JP2017226237A - ベルト型ライフジャケットに用いられるストッパー - Google Patents
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Abstract
Description
気室は,膨らんで浮力を与える部材である。この気室は,折り畳まれて,ボンベとともに気室カバー内に収容されている。この気室カバーは,ベルトと一体になっており,当該ベルトを腰回りに取り付ける形でベルト型ライフジャケットが装着される。
これらの複合的な要因により,ベルト型ライフジャケットが,徐々に,ずれてしまうこととなる。
すなわち,ベルト型ライフジャケットは,海へ落ちた場合などの緊急時に気室が膨張することが必須となるため,気室を膨らませる機能を果たすボンベを備えることは当然である。
これらの制限ないし必要性から,ベルト型ライフジャケットは,撥水性が高く,軽くて丈夫なナイロン生地が用いられているものであり,また,ベルトの結合部分についても,プラスチック製の素材が用いられているものである。
使用される素材については,ベルト型ライフジャケットのみならず,救命胴衣型のライフジャケットについても,ほぼ同様の素材を用いて構成されるものである。
加えて発明者は,ベルト型ライフジャケットの内側に沿わせ,かつ,前記ストッパーによって固定して用いることにより,ベルト型ライフジャケットの滑り止めとして機能するとともに,釣り具アクセサリの装着を容易にする帯状ベルトの発明を完成させたものである。
さらに発明者は,これらストッパーと帯状ベルトを合わせて用い,ベルト型ライフジャケットを装着した際に,帯状ベルトを含むベルト部分に引っ掛けるなどして用いることが可能な釣具アクセサリの発明を完成させたものである。
本発明の第一の構成は,第一固定部材と,当該第一固定部材の反対側に備えられる第二固定部材と,を具備したストッパーであって,
前記ストッパーの略中央部にベルト余り部分を当てながら折り畳んだ後,ベルトのバックル近傍でベルト部分もしくは前記ベルト余り部分を,それぞれ前記第一固定部材もしくは前記第二固定部材によって固定することにより,前記ベルトの緩みを防止することを特徴とするストッパーである。
本発明の第三の構成は,前記固定部が,面ファスナーからなることを特徴とする第二の構成に記載のストッパーである。
本発明の第四の構成は,前記第一及び第二固定部材ともに,撥水性素材からなることを特徴とする第一から第三の構成に記載のストッパーである。
本発明の第五の構成は,前記帯状部材が,長さ10から20cm,幅3から6cmであることを特徴とする第二又は第三の構成に記載のストッパーである。
本発明の第七の構成は,前記第一の面ファスナーがフック状起毛部からなり,前記第二の面ファスナーが密集起毛部からなることを特徴とする第六の構成に記載の帯状ベルトである。
本発明の第八の構成は,第六又は第七の構成に記載の帯状ベルトを,ベルト型ライフジャケットの内側に沿わせ,
さらに第一から第五の構成に記載のストッパーを用いて,前記ベルト型ライフジャケットを,前記ベルト余り部分とともに前記帯状ベルトに装着することを特徴とするベルト型ライフジャケットの使用方法である。
本発明の第九の構成は,第八の構成に記載のベルト型ライフジャケットの使用方法に用いられる前記ストッパーならびに前記帯状ベルトからなることを特徴とするストッパーセットである。
本発明の第十の構成は,第八の構成に記載のベルト型ライフジャケットの使用方法において,前記ベルト型ライフジャケットの前記ベルトと前記帯状ベルトの重複部位に引っ掛けて用いることを特徴とする釣具アクセサリである。
本発明は,ベルト型ライフジャケットのずれを防止する部材として,ストッパーを提供するものである。加えて,本発明は,ストッパーとともに用いることで,ずれ防止の効果をより高めることが可能な帯状ベルトを提供するものである。
本発明における最も好ましい態様として,これらストッパーならびに帯状ベルトを合わせて用いることにより,ベルト型ライフジャケットのずれ防止効果を最大限に発揮するものである。さらには,使用時において,ベルト部分が帯状ベルトと合わせて一定の厚みを持つことにより,この厚みを持ったベルト部分に引っ掛けるなどして用いることが可能な釣具アクセサリを合わせて提供するものであり,釣りを行う際の機能性をも高めるものである。
すなわち,ベルト型ライフジャケットに見られる非金属性のバックルならびにベルトから構成され,ベルト余り部分に本発明のストッパーが適用できれば,ベルトの緩みを防止するという本発明の趣旨に沿った効果を発揮しうるものであり,このことから,本発明のストッパーについては,同様の構成を有するベルトに適用しうるものである。
[ストッパー]
本発明において,ストッパーは,第一固定部材と第二固定部材とからなり,これらは表裏一体の異なる部材として構成される。加えて,第一及び第二固定部材ともに,ベルトのバックル近傍でのベルト部分もしくはベルト余り部分を固定し,ベルトの緩みを防止する役割を果たすものである。ここで,「バックル近傍」とは,ベルト余り部分を折り畳んだ結果,ベルトバックル部分に十分に近い距離もしくは隣接する位置として定義される。
第一及び第二固定部材は,この役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の構成のものを採用することができる。
第一及び第二固定部材は,典型的には,図1から図3に示すように,両端部に固定部としての面ファスナーを備えた帯状部材として構成することができる。このほか,第一及び第二固定部材は,プラスチック素材として構成され,プラスチックホック等の嵌合手段により,ベルト部分もしくはベルト余り部分に固定されるものであっても構わない。
このような撥水性素材としては,典型的には,ナイロン生地やプラスチック素材を用いることができる。
帯状部材の幅,長さについては,対象とするベルト型ライフジャケットのベルト部分の幅やベルト余り部分を折り畳んだ際の厚み等を考慮して,適宜設計することができる。
帯状部材の長さは,典型的には5から50cmとすればよく,好ましくは8から30cm,最も好ましくは10から20cmとすればよい。
また,帯状部材の幅は,典型的には1から10cmとすればよく,好ましくは2から8cm,最も好ましくは3から6cmとすればよい。
このような固定部としては,面ファスナーを用いることが好ましい。この好ましい構成によれば,一定程度の幅を持ったベルト部分やベルト余り部分の固定が可能となり,本発明のストッパーの機能性を向上させることができるという効果が得られる。
このような変形例としては,1つの帯状部材の両端部の表裏に,それぞれ,第一の面ファスナー(例えば,フック状起毛部)と,当該第一の面ファスナーに着脱自在に接着する第二の面ファスナー(例えば,密集起毛部)と,を配置するなどすればよい(不図示)。
本発明において,帯状ベルトは,一方側の面の両端部に配置された第一の面ファスナー(例えば,フック状起毛部)と,前記一方側の面の2つの前記第一の面ファスナー間に配置されて前記第一の面ファスナーに着脱自在に接着する第二の面ファスナー(例えば,密集起毛部)と,を備えたことを特徴とするものである。
このような構成とすることにより,人ないしは服装によって異なる腰回りの長さに柔軟に対応させることができる。また,第二の面ファスナーを密集起毛部とすることにより,衣服との摩擦が向上し,滑り止めとしての効果を有することとなる。
加えて,ベルト型ライフジャケット自体が,気室カバー内にボンベを含むことにより,装着した際の段差感が生じ,これがずれを生じさせる一つの要因となっていたが,帯状ベルトとともに装着することにより,この段差感が解消し,また,一定の厚みを持った帯状ベルトがうまく腰に引っ掛かることもあって,ずれ防止の効果をより高めることが可能となる。
本発明において,釣具アクセサリは,ベルト型ライフジャケットを用いて釣りを行う際に,釣りに用いられる用具の保持などを目的として装着されるものである。
釣具アクセサリは,帯状ベルトを用いた際のベルト部分に引っ掛けられ,もしくは,嵌合手段ないし面ファスナーなど種々の固定手段によって固定されて,用いられるものである。すなわち,帯状ベルトを用いないと,ベルト部分に厚みがなく,釣具アクセサリの位置が安定しない,もしくは,外れやすくなるため,釣具アクセサリの使用が困難となる。
図4(c),図9から図11に例示されるように,帯状ベルトと合わさったベルト部分に嵌合によって固定されることにより,釣具アクセサリが外れたり,位置がずれたりすることなく,安定して用いることができるようになるものである。
なお,図4(c),図9から図11に示す釣具アクセサリは,リールを引っ掛けるためのホルダーの例であるが,固定手段の対側については,これに限定されるものではなく,種々の構成を採用することができる。
[実施の形態1]
(ストッパーの構成)
まず,本発明の実施の形態1におけるストッパーの構成について,図1を参照しながら説明する。
第一固定部材2は,帯状部材からなっている。そして,第一固定部材2の一方側の面の一端部には,固定部としての第一の面ファスナー(例えば,フック状起毛部)2aが配置されており,第一固定部材2の他方側の面の他端部には,第一の面ファスナー2aに着脱自在に接着する固定部としての第二の面ファスナー(例えば,密集起毛部)2bが配置されている。
第二固定部材3も,帯状部材からなっている。そして,第二固定部材3の一方側の面の一端部には,固定部としての第一の面ファスナー(例えば,フック状起毛部)3aが配置されており,第二固定部材3の他方側の面の他端部には,第一の面ファスナー3aに着脱自在に接着する固定部としての第二の面ファスナー(例えば,密集起毛部)3bが配置されている。
第一固定部材2と第二固定部材3は,中央部分で接合されている(図1の「接合部」を参照)。
第一固定部材2と第二固定部材3は,長さが10から20cm,幅が3から6cmである。
次に,本発明の実施の形態1におけるストッパーの使用方法について,図2をも参照しながら説明する。
次いで,図2(b)に示すように,ベルト余り部分4cを,ベルト4のバックル4bの近傍まで折り畳んだ後,第一固定部材2の両端部を,ベルト部分4a側に折り曲げて(図2(b)の矢印ア,イを参照),第一の面ファスナー2aに第二の面ファスナー2bを接着する。これにより,ベルト部分4aが,第一固定部材2によって固定される。また,第二固定部材3の両端部を,ベルト部分4a側と反対側に折り曲げて(図2(b)の矢印ウ,エを参照),第一の面ファスナー3aに第二の面ファスナー3bを接着する。これにより,折り畳まれた状態のベルト余り部分4cが,第二固定部材3によって固定される。
以上により,図2(c)に示すように,ベルト余り部分4cがベルト部分4aにしっかりと固定されるので,バックル4bによるベルト4の長さの調整が緩んでしまうことを防止することができる。
(帯状ベルトの構成)
まず,本発明の実施の形態2における帯状ベルトの構成について,図3を参照しながら説明する。
かかる構成の帯状ベルト5によれば,両端部分を適当な長さだけ折り曲げて,第一の面ファスナー6を第二の面ファスナー7に接着させることにより,人ないしは服装によって異なる腰回りの長さに柔軟に対応させることができる。
後述するように,帯状ベルト5は,ベルト型ライフジャケットを使用する際に,上記したストッパー1とともに用いられる(ストッパーセット)。
次に,本発明の実施の形態2におけるベルト型ライフジャケットの使用方法について,図4をも参照しながら説明する。
次いで,図4(b),(c)に示すように,長さが調整された帯状ベルト5の第二の面ファスナー(密集起毛部)7が配置された面と反対側の面を,ベルト型ライフジャケット8の内側に沿わせる(図4(b)の矢印キを参照)。
次いで,図4(c)に示すように,ストッパー1を用いて,ベルト型ライフジャケット8を,ベルト余り部分8eとともに帯状ベルト5に装着する。
次いで,同じく図4(c)に示すように,ベルト型ライフジャケット8のベルト8aと帯状ベルト5の重複部位に釣具アクセサリ9の固定手段9aを引っ掛ける。
そして,ベルト型ライフジャケット8を腰に巻いて,雄雌のバックル8b,8cを結合させる。これにより,ベルト型ライフジャケット8が装着される。
この場合,第二の面ファスナー7を密集起毛部としたことにより,衣服との摩擦が向上し,滑り止めを図ることができるという効果が得られる。また,ベルト型ライフジャケット8自体が,気室カバー8d内にボンベを含むことにより,装着した際の段差感が生じ,これがずれを生じさせる一つの要因となっていたが,帯状ベルト5とともに装着することにより,この段差感が解消し,また,一定の厚みを持った帯状ベルト5がうまく腰に引っ掛かることもあって,ずれ防止の効果をより高めることが可能となる。
かかるホルダーは,ベルト型ライフジャケットの前記ベルトと前記帯状ベルトの重複部位に引っ掛けるなどして用いられるものであり,図9ないし11の試作例で例示されるものである。
試作例については,前記ベルト型ライフジャケットの前記ベルトと前記帯状ベルトの重複部位に引っ掛けられる固定手段を有するものであり,この固定手段については,帯状ベルトとベルト型ライフジャケットのベルト部分の重複部分への固定が可能である限り,特に限定sる必要はなく,種々の固定手段を採用しうるものである。また試作例は,この固定手段の対側に備えられた,リールを保持するための断面略Jの字状(または断面略Uの字状)の形状を有し,リールホルダーとして機能しうるものである。
図5に本発明のストッパーの試作例の側面図を示す。
図5に示すストッパーは,2枚の帯状部材からなり,これら2枚の帯状部材は,中央部分で接合されている。そして,各帯状部材は,一方側の面の一端部にフック状起毛部からなる第一の面ファスナーを備えており,他方側の面の他端部に密集起毛部からなる第二の面ファスナーを備えている。また,各帯状部材は,長さが約14cm,幅が約4cmであり,素材として黒色のナイロン生地が用いられている。
図6から図8に示す帯状ベルトは,長さが約130cm,幅が約5.5cmの1枚のベルト状部材からなる。当該ベルト状部材の一方側の面の両端部に長さ約12cmのフック状起毛部(第一の面ファスナー)が設けられており,当該2つのフック状起毛部の間が密集起毛部(第二の面ファスナー)として構成されている。帯状ベルトの素材としては,ストッパーと同様,黒色のナイロン生地が用いられている。
そして,図6の状態から,両端部分を適当な長さだけ折り曲げて,フック状起毛部を密集起毛部に接着させることにより,人ないしは服装によって異なる腰回りの長さに柔軟に対応させることができる(図7,図8を参照)。
図9から図11に示す釣具アクセサリは,ベルト部分に固定するための固定部材と,その対側に備えられた,リールを保持するためのリールホルダーと,を具備したものである。
通常だと,ベルト型ライフジャケットは,ベルト余り部分が垂れた状態となる(a)。このベルト余り部分の端にストッパーをあてて折り曲げていき(b),ベルトバックル近傍でベルト部分に押し当て(c),ストッパーをベルト側ならびにベルト余り部分側で固定し,装着を完了する(d)。
2 第一固定部材
2a,3a,6 第一の面ファスナー
2b,3b,7 第二の面ファスナー
3 第二固定部材
4,8a ベルト
4a ベルト部分
4b バックル
4c,8e ベルト余り部分
5 帯状ベルト
8 ベルト型ライフジャケット
8b 雄バックル
8c 雌バックル
8d 気室カバー
9 釣具アクセサリ
9a 固定手段
Claims (10)
- 第一固定部材と,当該第一固定部材の反対側に備えられる第二固定部材と,を具備したストッパーであって,
前記ストッパーの略中央部にベルト余り部分を当てながら折り畳んだ後,ベルトのバックル近傍でベルト部分もしくは前記ベルト余り部分を,それぞれ前記第一固定部材もしくは前記第二固定部材によって固定することにより,前記ベルトの緩みを防止することを特徴とするストッパー。 - 前記第一及び第二固定部材ともに,両端部に固定部を備えた帯状部材からなることを特徴とする請求項1に記載のストッパー。
- 前記固定部が,面ファスナーからなることを特徴とする請求項2に記載のストッパー。
- 前記第一及び第二固定部材ともに,撥水性素材からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のストッパー。
- 前記帯状部材が,長さ10から20cm,幅3から6cmであることを特徴とする請求項2又は3に記載のストッパー。
- 一方側の面の両端部に配置された第一の面ファスナーと,前記一方側の面の2つの前記第一の面ファスナー間に配置されて前記第一の面ファスナーに着脱自在に接着する第二の面ファスナーと,を備えたことを特徴とする帯状ベルト。
- 前記第一の面ファスナーがフック状起毛部からなり,前記第二の面ファスナーが密集起毛部からなることを特徴とする請求項6に記載の帯状ベルト。
- 請求項6又は7に記載の帯状ベルトを,ベルト型ライフジャケットの内側に沿わせ,
さらに請求項1から5のいずれか1項に記載のストッパーを用いて,前記ベルト型ライフジャケットを,前記ベルト余り部分とともに前記帯状ベルトに装着することを特徴とするベルト型ライフジャケットの使用方法。 - 請求項8に記載のベルト型ライフジャケットの使用方法に用いられる前記ストッパーならびに前記帯状ベルトからなることを特徴とするストッパーセット。
- 請求項8に記載のベルト型ライフジャケットの使用方法において,前記ベルト型ライフジャケットの前記ベルトと前記帯状ベルトの重複部位に引っ掛けて用いることを特徴とする釣具アクセサリ。
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