラクションは26.7重量%であるだろう。そして、それは非常に重いめっきを表す。続いて、プレートの剥離された部分は切り離され、任意の非剥離銀の値をも検出するために、50体積%の硝酸溶液に完全に溶解された;結果として生じる溶液は、ICP―OES(SPECTRO ARCOS EOP、AMETEK社製)(誘導結合高周波プラズマ質量分析)によって分析された。溶液において測定される銀の量は0.748mgで、それは回収された銀のナゲットの重量のわずか0.06重量%を表す。そして、プロセス中の実質的にすべての銀が脱めっきされ、回収されたことを意味する。
この種の材料の銀含有量を算出するために、2.382gの重さの別のサンプルが調製され、完全に50体積%の濃硝酸および50%のDI水を含有する浸出溶液に溶解された。溶液のサンプルはICPによって分析されて、溶液の41mlに溶解された銀が0.594gであり、すなわち、サンプルの銀含有量の24.94重量%の結果となり、それは26.7%の剥離値に近い。これは、この例で記載されている方法に使用しているサンプルから剥離された銀の量が、実質的にもとのサンプルの銀のすべての量に対応することを証明した。
比較するために、実験は、同一材料の同じサンプル寸法で繰り返された;唯一の違いは、浸出溶液が225mlの濃硫酸および75mlの濃硝酸から成っていたということであった。濃硝酸(70.0重量%)の最も高い可能な濃度およびその密度(1.42g/mL)を考慮して、硫酸(98.0重量%)の最も高い濃度およびその密度(1.84g/mL)も同様に考慮して、この溶液の純粋な硝酸溶液の濃度は14.24重量%に等しく、純粋な硫酸の濃度は78.06重量%に等しく、水の濃度は7.70重量%であった。
サンプルが浸出溶液に浸漬されるとすぐに、大量の茶色のNOが発生し、溶液の色は青に変化し、それは銅のイオンの形成の特徴である。これは、浸出溶液中の硝酸の上昇する濃度は、卑金属基板の大々的な溶解を示し、貴金属の選択的回収のためには望ましくない結果であることを証明した。
例2
この例は、金の充填されたワイヤからの金の除去を示す。金の充填されたワイヤの2つの片が調製され、秤量され、そして、それらの表面はXRFによって分析された。第1のワイヤの質量は2.163gであり、そして、以下の金属がその表面に検出された:
Au=95.6±0.6重量%、
Fe=1.74±0.11重量%、
Cu=1.26±0.06重量%、
Co=0.81±0.07重量%、
Ni=0.56±0.08重量%。
第二の片は、3.279gの重さで、以下からなるめっきを有していた;
Au=81.0±0.6重量%、
Cu=13.9±0.2重量%、
Ni=4.80±0.11重量%、
Fe=0.24±0.08重量%。
サンプルは、直流調整電力供給(BK Precision 1621A)の陽極に次々と取り付けられ、そして、それらは陽極として使われた。26.2×3.1×0.3cmの寸法を有する196.4gの重さのステンレス鋼電極は、陰極に接続していて、陰極として働いた。両方の電極は、垂直にビーカー中に設置され、壁にプラスチック・クリッパーで留められた。1.5cmの撹拌子は、200回転数/分でビーカーの中央で回転された。
ビーカーは、95mlの濃硫酸および5mlの濃硝酸からなる浸出溶液を含有していた。濃硝酸(70.0重量%)の最高の可能な濃度およびその密度(1.41g/mL)を考慮し、同様に硫酸(98.0重量%)の最高の可能な濃度およびその密度(1.84g/mL)を考慮し、浸出溶液は:
硫酸−94.2重量%
硝酸−2.71重量%
および水−3.09重量%
を含有していた。
第1の浸出の間、ワニ口クリップに取り付けられたワイヤの部分が溶液の表面より上にあったので、金の充填されたワイヤは溶液に完全に浸漬されなかった。サンプルの一方の側が脱めっきされたとき、ワイヤは処理された側によって回転され、取り付けられ、そして、未処理の側は溶液に浸漬された。第1のサンプルの初期の電流パラメータは、定電圧モードで1.2Aおよび5.8Vであった。実験の間に、電流は減少し、そして、溶液は次第に黄色になった。剥離プロセスの終わりに、電流は0.01Aに低下し、そして、実験は中止された。総プロセスに、4.2分がかかった。
サンプルは溶液から取り除かれ、DI水によって洗われ、乾燥され、そして、剥離されない貴金属を検出するために、存在する場合、その表面はXRFによって分析された。分析は、以下の結果を与えた:
Cu=99.2±0.4重量%、
Fe=0.50±0.08重量%、
Sb=0.23±0.11重量%、
Co=0.039±0.030重量%。
類似の処理は第2のワイヤで行われ、そして、その脱めっきされた表面は以下の組成を有した:
Cu=99.1±0.2重量%、
Sb=0.75±0.09重量%。
結果は、すべての金がサンプルの表面から剥離されたことを確認する。続いて、剥離液は、浸出溶液より10倍多い量のDI水と混合された;浸出溶液は、少量ずつ、水に加えられ、激しく撹拌された。
黒い粉末粒子は、希釈された溶液に現れた。まず、粒子は非常に細い、かたまりになって、時間とともにより大きくなった。溶液は素早く容器に移され、そして、それは0.45マイクロメートル未満のポアサイズを有する減圧濾過装置およびセルロース濾紙を使用して濾過された。回収された黒い固体は、ホウ砂と混合され、1150℃で炉において溶融された。結果として生じる金のナゲットの重量は0.1609gであり、そして、それは無処理サンプルの2.96重量%に対応する。
ナゲットの表面はXRFによって分析され、そして、以下の元素組成を示した:
Au=94.7±0.3重量%、
Cu=3.30±0.04重量%、
Ni=2.0±0.04重量%
それは、金が高純度である証拠である。
例3
この例は、硝酸の様々な濃度を有する浸出溶液が銀めっきされた細工物から銀を除去するために使用された実験を記載する。平坦な銀めっきの細工物の一片は概ね同じサイズのいくつかの片に切り分けられ、そして、各片は秤量され、XRFによって分析された。この材料の典型的元素組成は、以下の通りだった:
Cu=61.7±0.5重量%、
Zn=30.4±0.4重量%、
Ag=4.90±0.30重量%、
Ni=3.00±0.13重量%。
15.5×1.1×0.3cmの寸法を有するステンレス鋼片が陰極として用いられ、そして、銀めっきの細工物の各片が陽極として使用された。陰極および陽極は、直流調整電力供給(BK Precision 1621A)の対応する極に接続されていた。浸出溶液は調製され、それは75mlの濃硫酸および第1の実験の0.1mlから最後の実験(下記の表1を参照)の20mlまで変化した体積の硝酸から成っていた。浸出溶液は、200mlのビーカーに注入されて、マグネチックスターラによって撹拌された。溶液は60℃まで加熱され、そして、この温度は実験の間に一定に保たれた。
各実験の始めに、最大の電流(0.09A)が定電圧モードで確立され、そして、開始の電流および開始の電圧(2.9V)の両方はすべての実験に対して同じ値を有した。毎回、電流が0.01Aに低下するとすぐに、脱めっきプロセスは中止された。サンプルの残りの片は、その後溶液から取り除かれ、DI水によって洗われ、乾燥して、秤量された。サンプルの表面は、XRFによって分析された。
硝酸(0.07重量%)の最も低い濃度において、すべての銀は、電流が0.01Aに低下したときにサンプルから除去された。銀の同じ完全な除去は、以下の実験のすべてにおいて成し遂げられた。電流がゼロまで低下するのに要する時間は、モニターされた。
脱めっきされた部材の表面は、XRFによって分析され、銅−亜鉛合金であることが示された:
Cu=64.9±0.4重量%、
Zn=35.1±0.4重量%。
10.87重量%に等しい硝酸の濃度において、無色の煙霧の強い放出が始まり、そして、煙霧の強度は11.88%で増加した。硝酸の10.87重量%で、すべての以前のケースのように、実験は2.9Vおよび0.09Aで始まり、しかし、低下する代わりに、電流は最初の1分間で、最高0.22Aまで増加され、その後にだけ低下し始めた。硝酸の濃度がより低いときの場合に比べて、処理時間は増加した。
11.88重量%で、電流の増加の現象は、繰り返された;それは、処理の最初の1.15分の間に0.22Aまで増加され、その後減少した。脱めっきプロセスに7.23分がかかり、そして、それはそのプロセスが硝酸の低い濃度でかかったときよりも、3.5〜4.5倍長い。高電流および長い処理時間は、エネルギーの消費の急増を意味する。そして、それは90℃まで溶液の温度の増加に結果としてなり、そして、それは煙霧のさらにより高い放出を引き起こした。これらの実験の結果は、表1に示される。
例4
この例は、硝酸の変化する濃度を有する浸出溶液が、金めっきの銅ワイヤから金を除去するために用いられた実験を記載する。金めっきの銅ワイヤ片は概ね同じ長さおよび重量の区分に切り分けられ、そして、片は各脱めっきプロセスの前後でXRFによって分析された。
脱めっきの前のワイヤのXRF分析の例は、下で示される:
Au=38.2±0.7重量%、
Ni=36.5±0.4重量%、
Cu=24.9±0.3重量%、
Fe=0.21±0.10重量%。
実験は、例3にて記載されたように、繰り返された。第1の実験において、すべての金はワイヤから除去され、XRF分析によって確認された。浸出溶液の硝酸濃度が増加したので、すべての金は常に処理サンプルから除去され、しかし、サンプルのパーセンテージ重量損失は連続的に増加した。10.87重量%の硝酸濃度で、無色の煙霧の激しい発生が観察され、それは、かかる高レベルの硝酸を使用して実験することを困難にした。
第1のサンプルのパーセンテージ重量損失と比較して、11.88重量%まで硝酸の濃度を上昇させることは、ほぼ3倍のパーセンテージ重量損失を導いた。加えて、酸の煙霧は非常に重くなり、処理の時間がほぼ2倍になった;こうして、硝酸濃度のさらなる増加は、止められた。これらの実験の結果は、表2にまとめられる。
例5
例4において使用されたものと類似する金めっきの銅ワイヤ片が、調製され、秤量された(0.6274g)。60mlの濃硫酸は60℃まで加熱され、そして、二酸化マンガン(0.427g)の測られた量が撹拌によってそれに加えられた。溶液は20分間撹拌され、そして、その後加熱から取り外されて、一昼夜放置された。ガス放出は、検出されなかった。その翌日、溶液は、濃い薔薇色および若干の未反応/未溶解の黒い粉を有していた。溶液が、電解プロセスに用いられ、金めっきのワイヤが陽極として働き、ステンレス鋼の一片が陰極として働いた(例4と同じように)。電力供給がオンにされると、0.12Aの電流および3.2Vの電圧が定電圧モードで電極に適用された。
電流は減少し始めた、そして、それが0.04Aに達したときに、電圧は12.3Aに増加し、そして、電流を増加させ、より速く材料に脱めっきした。その後直ぐに、電流は、0.01Aに低下した。総処理時間は、5.07分であった。電解プロセスの間、ガスの激しい放出が観察された。そして、それは、硫酸および硝酸の混合物の脱めっき手順のために典型的ガスの放出よりも、ずっと激しかった。いかなる特定の理論にも束縛されることを望まずに、熱濃硫酸でMnOの反応において遊離される酸素が金の溶解の原因となると考えられる。
脱めっきされたワイヤが溶液から取り除かれ、洗浄されて、乾燥されて、秤量され(0.6198g)、およびXRFによって分析された。失われた重量は、ワイヤの最初の重量の1.21%に対応した。XRF分析の結果は:
Cu=96.9±0.5重量%、
Ni=3.03±0.08重量%
であった。
これは、金がワイヤの表面から除去されたことを示した。
例6
ペレットを含有する銀−タングステンのサンプルが調製された。ペレットは異なる銀/タングステン重量比率を有し、また、ペレットの表面と中心との間で変化し、しかし、一般的に、ペレットは銀金属約50重量%およびタングステン含有材料(タングステン金属または炭化タングステン)50重量%を含有していた。ペレットの表面上の銀の濃度は、一般的に、50重量%に等しいか、それより高かったが、ペレットの中央において、銀の濃度は、5〜8重量%と低く、残りはタングステンであった。
テストされたペレットが予備的なサイズ減少なしに浸出溶液と接触するようにされる場合、ペレットの中心に含有される銀は浸出溶液に到達不可で、それ故、失われるであろう。この状況を回避するために、材料を含有する銀−タングステンのサンプルは、2mm未満のサイズを有する粒子に細かく切断された。粉のランダムに採取されたサンプルのXRF分析は、以下の結果を与えた:
W=59.4±0.8重量%、
Ag=37.7±0.8重量%、
Fe=0.52±0.11重量%、
Cu=0.21±0.11重量%。
125.31gの重さのこの粉のサンプルは、1250mlの濃硫酸および250mlの濃硝酸を含有する浸出溶液と混合して、300rpmの撹拌で60℃で1時間反応させた。酸の密度を考慮して、溶液の成分の重量パーセンテージは:
硫酸−84.98重量%
硝酸−9.3重量%
および水−5.72重量%
であった。
溶液は黒い粉の色を呈し、それは銀の溶解によって遊離されていた。プロセス終了時、溶液は浸出溶液の量より5倍多いDI水の体積に追加され、一度に小さい部分を追加して、激しい撹拌を使用した。その後、粉は、移動され、Whatman Grade 52紙フィルター上の真空濾過を使用して、溶液から分離された。回収された粉は、乾燥され、XRFによって分析され、殆ど純粋なタングステンであると測定された:
W=96.1±0.6重量%、
Ag=0.22±0.08重量%。
残りの3〜4%は最も炭素系と見られ(なぜならば、炭素はXRFによって検出されることができないので)、そして、分析された材料はしたがって、炭化タングステンであった。タングステン材料は、黒い粉のように見えた。回収された粉の重量は、62.416gであった。
固体がない浸出溶液は、溶解された銀を含有していた。過剰の10N NaOH溶液が浸出溶液に加えられ(一度にごく一部を混合する)、酸化銀の濃灰色の沈殿物を現出させた。NaOHの追加は、塩化物イオン試験まで続けられ(溶液の滴下時に行われ)、不透明を示さなかった。酸化銀の粉は、真空濾過器を使用して溶液から濾別され、乾燥され、ホウ砂と混ざって、1050℃で炉に溶融された。回収された銀ナゲットの純度は、XRFによって分析された:
Ag=99.8±0.2重量%、
Zn=0.11±0.05重量%、
Cu=0.08±0.042重量%。
その重量は、62.040gであった。実験の結果は、表3に表される。
比較のために、粉末状のペレットの同量が濃硝酸の50体積%および残りはDI水を含有する溶液と混合された。溶液は、300rpmで3時間撹拌したままにし、60℃まで加熱された。茶色のNOの蓄積が、観察された。実験の間、蒸発損失は、新たな浸出溶液の追加で補充された。固体フラクションは色をカナリア・グリーンに変え、それは三酸化タングステン(WO)の特徴的な色である。3時間後に、固体フラクションの小サンプルは、ビーカーから取り除かれ、DI水で洗浄されて、乾燥され、XRFによって分析された。サンプルは、19重量%の銀を含有していた。
サンプルの浸出を、さらに3時間続けた。その後、溶液は、2体積分のDI水で希釈されて、真空濾過器を使用して濾過された。カナリア・グリーンの粉は、回収されて、DI水で洗浄されて、乾燥され、XRFによって分析された:
W=90.0±1.2重量%、
Ag=4.82±0.38重量%、
Fe=1.86±0.19重量%、
Cu=1.00±0.16重量%、
Ni=0.18±0.18重量%。
この分析は、比較的多量の残留する非抽出銀を示す。
例7
銅基板上にめっきされた銀および酸化カドミウム合金を含有するサンプルが、調製された。サンプルは、その大きさが8.1×2.8cmであって、銅めっきの一方の側に2つの厚い銀−酸化カドミウム充填を有していた。サンプルの両面は、XRFによって分析された。銅基板は、純銅でできていた:
Cu=99.9±0.1重量%。
銀−酸化カドミウムのめっき表面は、以下の組成を有していた:
Ag=87.6±0.6重量%、
Cd=12.1±0.3重量%、
Cu=0.15±0.04重量%、
Ni=0.044±0.041重量%。
めっきの内側層は、12〜17重量%までのカドミウムを含むことができた。サンプルの重量は、47.795gであった。浸出溶液は調製され、304mlの濃硫酸および16mlの濃硝酸から成っていた。酸の密度を考慮して、この溶液の純粋な硝酸の濃度は2.71重量%に等しく、純粋な硫酸の濃度は94.20重量%に等しく、そして、水の濃度は3.09重量%であった。
浸出溶液は、500mlのビーカーに注入された;26.2×3.1×0.3cmの寸法を有するステンレス鋼の陰極はビーカーの壁に留められ、そして、サンプルプレートは陽極として働いた。陰極および陽極は、DC電力供給BK Precision 1794の対応する極に接続された。9.3Vで4.2Aの最初の電流が、定電圧モードの電極に適用された。浸出プロセスの間、電流は、5.8Aへ増加し、しばらくして減少し始めた。電流は、1時間5分の間に、0.02Aに低下した。
銅めっきは、分離されて、浸出溶液から除去された;いかなる残留する非剥離めっきの視覚的証拠はなかった。銅めっきは、DI水で洗浄されて、乾燥され、秤量されて、XRFによって分析された;剥離された銅めっきの質量は、30.924gであった;剥離された領域のXRF分析は、純銅を示した。プロセス終了後の浸出溶液の総量は、310mlであった。浸出溶液のサンプルはICPによって分析され、そして、溶解された金属の以下の濃度が得られた:
Ag=42836.1mg/L、
Cu=824.980mg/L、
Cd=6031.14mg/L。
このプロセスは、310mlのサンプル中に溶解された金属の量を得ることができる:銀の質量−13.27g、カドミウムの質量−1.87gおよび銅の質量−0.82gであった。銀−酸化カドミウムめっきの剥離は、銅の若干の溶解に至り、そして、それは2.6重量%の総銅重量をもたらした。
すべての溶解された金属を含有する浸出溶液は、連続撹拌によって、浸出溶液の量より10倍多いDI水に、段階的に加えられた。pHが4へ増加するまで、10N NaOH溶液が追加された。その後、5gのギ酸ナトリウムが添加され、そして、溶液は1時間沸騰近くの温度で撹拌された。沈殿する銀は真空濾過によって溶液から分離され、洗浄され、乾燥され、ホウ砂と混合され、1050℃で炉中で溶融された。12.736gの重さのナゲットが、回収された。回収された銀の重量およびICP測定に基づくその計算量の違いは、4.2%であった。回収されたナゲットの元素組成は、XRFによって分析され:
Ag=99.3±0.7重量%、
Ni=0.40±0.07重量%、
Zn=0.21±0.05重量%
を示した。
比較するために、銅基板上の銀−酸化カドミウムの別のサンプルが調製され、そして、上記の実験は繰り返されたが、浸出溶液の酸の比率は変化した:それは、270mlの濃硫酸および90mlの濃硝酸を含有していた。濃硝酸(70.0重量%)の最高の可能な濃度およびその密度(1.41g/mL)を考慮し、硫酸(98.0重量%)の最高の可能な濃度およびその密度(1.84g/mL)も同様に考慮すると、この溶液の純粋な硝酸の濃度は、14.24重量%に等しく、純粋な硫酸の濃度は78.06重量%および水の濃度は7.70重量%であった。
剥離プロセスは通常どおり始まったが、溶液が昇温し始めたので、大量の茶色のNOがビーカー上に現れ、大量の熱が発生し、溶液は沸騰し始め、そして、電流の急激な増加が観察された。反応は制御不能になり、そして、溶液の色は青に変化し、それは大量の銅が溶解される状況に特徴的で、貴金属の選択的な回収のための望ましくない結果である。
本発明のいくつかの実施態様が本明細書において記載され、例示され、当業者は、機能を実行し、および/または結果および/または本明細書に記載の利点の1つ以上を得るための様々な他の手段および/または構造物を直ちに想像し、そして、かかるバリエーションおよび/または変更の各々は本発明の範囲内であると考えられる。さらに一般的にいえば、当業者は、本明細書に記載のすべてのパラメータ、寸法、材料および構成が例示的であることを意味し、そして、実際のパラメータ、寸法、材料および/または構成が特定の用途、または本発明の教示が使用された用途に依存すると直ちに認める。
当業者は日常的な試験以上のものを使用することなく、本明細書に記載された発明の特定の実施態様の多数の均等物を認め、確認することが可能である。したがって、前述の実施態様が例によってのみ示され、そして、添付の請求項およびそれに対する均等物の範囲内で、本発明が実施され得、さもなければ具体的に記載され、請求されるものと理解される。
本発明は本明細書に記載の個々の特徴、システム、物品、材料および/または方法を指向する。加えて、2以上のかかる特徴のいかなる組み合わせ、システム、物品、材料および/または方法もまた、かかる特徴、システム、物品、材料および/または方法が相互に矛盾していない場合において、本発明の範囲内に包含される。
不定冠詞「a」および「an」は、本明細書において、および請求項で使用されるように、明らかにそうでないと示されない限り、請求項は「少なくとも1つの」を意味すると理解されなければならない。
句「および/または」は、本明細書および請求項において使用されるように、そのように結合される要素の「どちらか、または、両方の」を意味するように理解されなければならない、すなわち、いくつかの場合には接続的に、他の場合には非接続的に結合される要素である。その他の要素は、特に明らかに反対に示されない限り、関連があるにせよ、無関係であるにせよ、「および/または」節によって特定される要素以外に任意に存在し得る。
このように、例えば「含む」などのオープン−エンド語法と連動して使われるときに、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」の参照は、一つの実施態様において、B(任意に、B以外の要素を含んでいる)のないAを;他の実施態様において、A(任意に、A以外の要素を含んでいる)のないBを;さらにもう一つの例においてAおよびB(任意に、他の要素を含んでいる)の両方;などを参照することができる。
本明細書において、および請求項において使用したように、「または」は、上記記載の通り、「および/または」と同じ意味を有すると理解されなければならない。例えば、リストの部材を分離するときに、「または」または、「および/または」は、含有するとして解釈され、すなわち、少なくとも1つを包含し、しかしまた、要素の数またはリストの中で、1よりも大きいものを含有し、任意に、追加リストに載ってない部材をも含有する。例えば「一つだけの」、「正に一つの」、または、請求項で使用される、「からなる」のような、反対に明らかに示された用語は、数々の、またはリストの要素のうち、正に1つの要素の包含を参照する。一般に、「または」の用語は、本明細書で用いられるように、例えば「あるいは」、「一つの」、「一つだけでの」、または「正に一つの」などの排他性の用語の後のとき、排他的な選択肢(すなわち「両方ともでなくどちらか一方」を示す)として解釈されるだけである。請求項において使われるときに、「本質的にからなる」は特許法の分野において用いられているように、その一般的な意味を有する。
ここで使用しているように、明細書において、および請求項において、「少なくとも一つの」句は、1以上の要素のリストに関して、要素のリストの要素のいかなる1以上から選択される少なくとも一つの要素を意味するように理解されていなければならないが、要素のリストの範囲内の特に列挙される、各およびどの要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含んでいなければならないというわけではなく、要素のリストにおけるいかなる要素の組み合わせも排除していてはならない。この定義は、特に定義されるそれらの要素とは関連があるか、無関係であるにせよ、要素が、「少なくとも一つの」句が参照する要素のリストの範囲内で特定される要素以外に任意に存在し得ることを可能にする。
このように、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも一つ」(または、同等に、「少なくともAまたはBの一つ」または、同等に「Aおよび/またはBの少なくとも一つ」)は、一つの実施態様において、少なくとも1つ、任意に1よりも大きいものを含有する、BのないAがある(そして、任意にA以外の要素を含有する)に関連することができ;別の実施態様において、少なくとも1つに、そして、任意に1よりも大きいもの、A、および少なくとも1つ、任意に1よりも大きいものを含有し、B(そして、任意に他の要素を含む);などに関連する。
請求項において、明細書においても同様に、すべての移行フレーズ、例えば「含む(comprising)」、「含む(including)」、「運ぶ」、「有する」、「含有する」、「伴う」、「保持する」などは、オープンエンドと解すべきであり、すなわち、含有するが、限定されないことを意味する。移行フレーズ「からなる」および「本質的にからなる」だけは、米国の特許庁特許審査基準(第2111.03節)にて規定されるように、それぞれ、クローズドであるかセミクローズドの移行フレーズである。

Claims (38)

  1. スクラップ材料から金および/または銀を回収する方法であって:
    金および/または銀および少なくとも1種の卑金属を含むスクラップ材料を硝酸および少なくとも1種の補助酸を含む混合物にさらすこと;および
    スクラップ材料から金および/または銀の少なくとも一部を回収すること、ここで、混合物内の硝酸の量は、約10重量%以下である、
    を含む、前記方法。
  2. 少なくとも1種の補助酸の重量の硝酸の重量に対する比が少なくとも約3:1である、請求項1に記載の方法。
  3. 補助酸がリン酸および/または硫酸を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 電極とスクラップ材料の金および/または銀との間で電流を輸送し、これにより金および/または銀の少なくとも一部がスクラップ材料から除去されることを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 混合物が硝酸および硫酸を含み、混合物内の硫酸の硝酸に対する重量比が、少なくとも約12:1である、請求項4に記載の方法。
  6. 混合物が硝酸およびリン酸を含み、混合物内のリン酸の硝酸に対する重量比が、少なくとも約11:1である、請求項4に記載の方法。
  7. スクラップ材料から金および/または銀を回収する方法であって:
    金および/または銀、および少なくとも1種の卑金属を含むスクラップ材料を金および/または銀を溶解する能力を有する酸化剤を含む流体にさらすこと;および
    スクラップ材料から金および/または銀の少なくとも一部を回収すること;
    ここで、流体内の酸化剤の量が約10重量%以下である、
    を含む、前記方法。
  8. 流体が、少なくとも1種の補助酸を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 補助酸がリン酸および/または硫酸を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 酸化剤が、マンガン、ニッケル、鉛、および/またはクロムの酸化物を含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 酸化剤が、二酸化マンガン(MnO)を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 混合物中の水の量が、約17重量%以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 混合物が硫酸を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 混合物内の水の量が、約8重量%未満である、請求項13に記載の方法。
  15. 混合物がリン酸を含む、請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. スクラップ材料から金および/または銀を回収する方法であって:
    金および/または銀、および少なくとも1種の卑金属を含むスクラップ材料を硫酸および硝酸を含む混合物、および/またはリン酸および硝酸を含む混合物にさらすこと;および
    電極とスクラップ材料の金および/または銀との間で電流を輸送し、これにより金および/または銀の少なくとも一部がスクラップ材料から除去されること、
    を含む、前記方法。
  17. 水と、溶解した金、硝酸および硫酸、および/または硝酸およびリン酸を含む金含有溶液とを組み合わせて、混合物を形成させ、これにより固体の金が混合物内で溶解されることを含む、金を回収する方法。
  18. 銀および酸化カドミウムを含むスクラップ材料を、硫酸および硝酸の混合物、および/またはリン酸および硝酸の混合物にさらし、これにより銀が混合物によって溶解されることを含む、銀を回収する方法。
  19. 銀およびタングステンを含むスクラップ材料を硫酸および硝酸の混合物、および/またはリン酸および硝酸の混合物にさらし、これにより銀が混合物によって溶解されることを含む、銀を回収する方法。
  20. スクラップ材料が、少なくとも1種の卑金属を含む基板材料の上に銀および/または金を含むコーティングを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 溶解されるコーティングの質量の溶解される基板材料の質量に対する比が、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約25:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約100:1であるように、硫酸および硝酸、またはリン酸および硝酸を含む混合物が、金および/または銀を溶解する、請求項20に記載の方法。
  22. 溶解されるコーティングの質量の溶解される基板材料の質量に対する比が、約10,000:1までであるように、硫酸および硝酸、またはリン酸および硝酸を含む混合物が、金および/または銀を溶解する、請求項20に記載の方法。
  23. 金および/または銀がスクラップ材料から溶解される、請求項1〜16および20のいずれか一項に記載の方法。
  24. 溶解された金および/または銀から銀含有固体および/または金含有固体を形成することを含む、請求項17〜19および21〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 銀含有固体が、銀金属および/または銀塩を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 金含有固体が、金の金属を含む、請求項24に記載の方法。
  27. 銀含有固体および/または金含有固体が、少なくとも部分的に混合物から分離される、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 混合物が補助酸を少なくとも約50重量%の量で含有する、請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 混合物が硫酸を少なくとも約50重量%の量で含有する、請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 卑金属が、鉄、ニッケル、鉛、亜鉛、銅、マンガン、スズ、アンチモン、および/またはアルミニウムを含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 卑金属が、銅、鉄、ニッケル、鉛、および/または亜鉛を含む、請求項30に記載の方法。
  32. 卑金属が銅を含む、請求項31に記載の方法。
  33. スクラップ材料からの金および/または銀の回収のためのシステムであって、
    約2未満のpHを有する液体を含有するように構成された槽内に配置された、回転可能な容器;および
    スクラップ材料が回転可能な容器内に含有され、容器が回転するとき、スクラップ材料と電気的に通信されたままであるように構成された導電性経路
    を含む、前記システム。
  34. 約2未満のpHを有する液体が、硝酸および少なくとも1種の補助酸を含む、請求項33に記載のシステム。
  35. 約2未満のpHを有する液体が、硝酸および硫酸を含む、請求項34に記載のシステム。
  36. 液体内の硝酸の量が約10重量%以下である、請求項34または35に記載のシステム。
  37. 液体内の硫酸の硝酸に対する重量比が、少なくとも約12:1である、請求項35または36に記載のシステム。
  38. 液体中の水の量が約17重量%以下である、請求項33〜37のいずれか一項に記載のシステム。
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