JP2017219212A - 内部熱交換器一体型アキュムレータ及びこれを用いた冷凍サイクル - Google Patents
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Abstract
【課題】低温冷媒と熱交換パイプとの熱交換効率を向上させることのできる内部熱交換器一体型アキュムレータ及びこれを用いた冷凍サイクルを提供する。【解決手段】上下方向に延びる中空状の本体10内を仕切壁20によって本体10の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室30と内部熱交換室50とを形成し、内部熱交換室50内に熱交換パイプ60を上下方向に延びるように設けるとともに、内部熱交換室50内の上端側から下端側に亘って低温冷媒を流通させるようにしたので、内部熱交換室50内における低温冷媒の流通距離が長くなり、低温冷媒と熱交換パイプ60とを十分に熱交換させることができる。また、熱交換パイプ60を、横方向に蛇行状に屈曲する第1の屈曲部63と、螺旋状に屈曲する第2の屈曲部64によって形成するようにしたので、熱交換パイプ60の伝熱面積を大きくすることができる。【選択図】図2
Description
本発明は、車両用空気調和装置の冷凍回路に用いられる内部熱交換器一体型アキュムレータ及びこれを用いた冷凍サイクルに関するものである。
一般に、乗用車等の車両に用いられる空気調和装置は、図10に示すように、圧縮機1、エバポレータ2、ガスクーラ3、膨張弁4、アキュムレータ5を冷媒配管で接続することにより冷凍サイクルを構成し、圧縮機1によって冷媒を冷凍回路に循環させるようになっている。この場合、エバポレータ2から流出した低温冷媒とガスクーラ3から流出した高温冷媒とを内部熱交換器6によって熱交換することにより、冷凍効率を向上させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、前記アキュムレータ5と内部熱交換器6はそれぞれ別部品からなるが、これらを一体に構成したものも知られている(例えば、特許文献2参照)。図11に示す内部熱交換器一体型アキュムレータ7は、円筒状の本体7a内を仕切壁7bによって上下二つの空間7c,7dに仕切り、上方の空間7c内に熱交換パイプ7eを配置したもので、外部から下方の空間内に流入した低温冷媒を気液分離させた後、仕切壁7bの連通孔7fを介して気体状の低温冷媒を上方の空間内7cに流入させるとともに、上方の空間7c内を流通する低温冷媒と熱交換パイプ7eを流通する高温冷媒とを熱交換させるようにしている。
しかしながら、従来の内部熱交換器一体型アキュムレータでは、円筒状の本体7a内を仕切壁7bにより上下二つの空間に仕切るようにしているため、上方の空間7cの高さ寸法を大きくすることができず、仕切壁7bの連通孔7fから上方の空間7cの冷媒出口までの冷媒流通距離が短くなる。このため、上方の空間7c内で低温冷媒を熱交換パイプ7eと十分に熱交換させることができず、熱交換パイプ7eから低温冷媒への放熱効果が低いという問題点があった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低温冷媒と熱交換パイプとの熱交換効率を向上させることのできる内部熱交換器一体型アキュムレータ及びこれを用いた冷凍サイクルを提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、上下方向に延びる中空状の本体と、本体の内部を二つの空間に仕切る仕切壁と、仕切壁によって仕切られた本体内の一方の空間からなるアキュムレータ室と、仕切壁によって仕切られた本体内の他方の空間からなる内部熱交換室と、内部熱交換室内に配置された熱交換パイプとを備え、外部からアキュムレータ室に流入した低温冷媒をアキュムレータ室内で気液分離させた後、気体状の低温冷媒を内部熱交換室内に流入させるとともに、内部熱交換室内を流通する低温冷媒と熱交換パイプを流通する高温冷媒とを熱交換させるようにした内部熱交換器一体型アキュムレータにおいて、前記本体内を仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室と内部熱交換室とを形成し、内部熱交換室内に熱交換パイプを上下方向に延びるように設けるとともに、内部熱交換室を上方から下方に亘って低温冷媒が流通するように形成し、熱交換パイプの少なくとも一部を蛇行状または螺旋状に屈曲するように形成している。
これにより、上下方向に延びる中空状の本体内が仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切られることから、アキュムレータ室と内部熱交換室とをそれぞれ上下方向に長く形成することができ、内部熱交換室内における低温冷媒の流通距離が長くなる。この場合、アキュムレータ室も上下方向に深く形成されることから、アキュムレータ室内の下部に貯溜した液状の低温冷媒が振動や衝撃によって上昇することが抑制される。また、熱交換パイプの少なくとも一部が蛇行状または螺旋状に屈曲するように形成されることから、熱交換パイプの冷媒流通管路が長くなる。
また、本発明は前記目的を達成するために、上下方向に延びる中空状の本体と、本体の内部を二つの空間に仕切る仕切壁と、仕切壁によって仕切られた本体内の一方の空間からなるアキュムレータ室と、仕切壁によって仕切られた本体内の他方の空間からなる内部熱交換室と、内部熱交換室内に配置された熱交換パイプとを備え、外部からアキュムレータ室に流入した低温冷媒をアキュムレータ室内で気液分離させた後、気体状の低温冷媒を内部熱交換室内に流入させるとともに、内部熱交換室内を流通する低温冷媒と熱交換パイプを流通する高温冷媒とを熱交換させるようにした内部熱交換器一体型アキュムレータにおいて、前記本体内を仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室と内部熱交換室とを形成し、内部熱交換室内に熱交換パイプを上下方向に延びるように設けるとともに、内部熱交換室を上方から下方に亘って低温冷媒が流通するように形成し、熱交換パイプの少なくとも一部を仕切壁に熱伝導可能に接触するように形成している。
これにより、前述と同様、上下方向に延びる中空状の本体内が仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切られることから、アキュムレータ室と内部熱交換室とをそれぞれ上下方向に長く形成することができ、内部熱交換室内における低温冷媒の流通距離が長くなる。この場合、アキュムレータ室も上下方向に深く形成されることから、アキュムレータ室内の下部に貯溜した液状の低温冷媒が振動や衝撃によって上昇することが抑制される。また、熱交換パイプの少なくとも一部が仕切壁に熱伝導可能に接触することから、熱交換パイプの高温冷媒が、内部熱交換室内における低温冷媒のみならず、アキュムレータ室の低温冷媒にも仕切壁を介して熱交換パイプから放熱される。
また、本発明は前記目的を達成するために、上下方向に延びる中空状の本体と、本体の内部を二つの空間に仕切る仕切壁と、仕切壁によって仕切られた本体内の一方の空間からなるアキュムレータ室と、仕切壁によって仕切られた本体内の他方の空間からなる内部熱交換室と、内部熱交換室内に配置された熱交換パイプとを備え、外部からアキュムレータ室に流入した低温冷媒をアキュムレータ室内で気液分離させた後、気体状の低温冷媒を内部熱交換室内に流入させるとともに、内部熱交換室内を流通する低温冷媒と熱交換パイプを流通する高温冷媒とを熱交換させるようにした内部熱交換器一体型アキュムレータにおいて、前記本体内を仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室と内部熱交換室とを形成し、内部熱交換室内に熱交換パイプを上下方向に延びるように設けるとともに、内部熱交換室を上方から下方に亘って低温冷媒が流通するように形成し、熱交換パイプの一部を仕切壁の下部側に熱伝導可能に接触するように形成し、熱交換パイプの他の部分を蛇行状または螺旋状に屈曲するように形成している。
これにより、上下方向に延びる中空状の本体内が仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切られることから、アキュムレータ室と内部熱交換室とをそれぞれ上下方向に長く形成することができ、内部熱交換室内における低温冷媒の流通距離が長くなる。この場合、アキュムレータ室も上下方向に深く形成されることから、アキュムレータ室内の下部に貯溜した液状の低温冷媒が振動や衝撃によって上昇することが抑制される。また、熱交換パイプの一部が仕切壁の下部側に熱伝導可能に接触することから、熱交換パイプの高温冷媒が、内部熱交換室内における低温冷媒のみならず、アキュムレータ室の下部に貯溜する液状の低温冷媒にも仕切壁を介して熱交換パイプから放熱される。更に、熱交換パイプの他の部分が蛇行状または螺旋状に屈曲するように形成されることから、熱交換パイプの冷媒流通管路が長くなる。
本発明によれば、内部熱交換室内における低温冷媒の流通距離を長くすることができるので、低温冷媒と熱交換パイプとを十分に熱交換させることができ、熱交換パイプから低温冷媒への放熱効果を高めることができる。この場合、アキュムレータ室も上下方向に深く形成することができるので、アキュムレータ室内の下部に貯溜した液状の低温冷媒が振動や衝撃によって上昇することを抑制することができ、車両用空気調和装置に極めて有利である。また、熱交換パイプの高温冷媒を、内部熱交換室内における低温冷媒のみならず、アキュムレータ室の下部に貯溜する液状の低温冷媒にも仕切壁を介して熱交換パイプから放熱することができるので、低温冷媒への放熱効果をより高めることができる。更に、熱交換パイプの冷媒流通管路を長くすることができるので、熱交換パイプの伝熱面積を大きくすることができる。
図1乃至図6は本発明の第1の実施形態を示すもので、車両用空気調和装置に用いられるアルミニウム製の内部熱交換器一体型アキュムレータを示すものである。
本実施形態の内部熱交換器一体型アキュムレータ8は、上下方向に延びる中空状の本体10と、本体10の内部を二つの空間に仕切る仕切壁20と、仕切壁20によって仕切られた本体10内の一方の空間からなるアキュムレータ室30と、アキュムレータ室30内の上部に設けられた乾燥ユニット40と、仕切壁20によって仕切られた本体10内の他方の空間からなる内部熱交換室50と、内部熱交換室50内に配置された熱交換パイプ60とから構成され、アキュムレータ室30と内部熱交換室50は互いに仕切壁20を介して本体10の幅方向一方と他方に仕切られている。
本体10は、上端及び下端をそれぞれ開口した縦長円筒状の側壁部11と、側壁部11の上端及び下端をそれぞれ閉塞する一対の上面部12及び下面部13とからなり、側壁部11、上面部12及び下面部13は本体10を密閉するように互いに接合されている。
仕切壁20は平板状に形成され、その板厚方向が本体10の幅方向になるように本体10内に縦向きに配置されている。この場合、仕切壁20は本体10の幅方向中央よりも幅方向他方寄りに配置され、これにより内部熱交換室50がアキュムレータ室30よりも本体10の幅方向に小さく形成されている。また、仕切壁20の上端側にはアキュムレータ室30と内部熱交換室40とを連通する連通孔21が設けられている。
アキュムレータ室30は、低温冷媒を流入する流入パイプ31を備え、流入パイプ31は本体10の上面部12を貫通して下端をアキュムレータ室30内の上部に開口している。また、流入パイプ31の下端側の周面には冷媒を吐出するスリット状の複数の吐出孔31aが流入パイプ31の周方向に等間隔で設けられている。
乾燥ユニット40は、アキュムレータ室30内を上下に仕切るように形成された中空状のハウジング41と、ハウジング41内に収容された乾燥剤42とを備え、ハウジング41は本体10の上面壁12と間隔をおいて配置されている。ハウジング41の上面には流入パイプ31が貫通してハウジング41内の底面まで延びており、流入パイプ31の下端側及び各吐出孔31aがハウジング41内に配置されている。ハウジング41の外周面は側壁部11と仕切壁20に沿って形成され、ハウジング41の外周面には冷媒を吐出する複数の吐出孔41aが設けられている。ハウジング41の外周面には上下方向に延びる複数の突部41bが互いにハウジング41の周方向に間隔をおいて設けられており、各突部41bによってハウジング41の外周面と側壁部11及び仕切壁20との間に隙間が形成されている。
内部熱交換室50は、低温冷媒を流出する流出パイプ51を備え、流出パイプ51は本体10の下面部13を貫通して上端を内部熱交換室50内の下部に開口している。
熱交換パイプ60は、本体10の上端から下端に亘って延びるように形成され、その下端側には本体10の下面部13を貫通して外部に延出する流入管部61が形成され、その上端側には本体10の上面部12を貫通して外部に延出する流出管部62が形成されている。熱交換パイプ60の流入管部61と流出管部62との間は、横方向に蛇行状に屈曲する第1の屈曲部63と、螺旋状に屈曲する第2の屈曲部64によって形成されており、第1の屈曲部63は流入管部61から上方に延びるように形成され、第2の屈曲部64は第1の屈曲部63から流出管部62まで上方に延びるように形成されている。また、第1の屈曲部63は、仕切壁20の厚さ方向一方の面にろう付けによって接合され、仕切壁20に熱伝導可能に接触している。この場合、仕切壁20に接触する第1の屈曲部63は、仕切壁20の下端から所定高さHまでの範囲に接触するように形成されており、高さHはアキュムレータ室30の上下方向の高さH1 の30%以上50%以下である。
以上のように構成された内部熱交換器一体型アキュムレータ8は、図6に示す冷凍サイクルに用いられ、冷凍サイクルの冷媒には二酸化炭素冷媒が使用される。即ち、内部熱交換器一体型アキュムレータ8は、アキュムレータ室30の流入パイプ31にエバポレータ2の冷媒吐出側が接続され、内部熱交換室50の流出パイプ51に圧縮機1の冷媒吸入側が接続される。また、熱交換パイプ60の流出管部61には膨張弁4の冷媒吸入側が接続され、熱交換パイプ60の流入管部62にはガスクーラ3の冷媒吐出側が接続されている。
前記冷凍サイクルでは、低温冷媒(低圧冷媒)が図中実線矢印で示すように流通し、高温冷媒(高圧冷媒)が図中破線矢印で示すように流通する。即ち、圧縮機1から吐出した高温冷媒がガスクーラ3に流入し、ガスクーラ3で外部空気に放熱した後、内部熱交換室50の熱交換パイプ60に流入する。熱交換パイプ60を流通した高温冷媒は膨張弁4を経て低温冷媒となり、エバポレータ2に流入し、エバポレータ2で外部空気から吸熱した後、アキュムレータ室30に流入する。アキュムレータ室30を流通した低温冷媒は内部熱交換室50に流入し、内部熱交換室50を経て圧縮機1に吸入される。
内部熱交換器一体型アキュムレータ8においては、図中実線矢印で示すように、アキュムレータ室30の流入パイプ31に流入した気液混合の低温冷媒が流入パイプ31の各吐出孔31aから乾燥ユニット40のハウジング41内に吐出され、ハウジング41の各吐出孔41aから吐出される。その際、気体状の低温冷媒はハウジング41内の乾燥剤42によって水分を除去された後、ハウジング41の各吐出孔41aから乾燥ユニット40の上方空間に吐出され、仕切壁20の連通孔21を介して内部熱交換室50内に流入する。内部熱交換室50内に流入した気体状の低温冷媒は、内部熱交換室50内を上方から下方に向かって流通した後、流出パイプ51から外部に流出する。また、ハウジング41の各吐出孔41aから吐出した液状の低温冷媒は、図中一点鎖線矢印で示すように各吐出孔41aから乾燥ユニット40の下方に流出し、アキュムレータ室30の下部に貯溜される。
一方、図中破線矢印で示すように、内部熱交換室50の熱交換パイプ60に流入管部61から流入した高温冷媒は、第1の屈曲部63及び第2の屈曲部64を順次流通した後、流出管部62から外部に流出する。その際、第1の屈曲部63を流通する高温冷媒は、第1の屈曲部63の表面から内部熱交換室50内の気体状の低温冷媒に放熱するとともに、仕切壁20との接触により、仕切壁20を介してアキュムレータ室30内の低温冷媒(特にアキュムレータ室30の下部に貯溜する液状の低温冷媒)にも放熱する。また、第2の屈曲部64を流通する高温冷媒は、第2の屈曲部64の表面から内部熱交換室50内の気体状の低温冷媒に放熱する。熱交換パイプ60は、第1の屈曲部63が横方向に蛇行状に屈曲するとともに、第2の屈曲部64が螺旋状に屈曲していることから、熱交換パイプ60の冷媒流通管路が長くなり、内部熱交換室50内の低温冷媒及び仕切壁20との伝熱面積が大きくなる。
このように、本実施形態によれば、上下方向に延びる中空状の本体10内を仕切壁20によって本体10の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室30と内部熱交換室50とを形成し、内部熱交換室50内に熱交換パイプ60を上下方向に延びるように設けるとともに、内部熱交換室50内の上方から下方に亘って低温冷媒を流通させるようにしたので、アキュムレータ室30と内部熱交換室50とをそれぞれ上下方向に長く形成することができる。これにより、内部熱交換室50内における低温冷媒の流通距離を長くすることができるので、低温冷媒と熱交換パイプ60とを十分に熱交換させることができ、熱交換パイプ60から低温冷媒への放熱効果を高めることができる。この場合、アキュムレータ室30も上下方向に深く形成することができるので、アキュムレータ室30内の下部に貯溜した液状の低温冷媒が振動や衝撃によって上昇することを抑制することができ、車両用空気調和装置に極めて有利である。
また、熱交換パイプ60の一部を横方向に蛇行状に屈曲する第1の屈曲部63によって形成するとともに、熱交換パイプ60の他の部分を螺旋状に屈曲する第2の屈曲部64によって形成するようにしたので、熱交換パイプ60の冷媒流通管路を長くすることができ、熱交換パイプ60の伝熱面積を大きくすることができる。
更に、熱交換パイプ60の第1の屈曲部63が仕切壁20の下部側に熱伝導可能に接触するように形成されているので、熱交換パイプ60の高温冷媒を、内部熱交換室50内における低温冷媒のみならず、仕切壁20を介してアキュムレータ室30内の低温冷媒とも熱交換させることができる。これにより、アキュムレータ室30の下部に貯溜する液状の低温冷媒にも仕切壁20を介して熱交換パイプ60から放熱することができるので、低温冷媒への放熱効果をより高めることができる。
この場合、アキュムレータ室30内の液状冷媒は、その液面の位置がアキュムレータ室30の上下方向の高さH1 の30%以上50%以下の高さ位置になるように貯溜させることが好ましいので、仕切壁20に接触する第1の屈曲部63を、仕切壁20の下端からアキュムレータ室30の上下方向の高さH1 の30%以上50%以下の高さHまでの範囲に接触するように形成することにより、アキュムレータ室30の下部に貯溜する液状の低温冷媒と熱交換パイプ60の第1の屈曲部63とを効率よく熱交換させることができる。
また、内部熱交換室50がアキュムレータ室30よりも小さくなるように仕切壁20を本体10の幅方向他方寄りに設けたので、内部熱交換室50内の低温冷媒の流通経路に対して熱交換パイプ60が密になり、熱交換パイプ60と低温冷媒との接触率を高めることができる。これにより、低温冷媒と熱交換パイプ60との熱交換効率が向上し、熱交換パイプ60から低温冷媒への放熱効果をより一層高めることができる。
更に、内部熱交換室50内を低温冷媒が本体10の上方から下方に向かって流通させ、熱交換パイプ60内を高温冷媒が本体10の下方から上方に向かって流通させるようにしたので、内部熱交換室50内における低温冷媒と高温冷媒の流れが対向流となり、低温冷媒と高温冷媒との熱交換効率の向上に極めて有利である。
尚、前記実施形態では、仕切壁20を本体10の幅方向他方寄りに設けることにより、内部熱交換室50がアキュムレータ室30よりも小さくなるようにしたものを示したが、例えば本体10を内部熱交換室50がアキュムレータ室30よりも小さくなるような断面形状に形成するなど、他の構成により内部熱交換室50がアキュムレータ室30よりも小さくなるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、熱交換パイプ60の流入管部61と流出管部62との間に、横方向に蛇行状に屈曲する第1の屈曲部63と、螺旋状に屈曲する第2の屈曲部64を形成し、第1の屈曲部63を仕切壁20にろう付けして熱伝導可能に接触させるようにしたものを示したが、熱交換パイプ60を以下の第2乃至第4の実施形態のように形成するようにしてもよい。
即ち、図7に示す第2の実施形態は、熱交換パイプ60の流入管部61と流出管部62との間を横方向に蛇行状に屈曲する屈曲部65のみによって形成し、屈曲部65の全部を仕切壁20にろう付けして熱伝導可能に接触させるようにしたものである。
図8に示す第3の実施形態は、熱交換パイプ60の流入管部61と流出管部62との間を縦方向(上下方向)に蛇行状に屈曲する屈曲部66のみによって形成し、屈曲部66の全部を仕切壁20にろう付けして熱伝導可能に接触させるようにしたものである。
図9に示す第4の実施形態は、熱交換パイプ60の流入管部61と流出管部62との間を螺旋状に屈曲する屈曲部67のみによって形成し、屈曲部67を仕切壁20とは非接触に設けたものである。
尚、第2及び第3の実施形態においても、屈曲部65,66の一部を仕切壁20にろう付けして熱伝導可能に接触させ、他の部分を仕切壁20とは非接触に設けるようにしたり、或いは屈曲部65,66の全部を仕切壁20とは非接触に設けるようにしてもよい。
8…内部熱交換器一体型アキュムレータ、10…本体、20…仕切壁、30…アキュムレータ室、40…乾燥ユニット、50…内部熱交換室、60…熱交換パイプ、63…第1の屈曲部、64…第2の屈曲部、65,66,67…屈曲部。
Claims (8)
- 上下方向に延びる中空状の本体と、本体の内部を二つの空間に仕切る仕切壁と、仕切壁によって仕切られた本体内の一方の空間からなるアキュムレータ室と、仕切壁によって仕切られた本体内の他方の空間からなる内部熱交換室と、内部熱交換室内に配置された熱交換パイプとを備え、外部からアキュムレータ室に流入した低温冷媒をアキュムレータ室内で気液分離させた後、気体状の低温冷媒を内部熱交換室内に流入させるとともに、内部熱交換室内を流通する低温冷媒と熱交換パイプを流通する高温冷媒とを熱交換させるようにした内部熱交換器一体型アキュムレータにおいて、
前記本体内を仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室と内部熱交換室とを形成し、
内部熱交換室内に熱交換パイプを上下方向に延びるように設けるとともに、
内部熱交換室を上方から下方に亘って低温冷媒が流通するように形成し、
熱交換パイプの少なくとも一部を蛇行状または螺旋状に屈曲するように形成した
ことを特徴とする内部熱交換器一体型アキュムレータ。 - 上下方向に延びる中空状の本体と、本体の内部を二つの空間に仕切る仕切壁と、仕切壁によって仕切られた本体内の一方の空間からなるアキュムレータ室と、仕切壁によって仕切られた本体内の他方の空間からなる内部熱交換室と、内部熱交換室内に配置された熱交換パイプとを備え、外部からアキュムレータ室に流入した低温冷媒をアキュムレータ室内で気液分離させた後、気体状の低温冷媒を内部熱交換室内に流入させるとともに、内部熱交換室内を流通する低温冷媒と熱交換パイプを流通する高温冷媒とを熱交換させるようにした内部熱交換器一体型アキュムレータにおいて、
前記本体内を仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室と内部熱交換室とを形成し、
内部熱交換室内に熱交換パイプを上下方向に延びるように設けるとともに、
内部熱交換室を上方から下方に亘って低温冷媒が流通するように形成し、
熱交換パイプの少なくとも一部を仕切壁に熱伝導可能に接触するように形成した
ことを特徴とする内部熱交換器一体型アキュムレータ。 - 上下方向に延びる中空状の本体と、本体の内部を二つの空間に仕切る仕切壁と、仕切壁によって仕切られた本体内の一方の空間からなるアキュムレータ室と、仕切壁によって仕切られた本体内の他方の空間からなる内部熱交換室と、内部熱交換室内に配置された熱交換パイプとを備え、外部からアキュムレータ室に流入した低温冷媒をアキュムレータ室内で気液分離させた後、気体状の低温冷媒を内部熱交換室内に流入させるとともに、内部熱交換室内を流通する低温冷媒と熱交換パイプを流通する高温冷媒とを熱交換させるようにした内部熱交換器一体型アキュムレータにおいて、
前記本体内を仕切壁によって本体の幅方向一方と他方に仕切ることによりアキュムレータ室と内部熱交換室とを形成し、
内部熱交換室内に熱交換パイプを上下方向に延びるように設けるとともに、
内部熱交換室を上方から下方に亘って低温冷媒が流通するように形成し、
熱交換パイプの一部を仕切壁の下部側に熱伝導可能に接触するように形成し、熱交換パイプの他の部分を蛇行状または螺旋状に屈曲するように形成した
ことを特徴とする内部熱交換器一体型アキュムレータ。 - 前記熱交換パイプにおける仕切壁に接触する部分を、仕切壁の下端から仕切壁の上下方向30%以上50%以下の高さまでの範囲に形成した
ことを特徴とする請求項3記載の内部熱交換器一体型アキュムレータ。 - 前記熱交換パイプにおける仕切壁に接触する部分を蛇行状に形成した
ことを特徴とする請求項2、3または4記載の内部熱交換器一体型アキュムレータ。 - 前記内部熱交換室をアキュムレータ室よりも小さくなるように形成した
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の内部熱交換器一体型アキュムレータ。 - 前記内部熱交換室内を低温冷媒が本体の上方から下方に向かって流通し、熱交換パイプ内を高温冷媒が本体の下方から上方に向かって流通する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の内部熱交換器一体型アキュムレータ。 - 少なくとも圧縮機、ガスクーラ、膨張弁、エバポレータからなり、
請求項1乃至7の何れか一項記載の内部熱交換器一体型アキュムレータを備えた
ことを特徴とする冷凍サイクル。
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