JP2017225070A - 増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入力整合回路を実現する。【解決手段】本発明の一実施形態による増幅器1は、第1トランジスタFET1と、第1整合回路MC1とを備える。第1整合回路MC1は、入力端子Pinおよび制御端子Gの間に接続されている。第1整合回路MC1は、第1インダクタL1と、第2インダクタL2と、第1スイッチSW1とを含む。第1インダクタL1は、一方端が制御端子Gに接続されている。第2インダクタL2は、第1インダクタL1の他方端に一方端が接続されている。第1スイッチSW1は、入力端子Pinおよび第1インダクタL1の他方端の導通と、入力端子Pinおよび第2インダクタL2の他方端の導通とを選択的に切り替えるように構成されている。【選択図】図1
Description
この発明は、高周波信号を増幅する増幅器に関する。
従来から、入力信号が反射されることを防止するために、増幅器の入力インピーダンスを特性インピーダンス(たとえば50Ω)に整合する必要があることが知られている。たとえば、特開2011−250099号公報(特許文献1)には、インピーダンスが容量性であるアンテナと、増幅回路との間に、受信周波数に応じて増幅回路への入力インピーダンスを切り替えるNFマッチング回路を備えるアンテナアンプ装置が開示されている。NFマッチング回路は、インダクタンスが異なる複数のコイルと、受信周波数に応じて選択されるコイルをアンテナと増幅回路との間に接続するスイッチとを含む。NFマッチング回路によって受信周波数に応じて増幅回路への入力インピーダンスが切り替えられるので、弱入力時であっても、アンテナで受信された高周波信号が増幅回路において低い雑音指数(NF:Noise Figure)で増幅されるようになる。
特開2011−250099号公報(特許文献1)に開示されているNFマッチング回路においては、マッチング回路の広帯域化のために、インダクタンスが異なる複数のコイル(インダクタ)の中から、入力信号の周波数に応じて1つのインダクタが選択される。この場合、入力信号の周波数が低くなるにつれて、入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスは大きくなることが知られている。特開2011−250099号公報(特許文献1)に開示されているNFマッチング回路においては、選択されたインダクタ以外のインダクタは入力インピーダンスの整合に使用されないため、1つのインダクタで当該インダクタンスを実現する必要がある。インダクタのインダクタンスを大きくするためには、一般的に、インダクタの巻き数を増やす必要がある。インダクタを形成可能な体積には限りがあるため、素子サイズを維持しつつ入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスを実現するためには、インダクタを形成する線路を細くして巻き数を増やす必要がある。インダクタを形成する線路が細いほど、インダクタの抵抗成分が大きくなるため、挿入損失が増加する。そのため、特開2011−250099号公報(特許文献1)に開示されているアンテナアンプ装置においては、広帯域な入力整合回路を実現するために、NFマッチング回路において選択可能なインダクタのインダクタンスを大きくすると、素子サイズの制約がある場合、インダクタの抵抗成分が大きくなる。そのため、アンテナアンプ装置の挿入損失が増加して、増幅器にとって重要な特性の1つである雑音指数が増加する可能性がある。その結果、アンテナアンプ装置の雑音指数の悪化を抑制しながら、広帯域な入力整合回路を実現することが困難になり得る。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入出力整合回路を実現することである。
本発明の一実施形態による増幅器は、入力端子から入力された信号を増幅して出力端子から出力する。増幅器は、第1トランジスタと、第1整合回路とを備える。第1トランジスタは、制御端子、第1端子、および第2端子を含む。第1整合回路は、入力端子および第1トランジスタの制御端子の間に接続されている。第1トランジスタの第1端子は、接地点に接続されている。第1トランジスタの第2端子は、電源および出力端子に接続されている。第1整合回路は、第1インダクタと、第2インダクタと、第1スイッチとを含む。第1インダクタは、一方端が第1トランジスタの制御端子に接続されている。第2インダクタは、第1インダクタの他方端に一方端が接続されている。第1スイッチは、入力端子および第1インダクタの他方端の導通と、入力端子および第2インダクタの他方端の導通とを選択的に切り替えるように構成されている。
本発明に係る増幅器によれば、入力端子および第1インダクタの他方端の導通と、入力端子および第2インダクタの他方端の導通とを選択的に切り替えることにより、入力インピーダンスの整合に必要なインピーダンスを直列に接続された複数のインダクタにより実現することができるため、インダクタを形成する線路(線)を従来よりも太くすることができる。その結果、インダクタの抵抗成分が増えないため、雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入力整合回路を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰り返さない。
図1は、実施の形態に係る低雑音増幅器1の回路図の一例である。図1に示されるように、低雑音増幅器1は、入力端子Pinから入力された信号を増幅して出力端子Poutから出力する。低雑音増幅器1は、第1トランジスタFET1と、第1整合回路MC1と、第2整合回路MC2と、第3整合回路MC3とを備える。
第1トランジスタFET1は、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)である。第1トランジスタFET1は、制御端子であるゲート(G)、第1端子であるソース(S)、および第2端子であるドレイン(D)を含む。第1整合回路MC1は、入力端子Pinおよび第1トランジスタFET1のゲートの間に接続されている。第1トランジスタFET1のソースは、インダクタL100を通して接地点であるシグナルグラウンドSGに接続されている。第1トランジスタFET1のドレインは、第2整合回路MC2を通して電源VDDに接続されるとともに、第3整合回路MC3を通して出力端子Poutに接続されている。第1トランジスタFET1のゲートには不図示のバイアス調整回路が接続されている。
第1整合回路MC1は、第1インダクタL1と、第2インダクタL2と、第1スイッチSW1とを含む。第1インダクタL1の一方端は、第1トランジスタFET1のゲートに接続されている。第2インダクタL2の一方端は、第1インダクタL1の他方端に接続されている。第1スイッチSW1は、入力端子Pinおよび第1インダクタL1の他方端の導通と、入力端子Pinおよび第2インダクタL2の他方端の導通とを選択的に切り替えるように構成されている。
第2整合回路MC2は、電源VDDおよび第1トランジスタFET1のドレインの間に接続されている。第2整合回路MC2は、第3インダクタL3と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第2スイッチSW2とを含む。第3インダクタL3は、電源VDDおよび第1トランジスタFET1のドレインの間に接続されている。第1コンデンサC1は、第3インダクタL3に並列に接続されている。第2スイッチSW2は、第2コンデンサC2に直列に接続されている。直列に接続された第2コンデンサC2および第2スイッチSW2は、第1コンデンサC1に並列に接続されている。第2整合回路MC2は、第2スイッチSW2の導通および非導通を切り替えることにより、第2整合回路MC2の実効インダクタンスを2段階に変化させることができる。
第3整合回路MC3は、第1トランジスタFET1のドレインおよび第2整合回路MC2の間の配線上の接続点N1と出力端子Poutとの間に接続されている。第3整合回路MC3は、第3コンデンサC3と、第4コンデンサC4と、第3スイッチSW3とを含む。第3コンデンサC3は、接続点N1および出力端子Poutの間に接続されている。第3スイッチSW3は、第4コンデンサC4に直列に接続されている。直列に接続された第4コンデンサC4および第3スイッチSW3は、第3コンデンサC3に並列に接続されている。第3整合回路MC3は、第3スイッチSW3の導通および非導通を切り替えることにより、実効容量を2段階に変化させることができる。
図2は、比較例に係る低雑音増幅器10の回路図の一例である。低雑音増幅器10と低雑音増幅器1との違いは第1整合回路、第2整合回路、および第3整合回路の構成である。それ以外の構成については同様であるためその説明は繰り返さない。
図2に示されるように、低雑音増幅器10は、図1に示される低雑音増幅器1の第1整合回路MC1、第2整合回路MC2、および第3整合回路MC3の替わりに第1整合回路MC11、第2整合回路MC12、および第3整合回路MC13をそれぞれ備える。
第1整合回路MC11は、インダクタL11と、インダクタL12と、スイッチSW11と、スイッチSW12とを含む。インダクタL11とインダクタL12とはインダクタンスが異なる。スイッチSW11は、入力端子PinおよびインダクタL11の一方端の導通と、入力端子PinおよびインダクタL12の一方端との導通とを選択的に切り替えるように構成されている。スイッチSW12は、第1トランジスタFET1のゲートおよびインダクタL11の他方端の導通と、第1トランジスタFET1のゲートおよびインダクタL12の他方端との導通とを選択的に切り替えるように構成されている。スイッチSW11およびスイッチSW12は、インダクタL11またはL12のいずれかが入力端子Pinおよび第1トランジスタFET1の間に接続されるように同期して動作する。すなわち、スイッチSW11が入力端子PinおよびインダクタL11の一方端を導通させている場合、スイッチSW12は第1トランジスタFET1のゲートおよびインダクタL11の他方端を導通させる。スイッチSW11が入力端子PinおよびインダクタL12の一方端を導通させている場合、スイッチSW12は第1トランジスタFET1のゲートおよびインダクタL12の他方端を導通させる。
第2整合回路MC12は、第3インダクタL3を含む。第2整合回路MC12は、図1に示される低雑音増幅器1の第2整合回路MC2から第1コンデンサ、第2コンデンサC2、および第2スイッチSW2を除いた構成である。第2整合回路MC12は、図1に示される低雑音増幅器1の第2整合回路MC2のように実効インダクタンスを変化させることができない。
第3整合回路MC13は、第3コンデンサC3を含む。第3整合回路MC13は、低雑音増幅器1の第3整合回路MC3から第3スイッチSW3および第4コンデンサC4を除いた構成である。第3整合回路MC13は、図1に示される低雑音増幅器1の第3整合回路MC3のように実効容量を変化させることができない。
比較例においては、第1整合回路MC11の広帯域化のために、インダクタンスが異なるインダクタL11およびインダクタL12の中から、入力信号の周波数に対応した1つのインダクタが選択される。入力信号の周波数が低くなるにつれて、入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスは大きくなることが知られている。第1整合回路MC11においては、選択されたインダクタ以外は入力インピーダンスの整合において使用されないため、1つのインダクタで当該インダクタンスを実現する必要がある。インダクタンスを大きくするためにはインダクタの巻き数を増やす必要がある。素子サイズを維持しつつ入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスを実現するためには、インダクタを形成可能な体積には限りがあるため、インダクタを形成する線路(線)を細くして巻き数を増やす必要がある。インダクタを形成する線路(線)が細いほど、インダクタの抵抗成分が大きくなり、挿入損失が増加する。そのため、比較例においては、広帯域な第1整合回路MC11を実現するために、選択可能なインダクタンスを大きくすると、素子サイズの制約がある場合、インダクタの抵抗成分が大きくなり、挿入損失が増加し、低雑音増幅器にとって重要な特性の1つである雑音指数が増加する可能性がある。その結果、比較例の構成では、低雑音増幅器10の雑音指数の悪化を抑制しながら、広帯域な入力整合回路を実現することが困難になり得る。
そこで実施の形態においては、入力端子Pinおよび第1インダクタL1の他方端の導通と、入力端子Pinおよび第2インダクタL2の他方端の導通とを選択的に切り替えることにより、入力インピーダンスの整合に必要なインピーダンスを直列に接続された複数のインダクタである第1インダクタL1および第2インダクタL2により実現可能とする。このような構成により、インピーダンス整合において第1インダクタL1を共用することが可能となる。そのため、比較例よりもインダクタを形成する線路(線)を太くすることができ、挿入損失を抑制することができる。その結果、雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入力整合回路を実現することができる。
たとえば入力信号に想定される周波数が2つあり、それぞれに対する入力インピーダンスの整合に27nHおよび37nHのインダクタンスが必要である場合を考える。比較例においてはインダクタL11およびL12のいずれかを27nHとし、他方を37nHとする必要がある。すなわち、比較例においてはインダクタンスが27nHのインダクタおよび37nHのインダクタがそれぞれ1つずつ必要である。
一方、実施の形態においては、たとえば第1インダクタL1を27nHとし、第2インダクタL2を10nHとすることができる。入力インピーダンスに27nHが必要な場合、入力端子Pinおよび端子P11を導通させることにより、入力端子Pinおよび第1トランジスタFET1の間に27nHの第1インダクタL1のみを接続させて、27nHのインダクタンスを実現することができる。入力インピーダンスの整合に37nHのインダクタンスが必要な場合、入力端子Pinおよび端子P12を導通させることにより、入力端子Pinおよび第1トランジスタFET1の間に27nHの第1インダクタL1および10nHの第2インダクタL2を直列に接続させて37nHを実現することができる。すなわち、実施の形態においては、入力インピーダンスの整合に27nHが必要な場合および37nHが必要な場合において、27nHの第1インダクタL1が共用される。
入力インピーダンスの整合のために27nHおよび37nHのインダクタを必要とする比較例に比べて、27nHのインダクタおよび10nHのインダクタで足りる実施の形態の方がインダクタを形成する線路(線)を太くすることができる。このような場合、実施の形態の方がインダクタの抵抗成分を小さくすることができる。その結果、抵抗が小さくなる分、挿入損失を小さくすることができ、実施の形態の方が雑音指数の悪化を抑制することができる。
以下では、図3〜図7を用いて実施の形態における第1整合回路MC1による入力インピーダンス(入力端子Pinから第1トランジスタのゲートを見たときのインピーダンス)の整合、ならびに第2整合回路MC2および第3整合回路MC3による出力インピーダンスの整合について説明する。まず、図3を用いてインピーダンス整合についての基本的な説明を行なう。その後、図4および図5を用いて第1整合回路MC1による入力インピーダンスの整合について説明する。図6および図7を用いて第2整合回路MC2および第3整合回路MC3により出力インピーダンス(出力端子Poutから第1トランジスタFET1のドレインをみたときのインピーダンス)の整合について説明する。
図3は、インピーダンスの整合のためにインダクタが回路要素に直列に接続される場合のインピーダンスの変化を説明するための図である。図3(a)は、回路要素X10を含む回路の一部を示す図である。図3(b)は、インピーダンス整合をインダクタL10により行なう場合の図である。図3(c)は、インピーダンスの変化を説明するためのイミタンスチャートである。図3(c)において、抵抗成分が同じ点の集合は、定抵抗円(点ZOに接する円)として表現され、コンダクタンス成分が同じ点の集合は、定コンダクタンス円(点ZSに接する円)として表現されている。図3(c)において、点ZSは、ショート状態(インピーダンスが0と同視できるほど小さい状態)を表す。点ZOは、オープン状態(インピーダンスが無限大と同視できるほど大きい状態)を表す。点ZMは、スミスチャートの中心点で特性インピーダンス(図3(c)においては50Ω)を意味する。インピーダンスを整合するとは、イミタンスチャート上にプロットされるインピーダンスを点ZMに近づけることを意味する。以下で説明する図4(b),図5(b),図6(b),図7(b)各々に示されるイミタンスチャートにおいても同様である。
図3(a)に示される回路においては、端子P10に回路要素X10が接続されている。観測点Ob10は、端子P10を経由して回路要素X10に接続する接続線上の点である。観測点Ob10から端子P10をみたインピーダンスをインピーダンスZ10とする。或る周波数に対するインピーダンスZ10が容量性(虚部(リアクタンス成分)が負)であり、図3(c)に示されるスミスチャート上のリアクタンス成分が負の領域において点Z10Bと表すことができる場合を考える。インピーダンスZ10を点Z10Bから点ZMに近づける場合、図3(b)に示されるように観測点Ob10および回路要素X10の間に、インピーダンスが誘導性(リアクタンス成分が正)のインダクタL10を回路要素X10に直列に接続する。図3(c)に示されるように、インピーダンスZ10は、点Z10Bから定抵抗円上をリアクタンス成分が増加する方向に移動して点ZMに近づく。
図4および図5は、図1の低雑音増幅器1の第1整合回路MC1の作用を説明するための図である。図4および図5においては第1整合回路MC1の作用を説明するのが目的であるため、第2整合回路MC2および第3整合回路MC3を図示していない。図4(a)および図5(a)において、インピーダンスZinは、入力端子Pinから第1トランジスタFET1のゲートを見たときのインピーダンスを表わす。インピーダンスZMinは、入力インピーダンスを表す。入力インピーダンスZMinは、インピーダンスZinが第1整合回路MC1によって整合されたインピーダンスといえる。図4および図5においては、第1インダクタL1および第2インダクタL2のいずれもが接続されていない場合の第1トランジスタFET1のゲートの入力インピーダンスはほとんど同じであり、図4(b)および図5(b)に示されるイミタンスチャート上で50Ωの定抵抗円上の点Z11と表すことができる場合を考える。
図4(b)を参照して、インピーダンスZinを第1整合回路MC1によって整合して点Z11から点ZMに近づけるためには、入力インピーダンスZMinのリアクタンス成分を増加させる必要がある。そこで、図4(a)に示されるように第1スイッチSW1によって入力端子Pinおよび端子P12を導通させて、入力端子Pinから第1トランジスタFET1のゲートまでに接続されているインダクタを第1インダクタL1および第2インダクタL2とする。図4(b)に示されるように、入力インピーダンスZMinは、点Z11から定抵抗円上をリアクタンス成分が増加する方向に移動して点ZMに近づく。
図4(a)に示される状態において入力信号の周波数が高くなると、図5(b)に示されるように、入力インピーダンスZMinが点ZMを通り過ぎて点Z12まで達する場合がある。このような場合、入力インピーダンスZMinを点Z12から点ZMに戻すために、入力インピーダンスZMinのリアクタンス成分を減少させる必要がある。そこで、図5(a)に示されるように第1スイッチSW1を切り替えて入力端子Pinおよび端子P11を導通させて、入力端子Pinから第1トランジスタFET1のゲートまでに接続されているインダクタが第1インダクタL1だけにする。図5(b)に示されるように、入力インピーダンスZMinは、点Z12から50Ωの定抵抗円上をリアクタンス成分が減少する方向に移動して点ZMに近づく。
このように、第1整合回路MC1において第1スイッチSW1を切り替えることにより、入力信号の周波数に応じた入力インピーダンスZMinの整合を行なうことができる。
次に、第2整合回路MC2および第3整合回路MC3を用いた出力インピーダンスの整合について説明する。図6および図7は、図1の低雑音増幅器1の第2整合回路MC2および第3整合回路MC3の作用を説明するための図である。図6および図7においては第2整合回路MC2および第3整合回路MC3の作用を説明するのが目的であるため、第1整合回路MC1を図示していない。図6(a)および図7(a)において、インピーダンスZoutは、出力端子Poutから第1トランジスタFET1のドレインを見たときのインピーダンスを表わす。インピーダンスZMoutは、出力インピーダンスを表す。出力インピーダンスZMoutは、インピーダンスZoutが第2整合回路MC2および第3整合回路MC3によって整合されたインピーダンスといえる。図6および図7においては、第1トランジスタFET1のドレインのインピーダンスがほとんど同じであり、図6(b)および図7(b)に示されるイミタンスチャート上で点Z21と表すことができる場合を考える。
図6(b)を参照して、点Z21で表されるインピーダンスを整合する場合、当該インピーダンスを定コンダクタンス円上を移動させて50Ωの定抵抗円上の点Z22に近づけた後、50Ωの定抵抗円上を点Z22から移動させることにより、点ZMに近づけることができる。そこで、図6(a)に示されるように、第2スイッチSW2を導通させるとともに、第3スイッチSW3を導通させる。
第2整合回路MC2のリアクタンス成分Xmc2は式(1)のように表すことができる。ωinは、入力信号の角周波数である。入力信号の周波数をFinとすると、ωin=2πFinである。Lmc2は、第3インダクタL3のインダクタンスを表す。Cmc2は、第2整合回路MC2の第1コンデンサC1および第2コンデンサC2の合成容量を表す。すなわち、第2スイッチが導通している場合、Cmc2=C1+C2であり、第2スイッチが非導通である場合、Cmc2=C1である。「j」は、虚数単位である。
第2スイッチSW2を導通させると、式(1)の容量Csは、C1からC1+C2に変化して大きくなる。式(1)の分母が小さくなるため、第2整合回路MC2のリアクタンス成分Xmc2が増加する(言い換えると、リアクタンス成分の逆数であるサセプタンス成分が減少する)。その結果、図6(b)に示されるように出力インピーダンスZMoutを、点Z21から定コンダクタンス円上をリアクタンス成分が増加する方向に移動させて50Ωの定抵抗円上の点Z22に近づけることができる。また、第3スイッチSW3を導通させることにより、出力インピーダンスZMoutを、点Z22から50Ωの定抵抗円上をリアクタンス成分が減少する方向に移動させて点ZMに近づけることができる。
図6(a)に示される状態において入力信号の周波数が高くなると、図7(b)に示されるように、第2整合回路MC2によるインピーダンス整合において、式(1)に示すように、角周波数ωinが大きくなることにより、リアクタンス成分が大きくなる。しかしながら、リアクタンスが大きくなるほど、リアクタンスの逆数であるサセプタンスが小さくなるため、定コンダクタンス円の移動距離が小さくなる。従って、高い周波数において、第2スイッチSW2を導通させた場合、出力インピーダンスZMoutが点Z21とZ22との間の点Z23までしか移動しない。そこで、所定のインピーダンスZ22まで移動させるためには、第2整合回路MC2のサセプタンス成分を大きくする必要がある。すなわち、第2整合回路MC2のリアクタンス成分Xmc2を小さくする必要がある。そこで、第2整合回路MC2のリアクタンス成分Xmc2を小さくするためには、第2スイッチSW2を非導通にすることで、合成容量Cmc2をC1+C2からC1だけにすれば良い。こうすることにより、リアクタンス成分Xmc2を小さくすることで、サセプタンス成分が大きくなり、定コンダクタンス円上での移動距離を大きくすることができる。
また、第3整合回路MC3によるインピーダンス整合において、点Z22と点ZMとの間の点Z24までしか到達できない場合がある。
第3整合回路MC3のリアクタンス成分Xmc3は式(2)のように表すことができる。Cmc3は、第3整合回路MC3の第3コンデンサC3および第4コンデンサC4の合成容量を表す。すなわち、第3スイッチSW3が導通している場合、Cmc3=C3+C4であり、第3スイッチSW3が非導通である場合、Cmc3=C3である。
入力信号の周波数が上昇して角周波数ωinが上昇すると、式(2)の分母が大きくなって、第3整合回路MC3のリアクタンス成分Xmc3の絶対値は減少する。従って、リアクタンス成分Xmc3が小さくなると、定インピーダンス円上での移動量が小さくなる。そのため、点Z22から点Z24までしか移動しなくなる。このため、出力インピーダンスZMoutを50Ωにするためには、点Z22から点Z24までの移動量よりも大きな移動量を必要とする。そこで、リアクタンス成分Xmc3を大きくする必要がある。式(2)を見ると、角周波数ωinが大きくなった分だけ合成容量Cmc3を小さくすれば良い。そこで、図7(a)に示されるように第3スイッチSW3を非導通として、合成容量Cmc3をC3+C4からC3へ減少させる。
第2スイッチSW2を非導通とすることにより、図7(b)に示されるように出力インピーダンスZMoutを、点Z23から定コンダクタンス円上をリアクタンス成分が減少する方向に移動させて、50Ωの定抵抗円上の点Z22に近づけることができる。また、第3スイッチSW3を非導通とすることにより、出力インピーダンスZMoutを、点Z24から50Ωの定抵抗円上をリアクタンス成分が増加する方向に移動させて点ZMに近づけることができる。
このように、第2整合回路MC2の第2スイッチSW2、および第3整合回路MC3の第3スイッチSW3の各々を切り替えることにより、入力信号の周波数に応じた出力インピーダンスの整合を行なうことができる。第2整合回路MC2の役割は、或る定抵抗円上の点で表されるインピーダンスを、別の定抵抗円上の点に移動させることである。すなわち、第2整合回路MC2は、出力インピーダンスの実部(抵抗成分)を変化させることができる。一方、第3整合回路MC3の役割は、或る定抵抗円上の点で表されるインピーダンスを当該定抵抗円に沿って移動させることである。すなわち、第3整合回路MC3は出力インピーダンスの虚部(リアクタンス成分)を変化させることができる。第2整合回路MC2および第3整合回路MC3を組み合わせることにより、出力インピーダンスZMoutを特性インピーダンス(たとえば50Ω)に近づけることができる。
図8は、図1の低雑音増幅器1において第1スイッチSW1を切り替えた場合のSパラメータS11のシミュレーション結果を示す図である。SパラメータS11は、入力端子Pinに入力された信号が反射されて戻ってくる割合(反射係数)を表す。低雑音増幅器1のインピーダンスが特性インピーダンスに整合されている場合、反射係数は極小値をとる。図8において曲線R1は、入力端子Pinおよび端子P11が導通している場合のSパラメータS11の変化を表す。曲線R2は、入力端子Pinおよび端子P12が導通している場合のSパラメータS11の変化を表す。
図8に示されるように、入力端子Pinおよび端子P11が導通している場合、周波数F1でSパラメータS11が極小値となっている。すなわち、入力信号の周波数が周波数F1付近である場合、入力端子Pinおよび端子P11を導通させることにより入力インピーダンスを特性インピーダンスに整合させることができる。この場合、入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスは第1インダクタL1のインダクタンスである。また、入力端子Pinおよび端子P12が導通している場合、周波数F2(<F1)でSパラメータS11が極小値となっている。すなわち、入力信号の周波数が周波数F2付近である場合、入力端子Pinおよび端子P12を導通させることにより入力インピーダンスを特性インピーダンスに整合させることができる。この場合、入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスは第1インダクタL1のインダクタンスおよび第2インダクタL2のインダクタンスの合計値である。このように低雑音増幅器1においては、入力信号の周波数が周波数F1およびF2のときに入力インピーダンスの整合を選択的に行なうことができる広帯域な入力整合回路の実現することができる。
図9は、実施の形態および比較例における周波数に対する雑音指数のシミュレーション結果を示す図である。図9において、曲線E1は実施の形態における雑音指数の変化を示すグラフである。曲線E10は比較例における雑音指数の変化を示すグラフである。実施の形態および比較例いずれにおいても入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスは37nHとする。実施の形態においては入力端子Pinおよび端子P12に接続されて、入力インピーダンスの整合に第1インダクタL1のインダクタンス(たとえば27nH)および第2インダクタL2のインダクタンス(たとえば10nH)が用いられている場合を考える。
図9に示されるように、シミュレーションを行なった周波数帯域において、雑音指数は実施の形態の方が比較例よりも低い。先に説明した通り、実施の形態においては第1インダクタL1を共用しながら第1インダクタL1および第2インダクタL2によってインピーダンス整合に必要なインダクタンスを実現する。そのため、インダクタを形成する線路(線)を比較例よりも太くすることによりインダクタの抵抗成分を小さくして、挿入損失を低減することができる。その結果、雑音指数を低減することができる。
以上、実施の形態によれば、雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入力整合回路を実現することができる。さらに、実施の形態によれば、第2整合回路および第3整合回路により、第1整合回路の実効インダクタンスが切り替えられることによって変化した第1トランジスタの出力インピーダンスの変化、あるいは出力端子に接続される回路のインピーダンスに合わせて、入力信号の周波数に応じた出力インピーダンスの整合を行なうことができる。その結果、低雑音増幅器の広帯域化を実現することができる。
[変形例1]
実施の形態では、第1整合回路において2段階の入力インピーダンスの整合が可能な場合について説明した。また、実施の形態では、第2整合回路および第3整合回路においてそれぞれ2段階の出力インピーダンスの整合が可能な場合について説明した。第1整合回路において可能な入力インピーダンスの整合は3段階以上であってもよい。また、第2整合回路および第3整合回路において可能な出力インピーダンスの整合はそれぞれ3段階以上あってもよい。変形例1では、第1整合回路に3つのインダクタが含まれることにより、3段階の入力インピーダンスの整合が可能であるとともに、第2整合回路よび第3整合回路にそれぞれ2つのスイッチが含まれることにより、第2整合回路で4段階、第3整合回路で4段階の切り替えができる。したがって、4×4の組み合わせから、16段階の出力インピーダンスの整合が可能な場合について説明する。
実施の形態では、第1整合回路において2段階の入力インピーダンスの整合が可能な場合について説明した。また、実施の形態では、第2整合回路および第3整合回路においてそれぞれ2段階の出力インピーダンスの整合が可能な場合について説明した。第1整合回路において可能な入力インピーダンスの整合は3段階以上であってもよい。また、第2整合回路および第3整合回路において可能な出力インピーダンスの整合はそれぞれ3段階以上あってもよい。変形例1では、第1整合回路に3つのインダクタが含まれることにより、3段階の入力インピーダンスの整合が可能であるとともに、第2整合回路よび第3整合回路にそれぞれ2つのスイッチが含まれることにより、第2整合回路で4段階、第3整合回路で4段階の切り替えができる。したがって、4×4の組み合わせから、16段階の出力インピーダンスの整合が可能な場合について説明する。
変形例1と実施の形態と違いは、第1整合回路、第2整合回路、および第3整合回路である。それ以外の構成については同様であるためその説明は繰り返さない。
図10は、実施の形態の変形例1に係る低雑音増幅器1Aの回路図の一例である。図10に示されるように、低雑音増幅器1Aは、第1整合回路MC1A、第2整合回路MC2A、および第3整合回路MC3Aを備える。
第1整合回路MC1Aは、図1の第1整合回路MCの構成に第4インダクタL4が追加され、第1スイッチSW1に替えて第1スイッチSW1Aを含む。第4インダクタL4の一方端は、第2インダクタL2の他方端に接続されている。第1スイッチSW1Aは、入力端子Pinおよび第1インダクタL1の他方端の導通と、入力端子Pinおよび第2インダクタL2の他方端の導通と、入力端子Pinおよび第4インダクタL4の他方端の導通とを選択的に切り替えるように構成されている。第1整合回路MC1Aは、入力インピーダンスの整合を行なう。
第2整合回路MC2Aは、図1の第2整合回路MC2の構成に加えて第5コンデンサC5と、第4スイッチSW4とをさらに含む。第4スイッチSW4は、第5コンデンサC5に直列に接続されている。直列に接続された第5コンデンサC5および第4スイッチSW4は、第1コンデンサC1に並列に接続されている。
第3整合回路MC3Aは、図1の第3整合回路MC3の構成に加えて第6コンデンサC6と、第5スイッチSW5とをさらに含む。第5スイッチSW5は、第6コンデンサC6に直列に接続されている。直列に接続された第6コンデンサC6および第5スイッチSW5は、第3コンデンサC3に並列に接続されている。
第2整合回路MC2Aおよび第3整合回路MC3Aは、出力インピーダンスの整合を行なう。
図11は、図10の低雑音増幅器1Aにおいて第1スイッチSW1Aを切り替えた場合のSパラメータS11のシミュレーション結果を示す図である。図11は、図8に曲線R3を加えたものである。曲線R3は、入力端子Pinおよび端子P13が導通している場合のSパラメータS11の変化を表す。
図8に示されるように、入力端子Pinおよび端子P13が導通している場合、周波数F3(<F2)でSパラメータS11が極小値となっている。すなわち、入力信号の周波数が周波数F3付近である場合、入力端子Pinおよび端子P13を導通させることにより入力インピーダンスを特性インピーダンスに整合させることができる。この場合、入力インピーダンスの整合に必要なインダクタンスは第1インダクタL1のインダクタンス、第2インダクタL2のインダクタンス、および第4インダクタL4のインダクタンスの合計値である。このように低雑音増幅器1Aにおいては、入力信号の周波数が周波数F1、F2、およびF3のときに入力インピーダンスの整合を行なうことができるため、入力整合回路のさらなる広帯域化が可能である。
以上、実施の形態の変形例1によれば、雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入力整合回路を実現することができる。さらに実施の形態の変形例1によれば、3段階の入力インピーダンスの整合が可能であるため、入力整合回路のさらなる広帯域化が可能である。また、実施の形態の変形例1によれば16段階の出力インピーダンスの整合が可能であり、低雑音増幅器のさらなる広帯域化が可能である。
[変形例2]
実施の形態においては、増幅器に含まれるトランジスタの数が1つの場合について説明した。増幅器に含まれるトランジスタの数は2つ以上であってもよい。変形例2では、2つのトランジスタが電源と接地点との間でカスコード接続されている場合について説明する。
実施の形態においては、増幅器に含まれるトランジスタの数が1つの場合について説明した。増幅器に含まれるトランジスタの数は2つ以上であってもよい。変形例2では、2つのトランジスタが電源と接地点との間でカスコード接続されている場合について説明する。
図12は、実施の形態の変形例2に係る低雑音増幅器1Bの回路図の一例である。図12において図1と重複する要素の説明は繰り返さない。図12に示されるように、低雑音増幅器1Bは、図1の構成に加えて第2トランジスタFET2をさらに含む。第2トランジスタFET2は、電界効果トランジスタであり、ゲート、ソース、およびドレインを含む。第2トランジスタFET2のソースは、第1トランジスタFET1のドレインに接続されている。第2トランジスタFET2のドレインは、接続点N1に接続されている。第2トランジスタFET2のゲートには不図示のバイアス調整回路が接続されている。
実施の形態の変形例2によっても、雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入力整合回路を実現することができる。さらに実施の形態の変形例2によれば、カスコード接続されている2つのトランジスタにより、より高い増幅率を実現することができる。
[変形例3]
実施の形態においては、増幅器に含まれるトランジスタが電界効果トランジスタである場合について説明した。増幅器に含まれるトランジスタは、バイポーラトランジスタであってもよい。変形例3では、増幅器に含まれるトランジスタがバイポーラトランジスタである場合について説明する。変形例3と実施の形態との違いは、増幅器に含まれるトランジスタがバイポーラトランジスタであるという点である。それ以外の構成については同様であるため、その説明は繰り返さない。
実施の形態においては、増幅器に含まれるトランジスタが電界効果トランジスタである場合について説明した。増幅器に含まれるトランジスタは、バイポーラトランジスタであってもよい。変形例3では、増幅器に含まれるトランジスタがバイポーラトランジスタである場合について説明する。変形例3と実施の形態との違いは、増幅器に含まれるトランジスタがバイポーラトランジスタであるという点である。それ以外の構成については同様であるため、その説明は繰り返さない。
図13は、実施の形態の変形例3に係る低雑音増幅器1Cの回路図の一例である。図13において図1と重複する要素の説明は繰り返さない。図13に示されるように、低雑音増幅器1Cは、図1の第1トランジスタFET1に替えて、バイポーラトランジスタである第1トランジスタBPT1を含む。第1トランジスタBPT1は、制御端子であるベース(B)、第1端子であるエミッタ(E)、および第2端子であるコレクタ(C)を含む。第1整合回路MC1は、入力端子Pinおよび第1トランジスタBPT1のベースの間に接続されている。第1トランジスタBPT1のエミッタは、接地点であるシグナルグラウンドSGに接続されている。第1トランジスタBPT1のコレクタは、電源VDDおよび出力端子Poutに接続されている。第1トランジスタBPT1のベースには不図示のバイアス調整回路が接続されている。
実施の形態の変形例3によっても、雑音指数の悪化を抑制しながら広帯域な入力整合回路を実現することができる。
今回開示された実施の形態および各変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実施することも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,1C,10 低雑音増幅器、BPT1,FET1 第1トランジスタ、C1 第1コンデンサ、C2 第2コンデンサ、C3 第3コンデンサ、C4 第4コンデンサ、C5 第5コンデンサ、C6 第6コンデンサ、FET2 第2トランジスタ、L1 第1インダクタ、L2 第2インダクタ、L3 第3インダクタ、L4 第4インダクタ、L10,L11,L12,L100 インダクタ、MC,MC1,MC1A,MC11 第1整合回路、MC2,MC2A,MC12 第2整合回路、MC3,MC3A,MC13 第3整合回路、P10,P11,P12,P13 端子、Pout 出力端子、SG シグナルグラウンド、SW1A,SW1 第1スイッチ、SW2 第2スイッチ、SW3 第3スイッチ、SW4 第4スイッチ、SW5 第5スイッチ、SW11,SW12 スイッチ、VDD 電源、X10 回路要素。
Claims (5)
- 入力端子から入力された信号を増幅して出力端子から出力する増幅器であって、
制御端子、第1端子、および第2端子を含む第1トランジスタと、
前記入力端子および前記第1トランジスタの制御端子の間に接続された第1整合回路とを備え、
前記第1トランジスタの第1端子は、接地点に接続され、
前記第1トランジスタの第2端子は、電源および前記出力端子に接続され、
前記第1整合回路は、
一方端が前記制御端子に接続された第1インダクタと、
前記第1インダクタの他方端に一方端が接続された第2インダクタと、
前記入力端子および前記第1インダクタの他方端の導通と、前記入力端子および前記第2インダクタの他方端の導通とを選択的に切り替えるように構成される第1スイッチとを含む、増幅器。 - 前記電源および前記第1トランジスタの第2端子の間に接続された第2整合回路と、
前記第1トランジスタの第2端子および前記第2整合回路の間の接続点と前記出力端子との間に接続された第3整合回路とをさらに備え、
前記第2整合回路は、
前記電源および前記第1トランジスタの第2端子の間に接続された第3インダクタと、
前記第3インダクタに並列に接続された第1コンデンサと、
第2コンデンサと、
前記第2コンデンサに直列に接続された第2スイッチとを含み、
前記第2コンデンサおよび前記第2スイッチは、前記第1コンデンサに並列に接続されており、
前記第3整合回路は、
前記接続点および前記出力端子の間に接続された第3コンデンサと、
第4コンデンサと、
前記第4コンデンサに直列に接続された第3スイッチとを含み、
直列に接続された前記第4コンデンサおよび前記第3スイッチは、前記第3コンデンサに並列に接続されている、請求項1に記載の増幅器。 - 制御端子、第1端子、および第2端子を含む第2トランジスタをさらに含み、
前記第2トランジスタの第1端子は、前記第1トランジスタの第2端子に接続され、
前記第2トランジスタの第2端子は、前記接続点に接続されている、請求項2に記載の増幅器。 - 前記第1トランジスタは、電界効果トランジスタであり、
前記第1トランジスタの制御端子は、ゲートであり、
前記第1トランジスタの第1端子は、ソースであり、
前記第1トランジスタの第2端子は、ドレインである、請求項1に記載の増幅器。 - 前記第1トランジスタは、バイポーラトランジスタであり、
前記第1トランジスタの制御端子は、ベースであり、
前記第1トランジスタの第1端子は、エミッタであり、
前記第1トランジスタの第2端子は、コレクタである、請求項1に記載の増幅器。
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