JP2017223808A - 搬送装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

搬送装置、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ベルトの内側に設けられた支持部材でベルトを回転体に押し付ける構成において、支持部材又は加圧部材に段差を形成した構成に比べて、記録媒体の幅方向の両端部の加圧力を低減する。【解決手段】搬送部32は、定着ロール42と、ベルト44と、支持部材46と、加圧部材52と、傾斜面47Cとを有する。ベルト44は、無端状で定着ロール42と共に用紙Pを挟む。支持部材46は、Z方向の幅が用紙PのZ方向の幅よりも長く、ベルト44を内側から支持する。加圧部材52は、Z方向の幅が支持部材46のZ方向の幅以上とされ、支持部材46をベルト44に向けて加圧する。傾斜面47Cは、支持部材46の端部に形成され、加圧部材52との対向間隔がZ方向の中央側から端部側に向かって徐々に拡がる。【選択図】図3

Description

本発明は、搬送装置、定着装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1の像加熱装置は、加圧部材及び加熱部材によって内側面を支持された定着ベルトに昇降可能な加圧ローラを圧接させて、記録材の加熱ニップ部を形成している。加熱部材の下面には、中央部が両端部よりも定着ベルト側へ突出した円弧状の補正形状が形成されている。また、加圧部材の下面には、中央部が両端部よりも上方へ窪んだ円弧状の補正形状が形成されている。
特開2010−181840号公報
ベルトの内側にベルトを支持する支持部材を配置して、加圧部材を用いて支持部材をベルトに向けて加圧する構成において、支持部材の長手方向両端部の加圧部材側に段差を形成した構成がある。この構成では、支持部材と加圧部材との接触面積が小さくなるため、段差が形成された部位及び段差の周辺部において、ベルト及び記録媒体に作用する加圧力が、段差の無い構成に比べて大きくなる。つまり、記録媒体の幅方向の両端部の加圧力が高くなる可能性がある。
本発明は、ベルトの内側に設けられた支持部材でベルトを回転体に押し付ける構成において、支持部材又は加圧部材に段差を形成した構成に比べて、記録媒体の幅方向の両端部の加圧力を低減することを目的とする。
本発明の請求項1に係る搬送装置は、記録媒体の搬送方向と直交する方向を軸方向として回転する回転体と、前記回転体と共に前記記録媒体を挟む無端状のベルトと、前記軸方向の幅が記録媒体の前記軸方向の幅よりも長く、前記ベルトを内側から支持する支持部材と、前記軸方向の幅が前記支持部材の前記軸方向の幅以上とされ、前記支持部材を前記ベルトに向けて加圧する加圧部材と、前記支持部材及び前記加圧部材の一方における前記軸方向の端部に形成され、他方の前記軸方向の端部と対向する対向面であって、該他方との対向間隔が前記軸方向の中央側から端部側に向かって徐々に拡がる対向面と、を有する。
本発明の請求項2に係る搬送装置の前記対向面は、前記搬送方向に見て、前記軸方向に前記記録媒体の端の位置を跨いでいる。
本発明の請求項3に係る搬送装置は、前記支持部材は樹脂製で前記加圧部材は金属製であり、前記対向面は、前記支持部材に形成されている。
本発明の請求項4に係る搬送装置は、前記支持部材は樹脂製で前記加圧部材は金属製であり、前記対向面は、前記加圧部材に形成されている。
本発明の請求項5に係る搬送装置は、前記軸方向に見て、前記対向面と前記加圧部材又は前記支持部材との対向間隔は、前記搬送方向の下流側が上流側よりも狭くなっている。
本発明の請求項6に係る定着装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の搬送装置と、加熱源と、前記加熱源により加熱され、前記ベルトとで記録媒体が挟まれるニップ部で現像剤を溶融すると共に加圧して記録媒体に定着する前記回転体としての定着回転体と、を有する。
本発明の請求項7に係る画像形成装置は、現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、前記現像剤像形成手段で形成された現像剤像を前記記録媒体に定着する請求項6に記載の定着装置と、を有する。
請求項1の発明は、ベルトの内側に設けられた支持部材でベルトを回転体に押し付ける構成において、支持部材又は加圧部材に段差を形成した構成に比べて、記録媒体の幅方向の両端部の加圧力を低減することができる。
請求項2の発明は、対向面が軸方向に記録媒体の端の位置を跨がない構成に比べて、ニップ部における記録媒体の端の位置での加圧力を低減できる。
請求項3の発明は、支持部材が金属製のものに比べて、対向部を形成し易い。
請求項4の発明は、樹脂製の支持部材に対向部を形成した構成に比べて、支持部材の設計の自由度が上がる。
請求項5の発明は、搬送方向で対向部と支持部材又は加圧部材との対向間隔が同じ構成に比べて、記録媒体を回転体及びベルトから剥離し易くなる。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の搬送装置を有さない構成に比べて、回転体への現像剤のオフセットを抑制できる。
請求項7の発明は、請求項6に記載の定着装置を有さない構成に比べて、定着後の画像不良を抑制することができる。
第1実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。 第1実施形態に係る定着装置を定着ロールの軸方向に見た状態を示す縦断面図である。 第1実施形態に係る定着装置を用紙の搬送方向に見た状態を示す縦断面図(図2の3−3断面)である。 第1実施形態に係るベルトの軸方向位置と面圧との関係を示すグラフである。 第2実施形態に係る定着装置を用紙の搬送方向に見た状態を示す縦断面図である。 第2実施形態に係る定着装置を定着ロールの軸方向に見た状態を示す縦断面図(図5の6−6断面)である。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る搬送装置、定着装置及び画像形成装置の一例について説明する。
〔全体構成〕
図1には、第1実施形態の画像形成装置10が示されている。なお、以下の説明では、図1に矢印Yで示す方向を装置高さ方向、矢印Xで示す方向を装置幅方向とする。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(Zで示す)を装置奥行き方向とする。そして、画像形成装置10を正面視して、装置高さ方向、装置幅方向、装置奥行き方向をY方向、X方向、Z方向と記載する。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置10を正面視して、上側をY側、下側を−Y側、右側をX側、左側を−X側、奥側をZ側、前側を−Z側と記載する。
画像形成装置10は、一例として、用紙Pを搬送するロール対13を含む搬送部12と、搬送部12により搬送される用紙P上にトナーTを用いてトナー像Gを形成する画像形成部14と、トナー像Gを加熱及び加圧して用紙Pに定着する定着装置30と、を有する。図1に示す符号Aの線は、用紙Pの搬送経路を表している。用紙Pは、記録媒体の一例である。トナーTは、現像剤の一例である。トナー像Gは現像剤像の一例である。画像形成部14は、現像剤像形成手段の一例である。
画像形成部14は、画像形成ユニット20と、画像形成ユニット20の各部の動作を制御して用紙P上にトナー像Gを形成させる制御部22とを有している。画像形成ユニット20は、一例として、公知の電子写真方式である帯電、露光、現像、転写の各工程を行うように構成されている。
〔要部構成〕
次に、定着装置30について説明する。
図2に示す定着装置30は、用紙P上のトナー像Gを加圧すると共に用紙Pを搬送する搬送部32と、用紙P上のトナー像Gを加熱する加熱部34とを有している。搬送部32は、搬送装置の一例である。加熱部34は、加熱源の一例である。搬送部32及び加熱部34は、定着装置30の装置本体となる直方体状の図示しない筐体内に収容されている。
〔搬送部〕
搬送部32は、定着ロール42と、定着ロール42と共に用紙Pを挟むベルト44と、ベルト44を内側から支持する支持部材46と、ベルト44の内側に挿入され支持部材46をベルト44に向けて加圧する加圧部材52とを有している。定着ロール42は、回転体及び定着回転体の一例である。なお、図2では、ベルト44の幅方向(Z方向)の中央(後述する位置H(図3参照))における各部材が示されている。
(各部材の配置)
図3に示すように、定着装置30において、便宜上、Z方向の−Z側からZ側へ順番に並んだ位置A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oを用いて各部材の配置を説明する。なお、位置Hは、定着ロール42、ベルト44、支持部材46、加圧部材52、用紙PのZ方向中央の位置である。位置B及び位置Nは、後述するコイルバネ58により加圧部材52が付勢される位置である。
加圧部材52の−Z側端は位置Aに配置され、Z側端は位置Oに配置されている。加圧部材52のZ方向中央は、位置Hに配置されている。ベルト44の−Z側端は位置Cに配置され、Z側端は位置Mに配置されている。支持部材46の−Z側端は位置Dに配置され、Z側端は位置Lに配置されている。また、支持部材46の後述する中央部48は、位置Gから位置Iまで延びている。
定着ロール42の後述する被覆部42Bの−Z側端は位置Eに配置され、Z側端は位置Kに配置されている。最大サイズの用紙Pの−Z側端は位置Fに配置され、Z側端は位置Jに配置されている。なお、最大サイズの用紙Pとは、定着装置30において定着が行われる用紙Pが複数種類ある場合に、Z方向の幅が最大の用紙Pを意味する。定着装置30において定着が行われる用紙Pが1種類の場合は、該用紙Pを意味する。
(定着ロール)
図2に示すように、定着ロール42は、一例として、アルミニウムからなる円筒状の芯金42Aの外周面にシリコンゴム製の弾性体層及びフッ素樹脂製の離型層を含む被覆部42Bが形成された構成とされている。また、定着ロール42は、用紙Pの搬送経路Aに対して、トナー像G側(X側)にZ方向を軸方向として、該軸周りに回転可能に配置されている。つまり、定着ロール42は、用紙Pの搬送方向と直交するZ方向を軸方向として回転するようになっている。芯金42Aの内側には、後述する加熱部34の一部であるハロゲンヒータ54が設けられている。
さらに、定着ロール42の芯金42AのZ側端部には、図示しないギヤが設けられている。このギヤは、図示しない駆動手段であるモータにより回転されるようになっている。そして、定着ロール42は、ハロゲンヒータ54により加熱され、ベルト44と共に回転しながら後述するニップ部Nで用紙Pを加熱及び加圧することで、用紙P上のトナー像Gを用紙Pに定着するようになっている。
(ベルト)
ベルト44は、一例として、ポリイミド製の基層と該基層に積層されたフッ素樹脂製の離型層とを有する無端状に形成されている。また、ベルト44は、用紙Pの搬送経路Aに対して、トナー像G側とは反対側(−X側)にZ方向を軸方向として、該軸周りに回転可能に配置されている。具体的には、後述する支持部材46がベルト44の内周面に接触して、ベルト44が定着ロール42の外周面に押し付けられる(加圧される)ことで、ベルト44が、定着ロール42の回転に同期して周回移動するようになっている。
定着ロール42の外周面とベルト44の外周面とが用紙Pを挟む部位でありかつ用紙P上のトナー像Gが加熱及び加圧される部位をニップ部Nと称する。つまり、ベルト44は、定着ロール42と共に用紙Pを挟んでニップ部Nを形成している。なお、ニップ部Nにおいて、定着ロール42とベルト44が接触する。本実施形態では、一例として、定着装置30における用紙Pの搬送方向が、Y方向に沿っている。
<支持部材>
支持部材46は、樹脂製であり、一例として、ポリイミド樹脂製の本体部と該本体部のベルト44側に形成されたフッ素樹脂製の離型層とを有している。なお、支持部材46は、後述する加圧部材52によってX方向に加圧されても圧縮され難い(潰れ難い)ように構成されている。
また、支持部材46は、Z方向に見た断面が矩形状でかつZ方向を軸方向とする(Z方向に長い)長尺状の部材である。具体的には、図3に示すように、支持部材46は、−Z側端部を構成する対向部47と、中央部分を構成する中央部48と、Z側端部を構成する対向部49とを有している。対向部47は位置Dから位置Gまで延びており、対向部49は位置Iから位置Lまで延びている。既述のように、中央部48は、位置Gから位置Iまで延びている。支持部材46のZ方向の幅は、最大サイズの用紙PのZ方向の幅よりも長い。
対向部47及び対向部49は、支持部材46のうち、後述する加圧部材52のZ方向両端部とX方向に対向間隔をあけて対向する部位である。なお、対向部47と対向部49は、支持部材46のZ方向中央(位置H)に対して対称な形状となっている。このため、対向部47について説明し、対向部49の説明を省略する。なお、図3では、後述する加圧部材52によって支持部材46が加圧されたときの各部材の状態が示されている。
対向部47には、Y方向に見て、X方向及びY方向に沿った端面47Aと、端面47Aにおけるベルト44側端からZ方向に沿って延びる下面47Bと、端面47Aにおける加圧部材52側端から斜め方向に延びる傾斜面47Cとが形成されている。傾斜面47Cは、対向面の一例であり、X方向で加圧部材52と対向する。また、対向部47は、Z方向の各部において、Y方向の幅がほぼ同じ大きさとなっている。
(傾斜面)
傾斜面47Cは、対向部47をY方向に見て、Z方向に対して交差する方向に延びかつ−Z側端がZ側端よりもX側に位置する(加圧部材52から離れる)傾斜とされ、加圧部材52のZ方向端部と対向する面である。また、傾斜面47Cは、支持部材46が加圧部材52によって加圧されている状態において、加圧部材52に対してX方向に離れている。つまり、傾斜面47Cは、加圧状態において、Y方向に見て、軸方向(Z方向)の支持部材46の中央側(位置G)から端部側(位置D)に向かって、加圧部材52との対向間隔が徐々に(連続的に)拡がるように形成された面である。
図3では、傾斜面47CをY方向に見て、傾斜面47Cが直線状に示されているが、実際の傾斜面47Cは、Z方向中央部分が加圧部材52側に向けて凸となるように僅かに湾曲されている。傾斜面47Cの形状は、支持部材46の加圧状態において、位置D、E、Fにおける面圧(加圧力)が位置Gにおける面圧(加圧力)よりも低く、かつトナー像G(図2参照)の定着に必要な圧力が得られるように、シミュレーション及び実験に基づいて決定される。傾斜面47Cは、Y方向に見て、一例として、Z方向に用紙Pの端の位置Fを跨いでいる。なお、Z方向に用紙Pの端の位置Fを跨ぐ状態とは、傾斜面47CをX方向に投影したときに、傾斜面47Cの一部に用紙Pの端が配置される状態を意味する。
中央部48には、Y方向に見て、対向部47のZ側端でかつX側端からZ方向に延びる平坦な下面48Aと、対向部47のZ側端でかつ−X側端からZ方向に延びる平坦な上面48Bとが形成されている。下面48Aは、下面47BとY方向の幅が同じでかつ面一とされている。また、中央部48は、Z方向の各部において、Y方向の幅がほぼ同じ大きさとなっている。さらに、中央部48は、位置Gから位置Iまで、X方向の長さがほぼ同じ長さとされている。
図2に示すように、支持部材46は、Z方向に見て、用紙Pの搬送方向における下面47Bから傾斜面47Cまでの長さがほぼ変わらない構成とされている。つまり、支持部材46が加圧部材52により加圧される加圧方向(一例としてX方向)における対向部47と加圧部材52との対向間隔は、Z方向に見て、支持部材46が加圧されていない状態において、Y方向の下流側と上流側でほぼ同じ対向間隔となっている。
<加圧部材>
加圧部材52は、金属製(一例として、ステンレス鋼製)であり、Z方向に見た断面が矩形状でかつZ方向を軸方向とする長尺状の部材(四角柱状の部材)である。加圧部材52のY方向の幅は、一例として、支持部材46のY方向の幅とほぼ同じ長さとなっているが、支持部材46のY方向の幅以上の幅であってもよい。
図3に示すように、加圧部材52は、一例として、軸方向(Z方向)の幅が支持部材46の軸方向の幅よりも長くなっている。また、加圧部材52は、位置Cから位置Mまでの中央部52Aがベルト44の内側に挿入され、位置Aから位置Cまでの一端部52Bと位置Mから位置Oまでの他端部52Cとがベルト44のZ方向両端よりも外側に露出されている。
一端部52B及び他端部52Cは、図示しないガイド部材によりX方向に案内されるようになっている。また、一端部52B及び他端部52Cの−X側の端面には、それぞれ1本のコイルバネ58の一端が接触している。2本のコイルバネ58は、図示しないプレートに接触することで圧縮されており、加圧部材52を支持部材46側(X側)に向けて、それぞれ力Fで付勢している。これにより、加圧部材52は、支持部材46をベルト44に向けて加圧するようになっている。なお、図示しないプレートは、カムを用いたリトラクト機構部によりX側及び−X側に移動可能とされている。つまり、加圧部材52は、図示しないリトラクト機構部によって駆動されることにより、支持部材46を加圧する加圧状態と、支持部材46を加圧しない(支持部材46から退避する)退避状態とに切り替えられるようになっている。
〔加熱部〕
図2に示す加熱部34は、一例として、ハロゲンヒータ54と、画像形成装置10(図1参照)の図示しない電源とを有している。ハロゲンヒータ54は、図示しない電源からの通電により発熱し、定着ロール42の芯金42Aを加熱することで、定着ロール42全体を加熱するようになっている。ハロゲンヒータ54への通電の有無は、定着ロール42の外周面の温度を検知する図示しない温度センサの検知結果に基づいて行われる。
[作用]
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図3に示す搬送部32の支持部材46の非加圧状態において、図示しないリトラクト機構部が駆動されることで、コイルバネ58が圧縮される。そして、コイルバネ58の弾性力を受けた加圧部材52が、支持部材46をX側に向けて加圧する。なお、定着ロール42の芯金42AはX方向に移動しない。また、支持部材46の中央部48は、加圧部材52によって加圧されてもX方向に変形し難い。この状態において、定着ロール42の被覆部42BがX方向に圧縮され、ニップ部Nが形成される。そして、ニップ部Nを通過する用紙Pに加圧力が作用する。
加圧部材52が支持部材46を加圧する状態において、中央部48と加圧部材52とは接触している。また、中央部48が加圧部材52と接触することにより、対向部47の位置G付近の部位及び対向部49の位置I付近の部位が、加圧部材52と接触する。一方、対向部47の位置G付近を除く部位及び対向部49の位置I付近を除く部位と、加圧部材52とは接触しておらず、対向部47及び対向部49は、−X側に撓む(加圧力を逃がす)。これにより、対向部47又は対向部49と接触するベルト44に作用する加圧力は、支持部材46のZ方向の全体と加圧部材52とが接触する構成(以後、この構成を第1比較例と称する)におけるベルト44に作用する加圧力よりも低くなる。
さらに、対向部47又は対向部49と接触するベルト44に作用する加圧力は、支持部材46の位置Gと位置Iに段差を形成した構成(以後、この構成を第2比較例と称する)におけるベルト44に作用する加圧力よりも低くなる。この理由について、具体的に説明する。第2比較例では、Z方向の両端部で部材が−X側に撓むことで加圧力を逃がすため、加圧力が最大となる位置は、用紙Pの両端位置よりもZ方向の中央側にある段差部分の位置Gと位置Iとなる。このため、用紙Pの両端に対応する位置F及び位置Jにおける加圧力は、第1比較例に比べて低下する。
しかし、第2比較例では、支持部材46と加圧部材52とが接触する部分の面積が、第1比較例における支持部材46と加圧部材52とが接触する部分の面積よりも小さい。このため、第2比較例における単位面積当たりの荷重(加圧力であり面圧)は、第1比較例に比べて低下するものの、段差部分で高いままとなる。
一方、本実施形態の搬送部32では、位置Fから位置G、位置Iから位置Jまでの間で、第1比較例に比べて加圧力が低下する。さらに、搬送部32では、位置G及び位置Iの周辺部が段差ではなく傾斜面となっているので、加圧部材52により加圧された場合に、傾斜面47Cの一部(位置G付近及び位置I付近)が加圧部材52と接触する。このため、支持部材46と加圧部材52とが接触する部分の面積が、第2比較例における支持部材と加圧部材とが接触する部分の面積よりも大きくなる。これにより、搬送部32では、第2比較例に比べて、位置G及び位置Iにおける加圧力(面圧)が低下すると共に用紙Pの両端部に対応する位置F及び位置Jにおける加圧力(面圧)が低下する。つまり、搬送部32では、支持部材46に段差を形成した第2比較例に比べて、用紙PのZ方向の両端部に作用する加圧力(面圧)が低減される。
用紙PのZ方向の両端部に作用する加圧力が低減されることにより、用紙PのZ方向両端部とベルト44との接触部分に作用するY方向の摩擦力が、支持部材46に段差を形成した構成におけるベルト44に作用するY方向の摩擦力よりも低くなる。これにより、搬送部32では、支持部材46に段差を形成した第2比較例に比べて、ベルト44のZ方向両端部の用紙Pの移動に伴う摩耗が低減される。
さらに、搬送部32では、支持部材46のベルト44側の下面47BがZ方向に沿って延びており、支持部材46の加圧部材52側に傾斜面47Cを形成することでニップ部Nに作用する加圧力を低下させている。言い換えると、加圧力を低下させる場合に、支持部材46のベルト44に接触する面の形状を平坦から変えずに済むので、支持部材46のベルト44に接触する面形状の管理が不要になる。
また、搬送部32では、ニップ部Nを通過する用紙PのZ方向の両端は、位置Eから位置Gまでの範囲内及び位置Iから位置Kまでの範囲内に位置する。言い換えると、傾斜面47Cは、Z方向に用紙Pの端を跨ぐ。
ここで、グラフを用いて第1比較例、第2比較例及び本実施形態を比較する。図4には、軸方向位置に対する面圧の関係がグラフG1、G2、G3で示されている。グラフG1、G2、G3は、シミュレーションで得た結果である。また、グラフG1は、本実施形態であり、グラフG2は既述の第2比較例、グラフG3は既述の第1比較例を表している。第1比較例では、用紙Pの両端の位置F及び位置J(図3参照)において、面圧が最大となる。
第2比較例では、用紙Pの両端の位置F及び位置Jよりも中央側の位置G及び位置Iにおいて、面圧が最大となる。また、第2比較例では、最大の面圧が第1比較例の最大の面圧よりも低くなる。これは、既述のように、第2比較例では、定着ロール42(図2参照)から受ける反力に対して支持部材が撓むことで、第1比較例に比べて反力を低減させられるためと考えられる。
一方、図3に示すように、傾斜面47Cが有りかつ傾斜面47CがZ方向に用紙Pの端を跨ぐ本実施形態の搬送部32では、図4に実線のグラフG1で示すように、用紙Pの両端の位置F及び位置Jにおいて、面圧(加圧力)が最大にはならない。面圧が最大となるのは、第1比較例に比べて中央側(位置H側)の位置Gの付近、位置Iの付近となる。また、搬送部32(図3参照)の位置F、位置Jにおける面圧は、第1比較例の位置F、位置Jにおける最大の面圧よりも低くなる。
さらに、搬送部32の位置G、位置Iにおける面圧は、第2比較例の位置G、位置Iにおける最大の面圧よりも低くなる。これは、搬送部32では、加圧部材52により加圧された場合に傾斜面47Cの一部が加圧部材52と接触して、第2比較例に比べて接触面積が増加することで、位置F及び位置Jにおける加圧力(面圧)が第2比較例よりも低下するためと考えられる。つまり、搬送部32では、第1比較例及び第2比較例に比べて、用紙PのZ方向の両端部の加圧力が低減される。さらに、図3に示す搬送部32では、傾斜面47CがZ方向に用紙Pの端の位置を跨がない構成に比べて、ニップ部Nにおける用紙Pの端の位置での加圧力が低減される。
加えて、搬送部32では、支持部材46が樹脂製であり、成形によって傾斜面47Cが形成されるので、傾斜面47Cを加工により形成する作業が不要となる。このため、支持部材46が金属製のものに比べて、傾斜面47Cを形成し易い。
図2に示す定着装置30では、既述のようにベルト44が摩耗し難くなると共に定着ロール42の被覆部42Bが摩耗し難くなるので、定着ロール42におけるトナーTの離型性が確保され、定着ロール42へのトナーTのオフセットが抑制される。
図1に示す画像形成装置10では、定着ロール42へのトナーTのオフセットが抑制されるので、定着装置30を有さない構成に比べて、定着後の画像不良が抑制される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る搬送装置、定着装置及び画像形成装置の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図5には、第2実施形態の定着装置60が示されている。定着装置60は、第1実施形態の定着装置30(図2参照)において、搬送部32(図2参照)に換えて搬送装置の一例としての搬送部62が設けられた構成となっている。
〔搬送部〕
搬送部62は、定着ロール42と、ベルト44と、ベルト44を内側から支持する支持部材64と、ベルト44の内側に挿入され支持部材64をベルト44に向けて加圧する加圧部材66とを有している。
(各部材の配置)
定着装置60において、便宜上、Z方向の−Z側からZ側へ順番に並んだ位置A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oを用いて各部材の配置を説明する。定着ロール42、ベルト44及び最大サイズの用紙Pの位置は、定着装置30と同様であるため、説明を省略する。加圧部材66の−Z側端は位置Aに配置され、Z側端は位置Oに配置されている。加圧部材66のZ方向中央は、位置Hに配置されている。なお、位置Hは、定着ロール42、ベルト44、支持部材64、加圧部材66、用紙PのZ方向中央の位置である。位置B及び位置Nは、コイルバネ58により加圧部材66が付勢される位置である。支持部材64の−Z側端は位置Dに配置され、Z側端は位置Lに配置されている。
<支持部材>
支持部材64は、樹脂製であり、一例として、ポリイミド樹脂製の本体部と該本体部のベルト44側に形成されたフッ素樹脂製の離型層とを有している。なお、支持部材64は、後述する加圧部材66によってX方向に加圧されても圧縮され難い(潰れ難い)ように構成されている。また、支持部材64は、Z方向に見た断面が四角形状でかつZ方向を軸方向とする(Z方向に長い)四角柱状の部材である。さらに、支持部材64は、全体がZ方向に沿った平坦部とされており、対向部は形成されていない。支持部材64のZ方向の幅は、最大サイズの用紙PのZ方向の幅よりも長い。
図5は、後述する加圧部材66によって支持部材64の加圧が開始される時点の各部材の状態が示されている。つまり、図5に示す支持部材64の状態は、加圧部材66によって加圧されていないときの状態を表している。図6に示すように、支持部材64の−X側の上面64Aは、−Y側端がY側端よりもX側に位置する(加圧部材66から離れる)ように傾斜されている。
<加圧部材>
図6に示す加圧部材66は、金属製(一例として、ステンレス鋼製)であり、Z方向に見た断面が四角形状でかつZ方向を軸方向とする長尺状の部材である。加圧部材66のY方向の幅は、一例として、支持部材64のY方向の幅とほぼ同じ幅となっているが、支持部材64のY方向の幅以上の幅であってもよい。
図5に示すように、加圧部材66は、一例として、軸方向(Z方向)の幅が支持部材64の軸方向の幅よりも長くなっている。また、加圧部材66は、位置Aから位置Cまでの一端部と位置Mから位置Oまでの他端部とが、ベルト44のZ方向両端よりも外側に露出されている。なお、図5では、加圧部材66によって支持部材64が加圧されたときの各部材の状態が示されている。
加圧部材66の一端部及び他端部は、図示しないガイド部材によりX方向に案内されるようになっている。また、加圧部材66の一端部及び他端部の−X側の端面には、それぞれ1本のコイルバネ58の一端が接触している。2本のコイルバネ58は、図示しないプレートに接触することで圧縮されており、加圧部材66を支持部材64側(X側)に向けて、それぞれ力Fで付勢している。これにより、加圧部材66は、支持部材64をベルト44に向けて加圧するようになっている。加圧部材66は、図示しないリトラクト機構部によって駆動されることにより、支持部材64を加圧する加圧状態と、支持部材64を加圧しない(支持部材64から退避する)退避状態とが切り替えられるようになっている。
また、加圧部材66は、−Z側端部を構成する対向部67と、中央部分を構成する平坦部68と、Z側端部を構成する対向部69とを有している。対向部67及び対向部69は、加圧部材66のうち、支持部材64のZ方向両端部とX方向に対向間隔をあけて対向する部位である。対向部67は位置Aから位置Gまで延びており、平坦部68は位置Gから位置Iまで延びており、対向部69は位置Iから位置Mまで延びている。つまり、対向部67は加圧部材66の一端部を含んでおり、対向部69は加圧部材66の他端部を含んでいる。対向部67と対向部69は、支持部材64のZ方向中央(位置H)に対して対称形状となっている。このため、対向部67について説明し、対向部69の説明を省略する。
対向部67には、Y方向に見て、X方向及びY方向に沿った端面67Aと、端面67Aにおける支持部材64側とは反対側の端からZ方向に沿って延びる上面67Bと、端面67Aにおける支持部材64側端から斜め方向に延びる傾斜面67Cとが形成されている。傾斜面67Cは、対向面の一例であり、X方向で支持部材64と対向する。また、対向部67は、Z方向の各部において、Y方向の幅がほぼ同じ大きさとなっている。さらに、対向部67は、端面67Aから平坦部68に向けて、X方向の長さが徐々に(連続的に)増加している。
(傾斜面)
傾斜面67Cは、対向部67をY方向に見て、Z方向に対して交差する方向に延びかつ−Z側端がZ側端よりも−X側に位置する(支持部材64から離れる)傾斜とされ、支持部材64のZ方向端部と対向する面である。また、傾斜面67Cは、支持部材64が加圧部材66によって加圧されている状態において、支持部材64に対して離れている。つまり、傾斜面67Cは、加圧状態において、Y方向に見て、軸方向(Z方向)の支持部材64の中央側(位置G)から端部側(位置A)に向かって、支持部材64との対向間隔が徐々に(連続的に)拡がるように形成された面である。
図5では、傾斜面67CをY方向に見て、傾斜面67Cが直線状に示されている。傾斜面67Cの形状は、支持部材64の加圧状態において、位置D、E、Fにおける面圧が位置Gにおける面圧よりも低く、かつ用紙Pへのトナー像G(図6参照)の定着に必要な圧力が得られるように、シミュレーション及び実験に基づいて決定される。また、傾斜面67Cは、Y方向に見て(X方向に投影した状態で)、Z方向に用紙Pの端の位置Fを跨いでいる。なお、Z方向に用紙Pの端の位置Fを跨ぐ状態とは、傾斜面67CをX方向に投影したときに、傾斜面67Cの一部に用紙Pの端が配置される状態を意味する。
平坦部68には、Y方向に見て、対向部67のZ側端でかつX側端からZ方向に延びる平坦な下面68Aと、対向部67のZ側端でかつ−X側端からZ方向に延びる平坦な上面68Bとが形成されている。上面68Bは、上面67BとY方向の幅が同じでかつ面一とされている。また、平坦部68は、Z方向の各部において、Y方向の幅がほぼ同じ大きさとなっている。さらに、平坦部68は、位置Gから位置Iまで、X方向の長さがほぼ同じ長さとされている。
図6に示すように、搬送部62をZ方向に見て、支持部材64の上面64Aと対向部67との対向間隔は、支持部材64が加圧されていない状態において、Y方向の下流側が上流側よりも狭くなっている。
[作用]
次に、第2実施形態の作用について説明する。
図5に示す搬送部62の支持部材64の非加圧状態において、図示しないリトラクト機構部が駆動されることで、コイルバネ58が圧縮される。そして、コイルバネ58の弾性力を受けた加圧部材66が、支持部材64をX側に向けて加圧する。なお、定着ロール42の芯金42AはX方向に移動しない。また、支持部材64は、加圧部材66によって加圧されてもX方向に変形し難い。この状態において、定着ロール42の被覆部42BがX方向に圧縮され、ニップ部Nが形成される。そして、ニップ部Nを通過する用紙Pに加圧力が作用する。
加圧部材66が支持部材64を加圧する状態において、加圧部材66の平坦部68と支持部材64のZ方向中央部とが接触する。また、加圧部材66における対向部67の位置G付近の部位及び対向部69の位置I付近の部位が、支持部材64と接触する。一方、加圧部材66における対向部67の位置G付近を除く部位及び対向部69の位置I付近を除く部位と、支持部材64とは接触しておらず、支持部材64における対向部67及び対向部69と対向する部位は、−X側に撓む(加圧力を逃がす)。これにより、支持部材64と接触するベルト44に作用する加圧力は、既述の第1比較例におけるベルト44に作用する加圧力よりも低くなる。
さらに、本実施形態の搬送部62では、支持部材64が加圧部材66により加圧された場合に、既述のように、傾斜面67Cの一部(位置G付近及び位置I付近)が支持部材64と接触する。このため、支持部材64と加圧部材66とが接触する部分の面積が、加圧部材66の位置G及び位置Iに段差を形成した構成(第3比較例と称する)における支持部材と加圧部材とが接触する部分の面積よりも大きくなる。これにより、搬送部62では、既述の第2比較例に比べて、位置G及び位置Iにおける加圧力(面圧)が低下すると共に用紙Pの両端部に対応する位置F及び位置Jにおける加圧力(面圧)が低下する。つまり、搬送部62では、第3比較例に比べて、用紙PのZ方向の両端部に作用する加圧力(面圧)が低減される。
用紙PのZ方向の両端部に作用する加圧力が低減されることにより、用紙PのZ方向両端部とベルト44との接触部分に作用するY方向の摩擦力が、加圧部材66に段差を形成した構成におけるベルト44に作用するY方向の摩擦力よりも低くなる。これにより、搬送部62では、加圧部材66に段差を形成した第3比較例に比べて、ベルト44のZ方向両端部の摩耗が低減される。
さらに、搬送部62では、支持部材64のベルト44側の下面がZ方向に沿って延びており、加圧部材66の支持部材64側に傾斜面67Cを形成することでニップ部Nに作用する加圧力を低下させている。言い換えると、加圧力を低下させる場合に、支持部材64のベルト44に接触する面の形状を平坦から変えずに済むので、支持部材64のベルト44に接触する面形状の管理が不要になる。
また、搬送部62では、ニップ部Nを通過する用紙PのZ方向の両端は、位置Eから位置Gまでの範囲内及び位置Iから位置Kまでの範囲内に位置する。言い換えると、傾斜面67Cは、Z方向に用紙Pの端を跨ぐ。
ここで、図5に示すように、傾斜面67Cが有りかつ傾斜面67CがZ方向に用紙Pの端を跨ぐ搬送部62では、図4に実線のグラフG1で示すように、用紙Pの両端の位置F及び位置J(図5参照)において、面圧(加圧力)が最大にはならない。面圧が最大となるのは、第1比較例に比べて中央側(位置H側)の位置Gの付近、位置Iの付近となる。さらに、搬送部62(図5参照)の位置G、位置Iにおける最大の面圧は、既述の第1、第2、第3比較例の位置G、位置Iにおける最大の面圧よりも低くなる。このため、搬送部62では、第1、第2、第3比較例に比べて、ニップ部Nにおける用紙Pの端の位置での加圧力が低減される。加えて、搬送部62では、傾斜面67CがZ方向に用紙Pの端の位置を跨がない構成に比べて、ニップ部Nにおける用紙Pの端の位置での加圧力が低減される。
さらに、図5に示す搬送部62では、金属製の加圧部材66に対向部67が形成されており、樹脂製の支持部材64には対向部が形成されていない。このため、支持部材64のX方向の高さを自由に設定可能となるので、支持部材64に対向部67を形成した構成に比べて、支持部材64の設計の自由度が上がる。
加えて、図6に示すように、搬送部62における対向部67と支持部材64との対向間隔は、Z方向に見て、支持部材64が加圧されていない状態において、Y方向の下流側が上流側よりも狭くなっている。言い換えると、支持部材64におけるY方向の上流側の部分は、下流側の部分に比べて撓み易く、ニップ部Nの圧力が低くなる。このため、用紙Pがニップ部Nに進入し易くなる。
一方、支持部材64におけるY方向の下流側の部分は、上流側の部分に比べて撓み難く、ニップ部Nの圧力が高くなる。ニップ部Nの圧力が高くなることにより、Y方向で対向部67と支持部材64又は加圧部材66とのX方向の対向間隔が同じ構成に比べて、支持部材64のY方向の下流側端部の形状にベルト44及び用紙Pが倣い易くなる。このため、Y方向で対向部67と支持部材64とのX方向の対向間隔が同じ構成に比べて、用紙Pを定着ロール42及びベルト44から剥離し易くなる。
図5に示す定着装置60では、既述のようにベルト44が摩耗し難くなると共に定着ロール42の被覆部42Bが摩耗し難くなるので、定着ロール42におけるトナーTの離型性が確保され、定着ロール42へのトナーTのオフセットが抑制される。
定着装置60を有する画像形成装置10(図1参照)では、定着ロール42へのトナーTのオフセットが抑制されるので、定着装置60を有さない構成に比べて、定着後の画像不良が抑制される。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されない。
回転体は、定着ロール42に限らず、加熱されない搬送ロールであってもよい。また、回転体は、中実の部材で構成されてもよい。さらに、回転体は、定着ベルトと該定着ベルトの内側に接触するパッドとの組合せで構成されてもよい。定着ロール42の外周面は、Y方向に見て、直線状、クラウン状、逆クラウン状のいずれであってもよい。
支持部材46、64とベルト44との間には摩擦力を低減するための部材(例えば、摺動シート)が設けられていてもよい。対向面は、傾斜面47C、67Cのように、支持部材又は加圧部材と対向間隔をあけて配置されるものに限らず、支持部材又は加圧部材と接触する面であってもよい。また、対向面は、Z方向で支持部材又は加圧部材と接触する範囲が一部又は全体であってもよい。
加圧部材52、66のZ方向の幅は、支持部材46、64のZ方向の幅と同じ大きさであってもよい。
傾斜面47C、67Cは、Y方向に見て直線状の面に限らず、支持部材46、64又は加圧部材52、66に向けて凹状の曲面であってもよい。また、傾斜面47C、67Cは、Y方向に見て、Z方向に用紙Pの端の位置を跨いでいなくてもよい。
第1実施形態の搬送部32において、対向部47、49と加圧部材52との対向間隔は、Z方向に見て、支持部材46が加圧されていない状態において、Y方向の下流側が上流側よりも狭くなっていてもよい。対向部と加圧部材又は支持部材との対向間隔は、軸方向に見て、支持部材が加圧されていない状態において、搬送方向の上流側が下流側よりも狭くなっていてもよい。
搬送装置は、搬送部32、62のように定着装置30、60に設けられるものに限らず、画像形成装置10の定着装置30、60以外の搬送経路Aに設けられるものであってもよい。また、画像形成装置10以外で、用紙Pやフィルムなどの記録媒体を搬送するものであってもよい。
10 画像形成装置
14 画像形成部(現像剤像形成手段の一例)
30 定着装置
32 搬送部(搬送装置の一例)
34 加熱部(加熱源の一例)
42 定着ロール(回転体及び定着回転体の一例)
44 ベルト
46 支持部材
47 対向部
47C 傾斜面(対向面の一例)
52 加圧部材
60 定着装置
62 搬送部(搬送装置の一例)
64 支持部材
66 加圧部材
67C 傾斜面(対向面の一例)
69 対向部
G トナー像(現像剤像の一例)
N ニップ部

Claims (7)

  1. 記録媒体の搬送方向と直交する方向を軸方向として回転する回転体と、
    前記回転体と共に前記記録媒体を挟む無端状のベルトと、
    前記軸方向の幅が記録媒体の前記軸方向の幅よりも長く、前記ベルトを内側から支持する支持部材と、
    前記軸方向の幅が前記支持部材の前記軸方向の幅以上とされ、前記支持部材を前記ベルトに向けて加圧する加圧部材と、
    前記支持部材及び前記加圧部材の一方における前記軸方向の端部に形成され、他方の前記軸方向の端部と対向する対向面であって、該他方との対向間隔が前記軸方向の中央側から端部側に向かって徐々に拡がる対向面と、
    を有する搬送装置。
  2. 前記対向面は、前記搬送方向に見て、前記軸方向に前記記録媒体の端の位置を跨いでいる請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記支持部材は樹脂製で前記加圧部材は金属製であり、
    前記対向面は、前記支持部材に形成されている請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
  4. 前記支持部材は樹脂製で前記加圧部材は金属製であり、
    前記対向面は、前記加圧部材に形成されている請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
  5. 前記軸方向に見て、前記対向面と前記加圧部材又は前記支持部材との対向間隔は、前記搬送方向の下流側が上流側よりも狭くなっている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の搬送装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の搬送装置と、
    加熱源と、
    前記加熱源により加熱され、前記ベルトとで記録媒体が挟まれるニップ部で現像剤を溶融すると共に加圧して記録媒体に定着する前記回転体としての定着回転体と、
    を有する定着装置。
  7. 現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、
    前記現像剤像形成手段で形成された現像剤像を前記記録媒体に定着する請求項6に記載の定着装置と、
    を有する画像形成装置。
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