JP2017222725A - アクチビン−ActRIIa拮抗薬およびFSH分泌を低減または阻害するための使用 - Google Patents

アクチビン−ActRIIa拮抗薬およびFSH分泌を低減または阻害するための使用 Download PDF

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Abstract

【課題】アクチビン−ActRIIa拮抗薬およびFSH分泌を低減または阻害するための使用の提供。
【解決手段】ある態様において、本発明は、患者におけるFSHレベルを低下させるための組成物および方法を提供する。患者は、例えば、FSH関連障害と診断され得る、または生殖細胞の成熟の遅延または阻害を所望し得る。ある態様において、本開示は、アクチビンに結合する溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドを含むポリペプチドを使用してFSH分泌を低減または阻害する方法を提供する。別の態様において、本開示は、FSH関連障害を有するヒト対象でのFSHレベルを低下させる方法を提供する。
【選択図】図31

Description

(関連出願への相互参照)
本願は、2007年9月18日に出願された米国仮特許出願第60/994,399号の利益を主張し、この米国仮特許出願のすべての教示は、本明細書中に参考として援用される。
卵胞刺激ホルモン(FSH)は、下垂体によって放出され、生殖腺の機能ならびに配偶子の産生および成熟を調節する。FSHは、性腺刺激ホルモン放出ホルモンなどの誘発ホルモンの事前放出時に、下垂体によって一般に放出される。
FSH放出は、女性の排卵および男性の精子成熟に必要である。女性において、FSHは、卵巣での卵胞顆粒膜細胞の増殖を刺激して、卵胞の成熟および排卵に不可欠なホルモンであるエストロゲンの合成に影響を及ぼす。男性においては、FSHは精子細胞の成熟に関与する。さらに詳細には、男性におけるFSH作用は、ホルモンの認識された標的であり、精子の成熟プロセス(精子形成)を補助するセルトリ細胞に向けられている。FSHは前立腺においても産生され、前立腺ではFSHが細胞増殖の重要な介在物質である。
したがって、FSH放出の阻害薬は男性および女性の両方で避妊薬として有用である。
受胎機能に加えて、FSHは複数の疾患状態でも役割を果たす。FSH受容体のレベルの上昇は前立腺癌と関連しており、最高レベルはホルモン抵抗性前立腺癌と関連している。前立腺癌は米国の男性で最も一般的な癌であり、230,000名を超える新患が毎年診断される。2004年には、約30,000件の死亡が前立腺癌に起因するであろう(非特許文献1)。手術または放射線で治療された個人の約40%が、再発性前立腺癌を発症するであろう(非特許文献2)。再発性前立腺癌の最も一般的な処置は、睾丸摘出術による睾丸テストステロン産生の抑制、エストロゲン治療、抗アンドロゲン投与、および/またはGnRH作用薬/拮抗薬処置である。このことは通常、2〜3年間の寛解を生じるが、その期間の後、前立腺癌は、血中アンドロゲン濃度の去勢レベルまでの低下にもかかわらず前立腺癌が増殖する能力を生じることを意味する、「ホルモン抵抗性」となる。したがって、前立腺癌、特にホルモン抵抗性前立腺癌を治療するための改良された組成物および方法が必要である。
下垂体腫瘍(腺腫)は、腫瘍の詳細な位置に応じて各種のホルモン産生領域に通例影響を及ぼす、非癌性増殖である。下垂体腫瘍は、頭蓋内腫瘍の約15%を占め、局所圧迫効果、ホルモン過分泌、または処置関連内分泌欠陥による著しい罹患率と関連している(非特許文献3)。下垂体腺腫の大部分は良性であり、比較的進行が遅い。しかし、下垂体腫瘍は、1つ以上の下垂体ホルモンの過剰産生を引き起こすことがある。FSH分泌下垂体腫瘍は、多嚢胞性卵巣の発症およびエストラジオールレベルの上昇を引き起こすことが多い。結果として、エストラジオールレベルの上昇は、子宮内膜癌および前立腺癌を含む健康上のリスクの一因となる。したがって、FSH分泌下垂体腫瘍に関連する症状を治療するための改良された組成物および方法が必要である。
したがって、FSH分泌を阻害する化合物は多様な処置において有用である。
本開示の目的は、FSHレベルを低下させるために使用され得る組成物および方法を提供することであり、このような組成物および方法は、例えば、避妊において、および多様なFSH関連障害の処置に使用され得る。
Jemal A、Tiwari R C、Murray T.Ghafoor A、Samuels A、Ward E、Feuer E J、Thun M J.、Cancer statistics 2004。CA Cancer J.Clin.54:8−29、2004 Walsh P C、Retik A B、Vaughan E D、編。Campbell’s Urology、第7版、Philadelphia,Pa.:WB Saunders Company;1998 Heaney A.P.ら:Molecular Pathogenesis of Pituitary Tumors.In:Oxford Textbook of Endocrinology、編者:Wass J.A.H.およびShalet S.M.、Oxford University Press、Oxford、2002(近刊)
本開示は、一部は、FSH分泌を低減または阻害するための、アクチビン拮抗薬はもちろんのこと、ActRIIa拮抗薬の使用に関する。特に、本開示は、アクチビンの阻害薬として作用するActRIIaの溶解形を使用してFSH分泌を低減または阻害する方法を提供する。溶解性ActRIIaは、アクチビン拮抗作用以外の機序によってFSH分泌に影響を及ぼし得るが、所望の治療剤はそれにもかかわらず、アクチビン拮抗作用もしくはActRIIa拮抗作用または両方に基づいて選択され得る。このような薬剤は集合的に、アクチビン−ActRIIa拮抗薬と呼ばれる。したがって、ある実施形態において、本開示は、たとえばアクチビン結合ActRIIaポリペプチド、抗アクチビン抗体、抗ActRIIa抗体、アクチビン−またはActRIIa−標的小型細胞およびアパタマー、ならびにアクチビンおよびActRIIaの発現を低下させる核酸を含むアクチビン−ActRIIa拮抗薬を使用して、その必要がある患者におけるFSH分泌を低減または阻害する方法を提供する。参照により本明細書に組み込まれている米国特許公報番号:2007/0249022に記載されているように、アクチビン−ActRIIa拮抗薬を使用して骨増殖を促進し、骨密度を上昇させることができる。本明細書に記載するように、このような拮抗薬を使用してFSH分泌を低減または阻害することもできる。
ある態様において、本開示は、アクチビンに結合する溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドを含むポリペプチドを使用してFSH分泌を低減または阻害する方法を提供する。ActRIIaポリペプチドは、アクチビン結合ActRIIaポリペプチドおよび製薬的に許容される担体を含む製薬調製物として製剤され得る。アクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、アクチビンに1マイクロモル未満または100、10または1ナノモル未満のKで結合し得る。場合により、アクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、GDF11および/またはGDF8に対してアクチビンを、場合によりGDF11および/またはGDF8に対してよりもアクチビンに対して少なくとも10倍、20倍、または50倍低いKで選択的に結合する。特定の作用機序に縛られたくはないが、GDF11/GDF8阻害を超えるアクチビン阻害に対するこの程度の選択性は、筋肉に対する一貫して測定可能な効果を伴わないFSH分泌に対する効果の原因であることが予想される。多くの実施形態において、ActRIIaポリペプチドは、FSH分泌に対する所望の効果を達成する用量にて、15%未満の、10%未満の、または5%未満の筋肉の増加を引き起こすために選択されるであろう。組成物は、サイズ排除クロマトグラフィーによって評価されるように、他のポリペプチド成分に関して、少なくとも95%純粋であり得、場合により、組成物は少なくとも98%純粋である。このような調製で使用するためのアクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、配列番号2、3、7もしくは12から選択されるアミノ酸配列を有する、または配列番号2、3、7、12または13から選択されるアミノ酸配列に少なくとも80%、85%、90%、95%、97%または99%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドなどの、本明細書で開示されるポリペプチドのいずれであってもよい。アクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、配列番号1〜3から選択される配列またはC末端10〜15アミノ酸(「尾部」)が欠失した配列番号2の配列の少なくとも10、20または30アミノ酸を含む断片などの、天然ActRIIaポリペプチドの機能性断片を含み得る。
ある態様において、本開示は、FSH関連障害を有するヒト対象でのFSHレベルを低下させる方法を提供する。このような方法は、対象におけるFSH活性を低下させるのに有効な量のActRIIa−Fc融合タンパク質を対象に投与するステップを含み得る。ある態様において、本開示は、その生殖細胞の成熟を遅延または阻害したい患者でのFSHレベルを低下させる方法を提供する。このような方法は、対象におけるFSH活性を低下させるのに有効な量のActRIIa−Fc融合タンパク質を投与するステップを含み得る。ActRIIa−Fc融合タンパク質は、配列番号3または配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも90%、95%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列を含み得る。ActRIIa−Fc融合タンパク質は、配列番号3または配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも90%、95%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列をそれぞれ含む2個のポリペプチドで形成されたダイマーであり得る。ActRIIa−Fc融合タンパク質は、3個以上のシアル酸部分、特に3個、4個または5個のシアル酸部分を含み得る。ActRIIa−Fc融合タンパク質はCHO細胞中で産生され得る。ActRIIa−Fc融合タンパク質は、配列番号7のアミノ酸配列を有し得る。ActRIIa−Fc融合タンパク質は、少なくとも0.3mg/kgの患者における血清濃度に達するように、好ましくは0.3〜3mg/kgの範囲に及ぶ血清濃度に達するように投与され得る。ActRIIa−Fc融合タンパク質は、15〜30日の血清半減期を有することがあり、例えば、週1回、月1回、または年1回を超えない頻度で対象に投与され得る。ある実施形態において、ActRIIa−Fc融合タンパク質は、静脈内または皮下投与したときに、正常で健常なヒトで平均25〜32日の血清半減期と、同等の生物学的利用能を有する。ActRIIa−Fc融合タンパク質は、静脈内または皮下投与され得る。
溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、天然型ActRIIaポリペプチドと比較してアミノ酸配列に(例えば、リガンド結合ドメインに)1つ以上の改変を含み得る。改変ActRIIaポリペプチドの例は、本明細書に組み込まれているWO 2006/012627、pp.59−60に記載されている。アミノ酸配列の改変は例えば、哺乳動物、昆虫もしくは他の真核細胞で産生されたときにポリペプチドのグリコシル化を変化させ、または天然型ActRIIaポリペプチドと比較してポリペプチドのタンパク質分解的切断を変化させ得る。
アクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、1つのドメインとしてのActRIIaポリペプチド(例えば、ActRIIaのリガンド結合部分)と、改良された薬物動態、より容易な精製、特定の組織への標的化などの所望の特性を与える1つ以上のさらなるドメインとを有する、融合タンパク質であり得る。例えば、融合タンパク質のドメインは、インビボ安定性、インビボ半減期、摂取/投与、組織局在化または分布、タンパク質複合体の形成、融合タンパク質のマルチマー化、および/または精製の1つ以上を向上させ得る。アクチビン結合ActRIIa融合タンパク質は、免疫グロブリンFcドメイン(野生型またはミュータント)または血清アルブミンまたは改良された薬物動態、改良された溶解性もしくは改良された安定性などの所望の特性を与える他のポリペプチド部分を含み得る。好ましい実施形態において、ActRIIa−Fc融合は、Fcドメインと細胞外ActRIIaドメインとの間に位置する比較的構造化されていないリンカーを含む。この非構造化リンカーは、ActRIIaの細胞外ドメインのC末端(「尾部」)におけるおおよそ15アミノ酸の非構造化領域に対応し得るか、または1、2、3、4、または5アミノ酸の人工配列もしくは2次構造を比較的含まない5〜15、20、30、50またはそれ以上のアミノ酸長、もしくはその両方の混合物であり得る。リンカーはグリシンおよびプロリン残基が豊富な場合があり、ならびに、例えば、トレオニン/セリンおよびグリシンの単一配列またはトレオニン/セリンおよびグリシンの反復配列(例えば、TG(配列番号15)またはSG(配列番号16)単一または反復)を含有し得る。融合タンパク質は、エピトープタグ、FLAGタグ、ポリヒスチジン配列、およびGST融合などの精製サブ配列を含み得る。場合により、溶解性ActRIIaポリペプチドは:グリコシル化アミノ酸、PEG化アミノ酸、ファルネシル化アミノ酸、アセチル化アミノ酸、ビオチン化アミノ酸、脂質部分に結合したアミノ酸、および有機誘導体化剤に結合したアミノ酸から選択される1つ以上の修飾アミノ酸残基を含む。好ましくは、製薬調製物は発熱物質を実質的に含まない。一般に、患者における好ましくない免疫応答の可能性を低減するためにActRIIaタンパク質の好適な天然グリコシル化を仲介する哺乳動物細胞株にて、ActRIIaタンパク質が発現されることが好ましい。ヒトおよびCHO細胞株は良好に使用されており、他の一般的な哺乳動物発現系も有用であろうことが予想される。
本明細書に記載するように、ActRIIa−Fcと呼ばれるActRIIaタンパク質(ActRIIa部分とFc部分との間に最小リンカーを持つ形)は、GDF8および/またはGDF11と比較したアクチビンに対する選択的結合、高親和性リガンド結合ならびに動物モデルにおける2週間を超える血清半減期を含む、所望の特性を有する。ある実施形態において、本発明は、ActRIIa−Fcポリペプチドを使用してFSH分泌を低減または阻害する方法ならびにかかるポリペプチドおよび製薬的に許容される賦形剤を含む製薬調製物を提供する。
ある態様において、本開示は、溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドをコードする核酸を使用してFSH分泌を低減または阻害する方法を提供する。単離ポリヌクレオチドは、上述のような、溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドのコード配列を含み得る。例えば、単離核酸は、ActRIIaの細胞外ドメイン(例えば、リガンド結合ドメイン)をコードする配列と、ActRIIaの膜貫通ドメインおよび/または細胞質ドメインの一部または全部をコードするが、膜貫通ドメインもしくは細胞質ドメイン内に位置する、または細胞外ドメインと膜貫通ドメインもしくは細胞質ドメインとの間に位置する停止コドンはコードしない配列とを含み得る。例えば、単離ポリヌクレオチドは、配列番号4もしくは5などの全長ActRIIaポリヌクレオチド配列、または部分切断形を含むことがあり、前記単離ポリヌクレオチドは、3’末端の少なくとも600ヌクレオチド前に、またはそうでなければポリヌクレオチドの翻訳によって全長ActRIIaの切断部分に場合により融合した細胞外ドメインが生じるように位置した、転写終止コドンをさらに含む。好ましい核酸配列は、配列番号14である。本明細書に記載する方法に従って有用な核酸は、発現のためにプロモーターに操作可能に連結されることがあり、本開示はこのような組換えポリヌクレオチドによって形質転換された細胞を提供する。好ましくは、細胞はCHO細胞などの哺乳動物細胞である。
本開示は、FSH分泌を低減または阻害するために使用できる溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドを作製する方法も提供する。このような方法は、本明細書で開示する核酸(例えば、配列番号4、5または14)のいずれかを、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの好適な細胞で発現させることを含み得る。このような方法は:a)溶解性ActRIIaポリペプチドの発現に好適な条件下で細胞を培養するステップであって、前記細胞は溶解性ActRIIa発現構築物によって形質転換される、ステップ;およびb)このように発現された溶解性ActRIIaポリペプチドを回収するステップ;を含み得る。溶解性ActRIIaポリペプチドは、粗、部分精製または高度精製画分として回収され得る。精製は、例えば、以下:タンパク質Aクロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、Qセファロース)、疎水性相互作用クロマトグラフィー(例えば、フェニルセファロース)、サイズ排除クロマトグラフィー、およびカチオン交換クロマトグラフィーの1個、2個もしくは3個またはそれ以上を任意の順序で含む、一連の精製ステップによって達成され得る。
ある態様において、溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドなどの、本明細書で開示するアクチビン−ActRIIa拮抗薬は、例えば、前立腺癌の発症を遅延させる方法、前立腺の進行を阻害する方法、腫瘍サイズを縮小する方法、腫瘍増殖を予防する方法、転移の発症を遅延させる方法または転移を予防する方法を含む、対象におけるFSH分泌を低減または阻害する方法で使用され得る。ある実施形態において、開示は、その必要がある患者における前立腺癌細胞の増殖または生存を低減または阻害する方法を提供する。方法は、有効量のアクチビン−ActRIIa拮抗薬をその必要がある対象に投与するステップを含み得る。ある態様において、本開示は、本明細書で開示するような前立腺癌の処置または予防用の薬剤を作製するための、アクチビン−ActRIIa拮抗薬の使用を提供する。本開示は、アクチビン−ActRIIa拮抗薬ならびに放射線療法、化学療法(例えば、細胞毒性剤)、および/または内分泌療法を含む併用療法にも関する。拮抗薬はActRIIa−Fc融合タンパク質であってもよく、ActRIIa−Fc融合タンパク質は、配列番号3、6、7、または13のアミノ酸配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。
さらなる実施形態において、本発明は、1つ以上の前立腺癌リスク因子を持つ患者において前立腺癌の発症を予防または遅延する方法に関する。いくつかの実施形態において、本発明は、原発性前立腺腫瘍または前立腺の増殖性病変とすでに診断された患者において、転移性疾患の発症を予防または遅延する方法に関する。ヒト患者において前立腺癌の発症を予防または遅延する方法は、その必要があるヒト患者に:a)配列番号2に少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチド;b)配列番号3に少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチド;およびc)配列番号2から選択される少なくとも50の連続アミノ酸を含むポリペプチド;から成る群より選択されるポリペプチドの有効量を投与するステップを含み得る。
本発明の他の実施形態は、ヒト前立腺癌患者において、アクチビン仲介シグナル伝達を阻害する方法に関する。ある実施形態において、該方法は、ヒト患者に有効量のアクチビン−ActRIIa拮抗薬を投与するステップを含む。さらなる実施形態において、拮抗薬は:a)配列番号2に少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチド;b)配列番号3に少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むポリペプチド;およびc)配列番号2から選択される少なくとも50の連続アミノ酸を含むポリペプチド;から成る群より選択されるポリペプチドである。
ある実施形態において、FSH分泌の低減または阻害によって、受精能力の低下を引き起こす。女性において、アクチビン−ActRII拮抗薬の投与は、卵胞顆粒膜細胞の増殖を制限する。男性において、アクチビン−ActRII拮抗薬の投与は、精子成熟を阻害する。ある態様において、本開示は、避妊のための方法および組成物を提供する。ある実施形態において、アクチビン−ActRII拮抗薬およびプロゲスチン、プロゲステロン、およびエストロゲンなどの1つ以上の経口避妊剤を含む組成物が提供される。
ある実施形態において、FSH分泌下垂体腫瘍に罹患した患者において、FSH分泌を低減または阻害する方法が提供される;該方法は、アクチビン−ActRII拮抗薬を投与するステップを含む。
ある態様において、本開示は、癌細胞(例えば、前立腺癌細胞)の増殖または生存を阻害する薬剤を同定する方法を提供する。該方法は:a)アクチビンまたはActRIIaポリペプチドのリガンド結合ドメインに結合する試験薬剤を同定するステップ;およびb)癌細胞の増殖、生存、またはアポトーシスに対する効果を評価するステップ;を含む。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
FSH関連障害を有するヒト対象におけるFSHレベルを低下させる方法であって、該対象におけるFSH活性を低下させるのに有効な量のActRIIa−Fc融合タンパク質を該対象に投与するステップを含み、該ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む、方法。
(項目2)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質の投与が、前記障害の少なくとも1つの症状を軽減または低減する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号2のアミノ酸配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、それぞれ配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む2個のポリペプチドで形成されたダイマーである、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が3個以上のシアル酸部分を含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質がCHO細胞での発現によって産生される、項目6に記載の方法。
(項目9)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が3〜5個のシアル酸部分を含む、項目6に記載の方法。
(項目10)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号7のアミノ酸配列を有する、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、前記患者において少なくとも0.3mg/kgの血清濃度に達するように投与される、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が15〜30日の血清半減期を有する、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が週1回を超えない頻度で前記対象に投与される、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が月1回を超えない頻度で前記対象に投与される、項目12に記載の方法。
(項目15)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、静脈内投与または皮下投与された場合に、正常で健常なヒトでの平均25〜32日の血清半減期と、同等の生物学的利用能とを有する、項目6に記載の方法。
(項目16)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、ダイマー当り4個のシアル酸部分を有する、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が皮下投与される、項目1に記載の方法。
(項目18)
前記方法が前記対象の骨格筋量の10%未満の増加を引き起こす、項目1〜17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
放射線療法、内分泌療法または細胞毒性剤を前記ヒト対象に投与するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目20)
前記FSH関連疾患が前立腺癌であり、アクチビン−ActRIIa拮抗薬の投与が前立腺癌の発症を遅延させ、前立腺癌の進行を阻害し、転移の発症を遅延させ、または腫瘍サイズを縮小させる、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記前立腺癌がホルモン抵抗性前立腺癌である、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記FSH関連疾患がFSH分泌下垂体腫瘍である、項目1に記載の方法。
(項目23)
前記対象が1つ以上の卵巣嚢腫に罹患した女性であり、アクチビン−ActRIIa拮抗薬の投与が嚢腫サイズを縮小させ、嚢腫の成長を阻害し、または新しい嚢腫の形成を阻害する、項目1に記載の方法。
(項目24)
生殖細胞の成熟を遅延または阻害を所望する患者においてFSH産生を阻害する方法であって、該対象においてFSH活性を低下させるのに有効な量のActRIIa−Fc融合タンパク質を該対象に投与するステップを含み、該ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む、方法。
(項目25)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号3のアミノ酸配列を含む、項目24に記載の方法。
(項目27)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号2のアミノ酸配列を含む、項目24に記載の方法。
(項目28)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、それぞれ配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む2つのポリペプチドで形成されたダイマーである、項目24に記載の方法。
(項目29)
前記ダイマーの各ポリペプチドが、配列番号2のアミノ酸配列を含む、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が3個以上のシアル酸部分を含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質がCHO細胞での発現によって産生される、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が3〜5個のシアル酸部分を含む、項目30に記載の方法。
(項目33)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、配列番号7のアミノ酸配列を有する、項目24に記載の方法。
(項目34)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、静脈内投与または皮下投与したときに、正常で健常なヒトでの平均25〜32日の血清半減期と、同等の生物学的利用能とを有する、項目29に記載の方法。
(項目35)
前記ActRIIa−Fc融合タンパク質が、ダイマー当り4個のシアル酸部分を有する、項目34に記載の方法。
CHO細胞で発現したActRIIa−hFcの精製を示す。タンパク質は、単一の明確なピークとして精製する。 BiaCore(登録商標)アッセイによって測定したような、ActRIIa−hFcのアクチビンおよびGDF−11への結合を示す。 A−204レポーター遺伝子アッセイの概略図を示す。該図は、レポーターベクター:pGL3(CAGA)12を示す(Dennlerら、1998、EMBO 17:3091−3100に記載されている)。該CAGA12モチーフはTGF−β応答性遺伝子(PAI−1遺伝子)中に存在するため、このベクターは一般に、Smad 2および3を通じてシグナル伝達する因子にとって有用である。 A−204レポーター遺伝子アッセイにおけるGDF−8シグナル伝達に対するActRIIa−hFc(ひし形)およびActRIIa−mFc(正方形)の効果を示す。どちらのタンパク質も、ピコモル濃度でGDF−8仲介シグナル伝達の実質的な阻害を示した。 A−204レポーター遺伝子アッセイにおけるGDF−11シグナル伝達に対するActRIIa−hFcの3つの異なる調製物の効果を示す。 12週間処置期間の前(上パネル)および後(下パネル)の、対照およびActRIIa−mFc処置BALB/cマウスのDEXA画像の例を示す。より薄い陰影が骨密度の上昇を示す。 12週期間に及ぶ、BALB/cマウスにおける骨ミネラル密度に対するActRIIa−mFcの効果の定量化を示す。処置は、対照(ひし形)、2mg/kgのActRIIa−mFc投薬(正方形)、6mg/kgのActRIIa−mFc投薬(三角形)および10mg/kgのActRIIa−mFc投薬(丸)であった。 12週期間に及ぶ、BALB/cマウスにおける骨ミネラル含有量に対するActRIIa−mFcの効果の定量化を示す。処置は、対照(ひし形)、2mg/kgのActRIIa−mFc投薬(正方形)、6mg/kgのActRIIa−mFの投薬(三角形)および10mg/kgのActRIIa−mFc投薬(丸)であった。 6週期間後の卵巣切除(OVX)または偽手術(SHAM)C57BL6マウスにおける骨梁の骨ミネラル密度に対するActRIIa−mFcの効果の定量化を示す。処置は、対照(PBS)または10mg/kgのActRIIa−mFc(ActRIIa)投薬であった。 12週期間に及ぶ卵巣切除(OVX)C57BL6マウスにおける骨梁に対するActRIIa−mFcの効果の定量化を示す。処置は、対照(PBS;淡色棒)または10mg/kgのActRIIa−mFc(ActRIIa;暗色棒)投薬であった。 6週または12週の処置期間後の偽手術C57BL6マウスにおける骨梁に対するActRIIa−mFcの効果の定量化を示す。処置は、対照(PBS;淡色棒)または10mg/kgのActRIIa−mFc(ActRIIa;暗色棒)投薬であった。 12週間の処置での卵巣切除マウスにおける骨密度のpQCT解析の結果を示す。処置は、対照(PBS;淡色棒)またはActRIIa−mFc(暗色棒)。y軸:mg/ccm 12週間の処置での偽手術マウスにおける骨密度のpQCT解析の結果を表す。処置は、対照(PBS;淡色棒)またはActRIIa−mFc(暗色棒)。y軸;mg/ccm 図14Aおよび図14Bは、12週間の処置後の全身DEXA解析(A)および大腿骨のエクスビボ解析(B)を示す。淡色範囲は高骨密度範囲を表す。 12週の処置後の大腿骨中間骨幹のエクスビボpQCT解析を示す。処置は、ビヒクル対照(PBS、暗色棒)およびActRIIa−mFc(淡色棒)であった。左側の4本の棒は総骨密度を示すが、右側の4本の棒は皮質骨密度を示す。4本の棒の各組で、最初の組は卵巣切除マウスからのデータを表すが、2つ目の組は偽手術マウスからのデータを表す。 12週の処置後の大腿骨中間骨幹のエクスビボpQCT解析および骨幹骨含有量を示す。処置は、ビヒクル対照(PBS、暗色棒)またはActRIIa−mFc(淡色棒)であった。左側の4本の棒は総骨含有量を示すが、右側の4本の棒は皮質骨含有量を示す。4本の棒の各組で、最初の組は卵巣切除マウスからのデータを表すが、2つ目の組は偽手術マウスからのデータを表す。 大腿骨中間骨幹および大腿骨皮質幅のエクスビボpQCT解析を示す。処置は、対照(PBS、暗色棒)およびActRIIa−mFc(淡色棒)であった。左側の4本の棒は骨内膜周囲を示すが、右側の4本の棒は骨膜周囲を示す。4本の棒の各組で、最初の組は卵巣切除マウスからのデータを表すが、2つ目の組は偽手術マウスからのデータを表す。 処置12週間後の大腿骨の機械的試験の結果を表す。処置は、対照(PBS、暗色棒)およびActRIIa−mFc(淡色棒)であった。左側の2本の棒は卵巣切除マウスからのデータを表すが、最後の2本の棒は偽手術マウスからのデータを表す。 骨梁量に対するActrIIa−mFcの効果を示す。 大腿遠位の骨梁構造に対するActrIIa−mFcの効果を示す。 皮質骨に対するActrIIa−mFcの効果を示す。 骨の機械的強度に対するActrIIa−mFcの効果を示す。 3つの異なる投薬量での骨特徴に対するActRIIa−mFcの3つの異なる用量の効果を示す。 ActRIIa−mFcが二元的な同化および再吸収抑制活性を有することを示す骨組織形態計測を示す。 さらなる組織形態計測データを示す。 未処置および腫瘍保持マウスのマウス大腿骨の画像、および多発性骨髄腫モデルにおける骨形態に対するActRIIa−mFc処置の効果を示す。多発性骨髄腫腫瘍を保持するマウス(5T2)は、正常マウス(未処置)と比較して骨に顕著な孔や分解を示す。ActRIIa−mFcによる処置は、この影響を排除する。 ActRIIa−hFcが静脈内(IV)投与あるいは皮下(SC)投与されるかにかかわらず、ActRIIa−hFcの曲線下面積(AUC)および投与用量が直線相関を有する、実施例6に記載したヒト臨床試験による結果を示す。 IVまたはSC投与された患者におけるActRIIa−hFcの血清レベルの比較を示す。 ActRIIa−hFcの異なる用量レベルに応じた骨アルカリホスファターゼ(BAP)レベルを示す。BAPは、同化骨増殖のマーカーである。 マウスにおけるActRIIa−mFc(RAP−011)およびビスホスホネート剤(ゾレドロナート)の共同効果を示す。 ActRIIa−hFcが時間および用量依存的方式でFSHレベルを低下させることを示す、実施例6に記載したヒト臨床試験による結果を示す。 FSHレベルに各種の程度の効果を及ぼすActRIIa−hFcの用量についてのAUC解析を示す。
1.概要
トランスフォーミング成長因子β(TGF−β)スーパーファミリーは、共通の配列要素および構造モチーフを共有する各種の成長因子を含有する。これらのタンパク質は、脊椎動物および無脊椎動物の両方で非常に多様な細胞タイプに対して生物学的効果を及ぼすことが公知である。スーパーファミリーのメンバーは、胚発生中にパターン形成および組織特異化において重要な機能を果たし、脂肪生成、筋形成、軟骨形成、心臓発生、造血、神経発生、および上皮細胞分化を含む各種の分化プロセスに影響を及ぼすことができる。ファミリーは、2つの一般的な種類:BMP/GDFおよびTGF−β/アクチビンという種類に分けられ、そのメンバーは多様で、しばしば相補的な効果を有する。TGF−βファミリーのメンバーの活性を操作することによって、生物に著しい生理学的変化を引き起こせることが多い。例えばピエモンテおよびベルジアンブルーウシ種は、筋肉量に著しい増加を生じる、GDF8(ミオスタチンとも呼ばれる)遺伝子における機能喪失突然変異を持つ。Grobetら、Nat Genet.1997、17(1):71−4。さらに、ヒトでは、GDF8の不活性型対立遺伝子が筋肉量の増加、および報告によれば、並外れた力に関連している。Schuelkeら、N Engl J Med 2004、350:2682−8。
アクチビンは、TGF−βスーパーファミリーに属するダイマーポリペプチド成長因子である。2つの密接に関連するβサブユニットのホモ/ヘテロダイマー(それぞれββ、ββ、およびββ)である3つの主要なアクチビン形(A、B、およびAB)がある。ヒトゲノムは、主に肝臓で発現されるアクチビンCおよびアクチビンEもコードして、βまたはβを含有するヘテロダイマー形も公知である。TGF−βスーパーファミリーにおいて、アクチビンは、卵巣および胎盤細胞でのホルモン産生を刺激して、神経細胞の生存を補助し、細胞タイプに応じて細胞周期の進行にプラスまたはマイナスの影響を及ぼし、少なくとも両生類胚で中胚葉分化を誘発することができる、独自で多機能性の因子である(DePaoloら、1991、Proc Soc Ep Biol Med.198:500−512;Dysonら、1997、Curr Biol.7:81−84;Woodruff、1998、Biochem Pharmacol.55:953−963)。複数の組織において、アクチビンシグナル伝達は、その関連するヘテロダイマーのインヒビンによって拮抗される。例えば、下垂体からの卵胞刺激ホルモン(FSH)の放出中に、アクチビンはFSHの分泌および合成を促進するが、インヒビンはFSHの分泌および合成を予防する。アクチビンの生物活性を調節および/またはアクチビンに結合し得る他のタンパク質は、フォリスタチン(FS)、フォリスタチン関連タンパク質(FSRP)およびα−マクログロブリンを含む。
TGF−βシグナルは、リガンド刺激時に下流のSmadタンパク質をホスホリル化および活性化する、I型およびII型セリン/トレオニンキナーゼ受容体のヘテロマー複合体によって仲介される(Massague、2000、Nat.Rev.Mol.Cell Biol.1:169−178)。これらのI型およびII型受容体は、システインリッチ領域を備えたリガンド結合細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、および予測されたセリン/トレオニン特異性を備えた細胞質ドメインで構成された、膜貫通タンパク質である。I型受容体は、シグナル伝達に不可欠である;ならびにII型受容体は、リガンドを結合するのに、およびI型受容体の発現に必要である。IおよびII型アクチビン受容体は、リガンド結合後に安定な複合体を形成し、II型受容体によるI型受容体のホスホリル化を引き起こす。
2つの関連するII型受容体、ActRIIaおよびActRIIbは、アクチビンのII型受容体として同定されている(MathewsおよびVale、1991、Cell 65:973−982;Attisanoら、1992、Cell 68:97−108)。アクチビンに加えて、ActRIIaおよびActRIIbは、BMP7、Nodal、GDF8、およびGDF11を含む、複数の他のTGF−βファミリータンパク質と生化学的に相互作用する(Yamashitaら、1995、J.Cell Biol.130:217−226;LeeおよびMcPherron、2001、Proc.Natl.Acad.Sci.98:9306−9311;YeoおよびWhitman、2001、Mol.Cell 7:949−957;Ohら、2002、Genes Dev.16:2749−54)。ALK4は、アクチビン、特にアクチビンAの主なI型受容体であり、ALK−7は、同様にアクチビン、特にアクチビンBの受容体として作用し得る。
本明細書に記載するように、溶解性ActRIIaポリペプチド(sActRIIa)は、GDF8またはGDF11などの他のTGF−βファミリーメンバーとは対照的に、アクチビンAに対して実質的に優先的な結合を示し、FSH分泌を低減または阻害するために使用され得る。いずれの特定の機序にも縛られたくはないが、これらの研究で使用した特定のsActRIIa構築物によって示された非常に強力なアクチビン結合(ピコモルの解離定数)を考えると、sActRIIaの効果は、主にアクチビン阻害薬の効果によって引き起こされることが予想される。アクチビン−ActRIIa拮抗薬は例えば、アクチビン結合溶解性ActRIIaポリペプチド、アクチビン(特にアクチビンAまたはBサブユニット、βAまたはβBとも呼ばれる)に結合して、ActRIIa結合を破壊する抗体、ActRIIaに結合して、アクチビン結合を破壊する抗体、アクチビンまたはActRIIa結合のために選択された非抗体タンパク質(このようなタンパク質の例ならびにその設計および選択の方法については、例えば、WO/2002/088171、WO/2006/055689、およびWO/2002/032925を参照)、アクチビンまたはActRIIa結合のために選択された、しばしばFcドメインに結合したランダム化ペプチドを含む。アクチビンまたはActRIIa結合活性を備えた2つの異なるタンパク質(または他の部分)、特に、I型(例えば、溶解性I型アクチビン受容体)およびII型(例えば、溶解性II型アクチビン受容体)結合部位をそれぞれ遮断するアクチビンバインダーは、共に結合されて2官能性結合分子を生成し得る。核酸アプタマー、小型分子および他の薬剤は、アクチビン−ActRIIaシグナル伝達軸を阻害する。インヒビンはすべての組織でアクチビンを普遍的に拮抗するわけではないが、インヒビン(例えば、インヒビンαサブユニット)、フォリスタチン(例えば、フォリスタチン−288およびフォリスタチン−315)、FSRP、アクチビンC、α(2)−マクログロブリン、およびM108A(108位でのメチオニン→アラニン変化)ミュータントアクチビンAを含む、各種のタンパク質がアクチビン−ActRIIa拮抗薬活性を有する。一般に、別の形のアクチビン、特にI型受容体結合ドメインに改変のあるアクチビンは、II型受容体に結合可能であり、活性三元複合体を形成できないため、拮抗薬として作用する。さらに、アクチビンA、B、CもしくはE、または特にActRIIaの発現を阻害するアンチセンス分子、siRNAまたはリボザイムなどの核酸は、アクチビン−ActRIIa拮抗薬として使用できる。使用されるアクチビン−ActRIIa拮抗薬は、TGF−βファミリーの他のメンバーと比較して、特にGDF8およびGDF11に関して、アクチビン仲介シグナル伝達を阻害するための選択性を示し得る。溶解性ActRIIbタンパク質はアクチビンに結合するが、野生型タンパク質は、GDF8/11と比較したアクチビンへの結合において著しい選択性を示していない。それにもかかわらず、このようなActRIIbポリペプチドは、異なる結合特性を備えたActRIIbの改変形(参照により本明細書に組み込まれている、例えば、WO 2006/012627、pp.55−59を参照)と同様に、癌細胞に所望の効果を達成し得る。未処置または改変ActRIIbは、第2のアクチビン選択性結合剤と結合することによって、アクチビンに対するさらなる特異性を与えることができる。
本明細書で使用する用語は一般に、当分野における、本発明の文脈内での、および各用語が使用される特定の文脈におけるその通常の意味を有する。ある用語は、本発明の組成物および方法ならびにそれらの作製および使用方法を説明する際に実施者に対してさらなる指導を与えるために、明細書の以下または別の箇所で述べられる。用語のいずれの使用の範囲または意味も、用語が使用される特定の文脈から明らかとなるであろう。
「約(About)」および「約(approximately)」は、測定値の性質および精確度を考えて、測定した量について許容される誤差の程度を一般に意味する。通例、例示的な誤差の程度は、所与の値または値の範囲の20パーセント(%)以内、好ましくは10%以内、およびさらに好ましくは5%以内である。
または、および特に生物系において、用語「約(about)」および「約(approximately)」という用語は、所与の値の1桁以内の、好ましくは5倍以内の、およびさらに好ましくは2倍以内の平均値であり得る。本明細書で与える数量は別途示さない限りおおよそであり、明示的に示されないときには、用語「約(about)」または「約(approximately)」という用語が推測できる。
本発明の方法は、1つ以上のミュータント(配列変異体)に対する野生型配列を含めて、配列を相互に比較するステップを含み得る。このような比較は通例、例えば当分野で周知である配列アラインメントプログラムおよび/またはアルゴリズム(例えば2、3例を挙げると、BLAST、FASTAおよびMEGALIGN)を使用した、ポリマー配列のアラインメントを含む。当業者は、このような配列アラインメントにおいて、突然変異が残基の挿入または欠失を含有する場合に、配列アライメントによって、挿入または欠失残基を含有していないポリマー配列に「ギャップ」(通例、ダッシュ、または「A」によって表される)が導入されることをただちに認識できる。
「相同の」は、その文法形およびスペル別形のすべてにおいて、異なる生物種の相同タンパク質と同様に、同じ生物種のスーパーファミリーによるタンパク質も含む「共通の進化上の起源」を所有する、2つのタンパク質間の関係を指す。このようなタンパク質(およびそのコード核酸)は、同一性パーセントによるか、または特異的残基もしくはモチーフおよび保存位置の存在によるかにはかかわらず、その配列類似性によって反映されるような配列相同性を有する。
「配列類似性」という用語は、そのすべての文法形において、共通の進化上の起源を共有し得るまたは共有し得ない核酸またはアミノ酸配列間での同一性または一致の程度を指す。
しかし、一般的な用法および本出願において、「相同の」という用語は、「高度に」などの副詞で修飾されるときに、配列類似性を指すことがあり、共通の進化上の起源に関連することもまたはしないこともある。
「前立腺癌」という用語は、例えば良性病変、前悪性および悪性病変、固形腫瘍、ならびに転移性疾患(局所転移性、例えばIII期、およびより広範な転移性、例えばIV期の両方)を含む、前立腺の任意の増殖性病変または増殖性異常を指す。前立腺癌は、ホルモン感受性癌およびホルモン非依存性癌の両方を含む。ホルモン抵抗性前立腺癌は、抗ホルモン(特に抗エストロゲン)療法による処置に対して不応性である。
2.ActRIIaポリペプチド
ある態様において、本発明は、ActRIIaポリペプチドに関する。本明細書で使用するように、「ActRIIa」という用語は、突然変異誘発または他の修飾による、このようなActRIIaタンパク質に由来する任意の種および変異体からのアクチビン受容体IIa型(ActRIIa)タンパク質のファミリーを指す。本明細書でのActRIIaへの言及は、現在同定されている形のいずれか1つへの言及と理解される。ActRIIaファミリーのメンバーは一般に、システインリッチ領域を備えたリガンド結合細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、および予測されたセリン/トレオニンキナーゼ活性を備えた細胞質ドメインで構成された、膜貫通タンパク質である。
「ActRIIaポリペプチド」という用語は、ActRIIaファミリーメンバーの任意の天然型ポリペプチドはもちろんのこと、有用な活性を有するその任意の変異体(ミュータント、断片、融合、およびペプチドミメティック形を含む)を含むポリペプチドを含む。例えば、ActRIIaポリペプチドは、ActRIIaポリペプチドの配列に少なくとも80%同一である配列、および好ましくは85%、90%、95%、97%、99%以上の同一性を有する任意の公知のActRIIaの配列に由来するポリペプチドを含む。例えば、本発明のActRIIaポリペプチドは、ActRIIaタンパク質もしく/またはアクチビンに結合し得る、またはその機能を阻害し得る。好ましくは、ActRIIaポリペプチドは、下垂体細胞を使用して実施されるインビボまたはインビトロアッセイでFSHレベルを低下させる。ActRIIaポリペプチドの例は、ヒトActRIIa前駆体、ポリペプチド(配列番号1)および溶解性ヒトActRIIaポリペプチド(例えば配列番号2、3、7および12)を含む。
ヒトActRIIa前駆体タンパク質配列は、次の通りである:
シグナルペプチドには1本下線が付いている;細胞外ドメインは太字であり、潜在的なN結合グリコシル化部位は2本下線が付いている。
ヒトActRIIa溶解性(細胞外)、処理ペプチド配列は、次の通りである:
細胞外ドメインのC末端「尾部」には下線が付いている。「尾部」が欠失した配列(Δ15配列)は、次の通りである:
ヒトActRIIa前駆体タンパク質をコードする核酸配列は、次の通りである(Genbank entry NM_001616のヌクレオチド164−1705):
ヒトActRIIa溶解性(細胞外)ポリペプチドをコードする核酸配列は、次の通りである:
詳細な実施形態において、本発明は、溶解性ActRIIaポリペプチドおよびFSHレベルを低下させることでのその使用に関する。本明細書に記載するように、「溶解性ActRIIaポリペプチド」という用語は、ActRIIaタンパク質の細胞外ドメインを含むポリペプチドを一般に指す。「溶解性ActRIIaポリペプチド」という用語は、本明細書で使用するように、ActRIIaタンパク質の任意の天然型細胞外ドメインはもちろんのこと、その任意の変異体(ミュータント、断片およびペプチドミメティック形を含む)も含む。アクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、アクチビン、特にアクチビンAA、ABまたはBBに結合する能力を保持するポリペプチドである。好ましくは、アクチビン結合ActRIIaポリペプチドは、1nM以下の解離定数でアクチビンAAに結合するであろう。ヒトActRIIa前駆体タンパク質のアミノ酸配列を下に示す。ActRIIaタンパク質の細胞外ドメインは、アクチビンに結合して、一般に溶解性であり、それゆえ溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドと呼ぶことができる。溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドの例は、配列番号2、3、7、12および13で示す溶解性ポリペプチドを含む。配列番号7は、ActRIIa−hFcと呼ばれ、実施例でさらに説明する。溶解性アクチビン結合ActRIIaポリペプチドの他の例は、ActRIIaタンパク質の細胞外ドメインに加えてシグナル配列、例えば、ミツバチメリチンリーダー配列(配列番号8)、組織プラミノゲンアクチベータ(TPA)リーダー(配列番号9)または未処置ActRIIaリーダー(配列番号10)を含む。配列番号13で示されるActRIIa−hFcポリペプチドは、TPAリーダーを使用する。
ActRIIaポリペプチドの機能活性断片は、ActRIIaポリペプチドをコードする核酸の対応する断片から組換え産生されたポリペプチドをスクリーニングすることによって得られる。さらに、断片は、従来のメリフィールド固相f−Mocまたはt−Boc化学反応などの当分野で公知の技法を使用して化学的に合成できる。断片を(組換えまたは化学合成による)産生して、ActRIIタンパク質またはアクチビンが仲介するシグナル伝達の拮抗薬(阻害薬)として機能することができるこれらのペプチジル断片を同定するために試験を行うことができる。
ActRIIaポリペプチドの機能活性変異体は、ActRIIaポリペプチドをコードする核酸の対応する突然変異誘発された断片から組換え産生された修飾ポリペプチドのライブラリをスクリーニングすることによって得られる。変異体を産生して、ActRIIタンパク質またはアクチビンが仲介するシグナル伝達の拮抗薬(阻害薬)として機能できるものを同定するために試験を行うことができる。ある実施形態において、ActRIIaポリペプチドの機能性変異体は、配列番号2または3から選択されるアミノ酸配列と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列を含む。ある場合において、機能性変異体は、配列番号2または3から選択されるアミノ酸配列に少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%または100%同一であるアミノ酸配列を有する。
機能性変異体は、治療有効性、または安定性(例えばエクスビボ貯蔵寿命およびインビボでのタンパク質分解に対する耐性)の向上などの目的で、ActRIIaポリペプチドの構造を修飾することによって生成され得る。このような修飾ActRIIaポリペプチドは、アクチビン結合を保持するように選択されたときに、天然型ActRIIaポリペプチドの機能性同等物と見なされる。修飾ActRIIaポリペプチドは、例えば、アミノ酸の置換、欠失、または付加によっても産生できる。例えば、ロイシンのイソロイシンまたはバリンによる、アスパラギン酸塩のグルタミン酸塩による、トレオニンのセリンによる単独置換、あるいはアミノ酸の構造的に関連するアミノ酸(例えば、保存的突然変異)による同様の置換が、得られた分子の生物活性に大きな影響を持たないことを予測するのは合理的である。保存的置換は、その側鎖に関連するアミノ酸のファミリー内で起こる置換である。ActRIIaポリペプチドのアミノ酸配列の変化が機能性ホモログで発生するか否かは、変異体ActRIIaポリペプチドが野生型ActRIIaポリペプチドと同様の方法で細胞中にて応答を発生する能力を評価することによって、ただちに判定できる。
ある実施形態において、本発明は、ポリペプチドのグリコシル化を改変するためにActRIIaポリペプチドの特異的突然変異を検討する。このような突然変異は、O結合またはN結合グリコシル部位などの1つ以上のグリコシル部位を導入または除去するために選択され得る。アスパラギン結合グリコシル化認識部位は、トリペプチド配列である、アスパラギン−X−トレオニン(またはアスパラギン−X−セリン)(式中、「X」は任意のアミノ酸である)を一般に含み、これは適切な細胞グリコシル化酵素によって特異的に認識される。改変は、(O連結グリコシル化部位について)野生型ActRIIaポリペプチドの配列への1つ以上のセリンまたはトレオニン残基の付加、あるいは置換によっても実施されうる。グリコシル化認識部位の第1または第3アミノ酸位置の一方または両方における多様なアミノ酸置換または欠失(および/または第2位置におけるアミノ酸欠失)によって、修飾トリペプチド配列において非グリコシル化が生じる。ActRIIaポリペプチドの炭化水素部分の数を増加する別の手段は、グリコシドのActRIIaポリペプチドへの化学的または酵素的結合による。使用する結合方式に応じて、糖は(a)アルギニンおよびヒスチジン;(b)遊離カルボキシル基;(c)システインの遊離スルフヒドリル基などの、遊離スルフヒドリル基;(d)セリン、トレオニン、もしくはヒドロキシプロリンの遊離ヒドロキシル基などの、遊離ヒドロキシル基(e)フェニルアラニン、チロシン、もしくはトリプトファンの芳香族残基などの芳香族残基;または(f)グルタミンのアミド基に結合され得る。これらの方法は、参照により本明細書に組み込まれている、WO 87/05330、1987年9月11日公開、およびAplinおよびWriston(1981)CRC Crit.Rev.Biochem.、pp.259−306に記載されている。ActRIIaポリペプチドに存在する1つ以上の炭化水素部分の除去は、化学的および/または酵素的に達成され得る。化学脱グリコシル化は例えば、ActRIIaポリペプチドの化合物トリフルオロメタンスルホン酸、または同等の化合物への曝露を含み得る。この処置は、結合糖(N−アセチルグルコサミンまたはN−アセチルガラクトサミン)を除く大半またはすべての糖の切断を引き起こすが、アミノ酸はそのまま残す。化学脱グリコシル化は、Hakimuddinら(1987)Arch. Biochem.Biophys.259:52およびEdgeら(1981)Anal.Biochem.118:131によってさらに説明されている。ActRIIaポリペプチドの炭水化物部分の酵素的開裂は、Thotakuraら(1987)Meth.Enzymol.138:350によって記載されているように、各種のエンドおよびエキソグリコシダーゼの使用によって達成できる。ActRIIaポリペプチドの配列は、必要に応じて、哺乳動物、酵母、昆虫および植物細胞などの使用される発現系の種類によって調整され、ペプチドのアミノ酸配列によって影響される可能性がある各種のグリコシル化パターンすべてを導入し得る。一般に、ヒトに使用するActRIIaタンパク質は、HEK293またはCHO株化細胞などの適正なグリコシル化をもたらす哺乳動物株化細胞で発現されるであろうが、他の哺乳動物発現株化細胞、改変グリコシル化酵素を持つ酵母株化細胞および昆虫細胞も同様に使用されることが予想される。
本開示は、ミュータント、特にActRIIaポリペプチドのコンビナトリアルミュータントのセットはもちろんのこと、切断ミュータントを生成する方法をさらに検討する;コンビナトリアルミュータントのプールは、機能性変異体配列を同定するのに特に有用である。このようなコンビナトリアルライブラリをスクリーニングする目的は例えば、作用薬もしくは拮抗薬として作用できる、または新規活性をまとめて所有するActRIIaポリペプチド変異体を生成することであり得る。多様なスクリーニングアッセイを下に示し、このようなアッセイを使用して変異体が評価され得る。例えば、ActRIIaポリペプチド変異体は、ActRIIaリガンドに結合する、ActRIIaリガンドのActRIIaポリペプチドへの結合を防止する、またはActRIIaリガンドによって引き起こされるシグナル伝達を妨害する能力についてスクリーニングされ得る。
ActRIIaポリペプチドまたはその変異体の活性も、細胞ベースまたはインビトロアッセイで試験され得る。例えば、遺伝子の発現に対するActRIIaポリペプチド変異体の効果は、FSH産生に関与していた。これは必要に応じて、1つ以上の組換えActRIIaリガンドタンパク質(例えば、アクチビン)の存在下で実施されることがあり、細胞はActRIIaポリペプチドおよび/またはその変異体、ならびに場合によりActRIIaリガンドを産生するためにトランスフェクトされ得る。同様に、ActRIIaポリペプチドをマウスまたは他の動物に投与して、FSHレベルが評価され得る。FSHを産生する下垂体株化細胞は周知であり、ActRIIaタンパク質は、特に外因的に供給されたアクチビンの存在下でFSH産生を低減する効果について試験され得る。別の例として、癌細胞の増殖または生存に対するActRIIaポリペプチド変異体の効果が評価され得る。癌細胞は、固形腫瘍を形成する生体対象中の細胞または腫瘍から生じて、生体対象内の別の部位に広がった細胞(すなわち転移性細胞)を指し得る。さらに、癌細胞は、腫瘍または癌性増殖より得たまたは由来する、およびインビトロで培養される細胞を指し得る。癌細胞は、例えば、インビトロで培養され得るまたは動物異種移植研究で使用され得る、株化細胞も含む。癌細胞は、転移後の細胞分裂による転移性細胞より得た細胞も指す。細胞は、ホルモン感受性またはホルモン非依存性であり得る。癌細胞の増殖または生存は、1つ以上の組換えActRIIaリガンドタンパク質(例えば、アクチビン)の存在下で評価されることがあり、細胞はActRIIaポリペプチドおよび/またはその変異体、ならびに場合によりActRIIaリガンドを産生するためにトランスフェクトされ得る。同様に、ActRIIaポリペプチドは、マウスまたは他の動物に投与されることがあり、腫瘍サイズ、または細胞増殖もしくはアポトーシスの速度などの1つ以上の測定値が対照と比較して評価され得る。
天然型ActRIIaポリペプチドと比較して選択的なまたは一般に向上した効力を有する、コンビナトリアル由来変異体を生成することができる。同様に、突然変異誘発は、対応する野生型ActRIIaポリペプチドとは劇的に異なる細胞内半減期を有する変異体を生じることができる。例えば、改変タンパク質は、タンパク質分解または未処置ActRIIaポリペプチドの破壊、もしくはそうでなければ不活性化を引き起こす他の細胞プロセスに対する安定度の上昇または低下のどちらかを行うことができる。このような変異体、およびそれらをコードする遺伝子は、ActRIIaポリペプチドの半減期を調節することによってActRIIaポリペプチドのレベルを変化させるために使用できる。例えば、短い半減期は、より一過性の生物学的効果を引き起こすことが可能であり、患者において組換えActRIIaポリペプチドレベルのより厳密な制御を可能にする。Fc融合タンパク質では、突然変異は、リンカー(存在する場合)および/またはFc部分で行われてタンパク質の半減期が変化され得る。
コンビナトリアルライブラリは、潜在的なActRIIaポリペプチド配列の少なくとも一部をそれぞれ含むポリペプチドのライブラリをコードする遺伝子の縮重ライブラリによって産生され得る。例えば、合成オリゴヌクレオチドの混合物は、潜在的なActRIIaポリペプチドヌクレオチド配列の縮重セットが個々のポリペプチドとして、またはより大きい融合タンパク質のセットとして(例えば、ファージ提示のために)発現できるように、遺伝子配列中に酵素的に結合できる。
縮重オリゴヌクレオチド配列から潜在的なホモログのライブラリを生成できる多くの方法がある。縮重遺伝子配列の化学合成は、自動DNA合成装置で実施可能であり、次に発現のために、合成遺伝子を適切なベクター中に結合できる。縮重オリゴヌクレオチドの合成は、当分野で周知である(例えば、Narang、SA(1983)Tetrahedron 39:3;Itakuraら(1981)Recombinant DNA,Proc.3rd Cleveland Sympos.Macromolecules,ed.AG Walton,Amsterdam:Elsevier pp273−289;Itakuraら(1984)Annu.Rev.Biochem.53:323;Itakuraら(1984) Science 198:1056;Ikeら(1983)Nucleic Acid Res.11:477を参照)。このような技法は、他のタンパク質の定方向進化で利用されてきた(例えば、Scottら(1990)Science 249:386−390;Robertsら(1992)PNAS USA 89:2429−2433;Devlinら(1990)Science 249:404−406;Cwirlaら(1990)PNAS USA 87:6378−6382;同様に米国特許番号:5,223,409、5,198,346および5,096,815を参照)。
または、突然変異誘発の他の形を利用してコンビナトリアルライブラリを生成できる。例えば、ActRIIaポリペプチド変異体は、例えば、アラニン走査突然変異誘発などを使用するスクリーニングによって(Rufら(1994)Biochemistry 33:1565−1572;Wangら(1994)J.Biol.Chem.269:3095−3099;Balintら(1993)Gene 137:109−118;Grodbergら(1993)Eur.J.Biochem.218:597−601;Nagashimaら(1993)J.Biol.Chem.268:2888−2892;Lowmanら(1991)Biochemistry 30:10832−10838;およびCunninghamら(1989)Science 244:1081−1085)、リンカー走査突然変異誘発によって(Gustinら(1993)Virology 193:653−660;Brownら(1992)Mol.Cell Biol.12:2644−2652;McKnightら(1982)Science 232:316);飽和突然変異誘発によって(Meyersら(1986)Science 232:613);PCR突然変異誘発によって(Leungら(1989)Method Cell Mol Biol 1:11−19);または化学突然変異誘発を含むランダム突然変異誘発によって(Millerら(1992)A Short Course in Bacterial Genetics、CSHL Press、Cold Spring Harbor,NY;およびGreenerら(1994)Strategies in Mol Biol 7:32−34)、ライブラリから生成および単離できる。リンカー走査突然変異誘発は、特にコンビナトリアル状況において、ActRIIaポリペプチドの切断(生物活性)形を同定するのに魅力的な方法である。
点突然変異および切断によって作製されたコンビナトリアルライブラリの遺伝子産物をスクリーニングするための、ならびにそれに関して、ある特性を有する遺伝子産物のcDNAライブラリをスクリーニングするための広範囲の技法が当分野で公知である。このような技法は一般に、ActRIIaポリペプチドのコンビナトリアル突然変異誘発によって生成された遺伝子ライブラリの迅速なスクリーニングに適用できる。大規模な遺伝子ライブラリをスクリーニングするために最も幅広く使用されている技法は通例、遺伝子ライブラリの複製可能な発現ベクター中へのクローニング、得られたベクターのライブラリを用いた適切な細胞の形質転換、および所望の活性の検知により生成物が検出される遺伝子をコードするベクターの比較的容易な単離が促進される条件下での、コンビナトリアル遺伝子の発現を含む。好ましいアッセイは、アクチビン結合アッセイおよびアクチビン仲介細胞シグナル伝達アッセイを含む。
ある実施形態において、本発明のActRIIaポリペプチドは、ActRIIaポリペプチドに本来存在する修飾に加えて、翻訳後修飾をさらに含み得る。このような修飾は、これに限定されるわけではないが、アセチル化、カルボキシル化、グリコシル化、ホスホリル化、脂質化、およびアシル化を含む。結果として、修飾ActRIIaポリペプチドは、ポリエチレングリコール、脂質、ポリまたはモノサッカライド、およびホスフェートなどの非アミノ酸要素を含有し得る。ActRIIaポリペプチドの機能性に対するこのような非アミノ酸要素の効果は、他のActRIIaポリペプチド変異体について本明細書に記載されるように試験され得る。ActRIIaポリペプチドの新生形を切断することによってActRIIaポリペプチドが産生されるとき、タンパク質の正確な折畳みおよび/または機能にとって翻訳後処理も重要であり得る。各種の細胞(CHO、HeLa、MDCK、293、WI38、NIH−3T3またはHEK293など)は、このような翻訳後活性に対する特異的細胞機構および特徴的機序を有し、ActRIIaポリペプチドの正確な修飾および処理を確実にするように選択され得る。
ある態様において、ActRIIaポリペプチドの機能性変異体または修飾形は、ActRIIaポリペプチドの少なくとも一部および1つ以上の融合ドメインを有する融合タンパク質を含む。このような融合ドメインの周知の例は、これに限定されるわけではないが、ポリヒスチジン、Glu−Glu、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、チオレドキシン、タンパク質A、タンパク質G、免疫グロブリン重鎖定常領域(Fc)、マルトース結合タンパク質(MBP)、またはヒト血清アルブミンを含む。融合ドメインは、所望の特性を与えるために選択され得る。例えば、いくつかの融合ドメインは、アフィニティクロマトグラフィーによる融合タンパク質の単離に特に有用である。アフィニティ精製のためには、グルタチオン−、アミラーゼ−、およびニッケル−またはコバルト−結合樹脂などのアフィニティクロマトグラフィー用の関連マトリクスが使用される。このようなマトリクスの多くは、(HIS)融合パートナーによって有用なGST精製システムおよびQIAexpress(登録商標)システム(Qiagen)などの「キット」形で入手できる。別の例として、ActRIIaポリペプチドの検出を容易にするために融合ドメインが選択され得る。このような検出ドメインの例は、各種の蛍光タンパク質(例えば、GFP)はもちろんのこと、通常は、特異的抗体が利用可能である短ペプチド配列である「エピトープタグ」も含む。特異的モノクローナル抗体がただちに入手できる周知のエピトープタグは、FLAG、インフルエンザウイルス赤血球凝集素(HA)、およびc−mycタグを含む。いくつかの場合で、融合ドメインは、第Xa因子またはトロンビンなどのためのプロテアーゼ切断部位を有し、この部位は関連するプロテアーゼに融合タンパク質を部分的に消化させて、それにより組換えタンパク質をそこから遊離させる。遊離されたタンパク質は次に、続いてのクロマトグラフィーによる分離によって融合ドメインから単離することができる。ある好ましい実施形態において、ActRIIaポリペプチドは、インビボでActRIIaポリペプチドを安定化するドメイン(「安定化」ドメイン)と融合される。「安定化すること」とは、これが破壊の減少、腎臓によるクリアランスの低下、または他の薬物動態効果のいずれによるかに関わらず、血清半減期を延長する何らかのことを意味する。免疫グロブリンのFc部分との融合は、広範囲のタンパク質に所望の薬物動態特性を与えることが公知である。同様に、ヒト血清アルブミンへの融合は所望の特性を与えることができる。選択され得る他の種類の融合タンパク質は、マルチマー化(例えば、ダイマー化、テトラマー化)ドメインおよび機能性ドメイン(骨増加または筋肉増加のさらなる刺激などの、要望に応じたさらなる生物機能を与える)を含む。
詳細な例として、本発明は、Fcドメインに融合したActRIIaの溶解性細胞外ドメイン(例えば、配列番号6)を含む融合タンパク質を提供する。
場合により、Fcドメインは、Asp−265、リジン322、およびAsn−434などの残基に1つ以上の突然変異を有する。ある場合において、これらの突然変異の1つ以上(例えば、Asp−265突然変異)を有するミュータントFcドメインは、野生型Fcドメインと比較して、Fcγ受容体に対する結合能力の低下を有する。他の場合において、これらの突然変異の1つ以上(例えば、Asn−434突然変異)を有するミュータントFcドメインは、野生型Fcドメインと比較して、MHCクラスI関連Fc受容体(FcRN)に対する結合能力の上昇を有する。
融合タンパク質の各種の要素が所望の機能性と一致する任意の方法で配置され得ることが理解される。例えば、ActRIIaポリペプチドが異種ドメインのC末端側に配置され得るか、または異種ドメインがActRIIaポリペプチドのC末端側に配置され得る。AcRIIaポリペプチドドメインおよび異種ドメインは融合タンパク質内で隣接する必要はなく、さらなるドメインまたはアミノ酸配列はドメインのCまたはN末端側のどちらかに、またはドメイン間に含まれ得る。
ある実施形態において、本発明のActRIIaポリペプチドは、ActRIIaポリペプチドを安定化させることができる1つ以上の修飾を含有する。例えば、このような修飾は、ActRIIaポリペプチドのインビトロ半減期を延長するか、ActRIIaポリペプチドの循環半減期を延長するか、またはActRIIaポリペプチドのタンパク質分解を減少させる。このような安定化修飾は、これに限定されるわけではないが、融合タンパク質(例えば、ActRIIaポリペプチドおよび安定化ドメインを含む融合タンパク質を含む)、グリコシル化部位の修飾(例えば、ActRIIaポリペプチドへのグリコシル化部位の付加を含む)および炭水化物部分の修飾(例えば、ActRIIaポリペプチドからの炭水化物部分の除去)を含む。融合タンパク質の場合では、ActRIIaポリペプチドは、IgG分子などの安定化ドメイン(例えば、Fcドメイン)に融合される。本明細書で使用するように、「安定化ドメイン」という用語は、融合タンパク質の場合のような融合ドメイン(例えば、Fc)を指すだけでなく、炭水化物部分などの非タンパク質性修飾、またはポリエチレングリコールなどの非タンパク質性ポリマーも含む。
ある実施形態において、本発明は、他のタンパク質からの単離形である、またはそうでなければ他のタンパク質を実質的に含まない、ActRIIaポリペプチドの単離形および/または精製形を使用できるようにする。ActRIIaポリペプチドは一般に、組換え核酸からの発現によって産生されるであろう。
3.ActRIIaポリペプチドをコードする核酸
ある態様において、本発明は、本明細書で開示する断片、機能性変異体および融合タンパク質を含む、ActRIIaポリペプチドのいずれも(例えば、溶解性ActRIIaポリペプチド)コードする単離および/または組換え核酸、ならびにFSHレベルの低下に使用するタンパク質を産生するための核酸の使用を提供する。例えば、配列番号4は、天然型ヒトActRIIa前駆体ポリペプチドをコードするが、配列番号5は、ActRIIaの処理された細胞外ドメインをコードする。主題の核酸は、1本鎖または2本鎖であり得る。このような核酸は、DNAまたはRNA分子であり得る。これらの核酸は例えば、ActRIIaポリペプチドを作製する方法で、または直接、治療剤として(例えば、遺伝子療法手法において)使用され得る。
ある態様において、ActRIIaポリペプチドをコードする主題の核酸は、配列番号4または5の変異体である核酸を含むことがさらに理解される。変異体ヌクレオチド配列は、対立変異体などの、1つ以上のヌクレオチドの置換、付加または欠失によって異なる配列を含む。
ある実施形態において、本発明は、配列番号4または5に少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%または100%同一である単離または組換え核酸配列の使用を提供する。当業者は、配列番号4または5に相補的な核酸配列、および配列番号4または5の変異体も本発明の範囲内であることを認識するであろう。さらなる態様において、本発明の核酸配列は、異種ヌクレオチド配列によって、またはDNAライブラリ内において単離、組換え、および/または融合することができる。
他の実施形態において、FSHレベルを低下させるのに使用されるタンパク質は、高い厳密性条件下で配列番号4もしくは5で示されるヌクレオチド配列、配列番号4もしくは5の相補配列、またはその断片にハイブリダイズする核酸によってコードされる。上述のように、当業者は、DNAハイブリダイゼーションを促進する適切な厳密性条件が多様であり得ることを理解するであろう。当業者は、DNAハイブリダイゼーションを促進する適切な厳密性条件が多様であり得ることを理解するであろう。例えば、約45℃にて6.0×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)でのハイブリダイゼーションと、続いて50℃での2.0×SCCの洗浄を実施できる。例えば、洗浄ステップの塩濃度は、50℃における約2.0×SCCの低厳密性から50℃における約0.2×SCCの高厳密性まで選択できる。さらに、洗浄ステップの温度は、室温、約22℃における低厳密性条件から、約65℃の高厳密性条件まで上昇させることができる。温度および塩のどちらも変更してもよく、または他の変数を変更して、温度もしくは塩濃度を一定に維持してもよい。一実施形態において、本発明によって、室温における6×SSCの低厳密性条件下でハイブリダイズし、続いて室温における2×SCCで洗浄される、核酸が提供される。
遺伝暗号の縮重のために配列番号4または5で示される核酸とは異なる単離核酸も、本発明の範囲内である。例えば、アミノ酸の数は、2つ以上のトリプレットによって示される。同じアミノ酸を指定するコドン、すなわちシノニム(例えば、CAUおよびCACはヒスチジンのシノニムである)は、タンパク質のアミノ酸配列に影響を及ぼさない「サイレント」突然変異を引き起こし得る。しかし、主題のタンパク質のアミノ酸配列に変化を引き起こすDNA配列多型が哺乳動物細胞に存在するであろうことが予想される。当業者は、特定のタンパク質をコードする核酸の1つ以上のヌクレオチドにおけるこれらの変異(ヌクレオチドの約3〜5%まで)が、天然の対立遺伝子変異のために所与の種の個体に存在し得ることを認識するであろう。ありとあらゆるこのようなヌクレオチド変異および生じたアミノ酸多型は、本発明の範囲内である。
ある実施形態において、本発明の組換え核酸は、発現構築物中の1つ以上の調節ヌクレオチド配列に操作可能に連結され得る。調節ヌクレオチド配列は一般に、発現に使用される宿主細胞に適切であろう。多様な宿主細胞についての多くの種類の適切な発現ベクターおよび好適な調節配列は、当分野で公知である。通例、前記1つ以上の調節ヌクレオチド配列は、これに限定されるわけではないが、プロモーター配列、リーダーまたはシグナル配列、リボソーム結合部位、転写開始および終止配列、翻訳開始および終止配列、ならびにエンハンサーまたはアクチベーター配列を含み得る。当分野で公知の構成的プロモーターまたは誘導プロモーターも本発明によって検討される。プロモーターは、天然型プロモーター、または2つ以上のプロモーターの要素を組合せるハイブリッドプロモーターのどちらかであり得る。発現構築物はプラスミドなどのエピソームの細胞中に存在することがあり、または発現構築物は染色体に挿入されることがある。好ましい実施形態において、発現ベクターは、形質転換された宿主細胞の選択を可能にするために、選択可能なマーカー遺伝子を含有する。選択可能なマーカー遺伝子は、当分野で周知であり、使用する宿主細胞によって変化するであろう。
本発明のある態様において、主題の核酸は、ActRIIaポリペプチドをコードして、少なくとも1つの調節配列に操作可能に連結されたヌクレオチド配列を含む発現ベクター中に与えられる。調節配列は、当分野で認識されており、ActRIIaポリペプチドの発現を指示するために選択される。したがって、調節配列という用語は、プロモーター、エンハンサー、および他の発現制御要素を含む。例示的な調節配列は、Goeddel;Gene Expression Technology:Methods in Enzymology、Academic Press、San Diego,CA(1990)に説明されている。例えば、DNA配列に操作可能に連結されているときにDNA配列の発現を制御する多種多様の発現制御配列は、ActRIIaポリペプチドをコードするDNA配列を発現するためにこれらのベクター中で使用され得る。このように有用な発現制御配列は例えば、SV40の初期および後期プロモーター、tetプロモーター、アデノウイルスまたはサイトメガロウイルス前初期プロモーター、RSVプロモーター、lac系、trp系、TACまたはTRC系、発現がT7 RNAポリメラーゼによって指示されるT7プロモーター、ファージλの主オペレータおよびプロモーター領域、fdコートタンパク質の制御領域、3−ホスホグリセレートキナーゼまたは他の糖分解酵素のプロモーター、酸ホスファターゼ、例えば、Pho5のプロモーター、酵母α接合因子のプロモーター、原核または真核細胞の遺伝子の発現を制御することが公知のバキュロウイルス系および他の配列またはそのウイルスの多角体プロモーター、ならびにその各種の組合せを含む。発現ベクターの設計は、形質転換される宿主細胞の選択および/または発現が所望されるタンパク質の種類などの因子によって変化し得ることが理解されるべきである。さらに、ベクターのコピー数、そのコピー数および抗体マーカーなどのベクターにコードされるその他のタンパク質の発現を制御する能力も考慮されるべきである。
本発明の組換え核酸は、クローニングされた遺伝子、またはその一部を原核細胞、真核細胞(酵母、鳥類、昆虫または哺乳動物)、または両方のいずれかでの発現に好適なベクター中に結合することによって産生され得る。組換えActRIIaポリペプチドの産生のための発現ビヒクルは、プラスミドおよび他のベクターを含む。例えば、好適なベクターは:pBR322由来プラスミド、pEMBL由来プラスミド、pEX由来プラスミド、E.coliなどの原核細胞中での発現のためのpBTac由来プラスミドおよびpUC由来プラスミドの種類のプラスミドを含む。
いくつかの哺乳動物発現ベクターは、細菌でのベクターの増殖を促進するための原核配列と、真核細胞で発現される1つ以上の真核転写単位との両方を含有する。pcDNAI/amp、pcDNAI/neo、pRc/CMV、pSV2gpt、pSV2neo、pSV2−dhfr、pTk2、pRSVneo、pMSG、pSVT7、pko−neoおよびpHyg由来ベクターは、真核細胞のトランスフェクションに好適な哺乳動物発現ベクターの例である。これらのベクターのいくつかは、原核および真核細胞の両方で複製および薬物耐性選択を促進するために、pBR322などの細菌プラスミドからの配列によって修飾される。または、ウシパピローマウイルス(BPV−1)、またはエプスタイン−バーウイルス(pHEBo、pREP由来およびp205)などのウイルスの誘導体は、真核細胞でのタンパク質の一過性発現に使用できる。他のウイルス(レトロウイルスを含む)発現系の例は、下の遺伝子治療送達系の説明で見出すことができる。プラスミドの調製および宿主生物の形質転換において利用される各種の方法は、当分野で周知である。一般的な組換え手順と同様に、原核および真核細胞の両方に好適な他の発現系については、Molecular Cloning A Laboratory Manual、第3版、by Sambrook,Fritsch and Maniatis(Cold Spring Harbor Laboratory Press、2001)を参照されたい。いくつかの例において、バキュロウイルス発現系の使用によって、組換えポリペプチドを発現することが所望であり得る。このようなバキュロウイルス発現系の例は、pVL由来ベクター(pVL1392、pVL1393およびpVL941など)、pAcUW由来ベクター(pAcUW1など)、およびpBlueBac由来ベクター(pBlueBac IIIを含有するβ−galなど)を含む。
好ましい実施形態において、ベクターは、Pcmv−Scriptベクター(Stratagene,La Jolla,Calif.)、pcDNA4ベクター(Invitrogen,Carlsbad,Calif.)およびpCI−neoベクター(Promega,Madison,Wisc.)などのCHO細胞中における主題のActRIIaポリペプチドの産生のために設計されるであろう。明らかとなるように、主題の遺伝子構築物を使用して培養物中で増殖した細胞において主題のActRIIaポリペプチドの発現を引き起こして、精製のための融合タンパク質または変異体タンパク質を含むタンパク質を産生することができる。
本開示は、主題のActRIIaポリペプチドの1つ以上のためのコード配列(例えば、配列番号4または5)を含む組換え遺伝子がトランスフェクトされた宿主細胞にも関する。宿主細胞は、いずれの原核または真核細胞でもよい。例えば、本発明のActRIIaポリペプチドは、E.coliなどの細菌細胞、昆虫細胞(例えば、バキュロウイルス発現系を使用して)、酵母、または哺乳動物細胞で発現され得る。他の好適な宿主細胞は、当業者に公知である。
したがって本発明は、主題のActRIIaポリペプチドを産生する方法にさらに関する。例えば、ActRIIaポリペプチドをコードする発現ベクターをトランスフェクトした宿主細胞を適切な条件下で培養して、ActRIIaポリペプチドの発現を起こすことができる。ActRIIaポリペプチドは、ActRIIaポリペプチドを含む細胞および培地の混合物から分泌および単離され得る。または、ActRIIaポリペプチドは、細胞質によって、または膜画分ならびに収集、溶解した細胞、および単離したタンパク質の中に保持され得る。細胞培養物は、宿主細胞、培地および他の副生成物を含む。細胞培養に好適な培地は、当分野で周知である。主題のActRIIaポリペプチドは、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動、ActRIIaポリペプチドの特定のエピトープに特異性の抗体を用いた免疫アフィニティおよびActRIIaポリペプチドに融合したドメインに結合する薬剤を用いたアフィニティ精製(ActRIIa−Fc融合物を精製するために、例えば、タンパク質Aカラムが使用され得る)を含む、タンパク質精製の分野で公知の技法を使用して、細胞培地、宿主細胞、または両方から単離することができる。好ましい実施形態において、ActRIIaポリペプチドは、その精製を促進するドメインを含有する融合タンパク質である。好ましい実施形態において、精製は、例えば、以下:タンパク質Aクロマトグラフィー、Qセファロースクロマトグラフィー、フェニルセファロースクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、およびカチオン交換クロマトグラフィーの3つ以上を任意の順序で含む、一連のカラムクロマトグラフィーのステップによって達成される。精製はウイルス濾過および緩衝液交換によって完了できる。本明細書に示すように、ActRIIa−hFcタンパク質は、サイズ排除クロマトグラフィーによって決定されたように>98%の、およびSDS PAGEによって決定されたように>95%の純度まで精製した。このレベルの純度は、マウスの骨に対して、ならびにマウス、ラットおよび非ヒト霊長類の許容される安全プロフィールに対して所望の効果を達成するのに十分であった。
別の態様において、組換えActRIIaポリペプチドの所望の部分のN末端におけるポリ−(His)/エンテロキナーゼ切断部位配列などの、精製リーダー配列をコードする融合遺伝子は、Ni2+金属樹脂を使用するアフィニティクロマトグラフィーによって発現された融合タンパク質の精製を可能にする。そこで続いて精製リーダー配列をエンテロキナーゼによる処理によって除去して、精製ActRIIaポリペプチドを得られる(例えばHochuliら、(1987)J.Chromatography 411:177;およびJanknechtら、PNAS USA 88:8972を参照されたい)。
融合遺伝子を作製する技法は周知である。本質的に、異なるペプチド配列をコードする各種のDNA断片の連結は、連結のための平滑またはねじれ形末端、適切な末端を与えるための制限酵素消化、必要に応じた付着端の充填、望ましくない結合を回避するためのアルカリホスファターゼ処理、および酵素連結を利用して、従来の技法に従って実施される。別の実施形態において、融合遺伝子は、自動DNA合成装置を含む従来の技法によって合成することができる。または、遺伝子断片のPCR増幅は、2個の連続遺伝子断片の間に相補的オーバーハングを生じさせて、次にアニーリングしてキメラ遺伝子配列を生成できるアンカープライマーを使用して実施できる(例えば、Current Protocols in Molecular Biology、編者:Ausubelら、John Wiley & Sons:1992を参照されたい)。
4.別のアクチビンおよびActRIIa拮抗薬
本明細書で扱うデータは、アクチビン−ActRIIaシグナル伝達の拮抗薬を使用してFSHレベルを低下できることを示す。溶解性ActRIIaポリペプチド、および特にActrIIa−Fcは好ましい拮抗薬であるが、ならびにこのような拮抗薬はアクチビン拮抗作用以外の機序によってFSHに影響を及ぼし得るが、抗アクチビン(例えば、A、B、CまたはE)抗体、抗ActRIIa抗体、ActRIIaの産生を阻害するアンチセンス、RNAiまたはリボザイム核酸、ならびにアクチビンまたはActRIIaの他の阻害薬、特にアクチビン−ActRIIa結合を破壊する阻害薬を含む、他の種類のアクチビン−ActRIIa拮抗薬が有用であることが予想される。
ActRIIaポリペプチド(例えば、溶解性ActRIIaポリペプチド)と特異的に反応性であり、リガンドに対して競合的にActRIIaポリペプチドと結合するか、またはそうでなければActRIIa仲介シグナル伝達を阻害する抗体は、ActRIIaポリペプチド活性の拮抗薬として使用され得る。同様に、アクチビンAポリペプチドと特異的に反応性であり、ActRIIa結合を破壊する抗体は拮抗薬として使用され得る。
ActRIIaポリペプチドまたはアクチビンポリペプチドに由来する免疫原を使用することによって、抗タンパク質/抗ペプチド抗血清またはモノクローナル抗体を標準プロトコルによって作製できる(例えば、Antibodies:A Laboratory Manual、編者:HarlowおよびLane(Cold Spring Harbor Press:1988)を参照されたい)。マウス、ハムスターまたはウサギなどの哺乳動物は、ActRIIaポリペプチドの免疫原性形、抗体反応を誘発できる抗原断片、または融合タンパク質によって免疫化することができる。タンパク質またはペプチドに免疫原性を与える技法は、担体への結合または当分野で周知の他の技法を含む。ActRIIaまたはアクチビンポリペプチドの免疫原性部分は、アジュバントの存在下で投与できる。免疫化の進行は、血漿または血清における抗体力価の検出によって監視できる。標準ELISAまたは他のイムノアッセイを抗原としての免疫原と共に使用して、抗体のレベルを評価できる。
ActRIIaポリペプチドの免疫原性調製物による動物の免疫化の後に、抗血清が得られ、所望であれば、血清からポリクローナル抗体を単離することができる。モノクローナル抗体を産生するために、抗体産生細胞(リンパ球)を免疫化された動物から収集して、ハイブリドーマ細胞を得るための骨髄腫細胞などの不死化細胞を用いた標準体細胞融合手順によって融合できる。このような技法は当分野で公知であり、例えば、ハイブリドーマ技法(KohlerおよびMilstein、(1975)Nature、256:495−497によって最初に開発された)、ヒトB細胞ハイブリドーマ技法(Kozbarら、(1983)Immunology Today、4:72)、およびヒトモノクローナル抗体を産生するためのEBV−ハイブリドーマ技法(Coleら、(1985)Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R.Liss,Inc.pp.77−96)を含む。ハイブリドーマ細胞は、ActRIIaペプチドと特異的に反応性である抗体およびこのようなハイブリドーマ細胞を含む培養物から単離されたモノクローナル抗体の産生のために、免疫化学的にスクリーニングできる。
本明細書で使用するように「抗体」という用語は、主題のポリペプチドとまた特異的に反応性であるその断片を含むことを意図する。抗体は、抗体全体について上述と同じ方法で利用するために、従来の技法およびスクリーニングされた断片を使用して断片化できる。例えば、F(ab)断片は、抗体をペプシンによって処理することによって生成できる。得られたF(ab)断片を処理してジスルフィド架橋を還元し、Fab断片を産生することができる。本発明の抗体はさらに、抗体の少なくとも1つのCDR領域によって与えられたActRIIaまたはアクチビンポリペプチドに対する親和性を有する、二重特異性、単鎖、キメラ、ヒト化および完全ヒト分子を含むことを意図する。抗体は、それに結合され、検出できる標識をさらに含み得る(例えば、標識は放射性同位体、蛍光化合物、酵素または酵素補因子であり得る)。
ある実施形態において、抗体は組換え抗体であり、組換え抗体という用語は、CDRグラフトまたはキメラ抗体、ライブラリ選択抗体ドメインから構築したヒトまたは他の抗体、単鎖抗体および単一ドメイン抗体(例えばヒトVタンパク質またはラクダ科VHHタンパク質)を含む、一部は分子生物学の技法によって生成された任意の抗体を含む。ある実施形態において、本発明の抗体はモノクローナル抗体であり、ある実施形態において、本発明は、新規抗体を生成する方法を利用できるようにする。例えば、ActRIIaポリペプチドまたはアクチビンポリペプチドに特異的に結合するモノクローナル抗体を生成する方法は、検出可能な免疫応答を刺激するのに有効な量の抗原ポリペプチドを含む免疫原性組成物をマウスに投与するステップと、マウスから抗原産生細胞(例えば、脾臓からの細胞)を得て、抗原産生細胞を骨髄腫細胞と融合させて抗体産生ハイブリドーマを得るステップと、抗原産生ハイブリドーマを試験して、抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを同定するステップとを含み得る。ハイブリドーマは一度得られると、細胞培養物中で、場合により、ハイブリドーマ由来細胞が抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する培養条件下で増殖させることができる。モノクローナル抗体は、細胞培養物から精製され得る。
抗体に関して使用されるような「と特異的に反応性の」という形容詞は、当分野で一般に理解されるように、抗体が興味のある抗原(例えば、ActRIIaポリペプチド)および興味のない他の抗原との間で十分に選択的であり、抗体が少なくとも、ある種類の生体サンプル中に興味のある抗原の存在を検出するのに有用であるということを意味することを意図する。治療的利用などの、抗体を利用する、ある方法において、より高度の結合特異性が所望であり得る。モノクローナル抗体は一般に、所望の抗原と交差反応ポリペプチドとを効果的に識別する傾向がより高い(ポリクローナル抗体と比較して)。抗体:抗原相互作用の特異性に影響する1つの特徴は、抗原に対する抗体の親和性である。所望の特異性は一連の各種の親和性によって到達可能であり得るが、一般に好ましい抗体は、約10−6、10−7、10−8、10−9またはそれ以下の親和性(解離定数)を有するであろう。アクチビンとActRIIaとの間の非常に強い結合を考えると、中和抗アクチビンまたは抗ActRIIa抗体は一般に、10−10またはそれ以下の解離定数を有するであろう。
さらに、所望の抗体を同定するために抗体をスクリーニングするのに使用される技法は、得られた抗体の特性に影響し得る。例えば、抗体が溶液中の抗体を結合するために使用されることになっている場合、溶液結合を試験することが所望であり得る。特定の所望の抗体を同定するために抗体と抗原との間の相互作用を試験するための、多種多様の異なる技法が利用できる。このような技法は、ELISA、表面プラズモン共鳴結合アッセイ(例えば、Biacore(登録商標)結合アッセイ、Biacore AB,Uppsala,Sweden)、サンドイッチアッセイ(例えば、IGEN International,Inc.、Gaithersburg,Marylandの常磁性ビーズシステム)、ウェスタンブロット、免疫沈降アッセイ、および免疫組織化学を含む。
アクチビンまたはActRIIa拮抗薬である核酸化合物の種類の例は、アンチセンス核酸、RNAi構築物および触媒核酸構築物を含む。核酸化合物は1本鎖または2本鎖であり得る。2本鎖化合物は、鎖の一方または他方が1本鎖である、オーバーハングまたは非相補的領域も含み得る。1本鎖化合物は、化合物がいわゆる「ヘアピン」または「ステムループ」構造を形成することを意味する自己相補的領域を、二重らせん構造の領域と共に含む。核酸化合物は、全長ActRIIa核酸配列あるいはアクチビンβAまたはアクチビンβB配列の、1000以下の、500以下の、250以下の、100以下のまたは50、35、30、25、22、20もしくは18以下のヌクレオチドから成る領域に対して相補的であるヌクレオチド配列を含み得る。相補的領域は好ましくは、少なくとも8ヌクレオチド、ならびに場合により少なくとも10または少なくとも15ヌクレオチド、場合により15〜25ヌクレオチドであるだろう。相補的領域は、コード配列部分などの、標的転写物のイントロン、コード配列または非コード配列に含まれ得る。一般に、核酸化合物は、長さが約8〜約500ヌクレオチドまたは塩基対の長さを有し、場合により、長さは約14〜約50ヌクレオチドであろう。核酸は、(特に、アンチセンスとしての使用のための)DNA、RNAまたはRNA:DNAハイブリッドであり得る。いずれの1本鎖もDNAおよびRNAの混合物はもちろんのこと、DNAまたはRNAのどちらかに容易に分類できない修飾形も含み得る。同様に、2本鎖化合物はDNA:DNA、DNA:RNAまたはRNA:RNAであり、いずれの1本鎖もDNAおよびRNAの混合物はもちろんのこと、DNAまたはRNAのどちらかに容易に分類できない修飾形も含み得る。核酸化合物は、主鎖(ヌクレオチド間結合を含む、天然核酸の糖−リン酸部分)または塩基部分(天然核酸のプリンまたはピリミジン部分)に対する1つ以上の修飾を含む、各種の修飾のいずれかを含み得る。アンチセンス核酸化合物は好ましくは、約15〜約30ヌクレオチドの長さを有し、血清中、細胞中、または経口送達化合物の場合には胃および吸入化合物には肺などの、化合物が送達されやすい場所での安定性などの特性を改良する1つ以上の修飾を含有することが多いだろう。RNAi構築物の場合には、標的転写物に相補的な鎖は一般に、RNAまたはその修飾物であろう。他の鎖は、RNA、DNAまたはその他の変形であり得る。2本鎖または1本鎖「ヘアピン」RNAi構築物の2本鎖部分は、それがダイサー基質として作用する限り、好ましくは長さが18〜40ヌクレオチドの、長さが場合により約21〜23ヌクレオチドの長さを有するであろう。触媒または酵素核酸はリボザイムまたはDNA酵素であり、修飾形も含有し得る。核酸化合物は、生理学的条件下で、およびナンセンスまたはセンス対照がほとんどまたは全く効果を持たない濃度で細胞と接触したときに、標的の発現を約50%、75%、90%またはそれ以上阻害し得る。核酸化合物の効果を試験するための好ましい濃度は、1、5および10 μmolである。核酸化合物は、例えば、インビボでのFSHレベル、インビトロでの株化細胞によるFSH産生、またはFSH関連障害に対する効果についても試験され得る。
5.スクリーニングアッセイ
ある態様において、本発明は、アクチビン−ActRIIaシグナル伝達経路の作用薬または拮抗薬である化合物(薬剤)を同定するための、ActRIIaポリペプチド(例えば、溶解性ActRIIaポリペプチド)およびアクチビンポリペプチドの使用に関する。このスクリーニングによって同定された化合物は、インビボまたはインビトロでの癌細胞、特に前立腺癌細胞の増殖または生存を調節するその能力を評価するために試験できる。これらの化合物は例えば、マウス異種移植モデルなどの動物モデルで試験できる。1つの有用な動物モデルは、マウスLAPC−4前立腺癌モデル(米国特許番号:7,122,714に記載)。前立腺癌の他の動物モデルは、例えば、LNCaP細胞を移植することによって生成できる。LNCaP株化細胞は、前立腺癌患者のリンパ節転移から得た樹立アンドロゲン応答性前立腺癌株化細胞である。
アクチビンおよびActRIIaシグナル伝達を標的化することによってFSH分泌を低減または阻害する治療剤をスクリーニングするための多くの手法がある。ある実施形態において、化合物の高スループットスクリーニングを実施して、選択した株化細胞に対するアクチビンまたはActRIIa仲介効果を混乱させる薬剤を同定することができる。ある実施形態において、ActRIIaポリペプチドのアクチビンへの結合を特異的に阻害または低減する化合物をスクリーニングおよび同定するアッセイが実施される。または、ActRIIaポリペプチドのアクチビンへの結合を向上させる化合物を同定するアッセイを使用できる。さらなる実施形態において、化合物はアクチビンまたはActRIIaポリペプチドと相互作用するその能力によって同定できる。
多様なアッセイ形式が十分であり、本開示を考慮すると、本明細書に明示的に記載されていないアッセイはそれにもかかわらず、当業者によって理解されるであろう。本明細書に記載するように、試験化合物(薬剤)は、任意のコンビナトリアル化学方法によって作製され得る。または、主題の化合物は、インビボまたはインビトロで合成された天然型生体分子であり得る。組織増殖のモジュレータとして作用するその能力について試験される化合物(薬剤)は、例えば、細菌、酵母、植物もしくは他の生物によって産生する(例えば、天然生成物)、化学的に産生する(例えば、ペプチドミメティックを含む小型分子)、または組換えにより産生することができる。本明細書で検討する試験化合物は、非ペプチジル有機分子、ペプチド、ポリペプチド、ペプチドミメティック、糖、ホルモン、および核酸分子を含む。詳細な実施形態において、試験薬剤は、約2,000ダルトン未満の分子量を有する小型有機分子である。
試験化合物は、単一の別個の実体として供給することが、またはコンビナトリアル化学によって作製されるような、より複雑なライブラリで供給することができる。これらのライブラリは例えば、アルコール、アルキルハライド、アミン、アミド、エステル、アルデヒド、エーテルおよび他のクラスの有機化合物を含むことができる。試験化合物の試験系への提示は、特に初期スクリーニングステップにおいては、単離形でも、または化合物の混合物としてでもよい。場合により、化合物は他の化合物によって場合によって誘導体化され得るか、または化合物の単離を促進する誘導体化基を有し得る。誘導体化基の非制限的な例は、ビオチン、フルオレセイン、ジゴキシゲニン、緑色蛍光タンパク質、同位体、ポリヒスチジン、磁気ビーズ、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、光活性化架橋剤またはその任意の組合せを含む。
化合物および天然抽出物の試験ライブラリを試験する多くの薬物スクリーニングプログラムでは、所与の期間で調査される化合物の数を最大限にするために、高スループットアッセイが所望である。精製または半精製タンパク質に由来し得るような無細胞系で実施されるアッセイは、系が生成されて試験化合物が仲介する分子標的中での変化を迅速に発生させ、比較的容易に検出させられるという点で、「1次」スクリーンとして好ましいことが多い。さらに、試験化合物の細胞毒性または生物学的利用能の効果はインビトロ系では一般に無視できるので、代わりにアッセイは、ActRIIaポリペプチドとアクチビンとの間の結合親和性の変化で明らかであり得るように、主に分子標的に対する薬物の効果に注目している。
単に例証するために、例示的なスクリーニングアッセイにおいて、興味のある化合物は、アクチビンに通例は結合可能である単離および精製ActRIIaポリペプチドと接触させる。化合物およびActRIIaポリペプチドの化合物に、次にActRIIaリガンドを含有する組成物を添加する。ActRIIa/アクチビン複合体の検出および定量によって、ActRIIaポリペプチドとアクチビンとの間での複合体の形成を阻害する(または増強する)化合物の効力を決定する手段が得られる。化合物の効力は、試験化合物の各種の濃度を使用して得たデータから用量依存曲線を生成することによって評価できる。さらに、比較の基線を得るために、対照アッセイも実施できる。例えば、対照アッセイにおいて、単離および精製アクチビンは、ActRIIaポリペプチドを含有する組成物に添加され、ActRIIa/アクチビン複合体の形成は試験化合物の非存在下で定量される。一般に、反応物質が混合される順序は変更することができ、同時に混合できることが理解されるであろう。さらに、精製タンパク質の代わりに、好適な無細胞アッセイ系を得るために、細胞抽出物および溶解産物が使用され得る。
ActRIIaポリペプチドとアクチビンとの間の複合体形成は、各種の技法によって検出され得る。例えば、複合体の形成の調節は、例えば、放射性標識(例えば、32P、35S、14CまたはH)、蛍光標識(例えば、FITC)、または酵素標識ActRIIaポリペプチドまたはアクチビンなどの検出可能に標識されたタンパク質を使用して、イムノアッセイによって、またはクロマトグラフィー検出によって定量することができる。
ある実施形態において、蛍光偏光アッセイおよび蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)アッセイは、ActRIIaポリペプチドとその結合タンパク質との間の相互作用の程度を直接的または間接的のいずれかで測定するために使用され得る。他の好適な検出方式は、例えば光導波路(PCT公開特許公報:WO 96/26432および米国特許番号:5,677,196)、表面プラズモン共鳴(SPR)、表面電荷センサ、および表面力センサに基づくものを含む。
「ツー・ハイブリッド・アッセイ」としても公知の相互作用トラップアッセイも、ActRIIaポリペプチドとその結合タンパク質との間の相互作用を破壊または増強する薬剤を同定するために使用され得る。例えば、米国特許番号:5,283,317;Zervosら(1993)Cell 72:223−232;Maduraら(1993)J Biol Chem 268:12046−12054;Bartelら(1993)Biotechniques 14:920−924;およびIwabuchiら(1993)Oncogene 8:1693−1696)を参照されたい。詳細な実施形態において、ActRIIaポリペプチドとその結合タンパク質との間の相互作用を解離させる化合物(例えば、小型分子またはペプチド)を同定するために、逆ツーハイブリッド系が使用され得る。例えば、VidalおよびLegrain、(1999)Nucleic Acids Res 27:919−29;VidalおよびLegrain、(1999)Trends Biotechnol 17:374−81;および米国特許番号:5,525,490;5,955,280;および5,965,368を参照されたい。
ある実施形態において、化合物は、本明細書に記載したActRIIaまたはアクチビンポリペプチドと相互作用するその能力によって同定される。化合物とActRIIaまたはアクチビンポリペプチドとの間の相互作用は、共有または非共有であり得る。例えば、このような相互作用は、光架橋、放射性標識リガンド結合、およびアフィニティクロマトグラフィーを含む、インビトロ生化学方法を使用してタンパク質レベルで同定できる(Jakoby WBら、1974、Methods in Enzymology 46:1)。ある場合において、化合物は、アクチビンまたはActRIIaポリペプチドに結合する化合物を検出するアッセイなどの、機序ベースアッセイでスクリーニングされ得る。これは固相または液相結合イベントを含み得る。または、アクチビンまたはActRIIaポリペプチドをコードする遺伝子は、レポーター系(例えば、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、または緑色蛍光タンパク質)を用いて細胞中にトランスフェクトして、場合により高スループットスクリーニングによって、またはライブラリの個々のメンバーを用いて、ライブラリに対してスクリーニングすることができる。他の機序ベース結合アッセイ、例えば、自由エネルギーの変化を検出する結合アッセイが使用され得る。結合アッセイは、ウェル、ビーズもしくはチップに固定された、または固定化抗体によって捕捉された、またはキャピラリー電気泳動によって分離された標的を用いて実施できる。結合された化合物は通常、比色もしくは蛍光または表面プラズモン共鳴を使用して検出され得る。
6.例示的な治療用途
ある実施形態において、本発明は、個人に例えば、ActRIIaポリペプチドなどの有効量のアクチビン−ActRIIa拮抗薬を投与することによって、その必要のある個人においてFSH分泌を低減または阻害する方法を提供する。FSH分泌を低減または阻害する方法は、例えば、FSH転写、翻訳、翻訳後処理、および分泌を低減することを含む、前記効果を引き起こす全ての方法を含む。血漿FSHレベルを試験するための、MENOCHECK(登録商標)を含む各種のキットが利用できる。男性のFSHの正常値は、2〜18mIU/ml血液の範囲に及ぶ。女性の正常値は5〜25mIU/mLの範囲に及ぶ。健常女性での50mIU/mLより高いレベルは、更年期に関連している。FSHの組織濃度は、唾液を試験することによって決定できる(eMHP(登録商標))。
ある実施形態において、本発明は、FSH分泌を低減または阻害するために個人に例えば、ActRIIaポリペプチドなどの有効量アクチビン−ActRIIa拮抗薬を投与することによって、その必要がある個人において前立腺癌を治療または予防する方法を提供する。これらの方法は、前立腺癌を発症する高いリスクを有するヒト、特に男性の治療的処置にはもちろんのこと、予防的処置にも使用され得る。いずれの男性も前立腺癌を発症するリスクに瀕しているため、前立腺癌を発症するリスクが高い男性は、一般集団またはある年齢群の男性集団と比べて、そのリスク因子によってその疾患を発症する確率がより高くなった男性である。例示的なリスク因子は、年齢、家族暦または遺伝子構造、運動および食事などの生活習慣、ならびに放射線または他の発癌因子を含む。
本明細書で使用するように、障害または状態を「予防する」治療薬は、統計的サンプルにおいて、未処置対照サンプルと比較して処置サンプルの障害もしくは状態の発生を低減する、または未処置対照サンプルと比較して1つ以上の症状の発症または障害もしくは状態の特徴を遅延させる、化合物を指す。例えば、前立腺癌を予防することは、処置後に新たな病変がないこと、または転移性疾患がないこともしくは遅延することを指し得る。
「前立腺癌を処置する」という用語は、未処置対照と比較した、または処置前の疾患の重症度と比較した疾患の1つ以上の症状または特徴の改良を指す。この用語は、処置を受けている患者が治癒されること、または疾患が患者から完全に根絶されることを必ずしも要求していない。前立腺癌を処置する薬剤は、その疾患の1つ以上の症状または特徴の重症度を低下させる薬剤であり得る。腫瘍の増殖および進行は、細胞周期進行および細胞分裂の介在物質ならびに細胞死、すなわちアポトーシスの調節因子を含む、多様な因子によって影響されることに注目すべきである。したがって、前立腺癌を治療することは、癌細胞増殖の低下または細胞分裂速度の低下を含み得る。代わりにまたはさらに、前立腺癌を処置することは、癌細胞生存の減少またはアポトーシスの増加を含み得る。したがって、ある実施形態において、前立腺癌を処置することは、細胞分裂の減少および細胞死の増加の両方を含み得る。機序とは無関係に、前立腺癌を処置する薬剤の有効性は、対照と比較した癌細胞数の減少(増殖減少、アポトーシス増加、またはその両方のいずれかによる)、または対照と比較した腫瘍サイズの縮小などの、観察可能な測定基準によって決定され得る。したがって前立腺癌を処置することまたは腫瘍もしくは癌細胞増殖を阻害することは、このような変化が発生する機序に関して中立であることが意図されるものとする。予防および処置はどちらも、医師または他の医療提供者によって下された診断および治療剤の投与の所期の結果の解析で識別され得る。
ヒトにおける前立腺癌進行に対する主題の拮抗薬の効果を観察するとき、効果は、測定可能な疾患の減少もしくは消失、および/または新たな病変の非存在または転移の予防によって評価され得る。例えば、アクチビン−ActRIIa拮抗薬は、非侵襲性および侵襲性前立腺癌の両方を持つ患者における前立腺癌進行を著しく低減または遅延させ得る。さらに拮抗薬は、その疾患のリスク因子を持つ健常男性における前立腺癌を発症するリスクを予防または低減し得る。拮抗薬は、その疾患の履歴を持つ患者における前立腺癌の再発リスクも低減し得る。
したがって、アクチビン−ActRIIa拮抗薬を使用して、疾患を発症するリスクに瀕していると見なされる個人における前立腺癌の発症を予防または遅延することができ、このような拮抗薬は選択した患者集団に使用され得る。適切な患者集団の例は、父または兄弟が前立腺癌と診断されている男性患者などの、前立腺癌の家族暦を持つ患者を含む。一実施形態において、前立腺癌を発症する高いリスクに瀕していると見なされるが、その疾患と診断されていない患者をアクチビン−ActRIIa拮抗薬で処置する。このような処置は、患者が30歳、40歳、50歳、60歳、または70歳の年齢に達したときに開始し得る。
本明細書で開示されるアクチビン−ActRIIa拮抗薬、および特にActRIIa−Fcタンパク質を使用して、固形腫瘍を持つ患者はもちろんのこと、転移性癌を持つ患者も含む患者における前立腺癌が処置または予防され得る。アクチビン−ActRIIa拮抗薬は、前立腺の前癌または良性病変を持つまたは定型過形成、異型過形成、および非侵襲性もしくは上皮内癌を含む任意の異常増殖病変を持つヒト対象にも投与され得る。本開示の拮抗薬は、ホルモン依存性またはホルモン感受性癌およびホルモン非依存性癌(例えば、ホルモン抵抗性前立腺癌)の両方の処置または予防でも有用である。アクチビン−ActRIIa拮抗薬は、上昇した(正常な前立腺組織由来細胞と比較して)レベルのアクチビン(例えば、A、ABまたはB)または上昇したレベルのActRIIaもしくはActRIIbを発現する腫瘍において特に有用であることが判明し得る。
ある実施形態において、本発明は、個人に例えば、ActRIIaポリペプチドなどの有効量のアクチビン−ActRIIa拮抗薬を投与することによって、FSH分泌下垂体腫瘍に罹患した個人においてFSH分泌を低減または阻害する方法を提供する。これらの下垂体腫瘍でのFSHの分泌過多を阻害することは、エストロゲンレベルの上昇および卵巣嚢腫の発症などの腫瘍症状を減少させるための処置として有用である。本方法は手術などの従来の癌治療と併せて好ましくは使用されるが、FSH分泌の阻害は単独で、特に手術や放射線が否定される症例では有効な処置であり得る。
本発明は、従来の癌療法(例えば、化学療法、放射線療法、光線療法、免疫療法、および手術、特に前立腺切除術)の有効性が、主題の拮抗薬の使用によって向上できることを認識している。したがって、アクチビン−ActRIIa拮抗薬は、前立腺癌の処置、予防、または管理のために併用療法で使用され得る。拮抗薬は、放射線および/または外科処置とはもちろんのこと、細胞障害性化学療法および/または内分泌療法とも併せて患者に投与され得る。このような併用処置は、相乗的に作用して、個々の処置それぞれの投薬量を減少させ、それによってより多い投薬量で各処置によって及ぼされる有害な副作用を低減する可能性がある。他の例において、処置に対して難治性である悪性腫瘍は、2つ以上の異なる処置の併用療法に応答し得る。したがって、本開示は、抗悪性腫瘍剤の治療効果を向上させるまたはこのような抗悪性腫瘍剤に対する細胞抵抗性を克服するために、別の従来の抗悪性腫瘍剤と同時にまたは連続的に組合せたアクチビン−ActRIIa拮抗薬の投与に関する。本開示は、ホルモン療法と組合せたアクチビン−ActRIIa拮抗薬の投与にも関する。アクチビン−ActRIIa拮抗薬は、FSH分泌下垂体腫瘍から生じる症状を低減するために併用療法にも使用され得る。併用腫瘍療法に使用され得る製薬化合物は、単に例証するために:アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アスパラギナーゼ、bcg、ビカルタミド、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カンプトセシン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、クロランブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、コルヒチン、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエネストロール、ジエチルスチルベストロール、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エキセメスタン、フィルグラスチム、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、ゲムシタビン、ゲニステイン、ゴセレリン、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、インターフェロン、イリノテカン、イロノテカン、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、ノコダゾール、オクトレオチド、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、スラミン、タモキシフェン、テモゾロマイド、テニポシド、テストステロン、チオグアニン、チオテパ、チタノセンジクロリド、トポテカン、トラスツズマブ、トレチノイン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビンを含む。
これらの化学療法抗腫瘍化合物は、その作用機序によって例えば、次の群に分類され得る:ピリミジン類似体(5−フルオロウラシル、フロクスウリジン、カペシタビン、ゲムシタビンおよびシタラビン)およびプリン類似体、葉酸拮抗薬および関連阻害薬(メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチンおよび2−クロロデオキシアデノシン(クラドリビン))などの、代謝拮抗物質/抗癌剤;ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン、およびビノレルビン)などの天然生成物を含む、抗増殖/有糸分裂阻害剤、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポシロンおよびナベルビンなどの微小管撹乱物質、エピジポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド)、DNA損傷剤(アクチノマイシン、アムサクリン、アントラサイクリン、ブレオマイシン、ブスルファン、カンプトセシン、カルボプラチン、クロランブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、シトキサン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、ヘキサメチルメラミンオキサリプラチン、イホスファミド、メルファラン、メルクロレタミン、マイトマイシン、ミトキサントロン、ニトロソ尿素、プリカマイシン、プロカルバジン、タキソール、タキソテール、テニポシド、トリエチレンチオホスホラミドおよびエトポシド(VP16));ダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)およびマイトマイシンなどの抗生物質;酵素(L−アスパラギンを全身的に代謝して、その独自のアスパラギナーゼを合成する能力を持たない細胞を除去する、L−アスパラギナーゼ);抗血小板剤;ナイトロジェンマスタード(メクロレタミン、シクロホスファミドおよび類似体、メルファラン、クロランブシル)、エチレンイミンおよびメチルメラミン(ヘキサメチルメラミンおよびチオテパ)、アルキルスルホナート−ブスルファン、ニトロソ尿素(カルムスチン(BCNU)および類似体、ストレプトゾシン)、テトラゼン−ダカルバジニン(DTIC)などの抗増殖/有糸分裂阻害アルキル化剤;葉酸類似体(メトトレキセート)などの抗増殖/有糸分裂阻害代謝拮抗物質;白金配位錯体(シスプラチン、カルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、アミノグルテチミド;ホルモン、ホルモン類似体(エストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミド、ニルタミド)およびアロマターゼ阻害薬(レトロゾール、アナストロゾール);抗凝血剤(ヘパリン、合成ヘパリン塩およびトロンビンの他の阻害薬);線維素溶解剤(組織プラスミノゲンアクチベータ、ストレプトキナーゼおよびウロキナーゼなど)、アスピリン、ジプリダモール、チクロピジン、クロピドグレル、アブシキシマブ;抗遊走剤;抗分泌剤(ブレベルジン);免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス(FK−506)、シロリムス(ラパマイシン)、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル);抗血管新生化合物(TNP−470、ゲニステイン)および成長因子阻害薬(血管内皮成長因子(VEGF)阻害薬、線維芽細胞成長因子(FGF)阻害薬);アンギオテンシン受容体遮断薬;酸化窒素供与体;アンチセンスオリゴヌクレオチド;抗体(トラスツズマブ);細胞周期阻害薬および分化誘導薬(トレチノイン);mTOR阻害薬、トポイソメラーゼ阻害薬(ドキソルビシン(アドリアマイシン)、アムサクリン、カンプトセシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エニポシド、エピルビシン、エトポシド、イダルビシンおよびミトキサントロン、トポテカン、イリノテカン)、コルチコステロイド(コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルペドニゾロン、プレドニゾン、およびプレニゾロン);成長因子シグナル伝達キナーゼ阻害薬;ミトコンドリア機能障害誘導薬およびカスパーゼアクチベータ;ならびにクロマチン撹乱物質。
ある実施形態において、併用療法に使用され得る製薬化合物は、(1)bFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)などの、「血管新生分子」の放出の阻害薬;(2)抗βbFGF抗体などの、血管新生分子の中和薬;および(3)コラゲナーゼ阻害薬、基底膜代謝回転阻害薬、抗血管新生ステロイド、真菌由来血管新生阻害薬、血小板因子4、トロンボスポンジン、D−ペニシラミンおよび金チオマレートなどの関節炎薬、ビタミンD3類似体、アルファ−インターフェロンなどを含む血管新生刺激に対する内皮細胞の阻害薬などの、抗血管新生剤を含む。さらに提案される血管新生の阻害薬については、Bloodら、Bioch.Biophys.Acta.、1032:89−118(1990)、Mosesら、Science、248:1408−1410(1990)、Ingberら、Lab.Invest.、59:44−51(1988)、および米国特許番号:5,092,885、5,112,946、5,192,744、5,202,352、および6573256を参照されたい。さらに、血管新生を阻害するために使用できる多様な化合物、例えば、VEGF仲介血管新生経路を遮断するペプチドまたは薬剤、エンドスタチンタンパク質または誘導体、アンギオスタチンのリジン結合断片、メラニンまたはメラニン促進化合物、プラスミノゲン断片(例えば、プラスミノゲンのクリングル1−3)、トロポインサブユニット、ビトロネクチンαvβ3の拮抗薬、サポシンBに由来するペプチド、抗生物質または類似体(例えば、テトラサイクリン、またはネオマイシン)、ジエノゲスト含有組成物、ペプチドに結合したMetAP−2阻害阻害性コアを含む化合物、化合物EM−138、カルコンおよびその類似体、ならびにnaaladアーゼ阻害薬がある。例えば、米国特許番号:6,395,718、6,462,075、6,465,431、6,475,784、6,482,802、6,482,810、6,500,431、6,500,924、6,518,298、6,521,439、6,525,019、6,538,103、6,544,758、6,544,947、6,548,477、6,559,126、および6,569,845.を参照されたい。
併用療法の性質に応じて、本発明の治療用拮抗薬の投与は、他方の療法が投与されている間におよび/またはその後に、継続され得る。本明細書に記載する拮抗薬の投与は、単回用量または複数回用量で行われ得る。いくつかの例において、拮抗薬の投与は、従来の療法の少なくとも数日前に開始されるが、他の例では投与は従来の療法の投与の直前または投与時のどちらかに開始される。
出願の一態様は、受胎能力に有用な方法および組成物を提供する。アクチビン−ActRIIa拮抗薬の投与によってFSH分泌を低減または阻害することは、精子成熟を阻害する有用な方法である。女性では、FSHの減少は、卵巣における卵胞顆粒膜細胞の増殖を制限するように作用する。アクチビン−ActRIIa拮抗薬の投与によってFSH分泌を低減または阻害することは、避妊の有用な方法である。減少したFSHは、卵巣での卵胞の成熟も遅延させることがあり、それにより女性において限られた数の卵胞の成熟を延期する。このような処置は、後年、自然な受精および妊娠の可能性を上昇させる潜在性を有する。FSH分泌の低減によって卵巣内での卵胞の成熟を遅延させることは、迅速に分裂する細胞を処置するように設計された化学療法または同様の処置の一般的な副作用である、卵母細胞の枯渇を防止するのにも有用である。
本出願は、1つ以上の避妊剤と組合せた1つ以上のアクチビン−ActRIIa拮抗薬を含む新規組成物も提供する。例示的な避妊剤は、エストロゲン、プロゲストゲン、プロゲスチン(例えば、ノルエチノドレル、ノルエチンドロン、ノルゲスチメート、ノルゲストレル、レボノルゲストレル、メドロキシプロゲステロンおよびデソゲストレル)、オルメロキシフェン(セントクロマン)を含む。
ある実施形態において、本発明は、FSH分泌を低減または阻害するために個人に例えば、ActRIIaポリペプチドなどの有効量のアクチビン−ActRIIa拮抗薬を投与することによって、その必要がある個人におけるエストロゲン関連障害を治療または予防する方法を提供する。エストロゲン合成に対するFSHの制御機能のために、FSH分泌の低減は、子宮筋腫、子宮内膜症、多嚢胞卵巣疾患、機能不全性子宮出血および卵巣癌などのエストロゲン関連障害の処置にも有効である。
7.製薬組成物
ある実施形態において、本発明のアクチビン−ActRIIa拮抗薬(例えば、ActRIIaポリペプチド)は、製薬的に許容される担体を用いて製剤される。例えば、ActRIIaポリペプチドは、単独でまたは製薬製剤(治療用組成物)の成分として投与できる。主題の化合物は、ヒトまたは動物用薬剤で使用するために任意の好都合な方法での投与のために製剤され得る。
ある実施形態において、本発明の治療方法は、組成物を全身にまたは局所的に、インプラントまたはデバイスとして投与するステップを含む。本発明で使用するための治療用組成物は投与するときに、発熱物質を含まない、生理学的に許容される形である。上述のように組成物にも場合により含まれ得るActRIIa拮抗薬以外の治療的に有用な薬剤は、本発明の方法で主題の化合物(例えば、ActRIIaポリペプチド)と同時にまたはレン蔵して投与され得る。
通例、ActRIIa拮抗薬は非経口的に、および特に静脈内または皮下に投与されるであろう。非経口投与に適切な製薬組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬、調合物を対象とするレシピエントの血液と等張性にする溶質または懸濁化剤もしくは増粘剤を含有し得る、1つ以上の製薬的に許容される滅菌等張性水性または非水性液剤、分散剤、懸濁剤もしくはエマルジョン、または使用直前に滅菌注射用液剤または分散剤に再構成されうる滅菌粉剤と組合された1つ以上のActRIIaポリペプチドを含み得る。本発明の製薬組成物で利用され得る適切な水性および非水性担体の例は、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、およびその好適な混合物、オリーブ油などの植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルを含む。適正な流動性は例えば、レシチンなどのコーティング物質の使用により、分散剤の場合には要求される粒径の維持により、および界面活性剤の使用により維持できる。
ある実施形態において、本発明の方法は、経口的に、例えば、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、口内錠(フレーバーベース、通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカントを使用)、粉剤、顆粒剤の形で、または水性もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤として、または水中油型もしくは油中水型液体エマルジョンとして、またはエリキシル剤もしくはシロップ剤として、またはトローチ剤として(不活性ベース、例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアラビアゴムを使用)および/またはマウスウォッシュなどとして投与することができ、それぞれ薬剤の所定の量を活性成分として含有する。薬剤は、巨丸剤、舐剤またはパスタ剤としても投与され得る。
経口投与用の固体投薬形(カプセル剤、錠剤、丸剤、糖衣錠剤、粉剤、顆粒剤など)において、本発明の1つ以上の治療用化合物は、1つ以上の製薬的に許容される担体、例えば、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸ジカルシウム、および/または次のもの:(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤;(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、および/またはアラビアゴムなどの結合剤;(3)グリセロールなどの保湿剤;(4)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、あるケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;(5)パラフィンなどの溶解遅延剤;(6)4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;(7)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤;(8)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物などの潤滑剤;ならびに(10)着色料のいずれかと混合され得る。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、製薬組成物は緩衝剤も含み得る。同様の種類の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤はもちろんのこと、高分子量ポリエチレングリコールなども使用して、軟および硬充填ゼラチンカプセル剤の充填剤としても利用され得る。
経口投与用の液体投薬形は、製薬的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤を含む。活性成分に加えて、液体投薬形は、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにその混合物などの当分野で一般に使用される不活性希釈剤を含有しうる。不活性希釈剤以外に、経口組成物は湿潤剤、乳化および懸濁化剤、甘味料、着香料、着色料、香料および保存料などのアジュバントも含み得る。
懸濁剤は活性成分に加えて、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカントなどの懸濁化剤、ならびにその混合物を含有し得る。
本発明の組成物は、保存料、湿潤剤、乳化剤および分散化剤などのアジュバントも含有し得る。微生物の作用の予防は、各種の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などの包含によって確実にされ得る。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを組成剤中に含めることも所望であり得る。さらに、注射用製薬形の長期吸収は、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延する薬剤の包含によって引き起こされ得る。
投薬計画は、本発明の主題の化合物(例えば、ActRIIaポリペプチド)の作用を修飾する各種の因子を考慮して、担当医師によって決定されるであろうことが理解される。各種の因子は、これに限定されるわけではないが、所望のFSHレベルの低下の程度、疾患の重症度、患者の年齢、性別および食事、骨減少に寄与し得る任意の疾患の重症度、投与時間、および他の臨床因子を含む。最終組成物への他の公知の成長因子の添加も、投薬量に影響を及ぼし得る。進行は、FSHレベルまたは処置されるFSH関連障害に関連する他の症状の定期的評価によって監視することができる。
霊長類およびヒトを用いた実験によって、約1000ng/mlの血清濃度を達成するのに十分な間隔および量で化合物を投薬するときに、FSHに対するActRIIa−Fcの効果が検出可能であり、0.3mg/kgまたは同等の投薬量において曲線下面積の点からFSHに対する著しい効果が発生することが示されている。ヒトでは、0.3mg/kgまたはそれ以上の単回用量によって1000ng/mlの血清レベルが達成され得る。分子の観察された血清半減期は約25〜35日であり、大半のFc融合タンパク質よりは実質的に長く、それゆえ例えば、約0.05〜0.5mg/kgを週1回または2週に1回投薬することによって持続した有効血清レベルを維持するか、または投薬間隔をより長くしてより高い用量を使用してもよい。例えば、0.1、0.3、0.5、0.7、1、2もしくは3mg/kgの用量、またはその間の値が月1回または2ヶ月に1回使用されることがあり、骨に対する効果は十分に続くので、投薬は3、4、5、6、9、12またはそれ以上の月ごとに1回だけ必要である。投薬の間のより長い間隔は、血清中での薬物の持続よりも長い、薬力学的効果の持続によってさらに補助される。薬力学的効果はヒト患者において、少なくとも120日間観察される。
ある実施形態において、本発明は、AcRIIaポリペプチドのインビボ産生のための遺伝子療法も提供する。このような療法は、上記のような障害を有する細胞または組織中へのAcRIIaポリヌクレオチド配列の導入によって、その治療効果を達成するであろう。AcRIIaポリヌクレオチド配列の送達は、キメラウイルスなどの組換え発現ベクターまたはコロイド分散系を使用して達成できる。AcRIIaポリヌクレオチド配列の治療的送達には、標的リポソームの使用が好ましい。
本明細書で教示するような遺伝子療法に利用できる各種のウイルスベクターは、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニア、または好ましくはレトロウイルスなどのRNAウイルスを含む。好ましくは、レトロウイルスベクターは、マウスまたはトリレトロウイルスの誘導体である。単一の外来性遺伝子を挿入できるレトロウイルスベクターの例は、これに限定されるわけではないが:モロニーマウス白血病ウイルス(MoMuLV)、ハーベイマウス肉腫ウイルス(HaMuSV)、マウス乳癌ウイルス(MuMTV)、およびラウス肉腫ウイルス(RSV)を含む。いくつかのさらなるレトロウイルスベクターは、複数の遺伝子を含むことができる。これらのベクターはすべて、選択可能なマーカーの遺伝子を伝達および包含できるので、形質導入された遺伝子細胞を同定および生成することができる。レトロウイルスベクターは、例えば、糖、糖脂質、またはタンパク質を結合することによって標的特異性にすることができる。好ましい標的化は、抗体を使用することによって達成される。当業者は、ActRIIaポリヌクレオチドを含有するレトロウイルスベクターの標的特異的送達を可能にするために特異的ポリヌクレオチド配列をレトロウイルスゲノム中に挿入できること、またはウイルスエンベロープに結合できることを認識するであろう。好ましい実施形態において、ベクターは骨または軟骨に標的化される。
または、組織培養細胞は、従来のリン酸カルシウムトランスフェクションによって、レトロウイルス構造遺伝子gag、polおよびenvをコードするプラスミドを直接トランスフェクトできる。次にこれらの細胞に、興味のある遺伝子を含有するベクタープラスミドをトランスフェクトする。得られた細胞は、培地中にレトロウイルスベクターを放出する。
ActRIIaポリヌクレオチドの別の標的化送達系は、コロイド分散系である。コロイド分散系は、高分子複合体、ナノカプセル、ミクロスフェア、ビーズ、ならびに水中油型エマルジョン、ミセル、混合ミセル、およびリポソームを含む脂質ベース系を含む。本発明の好ましいコロイド系はリポソームである。リポソームは、インビトロおよびインビボで送達ビヒクルとして有用である人工膜小胞である。RNA、DNAおよび未処置ビリオンは水性内部にカプセル化して、生物活性形で細胞に送達することができる(例えば、Fraleyら、Trends Biochem.Sci.、6:77、1981)を参照されたい)。リポソームビヒクルを使用する効率的な遺伝子移入の方法は、当分野で公知であり、例えば、Manninoら、Biotechniques,6:682、1988を参照されたい。リポソームの組成は通常、ステロイド、特にコレステロールと通常組合された、リン脂質の組合せである。他のリン脂質または他の脂質も使用され得る。リポソームの物理的特徴は、pH、イオン強度、および2価カチオンの存在によって代わる。
リポソーム産生で有用な脂質の例は、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴ脂質、セレブロシド、およびガングリオシドなどのホスファチジル化合物を含む。例示的なリン脂質は、卵ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、およびジステアロイルホスファチジルコリンを含む。リポソームの標的化は、例えば、臓器特異性、細胞特異性、および小器官特異性に基づいても可能であり、当分野で公知である。
本発明はここで概して説明されており、本発明のある実施形態および実施形態の例証の目的のためだけに含まれており、本発明を制限するものではない次の実施例への参照により、本発明がより容易に理解されるであろう。
(実施例1)
ActRIIa−Fc融合タンパク質
出願人は、間の最小リンカーによってヒトまたはマウスFcドメインに融合されたヒトActRIIaの細胞外ドメインを有する溶解性ActRIIa融合タンパク質を構築した。構築物はそれぞれ、ActRIIa−hFcおよびActRIIa−mFcと呼ばれる。
CHO株化細胞から精製されたActRIIa−hFcを下に示す(配列番号7):
ActRIIa−hFcおよびActRIIa−mFcタンパク質は、CHO株化細胞中で発現された。3個の異なるリーダー配列が考慮される:
(i)ミツバチメリチン(HBML):MKFLVNVALVFMVVYISYIYA (配列番号8)
(ii)組織プラスミノゲンアクチベータ(TPA):MDAMKRGLCCVLLLCGAVFVSP(配列番号9)
(iii)未処置:MGAAAKLAFAVFLISCSSGA(配列番号10)。
選択された形は、TPAリーダー配列を利用し、次の未処理アミノ酸配列を有する:
このポリペプチドは、次の核酸配列によってコードされる:
ActRIIa−hFcおよびActRIIa−mFcはどちらも、組換え発現を著しく受けやすい。図1に示すように、タンパク質は、タンパク質の単一の明確なピークとして精製された。N末端配列決定によって、-ILGRSTQE(配列番号11)の単一配列が明らかになった。精製は、例えば、次のもの:タンパク質Aクロマトグラフィー、Qセファロースクロマトグラフィー、フェニルセファロースクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、およびカチオン交換クロマトグラフィーの3個以上を任意の順序で含む、一連のカラムクロマトグラフィーステップによって達成できる。精製はウイルス濾過および緩衝液交換によって完了できる。ActRIIa−hFcタンパク質は、サイズ排除クロマトグラフィーによって決定されたように>98%の、およびSDS PAGEによって決定されたように95%の純度まで精製した。
ActRIIa−hFcおよびActRIIa−mFcは、リガンド、特にアクチビンAに対して高い親和性を示した。GDF−11またはアクチビンA(「ActA」)は、標準アミンカップリング手順を用いてBiacore CM5チップに固定化した。ActRIIa−hFcおよびActRIIa−mFcタンパク質を系に添加して、結合を測定した。ActRIIa−hFcはアクチビンに5x10−12の解離定数(K)で結合し、タンパク質はGDF11に9.96×10−9のKで結合した。図2を参照されたい。ActRIIa−mFcは同様に作用した。
A−204レポーター遺伝子アッセイを使用して、GDF−11およびアクチビンAによるシグナル伝達に対するActRIIa−hFcの効果を評価した。株化細胞:ヒト横紋筋肉腫(筋肉に由来)。レポーターベクター:pGL3(CAGA)12(Dennlerら、1998、EMBO 17:3091−3100に記載されている)。図3を参照されたい。CAGA12モチーフはTGF−ベータ応答性遺伝子(PAI−1遺伝子)中に存在するため、このベクターは一般に、Smad 2および3を通じてシグナル伝達する因子にとって有用である。
第1日:A−204細胞を48ウェルプレートに分けた。
第2日:A−204細胞に10μg pGL3(CAGA)12またはpGL3(CAGA)12(10μg)+pRLCMV(1μg)およびFugeneをトランスフェクトした。
第3日:因子を添加する(培地+0.1% BSA中へ希釈)。阻害薬は、細胞への添加前に因子によって1時間プレインキュベートする必要がある。6時間後、細胞をPBSですすいで、細胞を溶解させる。
この後にルシフェラーゼアッセイを続けた。通例このアッセイでは、いずれの阻害薬も存在せずに、アクチビンAは、レポーター遺伝子発現のほぼ10倍の刺激およびED50〜2ng/mlを示す。GDF−11:16倍の刺激、ED50:〜1.5ng/ml。GDF−8は、GDF−11と同様の効果を示す。
図4に示すように、ActRIIa−hFcおよびActRIIa−mFcは、ピコモル濃度でGDF−8仲介シグナル伝達を阻害する。図5に示すように、ActRIIa−hFcの3つの異なる調製物は、約200pMのIC50でGDF−11シグナル伝達を阻害した。
ActRIIa−hFcは、薬物動態試験で非常に安定であった。ラットに1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kgのActRIIa−hFcタンパク質を投与して、タンパク質の血漿レベルを24、48、72、144および168時間に測定した。別の試験では、ラットに1mg/kg、10mg/kgまたは30mg/kgで投与した。ラットにおいて、ActRIIa−hFcは11〜14日の血清半減期を有し、薬物の循環レベルは2週間後にかなり高かった(1mg/kg、10mg/kgまたは30mg/kgの初期投与でそれぞれ、11μg/ml、110μg/mlまたは304μg/ml)。カニクイザルでは、血漿半減期は14日よりも実質的に長く、薬物の循環レベルは1mg/kg、10mg/kgまたは30mg/kgの初期投与でそれぞれ、25μg/ml、304μg/mlまたは1440μg/mlであった。ヒトでの予備結果は、血清半減期が約20〜30日であることを示唆している。
(実施例2)
ActRIIa−mFcがインビボで骨増殖を促進する
正常メスマウス(BALB/c)にActRIIa−mFcを1mg/kg/用量、3mg/kg/用量または10mg/kg/用量のレベルで投薬し、用量は週2回与えた。骨ミネラル密度および骨ミネラル含有量はDEXAで決定した、図6を参照されたい。
BALB/cメスマウスにおいて、DEXAスキャンは、ActRIIa−mFc処置の結果として骨ミネラル密度および含有量の著しい上昇(>20%)を示した。図7および8を参照されたい。
それゆえ、ActRIIaの拮抗作用によって、正常メスマウスでの骨密度および含有量の上昇が引き起こされた。次のステップとして、骨粗鬆症マウスモデルにおける骨に対するActRIIa−mFcの効果を試験した。
Anderssonら(2001)は、卵巣切除マウスが実質的な骨減少を被ること(術後6週で骨梁のほぼ50%の減少)、およびこれらのマウスでの骨減少が副甲状腺ホルモンなどの候補治療剤によって修正できることが証明された。
出願人は、4〜5週齢で卵巣切除した(OVX)または偽手術したC57BL6メスマウスを使用した。術後8週に、ActRIIa−mFc(10mg/kg、週2回)または対照(PBS)を用いた処置を開始した。骨密度はCTスキャナによって測定した。
図9に示すように、未処置の卵巣切除マウスは6週後に、偽対照と比較して骨梁の実質的な減少を示した。ActRIIa−mFc処置は、骨密度を偽手術マウスのレベルまで回復させた。処置6および12週において、ActRIIa−mFcによって、卵巣切除マウスの骨梁の実質的な増加が引き起こされた。図10を参照されたい。処置6週後に、骨密度はPBS対照と比較して、24%上昇した。12週後には、増加は27%であった。
偽手術マウスにおいても、ActRIIa−mFcは骨梁の実質的な増加を引き起こした。図11を参照されたい。6および12週後に、処置によって対照と比較して35%の増加が生じた。
実験の別のセットでは、上述のような卵巣切除(OVX)または偽手術マウスを、ActRIIa−mFc(10mg/kg、週2回)または対照(PBS)によって12週にわたって処置した。ActRIIa−mFcについて上述した結果と同様に、ActRIIa−mFcを投与されたOVXマウスは、早くも4週で15%の、処置12週後には25%の骨梁密度の上昇を示した(図12)。ActRIIa−mFcを投与された偽手術マウスも同様に、早くも4週に22%の、処置12週後には32%の骨梁密度の上昇を示した(図13)。
ActRIIa−mFcによる処置12週の後に、全身およびエクスビボ大腿骨DEXA解析は、処置が卵巣切除マウスと偽手術マウスの両方で骨密度の上昇を誘発することを示した(それぞれ図14Aおよび14B)。これらの結果も、ActRIIa−mFcによる処置12週後に全体および皮質骨密度の両方の著しい上昇を示した、大腿骨中間骨幹のエクスビボpQCT解析によって裏付けられる。ビヒクル処置対照卵巣切除マウスは、ビヒクル処置対照偽手術マウスに匹敵する骨密度を示した(図15)。骨密度に加え、骨含有量もActRIIa−mFc処置後に上昇した。大腿骨中間骨幹のエクスビボpQCT解析は、ActRIIa−mFcを用いた処置の12週後に全体および皮質骨含有量の両方の著しい増加を示したが、卵巣切除および偽手術ビヒクル対照処置マウスは同程度の骨含有量を示した(図16)。大腿骨中間骨幹のエクスビボpQCT解析は、ActRIIa−mFc処置マウスが骨膜周囲の変化を示さなかったことも示した;しかしActRIIa−mFc処置によって、骨内膜周囲の減少が生じて、大腿骨内面での増殖による皮質幅の増加が示された(図17)。
大腿骨の機械的試験によって、ActRIIa−mFcが、骨の内因性特性(極限強さ)の著しい向上に寄与した骨の外因性の特徴(最大負荷、剛性および破断エネルギー)を向上できることが判定された。ActRIIa−mFcによって処置した卵巣切除マウスは、偽手術ビヒクル処置対照を超えるレベルまで向上した骨強度を示し、骨粗鬆症表現型の完全な回復が示された(図18)。
これらのデータは、アクチビン−ActRIIa拮抗薬が正常メスマウスでの骨密度を上昇させて、さらに骨粗鬆症マウスモデルにおいて骨密度、骨含有量、および最終的に骨強度の欠陥を修正することを証明する。
実験のさらなるセットにおいて、マウスは4週に卵巣切除または偽手術を行い、12週から開始して、プラセボまたはActRIIa−mFc(2回/週、10mg/kg)(図19〜24ではRAP−11とも呼ばれる)のどちらかをさらに12週の期間にわたって投与した。各種の骨パラメータを評価した。図19に示すように、ActRIIa−mFcによって、椎骨骨梁量がOVXおよび偽手術マウスの両方で総量比(BV/TV)まで増加した。ActRIIa−mFcはまた、骨梁構造を改良し(図20)、皮質幅を増大させ(図21)、および骨強度を改良した(図22)。図23に示すように、ActRIIa−mFcによって、1mg/kg〜10mg/kgの用量範囲で所望の効果が生じた。
骨組織形態計測は、偽手術マウスで2週の時点で実施した。図24に示すこれらのデータは、ActRIIa−mFcが、骨吸収の阻害および骨増殖の促進の両方の、二重効果を有することを示している。それゆえActRIIa−mFcは、骨増殖(同化効果)を刺激して、骨吸収(異化抑制効果)を阻害する。BV=骨量;TV=総組織量。BV/TVは、石灰化された骨量のパーセンテージの尺度である。ES=吸収面;BS=骨表面。ES/BSは骨侵食の尺度であり、RAP−011によって引き起こされた低下は、再吸収抑制または異化抑制効果を示す。Ms/Bsは、骨増殖、すなわち同化効果の指標である、石灰化表面/骨表面比である。同様に、骨石灰化速度(MAR)および1日当りの骨表面当りの骨形成速度(BFR/BSd)は、骨増殖を示す。作用機序を証明するために、骨芽細胞(Nob/BPm)および破骨細胞(Noc/BPm)の測定を行った。
第2の骨組織形態計測実験はメスC57BL/6マウスで実施し、12週齢に開始した。マウスには週2回、10mg/kg ActRIIa−mFcを2週間、4週間、8週間または12週間にわたって腹腔内投薬した。各群は最終投薬の5日後に殺処分して、解析のために骨を採取した。マウスは、安楽死の9日前および2日前にカルセイン標識した。図25に示すように、測定基準により、ActRIIa−mFcが骨増殖および石灰化を促進し、同化効果および異化抑制効果を有することが示されている。例えば、BV/TV比、ES/BS比およびMS/BS比を参照されたい。同化効果は投薬計画を通じて持続するように思われるが、再吸収抑制効果はマウスにおいて長続きしないように思われる。
(実施例3)
ActRIIa−mFcは、多発性骨髄腫マウスモデルにおける骨損傷を改善または予防する。
多発性骨髄腫患者は、破骨細胞活性の上昇と骨芽細胞による骨形成の低下を特徴とする骨減少障害を示す。マウスの骨髄腫の5T2MMモデルは、老齢マウスで発症し、ヒト多発性骨髄腫患者に見られるのと同様の効果をマウスにて引き起こす自然腫瘍の一種による腫瘍細胞(5T2MM細胞)に基づいている。例えば、Vanderkerkenら、Methods Mol Med.2005;113:191−205を参照されたい。このモデルでの効果についてActRIIa−mFcを試験した。
C57Bl/KaLwRijマウスに注射した5T2MM細胞は、破骨細胞面の増加、溶骨性病変の形成を促進して、骨面積の縮小を引き起こした。骨疾患は、骨芽細胞数の減少、骨芽細胞面、および石灰化の低下に関連していた。
5T2MM細胞を持つマウスを、ActRIIa−mFc(RAP−011)(10mg/kg、腹腔内、週2回)、またはビヒクルによって、2MM注射の時点から合計12週間にわたって処置した。脛骨近位端および腰椎のMicroCT解析は、未処置マウスと比較して、5T2MM保持マウスでは海綿骨量の39%および21%の減少(p<0.001およびp<0.01)ならびに骨梁数の37%および15%の減少(p<0.01およびp<0.05)を示した。RAP−011は、ビヒクル処置マウスと比較したときに、骨梁量ならびに脛骨(p<0.001およびp<0.05)および椎骨(p<0.01およびp<0.05)の数の、5T2MMによって誘発された減少を完全に予防した。骨量は、未処置マウスと比較したときに、RAP−011処置マウスの脛骨では19%高く(p=168)、椎骨では12%高かった(p<0.05)RAP−011は、溶骨型骨病変の発症を防止した(p<0.05)。この効果を図26に示す。データの予備評価では本試験での血清パラプロテイン(多発性骨髄腫腫瘍細胞のバイオマーカー)または骨髄腫負荷に対する著しい効果を同定できなかったが、さらなる解析により、血清パラプロテインが1匹を除くすべての処置動物で実質的に低下したことと、健常骨髄の量が実質的に増加したことが示され、骨髄腫腫瘍細胞負荷が低下したことが示された。
したがって、ActRIIa−mFcは、多発性骨髄腫から生じる骨疾患の効果を低下させるために、および腫瘍細胞自体を処置するために使用され得る。
(実施例4)
ActRIIa−hFcタンパク質のキャラクタリゼーション
ActRIIa−hFc融合タンパク質は、配列番号9の組織プラスミノゲンリーダー配列を使用して、pAID4ベクター(SV40 ori/エンハンサー、CMVプロモーター)からの安定的にトランスフェクトされたCHO−DUKX B11細胞で発現された。実施例で上述したように精製したタンパク質は、配列番号7の配列を有していた。Fc部分は、配列番号7に示すように、ヒトIgG1 Fc配列である。シアル酸解析によって、タンパク質が平均して、ActRIIa−hFc融合タンパク質1分子当り約1.5〜2.5モルのシアル酸を含有することが示された。
この精製されたタンパク質は、ヒト患者での25〜32日の半減期を含めて(下の実施例6を参照されたい)、試験したすべての動物で著しく長い血清半減期を示した。さらに、CHO細胞発現物質は、ヒト283細胞で発現されたActRIIa−hFc融合タンパク質に対して報告されたよりも、アクチビンBリガンドに対して高い親和性を有する(del Reら、J Biol Chem.2004 Dec 17;279(51):53126−35)。さらにtPaリーダー配列の使用は、他のリーダー配列よりも高い産生をもたらし、未処置リーダーによって発現されたActRIIa−Fcとは異なり、高度に純粋なN末端配列を与えた。未処置リーダー配列の使用によって、それぞれ異なるN末端配列を持つ、2つの主要な種類のActRIIa−Fcが生じた。
(実施例5)
ヒト臨床試験
実施例5に記載したタンパク質を、健常な閉経後女性におけるタンパク質の安全性を主に評価するために実施された無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験でヒト患者に投与した。対象48名を6名のコホートに無作為に割付けて、ActRIIa−hFcまたはプラセボのどちらかの単回用量を投与した(有効1:プラセボ1)。用量レベルは、静脈内(IV)で0.01〜3.0mg/kgおよび皮下(SC)で0.03〜0.1mg/kgの範囲であった。全対象を120日間追跡した。対象が試験開始の6ヶ月以内に骨代謝に影響を及ぼす薬剤を摂取した場合には、その対象を試験参加から除外した。用量増加を判定するために、各コホートを追跡した安全性評価を実施した。薬物動態(PK)解析に加えて、骨形成および吸収の生化学マーカーの測定、およびFSHレベルにより、ActRIIa−hFcの生物活性も評価した。
本試験では重篤有害事象は報告されなかった。有害事象(AE)は一般に軽度で一時的であった。AEの予備解析には、頭痛、臨床検査値の上昇、風邪症状、吐気または嘔吐、静脈内浸潤、および注射部位における血腫が含まれていた。
ActRIIa−hFcのPK解析によって、用量との直線プロフィールと、約25〜32日の平均半減期が示された。ActRIIa−hFcの曲線下面積(AUC)は、用量と直線関係にあり、SC投薬後の吸収は本質的に完全であった(図27および28を参照)。これらのデータは、SCはIV投薬の最初の2、3日に伴う薬物の血清濃度の急上昇を回避しながら、薬物の同等の生物学的利用能および血清半減期を与えるため、SCが投薬への所望の手法であることを示している(図28を参照されたい)。ActRIIa−hFcは、同化骨増殖のマーカーである骨特異的アルカリホスファターゼ(BAP)の血清レベルの迅速で持続的な用量依存的な上昇と、骨吸収のマーカーであるC末端1型コラーゲンテロペプチドおよび酒石酸耐性酸性ホスファターゼ5bのレベルの用量依存的な低下を引き起こした。P1NPなどの他のマーカーは、決定的でない結果を示した。BAPレベルは、薬物の最高投薬量にて近飽和効果を示し、この同化骨バイオマーカーに対する最大半量効果が0.3mg/kgの投薬量にて達成され、増量は3mg/kgまでの範囲に及ぶことが示された。薬物のAUCに対する薬力学的効果の関係として、EC50は51,465(日ng/ml)として計算される。図29を参照されたい。この骨バイオマーカーの変化は、試験した最高用量レベルでは約120日間持続された。アクチビンの阻害に一致する血清FSHレベルの用量依存的低下もあった。FSHレベルの実質的な低下は、0.10mg/kg〜3mg/kgの範囲に及ぶActRIIa−hFcの用量で見られた。30〜40%の平均FSHレベルの低下は1および3mg/kgの投薬によって、ならびに3mg/kg用量にて個々の患者で見られ、基線に対してFSHの最大50%の低下が見られた。閉経後女性が比較的一貫して高いFSHレベルを示し、FSHに対する薬物の効果の観察が比較的容易になることに注目すべきである。男性および生殖能力のある女性では、基線FSHレベルは広範に変化することがあり、特異的な阻害度を評価することが困難になるが、それにもかかわらず、アクチビン−FSHシグナル伝達軸はこれらの個人においてそのままであり、これらの集団でのFSHに対する効果を定量することが困難であっても、ActRIIa−hFcがFSH産生をかなりの程度まで阻害することが予想される。FSHに対する効果に関する薬物のAUCに対する薬力学的効果の関係として、EC50は約250,000(日ng/ml)として計算される。図32を参照されたい。
健常な閉経後女性に投与されたActRIIa−hFcの単回用量は安全であり、試験した用量レベルの範囲で耐容性良好であった。長期の薬物動態および薬力学的効果は、将来の試験には間欠的な投薬が適切であろうことを示唆している。例えば、血清半減期に基づく投薬は、毎月、または2、3、4、5もしくは6週間ごとにほぼ1回で実施できる。さらに、薬力学的効果は、薬物の血清滞留時間をはるかに超えて及ぶため、投薬は薬力学的効果に基づいて実施可能であり、3ヵ月後とまたは2、3、4、5、6もしくは2ヶ月ごとの投薬でさえ患者において所望の効果を産生するのに有効であり得ることを意味している。この臨床試験は、ヒトにおいてActRIa−hFcが骨形成の増加および骨吸収の減少の両方の生物学的証拠を持つ骨同化剤であることを示している。
(実施例6)
ActRIIa−mFcおよびビスホスホネートとの同時投与
ビスホスホネートは、骨粗鬆症および癌関連骨減少を含む低い骨ミネラル密度に関連する障害を処置するために広範に使用されている薬物のクラスである。ビスホスホネートは、破骨細胞を阻害する、強力な再吸収抑制活性を有するおそらく破骨細胞は骨破壊および骨増殖の両方に必要であるため、ビスホスホネートは、唯一公知の同化骨増殖剤の1つである副甲状腺ホルモン(PTH)の効果を低下させるように思われる(Blackら、N
Engl J Med.2003 Sep 25;349(13):1207−15;Samadfamら、Endocrinology.2007 Jun;148(6):2778−87)。
ビスホスホネートまたは他の再吸収抑制療法を以前に受けた、または同時に投与されていた患者におけるActRIIa−Fc処置の有用性を試験するために、ActRIIa−mcとビスホスホネート化合物であるゾレドロネートを組合せてマウスで試験を行った。12週齢C57BL/6Nマウスを次のように処置した:
1群 PBS
2群 ActRIIa−mFc(RAP−011)(10mg/kg)週2回(3および4群と共に)
3群 ゾレドロン酸(ZOL)単回用量(20mg/kg)
4群 ZOL(1用量)、3日後、ActRIIa−mFc(RAP−011)(1mg/kg)週2回
5群 ZOL(1用量)、3日後、ActRIIa−mFc(RAP−011)(10mg/kg)週2回
総BMDは、DEXAスキャン(PIXI)によって投薬前ならびに処置3週および8週に決定した。
図30に示すように、総BMDはすべての処置群で顕著に上昇し、ZOLおよびActRIIa−mFcの組合せは最大の効果を産生した。これらの結果は、ビスホスホネート療法を受けた患者でも、ActRIIa−Fcタンパク質を使用して骨密度を上昇させられることを示す。
(実施例7)
別のActRIIa−Fcタンパク質
本明細書に記載する方法に従って使用され得る各種のActRIIa変異体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、WO2006/012627として公開された国際特許出願所に記載されている(例えば、pp.55−58を参照されたい)。別の構築物は、C末端尾部(ActRIIaの細胞外ドメインの最後の15アミノ酸の欠失を有し得る。このような構築物の配列を下に示す(Fc部分に下線)(配列番号12):
参照による組み込み
本明細書で現有したすべての刊行物および特許は、個々の刊行物または特許それぞれが参照により組み込まれることが詳細および個別に指示されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の詳細な実施形態が議論されたが、上の明細書は例示的であり、制限的ではない。多くの変形は、本明細書および下の請求項の検討時に当業者に明らかになるであろう。本発明の全範囲は、等価物の全範囲と共に請求項への、そしてこのような変形と共に明細書への参照によって決定すべきである。

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  1. 本願図面に記載の発明。
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