JP6801527B2 - 搬送装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
図1には、本実施形態の画像形成装置10が示されている。なお、以下の説明では、図1に矢印Yで示す方向を装置高さ方向、矢印Xで示す方向を装置幅方向とする。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(Zで示す)を装置奥行き方向とする。そして、画像形成装置10を正面視して、装置高さ方向、装置幅方向、装置奥行き方向をY方向、X方向、Z方向と記載する。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置10を正面視して、上側をY側、下側を−Y側、右側をX側、左側を−X側、奥側をZ側、前側を−Z側と記載する。
次に、定着装置30について説明する。
搬送部32は、定着ロール36と、定着ロール36と共に用紙Pを挟むベルト38と、ベルト38の内側に設けられベルト38を定着ロール36に向けて加圧する加圧部材42と、後述する対向面73、75の間隔が狭くなることを制限する制限部44とを有する。定着ロール36は、回転体及び定着回転体の一例である。また、搬送部32には、一例として、加圧部材42を支持する支持部材46、47と、支持部材46、47を加圧部材42側に加圧するコイルバネ48と、ベルト38を加圧する板バネ52と、ベルト38の内周面に接触するフェルト54とが設けられている。なお、図2では、ベルト38の幅方向(Z方向)の−Z側の端部における各部材が示されている。また、加圧部材42及び板バネ52と、ベルト38との間には、摩擦抵抗を減らすための図示しない摺動シートが設けられている。
定着ロール36は、一例として、アルミニウムからなる円筒状の芯金36Aの外周面にシリコンゴム製の弾性体層及びフッ素樹脂製の離型層を含む被覆部36Bが形成された構成とされている。また、定着ロール36は、用紙Pの搬送経路Kに対して、トナー像G側にZ方向を軸方向として、該軸周りに回転可能に配置されている。つまり、定着ロール36は、用紙Pの搬送方向と直交するZ方向を軸方向として回転するようになっている。芯金36Aの内側には、後述する加熱部34が設けられている。
ベルト38は、一例として、ポリイミド製の基層と該基層に積層されたフッ素樹脂製の離型層とを有する無端状に形成されている。また、ベルト38は、用紙Pの搬送経路Kに対して、トナー像G側とは反対側にZ方向を軸方向として、該軸周りに回転(周回移動)可能に配置されている。具体的には、後述する加圧部材42及び板バネ52がベルト38の内周面に接触して、ベルト38が定着ロール36の外周面に押し付けられる(加圧される)ことで、ベルト38が、定着ロール36の回転に同期して周回移動するようになっている。
支持部材46、47は、金属製(一例として、ステンレス鋼製)であり、それぞれZ方向から見た場合の断面がL字状でかつZ方向を軸方向とする長尺状の部材である。また、支持部材46、47は、ベルト38の内側に、Z方向から見た場合にニップ部N側に向けて開口する逆U字状となるように配置されている。支持部材46、47のZ方向の幅は、後述する加圧部材42のZ方向の幅よりも長くなっている。
フェルト54には、潤滑剤としてのオイルが染み込んでいる。また、フェルト54は、支持部材46の加圧部材42側とは反対側の面に固定されている。さらに、フェルト54は、ベルト38の内周面と接触しており、ベルト38の内周面にオイルを塗布している。
図3に示す加圧部材42は、一例として、ポリイミド樹脂製とされている。また、加圧部材42は、Z方向を軸方向として延びる長尺の部材とされている。さらに、加圧部材42は、Z方向の中央に対してZ側と−Z側とが対称な形状とされている。このため、以後の説明では、Z方向の端部について説明するときには−Z側について説明し、Z側の説明を省略する。
本体部56は、A方向から見た場合に、Z方向を長手方向としB方向を短手方向とする矩形状に形成されている。また、本体部56は、−B側がB側よりもA側に位置するように斜め方向に延びている。本体部56におけるA側(上側)の面には、Z方向から見た場合にA側に向けて板状に突出されたリブ56Aが形成されている。本体部56における−A側(下側)の面は、後述する板バネ52が取付けられる被取付面56Bとされている。
縦壁部58は、本体部56におけるB側の端部から−A側に向けて延びている。また、縦壁部58は、B方向から見た場合に、Z方向を長手方向としA方向を短手方向とする矩形状に形成されている。さらに、縦壁部58には、リブ58A、リブ58B、リブ58Cが形成されている。
図3に示すように、段差部62は、本体部56の被取付面56Bに対して後述するニップ形成部64の−A側の平面65Aの方が−A側に位置するように、本体部56とニップ形成部64とを繋いでいる。
図5に示すように、ニップ形成部64は、本体部56に対する−B側に配置され、本体部56の−B側の端部よりも−A側に位置している。また、ニップ形成部64は、Z方向から見た場合の断面形状がL字状に形成されている。具体的には、ニップ形成部64は、B方向に延びる底壁65と、底壁65の−B側からA方向に沿ってA側に延びる縦壁67とを有する。底壁65の−A側でかつB方向の中央よりもB側となる部位には、平面65Aが形成されている。底壁65と縦壁67との間の面は、外側に向けて凸状となる円弧状の曲面65Bとされている。曲面65Bは、ベルト38(図2参照)の内周面と接触してニップ部N(図2参照)を形成する面である。
図5に示すように、第1被取付部66は、本体部56のA側の面からA側(上側)に向けて直立する壁66Aと、壁66Aに形成され壁66AのA側端部から−A側に向けて窪んだ凹部66Bとを有する。壁66Aは、Z方向を厚さ方向として、A−B面に沿って配置されている。凹部66Bの形状及び大きさは、支持部材47(図2参照)の−A側の端部がA方向に嵌められる(取付けられる)ように設定されている。
第2被取付部68は、ニップ形成部64のA側の面からA側(上側)に向けて直立する壁68Aと、壁68Aに形成され壁68AのA側端部から−A側に向けて窪んだ凹部68Bとを有する。壁68Aは、Z方向を厚さ方向として、A−B面に沿って配置されている。凹部68Bの形状及び大きさは、支持部材46(図2参照)の−A側の端部がA方向に嵌められる(取付けられる)ように設定されている。
図4に示すスリット72は、加圧部材42におけるZ方向の両端部に、Z方向に沿って内側(中央側)に向けて窪んで形成されている。言い換えると、加圧部材42では、スリット72に対する一方側(−B側)がニップ形成部64とされ、スリット72に対する他方側(B側)が本体部56とされている。
図8(A)に示すように、制限部44は、スリット72をA方向から見た場合に、対向面73と対向面75との間に設けられている。具体的には、制限部44は、対向面73から対向面75に向けて突出されている。また、制限部44は、一例として、対向面73におけるZ方向の中央よりも−Z側に形成された外側制限部44Aと、対向面73におけるZ方向の中央よりもZ側に形成された内側制限部44Bとを有する。外側制限部44Aの対向面73からのB方向の突出長さと、内側制限部44Bの対向面73からのB方向の突出長さとは、一例として、ほぼ同じ長さとされている。
図2に示す板バネ52は、ベルト38のニップ部Nにおける内側でかつベルト38と加圧部材42との間に配置され、Z方向に延びている。また、板バネ52は、一例として、ステンレス鋼板を曲げることで、Z方向から見た場合にU字状に形成されている。具体的には、板バネ52は、加圧部材42の被取付面56Bに接着により取付けられる取付部52Aと、取付部52Aに対して弾性変形する弾性部52Bとを有する。そして、板バネ52は、被取付面56Bに取付部52Aが取付けられた状態において、弾性部52Bがベルト38の内周面と接触することで、ベルト38を定着ロール36に向けて押し付けている。なお、板バネ52は、ベルト38の周方向におけるニップ部Nの中央位置よりも上流側(ニップ部Nの用紙Pの進入口側)において、ベルト38と接触している。
図2に示す加熱部34は、一例として、ハロゲンヒータ34A、34Bと、画像形成装置10(図1参照)の図示しない電源とを有している。ハロゲンヒータ34A、34Bは、図示しない電源からの通電により発熱し、定着ロール36の芯金36Aを加熱することで、定着ロール36全体を加熱するようになっている。ハロゲンヒータ34A、34Bへの通電の有無は、定着ロール36の外周面の温度を検知する図示しない温度センサの検知結果に基づいて、制御部22(図1参照)により行われる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図8(B)には、第1変形例の搬送部80が示されている。搬送部80は、搬送部32(図2参照)において、制限部44が本体部56側の対向面73ではなく、ニップ形成部64側の対向面75に形成された構成とされている。制限部44の形成部位以外の構成は搬送部32と同様である。反力に対するニップ形成部64の曲げ剛性が過剰に高くなる虞が無い場合は、このように、対向面75に制限部44を形成してもよい。制限部44が対向面73と接触することで、ニップ形成部64の変形が抑制される。
図11(A)には、第2変形例の搬送部90が示されている。搬送部90は、搬送部32(図2参照)において、加圧部材42及び制限部44(図2参照)に換えて、加圧部材92及び制限部94が設けられている。加圧部材92は、加圧部材42において、スリット72(図8(A)参照)に換えて、スリット96が形成された構成とされている。なお、加圧部材92におけるスリット96以外の構成は、加圧部材42と同様の構成とされている。
図11(B)には、第3変形例の搬送部100が示されている。搬送部100は、搬送部90(図11(A)参照)において、制限部94(図11(A)参照)に換えて制限部102が設けられた構成とされている。制限部102以外の構成は搬送部90と同様である。制限部102は、Z方向の外側に配置された外側制限部102Aと、外側制限部102Aよりも内側に配置された内側制限部102Bとを有する。また、制限部102は、スリット96の対向面98から、対向面97に向けて突出されている。
搬送部32において、反力に対するニップ形成部64の曲げ剛性が過剰に高くなる虞が無い場合は、低位部74を形成せずに、ニップ形成部64の高さをZ方向で揃えてもよい。また、第1変形例の搬送部80において、反力に対するニップ形成部64の曲げ剛性が過剰に高くなる虞が無い場合は、低位部74を形成せずに、ニップ形成部64の高さをZ方向で揃えてもよい。
14 画像形成部(現像剤像形成手段の一例)
30 定着装置
32 搬送部(搬送装置の一例)
34 加熱部(加熱源の一例)
36 定着ロール(回転体及び定着回転体の一例)
38 ベルト
42 加圧部材
44 制限部
56 本体部
64 ニップ形成部
72 スリット
73 対向面
74 低位部
75 対向面
80 搬送部
90 搬送部
92 加圧部材
94 制限部
96 スリット
97 対向面
98 対向面
100 搬送部
102 制限部
N ニップ部
Claims (5)
- 記録媒体の搬送方向と直交する方向を軸方向として回転する回転体と、
前記回転体と共に前記記録媒体を挟むニップ部を形成する無端状のベルトと、
前記ベルトの内側に設けられ、前記軸方向の両端部でかつ前記ニップ部を形成する部位に前記軸方向に窪んだスリットが形成され、前記ベルトを前記回転体に向けて加圧する加圧部材と、
前記スリットを前記加圧部材が加圧する加圧方向から見た場合に、前記スリットの一対の対向面の間に設けられ、該対向面の間隔が狭くなることを制限する制限部と、
を有する搬送装置。 - 前記加圧部材は、前記スリットに対する一方側が前記ニップ部を形成するニップ形成部とされ、前記スリットに対する他方側が本体部とされ、
前記制限部は、前記他方側の前記対向面から突出されている請求項1に記載の搬送装置。 - 前記加圧部材は、前記スリットに対する一方側が前記ニップ部を形成するニップ形成部とされ、前記スリットに対する他方側が本体部とされ、
前記ニップ形成部には、該ニップ形成部の前記軸方向の中央部における前記加圧方向の高さに比べて前記加圧方向の高さが低い低位部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。 - 加熱源と、
前記加熱源により加熱され、前記ニップ部で現像剤を溶融すると共に加圧して記録媒体に定着する前記回転体としての定着回転体を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の搬送装置と、
を有する定着装置。 - 現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、
前記現像剤像形成手段で形成された現像剤像を前記記録媒体に定着する請求項4に記載の定着装置と、
を有する画像形成装置。
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