JP2017501203A - 抗生作用のためのビタミンd及びその組成物の使用 - Google Patents
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Abstract
膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬品の製造におけるビタミンD化合物の使用、並びにビタミンD化合物を含む医薬組成物、医薬製剤、及びキットであって、前記ビタミンD化合物が、ビタミンD2、ビタミンD3、及びビタミンD3の活性体又は類縁体から選択され、前記ビタミンD3の活性体が、25-ヒドロキシビタミンD3又は1,25-ジヒドロキシビタミンD3である前記使用、医薬組成物、医薬製剤、及びキット。【選択図】なし
Description
(発明の分野)
本発明は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、特に、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬組成物及び医薬製剤に関する。
本発明は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、特に、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬組成物及び医薬製剤に関する。
(発明の背景)
尿路感染症(UTI)とは、尿の経路において成長及び増殖する病原体により引き起こされ、尿路の粘膜又は組織に影響を及ぼす、ある種の炎症のことをいい、通常細菌性UTIとしてみられる。UTIは、臨床的によくある疾病である。米国における病院外来患者の医学的調査及び、外来患者の医学的調査によれば、毎年、およそ7百万人のUTI外来患者がおり、百万件の救急事例があり、そのうち10万人の患者は入院を必要とし、特に、女性患者が過半数を占める。UTIの再発率は高く、女性患者の約25%〜30%が、回帰感染することが報告されている。更に、ある研究によれば、最高で44.1%の女性患者が、1年以内に再発することが示された。この高いUTIの再発率は、結果として、重大な経済的損失となる。学者達により、米国におけるUTIを治療する費用は、毎年最大16億ドルであることが推定されている。
尿路感染症(UTI)とは、尿の経路において成長及び増殖する病原体により引き起こされ、尿路の粘膜又は組織に影響を及ぼす、ある種の炎症のことをいい、通常細菌性UTIとしてみられる。UTIは、臨床的によくある疾病である。米国における病院外来患者の医学的調査及び、外来患者の医学的調査によれば、毎年、およそ7百万人のUTI外来患者がおり、百万件の救急事例があり、そのうち10万人の患者は入院を必要とし、特に、女性患者が過半数を占める。UTIの再発率は高く、女性患者の約25%〜30%が、回帰感染することが報告されている。更に、ある研究によれば、最高で44.1%の女性患者が、1年以内に再発することが示された。この高いUTIの再発率は、結果として、重大な経済的損失となる。学者達により、米国におけるUTIを治療する費用は、毎年最大16億ドルであることが推定されている。
尿道炎は、尿路粘膜の炎症をさすよく見られる疾病であり、女性の方が発生率が高い。臨床診療上、尿道炎は、急性尿道炎、慢性尿道炎、非特異性尿道炎、及び淋菌性尿道炎に分類できる。ほとんどの尿道炎は、尿道を逆行する病原性細菌により引き起こされる。尿道炎は、細菌が膀胱又は腎臓に入り、尿中で繁殖する際に起こり得る。最も一般的なUTIは、膀胱炎、即ち、膀胱で起こる炎症である。細菌性膀胱炎が、最も一般的なものである。細菌性膀胱炎の原因は、体表面の細菌が、尿道口に侵入し、膀胱で増殖することにあり、頻尿、尿しぶり(urgent urination)、排尿時の疼痛又は灼熱感、及び血尿の症状を伴う。この疾病の発症のプロセスは、たいてい急激であり、半日以内に重度の不快感を引き起こし、数日のうちに、腎臓にまで広がり急性腎盂腎炎へと発展することさえある。大腸菌(E. coli)が、膀胱炎を引き起こす最も一般的な細菌である。特に、十分に水を飲んでいない又は尿を我慢している状態にある膀胱において、細菌が繁殖することは更に容易である。
正常な状況においては、病原性細菌が、尿路に留まりかつ繁殖することは容易ではないため、感染を引き起こすことはない。これは、泌尿器及び生殖器系の生理学的防御機能のためであり、そのうち最も重要なものは、抗菌ペプチドの分泌である。ひとたび病原体が侵入した場合、抗菌性ペプチドは、殺菌作用を持っており、この反応はかなり速いので、細菌を、体内で繁殖する前に取り除くことが出来る。しかし、ひとたびこの抗感染防御が弱まると、病原性細菌が、体内に侵入し、感染を引き起こしてしまう。
抗菌ペプチドは、通常20〜60個のアミノ酸を含み、一般的に、正に帯電しており、両親媒性である。両親媒性であることにより、抗菌ペプチドは、水性環境及び(膜等の)疎水性環境の両方においてより高い濃度を達成する。抗菌ペプチドは、侵入する微生物の膜に素早く吸着され、その微生物を殺すことができる。今日では、ヒト抗菌ペプチド研究の大部分は、デフェンシン及びカテリシジン(LL-37としても知られる)に集中している。通常、低レベルのカテリシジンを、尿路内で検出し得る。ひとたび微生物が侵入すると、カテリシジンをコードするmRNAの発現が、急速に増加する。Chromekらは、カテリシジン遺伝子ノックアウトマウス及び野生型マウスを別々に、大腸菌に感染させた。その結果、尿道中において、遺伝子ノックアウトマウスの細菌数が、野生型マウスのそれよりも有意に多いことが示された。
ビタミンDは、ヒトの栄養摂取において重要な役割を果たす。ビタミンDは、脂溶性ビタミンの1種である。ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)及びビタミンD3(コレカルシフェロール)が、体内に存在している2つの主要な形態である。ヒトは、ビタミンDを得るために、主に食物摂取及び体皮からの合成に頼っている。皮膚における7-デヒドロコレステロールは、290〜320mmの波長のUV照射下、ビタミンD前駆体を合成し得る。これら2つのビタミンDの形態は、血液中で、長期サイクルとなることはできず、貯蔵又は活性化のために、脂肪組織又は肝臓により吸収される。活性化ビタミンDは、その受容体であるVDRに結合し、かつ、核内に入り、種々の遺伝子発現を制御する。VDRは種々のヒト細胞に広く分布しているため、ビタミンDは、過去に知られていたカルシウム及びリンの吸収を促進する機能、及び近年発見された、細胞分化を促進する機能、細胞増殖を阻害する機能、抗菌ペプチドの分泌を促進する機能、自然免疫を強化する機能、特異的免疫を抑制する機能等の広範囲の生物学的作用を有する。
皮膚への直接の日射が、体における天然ビタミンD産生の主経路であるが、現代の社会生活習慣の変化のために、現代の人々は、より長く屋内に留まり、より多くの日焼け防止製品を使用しており、その結果、人々が十分な太陽光を受ける機会が少なくなっている。更に、ビタミンDの食物供給源は、非常に限られている(例えば、タラ肝油、ある種の水生哺乳動物の肝臓、及び脂肪等)ために、たいていの人々は、日常の食事からビタミンDを補充することができず、その結果、現在のところ、ビタミンDの欠乏の一般的な世界的傾向をもたらす。海外(米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、スペイン、ロシア、ニュージーランド、及びイスラエル等を含む)での多数の大規模疫学的調査により、高年齢の子供、青年、及び中年成人のうち、約50%〜70%の人々がビタミンD欠乏状態にあることが示されている。中国では、特に、中国人の食事構造が、ビタミンDが豊富な食品を欠く場合、ビタミンD欠乏の状況はより深刻であり、かつ、現代生活において太陽光及び野外にさらされる機会もまた大きく減少しているために、中国居住者におけるビタミンD欠乏の可能性は、西洋人よりも高い。中国科学院の研究によれば、ビタミンD欠乏の現象は、高齢者においていっそう深刻である。この調査結果により、高齢者のビタミンDの血中レベルは、全般的に低く、ビタミンD欠乏が93.6%を占める一方、ビタミンD充足は6.4%を占めるのみであることが示された。
ビタミンDの欠乏又は不足は、体の免疫に対し極度の負の影響を有し、再発性尿路感染症に対する抵抗性を減少させる。ビタミンDの欠乏が疫学的データにより確認されたような免疫の低下に繋がり得ることは、直接的な証拠により示されてはいないが、いくつかの疫学的研究により、生体内の25(OH)D血清濃度の減少が、上気道の感染率を増加し得ることが示されている。他の疫学的研究により、母親及び嬰児におけるビタミンD欠乏が、嬰児の急性下気道感染症の高い罹患率と関連していることが示されている。Gibneyらの研究により、ビタミンDの欠乏が、結核の発生率と関連していることが示されている。これらの研究は、ビタミンDの欠乏又は不足が、免疫系にいくらかの負の影響を引き起こすことを間接的に明らかにしている。また、妊娠中の女性及び高齢女性は、ビタミンDの欠乏又は不足の高リスク集団である。該研究により、妊娠中の女性の2%〜10%及び80歳以上の女性の最高20%が、無症候性細菌尿にかかっており、その発生確率は、一般の人々をはるかに上回っていることが示されており、このことは、これらの間に何らかの固有の関連が存在することを示唆している。
尿路感染症は、病原体の感染部位により、尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎に分類できる。重度の腎盂腎炎は、腎障害へと繋がり、更には腎不全へと繋がることさえある。グラム陰性桿菌敗血症は、通常、尿路感染症により引き起こされる。少数の敗血症患者は、心臓、脳、及び腎臓血流不全等の臨床症状を伴う明らかなショックを起こし得る。
現在のところ、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症は、主に抗生物質療法により治療される。一般的に使用される抗生物質としては、TMP-SMX、ニトロフラントイン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、又はそれらの化学的類縁体、アモキシシリン等のある種のペニシリンを含む。抗生物質は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症をある程度減少し得るが、広く使用されている抗生物質のコストも同様に高く、結果として患者における、薬剤耐性細菌の増加及び正常細菌数の減少をもたらす。ある研究により、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の患者から単離された、大腸菌のシプロフロキサシン、アモキシシリン、クラブラン酸、TMP-SMXに対する抵抗性が、1998〜2003年の5年間で、有意に増加したことが示されている。抗生物質の濫用は、薬剤耐性細菌の増加に繋がるであろう。この細菌の抵抗性のために、より多くの抗生物質又はより強力な抗生物質が臨床的に使用され、その結果、経済的浪費に繋がる;かつ、非特異的な殺菌作用はまた、生体内の有益な細菌の減少へと繋がり、その結果、人体に不必要な害を与えてしまう。抗生物質は、細菌の増殖を素早く抑制し得るが、体の自然免疫を増加することはできない。病原体が再び侵入したとき、生体内の自然免疫は、まだ、病原体を殺すのに十分ではなく、そのために、感染は容易に再発する。抗生物質療法単独では、既に述べたような、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の高い再発率を減少することはできず、このことは、容易に、重大な経済的損失及び医療資源の浪費に繋がり得る。そのため、現在、本発明者らは、単独で又は別の抗生物質と組み合わせて、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の高い再発率を減少させるために使用し得る、新たな効果的な予防及び治療方法を必要としている。
膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の主因は、固有自然免疫系の低下である。膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の再発率を減少させるためのアプローチの1つは、自然免疫を強化することである。VDR(ビタミンD受容体)と結びついた活性ビタミンDは、核内に入り、さまざまな標的遺伝子に作用し人々の自然免疫を強化し、抗菌ペプチドの発現を制御し、細菌接着を阻害し、病原体を殺し又は阻害し、再発率を減少させる。理論的基盤及び実験結果により、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防及び治療のための新しい薬物を開発することが可能となる。本出願は、膀胱炎、尿道炎及び/又は尿路の回帰感染を効果的に減少させるための医薬製剤を提供する。膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の再発を減少させることで、患者の生活の質を改善することができ、抗生物質の適用を減少し、臨床における抗生物質の濫用の現状を軽減し得る。この膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症医薬品の予防又は治療のための製造におけるビタミンD化合物の使用は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防及び治療の状況を大きく変化させるであろう。
(発明の説明)
(A. 発明の概要)
本発明は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、膀胱炎の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、尿道炎の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、尿路感染症の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用であって、尿路感染症が、上部尿路感染症及び下部尿路感染症を含む、前記使用に関する。病原体の感染部位に応じて、尿路感染症は、尿道炎、膀胱炎、及び腎盂腎炎に分類できる。好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体リガンド(VDRリガンド)である。より好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体アゴニストである。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、ビタミンD3、及びそれらの異性体、活性化体、又は類縁体から選択されることが好ましい。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、D3およびそれらの類縁体から選択されることが好ましい。ある実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンDの活性化体、例えば、カルシフェジオール(25-OH D3)又はカルシトリオール(1,25-(OH)2 D3)である。
(A. 発明の概要)
本発明は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、膀胱炎の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、尿道炎の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用に関する。本発明は、尿路感染症の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用であって、尿路感染症が、上部尿路感染症及び下部尿路感染症を含む、前記使用に関する。病原体の感染部位に応じて、尿路感染症は、尿道炎、膀胱炎、及び腎盂腎炎に分類できる。好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体リガンド(VDRリガンド)である。より好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体アゴニストである。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、ビタミンD3、及びそれらの異性体、活性化体、又は類縁体から選択されることが好ましい。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、D3およびそれらの類縁体から選択されることが好ましい。ある実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンDの活性化体、例えば、カルシフェジオール(25-OH D3)又はカルシトリオール(1,25-(OH)2 D3)である。
一態様において、本発明は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬組成物に関する。該組成物は、ビタミンD化合物、及び膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための第2薬物を含む。本発明は、膀胱炎の予防又は治療のための医薬組成物に関する。該組成物は、ビタミンD化合物、及び膀胱炎の予防又は治療のための第2薬物を含む。本発明は、尿道炎の予防又は治療のための医薬組成物に関する。該組成物は、ビタミンD化合物、及び膀胱炎の予防又は治療のための第2薬物を含む。本発明は、尿路感染症の予防又は治療のための医薬組成物に関する。該組成物は、ビタミンD化合物及び尿路感染症の予防又は治療のための第2薬物を含む。好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体リガンド(VDRリガンド)である。より好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体アゴニストである。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、ビタミンD3、及びそれらの異性体、活性化体、又は類縁体から選択されることが好ましい。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、D3及びそれらの類縁体から選択されることが好ましい。ある実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンDの活性化体、例えば、カルシフェジオール(25-OH D3)又はカルシトリオール(1,25-(OH)2 D3)である。好適な実施態様において、膀胱炎、尿道炎及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための前記第2薬物は、TMP-SMX、ニトロフラントイン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン又はその化学的類縁体、ペニシリン、及びアモキシシリン等の抗生物質である。ある実施態様において、本発明の医薬組成物は、対象への局所又は経口投与に適する。他の実施態様においては、以下に述べるように、本発明の医薬組成物は、経口投与、非経口投与、局所投与等で投与するための固体又は液体形態に特別に配合されていてもよい。
別の態様において、本発明は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための医薬製剤であって、該医薬製剤が、ビタミンD化合物、及び医薬として許容し得る担体を含む、前記医薬製剤を提供する。本発明は、膀胱炎を予防又は治療するための医薬製剤であって、該医薬製剤が、ビタミンD化合物、及び医薬として許容し得る担体を含む、前記医薬製剤を提供する。本発明は、尿道炎の予防又は治療のための医薬製剤であって、該医薬製剤が、ビタミンD化合物、及び医薬として許容し得る担体を含む、前記医薬製剤を提供する。本発明は、尿路感染症の予防又は治療のための医薬製剤であって、該医薬製剤が、ビタミンD化合物、及び医薬として許容し得る担体を含む、前記医薬製剤を提供する。好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体リガンド(VDRリガンド)である。より好適な実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンD受容体アゴニストである。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、ビタミンD3、及びそれらの異性体、活性化体、又は類縁体から選択されることが好ましい。ビタミンD化合物は、ビタミンD2、D3、及びその類縁体から選択されることが好ましい。ある実施態様において、ビタミンD化合物は、ビタミンDの活性化体、例えば、カルシフェジオール(25-OH D3)又はカルシトリオール(1,25-(OH)2 D3)である。ある好適な実施態様において、医薬として許容し得る担体は、以下に示す物質、例えば、糖、デンプン、セルロース及びその誘導体、ゼラチン、タルク、賦形剤、油、多価アルコール、エステル、緩衝剤、アルギン酸、又は医薬製剤において使用される他の無毒性の共存可能物質等である。製造される剤形に応じて、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、酸化防止剤、錯化剤、及び他の医薬として許容し得る担体等のさまざまな慣用賦形剤を、本発明の組成物に添加してもよい。錠剤、顆粒剤、カプセル剤、経口液剤、及び他の形態等のいかなる通常使用される経口剤形を、慣用の配合方法により製造してよい。本発明の医薬製剤は、これらに限定されないが、錠剤、カプセル剤、注射剤、輸液剤、座剤、吸入剤、又は軟膏剤の形態であってもよい。
他の態様においては、本発明は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のためのキットに関する。該キットは、上述の医薬組成物又は医薬製剤、及び該組成物又は医薬製剤の使用法の説明書を含む。本発明は、膀胱炎の予防又は治療のためのキットに関する。該キットは、上述の医薬組成物又は医薬製剤、及び該組成物又は医薬処方の使用法の説明書を含む。
本発明は、尿道炎の予防又は治療のためのキットを提供することに関し、該キットは、上述の医薬組成物又は医薬製剤、及び該組成物又は医薬製剤の使用法の説明書を含む。本発明は、尿路感染症の予防又は治療のためのキットを提供することに関し、該キットは、上述の医薬組成物又は医薬製剤、及び該組成物又は医薬製剤の使用法の説明書を含む。
(B. 定義)
別に定義しない限り、本明細書において使用される技術用語及び科学用語は全て、本発明が属する技術において通常の知識を有する者により通常理解されるものと同様な意味を有する。本明細書において言及される特許、出願、出願公報、及び他の刊行物は全て、全体が引用により組み込まれている。当セクションで記載した定義が、引用により本明細書に組み込まれている特許、出願、出願公報、及び他の刊行物に記載される定義と反する又は矛盾する場合、本セクションに記載される定義が、引用により本明細書に組み込まれている定義よりも優先される。
別に定義しない限り、本明細書において使用される技術用語及び科学用語は全て、本発明が属する技術において通常の知識を有する者により通常理解されるものと同様な意味を有する。本明細書において言及される特許、出願、出願公報、及び他の刊行物は全て、全体が引用により組み込まれている。当セクションで記載した定義が、引用により本明細書に組み込まれている特許、出願、出願公報、及び他の刊行物に記載される定義と反する又は矛盾する場合、本セクションに記載される定義が、引用により本明細書に組み込まれている定義よりも優先される。
本明細書において使用される、「ビタミンD化合物」という用語は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のために使用される全てのビタミンD化合物を含む。一般に、ビタミンD受容体リガンド(VDRリガンド)としての、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のために使用されるビタミンD化合物は、本発明の範囲内であるものとみなされる。該ビタミンD化合物は、好ましくは、ビタミンD受容体アゴニストである。従って、ビタミンD化合物は、開環ステロイドを含み、本発明の方法に適用可能な具体的なビタミンD化合物の例を、本明細書において更に説明する。ビタミンD化合物は、ビタミンD2化合物、ビタミンD3化合物、及びそれらの異性体、活性化体、又は類縁体を含む。好ましいビタミンD化合物は、ビタミンD受容体リガンド(より好ましくは、アゴニスト)であるビタミンD3化合物である。ビタミンD2及びビタミンD3化合物は、ビタミンD2、D3及びそれらの類縁体を含む化合物である。ある実施態様において、該ビタミンD化合物は、開環ステロイド等のステロイド、例えば、カルシフェロール(VD3)、カルシフェジオール(25-OH D3)、又はカルシトリオール(1,25 ( OH) 2D3)であってよい。
「膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のための第2薬物」という用語は、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防又は治療のために使用される既知の薬物のことを言い、TMP-SMX、ニトロフラントイン(nitrofurantoin)、シプロフロキサシン(ciprofloxacin)、レボフロキサシン(levofloxacin)、又は化学的材料(chemical material)、ペニシリン(penicillin)、アモキシシリン等の種々の既存抗生物質を含む。
「医薬として許容し得る」という用語は、妥当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激作用、アレルギー反応、又は他の問題あるいは合併症が無く、ヒト及び動物組織との接触における使用に適することを意味する。
「医薬として許容し得る担体」という用語は、体内でのある器官又は体の一部から、他の器官又は他の部分への化学物質の運搬又は輸送に関与する、液体又は固体のフィラー、希釈剤、賦形剤、溶剤、又はカプセル化材等の医薬として許容し得る材料、組成物、又は溶媒を含む。各担体は、該処方の他の原料と共存可能であり、かつ、患者に対し無害であるという意味で「許容し得る」ものである必要がある。
「投与」という用語は、意図する機能を発揮させるために、ビタミンD化合物を、対象に導入することを含む。投与の経路としては、注射(皮下、静脈内、非経口、腹腔内)、経口投与、吸入、直腸内、経皮、又は膀胱内注入を含む。経口投与が好ましい。本発明の製剤は、経口、又は静脈内、皮下、筋肉内、経皮、経鼻、又は直腸内の投与経路により、又は吸入により投与可能である。経口投与用の剤形としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、カプセル剤等が挙げられる。
(実施例1: リンパ球を刺激するVD3に関する抗菌性実験)
(1. 実験の目的)
本研究においては、ビタミンDの最終活性化体である、1,25-ジヒドロキシビタミンD3[1,25 (OH)2D3]を、試験物質とした。ヒト組織細胞のリンパ腫U-937細胞を実験系として使用し、大腸菌O111B4を抗菌標的とした。1,25(OH)2D3により処理した細胞上清を、大腸菌O111B4とコインキュベーションした。1,25(OH)2D3が、ヒト由来の細胞株を刺激し、インビトロで抗菌ペプチドを分泌させることにより、抗菌効果を達成するかどうかを調べるために、大腸菌O111B4コロニー形成単位(CFU)を使用した。
(1. 実験の目的)
本研究においては、ビタミンDの最終活性化体である、1,25-ジヒドロキシビタミンD3[1,25 (OH)2D3]を、試験物質とした。ヒト組織細胞のリンパ腫U-937細胞を実験系として使用し、大腸菌O111B4を抗菌標的とした。1,25(OH)2D3により処理した細胞上清を、大腸菌O111B4とコインキュベーションした。1,25(OH)2D3が、ヒト由来の細胞株を刺激し、インビトロで抗菌ペプチドを分泌させることにより、抗菌効果を達成するかどうかを調べるために、大腸菌O111B4コロニー形成単位(CFU)を使用した。
(2. 実験材料)
(2.1 試験物質1,25(OH)2D3の情報)
(2.1 試験物質1,25(OH)2D3の情報)
1,25(OH)2D3を無水エタノール溶液に溶解し、200×10-6Mの濃度のストック溶液を調整した。小分け(subpackage)後、必要となるまで、溶液は、冷蔵庫で-20℃で保管した。
(2.2 実験器機)
モデル3111CO2インキュベーター
XDS-1B倒立顕微鏡
SDG-D2クリーンベンチ
DK-6000水浴器
Biofuge Stratos遠心機
SMARTSPEC 3000紫外分光光度計
SCS-24恒温振盪機
モデル3111CO2インキュベーター
XDS-1B倒立顕微鏡
SDG-D2クリーンベンチ
DK-6000水浴器
Biofuge Stratos遠心機
SMARTSPEC 3000紫外分光光度計
SCS-24恒温振盪機
(2.3 細菌及び細胞培地)
RPMI 1640基本培地: 各10.4gの凍結乾燥粉末に、1.5gの炭酸水素ナトリウム、2.5gのグルコース、及び0.11gのピルビン酸ナトリウムを加えた。最初に、この混合物を、完全に溶解するまで、800mlの脱イオン水に溶解させた。溶液を、1N HClでpH7.2〜7.4に調整し、脱イオン水で1Lに希釈した。その後、その溶液を、0.22μmの孔径のメンブランフィルターで濾過し、その後、500mLの青キャップ瓶に小分けし、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
10%FBS含有RPMI 1640完全培地: 各450mLの基本培地に、50mLのウシ胎仔血清(FBS)を加えた。
1%FBS含有RPMI 1640培地不完全培地: 各49mLの基本培地に、1mLのウシ胎仔血清(FBS)を加えた。
LB液体培地: 10gのトリプトン、5gの酵母エキス、10gの塩化ナトリウムを正確に秤量し、900mLの脱イオン水に溶解した。溶液のpHを、5N NaOHで、7.0へと調整した。その溶液を、脱イオン水で1Lに希釈し、121℃で15分オートクレーブした。
1.5%寒天プレート: 各1000mLのLBブロスに、15gの寒天粉末を加え、121℃で15分オートクレーブした。1.5%寒天含有LB培地2mLを、6穴プレートの各ウェルに添加した。培地が固化した後に、1.5%寒天プレートを、2〜8℃の冷蔵庫に入れた。
上層寒天培地: 各100mLのLBブロスに、0.8gの寒天粉末を加え、0.8%寒天含有上層寒天培地を調製し、121℃で15分オートクレーブした。培地が冷めた後に、その上層培地を、2〜8℃の冷蔵庫内に配置した。
RPMI 1640基本培地: 各10.4gの凍結乾燥粉末に、1.5gの炭酸水素ナトリウム、2.5gのグルコース、及び0.11gのピルビン酸ナトリウムを加えた。最初に、この混合物を、完全に溶解するまで、800mlの脱イオン水に溶解させた。溶液を、1N HClでpH7.2〜7.4に調整し、脱イオン水で1Lに希釈した。その後、その溶液を、0.22μmの孔径のメンブランフィルターで濾過し、その後、500mLの青キャップ瓶に小分けし、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
10%FBS含有RPMI 1640完全培地: 各450mLの基本培地に、50mLのウシ胎仔血清(FBS)を加えた。
1%FBS含有RPMI 1640培地不完全培地: 各49mLの基本培地に、1mLのウシ胎仔血清(FBS)を加えた。
LB液体培地: 10gのトリプトン、5gの酵母エキス、10gの塩化ナトリウムを正確に秤量し、900mLの脱イオン水に溶解した。溶液のpHを、5N NaOHで、7.0へと調整した。その溶液を、脱イオン水で1Lに希釈し、121℃で15分オートクレーブした。
1.5%寒天プレート: 各1000mLのLBブロスに、15gの寒天粉末を加え、121℃で15分オートクレーブした。1.5%寒天含有LB培地2mLを、6穴プレートの各ウェルに添加した。培地が固化した後に、1.5%寒天プレートを、2〜8℃の冷蔵庫に入れた。
上層寒天培地: 各100mLのLBブロスに、0.8gの寒天粉末を加え、0.8%寒天含有上層寒天培地を調製し、121℃で15分オートクレーブした。培地が冷めた後に、その上層培地を、2〜8℃の冷蔵庫内に配置した。
(3. 実験方法)
(3.1 細胞播種及び投与(1日目))
対数増殖状態にあるU-937細胞を遠心分離した(1000rpm、5分);
遠心分離後、上清を廃棄し、細胞が確実に均一に分散されるように、細胞沈殿物を適切な量のRPMI1640不完全培地に再懸濁した;
細胞懸濁液を、血球計による計数により計数した;
細胞懸濁液の濃度を、RPMI 1640不完全培地を用いて1×105/mLに調節した;
6穴プレートの各ウェルに、3mLの細胞懸濁液を播種し、1ウェルあたりの細胞の総数を、3×105とした;
ラベル及び実験計画に従い、0.5%(v/v)の用量体積(dose volume)で、10μLの種々の濃度の200×試験溶液又は溶媒を各ウェルに添加した。各用量は、2つの並行するウェルにて繰り返し、一方のウェルは24時間後に回収し、他方のウェルは48時間後に回収した;
投与後、6穴プレートは、37℃、5%CO2のインキュベーター内に配置し、それぞれ24時間及び48時間培養した。
(3.1 細胞播種及び投与(1日目))
対数増殖状態にあるU-937細胞を遠心分離した(1000rpm、5分);
遠心分離後、上清を廃棄し、細胞が確実に均一に分散されるように、細胞沈殿物を適切な量のRPMI1640不完全培地に再懸濁した;
細胞懸濁液を、血球計による計数により計数した;
細胞懸濁液の濃度を、RPMI 1640不完全培地を用いて1×105/mLに調節した;
6穴プレートの各ウェルに、3mLの細胞懸濁液を播種し、1ウェルあたりの細胞の総数を、3×105とした;
ラベル及び実験計画に従い、0.5%(v/v)の用量体積(dose volume)で、10μLの種々の濃度の200×試験溶液又は溶媒を各ウェルに添加した。各用量は、2つの並行するウェルにて繰り返し、一方のウェルは24時間後に回収し、他方のウェルは48時間後に回収した;
投与後、6穴プレートは、37℃、5%CO2のインキュベーター内に配置し、それぞれ24時間及び48時間培養した。
(3.2 大腸菌感染細菌溶液の調製)
1日目の午後、大腸菌O111B4のグリセロール管を解凍し、10μLのグリセロール細菌を、抗生物質を含まない10mlのLB液体培地に播種し、振盪機上37℃で一晩培養した;
2日目の午前中、一晩培養した培養ブロスを200μL、抗生物質を含まない20mLのLB液体培地に移し(比は1:100)、OD600が0.6〜1.0となるまで振盪機上37℃で培養し、その後、次のステップを、抗菌性実験とした(3日目);残った一晩培養したブロスは、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
2日目の午後、一晩培養したブロスを10μL、抗生物質を含まない10mLのLB培地に播種し、振盪機上37℃で一晩培養した;
3日目の午前中、一晩培養したブロスを200μL、抗生物質を含まない20mLのLB培地に移し(比は1:100)、OD600が0.6〜1.0となるまで振盪機上37℃で培養し、その後、次のステップを、抗菌性実験とした(3日目)。
1日目の午後、大腸菌O111B4のグリセロール管を解凍し、10μLのグリセロール細菌を、抗生物質を含まない10mlのLB液体培地に播種し、振盪機上37℃で一晩培養した;
2日目の午前中、一晩培養した培養ブロスを200μL、抗生物質を含まない20mLのLB液体培地に移し(比は1:100)、OD600が0.6〜1.0となるまで振盪機上37℃で培養し、その後、次のステップを、抗菌性実験とした(3日目);残った一晩培養したブロスは、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
2日目の午後、一晩培養したブロスを10μL、抗生物質を含まない10mLのLB培地に播種し、振盪機上37℃で一晩培養した;
3日目の午前中、一晩培養したブロスを200μL、抗生物質を含まない20mLのLB培地に移し(比は1:100)、OD600が0.6〜1.0となるまで振盪機上37℃で培養し、その後、次のステップを、抗菌性実験とした(3日目)。
(3.3 抗菌性試験(2日目及び3日目))
実験開始前に、前もって調製しておいた1.5%寒天プレート(下層培地)を、少なくとも1時間室温に置いた;
上層寒天培地(0.8%寒天含有)を融解し、容器に入れた。各1.6mlの上層寒天培地を、各チューブに入れ、その後、その小型チューブを、45℃の水浴内に配置し、保温した;
OD600が0.6〜1.0の大腸菌細菌10mLを、50mLの遠心チューブに移し、遠心分離した(1000rpm×5分);遠心分離後、上清を廃棄し、細菌沈殿物を10mLのPBSを添加することにより再懸濁した;上記細菌懸濁液を、倍数比例希釈(multiple proportion dilution)(10倍から)によりPBS希釈において1×105倍に希釈した;
薬物作用が終了した(24時間又は48時間)後に、U-937細胞を遠心分離した(1000rpm、5分)。遠心分離後、上清を回収した;
各遠心チューブに、50μLの希釈細菌懸濁液(およそ150〜250個の細菌)を予め添加した;
細菌懸濁液に、各細胞上清から1.2mLの細胞上清を添加し、混合した;
この上清/細菌混合物を、37℃の振盪台(200rpm)上に配置し、90分間インキュベートした。インキュベーション後、次のステップは、プレーティングした;
プレーティング: 0.8mlの細胞上清/ブロス混合物を、1.6mLの上層寒天培地と混合し、その混合物を、1.5%寒天プレート上に、1ウェルあたり600uLで、三連で(in triplicate)プレーティングした。
無菌試験: 800uLのPBS及び1.6mLの上層寒天培地を混合し、上述の様にプレーティングした。
抗生物質対照実験: 700uLのPBS、50uLのブロス、2uLの抗生物質アンピシリン、1.6mLの上層寒天を混合し、上述の様にプレーティングした。
上層寒天培地を冷却し固化した後、全ての6穴プレート(寒天プレート)を、37℃のインキュベーターに入れ、一晩培養した。
実験開始前に、前もって調製しておいた1.5%寒天プレート(下層培地)を、少なくとも1時間室温に置いた;
上層寒天培地(0.8%寒天含有)を融解し、容器に入れた。各1.6mlの上層寒天培地を、各チューブに入れ、その後、その小型チューブを、45℃の水浴内に配置し、保温した;
OD600が0.6〜1.0の大腸菌細菌10mLを、50mLの遠心チューブに移し、遠心分離した(1000rpm×5分);遠心分離後、上清を廃棄し、細菌沈殿物を10mLのPBSを添加することにより再懸濁した;上記細菌懸濁液を、倍数比例希釈(multiple proportion dilution)(10倍から)によりPBS希釈において1×105倍に希釈した;
薬物作用が終了した(24時間又は48時間)後に、U-937細胞を遠心分離した(1000rpm、5分)。遠心分離後、上清を回収した;
各遠心チューブに、50μLの希釈細菌懸濁液(およそ150〜250個の細菌)を予め添加した;
細菌懸濁液に、各細胞上清から1.2mLの細胞上清を添加し、混合した;
この上清/細菌混合物を、37℃の振盪台(200rpm)上に配置し、90分間インキュベートした。インキュベーション後、次のステップは、プレーティングした;
プレーティング: 0.8mlの細胞上清/ブロス混合物を、1.6mLの上層寒天培地と混合し、その混合物を、1.5%寒天プレート上に、1ウェルあたり600uLで、三連で(in triplicate)プレーティングした。
無菌試験: 800uLのPBS及び1.6mLの上層寒天培地を混合し、上述の様にプレーティングした。
抗生物質対照実験: 700uLのPBS、50uLのブロス、2uLの抗生物質アンピシリン、1.6mLの上層寒天を混合し、上述の様にプレーティングした。
上層寒天培地を冷却し固化した後、全ての6穴プレート(寒天プレート)を、37℃のインキュベーターに入れ、一晩培養した。
(3.4 コロニー計数(3日目及び第4日目))
プレーティングの翌日、6穴プレートを、コロニー計数のためにインキュベーターから取り出した。
プレーティングの翌日、6穴プレートを、コロニー計数のためにインキュベーターから取り出した。
(4. 結果)
ビタミンD3により、U937細胞を24時間及び48時間誘導し、上清を、抗菌性実験に使用した。各用量群のコロニー形成単位(CFU)を計算した。結果は、以下の通りである:
ビタミンD3により、U937細胞を24時間及び48時間誘導し、上清を、抗菌性実験に使用した。各用量群のコロニー形成単位(CFU)を計算した。結果は、以下の通りである:
これらの結果によれば、無菌試験群及び抗生物質対照群では、コロニーは形成されなかった。利用可能なデータから、種々の濃度のVD3によりU937細胞を刺激した後に、上清溶液は、有意な抗菌効果を示した。
(5. 考察)
本研究において、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防及び治療におけるビタミンD3の役割を調査するために、ヒト由来のリンパ性U937細胞を、ビタミンD3により刺激し、上清を抗菌性実験のために回収した。細胞上清の抗菌効果を調査した。
本研究において、膀胱炎、尿道炎、及び/又は尿路感染症の予防及び治療におけるビタミンD3の役割を調査するために、ヒト由来のリンパ性U937細胞を、ビタミンD3により刺激し、上清を抗菌性実験のために回収した。細胞上清の抗菌効果を調査した。
実験系は安定しており、実験結果は、妥当な誤差の範囲内にコントロールされていたため、データは信頼できるものであった。これらの結果により、VD3によりU937細胞を刺激した後に、上清溶液が、有意な抗菌効果を示すことが示された。
(実施例2: 上皮細胞を刺激するVD3に関する抗菌性実験)
(1. 実験の目的)
本研究においては、ビタミンDの最終活性化体である1,25-ジヒドロキシビタミンD3[1,25(OH)2D3]を試験物質とし、ヒト膀胱がん細胞5637を実験系として使用し、大腸菌CFT073を抗菌標的とし、1,25(OH)2D3で処理した細胞を、大腸菌CFT073とコインキュベーションした。大腸菌CFT073コロニー形成単位(CFU)を、1,25(OH)2D3がヒト由来の細胞株を刺激し、インビトロで抗菌ペプチドを分泌させることにより、抗菌効果を達成するかどうか調べるために使用した。
(1. 実験の目的)
本研究においては、ビタミンDの最終活性化体である1,25-ジヒドロキシビタミンD3[1,25(OH)2D3]を試験物質とし、ヒト膀胱がん細胞5637を実験系として使用し、大腸菌CFT073を抗菌標的とし、1,25(OH)2D3で処理した細胞を、大腸菌CFT073とコインキュベーションした。大腸菌CFT073コロニー形成単位(CFU)を、1,25(OH)2D3がヒト由来の細胞株を刺激し、インビトロで抗菌ペプチドを分泌させることにより、抗菌効果を達成するかどうか調べるために使用した。
1,25(OH)2D3を無水エタノールに溶解し、200×10-6Mの濃度のストック溶液を作製した。小分け後、必要となるまで、溶液は、冷蔵庫で-20℃で保管した。
(2.2実験器機)
モデル3111CO2インキュベーター
XDS-1B倒立顕微鏡
SDG-D2クリーンベンチ
DK-6000水浴器
Biofuge Stratos遠心機
SMARTSPEC 3000紫外分光光度計
SCS-24恒温振盪機
モデル3111CO2インキュベーター
XDS-1B倒立顕微鏡
SDG-D2クリーンベンチ
DK-6000水浴器
Biofuge Stratos遠心機
SMARTSPEC 3000紫外分光光度計
SCS-24恒温振盪機
(2.3 細菌及び細胞培地)
RPMI 1640基本培地: 各10.4gの凍結乾燥粉末に、1.5gの炭酸水素ナトリウム、2.5gのグルコース、及び0.11gのピルビン酸ナトリウムを加えた。この混合物を、最初に、800mlの脱イオン水に溶解した。完全に溶解させた後に、溶液を、1N HClでpH7.2〜7.4に調整し、脱イオン水で1Lに希釈した。その後、基本培地を滅菌するために、孔径が0.22μmのメンブランフィルターで濾過し、その後、500mLの青キャップ瓶に小分けし、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
10%FBS含有RPMI 1640完全培地: 各450mLの基本培地に、50mLのウシ胎仔血清(FBS)を添加した。
FBS不含RPMI 1640不完全培地。
5XLBE液体培地: すなわち、培地Eを添加したLB培地。5gのトリプトン、2.5gの酵母エキス、5gの塩化ナトリウム、0.0986gのMgSO4・7H2O、1.0087gのクエン酸・H2O、6.55gのK2HPO4、及び1.6726gのNaNH4HPO4・4H2Oを正確に秤量し、90mLの脱イオン水に溶解した。pHを、5N NaOHで、7.0に調整し、脱イオン水で100mLに希釈し、その後、121℃で、15分オートクレーブすることにより滅菌した。
0.8%寒天プレート: 各1000mLのLB液体培地に、8gの寒天粉末を添加し、121℃で15分オートクレーブした。6穴プレートの各ウェルに、培地が固化するまで1mLの0.8%寒天含有LB培地を添加し、0.8%寒天プレートを、冷蔵庫で2〜8℃で保管した(又は、実験の当日に新たに調整した)。
上層0.8%寒天培地: 各100mLのLBブロスに、0.8gの寒天粉末を添加し、0.8%寒天含有上層寒天培地を調製し、121℃で15分オートクレーブすることにより滅菌した。培地が冷めたら、該上層培地を、2〜8℃の冷蔵庫内に配置した。
RPMI 1640基本培地: 各10.4gの凍結乾燥粉末に、1.5gの炭酸水素ナトリウム、2.5gのグルコース、及び0.11gのピルビン酸ナトリウムを加えた。この混合物を、最初に、800mlの脱イオン水に溶解した。完全に溶解させた後に、溶液を、1N HClでpH7.2〜7.4に調整し、脱イオン水で1Lに希釈した。その後、基本培地を滅菌するために、孔径が0.22μmのメンブランフィルターで濾過し、その後、500mLの青キャップ瓶に小分けし、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
10%FBS含有RPMI 1640完全培地: 各450mLの基本培地に、50mLのウシ胎仔血清(FBS)を添加した。
FBS不含RPMI 1640不完全培地。
5XLBE液体培地: すなわち、培地Eを添加したLB培地。5gのトリプトン、2.5gの酵母エキス、5gの塩化ナトリウム、0.0986gのMgSO4・7H2O、1.0087gのクエン酸・H2O、6.55gのK2HPO4、及び1.6726gのNaNH4HPO4・4H2Oを正確に秤量し、90mLの脱イオン水に溶解した。pHを、5N NaOHで、7.0に調整し、脱イオン水で100mLに希釈し、その後、121℃で、15分オートクレーブすることにより滅菌した。
0.8%寒天プレート: 各1000mLのLB液体培地に、8gの寒天粉末を添加し、121℃で15分オートクレーブした。6穴プレートの各ウェルに、培地が固化するまで1mLの0.8%寒天含有LB培地を添加し、0.8%寒天プレートを、冷蔵庫で2〜8℃で保管した(又は、実験の当日に新たに調整した)。
上層0.8%寒天培地: 各100mLのLBブロスに、0.8gの寒天粉末を添加し、0.8%寒天含有上層寒天培地を調製し、121℃で15分オートクレーブすることにより滅菌した。培地が冷めたら、該上層培地を、2〜8℃の冷蔵庫内に配置した。
(3. 実験方法)
(3.1 抗菌性実験)
(3.1.1 細胞播種(1日目))
対数増殖及び約90%コンフルエンス状態にある5637細胞を、パンクレアチン(GIBCO,カタログ番号25200-056)により5分間消化した。大部分の細胞が、培養プレートから剥がれたら、消化を終了させるために完全培地を添加した。剥がれなかった細胞は、培養プレートからピペットにより吹き下ろし、15mLの遠心チューブへ移した。この細胞を1500rpmで3分間遠心分離した。上清を廃棄した。細胞が確実に均一に分散するように、細胞沈澱物を、完全培地に再懸濁した。
細胞懸濁液を、血球計により計数した;
細胞懸濁液の濃度は、不完全RPMI 1640培地を用いて、4×105/mLに調整した;
6穴プレートの各ウェルに、2mLの細胞懸濁液を播種し、1ウェルあたりの細胞の総数は8×105であった;
6穴プレートを、37℃、5%CO2の状態下、インキュベーター内に配置した。
(3.1 抗菌性実験)
(3.1.1 細胞播種(1日目))
対数増殖及び約90%コンフルエンス状態にある5637細胞を、パンクレアチン(GIBCO,カタログ番号25200-056)により5分間消化した。大部分の細胞が、培養プレートから剥がれたら、消化を終了させるために完全培地を添加した。剥がれなかった細胞は、培養プレートからピペットにより吹き下ろし、15mLの遠心チューブへ移した。この細胞を1500rpmで3分間遠心分離した。上清を廃棄した。細胞が確実に均一に分散するように、細胞沈澱物を、完全培地に再懸濁した。
細胞懸濁液を、血球計により計数した;
細胞懸濁液の濃度は、不完全RPMI 1640培地を用いて、4×105/mLに調整した;
6穴プレートの各ウェルに、2mLの細胞懸濁液を播種し、1ウェルあたりの細胞の総数は8×105であった;
6穴プレートを、37℃、5%CO2の状態下、インキュベーター内に配置した。
(3.1.2 投与(2日目))
各ウェルにおいて、2mLの完全培地を、2mLの不完全培地と取り替えた。ラベル及び実験計画に従い、各ウェルに、10μLの種々の濃度の試験溶液又は溶媒を、0.5%(v/v)の用量体積で添加した。
処理したウェルを図1に示した。
各ウェルにおいて、2mLの完全培地を、2mLの不完全培地と取り替えた。ラベル及び実験計画に従い、各ウェルに、10μLの種々の濃度の試験溶液又は溶媒を、0.5%(v/v)の用量体積で添加した。
処理したウェルを図1に示した。
(3.1.3 大腸菌感染細菌溶液の調製(2日目及び3日目))
2日目の午後、大腸菌CFT073グリセロールチューブを解凍し、10μLのグリセロール細菌を、抗生物質を含まない10mlのLB液体培地に播種し、37℃で一晩振盪した;
2日目の午後、大腸菌CFT073グリセロールチューブを解凍し、10μLのグリセロール細菌を、抗生物質を含まない10mlのLB液体培地に播種し、37℃で一晩振盪した;
3日目の午前中、一晩培養したブロスを50μLを、抗生物質を含まない5mLのLB液体培地に移し(比は1:100)、次のステップである抗菌性実験に着手できるように、OD600が0.9〜1.0となるまで37℃で振盪し培養した。
(3.1.4 抗菌性試験(3日目))
実験開始前に、前もって調製しておいた0.8%(下層培地)含有寒天プレートを、室温に置いた(又は、新たに調製した);
上層寒天培地(0.8%寒天含有)を融解させ、50℃の水浴中に置いた。
適切な量のOD600が0.9〜1.0の大腸菌細菌を、OD600が0.83となるよう希釈した(5×108 CFU/mLに相当);
24時間後、10μLのPBSにより希釈した細菌懸濁液を、各ウェルに添加した(細菌は、およそ3.125×105個);
細菌を添加した細胞を、インキュベーター内で、37℃で2時間培養した。インキュベーション後、上清を、滅菌EPチューブに抜き出した。細胞を、滅菌PBSで3回洗浄し、細胞表面に付着していない細菌を除去した。細胞を、1%Triton X-100及びプロテアーゼ阻害剤を含有するPBS溶液500μLにより溶解した。
実験開始前に、前もって調製しておいた0.8%(下層培地)含有寒天プレートを、室温に置いた(又は、新たに調製した);
上層寒天培地(0.8%寒天含有)を融解させ、50℃の水浴中に置いた。
適切な量のOD600が0.9〜1.0の大腸菌細菌を、OD600が0.83となるよう希釈した(5×108 CFU/mLに相当);
24時間後、10μLのPBSにより希釈した細菌懸濁液を、各ウェルに添加した(細菌は、およそ3.125×105個);
細菌を添加した細胞を、インキュベーター内で、37℃で2時間培養した。インキュベーション後、上清を、滅菌EPチューブに抜き出した。細胞を、滅菌PBSで3回洗浄し、細胞表面に付着していない細菌を除去した。細胞を、1%Triton X-100及びプロテアーゼ阻害剤を含有するPBS溶液500μLにより溶解した。
プレーティング: 細胞溶解液を、PBSで10,000倍まで段階希釈した。100μLの希釈細胞溶解液を、1.5mLのEPチューブに入れ、900μLの0.8%LB培地を添加し、均一に解離させた。その後、この細胞溶解液を、LB培地の層で覆った6穴プレートに添加した。均一にプレートするよう注意する。培地が固化した後に、1mL/ウェルのLB培地の層を、上記培地上に被せた。均一にプレートするよう注意する。
上層寒天培地が、冷たくなり固化したら、全ての6穴プレート (寒天プレート)を、インキュベーター内で37℃で一晩培養した。
上層寒天培地が、冷たくなり固化したら、全ての6穴プレート (寒天プレート)を、インキュベーター内で37℃で一晩培養した。
(3.1.5 コロニー計数(4日目))
翌日、コロニー計数のために、6穴プレートをインキュベーターから取り出した。
翌日、コロニー計数のために、6穴プレートをインキュベーターから取り出した。
(3.2 LL-37産生に対する1,25(OH)2D3の効果に関するELISA実験)
3.2.1 播種(1日目)、投与(2日目)、及び大腸菌感染細菌溶液の調製(2日目及び3日目)の手順は、3.1.1、3.1.2、及び3.1.3と同様とした。
3.2.2 LL37のELISA試験
細胞溶解液を、3.1.4の方法を用いて得た。細胞破片及び細菌を、13000rpm、5分間の遠心分離により除去した。溶解液の上清を取り出し、ヒトLL-37 ELISAキット(Hycult、カタログ番号HK321)により、LL-37を定量した。
3.2.1 播種(1日目)、投与(2日目)、及び大腸菌感染細菌溶液の調製(2日目及び3日目)の手順は、3.1.1、3.1.2、及び3.1.3と同様とした。
3.2.2 LL37のELISA試験
細胞溶解液を、3.1.4の方法を用いて得た。細胞破片及び細菌を、13000rpm、5分間の遠心分離により除去した。溶解液の上清を取り出し、ヒトLL-37 ELISAキット(Hycult、カタログ番号HK321)により、LL-37を定量した。
(4. 結果)
(4.1 抗菌性実験)
各用量群における5637細胞溶解液のコロニー形成単位(CFU)に、マーカーペンで印を付けた。代表的な結果を、図2に示す。各用量群における、5637細胞溶解液のCFUを計数し、エタノール溶媒対照群に対する各群のCFUの比を計算し、相対CFUを得た。繰り返し行った実験の統計学的結果を図3に示す。
統計試験は、一元配置分散分析最小有意差試験とした。*は、エタノールの対照群と比較して、t<0.05であることを示し、**は、エタノールの対照群と比較して、t<0.01であることを示す。
利用可能なデータから、種々の濃度のVD3により刺激された5637細胞は、有意な抗菌効果を示した。
(4.1 抗菌性実験)
各用量群における5637細胞溶解液のコロニー形成単位(CFU)に、マーカーペンで印を付けた。代表的な結果を、図2に示す。各用量群における、5637細胞溶解液のCFUを計数し、エタノール溶媒対照群に対する各群のCFUの比を計算し、相対CFUを得た。繰り返し行った実験の統計学的結果を図3に示す。
統計試験は、一元配置分散分析最小有意差試験とした。*は、エタノールの対照群と比較して、t<0.05であることを示し、**は、エタノールの対照群と比較して、t<0.01であることを示す。
利用可能なデータから、種々の濃度のVD3により刺激された5637細胞は、有意な抗菌効果を示した。
(4.2 LL-37産生に対する1,25(OH)2D3の効果に関するELISA実験)
各用量群の溶解液に対するLL-37 ELISA試験の結果を図4に示した。
利用可能なデータから、種々の濃度のVD3により5637細胞を刺激することは、細胞溶解液におけるLL-37レベルの有意な用量依存的な増加をもたらした。
(5. 考察)
各用量群の溶解液に対するLL-37 ELISA試験の結果を図4に示した。
利用可能なデータから、種々の濃度のVD3により5637細胞を刺激することは、細胞溶解液におけるLL-37レベルの有意な用量依存的な増加をもたらした。
(5. 考察)
膀胱炎の予防及び治療におけるビタミンD3の役割を調査するために、本研究においては、ヒト膀胱細胞由来の5637細胞をビタミンD3により刺激し、大腸菌とコインキュベーションし、細胞溶解液の抗菌効果を調査した。
実験系は安定であり、実験結果は、妥当な誤差の範囲内にコントロールされていたために、データは信頼できるものであった。これらの結果により、5637細胞が種々の濃度のVD3により刺激された後に、細胞溶解液が、有意な抗菌活性を有することが示された。
実験系は安定であり、実験結果は、妥当な誤差の範囲内にコントロールされていたために、データは信頼できるものであった。これらの結果により、5637細胞が種々の濃度のVD3により刺激された後に、細胞溶解液が、有意な抗菌活性を有することが示された。
(実施例3: 尿道の上皮細胞を刺激するVD3に関する抗菌性実験)
(1. 実験の目的)
本研究においては、ビタミンD3の最終活性化体である1,25-ジヒドロキシビタミンD3[1,25(OH)2D3]を試験物質とし、不死化ヒト尿道上皮細胞SV-HUC1を実験系とし、大腸菌CFT073を抗菌標的とし、1,25(OH)2D3により処理した細胞を、大腸菌CFT073とコインキュベーションした。大腸菌CFT073のコロニー形成単位(CFU)を、1,25(OH)2D3が、ヒト由来の細胞株を刺激し、インビトロで抗菌ペプチドを分泌させることにより、抗菌効果を達成するかどうか調べるために使用した。
(1. 実験の目的)
本研究においては、ビタミンD3の最終活性化体である1,25-ジヒドロキシビタミンD3[1,25(OH)2D3]を試験物質とし、不死化ヒト尿道上皮細胞SV-HUC1を実験系とし、大腸菌CFT073を抗菌標的とし、1,25(OH)2D3により処理した細胞を、大腸菌CFT073とコインキュベーションした。大腸菌CFT073のコロニー形成単位(CFU)を、1,25(OH)2D3が、ヒト由来の細胞株を刺激し、インビトロで抗菌ペプチドを分泌させることにより、抗菌効果を達成するかどうか調べるために使用した。
(2. 実験材料)
(2.1 試験物質1,25(OH)2D3の情報)
(2.1 試験物質1,25(OH)2D3の情報)
1,25(OH)2D3を無水エタノールに溶解し、200×10-6Mの濃度のストック溶液を作製した。小分け後、必要となるまで、溶液を、冷蔵庫で-20℃で保管した。
(2.2 実験器機)
モデル3111CO2インキュベーター
XDS-1B倒立顕微鏡
SDG-D2クリーンベンチ
DK-6000水浴器
Biofuge Stratos遠心機
SMARTSPEC 3000紫外分光光度計
SCS-24恒温振盪機
モデル3111CO2インキュベーター
XDS-1B倒立顕微鏡
SDG-D2クリーンベンチ
DK-6000水浴器
Biofuge Stratos遠心機
SMARTSPEC 3000紫外分光光度計
SCS-24恒温振盪機
(2.3 細菌及び細胞培地)
F12基本培地: Hycloneより購入した、製品コードはSH30026.01B、500ml/瓶を、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
10%FBS含有F12完全培地: 各450mLの基本培地に、50mLのウシ胎仔血清(FBS)を添加した。
FBS不含F12基本培地、すなわち不完全培地。
5XLBE液体培地: すなわち、培地Eを添加したLB培地。5gのトリプトン、2.5gの酵母エキス、5gの塩化ナトリウム、0.0986gのMgSO4・7H2O、1.0087gのクエン酸・H2O、6.55gのK2HPO4、1.6726gのNaNH4HPO4・4H2Oを正確に秤量し、90mLの脱イオン水に溶解した。pHを、5N NaOHで7.0に調整した。その溶液を、100mLの脱イオン水で希釈し、その後、オートクレーブにより121℃で15分滅菌した。
0.8%寒天プレート: 各1000mLのLB液体培地に、8gの寒天粉末を添加し、121℃で15分オートクレーブした。6穴プレートの各ウェルに、0.8%寒天含有LB培地を1mL添加した。培地が固化した後に、0.8%寒天プレートを、冷蔵庫で2〜8℃で保管した(又は、実験の当日に新たに調整した)。
0.8%上層寒天培地: 各100mLのLBブロスに、0.8gの寒天粉末を添加して0.8%寒天含有上層寒天培地を調製し、その後、121℃で15分オートクレーブすることにより滅菌した。培地が冷めた後に、該上層培地を、2〜8℃の冷蔵庫内に配置した。
F12基本培地: Hycloneより購入した、製品コードはSH30026.01B、500ml/瓶を、必要となるまで、冷蔵庫で2〜8℃で保管した。
10%FBS含有F12完全培地: 各450mLの基本培地に、50mLのウシ胎仔血清(FBS)を添加した。
FBS不含F12基本培地、すなわち不完全培地。
5XLBE液体培地: すなわち、培地Eを添加したLB培地。5gのトリプトン、2.5gの酵母エキス、5gの塩化ナトリウム、0.0986gのMgSO4・7H2O、1.0087gのクエン酸・H2O、6.55gのK2HPO4、1.6726gのNaNH4HPO4・4H2Oを正確に秤量し、90mLの脱イオン水に溶解した。pHを、5N NaOHで7.0に調整した。その溶液を、100mLの脱イオン水で希釈し、その後、オートクレーブにより121℃で15分滅菌した。
0.8%寒天プレート: 各1000mLのLB液体培地に、8gの寒天粉末を添加し、121℃で15分オートクレーブした。6穴プレートの各ウェルに、0.8%寒天含有LB培地を1mL添加した。培地が固化した後に、0.8%寒天プレートを、冷蔵庫で2〜8℃で保管した(又は、実験の当日に新たに調整した)。
0.8%上層寒天培地: 各100mLのLBブロスに、0.8gの寒天粉末を添加して0.8%寒天含有上層寒天培地を調製し、その後、121℃で15分オートクレーブすることにより滅菌した。培地が冷めた後に、該上層培地を、2〜8℃の冷蔵庫内に配置した。
(3. 実験方法)
(3.1 抗菌性実験)
(3.1.1 細胞播種(1日目))
対数増殖及び約90%コンフルエンス状態にあるSV-HUC1細胞を、パンクレアチン(GIBCO、カタログ番号25200-056)により5分間消化した。大部分の細胞が培養プレートから剥がれたら、消化を終了させるために完全培地を添加した。剥がれなかった細胞は、培養プレートからピペットにより吹き下ろし、15mLの遠心チューブに移した。細胞を、1500rpmで3分間遠心分離した。上清を廃棄した。細胞が確実に均一に分散されるように、細胞沈澱物を、完全培地に再懸濁した。
細胞懸濁液を血球計により計数した;
細胞懸濁液の濃度を、F12不完全培地を用いて4×105/mLに調整した;
6穴プレートの各ウェルに、2mLの細胞懸濁液を播種し、1ウェルあたりの細胞の総数は8×105であった;
6穴プレートを、37℃、5%CO2の条件でインキュベーター内に配置した。
(3.1 抗菌性実験)
(3.1.1 細胞播種(1日目))
対数増殖及び約90%コンフルエンス状態にあるSV-HUC1細胞を、パンクレアチン(GIBCO、カタログ番号25200-056)により5分間消化した。大部分の細胞が培養プレートから剥がれたら、消化を終了させるために完全培地を添加した。剥がれなかった細胞は、培養プレートからピペットにより吹き下ろし、15mLの遠心チューブに移した。細胞を、1500rpmで3分間遠心分離した。上清を廃棄した。細胞が確実に均一に分散されるように、細胞沈澱物を、完全培地に再懸濁した。
細胞懸濁液を血球計により計数した;
細胞懸濁液の濃度を、F12不完全培地を用いて4×105/mLに調整した;
6穴プレートの各ウェルに、2mLの細胞懸濁液を播種し、1ウェルあたりの細胞の総数は8×105であった;
6穴プレートを、37℃、5%CO2の条件でインキュベーター内に配置した。
(3.1.2 投与(2日目))
各ウェルの2mLの完全培地を、2mLの不完全培地と取り替えた。ラベル及び実験計画に従い、各ウェルに、種々の濃度の試験溶液又は溶媒を10μL、0.5%(v/v)の用量体積で添加した。
ウェルを、図1に示すように処理した。
各ウェルの2mLの完全培地を、2mLの不完全培地と取り替えた。ラベル及び実験計画に従い、各ウェルに、種々の濃度の試験溶液又は溶媒を10μL、0.5%(v/v)の用量体積で添加した。
ウェルを、図1に示すように処理した。
(3.1.3 大腸菌感染細菌溶液の調製(2日目及び3日目))
2日目の午後、大腸菌CFT073のグリセロールチューブを解凍し、10μLのグリセロール細菌を、抗生物質を含まない10mlのLB液体培地に播種し、37℃で一晩振盪した;
3日目の午前中、一晩培養したブロスを50μL、抗生物質を含まない5mLのLB液体培地に移し(比は1:100)、次のステップである抗菌性実験に着手できるように、OD600が0.9〜1.0となるまで37℃で振盪した。
2日目の午後、大腸菌CFT073のグリセロールチューブを解凍し、10μLのグリセロール細菌を、抗生物質を含まない10mlのLB液体培地に播種し、37℃で一晩振盪した;
3日目の午前中、一晩培養したブロスを50μL、抗生物質を含まない5mLのLB液体培地に移し(比は1:100)、次のステップである抗菌性実験に着手できるように、OD600が0.9〜1.0となるまで37℃で振盪した。
(3.1.4 抗菌性試験(3日目))
実験開始前に、前もって調製しておいた0.8%(下層培地)含有寒天プレートを室温に置いた(又は、新たに調製した);
上層寒天培地(0.8%寒天含有)を融解させ、50℃の水浴に入れた。
適切な量の、OD600が0.9〜1.0の大腸菌細菌を、OD600が0.83となるよう希釈した(5×108CFU/mL相当);
24時間後、10μLのPBSで希釈した細菌懸濁液を、各ウェルに添加した(細菌は、およそ3.125×105個);
細菌性を添加した細胞を、インキュベーター内で37℃で2時間培養した。インキュベーション後、上清を、滅菌EPチューブに抜き出した。細胞を、滅菌PBSで3回洗浄し、細胞表面に付着していない細菌を除去した。細胞を、1%Triton X-100及びプロテアーゼ阻害剤を含有する500μLのPBS溶液で溶解した。
実験開始前に、前もって調製しておいた0.8%(下層培地)含有寒天プレートを室温に置いた(又は、新たに調製した);
上層寒天培地(0.8%寒天含有)を融解させ、50℃の水浴に入れた。
適切な量の、OD600が0.9〜1.0の大腸菌細菌を、OD600が0.83となるよう希釈した(5×108CFU/mL相当);
24時間後、10μLのPBSで希釈した細菌懸濁液を、各ウェルに添加した(細菌は、およそ3.125×105個);
細菌性を添加した細胞を、インキュベーター内で37℃で2時間培養した。インキュベーション後、上清を、滅菌EPチューブに抜き出した。細胞を、滅菌PBSで3回洗浄し、細胞表面に付着していない細菌を除去した。細胞を、1%Triton X-100及びプロテアーゼ阻害剤を含有する500μLのPBS溶液で溶解した。
プレーティング: 細胞溶解液及び上清を、別々に、10,000倍及び100000倍にPBSで段階希釈した。希釈した細胞溶解液を100μL、1.5mLのEPチューブに入れ、900μLの0.8%LB培地を添加し、均一に解離させた。その後、細胞溶解液を、LB培地の層で覆った6穴プレートに添加した。均一にプレートするよう注意する。培地が固化した後に、LB培地の層を、培地上に被せた。均一にプレートするよう注意する。
上層寒天培地が冷たくなり固化したら、全ての6穴プレート(寒天)を、37℃で一晩インキュベーター内に置いた。
上層寒天培地が冷たくなり固化したら、全ての6穴プレート(寒天)を、37℃で一晩インキュベーター内に置いた。
(3.1.5 コロニー計数(4日目))
翌日、6穴プレートを、コロニー計数のためにインキュベーターから取り出した。
翌日、6穴プレートを、コロニー計数のためにインキュベーターから取り出した。
(4. 結果)
(4.1 抗菌性実験)
各用量群におけるSV-HUC1細胞溶解液のコロニー形成単位(CFU)に、マーカーペンで印を付けた。代表的な結果を図5に示した。
(4.1 抗菌性実験)
各用量群におけるSV-HUC1細胞溶解液のコロニー形成単位(CFU)に、マーカーペンで印を付けた。代表的な結果を図5に示した。
(5. 考察)
尿道炎の予防及び治療におけるビタミンD3の役割を調査するために、本研究においては、ヒト由来のSV-HUC1細胞を、ビタミンD3により刺激し、大腸菌とコインキュベーションして、VD3の抗菌効果を調査した。
実験系は安定であり、実験結果は、妥当な誤差の範囲内にコントロールされていたために、データは信頼できるものであった。これらの結果により、SV-HUC1細胞が、種々の濃度のVD3により刺激された後に、細胞溶解液が、有意な抗菌活性を有することが示された。
尿道炎の予防及び治療におけるビタミンD3の役割を調査するために、本研究においては、ヒト由来のSV-HUC1細胞を、ビタミンD3により刺激し、大腸菌とコインキュベーションして、VD3の抗菌効果を調査した。
実験系は安定であり、実験結果は、妥当な誤差の範囲内にコントロールされていたために、データは信頼できるものであった。これらの結果により、SV-HUC1細胞が、種々の濃度のVD3により刺激された後に、細胞溶解液が、有意な抗菌活性を有することが示された。
より明確に、本発明を説明し、理解するために、本発明者らは、本発明を実施例により詳細に説明した。本発明の範囲及び趣旨からはずれることなく、本発明に改良及び変更を行うことが、当業者にとって明らかとなるであろうことは明白である。
Claims (20)
- 膀胱炎の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用。
- 前記ビタミンD化合物が、ビタミンD2、ビタミンD3、及びビタミンD3の活性化体又は類縁体から選択される、請求項1記載の使用。
- 前記ビタミンD3の活性化体が、25-ヒドロキシビタミンD3又は1,25-ジヒドロキシビタミンD3である、請求項2記載の使用。
- 前記ビタミンD化合物が、1,25-ジヒドロキシビタミンD3である、請求項2記載の使用。
- ビタミンD化合物、及び膀胱炎の予防又は治療のために使用される第2薬物を含むことを特徴とする、膀胱炎の予防又は治療のための医薬組成物。
- 前記ビタミンD化合物が、ビタミンD2、ビタミンD3、及びビタミンD3の活性化体又は類縁体から選択される、請求項5記載の医薬組成物。
- ビタミンD化合物、及び医薬として許容し得る担体を含むことを特徴とする、膀胱炎の予防又は治療のための医薬製剤。
- 前記ビタミンD化合物が、ビタミンD2、ビタミンD3、及びビタミンD3の活性化体又は類縁体から選択される、請求項7記載の医薬製剤。
- 前記医薬製剤が、錠剤、カプセル剤、注射剤、輸液剤、座剤、吸入剤、又は軟膏剤の形態である、請求項7記載の医薬製剤。
- 請求項7記載の医薬製剤、及び該医薬製剤の使用法の説明書を含むことを特徴とする、膀胱炎の予防又は治療のためのキット。
- 尿道炎の予防又は治療のための医薬品の製造における、ビタミンD化合物の使用。
- 前記ビタミンD化合物が、ビタミンD2、ビタミンD3、及びビタミンD3の活性化体又は類縁体から選択される、請求項11記載の使用。
- 前記ビタミンD3の活性化体が、25-ヒドロキシビタミンD3又は1,25-ジヒドロキシビタミンD3である、請求項12記載の使用。
- 前記ビタミンD化合物が、1,25-ジヒドロキシビタミンD3である、請求項12記載の使用。
- ビタミンD化合物、及び尿道炎の予防又は治療のために使用される第2薬物を含むことを特徴とする、尿道炎の予防又は治療のための医薬組成物。
- 前記ビタミンD化合物が、ビタミンD2、ビタミンD3、及びビタミンD3の活性化体又は類縁体から選択される、請求項15記載の医薬組成物。
- ビタミンD化合物、及び医薬として許容し得る担体を含むことを特徴とする、尿道炎の予防又は治療のための医薬製剤。
- 前記ビタミンD化合物が、ビタミンD2、ビタミンD3、及びビタミンD3の活性化体又は類縁体から選択される、請求項17記載の医薬製剤。
- 前記医薬製剤が錠剤、カプセル剤、注射剤、輸液剤、座剤、吸入剤、又は軟膏剤の形態である、請求項17記載の医薬製剤。
- 請求項17記載の医薬製剤、及び該医薬製剤の使用法の説明書を含むことを特徴とする、尿道炎の予防又は治療のためのキット。
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