JP2017222277A - 陸電受電システム及び陸電受電設備 - Google Patents

陸電受電システム及び陸電受電設備 Download PDF

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【課題】陸電受電用のコンテナに変圧器が組込まれた陸電受電システム及び陸電受電設備において、変圧器二次側の低圧ケーブルの敷設を容易にし、かつ、船内で必要とされる電力を十分に受電可能とする。【解決手段】受電用コンテナ60R,60Lは、コンテナ船の右舷及び左舷にそれぞれ配置される。受電用コンテナ60R,60Lの各々は、ケーブルリール102R(102L)と、変圧器114R(114L)と、遮断器108R(108L)とを含む。高圧ケーブル118は、遮断器108Rの二次側を遮断器108Lの二次側と電気的に接続する。そして、遮断器108R,108Lは、一方の遮断器の投入中は他方の遮断器が投入不可となるように構成される。【選択図】図3

Description

この発明は、陸電受電システム及び陸電受電設備に関し、特に、コンテナ船に搭載され、コンテナ船の接岸停泊中に陸上の給電設備から受電して船内の電気システムに電力を供給する陸電受電システム及びそれに用いられる陸電受電設備に関する。
環境への配慮から、コンテナ船等の大型船の接岸停泊中に、重油を燃料とする船内発電機を停止して陸上の商用電力(「陸電」とも称される。)を船舶へ供給することが行なわれている。これにより、港での停泊中に船内発電機から排出される環境負担物質(NOxやCO2等)を削減することができる。
また、接岸停泊中に陸上から受電するための設備(ケーブルリールや受電盤等)の船上配置スペースや利便性等の観点から、コンテナ船では、コンテナ内に受電設備を収容し、その受電用コンテナを船舶の右舷及び左舷の一方又は双方に配置して陸上から受電することも行なわれている。このような構成によれば、たとえば、受電用コンテナの上方に商業用のコンテナを積載したり、離岸時に受電用コンテナを陸側に保管したりすることも可能となる。
特開2009−23579号公報(特許文献1)は、このような受電用コンテナ(船用給電パッケージ)を開示する。この特許文献1には、コンテナ船の接岸方向(右舷側又は左舷側)に拘わらず陸上から受電可能なように、コンテナ船の右舷側及び左舷側の双方に船用給電パッケージが設けられることが記載されている。各船用給電パッケージと船内配電盤との間には、使用される側の給電パッケージを船内配電盤に電気的に接続するとともに不使用側の給電パッケージを船内配電盤と電気的に切離すための切換盤が設けられる。また、この特許文献1には、陸上から供給される高圧電力(たとえば6.6kV)を船内で使用可能な電圧レベル(たとえば450V)に降圧するための変圧器を船用給電パッケージ内に組込むことも開示されている。
特開2009−23579号公報
上記のような受電用コンテナ内に変圧器を組込むことにより、船上又は船内において変圧器専用のスペースを確保したり変圧器設置のための追加工事を行なったりする必要がなくなるメリットがある一方で、以下のような問題も発生する。
コンテナ船において要求される電力は一般的に大きいので(冷凍コンテナの冷却等に大電力を要する。)、陸電受電用の変圧器二次側における低圧ケーブルの本数は多くなる(たとえば、陸上からの6.6kV電力を容量4.5MVAの変圧器で450Vに降圧する場合、断面積150mmの低圧ケーブルが数十本必要となる。)。変圧器を搭載した受電用コンテナから船内配電盤への低圧ケーブルの敷設ルートついては、受電用コンテナを船尾の右舷側及び/又は左舷側に配置し、受電用コンテナからステアリングギヤルーム並びに右舷及び/又は左舷のアンダーデッキパッセージを通じて船内配電盤へ低圧ケーブルを敷設し得る。しかしながら、アンダーデッキパッセージに各種配管や配線が既に配設されている場合には、数十本もの低圧ケーブルを纏めてアンダーデッキパッセージに敷設できない可能性がある。
また、変圧器の外形サイズは、組込まれるコンテナの有効サイズに制約され、変圧器の外形サイズによって受電可能電力も決まってくるので、船内で必要とされる電力が相当程度大きいコンテナ船においては、コンテナに変圧器を組込むことができない可能性もある。或いは、コンテナのサイズにより変圧器の外形サイズが制約されることによって、船内で必要とされる電力を十分に受電できない可能性もある。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、受電用コンテナに変圧器が組込まれた陸電受電システム及び陸電受電設備において、変圧器二次側の低圧ケーブルの敷設を容易にし、かつ、船内で必要とされる電力を十分に受電可能とすることである。
この発明によれば、陸電受電システムは、コンテナ船に搭載され、コンテナ船の接岸停泊中に陸上の給電設備から受電して船内の電気システムに電力を供給する陸電受電システムであって、第1及び第2の受電用コンテナと、高圧ケーブルとを備える。第1の受電用コンテナは、コンテナ船の右舷に配置され、第2の受電用コンテナは、コンテナ船の左舷に配置される。第1及び第2の受電用コンテナの各々は、受電装置と、変圧器と、遮断器とを含む。受電装置は、陸上の給電設備から受電する。変圧器は、受電装置によって受電される電力の電圧を降圧する。遮断器は、受電装置と変圧器との間に設けられる。高圧ケーブルは、第1の受電用コンテナの遮断器の二次側を第2の受電用コンテナの遮断器の二次側と電気的に接続する。そして、第1の受電用コンテナの遮断器及び第2の受電用コンテナの遮断器は、一方の遮断器の投入中は他方の遮断器が投入不可となるように構成される。
また、この発明によれば、陸電受電設備は、コンテナ船に搭載されて用いられ、コンテナ船の接岸停泊中に陸上の給電設備から受電して船内の電気システムに電力を供給する陸電受電設備であって、コンテナと、受電装置と、変圧器と、遮断器と、端子とを備える。コンテナは、コンテナ船の右舷及び左舷のいずれかに配置される。受電装置は、陸上の給電設備から受電する。変圧器は、受電装置によって受電される電力の電圧を降圧する。遮断器は、受電装置と変圧器との間に設けられる。受電装置、変圧器及び遮断器は、コンテナ内に設けられる。端子は、遮断器の二次側に電気的に接続され、遮断器の二次側を、コンテナが配置される舷と反対側の舷に配置される他の陸電受電設備に備えられる他の遮断器の二次側と、高圧ケーブルによって電気的に接続するためのものである。そして、遮断器は、他の遮断器の遮断中に投入可能であり、かつ、他の遮断器の投入中は投入不可となるように構成される。
上記のような構成により、接岸方向に応じて第1及び第2の受電用コンテナの一方により受電された電力は、高圧ケーブルを通じて他方の受電用コンテナの変圧器にも分配され、双方の変圧器及び低圧ケーブルを通じて船内の電気システムへ供給される。したがって、この陸電受電システムによれば、数十本になり得る低圧ケーブルを、第1の受電用コンテナの変圧器に接続されるケーブル群と、第2の受電用コンテナの変圧器に接続されるケーブル群とに分配できる。その結果、右舷及び左舷のアンダーデッキパッセージの各々に敷設される低圧ケーブルの本数を少なくすることができ、低圧ケーブルの敷設が容易になる。また、変圧器の容量も、第1の受電用コンテナの変圧器と、第2の受電用コンテナの変圧器とに分配できるので、各変圧器の外形サイズを抑えることができる。その結果、各々に変圧器が組込まれた第1及び第2の受電用コンテナによって、船内で必要とされる電力を陸上から十分に受電することができる。
好ましくは、第1の受電用コンテナの変圧器及び第2の受電用コンテナの変圧器の各々は、乾式変圧器である。
乾式変圧器は、長期間不使用状態にあると、吸湿による絶縁低下が生じ得る。この陸電受電システムによれば、接岸方向に拘わらず第1の受電用コンテナの変圧器及び第2の受電用コンテナの変圧器の双方が使用されるので、港での接岸方向が毎回同じであっても、長期間の不使用による変圧器の絶縁低下が生じるのを抑制することができる。
好ましくは、第1の受電用コンテナの変圧器二次側及び第2の受電用コンテナの変圧器二次側は、コンテナ船の配電盤の一次側に直接電気的に接続される。
この陸電受電システムによれば、右舷側及び左舷側の受電用コンテナの各々と船内配電盤との間に、特許文献1に記載のような切換盤を設置する必要はないので、その分コストを抑えることができる。
この発明によれば、受電用コンテナに変圧器が組込まれた陸電受電システム及び陸電受電設備において、変圧器二次側の低圧ケーブルの敷設を容易にし、かつ、船内で必要とされる電力を十分に受電することができる。
この発明の実施の形態に従う陸電受電システムが搭載されるコンテナ船を上方から見たときの概略構成を示す平面図である。 図1に示すコンテナ船を右舷方向から見たときの概略構成を示す側面図である。 図1に示すコンテナ船における陸電受電システムの電気回路図である。 コンテナ船が左舷側で接岸停泊中に左舷側の受電用コンテナによって陸上から受電する場合の電力の流れを示した図である。 右舷側の受電用コンテナの遮断器と、左舷側の受電用コンテナの遮断器とのインターロックを示した回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、この発明の実施の形態に従う陸電受電システムが搭載されるコンテナ船1を上方から見たときの概略構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示したコンテナ船1を右舷方向から見たときの概略構成を示す側面図である。なお、図2では、コンテナ船1に搭載される商業用コンテナ70が点線で示されているが、図1では、図示の関係上、商業用コンテナ70の記載が省略されている。
図1及び図2を参照して、コンテナ船1は、エンジンルーム10と、ステアリングギヤルーム20と、プロペラ30と、舵35と、居住区40と、アンダーデッキパッセージ50R,50Lと、受電用コンテナ60R,60Lとを備える。そして、コンテナ船1は、多数の商業用コンテナ70を搭載し得る。
エンジンルーム10は、船内に設けられ、船尾側に設けられるステアリングギヤルーム20と、船央側に設けられる居住区40との間に配置される。エンジンルーム10内には、プロペラ30の駆動力を発生するエンジン(図示せず)の他、船内で使用される電力を発生する発電機(図示せず)や、エンジンコントロールルーム12等が設けられる。エンジンは、代表的にはディーゼルエンジンであるが、必ずしもディーゼルエンジンに限定されるものではない。
エンジンコントロールルーム12内には、エンジンを駆動するための各種補機(図示せず)と、主配電盤14とが設けられる。主配電盤14は、上記の発電機によって発電された電力を船内の各種電気負荷へ分配するための電気設備である。
プロペラ30は、船尾に設けられ、コンテナ船1の推進力を発生する。プロペラ30は、代表的にはスクリュープロペラであるが、必ずしもスクリュープロペラに限定されるものではない。舵35は、コンテナ船1の進行方向を定めるための装置である。プロペラ30及び舵35の配置は、図示される構成に限定されるものではなく、プロペラ30の後方に舵35を配置してもよい。ステアリングギヤルーム20内には、舵35を操作するための各種ギヤ(図示せず)が設けられる。
エンジンルーム10の右舷側及び左舷側には、アンダーデッキパッセージ50R,50Lがそれぞれ設けられる。アンダーデッキパッセージ50R,50Lには、各種配管や電線が敷設される。後述のように、受電用コンテナ60R,60Lからエンジンコントロールルーム12内の主配電盤14へ電力を供給するための低圧ケーブルも、受電用コンテナ60R,60Lからステアリングギヤルーム20及びアンダーデッキパッセージ50R,50Lを通じて主配電盤14まで敷設される。
受電用コンテナ60R,60Lは、コンテナ船1が港に停泊中のときに、図示しない陸上の給電設備から商用電力(たとえば6.6kVの高圧電力)を受電し、エンジンルーム10内の発電機に代えて主配電盤14へ電力を供給するための陸電受電設備である。すなわち、このコンテナ船1は、港での停泊中に、エンジンルーム10内の発電機を停止し、陸上から電力の供給を受けて船内の電気負荷へ電力を供給することができる。
受電用コンテナ60R,60Lは、コンテナ船1の右舷及び左舷にそれぞれ配置される。船央側には多数の商業用コンテナ70が積載されるので、受電用コンテナ60R,60Lは船尾に設けられるのが好ましいが、受電用コンテナ60R,60Lの配置は船尾に限定されるものではない。
なお、受電用コンテナ60R,60Lは、たとえばコンテナ船1の離岸時に陸上に保管可能なようにモバイルタイプであってもよいが、以下の理由により固定設置タイプとするのが好ましい。すなわち、後述のように、受電用コンテナ60R,60L内には変圧器が組込まれ、受電用コンテナ60R,60Lと主配電盤14との間に敷設される低圧ケーブルの本数が多くなるので、コンテナの移動に伴なう低圧ケーブルの接続/取外し作業にかかる労力を考慮すると、受電用コンテナ60R,60Lは船上に固定設置されるのが好ましい。なお、受電用コンテナ60R,60Lを船上に固定設置しても、受電用コンテナ60R,60Lの上方に商業用コンテナ70を積載することも可能であり、利便性が大きく損なわれることはない。
そして、コンテナ船1が右舷側において接岸している場合には、右舷側に配置された受電用コンテナ60Rから受電ケーブル(たとえば高圧ケーブル2本)が引き出され、受電ケーブル先端のコネクタが陸上側のコンセントに接続される。一方、コンテナ船1が左舷側において接岸している場合には、左舷側に配置された受電用コンテナ60Lから受電ケーブル(たとえば高圧ケーブル2本)が引き出され、受電ケーブル先端のコネクタが陸上側のコンセントに接続される。
図3は、図1に示したコンテナ船1における陸電受電システム2の電気回路図である。図3を参照して、陸電受電システム2は、受電用コンテナ60R,60Lと、高圧ケーブル118とを含む。
受電用コンテナ60Rは、コンテナケース100Rと、ケーブルリール102Rと、高圧陸電盤106Rと、変圧器114Rとを含む。ケーブルリール102R、高圧陸電盤106R及び変圧器114Rは、コンテナケース100R内に設けられる。
ケーブルリール102Rは、コンテナ船1が右舷側で接岸停泊中に陸上の給電設備(コンセント)から受電するための受電装置である。ケーブルリール102Rに巻回されている受電ケーブルを引き出してケーブル先端のコネクタ104Rを陸上の給電設備に接続することにより、陸上の給電設備から受電することができる。
高圧陸電盤106Rは、遮断器108Rと、保護継電器110Rと、端子112Rとを含む。遮断器108Rは、コンテナ船1が右舷側で接岸停泊中にケーブルリール102Rを通じて陸上の給電設備から受電する場合に、投入(通電状態)可能に構成される。一方、コンテナ船1が左舷側で接岸停泊中にケーブルリール102Lを通じて陸上の給電設備から受電する場合には、遮断器108Rは、投入不可(遮断状態)となるように構成される。
保護継電器110Rは、ケーブルリール102Rを通じて接続される電力系統の異常を変流器等によって検出し、異常が検出された場合に遮断器108Rへトリップ指令を出力する。
端子112Rは、遮断器108Rの二次側に電気的に接続される。端子112Rは、左舷側の受電用コンテナ60Lに備えられる遮断器108Lの二次側に電気的に接続される端子112Lと高圧ケーブル118によって電気的に接続される。端子112Rと端子112Lとを高圧ケーブル118によって電気的に接続する理由については、後ほど説明する。
変圧器114Rは、高圧陸電盤106Rの二次側に設けられ、陸上の給電設備から高圧陸電盤106Rを通じて受ける陸電の電圧(たとえば6.6kV)を、船内の電気負荷で使用可能な電圧レベル(たとえば450V)に降圧する。この実施の形態に従う陸電受電システム2では、変圧器114Rは、乾式変圧器である。この変圧器114Rはコンテナ内に設けられるところ、乾式変圧器は油入変圧器よりも小型化が可能であり、変圧器114Rの外形サイズがコンテナのサイズによって制約される下では、小型化可能な乾式変圧器の方が油入変圧器よりも好ましい。なお、変圧器114Rの容量は、たとえば4500kVAである。
左舷側の受電用コンテナ60Lも、右舷側の上記受電用コンテナ60Rと同様の構成である。したがって、受電用コンテナ60Lの構成については、その説明を繰り返さない。
受電用コンテナ60Rの変圧器114Rの二次側は、複数の低圧ケーブルを含む低圧ケーブル群116Rを通じて主配電盤14に接続される。低圧ケーブル群116Rは、受電用コンテナ60Rからステアリングギヤルーム20(図1)及び右舷側のアンダーデッキパッセージ50R(図1)を通じて主配電盤14まで敷設される。
受電用コンテナ60Lの変圧器114Lの二次側も、複数の低圧ケーブルを含む低圧ケーブル群116Lを通じて主配電盤14に接続される。低圧ケーブル群116Lは、受電用コンテナ60Lからステアリングギヤルーム20及び左舷側のアンダーデッキパッセージ50L(図1)を通じて主配電盤14まで敷設される。
主配電盤14は、発電機122と、バス126と、遮断器128と、陸電遮断器130とを含む。陸電遮断器130の一方端には、低圧ケーブル群116R,116Lが電気的に接続され、陸電遮断器130の他方端には、バス126が電気的に接続される。発電機122及び船内の電気負荷124の各々は、遮断器128を通じてバス126に電気的に接続される。
発電機122は、重油を燃料とする図示しない発電用エンジンの動力を用いて発電し、バス126を通じて船内の電気負荷124へ発電電力を供給することができる。この実施の形態では、上述のように、コンテナ船1の接岸停泊中は、受電用コンテナ60R,60Lによって陸上の給電設備から船内で必要な電力を受電可能であり、受電用コンテナ60R,60Lによる陸上からの受電中は、発電機122は停止する。これにより、コンテナ船1の接岸停泊中に発電機122から排出される環境負担物質(NOxやCO2等)を削減することができる。
この実施の形態に従う陸電受電システムでは、上述のように、受電用コンテナ60R,60Lに変圧器114R,114Lがそれぞれ組込まれる。これにより、船上又は船内に変圧器114R,114Lを設置するための専用のスペースを確保したり設置のための追加工事を行なったりする必要がなくなるメリットがある一方で、以下のような問題が発生する可能性がある。
すなわち、冷凍コンテナ等も多数搭載されるコンテナ船1においては、大電力が必要とされるので、陸電受電用の変圧器114R,114Lの二次側における低圧ケーブルの本数は多くなる。たとえば、6.6kVの陸電を容量4.5MVAの変圧器で450Vに降圧する場合、断面積150mmの低圧ケーブルが数十本必要となる。低圧ケーブルが敷設されるアンダーデッキパッセージ50R,50Lには、既設の各種配管や配線が多数敷設されているので、数十本にもなり得る低圧ケーブルを敷設するためのスペースをアンダーデッキパッセージ50R,50Lの各々に確保できない可能性がある。
また、変圧器114R,114Lの外形サイズは、コンテナケース100R,100Lの有効サイズに制約され、変圧器の外形サイズによって受電可能電力も決まってくるので、大電力が必要とされるコンテナ船1では、コンテナに変圧器を組込むことができない可能性もある。或いは、コンテナのサイズにより変圧器の外形サイズが制約されることによって、船内で必要とされる電力を十分に受電できない可能性もある。
そこで、この実施の形態に従う陸電受電システムでは、受電用コンテナ60Rの高圧陸電盤106Rの端子112Rと、受電用コンテナ60Lの高圧陸電盤106Lの端子112Lとが、高圧ケーブル118によって電気的に接続される。すなわち、高圧ケーブル118は、受電用コンテナ60Rの遮断器108Rの二次側を、受電用コンテナ60Lの遮断器108Lの二次側と電気的に接続する。高圧ケーブル118は、たとえば船尾の甲板上に敷設される。そして、遮断器108R,108Lは、一方の遮断器の投入中は他方の遮断器が投入不可となるようにインターロックが構成される。
このような構成により、接岸方向に応じて受電用コンテナ60R,60Lの一方により受電された電力は、高圧ケーブル118を通じて他方の受電用コンテナの変圧器にも分配され、双方の変圧器114R,114L及び低圧ケーブル群116R,116Lを通じて船内の主配電盤14へ電力が供給される。
図4は、コンテナ船1が左舷側で接岸停泊中に受電用コンテナ60Lによって陸上から受電する場合の電力の流れを示した図である。図4を参照して、ケーブルリール102Lを通じて陸上の給電設備から受電された電力(高圧)は、遮断器108Lを通じて変圧器114Lへ供給されるとともに、高圧ケーブル118を通じて右舷側の受電用コンテナ60Rの変圧器114Rへも供給される。なお、遮断器108Lの投入中は、遮断器108Rは遮断されるので(インターロックにより投入不可)、ケーブルリール102Rを通じてコネクタ104Rに電圧が露出することはない。
そして、変圧器114R,114Lに分配された受電電力は、変圧器114R,114Lにより降圧され、低圧ケーブル群116R,116Lを通じて主配電盤14へ供給される。なお、コンテナ船1が右舷側で接岸停泊中に受電用コンテナ60Rによって陸上から受電する場合についても同様に説明されるので、受電用コンテナ60Rによって受電する場合については説明を繰り返さない。
このように、この実施の形態に従う陸電受電システム2では、陸上からの受電電力を主配電盤14へ供給するために数十本になり得る低圧ケーブルを、右舷側の低圧ケーブル群116Rと左舷側の低圧ケーブル群116Lとに分配できる。その結果、右舷のアンダーデッキパッセージ50R及び左舷のアンダーデッキパッセージ50Lの各々に敷設される低圧ケーブルの本数を少なくすることができ(具体的には従来の半減)、低圧ケーブル群116R,116Lの敷設が容易になる。
また、変圧器の容量も、受電用コンテナ60Rの変圧器114Rと、受電用コンテナ60Lの変圧器114Lとに分配できるので、変圧器114R,114Lの各々の外形サイズを抑えることができる。その結果、変圧器114R,114Lがそれぞれ組込まれた受電用コンテナ60R,60Lによって、コンテナ船1内で必要とされる電力を陸上から十分に受電することができる。
さらに、この実施の形態では、変圧器114R,114Lの各々は乾式変圧器であるので、変圧器114R,114Lに油入変圧器を採用する場合に比べて、変圧器114R,114Lの各々の外形サイズを小さくすることができる。さらに、乾式変圧器は、長期間不使用状態にあると、吸湿による絶縁低下が生じ得るところ、この実施の形態に従う陸電受電システムでは、接岸方向に拘わらず変圧器114R,114Lの双方が使用されるので、港での接岸方向が毎回同じであっても、長期間の不使用による変圧器114R又は114Lの絶縁低下が生じるのを抑制することができる。
さらに、この実施の形態に従う陸電受電システム2によれば、受電用コンテナ60R,60Lの各々と主配電盤14との間に、接岸方向に応じて受電用コンテナ60R,60Lのいずれかを主配電盤14に電気的に接続するための切換盤を設置する必要がないので、その分コストを抑えることができる。
図5は、受電用コンテナ60Rの遮断器108Rと、受電用コンテナ60Lの遮断器108Lとのインターロックを示した回路図である。図5を参照して、遮断器108Rは、操作スイッチ150Rと、リレー152R−bと、投入回路154Rとを含む。遮断器108Lは、操作スイッチ150Lと、リレー152L−bと、投入回路154Lとを含む。
操作スイッチ150Rは、遮断器108Rを投入するための押ボタンスイッチである。リレー152R−bは、b接点リレーであり、操作スイッチ150Rに直列に接続される。リレー152R−bは、遮断器108Lの投入回路154Lの駆動中は開放され、投入回路154Lの停止中に閉成される。投入回路154Rは、遮断器108Rを投入状態に駆動する回路であり、操作スイッチ150R及びリレー152R−bに直列に接続される。操作スイッチ150R及びリレー152R−bを通じて投入回路154Rに電力が供給されると、投入回路154Rが動作し、遮断器108Rが投入される。
操作スイッチ150Lは、遮断器108Lを投入するための押ボタンスイッチである。リレー152L−bは、b接点リレーであり、操作スイッチ150Lに直列に接続される。リレー152L−bは、遮断器108Rの投入回路154Rの駆動中は開放され、投入回路154Rの停止中に閉成される。投入回路154Lは、遮断器108Lを投入状態に駆動する回路であり、操作スイッチ150L及びリレー152L−bに直列に接続される。操作スイッチ150L及びリレー152L−bを通じて投入回路154Lに電力が供給されると、投入回路154Lが動作し、遮断器108Lが投入される。
操作スイッチ150Rがオン操作された場合、投入回路154Lの停止(遮断器108Lが遮断状態)を条件として投入回路154Rが駆動され、遮断器108Rが投入される。同様に、操作スイッチ150Lがオン操作された場合、投入回路154Rの停止(遮断器108Rが遮断状態)を条件として投入回路154Lが駆動され、遮断器108Lが投入される。
この実施の形態に従う陸電受電システム2では、陸上の給電設備からの受電中に、接岸側と反対側の受電用コンテナにも高圧ケーブル118を通じて受電電力が流れるところ、上記のようなインターロックが設けられることにより、接岸側と反対側の受電用コンテナの受電部(コネクタ)に高圧の電圧が露出するのを防止することができる。
なお、上記の実施の形態においては、陸電受電システム2は、コンテナ船1に搭載されるものとしたが、この発明は、コンテナ船以外の船舶にも適用可能である。たとえば、大型フェリーやその他船内消費電力の大きい大型船等において、同様のシステムを適用可能である。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 コンテナ船、2 陸電受電システム、10 エンジンルーム、12 エンジンコントロールルーム、14 主配電盤、20 ステアリングギヤルーム、30 プロペラ、35 舵、40 居住区、50R,50L アンダーデッキパッセージ、60R,60L 受電用コンテナ、70 商業用コンテナ、100R,100L コンテナケース、102R,102L ケーブルリール、104R,104L コネクタ、106R,106L 高圧陸電盤、108R,108L 遮断器、110R,110L 保護継電器、112R,112L 端子、114R,114L 変圧器、116R,116L 低圧ケーブル群、118 高圧ケーブル、122 発電機、124 電気負荷、126 バス、128 遮断器、130 陸電遮断器、150R,150L 操作スイッチ、152R−b,152L−b リレー、154R,154L 投入回路。

Claims (4)

  1. コンテナ船に搭載され、前記コンテナ船の接岸停泊中に陸上の給電設備から受電して船内の電気システムに電力を供給する陸電受電システムであって、
    前記コンテナ船の右舷に配置される第1の受電用コンテナと、
    前記コンテナ船の左舷に配置される第2の受電用コンテナとを備え、
    前記第1及び第2の受電用コンテナの各々は、
    前記給電設備から受電する受電装置と、
    前記受電装置によって受電される電力の電圧を降圧する変圧器と、
    前記受電装置と前記変圧器との間に設けられる遮断器とを含み、さらに、
    前記第1の受電用コンテナの遮断器の二次側を前記第2の受電用コンテナの遮断器の二次側と電気的に接続する高圧ケーブルを備え、
    前記第1の受電用コンテナの遮断器及び前記第2の受電用コンテナの遮断器は、一方の遮断器の投入中は他方の遮断器が投入不可となるように構成される、陸電受電システム。
  2. 前記第1の受電用コンテナの変圧器及び前記第2の受電用コンテナの変圧器の各々は、乾式変圧器である、請求項1に記載の陸電受電システム。
  3. 前記第1の受電用コンテナの変圧器の二次側及び前記第2の受電用コンテナの変圧器の二次側は、前記コンテナ船の配電盤の一次側に直接電気的に接続される、請求項1又は請求項2に記載の陸電受電システム。
  4. コンテナ船に搭載されて用いられ、前記コンテナ船の接岸停泊中に陸上の給電設備から受電して船内の電気システムに電力を供給する陸電受電設備であって、
    前記コンテナ船の右舷及び左舷のいずれかに配置されるコンテナと、
    前記給電設備から受電する受電装置と、
    前記受電装置によって受電される電力の電圧を降圧する変圧器と、
    前記受電装置と前記変圧器との間に設けられる遮断器とを備え、
    前記受電装置、前記変圧器及び前記遮断器は、前記コンテナ内に設けられ、さらに、
    前記遮断器の二次側に電気的に接続され、前記遮断器の二次側を、前記コンテナが配置される舷と反対側の舷に配置される他の陸電受電設備に備えられる他の遮断器の二次側と、高圧ケーブルによって電気的に接続するための端子を備え、
    前記遮断器は、前記他の遮断器の遮断中に投入可能であり、かつ、前記他の遮断器の投入中は投入不可となるように構成される、陸電受電設備。
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