JP2017227416A - 冷暖房システム - Google Patents

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Abstract

【課題】設置工事費用が安価な暖房システムを提供すること。【解決手段】冷暖房システム1は、地中熱交換部6と、熱源側の第1熱交換器7と、負荷側の第2熱交換器8とを備える地中熱ヒートポンプ装置2と、空気熱ヒートポンプ装置4と、地中熱ヒートポンプ装置6および空気熱ヒートポンプ装置4で昇温された熱媒F3を循環させて建物40内の空気と熱交換する室内熱交換器43,45と、を有し、地中熱交換部6には、地中に埋設された第1の槽3の内部に第1の潜熱蓄熱材Pが収容され、第1の潜熱蓄熱材Pと第1熱交換器7とに配管L1を介して熱媒Fが循環される。【選択図】図2

Description

本発明は、冷暖房システムに関する。
従来の一般建物の暖房システムとしては、薪ストーブ、石油ストーブやガスストーブなどを熱源として部屋ごとに室内を直接暖房する場合が多く、部屋ごとに温度差が生じたり、一つの部屋の中においても、場所によって温度差が生じたりするなど快適な暖房環境を得ることは困難であった。このような暖房システムに対して、建物内全体の温度差を小さくして快適な温度環境を実現するものとして、たとえば、セントラルヒーティングや床暖房などがある。しかし、セントラルヒーティングや床暖房などは、エネルギー消費量が高く、燃料費など経済的負担が大きくなってしまうという課題があった。
その対応策として、特許文献1には、年間を通じて温度がほぼ一定である地中熱を利用する地中熱ヒートポンプ装置を用いた暖房システムが開示されている。特許文献1に記載の暖房システムは、地中熱ヒートポンプ装置を用いて昇温された熱媒を床暖房パネルなどに流通させて建物内の暖房を行うものである。
特開2011−226660号公報
特許文献1のように地中熱を利用する暖房システムは、地中から安定した熱を得るために、一般に、概ね100m程度の地中深度に地中熱交換部を埋設するので、埋設場所の地下層の構成に制約があったり、設置費用が高額になったりすることで、一般住宅には普及しにくいという課題を有している。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、設置工事費用が安価な冷暖房システムを提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明の冷暖房システムは、地中熱交換部と、熱源側の熱交換器と、負荷側の熱交換器とを備える地中熱ヒートポンプ装置と、空気熱ヒートポンプ装置と、地中熱ヒートポンプ装置および空気熱ヒートポンプ装置で昇温された熱媒を流通し建物内の空気と熱交換する室内熱交換器と、を有し、地中熱交換部には、地中に埋設された槽の内部に第1の潜熱蓄熱材が収容され、第1の潜熱蓄熱材と前記熱源側の熱交換器との間に配管を介して前記熱媒が循環されることとする。
また、上記発明に加えて、地中熱交換部の埋設深さは、建物が設置される地域の概ね年平均気温とほぼ同じ地中温度となる深さとし、第1の潜熱蓄熱材の相変位点は、年平均気温とほぼ同じにすることが好ましい。
また、上記発明に加えて、地中熱ヒートポンプ装置は、地中に埋設される地中熱交換部に加え、地上に配設される空気中熱交換部を有し、空気中熱交換部には、地上に配設された第2の槽に第2の潜熱蓄熱材が収容され、第2の潜熱蓄熱材と、第1の潜熱蓄熱材と、熱源側の熱交換器とに配管を介して熱媒を循環させることが好ましい。
また、上記発明に加えて、第2の潜熱蓄熱材の相変位点は、第1の潜熱蓄熱材の相変位点と同じにすることが好ましい。
また、上記発明に加えて、第2の潜熱蓄熱材と、第1の潜熱蓄熱材と、熱源側の熱交換器との間に配管を介して熱媒を循環させる流路と、第2の潜熱蓄熱材と第1の潜熱蓄熱材とに専用配管を介して熱媒を循環させる専用流路と、を有していることが好ましい。
また、上記発明に加えて、第2潜熱蓄熱材を昇温する加熱ヒーターが配設されていることが好ましい。
また、上記発明に加えて、配管および専用配管は、少なくとも第1の潜熱蓄熱材または第2の潜熱蓄熱材内に埋設する部分は、熱伝導性が高い材料で構成されていることが好ましい。
また、上記発明に加えて、建物内の空気と熱媒との間で熱交換する室内熱交換器は、床上に配置される主として暖房用の室内熱交換器と、天井付近に配置される主として冷房用の室内熱交換器とからなり、暖房用の室内熱交換器と冷房用の室内熱交換器とを、切り替えて駆動することが可能である、ことが好ましい。
本発明の第1の実施の形態に係る冷暖房システムを示す全体構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る冷暖房システムを示す構成説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御部の動作の実施例について示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る冷暖房システムを示す構成説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る冷暖房システムを示す構成説明図である。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る冷冷暖房システム1を示す全体構成図である。図1に示すように、冷暖房システム1は、たとえば、建物40の室内41を暖房することおよび冷房することが可能となっている。室内41には、床上42に暖房用の室内熱交換器43が配置され、天井44付近に冷房用の室内熱交換器45が配設されている。屋外には、地中熱ヒートポンプ装置2と空気熱ヒートポンプ装置4が配置されている。室内熱交換器43および室内熱交換器45に接続される配管L5,L6内には、地中熱ヒートポンプ装置2および空気熱ヒートポンプ装置4によって昇温され、暖房用の熱源となる熱媒F3が循環される。熱媒F3は、たとえば不凍液などである。なお、冷涼な地域では室内熱交換器43は、省略することが可能で室内熱交換器43だけでもよく、あるいは、室内熱交換器43,45を共に暖房用としてもよく、天候や気温などの状況によって切り替えて使い分けることが可能である。地中熱ヒートポンプ装置2は、地中に埋設される地中熱交換部6を有していて地中熱を集熱源とする。空気熱ヒートポンプ装置4は、図2の説明で後述する空気中熱交換部20を有していて空気熱を集熱源としている。
地中熱ヒートポンプ装置2と空気熱ヒートポンプ装置4は、共働して熱媒F3を所定の温度に昇温し、室内熱交換器43および室内熱交換器45に循環させる。そして、室内熱交換器43は、室内41に昇温された温風を送風して暖房する。また、室内交換機45は、室内41に降温された冷風を送風して冷房する。なお、図1の家屋は、1階構造を例示しているが、冷暖房システム1は、2階または3階構造などにも適合可能である。
図2は、第1の実施の形態に係る冷冷暖房システム1を示す構成説明図である。図2に示すように、冷暖房システム1は、地中熱ヒートポンプ装置2と空気熱ヒートポンプ装置4と、室内熱交換器43,45を有している。また、冷暖房システム1は、地中熱ヒートポンプ装置2、空気熱ヒートポンプ装置4および室内熱交換器43,45を制御する制御部5を有している。制御部5は、ユーザーにより設定された室温に基づき、地中熱ヒートポンプ装置2、空気熱ヒートポンプ装置4および室内熱交換器43,45の駆動制御、これらを接続する各熱媒の流路の確保、各熱媒の単位時間当たりの流量および流速などを制御する機能を有している。
地中熱ヒートポンプ装置2は、地中熱と配管L1内の熱媒Fとの間で熱交換して熱源である地中熱を集熱する地中熱交換部6と、熱源側の熱交換器7(第1熱交換器7と記載する)と、負荷側の熱交換器8(第2熱交換器8と記載する)とを有している。地中熱交換部6と第1熱交換器7は、配管L1で連結されていてポンプ9によって、熱媒Fである液体が、地中熱交換部6と第1熱交換部7の間で図示矢印方向に循環される。熱媒Fとしては、熱伝導性が高い不凍液が使用されるが、水であってもよい。地中熱交換部6は、10m〜20mの深度に埋設される第1の槽3と、第1の槽3に収容される第1の潜熱蓄熱材Pと、配管L1とで構成される。配管L1の先端部は、地中に埋設された第1の潜熱蓄熱材P内に配設され、第1の潜熱蓄熱材Pと第1熱交換器7との間に熱媒Fが循環される。
第1の潜熱蓄熱材Pは、固相から液相への相変位点(または相変化点ともいう)において潜熱(融解熱)を蓄熱し、液相から固相への相変位点において潜熱(凝固熱)を放熱するものである。第1の潜熱蓄熱材Pとしては、たとえば、塩化カルシウム6水塩、硫酸ナトリウム10水塩、酢酸ナトリウム3水塩などの無機水和塩や、パラフィン(パラフィン系素材)などの有機化合物がある。本実施の形態の例では、第1の潜熱蓄熱材Pとしては、潜熱蓄熱量が130〜250kJ/kg程度で他の蓄熱素材よりも潜熱蓄熱量が高く、化学的に安定しているパラフィンを使用している。パラフィンの潜熱エネルギーは、たとえば、固相から液相に変位するときの溶解潜熱が温度変化+4℃で概ね200kJ/kg程度のもの、液相から固相に変位するときの凝固潜熱が温度変化−2℃で概ね240kJ/kg(−240kJ/kgと表すことがある)程度である。
パラフィンは、相変位点が−20℃〜+50℃と幅広く調整が可能で、それらの中から任意に相変位点を選択できるという利点もある。また、冷暖房システム1に使用される第1の潜熱蓄熱材P(パラフィン)の相変位点は、建物40が設置される地域の概ね年平均気温とする。地中温度は、深度10m〜20mで概ね年平均気温である。地中温度は、深度20mより深くなるに従い高くなり、深度100mで概ね15℃であることが知られている。なお、長野市の年平均気温は、11.9℃(統計期間1981年〜2010年)である。すなわち、長野市に冷暖房システム1設置する場合には、深度10m〜20mで、地中温度が年平均11.9℃であると判断できるから第1の潜熱蓄熱材Pの相変位点を11.9℃程度にすればよい。
配管L1は、地中熱交換部6から第1熱交換器7までの間は断熱性が高い架橋ポリエチレン管などの樹脂管が使用され、第1熱交換器7内は銅管などの熱伝導性が高い金属製のものが使用される。また、配管L1のうち、第1の潜熱蓄熱材P内に埋設される部分は、地中熱を集熱し易くするために、熱伝導性が高い材料、たとえば、銅管やステンレス鋼などで構成されることが好ましい。また、第1の槽3の材質は、プラスチック製でもよいが、熱伝導性が高い材料および地中で耐久性が優れたステンレス鋼などがより好ましい。第1の潜熱蓄熱材Pは、温度変化に伴う体積の増減を考慮して、第1の槽3の容積に対して10%程度の余裕を有して第1の槽3に充填される。
第1熱交換器7と第2熱交換器8は、配管L2で連結されていて、配管L2には、熱媒F2としてHFC(代替フロンガス)またはHC(ノンフロンガス)などが充填され、図示矢印方向に循環される。第2熱交換器8の上流側には第1圧縮機10が配置され、下流側には第1膨張弁11が配置されている。第1圧縮機10は、熱媒F2を圧縮して昇温する。また、第1膨張弁11は、いわゆる蒸発器であって第1圧縮機10によって昇温された熱媒F2を降温する。第1圧縮機10で昇温された熱媒F2と熱媒F3との間で熱交換することで建物40側の暖房用熱媒である熱媒F3の温度を昇温する。熱媒Fは、降温されて地中温度に近い温度の熱媒として地中に戻される。地中に戻された熱媒Fは、第1の潜熱蓄熱材Pを介して地中熱交換部6の熱交換作用によって集熱するが、第1の潜熱蓄熱材Pの相変位作用により、相変位するまでは温度が一定に維持され、その間の潜熱が蓄熱される。
第2熱交換器8と室内熱交換器43,45は、配管L3、L4によって接続されている。室内熱交換器43,45は、暖房用の室内熱交換器43と冷房用の室内熱交換器45を有し、それぞれ配管L3から室内熱交換器43側の配管L5と室内熱交換器45側の配管L6に熱媒F3が分流される。配管L5,L6は、架橋ポリエチレン管などの樹脂製のものや銅管などの金属製のものとする。また、熱媒F3には、熱媒Fと同じように不凍液または水が用いられる。配管L3は、室内熱交換器43,45に熱媒F3を送流することから往管L3と記載することがある。一方、配管L4は、室内熱交換器43,45から熱媒F3を第2熱交換器8側に戻すことから還管L4と記載することがある。
往管L3には、第2熱交換器8側から順にポンプ15、逆止弁16、往管ヘッダー17が接続されている。ポンプ15は、熱媒F3を図示矢印方向に所定の流速および所定の単位時間当たりの流量で送流する。逆止弁16は、蓄熱材熱交換器3側から第2熱交換器8側に熱媒F3が逆流することを防止する機能を有する。そして、往管ヘッダー17は、往管L3に送流される熱媒F3を配管L5,L6の各々にほぼ同じ流速、流量で分岐して送流する。また、還管L4には、還管ヘッダー18が接続されている。還管ヘッダー18は、室内熱交換器43,45からの戻りの熱媒F3をまとめ、流量条件を往き(往管L3)の流量条件とほぼ同じにして第2熱交換器8に戻す。ここで、配管L3〜L6を架橋ポリエチレン管としたとき、往還ヘッダー17および還管ヘッダー18をサヤ管ヘッダーとすれば、配管を容易に行うことが可能となる。また、還管L4には、熱媒F3の温度を検出する温度センサー19が配置されている。温度センサー19は、室内熱交換器43,45からの戻り流路の熱媒F3の温度を検出するもので、この温度を戻り熱媒温度と記載することがある。
冷暖房システム1は、地中熱ヒートポンプ装置2に加えて空気熱ヒートポンプ装置4を有している。空気熱ヒートポンプ装置4は、空気中熱交換部20と、第3熱交換器21を有している。空気中熱交換部20は、蒸発器として動作する。空気中熱交換部20と第3熱交換部21は、配管L7によって連結されている。配管L7には、熱媒F4が充填されている。熱媒F4は、熱媒F2と同じHFC(代替フロンガス)またはHC(ノンフロンガス)などであって、図示矢印方向に循環される。第3熱交換器21の上流側には、第2圧縮機22が配設され、下流側には、第2膨張弁23が配設されている。配管L7には、熱伝導率が高い銅管などの金属製のものが使用される。
第2圧縮機22は、第4熱媒F4を圧縮して昇温する。また、第2膨張弁23は、いわゆる蒸発器であって、第2圧縮機22によって昇温された第4熱媒F4を降温する。第2圧縮機22で昇温された熱媒F4は、建物40側の熱媒F3の間との熱交換によって熱媒F3を昇温する。また、第2膨張弁23は、昇温された第4熱媒F4を降温する。空気中熱交換部20は、外気から集熱する機能を有する。第3熱交換器21には、第2熱交換器8で昇温された熱媒F3が配管L8を通って循環される。第3熱交換器21の熱交換作用によってさらに昇温された熱媒F3は、配管L9を通って送流される。
第2熱交換器8から送流された熱媒F3は、ポンプ15と逆止弁16の間で室内熱交換器43,45側に向かう流れと第3熱交換器21側に向かう流れとに分岐部24で分岐される。分岐部24には、三方弁などが配設される。また、第3熱交換器21から送流される熱媒F3は、逆止弁16と往管ヘッダー17の間の合流部25で往管L3に合流される。合流部25には、三方弁などが配設される。往管L3の合流部25と分岐部24の間には逆止弁16が配設されていて、室内熱交換器43,45側から第2熱交換器8側および第3熱交換器21側に向かって熱媒F3が逆流しないようにしている。
配管L9には、第3熱交換器21側から順にポンプ26、熱動弁27、定流量弁28が接続されている。ポンプ26は、分岐部24で分流された熱媒F3を図示矢印方向に送流する。熱動弁27は、配管L9を開閉することにより第3熱交換器21から送流される熱媒F3の送流または送流を停止する機能を有する。また、定流量弁28は、往管L3に合流する第3熱交換器21からの熱媒F3の流量を制御する機能を有する。なお、第3熱交換器21から送流される熱媒F3の単位時間当たりの流量は、第2熱交換器8から送流される熱媒F3の流量よりも少ない。往管ヘッダー17は、第2熱交換器8および第3熱交換器21の両方から送流された熱媒F3を、暖房用の室内熱交換器43と冷房用の室内熱交換器45とに分流する。往管ヘッダー17の作用によって、室内熱交換器43と室内熱交換器45に流れる熱媒F3の単位時間当たりの流量は、ほぼ同じとなる。
制御部5は、地中熱ヒートポンプ装置2、蓄熱材熱交換器3、および空気熱ヒートポンプ装置4の動作を制御する。地中熱ヒートポンプ装置2においては、ポンプ9の駆動制御、第1圧縮機10および第1膨張弁11の駆動制御を行う。なお、ポンプ9は、地中最深部から第1熱交換器7まで第1熱媒F1を送流可能な揚程を有するものを選択する。制御部5は、温度センサー19で検出した戻り熱媒温度に基づき第2熱交換器8の昇温制御を行う。また、制御部5は、ポンプ15の駆動制御を行う。ポンプ15では、室内熱交換器43,45に送流する熱媒F3の流速および単位時間当たりの流量などを制御する。操作パネル(不図示)は、建物40の室内41に配置され、室温などの設定を行う。室温の設定は、リモコンなどで入力するようにしてもよい。
また、制御部5は、空気熱ヒートポンプ装置4において、第2圧縮機22および第2膨張弁23の駆動を制御する。第2圧縮機22は、地中熱ヒートポンプ装置2が熱媒F3の昇温動作を行っても、戻り熱媒温度が所定温度以下の場合に駆動され、同時にポンプ26が駆動される。このとき熱動弁27が解放され第3熱交換器21で昇温された熱媒F3が合流部25に向かって送り出される。第3熱交換器21を駆動しないときには、分岐部24の三方弁を制御して、第2熱交換器8側から蓄熱材熱交換器3に向かう熱媒F3の送流を継続し、第3熱交換器21側には熱媒F3を送流しない。第3熱交換器21を駆動するときには、分岐部24の三方弁を全部解放、または所定量解放して、第2熱交換器8および第3熱交換器21の両方から熱媒F3が蓄熱材熱交換器3に向かって送流される。
暖房用の室内熱交換器43だけ運転する場合には、室内熱交換器43にのみ熱媒F3を送流するよう往管ヘッダー17を制御する。冷房用の室内熱交換器452だけ運転する場合には、室内熱交換器45のみに熱媒F3を送流するよう往管ヘッダー17を制御し、両方の室内熱交換器を運転する(たとえば暖房する)場合には、往管ヘッダー17をすべて解放して室内熱交換器43,45の両方に熱媒F3を送流する。
なお、室内41には、暖房対象の部屋の温度を検出する室内温度センサー29が設置されている。設定された室温に対して検出した室温との差がある場合には、制御部5により地中熱ヒートポンプ装置2および空気熱ヒートポンプ装置4を駆動制御することによって昇温または降温する。
本実施の形態では、たとえば、地中熱ヒートポンプ装置2のポンプ15の送出可能流量に比べて空気熱ヒートポンプ装置4のポンプ26の送出可能流量を小さくしている。これは、熱動弁27を開放状態にした場合、地中熱ヒートポンプ装置2から送出される熱媒F3のうちの一部が空気熱ヒートポンプ装置4に流れるようにしていることによる。たとえば、ポンプ15の送出可能流量を毎分15リットルしたとき、ポンプ26の送出可能流量を毎分5リットルなどとすることができる。空気熱ヒートポンプ装置4に流れる熱媒F3の流量は、分岐部25の三方弁の開閉度で制御可能である。
図3は、制御部5の動作の実施例について示すフローチャートである。制御部5には、不図示の操作パネルからの操作によりユーザーが所望する温度が設定されているものとする。設定温度の1例として、ここではユーザーが室温を20℃に設定していることとする。また、このとき、制御部5は、室温の設定温度に対する適切な戻り熱媒温度の情報を予め不図示のメモリに記憶していて、自動的に、戻り熱媒温度を設定するものとする。なお、前述したメモリに記憶されている情報は、冷暖房システム1の製造メーカが実験やシミュレーションなどによって取得したものである。あるいは、ユーザーが室温および戻り温水温度の双方を任意に設定可能としてもよい。
また、制御部5には、温度センサー19からの戻り熱媒温度の測定結果と、室内温度センサー29からの暖房対象となる室内温度の測定結果が伝達されているものとする。ここで「START」の条件は、室内熱交換器43、地中熱ヒートポンプ装置6、および空気熱ヒートポンプ装置4にそれぞれ電源が供給されていると共に、設定温度と室内温度とに差が生じていることする。なお、室内熱交換器43は温風機であって、電源が供給された時点で送風を行っているものとする。
ステップS10において、制御部5は、室内温度センサー29の測定結果と設定温度との差を判定する。ステップS10において、設定温度と室内温度との差が大きいと判定されると、フローは、ステップS11に進む。一方、ステップS10において、設定温度と室内温度との差が大きくないと判定されると、フローは、ステップS12に進む。なお、ここで「設定温度と室内温度との差が大きい」とは、地中熱ヒートポンプ装置6の熱量だけでは室内温度を設定温度に上げることができないほどの温度差であり、たとえば室内温度が設定温度よりも5℃を超えてさらに下回っているような場合である。ステップS11において、制御部5は、地中熱ヒートポンプ装置6と共に空気熱ヒートポンプ装置7を駆動し、フローは、ステップS12に進む。
上述したように、「設定温度と室内温度との差が大きい」場合に地中熱ヒートポンプ装置6と共に空気熱ヒートポンプ装置7を駆動させることで、地中熱ヒートポンプ装置6のみの駆動の場合に比べて、熱媒F3に大きな熱量を与えることができ(熱媒F3の温度を高くすることができ)、室内温度を設定温度により近づけ易くなる。
ステップS12において、制御部5は、設定温度と室内温度との差を判定する。ステップS12において、設定温度と室内温度との差が中程度であると判定されると、フローは、ステップS13に進む。一方、ステップS12において、設定温度と室内温度との差が中程度ではないと判定されると、フローは、ステップS14に進む。なお、ここで「設定温度と室内温度との差が中程度」とは、地中熱ヒートポンプ装置6の熱量だけで室内温度を設定温度に上げることができる温度差であり、たとえば、設定温度と室内温度との差が5℃以内であるような場合である。ステップS13において、制御部5は、地中熱ヒートポンプ装置6のみを駆動し、フローは、ステップS14に進む。
ステップS14において、制御部5は、設定温度と室内温度との差を判定する。ステップS14において、設定温度と室内温度との差が無いと判定されると、フローは、ステップS15に進む。一方、ステップS14において、設定温度と室内温度との差が有ると判定されると、フローは、ステップS10に戻る。なお、ここで「設定温度と室内温度との差が無い」とは、たとえば設定温度と室内温度との差が1℃以内であるような場合を想定している。
ステップS15において、制御部5は、地中熱ヒートポンプ装置6、および空気熱ヒートポンプ装置7を停止させる(END)。
なお、図3のフローチャートの処理は、いったん終了(END)しても再び「START」の条件が整えば開始される。すなわち、設定温度と室内温度との差が無くなり、図3のフローチャートの処理が終了した後に、室内温度が下がって設定温度との差が生じると、図3のフローチャートの処理は再び開始される。このように図3に示すフローチャートの処理によれば、室内温度センサー29の測定結果だけに基づいて制御を行うことができるので、処理を簡便に行うことができる。室内41を冷房する場合のフローは、上記暖房用の制御部5の動作フローを踏襲し、室内温度が設定温度よりも高い場合というように置き換えることで説明できる。
以上説明した第1の実施形態の冷暖房システム1は、地中熱交換部6と、熱源側の第1熱交換器7と、負荷側の熱交換器8とを備える地中熱ヒートポンプ装置2と、空気熱ヒートポンプ装置4と、地中熱ヒートポンプ装置2および空気熱ヒートポンプ装置4で昇温された熱媒F3を循環させて建物40内の空気と熱交換する室内熱交換器43,45とを有している。地中熱交換部6には、地中に埋設された第1の槽3の内部に第1の潜熱蓄熱材Pが収容され、潜熱蓄熱材と熱源側の熱交換器とに配管を介して熱媒F3が循環される。
第1の潜熱蓄熱材Pは、固相から液相への相変位点において潜熱(融解熱)を蓄熱し、液相から固相への相変位点において潜熱(凝固熱)を放熱する。この潜熱を熱源として利用することで、従来の地中熱交換部6の深度が100m程度であることに対して地中熱交換部6を10m〜20mの深度に浅くしても、深度100mの従来例と同等な地中熱集熱効果が得られる。したがって、掘削工事費用を10分の1〜数分の1に低減することができる。
また、地中熱交換部6の埋設深さは、建物40が設置される地域の概ね年平均気温とほぼ同じ地中温度となる深さとし、第1の潜熱蓄熱材Pの相変位点は、年平均気温とほぼ同じにする。地中温度が、年平均気温にほぼ同じになる深度は10m〜20mとなる。そこで、第1の潜熱蓄熱材Pの相変位点を年平均気温とほぼ同じにすることで、 固相から液相、液相から固相への相変位によって潜熱を効率的に蓄熱できる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る冷暖房システム50について図4を参照しながら説明する。第1の実施の形態に記載の地中熱ヒートポンプ装置2は、地中に埋設された地中熱交換部6を有しているが、第2の実施の形態では、地中熱交換部6に加えて地上に配設される空気中熱交換部52を有していることが異なる。以下に、第1の実施の形態との相違箇所を中心に説明する。また、第1の実施の形態と同じ部分には、図2と同じ符号を付して説明する。
図4は、第2の実施の形態に係る冷暖房システム50を示す構成説明図である。図4に示すように、地中熱ヒートポンプ装置50は、地中に埋設される地中熱交換部6と、地上に配設される空気中熱交換部52とを有している。空気中熱交換部52は、地上に配置された第2の槽53を備え、第2の槽53には、第2の潜熱蓄熱材P2が収容されている。地中熱交換部6と空気中熱交換部52とは、配管L1で接続されている。配管L1は、第1の潜熱蓄熱材Pおよび第2の潜熱蓄熱材P2内に埋設され、第1熱交換部7に接続されている。配管L1には熱媒Fが循環される。地中熱交換部6の構成は、第1の実施の形態と同じである。
地中熱ヒートポンプ装置51は、地中熱交換部6によって地中熱と熱媒Fとの間で熱交換して熱源である地中熱を集熱する。しかし、空気中熱交換部52が無い構成では、この熱交換(集熱)によって第1の槽3の周囲の地温が低下することがあり、熱媒Fが地中から十分に集熱しきれない場合がある。そのような場合には、空気中熱交換器52が、熱媒Fと空気中熱交換部52との間で熱交換し、第2の潜熱蓄熱材P2の相変位による潜熱を集熱し昇温された熱媒Fを地中熱交換部6の第1の潜熱蓄熱材P内に循環させることで、地中熱交換部6の昇温を補完する。したがって、第2の潜熱蓄熱材P2の相変位点は、第1の潜熱蓄熱材Pと同じか、高くすることが好ましい。また、第2の潜熱蓄熱材P2には、第1の潜熱蓄熱材Pと同じようにパラフィンが用いられる。
以上説明したように、地中熱ヒートポンプ装置51は、地中に埋設される地中熱交換部6に加え、地上に配設される空気中熱交換部52を有する。空気中熱交換部52には、地上に配設された第2の槽53に第2の潜熱蓄熱材P2が収容され、第2の潜熱蓄熱材P2と、第1の潜熱蓄熱材Pと、熱源側の第1熱交換器7とに配管を介して熱媒Fを循環させる。このように、空気中熱交換部52を設けることによって、地上の外気により昇温された熱媒Fを地中熱交換部6の第1の潜熱蓄熱材P内に循環させて第1の潜熱蓄熱材Pと熱媒Fとの間で熱交換し、熱媒Fの集熱を安定維持することができる。
また、第2の潜熱蓄熱材P2の相変位点は、地中の第1の潜熱蓄熱材Pの相変位点とほぼ同じにしている。このようにすれば、配管L1を循環する熱媒Fの温度をほぼ一定に維持することができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係る冷暖房システム60について図5を参照しながら説明する。前述した第2の実施の形態に記載の地中熱ヒートポンプ装置50は、地中熱交換部6と空気中熱交換部51とを有し、地中熱交換部6、空気中熱交換部52および第1熱交換器7の間を配管L1で熱媒Fを循環させる流路を有している。第3の実施の形態は、この流路に加えて、地中熱交換部6と空気中熱交換部52とに熱媒Fを循環する専用流路を有していることが異なる。したがって、第2の実施の形態との相違箇所を中心に説明する。また、第2の実施の形態と同じ部分には、図4と同じ符号を付して説明する。
図5は、第3の実施の形態に係る冷暖房システム60を示す構成説明図である。図5に示すように、地中熱ヒートポンプ装置61は、地中に埋設される地中熱交換部6と、地上に配設される空気中熱交換部52とを有している。空気中熱交換部52は、地上に配設された第2の槽53を備え、第2の槽53内には、第2の潜熱蓄熱材P2が収容されている。配管L1は、地中側の第1の潜熱蓄熱材Pおよび地上側の第2の潜熱蓄熱材P2内を通り、第1熱交換器7に接続され、熱媒Fが循環される流路を有している。
また、地中熱ヒートポンプ装置61には、地中熱交換部6と空気中熱交換部52の間を接続する専用配管L10が設けられ、地中側の第1の潜熱蓄熱材Pおよび地上側の第2の潜熱蓄熱材P2内を通り、専用配管L10内に熱媒Fが循環される専用流路を有している。この専用流路は、配管L1とは独立した流路であり、第1の潜熱蓄熱材Pと第2の潜熱蓄熱材P2内に埋設され、地中熱交換部6と空気中熱交換部52の両方に熱媒Fを循環させる。専用配管L10の流路の途中には、熱媒Fを循環させるポンプ62が配置されている。専用配管L10は、地中熱交換部6と空気中熱交換部52との間に熱媒Fを循環させる閉回路となっている。
ポンプ62は、制御部5によって駆動制御される。ポンプ62は、配管L1の流路に熱媒Fを循環させても室内の温度が設定温度に対して差が大きいときに駆動される。専用流路は、地中熱交換部6において第1の潜熱蓄熱材Pを介して地中熱との熱交換によって専用配管L10内の熱媒Fを昇温させ、さらに空気中熱交換部52において潜熱蓄熱材Fを介して空気熱との熱交換によって専用配管L10内の熱媒Fを昇温して地中熱交換部6に戻すという循環流路を構成する。
以上説明したように、冷暖房システム60は、第2の潜熱蓄熱材P2と、第1の潜熱蓄熱材Pと、熱源側の熱交換器7との間に配管L1を介して熱媒Fを循環させる流路と、第2の潜熱蓄熱材P2と第1の潜熱蓄熱材Pとに第2の配管L2を介して熱媒Fを循環させる専用流路とを有している。たとえば、上記第2の実施の形態のように、配管L1に熱媒Fを循環させても、設定温度に達しない場合において、地中の第1の潜熱蓄熱材Pと地上(空気中)の第2の潜熱蓄熱材P2との間に熱媒Fを配管L10(専用流路)で循環させ、熱媒Fの流路を2系統とすることで、第1熱交換器7に送り込む熱媒Fを所定温度に安定維持することが可能となる。
(第3の実施の形態の変形例)
次に、第3の実施の形態の変形例について図5を参照して説明する。この変形例による冷暖房システム60は、第2の槽53内、つまり第2の潜熱蓄熱材P2内に加熱ヒーター63を備えている。加熱ヒーター63は、第2の潜熱蓄熱材P2を昇温させる。加熱ヒーター63は、たとえば赤外線ヒーターなどであって、第2の潜熱蓄熱材P2の相変位点とほぼ同じ温度に制御される。加熱ヒーター63は、地中熱熱交換部6および空気中熱交換部52を駆動し、さらに、専用配管L10内に熱媒Fを循環させてもなお、設定温度に対して室内温度の差が大きいと判定された際に駆動し、第2の潜熱蓄熱材P2に加熱ヒーター63から熱エネルギーを供給し、地中熱交換部6の集熱を補完する。
潜熱蓄熱材は、地中温度がほぼ一定であること、固相から液相に変位するときに融解熱を吸熱し、液相から固相に変位するときに凝固熱を放出する。したがって、加熱ヒーター63は、間欠的に短時間通電すればよく、加熱ヒーター63の消費電力を抑えることが可能である。加熱ヒーター63は、設定室温に対して室温差が所定の差以上になったときに、制御部5によってONし、差がなくなったときに、制御部5によってOFFされる。
以上説明した第3の実施の形態に係る変形例による地中熱ヒートポンプ装置61には、第2潜熱蓄熱材P2を昇温する加熱ヒーターが配設されている。加熱ヒーター63は、設定温度に対して室内温度の差が大きいと判定された際に駆動し、地中熱交換部6の集熱を補完するために設けられている。加熱ヒーター63を設けて第1の潜熱蓄熱材Pおよび第2の潜熱蓄熱材P2に熱エネルギーを補完することで、地中温度が所定の設定温度との差が大きい場所や、気温変動が大きい場所などにおいても快適な室内温度を維持することが可能となる。また、このことから、冷暖房システム60は、従来よりも浅い深度に地中熱交換部を設置する場合であっても、あるいは、建物設置場所によって年平均気温に対して地中温度の差がある場合であっても、省エネルギー冷暖房を実現できる。
また、前述した第1の実施の形態〜第3の実施の形態において、配管L1および専用配管L10は、第1の潜熱蓄熱材Pまたは第2の潜熱蓄熱材P2内に埋設する部分は、銅管などの熱伝導性が高い材料で構成されている。このようにすることで、配管L1および専用配管L10内の熱媒Fと第1の潜熱蓄熱材Pおよび第2の潜熱蓄熱材P2との熱交換の効率を高めることができる。なお、第1の潜熱蓄熱材Pおよび第2の潜熱蓄熱材P2の外部において、配管L1および専用配管L10は、断熱性が高い架橋ポリエチレンンなどにすることが好ましい。
また、前述した冷暖房システム1,50,60は、建物40内の空気と熱媒F3との間で熱交換する室内熱交換器は、床上42に配置される主として暖房用の室内熱交換器43と、天井44付近に配置される主として冷房用の室内熱交換器45とからなり、暖房用の室内熱交換器3と冷房用の室内熱交換器45とを、切り替えて駆動することを可能としている。このようにすれば、気温が低いときに室内熱交換器43、気温が高いときに室内熱交換器45に切り替え、気温が低いときには室内熱交換器43および室内熱交換器45の両方を運転するようにすれば、年間を通じて快適な室温環境を得ることが可能となる。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。たとえば、地上に配置される空気中熱交換部52は、別配置される太陽熱交換器に接続し、第2の潜熱蓄熱材P2を昇温するようにしてもよい。この場合、第2の潜熱蓄熱材P2の相変位点は、地中温度より高く設定されることが好ましい。また、第3の実施の形態の変形例では、加熱ヒーター63を配置する例を記載しているが、ソーラーパネルを設けて加熱ヒーター63の電源としてもよい。
また、第1の実施の形態〜第3の実施の形態では、室内熱交換器43,45を1台ずつ備える例を記載しているが、室内41が広い面積を有している場合などには、室内熱交換器43,45の設置台数を増やすことも可能である。
1…冷暖房システム(第1の実施の形態)
2…地中熱ヒートポンプ装置
3…第1の槽
4…空気熱ヒートポンプ装置
6…地中熱交換部
7…第1熱交換器(熱源側の熱交換器)
8…第2熱交換器(負荷側の熱交換器)
20…空気中熱交換部(第1の実施の形態)
40…建物
41…室内
42…床上
44…天井
43,45…室内熱交換器
50…冷暖房システム(第2の実施の形態)
51…地中熱ヒートポンプ装置(第2の実施の形態)
52…空気中熱交換部(第2の実施の形態)
53…第2の槽
60…冷暖房システム(第3の実施の形態)
61…地中熱ヒートポンプ装置(第3の実施の形態)
63…加熱ヒーター
L1…配管(地中熱交換部)
L10…専用配管
F…熱媒
P…第1の潜熱蓄熱材
P2…第2の潜熱蓄熱材

Claims (8)

  1. 地中熱交換部と、熱源側の熱交換器と、負荷側の熱交換器とを備える地中熱ヒートポンプ装置と、
    空気熱ヒートポンプ装置と、
    前記地中熱ヒートポンプ装置および前記空気熱ヒートポンプ装置で昇温された熱媒を循環させて建物内の空気と熱交換する室内熱交換器と、
    を有し、
    前記地中熱交換部には、地中に埋設された第1の槽の内部に第1の潜熱蓄熱材が収容され、
    該第1の潜熱蓄熱材と前記熱源側の熱交換器とに配管を介して前記熱媒が循環される、
    ことを特徴とする冷暖房システム。
  2. 請求項1に記載の冷暖房システムにおいて、
    前記地中熱交換部の埋設深さは、建物が設置される地域の概ね年平均気温とほぼ同じ地中温度となる深さとし、
    前記第1の潜熱蓄熱材の相変位点は、前記年平均気温とほぼ同じにする、
    ことを特徴とする冷暖房システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の冷暖房システムにおいて、
    前記地中熱ヒートポンプ装置は、地中に埋設される前記地中熱交換部に加え、地上に配設される空気中熱交換部を有し、
    前記空気中熱交換部には、地上に配設された第2の槽に第2の潜熱蓄熱材が収容され、
    前記第2の潜熱蓄熱材と、前記第1の潜熱蓄熱材と、前記熱源側の熱交換器とに前記配管を介して前記熱媒を循環させる、
    ことを特徴とする冷暖房システム。
  4. 請求項3に記載の冷暖房システムにおいて、
    前記第2の潜熱蓄熱材の相変位点は、前記第1の潜熱蓄熱材の相変位点とほぼ同じにすること、
    を特徴とする冷暖房システム。
  5. 請求項3に記載の冷暖房システムにおいて、
    前記第2の潜熱蓄熱材と、前記第1の潜熱蓄熱材と、前記熱源側の熱交換器との間に前記配管を介して前記熱媒を循環させる流路と、
    前記第2の潜熱蓄熱材と前記第1の潜熱蓄熱材とに専用配管を介して前記熱媒を循環させる専用流路と、
    を有している、
    ことを特徴とする冷暖房システム。
  6. 請求項5に記載の冷暖房システムにおいて、
    前記第2潜熱蓄熱材を昇温する加熱ヒーターが配設されている、
    ことを特徴とする冷暖房システム。
  7. 請求項1から請求項5に記載の冷暖房システムにおいて、
    前記配管および前記専用配管は、前記第1の潜熱蓄熱材または前記第2の潜熱蓄熱材内に埋設する部分は、熱伝導性が高い材料で構成されている、
    ことを特徴とする冷暖房システム。
  8. 請求項1に記載の冷暖房システムにおいて、
    前記室内熱交換器は、床上に配置される主として暖房用の室内熱交換器と、天井付近に配置される主として冷房用の室内熱交換器とからなり、
    前記暖房用の室内熱交換器と前記冷房用の室内熱交換器とを、切り替えて駆動することが可能である、
    ことを特徴とする冷暖房システム。
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