JP2017223674A - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の回折次数の高い回折効率に最適化した光学式エンコーダを提供する。【解決手段】光学式エンコーダは、複数の光学要素を有し、スケール本体に対して相対移動可能に配置されている走査装置を備える。1つの走査ビーム路が、走査装置の複数の光学要素の配置と構成とによって発生し、この走査ビーム路では、干渉する複数の部分ビーム束が、1つの対称面に対してミラー対称に伝播し、V字形にスケール本体に入射し、スケール本体からV字形に戻り反射する。この対称面は、目盛方向に対して直角に延在する回転軸を中心にして所定の傾斜角度だけ傾斜している。測定目盛12’は、重畳構造を成し、1つの目盛周期d’MUe内に2つよりも多い格子オフセット点G1,G2,G3,G4を有する。これらの格子オフセット点は、1つの目盛周期内に非対称に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、請求項1の上位概念に記載の光学式エンコーダに関する。
互いに移動する2つの物体の位置を取得するための周知のエンコーダでは、一般に、1つのスケール本体上に配置された1つの測定目盛を有するこのスケール本体に対する1つの走査装置の位置が、このスケール本体の目盛方向に沿って測定される。この場合、この目盛方向は、測定方向に一致する。この場合、走査装置とスケール本体とがそれぞれ、当該移動する2つの物体のうちの1つの物体に接合されている。エンコーダの、効果的なそれぞれの測定方向を示すいわゆる感度ベクトルが、周知の装置においてスケール本体の表面に対して通常は平行に指向されている。
さらに、エンコーダの感度ベクトルが、1つの反射測定目盛を有するスケール本体の表面に対して傾斜して指向されているエンコーダが周知である。これに関しては、例えば、本出願人の欧州特許出願公開第1762828号明細書を参照のこと。このようなエンコーダでは、当該感度ベクトルの傾斜方向が、干渉する走査ビーム路を非対称に形成することによって保証される。適切な走査ビーム路では、入射する1つのビーム束が、最終的に干渉して重畳される少なくとも2つの部分ビーム束に分岐される。このようなエンコーダを使用することで、横の測定方向又は移動方向に沿った走査装置とスケール本体との相対移動に関する位置情報のほかに、垂直の測定方向又は移動方向に沿った走査装置とスケール本体との相対移動に関する位置情報も取得され得る。すなわち、このようなエンコーダを使用することで、2つの並進移動自由度に沿った位置変化が取得され得る。このようなエンコーダでは、当該干渉する複数の部分ビーム束の波長が、走査装置とスケール本体との間の専ら或る定格走査間隔において同じ長さである。このスケール本体又はこの走査装置が、この定格走査間隔から移動すると、当該干渉する複数の部分ビーム束の波長がずれる。したがって、使用される光源の波長の場合によっては起こる変化が、干渉する複数の部分ビーム束の位相に影響し、したがって算出された位置情報にも影響する。それ故に、このようなエンコーダの走査光学系は、クロマティック光学系と呼ばれる。このため、当該クロマティック光学系で使用される光源は、十分なコヒーレント長を有する必要があり、位相ノイズを極めて小さくする必要がある。このことを保証するため、このような光源の面倒な安定化が必要である。このため、この光源は、これに応じてより高価である。
本願の請求項1に記載の上位概念の構成に基づく本出願人の独国特許出願第102015203188.8号明細書には、上記の問題を解決する光学式エンコーダが提唱されている。当該対応するエンコーダは、傾斜した感度ベクトルを有し、許容される全ての走査間隔において波長の変化に対して鈍感である。この場合、当該エンコーダは、2つの物体のうちの一方の物体に接合されていて、少なくとも1つの目盛方向に沿った複数の目盛領域の周期的な配列を成す1つの測定目盛を有する1つのスケール本体を備える。さらに、複数の光学要素を有し、他方の物体に接合されていて、当該スケール本体に対して相対移動可能に配置されている1つの走査装置が設けられている。1つの走査ビーム路が、この走査装置の当該複数の光学要素の配置と構成とによって発生する。この走査ビーム路では、干渉する複数の部分ビーム束が、1つの対称面に対してミラー対称に伝播し、V字形に当該スケール本体に入射し、及び/又は当該スケール本体からV字形に戻り反射する。この対称面は、1つの回転軸を中心にして所定の傾斜角度だけ傾斜している。この対称軸は、このスケール本体の表面に対して平行に配向されていて、当該目盛方向に対して直角に延在する。このエンコーダでは、当該測定目盛の非対称な複数の回折次数から発生する複数の部分ビーム束が、信号を生成するために干渉する。それ故に、当該対応する測定目盛は、特に当該複数の回折次数の高い回折効率を目指して最適化する必要がある。
欧州特許出願公開第1762828号明細書 欧州特許出願公開第2848899号明細書
本発明の課題は、光学式エンコーダの測定目盛が信号を生成するために使用される複数の回折次数の高い回折効率を目指して最適化されている、このような種類の光学式エンコーダを提供することにある。
本発明によれば、この課題は、請求項1に記載の特徴を有する光学式エンコーダによって解決される。
本発明のエンコーダの好適な構成は、従属請求項に記載されている手段から得られる。
一方では、互いに相対移動する2つの物体の位置を取得するための本発明の光学式エンコーダは、当該2つの物体のうちの一方の物体に接合されていて、少なくとも1つの目盛方向に沿った複数の目盛領域の周期的な配列を成す1つの測定目盛を有する1つのスケール本体を備える。他方では、複数の光学要素を有し、他方の物体に接合されていて、当該スケール本体に対して相対移動可能に配置されている1つの走査装置が設けられている。1つの走査ビーム路が、この走査装置の当該複数の光学要素の配置と構成とによって発生する。この走査ビーム路では、干渉する複数の部分ビーム束が、1つの対称面に対してミラー対称に伝播し、V字形に当該スケール本体に入射し、及び/又は当該スケール本体からV字形に戻り反射する。この対称面は、1つの回転軸を中心にして所定の傾斜角度だけ傾斜している。この対称軸は、このスケール本体の表面に対して平行に配向されていて、当該目盛方向に対して直角に延在する。この場合、当該測定目盛は、重畳構造を成し、1つの目盛周期内に2つよりも多い格子オフセット点を有する。この場合、これらの格子オフセット点は、1つの目盛周期内に非対称に配置されている。
当該測定目盛が、1つの目盛周期内に偶数個の格子オフセット点を有することが提唱され得る。
さらに、当該測定目盛の非対称な複数の回折次数から発生する複数の部分ビーム束が干渉し、
MUe:=インプレーンモード用の重畳構造を成す測定目盛の目盛周期
d′MUe:=アウトオブプレーンモード用の重畳構造を成す測定目盛の目盛周期
α:=傾斜角度
n、m:=...−2、−1、0、+1、+2、...
のときに、当該測定目盛の目盛周期が、
d′MUe=dMUe・(n−m)/(2cosα)
にしたがって選択されるように、当該測定目盛は形成されていることが可能である。
当該測定目盛(12′)の複数の回折次数のうちの以下の複数の組み合わせである、
+1次/−2次の回折次数、
+2次/−3次の回折次数、
+1次/−3次の回折次数、
+3次/−1次の回折次数、
+1次/0次の回折次数、
−1次/0次の回折次数、
のうちの1つの組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉することが提唱され得る。
好ましくは、当該測定目盛は、二元式の反射型位相格子として形成されている。
当該反射型位相格子は、λ/4の移相を呈し得る。
可能な1つの実施の形態では、当該測定目盛の+1次の回折次数と−2次の回折次数との組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉することが提唱されている。この場合、使用される光の波長が、λ=850nmであるときに、当該測定目盛の目盛周期と、当該対称面の傾斜角度と、目盛周期ごとに4つの格子オフセット点を有する当該測定目盛の重畳構造パラメータとが、以下の、
d′MUe=3.080μm
α=4.143°
a=0.06・d′MUe(第1格子オフセット点と第2格子オフセット点との間の間隔)
b=0.31・d′MUe(第2格子オフセット点と第3格子オフセット点との間の間隔)
c=0.39・d′MUe(第3格子オフセット点と第4格子オフセット点との間の間隔)
のように選択されている。
可能な別の1つの実施の形態では、当該測定目盛の+2次の回折次数と−3次の回折次数との組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉することが提唱されている。この場合、使用される光の波長が、λ=850nmであるときに、当該測定目盛の目盛周期と、当該対称面の傾斜角度と、目盛周期ごとに4つの格子オフセット点を有する当該測定目盛の重畳構造パラメータとが、以下の、
d′MUe=5.124μm
α=2.488°
a=0.19・dMUe(第1格子オフセット点と第2格子オフセット点との間の間隔)
b=0.20・dMUe(第2格子オフセット点と第3格子オフセット点との間の間隔)
c=0.19・dMUe(第3格子オフセット点と第4格子オフセット点との間の間隔)
のように選択されている。
可能な別の1つの実施の形態では、当該測定目盛の+1次の回折次数と−3次の回折次数との組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉することが提唱されている。この場合、使用される光の波長が、λ=850nmであるときに、当該測定目盛の目盛周期と、当該対称面の傾斜角度と、目盛周期ごとに4つの格子オフセット点を有する当該測定目盛の重畳構造パラメータとが、以下の、
d′MUe=4.120μm
α=6.201°
a=0.08・dMUe(第1格子オフセット点と第2格子オフセット点との間の間隔)
b=0.21・dMUe(第2格子オフセット点と第3格子オフセット点との間の間隔)
c=0.5・dMUe(第3格子オフセット点と第4格子オフセット点との間の間隔)
のように選択されている。
本発明の光学式エンコーダは、重畳回折格子としての当該測定目盛の選択された構成に起因して、特に、高い走査効率を有し、したがって生成された位置に応じた信号の高い信号強度を有する。その結果、当該傾斜角度に関するより大きい許容誤差が達成される。当該エンコーダが正常に機能するように、当該走査装置が、当該スケール本体に対して当該傾斜角度を成して取り付けられる必要がある。さらに、様々な傾斜角度が、当該測定目盛の具体的な構成に応じて保証される。すなわち、それぞれの取り付け状況に適した傾斜角度が、当該測定目盛の対応する構成によって選択され得る。
本発明のさらなる詳細及び利点を、図面に関連する本発明の装置の実施の形態の以下の記載に基づいて説明する。
走査されるスケール本体の表面に対して平行に感度ベクトルを有するエンコーダで使用される本発明の光学式エンコーダの実施の形態の走査装置のそれぞれ1つの概略断面図である。 走査されるスケール本体の表面に対して平行に感度ベクトルを有するエンコーダで使用される本発明の光学式エンコーダの実施の形態の走査装置のそれぞれ1つの概略断面図である。 走査されるスケール本体の表面に対して平行に感度ベクトルを有するエンコーダで使用される本発明の光学式エンコーダの実施の形態の走査装置のそれぞれ1つの概略断面図である。 傾斜された感度ベクトルを有する本発明の光学式エンコーダの実施の形態のそれぞれ1つの概略断面図である。 傾斜された感度ベクトルを有する本発明の光学式エンコーダの実施の形態のそれぞれ1つの概略断面図である。 傾斜された感度ベクトルを有する本発明の光学式エンコーダの実施の形態のそれぞれ1つの概略断面図である。 図2a〜2cの実施の形態による測定目盛の概略部分断面図である。
本発明の光学式エンコーダの実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する前に、本発明に関連する幾つかの概念を最初に説明する。
このため、感度ベクトルが測定動作中にスケール本体の表面に対して平行に指向されているエンコーダの複数の走査光学系をもう一回参照のこと。このような走査光学系では、一般に、1つの光源から放射した1つのビーム束が、2つの部分ビーム束に分岐される。当該2つの部分ビーム束は、スケール本体の測定目盛で異なる回折次数に回折され、引き続き重畳され、そして干渉される。こうして、互いに位相シフトされている複数の走査信号が生成され得る。複数の位置値が、インクリメント計数と補間とによって当該走査信号から提供される。このような幾つかの走査光学系は、当該分岐から当該重畳までに、1つの対称面に対してミラー対称に延在する複数の部分ビーム束を生成する。この場合、このような動作モードでは、このような走査ビーム路の当該対称面が、当該スケール本体の表面上に垂直に、すなわち当該スケール本体の測定目盛の目盛方向に対して垂直に直立している。この場合、当該目盛方向は、当該測定目盛の格子線に対して常に直角に指向されている当該測定目盛の格子ベクトルに相当する。それ故に、以下では、用語である目盛方向と格子ベクトルとは、等価なものとして一緒に使用される。分岐と再結合との間の当該複数の部分ビーム束の同じ長さの複数の伝播経路が、当該走査ビーム路のミラー対称に起因して発生する。したがって、当該走査光学系は、アクロマティック光学系である。すなわち、当該光源の波長と当該波長のスペクトル分布とが、当該生成された走査信号の位相と変調度とに影響しない。
さらに、走査部のいわゆる回転中立点が、スケール本体上に存在するように、干渉する複数の部分ビーム束が1つの対称面に対してミラー対称に伝播する走査光学系が構成されてもよい。この場合、当該示される位置値が変化することなしに、走査装置又はスケール本体が傾斜され得る当該空間内の点が、回転中立点と呼ばれる。当該回転中立点に対して傾斜させた場合でも、分岐と再結合との間の当該2つの部分ビーム束の逆戻りする伝播経路は等しい。ミラー対称な複数の部分ビーム路とスケール本体上の回転中立点とを有するこのような走査光学系は、以下では、対称V字形走査光学系とも呼ばれる。したがって、この用語は、光学系の干渉する2つの部分ビーム束が一方では1つの対称面に対してミラー対称に伝播し、他方では当該スケール本体上の共通の1つの走査地点にV字形に入射し、及び/又は当該スケール本体の当該共通の走査地点から後方反射する全ての光学系を言い表している。この場合、当該目盛方向に沿った又は当該格子ベクトルに沿った当該スケール本体上の2つの部分ビーム束の入射地点だけが、ほぼ等しい必要がある。格子ベクトルに対して直角方向のオフセット又はリニア目盛領域に沿ったオフセットは僅かである。
上記の格子ベクトルに沿ったスケール本体上の2つの部分ビーム束の同じかほぼ同じ入射地点を有するこのような走査光学系に並んで、その回転中立点がこのスケール本体上に存在する、別の対称な走査光学系が存在する。1つの走査光学系の任意の1つのビーム路とこの回転中立点の付随する位置との間の関係の共通の記載が、本出願人の欧州特許出願公開第2848899号明細書に開示されている。その回転中立点がこのスケール本体上に存在する、対称なビーム路を有する別の走査光学系が、この記載に基づいて示され得る。これらの全ての走査光学系は、以下では、対称V字形走査光学系とも呼ばれる。
当該スケール本体の表面に対して平行な感度ベクトルを有するこのような対称V字形走査光学系の動作では、上記の対称面が、当該スケール本体の表面に対して垂直に且つ当該スケール本体の測定目盛の格子ベクトルに対して垂直に直立しているように、当該走査装置が、目盛周期dMUeを有するスケール本体に対して整合される。当該整合は、走査装置とスケール本体との平行な整合と呼ばれる。
本発明の観点は、以下では、このような対称V字形走査光学系又は付随する対称面を、当該スケール本体の表面に対して平行に指向されていて、当該スケール本体の測定目盛の格子ベクトルに対して直角に、すなわち当該測定目盛の目盛領域の縦円延在方向に対して平行に延在する回転軸に対して所定の傾斜角度αだけ傾斜させることにある。当該走査装置に対する走査ビーム路が、傾斜されていない状態にある走査ビーム路に等しいことが、適切な別の手段によって保証される。当該追加の手段は、当該適切な傾斜角度αの選択に加えて、当該測定目盛の適切な目盛周期の選択と、別の測定目盛パラメータの選択と、当該測定目盛の非対称な複数の回折次数から発生し、干渉する適切な複数の部分ビーム束の選択とを含む。
以下に、これらの関係を、本発明の光学式エンコーダの1つの実施の形態に基づいて詳しく説明する。
図1a、1b及び1cには、対称V字形走査光学系を有する周知の光学式エンコーダの走査ビーム路が、異なる視点から示されている。ここでは、この走査光学系の感度ベクトル
Figure 2017223674
は、当該スケール本体の表面に対して平行に、且つ当該測定目盛の格子ベクトル又は目盛方向xに対して平行に指向されている。以下に、当該感度ベクトル
Figure 2017223674
のこのような指向に関連して、対応するエンコーダのいわゆるインプレーンモード(in−plane−Betrieb)についても説明する。図1aには、−図示されていない−1つの光源から入射するビーム束SINから反射器23,23までのxz平面内のビーム路が示されている。図1cには、反射器23,23から重畳された複数の部分ビーム束を有する出射する信号ビーム束SOUTまでの当該同じ平面内のビーム路が示されている。当該重畳された複数の部分ビーム束は、−同様に図示されていない−1つの検出装置の方向に伝播する。図1bは、yz平面内の完全な走査ビーム路を示す。
これらの図に示された光学式エンコーダは、目盛方向xに沿って延在する1つのスケール本体10と、少なくともこの目盛方向xに沿ってこのスケール本体10に対して相対移動するように配置されている1つの走査装置20とを有する。このスケール本体10とこの走査装置20とはそれぞれ、これらの図に示されていない複数の物体、例えば互いに相対移動する複数の機械要素に接合されている。後続配置された1つの機械制御装置が、当該エンコーダによって生成された走査信号を用いてこれらの機械要素の空間的な位置決めを制御する。
スケール本体10は、1つの目盛キャリア11から成る。1つの測定目盛12が、この目盛キャリア11の上面上に配置されている。この測定目盛12は、格子ベクトルに沿った又は目盛方向xに沿った複数のリニア目盛領域から成る配列を有する。これらの図では、これらのリニア目盛領域の縦延在方向が、y方向に一致する。この実施の形態では、この測定目盛12は、目盛周期dMUeを有し、且つλ/4の移相又は反射ごとにλ/2の移相を呈する二元式又は二段式の反射型位相格子として形成されていて、これらのリニア目盛領域に入射する光に対して異なって位相シフトされる作用を呈するこれらのリニア目盛から成る連続する配列を提供する。いわゆる重畳回折格子(Ueberstruktur−Gitter)としての測定目盛12の非常に好適な構成に関しては、特に以下の図3の説明を参照のこと。
これらの図中の走査装置20側には、この走査装置20内に配置されている様々な光学要素のうちの、専ら光透過性の走査板21と、この走査板21の上面上に配置された反射器23,23又はこの走査板21の下面上に配置された走査格子22A1,22A2,22B1,22B2とが主に示されている。これに対して、基本的に同様に走査装置20内に配置され得る光源及び検出装置は図示されていない。しかし、この代わりに、これらの光学要素を走査装置20から遠ざけて設置すること、入射するビーム束SIN又は出射する信号ビーム束SOUTがそれぞれ伝送される光ファイバを用いて走査装置20に接続することも可能である。
以下で、異なる走査ビーム路の詳しい説明に基づいて明らかなように、走査装置20内の様々な光学要素のそれぞれの配置及び構成によって、干渉する部分ビーム束A,Bが1つの対称面SEに対してミラー対称に伝播する走査ビーム路が発生することが保証されている。この場合、これらの部分ビーム束A,Bは、スケール本体10にV字形に入射し、及び/又はこのスケール本体10からV字形に戻り反射する。
−図示されていない−光源から入射するビーム束SINが、光透過性の走査板21を透過した後に、スケール本体10の測定目盛12に対して垂直の第1入射地点Pに到達する。走査装置20へ向かってV字形に戻り反射する2つの部分ビーム束A,Bへの分岐が、この第1入射地点Pで発生する。この場合、当該入射するビーム束SINは、対称な回折次数nA1=+1とnB1=−1とに分岐される、すなわち当該入射するビーム束SINの入射方向に対して等しい回折角度又は偏光角度β=βを成す2つの部分ビーム束A,Bに分岐される。この場合、
β:=入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Aの偏光角度
β:=入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Bの偏光角度
λ:=光の波長
MUe:=測定目盛の目盛周期
のときに、
Figure 2017223674
が成立する。
このとき、当該分岐された部分ビーム束A及びBはそれぞれ、光透過性の走査板21の下面上の第1走査格子22A1又は22B1へ向かって伝播し、これらの第1走査格子22A1又は22B1を透過する。この場合、当該2つの第1走査格子22A1又は22B1は、複数の光学機能を共通の1つの回折パターン内で一体化する。したがって、xz平面(図1)内の部分ビーム束A,Bがそれぞれ、その入射方向に対して逆平行に配向された偏向作用によって、光学軸に対して平行にz方向に再び偏向される。yz平面内(図1b)では、当該部分ビーム束A,Bは、シリンダーレンズ機能によって走査板21の上面上の反射器23,23に集束される。この場合、集束作用が、専ら測定目盛の格子ベクトルの方向xに対して直角に又はこの測定目盛の目盛方向xに沿って発生する。このとき、こうして偏向され集束された部分ビーム束A,Bはそれぞれ、反射器23,23上に当たり、当該反射器23,23からスケール本体10の方向に戻り反射する。当該2つの部分ビーム束A,Bは、反射器23,23での反射後に、同様に走査板21の下面上に配置されている2つの第2走査格子22A2,22B2を透過する。当該2つの第2走査格子22A2,22B2は、当該2つの第1走査格子22A1又は22B1と等価の複数の機能を一体化する。すなわち、当該2つの第2走査格子22A2,22B2は、yz平面(図1b)内でシリンダーレンズ機能によって部分ビーム束A,Bを再びリコリメートし、これらの部分ビーム束A,Bを、xz平面(図1c)内でスケール本体10又は測定目盛12上の共通の1つの入射地点PM’に再び戻るように偏向させる。この場合、当該2つの部分ビーム束A,Bは、スケール本体10の方向に又は第2入射地点PM’の方向にV字形に伝播する。当該2つの部分ビーム束A,Bは、この第2入射地点PM’で新たな回折によって対称な回折次数nA2=+1及びnB2=−1で重畳され、干渉し、信号ビーム束SOUT中で走査装置20と−図示されていない−検出装置との方向に伝播する。この検出装置では、位相シフトされている周期的な複数の走査信号が、当該信号ビーム束SOUTから取得され得る。
図1a、1bから明らかなように、2つの部分ビーム束A,Bが、分岐と再結合との間で、ここでは図1bによるyz平面に等しい対称面SEに対してミラー対称に進行し、測定目盛12の同じ入射地点P又はPM’で回折される。したがって、この走査光学系の回転中立点は、スケール本体10上に存在する。すなわち、この走査光学系は、対称なV字形である。干渉する部分ビーム束A,Bが、対称面SEに対してミラー対称に伝播し、最初にスケール本体10からV字形に戻り反射し、次いでスケール本体10にV字形に入射する。
当該図示されたインプレーンモードでは、このエンコーダによって生成された当該周期的な複数の走査信号の信号周期SPは、SP=dMUe/4である。感度ベクトル
Figure 2017223674
が、測定目盛12の方向xに延在する格子ベクトルに対して平行に指向されている。
次いで、図2a、2b及び2cには、いわゆるアウトオブプレーンモード(out−of−plane−Betrieb)で作動し、図2a、2cから明らかなようにスケール本体の表面に対して傾斜された感度ベクトル
Figure 2017223674
を有する本発明の光学式エンコーダの1つの実施の形態が示されている。したがって、目盛方向xに沿った又は測定目盛12のx方向に指向された格子ベクトルに沿った走査装置とスケール本体との相対移動と、当該目盛方向xに沿った又は当該測定目盛12のx方向に指向された格子ベクトルに対して垂直な方向zに沿った当該走査装置と当該スケール本体との相対移動との双方に関する位置に依存する走査信号が生成され得る。この場合、本発明の光学式エンコーダは、図1a〜1cから周知のエンコーダと同じ走査光学系、すなわち当該周知のエンコーダと同じ走査装置20を使用する。しかしながら、図1a〜1cとは違って、ここでは、走査装置20又は対称面SEが、−図2a及び2cから明らかなように−y方向の1つの回転軸を中心にして傾斜角度αだけ傾斜して配置されている。このとき、走査装置20内に設けられている走査板21も、これに応じて傾斜して配置されている、すなわち対称面SEに対して直角に配置されている。当該対応する回転軸が、スケール本体10′の表面に対して平行に配向されていて、測定目盛12′のx方向に指向された格子ベクトルに対して直角に延在する。さらに、本発明の光学式エンコーダの測定目盛12′の目盛周期d′MUeは、図1a〜1cによる上記のエンコーダの測定目盛12の目盛周期dMUeとは違うd′MUe≠dMUeで選択されている。さらに、図1a〜1cによる従来のエンコーダの場合とは違うように発生する測定目盛12′の回折次数も、2つの部分ビーム束A,Bを分岐させ重畳させるために使用される。当該走査ビーム放射が異なる複数の光学要素を透過しこれらの光学要素に当たる経路は、図1a〜1cによる上記のエンコーダの走査ビーム路に一致する。
以下に、当該傾斜角度αのほかにさらに提唱されている本発明の光学式エンコーダと図1a〜1cから周知の装置との間の相違点を詳しく説明する。
本発明の光学式エンコーダの図示された実施の形態では、部分ビーム束Aは、+3次の回折次数(nA1=nA2=+3)で測定目盛12′において2回回折される一方で、部分ビーム束Bは、−1次の回折次数(nA1=nA2=−1)で偏向される。このとき、対称面SEが、傾斜角度αだけ傾斜している以外は、当該走査光学系のビーム路が、上記のインプレーンモードのビーム路に一致するように、傾斜角度αと目盛周期d′MUeとが選択されている。このことは、本発明の光学式エンコーダの測定目盛12′での回折時の回折角度又は偏光角度β′及びβ′が、図1a〜1cによるインプレーンモードにおけるエンコーダの偏光角度β=βに一致することを意味する。この場合、
β′:=アウトオブプレーンモードにおいて入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Aの偏光角度
β′:=アウトオブプレーンモードにおいて入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Bの偏光角度
β:=インプレーンモードにおいて入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Aの偏光角度
β:=インプレーンモードにおいて入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Bの偏光角度
のときに、
β′=β′=β=β (方程式2)
が成立する。
α:=傾斜角度
A1:=測定目盛での第1回折時の部分ビーム束Aの回折次数
B1:=測定目盛での第1回折時の部分ビーム束Bの回折次数
λ:=光の波長
d′MUe:=アウトオブプレーンモードのための測定目盛の目盛周期
β′:=アウトオブプレーンモードにおいて入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Aの偏光角度
β′:=アウトオブプレーンモードにおいて入射するビーム束の入射方向に対する部分ビーム束Bの偏光角度
のときに以下の偏光角度β′又はβ′:
Figure 2017223674
が、目盛周期d′MUeを有する測定目盛12において回折次数nA1又はnB1で回折させるために、傾斜角度αを考慮して発生する。
α:=傾斜角度
A1:=測定目盛での第1回折時の部分ビーム束Aの回折次数
B1:=測定目盛での第1回折時の部分ビーム束Bの回折次数
λ:=光の波長
d′MUe:=アウトオブプレーンモードのための測定目盛の目盛周期
MUe:=インプレーンモードのための測定目盛の目盛周期
のときに、最終的に、以下の本発明の光学式エンコーダのための条件4a、4b:
Figure 2017223674
が、方程式1、2、3a及び3bから発生する。
d′MUe:=アウトオブプレーンモードのための測定目盛の目盛周期
α:=傾斜角度
A1:=測定目盛での第1回折時の部分ビーム束Aの回折次数
B1:=測定目盛での第1回折時の部分ビーム束Bの回折次数
λ:=光の波長
MUe:=インプレーンモードのための測定目盛の目盛周期
のときに、方程式4a、4bが、当該測定目盛の傾斜角度α及び目盛周期d′MUe
Figure 2017223674
にしたがって解かれ得る。
方程式5a、5bは、複数の回折次数のうちの非対称なそれぞれの対nA1,nB1(n,≠n)ごとに、付随する1つの傾斜角度α≠0と1つの目盛周期d′MUe≠dMUeとを提供する。当該走査ビーム路が、対称面SEに対して対称に延在することが、当該傾斜角度α≠0と当該目盛周期d′MUe≠dMUeとによって保証されている。対称面SEが、操作装置20に対して相対的に変化しないままであり、本発明にしたがって、スケール本体10′に対して平行に且つ当該格子ベクトルの方向x又は目盛方向xに対して直角に、1つの回転軸を中心にして傾斜角度αだけ傾斜して配置されている。したがって、部分ビーム束Aの波長と部分ビーム束Bの波長との双方が、同じ長さであり、当該走査光学系は、傾斜された感度ベクトル
Figure 2017223674
を有するアウトオブプレーンモードでも−規定通りに−アクロマティックである。このことは、同じアクロマティック光学系又は走査装置20が、周知のインプレーンモードと、本発明のアウトオブプレーンモードとの双方で使用され得ることを意味する。したがって、対応する走査装置20の兼用が可能である。当該アウトオブプレーンモードのために最適化された固有の走査光学系の入念な開発は、もはや必要でない。このことは、例えば当該2つの動作モードを使用したい機械メーカーにとって、その製造計画を著しく簡単にする。
予測できるように、方程式5a、5bは、対称な回折次数n=−nに対して、図1a〜1cから周知の装置のインプレーンモードの自明解であるα=0及びd′MUe=dMUeを提供する。
感度ベクトル
Figure 2017223674
は、アウトオブプレーンモードにおいて、スケール本体の表面と、測定目盛12′のx方向に延在する格子ベクトルとに対して傾斜角度αだけ傾斜していて、インプレーンモードにおけるのと同じ長さを有する。このことは、
SP′:=x方向に沿ったスケール本体の移動に対して生成された走査信号の信号周期
SP′:=z方向に沿ったスケール本体の移動に対して生成された走査信号の信号周期
SP:=インプレーンモードにおける同じ走査光学系の信号周期
α:=傾斜角度
のときに、x方向に沿ったスケール本体の移動に対して生成された走査信号の信号周期SP′と、z方向に沿ったスケール本体の移動に対して生成された走査信号の信号周期SP′とが、以下の関係式:
Figure 2017223674
によって与えられていることを意味する。
複数の回折次数のいろいろな複数の組み合わせが、条件nA1=nA2≠−nB1=−nB2にしたがって非対称である限り、当該回折が、測定目盛12′で発生するときに、当然に、これらの組み合わせは、アウトオブプレーンモードのために使用されてもよい。上記のnA1=nA2=+3とnB1=nB2=−1との組み合わせのほかに、nA1=nA2=+1とnB1=nB2=0との非対称な回折次数の組み合わせも非常に有益である。しかし、基本的には、複数の回折次数のその他の非対称な組み合わせも使用可能である。例えば、nA1=nA2=−3とnB1=nB2=+1との組み合わせ、又はnA1=nA2=+1とnB1=nB2=0との組み合わせ等が使用可能である。
測定目盛12′は、本発明のエンコーダのアウトオブプレーンモードのために、信号を生成するために使用される当該複数の回折次数の高い回折効率を目指して最適化されている。このため、既に上述したように、測定目盛12が、重畳回折格子として形成されていることが提唱されている。それ故に、測定目盛12′は、重畳構造を成し、1つの目盛周期d′MUe内に、通常の場合は2つよりも多い偶数個の格子オフセット点を有する。具体的な実施の形態では、測定目盛12′は、λ/4の移相又は反射ごとにλ/2の移相を呈する二元式の反射型位相格子として形成されていて、図3には、当該反射型位相格子のうちの、2つの目盛周期d′MUeにわたって延在する部分断面が示されている。この場合、入射するビーム束に異なる位相シフト作用を及ぼす目盛領域12.1′,12.2′が、測定方向xに沿って交互に現れている。図3には、上昇した目盛領域が、符号12.1′で示され、より低い目盛領域が、符号12.2′で示される。当該図示された測定目盛12′の形態は、目盛周期d′MUeごとに明らかなように4つの格子オフセット点G1〜G4を有する。これらの格子オフセット点では、それぞれ1つのオフセットが、低から高へ又は高から低へ推移する格子高さで存在する。
当該図示された実施の形態では、測定目盛12′の重畳構造が、この測定目盛12′の1つの目盛周期d′MUe内の幾何学条件を示す重畳構造パラメータa,b,cによって特徴付けられ得る。この場合、図3に示されているように、重畳構造パラメータaは、第1格子オフセット点G1と第2格子オフセット点G2との間の間隔を示し、重畳構造パラメータbは、第2格子オフセット点G2と第3格子オフセット点G3との間の間隔を示し、重畳構造パラメータcは、第3格子オフセット点G3と第4格子オフセット点G4との間の間隔を示す。以下に、具体的な1つの実施の形態の好適なパラメータをさらに説明する。この場合、図3に具体的に示された複数の間隔又は複数の重畳構造パラメータa,b,cは、実際の測定目盛の実施の形態に一致するのではなくて、これらの寸法の幾何学的意味を視覚化するためだけに使用される。
反射から発生する非対称な複数の回折次数から成る対が、重畳回折格子として形成された測定目盛12′によって生成され得る。特に当該対は、本発明のエンコーダのアウトオブプレーンモードで信号を生成するために必要になる。したがって、この場合、当該対は、例えば、既に上述した+1次/−2次の回折次数から成る組み合わせ、+2次/−3次の回折次数から成る組み合わせ、+1次/−3次の回折次数から成る組み合わせ、+3次/−1次の回折次数から成る組み合わせ、+1次/0次の回折次数から成る組み合わせ、−1次/0次の回折次数から成る組み合わせ等でもよい。
生成すべき非対称な回折次数n、mに応じて、この場合、
MUe:=インプレーンモード用の重畳構造を成す測定目盛の目盛周期
d′MUe:=アウトオブプレーンモード用の重畳構造を成す測定目盛の目盛周期
α:=傾斜角度
n、m:=...−2、−1、0、+1、+2、...
のときに、重畳回折格子として形成されたアウトオブプレーンモード用の測定目盛12′に必要な目盛周期d′MUeが、特に、上記の変数d′MUeに対する方程式5とは違う算定可能性を示す以下の関係式7:
d′MUe=dMUe・(n−m)/(2cosα) (7)
にしたがって選択される。
以下に、重畳構造を成す適切な測定目盛12′の具体的な実施の形態を示す。当該測定目盛12′は、図3にしたがって目盛周期d′MUe当たり4つの格子オフセット点G1〜G4有し、本発明のエンコーダにおいて使用可能である。
実施の形態1
使用される回折次数:+1/−2
光の波長:850nm
d′MUe=3.080μm
α=4.143°
a=0.06・d′MUe
b=0.31・d′MUe
c=0.39・d′MUe
実施の形態2
使用される回折次数:+2/−3
光の波長:850nm
d′MUe=5.124μm
α=2.488°
a=0.19・d′MUe
b=0.20・d′MUe
c=0.19・d′MUe
実施の形態3
使用される回折次数:+1/−3
光の波長:850nm
d′MUe=4.120μm
α=6.201°
a=0.08・d′MUe
b=0.21・d′MUe
c=0.5・d′MUe
説明した実施の形態のほかに、当然に、本発明のエンコーダを構成するためのさらに別の可能性も存在する。
したがって、例えば、上記の走査光学系の代わりに、冒頭で述べた本出願人の独国特許出願第102015203188.8号明細書に記載のこの明細書において第2の実施の形態及び第3の実施の形態として開示されている走査光学系のうちの1つの走査光学系を使用すること、及び測定目盛を重畳構造の測定目盛として形成すること等も可能である。
10 スケール本体
11 目盛キャリア
12 測定目盛
20 走査装置
21 走査板
22A1 第1走査格子
22A2 第2走査格子
22B1 第1走査格子
22B2 第2走査格子
23 反射器
23 反射器
12.1′ 目盛領域
12.2′ 目盛領域

Claims (9)

  1. 互いに相対移動する2つの物体の位置を取得するための光学式エンコーダであって、当該光学式エンコーダは、前記2つの物体のうちの一方の物体に接合されていて、少なくとも1つの目盛方向に沿った複数の目盛領域の周期的な配列を成す1つの測定目盛を有する1つのスケール本体を備え、且つ複数の光学要素を有し、他方の物体に接合されていて、前記スケール本体に対して相対移動可能に配置されている1つの走査装置を備え、
    1つの走査ビーム路が、この走査装置の前記複数の光学要素の配置と構成とによって発生し、この走査ビーム路では、干渉する複数の部分ビーム束が、1つの対称面に対してミラー対称に伝播し、V字形に前記スケール本体に入射し、及び/又は前記スケール本体からV字形に戻り反射し、
    この対称面は、1つの回転軸を中心にして所定の傾斜角度だけ傾斜していて、この回転軸は、このスケール本体の表面に対して平行に配向されていて、前記目盛方向に対して直角に延在する当該光学式エンコーダにおいて、
    前記測定目盛(12′)は、重畳構造を成し、1つの目盛周期(d′MUe)内に2つよりも多い格子オフセット点(G1〜G4)を有し、これらの格子オフセット点(G1〜G4)は、1つの目盛周期内に非対称に配置されていることを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記測定目盛(12′)は、1つの目盛周期(d′MUe)内に偶数個の格子オフセット点(G1〜G4)を有する請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記測定目盛(12′)の非対称な複数の回折次数(n,m)から発生する複数の部分ビーム束が干渉し、
    MUe:=インプレーンモード用の重畳構造を成す測定目盛の目盛周期
    d′MUe:=アウトオブプレーンモード用の重畳構造を成す測定目盛の目盛周期
    α:=傾斜角度
    n、m:=...−2、−1、0、+1、+2、...
    のときに、前記測定目盛(12′)の目盛周期(d′MUe)が、
    d′MUe=dMUe・(n−m)/(2cosα)
    にしたがって選択されるように、前記測定目盛(12′)は形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記測定目盛(12′)の複数の回折次数のうちの以下の複数の組み合わせである、
    +1次/−2次の回折次数、
    +2次/−3次の回折次数、
    +1次/−3次の回折次数、
    +3次/−1次の回折次数、
    +1次/0次の回折次数、
    −1次/0次の回折次数、
    のうちの1つの組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉することを特徴とする請求項3に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記測定目盛(12′)は、二元式の反射型位相格子として形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記二元式の反射型位相格子は、λ/4の移相を呈する請求項5に記載の光学式エンコーダ。
  7. 前記測定目盛の+1次の回折次数と−2次の回折次数との組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉し、使用される光の波長が、λ=850nmであるときに、前記測定目盛(12′)の目盛周期(d′MUe)と、前記対称面の傾斜角度(α)と、目盛周期(d′MUe)ごとに4つの格子オフセット点(G1〜G4)を有する前記測定目盛(12′)の重畳構造パラメータ(a,b,c)とが、以下の、
    d′MUe=3.080μm
    α=4.143°
    a=0.06・d′MUe(第1格子オフセット点G1と第2格子オフセット点G2との間の間隔)
    b=0.31・d′MUe(第2格子オフセット点G2と第3格子オフセット点G3との間の間隔)
    c=0.39・d′MUe(第3格子オフセット点G3と第4格子オフセット点G4との間の間隔)
    のように選択されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  8. 前記測定目盛の+2次の回折次数と−3次の回折次数との組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉し、使用される光の波長が、λ=850nmであるときに、前記測定目盛(12′)の目盛周期(d′MUe)と、前記対称面の傾斜角度(α)と、目盛周期(d′MUe)ごとに4つの格子オフセット点(G1〜G4)を有する前記測定目盛(12′)の重畳構造パラメータ(a,b,c)とが、以下の、
    d′MUe=5.124μm
    α=2.488°
    a=0.19・dMUe(第1格子オフセット点G1と第2格子オフセット点G2との間の間隔)
    b=0.20・dMUe(第2格子オフセット点と第3格子オフセット点との間の間隔)
    c=0.19・dMUe(第3格子オフセット点と第4格子オフセット点との間の間隔)
    のように選択されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  9. 前記測定目盛の+1次の回折次数と−3次の回折次数との組み合わせから発生する複数の部分ビーム束が干渉し、使用される光の波長が、λ=850nmであるときに、前記測定目盛(12′)の目盛周期(d′MUe)と、前記対称面の傾斜角度(α)と、目盛周期(d′MUe)ごとに4つの格子オフセット点(G1〜G4)を有する前記測定目盛(12′)の重畳構造パラメータ(a,b,c)とが、以下の、
    d′MUe=4.120μm
    α=6.201°
    a=0.08・dMUe(第1格子オフセット点G1と第2格子オフセット点G2との間の間隔)
    b=0.21・dMUe(第2格子オフセット点G2と第3格子オフセット点G3との間の間隔)
    c=0.5・dMUe(第3格子オフセット点G3と第4格子オフセット点G4との間の間隔)
    のように選択されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
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