JP2017219807A - 分離部材、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

分離部材、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ニップ部から被搬送体を剥離する際の画像不良の発生を抑制する分離部材の提供。
【解決手段】互いに当接する2つの回転体26、27により形成されたニップ部N2から搬送方向Bに送り出される被搬送体Pを、前記回転体26から分離する分離部材36であって、前記分離部材36の前記被搬送体Pと当該分離部材36とが当接しうる当接領域を少なくとも占める部分に取り付けられた表層部材36bを有し、前記表層部材36bは、耐熱繊維を経緯糸として編み込んだ基部を有する分離部材36。
【選択図】図3

Description

本発明は、分離部材、定着装置及び画像形成装置に関する。
2つのローラによって形成されたニップ部を記録媒体が通過することによって、記録媒体上に担持されたトナーを溶融・加圧して、記録媒体上に画像を定着する定着装置が知られている。
この種の定着装置においては、ニップ部を通過した記録媒体がそのままローラに巻き付くことを確実に防止することが望ましい。
かかる問題を解決するために、分離爪や分離板を備えた分離部材がニップ部の出口近傍に配置され、記録媒体の先端部分を定着部材から引き離すような構成が知られている(例えば特許文献1、2等参照)。
しかしながら、単に分離部材を設けるだけでは、記録媒体上のトナーが定着工程の熱を持ったまま、半溶融の状態で分離部材に接触し、擦れることで画像不良を発生させるおそれがあった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、ニップ部から被搬送体を剥離する際の画像不良の発生を抑制する分離部材の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の分離部材は、互いに当接する2つの回転体により形成されたニップ部から送り出される被搬送体を、前記回転体の一方から分離する分離部材であって、前記分離部材は、前記被搬送体の搬送方向と幅方向とにおいて前記被搬送体と当該分離部材とが当接しうる通紙領域を覆うように形成された波状部を有し、前記波状部は、前記搬送方向と前記幅方向とに対して傾斜する方向に延びた互いに平行な複数の凹部を有し、前記凹部は、前記搬送方向に少なくとも2つが重複するように形成される。
本発明の分離部材によれば、ニップ部から被搬送体を剥離する際の画像不良の発生を抑制することが可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す図である。 図1に示した定着装置の構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る分離装置の全体構成の一例を示す図である。 図3に示した分離装置の構成の一例を説明するための斜視図である。 図3に示した分離装置における分離部材の構成の一例を示す図である。 図3に示した表層部材の構成の一例を示す図である。 図6に示す表層部材の構成の一例を示す断面図である。 図6に示す表層部材の構成の一例を説明するための図である。 分離部材と定着ベルトとの間の間隔の一例を示す図である。 分離部材と定着ベルトとの間の間隔の他の一例を示す図である。 分離部材が用紙を剥離するときの動作の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る用紙の剥離の態様の一例を示す模式図である。 表層部材の表面状態の一例を示す模式図である。 本発明に対する溝を形成したときの比較例を示す図である。 本発明に対する従来例を示す図である。
本発明の実施形態の一例として、図1に示す電子写真方式のカラープリンタである画像形成装置100について説明する。
なお、図1では、画像形成装置100の鉛直上方をZ方向、Z方向に垂直な2つの方向のうち、紙面に対して垂直な方向をY方向、Z方向とY方向とに垂直な方向をX方向とした。
画像形成装置100は、タンデム型中間転写式のプリンタである。
画像形成装置100は、無端ベルト状の転写体たる中間転写ベルト10と、中間転写ベルト10に像を形成するための画像形成部1と、画像形成装置100の下部に配置されて記録媒体たる用紙Pを供給する給紙部40と、を有している。
画像形成装置100は、用紙Pに画像を形成するための4つの作像ユニット1Y、1C、1M、1Kを有する画像形成部1と、画像形成部1の上方に位置する露光手段としての光書込みユニットたる露光装置4とを有している。
画像形成装置100はまた、用紙Pを搬送し、中間転写ベルト10に担持されているトナー像を、中間転写ベルト10とのニップ部である2次転写位置Nで用紙Pに転写する2次転写手段である2次転写装置5を有している。
画像形成装置100はまた、2次転写後の残留する残留トナーを除去する、言い換えると中間転写ベルト10を清掃するクリーニング装置17を有している。
画像形成装置100はまた、給紙部40から供給された用紙Pを所定のタイミングで2次転写位置Nに送り出すレジストローラ対145を有している。
画像形成装置100はまた、2次転写位置Nを通過してトナー像を担持し、2次転写装置5によって搬送されてきた用紙Pを加熱・押圧してトナー像を定着する定着装置6を有している。
画像形成装置100はまた、定着装置6を通過してトナー像を定着された用紙Pを外部に排出する排紙部7を有している。
画像形成装置100はまた、CPU並びに不揮発性メモリおよび揮発性メモリを搭載した、上記各部の動作を制御する制御手段としての画像形成制御部93を有している。
中間転写ベルト10は、複数の支持ローラ14、15、15’、16に巻きかけられて図中A方向に示すように、時計回りに回転可能なように支持されている。
本実施形態では、特に支持ローラ14が中間転写ベルト10を回転駆動する駆動ローラとしての機能を有している。
4つの作像ユニット1Y、1M、1C、1Kは、支持ローラ14、15間に張り渡された中間転写ベルト10上に、A方向として示す中間転写ベルト10の搬送方向に沿って、並んで配置され、タンデム型の画像形成部1を構成する。なお、各符号の添え字Y、M、C、Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色をそれぞれ示し、各作像ユニット1Y、1M、1C、1Kは、各色のトナー画像を担持する像担持体としての感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kを有している。
感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの周囲には、露光装置4によって形成された静電潜像を各色のトナーで現像するための現像装置が設けられている。なお、これら現像装置についての詳細な説明は省略する。
感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kから中間転写ベルト10にトナー画像を転写する一次転写位置には、中間転写ベルト10を挟んで各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに対向するように一次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kが設けられている。
作像ユニット1Y、1M、1C、1Kは、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kをそれぞれ中間転写ベルト10と当接あるいは離間させることで、任意の色のトナー像を中間転写ベルト10上に形成することができる。
露光装置4は、それぞれ2つの作像ユニット1Y、1Mと、作像ユニット1C、1Kと、に対応した各2系統の走査光を用いて静電潜像を作成する光走査装置である。
露光装置4は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報に応じて各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに露光を行い、静電潜像を形成する。
なお、本実施形態では、画像形成装置100は、2系統の走査光を用いる2つの露光装置4によって、4つの感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに露光を行うとしたが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、露光装置4は、4系統の走査光を用いた光走査装置であっても良いし、1系統の走査光を用いてそれぞれの感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kに露光を行う4つの光走査装置としても良い。
2次転写装置5は、中間転写ベルト10を挟んで画像形成部1と反対側に設けられている。2次転写装置5は、中間転写ベルト10を支持する支持ローラのうちの1つである2次転写対向ローラ16に、2次転写ローラ16’を押し当てて転写電界を印加して、中間転写ベルト10上の画像を記録媒体である用紙Pに転写する。
言い換えると、2次転写装置5は、2次転写位置Nにおいて、2次転写ローラ16’との間に中間転写ベルト10を用紙Pとともに挟みこみ、2次転写バイアスをかけて中間転写ベルト10表面のトナー像を用紙Pに転写する。
このとき2次転写バイアスとしては、中間転写ベルト10の表面に帯電されている静電荷とは逆の電荷を付与する。
2次転写装置5は、2次転写位置Nにおいて2次転写を行った後の用紙Pを定着装置6まで搬送する。
2次転写装置5の搬送方向の下流側には、用紙P上の転写画像を定着する定着装置6が設けられている。
定着装置6は、図2に示すように、熱源たるヒータ34を内部に有する加熱ローラ30と、加熱ローラ30に巻き掛けられた回転体たる定着ベルト26と、加熱ローラ30とともに定着ベルト26を巻き掛けた定着ローラ32と、を有している。
定着装置6はまた、定着ローラ32との間で定着ベルト26に圧接し圧接部であるニップ部としての定着ニップNを形成する回転体たる加圧ローラ27を有している。加熱ローラ30と、定着ベルト26と、定着ローラ32とは、定着ベルト26が無端移動するベルトユニットを構成する回転体である。
本実施形態においては、回転体たる定着ローラ32の回転中心と、加圧ローラ27の回転中心と、の間を結ぶ中心線の垂線が、XY平面と平行になるように配置されている。
定着装置6は、定着ニップNよりも搬送方向下流側に設けられた分離装置60を有している。
定着装置6は、トナー像を担持した用紙Pを定着ニップNに通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を用紙Pの表面に定着する。
定着ベルト26は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂からなる層厚90μmのベース層に、シリコーンゴム等の弾性層、離型層が順次積層された多層構造の無端ベルトである。
定着ベルト26の弾性層は、層厚が200μm〜500μm程度であって、シリコーンゴム、フッ素ゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。
定着ベルト26の離型層は、層厚が20μm程度であって、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)等で形成されている。
定着ベルト26の表層に離型層を設けることにより、トナー(トナー像)に対する離型性(剥離性)が確保される。
加熱ローラ30は例えばアルミニウム等の金属製の薄肉円筒体であり、円筒内部に配設された発熱器としてのハロゲンヒータであるヒータ34を有している。
定着ローラ32と加圧ローラ27とは、金属製の芯金上にフッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性層が形成された円筒体である。
加熱ローラ30によって、定着ベルト26が加熱され、用紙Pが定着ニップNを通過する際に用紙P上の未定着トナー像に熱が加えられ、トナー像が用紙Pの画像形成側の表面に定着する。
定着ニップNの搬送方向下流側には、分離装置60が定着ローラ32側に配設されている。
定着ニップNを通過した用紙Pは、分離装置60に備えられ、図3に示して後述する分離部材36によって、用紙P先端が定着ベルト26から剥離され、排紙部7に搬送される。このとき用紙Pは、記録媒体であると共に被搬送体でもある。
あるいは、用紙Pは、両面に画像を形成するために表裏が反転されてレジストローラ対145まで搬送するシート反転装置28に送り出される。
なお、分離装置60は、用紙Pの画像形成側すなわち定着ローラ32側に設けることが望ましいが、加圧ローラ27側に配置されていてもよい。
排紙部7は、対向して配設された1対の排紙ローラ171を有している。
画像形成制御部93は、CPU(Central Processing Unit)、メインメモリ(MEM−P)、ノースブリッジ(NB)、サウスブリッジ(SB)を有している。
画像形成制御部93はまた、AGP(Accelerated Graphics Port)バス、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ローカルメモリ(MEM−C)を有している。
画像形成制御部93はまた、HD(Hard Disk)、HDD(Hard Disk Drive)、PCIバス、ネットワークI/Fを有している。
CPUは、メインメモリに記憶されたプログラムに従って、データを加工・演算したり、上述した各部の動作を制御したりするものである。メインメモリは画像形成制御部93の記憶領域としてはたらき、画像形成制御部93の各機能を実現させるプログラムやデータを記憶する。あるいはこのプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、FD、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
ローカルメモリ(MEM−C)は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いる。HDは、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HDDは、CPUの制御にしたがってHDに対するデータの読み出し又は書き込みを制御する。ネットワークI/Fは、通信ネットワークを介して情報処理装置等の外部機器と情報を送受信する。
画像形成制御部93は、通信ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御するための通信制御手段として動作する。
画像形成制御部93はまた、上位装置からの画像データを露光装置4に送る画像データ処理手段としても動作する。
2次転写装置5で画像が転写された用紙Pは、2つのローラ23に支持された搬送ベルト24により定着装置6へと送り出される。もちろん、搬送ベルト24の部分は、固定されたガイド部材でも良く、また、搬送ローラや搬送コロ等でも良い。
なお、図示例では、2次転写装置5及び定着装置6の下に、画像形成部1と平行に、両面印刷のために用紙Pの裏面に画像を記録すべく、用紙Pを反転して搬送するシート反転装置28が備えられている。
以上のような構成の画像形成装置100において、定着装置6に付設される分離装置60について図3以下を用いてさらに詳しく説明する。
分離装置60は、画像形成装置100の本体部分に固定された支持部材たるステー62と、ステー62にネジ68によって取り付けられた分離部材36と、ステー62との距離を調整して分離部材36のZ方向の位置決めを行うためのバネ66と、を有している。
ステー62は、図4に示すように、用紙PのY方向の両端部にカシメられて形成された位置決めピン70を有している。ステー62は、位置決めピン70が画像形成装置100の本体部分に嵌め合い固定されることで固定される。
ネジ68とバネ66とは、分離部材36のY方向に並んで複数配列されており、ステー62と分離部材36との間のZ方向の距離を調整する位置調整部としての機能を有している。
分離部材36は、本実施形態では図5に示すように、Y方向に長い単一の平板状の部材である本体部36aと、分離部材36の定着ニップN側に向いたエッジ部37を含む表面に形成され、本体部36aよりも摺動性の高い表層部材たるテープ部材36bと、を有している。
分離部材36は、+Z方向側に突出した複数の凸部であるエンボス64を有している。
分離部材36は、定着ベルト26の幅方向と一致するY方向において、用紙Pの最大画像領域以上の長さを有している。最大画像領域とは、具体的には用紙Pに画像が形成されうる領域のうち最大の部分を示している。
なお、分離部材36は、複数の幅狭分離爪を平行にY方向に並べた構成としても良い。
また、図4に示すように、ステー62の±Y方向の端部であって、分離部材36の両側端部の外、より具体的には通紙領域Qよりも外側の位置には、突き当て板72が形成されている。
なお、以降の説明において、分離部材36の−Z方向側の面のうち、分離部材36と用紙Pとが当接しうる部分を通紙領域Qと表記する。
突き当て板72は、突き当て先端部72aが定着ベルト26の±Y方向の両端部に接触することで、分離部材36の位置決めを行う。
本体部36aは、耐熱プラスチック板若しくはSUSのような金属板で構成されている。また、定着ニップNとの間隔をより詰めることができるように、−X方向側の先端部たるエッジ部37は厚さ0.4mmの薄いシート状であることが望ましい。
本体部36aは、用紙Pとの均等な接触を可能とするために、搬送方向に直交するY方向に一体形状となる単一の平板状の部材で形成されることが望ましい。
テープ部材36bは、本体部36aの−Z方向側の面を覆うように取り付けられ、かつ、−X方向側の端部たるエッジ部37で折り返され、+Z方向側の面の一部も覆うように、本体部36aに貼り付けられている。
テープ部材36bは、図6、図7に示すように、耐熱繊維を経緯糸として編み込んだガラスクロス製の基部であるクロス361と、クロス361の少なくとも用紙Pと当接する側の面に形成され、クロス361よりも摺動性の高い被覆部たるコーティング362と、を有している。
コーティング362は、摺動性の高い良離型性材料、例えばテフロン(登録商標)のようなフッ素樹脂を原材料として、クロス361の表面を被覆する。なお、ここでコーティング方法は限定されるものではない。
クロス361は、図8に示すように、縦糸363と横糸364とが経緯糸として互いに直交して、上下に交互に編みこまれる態様で形成された布状の部材である。なおここで「経緯糸」は、互いに交互に絡み合う縦糸363と横糸364とを示している。また、説明を簡単にするために、織り込まれた直交する2つの耐熱繊維のうち一方を縦糸363、他方を横糸364としたが、かかる縦横は、かかる構成に限定されるものではない。
縦糸363は、織り込みのピッチ、言い換えると隣り合う縦糸363同士の中心間隔が0.4mmになるように配置されている。
また、縦糸363は、編み込まれた態様において、横糸364の下側に配置される部分の上端部と横糸364の上側に配置される部分の上端部との間の距離Zが5μm以上になるように形成される。
すなわち、縦糸363が形成する凹形状の凹深さが5μm以上である。
なお、縦糸363と横糸364とは互いに直交してクロス361を構成しているので、かかる縦糸363の構成は、横糸364についても同様である。また、織り込みのピッチは、0.3mm以上1mm以下になるように配置されることが望ましい。
縦糸363と横糸364とは、何れも用紙Pの搬送方向たるB方向に対して傾斜するように配置されることが望ましい。
かかる構成について説明するために、比較例として図16に示すように、互いに平行な溝部390が複数、B方向に沿って配置された分離部材360について述べる。
このとき、用紙Pが分離部材360と擦れながらB方向に移動すると、用紙P上のトナーは、溝部390の間に形成された突出部391の部分でのみ変形してしまい、スジ状の光沢ムラなどの原因となってしまうおそれがある。
本実施形態のように縦糸363と横糸364とを経緯糸として編みこむことで、用紙Pとクロス361あるいはクロス361上に形成されたコーティング362との間の接触面積が小さくなる。
また、縦糸363と横糸364とが交互に上下になるように編みこまれているので、クロス361には凹凸が生じて接触面積が抑えられるとともに、比較例で示した特定の位置での変形が生じにくい。
このように接触面積を抑えることで、用紙Pの表面に形成された画像を崩すことなく、定着ベルト26から用紙Pを剥離することができる。
テープ部材36bは、当該テープ部材36bと本体部36aとを合わせた厚みが0.6mm程度に抑えられ、定着ニップNとの間隔を詰めることが阻害されないように構成されることが望ましい。
本実施形態では、テープ部材36bは、分離部材36の用紙Pと当接しうる当接領域に相当する通紙領域Qを含むように、本体部36bの−Z側を覆っている。
さらに、本実施形態において、縦糸363と、横糸364とは、B方向に対して斜めに形成される。
すなわちクロス361は、通紙領域Qにおいて、B方向に対して傾斜した方向に延びる複数の凹形状を有している。
かかる構成により、用紙Pが定着ニップNから排出される際に、用紙Pと分離部材36との間の接触抵抗を低減して、画像不良の発生が抑制される。
なお、クロス361は本実施形態においては、テープ部材36b全体の表面を覆うように形成されるとしたが、テープ部材36bのうち通紙領域Qのみを占めるように形成されるとしても良い。
用紙Pと、分離部材36との間の接触状態は、用紙Pの種類や、形成される画像などによって大きく変化する。
そこで、テープ部材36bは、どのような条件においても用紙Pと分離部材36との間の接触抵抗を低減するように、少なくとも通紙領域Qを占めるように形成されることが望ましい。
ところで、Y方向中央を基準として用紙Pを搬送する画像形成装置100においては、図9に示すように、エッジ部37と定着ベルト26との間隔G、Gが、分離部材36のY方向の中央部よりも、Y方向の端部の方が広がるように調整されることが望ましい。
言い換えると、分離部材36のY方向中央部におけるエッジ部37と定着ベルト26の間隔Gは、分離部材36のY方向端部におけるエッジ部37と定着ベルト26の間隔Gよりも狭い。なお、図9においては、説明のため、実際の縮尺とは異なり、誇張して図示している。
定着ローラ32は、加熱される際の熱膨張によって外形が変化する。用紙PのY方向中央を基準として搬送する場合、定着ローラ32の中央部を基準として分離部材36のエッジ部37が熱膨張したときに定着ローラ32に対して平行になるよう、保持されることが望ましい。
すなわち、用紙Pを搬送するときの基準となる部分が最も狭い間隔となることが望ましい。
なお、用紙Pの−Y方向端部を基準とする端部基準搬送の場合は、熱膨張が定着ローラ32の−Y方向端部を基準とすることになるので、図10に示すように、エッジ部37が定着ローラ32の軸線すなわちY方向に対して傾いて保持されることになる。
分離部材36は、定着ニップNに隣接する側の先端部すなわちエッジ部37が、図3に示すように、XY平面に対して角度θで傾斜するように配置されている。
一般に、定着ローラ32と加圧ローラ27により形成される定着ニップNの方向は、用紙Pを定着ベルト26から分離しやすくするために、非画像形成面側すなわち加圧ローラ27側たる−Z方向側を向くように形成されることが望ましい。
本実施形態では定着ローラ32よりも加圧ローラ27を固くする構成とすることで、用紙Pの搬送方向たるB方向が、XY平面に対して加圧ローラ27側に傾斜した方向を向くように設計されている。
しかしながら、例えば薄い用紙Pの先端部にベタ画像が形成された場合には、図11に例示するように、用紙Pが定着ベルト26に巻き付き、定着ベルト26へ貼り付いて搬送されることがある。
また、用紙Pが厚い場合には、用紙P表面のトナーによる定着ベルト26への貼り付き力よりも用紙Pのこしが勝り、用紙Pは図12(b)に示すように、定着ニップNの向き、すなわちB方向に排出される。
このような場合には、分離部材36のエッジ部37が、XY平面に対して角度θで傾斜するように配置されることで、分離部材36との過剰な接触を防いで、画像異常の発生を抑制する。
かかる角度θは、定着ニップNを形成する2つの回転体の中心線の垂線に対し、非画像形成面側の方向へ、言い換えると加圧ローラ27側に傾斜する方向に、0度から10度以内の角度で傾斜することが望ましい。言い換えると、分離部材36は、用紙Pが定着ニップNから排出される方向と平行になるように配置されることが望ましい。
このように角度θを定着ニップNの方向と一致させることで、用紙Pの搬送方向Bに沿って分離部材36が配置されるので、分離部材36との過剰な接触による異常画像の発生が抑制される。
さらに、かかる分離部材36の配置により、用紙Pが定着ベルト26に巻き付きながら搬送される場合にも、エッジ部37により用紙Pが定着ベルト26から剥離しやすくなる。
その他、用紙P上に形成される画像の状態や、用紙Pの種類などによって、図12(a)〜図12(d)に示すように、種々の搬送状態がありうるが、どのような状態においても、図12(a)〜図12(d)に示すように、分離部材36により用紙Pは定着ベルト26から剥離される。このとき、それぞれの場合において分離部材36と用紙Pとが当接する領域が異なるため、それぞれの場合の通紙領域Qを図示している。
なお、既に述べたようにテープ部材36bは、かかる通紙領域Qを少なくとも含んで形成されることが望ましく、種々の搬送状態がありうる場合には、最も広い通紙領域Qを含んで形成されることがより望ましい。
さて、このような分離部材36において、分離部材36は用紙Pと当接することで用紙Pを定着ベルト26から剥離する。
しかしながら、定着ニップNを通過した直後の用紙P上のトナーは、加熱・加圧された直後であるから、柔らかく、変形しやすい状態である。
このようなトナーに対して、分離部材36が通紙領域Qにおいて当接すると、トナーが変形してしまい、画像不良の原因となってしまうおそれがある。
図14(a)に比較例として、分離部材36の表面に規則的ではない局所的な凸部が見られるような場合のZ方向の表面状態のグラフを示す。なお、図14(a)に示した表面状態の対応する部分を、図14(b)に破線で囲った領域Cとして示している。
かかる画像不良の問題は、特に図14(a)に示したように分離部材36の表面状態が荒れているときには、図14(b)に例示する用紙P上のベタ画像に対する光沢スジなどの画像不良の原因となりやすいことが知られている。
かかる問題を改善するために、例えば分離部材36の表面を平滑にする方法も考えられるが、平滑にすることで分離部材36と用紙Pとの間の密着性が向上して、用紙Pの搬送に悪影響を生じる懸念もあった。
そこで、本実施形態では、分離部材36は、分離部材36の本体を構成する本体部36aと、分離部材36の定着ニップN側に向いたエッジ部37を含む表面に形成され、本体部36aよりも摺動性の高い表層部材たるテープ部材36bと、を有している。
また本実施形態では、テープ部材36bは、耐熱繊維を経緯糸として編み込んだクロス361を有している。
かかる構成により、通紙領域Qにおける用紙Pと分離部材36との間の接触面積が減少するので、定着ニップNから用紙Pを剥離する際の画像不良の発生が抑制される。
また、分離部材36の表層部材であるテープ部材36bの表面のうち、少なくとも通紙領域Qに相当する範囲は、規則的で微小な凹形状になっている。テープ部材36bの表面プロファイルを図13に示す。
このような複数の微小な凹形状をもつテープ部材36bを分離部材36に用いることで、用紙Pが定着ニップNから排出され、分離部材36で分離される際に、用紙Pと分離部材36との間の接触抵抗を低減することができ、良好な搬送品質を得ることができる。
また本実施形態では、テープ部材36bは、クロス361の表面に形成され、クロス361本体よりも摺動性の高いコーティング362を有している。
かかる構成により、通紙領域Qにおける用紙Pと分離部材36との間の接触抵抗をさらに減少させ、定着ニップNから用紙Pを剥離する際の画像不良の発生が抑制される。
また、本実施形態では、縦糸363と横糸364とは、編みこみのピッチが0.3mm以上、1mm以下である。
かかる構成により、通紙領域Qにおける用紙Pと分離部材36との間の接触抵抗をさらに減少させ、定着ニップNから用紙Pを剥離する際の画像不良の発生が抑制される。
ところで、分離部材36と用紙Pとの接触面積を決定する必要最低深さは、用紙Pの種類及び分離部材36の材質が決まると、用紙Pと分離部材36との接触圧で決まる。
本実施形態のように分離部材36の設置される角度θが、加圧ローラ27側に0度から10度に傾斜した場合には、分離部材36の角度θが定着ローラ32側に向いている場合よりも接触圧が高くなるため、距離Zはより深く設定されることが望ましい。
しかしながら、距離Zを際限なく深くしてしまうと、接触圧が上昇した場合には却って凹形状ピッチの画像光沢ムラが顕在化しやすくなることが懸念される。
この点について、接触圧が低く抑えられるように分離部材36の角度θが定着ローラ32側に向いている場合には、距離Zが50μm以上であっても光沢ムラが検知されなかった。
一方、本実施形態のように、角度θを加圧ローラ27側に0度から10度傾けた場合は、距離Zが図に示すように5μm以上15μm以下とすることで光沢ムラの発生が抑制されることが確認された。
そこで、本実施形態のように、分離部材36の設置される角度θを0度から10度にした場合には、横糸364の下側に配置される部分の上端部と横糸364の上側に配置される部分の上端部との間の距離Zが5μm以上になることが望ましい。
本実施形態では、縦糸363と横糸364とは、凹部と凸部とが交互に形成されるように編みこまれている。
また、縦糸363は、編み込まれた態様において、横糸364の下側に配置される部分の上端部と横糸364の上側に配置される部分の上端部との間の距離Zが5μm以上になるように形成される。
すなわち、縦糸363が形成する凹形状の凹深さが5μm以上である。
かかる構成により、通紙領域Qにおける用紙Pと分離部材36との間の接触抵抗をさらに減少させ、定着ニップNから用紙Pを剥離する際の画像不良の発生が抑制される。
本実施形態では、縦糸363と横糸364との方向は、B方向に対して傾斜している。
かかる構成により、通紙領域Qにおける用紙Pと分離部材36との間の接触抵抗をさらに減少させ、定着ニップNから用紙Pを剥離する際の画像不良の発生が抑制される。
クロス361は、縦糸363と横糸364とが単純な斜線で互いに直交する態様で編み込まれた場合について示したが、クロス361の網目の態様は限定されるものではなく、例えば楔形でも、>形でも、XやCのような文字形状で編みこまれたものであっても良い。
また本実施形態では、分離部材36のY方向中央部におけるエッジ部37と定着ベルト26の間隔Gは、分離部材36のY方向端部におけるエッジ部37と定着ベルト26の間隔Gよりも狭い。
このように分離部材36と定着ベルト26との間隔G、GがY方向中央部よりもY方向端部の方が広がるように配置されることで、定着ローラ32が熱膨張したときにも、精度よく分離部材36と定着ベルト26との間隔を制御して、用紙Pの剥離が容易である。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、定着装置のニップ部における場合のみを説明したが、二次転写位置など、その他のニップ部で、搬送される記録媒体の剥離に用いても良い。
また、上記実施形態においては、記録媒体上に画像を形成する画像形成装置について述べたが、例えば、シート状の被搬送体を搬送する搬送装置など、その他の構成であっても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
6 定着装置
26 回転体(定着ベルト)
27 回転体(加圧ローラ)
36 分離部材
36a 分離部材本体
36b 表層部材(テープ部材)
37 先端部(エッジ部)
60 分離装置
100 画像形成装置
361 基部(クロス)
362 被覆部(コーティング)
363 経緯糸(縦糸)
364 経緯糸(横糸)
B 搬送方向
N ニップ部(2次転写位置)
ニップ部(定着ニップ)
P 被搬送体(記録媒体)(用紙)
Q 当接領域(通紙領域)
Y 幅方向
特開US14/885299号公報 特開2014−157215号公報

Claims (8)

  1. 互いに当接する2つの回転体により形成されたニップ部から搬送方向に送り出される被搬送体を、前記回転体から分離する分離部材であって、
    前記分離部材の前記被搬送体と当該分離部材とが当接しうる当接領域を少なくとも占める部分に取り付けられた表層部材を有し、
    前記表層部材は、耐熱繊維を経緯糸として編み込んだ基部を有する分離部材。
  2. 請求項1に記載の分離部材であって、
    前記表層部材は、前記基部の表面に形成され、当該基部本体よりも摺動性の高い被覆部を有することを特徴とする分離部材。
  3. 請求項1または2に記載の分離部材であって、
    前記経緯糸は、編みこみのピッチが0.3mm以上、1mm以下であることを特徴とする分離部材。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載の分離部材であって、
    前記経緯糸は、凹部と凸部とが交互に形成されるように編みこまれ、前記凹部の深さが5μm以上であることを特徴とする分離部材。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つに記載の分離部材であって、
    前記経緯糸の方向は、前記搬送方向に対して傾斜していることを特徴とする分離部材。
  6. 前記ニップ部を形成する2つの前記回転体と、前記ニップ部の前記搬送方向の下流側に設けられた請求項1乃至5のいずれか一項に記載の分離部材と、を有する定着装置。
  7. 請求項1乃至5の何れか1つに記載の分離部材と、前記ニップ部を形成する2つの前記回転体と、を有し、前記被搬送体を記録媒体として画像を形成する画像形成装置。
  8. 請求項6に記載の定着装置を有する画像形成装置。
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