JP2017222987A - 小便器装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、排尿開始と洗浄水の吐水開始タイミングとにズレが生じ、排尿時から洗浄水が吐水されるまでに尿流が希釈されず、尿が高濃度の状態でトラップへ流れ込むため、トラップ内の尿濃度が局所的に高くなる。また、同様の理由で排尿後から洗浄水が止水されるまでに、尿流の希釈には関係のない無駄な洗浄水の吐水が行われてしまう課題がある。
そのため、ボウル面に向かう尿流を直接検知し、排尿のタイミングにあわせ吐水を開閉制御でき、排尿開始時から希釈洗浄のための洗浄水吐水開始までのタイムラグをなくすことができる。
従って、尿は排尿開始時から希釈された状態でトラップ内へ流入する。すなわち、トラップ内において尿は局所的に尿濃度が高い状態で残存することがなくなり、ボウル洗浄によりトラップ内の封水を排水管に流すことで、トラップ内からの臭気を抑制することができる。
さらに、排尿終了後すぐに希釈洗浄のための洗浄水を止水可能となるため、尿流の希釈への寄与が低い洗浄水の吐水をなくし、節水化を図ることができる。
そのため、ドップラーセンサの前方には、洗浄水がかからないため、洗浄水膜が形成されておらず、ドップラー信号から尿流を抽出する際に洗浄水の影響が抑制される。
従って、洗浄中であっても、尿流の検知がより正確に行えるため、排尿終了に合わせすぐに洗浄水を止水することができ、節水に繋がる。
そのため、ドップラーセンサの設置位置が検知対象である尿流までより近くなるため、ドップラー信号の強度が強くなり、より正確な検知が行える。
従って、洗浄中であっても、排尿終了に合わせすぐに洗浄水を止水することができるため、節水に繋がる。
従って、尿は排尿開始時から希釈された状態でトラップ内へ流入する。すなわち、トラップ内において尿は局所的に尿濃度が高い状態で残存することがなくなり、ボウル洗浄によりトラップ内の封水を排水管に流すことで、トラップ内からの臭気を抑制することができる。
さらに、排尿終了後すぐに希釈洗浄のための洗浄水を止水可能となるため、尿流の希釈への寄与が低い洗浄水の吐水をなくし、節水化を図ることができる。
の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態にかかる小便器を表す正面図である。
図2は、図1に示した切断面A1−A1における断面図である。
図3は、図1に示すスプレッダの側面図である。
ボウル部210は、ボウル面210aと、立位面210bと、側面210cと、から構成されている。ボウル面210aは、使用者の排尿を受けるため前方に向かって突出しているボウル部210の前端と水平面上同一の高さより下方の面である。立位面210bは、ボウル面210aの後方から連続して上方に延びている、使用者と対向する面である。
側面210cは、立位面210bの左右端からボウル部210の前端に延びる面である。
トラップ部211は、自身の内部において封水を形成している。これにより、トラップ部211は、トラップ部211の後方に設けられた図示しない横引排水配管などから悪臭や害虫類などがトイレ室などに侵入することを防止することができる。
第一吐水口221はスプレッダ220の下側に1箇所、第二吐水口222はスプレッダ220の左右側にそれぞれ1箇所設けられている。
図示しない給水源(例えば水道あるいはタンクなど)から第一流路140及び第二流路150に供給された水は、それぞれ第一吐水口221からボウル部210の下方向へ、第二吐水口222からボウル部210の左右方向の両側へ洗浄水を吐水される。
なお、第二吐水口222の数は2つに限定されず、第二吐水口222の数を1つとし、左右方向の片側だけに吐水しても良いし、3つ以上設けても良い。
立位面210bにおいて、第二吐水口222よりも上側の部分では、吐水された洗浄水のかからない領域が生じる。さらに、洗浄水は第二吐水口222から左右方向に吐水され、下方に位置するトラップ部211へ向かうために、スプレッダ220の下側の一部領域にも洗浄水のかからない領域が生じる。
すなわち、立位面210bは、第二吐水口222から吐水された洗浄水がかかる吐水領域WA、およびスプレッダ220上側領域とスプレッダ220下側の一部領域のそれぞれに吐水された洗浄水がかからない非吐水領域NA1、NA2を有する。
なお、ドップラーセンサ120はスプレッダ220より上方の非吐水領域NA1に設けてもよいし、非吐水領域NA1、NA2と前後方向で重なる位置に配置しても良い。
なお、図4は、小便器装置10の水路系と電気系との要部構成を併せて表している。
尿流帯域フィルタ110aと人体帯域フィルタ110bの周波数帯域はドップラーセンサ120から送受信される周波数に応じて各々設定される。本実施例ではドップラーセンサ120から送受信される周波数を24GHzとし、以下説明する。
尿流帯域フィルタ110aは、尿流検出に不要な周波数帯域(200Hz〜500Hz以外の周波数帯域)を除去するバンドパスフィルタであり、この尿流帯域フィルタ110aにより尿流検出用ドップラー信号を抽出する。
人体帯域フィルタ110bは、人体検出に不要な周波数帯域(200Hz以上の周波数帯域)を除去するバンドパスフィルタであり、この人体帯域フィルタ110bにより人体検出用ドップラー信号を抽出する。
小便器200に排尿がなされると、尿は、小便器200の表面に付着したり、トラップ部211の封水(滞留水)に滞留する。滞留した尿に、空気中や便器表面等に存在する一般細菌が付着する。一般細菌は尿から栄養を吸収し、ウレアーゼ酵素を出す活動が活性化され、ウレアーゼ酵素より尿素の分解が促進される。尿素はアンモニアと二酸化炭素に分解され、そのアンモニアが悪臭の一因となる。また、発生したアンモニアにより、pHが8.0から8.5を超えてアルカリ性に偏ると、尿中に溶解していたカルシウムイオンが、難溶性のカルシウム化合物(リン酸カルシウム等、また一般的に尿石と呼ばれる)になる。この尿石が菌の温床となり、加速度的にこれまでの過程を繰り返し、一層のアンモニアを発生させることとなる。
人体検知有りだと判定された場合(S01:Yes)は、ステップS02に進み、無しだと判定された場合(S01:No)は、ステップS01を繰り返す。
なお、人体検知を行う場合のセンサはドップラーセンサ120に限らず、赤外線信号を利用した焦電センサであっても良い。また、ドップラーセンサは1つに限らず、2つ設け、正面に向けて電波を送受信しても良い。
尿流検知有りだと判定された場合(S02:Yes)は、ステップS03に進み、無しだと判定された場合(S02:No)は、ステップS01へ戻る。
従って、尿は排尿開始時から希釈された状態でトラップ部211内へ流入する。すなわち、トラップ部211内において尿は局所的に尿濃度が高い状態で残存することがなくなり、ボウル洗浄によりトラップ部211内の封水を排水管に流すことで、トラップ部211内からの臭気を抑制することができる。
尿流検知有りだと判定された場合(S04:Yes)は、ステップS05に進み、無しだと判定された場合(S04:No)は、ステップS04を繰り返す。
従って、洗浄中であっても、尿流の検知がより正確に行えるため、排尿終了に合わせすぐに洗浄水を止水することができ、節水に繋がる。
本実施例では、ドップラーセンサ120を非吐水領域NA1、NA2の後方に設置しているが、第二吐水口222よりも上方側に位置するスプレッダ220の内部に設置することもできる。
そのため、ドップラー信号の強度が強くなる。加えて、第二吐水口222より左右方向へ広がるように吐水し、下方へ落下する(第二吐水口222付近の比較的速度の速い洗浄水を除く)洗浄水の速度V1とボウル部210の内部空間を通過する尿流の速度V2をドップラー信号の検知周波数で識別(V1<V2)し易くなり、より正確な検知が行える。 ドップラー信号の検知周波数範囲を比較した時、洗浄水の速度V1は速度の変動が少なく、安定しており、洗浄水の検知周波数範囲(0Hz〜200Hz)が尿流の検知周波数範囲(200Hz〜500Hz)よりも狭い、即ち洗浄水の検知周波数がボウル部210の内部空間を通過する尿流の検知周波数と重複する部分が少ないため、子供の排尿時等にドップラー信号の信号強度が小さくても正確な検知が行える。
従って、洗浄中であっても、排尿終了に合わせすぐに洗浄水を止水することができるため、節水に繋がる。
人体検知有りだと判定された場合(S06:Yes)は、ステップS07に進み、無しだと判定された場合(S06:No)は、ステップS06を繰り返す。
なお、ボウル洗浄は人体検知によらず、希釈洗浄終了後から一定時間経過したときに開始しても良い。
所定時間を越えたと判定された場合(S08:Yes)は、ステップS09に進み、超えていないと判定された場合(S08:No)は、ステップS08を繰り返す。
れるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、
本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、小便器装置10な
どが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや小便器装置10の設置形態などは、例
示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
Claims (3)
- 使用者と対向する立位面と、前記立位面の下方に設けられ使用者の尿を受けるボウル面と、前記ボウル面と排水管との間に設けられ洗浄水を停留させるトラップと、を有する小便器と、
前記立位面の上部に設けられ前記ボウル面に洗浄水を吐水する吐水部を有し、この吐水部へ供給する洗浄水の流量を調整する洗浄水機能部と、
前記洗浄水機能部による前記吐水部への供給流量を、使用者の排尿を希釈する第一流量と、前記トラップに停留した洗浄水を前記排水管へ押し流す前記第一流量よりも多い第二流量とに切り替える制御部と、
使用者が前記小便器へ排尿した尿流を検知する検知部と、
を備えた小便器装置において、
前記検知部は、前記ボウル面に向けて電波を送受信し尿流を検知するドップラーセンサであり、
前記制御部は、前記ドップラーセンサにより尿流が検知された際に、前記洗浄水機能部による供給流量を前記第一流量とする希釈洗浄を開始させ、前記ドップラーセンサにより尿流が検知されなくなった際に、前記希釈洗浄を停止させることを特徴とする小便器装置。 - 前記ドップラーセンサは、
前記希釈洗浄において、前記立位面のうちの前記吐水部から吐水された前記第一流量の洗浄水がかからない非吐水領域と前後方向において重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の小便器装置。 - 前記吐水部は、少なくとも左右方向の何れか一方に向けて前記第一流量で吐水を行うものであり、
前記ドップラーセンサは、
前記吐水部の下方に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の小便器装置。
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