JP2017227809A - 照明装置およびこれを用いた投射型表示装置 - Google Patents
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光変調素子を照明する照明光学系と、
第1の固体光源と、前記第1の固体光源からの光の少なくとも一部を前記第1の固体光源からの光とは波長が異なる第1の変換光に変換する第1の波長変換素子と、前記第1の固体光源からの光を前記第1の波長変換素子に導く第1の導光光学系とを備える第1の光源ユニットと、
第2の固体光源と、前記第2の固体光源からの光の少なくとも一部を前記第2の固体光源からの光とは波長が異なるとともに前記第1の変換光とは分光分布が異なる第2の変換光に変換する第2の波長変換素子と、前記第2の固体光源からの光を前記第2の波長変換素子に導く第2の導光光学系とを備える第2の光源ユニットと、
前記第1の光源ユニットからの光を前記照明光学系に導く第1の導光面と、前記第1の導光面とは異なる導光面であって前記第2の光源ユニットからの光を前記照明光学系に導く第2の導光面と、を有する光路合成系と、を備え、
前記照明光学系の光軸方向視において、前記第1の導光面は前記第2の導光面と重ならないとともに前記第2の導光面とは異なる位置に設けられている、
ことを特徴とする。
以下、図1から図4を用いて本発明の第1の実施形態としての照明装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態としての照明装置の構成を示す構成図である。図1においては、後述のコリメータレンズ2(2a、2b)の光軸と平行な方向をZ軸方向としている。そして、後述の集光レンズユニット7(8a、8b)の光軸とZ軸に平行な断面がXZ断面となるようなZ軸方向と直交する方向をX軸方向としている。なお、コリメータレンズ2の光軸と集光レンズユニット7の光軸は直交していなくてもよい。そして、Z軸方向及びX軸方向と直交する方向をY軸方向としている。図1は、図面内に図示されている座標軸にあるようにXZ断面の図になっている。
光源1から射出された光は発散光であるが、光源1の直後に配置されたコリメータレンズ2によって平行光となる。本実施形態においてコリメータレンズ2の個数は光源1と同じであるが、光源1とコリメータレンズ2の数は必ずしも等しくなくてもよい。コリメータレンズ2から射出された光はZ方向に進行したのち放物面ミラーアレイ3によって反射される。
蛍光体8に入射した光の少なくとも一部は、緑から赤色成分までを含む広帯域の分光分布を有する蛍光光に変換されて反射される。そしての残りは蛍光光に変換されずに光源1からの光と同じスペクトルのまま青色光として反射される。つまり、蛍光体8からの光は赤色光、緑色光、青色光を含む白色光である。
次に、前述の特許文献1におけるダイクロイックミラーによる合成の際に生じる光の損失と、その損失を少なくするために本発明の各実施形態が採用している構成について説明する。
蛍光体8からの光は集光レンズユニット7によって集光および平行光化され、光路合成系Bに入射する。光路合成系Bでは凸レンズ9a(第1の集光光学系)が光源ユニットAaからの光を用いて第1の導光面としての第1の反射面10a上(第1の導光面上)に第1の集光スポット(第1の光源像)を形成する。そして、凸レンズ9b(第2の集光光学系)が光源ユニットAbからの光を用いて第2の導光面としての第2の反射面10b上(第2の導光面上)に第2の集光スポット(第2の光源像)を形成する。
合成プリズム10の第1の反射面10aおよび第2の反射面10bが約90°の角度を成しており、各光源ユニットからの光は第1の反射面10aおよび第2の反射面10bによって平行光化レンズ11へ向かい平行光化され、照明光学系Cへ向かう。このとき、本発明の各実施形態においては、各光源ユニットからの光をダイクロイックミラーで合成するのではなく、空間内に合成しているので光の損失を少なくすることができる。
照明光学系Cに入射した光は第1フライアイレンズ12に入射して複数の部分光束に分割された後、第2フライアイレンズ13と後述の偏光変換素子14との間に、合成プリズム10の頂点近傍に形成された実質的な光源の像を形成する。ここで、第2フライアイレンズ13は平行光化レンズ11と第1フライアイレンズ12について合成プリズム10の頂点近傍と光学的な共役の位置に配置されている。このため、第2フライアイレンズ13と偏光変換素子14との間に形成される光源像は合成プリズム10の頂点近傍に形成される照明光学系Cにとっての実質的な光源と相似形状である。
ここで各光源ユニットからの蛍光光は非偏光光なので、本実施形態では光の利用効率を高めるために偏光変換素子14を第2フライアイレンズ13の直後に配置している。
ここで、照明光学系の照明効率を高めるためには、図4(a)(b)に示すように第2フライアイレンズ13を構成するレンズセル及び偏光変換素子14が形成する有効領域内を通過する光量を高める必要がある。ここでいう有効領域とは、図4(b)に点線で示す偏光変換素子14上で入射光が所望の偏光方向の光に変換される領域と第2フライアイレンズ13の各レンズセルがXY面上で重なる領域である。
本実施形態では図9(a)のように2つの蛍光体から射出した互いに異なる分光分布の光を、合成プリズム10の第1の反射面10aと第2の反射面10bを用いることで空間的に合成していた。しかしながら、合成プリズム10の構成はこのような構成に限定されるものではなく、例えば図9(b)に示すように反射面10´bと透過面10´aをもつ合成プリズム10´を用いて2つの蛍光体からの光を合成してもよい。つまり、照明装置が第1の光源ユニットAaと第2の光源ユニットAbを備えている場合には、光路合成系Bが第1の導光面と第2の導光面を備えていればよく、第1の導光面および第2の導光面の特性は必ずしも同じでなくてもよい。また、第1の光源ユニットAaと第2の光源ユニットAbは平行光化レンズ11の光軸を対称軸として左右対称な位置に設けられていなくてもよい。
前述のように、合成プリズム10の頂点近傍には2つの集光スポットが互いに近接して配置されているが、以下の条件を満たすように照明装置が構成されていることが好ましい。
0.7≦d1/d2≦1.3 (1)
を満足するとよい。この条件式(1)は後述の図8(c)に示すように、第1の光源像と第2の光源像がほぼ隣接して配置されていることを意味している。条件式(1)を満たすと合成プリズム10で合成された光源像を小さくして後段の光学素子でけられる光束を減らすことで光の利用効率の低下を抑制することができるため好ましい。もちろんd1/d2の値は0.8以上1.2以下あるいは0.9以上1.1以下であれば、なお好ましい。
図5は、本発明の第2の実施形態としての照明装置の構成を示す図である。前述の第1の実施形態との違いは、2つの蛍光体8aおよび8bから発生する互いに異なる分光分布をもつ光を空間的に合成する光学素子として合成プリズム10ではなく、より製造が容易な反射ミラー17を用いている点である。これ以外については第1の実施形態と変わらないので全体の光学系の説明は省略する。
図6は、本発明の第3の実施形態としての照明装置の構成を示す図である。前述の第1の実施形態との違いは、凹レンズ5とダイクロイックミラー6との間に複数のレンズセルがマトリクス状に配置されたレンズアレイ18(18a、18b)が配置されていることである。これ以外については第1の実施形態と変わらないので全体の光学系の説明は省略する。
レンズアレイ18は入射側に第1レンズ面アレイ181(181a、181b)を有しており、出射側に第2レンズ面アレイ182(182a、182b)を有している。このため、凹レンズ5を射出してレンズアレイ18に入射した平行光は第1レンズ面アレイ181で複数の部分光に分割された後、第2レンズ面アレイ182に入射する。そして、第2レンズ面アレイ182を射出した光は、ダイクロイックミラー6により反射されて集光レンズユニット7に向かう。
蛍光体8から光路合成系Bを介して照明光学系Cに至るまでの光路は前述の各実施形態と同様であり、第1の実施形態と同様に合成プリズム10を用いて2つの光源ユニットからの光を、ダイクロイックミラーを用いずに合成している。
照明光学系Cに入射した光に基づいて第2フライアイレンズ13と偏光変換素子14との間の有効領域近傍に光源像が形成され、これら光源像からの光がコンデンサレンズ15を介して光変調素子上に重畳されるのは前述の各実施形態と同様である。しかしながら、有効領域近傍に形成される光源像は前述の各実施形態とは異なるため、図7(a)(b)を用いて説明する。
図8に本実施形態でレンズアレイ18を追加した効果を示す。上段及び中段は合成プリズム10上での光(光源像)の振る舞いを示す。下段は照明光学系の有効領域と合成プリズムの頂点近傍に形成された実質的な光源の像との関係を示す。
なお、発明者らの検討によれば、図8(a)(b)のように拡散素子と2つの光源ユニットを用いた場合には光源ユニットが1つの場合と比較して明るさが約1.3倍程度明るくなった。一方、図8(c)のようにレンズアレイ18と2つの光源ユニットを用いた場合には光源ユニットが1つの場合と比較して明るさが約1.8倍程度明るくなった。
前述のように、合成プリズム10の頂点近傍には合わせて有効領域と相似形状になる2つの集光スポットが形成されるが、以下の条件を満たすように照明装置が構成されていることが好ましい。
本発明の第4の実施形態として、前述の各実施形態の照明装置を搭載可能な投射型表示装置の構成について、図10を用いて説明する。
図10に示すように投射型表示装装置Pは、前述の各実施形態で説明したように、第1の光源ユニットAa、第2の光源ユニットAb、光路合成系B、照明光学系Cを備える照明装置と、色分離合成系Dと、投射光学系Eを備えている。照明装置の構成は前述の通りなので、以下では色分離合成系Dおよび投射光学系Eの構成について説明する。
前述の照明光学系Cが備えるコンデンサレンズ15からの光束は、図10に示す色分離合成系Dに入射する。色分離合成系Dは、偏光板160、ダイクロイックミラー170、波長選択性位相差板180、赤色用λ/4板190r、緑色用λ/4板190g、青色用λ/4板190bを備えている。さらに、第1の偏光ビームスプリッタ210a、第2の偏光ビームスプリッタ210b、合成プリズム220を備えている。なお、赤色用λ/4板190r、緑色用λ/4板190g、青色用λ/4板190bをまとめてλ/4板190とする。
投射光学系Eは、投射レンズ230を備えており、色分離合成系Dからの光を被投射面Sに導く。なお、投射レンズ230は図10に示す投射型表示装置Pに対して着脱可能であってもよく、投射光学系Eは投射レンズ230をその光軸と直交する方向に移動させるシフト機構をさらに備えていても良い。このような構成によって、投射型表示装置Pは被投射面Sに画像を表示することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
B 光路合成系
C 照明光学系
1a、b 青色LD(固体光源)
2a、b コリメータレンズ(導光光学系)
3a、b 放物ミラーアレイ(導光光学系)
4a、b 反射ミラー(導光光学系)
5a、b 凹レンズ(導光光学系)
6a、b ダイクロイックミラー(導光光学系)
7a、b 集光レンズ(導光光学系)
8a、b 蛍光体(第1、第2の波長変換素子)
10a、b 反射面(第1、第2の導光面)
16 光変調素子
Claims (15)
- 光変調素子を照明する照明光学系と、
第1の固体光源と、前記第1の固体光源からの光の少なくとも一部を前記第1の固体光源からの光とは波長が異なる第1の変換光に変換する第1の波長変換素子と、前記第1の固体光源からの光を前記第1の波長変換素子に導く第1の導光光学系とを備える第1の光源ユニットと、
第2の固体光源と、前記第2の固体光源からの光の少なくとも一部を前記第2の固体光源からの光とは波長が異なるとともに前記第1の変換光とは分光分布が異なる第2の変換光に変換する第2の波長変換素子と、前記第2の固体光源からの光を前記第2の波長変換素子に導く第2の導光光学系とを備える第2の光源ユニットと、
前記第1の光源ユニットからの光を前記照明光学系に導く第1の導光面と、前記第1の導光面とは異なる導光面であって前記第2の光源ユニットからの光を前記照明光学系に導く第2の導光面と、を有する光路合成系と、を備え、
前記照明光学系の光軸方向視において、前記第1の導光面は前記第2の導光面と重ならないとともに前記第2の導光面とは異なる位置に設けられている、
ことを特徴とする照明装置。 - 前記第1の導光光学系および前記第2の導光光学系は、前記第1の固体光源からの光および前記第2の固体光源からの光を分割するための複数の第1のレンズ面を備える第1のレンズ面アレイと、前記第1のレンズ面からの光を受光するための複数の第2のレンズ面を備える第2のレンズ面アレイと、前記第2のレンズ面アレイからの光を前記波長変換素子に導く重畳光学系と、を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記照明装置は、前記第1の光源ユニットと前記第2の光源ユニットを含む複数の光源ユニットを備え、
前記照明光学系は、前記光路合成系からの光の偏光方向を変換する偏光変換素子を備え、
前記偏光変換素子の入射面のうち前記光路合成系からの光の偏光方向が所定の偏光方向へ変換される領域を有効領域とし、前記複数の光源ユニットの個数をNとし、前記有効領域を前記有効領域の第1の辺あるいは前記第1の辺と直交する第2の辺の方向の少なくとも一方に沿ってN個に分割した領域の短辺方向の寸法をXとし、長辺方向の寸法をYとし、前記第1のレンズ面の短辺方向の寸法をxとし、長辺方向の寸法をyとするとき、
を満足する、
ことを特徴とする請求項2に記載の照明装置。 - 前記第1の導光面は、前記第1の光源ユニットからの光を反射する第1の反射面であって、
前記第2の導光面は、前記第2の光源ユニットからの光を反射するとともに、前記照明光学系の光軸と前記第1の反射面の法線とに平行な面において前記照明光学系の光軸と直交する方向の位置が前記第1の反射面とは異なる第2の反射面である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記光路合成系は、前記第1の反射面と前記第2の反射面を備えるプリズムを備える、
ことを特徴とする請求項4に記載の照明装置。 - 前記第1の導光面は、前記第1の光源ユニットからの光を反射する第1の反射面であって、
前記第2の導光面は、前記第2の光源ユニットからの光を反射するとともに前記第1の反射面とは異なる第2の反射面であって、
前記光路合成系は、
前記第1の反射面を有する第1の反射ミラーと、
前記第2の反射面を備えるとともに、前記照明光学系の光軸と前記第1の反射面の法線とに平行な面の法線方向の位置が前記第1の反射ミラーとは異なる第2の反射ミラーと、を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記第1の導光面は、前記第1の光源ユニットからの光を反射する第1の反射面であって、
前記第2の導光面は、前記第2の光源ユニットからの光を透過させるとともに、前記照明光学系の光軸と前記第1の反射面の法線とに平行な面において前記照明光学系の光軸と直交する方向の位置が前記第1の反射面とは異なる第1の透過面である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記光路合成系は、前記第1の光源ユニットからの光を用いて前記第1の導光面上に第1の光源像を形成する第1の集光光学系と、前記第2の光源ユニットからの光を用いて前記第2の導光面上に第2の光源像を形成する第2の集光光学系と、を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記照明光学系の光軸方向視において、前記第1の光源像と前記第2の光源像との間の距離をd1とし、前記第1の光源像の幅のうち前記第1の光源像と前記第2の光源像が並んでいる方向の幅をd2とするとき、
0.7≦d1/d2≦1.3
を満足する、
ことを特徴とする請求項8に記載の照明装置。 - 前記第1の波長変換素子は、前記固体光源からの光の少なくとも一部を緑色帯域の光に変換する緑色用蛍光体であって、
前記第2の波長変換素子は、前記固体光源からの光の少なくとも一部を赤色帯域の光に変換する赤色用蛍光体である、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記第1の波長変換素子は、第1の基板と、前記第1の基板上に第1の方向に連続して形成された第1の波長変換層とを備え、
前記第2の波長変換素子は、第2の基板と、前記第2の基板上に第2の方向に連続して形成された第2の波長変換層とを備え、
前記第1の波長変換層からの光の分光分布と、前記第2の波長変換層からの光の分光分布とは互いに異なる、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記第1の基板は円形であり、前記第1の方向は前記第1の基板の周方向であって、
前記第2の基板は円形であり、前記第2の方向は前記第2の方向の周方向である、
ことを特徴とする請求項11に記載の照明装置。 - 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の照明装置と、
前記光変調素子としての第1の光変調素子、第2の光変調素子、第3の光変調素子と、
前記照明装置からの光を前記第1の光変調素子、前記第2の光変調素子、前記第3の光変調素子に導くとともに、前記第1の光変調素子、前記第2の光変調素子、前記第3の光変調素子からの光を合成する色分離合成系と、を備える、
ことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記色分離合成系からの光を被投射面に導く投射光学系をさらに備える、
ことを特徴とする請求項13に記載の投射型表示装置。 - 前記色分離合成系は、前記所定の偏光方向の光を、前記所定の偏光方向の光と偏光方向が異なる光よりも多く透過させる偏光板を有している、
ことを特徴とする請求項13または14に記載の投射型表示装置。
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