JP2017218808A - 段板の段鼻カバー取付構造および段鼻カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】蹴込板固定用の固着具の影響を受けることなく、形態安定性に優れた段板の段鼻カバー取付構造を提供する。【解決手段】本発明は、段板1の段鼻部11における前部上側に切欠部12が形成されるとともに、その切欠部12を覆うように段鼻カバー5が取り付けられる段板の段鼻カバー取付構造を対象とする。段鼻カバー5は、合成樹脂製の表面材6と、その表面材6の裏面側に一体的に形成された合成樹脂製の裏面材7とを備える。表面材6は、切欠部の前方を覆う前側片61と、その前側片上端から後方に延び、かつ切欠部12の上方を覆う上側片62とを備える。裏面材7は、上側片62の裏面側から前側片61の裏面側に向けて斜めに延び、かつ上側片62および前側片61間を連結する内部補強片72を備える。裏面材7が段板1の段鼻部11に取り付けられている。【選択図】図2

Description

この発明は、例えば戸建て住宅における木質製屋内階段等の段板に段鼻カバーを取り付けるための段板の段鼻カバー取付構造および段鼻カバーに関する。
戸建て住宅等の一般家屋において木質製屋内階段においては、転倒時等の衝撃を緩和するために段板の前端部である段鼻部に段鼻カバーを取り付けるようにした段板の段鼻カバー取付構造が周知である。
例えば特許文献1に示す段鼻カバー取付構造において段鼻カバーは、軟質樹脂製の前側片および上側片と、硬質樹脂性の下側片および後側片とを有する断面矩形状に形成されている。また段板はその段鼻部における前端上側が断面L字状に切り欠かれて切欠段部が形成されており、この切欠段部の水平面および垂直面に段鼻カバーの下側片および後側片が取り付けられて、段板の前端上部が段鼻カバーの前側片および上側片で覆うように配置されている。そして段鼻カバーの部分に衝撃が加わった際には、段鼻カバーの前側片および上側片が圧縮変形しつつ、段鼻カバーの矩形状の中空部に押し込まれることによって衝撃が吸収されるようになっている。
また特許文献2に示す段鼻カバー取付構造において段鼻カバーは、軟質樹脂製の前側片および上側片を有する断面逆L字状に形成されている。また段板はその前端上側が面取り状に切り欠かれて切欠部が形成されており、この切欠部を段鼻カバーで覆うようして、段鼻カバーの前側片下端および上側片後端が段板の切欠部周辺に取り付けられる。そして段鼻カバーの部分に衝撃が加わった際には、段鼻カバーの前側片および上側片が圧縮変形しつつ、切欠部内に押し込まれることによって衝撃が吸収されるようになっている。
特開2004−44176号公報 特開2002−138642号公報
ところで、木質製の屋内階段においてひな壇階段や化粧階段では、段板の各間を閉塞するように蹴込板が組み付けられている。この蹴込板の上端部は、段板の段鼻部下面側(見返し部)における後端縁に沿って形成された蹴込板取付溝に差し込まれて、釘、ビス、スクリュー釘等の固着具によって固定されるのが一般的であるが、この固着具は蹴込板の上端部裏面側(後面側)から段板の段鼻部に向けて斜め上方に打ち込む(ねじ込む)ようにしている。
これに対し、上記特許文献1に示す従来の段鼻カバー取付構造は、段板前端上側に断面矩形状の段鼻カバーが取り付けられるものであるため、段鼻カバーの下部後端が段板の段鼻部の中心部の近くに配置された状態となっている。このため蹴込板固定用の釘等の固着具の打込方向によっては、固着具の先端が段鼻カバーの下部後端に当接し、場合によって固着具によって段鼻カバーを前方やや斜め上方に向けて押し出してしまい、段鼻カバーを精度良く取り付けることが困難であるという課題があった。
一方、特許文献2に示す従来の段鼻カバーは、断面L字状に形成されるものであるため、形態の安定性が十分に確保されず、例えば段鼻カバーを段板に取り付ける際に段鼻カバーの前側片や上側片が変形したり、位置ずれしたりしてしまい、位置精度良く取り付けることができず、ひいては美観が低下してしまうという課題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、蹴込板固定用の固着具による悪影響を受けることなく、形態安定性を十分に確保できて高い精度で確実に段板に取り付けることができる段板の段鼻カバー取付構造および段鼻カバーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を備えるものである。
[1]段板の段鼻部における前部上側に切欠部が形成されるとともに、その切欠部を覆うように段鼻カバーが取り付けられる段板の段鼻カバー取付構造であって、
前記段鼻カバーは、合成樹脂製の表面材と、その表面材の裏面側に一体的に形成された合成樹脂製の裏面材とを備え、
前記表面材は、前記切欠部の前方を覆う前側片と、その前側片上端から後方に延び、かつ前記切欠部の上方を覆う上側片とを備え、
前記裏面材は、前記上側片の裏面側から前記前側片の裏面側に向けて斜めに延び、かつ前記上側片および前記前側片間を連結する内部補強片を備え、
前記裏面材が前記段板の段鼻部に取り付けられていることを特徴とする段板の段鼻カバー取付構造。
[2]前記表面材は軟質合成樹脂によって構成されるとともに、
前記裏面材は硬質合成樹脂によって構成されている前項1に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
[3]前記前側片、前記上側片および前記内部補強片によって囲まれた部分に断面略三角形状の中空部が形成されている前項1または2に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
[4]前記段板の切欠部は、前方に向けて下り傾斜する傾斜面によって形成されており、その傾斜面に前記段鼻カバーの内部補強片が沿うように配置された状態で取り付けられている前項1〜3のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
[5]前記表面材は、前記裏面材の表面側の全域を覆うように配置されている前項1〜4のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
[6]前記段鼻カバーにおける前記前側片および前記上側片間のコーナー部において、JIS A 6519に準拠した20cm高さでの衝撃値が60G以下に調整されている前項1〜5のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
[7]前記段鼻部における前記切欠部の上端部近傍および下端部近傍に、上側係合凹部および下側係合凹部が形成されるとともに、
前記段鼻カバーの裏面材に、前記上側係合凹部および前記下側係合凹部に係合する上側係合凸部および下側係合凸部が形成されている前項1〜6のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
[8]前記裏面材は、前記内部補強片の上端から後方に延びる上側取付片を備え、
前記表面材は、前記上側片の後端から後方に延び、かつ前記上側取付片を覆う上側被覆片を備え、
前記上側被覆片の後端に、前記段板の上面における前記上側取付片近傍を覆うように配置される軟質合成樹脂製の重合片が設けられている前項1〜7のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
[9]段板の段鼻部における前部上側に形成された切欠部を覆うように取り付けられる段鼻カバーであって、
合成樹脂製の表面材と、
前記表面材の裏面側に一体的に形成された合成樹脂製の裏面材とを備え、
前記表面材は、前記切欠部の前方を覆う前側片と、その前側片上端から後方に延び、かつ前記切欠部の上方を覆う上側片とを備え、
前記裏面材は、前記上側片の裏面側から前記前側片の裏面側に向けて斜めに延び、かつ前記上側片および前記前側片間を連結する内部補強片を備えることを特徴とする段鼻カバー。
発明[1]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、段鼻カバーの裏面材の内部補強片が傾斜するように配置されているため、蹴込板固定用固着具がどのような方向に打ち込まれようとも、固着具の先端が内部補強片に干渉することがなく、段鼻カバーの固着具による悪影響が回避される。さらに前側片、上側片および内部補強片とによって、断面枠状に形成されているため、形態安定性に優れている。このため段鼻カバーが変形したり、位置ずれしたりするような不具合を確実に防止でき、段鼻カバーを段板に位置精度良く組み付けることができ、良好な美観を得ることができる。
発明[2]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、裏面材を段鼻部に確実に固定できるため、裏面材、ひいては表面材の変形や位置ずれを確実に防止でき、段鼻カバーを段板により一層確実に組み付けることができる。
発明[3]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、前側片、上側片および内部補強片とによって、断面三角枠状に形成されているため、より優れた形態安定性を得ることができ、段鼻カバーの変形や位置ずれをより確実に防止でき、段鼻カバーをより高い位置精度で段板に組み付けることができる。
発明[4]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、段鼻カバーの段板に対する接触面積を十分に大きく確保でき、段鼻カバーをより安定した状態で取り付けることができる。
発明[5]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、裏面材が外部から視認されるのが防止されるため、表面材とは異なる種類の裏面材が露呈されて違和感等が生じるのを防止でき、より一層良好な美観を確実に得ることができる。
発明[6]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、JIS A 6519に準拠した20cm高さでの衝撃値を60G以下に調整しているため、優れた衝撃緩和特性を備えている。
発明[7]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、段鼻カバーに上側係合凸部および下側係合凸部を形成して、その係合凸部を段板の係合凹部に係合させているため、段鼻カバーを十分な強度で段板により確実に取り付けることができ、不用意な外れ等を確実に防止することができる。
発明[8]の段板の段鼻カバー取付構造によれば、段鼻カバーにおける表面材後端縁に軟質性重合片を形成して、その重合片を、段板の上面における裏面材の後端縁近傍を覆うように配置しているため、段板の上面と裏面材の後端縁との間に形成され易い段差を重合片によって隠蔽ないし消失させることができ、より一層美観を向上させることができる。
発明[9]の段板の段鼻カバーによれば、上記と同様にして同様の効果を得ることができる。
図1はこの発明の実施形態である段鼻カバー取付構造が適用された段板を示す側面断面図である。 図2は実施形態の段板における段鼻カバー周辺を拡大して示す側面断面図である。 図3は実施形態の段板の段鼻カバー取付方法を説明するための側面断面図である。 図4はこの発明の第1変形例である段鼻カバーを示す側面断面図である。 図5はこの発明の第2変形例である段鼻カバー取付構造が適用された段板を示す側面断面図である。 図6は従来の段板の段鼻カバー周辺を概略的に示す側面断面図である。
図1はこの発明の実施形態である段鼻カバー取付構造が適用された段板(段鼻カバー付き段板)を示す側面断面図、図2は実施形態の段鼻カバー付き段板における段鼻カバー周辺を拡大して示す側面断面図、図3は実施形態の段鼻カバー付き段板の段鼻カバー取付方法を説明するための側面断面図である。
これらの図に示すように本実施形態の段板の段鼻カバー取付構造は例えば、ひな壇階段や化粧階段等、一般家屋に組み付けられる木質製の屋内階段に適用されるものであり、段板1と、段鼻カバー5とを基本的な構成要素として備えている。なお本実施形態においては、発明の理解を容易にするため、段板1における段鼻カバー5が取り付けられる側(図1の左側)を「前側」とし、その反対側(図1の右側)を「後側」として説明する。また言うまでもなく、段板1および段鼻カバー5は階段幅方向(図1の奥行き方向)に連続して形成されており、階段幅方向のいずれの位置においても同じ断面形状となるように形成されている。
段板1はその前端部に、段鼻カバー5を取り付けるための段鼻部(段鼻カバー取付部)11が設けられている。この段鼻部11の前端上側には、切欠部12が形成されている。この切欠部12は、段鼻部11の前面および上側面間のコーナー部を面取りするように切り取って形成されており、前方に向けて略45°の勾配で下り傾斜する傾斜領域(傾斜面)によって形成されている。なおこの傾斜角度は特に限定されるものではなく、階段の種類等に合わせて適宜設定すれば良いが、本発明においては30°〜60°の範囲内に設定するのが好ましい。
段鼻部11の上面における切欠部12よりも後方の部分には、水平面によって構成される水平領域13が形成されている。この水平領域13は、下方に凹陥形成されて段板2の上面よりも低い位置に配置されている。さらに水平領域13の後端には、水平領域13よりもさらに下方に凹むように上側係合凹部14が形成されている。
また段鼻部11の前面における切欠部12よりも下方の部分には、垂直面によって構成される垂直領域15が形成されている。さらにこの垂直領域15の下端には、垂直領域15よりも後方に凹むようにして下側係合凹部16が形成されている。この下側係合凹部16は、前方のみならず下方にも開放されている。
また段鼻部11の下面における後端には、蹴込板3の上端部を取り付けるための蹴込板取付溝17が形成されている。
なお本実施形態においては段板1は、厚さ18mm〜36mm程度であり、例えば合板、集成材、MDFや、それらを組み合せたもの等によって構成されている。さらに表面には突板や化粧シート等の化粧材が設けられている。
段鼻カバー5は、エラストマー樹脂等の軟質合成樹脂製の表面材6と、その表面材6の裏面側に設けられ、かつABS樹脂等の硬質合成樹脂製の裏面材7とを備えている。表面材6および裏面材7は二色成形によって互いに一体に形成されている。
裏面材7は、段板1の切欠部12としての傾斜領域に対応して設けられる内部補強片72と、内部補強片72の上端にその上端から後方に延び、かつ段板1の水平領域13に対応して水平に設けられる上側取付片73と、内部補強片72の下端にその下端から下方に延び、かつ段板1の垂直領域15に対応して垂直に設けられる下側取付片75とを一体に備えている。さらに裏面材7における上側取付片73の後端には、下方に突出するように上側係合凸部74が段板1の上側係合凹部14に対応して一体に形成されている。さらに裏面材7における下側取付片75の下端には、後方に突出するように下側係合凸部76が段板1の下側係合凹部16に対応して一体に形成されている。
表面材6は、裏面材7の内部補強片72の下端から上方に延びるように垂直に配置され、かつ内部補強片72の前方側を覆うように配置される前側片61と、前側片61の上端から裏面材7の内部補強片72の上端にかけて水平に配置され、かつ内部補強片72の上方側を覆うように配置される上側片62とを一体に備えている。
また表面材6における上側片62の後端には、その後端から後方に延びる上側被覆片63が裏面材7の上側取付片73の上面に配置されるように一体に形成されている。さらに上側被覆片63の後端には後方に突出するように重合片64が一体に形成されている。
また表面材6における前側片61の下端には、その下端から下方に延びる下側被覆片65が裏面材7の下側取付片75の前面に配置されるように一体に形成されている。さらに表面材6における下側被覆片65の下端には、その下端から後方に延びる延長被覆片66が裏面材7の下側係合凸部76の下面に配置されるように一体に形成されている。
また表面材6における上側片62の上面には、歩行者(階段昇降者)の滑りを防止するためのノンスリップ溝67が複数形成されている。
以上の構成の段鼻カバー5において、表面材6は裏面材7の表面側全域を覆うように形成されており、段鼻カバー5を段板1に取り付けた状態では裏面材7の全域が表面材6によって隠蔽されて、裏面材7が外部に露呈しないように構成されている。さらにこの段鼻カバー5においては、表面材6の前側片61、上側片62および裏面材7の内部補強片72とによって、トラス構造の基本単位である三角枠状に形成されるとともに、それらの各片61,62,71によって囲まれた部分に、断面三角形状の中空部50が形成されている。
以上の構成の段鼻カバー5を段板1の段鼻部11に取り付けるには図3に示すように、例えば段鼻部11の切欠部12である傾斜領域に必要に応じて接着剤4を塗布しておく。接着剤4の塗布方法は、特に限定されず、点状に塗布したり、線状に塗布したりするようにすれば良い。なお接着剤4は必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
次に段鼻カバー5の下側係合凸部76を段板1の下側係合凹部16に下側から係合させた状態で、その係合部を支点にして段鼻カバー5を後方に回転させて、図2に示すように段鼻カバー5の上側係合凸部74を段板1の上側係合凸部14に係合させることにより、段鼻カバー5を段鼻部11に組み付ける。この状態において段鼻カバー5は上側取付片73および下側取付片75が閉じる方向に弾性力が作用し、その弾性力によって係合凸部74,76が係合凹部14,16に係合した状態に維持されて、段鼻カバー5が不用意に外れるのを防止できるようになっている。
またこの組付状態においては、段鼻カバー5の内部補強片72が切欠部12としての傾斜面に沿うように配置されるとともに、段鼻カバー5の上側取付片73および下側取付片75が段鼻部11の水平領域13および垂直領域に沿うように配置されている。さらに段鼻カバー5の重合片64が、段板1の上面における段鼻部11の近傍に沿うように配置されている。
なお上記実施形態では段鼻カバー5の下側係合凸部76を先に係合させてから、上側係合凸部74を係合して段鼻カバー5を段板1に取り付けるようにしているが、本発明において、段鼻カバー5の段板1への組付手順は特に限定されるものではなく、どのような順序で取り付けるようにしても良い。例えば段鼻カバー5の上側係合凸部74を先に係合させてから、下側係合凸部76を係合して取り付けるようにしても良い。
以上の構成の段板の段鼻カバー取付構造において、段鼻カバー5の前端上側コーナー部分に衝撃が加わった際には、段鼻カバー5の前側片61および上側片62が圧縮変形しつつ、段鼻カバー5の中空部50内に押し込まれることによって衝撃が吸収されるようになっている。
なお本実施形態では、段板製造工場において段板製造工程の最終段階で段板1に段鼻カバー5を取り付けておいて、その段鼻カバー付き段板1を建築現場(階段組立現場)に搬入するのが一般的であるが言うまでもなく、段板1と段鼻カバー5とを別体で建築現場に搬入して、現場で段板1に段鼻カバー5を取り付けて階段を組み立てたり、階段を組み立てつつ、段板1に段鼻カバー5を取り付けるようにしても良い。
ここで本実施形態の段鼻カバー取付構造を屋内階段等に適用する場合、図2に示すように蹴込板3の上端部が段板1の蹴込板取付溝17内に挿入されて、その蹴込板上端部にその裏面側から、釘、ビス、スクリュー釘等の固着具31が打ち込まれて(ねじ込まれて)、段鼻部11に固定されることによって蹴込板3が固定されることになるが、本実施形態の段板の段鼻カバー取付構造によれば、蹴込板固定用の固着具31による悪影響を受けることはない。
すなわち仮に図6に示すように従来の段鼻カバー9のように断面が矩形状に形成されている場合には、段板固定用の固着具31の打込方向によっては、固着具31の先端が段鼻カバー9の後端下部に当接して、段鼻カバー9を前方の斜め上方に向けて押し出してしまい、段鼻カバー9を精度良く取り付けることが困難になってしまう。
そこで本実施形態の段鼻カバー取付構造においては図2に示すように、段鼻カバー5の内側(裏面側)に配置される内部補強片72が傾斜するように配置されているため、固着具31がどのような方向に打ち込まれようとも、固着具31の先端が内部補強片72にまで到達することがなく、固着具31が段鼻カバー5に干渉するのが確実に防止される。このため固着具31の先端が段鼻カバー5に当接するのを防止でき、その当接によって段鼻カバー5が押し出されてしまうような不具合を確実に防止でき、段鼻カバー5を位置精度良く確実に取り付けることができる。
また本実施形態の段鼻カバー5においては、その主要部(衝撃吸収部)が表面材6の前側片61、上側片62および裏面材7の内部補強片72とによって、トラス構造の基本単位である三角枠状に形成されているため、形態安定性に優れている。このため前側片61、上側片62および内部補強片7等が変形したり、位置ずれしたりするような不具合を確実に防止でき、段鼻カバー5を段板1に位置精度良く組み付けることができ、良好な美観を確保することができる。
ここで本実施形態の段鼻カバー取付構造において後の実施例で明らかなように、衝撃吸収部におけるJIS A 6519に準拠した20cm高さでの衝撃値(G値)が60G以下に調整することが可能であり、優れた衝撃緩和特性を備えている。なお本実施形態においては、より好ましくは上記のG値を55G以下に調整するのが良い。
また本実施形態においては、段板1の切欠部12としての傾斜領域に沿わせるように段鼻カバー5の内部補強片72を配置するものであるため、段鼻カバー5の段板1に対する接触面積を十分に大きく確保でき、段鼻カバー5をより安定した状態で取り付けることができる。
また本実施形態においては、段鼻カバー5の表面材6によって裏面材7の全域が覆われるようにして、裏面材7が外部に露出されないようにしているため、裏面材7が外部から視認されるのが防止される。このため表面材6とは異なる種類の裏面材7が露呈されて違和感等が生じるのを防止でき、良好な美観を確実に維持することができる。
さらに本実施形態においては、表面材6によって裏面材7の全域を覆っているため、表面材6と裏面材7との境界部を起点として破壊が生じるような不具合も確実に防止でき、耐久性を向上させることができる。
また本実施形態においては、段板1の段鼻部11に接触する裏面材7として、弾性を有する硬質材を使用しているため、裏面材7が段鼻部11に適確にフィットし、裏面材7の変形や位置ずれを確実に防止でき、段鼻カバー5を段板1により一層確実に組み付けることができる。さらに裏面材7として硬質材を用いることによって、裏面材7に変形や位置ずれが生じるのを防止でき、段鼻カバー5に浮き上がり等の不具合が生じるのを防止できて、一層美観を向上させることができる。
もっとも本発明においては、裏面材7として必ずしも硬質材を用いる必要はなく、軟質材を用いるようにしても良い。
さらに本実施形態においては、表面材6の上側被覆片63を引っ張った状態に配置している。このため表面材6の上側被覆片63に段差やシワが発生するのを防止でき、より一層美観を向上させることができる。
また本実施形態においては、段鼻カバー5における表面材6の後端縁に軟質性の重合片64を形成して、その重合片64を、段板1の上面における裏面材7の後端縁近傍を覆うように配置しているため、段板1の上面と裏面材7の後端縁との間に形成され易い段差を重合片64によって隠蔽ないし消失させることができ、なお一層美観を向上させることができる。
また本実施形態においては、段鼻カバー5に上側係合凸部74および下側係合凸部76を形成して、その係合凸部74,76を段板1の係合凹部14,16に弾性係合させることによって、段鼻カバー5を十分な強度で段板1に取り付けることができる。このため例えば、段鼻カバー5を接着剤4を用いて固定するような場合には、接着剤4が硬化するまでの間、段鼻カバー5の仮止めを確実に行うことができるとともに、接着剤4の使用量も少なくすることができる。また接着剤4を用いずに段鼻カバー5を段板1に取り付けることも可能であり、そのような場合には、リフォーム時、リノベーション時、段鼻カバー損傷時に段鼻カバー5の取外作業や取替作業を簡単かつスムーズに行うことができる。
なお上記実施形態においては、段鼻カバー5の内部補強片72を断面直線状に形成しているが、本発明においては、必ずしも厳密な直線状に形成する必要はなく、多少湾曲した円弧状や途中で多少折れ曲がった折れ線状の断面に形成するようにしても良い。
さらに上記実施形態においては、段鼻カバー5の衝撃吸収部(主要部)を前側片61、上側片62および内部補強片72によって三角枠状に形成しているが、本発明においては、必ずしも三角枠状に形成する必要はないが、既述した通り、形態安定性の点からは、三角枠状に近似した形状に形成するのが好ましい。例えば図4に示すように段鼻カバー5の主要部を三角枠状に近似した台形枠状に形成するようにしても良い。
さらに前側片61、上側片62および内部補強片72の各片間に架橋するような補強片を1〜複数形成して、中空部50を複数の空間部に仕切るようにしても良い。
また上記実施形態においては、段板1の切欠部12を傾斜面によって形成しているが、本発明においては切欠部12の形状は特に限定されるものではない。例えば図5に示すように切欠部12を断面L字状に形成するようにしても良い。この場合においても上記実施形態と同様に、蹴込板固定用の固着具が段鼻カバー5に干渉するのを確実に防止することができる。
<実施例>
段板1として、24mm厚の針葉樹合板の上下両面に2.7mm厚のMDFを貼り付けるとともに、上側のMDFの上面に0.8mm厚の化粧単板を貼り付けたものを準備した。その段板1を用いて、図1〜図3に示す実施形態の段鼻カバ−付き段板と同様な段鼻カバー付き段板を作製して実施例の段鼻カバー付き段板(実施例サンプル)とした。その実施例の段鼻カバー付き段板1における段鼻カバー5の前側片61および上側片62間のコーナー部分(前端上側コーナー部)の衝撃緩和性能を評価した。
すなわちJIS A 6519の硬さ試験に準拠し、20cmの高さからヘッドモデルを自由落下させて、段板1の段鼻カバー5の前端コーナー部に衝突させてその衝突時の最大加速値(G値)を測定した。この際、段板1を斜め45°に配置することにより、段鼻カバー5の前端コーナー部を、ヘッドモデルに対向するように垂直上方に向けて配置するようにした。さらにゴム板は、段鼻カバー5ではなくヘッドモデル側に取り付けた。
その結果、実施例サンプルのG値は49G〜53Gとなり、優れた衝撃緩和性能を有していることが判った。
一方、上記同様の構成を有する段板に段鼻カバーを取り付けないものを比較例のサンプルとして準備した。この比較例のサンプルを用いて上記と同様に硬さ試験を行ったところ、G値は77G〜80Gであり、衝撃緩和性能に劣っていることが判った。
この発明の段板の段鼻カバー取付構造は、例えば一般住宅等の屋内に組み付けられる木質製階段等に適用することができる。
1:段板
11:段鼻部
12:切欠部
13:水平領域
14:上側係合凹部
5:段鼻カバー
50:中空部
6:表面材
61:前側片
62:上側片
63:上側被覆片
64:重合片
7:裏面材
72:内部補強片
73:上側取付片
74:上側係合凸部
76:下側係合凸部

Claims (9)

  1. 段板の段鼻部における前部上側に切欠部が形成されるとともに、その切欠部を覆うように段鼻カバーが取り付けられる段板の段鼻カバー取付構造であって、
    前記段鼻カバーは、合成樹脂製の表面材と、その表面材の裏面側に一体的に形成された合成樹脂製の裏面材とを備え、
    前記表面材は、前記切欠部の前方を覆う前側片と、その前側片上端から後方に延び、かつ前記切欠部の上方を覆う上側片とを備え、
    前記裏面材は、前記上側片の裏面側から前記前側片の裏面側に向けて斜めに延び、かつ前記上側片および前記前側片間を連結する内部補強片を備え、
    前記裏面材が前記段板の段鼻部に取り付けられていることを特徴とする段板の段鼻カバー取付構造。
  2. 前記表面材は軟質合成樹脂によって構成されるとともに、
    前記裏面材は硬質合成樹脂によって構成されている請求項1に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
  3. 前記前側片、前記上側片および前記内部補強片によって囲まれた部分に断面略三角形状の中空部が形成されている請求項1または2に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
  4. 前記段板の切欠部は、前方に向けて下り傾斜する傾斜面によって形成されており、その傾斜面に前記段鼻カバーの内部補強片が沿うように配置された状態で取り付けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
  5. 前記表面材は、前記裏面材の表面側の全域を覆うように配置されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
  6. 前記段鼻カバーにおける前記前側片および前記上側片間のコーナー部において、JIS A 6519に準拠した20cm高さでの衝撃値が60G以下に調整されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
  7. 前記段鼻部における前記切欠部の上端部近傍および下端部近傍に、上側係合凹部および下側係合凹部が形成されるとともに、
    前記段鼻カバーの裏面材に、前記上側係合凹部および前記下側係合凹部に係合する上側係合凸部および下側係合凸部が形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
  8. 前記裏面材は、前記内部補強片の上端から後方に延びる上側取付片を備え、
    前記表面材は、前記上側片の後端から後方に延び、かつ前記上側取付片を覆う上側被覆片を備え、
    前記上側被覆片の後端に、前記段板の上面における前記上側取付片近傍を覆うように配置される軟質合成樹脂製の重合片が設けられている請求項1〜7のいずれか1項に記載の段板の段鼻カバー取付構造。
  9. 段板の段鼻部における前部上側に形成された切欠部を覆うように取り付けられる段鼻カバーであって、
    合成樹脂製の表面材と、
    前記表面材の裏面側に一体的に形成された合成樹脂製の裏面材とを備え、
    前記表面材は、前記切欠部の前方を覆う前側片と、その前側片上端から後方に延び、かつ前記切欠部の上方を覆う上側片とを備え、
    前記裏面材は、前記上側片の裏面側から前記前側片の裏面側に向けて斜めに延び、かつ前記上側片および前記前側片間を連結する内部補強片を備えることを特徴とする段鼻カバー。
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