JP2017219370A - 環境試験装置及び環境試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度の高温高湿環境下で試験を行う環境試験装置及び環境試験方法において、所定の酸素濃度に精密に制御された環境下で試験を行うことが可能な装置及び方法を提供する。
【解決手段】環境試験装置1は、試験対象である試料221Aを内部に配置可能な試験槽2と、試験槽2内を減圧する減圧部4と、試験槽2内に窒素ガスを導入する窒素ガス導入部5と、試験槽2内を100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度に調整可能な槽内環境調整部6と、制御部100とを備える。環境試験装置1において制御部100は、試験槽2内が所定の酸素濃度となるように減圧部4及び窒素ガス導入部5を制御し、試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ所定の設定温度及び設定湿度となるように槽内環境調整部6を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、試験対象である試料の信頼性試験で用いられる環境試験装置及び環境試験方法に関する。
従来から、電子部品やこれらの部品で組み立てられた製品の信頼性試験を行うために、温度や湿度の過酷な環境に製品を晒して、製品が各種の環境で正常に動作するかどうかを確認したり、寿命を推定したりする目的で、各種の環境試験装置が使用されている。この種の環境試験装置としては、例えば、短時間で試験結果が得られるように高温高湿環境下で試験を行う高度加速寿命試験(High Accelerated Stress Test、略称HAST)装置がある。
HAST装置では、100℃以上の温度に調整された試験槽内で試験が行われることが多い。このような100℃以上の高温高湿環境下で試験を行うHAST装置では、試験槽内を100℃以上の高温高湿環境に調整する過程において、試験槽内に存在していた空気はそのほぼ全量が水蒸気により置換されるので、試験槽内は水蒸気のみとなる。従って、この高温高湿環境下での試験では、試験槽内の空気分圧がほぼゼロで空気がほとんど存在しない環境下での評価となる。
ところで、電子部品やこれらの部品で組み立てられた製品が使用される実使用環境は、通常、空気と水蒸気との混合状態である。このため、近年では、実使用環境に即した環境下で加速試験を行うべく、空気がほとんど存在しない水蒸気のみの環境下で試験を行うHAST装置に対し、酸素を含む空気が存在する100℃以上の高温高湿環境下で試験を行う環境試験装置の検討が進められている。
試験槽内を空気が存在する100℃以上の高温高湿環境に調整する方法としては、大きく分けて2つの調整方法がある。第1の調整方法は、試験槽内を100℃以上の高温高湿環境に調整する過程において、空気の全量を水蒸気に置換するのではなく、一定量の空気を試験槽内に残留させておく方法である。第2の調整方法は、所定量の空気を試験槽内に導入する方法である。
上記の第1の調整方法は、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。特許文献1に開示された方法では、試験槽内を100℃以上の高温高湿環境に調整する過程において、例えば温度85℃湿度85%であって試験槽内の気体が空気と水蒸気との混合状態であるときに試験槽を密閉することにより、一定量の空気を試験槽内に残留させるようにしている。
また、上記の第2の調整方法は、例えば特許文献2又は非特許文献1に開示されている。特許文献2又は非特許文献1に開示された方法では、試験槽内を100℃以上の所定の設定温度、設定湿度及び設定圧力に調整することにより試験槽内の空気の全量を水蒸気に置換した後、所定量の空気を試験槽内に導入するようにしている。
特開2014−163779号公報 特許第5066143号公報
岡本秀孝、吉田隆久、「HASTおよびAir−HAST評価技術と課題」、エレクトロニクス実装学会誌、Vol.15、No.5(2012)、P.387−390
空気が存在する100℃以上の高温高湿環境下で試験を行う環境試験装置では、試験槽内の空気量、特に酸素濃度が試験結果に大きく影響する可能性があり、このため、試験槽内を精度よく所定の酸素濃度に調整する必要がある。このような観点に鑑みると、特許文献1に開示された方法では、試験槽内の初期状態での空気量、温湿度条件並びに試験槽を密閉するタイミングにより試験槽内の酸素濃度が変動してしまうので、試験槽内を精度よく所定の酸素濃度に調整することが困難である場合がある。
また、非特許文献1に開示された方法では、試験槽内の空気量を調整するに際し、100℃以上の高温とされた試験槽内に常温の空気を導入するため、試験槽内の温度が変動するとともに、導入された空気の温度上昇に伴う体積膨張によって試験槽内の圧力も変動することになる。従って、非特許文献1に開示された方法では、試験槽内を100℃以上の所定の設定温度、設定湿度及び設定圧力に維持しつつ、所定の酸素濃度に調整することが困難である。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度の高温高湿環境下で試験を行う環境試験装置及び環境試験方法において、精度よく所定の酸素濃度に調整された環境下で試験を行うことが可能な装置及び方法を提供することにある。
本発明の一の局面に係る環境試験装置は、試験対象である試料を内部に配置可能な試験槽と、前記試験槽内を大気圧未満の圧力に減圧可能な減圧部と、前記試験槽内に窒素ガスを導入可能な窒素ガス導入部と、前記試験槽内を100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度に調整可能な槽内環境調整部と、前記減圧部及び前記窒素ガス導入部による窒素置換を行うことにより、前記試験槽内が所定の酸素濃度となるように制御し、前記試験槽内が前記所定の酸素濃度に維持されつつ前記設定温度及び前記設定湿度となるように前記槽内環境調整部を制御する制御部と、を備える。
この環境試験装置によれば、制御部は、試験槽内を100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度に調整するための槽内環境調整部の制御に先立って、試験槽内が所定の酸素濃度となるように減圧部及び窒素ガス導入部を制御する。このように、試験槽内を減圧する減圧部と、試験槽内へ窒素ガスを導入する窒素ガス導入部とを制御することによって、試験槽内を精度よく所定の酸素濃度に調整することができる。従って、精度よく所定の酸素濃度に調整された、100℃以上の高温高湿環境下で試験を行うことが可能な環境試験装置を提供することができる。
上記の環境試験装置において、前記制御部は、前記減圧部による前記試験槽内の減圧後、前記窒素ガス導入部による前記試験槽内への窒素ガスの導入による窒素置換を行うことにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う構成としてもよい。
この態様では、減圧部及び窒素ガス導入部による窒素置換を行うよう制御するに際し、制御部は、減圧部による試験槽内の減圧後に、窒素ガス導入部により試験槽内へ窒素ガスを導入させる。これにより、例えば、減圧部により試験槽内を減圧させつつ窒素ガス導入部により試験槽内へ窒素ガスを導入させる場合と比較して、試験槽内をより精度よくかつ迅速に所定の酸素濃度に調整することができる。
上記の環境試験装置において、前記制御部は、前記窒素置換の回数と、最終段の窒素置換における前記減圧部による減圧後の前記試験槽内の到達圧力とを制御することにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う構成としてもよい。
この態様では、窒素置換の回数と最終段の窒素置換における試験槽内の到達圧力とに基づいて、試験槽内の酸素濃度が調整されるので、より細かく酸素濃度を調整することができる。
上記の環境試験装置は、前記窒素置換の回数及び前記到達圧力と、前記試験槽内の酸素濃度とが関連付けられた酸素濃度情報を、予め記憶する記憶部を更に備える構成としてもよい。そして、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記酸素濃度情報に基づいて、前記窒素置換の回数と前記到達圧力とを制御することにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う。
この態様では、制御部は、減圧部及び窒素ガス導入部による窒素置換によって試験槽内を所定の酸素濃度に調整する際に用いる、窒素置換の回数と最終段の窒素置換における試験槽内の到達圧力とを、記憶部に予め記憶された酸素濃度情報を参照して導くように構成される。この酸素濃度情報を参照して導かれた窒素置換の回数と到達圧力とに基づいて、試験槽内を精度よく任意の所定の酸素濃度に調整することができる。
上記の環境試験装置は、前記試験槽内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部を更に備える構成としてもよい。そして、前記制御部は、前記酸素濃度検出部による検出結果に基づいて、前記窒素置換の回数と前記到達圧力とを制御することにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う。
この態様では、制御部は、減圧部及び窒素ガス導入部による窒素置換によって試験槽内を所定の酸素濃度に調整する際に用いる、窒素置換の回数と最終段の窒素置換における試験槽内の到達圧力とを、酸素濃度検出部による検出結果を参照して導くように構成される。この検出結果を参照して導かれた窒素置換の回数と到達圧力とに基づいて、試験槽内を精度よく任意の所定の酸素濃度に調整することができる。
上記の環境試験装置において、前記制御部は、前記試料にウィスカが発生するように前記槽内環境調整部を制御することが望ましい。
近年の半導体実装基板の鉛フリー化に伴って、例えば錫(Sn)又は錫合金のめっきが施されたリードには髭状の結晶であるウィスカが発生することが知られている。このウィスカの発生及び成長に、酸素が関与している。上記の態様では、槽内環境調整部が制御部により制御されて試料にウィスカが発生するように、試験槽内が所定の酸素濃度に維持されつつ、100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度の高温高湿環境に調整される。このため、試料におけるウィスカの発生及び成長を効果的に加速して試験時間を短縮することができる。
本発明の他の局面に係る環境試験方法は、試験対象である試料を試験槽内に配置する工程と、減圧部により前記試験槽内を大気圧未満の圧力に減圧し、窒素ガス導入部により前記試験槽内に窒素ガスを導入する窒素置換を行うことにより、前記試験槽内を所定の酸素濃度に調整する酸素濃度調整工程と、槽内環境調整部により、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に維持しつつ100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度に調整する槽内環境調整工程と、を含む。
この環境試験方法によれば、試験槽内を100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度に調整する槽内環境調整工程の前工程である酸素濃度調整工程において、試験槽内を所定の酸素濃度に調整する。この酸素濃度調整工程では、試験槽内を減圧するとともに試験槽内へ窒素ガスを導入する窒素置換を行うことによって酸素濃度を調整するので、試験槽内を精度よく所定の酸素濃度に調整することができる。従って、精度よく所定の酸素濃度に調整された、100℃以上の高温高湿環境下で試験を行うことが可能な環境試験方法を提供することができる。
上記の環境試験方法において、前記酸素濃度調整工程は、前記減圧部による前記試験槽内の減圧後、前記窒素ガス導入部による前記試験槽内への窒素ガスの導入による窒素置換を行うことにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する構成としてもよい。
この態様では、酸素濃度調整工程において試験槽内の窒素置換を行うに際し、減圧部による試験槽内の減圧後に、窒素ガス導入部により試験槽内へ窒素ガスを導入させる。これにより、例えば、減圧部により試験槽内を減圧させつつ窒素ガス導入部により試験槽内へ窒素ガスを導入させる場合と比較して、試験槽内をより精度よくかつ迅速に所定の酸素濃度に調整することができる。
上記の環境試験方法において、前記酸素濃度調整工程は、前記窒素置換の回数と、最終段の窒素置換における前記減圧部による減圧後の前記試験槽内の到達圧力とに基づいて、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する構成としてもよい。
この態様では、酸素濃度調整工程において、窒素置換の回数と最終段の窒素置換における試験槽内の到達圧力とに基づいて、試験槽内の酸素濃度が調整されるので、より細かく酸素濃度を調整することができる。
上記の環境試験方法において、前記槽内環境調整工程は、前記試料にウィスカを発生させる工程であることが望ましい。
この態様では、槽内環境調整工程において、試験槽内を所定の酸素濃度に維持しつつ、100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度の高温高湿環境に調整するので、試料におけるウィスカの発生及び成長を効果的に加速して試験時間を短縮することができる。
本発明によれば、100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度の高温高湿環境下で試験を行う環境試験装置及び環境試験方法において、所定の酸素濃度に精密に制御された環境下で試験を行うことが可能な装置及び方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る環境試験装置の構成を示す図である。 (a)は半導体パッケージを示す平面図であり、(b)は半導体パッケージを基板に実装した状態を側面から見た断面図である。 図2(b)のリードの先端部分の断面を拡大した模式図であって、(a)は試験前の状態を示し、(b)は試験後の状態を示している。 環境試験装置を用いた環境試験方法における制御の流れを示すフローチャートである。 環境試験装置を用いた環境試験方法における各工程の温度、湿度及び圧力等の物理量の推移を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る環境試験装置及び環境試験方法について、図面に基づいて説明する。
<環境試験装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る環境試験装置1の構成を示す図である。環境試験装置1は、一端部が開放した圧力容器である試験槽2と、この試験槽2の開放側端部を閉鎖可能な扉体3とを備えている。試験槽2の下部には所定量の加湿水(加湿用の水)を貯留するための加湿水貯留部21が設けられている。なお、加湿水貯留部21における加湿水の貯留量は、水位センサ10により検出される水位データに基づいて調整される。また、試験槽2の内部には内シリンダ22が設置されている。この内シリンダ22は、試験槽2の開放側端部と同一側の端部が開放されており、この内シリンダ22の内部がテストエリア22Aとなっている。このテストエリア22Aには試料棚221が設置されており、この試料棚221は、試験対象である試料221Aを載置可能に構成されている。
環境試験装置1は、試験槽2に接続された減圧部4を備えている。減圧部4は、試験槽2内を大気圧未満の圧力に減圧可能に構成されている。この減圧部4は、排気用配管41と、第1開閉弁42と、第2開閉弁43と、真空ポンプ44と、到達圧力検知センサ45とを含む。排気用配管41は、その一端部が試験槽2に設けられた排気口23に接続され、一端部とは反対の他端部が真空ポンプ44に接続されている。減圧部4では、真空ポンプ44が動作することにより試験槽2内の気体が排気用配管41を流れて外部に排気され、これにより試験槽2内が減圧される。
また、減圧部4において、第1開閉弁42及び第2開閉弁43は、排気用配管41に設けられ、排気用配管41の流路を開閉可能に構成される。第1開閉弁42及び第2開閉弁43は、開放状態のときに排気用配管41を介して試験槽2の内部と外部とを連通状態とし、閉状態のときに試験槽2を密閉状態とする。第1開閉弁42及び第2開閉弁43としては、開度調整可能なモータバルブを用いることができる。
また、減圧部4において、到達圧力検知センサ45は、真空ポンプ44の動作により減圧された試験槽2内の到達圧力(以下、「真空到達圧力」という)を検知するためのセンサである。第2開閉弁43の開度は、到達圧力検知センサ45による検知データに基づいて調整される。これにより、試験槽2内の真空到達圧力を任意に調整することができる。
環境試験装置1は、試験槽2に接続された窒素ガス導入部5を備えている。窒素ガス導入部5は、試験槽2内に窒素ガスを導入可能に構成されている。この窒素ガス導入部5は、窒素ガス導入用配管51と、窒素ガス供給装置52とを含む。窒素ガス導入用配管51は、その一端部が試験槽2に設けられた窒素ガス導入口24に接続され、一端部とは反対の他端部が窒素ガス供給装置52に接続されている。窒素ガス導入部5では、窒素ガス供給装置52が動作することにより窒素ガスが窒素ガス導入用配管51を流れて試験槽2内へ導入される。
本実施形態に係る環境試験装置1において、試験槽2にはファン軸71が回転自在に軸支され、このファン軸71の先端に送風ファン72が固定されている。送風ファン72は、内シリンダ22の閉鎖側端部の中央において内シリンダ22の内部空間に設けられている。また、試験槽2の外部には送風用駆動モータ73が設置され、この送風用駆動モータ73の出力軸74が磁気カップリング75を介してファン軸71に連結されている。これにより、送風用駆動モータ73が回転駆動すると、送風ファン72が回転し、試験槽2内の気体を図の白抜き矢印のように循環させることができる。
環境試験装置1は、槽内環境調整部6を備えている。槽内環境調整部6は、試験槽2内を100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度に調整可能に構成されている。この槽内環境調整部6は、加熱ヒータ61と、乾球温度センサ61Aと、加湿水ヒータ62と、加湿水温度センサ62Aと、湿球温度センサ62Bとを含む。
加熱ヒータ61は、ファン軸71の周囲に設けられている。この加熱ヒータ61により試験槽2内の気体を加熱することができる。また、乾球温度センサ61Aは、内シリンダ22の内部空間(テストエリア22A内)に設けられている。この乾球温度センサ61Aにより試験槽2内の温度(テストエリア22Aの温度)を検出することができる。試験槽2内の温度は、乾球温度センサ61Aによる検出データに基づいて加熱ヒータ61の動作が制御されることにより、調整される。
加湿水ヒータ62は、試験槽2の下部の加湿水貯留部21に設けられている。この加湿水ヒータ62は、加湿水貯留部21に貯留された加湿水に浸漬されており、当該加湿水を加熱することができる。また同様に、加湿水温度センサ62Aは、加湿水貯留部21に貯留された加湿水に浸漬されている。この加湿水温度センサ62Aにより加湿水の温度を検出することができる。また、湿球温度センサ62Bの先端の感温部には、例えばガーゼで形成されたウィック62Baが被せられている。ウィック62Baの下端は、加湿水貯留部21に貯留された加湿水に浸漬されており、加湿水を毛細管現象によって吸い上げるように構成されている。加湿水貯留部21に貯留された加湿水の温度は、加湿水温度センサ62A又は湿球温度センサ62Bによる検出データに基づいて加湿水ヒータ62の動作が制御されることにより、調整される。
なお、試験槽2内の相対湿度は、乾球温度センサ61Aによる検出データと、加湿水温度センサ62A又は湿球温度センサ62Bによる検出データとに基づいて求めることができる。また、減圧部4の第1開閉弁42及び第2開閉弁43が閉状態とされ、試験槽2が密閉状態とされた後に、加熱ヒータ61により試験槽2内の気体が加熱されて100℃以上の所定の設定温度に達し、更に加湿水ヒータ62により加湿水貯留部21に貯留された加湿水が加熱されて100℃の温度に達して水蒸気となると、試験槽2内が大気圧を超えた圧力に加圧される。
本実施形態の槽内環境調整部6は、乾球温度センサ61Aによる検出データに基づいて加熱ヒータ61の動作が制御され、加湿水温度センサ62A又は湿球温度センサ62Bによる検出データに基づいて加湿水ヒータ62の動作が制御されることにより、試験槽2内を100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度に調整可能である。ここで、槽内環境調整部6により試験槽2内の温度及び相対湿度が所定の設定温度及び設定相対湿度に調整されると、これに応じて試験槽2内の圧力が所定値に調整される。
なお、乾球温度センサ61A、加湿水温度センサ62A及び湿球温度センサ62Bに代えて、試験槽2内の気体の温度を検出する気体温度センサと、試験槽2内の相対湿度を検出する湿度センサとを備える構成としてもよい。この場合、気体温度センサによる検出データに基づいて加熱ヒータ61の動作が制御され、湿度センサによる検出データに基づいて加湿水ヒータ62の動作が制御されることにより、試験槽2内を100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度に調整可能である。
また、環境試験装置1は、試験槽2に設けられた圧力計8と酸素濃度センサ9とを備えている。圧力計8は、減圧部4の第1開閉弁42及び第2開閉弁43が閉状態とされ、試験槽2が密閉状態とされた後の、試験槽2内の圧力を検出する。酸素濃度センサ9は、内シリンダ22の内部空間(テストエリア22A内)に設けられている。この酸素濃度センサ9により試験槽2内の酸素濃度(テストエリア22Aの酸素濃度)を検出することができる。酸素濃度センサ9は、酸素濃度検出部の一例である。
また、環境試験装置1は、制御部100を備えている。制御部100は、環境試験装置1の動作を統括的に制御する。制御部100は、例えば制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)や一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶装置が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、前記制御プログラムが読み出されることにより、環境試験装置1の動作を制御する。
制御部100は、減圧部4及び窒素ガス導入部5による窒素置換を行うことにより、試験槽2内が所定の酸素濃度となるように制御し、試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度となるように槽内環境調整部6の加熱ヒータ61及び加湿水ヒータ62を制御する。
制御部100は、試験槽2内を100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度に調整するための槽内環境調整部6の制御に先立って、試験槽2内が所定の酸素濃度となるように減圧部4及び窒素ガス導入部5を制御する。具体的には、制御部100は、減圧部4による試験槽2内の減圧後、窒素ガス導入部5による試験槽2内への窒素ガスの導入による窒素置換を行うことによって、試験槽2内を所定の酸素濃度に調整する制御を行う。
試験槽2の開放側端部が扉体3により閉鎖された状態の大気圧(101.325kPa)下において、窒素置換が行われる前の試験槽2内の酸素濃度の初期値は、例えば20.90%である。制御部100が減圧部4及び窒素ガス導入部5を制御して窒素置換を実行させることにより、試験槽2内の酸素濃度を前記初期値から変化させることができる。これにより、試験槽2内を所定の酸素濃度に調整することができる。試験槽2内が所定の酸素濃度に調整されると、制御部100は、減圧部4の第1開閉弁42及び第2開閉弁43を閉状態とし、試験槽2を密閉状態とする。
本実施形態では、制御部100は、減圧後の真空到達圧力が所定の設定到達圧力(例えば50kPa)となるように減圧部4により試験槽2内を減圧させた後、試験槽2内の圧力が所定の設定窒素置換圧力(例えば90kPa)となるように窒素ガス導入部5により試験槽2内に窒素ガスを導入させて、窒素置換を実行させる。このような窒素置換が1回実行されると、試験槽2内の酸素濃度は、前記初期値20.90%よりも低い例えば10.31%となる。なお、制御部100は、窒素置換を実行させるに際し、試験槽2内の圧力が大気圧の101.325kPaとなるまで窒素ガス導入部5により試験槽2内に窒素ガスを導入させるようにしてもよい。このように、試験槽2内を減圧する減圧部4と、試験槽2内へ窒素ガスを導入する窒素ガス導入部5とを制御することによって、試験槽2内を精度よく所定の酸素濃度に調整することができる。従って、精度よく所定の酸素濃度に調整された、100℃以上の高温高湿環境下で試験を行うことが可能な環境試験装置1を提供することができる。
本実施形態において制御部100は、減圧部4及び窒素ガス導入部5による窒素置換の回数と、最終段の窒素置換における減圧部4による減圧後の試験槽2内の真空到達圧力とを制御することにより、試験槽2内を所定の酸素濃度に調整する制御を行うよう、構成されることが望ましい。ここで、最終段の窒素置換とは、減圧部4及び窒素ガス導入部5による窒素置換が複数回実行される場合には最後に実行される窒素置換のことを表し、窒素置換が1回実行される場合には当該窒素置換のことを表す。また、最終段の窒素置換における減圧部4による減圧後の試験槽2内の真空到達圧力(以下、「最終段真空到達圧力」という)は、到達圧力検知センサ45による検知データに基づいて第2開閉弁43の開度が調整されることにより、前記設定到達圧力(例えば50kPa)と前記設定窒素置換圧力(例えば90kPa)との間の任意の到達圧力に調整される。
例えば、制御部100が減圧部4及び窒素ガス導入部5による窒素置換を1回実行させる場合、最終段真空到達圧力が前記設定到達圧力(例えば50kPa)と前記設定窒素置換圧力(例えば90kPa)との間の任意の到達圧力に調整されることにより、試験槽2内の酸素濃度を前記初期値20.90%と10.31%との間の任意の濃度値に調整することができる。このように、制御部100が、窒素置換の回数と最終段の窒素置換における試験槽2内の真空到達圧力(最終段真空到達圧力)とに基づいて、試験槽2内の酸素濃度を調整する制御を行う構成とすることによって、より細かく酸素濃度を調整することができる。
また、制御部100は、酸素濃度センサ9による検出結果に基づいて、窒素置換の回数と最終段真空到達圧力とを制御することにより、試験槽2内を所定の酸素濃度に調整する制御を行うよう、構成されてもよい。この酸素濃度センサ9による検出結果を参照して導かれた窒素置換の回数と最終段真空到達圧力とに基づいて、試験槽2内を精度よく任意の所定の酸素濃度に調整することができる。
また、環境試験装置1は、記憶部101を備えている。記憶部101は、窒素置換の回数、前記設定到達圧力及び前記設定窒素置換圧力と、試験槽2内の酸素濃度とが関連付けられた酸素濃度情報を、予め記憶する。この記憶部101に記憶される酸素濃度情報における、窒素置換の回数、前記設定到達圧力及び前記設定窒素置換圧力と、酸素濃度との関連性は、予め実験的に求められたものである。記憶部101に記憶される酸素濃度情報の一例を、以下の表1に示す。
環境試験装置1が記憶部101を備える構成において、制御部100は、記憶部101に記憶された酸素濃度情報に基づいて、窒素置換の回数と最終段真空到達圧力とを制御することにより、試験槽2内を所定の酸素濃度に調整する制御を行うよう、構成されてもよい。
例えば、試験槽2内の酸素濃度を「4.02%」に調整する場合、制御部100は、表1に示される酸素濃度情報に基づいて、窒素置換の回数を「3回」とし、最終段真空到達圧力を設定到達圧力(50kPa)と同一の圧力値とする制御を行う。また例えば、試験槽2内の酸素濃度を「4.02%」と「5.79%」との間の任意の濃度に調整する場合、制御部100は、表1に示される酸素濃度情報に基づいて、窒素置換の回数を「3回」とし、第2開閉弁43の開度を調整して最終段真空到達圧力を設定到達圧力(50kPa)と設定窒素置換圧力(90kPa)との間の任意の到達圧力とする制御を行う。このように、記憶部101に記憶された酸素濃度情報を参照して導かれた窒素置換の回数と最終段真空到達圧力とに基づいて、試験槽2内を精度よく任意の所定の酸素濃度に調整することができる。
また、制御部100は、酸素濃度調整後に減圧部4の第1開閉弁42及び第2開閉弁43を閉状態として試験槽2を密閉状態とした後に、試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度となるように槽内環境調整部6を制御する。このように、試験槽2内を所定の設定温度及び設定相対湿度に調整する制御が行われると、その制御に応じて試験槽2内の圧力が調整される。本実施形態では、制御部100は、試料棚221に載置された試料221Aにウィスカが発生するように槽内環境調整部6を制御するよう構成される。具体的には、制御部100は、乾球温度センサ61Aによる検出データに基づいて槽内環境調整部6の加熱ヒータ61の動作を制御し、加湿水温度センサ62A又は湿球温度センサ62Bによる検出データに基づいて槽内環境調整部6の加湿水ヒータ62の動作を制御する。これにより、制御部100は、試料棚221に載置された試料221Aにウィスカが発生するように、試験槽2内を100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度に調整する。
制御部100により制御された槽内環境調整部6によって調整される試験槽2内の設定温度は、100℃以上であり、例えば105℃以上140℃以下である。また、制御部100により制御された槽内環境調整部6によって調整される試験槽2内の設定相対湿度は、例えば75%RH以上100%RH以下である。
なお、本実施形態の環境試験装置1では、100℃以上の試験環境における相対湿度は次のようにして求める。すなわち、試験槽2内において水蒸気圧が飽和水蒸気圧となっている温度Tbをこれより高い温度Taに上げて、試験槽2内の温度を十分にならしたときの相対湿度は、以下の式(1)で表される。
(相対湿度)=
((Tbでの飽和水蒸気圧)/(Taでの飽和水蒸気圧))×100 ・・・(1)
具体的には、乾球温度センサ61Aによる検出データをTaとし、加湿水温度センサ62A又は湿球温度センサ62Bによる検出データをTbとして、これらのTa及びTbの値を上記式(1)に代入して相対湿度を求めることができる。
近年の半導体実装基板の鉛フリー化に伴って、例えば錫(Sn)又は錫合金のめっきが施されたリードには髭状の結晶であるウィスカが発生することが知られている。このウィスカの発生及び成長に、酸素が関与している。本実施形態では、槽内環境調整部6が制御部100により制御されて試料221Aにウィスカが発生するように、試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ、100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度の高温高湿環境に調整される。このため、試料221Aにおけるウィスカの発生及び成長を効果的に加速して試験時間を短縮することができる。
ここで、ウィスカの評価に用いる試料221Aについて説明する。図2(a)は半導体パッケージ151を示す平面図であり、図2(b)は半導体パッケージ151を基板154に実装した状態を側面から見た断面図である。図3は、図2(b)のリードの153の先端部分153Tの断面を拡大した模式図であって、図3(a)は試験前の状態を示し、図3(b)は試験後の状態を示している。
図2(a)に示すように、半導体パッケージ151は、パッケージ部152とこのパッケージ部152の周縁部から延設された複数のリード153とを有している。図2(b)に示すように、半導体パッケージ151の各リード153は、基板154の表面に設けられた電極155に半田156によってそれぞれ接続されている。この図2(b)に示す実装基板を、環境試験装置1における試験対象の試料221Aとして用いる。
図3(a)に示すように、リード153は、銅製の母材153aの表面に錫めっき153bが施されたものである。リード153の先端部分153Tは、銅製の母材153aが露出している。試料221Aが、酸素が存在する高温高湿環境下に置かれると、図3(b)に示すように、リード153の先端部分153Tにおける母材153a、錫めっき153b及び半田156の表面には水分の層157が形成される。しかも、100℃以上の高温でかつ酸素が存在する環境下であるので、リード153の先端部分153Tではガルバニック腐食が生じて先端部分153Tの錫めっき153b及び半田156が酸化されて酸化物153c,156aが形成される。このように酸化された部分153c,156aは体積が増加するので、めっきの層内及び半田層内に内部応力が生じることになる。この内部応力に起因してウィスカ161の発生及び成長を促進することができる。
また、本実施形態の環境試験装置1において、記憶部101は、試験槽2内の温度及び相対湿度と、試験槽2内の圧力とが関連付けられた蒸気圧表を表す蒸気圧情報を、予め記憶するよう、構成されてもよい。そして、制御部100は、記憶部101に記憶された蒸気圧情報に基づいて槽内環境調整部6を制御し、試験槽2内を所定の設定温度及び設定相対湿度に調整する制御を行う。
ここで、槽内環境調整部6による試験槽2内の環境調整時には、試験槽2内の気体は、酸素濃度調整後に残留した酸素及び窒素を含む空気と水蒸気との混合状態である。従って、記憶部101に記憶された蒸気圧情報において、試験槽2内の温度及び相対湿度と関連付けられる試験槽2内の圧力は、水蒸気圧に空気の膨張圧力を加算した値となる。一の制御温度Ts℃(絶対温度=(273+Ts)K)における空気の膨張圧力は、23℃(絶対温度=296K)の標準状態の気圧101.325kPaを基準として、ボイル・シャルルの法則による下記式(2)を用いて求めることができる。
PV/T=P´V´/T´ ・・・(2)
上記式(2)において、「P」は23℃(絶対温度=296K)の標準状態の気圧(kPa)を示し、「V」及び「V´」は試験槽2の容積を示し、「T」は標準状態の温度23℃のときの絶対温度296Kを示し、「P´」は空気の膨張圧力(kPa)を示し、「T´」は制御温度Ts℃のときの絶対温度(273+Ts)Kを示す。
試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ100℃以上の所定の設定温度及び設定相対湿度に調整されると、制御部100は、所定の酸素濃度、設定温度及び設定相対湿度に、試験槽2内が所定時間維持されるように、槽内環境調整部6を制御する。具体的には、制御部100は、減圧部4の第1開閉弁42及び第2開閉弁43を閉状態として試験槽2の密閉状態を維持する。そして、制御部100は、乾球温度センサ61Aによる検出データに基づいて槽内環境調整部6の加熱ヒータ61の動作を制御し、加湿水温度センサ62A又は湿球温度センサ62Bによる検出データに基づいて槽内環境調整部6の加湿水ヒータ62の動作を制御する。これにより、制御部100は、試験槽2内を所定の酸素濃度、設定温度及び設定相対湿度に維持させる。このように、試験槽2内が所定の設定温度及び設定相対湿度に維持されると、これに応じて試験槽2内の圧力が所定値に維持される。
更に、制御部100は、前記所定時間経過後に、槽内環境調整部6の加熱ヒータ61及び加湿水ヒータ62の動作を制御して、試験槽2内の温度及び圧力を所定の勾配で降下させる。試験槽2内の温度及び圧力が降下して所定値に達すると、環境試験装置1における酸素が存在する高温高湿環境下での試験が終了となる。
<環境試験方法>
次に、上記の環境試験装置1を用いた環境試験方法について説明する。図4は、環境試験装置1を用いた環境試験方法における制御の流れを示すフローチャートである。図5は、環境試験装置1を用いた環境試験方法における各工程の温度、湿度及び圧力等の物理量の推移を示すグラフである。本実施形態の環境試験方法では、環境試験装置1の制御部100によって、酸素濃度調整工程、槽内環境調整工程、環境維持工程、温度降下工程の順に制御が実行される。
まず、ステップs1において、作業者は、試験槽2の加湿水貯留部21に加湿水を給水する。これにより、加湿水貯留部21に加湿水が貯留される。更に、作業者は、試験槽2の内部の試料棚221上に試料221Aを配置した後、試験槽2の開放側端部を扉体3で閉じる。
次に、ステップs2において、作業者は、環境試験装置1の図略の操作盤の入力ボタンを用いて試験条件に関するパラメータを入力する。試験条件として入力するパラメータは、酸素濃度、設定温度及び設定相対湿度などの各設定値である。各設定値の入力が完了すると、作業者は、環境試験装置1に設けられた図略のスタートボタンを押して、環境試験装置1の運転を開始する。
環境試験装置1の運転が開始されると、制御部100は、ステップs3及びステップs4の酸素濃度調整工程を実行する。この酸素濃度調整工程では、制御部100は、まず、設定された酸素濃度から窒素置換の回数(例えば3回とする)と最終段真空到達圧力とを求め、ステップs3において、減圧部4及び窒素ガス導入部5による窒素置換を実行させる。図5に示す例では、制御部100は、時刻t1から時刻t2の間で1回目の窒素置換を実行させ、時刻t2から時刻t3の間で2回目の窒素置換を実行させ、時刻t3から時刻t4の間で3回目の窒素置換を実行させている。制御部100は、1回目の窒素置換において、減圧部4により試験槽2内を設定到達圧力P1に減圧させた後、試験槽2内の圧力が設定窒素置換圧力P0となるように窒素ガス導入部5により試験槽2内に窒素ガスを導入させる。また、制御部100は、1回目の窒素置換と同様に2回目の窒素置換を実行させる。更に、制御部100は、最終段の3回目の窒素置換において、減圧部4による減圧後の試験槽2内の真空到達圧力を設定到達圧力P1よりも高い最終段真空到達圧力P2とする制御を行う。
次に、ステップs4において、制御部100は、酸素濃度センサ9による検出結果に基づいて、試験槽2内の酸素濃度が所定値に達して安定したか否かを判断する。試験槽2内の酸素濃度が所定値に達して安定したと判断した場合には、制御部100は、減圧部4の第1開閉弁42及び第2開閉弁43を閉状態として試験槽2を密閉状態とした後、ステップs5及びステップs6の槽内環境調整工程を実行する。試験槽2内の酸素濃度が所定値に達していないと判断した場合には、ステップs3に戻る。
槽内環境調整工程では、制御部100は、まず、ステップs5において、槽内環境調整部6の加熱ヒータ61及び加湿水ヒータ62の動作を制御し、試験槽2内の温度及び相対湿度を調整する制御を行う。このように、試験槽2内の温度及び相対湿度を調整する制御が行われると、その制御に応じて試験槽2内の圧力が調整される。図5に示す例では、制御部100は、時刻t4から加熱ヒータ61の動作を開始させ、時刻t5から加湿水ヒータ62の動作を開始させている。
加熱ヒータ61及び加湿水ヒータ62の動作が開始されると、試験槽2内の槽内温度と、試験槽2内の加湿水貯留部21に貯留された加湿水の温度(加湿水温度)とが、所定の勾配で初期値T0から上昇する。加湿水温度が上昇して加湿水の蒸発が始まると(時刻t6)、試験槽2内の相対湿度が所定の勾配で初期値H0から上昇する。時刻t7において槽内温度が100℃以上の所定の設定温度T1に達し、加湿水温度が水の沸点T2に達してから、所定時間経過すると(時刻t8)、試験槽2内の圧力(槽内圧力)が所定の勾配で上昇する。このような槽内圧力の上昇に伴って加湿水温度は、沸点T2を超えて上昇する。所定の勾配で上昇する加湿水温度、相対湿度、及び槽内圧力は、時刻t8から所定時間経過した時刻t9において、所定の設定加湿水温度T3、設定相対湿度H1、及び所定の圧力P3に達する。
次に、ステップs6において、制御部100は、乾球温度センサ61A、加湿水温度センサ62A、及び湿球温度センサ62Bによる検出結果に基づいて、試験槽2内の温度及び相対湿度が所定の設定値に達して安定したか否かを判断する。試験槽2内の温度及び相対湿度が設定値に達して安定したと判断した場合には、制御部100は、ステップs7及びステップs8の環境維持工程を実行する。なお、試験槽2内の温度及び相対湿度が所定の設定値に達して安定した場合には、試験槽2内の圧力も所定値で安定する。また、制御部100は、試験槽2内の圧力が安全面から所定の圧力を超えないように、圧力計8による検出結果に基づいて試験槽2内の圧力を監視する。試験槽2内の温度及び相対湿度が設定値に達していないと判断した場合には、ステップs5に戻る。
試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ100℃以上の所定の設定温度T1及び設定相対湿度H1に調整されると、制御部100は、ステップs7及びステップs8の環境維持工程を実行する。この環境維持工程では、制御部100は、槽内環境調整部6を制御し、試験槽2内の温度、相対湿度及び圧力を、所定の設定温度T1、設定相対湿度H1、及び所定の圧力P3に、所定時間維持する。すなわち、制御部100は、ステップs7において図略のタイマの計測を開始して(時刻t9)、ステップs8に進む。
このステップs8において、制御部100は、前記タイマの計測時間が予め設定された所定時間まで達したか否かを判断し、前記タイマの計測値が前記所定時間に達するまでこの判断を繰り返す。前記タイマの計測値が前記所定時間に達するまでの間(時刻t9から時刻t10までの間)、試験槽2内は、温度、相対湿度及び圧力が、所定の設定温度T1、設定相対湿度H1、及び所定の圧力P3に維持される。前記タイマの計測値が前記所定時間に達すると、制御部100は、環境維持工程を終了し、ステップs9〜ステップs11の温度降下工程に進む。
温度降下工程では、制御部100は、まず、ステップs9において、槽内環境調整部6の加熱ヒータ61及び加湿水ヒータ62の動作の制御を開始して(時刻t10)、試験槽2内の温度及び圧力を所定の勾配で降下させる。そして、制御部100は、ステップs10において試験槽2内の圧力が所定値以下になったか否かを判断し、ステップs11において試験槽2内の温度が所定温度まで低下したか否かを判断する。試験槽2内の槽内温度が所定温度T4に達し、加湿水温度が所定温度T5に達し、槽内圧力が所定値P4に達すると(時刻t11)、環境試験装置1における酸素が存在する高温高湿環境下での試験が終了となる。
以上、本発明の実施形態に係る環境試験装置1及び環境試験方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採ることができる。
(1)上記の実施形態においては、制御部100が、減圧部4による試験槽2内の減圧後、窒素ガス導入部5による試験槽2内への窒素ガスの導入による窒素置換を行うことにより、試験槽2内を所定の酸素濃度に調整する制御を行う構成について説明したが、本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、制御部100は、減圧部4により試験槽2内を減圧させつつ、窒素ガス導入部5により試験槽2内へ窒素ガスを導入させる窒素置換を行うよう構成されてもよい。
(2)また、上記の実施形態においては、環境試験装置1における試験対象である試料221Aを半導体実装基板とする構成について説明したが、本発明は、この構成に限定されるものではない。本発明における環境試験装置1及び環境試験方法は、酸素が存在する高温高湿環境下で試験を行うものであり、その試験対象である試料221Aは、電子部品やこれらの部品で組み立てられたものなど、どのような形態であってもよい。また、環境試験装置1は、試験対象である試料221Aにおけるウィスカの発生を評価するものでなくてもよい。また、試験対象である試料221Aは、電子部品でなくてもよい。
(3)また、上記の実施形態においては、試験槽2内の酸素濃度調整後に、制御部100が、試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ所定の設定温度及び設定相対湿度となるように、槽内環境調整部6を制御する構成について説明したが、本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、槽内環境調整部6を、所定の設定温度及び設定相対湿度に加えて所定の設定圧力に試験槽2内を調整することが可能な構成とし、制御部100は、試験槽2内が所定の酸素濃度に維持されつつ所定の設定温度、設定相対湿度及び設定圧力となるように槽内環境調整部6を制御するよう構成されてもよい。
1 環境試験装置
2 試験槽
21 加湿水貯留部
22 内シリンダ
221 試料棚
221A 試料
4 減圧部
44 真空ポンプ
5 窒素ガス導入部
6 槽内環境調整部
61 加熱ヒータ
62 加湿水ヒータ
9 酸素濃度センサ(酸素濃度検出部)
100 制御部
101 記憶部

Claims (10)

  1. 試験対象である試料を内部に配置可能な試験槽と、
    前記試験槽内を大気圧未満の圧力に減圧可能な減圧部と、
    前記試験槽内に窒素ガスを導入可能な窒素ガス導入部と、
    前記試験槽内を100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度に調整可能な槽内環境調整部と、
    前記減圧部及び前記窒素ガス導入部による窒素置換を行うことにより、前記試験槽内が所定の酸素濃度となるように制御し、前記試験槽内が前記所定の酸素濃度に維持されつつ前記設定温度及び前記設定湿度となるように前記槽内環境調整部を制御する制御部と、を備えた環境試験装置。
  2. 前記制御部は、前記減圧部による前記試験槽内の減圧後、前記窒素ガス導入部による前記試験槽内への窒素ガスの導入による窒素置換を行うことにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う、請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 前記制御部は、前記窒素置換の回数と、最終段の窒素置換における前記減圧部による減圧後の前記試験槽内の到達圧力とを制御することにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う、請求項1又は2に記載の環境試験装置。
  4. 前記窒素置換の回数及び前記到達圧力と、前記試験槽内の酸素濃度とが関連付けられた酸素濃度情報を、予め記憶する記憶部を更に備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記酸素濃度情報に基づいて、前記窒素置換の回数と前記到達圧力とを制御することにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う、請求項3に記載の環境試験装置。
  5. 前記試験槽内の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記酸素濃度検出部による検出結果に基づいて、前記窒素置換の回数と前記到達圧力とを制御することにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する制御を行う、請求項3に記載の環境試験装置。
  6. 前記制御部は、前記試料にウィスカが発生するように前記槽内環境調整部を制御する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の環境試験装置。
  7. 試験対象である試料を試験槽内に配置する工程と、
    減圧部により前記試験槽内を大気圧未満の圧力に減圧し、窒素ガス導入部により前記試験槽内に窒素ガスを導入する窒素置換を行うことにより、前記試験槽内を所定の酸素濃度に調整する酸素濃度調整工程と、
    槽内環境調整部により、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に維持しつつ100℃以上の所定の設定温度及び設定湿度に調整する槽内環境調整工程と、を含む環境試験方法。
  8. 前記酸素濃度調整工程は、前記減圧部による前記試験槽内の減圧後、前記窒素ガス導入部による前記試験槽内への窒素ガスの導入による窒素置換を行うことにより、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する、請求項7に記載の環境試験方法。
  9. 前記酸素濃度調整工程は、前記窒素置換の回数と、最終段の窒素置換における前記減圧部による減圧後の前記試験槽内の到達圧力とに基づいて、前記試験槽内を前記所定の酸素濃度に調整する、請求項7又は8に記載の環境試験方法。
  10. 前記槽内環境調整工程は、前記試料にウィスカを発生させる工程である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の環境試験方法。
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