JP2017500456A - 電界紡糸スロットダイの設計及び使用 - Google Patents
電界紡糸スロットダイの設計及び使用 Download PDFInfo
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Abstract
ポリマーマットを形成するための改善されたプロセスを開示する。ポリマー繊維の電界紡糸を行うプロセスは、荷電源と、荷電源から距離を置いたターゲットと、紡糸縁部にスリットを有するスロットダイとを備える装置を準備することを含む。紡糸縁部は5cm〜100cmの曲率半径を有する。本方法は、ポリマー調製物(溶液、分散液、懸濁液、又は融液)をスロットダイに供給する工程と、装置又はポリマー調製物の一部又は全体に電界を印加する工程を更に含む。電界が印加されると、複数のテイラーコーンが噴流によって生成され、ポリマー調製物が伸長して繊維構造体になり、繊維構造体をターゲット表面に捕集することができる。【選択図】図3a
Description
[関連出願の相互参照]
本願は、2013年12月18日付けで出願された米国仮特許出願第61/917511号及び2014年3月10日付けで出願された米国仮特許出願第61/950252号の利益を主張する。
本願は、2013年12月18日付けで出願された米国仮特許出願第61/917511号及び2014年3月10日付けで出願された米国仮特許出願第61/950252号の利益を主張する。
[参照による援用]
2013年12月18日付けで出願された米国仮特許出願第61/917511号及び2014年3月10日付けで出願された米国仮特許出願第61/950252号の開示内容全体は、引用することにより本明細書の一部をなす。
2013年12月18日付けで出願された米国仮特許出願第61/917511号及び2014年3月10日付けで出願された米国仮特許出願第61/950252号の開示内容全体は、引用することにより本明細書の一部をなす。
本開示は、包括的には、ポリマー繊維の電界紡糸を行うスロットダイに関する。
電界紡糸(electrospinning:エレクトロスピニング)のプロセスは、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、及び特許文献10に示されているように当該技術分野において既知である。これらの特許文献のそれぞれは、引用することにより本明細書の一部をなす。当該技術分野において電界紡糸又はイースピニング(espinning)とも称される静電紡糸は、帯電しているポリマーを帯電又は接地されている表面に向かって移動させることを伴う。電界紡糸によって製造された繊維は、サブミクロン直径又は「ナノ」直径を有し、これらの繊維によって生み出される布は、濾過、医療、及び織物の分野において有用であることが見出されている。高密度だが多孔質の構造を有するこれらの繊維は、気体又は流体を分離又は吸収するのに効果的に用いることができる。
電界紡糸ポリマー繊維は、融液、溶液、又は分散液から得ることができる。例えば、融液、溶液、又は分散液は、ニードル等の帯電している小さいオリフィスを通してターゲットに向かって放出することができる。ここでは、ニードルとターゲットは互いに反対の電荷を有する。当業者には理解されるように、ターゲット(コレクターと称されることもある)は捕集面を有し、捕集面は種々の材料及び形状のものとすることができる。融液、溶液、又は分散液に電位が与えられると、また、電荷がグラウンド(すなわち、ターゲット又はコレクター)に移動しようとする際、1つ又は複数の噴流を生成することができ、その噴流から、繊維が引き出される。ニードル又は小さいオリフィスは、通常、単一の噴流を生成し、約0.1g/時の速度で繊維を製造することができる。このタイプの電界紡糸装置のスループットは、通常非常に低い。このプロセスでは、ミクロンからサブミクロン範囲の比較的狭い範囲の繊維直径を有する長い繊維が製造される。繊維を捕集面に蓄積させると、マットとも称される不織布が製造される。単一のオリフィスから電界紡糸を行い、単一の噴流を生成するこのような装置は、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、及び特許文献15に示されており、これらの特許文献のそれぞれは、引用することにより本明細書の一部をなす。
更なるオリフィスを追加することができ、二次元ブロック又は単一ラインの多数の(banks of)オリフィスを用いてもよい。複数のオリフィスから複数の噴流を生成するこのような装置は、特許文献16、特許文献17、特許文献18、及び特許文献19、特許文献20、特許文献21、及び特許文献22に示されており、これらの特許文献のそれぞれは、引用することにより本明細書の一部をなす。しかしながら、複数の噴流を生成する複数のオリフィスの1つの問題は、同じ又は同様の電荷を有する噴流に起因する、複数の噴流間の反発である。噴流間のこの反発により、噴流に反りが生じ、噴流の抑制が起こり得るおそれがある。そのため、噴流の安定性が左右され、結果として、不規則な紡糸、均一性がより低い繊維の堆積、繊維直径の範囲の拡大、及び繊維の破断のうちの1つ又は複数がもたらされる。
荷電源(分散液、溶液、又は融液)とコレクターとの間の電位を上昇させることによって、1つ又は複数の噴流を同じオリフィスから発生させることもできる。電位の上昇に比例してスループットは増加するが、噴流が相互に反発することから噴流の安定性は損なわれる。
当該技術分野における別の技法は、帯電している自由表面により静電紡糸を行うことである。電荷が分散液、溶液、又は融液に与えられ、トラフ内で回転するワイヤ、シリンダー等から自由表面電界紡糸が行われる。分散液、溶液、又は融液の表面における摂動に際して、噴流が形成され得る。この手法の利点は、複数の安定した噴流を形成することができ、そのため、より高くより均一なスループットを得ることができることである。
自由表面電界紡糸では、吐出体積は、限定はしないが、例えば、1)分散液、溶液、又は融液の粘度、2)分散源から捕集面までの距離、3)溶媒の性質、4)紡糸装置がワイヤ若しくはシリンダーを充填若しくは被覆する速度、又は5)電圧に左右される。これらの要因は、マットの厚さ及び所望の繊維直径にも影響するため、これらのパラメーターの最適化が必要となる。トラフ又はワイヤプロセスから自由表面電界紡糸を行う機器は、溶液及び分散液の電界紡糸向けに商業的に開発されており、研究室サイズ、パイロットサイズ、及び商業サイズのユニットが利用可能である。研究室ユニットは、融液の電界紡糸向けにも開発されている。自由表面から電界紡糸を行う装置は当該技術分野において既知であり、特許文献23、特許文献24、特許文献25、特許文献26、特許文献27、特許文献28、特許文献29及び特許文献30に示されている。これらの特許文献のそれぞれは、引用することにより本明細書の一部をなす。
本明細書に開示されている材料及び方法の更なる例示的な考察が、特許文献31及び特許文献32に提示されている。これらの特許文献の双方は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
自由表面電界紡糸による複数の安定した噴流の生成は進歩しているものの、堆積される繊維の均一性並びに繊維及びそれにより得られる不織布の特性等のいくつかの短所がなおも存在する。さらに、種々の組成物の制御が可能であること、及び(例えば、他の電界紡糸装置では電界紡糸を行うことができない)種々のポリマー調製物が許容されることは、非常に望ましい属性である。したがって、上述した不都合点及び利点を含む、種々の不都合点に対処するか又は更なる利益を生むプロセス及び装置が必要とされている。
本開示は、包括的には、不織材料の高スループットの電界紡糸を行うプロセス及び装置に関する。本開示の1つの態様は、スロットダイのスリットに沿ってスリットの回りに略均一な電界を発生させ、ポリマー溶液、ポリマー分散液、ポリマー懸濁液、及び/又はポリマー融液(本明細書では総称して、また個々に「ポリマー調製物」と称する)を、スリットから略均一な電界を通してコレクターに対して「電界紡糸」するプロセスを含む。別の態様は、スロットダイのスリットに沿ってスリットの回りに不均一な電界を意図的に発生させることを含む。本開示の別の態様によれば、紡糸縁部にスリットを有するスロットダイを備える装置が提供される。スロットダイは、電圧がポリマー調製物及び/又はスロットダイに印加されると、紡糸縁部に沿って紡糸縁部の回りに、いくつかの実施形態によれば均一な電界を発生させ、また、いくつかの実施形態によれば意図的に不均一な電界を発生させるような形状とすることができる。1つの実施形態によれば、紡糸縁部は湾曲し、少なくとも1つの弧を規定することができる。湾曲した紡糸縁部は、少なくとも1cm、また1つの実施形態では5cm〜100cmの曲率半径を有することができる。1つの実施形態によれば、湾曲した紡糸縁部は、幅(例えば、スリットの方向に対して90度の垂直方向)が0.01mm〜10mmのスリットを有する。装置は、ポリマー調製物を保持するリザーバーと、スロットダイから距離を置いて設置されるコレクターと、スロットダイとコレクターとの間に電圧差を印加する電源と、ポリマー調製物をスロットダイに供給する送達機構又は経路とのうちの1つ又は複数を更に備えることができる。
本開示の更なる特徴、利点、及び実施形態は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に記載されている場合があるか、又はこれらを検討することで明らかとなり得る。さらに、本開示の前述の要約及び以下の詳細な説明の双方は例示であり、更なる説明を提供することを意図しており、特許請求される本開示の範囲を限定しないことが理解される。
当業者に向けた最良の形態を含む全開示及び可能な開示は、添付図面を参照して本明細書の残りの部分においてより詳細に記載する。
これより、本開示を、添付図面を参照して以下により完全に記載する。添付図面には、本開示の実施形態の全てではないがいくつかが示されている。実施形態の同様又は同一の特徴には類似の参照符号が付されている。実際、本開示は、多くの異なる形態で実施することができるが、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすために提供される。各例は、本開示の説明によって提供されるが、本開示の限定を意図するものではない。実際、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、本開示に種々の変更及び変形を行うことができることが当業者には明らかである。例えば、1つの実施形態の一部として図示又は記載されている特徴を、別の実施形態に関して用いて更なる実施形態を得ることができる。したがって、本開示は、開示されている実施形態及びそれらの均等物の範囲内に入る変更形態及び変形形態を包含することが意図される。
本開示は、ポリマー調製物9(すなわち、ポリマー溶液、ポリマー分散液、ポリマー懸濁液、又はポリマー融液)を電界紡糸して繊維にし、複数の他の用途及び形態が可能な不織シート、メンブレン、チューブ、及び被膜を形成する装置11及びプロセスに関する。詳細には、本開示は、スロットダイ10からポリマー調製物9を紡糸することにより形成されるナノ繊維の高スループットの電界紡糸に関する。このスロットダイ10は、スロットダイ10又はポリマー調製物9及び電界紡糸装置11のコレクター15にわたって高電圧が印加されると、紡糸縁部12に沿って略均一な電界が形成されることになる形状及び形態になっている。
本開示の1つの態様は、スリット16の縁部に対してポリマー調製物9の一様な分布をもたらす。噴流の安定性は、スリットの縁部形状、間隙幅、印加電圧、又はこれらのパラメーターの組合せによって制御することができる。噴流の安定性の制御及び調整に応じて、異なる物理的性質及び機械的性質を有するイースピニングされたシートを製造することができる。スロットダイに電圧が印加されると十分に強い電界が形成される場合、また、ダイの鋭い縁部34の鋭さが、好適な摂動をもたらすのに十分な程鋭い場合、テイラーコーン(Taylor cones)が形成され、ポリマー調製物9の電界紡糸噴流14がスロットダイ10のスリット16から噴出する。噴流14は、スロットダイ10のスリット16から、接地されているか又は反対に帯電しているコレクター15に向かって移動し、固形の不織材料を形成する。1つの実施形態において、本開示は、包括的にはスロットダイに、また詳細には、電界紡糸の出力を最適化するためにスロットダイの形状が電界の均一性に与える影響に焦点を当てる。
電界紡糸装置11は、図1に概略的に示されている。図1において、リザーバー17にはポリマー調製物9を充填することができる。送達機構又は経路網19は、リザーバーからスロットダイ10にポリマー調製物9を送達する。DC電源等の電源13は、スロットダイが導電性材料でできている場合、スロットダイ10に電力を供給し、及び/又は、スロットダイが非導電性材料でできている場合、ポリマー調製物9に電力を直接供給するように用いることができる。電源13は、スロットダイ10とコレクター15との間に10kV〜300kVの電圧差を確立し、30kV〜150kVの或る特定の電圧差を維持する。1つの実施形態において、電界紡糸装置11は、スロットダイ10に接続される高圧電源からの正極を有することができ、一方、コレクター15は、所与の距離を置いたスロットダイ10とコレクター15との間に電位が生じるように、接地する(又は反対に帯電する)ことができる。電源の接続によってもたらされるこの電荷は、帯電しているポリマー調製物9を荷電源(charged source)(スロットダイ10/ポリマー調製物9)から撥ね付け、ポリマー調製物9の繊維をコレクター15の捕集面に引き付ける。別の実施形態では、コレクター15を帯電することができ、一方、スロットダイ10は接地されるか又は反対に帯電される。更に別の実施形態では、スロットダイ10及び/又はコレクター15は負に帯電させることができる。更に別の実施形態では、コレクター15は、分離した、接地されているか又はスロットダイ10とは反対に帯電している2つの点又は平面とすることができる。代替的な一実施形態では、ポリマー調製物9(すなわち、溶液、分散液、懸濁液、又は融液)を帯電させることができ、コレクター15は接地されるか又は反対に帯電される。
繊維を製造するのに用いられるポリマー調製物(すなわち、溶液、分散液、懸濁液、及び/又は融液)は、1cP〜200000cPの粘度を有することができる。このポリマー調製物は、スリットの長さ1センチメートルにつき1時間あたり0.1ミリメートル〜5000ミリメートルの速度で、又はスリットの長さ1センチメートルにつき1時間あたり10ミリメートル〜500ミリメートルの速度で、例えばチューブ、ホース、ベッセル等の経路網19を通して圧送し、スロットダイ10及びひいては紡糸縁部12に提供することができる。1つの実施形態において、ポリマー調製物9は、スリット長にわたって均一に、空気により、液圧により、機械的に、又は重力により紡糸縁部12に供給することができる。本開示の少なくとも1つの実施形態に従った均一な繊維紡糸を促進するために、ダイの紡糸縁部12にわたってポリマー調製物9の均一な分布をもたらすことが重要である。これは、以下でより詳細に考察する。
本明細書で開示の方法により電子紡糸して繊維にする材料としては、デキストラン、アルギン酸塩、キトサン、ポリビニルピリジン化合物、セルロース系化合物、セルロースエーテル、加水分解ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリカルボキシレート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルアルコール)12%アセチル、ヒドロキシルプロピルセルロース、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アルギン酸アンモニウム塩、プルラン、キサンタンガム、ポリウレタン(DSM(Bionate、Carbosil、Pursil)、Lubrizol(商標)(TG−500、SP−93A−100、テコフィリック製品ライン)、AdvanSource(商標)(C55D、C80A及びHydrothane))、ポリスチレン、ポリメタクリレート、Teflon(商標)、ポリフッ化ビニリデン、ペルフルオロアルコキシ、フッ化エチレンプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ナイロン、PEBAX(商標)、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリ(アミド酸)、ポリイミド、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸とのブレンド又はコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリカプロラクトン、ポリアニリン、並びにそれらのブレンド及びコポリマーが挙げられる。
上記のポリマーの溶液及び分散液を、銀、炭酸カルシウム、ヒアルロン酸等の様々な添加剤及び改質剤と組み合わせて、電界紡糸繊維に有益な改質及び特徴をもたらすことができる。
図2は、平坦な紡糸縁部24を有する電界紡糸スロットダイ22の比較例を示している。平坦な紡糸縁部24は曲率半径を有しない。平坦なスロットダイ22は、スロットダイ22の放出端部38においてスリット16を有する。スロットダイ22の角部32’は概ね直交する角度、すなわち直角を規定する。スロットダイ22又はポリマー調製物9に電位が印加されると、電界が発生し、概して角部32’において増強される。直交する角部において増強された電界は、反発力を生じ、付近の電界紡糸噴流14の安定性を減少させる(これにより、繊維の破断の増加、繊維の配置の均一性の低下、及び繊維直径の範囲の拡大が起こり得ることにつながる)。
図3a〜図3jに示されているように、本開示のスロットダイ10は、従来のスロットダイから逸脱し、特に、従来の真っ直ぐな(平坦な)縁部24及び真っ直ぐな/直交する(例えば約90度の)角部32’から逸脱する。このような従来の「真っ直ぐな」又は直交する特徴は図2に示されている。本開示によれば、スロットダイ10は、ダイの放出端部38に又は放出端部38の回りに、複数の曲率半径(radii curve)又は単数の円弧半径(radius arc)を含む実質的に湾曲した縁部、及び/又は、複数又は単数の円弧半径を含む湾曲した角部を規定することができる。代替的な縁部設計を示すいくつかの実施形態例(図4a〜図5lを参照)を本明細書において考察する。
1つの実施形態において、スロットダイ10(10、10’、10’’)は、金、真鍮、銅、銀、鋼、白金、又は他の金属及びそれらの合金等の導電性材料を含むことができる。他の実施形態において、スロットダイ10(10、10’、10’’)は、例えばプラスチック、セラミック等の非金属又は非導電性材料を全体的又は部分的に含むことができる。図3h、図4i、及び図5hに示されているように、スリット幅「w」又はスリット16の縁部34間の距離は、テイラーコーンを形成し、安定化させることが可能な十分な幅を有し、概して0.01mm〜10mm又は0.05mm〜1mmとすべきである。1つの実施形態において、図3a及び図4aに示されているように、スリット16の弧の長さ「L」又は縁部34の長さは、1cm〜10m、又は1つの実施形態において5cm〜1mとすることができる。
図3a〜図4mは、曲率半径「r」を有する紡糸縁部12を有する本開示に特有の電界紡糸スロットダイ10(10、10’)を示している。紡糸縁部12は、図3d、図4e、及び図5dに示されているような鋭い縁部34を有することができる。鋭い縁部34によって規定される角度θは、テイラーコーンを形成する好適な摂動を提供する。鋭い縁部34の角度θは、1度〜90度又は1度〜45度の範囲とすることができる。スロットダイ10(10、10’、10’’)のそれぞれは、流体入口端37、キャビティ28、及び、スロットダイの放出端部38にスリット16を有する紡糸縁部12において、フローチャネル26を有する流体経路網21を有する。キャビティ28(また、流体経路網21全体)は、用いられるポリマー調製物9に応じて異なる形状を有することができる。例えば、キャビティ28は、図3a、図4a、及び図5aに示されているように、均一な流れ及び分布を生じる真っ直ぐな壁36を備えることができる。しかし、壁36は、限定はしないが弧状を含む湾曲した部分(図8aを参照)を有することができ、壁36間の角度は、本開示から逸脱することなく、用いられるポリマー材料9に応じて変更することができる。
1つの実施形態において、キャビティ28は、拡張(divergent)セクション29及び収束(convergent)セクション30を有することができる。拡張セクション29は、フローチャネル26の端を始点とするより小さい長さl’から、より大きい長さl、すなわちスリットのコード長さに拡大する。収束セクション30は、より大きい幅Wからより小さいスリット幅wに縮小する。本開示の流体経路網21の目的は、ポリマー調製物9を、スリットの長さLにわたってダイスリットに可能な限り均一に提供することとすることができる。当業者には理解されるように、(図示していない)種々の他の経路網を使用することができる。
本開示の1つの実施形態によれば、図3a〜図3fによって示されているように、スロットダイ10は、長さLに沿って湾曲していることができる紡糸縁部12を有し、したがって、紡糸縁部は、曲率半径rを有する少なくとも1つの弧を規定する。本開示のいくつかの態様によれば、紡糸縁部12の半径、並びにスロットダイ10のサイズ、鋭さ、及び形状は、電界の形状及び紡糸材料の流れに影響を与える。半径「r」は、製造される繊維及び不織材料の双方の収率及び均一性を、従来の「真っ直ぐな」形状部を有するスロットダイ22よりも増大させるように最適化することができる(以下で考察する)。
本開示の少なくとも1つの実施形態によれば、スロットダイの設計の1つの目標は、紡糸縁部12に沿って可能な限り均一な電界を生じることである。本開示のいくつかの実施形態によれば(例えば、図3a〜図4mを参照)、均一な電界を促進するために、紡糸縁部は、紡糸縁部12の弧の長さ「L」に沿って湾曲(半径)を有する。1つの例示的な実施形態によれば、湾曲した紡糸縁部12は、1cm〜1メートルの曲率半径「r」又は5cm〜100cmの曲率半径「r」を有する単一の弧を規定する。紡糸縁部12の曲率半径は、平坦なスロットダイ22と比較して実質的により均一な電界を誘起し、この場合、角部32’において電界が増強され、噴流14を撥ね付け、噴流の不安定性をもたらす。したがって、湾曲した紡糸縁部12を有するスロットダイ10は、平坦な紡糸縁部24を有する平坦なスロットダイ22によってもたらすことができるよりも、高いスループット及び大きい使用可能なマット幅をもたらすことを可能にすることができる。使用可能なマット幅は、紡糸縁部の長さに対して略平行なマットの幅であり、マットの中心から測定されるマット厚又はマット深さ(すなわち、マット幅に対して略垂直方向)の変動が20%以下として規定される。直交する角部を有する平坦すなわち半径を有しない(non-radius)スロットダイ22を、弧状の紡糸縁部12及び上述の範囲の曲率半径を規定する弧状の紡糸縁部を有するスロットダイ10、10’と比較すると、湾曲した紡糸縁部を有するスロットダイによって生み出される結果として得られる不織マット製品の使用可能な幅は、10%〜1000%、又は25%〜250%だけ増加することができる。
1つの実施形態において、直列又は並列して、複数のスリットを有するダイ及び/又は単一のスリットを有する複数のスロットダイを、本開示から逸脱することなく用いることができる。
本開示によれば、不織マットの他の性質を制御、変更、又は改善することができる。これらは、限定はしないが、繊維直径、多孔性、繊維の均一性、総紡糸幅、繊維品質、繊維の向き、気流、通気性、細胞内方成長、細胞付着、表面積、引張強度、最大負荷、弾性、不透明度、孔径、及びバブルポイントを含む。不織マットにおいて問題となる種々のこのような性質は、例えば、米国特許第8,262,979号及び米国特許出願公開第2013/0268062号、同第2013/0053948号、及び同第2013/0197664号に記載されている。これらの特許文献は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
図4a〜図4gは、図3aのスロットダイ10と比較してより小さい曲率半径を有する紡糸縁部12を有するスロットダイ10’を示している。別の実施形態において、角部32(図4a、図5a、及び図8aを参照)は、丸みを帯びていること(すなわち弧状)を含め、実質的に湾曲していることができ、略均一な電界を促進するのに十分な曲率半径を有し、概して1mm〜1m又は1mm〜100mmとすることができる。丸みを帯びた角部32は、誘起された電界を更に分散させ、平坦な紡糸縁部24と、概ね直角を規定する角部32’とを有するスロットダイ22と比較して、角部32における電界紡糸噴流14に対する電界の蓄積及び効果が低減される。丸みを帯びた角部32は、紡糸縁部に隣接し、紡糸縁部から外方に延在することができる。1つの例において、丸みを帯びた角部は、紡糸縁部に近接することができる。別の実施形態において、スロットダイは、紡糸縁部と丸みを帯びた角部との間に肩部セクション20を有することができる。
いくつかの実施形態において、スロットダイ10(10、10’、10’’)は、スリット16の縁部と湾曲した角部32との間に延在し、スリット16の縁部と湾曲した角部32とを接続する肩部セクション20を有することができる。肩部セクション20は、湾曲していても真っ直ぐでもよく、長さが1mm〜10m、1cm〜1m、又は1つの実施形態では1cm〜30cmの範囲とすることができる。本開示の代替的な実施形態によれば、肩部セクション20は、本開示から逸脱することなく、別様な形状、配置、構成とすることができ、及び/又は省くことができる。
本開示のいくつかの実施形態において、湾曲した紡糸縁部12、肩部セクション20、及び湾曲した角部32は、テイラーコーンの安定性に影響を与える。本開示によれば、紡糸縁部12、肩部セクション20、及び角部32の種々の幾何形状は、電界の不均一性(及び均一性)の様々な度合いに影響を与えることがあるので、テイラーコーンの安定性に様々な影響を与える。平坦な紡糸縁部24及び直交する角部32’を有するスロットダイ22(図2)から噴流14が形成され紡糸を行う場合、高電圧(例えば80kVを上回る電圧)がスロットダイ又はポリマー調製物9に印加されると、電界の不均一性に起因して、不安定性が生じ得る。不均一な電界によるこの不安定性により、テイラーコーンがダイのスリット16にわたって「ウォークする(walk)」すなわち移動するようになる。噴流14のこの動きは、スリット長さの終端に到達すると、噴流14を終了させることができる。新たな噴流が、直前に終了した噴流に置き換わって形成され得るが、噴流の終了及び再形成は、繊維の欠陥及び破断を引き起こす可能性がある。本開示の1つの実施形態によれば、テイラーコーン又は噴流は、電界をスロットダイのスリット16の弧の長さ「L」にわたってより均一にすることにより移動させることで安定化し、それにより、噴流の寿命を増加させ、欠陥及び繊維の破断の量を(例えば、電界紡糸するポリマー調製物9の特性及び電界の均一性に応じて10%〜1000%だけ)減少させる。湾曲した紡糸縁部12及び湾曲した角部32の双方は、直交する角部において電界が増強されることを防止又は低減することにより、均一な(又はいくつかの実施形態では、様々な不均一度の)電界を促進する。さらに、テイラーコーン又は噴流の安定性はまた、繊維のサイズ分布を狭め、不織マットの均一性を増大させる。噴流の安定性の向上に加えて、噴流14の数が、紡糸縁部の曲率半径の減少に伴って増加する。紡糸縁部の曲率半径が減少すると、同じスリット長さにおいて形成される噴流の数が1%〜200%だけ増加する。噴流の数の増加は、スループットを5%〜200%だけ増加させることができる。
1つの実施形態において、スロットダイ10(10、10’、10’’)は、図3a〜図5lに示されている同一の特徴を有する2つの半部分54を有することができる。2つの半部分54は、図3j、図4k、及び図5jに示されているように、接着剤又は機械的な締結手段58、例えば、ねじ、ボルト、又は同様の手段によってともに保持することができる。代替的には、スロットダイの1つの半部分は、流体流れ機能部(fluid flowing features)(すなわち、フローチャネル、キャビティ等)を有することができ、スロットダイのもう一方の半部分は、スロットダイを閉鎖するダイカバープレート(図示せず)としてもよい。ダイカバープレートは、流体流れ機能部を有しても有しなくてもよい。
図6及び図7は、電界紡糸のプロセス中の噴流14の放出の図である。ここでは、ポリマー調製物9にわたって電界が印加され、噴流14をスロットダイ10及び10’’から噴出させる。噴流の数は、用いられるポリマー調製物9のタイプ、電圧、コレクターの高さ、及びポリマー調製物9の粘度によって影響される。図6は、弧状の紡糸縁部12及び丸みを帯びた角部32を有するスロットダイ10を示し、図7は、平坦な紡糸縁部24及び丸みを帯びた角部32を有するスロットダイ10’’を示している。さらに、スロットダイの紡糸縁部12の曲率半径「r」が減少するにつれ、繊維の欠陥が減少し、繊維の均一性が増大する。
以下の表1は、本開示の少なくとも1つの実施形態に従っていくつかの性質がどのように影響され得るかを示している。
(実施例1)
ポリウレタン(PU)を、図2に示されているスロットダイ22と同様の平坦なスロットダイ設計を用いて電界紡糸した。酢酸中にTG−500(Lubrizol社)を7.5wt%含有する溶液を、スリット長さが1.187インチ及びスリット幅が0.008インチの平坦な(半径を有しない)スロットを有する紡糸ダイに、90ml/時の速度でシリンジを用いて圧送した。印加した電圧は95kVであり、スロットダイとコレクター15との間の距離は12インチであった。製造された不織マットは、使用可能なマット幅が3インチであり、平均繊維直径が0.824μmであった。
ポリウレタン(PU)を、図2に示されているスロットダイ22と同様の平坦なスロットダイ設計を用いて電界紡糸した。酢酸中にTG−500(Lubrizol社)を7.5wt%含有する溶液を、スリット長さが1.187インチ及びスリット幅が0.008インチの平坦な(半径を有しない)スロットを有する紡糸ダイに、90ml/時の速度でシリンジを用いて圧送した。印加した電圧は95kVであり、スロットダイとコレクター15との間の距離は12インチであった。製造された不織マットは、使用可能なマット幅が3インチであり、平均繊維直径が0.824μmであった。
(実施例2)
ポリウレタン(PU)を、本開示に従って、図3jに示されているように、半径を有するスロットダイ10を用いて電界紡糸した。酢酸中にTG−500(Lubrizol社)を7.5wt%含有する溶液を、曲率半径が5.5インチ、スリット長さが1.187インチ、スリット幅が0.006インチである紡糸縁部を有する、半径を有するスロットダイに、90ml/時の速度でシリンジを用いて圧送した。印加した電圧は95kVであり、スロットダイ10とコレクター15との間の距離は12インチであった。製造された不織マットは、使用可能なマット幅が4インチであり、平均繊維直径が0.865μmであった。このことは、実施例1の平坦なスロットダイと比較して、同じ紡糸条件下で、使用可能な幅に関して1インチ又は25%の増加を実証している。
ポリウレタン(PU)を、本開示に従って、図3jに示されているように、半径を有するスロットダイ10を用いて電界紡糸した。酢酸中にTG−500(Lubrizol社)を7.5wt%含有する溶液を、曲率半径が5.5インチ、スリット長さが1.187インチ、スリット幅が0.006インチである紡糸縁部を有する、半径を有するスロットダイに、90ml/時の速度でシリンジを用いて圧送した。印加した電圧は95kVであり、スロットダイ10とコレクター15との間の距離は12インチであった。製造された不織マットは、使用可能なマット幅が4インチであり、平均繊維直径が0.865μmであった。このことは、実施例1の平坦なスロットダイと比較して、同じ紡糸条件下で、使用可能な幅に関して1インチ又は25%の増加を実証している。
(実施例3)
PUを、図5j及び図8aに示されているように、(紡糸縁部が曲率半径を有しない)平坦な縁部及び丸みを帯びた/湾曲した角部を組み込んだダイ設計を用いて電界紡糸した。酢酸中にTG−500を9wt%含有する溶液を、高さ12インチ、電圧97kV、及び流量90mL/時で双方のダイから電界紡糸した。2つのダイは、スロット間隙(すなわちスリット)幅が異なっていた。サンプル3.1は、0.012インチの間隙幅を有する図8aに示されているダイ10’’から製造し、一方、サンプル3.2は、0.007インチの間隙幅を有する図5jに示されているダイから製造した。
PUを、図5j及び図8aに示されているように、(紡糸縁部が曲率半径を有しない)平坦な縁部及び丸みを帯びた/湾曲した角部を組み込んだダイ設計を用いて電界紡糸した。酢酸中にTG−500を9wt%含有する溶液を、高さ12インチ、電圧97kV、及び流量90mL/時で双方のダイから電界紡糸した。2つのダイは、スロット間隙(すなわちスリット)幅が異なっていた。サンプル3.1は、0.012インチの間隙幅を有する図8aに示されているダイ10’’から製造し、一方、サンプル3.2は、0.007インチの間隙幅を有する図5jに示されているダイから製造した。
異なる間隙幅を有するダイによって製造された2つのシート間には、2つの特筆すべき違いがあった。0.012インチの間隙のダイでは、使用可能な幅が0.4インチ多いイースピニングされたPUシートが製造された。しかし、これはまた、著しくより多くの表面欠陥を伴った。これらのタイプの表面欠陥は、通常、噴流の不安定性をもたらす。より大きい間隙幅が、これらの違いの双方を左右すると見られる。より大きい間隙は、電圧に応じて、より大きい噴流及び/又はより多くの噴流を可能にする。この例では電圧は高く設定された。マット幅の増大は、噴流の数の増加に起因すると考えられ、噴流の数の増加は、噴流間のより大きい反発にもつながり、それにより、噴流が「ウォークする」ことにつながる場合があり、噴流は紡糸縁部に沿って移動する。この作用は、噴流間にもつれを生じるとともに、繊維を破断させる。これらの双方は表面欠陥につながり得る。間隙幅とともに紡糸パラメーターを制御することにより、様々なシート幅及び密度を生み出すことを可能にすることができる。
本開示のいくつかの態様では、より均一な繊維及び電界紡糸布を得るために、テイラーコーン又は噴流の安定性及び制御を最大限にすることが目標であるが、本開示のいくつかの実施形態は、前述の説明から理解されるように、上述の原理に従ってスロットダイの種々の態様(例えば、スリット幅、紡糸縁部及び/又は角部の湾曲)を操作することによって、より小さいアスペクト比又は長さ、電界紡糸布におけるより多くの繊維の破断及び表面欠陥を有する繊維を製造する目的で、誘発される不安定性を制御及び利用するものである。電界の安定性及びひいてはスロットダイの面において形成されるテイラーコーン又は噴流の安定性を制御する能力は、繊維及び結果として得られる電界紡糸布の均一性を制御するのに重要である。考えられるほとんどの用途は均一性の増加が利益となるが、欠陥の誘発及び均一性の違いが重要となるいくつかの用途が存在する。
上述の説明は、本開示の種々の実施形態を包括的に例示及び記載している。上記の考察において与えられている値にかかわらず、これらの値は、上記で考察した実施形態に似た他の実施形態等において近似とすることができる。一方、本明細書に開示されている本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の変形及び変更を本開示の上述の構成に対して行うことができることと、上記の説明に含まれるか又は添付図面に示されている全ての事物は、例示であり、限定的な意味で解釈されるものではないことが意図されることとが当業者には理解される。さらに、本開示の範囲は、上述の実施形態を超えて上述の実施形態の種々の変更、組合せ、追加、代替等を包含するように解釈され、これらの実施形態は、本開示の範囲内にあるものとみなされる。したがって、本明細書において考察される本開示の種々の特徴及び特性は、選択的に入れ替えて、本開示の他の図示及び不図示の実施形態に適用することができ、また、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、数多くの変形、変更、及び追加をこれらの実施形態に対して更に行うことができる。
Claims (26)
- 高スループットの電界紡糸繊維用プロセスであって、
ポリマー調製物を装置のスロットダイに供給する工程であって、前記スロットダイは、紡糸縁部にスリットを有し、前記紡糸縁部に隣接する少なくとも1つの角部を有し、前記ポリマー調製物は、ポリマー溶液、ポリマー分散液、ポリマー懸濁液、ポリマー融液、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される材料を含む、工程、
前記装置及び前記ポリマー調製物のうちの少なくとも一方の少なくとも一部に電圧を印加する工程、
前記スロットダイによって前記紡糸縁部にわたって電界を発生させる工程、及び
噴流により複数のテイラーコーンを生成し、前記ポリマー調製物を伸長させて繊維構造体にする工程、
を含む、プロセス。 - 前記紡糸縁部は湾曲している、請求項1に記載のプロセス。
- 前記紡糸縁部は少なくとも1cmの曲率半径を有する、請求項2に記載のプロセス。
- 前記紡糸縁部は5cm〜100cmの曲率半径を有する、請求項3に記載のプロセス。
- 前記少なくとも1つの角部は丸みを帯びている、請求項2に記載のプロセス。
- 前記紡糸縁部は平坦であり、前記少なくとも1つの角部は第1の角部及び第2の角部を含み、前記第1の角部及び前記第2の角部は丸みを帯びている、請求項1に記載のプロセス。
- 前記装置は、前記スロットダイとコレクターとの間に電圧差を印加する電源を備え、前記電圧差は10kV〜300kVである、請求項1に記載のプロセス。
- 前記繊維構造体は、直径が10ミクロン未満の伸長した繊維を含む、請求項4に記載のプロセス。
- 前記装置は、少なくとも1つの電気的な接地点を有する捕集領域を有し、前記プロセスは、前記捕集領域内に前記繊維構造体を捕集するステップを更に含む、請求項4に記載のプロセス。
- 前記電界は前記紡糸縁部にわたって略均一である、請求項5に記載のプロセス。
- 前記スロットダイは、前記電界の安定性又は不安定性を制御するような形状になっている、請求項1に記載のプロセス。
- 高スループットの電界紡糸繊維用装置であって、
スリットを有する紡糸縁部と、前記紡糸縁部に隣接する少なくとも1つの角部とを有するスロットダイであって、前記スロットダイは、該スロットダイに電圧が印加されると、前記スリット及び前記紡糸縁部に沿って電界を制御するような形状になっている、スロットダイ、
前記スロットダイから距離を置いて設置されるコレクター、
前記スロットダイと前記コレクターとの間に電圧差を印加する電源、及び
前記スロットダイにポリマー調製物を供給する経路、
を備える、装置。 - 前記スロットダイは、フローチャネル及びキャビティを更に備える、請求項12に記載の装置。
- 前記紡糸縁部は、前記スリットの長さにわたって少なくとも1つの弧を規定する、請求項12に記載の装置。
- 前記少なくとも1つの弧は、少なくとも1cmの曲率半径を有する、請求項14に記載の装置。
- 前記少なくとも1つの弧は、5cm〜100cmの曲率半径を有する、請求項14に記載の装置。
- 前記少なくとも1つの角部は、前記紡糸縁部に隣接する第1の角部及び第2の角部を含み、前記第1の角部と前記第2の角部は丸みを帯びている、請求項14に記載の装置。
- 前記紡糸縁部は平坦であり、前記少なくとも1つの角部は、前記紡糸縁部に隣接する第1の角部及び第2の角部を含み、前記第1の角部及び前記第2の角部は丸みを帯びている、請求項12に記載の装置。
- 前記スロットダイは、前記紡糸縁部の縁に丸みを帯びた角部を有する、請求項12に記載の装置。
- 前記スロットダイは、略均一な電界を生成するような形状になっている、請求項12に記載の装置。
- 前記スロットダイは、不均一な電界を制御するような形状になっている、請求項12に記載の装置。
- 繊維の電界紡糸を行うのに用いるスロットダイであって、該スロットダイは、
スリットを有する紡糸縁部、
前記紡糸縁部に隣接する少なくとも1つの角部、及び
前記スリットにポリマー調製物を供給する流体経路網、
を備え、前記紡糸縁部及び前記少なくとも1つの角部のうちの少なくとも一方は湾曲を規定する、スロットダイ。 - 前記少なくとも1つの角部は丸みを帯びている角部である、請求項22に記載のスロットダイ。
- 前記紡糸縁部は湾曲を規定する、請求項22に記載のスロットダイ。
- 前記紡糸縁部は平坦である、請求項23に記載のスロットダイ。
- 前記紡糸縁部は湾曲を規定し、前記少なくとも1つの角部は湾曲を規定する、請求項23に記載のスロットダイ。
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