JP2017218579A - 吸収性樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

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育美 柳田
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Abstract

【課題】 白度が高く、粒子径が小である吸収性樹脂粒子が得られる製造方法を提供する。【解決手段】 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)、並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含んでなる含水ゲル(B)を真空凍結乾燥して得られた吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)とを含む混合物(X)を体積膨張させて吸収性樹脂粒子(C)を得る吸収性樹脂粒子の製造方法。また、前記吸収性樹脂(E)をアルコールで洗浄する工程をさらに含むことが、好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、吸収性樹脂粒子の製造方法に関する。
多量の水を吸収することが出来る吸収性樹脂は、おむつ、生理用品及びペットシート等の衛生関連用品や、土壌保水剤及び改良剤等の農園芸関連用品以外に、汚泥の凝固剤、廃液固化剤、携帯トイレの尿ゲル化剤及び青果物等の鮮度保持剤、肉類及び魚介類のドリップ吸収剤、保冷剤、使い捨てカイロ、電池用ゲル化剤、植物や土壌等の保水剤、結露防止剤、止水剤やパッキング剤並びに人工雪等種々の用途に用いられている。これらの中でも、特におむつ及び生理用品等の衛生用品に吸収性樹脂が多く使われており、その為の吸収性樹脂の開発も盛んである。吸収速度が速く、吸収能も優れた吸収性樹脂が開発されており、衛生用品としては十分に使用可能な安全性を示している。
吸収性樹脂の製造方法としては、例えば、塊重合、溶液重合、懸濁重合、及び乳化重合が挙げられる。下記特許文献1には、重合時の分散安定剤として特定の界面活性剤を用いて重合を行い、吸収性樹脂を粒子化させる高分子材料の製造方法が記載されている。下記特許文献2には、モノマーのO/W/Oエマルジョンを製造し、モノマーを重合することで内部に空孔を有する表面積の大きな吸収性多孔性ポリマーの製造方法が提案されている。下記特許文献3には、油中水滴型の逆相懸濁重合を0〜20℃で重合を開始させ、30%の重合率に達するまで重合温度を保持した後、昇温して重合を完結させる吸収性樹脂粒子の製造方法が提案されている。
近年、塗料、化粧品、インクジェット紙、その他様々な分野において、白度がより高い吸収性樹脂の粒子化が求められている。
特開昭57−167302号公報 特開昭62−106902号公報 特開昭61−200102号公報
本発明の目的は、白度が高く、粒子径が小である吸収性樹脂粒子が得られる製造方法を提供することにある。
本発明は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)、並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含んでなる含水ゲル(B)を真空凍結乾燥して得られた吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)とを含む混合物(X)を体積膨張させて吸収性樹脂粒子(C)を得る吸収性樹脂粒子の製造方法である。
本発明の製造方法により得られた吸収性樹脂粒子は、以下の効果を奏する。
(1)白度が高い。
(2)体積平均粒子径が小である。
(3)保存安定性に優れる。
水溶性ビニルモノマーとは、25℃の水100gに少なくとも100g溶解する性質(溶解度)を持つビニルモノマーを意味する。なお、溶解度は、「丸善、化学便覧 基礎編II、改訂3版、II−166ページ〜II−175ページ、1984年6月」に記載された方法により測定される。加水分解性ビニルモノマーとは、加水分解により水溶性ビニルモノマーとなるビニルモノマーを意味する。
水溶性ビニルモノマー(a1)としては特に限定はなく公知{特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報及び特開2005−95759号公報等}のビニルモノマー等が使用できる。
例えば、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)、フマル酸(塩)及びイタコン酸(塩)等のカルボン酸(塩)単量体;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)、スルホアルキル(メタ)アクリレート及び4−ビニルベンゼンスルホン酸(塩)等のスルホン酸(塩)単量体;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(炭素数1〜3)置換(メタ)アクリルアミド[N−メチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド等]及びN−ビニルアセトアミド等のアミド単量体;モノヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)モノ(メタ)アクリレート等のアルコール単量体;ポリエチレングリコール(重合度:2〜100)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度:2〜100)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(重合度:2〜100)モノ(メタ)アクリレート等のエーテル単量体;アルキル(炭素数1〜5)(メタ)アクリレート及び酢酸ビニル等のエステル単量体等が挙げられる。
加水分解性ビニルモノマー(a2)は、加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマーを意味し、特に限定はなく公知{特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報及び特開2005−95759号公報等}のビニルモノマー等が使用できる。なお、水溶性ビニルモノマーとは、25℃の水100gに少なくとも100g溶解する性質を持つビニルモノマーを意味する。また、加水分解性とは、50℃の水及び必要により触媒(酸又は塩基等)の作用により加水分解され水溶性になる性質を意味する。加水分解性ビニルモノマーの加水分解は、重合中、重合後及びこれらの両方のいずれでもよいが、得られる吸収性樹脂粒子の分子量の観点等から重合後が好ましい。
これらのうち、吸収特性の観点等から、水溶性ビニルモノマー(a1)が好ましく、さらに好ましくはアニオン性ビニルモノマー、次に好ましくはカルボキシ(塩)基、スルホ(塩)基、アミノ基、カルバモイル基、アンモニオ基又はモノ−、ジ−若しくはトリ−アルキルアンモニオ基を有するビニルモノマー、次に好ましくはカルボキシ(塩)基又はカルバモイル基を有するビニルモノマー、特に好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)及び(メタ)アクリルアミド、次に特に好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)、最も好ましくはアクリル酸(塩)である。
なお、「カルボキシ(塩)基」は「カルボキシル基」又は「カルボキシレート基」を意味し、「スルホ(塩)基」は「スルホ基」又は「スルホネート基」を意味する。また、(メタ)アクリル酸(塩)はアクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸又はメタクリル酸塩を意味し、(メタ)アクリルアミドはアクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。また、塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩及びアンモニウム(NH4)塩等が含まれる。これらの塩のうち、吸収特性の観点等から、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、さらに好ましくはアルカリ金属塩、特に好ましくはナトリウム塩である。
塩は、例えば、(メタ)アクリル酸(塩)の場合、アクリル酸又はメタクリル酸を中和することで得られる。
水溶性ビニルモノマー(a1)又は加水分解性ビニルモノマー(a2)のいずれかを構成単位とする場合、それぞれ単独で構成単位としてもよく、また、必要により2種以上を構成単位としてもよい。また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合も同様である。
また、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)を構成単位とする場合、これらの含有モル比[(a1)/(a2)]は、75/25〜99/1が好ましく、さらに好ましくは85/15〜95/5、特に好ましくは90/10〜93/7、最も好ましくは91/9〜92/8である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。
吸収性樹脂粒子の構成単位として、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の他に、これらと共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)を構成単位とすることができる。
共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)としては特に限定はなく公知{特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報及び特開2005−95759号公報等}の疎水性ビニルモノマー等が使用でき、下記の(i)〜(iii)のビニルモノマー等が使用できる。
(i)炭素数8〜30の芳香族エチレン性モノマー
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びヒドロキシスチレン等のスチレン、並びにビニルナフタレン及びジクロルスチレン等のスチレンのハロゲン置換体等。
(ii)炭素数2〜20の脂肪族エチレン性モノマー
アルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等];並びにアルカジエン[ブタジエン及びイソプレン等]等。
(iii)炭素数5〜15の脂環式エチレン性モノマー
モノエチレン性不飽和モノマー[ピネン、リモネン及びインデン等];並びにポリエチレン性ビニル重合性モノマー[シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等]等。
その他のビニルモノマー(a3)を構成単位とする場合、その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量(モル%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位のモル数に基づいて、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、次に好ましくは0.08〜2、特に好ましくは0.1〜1.5である。なお、吸収特性の観点等から、その他のビニルモノマー(a3)単位の含有量が0モル%であることが最も好ましい。
架橋剤(b)としては特に限定はなく公知{特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報及び特開2005−95759号公報、特許第1157530号公報、特許第1351378号公報、特開昭52−25886号公報等}の架橋剤等が使用できる。
例えば、架橋剤(b)としては、少なくとも2個の重合性二重結合を有しカルボキシル基との反応性を有する官能基を有さない架橋剤(b1)、少なくとも1個の重合性二重結合と少なくとも1個のカルボキシル基との反応性を有する官能基とを有する架橋剤(b2)及び重合性二重結合を有さず少なくとも2個のカルボキシル基と反応性を有する官能基を有する架橋剤(b3)が挙げられる。
重合性二重結合としては、アクリロイル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基等が挙げられる。カルボキシル基との反応性を有する官能基とは、カルボキシル基と反応してエステル結合やアミド結合を形成する官能基のことであり、水酸基、エポキシ基及びアミノ基等が挙げられる。
(b1)としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する架橋剤(b11)、2個以上のビニルエーテル基を有する架橋剤(b12)および2個以上のアリルエーテル基を有する架橋剤(b13)等が挙げられる。これらの架橋剤は単独で使用してもよく、また2種以上併用してもよい。
(b11)としては、例えば、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びポリグリセリン(重合度3〜13)ポリアクリレート等の分子内に2〜10のアクリロイル基を有する共重合性の架橋剤が挙げられる。
(b11)のうち、吸収性樹脂の吸収能の観点から、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましく、さらに好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、特に好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミド及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートである。
(b12)としては、エチレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル(重合度2〜5)、ビスフェノールAジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ソルビトールトリビニルエーテル及びポリグリセリン(重合度3〜13)ポリビニルエーテル等が挙げられる。
(b13)としては、分子内にアリルエーテル基を2個有しかつ水酸基を有さない架橋剤(b131)、分子内にアリルエーテル基を3〜10個有しかつ水酸基を有さない架橋剤(b132)等が挙げられる。
(b131)としては、ジアリルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジアリルエーテル、アルキレン(炭素数2〜5)グリコールジアリルエーテル、及びポリエチレングリコール(重量平均分子量:100〜4000)ジアリルエーテル等が挙げられる。
(b132)としては、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル及びテトラアリルオキシエタン等が挙げられる。
(b2)としては、特開平1−103615号公報及び特開2000−26510号公報等に記載されているものが使用でき、非イオン性基を有する架橋剤(b21)並びにカチオン性基を有する架橋剤(b22)が挙げられる。これらの架橋剤は単独で使用してもよく、また2種以上併用してもよい。
(b21)としては、分子内にアリル基を2個有しかつ水酸基を1〜5個有する架橋剤(b211)、分子内にアリル基を3〜10個有しかつ水酸基を1〜3個有する架橋剤(b212)、分子内にアリル基を有さずかつ水酸基を有する架橋剤(b213)及び分子内にアリル基を有さずかつエポキシ基を有する架橋剤(b214)等が挙げられる。
(b211)としては、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル及びペンタエリスリトールジアリルエーテル、ポリグリセリン(重合度2〜5)ジアリルエーテル等が挙げられる。
(b212)としては、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル及びジグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ポリグリセリン(重合度3〜13)ポリアリルエーテル等が挙げられる。
(b213)としては、N−メチロール(メタ)アクリルアミド及びヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(b214)としては、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(b22)としては、第4級アンモニウム塩を有する架橋剤{N,N,N−トリメチル−N−(メタ)アクリロイロキシエチルアンモニウム塩(炭酸塩、カルボン酸塩等)及びN,N,N−トリエチル−N−(メタ)アクリロイロキシエチルアンモニウム塩(炭酸塩、カルボン酸塩等)等}及び第3級アミノ基を有する架橋剤{(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル及び(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等}が挙げられる。
(b2)としては、吸収性樹脂の吸収能の観点から、(b21)が好ましく、より好ましくは(b211)及び(b212)、さらに好ましくは(b212)、特に好ましくはアリル基が3〜5個で且つ水酸基を1〜3個有する架橋剤、最も好ましくはペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテルである。
(b3)としては、特開平1−103615号公報及び特開2000−26510号公報等に記載されているものが使用できる。例えば、多価グリシジル化合物(b31)、多価イソシアネート化合物(b32)、多価アミン化合物(b33)及び多価アルコール化合物(b34)、イオン架橋を形成しうる多価金属化合物(b35)、その他{ジ(メタ)カルバミルアクリレート、アリル化デンプン、アリル化セルロース等}が挙げられる。これらの架橋剤は単独で使用してもよく、また2種以上併用してもよい。
(b31)としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル及びソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
(b32)としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
(b33)としては、ポリアミン(エチレンジアミン等のアルキレンジアミン、及びポリアルキレンジアミン)等が挙げられる。
(b34)としては、(ポリ)アルキレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン及びソルビトール等が挙げられる。
(b35)としては、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)及び亜鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩及び酢酸塩等が挙げられ、具体的には酸化カルシウム、酢酸亜鉛等が挙げられる。
(b3)のうち、(A)の製造においては、好ましくは多価グリシジル化合物(b31)であり、さらに好ましくはエチレングリコールジグリシジルエーテルである。
(b3)を使用した場合は、架橋剤添加後、任意の段階で、好ましくは100〜230℃、より好ましくは120〜160℃に加熱し架橋反応を進行させるのが一般的である。また、架橋剤(b3)は、所定量の範囲で2種以上、更には(b1)及び(b2)と併用しても良い。
(b)としては、吸収性樹脂の吸収能の観点から、(b1)および(b2)が好ましく、さらに好ましくは(b11)、(b13)および(b2)である。これらの架橋剤は単独で使用してもよく、また2種以上併用してもよい。
架橋重合体(A)に含まれる(メタ)アクリル酸(塩)単位は未中和体{(メタ)アクリル酸単位}であっても、中和体{(メタ)アクリル酸塩単位}であっても差し支えないが、架橋重合体(A)の粘着性低減や分散性改良、架橋重合体(A)を製造する上での作業性の改良等の観点から、(メタ)アクリル酸単位の一部あるいは全てを中和して(メタ)アクリル酸塩単位とするのが好ましい。
必要により(メタ)アクリル酸単位の中和を行う場合は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属、水酸化カルシウム等の水酸化アルカリ土類金属又はその水溶液を重合前のモノマー段階、あるいは重合後の含水ゲルに添加すれば良い。
本発明における架橋重合体(A)の(メタ)アクリル酸(塩)単位の最終的な中和度{(メタ)アクリル酸単位及び(メタ)アクリル酸塩単位の合計モル数に基づく、アクリル酸塩単位の含有量(モル%)}は、30〜100が好ましく、さらに好ましくは40〜90、特に好ましくは50〜90がより好ましい。
架橋重合体(A)を構成する架橋剤(b)の割合は、吸収性樹脂粒子の吸収能の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)と(b)との合計重量に対して、0.05〜1重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.8重量%、特に好ましくは0.1〜0.6重量%である。
架橋重合体(A)は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)、並びに架橋剤(b)を必須構成単位とした架橋重合体であるが、デンプン(e1)及び/又はセルロース(e2)の存在下で、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)、並びに架橋剤(b)を重合した架橋重合体(A1)であってもよい。
架橋重合体(A)が(A1)である場合、黄変が少なく、白色度が高い吸収性樹脂を得られるので特に有効である。
(A1)の製造法及び具体例の乾燥までの条件は、特開昭52−25886号公報、特公昭53−46199号公報、特公昭53−46200号公報及び特公昭55−21041号公報に記載されているような公知の方法を用いることができる。
デンプン(e1)としては、公知の天然デンプン、例えば、サツマイモデンプン、小麦デンプン、トウモロコシデンプン、コメデンプン、タピオカデンプン、及び公知の変性デンプンを利用できる。変性デンプンとしては、例えばα化デンプン(ゲル化デンプン)、アミロース、デキストリン、酸化デンプン、ジアルデヒドデンプン、アルキルエーテル化デンプン、アリールエーテル化デンプン、オキシアルキル化デンプン、アミノエチル化デンプン等が挙げられる。
セルロース(e2)としては、木材、葉、茎、ジン皮、種子毛などから得られるセルロース及び変性セルロースなど、公知のものを使用できる。変性セルロースとしては、例えば、アルキルエーテル化セルロース、有機酸エステル化セルロース、酸化セルロース、ヒドロセルロース、カルボキシルメチル化セルロースなどが挙げられる。これらのうちで、吸収性樹脂の吸収性能の観点から、天然デンプン及び、α化デンプン(ゲル化デンプン)が好ましい。
(A1)の製造において、(b)のうち、吸収性樹脂の吸収能の観点から、好ましくはアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、アルカリ土類金属もしくは、亜鉛の酸化物であり、特に好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリル酸エステルである。
(A1)において、(a){(a1)及び(a2)の合計重量}及び(e){デンプン(e1)及びセルロース(e2)の合計重量}の重量比{(a)/(e)}は、1/10〜30/1の範囲で使用出来るが、吸収性能の観点から、1/2〜10/1が好ましく、さらに好ましくは1/2〜1/1である。
(A1)において、(b)及び(e)の重量比{(b)/(e)}は、1/1000000〜1/5の範囲で使用出来るが、吸収性能の観点から、1/100000〜1/10が好ましく、さらに好ましくは1/100000〜1/20である。
架橋重合体(A){以下、(A1)を含む}は1種でもよいし、2種以上の混合物であってもよい。
次に本発明の架橋重合体(A)を得る方法について説明する。
架橋重合体(A)を得るための重合方法としては公知の重合方法が適用でき、たとえば、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、逆相懸濁重合又は乳化重合のいずれでもよい。
これらの重合方法のうち、溶液重合、懸濁重合、逆相懸濁重合及び乳化重合が好ましく、さらに好ましくは溶液重合、逆相懸濁重合及び乳化重合、特に好ましくは溶液重合及び逆相懸濁重合である。これらの重合には、公知の重合開始剤、連鎖移動剤及び/又は溶媒等が使用できる。
これらの重合方法のうち、好ましくは、モノマー水溶液に架橋剤を添加溶解し重合する水溶液重合法、及び分散剤の存在下、疎水性有機溶媒(例えばヘキサン、トルエン、キシレン等)中に、モノマー水溶液を分散・懸濁して重合するいわゆる逆相懸濁重合法である。特に好ましくは、有機溶媒等を使用する必要がなく生産コスト面で有利なことから、水溶液重合法である。
水溶液重合法又は逆相懸濁重合法で重合する方法は、例えばラジカル重合開始剤を用いて重合する方法、放射線、紫外線、電子線等を照射する方法が挙げられる。
ラジカル重合開始剤を用いる場合、この開始剤としては、アゾ化合物[アゾビスイソバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド等]、無機過酸化物[過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等]、有機過酸化物[ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等]、レドックス開始剤[アルカリ金属塩の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸等の還元剤と、アルカリ金属塩の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素水等の過酸化物の組み合わせ]等が挙げられる。これらは2種類以上を併用してもよい。
重合温度は使用する開始剤の種類等によっても異なるが、好ましくは−10〜100℃、より好ましくはポリマーの重合度を上げる観点から−10〜80℃である。高温度にしすぎると自己架橋が盛んとなって生成する重合体の吸収速度が低下しやすい。逆に低温度になりすぎると重合に長時間を要するばかりでなく、突発的な重合を引き起こして塊状物を生成するおそれがある。
開始剤の量に限定はないが、ビニルモノマー(a1)及び/又は(a2)の合計重量に対して、ポリマーの重合度を上げる観点から、0.000001〜3.0重量%が好ましく、更に好ましくは0.000001〜0.5重量%である。
水溶液重合の場合、モノマーの重合濃度(重量%)は、他の重合条件によっても種々異なるが、(メタ)アクリル酸(塩)は、重合濃度を高くすると重合反応と並行してモノマー自体の疑似架橋(自己架橋)が起こり易く、吸収量の低下やポリマーの平均重合度の低下を招くこと、また重合時の温度コントロールも行いづらくポリマーの平均重合度の低下やオリゴマー成分の増加を招きやすいので、重合濃度は、10〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。
また、重合温度に関しては−10〜100℃が好ましく、より好ましくは−10〜80℃である。重合時の溶存酸素量に関しては、ラジカル開始剤の添加量等にもよるが、0〜2ppm(0〜2×10-4重量%)が好ましく、より好ましくは0〜0.5ppm(0〜0.5×10-4重量%)である。これらの範囲であると、高重合度の架橋重合体(A)を製造することができる。
重合時の(メタ)アクリル酸の中和度は、所定量の架橋剤がモノマー水溶液に溶解できるのであれば特に限定はないが、重合時の(メタ)アクリル酸の中和度は、0〜30モル%で重合を行ない必要により重合後に更に中和するのが好ましく、未中和の状態で重合した後必要により重合後に中和するのがより好ましい。
また、(メタ)アクリル酸は、同一条件で重合を行った場合、中和度が低い方が重合度が上がりやすいため、ポリマーの重合度を大きくするためにも、中和度が低い状態で重合を行った方が好ましい。
逆相懸濁重合法に関しては、ヘキサン、トルエン、キシレン等に代表される疎水性有機溶媒中でモノマー水溶液を、分散剤の存在下、懸濁・分散して重合する重合法であるが、この重合法においても、上記同様モノマー水溶液中のモノマー濃度は10〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。この範囲であると、高重合度の架橋重合体(A)を製造することができる。後に水を除去する際に効率的であることに加え、自己架橋等の副反応が起こらず主鎖の分子量分布が狭くなり最終的に得られる吸収性樹脂粒子の吸収速度がさらに良好となる。
尚、この逆相懸濁重合法に関しては、重合時に分散剤を使用してもよい。分散剤としては、HLB(Hydrophile−Lipophile Balance)が3〜8のソルビタンモノステアリン酸エステル等のソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリンモノステアリン酸エステル等のグリセリン脂肪酸エステル類及びショ糖ジステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル類等の界面活性剤;エチレン/アクリル酸共重合体のマレイン化物、エチレン/酢酸ビニル共重合体のマレイン化物、スチレンスルホン酸(塩)/スチレン共重合体等の分子内に親水性基を有しかつ、モノマー水溶液を分散させる溶媒に可溶な高分子分散剤(親水性基;0.1〜20重量%、重量平均分子量;1,000〜1,000,000)等を例示できるが、分散剤としては高分子分散剤を使用した方が、溶媒中でのモノマー水溶液の懸濁粒子の大きさを調整しやすいので好ましい。
分散剤の添加量は、疎水性有機溶媒の重量に対して、0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量%である。
逆相懸濁重合におけるモノマー水溶液と疎水性有機溶媒との重量比(W/O比)は、0.1〜2.0が好ましく、0.3〜1.0がより好ましい。
架橋重合体(A)の製造において、架橋剤を使用しないで重合体を製造した場合のポリマーの平均重合度が、好ましくは5,000〜1,000,000であり、より好ましくは10,000〜1,000,000となる条件で重合するとさらに好ましい。
上記平均重合度の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)にて行った。
本発明において、水溶液重合又は逆相懸濁重合等により得た架橋重合体(A)は、水を含むゲル{含水ゲル(B)}として得られる。含水ゲル(B)は、乾燥した後に様々な用途へ吸収性樹脂として使用する。
含水ゲル(B)の乾燥方法に関しては、水溶液重合の場合、含水ゲルをミートチョッパーやカッター式の粗砕機でゲルをある程度細分化(細分化のレベルは0.5〜20mm角程度)あるいはヌードル化し、必要により水酸化アルカリ金属等を添加して含水ゲルの中和を行った後、透気乾燥(パンチングメタルやスクリーン上に含水ゲルを積層し、強制的に50〜150℃の熱風を通気させて乾燥する等)や通気乾燥(含水ゲルを容器中に入れ、熱風を通気・循環させ乾燥、ロータリーキルンの様な機械で更にゲルを細分化しながら乾燥する)等の方法を例示できる。これらの中で、透気乾燥が短時間で効率的な乾燥が行えるため好ましい。
一方、逆相懸濁重合の場合の含水ゲルの乾燥方法は、重合した含水ゲルと有機溶媒をデカンテーション等の方法で固液分離した後、減圧乾燥(減圧度;100〜50,000Pa程度)又は通気乾燥を行うのが一般的である。
細断は、公知の方法で行うことができ、細断装置{ベックスミル、ラバーチョッパ、ファーマミル、ミンチ機、衝撃式粉砕機及びロール式粉砕機等}等を使用して細断できる。
重合に有機溶媒を使用する場合、重合後に溶媒を留去することが好ましい。留去後の有機溶媒の含有量(重量%)は、吸収性樹脂粒子の重量に基づいて、0〜10が好ましく、さらに好ましくは0〜5、特に好ましくは0〜3、最も好ましくは0〜1である。この範囲であると、吸収性樹脂粒子の吸収性能がさらに良好となる。
上記架橋重合体(A)の真空凍結乾燥を行うに当たり、架橋重合体(A)の含水ゲル(B)を用いる。架橋重合体(A)の含水ゲル(B)は、例えば、(1)乾燥後の樹脂を用いて所定量の水を添加する、(2)吸収性樹脂の製造プロセスの途中で保水されている樹脂(上述の水溶液重合で得られた架橋重合体)を使用する等により得ることが出来る。(1)の水の含水量(重量%)は、含水ゲル(B)の重量に基づいて、50〜99が好ましく、さらに好ましくは60〜90、特に好ましくは65〜85である。
得られた前記含水ゲル(B)を真空凍結乾燥して吸収性樹脂(E)を得る。この吸収性樹脂(E)は、多孔質であることが好ましい。
真空凍結乾燥処理では、真空凍結乾燥は、吸収性樹脂粒子の吸湿性および工業的な観点から、好ましくは−50〜−10℃、更に好ましくは−40〜−25℃で実施する。
真空とは、日本工業規格JISにより、「大気圧より低い圧力の気体で満たされている特定の空間の状態」と定義される。これは、ある容器の中の空気を何らかの方法で除去して作り出した空気の希薄な状態と言うことである。本発明での真空とは、このような空気の希薄な状態を指す。
乾燥時の真空度は、0.1〜5mmHg(Torr)の範囲内とすることが好ましい。5mmHgより高い圧力条件では、乾燥に長い時間を要するため、工業的操作として実施するには、経済的でない。また、好適な真空凍結乾燥器として、たとえば、日本真空技術株式会社製、型番:DF−01H、大型真空凍結乾燥器(日本テクノサービス株式会社製、型番:FD−10BM)や棚式真空凍結乾燥器(東京理化器械株式会社製、型番FD−550)などが挙げられる。
真空凍結乾燥処理を行う前の樹脂の形態としては、球状品及び、その他の重合あるいは細断操作で得られた破砕品、不定形品は、そのまま真空凍結乾燥処理にかけることが出来る。
前記真空凍結乾燥する工程で得られた乾燥物は、好ましくは残存モノマーをより低減するため、即座にアルコールに浸漬し、洗浄を行う。
浸漬時間は樹脂の厚さにもよるが、乾燥樹脂の内部までアルコールが十分に浸透出来る時間とする。アルコールに浸漬し、洗浄する操作は一度でもよいが、この操作を繰り返し、2〜10回浸漬洗浄を行うことが残存モノマー低減の観点から好ましい。
浸漬、洗浄後は樹脂に付着したアルコールを除去(風乾もしくは、50℃以下で減圧乾燥)することにより、吸収性樹脂(E)が得られる。
浸漬、洗浄用のアルコールとしては、炭素数1〜4の脂肪族1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール、セカンダリーブチルアルコール等)が用いられる。これらのうち好ましいものはイソプロピルアルコール、メチルアルコール及びエチルアルコールの群から選ばれる少なくとも1種であり、特に好ましいものは皮膚等への安全性が高さからエチルアルコールである。
本発明において、得られた吸収性樹脂(E)は、圧縮流体(D)が内部に浸透できるサイズの気孔が存在することが必要である。その気孔のサイズは圧縮流体(D)が浸透できればいかなる大きさであっても構わないが、減圧時に膨張による粉砕、解砕力を受けるには、吸収性樹脂(E)表面に存在する気孔径は1nm〜10μmが好ましく、より好ましくは1nm〜1μm以下である。
気孔径は走査型電子顕微鏡で測定される。
体積膨張させる手段としては、圧縮流体(D)の加熱操作や減圧操作があるが、より細かく粉砕解砕するためには減圧操作による体積膨張が好ましい。
本発明において、圧縮流体(D)はメタン、エチレン、代替フロン等でもよいが、安全性や取扱いの容易さなどの観点から、液体状態の二酸化炭素又は超臨界状態の二酸化炭素が好ましい。
圧縮流体(D)の圧力は2MPa以上であり、好ましくは3MPa以上、より好ましくは4MPa以上である。圧力が高いほど圧縮流体(D)が吸収性樹脂により浸透して粉砕されやすくなる。
本発明において、液体状態の二酸化炭素とは、二酸化炭素の温度軸と圧力軸で表す相図上において、二酸化炭素の三重点(温度=−57℃、圧力0.5Mpa)と二酸化炭素の臨界点(温度=31℃、圧力7.4Mpa)を通る気液境界線、臨界温度の等温線、及び固液境界線に囲まれた部分の温度・圧力条件である二酸化炭素を表し、超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度以上の温度・圧力条件である二酸化炭素を表す(ただし、圧力は、2成分以上の混合ガスの場合、全圧を表す。)
本発明において得られる粒子の粒子径は用途によってさまざまに制御されるが、体積平均粒径が10μm以下の粒子状で微細化していることが好ましい。体積平均粒径は、動的光散乱式粒度分布測定装置(例えばLB−550:堀場製作所製)、レイザーIII(ベックマン・コールター社製)で測定できる。またこれらの測定機器で困難な場合は、SEM、TEM等で測定される。
吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)の体積比率は、混合物が目的の温度、圧力になるならばいかなる比率であっても構わない。ただし、取扱いの観点から混合物は流動性を持つことが好ましい。なお、流動性は窓付き耐圧釜を用いて観測できる。
吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)の混合に要する時間は、吸収性樹脂(E)の気孔に圧縮流体(D)が十分に浸透し、経時での圧力低下が生じない時間以上であるならば、問題ない。またそれより短い時間であっても、浸透度合いの再現性が落ち、それに伴い一部粗粒子が発生し、粒子の粒子分布が悪化するものの、粉砕、解砕はできる。粗大粉の存在が問題ないのであれば、経時での圧力低下が生じない時間以下であっても問題ない。吸収性樹脂に圧縮流体(D)を効率よく浸透させるためには、減圧時に低温にすることが好ましい。低温にすることで、圧縮流体(D)の吸収性樹脂への溶解度を上げることができる。
吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)の混合物を体積膨張する際、効率よく粉砕、解砕力を得るためには、目的の圧力まで一気に減圧されることが好ましい。そのため、混合物が調整される耐圧容器から圧縮流体(D)を除去する場合は、一気に耐圧容器内を目的圧力まで減圧できる排圧弁を要する。また、混合物を移送できる口径のノズルと受け容器を同じ圧力に保つレギュレーターが必要である。
吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)の混合は、上記の耐圧容器内で行う方法以外に、ラインブレンド(インライン混合)方法等により連続的に行うことが、生産性の向上、品質の一定化、製造スペースの縮小化などの面から好ましい。
ラインブレンド方法に用いる装置の具体例として、スタティックミキサー、インラインミキサー、ラモンドスーパーミキサー、スルザーミキサーのような静止型インライン混合や、バイブミキサー、ターボミキサーのような撹拌型インライン混合機等が挙げられる。装置のミキサー部分の長さ及び配管径、ミキシング装置(エレメント)数に何ら限定はないが、目的圧力に耐えうるものでなければならない。ラインブレンド方法に用いる装置の出口には、耐圧容器と同様の、混合物取り出し用のノズルを備えていることが好ましい。
吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)とを含む混合物を体積膨張させて得られる吸収性樹脂粒子(C)の体積平均粒子径は、10μm以下であることが好ましく、0.1〜5μmがより好ましい。
吸収性樹脂粒子(C)の白色度は好ましくは85以上である。含水ゲル(B)を真空凍結乾燥し、得られた吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)とを含む混合物(X)を体積膨張させるため、白色度が高い吸収性樹脂粒子を得ることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、部は重量部、%は重量%、純水は電気伝導率1.0μS/cm以下の水を示す。
<GPCの測定条件>
GPCによる分子量{数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)}の測定条件の測定条件は次の通りである。なお、平均重合度はMwから計算で算出される。
カラム : TSK gel SuperH4000
TSK gel SuperH3000
TSK gel SuperH2000
(いずれも東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
検 出 器:RI
溶 媒 :テトラヒドロフラン
流 速 :0.6ml/分
試料濃度 :0.25質量%
注 入 量 :10μl
標 準 :ポリオキシエチレングリコール
(東ソー株式会社製;TSK STANDARD
POLYETHYLENE OXIDE)
データ処理装置:SC−8020(東ソー株式会社製)
<製造例1> 「吸収性樹脂(E−1)の作製」
2リットルのビーカーに、アクリル酸200g、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソー株式会社製)1.0g(0.5重量%/アクリル酸)、及びイオン交換水800gを入れて撹拌混合してアクリル酸水溶液を調整し、8℃に冷却した。
アクリル酸水溶液を1.5リットルの断熱重合槽に入れ、水溶液に窒素を通じてアクリル酸水溶液中の溶存酸素量を0.1ppm以下とした。この断熱重合層に、0.1%過酸化水素水4.0g、0.1%L−アスコルビン酸水溶液4.0g及び10%2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド(和光純薬工業株式会社製、商品名:V−50)水溶液1.0gを添加し、重合が開始するまで水溶液中への窒素パージを継続した。重合が開始し、アクリル酸水溶液の粘度が上昇し始めたのを確認後、窒素のパージを停止して6時間重合した。打点温度計でアクリル酸水溶液の温度を測定したところ、最高到達温度は、63℃であった。
尚、上記重合を上記架橋剤を除いた以外は同じ条件で重合したポリマーの平均重合度をGPCを用いて測定したところ、ポリマーの平均重合度は約28,000であった。ブロック状の架橋された含水ゲルを断熱重合槽から取り出し、小型ミートチョッパー(ローヤル社製)を用いてゲルを3〜10mmの太さのヌードル状になるように細分化した後、40%水酸化ナトリウム(試薬特級)水溶液222g(中和度80モル%)を加え含水ゲルを中和した。
その含水中和ゲルを、−30℃、0.5mmHgで2時間、真空凍結乾燥して、乾燥物を得た。用いた真空凍結乾燥機は、日本真空技術(株)のDF−01H型である。真空凍結乾燥後、室温で、得られた乾燥物100gあたり500gのエチルアルコールに浸漬し、洗浄する操作を合計3回繰り返した後、湿気がない状態で風乾し、吸収性樹脂(E−1)を得た。
<製造例2> 「吸収性樹脂(E−2)の作製」
1リットルのビーカーにアクリル酸100g、イオン交換水272.2g及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル0.5g(0.5重量%/アクリル酸)を入れ混合し架橋剤を溶解させた。ビーカーを氷浴で冷却しながら、40%水酸化ナトリウム水溶液100gを添加し、アクリル酸の一部(72モル%)を中和した。
中和したモノマー溶液を5℃に冷却した後、重合開始剤として過硫酸カリウム0.2gを添加してモノマー水溶液とした。
攪拌機とコンデンサー(冷却器)を備えた2リットルのセパラブルフラスコに、シクロヘキサン1000ml及び分散剤としてスチレンスルホン酸ナトリウム/スチレンブロック共重合体10gを、湯浴を用いて内容物を60℃に加熱し攪拌して、シクロヘキサンに分散剤を溶解させた。
セパラブルフラスコ中のシクロヘキサン液中に窒素を通じてシクロヘキサンの溶存酸素を0.1ppm以下とした後、攪拌機を用いてシクロヘキサンを攪拌しながら、滴下ロートを用いて該モノマー水溶液400gを滴下し、重合温度60℃で逆相懸濁重合を行い、更にモノマー水溶液の滴下終了後、更に2時間加熱し、懸濁重合を完結させ、シクロヘキサン中で球状の含水ゲルを得た。尚、上記重合を上記架橋剤を除いた以外は同じ条件で重合したポリマーの平均重合度をGPCを用いて測定したところ、ポリマーの平均重合度は約30,000であった。
攪拌機の回転を停止し、生成した含水中和ゲルを沈降させた後、デカンテーションによりシクロヘキサンを除去し、残った含水ゲルを数回シクロヘキサンで洗浄し、含水中和ゲルに付着した分散剤を除去した。
得られた球状の含水中和ゲルを、離型紙の上に広げ、−30℃、0.5mmHgで2時間、真空凍結乾燥を行った後、製造例1に記載の方法によりエチルアルコールで洗浄し、乾燥物である吸収性樹脂(E−2)を得た。乾燥物の粒径を測定したところ、45〜850μmの含有量が92%であった。
<製造例3> 「吸収性樹脂(E−3)の作製」
2リットルのビーカーに、アクリル酸200g、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソー株式会社製)1.0g(0.5重量%/アクリル酸)、及びイオン交換水800gを入れて撹拌混合してアクリル酸水溶液を調整し、8℃に冷却した。
アクリル酸水溶液を1.5リットルの断熱重合槽に入れ、水溶液に窒素を通じてアクリル酸水溶液中の溶存酸素量を0.1ppm以下とした。この断熱重合層に、0.1%過酸化水素水4.0g、0.1%L−アスコルビン酸水溶液4.0g及び10%2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド(和光純薬工業株式会社製、商品名:V−50)水溶液1.0gを添加し、重合が開始するまで水溶液中への窒素パージを継続した。重合が開始し、アクリル酸水溶液の粘度が上昇し始めたのを確認後、窒素のパージを停止して6時間重合した。打点温度計でアクリル酸水溶液の温度を測定したところ、最高到達温度は、63℃であった。
尚、上記重合を上記架橋剤を除いた以外は同じ条件で重合したポリマーの平均重合度をGPCを用いて測定したところ、ポリマーの平均重合度は約28,000であった。ブロック状の架橋された含水ゲルを断熱重合槽から取り出し、小型ミートチョッパー(ローヤル社製)を用いてゲルを3〜10mmの太さのヌードル状になるように細分化した後、40%水酸化ナトリウム(試薬特級)水溶液222g(中和度80モル%)を加え含水ゲルを中和した。
その含水中和ゲルを、−30℃、0.5mmHgで2時間、真空凍結乾燥した。用いた真空凍結乾燥機は、日本真空技術(株)のDF−01H型である。真空凍結乾燥後、湿気がない状態で室温で静置し、吸収性樹脂(E−3)を得た。
<製造例4> 「吸収性樹脂(E−4)の作製」
1リットルのビーカーにアクリル酸100g、イオン交換水272.2g及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル0.5g(0.5重量%/アクリル酸)を入れ混合し架橋剤を溶解させた。ビーカーを氷浴で冷却しながら、40%水酸化ナトリウム水溶液100gを添加し、アクリル酸の一部(72モル%)を中和した。
中和したモノマー溶液を5℃に冷却した後、重合開始剤として過硫酸カリウム0.2gを添加してモノマー水溶液とした。
攪拌機とコンデンサー(冷却器)を備えた2リットルのセパラブルフラスコに、シクロヘキサン1000ml及び分散剤としてスチレンスルホン酸ナトリウム/スチレンブロック共重合体10gを、湯浴を用いて内容物を60℃に加熱し攪拌して、シクロヘキサンに分散剤を溶解させた。
セパラブルフラスコ中のシクロヘキサン液中に窒素を通じてシクロヘキサンの溶存酸素を0.1ppm以下とした後、攪拌機を用いてシクロヘキサンを攪拌しながら、滴下ロートを用いて該モノマー水溶液400gを滴下し、重合温度60℃で逆相懸濁重合を行い、更にモノマー水溶液の滴下終了後、更に2時間加熱し、懸濁重合を完結させ、シクロヘキサン中で球状の含水中和ゲルを得た。
攪拌機の回転を停止し、生成した含水中和ゲルを沈降させた後、デカンテーションによりシクロヘキサンを除去し、残った含水中和ゲルを数回シクロヘキサンで洗浄し、含水中和ゲルに付着した分散剤を除去した。
得られた球状の含水中和ゲルを、離型紙の上に広げ、−30℃、0.5mmHgで2時間、真空凍結乾燥を行った後、湿気のない状態で室温に静置し、乾燥物である吸収性樹脂(E−4)を得た。乾燥物の粒径を測定したところ、45〜850μmの含有量が92%であった。
<実施例1>
撹拌棒及び温度計をセットした耐圧反応容器に、吸収性樹脂(E−1)40部を反応容器の容積の40%まで仕込み、密閉して撹拌しながら冷却し、系内温度40℃まで冷却した後、二酸化炭素を供給し、15Mpaにして10分間撹拌した後、容器下部に取り付けたノズルを全開にして大気中に開放することで、二酸化炭素を気化させ除去して、吸収性樹脂粒子(C−1)を得た。
<実施例2>
撹拌棒及び温度計をセットした耐圧反応容器に、吸収性樹脂(E−2)40部を反応容器の容積の40%まで仕込み、密閉して撹拌しながら冷却し、系内温度40℃まで冷却した後、二酸化炭素を供給し、15Mpaにして10分間撹拌した後、容器下部に取り付けたノズルを全開にして大気中に開放することで、二酸化炭素を気化させ除去して、吸収性樹脂粒子(C−2)を得た。
<実施例3>
撹拌棒及び温度計をセットした耐圧反応容器に、吸収性樹脂(E−3)40部を反応容器の容積の40%まで仕込み、密閉して撹拌しながら冷却し、系内温度40℃まで冷却した後、二酸化炭素を供給し、15Mpaにして10分間撹拌した後、容器下部に取り付けたノズルを全開にして大気中に開放することで、二酸化炭素を気化させ除去して、吸収性樹脂粒子(C−3)を得た。
<実施例4>
撹拌棒及び温度計をセットした耐圧反応容器に、吸収性樹脂(E−4)40部を反応容器の容積の40%まで仕込み、密閉して撹拌しながら冷却し、系内温度40℃まで冷却した後、二酸化炭素を供給し、15Mpaにして10分間撹拌した後、容器下部に取り付けたノズルを全開にして大気中に開放することで、二酸化炭素を気化させ除去して、吸収性樹脂粒子(C−4)を得た。
<比較例1>
2リットルのビーカーに、アクリル酸300g、トリメチロールプロパントリアクリレート1.35g(対アクリル酸0.45%)及びイオン交換水700gを入れて撹拌混合してアクリル酸水溶液を調整し、3℃に冷却した。
アクリル酸水溶液を2リットルの断熱重合槽に入れ、水溶液に窒素を通じてアクリル酸水溶液中の溶存酸素量を0.1ppm以下とした。この断熱重合層に、1%過酸化水素水溶液0.9g、0.1%L−アスコルビン酸水溶液0.9g及び2%2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ハイドロキシエチル)−プロピオンアミド](和光純薬工業株式会社製、商品名:VA−086)水溶液4.5gを添加し、重合が開始するまで水溶液中への窒素通気を継続した。重合が開始し、アクリル酸水溶液の粘度が上昇し始めたのを確認後、窒素通気を停止して6時間重合した。打点温度計でアクリル酸水溶液の温度を測定したところ、最高到達温度は、97℃であった。
ブロック状の架橋された含水ゲルを断熱重合槽から取り出し、小型ミートチョッパー(ローヤル社製)を用いてゲルを3〜10mmの太さのヌードル状になるように細分化した後、40%水酸化ナトリウム(試薬特級)水溶液292g(アクリル酸の中和度70モル%相当)を加え含水ゲルを中和し、次に10%亜硫酸ナトリウム水溶液45gを加え、前記小型ミートチョッパーで含水ゲルに均一混練した。
均一混錬した含水ゲルを、目開き850μmのSUS製のスクリ−ンの上に、厚さ5cmで積層し、小型透気乾燥機(井上金属株式会社製)を用いて150℃の熱風を40分間含水ゲルに透気させて、含水ゲルを乾燥した。
乾燥物(C−1α)をクッキングミキサーを用いて粉砕後、フルイを用いて45μm(330メッシュ)以下の粒径のものを採取し、樹脂粒子(比C−1)を得た。
<比較例2>
酸化デンプン(王子コーンスターチ社製)50g及び純水283gからなる懸濁液を作成した後、75℃で60分間加熱しながら攪拌して酸化デンプン糊状溶液を作成した。
続いて、別の断熱重合槽に、アクリル酸40.9g、N,N’−メチレンビスアクリルアミド0.2g及び酸化デンプン糊状溶液260gを仕込み、攪拌・混合しながら内容物の温度を1〜2℃に保った。
次いで内容物の液相中に窒素を1リットル/分で30分間流入した後、密閉下1%過酸化水素水溶液1g、0.2%アスコルビン酸水溶液1.2g及び2%の2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド水溶液2.8部g添加・混合してグラフト重合を開始させた。このときの内容物の温度は約5℃であった。なお、打点温度計で重合時のアクリル酸水溶液の温度を測定したところ、最高到達温度は約40℃であった。
ブロック状の架橋された含水ゲルを断熱重合槽から取り出し、小型ミートチョッパー(ローヤル社製)を用いてゲルを室温下、60rpmで3〜10mmの太さのヌードル状になるように細分化した後、48重量%水酸化ナトリウム水溶液34.1gを加え、前記小型ミートチョッパー、同一条件で架橋重合体中のアクリル酸のカルボキシル基を中和した(中和度72モル%)。
この含水ゲルを、目開き850μmのSUS製のスクリーンの上に、厚さ5cmで積層し、小型透気乾燥機(八光電機製作所社製)を用い、供給風温160℃、風速1.5m/秒の条件下で、40分間含水ゲルに透気させて、含水ゲルを加熱乾燥し、水分含有量が約4%の乾燥物(C−7α)を得た。
乾燥物(C−7α)をクッキングミキサーを用いて粉砕後、フルイを用いて分級し、樹脂粒子(比C−7)を得た。
上記で得られた各吸収性樹脂粒子について、後述の評価方法により、評価した。結果を表1に示す。
<白色度の測定条件>
白色度(ブライトネス、brightness)とは、JIS(日本工業規格)に規定されており、パルプおよび紙などの表面色の白さの程度を示す指標となる。そしてその測定は、試験片(紙、吸収性樹脂粉末板など)の表面に光を当てたときに、反射した光の比率(反射率)を数値化して表わすものである。
本発明における白色度測定には、ハンター方式による白色度(JIS P 8123)を用いて測定を行った。
<体積平均粒子径の測定>
試料をメチルアルコールに分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置[マイクロトラック(日機装株式会社製)]により測定する。
<残存モノマーの測定方法>
300mlのビーカーに生理食塩水250mlを加え、そこに吸収性樹脂粒子1.0gを加えて3時間撹拌する。撹拌後の吸収性樹脂分散液を、0.45μmフィルターで濾過し、濾液を高速クロマトグラフィーで分析した。一方、既知の濃度を示すモノマー標準液を同様に分析して得た検量線を外部標準となし、濾液の希釈倍率を考慮して、吸収性樹脂粒子中の残存モノマー量を求めた。
<保存安定性の評価>
得られた吸収性樹脂粒子1gを、50mLスクリュー管瓶に入れて密閉して、25℃×7日間、保存した。
保存後の体積平均粒子径(d2)と、保存前の体積平均粒子径(d1)とから、下記の式により保存安定性(%)を算出して、後述の<評価基準>にしたがって評価した。

[保存安定性(%)]=(d2)×100/(d1)

<評価基準>
◎:120%以下
○:120%超、150%以下
△:150%超、200%以下
×:200%超
Figure 2017218579
表1の結果から、本発明の製造方法により得られた吸収性樹脂粒子は、比較のものに比べて、白度が高く、残存モノマーが少なく、体積平均粒子径が小であり、かつ保存安定性に優れることが分かる。
本発明の製造方法により得られる吸収性樹脂粒子は、白度が高く、体積平均粒子径が小(10μm以下)であるため、塗料、化粧品、インクジェット紙、その他様々な分野において有用である。

Claims (3)

  1. 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)、並びに架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含んでなる含水ゲル(B)を真空凍結乾燥して得られた吸収性樹脂(E)と圧縮流体(D)とを含む混合物(X)を体積膨張させて吸収性樹脂粒子(C)を得る吸収性樹脂粒子の製造方法。
  2. 含水ゲル(B)を−50〜−10℃で真空凍結乾燥する請求項1に記載の製造方法。
  3. 吸収性樹脂(E)をアルコールで洗浄する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
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