JP2017228117A - 車載装置、運転支援制御システム及びコンピュータプログラム - Google Patents

車載装置、運転支援制御システム及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 視界中のどの信号灯器の運転支援情報であるかを、運転者が明確に判断できるようにする。【解決手段】 本発明は、交差点の信号情報に基づく運転支援制御を実行する車載装置に関する。この車載装置は、前記交差点の信号情報及び位置情報を取得する取得部と、自車両の前方に存在する信号灯器を検出する検出部と、前記交差点の位置情報を用いて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行い、前記信号灯器と対応づけられた前記交差点の信号情報から、自車両が通行する方路の運転支援情報を生成する制御部と、を備える。【選択図】 図6

Description

本発明は、交差点の信号情報に基づく運転支援制御を実行する車載装置、運転支援制御システム及びコンピュータプログラムに関する。
近年、高度道路交通システム(ITS)を利用して、道路を走行する車両のドライバに運転支援情報を提供することにより、交通の流れを円滑にし、省エネルギー化、環境保護及び安全性の向上などを図る試みがなされている。
運転支援情報として提供される情報には、交通の円滑な流れを実現するためのグリーンウェーブ走行に必要な推奨走行速度に関する情報や、交通信号機の灯色に関する情報などが含まれる。
例えば、特許文献1及び2には、グリーンウェーブ走行に必要な推奨走行速度を求め、この推奨走行速度に関する情報を含む走行支援情報を車両に提供するシステムが開示されている。
特開2011−081640号公報 特開2015−176226号公報
複数の交差点の信号灯器が視界に含まれる地点を車両が通行中である場合には、運転者に提供する運転支援情報が、視界中のどの信号灯器に関する情報であるかを明確に判断できるように、運転者に通知することが望ましい。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、視界中のどの信号灯器の運転支援情報であるかを運転者が明確に判断できる車載装置等を提供することを目的とする。
(1) 本発明の車載装置は、交差点の信号情報に基づく運転支援制御を実行する車載装置であって、前記交差点の信号情報及び位置情報を取得する取得部と、自車両の前方に存在する信号灯器を検出する検出部と、前記交差点の位置情報を用いて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行い、前記信号灯器と対応づけられた前記交差点の信号情報から、自車両が通行する方路の運転支援情報を生成する制御部と、を備える。
(13) 本発明の運転支援制御システムは、上記(1)に記載の車載装置と、前記運転支援情報を前記信号灯器と関連づけて表示するための表示制御情報を出力する表示装置と、を備える。
(14) 本発明のコンピュータプログラムは、交差点の信号情報に基づく運転支援制御を実行する車載装置として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記交差点の信号情報及び位置情報を取得する取得部、自車両の前方に存在する信号灯器を検出する検出部、及び、前記交差点の位置情報を用いて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行い、前記信号灯器と対応づけられた前記交差点の信号情報から、自車両が通行する方路の運転支援情報を生成する制御部として機能させる。
本発明によれば、視界中のどの信号灯器の運転支援情報であるかを運転者が明確に判断することができる。
本発明の実施形態に係る交通管制システムの構成例を示す斜視図である。 交差点周囲の路側装置の構成例を示す道路平面図である。 路車間通信に用いる通信フレームのフォーマットの一例を示す図である。 1つの交差点に関する情報提供が行われる場合の、運転支援制御の問題点を示す道路平面図である。 複数の交差点に関する情報提供が行われる場合の、運転支援制御の問題点を示す道路平面図である。 問題点を解決するための情報処理の一例を示す説明図である。 車載装置の構成例を示すブロック図である。 運転席から見た出力装置の構成例を示す説明図である。 運転支援情報の表示態様の一例を示す図である。 運転支援情報の表示態様の変形例を示す図である。 運転支援装置の制御部が実行する自車両由来の距離算出処理の一例を示すフローチャートである。 運転支援装置の制御部が実行する情報処理の一例を示すフローチャートである。 運転支援装置の制御部が実行する情報処理の変形例を示すフローチャートである。
<本発明の実施形態の概要>
以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1) 本実施形態の車載装置は、交差点の信号情報に基づく運転支援制御を実行する車載装置であって、前記交差点の信号情報及び位置情報を取得する取得部と、自車両の前方に存在する信号灯器を検出する検出部と、前記交差点の位置情報を用いて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行い、前記信号灯器と対応づけられた前記交差点の信号情報から、自車両が通行する方路の運転支援情報を生成する制御部と、を備えるものである。
本実施形態の車載装置によれば、制御部が、交差点の位置情報を用いて、信号灯器と交差点の信号情報との対応づけを行い、信号灯器と対応づけられた交差点の信号情報から、自車両が通行する方路の運転支援情報を生成するので、生成した運転支援情報を信号灯器と関連づけて自車両の表示装置に表示させることができる。
このため、運転者に提供する運転支援情報が、視界中のどの信号灯器に関する情報であるかを明確に判断できるように、運転者に通知することができる。
(2) 本実施形態の車載装置において、前記制御部は、前記運転支援情報を前記信号灯器と関連づけて表示するための表示制御情報を生成し、生成した前記表示制御情報を自車両の表示装置に出力することが好ましい。
この場合、自車両の表示装置が、運転支援情報と信号灯器とを関連づけて表示するように制御されるので、運転者は、運転支援情報が視界中のどの信号灯器に関する情報であるかを明確に判断できるようになる。
(3) 本実施形態の車載装置において、前記表示制御情報は、前記運転支援情報と関連づける前記信号灯器を、その他の前記信号灯器よりも目立つ表示態様により、自車両の前記表示装置に表示させる制御情報であることが好ましい。
この場合、運転支援情報と関連づける信号灯器が、それ以外の信号灯器よりも目立つ表示態様で表示されるので、運転支援情報と関連づける信号灯器を運転者が容易に識別できるようになる。
(4) 本実施形態の車載装置において、前記制御部は、例えば、自車両から前記交差点までの距離と、自車両から前記信号灯器までの距離とに基づいて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行うことができる。
(5) 本実施形態の車載装置において、前記交差点の信号情報及び位置情報が、前記交差点に設置された路側通信機が無線送信したダウンリンク情報に含まれる場合には、前記取得部は、前記ダウンリンク情報を受信する車載通信機を採用すればよい。
この場合、車載通信機が受信したダウンリンク情報から、交差点の信号情報及び位置情報を取得することができる。
(6) 本実施形態の車載装置において、前記交差点は、重要交差点であり、前記路側通信機は、前記重要交差点に設置されていることが好ましい。
その理由は、重要交差点に隣接する一般交差点には路側通信機が設置されていないことが多く、重要交差点の運転支援情報を一般交差点のものと運転者が誤解する可能性があることから、重要交差点の運転支援情報を信号灯器と関連づけて表示する必要性が高いからである。
(7) 本実施形態の車載装置において、前記交差点は、互いに隣接する複数の隣接交差点を含み、前記路側通信機は、前記隣接交差点のうちの1つに設置されており、複数の前記隣接交差点の信号情報及び位置情報をダウンリンク送信することが好ましい。
その理由は、複数の隣接交差点を含む場合には、複数の交差点の信号灯器が一度に運転者の視界に入ることが多いので、特にどの信号灯器の運転支援情報であるかを運転者が容易に特定できることが好ましいからである。
(8) 本実施形態の車載装置において、前記表示装置が、フロントガラスの前方の風景と適合する位置に表示画像を表示するヘッドアップディスプレイを含む場合には、前記制御部は、複数の前記交差点の信号情報を取得し、かつ、複数の前記信号灯器を検出した場合に、複数の前記信号灯器にそれぞれ関連づけられた複数の前記運転支援情報を、対応する前記信号灯器の近傍に位置するように、前記ヘッドアップディスプレイに表示させることが好ましい。
この場合、ヘッドアップディスプレイが、複数の信号灯器に関連づけられた複数の運転支援情報を、対応する信号灯器の近傍に表示するので、運転者は、複数の運転支援情報が視界に含まれる複数の信号灯器のうちのどれに関する情報であるかを明確に判断できるようになる。
(9) 本実施形態の車載装置において、前記表示装置が、フロントガラスの前方の風景と適合する位置に表示画像を表示するヘッドアップディスプレイを含む場合には、前記制御部は、複数の前記交差点の信号情報を取得し、かつ、複数の前記信号灯器を検出した場合に、直近の前記信号灯器と関連づけられた前記運転支援情報のみを、前記ヘッドアップディスプレイに表示させることにしてもよい。
この場合、ヘッドアップディスプレイが、直近の信号灯器に関連づけられた運転支援情報のみを表示するので、複数の交差点の運転支援情報を同時に表示する場合に比べて、運転者を混乱させる可能性を低減することができる。
(10) 本実施形態の車載装置において、前記制御部は、前記信号灯器の検出が中断した場合も、前記運転支援情報の生成と前記表示装置への出力を継続することが好ましい。
この場合、例えば大型車両との車間距離が短くなったことが原因で、前記信号灯器の検出が中断した場合でも、運転支援情報を運転者に通知することができる。
(11) 本実施形態の車載装置において、前記表示装置が、フロントガラスの前方の風景と適合する位置に表示画像を表示するヘッドアップディスプレイを含む場合には、前記制御部は、前記信号灯器の検出が中断した場合に、前記信号灯器のイラスト表示を前記ヘッドアップディスプレイに表示させることが好ましい。
この場合、例えば大型車両との車間距離が短くなったことが原因で、前記信号灯器の検出が中断した場合でも、信号灯器の存在を運転者に通知することができる。
(12) 本実施形態の車載装置において、前記制御部は、検出された1又は複数の前記信号灯器のうち、自車両が通行する経路に含まれる前記信号灯器のみを、前記交差点の信号情報と対応づける対象とすることが好ましい。
その理由は、自車両が通行する経路に含まれない信号灯器について、これと対応づけた交差点の信号情報から運転支援情報を生成して運転者に通知しても、却って運転者を混乱させると考えられるからである。
(13) 本実施形態の運転支援制御システムは、上述の(1)〜(12)に記載の車載装置と、前記運転支援情報を前記信号灯器と関連づけて表示するための表示制御情報を出力する表示装置と、を備えるシステムである。
従って、本実施形態の運転支援制御システムは、上述の(1)〜(12)の車載装置と同様の作用効果を奏する。
(14) 本実施形態のコンピュータプログラムは、上述の(1)〜(12)の車載装置として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムに関する。
従って、本実施形態のコンピュータプログラムは、上述の(1)〜(12)の車載装置と同様の作用効果を奏する。
<本発明の実施形態の詳細>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔用語の定義〕
本実施形態の詳細を説明するに当たり、まず、本実施形態で用いる用語の定義を行う。
「車両」:道路を通行可能な車両全般のことであり、道路交通法上の車両(自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスなど)の他、自動二輪車などが含まれる。
「無線通信機」:所定のプロトコルに則った通信フレームを無線で送受信する通信機能を有し、無線通信の送受信主体となる機器のことである。無線通信機には、後述の路側通信機と車載通信機が含まれる。
「路側通信機」:路側(インフラ側)に設置された無線通信機のことをいう。本実施形態では、他の路側通信機との路路間通信と、車載通信機との路車間通信を実行可能な無線通信機のことをいう。
「車載通信機」:車両に恒久的又は一時的に搭載された無線通信機のことをいう。他の無線通信機との無線通信が可能であれば、搭乗者が車両に持ち込んだ携帯電話機やスマートフォンなどの携帯端末も車載通信機に該当する。本実施形態では、他の車載通信機との車車間通信と、路側通信機との路車間通信を実行可能な無線通信機のことをいう。
「通信フレーム」:無線通信機の無線通信に用いるPDU(Protocol Data Unit)と、路側通信機を含む路側装置の有線通信に用いるPDUの総称である。
「重要交差点」:系統制御又は面制御において、関連する交差点の制御パラメータを決定する基準となる交差点を重要交差点(又はキー交差点)という。交通需要が多いところでは,交通容量上のボトルネックとなる交差点である。
「一般交差点」:重要交差点以外の交差点を一般交差点という。多くの場合、従道路の交通需要が少なく、従道路側の青表示は横断歩行者の横断時間程度を与えれば十分となるような交差点である。
〔交通管制システムの全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係る交通管制システムの構成例を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の交通管制システムは、交通信号機1、路側センサ2、路側通信機3、車載通信機4(図2参照)を搭載した車両5、及び交通管制を行う中央装置6などを含む。なお、車両5には、車載通信機4を搭載した搭載車両と、車載通信機4を搭載していない非搭載車両とが含まれる(図2参照)。
交通信号機1は、交差点の各流入路に通行権の有無を表示する複数の信号灯器11(図1では1つだけ図示)と、信号灯器11が点灯及び消灯するタイミングを制御する交通信号制御機12とを備える。
交通信号制御機12は、中央装置6の管轄エリアに含まれる複数の交差点Ji(図例ではi=1〜12)のそれぞれに設置され、電話回線などの専用の通信回線8を介してルータ9に接続されている。
ルータ9は、通信回線8を介して交通管制センター内の中央装置6に接続されている。中央装置6は、自装置の管轄エリアに含まれる各交差点Jiの交通信号制御機12とLAN(Local Area Network)を構成している。
従って、中央装置6は、管轄エリア内の交通信号制御機12と通信が可能であり、交通信号制御機12は、他の交差点Jiの交通信号制御機12とも通信が可能である。なお、中央装置6は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
路側センサ2は、主として交差点Jiに流入する車両台数をカウントする目的で、管轄エリア内の道路の適所に設置されている。
路側センサ2は、例えば、直下を通行する車両5を超音波等で感知する車両感知器、インダクタンスの変化で車両5を感知するループコイル、車両5の通行状況を時系列に撮影する監視カメラ、及び、車両5と近赤外線による光通信を行う光ビーコンなどのうちの少なくとも1つよりなる。
路側通信機3は、交差点Jiの近傍に設置されている。路側通信機3は、道路を通行する車両5の車載通信機4が無線で行う車車間通信の通信フレームを受信でき、車両向けの提供情報を含む通信フレームを車載通信機4に無線送信することができる。
路側通信機3は、交通信号制御機12又は路側に設置された中継装置(図示せず)などを介して通信回線8に接続されている。従って、路側通信機3は、通信回線8を介した有線通信によって中央装置6と通信可能である。
図1の例では、すべての交差点Ji(i=1〜12)に路側通信機3が設置される場合を例示しているが、重要交差点に路側通信機3が設置され、一般交差点には路側通信機3が設置されないなど、一部の交差点Jiに路側通信機3が設置されることが多い。
車載通信機4は、道路を通行中の他の車両5と無線通信(車車間通信)を行うための無線通信機である。車載通信機4は、路側通信機3がダウンリンク送信した車両向けの提供情報を含む通信フレームを受信することもできる。
車載通信機4は、光ビーコンの下方の通信領域において、近赤外線による光通信を当該光ビーコンと行う光通信機能を有していてもよい。
中央装置6は、交通管制の事業主体が保有する1又は複数のサーバコンピュータよりなる。中央装置6は、路側センサ2が計測するセンサ情報と、路側通信機3が車両5から受信した車車間通信情報(以下、「車両情報」ともいう。)などを収集している。
センサ情報には、車両感知器の感知パルス信号や、光ビーコンが光通信対応の車載通信機4から受信したビーコン情報などがある。車車間通信情報には、当該情報の生成元である車両5の車両ID、時刻、車両位置及び車両速度などが含まれる。
中央装置6は、収集した各種のデータを用いて、交差点Jiの流入交通量などの交通指標を算出する。中央装置6は、算出した交通指標に基づいて、管轄エリアに属する交差点Jiを対象として交通感応制御(中央感応制御)を行う。
中央装置6の交通感応制御には、例えば、所定の系統区間に属する交差点Jiの交通信号機1群を制御する「系統制御」や、系統制御を道路網に拡張した「広域制御(面制御)」などがある。
中央装置6は、交通感応制御を実行すると、サイクル、スプリット及びオフセットなどを含む信号制御パラメータを生成し、生成した信号制御パラメータを、交通感応制御の制御対象である交差点Jiの交通信号制御機12に送信する。
このように、本実施形態の交通管制システムでは、路側通信機3が車両5から受信した車車間通信情報を中央装置6が収集し、収集した情報を交通管制のためのデータとして採用するITS(Intelligent Transport Systems)無線システムを採用している。
〔交差点周囲の路側装置〕
図2は、交差点周囲の路側装置の構成例を示す道路平面図である。
図2に示すように、1つの交差点Jiに関連する路側装置には、交通信号機1、路側センサ2及び路側通信機3が含まれる。交通信号機1は、流入路ごとに設置された複数の信号灯器11と、各信号灯器11と信号制御線13を介して接続された交通信号制御機12とを備える。
交通信号制御機12は、中央装置6から信号制御パラメータを受信すると、受信したパラメータに従って信号灯器11の灯色切り替えタイミングを制御する(中央感応制御)。
交通信号制御機12は、中央装置6から信号制御パラメータを受信しない場合は、時間帯に応じて信号制御パラメータを設定する定周期制御を実行する。もっとも、交差点Jiによっては、サイクル長を変更しない範囲で、右折感応制御などの端末感応制御を交通信号制御機12が実行する場合もある。
路側センサ2及び路側通信機3は、通信回線8を介して交通信号制御機12に接続されている。従って、交通信号制御機12は、路側センサ2及び路側通信機3と中央装置6との間の通信回線8を用いた有線通信を中継する機能を担っている。
路側通信機3は、交差点Jiで交差する道路を通行する車両5と無線通信できるように、交差点Jiの近傍に設置されている。従って、路側通信機3は、車両5同士が車車間通信により送受信する車両情報S1を含む通信フレームを受信できる。
路側センサ2は、計測したセンサ情報を交通信号制御機12に送信し、交通信号制御機12は、路側センサ2から受信したセンサ情報を中央装置6に転送する。路側通信機3は、車載通信機4から受信した車両情報S1を交通信号制御機12に送信し、交通信号制御機12は、路側通信機3から受信した車両情報S1を中央装置6に転送する。
なお、路側センサ2と路側通信機3は、路側に設置した交通信号制御機12以外の情報中継装置(図示せず)などを介して中央装置6と通信可能に接続してもよい。
路側通信機3は、車両向けの提供情報であるダウンリンク情報S2を車載通信機4に無線送信することができる(路車間通信)。路側通信機3が無線送信するダウンリンク情報S2には、DSSS(Driving Safety Support System)に用いる情報である「道路線形情報」及び「信号情報」などが含まれる。
路側通信機3は、交通信号制御機12から受信した道路線形情報や信号情報をダウンリンク情報S2とする通信フレームを生成し、生成した通信フレームをブロードキャスト送信することができる。
図2に示すように、本実施形態のITS無線システムは、車載通信機4との無線通信が可能な複数の路側通信機3と、キャリアセンス方式で他の無線通信機3,4と無線通信を行う車載通信機4と備えている。
路側通信機3は、管轄エリアに含まれる一部又は全部の交差点Jiに設置され、例えば、交通信号機1の信号灯器の支柱などに取り付けられている。車載通信機4は、道路を走行する車両5の一部又は全部に搭載されている。
路側通信機3は、車載通信機4の送信電波の到達範囲においてその送信電波を受信可能である。また、車両5に搭載された車載通信機4は、路側通信機3の送信電波の到達範囲においてその送信電波を受信可能である。
すなわち、路側通信機3は、所定の通信エリア内にダウンリンク情報S2を含む通信フレームを無線送信することができ、車載通信機4は、通信エリア内においてダウンリンク送信された通信フレームを受信することができる。
ITS無線システムの通信主体の組み合わせは、車載通信機4同士の通信である「車車間通信」と、路側通信機3と車載通信機4との通信である「路車間通信」と、路側通信機3同士の通信である「路路間通信」に分類される。
上記3種類の通信を共存させるマルチアクセス(Multiple Access)方式としては、例えば、周波数分割多重(FDMA:Frequency Division Multiple Access)や符号分割多重(CDMA:Code Division Multiple Access)などを採用することができる。
路側通信機3による送信の優先度を向上させる場合には、「700MHz帯高度道路交通システム標準規格(ARIB STD-T109)」に倣ったマルチアクセス方式を採用することにしてもよい。本実施形態では、この方式が採用されているものとする。
この標準規格のマルチアクセス方式は、路側通信機3が送信する専用のタイムスロットをTDMA(Time Division Multiple Access)方式で割り当て、路側専用のタイムスロット以外の時間帯をCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/ Collision Avoidance)方式による車車間通信に割り当てる方式である。
この方式によれば、路側通信機3は、自身専用のタイムスロット(図5の第1スロットT1)以外の時間帯(図5の第2スロットT2)には無線送信を行わない。すなわち、路側通信機3のタイムスロット以外の時間帯は、車載通信機4のためのCSMA方式による送信時間として開放されている。
また、路側通信機3は、車載通信機4とネゴシエーションせずに車車間通信の送信電波を受信することにより、車車間通信でやり取りされる情報を取得する。
更に、路側通信機3は、複数の路側通信機3からの送信電波が車載通信機4に同時に到達して干渉するのを防止するため、隣接する交差点Jiの路側通信機3同士で異なるタイムスロットを用いる。
このため、路側通信機3は他の路側通信機3と時刻を合わせる時刻同期機能を有する。路側通信機3の時刻同期は、例えば、自身の時刻をGPS時刻に合わせるGPS同期や、自身の時計を他の路側通信機3の送信信号に合わせるエア同期などによって行われる。
〔路車間通信の通信フレーム〕
図3は、路車間通信に用いる通信フレームのフォーマットの一例を示す図である。
図3に示すように、路車間通信に用いる通信フレームには、「プリアンブル」、「700MHz用制御ヘッダ」、「ダウンリンク情報(実データ部)」及び「700MHz用制御フッタ」が含まれる。
「700MHz用制御ヘッダ」には、700MHz帯高度道路交通システム標準規格(ARIB STD-T109)に規定された通信制御を行うためのヘッダ情報が格納される。
「700MHz用制御フッタ」には、上記の標準規格に規定された通信制御を行うためのフッタ情報が格納される。
「ダウンリンク情報」には、「共通ヘッダ」と「メッセージ固有情報」が含まれる。「共通ヘッダ」には、「無線機管理番号」、「メッセージID」、「インクリメントカウンタ」及び「送信時刻」などが含まれる。
「無線機管理番号」には、ダウンリンク情報S2の無線送信の主体である路側通信機3の識別値が格納される。「メッセージID」には、メッセージ固有情報に含める情報の識別値が格納される。
「インクリメントカウンタ」には、ダウンリンク送信する通信フレームの送信順序を示す番号値が格納される。「時刻情報」には、通信フレームに格納すべきデータ内容を路側通信機3が確定した時刻値が格納される。
「メッセージ固有情報」には、車両5に対する提供サービスの分類ごとに定義されたメッセージの組み合わせ(メッセージセット)のうちの1つが格納される。図3では、車両5に交差点Jiの信号情報を提供する「信号情報提供サービス」の場合を例示している。
メッセージセットを構成するメッセージには、サービス内容に関係なく提供される共通メッセージである「道路線形情報」及び「サービス支援情報」と、サービス内容に応じた個別メッセージである「信号情報」とから構成される。
「道路線形情報」は、サービス対象交差点(例えば、路側通信機3が設置された交差点Ji)を含むサービス対象範囲の道路構造を表す情報である。
道路線形情報には、サービス対象交差点の中央位置の位置情報(例えば、緯度/経度/高度)や、サービス対象交差点からの分岐ノード数及び進行方位など、車両5が道路線形を特定するための情報が含まれる。道路線形情報は、静的情報である。
「サービス支援情報」には、提供システムの内容や提供システムに必要な道程距離などの情報が含まれる。サービス支援情報は、静的情報である。
「信号情報」は、サービス対象交差点の信号制御情報である。信号情報には、例えば、サービス対象交差点の車灯器数、サービス方路数、サービス方路ごとの信号灯色の表示順序と残秒数よりなる時間情報などが含まれる。信号情報は、動的情報である。
このように、路側通信機3は、路車間通信の通信フレームのメッセージセットにより、交差点Jiの道路線形情報や信号情報(信号灯色の残秒数等)などを、通信エリアを通行する車両5の車載通信機4にダウンリンク送信することができる。
従って、信号情報を含む路車間通信の通信フレームを受信した車載通信機4を搭載した車両5は、下流側の交差点Jiの青残り時間などから車両5の搭乗者に制動を早めに通知するなどの、運転支援制御を実行することができる。
〔1つの交差点に関する情報提供が行われる場合の問題点〕
図4は、1つの交差点Jaに関する情報提供が行われる場合の、運転支援制御の問題点を示す道路平面図である。
図4において、車載通信機4を搭載した車両5は、交差点Jbの南側を交差点Jbに向かって北進中であり、ナビゲーション装置の経路案内に従い、交差点Jb→交差点Ja→交差点Jaの北側の交差点(図示せず)の順で道路を通行する予定であるとする。
交差点Jaは、DSSSに対応する路側通信機3aが設置された「重要交差点」であり、交差点Jbは、路側通信機が設置されていない「一般交差点」であり、車両5は、DSSSに対応するナビゲーション装置を有するものとする。
従って、交差点Jaに設置された路側通信機3aは、交差点Jaの道路線形情報及び信号情報をダウンリンク情報S2に含め、車両5のナビゲーション装置は、交差点Jaの道路線形情報及び信号情報を用いて、所定の運転支援制御を実行することができる。
例えば、車両5のナビゲーション装置は、受信した交差点Jaの信号情報から、自車両の通行予定の経路に関連する方路(図4の例では、交差点Jaの北向きの流入路)についての所定の信号灯色(例えば青信号)の残秒数を抽出する。
そして、車両5のナビゲーション装置は、抽出した信号灯色の残秒数に基づく運転支援情報Daを、ディスプレイに表示したりスピーカから音声出力したりして運転者に通知する。例えば、ナビゲーション装置は、交差点Jaの北向きの流入路について、「青残りあと○○秒です。」などの運転支援情報Daを運転者に通知する。
ここで、交差点Jaと交差点Jbの間の距離が比較的短い(例えば50〜200m)場合には、交差点Jbの南側を北進中の車両5の運転者の視界Vに、手前の交差点Jbの信号灯器11と奥側の交差点Jaの信号灯器11が含まれる場合がある。
この場合、交差点Jaに関する運転支援情報Daをナビゲーション装置から通知されても、運転者は、視界Vに含まれる手前の交差点Jb及び奥側の交差点Jaのうちのいずれの信号灯器11に関する情報なのか理解し難く、却って混乱を来すおそれがある。
すなわち、複数の交差点Ja,Jbの信号灯器11が視界Vに含まれる地点を車両5が通行中である場合には、運転者は、交差点Jaの運転支援情報Daを交差点Jbについての運転支援情報であると勘違いする可能性がある。
このように、DSSS対応の路側通信機3aが設置された重要交差点Jaから比較的短い場所に、路側通信機のない一般交差点Jbが近接する場合には、上記のような混乱が運転者に生じることが懸念される。
従って、路側通信機3aが自機に対応する1つの交差点Jaに関する情報提供を行う場合において、運転者から見て複数の交差点Ja,Jbの信号灯器11を視認できる、図4のような道路構造である場合には、信号情報に基づいて生成される運転支援情報Daが、視界Vに含まれるどの信号灯器11の情報であるかが明確となるように、運転者に通知できるようにすることが望まれる。
〔複数の交差点に関する情報提供が行われる場合の問題点〕
図5は、複数の交差点Ja〜Jcに関する情報提供が行われる場合の、運転支援制御の問題点を示す道路平面図である。
図5において、車載通信機4を搭載した車両5は、交差点Jbの南側を交差点Jbに向かって北進中であり、ナビゲーション装置の経路案内に従い、交差点Jb→交差点Ja→交差点Jaの北側の交差点(図示せず)の順で道路を通行する予定であるとする。
交差点Jaに設置された路側通信機3aは、交差点Jaの道路線形情報及び信号情報だけでなく、交差点Jaから比較的近い交差点Jb,Jcの道路線形情報及び信号情報をダウンリンク情報S2に含める(特願2015−168282号の図10参照)。
すなわち、互いに隣接する複数の隣接交差点Ja〜Jcのうち、路側通信機3aは、隣接交差点Jb,Jcの路側通信機3b,3cから路路間通信により交差点Jb,Jcの道路線形情報及び信号情報を受信し、受信した情報を代表してダウンリンク送信する。
従って、交差点Jaに設置された路側通信機3aは、交差点Ja〜Jcの道路線形情報及び信号情報をダウンリンク情報S2に含め、車両5のナビゲーション装置は、交差点Ja〜Jcの道路線形情報及び信号情報を用いて、所定の運転支援制御を実行することができる。
例えば、車両5のナビゲーション装置は、受信した交差点Ja〜Jcの信号情報から、自車両の通行予定の経路に関連する方路(図5の例では、交差点Jaと交差点Jbの北向きの流入路)についての所定の信号灯色(例えば青信号)の残秒数を抽出する。
そして、車両5のナビゲーション装置は、抽出した信号灯色の残秒数に基づく運転支援情報Da,Dbを、ディスプレイに表示したりスピーカから音声出力したりして運転者に通知する。例えば、ナビゲーション装置は、交差点Ja,Jbの北向きの流入路について、「青残りあと○○秒です。」などの運転支援情報Da,Dbを運転者に通知する。
ここで、交差点Jaに設置された路側通信機3aが隣接交差点Jb,Jcの信号情報等を代表してダウンリンク送信する場合には、交差点Jaと交差点Jb,Jcの間の距離が比較的短いことから(例えば、100〜200m)、交差点Jbの南側を北進中の車両5の運転者の視界Vに、手前の交差点Jbの信号灯器11と奥側の交差点Jaの信号灯器11が含まれる場合がある。
この場合、両交差点Ja,Jbに関する運転支援情報Da,Dbをナビゲーション装置から通知されても、運転者は、視界Vに含まれる手前の交差点Jb及び奥側の交差点Jaのうちのいずれの信号灯器11に関する情報なのか理解し難く、却って混乱を来すおそれがある。
すなわち、複数の交差点Ja,Jbの信号灯器11が視界Vに含まれる地点を車両5が通行中である場合には、各交差点Ja,Jbの運転支援情報Da,Dbを同時に通知されても、運転者が却って困惑すると考えられる。
このように、複数の交差点Ja〜Jcに関する情報提供を行う路側通信機3aは、交差点Jaと交差点Jb,Jcが隣接していることから、上記のような混乱が運転者に生じることが懸念される。
従って、路側通信機3aが複数の交差点Ja〜Jcに関する情報提供を行う場合において、運転者から見て複数の交差点Ja,Jbの信号灯器11を視認できる、図5のような道路構造である場合には、信号情報に基づいて生成される運転支援情報Da,Dbが、視界Vに含まれるどの信号灯器11の情報であるかが明確となるように、運転者に通知できるようにすることが望まれる。
〔信号灯器までの距離測定による解決手法〕
図6は、上述の問題点を解決するための情報処理の一例を示す説明図である。
図6の左側の道路図において、交差点Jaは、車両5から見て遠い方の下流側の交差点であり、交差点Jbは、車両5から見て近い方の上流側の交差点である。
本実施形態の車両5は、図6の右側のフローチャートに従う情報処理を実行可能なコンピュータ装置よりなる車載装置を備える。
なお、以下において、インフラ側の路側通信機3から提供される交差点Ja,Jbの位置情報(具体的には、道路線形情報に含まれる交差点Ja,Jbの中心位置)を用いて算出される距離を、「インフラ由来の距離」という。
また、カメラ37などを含む車載センサ24(図7参照)によるセンシング結果から算出される、自車両からセンシング対象(具体的には、信号灯器X,Y)までの距離を、「自車両由来の距離」という。
図6に示すように、車両5の車載装置は、ダウンリンク情報S2に含まれる交差点Ja,Jbの道路線形情報から交差点位置Pa,Pbを抽出し、自車両から交差点位置Pa,Pbまでの距離La,Lbを算出する(ステップS11)。
次に、車両5の車載装置は、車載センサ24のセンシング結果を用いて、自車両から信号灯器X,Yまでの距離Lx,Lyを算出する(ステップS12)。なお、ステップS11とステップS12の処理は同時並行的に行われる。
次に、車両5の車載装置は、インフラ由来の距離La,Lbと自車両由来の距離Lx,Lyを用いて、車載センサ24が検出した信号灯器X,Yと交差点Ja,Jbの信号情報Sa,Sbとを対応づける処理(以下、「対応づけ処理」という。)を実行する(ステップS13)。
例えば、図6の道路図に示すように、2つの交差点Ja,Jbに関する道路線形情報Ra,Rb及び信号情報Sa,Sbを受信し、信号灯器X,Yを2つ検出した場合は、インフラ由来の距離La,Lbと自車両由来の距離Lx,Lyが近いもの同士を対応づける。
具体的には、車両5の車載装置は、2つの自車両由来の距離Lx,Lyのうち、インフラ由来の距離Laに近い方の距離Lxである信号灯器Xを、交差点Jaの信号情報Saに対応づける。
また、車両5の車載装置は、2つの自車両距離Lx,Lyのうち、インフラ由来の距離Lbに近い方の距離Lyである信号灯器Yを、交差点Jaの信号情報Sbに対応づける。
なお、1つの交差点Jaに関する道路線形情報Ra及び信号情報Saをのみを受信し、信号灯器X,Yを2つ検出した場合は、インフラ由来の距離Laに近い方の自車両由来の距離Lxである信号灯器Xを、交差点Jaの信号情報Saに対応づける。
次に、車両5の車載装置は、経路探索により得られた経路情報を用いて、信号灯器X,Yと対応づけられた交差点Ja,Jbの信号情報Sa,Sbに含まれる各方路の時間情報から、自車両に必要な方路の時間情報を抽出する処理(以下、「情報抽出処理」という。)を実行する(ステップS14)。
例えば、通行予定である経路情報に、交差点Jaに対応するノード情報と、交差点Jaを北向きに流入するリンク情報が含まれる場合には、車両5の車載装置は、交差点Jaに流入する4つの方路のうち、北向きの流入方向の時間情報を抽出する。
すなわち、車両5の車載装置は、交差点Jaの信号情報Saに含まれる、次の4つの時間情報E,W,S,Nのうち、自車両の通行予定である北向き流入路に関する時間情報Nを、運転支援制御に用いる信号情報として抽出する。
時間情報E:東向き流入路に関する信号灯色の表示順序と残秒数
時間情報W:西向き流入路に関する信号灯色の表示順序と残秒数
時間情報S:南向き流入路に関する信号灯色の表示順序と残秒数
時間情報N:北向き流入路に関する信号灯色の表示順序と残秒数
上記と同様に、通行予定である経路情報に、交差点Jbに対応するノード情報と、交差点Jbを北向きに流入するリンク情報が含まれる場合には、車両5の車載装置は、交差点Jbに流入する4つの方路のうち、北向きの流入方向の時間情報Nを抽出する。
なお、対応づけ処理(ステップS13)の結果、1つの信号灯器Xに1つの交差点Jaの信号情報Saが対応づけられた場合には、当該信号情報Saについてのみ上記の情報抽出処理が実行される。
次に、車両5の車載装置は、抽出された時間情報Nに基づく「運転支援情報」と、この情報をディスプレイ出力する場合の制御情報である「表示制御情報」とを生成する処理(以下、「情報生成処理」という。)を実行する(ステップS15)。
「運転支援情報」とは、現時点の車両位置、車両速度及び時間情報Nなどから、運転者に安全運転やグリーンウェーブ走行を促すためにディスプレイ出力又は音声出力される情報のことをいう。運転支援情報は、「青残りあと○○秒」、「このままの速度で走行して下さい。」、「速度を落として下さい。」又は「ブレーキ準備」などの情報よりなる。
「表示制御情報」とは、1又は複数の交差点Ja,Jbの運転支援情報を、当該交差点Ja,Jbに対応づけられた信号灯器X,Yと関連する表示態様となるように、表示装置を制御するための制御情報のことをいう。
例えば、交差点Jaに対応する運転支援情報と、交差点Jaに対応づけられた信号灯器Xとを関連づける場合には、車両5の車載装置は、信号灯器Xのすぐ横に交差点Jaの運転支援情報を配置する、信号灯器Xを円で囲んだり他よりも大きく表示したりするなどにより、交差点Jaの運転支援情報が信号灯器Xに関連することを、運転者に視覚で判別可能となる表示態様を採用する。
車両5の車載装置は、上述の対応づけ処理において、検出された1つ以上の信号灯器X,Yのうち、自車両が通行する経路に含まれる信号灯器(例えば、信号灯器Yとする。)のみを、交差点Jbの信号情報Sbと対応づける対象とし、当該経路に含まれない信号灯器(例えば、信号灯器Xとする。)を対応づけの対象から外す。
具体的には、例えば通行経路が交差点Jbで右折する経路であるため、交差点Jaを含まない場合には、車両5の車載装置は、信号灯器Yのみについて信号情報Sbとの対応づけを行い、信号灯器Xと信号情報Saとの対応づけを行わない。
その理由は、自車両が通行する経路に含まれない信号灯器Xについて、これと対応づけた交差点Jaの信号情報Saから運転支援情報Daを生成して運転者に通知しても、却って運転者を混乱させると考えられるからである。
〔車載装置の構成〕
図7は、車載装置20の構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、本実施形態の車載装置20は、車載通信機4、運転支援装置21、ナビゲーション装置22、出力装置23、及び車載センサ24などを備え、交差点Jiの信号情報に基づく運転支援制御を実行する運転支援制御システムとしての機能を有する。車載センサ24には、カメラ37及びレーザ送受信機38が含まれる。図7では図示省略しているが、車載装置20には、GPS受信機及び車速センサなども含まれる。
運転支援装置21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びコンピュータプログラムが記録されたROM(Read Only Memory)などを備えるコンピュータ装置よりなる。
CPUは、ROMに記憶された一又は複数のコンピュータプログラムをRAMに読み出して実行することにより、コンピュータ装置を、第1算出部26、第2算出部27、信号機検出部28及び制御部29を含む運転支援装置21として機能させる。
車載通信機4は、路側通信機3から受信したダウンリンク情報S2に道路線形情報及び信号情報が含まれる場合には、道路線形情報を第1算出部26に送信し、道路線形情報及び信号情報を制御部29に送信する。
第1算出部26は、インフラ由来の距離を算出する。すなわち、第1算出部26は、受信した道路線形情報から交差点位置を抽出し、GPS信号で特定される現時点の自車位置から当該交差点位置までの距離を算出する。第1算出部26は、算出した距離を制御部29に送信する。
カメラ37は、CCD(Charge-Coupled Device)型又はCMOS(Complementary MOS)型のイメージセンサを含む動画撮影が可能なカメラよりなり、車両5の前部に設けられている。カメラ37は、画像データを信号機検出部28に常に送信している。
信号機検出部28は、各種の信号灯器(具体的には車両灯器)の形状及び色彩などに関する特徴量を予め記憶している。信号機検出部28は、画像データに所定の特徴量が含まれるか否かにより、車両5の前方における信号灯器の存否を判定する。
レーザ送受信機38は、レーザ光の照射方向が調整自在となるように、車両5の前部に設けられている。信号機検出部28は、信号灯器の存在を検出すると、レーザ送受信機38の照射方向を検出した方向に調整し、レーザ送受信機38にレーザ光を照射させる。
レーザ送受信機38は、反射光を受光すると、レーザ光の送受信に伴う時刻差データと位相差データを信号機検出部28に送信する。信号機検出部28は、受信した時刻差データと位相差データを第2算出部27に送信する。
第2算出部27は、自車両由来の距離を算出する。すなわち、第2算出部27は、受信した時刻差データと位相差データから、カメラ37の画像データにより検出された信号灯器までの距離を算出する。第2算出部27は、算出した距離を制御部29に送信する。
制御部29は、運転支援装置21に含まれる各処理部、すなわち第1算出部26、第2算出部27及び信号機検出部28の動作を統轄的に制御する。また、制御部29は、以下の各処理を実行する。
制御部29は、第1算出部26から受信したインフラ由来の距離と、第2算出部27から受信した自車両由来の距離を用いて、信号機検出部28が検出した信号灯器と受信した信号情報とを対応づける処理(図6のステップS13の「対応づけ処理」)を実行する。
制御部29は、経路探索部30から受信する経路情報を用いて、通行予定の交差点の信号情報から、自車両に必要な方路の時間情報を抽出する処理(図6のステップS14の「情報抽出処理」)を実行する。
制御部29は、抽出された時間情報に基づく運転支援情報と、この情報をディスプレイ出力する場合の制御情報である表示制御情報とを生成する処理(図6のステップS15の「情報生成処理」)を実行する。
制御部29は、生成した運転支援情報及び表示制御情報を、ナビゲーション装置22の出力制御部31に送信する。
また、制御部29は、GPS信号及び車両速度を用いて、第1及び第2算出部26,27が算出した直近の距離値を時間の経過ごとに更新する処理も実行する。制御部29は、例えば前方に大型車両が存在するなどが原因で、第1及び第2算出部26,27が距離を再計算できない場合に、上記の更新処理を実行する。
ナビゲーション装置22は、CPU、RAM及びコンピュータプログラムが記録されたROMなどを備えるコンピュータ装置よりなる。
CPUは、ROMに記憶された一又は複数のコンピュータプログラムをRAMに読み出して実行することにより、コンピュータ装置を、経路探索部30及び出力制御部31を含むナビゲーション装置22として機能させる。
経路探索部30は、出発地点及び目的地点などを含む入力情報に基づいて、ダイクストラ法などの所定のアルゴリズムによる経路探索処理を実行し、最適な経路のノード情報及びリンク情報を含む経路情報を生成する。
経路探索部30は、生成した経路情報を運転支援装置21の制御部29と、出力制御部31に送信する。出力制御部31は、受信した経路情報からディスプレイ出力及び音声出力のための出力情報を生成し、生成した出力情報を出力装置23に送信する。
本実施形態の出力装置23には、表示装置であるヘッドアップディスプレイ33及び液晶ディスプレイ34と、音声出力装置であるスピーカ35が含まれる。図8は、運転席から見た出力装置23の構成例を示す説明図である。
図8に示すように、ヘッドアップディスプレイ33は、天井内面の前部に設けられた透明又は半透明のコンバイナ33Aと、天井内面の中央部に設けられた光源ユニット(図示せず)とを備えている。
光源ユニットから照射される表示画像はコンバイナ33Aに投影され、この表示画像が運転者の目に反射することにより、表示画像が虚像として運転者に認識される。
出力制御部31は、コンバイナ33Aに投影される表示画像(虚像)がフロントガラスの前方の風景と適合する位置に表示されるように、ヘッドアップディスプレイ33の光源ユニットを制御する。
液晶ディスプレイ34は、自車両の通行予定の経路を道路地図とともに表示することができる。液晶ディスプレイ34は、方向変換すべき交差点までの距離、交差点に設置された信号灯器、及び現時点の規制情報などを表示することもできる。
スピーカ35は、目的地までの所要時間や、方向変換すべき交差点までの距離などを音声によって運転者に通知することができる。
出力制御部31は、制御部29から受信した運転支援情報Daを、ヘッドアップディスプレイ33及び液晶ディスプレイ34の少なくとも1つに表示させる。
また、出力制御部31は、制御部29から受信した表示制御情報に従って、運転支援情報Daが、信号機検出部28で検出されたいずれの信号灯器X,Yに関連するかを運転者が識別可能となるように、ヘッドアップディスプレイ33及び液晶ディスプレイ34の少なくとも1つを制御する。
図8のヘッドアップディスプレイ33では、交差点Jaの道路線形情報Ra及び信号情報Saのみを受信したため、運転者から見て奥側の信号灯器Xを交差点Jaの運転支援情報Daと関連づける表示態様が採用されている。
この場合、交差点Jaに関する運転支援情報Da(例えば、青残りあと○○秒)をコンバイナ33Aにおける信号灯器Xの投影位置の近傍に配置することにより、信号灯器Xを信号灯器Yよりも目立たせる表示態様が採用されている。
これにより、交差点Jaの運転支援情報Daが信号灯器Xに関する情報であることを運転者が容易に識別することができる。
なお、液晶ディスプレイ34に運転支援情報Daを表示する場合も、当該運転支援情報Daを液晶ディスプレイ34における信号灯器Xの近傍に配置することにより、両者を関連づけることができる。
〔運転支援情報の表示態様のバリエーション〕
図9は、複数の交差点Ja,Jbの道路線形情報Ra,Rb及び信号情報Sa,Sbを受信した場合の、運転支援情報Da,Dbの表示態様の一例を示す図である。
この場合、各信号灯器X,Yの検出に成功し、各信号灯器X,Yを交差点Ja,Jbに対応づけることができた場合には、例えば図9(a)に示すように、交差点Jaの運転支援情報Daが信号灯器Xの近傍に位置し、交差点Jbの運転支援情報Dbが信号灯器Yの近傍に位置するように、ヘッドアップディスプレイ33を制御すればよい。
このようにすれば、ヘッドアップディスプレイ33が、信号灯器X,Yに関連づけられた運転支援情報Da,Dbを、対応する信号灯器X,Yの近傍に表示するので、運転者は、各運転支援情報Da,Dbが視界に含まれる信号灯器X,Yのうちのどれに関する情報であるかを明確に判断できるようになる。
もっとも、図9(a)のように、複数の交差点Ja,Jbの運転支援情報Da,Dbを同時にヘッドアップディスプレイ33などに表示すると、これらを信号灯器X,Yと関連づけて表示しても、運転者を混乱させる可能性がある。
そこで、各信号灯器X,Yの検出に成功し、各信号灯器X,Yを交差点Ja,Jbに対応づけることができた場合でも、図9(b)に示すように、自車両に近い方の交差点Jbに対応する運転支援情報Dbのみをディスプレイに表示することが好ましい。
そして、近い方の交差点Jbに関する運転支援情報Dbを、交差点Jaに対応けられた信号灯器Yの近傍に配置するなど、運転者の視界に含まれる他の信号灯器Xと区別して表示すればよい。
このように、直近の信号灯器Yに関連づけられた運転支援情報Dbのみを表示すれば、複数の交差点Ja,Jbの運転支援情報Da,Dbを同時に表示する図9(a)の場合に比べて、運転者を混乱させる可能性を低減することができる。
図10は、運転支援情報Da,Dbの表示態様の変形例を示す図である。
図10(a)に示すように、奥側の信号灯器Xが運転支援情報Daと対応する場合において、信号灯器Xの近傍に、それが運転支援情報Daの対象信号機である旨の文字又は記号などよりなる識別表示Eを大きく表示したり、この識別表示Eを点滅して表示させたりして、信号灯器Xを信号灯器Yよりも目立たせることにしてもよい。この表示態様は、ヘッドアップディスプレイ33及び液晶ディスプレイ34のいずれにも適用できる。
図10(b)に示すように、手前の信号灯器Yが運転支援情報Dbと対応する場合において、信号灯器Yを取り囲むフレームFを表示したり、当該フレームFを点滅して表示させたりして、信号灯器Yを信号灯器Xよりも目立たせることにしてもよい。
この表示態様は、ヘッドアップディスプレイ33及び液晶ディスプレイ34のいずれにも適用できる。なお、フレームFの形状は図示の円形に限られず、楕円形、三角形及び四角形など種々の形状を採用することができる。
運転支援情報Dbをスピーカ35が音声出力する場合には、表示制御情報による表示態様のみをディスプレイ33,34に表示させることにしてもよい。
例えば、「あと5秒で信号が黄に変わります。速度を落として下さい。」などの運転支援情報Dbの音声出力とほぼ同時に、信号灯器Yを取り囲むフレームFをディスプレイ33,34に表示することにすれば、音声出力された運転支援情報Dbが交差点Jbの信号灯器Yの情報であることを運転者に通知することができる。
また、液晶ディスプレイ34に交差点Jaの運転支援情報Daを表示する場合には、該当する信号灯器Xの表示色を他の信号灯器Yよりも明るくしたりサイズを大きくしたりして、信号灯器Xを信号灯器Yよりも目立たせることにしてもよい。
〔自車両由来の距離算出処理〕
図11は、運転支援装置21の制御部29が実行する自車両由来の距離算出処理の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、制御部29は、信号機検出部28が信号灯器を検出したか否かを判定し(ステップST1)、この判定結果が肯定的である場合に限り、自車両から信号灯器までの距離の算出を第2算出部27に実行させる(ステップST2)。
次に、制御部29は、信号機検出部28が信号灯器を再検出したか否かを判定する(ステップST3)。
上記の判定結果が肯定的である場合には、制御部29は、自車両から信号灯器までの距離の算出を第2算出部27に再実行させて距離を更新する(ステップST4)。上記の判定結果が否定的である場合には、制御部29は、GPS信号及び車両速度に基づいて距離を更新する(ステップST5)。
次に、制御部29は、現時点で保持している距離値が0m以下であるか否かを判定する(ステップST6)。
上記の判定結果が肯定的である場合には、制御部29は、算出済みの距離情報をすべて破棄する(ステップST7)。上記の判定結果が否定的である場合には、制御部29は、処理をステップST3の前に戻す。
〔制御部が実行する情報処理〕
図12は、運転支援装置21の制御部29が実行する情報処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、制御部29は、道路線形情報と信号情報を取得したか否かを判定しており(ステップST11)、この判定結果が肯定的である場合に限り、インフラ由来の距離を算出した上で(ステップST12)、自車両由来の距離算出処理(図7)を実行する(ステップST13)。
次に、制御部29は、自車両由来の距離がインフラ由来の距離とほぼ一致する信号灯器が存在するか否かを判定する(ステップST31)。
上記の判定結果が肯定的である場合には、制御部29は、更に信号機検出部28が対象信号灯器を再検出したか否かを判定する(ステップST32)。上記の判定結果が否定的である場合には、制御部29は、GPS信号及び車両速度に基づいてインフラ由来の距離を再計算する(ステップST37)。
ステップST32の判定結果が肯定的である場合には、制御部29は、図6のステップS13〜S15の対応づけ処理、情報抽出処理及び情報生成処理を実行し、生成した運転支援情報と表示制御情報を出力制御部31に出力する(ステップST33)。
前述の通り、運転支援情報は、運転者に安全運転などを促すためにディスプレイ出力又は音声出力される情報である。また、表示制御情報は、交差点の運転支援情報を当該交差点に対応づけられた信号灯器と関連する表示態様となるように、ディスプレイを制御するための制御情報である。
ステップST32の判定結果が否定的である場合には、例えば、自車両の前方の大型車両との車間距離が短くなったために、車載センサ24による信号灯器の検出が途中で中断したと推定することができる。
そこで、制御部29は、信号灯器のイラスト情報の表示指令を出力制御部31に出力した上で、図6のステップS13〜S15の対応づけ処理、情報抽出処理及び情報生成処理を実行し、生成した運転支援情報と表示制御情報を出力制御部31に出力する(ステップST39)。
出力装置23にヘッドアップディスプレイ33が含まれる場合には、上記の表示指令を受信した出力制御部31は、当該ヘッドアップディスプレイ33に信号灯器のイラスト情報を表示させる。
具体的には、出力制御部31は、信号灯器の距離情報からコンバイナ33Aに対するイラスト情報の投影位置を算出し、算出した表示位置に信号灯器のイラスト情報が投影されるように、ヘッドアップディスプレイ33の光源ユニットを制御する。
また、出力制御部31は、表示した信号灯器のイラスト情報の近傍に、運転支援情報(例えば、「青残りあと○○秒」など)が投影されるように、ヘッドアップディスプレイ33の光源ユニットを制御する。
これにより、運転者が信号灯器を目視できない程度に前方車両との車間距離が短くなった場合でも、信号灯器とこれに対応する運転支援情報を運転者に通知することができる。
次に、制御部29は、自車両由来の距離が破棄されていないか否かを判定する(ステップST34)。
上記の判定結果が肯定的である場合には、制御部29は、GPS信号及び車両速度に基づいてインフラ由来の距離を再計算する(ステップST35)。上記の判定結果が否定的である場合には、制御部29は、自車両由来の距離算出処理(図11)を終了したあと(ステップST15)、インフラ由来の距離を全て破棄し(ステップST14)、処理をステップST11の前に戻す。
ステップST35の後に、制御部29は、インフラ由来の距離が0m未満であるか否かを判定する(ステップST36)。
上記の判定結果が肯定的である場合には、制御部29は、自車両由来の距離算出処理(図11)を終了したあと(ステップST15)、インフラ由来の距離を全て破棄し(ステップST14)、処理をステップST11の前に戻す。上記の判定結果が否定的である場合には、制御部29は、処理をステップST32の前に戻す。
ステップST37の処理の後に、制御部29は、インフラ由来の距離が0m未満であるか否かを判定する(ステップST38)。
上記の判定結果が肯定的である場合には、制御部29は、自車両由来の距離算出処理(図11)を終了したあと(ステップST15)、インフラ由来の距離を全て破棄し(ステップST14)、処理をステップST11の前に戻す。上記の判定結果が否定的である場合には、制御部29は、処理をステップST31の前に戻す。
〔制御部が実行する情報処理の変形例〕
図13は、運転支援装置21の制御部29が実行する情報処理の変形例を示すフローチャートである。
図12の情報処理では、道路線形情報及び信号情報の取得後に自車両由来の距離算出処理(図11)が実行され(ステップST11〜ST13)、インフラ由来の距離がゼロ未満になると自車両由来の距離算出処理(図11)が終了する(ステップST15)。
これに対して、図13の情報処理に示すように、道路線形情報及び信号情報の取得を条件とせずに、自車両由来の距離算出処理(図11)を実行することにしてもよい(ステップST21,ST22)。
もっとも、図13の情報処理のように、道路線形情報及び信号情報の取得を条件とせずに自車両由来の距離算出処理(図11)が実行すると、当該距離算出処理が常に実行されることになるので、CPUの処理負荷が大きくなるという問題がある。
これに対して、図12の情報処理では、道路線形情報及び信号情報の取得を条件として自車両由来の距離算出処理(図11)が実行されるので、図13の情報処理に比べて、CPUの処理負荷が小さくなるという利点がある。
なお、図13の情報処理におけるステップST31〜ST39の処理内容は、図12の生成処理の場合と同じであるから、詳細な説明を省略する。
〔その他の変形例〕
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の実施形態では、対応づけ処理を距離に基づいて実行しているが、信号灯器X,Yの位置情報がどの交差点位置Pa,Pbに近いかによって対応づけ処理を実行してもよい。
1 交通信号機
2 路側センサ
3 路側通信機
4 車載通信機(取得部)
5 車両
6 中央装置
8 通信回線
9 ルータ
11 信号灯器
12 交通信号制御機
13 信号制御線
20 車載装置
21 運転支援装置
22 ナビゲーション装置
23 出力装置
24 車載センサ
26 第1算出部
27 第2算出部
28 信号機検出部(検出部)
29 制御部
30 経路探索部
31 出力制御部
33 ヘッドアップディスプレイ(表示装置)
33A コンバイナ
34 液晶ディスプレイ(表示装置)
35 スピーカ
37 カメラ
38 レーザ送受信機

Claims (14)

  1. 交差点の信号情報に基づく運転支援制御を実行する車載装置であって、
    前記交差点の信号情報及び位置情報を取得する取得部と、
    自車両の前方に存在する信号灯器を検出する検出部と、
    前記交差点の位置情報を用いて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行い、前記信号灯器と対応づけられた前記交差点の信号情報から、自車両が通行する方路の運転支援情報を生成する制御部と、を備える車載装置。
  2. 前記制御部は、前記運転支援情報を前記信号灯器と関連づけて表示するための表示制御情報を生成し、生成した前記表示制御情報を自車両の表示装置に出力する請求項1に記載の車載装置。
  3. 前記表示制御情報は、前記運転支援情報と関連づける前記信号灯器を、その他の前記信号灯器よりも目立つ表示態様により、自車両の前記表示装置に表示させる制御情報である請求項2に記載の車載装置。
  4. 前記制御部は、自車両から前記交差点までの距離と、自車両から前記信号灯器までの距離とに基づいて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行う請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車載装置。
  5. 前記交差点の信号情報及び位置情報は、前記交差点に設置された路側通信機が無線送信したダウンリンク情報に含まれ、
    前記取得部は、前記ダウンリンク情報を受信する車載通信機よりなる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車載装置。
  6. 前記交差点は、重要交差点であり、
    前記路側通信機は、前記重要交差点に設置されている請求項5に記載の車載装置。
  7. 前記交差点は、互いに隣接する複数の隣接交差点を含み、
    前記路側通信機は、前記隣接交差点のうちの1つに設置されており、複数の前記隣接交差点の信号情報及び位置情報をダウンリンク送信する請求項5に記載の車載装置。
  8. 前記表示装置は、フロントガラスの前方の風景と適合する位置に表示画像を表示するヘッドアップディスプレイを含み、
    前記制御部は、複数の前記交差点の信号情報を取得し、かつ、複数の前記信号灯器を検出した場合に、複数の前記信号灯器にそれぞれ関連づけられた複数の前記運転支援情報を、対応する前記信号灯器の近傍に位置するように、前記ヘッドアップディスプレイに表示させる請求項2又は請求項3に記載の車載装置。
  9. 前記表示装置は、フロントガラスの前方の風景と適合する位置に表示画像を表示するヘッドアップディスプレイを含み、
    前記制御部は、複数の前記交差点の信号情報を取得し、かつ、複数の前記信号灯器を検出した場合に、直近の前記信号灯器と関連づけられた前記運転支援情報のみを、前記ヘッドアップディスプレイに表示させる請求項2又は請求項3に記載の車載装置。
  10. 前記制御部は、前記信号灯器の検出が中断した場合も、前記運転支援情報の生成と前記表示装置への出力を継続する請求項2、請求項3、請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の車載装置。
  11. 前記表示装置は、フロントガラスの前方の風景と適合する位置に表示画像を表示するヘッドアップディスプレイを含み、
    前記制御部は、前記信号灯器の検出が中断した場合に、前記信号灯器のイラスト表示を前記ヘッドアップディスプレイに表示させる請求項10に記載の車載装置。
  12. 前記制御部は、検出された1又は複数の前記信号灯器のうち、自車両が通行する経路に含まれる前記信号灯器のみを、前記交差点の信号情報と対応づける対象とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の車載装置。
  13. 請求項1に記載の車載装置と、
    前記運転支援情報を前記信号灯器と関連づけて表示するための表示制御情報を出力する表示装置と、を備える運転支援制御システム。
  14. 交差点の信号情報に基づく運転支援制御を実行する車載装置として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記交差点の信号情報及び位置情報を取得する取得部、
    自車両の前方に存在する信号灯器を検出する検出部、及び、
    前記交差点の位置情報を用いて、前記信号灯器と前記交差点の信号情報との対応づけを行い、前記信号灯器と対応づけられた前記交差点の信号情報から、自車両が通行する方路の運転支援情報を生成する制御部として機能させるためのコンピュータプログラム。
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