JP2017220524A - 積層セラミック電子部品 - Google Patents

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孝行 榧谷
隆司 澤田
Takashi Sawada
隆司 澤田
藤井 裕雄
Hiroo Fujii
裕雄 藤井
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Abstract

【課題】積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度を高める。
【解決手段】積層体と第1外部電極121と1対の第2外部電極122と1対の絶縁被覆部130とを備える。1対の絶縁被覆部130は、第2主面の1対の第2外部電極122の各々と第1外部電極121との間において積層方向に延在し、第2主面から第1側面113および第2側面の各々の一部に亘って設けられている。第2主面上の第1外部電極121の最大厚さT1は、第2主面上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2より厚い。第2主面上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2が、第2主面上の1対の絶縁被覆部130の最大厚さT3より厚い。
【選択図】図6

Description

本発明は、積層セラミック電子部品に関する。
3端子垂直積層型の積層セラミックコンデンサを開示した先行文献として、特開2013−55320号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された積層セラミックコンデンサは、セラミック素体と、セラミック素体の内部に形成される内部電極と、セラミック素体の1面に形成される絶縁層と、外部電極とを含む。内部電極として、第1内部電極と第2内部電極とを含む。外部電極として、第1外部電極と第2外部電極と第3外部電極とを含む。
セラミック素体は、相対する第1面および第2面と、第1面と第2面とを連結する第3面、第4面、第5面および第6面とを有する。第3面と第4面とが相対し、第5面と第6面とが相対している。
第1外部電極および第3外部電極の各々は、セラミック素体の第1面から延長されて、第1面と連結された第3面または第4面に亘って形成されている。セラミック素体の第1面において、第2外部電極は第1外部電極と第3外部電極との間に位置している。第1外部電極および第3外部電極の各々は、第1内部電極と連結されている。第2外部電極は、第2内部電極と連結されている。
絶縁層は、セラミック素体の第1面、第3面および第4面の各々に形成されている。絶縁層として、第1絶縁層と第2絶縁層とを含む。第1絶縁層は、セラミック素体の第1面において、第1外部電極と第2外部電極との間に位置している。第2絶縁層は、セラミック素体の第1面において、第2外部電極と第3外部電極との間に位置している。
特開2013−55320号公報
3端子垂直積層型の積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品においては、セラミック素体の第1面である積層体の実装面に外部電極の大部分が存在しているため、積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度を確保しにくい。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度を高めることができる、積層セラミック電子部品を提供することを目的とする。
本発明に基づく積層セラミック電子部品は、積層体と第1外部電極と1対の第2外部電極と1対の絶縁被覆部とを備える。積層体は、積層された複数の誘電体層と複数の内部電極層とを含む。積層体は、積層方向において相対する第1側面および第2側面と、上記積層方向に直交する高さ方向において相対する第1主面および第2主面と、上記積層方向および上記高さ方向の両方に直交する長さ方向において相対する第1端面および第2端面とを含む。第1外部電極は、第2主面の上記長さ方向の中央部において上記積層方向に延在し、第2主面から第1側面および第2側面の各々の一部に亘って設けられている。1対の第2外部電極は、第2主面の上記長さ方向の一方の端部において上記積層方向に延在する一の第2外部電極、および、第2主面の上記長さ方向の他方の端部において上記積層方向に延在する他の第2外部電極からなる。1対の絶縁被覆部は、第2主面の一の第2外部電極と第1外部電極との間において上記積層方向に延在する一の絶縁被覆部、および、第2主面の他の第2外部電極と第1外部電極との間において上記積層方向に延在する他の絶縁被覆部からなる。複数の内部電極層は、第1外部電極に接続された複数の第1内部電極層と、1対の第2外部電極の各々に接続された複数の第2内部電極層とを含む。一の第2外部電極は、第2主面から、第1側面および第2側面の少なくとも一方の一部、並びに、第1端面の一部に亘って設けられている。他の第2外部電極は、第2主面から、第1側面および第2側面の少なくとも一方の一部、並びに、第2端面の一部に亘って設けられている。1対の絶縁被覆部の各々は、第2主面から第1側面および第2側面の各々の少なくとも上記一方の一部に亘って設けられている。第2主面上の第1外部電極の最大厚さは、第2主面上の1対の第2外部電極の最大厚さより厚い。第2主面上の1対の第2外部電極の最大厚さが、第2主面上の1対の絶縁被覆部の最大厚さより厚い。
本発明の一実施形態においては、第2主面上の第1外部電極の最大厚さが、第2主面上の1対の第2外部電極の最大厚さより20μm以上厚い。
本発明の一実施形態においては、上記積層方向の少なくとも一方から見て、1対の絶縁被覆部において最も第1主面寄りに位置する端部は、第1外部電極および1対の第2外部電極において最も第1主面寄りに位置する端部より、第1主面に近い位置に位置している。
本発明の一実施形態においては、上記積層方向の少なくとも一方から見て、第1外部電極および1対の第2外部電極において最も第1主面寄りに位置する端部は、1対の絶縁被覆部において最も第1主面寄りに位置する端部より、第1主面に近い位置に位置している。
本発明の一実施形態においては、1対の絶縁被覆部は、第1外部電極および1対の第2外部電極の各々の一部と上記高さ方向において重なっている部分を含む。1対の絶縁被覆部の上記重なっている部分は、第1外部電極および1対の第2外部電極の各々の上記一部を覆っている。
本発明の一実施形態においては、1対の絶縁被覆部は、第1外部電極および1対の第2外部電極の各々の一部と上記高さ方向において重なっている部分を含む。1対の絶縁被覆部の上記重なっている部分は、第1外部電極および1対の第2外部電極の各々の上記一部に覆われている。
本発明の一実施形態においては、1対の絶縁被覆部は、誘電体セラミックス、樹脂またはガラスを含む材料で構成されている。
本発明の一実施形態においては、1対の絶縁被覆部は、誘電体セラミックスを含む材料で構成されている。誘電体セラミックスは、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3を含む。
本発明の一実施形態においては、1対の絶縁被覆部は、樹脂を含む材料で構成されている。樹脂は、エポキシ系樹脂またはポリイミド系樹脂を含む。
本発明の一実施形態においては、1対の絶縁被覆部は、ガラスを含む材料で構成されている。ガラスは、BaまたはSrを含む。
本発明によれば、積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度を高めることができる。
本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の外観を示す斜視図である。 図1の積層セラミック電子部品を矢印II方向から見た側面図である。 図1の積層セラミック電子部品を矢印III方向から見た底面図である。 図1の積層セラミック電子部品をIV−IV線矢印方向から見た断面図である。 図1の積層セラミック電子部品をV−V線矢印方向から見た断面図である。 図4の積層セラミック電子部品をVI−VI線矢印方向から見た断面図である。 図4の積層セラミック電子部品をVII−VII線矢印方向から見た断面図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の製造方法を示すフロー図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体に導電性ペーストを塗布する塗布装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体に導電性ペーストを塗布する塗布装置の第1転写ローラと第1スクレーパとが接触している状態を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体に導電性ペーストを塗布する塗布装置の第1転写ローラと積層体とが接触している状態を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体にセラミック誘電体スラリーを塗布する塗布装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体にセラミック誘電体スラリーを塗布する塗布装置の第1転写ローラと第1スクレーパとが接触している状態を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体にセラミック誘電体スラリーを塗布する塗布装置の第1転写ローラと積層体とが接触している状態を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品を基板に実装した状態を図2と同一の方向から見て示す側面図である。 第2主面上の第1外部電極の最大厚さが、第2主面上の1対の第2外部電極の最大厚さと同一である、比較例に係る積層セラミック電子部品を基板に実装した状態を図2と同一の方向から見て示す側面図である。 本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品を図2と同一の方向から見て示す側面図である。 本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品を図6と同一の断面視にて示す断面図である。 本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品を図7と同一の断面視にて示す断面図である。 本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品を図5と同一の断面視にて示す断面図である。 本発明の実施形態4に係る積層セラミック電子部品を図2と同一の方向から見て示す側面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る積層セラミック電子部品について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。本発明の各実施形態においては、積層セラミック電子部品として、積層セラミックコンデンサについて説明するが、積層セラミック電子部品は、積層セラミックコンデンサに限られず、積層セラミックインダクタ、または、積層セラミックサーミスタなどであってもよい。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の外観を示す斜視図である。図2は、図1の積層セラミック電子部品を矢印II方向から見た側面図である。図3は、図1の積層セラミック電子部品を矢印III方向から見た底面図である。図4は、図1の積層セラミック電子部品をIV−IV線矢印方向から見た断面図である。図5は、図1の積層セラミック電子部品をV−V線矢印方向から見た断面図である。図6は、図4の積層セラミック電子部品をVI−VI線矢印方向から見た断面図である。図7は、図4の積層セラミック電子部品をVII−VII線矢印方向から見た断面図である。図1〜7においては、後述する積層体の長さ方向をL、積層体の高さ方向をT、積層体の積層方向をWで示している。
図1〜7に示すように、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品100は、積層体110と、第1外部電極121と、1対の第2外部電極122と、1対の絶縁被覆部130とを備える。
積層体110は、略直方体状の外形を有している。積層体110は、積層された複数の誘電体層150と複数の内部電極層140とを含む。積層体110は、積層方向Wにおいて相対する第1側面113および第2側面114と、積層方向Wに直交する高さ方向Tにおいて相対する第1主面111および第2主面112と、積層方向Wおよび高さ方向Tの両方に直交する長さ方向Lにおいて相対する第1端面115および第2端面116とを含む。
上記のように積層体110は、略直方体状の外形を有しているが、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。角部は、積層体110の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体110の2面が交わる部分である。第1主面111、第2主面112、第1側面113、第2側面114、第1端面115および第2端面116の少なくともいずれか1つの面に、凹凸が形成されていてもよい。
積層セラミック電子部品100の外形寸法は、たとえば、長さ方向Lの寸法が、2.0mm以上2.3mm以下であり、積層方向Wの寸法が、1.2mm以上1.55mm以下であり、高さ方向Tの寸法が、0.5mm以上1.0mm以下である。積層セラミック電子部品100の外形寸法は、マイクロメータにより測定することができる。
積層体110は、積層方向Wにおいて、1対の外層部と内層部とに区分けされる。1対の外層部のうちの一方は、積層体110の第1側面113を含む部分であり、第1側面113と第1側面113に最も近い後述する第1内部電極層141との間に位置する誘電体層150で構成されている。1対の外層部のうちの他方は、積層体110の第2側面114を含む部分であり、第2側面114と第2側面114に最も近い後述する第2内部電極層142との間に位置する誘電体層150で構成されている。
内層部は、1対の外層部に挟まれた領域である。すなわち、内層部は、外層部を構成しない複数の誘電体層150と、全ての内部電極層140とから構成されている。
複数の誘電体層150の積層枚数は、20枚以上1100枚以下であることが好ましい。1対の外層部の各々の厚さは、10μm以上80μm以下であることが好ましい。内層部に含まれる複数の誘電体層150の各々の厚さは、0.4μm以上3μm以下であることが好ましい。
誘電体層150は、BaまたはTiを含むペロブスカイト型化合物で構成されている。誘電体層150を構成する材料としては、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3などを主成分とする誘電体セラミックスを用いることができる。また、これらの主成分に、副成分として、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、Al化合物、V化合物または希土類化合物などが添加された材料を用いてもよい。
複数の内部電極層140は、第1外部電極121に接続された複数の第1内部電極層141と、第2外部電極122に接続された複数の第2内部電極層142とを含む。
複数の内部電極層140の積層枚数は、10枚以上1100枚以下であることが好ましい。複数の内部電極層140の各々の厚さは、0.3μm以上1.0μm以下であることが好ましい。複数の内部電極層140の各々が誘電体層150を隙間なく覆っている被覆率は、50%以上95%以下であることが好ましい。
内部電極層140を構成する材料としては、Ni、Cu、Ag、PdおよびAuからなる群より選ばれる1種の金属、または、この金属を含む合金で構成されており、たとえばAgとPdとの合金などを用いることができる。内部電極層140は、誘電体層150に含まれる誘電体セラミックスと同一組成系の誘電体の粒子を含んでいてもよい。
第1内部電極層141および第2内部電極層142の各々は、積層体110の積層方向Wから見て、略矩形状である。第1内部電極層141と第2内部電極層142とは、積層体110の積層方向Wに等間隔に交互に配置されている。また、第1内部電極層141と第2内部電極層142とは、誘電体層150を間に挟んで互いに対向するように配置されている。
第1内部電極層141は、第2内部電極層142に対向している対向電極部と、対向電極部から積層体110の第2主面112側に引き出されている引出電極部とから構成されている。第1内部電極層141の引出電極部は、第2主面112の積層体110の長さ方向Lの中央部に引き出されている。
第2内部電極層142は、第1内部電極層141に対向している対向電極部と、対向電極部から積層体110の第2主面112側に引き出されている引出電極部とから構成されている。第2内部電極層142の引出電極部は、第2主面112の積層体110の長さ方向Lの両端部に引き出されている。
第1内部電極層141の対向電極部と第2内部電極層142の対向電極部との間に誘電体層150が位置することにより、静電容量が形成されている。これにより、コンデンサの機能が生ずる。
積層体110においては、積層体110の積層方向Wから見て、対向電極部と第1主面111との間の位置が第1サイドマージン、対向電極部と第2主面112との間の位置が第2サイドマージン、対向電極部と第1端面115との間の位置が第1エンドマージン、対向電極部と第2端面116との間の位置が第2エンドマージンである。
第1サイドマージンおよび第2サイドマージンの各々の積層体110の高さ方向Tの厚さは、5μm以上80μm以下であることが好ましい。第1エンドマージンおよび第2エンドマージンの各々の積層体110の長さ方向Lの厚さは、5μm以上80μm以下であることが好ましい。
第2サイドマージンは、複数の第1内部電極層141の各々の引出電極部、複数の第2内部電極層142の各々の引出電極部、および、これらの引出電極部の各々に隣接している複数の誘電体層150によって構成されている。
第1外部電極121は、第2主面112の長さ方向Lの中央部において積層方向Wに延在し、第2主面112から第1側面113および第2側面114の各々の一部に亘って設けられている。1対の第2外部電極122は、第2主面112の長さ方向Lの一方の端部において積層方向Wに延在する一の第2外部電極122、および、第2主面112の長さ方向Lの他方の端部において積層方向Wに延在する他の第2外部電極122からなる。一の第2外部電極122は、第2主面112から、第1側面113および第2側面114の少なくとも一方の一部、並びに、第1端面115の一部に亘って設けられている。他の第2外部電極122は、第2主面112から、第1側面113および第2側面114の少なくとも一方の一部、並びに、第2端面116の一部に亘って設けられている。
本実施形態においては、一の第2外部電極122は、第2主面112の長さ方向Lの一方の端部において積層方向Wに延在し、第2主面112から第1側面113、第2側面114および第1端面115の各々の一部に亘って設けられている。他の第2外部電極122は、第2主面112の長さ方向Lの他方の端部において積層方向Wに延在し、第2主面112から第1側面113、第2側面114および第2端面116の各々の一部に亘って設けられている。
本実施形態においては、図6に示すように、第2主面112に引き出されている第1内部電極層141の引出電極部の一部は、第1外部電極121によって覆われていない。図7に示すように、第2主面112に引き出されている第2内部電極層142の引出電極部の一部は、1対の第2外部電極122によって覆われていない。
第1外部電極121および第2外部電極122の各々は、下地電極層と、下地電極層上に配置されためっき層とを含む。下地電極層は、焼付け層および薄膜層の少なくとも1つを含む。下地電極層の厚さは、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
焼付け層は、ガラスと金属とを含む。焼付け層を構成する材料としては、Ni、Cu、Ag、PdおよびAuからなる群より選ばれる1種の金属、または、この金属を含む合金で構成されており、たとえばAgとPdとの合金などを用いることができる。焼付け層は、積層された複数の層で構成されていてもよい。焼付け層としては、積層体110に導電性ペーストが塗布されて焼き付けられた層、または、内部電極層140と同時に焼成された層であってもよい。
薄膜層は、スパッタ法または蒸着法などの薄膜形成法により形成される。薄膜層は、金属粒子が堆積した1μm以下の層である。
めっき層を構成する材料としては、Ni、Cu、Ag、Pd、Auからなる群より選ばれる1種の金属、または、この金属を含む合金で構成されており、たとえばAgとPdとの合金などを用いることができる。
めっき層は、積層された複数の層で構成されていてもよい。この場合、めっき層としては、Niめっき層の上にSnめっき層が形成された2層構造であることが好ましい。Niめっき層は、下地電極層がセラミック電子部品を実装する際の半田によって浸食されることを防止する機能を有する。Snめっき層は、セラミック電子部品を実装する際の半田との濡れ性を向上させ、セラミック電子部品の実装を容易にする機能を有する。めっき層の1層当たりの厚さは、1.0μm以上10.0μm以下であることが好ましい。
1対の絶縁被覆部130は、第2主面112の一の第2外部電極122と第1外部電極121との間において積層方向Wに延在する一の絶縁被覆部130、および、第2主面112の他の第2外部電極122と第1外部電極121との間において積層方向Wに延在する他の絶縁被覆部130からなる。1対の絶縁被覆部130の各々は、第2主面112から第1側面113および第2側面114の少なくとも一方の一部に亘って設けられている。
本実施形態においては、1対の絶縁被覆部130の各々は、第2主面112から第1側面113および第2側面114の各々の一部に亘って設けられている。1対の絶縁被覆部130の各々が、第2主面112から第1側面113および第2側面114の一方の一部に亘って設けられている場合は、1対の第2外部電極の各々が設けられている方の第1側面113または第2側面114に1対の絶縁被覆部130の各々が設けられている。
絶縁被覆部130の厚さは、10μm以上150μm以下であることが好ましい。絶縁被覆部130を構成する材料としては、誘電体セラミックス、樹脂またはガラスを用いることができる。絶縁被覆部130を構成する材料として誘電体セラミックスを用いる場合は、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3などを主成分とすることができる。また、これらの主成分に、副成分として、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、Al化合物、V化合物または希土類化合物などが添加されていてもよい。絶縁被覆部130は、積層体110にセラミック誘電体スラリーが塗布されて焼成されることにより設けられてもよいし、後述する積層チップと同時に焼成されて設けられてもよい。
絶縁被覆部130を構成する材料として樹脂を用いる場合は、エポキシ系樹脂またはポリイミド系樹脂を含む樹脂が用いられる。この場合、絶縁被覆部130は、積層体110に樹脂ペーストが塗布されて熱硬化させられることにより設けられる。
絶縁被覆部130を構成する材料としてガラスを用いる場合は、BaまたはSrを含むガラスが用いられる。この場合、絶縁被覆部130は、積層体110にガラスペーストが塗布されて焼き付けられることにより設けられる。
図2に示すように、積層方向Wの少なくとも一方から見て、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部は、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。なお、一の絶縁被覆部130および他の絶縁被覆部130の少なくとも一方において最も第1主面111寄りに位置する端部が、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置していればよい。
本実施形態においては、積層方向Wの少なくとも一方から見て、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部と、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部との、高さ方向Tにおける距離T13は、20μm以上である。なお、一の絶縁被覆部130および他の絶縁被覆部130の少なくとも一方において最も第1主面111寄りに位置する端部と、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部との、高さ方向Tにおける距離T13が、20μm以上であればよい。
本実施形態においては、積層方向Wから見て、第1外部電極121において最も第1主面111寄りに位置する端部は、1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。積層方向Wから見て、第1外部電極121において最も第1主面111寄りに位置する端部と、1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部との、高さ方向Tにおける距離T12は、3μm以上である。
本実施形態においては、図6,7に示すように、第2主面112上の第1外部電極121の最大厚さT1は、第2主面112上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2より厚い。第2主面112上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2が、第2主面112上の1対の絶縁被覆部130の最大厚さT3より厚い。本実施形態においては、第2主面112上の第1外部電極121の最大厚さT1が、第2主面112上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2より20μm以上厚い。
本実施形態においては、1対の絶縁被覆部130は、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々の一部と高さ方向Tにおいて重なっている部分を含む。1対の絶縁被覆部130の上記重なっている部分は、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々の上記一部を覆っている。すなわち、第1外部電極121および1対の第2外部電極122が予め設けられた積層体110に、1対の絶縁被覆部130が設けられている。
1対の絶縁被覆部130は、第2主面112において、第1外部電極121によって覆われていない第1内部電極層141の引出電極部の一部、および、1対の第2外部電極122によって覆われていない第2内部電極層142の引出電極部の一部を覆っている。
内層部に含まれる誘電体層150および内部電極層140の各々の厚さは、以下のように測定される。まず、積層セラミック電子部品100を研磨し、長さ方向Lに直交する断面を露出させる。露出させた断面を走査型電子顕微鏡で観察する。次に、露出させた断面の中心を通過する積層方向Wに沿った中心線、およびこの中心線から両側に等間隔に2本ずつ引いた線の合計5本の線上における誘電体層150および内部電極層140の各々の厚さを測定する。誘電体層150の5つの測定値の平均値を、誘電体層150の厚さとする。内部電極層140の5つの測定値の平均値を、内部電極層140の厚さとする。
なお、露出させた断面の積層方向Wの中央部および両端部の各々において、上記5本の線上における誘電体層150および内部電極層140の各々の厚さを測定し、誘電体層150の測定値の平均値を誘電体層150の厚さとし、内部電極層140の測定値の平均値を内部電極層140の厚さとしてもよい。
第1サイドマージン、第2サイドマージン、第1エンドマージンおよび第2エンドマージンの各々の厚さは、以下のように測定される。まず、積層セラミック電子部品100を研磨し、積層方向Wに直交する断面を露出させる。露出させた断面をマイクロスコープで観察して測定する。測定位置は、第1サイドマージンおよび第2サイドマージンの各々については長さ方向Lの中央部、第1エンドマージンおよび第2エンドマージンの各々については高さ方向Tの中央部とする。
第1外部電極121の最大厚さT1、1対の第2外部電極122の最大厚さT2、および、1対の絶縁被覆部130の最大厚さT3、の各々は、以下のように測定される。まず、積層セラミック電子部品100を積層方向Wの中央の位置まで研磨し、積層方向Wに直交する断面を露出させる。露出させた断面をマイクロスコープで観察して測定する。
上記の距離T12および距離T13の各々は、積層セラミック電子部品100の側面をマイクロスコープで観察して測定する。
以下、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品100の製造方法について図を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の製造方法を示すフロー図である。
図8に示すように、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品100を製造するに際して、まず、セラミック誘電体スラリーが調製される(工程S1)。具体的には、セラミック誘電体粉末、添加粉末、バインダ樹脂および溶解液などが分散混合され、これによりセラミック誘電体スラリーが調製される。セラミック誘電体スラリーは、溶剤系または水系のいずれでもよい。セラミック誘電体スラリーを水系塗料とする場合、水溶性のバインダおよび分散剤などと、水に溶解させた誘電体原料とを、混合することによりセラミック誘電体スラリーを調製する。
次に、セラミック誘電体シートが形成される(工程S2)。具体的には、セラミック誘電体スラリーがキャリアフィルム上においてダイコータ、グラビアコータまたはマイクログラビアコータなどを用いてシート状に成形されて乾燥されることにより、セラミック誘電体シートが形成される。セラミック誘電体シートの厚さは、積層セラミック電子部品100の小型化および高容量化の観点から、3μm以下であることが好ましい。
次に、マザーシートが形成される(工程S3)。具体的には、セラミック誘電体シートに導電性ペーストが所定のパターンを有するように塗布されることにより、セラミック誘電体シート上に所定の内部電極パターンが設けられたマザーシートが形成される。導電性ペーストの塗布方法としては、スクリーン印刷法、インクジェット法またはグラビア印刷法などを用いることができる。内部電極パターンの厚さは、積層セラミック電子部品100の小型化および高容量化の観点から、1.5μm以下であることが好ましい。なお、マザーシートとしては、内部電極パターンを有するマザーシートの他に、上記工程S3を経ていないセラミック誘電体シートも準備される。
次に、複数のマザーシートが積層される(工程S4)。具体的には、内部電極パターンが形成されておらず、セラミック誘電体シートのみからなるマザーシートが、所定枚数積層される。その上に、内部電極パターンが設けられたマザーシートが、所定枚数積層される。さらにその上に、内部電極パターンが形成されておらず、セラミック誘電体シートのみからなるマザーシートが、所定枚数積層される。これにより、マザーシート群が構成される。
次に、マザーシート群が圧着されることで積層ブロックが形成される(工程S5)。具体的には、静水圧プレスまたは剛体プレスによってマザーシート群が積層方向に加圧されて圧着されることにより、積層ブロックが形成される。
次に、積層ブロックが分断されて積層チップが形成される(工程S6)。具体的には、押し切り、ダイシングまたはレーザカットによって積層ブロックがマトリックス状に分断され、複数の積層チップに個片化される。
次に、積層チップのバレル研磨が行なわれる(工程S7)。具体的には、積層チップが、バレルと呼ばれる小箱内に誘電体材料より硬度の高いメディアボールとともに封入され、当該バレルを回転させることにより、積層チップの研磨が行なわれる。これにより、積層チップの角部および稜線部に丸みがつけられる。
次に、積層チップの焼成が行なわれる(工程S8)。具体的には、積層チップが加熱され、これにより積層チップに含まれる誘電体材料および導電性材料が焼成され、積層体110が形成される。焼成温度は、誘電体材料および導電性材料に応じて適宜設定され、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
次に、積層体110の表面に導電性ペーストが塗布される。本実施形態においては、ローラ転写法により、積層体110の表面に導電性ペーストが塗布される。ただし、導電性ペーストの塗布方法は、ローラ転写法に限られず、スプレー塗布法またはディップ法などであってもよい。
図9は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体に導電性ペーストを塗布する塗布装置の構成を示す断面図である。図10は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体に導電性ペーストを塗布する塗布装置の第1転写ローラと第1スクレーパとが接触している状態を示す断面図である。
図9,10に示すように、塗布装置1は、互いに間隔をあけて位置する第1塗布機構1aと第2塗布機構1bとを備えている。第1塗布機構1aは、導電性ペースト10を貯える第1容器2aと、第1容器2a内に一部が位置する第1供給ローラ3aと、第1供給ローラ3aの外周面と転がり接触する第1転写ローラ4aと、第1転写ローラ4aの外周面と摺接する第1スクレーパ5aとを備えている。
同様に、第2塗布機構1bは、第2容器2bと、第2容器2b内に一部が位置する第2供給ローラ3bと、第2供給ローラ3bの外周面と転がり接触する第2転写ローラ4bと、第2転写ローラ4bの外周面と摺接する第2スクレーパ5bとを備えている。第2容器2b内には、導電性ペースト10は充填されていない。
第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々は、円柱状の胴部と、胴部の外周を覆う弾性体部とを含んでいる。胴部は、鉄で構成されているが、胴部の材料は、鉄に限られず、他の金属、または、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)などの複合材料などでもよい。弾性体部は、シリコーンゴムで構成されているが、弾性体部の材料は、シリコーンゴムに限られず、適度な変形抵抗を有する他のゴムでもよい。
第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々は、回転軸axを中心にして回転する。第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々の外周面には、環状に連続した、第1溝部h1および1対の第2溝部h2が設けられている。第1溝部h1は、第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々の外周面において、回転軸ax方向の中央部に設けられている。1対の第2溝部h2は、第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々の外周面において、回転軸ax方向の両端部に設けられている。
本実施形態においては、第1溝部h1の幅は、1対の第2溝部h2の各々の幅より広い。本実施形態においては、第1溝部h1および1対の第2溝部h2の各々の内側の領域の断面形状は、矩形状であるが、矩形状に限られず、半円状または半楕円状などであってもよい。
以下、積層セラミック電子部品100の積層体110に導電性ペースト10を塗布する際の塗布装置1の動作について説明する。まず、第1供給ローラ3aおよび第2供給ローラ3bの各々を矢印8で示すように互いに反対向きに回転させる。これにより、第1供給ローラ3aの外周面に、第1容器2a内の導電性ペースト10が付着する。
また、第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々は、矢印9で示すように互いに反対向きに回転する。第1転写ローラ4aは、第1供給ローラ3aと転がり接触する。第2転写ローラ4bは、第2供給ローラ3bと転がり接触する。これにより、第1供給ローラ3aの外周面に付着していた導電性ペースト10が、第1転写ローラ4aの外周面に転位する。
図10に示すように、第1転写ローラ4aの外周面に転位した導電性ペースト10は、第1転写ローラ4aの外周面と摺接する第1スクレーパ5aによって、第1溝部h1および1対の第2溝部h2の内側に充填されるとともに余剰分が掻き出される。
次に、第1転写ローラ4aと第2転写ローラ4bとの間を、第1端面115および第2端面116の各々にキャリアテープ6が貼り付けられて支持されている複数の積層体110が、順次、第1転写ローラ4aと第2転写ローラ4bとに挟まれながら矢印7で示す搬送方向に通過する。このとき、積層体110の長さ方向Lと回転軸ax方向とが平行になっており、積層体110の積層方向Wと積層体110の搬送方向とが平行になっている。積層体110の搬送速度と、第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々の外周の回転速度とは、略同等である。
図11は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体に導電性ペーストを塗布する塗布装置の第1転写ローラと積層体とが接触している状態を示す断面図である。
図9,11に示すように、第1転写ローラ4aの第1溝部h1の内側に充填されていた導電性ペースト10の一部が、積層体110の第2主面112から第1側面113および第2側面114の各々の一部に亘って転写され、第1外部電極パターン121aが形成される。第1転写ローラ4aの1対の第2溝部h2の内側に充填されていた導電性ペースト10の一部が、積層体110の第2主面112から第1側面113、第2側面114、第1端面115および第2端面116の各々の一部に亘って転写され、1対の第2外部電極パターン122aが形成される。
第1溝部h1の幅が、1対の第2溝部h2の各々の幅より広いため、第2主面112上の第1外部電極パターン121aの最大厚さが、第2主面112上の1対の第2外部電極パターン122aの最大厚さより厚くなる。
また、1対の第2溝部h2の内側に充填されていた導電性ペースト10の一部は、第1溝部h1の内側に充填されていた導電性ペースト10の一部とは異なり、第2主面112から第1端面115および第2端面116にも回り込むため、積層方向Wから見て、1対の第2外部電極パターン122aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部は、第1外部電極パターン121aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111から遠い位置に位置している。
次に、積層体110に形成された第1外部電極パターン121aおよび1対の第2外部電極パターン122aが焼き付けられる。これにより、下地電極層となる焼付け層が形成される(工程S9)。焼付け温度は、たとえば、840℃である。
次に、積層体110の表面にセラミック誘電体スラリーが塗布される。本実施形態においては、ローラ転写法により、積層体110の表面にセラミック誘電体スラリーが塗布される。ただし、セラミック誘電体スラリーの塗布方法は、ローラ転写法に限られず、スプレー塗布法またはディップ法などであってもよい。
図12は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体にセラミック誘電体スラリーを塗布する塗布装置の構成を示す断面図である。図13は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体にセラミック誘電体スラリーを塗布する塗布装置の第1転写ローラと第1スクレーパとが接触している状態を示す断面図である。
図12,13に示すように、塗布装置1は、互いに間隔をあけて位置する第1塗布機構1aと第2塗布機構1bとを備えている。第1塗布機構1aは、セラミック誘電体スラリー20を貯える第1容器2aと、第1容器2a内に一部が位置する第1供給ローラ3aと、第1供給ローラ3aの外周面と転がり接触する第1転写ローラ4cと、第1転写ローラ4cの外周面と摺接する第1スクレーパ5aとを備えている。
同様に、第2塗布機構1bは、第2容器2bと、第2容器2b内に一部が位置する第2供給ローラ3bと、第2供給ローラ3bの外周面と転がり接触する第2転写ローラ4dと、第2転写ローラ4dの外周面と摺接する第2スクレーパ5bとを備えている。第2容器2b内には、セラミック誘電体スラリー20は充填されていない。
第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々は、円柱状の胴部と、胴部の外周を覆う弾性体部とを含んでいる。胴部は、鉄で構成されているが、胴部の材料は、鉄に限られず、他の金属、または、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)などの複合材料などでもよい。弾性体部は、シリコーンゴムで構成されているが、弾性体部の材料は、シリコーンゴムに限られず、適度な変形抵抗を有する他のゴムでもよい。
第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々は、回転軸axを中心にして回転する。第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々の外周面には、環状に連続した、1対の第3溝部h3が設けられている。1対の第3溝部h3は、第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々の外周面において、回転軸ax方向に互いに間隔をあけて設けられている。第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々の1対の第3溝部h3は、第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々の、1対の第2溝部h2の各々と第1溝部h1との間の位置に対応する位置に設けられている。
本実施形態においては、1対の第3溝部h3の各々の幅は、1対の第2溝部h2の幅より狭い。本実施形態においては、1対の第3溝部h3の各々の内側の領域の断面形状は、矩形状であるが、矩形状に限られず、半円状または半楕円状などであってもよい。
以下、積層セラミック電子部品100の積層体110にセラミック誘電体スラリー20を塗布する際の塗布装置1の動作について説明する。まず、第1供給ローラ3aおよび第2供給ローラ3bの各々を矢印8で示すように互いに反対向きに回転させる。これにより、第1供給ローラ3aの外周面に、第1容器2a内のセラミック誘電体スラリー20が付着する。
また、第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々は、矢印9で示すように互いに反対向きに回転する。第1転写ローラ4cは、第1供給ローラ3aと転がり接触する。第2転写ローラ4dは、第2供給ローラ3bと転がり接触する。これにより、第1供給ローラ3aの外周面に付着していたセラミック誘電体スラリー20が、第1転写ローラ4cの外周面に転位する。
図13に示すように、第1転写ローラ4cの外周面に転位したセラミック誘電体スラリー20は、第1転写ローラ4cの外周面と摺接する第1スクレーパ5aによって、1対の第3溝部h3の内側に充填されるとともに余剰分が掻き出される。
次に、第1転写ローラ4cと第2転写ローラ4dとの間を、第1外部電極121および1対の第2外部電極122が形成され、第1端面115および第2端面116の各々にキャリアテープ6が貼り付けられて支持された複数の積層体110が、順次、第1転写ローラ4cと第2転写ローラ4dとに挟まれながら矢印7で示す搬送方向に通過する。このとき、積層体110の長さ方向Lと回転軸ax方向とが平行になっており、積層体110の積層方向Wと積層体110の搬送方向とが平行になっている。積層体110の搬送速度と、第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々の外周の回転速度とは、略同等である。
本実施形態においては、第1転写ローラ4cと第2転写ローラ4dとが積層体110を挟む圧力は、第1転写ローラ4aと第2転写ローラ4bとが積層体110を挟む圧力より高い。
図14は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品の積層体にセラミック誘電体スラリーを塗布する塗布装置の第1転写ローラと積層体とが接触している状態を示す断面図である。
図12,14に示すように、第1転写ローラ4cの1対の第3溝部h3の内側に充填されていたセラミック誘電体スラリー20の一部が、積層体110の第2主面112から第1側面113および第2側面114の各々の一部に亘って転写され、1対の絶縁被覆パターン130aが形成される。
1対の第3溝部h3の各々の幅が、1対の第2溝部h2の幅より狭いため、第2主面112上の1対の絶縁被覆パターン130aの最大厚さが、第2主面112上の1対の第2外部電極パターン122aの最大厚さより薄くなる。
第1転写ローラ4cと第2転写ローラ4dとが積層体110を挟む圧力が、第1転写ローラ4aと第2転写ローラ4bとが積層体110を挟む圧力より高いため、積層方向Wから見て、1対の絶縁被覆パターン130aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部は、第1外部電極パターン121aおよび1対の第2外部電極パターン122aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。
なお、第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々の弾性体部を、第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々の弾性体部より柔らかい材料で構成してもよい。この場合、第1転写ローラ4cと第2転写ローラ4dとが積層体110を挟む圧力と、第1転写ローラ4aと第2転写ローラ4bとが積層体110を挟む圧力とが同等であっても、積層方向Wから見て、1対の絶縁被覆パターン130aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部を、第1外部電極パターン121aおよび1対の第2外部電極パターン122aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置させることができる。
次に、積層体110に形成された1対の絶縁被覆パターン130aが焼き付けられる。これにより、積層体110の外表面上に、1対の絶縁被覆部130が形成される(工程S10)。焼付け温度は、積層チップの焼成温度より低い温度に設定される。絶縁被覆部130を構成する材料が誘電体セラミックスである場合、焼き付け温度は、たとえば、900℃である。絶縁被覆部130を構成する材料が樹脂である場合、焼き付け温度は、たとえば、300℃である。絶縁被覆部130を構成する材料がガラスである場合、焼き付け温度は、たとえば、600℃以上750℃以下である。
次に、下地電極層および絶縁被覆部が形成された積層体110のめっき処理が行なわれる。下地電極層にNiめっきおよびSnめっきがこの順に施されて、Niめっき層およびSnめっき層が形成されることにより、積層体110の外表面上に、第1外部電極121および1対の第2外部電極122が形成される(工程S11)。
上述した一連の工程を経ることにより、積層セラミック電子部品100を製造することができる。
図15は、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品を基板に実装した状態を図2と同一の方向から見て示す側面図である。図16は、第2主面上の第1外部電極の最大厚さが、第2主面上の1対の第2外部電極の最大厚さと同一である、比較例に係る積層セラミック電子部品を基板に実装した状態を図2と同一の方向から見て示す側面図である。
図16に示すように、比較例に係る積層セラミック電子部品900においては、第2主面上の第1外部電極121の最大厚さが、第2主面上の1対の第2外部電極922の最大厚さと同一である。第2主面上の1対の絶縁被覆部130の最大厚さは、第2主面上の1対の第2外部電極922の最大厚さより薄い。そのため、比較例に係る積層セラミック電子部品900を基板90に実装した際、第1外部電極121および1対の第2外部電極922の各々と基板90とが接する。この場合、十分な厚さの半田層を形成することができず、半田による固着強度を確保できない。
本実施形態に係る積層セラミック電子部品100においては、図6,7に示すように、第2主面112上の第1外部電極121の最大厚さT1が、第2主面112上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2より厚く、第2主面112上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2が、第2主面112上の1対の絶縁被覆部130の最大厚さT3より厚い。
そのため、図15に示すように、積層セラミック電子部品100を基板90に実装した際、第2外部電極122と基板90とが接し、1対の第2外部電極922の各々と基板90との間に高さT92の隙間が形成される。高さT92は、たとえば、20μmである。この隙間に、基板90のランドと第2外部電極922とを接合する半田が設けられるため、十分な厚さの半田層を形成することができる。その結果、積層セラミック電子部品100を十分な固着強度で基板90に実装することができる。
本実施形態に係る積層セラミック電子部品100においては、第1外部電極121および1対の第2外部電極122が予め設けられた積層体110に、1対の絶縁被覆部130が設けられており、1対の絶縁被覆部130が、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々の一部を覆っている。その結果、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々が、積層体110から剥離することを抑制できる。
本実施形態に係る積層セラミック電子部品100においては、積層方向Wから見て、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部は、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。その結果、積層体110の第1側面113および第2側面114の各々に沿った、1対の第2外部電極122の各々と第1外部電極121との間の距離が、絶縁被覆部130によって延長されることにより、積層体110の側面に沿ったマイグレーションによる短絡の発生を抑制できる。
ここで、上記の最大厚さT1と最大厚さT2との差(T1−T2)と、積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度との関連性を検証した実験例について説明する。実験条件としては、積層セラミック電子部品を基板に実装した後、積層セラミック電子部品にせん断力を付加し、積層セラミック電子部品が基板から剥離するまでに付加された最大荷重を測定した。
本実験例においては、実施例1〜実施例9、および、比較例1〜比較例9の10種類の積層セラミック電子部品を、各々20個作製して基板に実装し、上記のように測定された20個の最大荷重の平均値を半田の固着強度(N)として算出した。
(T1−T2)については、実施例1が1μm、実施例2が2μm、実施例3が5μm、実施例4が6μm、実施例5が8μm、実施例6が9μm、実施例7が15μm、実施例8が24μm、実施例9が30μm、比較例1が−2μm、比較例2が−4μm、比較例3が−6μm、比較例4が−8μm、比較例5が−10μm、比較例6が−12μm、比較例7が−18μm、比較例8が−24μm、比較例9が−30μmとした。
Figure 2017220524
表1は、本実験例の実験結果をまとめたものである。表1に示すように、(T1−T2)が正の値である実施例1〜実施例9においては、積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度が15N以上であった。一方、(T1−T2)が負の値である比較例1〜比較例9においては、積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度が15N未満であった。
本実験例から、第2主面112上の第1外部電極121の最大厚さT1が、第2主面112上の1対の第2外部電極122の最大厚さT2より厚いことにより、1対の第2外部電極122を基板に接合する十分な厚さの半田層が形成され、積層セラミック電子部品を基板に実装した際の半田による固着強度を安定して高められることが確認できた。
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品について説明する。なお、本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品は、積層方向Wから見て、第1外部電極および1対の第2外部電極において最も第1主面寄りに位置する端部が、1対の絶縁被覆部において最も第1主面寄りに位置する端部より、第1主面に近い位置に位置している点のみ、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品100と異なるため、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品100と同様である構成については説明を繰り返さない。
図17は、本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品を図2と同一の方向から見て示す側面図である。図17に示すように、本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品200においては、積層方向Wの少なくとも一方から見て、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部は、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。なお、第1外部電極121、一の第2外部電極122および他の第2外部電極122の少なくとも一つにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部が、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置していればよい。
本実施形態においては、積層方向Wの少なくとも一方から見て、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部と、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部との、高さ方向Tにおける距離T13は、20μm以上である。なお、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部と、第1外部電極121、一の第2外部電極122および他の第2外部電極122の少なくとも一つにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部との、高さ方向Tにおける距離T13が、20μm以上であればよい。
本実施形態においては、積層体110にセラミック誘電体スラリー20を塗布する際に第1転写ローラ4cと第2転写ローラ4dとが積層体110を挟む圧力は、積層体110に導電性ペースト10を塗布する際に第1転写ローラ4aと第2転写ローラ4bとが積層体110を挟む圧力より低い。そのため、積層方向Wから見て、第1外部電極パターン121aおよび1対の第2外部電極パターン122aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部は、1対の絶縁被覆パターン130aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。
なお、第1転写ローラ4aおよび第2転写ローラ4bの各々の弾性体部を、第1転写ローラ4cおよび第2転写ローラ4dの各々の弾性体部より柔らかい材料で構成してもよい。この場合、第1転写ローラ4aと第2転写ローラ4bとが積層体110を挟む圧力と、第1転写ローラ4cと第2転写ローラ4dとが積層体110を挟む圧力とが同等であっても、積層方向Wから見て、第1外部電極パターン121aおよび1対の第2外部電極パターン122aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部を、1対の絶縁被覆パターン130aにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置させることができる。
本実施形態に係る積層セラミック電子部品200は、積層方向Wから見て、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部は、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。そのため、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々において、1対の絶縁被覆部130によって覆われずに半田と接触する部分の表面積を十分に確保して、積層セラミック電子部品200を基板に実装した際の半田の固着強度を高くできる。
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品について説明する。なお、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品は、1対の絶縁被覆部の上記重なっている部分が、第1外部電極および1対の第2外部電極の各々の一部に覆われている点が主に、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品100と異なるため、本発明の実施形態1に係る積層セラミック電子部品100と同様である構成については説明を繰り返さない。
図18は、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品を図6と同一の断面視にて示す断面図である。図19は、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品を図7と同一の断面視にて示す断面図である。図20は、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品を図5と同一の断面視にて示す断面図である。
図18,19に示すように、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品300は、実施形態1に係る積層セラミック電子部品100に比較して、第1内部電極層141の引出電極部および第2内部電極層142の引出電極部の各々の、積層体110の長さ方向Lの長さが長い。
その結果、図20に示すように、第1内部電極層141の引出電極部の一部と第2内部電極層142の引出電極部の一部とが、誘電体層150を間に挟んで互いに対向している。よって、本実施形態に係る積層セラミック電子部品300においては、第1内部電極層141の引出電極部と第2内部電極層142の引出電極部とによっても静電容量が形成されており、高容量化されている。
本実施形態においては、1対の絶縁被覆部130は、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々の一部と高さ方向Tにおいて重なっている部分を含む。1対の絶縁被覆部130の上記重なっている部分は、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々の上記一部に覆われている。すなわち、1対の絶縁被覆部130が予め設けられた積層体110に、第1外部電極121および1対の第2外部電極122が設けられている。よって、本実施形態に係る積層セラミック電子部品300を製造する際には、上記工程S10が上記工程S9より先に行なわれる。
1対の絶縁被覆部130は、第2主面112において、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の互いに対向している部分を覆っているため、第1外部電極121および1対の第2外部電極122を形成した際に、第1内部電極層141と第2内部電極層142とが短絡することを抑制できる。
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4に係る積層セラミック電子部品について説明する。なお、本発明の実施形態4に係る積層セラミック電子部品は、積層方向Wから見て、第1外部電極および1対の第2外部電極において最も第1主面寄りに位置する端部が、1対の絶縁被覆部において最も第1主面寄りに位置する端部より、第1主面に近い位置に位置している点のみ、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品300と異なるため、本発明の実施形態3に係る積層セラミック電子部品300と同様である構成については説明を繰り返さない。
図21は、本発明の実施形態4に係る積層セラミック電子部品を図2と同一の方向から見て示す側面図である。図21に示すように、本発明の実施形態2に係る積層セラミック電子部品200においては、積層方向Wの少なくとも一方から見て、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部は、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置している。なお、第1外部電極121、一の第2外部電極122および他の第2外部電極122の少なくとも一つにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部が、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部より、第1主面111に近い位置に位置していればよい。
本実施形態においては、積層方向Wの少なくとも一方から見て、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部と、第1外部電極121および1対の第2外部電極122において最も第1主面111寄りに位置する端部との、高さ方向Tにおける距離T13は、20μm以上である。なお、1対の絶縁被覆部130において最も第1主面111寄りに位置する端部と、第1外部電極121、一の第2外部電極122および他の第2外部電極122の少なくとも一つにおいて最も第1主面111寄りに位置する端部との、高さ方向Tにおける距離T13が、20μm以上であればよい。
本実施形態においては、第1外部電極121および1対の第2外部電極122の各々において、1対の絶縁被覆部130によって覆われずに半田と接触する部分の表面積を十分に確保して、積層セラミック電子部品200を基板に実装した際の半田の固着強度を高くできる。
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 塗布装置、1a 第1塗布機構、1b 第2塗布機構、2a 第1容器、2b 第2容器、3a 第1供給ローラ、3b 第2供給ローラ、4a,4c 第1転写ローラ、4b,4d 第2転写ローラ、5a 第1スクレーパ、5b 第2スクレーパ、6 キャリアテープ、10 導電性ペースト、20 セラミック誘電体スラリー、90 基板、100,200,300,900 積層セラミック電子部品、110 積層体、111 第1主面、112 第2主面、113 第1側面、114 第2側面、115 第1端面、116 第2端面、121 第1外部電極、121a 第1外部電極パターン、122,922 第2外部電極、122a 第2外部電極パターン、130 絶縁被覆部、130a 絶縁被覆パターン、140 内部電極層、141 第1内部電極層、142 第2内部電極層、150 誘電体層、L 長さ方向、T 高さ方向、W 積層方向、ax 回転軸、h1 第1溝部、h2 第2溝部、h3 第3溝部。

Claims (10)

  1. 積層された複数の誘電体層と複数の内部電極層とを含み、積層方向において相対する第1側面および第2側面と、前記積層方向に直交する高さ方向において相対する第1主面および第2主面と、前記積層方向および前記高さ方向の両方に直交する長さ方向において相対する第1端面および第2端面とを含む積層体と、
    前記第2主面の前記長さ方向の中央部において前記積層方向に延在し、前記第2主面から前記第1側面および前記第2側面の各々の一部に亘って設けられた第1外部電極と、
    前記第2主面の前記長さ方向の一方の端部において前記積層方向に延在する一の第2外部電極、および、前記第2主面の前記長さ方向の他方の端部において前記積層方向に延在する他の第2外部電極からなる、1対の第2外部電極と、
    前記第2主面の前記一の第2外部電極と前記第1外部電極との間において前記積層方向に延在する一の絶縁被覆部、および、前記第2主面の前記他の第2外部電極と前記第1外部電極との間において前記積層方向に延在する他の絶縁被覆部からなる、1対の絶縁被覆部とを備え、
    前記複数の内部電極層は、前記第1外部電極に接続された複数の第1内部電極層と、前記1対の第2外部電極の各々に接続された複数の第2内部電極層とを含み、
    前記一の第2外部電極は、前記第2主面から、前記第1側面および前記第2側面の少なくとも一方の一部、並びに、前記第1端面の一部に亘って設けられており、
    前記他の第2外部電極は、前記第2主面から、前記第1側面および前記第2側面の少なくとも一方の一部、並びに、前記第2端面の一部に亘って設けられており、
    前記1対の絶縁被覆部の各々は、前記第2主面から前記第1側面および前記第2側面の少なくとも前記一方の一部に亘って設けられており、
    前記第2主面上の前記第1外部電極の最大厚さは、前記第2主面上の前記1対の第2外部電極の最大厚さより厚く、
    前記第2主面上の前記1対の第2外部電極の最大厚さが、前記第2主面上の前記1対の絶縁被覆部の最大厚さより厚い、積層セラミック電子部品。
  2. 前記第2主面上の前記第1外部電極の最大厚さが、前記第2主面上の前記1対の第2外部電極の最大厚さより20μm以上厚い、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 前記積層方向の少なくとも一方から見て、前記1対の絶縁被覆部において最も前記第1主面寄りに位置する端部は、前記第1外部電極および前記1対の第2外部電極において最も前記第1主面寄りに位置する端部より、前記第1主面に近い位置に位置している、請求項1または請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
  4. 前記積層方向の少なくとも一方から見て、前記第1外部電極および前記1対の第2外部電極において最も前記第1主面寄りに位置する端部は、前記1対の絶縁被覆部において最も前記第1主面寄りに位置する端部より、前記第1主面に近い位置に位置している、請求項1または請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
  5. 前記1対の絶縁被覆部は、前記第1外部電極および前記1対の第2外部電極の各々の一部と前記高さ方向において重なっている部分を含み、
    前記1対の絶縁被覆部の前記重なっている部分は、前記第1外部電極および前記1対の第2外部電極の各々の前記一部を覆っている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
  6. 前記1対の絶縁被覆部は、前記第1外部電極および前記1対の第2外部電極の各々の一部と前記高さ方向において重なっている部分を含み、
    前記1対の絶縁被覆部の前記重なっている部分は、前記第1外部電極および前記1対の第2外部電極の各々の前記一部に覆われている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
  7. 前記1対の絶縁被覆部は、誘電体セラミックス、樹脂またはガラスを含む材料で構成されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品。
  8. 前記1対の絶縁被覆部は、前記誘電体セラミックスを含む材料で構成されており、
    前記誘電体セラミックスは、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3を含む、請求項7に記載の積層セラミック電子部品。
  9. 前記1対の絶縁被覆部は、前記樹脂を含む材料で構成されており、
    前記樹脂は、エポキシ系樹脂またはポリイミド系樹脂を含む、請求項7に記載の積層セラミック電子部品。
  10. 前記1対の絶縁被覆部は、前記ガラスを含む材料で構成されており、
    前記ガラスは、BaまたはSrを含む、請求項7に記載の積層セラミック電子部品。
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