JP2015048386A - 吸水性樹脂の微粉砕方法及び耐塩性に優れた吸水性樹脂 - Google Patents

吸水性樹脂の微粉砕方法及び耐塩性に優れた吸水性樹脂 Download PDF

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Abstract

【課題】 水膨潤性ゴムにおける分散性や、海水などの高濃度の金属イオン存在下での吸水性能等を改善するため、均一な微小粒径の吸水剤の製造方法及び耐塩性に優れた吸水剤提供することを目的とする。【解決手段】 乾式粉砕機を用いて吸水性樹脂を粉砕する方法であって、少なくとも2種の形式の異なる衝撃式粉砕機を用いる吸水性樹脂の粉砕方法。【選択図】なし

Description

本発明は、吸水性樹脂の微粉砕方法及び耐塩性に優れた吸水性樹脂に関する。
近年、吸水性樹脂は、紙おむつ等の衛生材料のみならず、止水材、結露防止材、更に鮮度保持材、溶剤脱水剤等の産業用途、緑化用途、農園芸用途等にも実用化されつつある。さらにゴムに吸水剤を配合し水膨潤性ゴムを調製し、これを止水材として使用する技術も提案されている。
特許文献1及び特許文献2では、セメント水、塩化カルシウム水に対する高い吸水性、吸水ゲルのゲル形態保持性及びゲル強度を有し、ゴムやプラスチック、セメント等の混練された際に、優れた吸水機能を発揮する吸水剤として、特定の中和率を有するスルホン酸基含有アクリルアミド単量体とアクリルアミド系単量体と中和されていない(メタ)アクリル酸単量体とを架橋剤の存在下で共重合させた高分子架橋共重合体粒子からなる吸水剤が開示されている。
また、特許文献3及び特許文献4では、電解質を多量に含む水(例えば、海水や塩水)に対して高い吸収能を持つ吸水剤として、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸並びにそのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩よりなる群の中から選ばれた少なくとも1種の単量体と、アクリル酸及びそのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩、メタクリル酸及びそのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩、アクリルアミド並びにビニルピロリドンよりなる群の中から選ばれた少なくとも1種の単量体と、及び少なくとも2個の官能基を有する架橋剤とからなる吸水剤が開示されている。さらに特許文献4では、該吸水性樹脂と熱可塑性樹脂及び/又はゴムからなる基材に分散せしめてなる耐塩性水膨潤材が開示されている。
特許文献5〜7では、水膨潤性のエマルションが開示されている。
特許文献8では、吸水性樹脂の微粉末(例えば150μm通過物)はおむつなどの衛生材料で不適あるため、吸水性樹脂の製造工程で低減、除去ないしリサイクルされることが開示されている。
特許文献9及び特許文献10では、衛生材料用途では不適当とされている吸水性樹脂の微粉末(300μm以下)を、ネコ砂、建築材料などで用いることが開示されている。
特許文献12,13では吸水性樹脂の粉砕方法が開示されている。
しかし、水膨潤性ゴムにおける分散性や、海水などの高濃度の金属イオン存在下での吸水性能等、未だ改良の余地がある。
特開2007−009108号公報 特公2006−233061号 特開平03−176065号公報 特開平 03−157455号 特表2011−506703号 特開2000−234003号 特開平09 −140826号 特表2009−522389号 特開2004− 2145号 特表2005−501960号 国際公開第2009/059956号パンフレット 国際公開第2011/034146号パンフレット 国際公開第2011/034147号パンフレット
水膨潤性ゴムにおける分散性や、海水などの高濃度の金属イオン存在下での吸水性能等を改善するため、均一な微小粒径の吸水剤の製造方法及び耐塩性に優れた吸水剤提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、特定の粉砕手段を用いると吸水性能を損なわずに均一な微小粒径に粉砕された吸水剤が得られ、吸水倍率(FGA)及び吸水速度が向上すること、更に特定の組成であると耐塩性が著しく向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、乾式粉砕機を用いて吸水性樹脂を粉砕する方法であって、少なくとも2種の形式の異なる衝撃式粉砕機を用いる吸水性樹脂の粉砕方法であり、該粉砕方法を有する吸水性樹脂の製造方法である。
また、従来は評価が困難であった体積平均粒子径が150μm以下の微小な吸水性樹脂粉末の吸水性能を測定するために、無機化合物粉末を混合した、測定用混合サンプルを用いる測定方法も同時に見出した。
本発明の粉砕方法は、吸水性能を損なわず、更に特定の組成の吸水剤であれば、耐塩性が著しく向上する。
〔1〕用語の定義
(a)「吸水性樹脂」
本明細書において、「吸水性樹脂」とは、水膨潤性水不溶性の高分子ゲル化剤を意味し、以下の物性を有するものをいう。すなわち、無加圧下吸水倍率(CRC)が、必須に5g/g以上、好ましくは10〜100g/g、さらに好ましくは20〜80g/gであり、また、水可溶分(Extractables)が、必須に0〜50重量%、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは0〜20重量%、特に好ましくは0〜10重量%である高分子ゲル化剤をいう。
なお、吸水性樹脂とは全量(100%)が重合体に限定されず、上記性能を維持する範囲において添加剤(後述など)を含んでいてもよい。すなわち、吸水性樹脂及び添加剤を含む吸水性樹脂組成物であっても、本発明では吸水性樹脂と総称する。吸水性樹脂が吸水性樹脂組成物である場合の、吸水性樹脂の含有量は、全体に対して、好ましくは70〜99重量%であり、より好ましくは80〜99重量%であり、さらに好ましくは90〜99重量%である。吸水性樹脂以外のその他の成分としては、吸水速度や粉末(粒子)の耐衝撃性の観点から水が好ましく、必要により後述の添加剤が含まれる。
また、本発明に用いられる吸水性樹脂としては、好ましくは、ポリカルボン酸系吸水性樹脂又はポリスルホン酸系吸水性樹脂であり、さらには下記の吸水性樹脂A又は吸水性樹脂B、あるいは吸水性樹脂Aと吸水性樹脂Bとを含む吸水性樹脂であるとより好ましい。
(a−1)吸水性樹脂A
中和率50モル%以上のポリアクリル酸(塩)系架橋重合体(ただしアクリル酸以外の繰り返し単位は全体の0〜50モル%さらには下記範囲)が80質量%以上含まれている吸水性樹脂。
(a−2)吸水性樹脂B・・・Q)SEMSは抜いてOK?
スルホン酸基含有単量体(特にスルホン酸基含有単量体アクリルアミド単量体)及びその塩を20〜90mol%、アクリル酸、アクリル酸塩のいずれか1種以上を80〜10mol%含むモノマー(その他単量体は全単量体中0〜50モル%)を共重合して得られる架橋重合体が80質量%以上含まれている吸水性樹脂
(b)「EDANA」及び「ERT」
「EDANA」は、European Disposables and Nonwovens Associationsの略称であり、「ERT」は、欧州標準(ほぼ世界標準)の吸水性樹脂の測定法(ERT/EDANA Recomeded Test Method)の略称である。本明細書においては、特に断りのない限り、ERT原本(公知文献:2002年改定)に基づいて、吸水性樹脂の物性を測定する。
(c)微小粒度吸収倍率(FGA)
本発明の微小粒度吸収倍率は、EDANA法(ERT442.2−02(2002))に準拠し、以下(c−1)に一部測定方法を変更して測定した。
(c−1)人工海水吸収倍率(ASW−FSC;無加圧吸収倍率)
本発明の吸水性樹脂の人工海水吸水倍率(Artifical Sea Water Free Swell Capacity、ASW−FSCと称することがある)は、人工海水を用いた微小粒度吸収倍率である。尚、人工海水は下記組成である。
<人工海水組成>
イオン交換水1kgに対する、添加試薬及び各添加量は下記の通りである。
MgCl・6HO:9.474(g)
CaCl・2HO:1.326(g)
NaSO :3.505(g)
KCl :0.597(g)
NaCl :20.747(g)
(d)人工海水吸収速度(ASW−Vortex)
本発明の吸水性樹脂の吸収速度(Artifical Sea Water Vortex Time、ASW−Vortexと称することがある)は、JIS法(JIS K 7224「高吸水性樹脂の吸水速度試験方法」)に準拠して測定した。なお、本発明においては測定溶液を上記組成の人工海水に変更して測定した。
(e)含水率
本発明の吸水性樹脂の含水率は、EDANA法(ERT430.2−02)に準拠して測定した。なお、本発明においては、乾燥温度を180℃に変更して測定した。
(f)粒度
本発明の吸水性樹脂の粒度は光散乱粒度測定装置(HORIBA社製 LA−920)により測定した。
(g)「吸水剤」
本明細書において、「吸水剤」とは、吸水性樹脂を主成分とする水性液のゲル化剤を意味する。なお、該水性液としては、水に限らず、尿、血液、糞、廃液、湿気や蒸気、氷、水と有機溶媒及び/又は無機溶媒との混合物、雨水、地下水、海水等であってもよく、水を含めば特に制限されるものではない。これらの中でも、海水や塩、特に2価の塩を含有する地下水がより好ましい。本発明に係る吸水性樹脂の含有量は、吸水材の重量全体に対して、好ましくは70〜99重量%であり、より好ましくは80〜99重量%であり、更に好ましくは90〜99重量%である。吸水性樹脂以外のその他の成分としては、吸水速度や粉末(粒子)の耐衝撃性の観点から、水が好ましく、必要により後述の添加剤が含まれる。
(h)「その他」
本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は、「X以上Y以下」であることを意味する。また、重量の単位である「t(トン)」は、「Metric ton(メトリック トン)」であることを意味する。
さらに、吸水性樹脂の物性の測定は、特に注釈のない限り、温度:20〜25℃(単に「室温」、あるいは「常温」と称することもある)、相対湿度:40〜50%の条件下で実施している。
〔2〕吸水性樹脂の製造方法
(1)重合工程
本工程は、単量体水溶液を重合して含水ゲル状架橋重合体を得る工程である。
(a)単量体(架橋剤を除く)
(a)−1.吸水性樹脂A
本発明に係る吸水性樹脂Aは、その原料(単量体)として、好ましくは、アクリル酸(塩)、及びアクリル酸(塩)を主成分として使用する。
前記単量体は、少なくとも一部が中和されていることが好ましく、吸水性樹脂の吸水性能の観点から、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩から選ばれる一価塩が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましく、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩から選ばれる塩がさらに好ましく、ナトリウム塩が特に好ましい。
前記単量体塩を調製する為の塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物や、炭酸(水素)ナトリウム、炭酸(水素)カリウム等の炭酸(水素)塩等の塩基性炭酸塩が好ましく、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
前記単量体の中和率は、好ましくは10〜100モル%、より好ましくは30〜100モル%、さらに好ましくは40〜100モル%、特に好ましくは50〜100モル%である。また、中和時の温度(中和温度)としては、特に制限されないが、好ましくは10〜100℃、さらに好ましくは30〜90℃で適宜決定される。この他、中和処理の好ましい条件等は、欧州特許第574260号明細書に例示されており、該公報に記載の条件も本発明に適応され得る。
上述した単量体(下記の架橋剤を含む)は、通常、水溶液で重合され、中和後の固形分濃度は、通常10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは30〜70質量%、特に好ましくは35〜60質量%である。
得られる吸水性樹脂の諸物性を改善するために、単量体水溶液に澱粉、ポリアクリル酸(塩)、ポリエチレンイミン等の水溶性樹脂や吸水性樹脂、更に各種の発泡剤(炭酸塩、アゾ化合物、気泡等)、界面活性剤、後述の添加剤を任意成分として添加してもよい。その添加量としては、単量体合計量に対して、前記水溶性樹脂又は吸水性樹脂は、0〜50質量%が好ましく、0〜20質量%がより好ましく、0〜10質量%が特に好ましく、0〜3質量%が最も好ましい。また、前記発泡剤、界面活性剤等は、0〜5質量%が好ましく、0〜1質量%がより好ましい。
また、キレート剤、ヒドロキシカルボン酸、還元性無機塩を単量体水溶液に添加する場合、その添加量は、吸水性樹脂に対して、10〜5000質量ppmが好ましく、10〜1000質量ppmがより好ましく、50〜1000質量ppmがさらに好ましく、100〜1000質量ppmが特に好ましい。
特に、キレート剤を添加することによって、得られる吸水性樹脂の色安定性(高温高湿条件下で長期間保存した場合の色安定性)や耐尿性(ゲル劣化防止)の向上を達成することができる。上記キレート剤としては、米国特許第6599989号明細書や国際公開第2008/090961号パンフレット等に例示されているものを適用することができ、その中でも、アミノカルボン酸系金属キレート剤や多価リン酸系化合物が好ましい。
また、アクリル酸(塩)を主成分として用いる場合、アクリル酸(塩)以外の親水性又は疎水性不飽和単量体(以下、「他の単量体」とも称する)を含んでいてもよい。このような他の単量体としては、例えば、メタクリル酸、(無水)マレイン酸、(メタ)アクリロキシアルカンスルホン酸、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレートやそれらの塩等が挙げられる。該単量体の添加量は、所望の性能により異なるが、全単量体の質量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは0〜20質量%である。
なお、アクリル酸(塩)を主成分とするとはその合計量が全単量体(架橋剤を除く)中で50〜100モル%、さらには70〜100モル%、特に90〜100モル%を意味する。
(a)−2.吸水性樹脂B
本発明に係る吸水性樹脂Bは、その原料(単量体)として、好ましくは、スルホン酸基含有単量体(特にスルホン酸基含有単量体アクリルアミド単量体)とアクリル酸(塩)の共重合体であり、代表的には、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)(以下、AMPS(塩)とする)及びアクリル酸(塩)、又は2−スルホエチル−メタクリレート(塩)(以下、SEMS(塩)とする)及びアクリルアミド及びアクリル酸(塩)、又は2−スルホエチル−メタクリレート(塩)(以下、SEMS(塩)とする)を主成分として使用する。(両者の合計は50〜100モル%でその他単量体は全単量体中0〜50モル%、さらには0〜30モル%、0〜10モル%) 前記単量体の酸基は、少なくとも一部が中和されていることが好ましく、吸水性樹脂の吸水性能の観点から、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩から選ばれる一価塩が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましく、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩から選ばれる塩がさらに好ましく、ナトリウム塩が特に好ましい。
前記単量体塩を調製する為の塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物や、炭酸(水素)ナトリウム、炭酸(水素)カリウム等の炭酸(水素)塩等の塩基性炭酸塩が好ましく、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
前記単量体(ないし重合後に後中和する場合の重合体の)の中和率は、好ましくは10〜100モル%、より好ましくは30〜100モル%、さらに好ましくは40〜100モル%、特に好ましくは50〜100モル%である。また、中和時の温度(中和温度)としては、特に制限されないが、好ましくは10〜100℃、さらに好ましくは30〜90℃で適宜決定される。この他、中和処理の好ましい条件等は、欧州特許第574260号明細書に例示されており、該公報に記載の条件も本発明に適応され得る。
上述した単量体(下記の架橋剤を含む)は、通常、水溶液で重合され、中和後の固形分濃度は、通常10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは30〜70質量%、特に好ましくは35〜60質量%である。
得られる吸水性樹脂の諸物性を改善するために、単量体水溶液に澱粉、ポリアクリル酸(塩)、ポリエチレンイミン等の水溶性樹脂や吸水性樹脂、更に各種の発泡剤(炭酸塩、アゾ化合物、気泡等)、界面活性剤、後述の添加剤を任意成分として添加してもよい。その添加量としては、単量体合計量に対して、前記水溶性樹脂又は吸水性樹脂は、0〜50質量%が好ましく、0〜20質量%がより好ましく、0〜10質量%が特に好ましく、0〜3質量%が最も好ましい。また、前記発泡剤、界面活性剤等は、0〜5質量%が好ましく、0〜1質量%がより好ましい。
また、キレート剤、ヒドロキシカルボン酸、還元性無機塩を単量体水溶液に添加する場合、その添加量は、吸水性樹脂に対して、10〜5000質量ppmが好ましく、10〜1000質量ppmがより好ましく、50〜1000質量ppmがさらに好ましく、100〜1000質量ppmが特に好ましい。
特に、キレート剤を添加することによって、得られる吸水性樹脂の色安定性(高温高湿条件下で長期間保存した場合の色安定性)や耐尿性(ゲル劣化防止)の向上を達成することができる。上記キレート剤としては、米国特許第6599989号明細書や国際公開第2008/090961号パンフレット等に例示されているものを適用することができ、その中でも、アミノカルボン酸系金属キレート剤や多価リン酸系化合物が好ましい。
また、AMPS及びアクリル酸(塩)を主成分として用いる場合、アクリル酸(塩)以外の親水性又は疎水性不飽和単量体(以下、「他の単量体」とも称する)を含んでいてもよい。このような他の単量体としては、例えば、メタクリル酸、(無水)マレイン酸、(メタ)アクリロキシアルカンスルホン酸、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレートやそれらの塩等が挙げられる。該単量体の添加量は、所望の性能により異なるが、全単量体の質量に対して、好ましくは50質量%以下、より好ましくは0〜20質量%である。
なお、AMPS及びアクリル酸(塩)を主成分とするとはその合計量が全単量体(架橋剤を除く)中で50〜100モル%、さらには70〜100モル%、特に90〜100モル%を意味する。また、AMPS及びアクリル酸(塩)はそれぞれ単独で用いてもよく、併用する場合のAMPS:アクリル酸(塩)のモル比は、0〜100:100〜0、好ましくは10〜90:10〜90、さらに好ましくは20〜80:80〜20である。
(b)架橋剤(内部架橋剤)
本発明では、吸水特性の観点から架橋剤(以下「内部架橋剤」と称することもある)を使用することが特に好ましい。内部架橋剤の使用量は、物性面から、架橋剤を除く全単量体に対して、0.001〜5モル%が好ましく、0.005〜2モル%がより好ましく、0.01〜1モル%がさらに好ましく、0.03〜0.5モル%が特に好ましい。
使用できる内部架橋剤としては、アクリル酸との重合性架橋剤や、カルボキシル基との反応性架橋剤、それらを併せ持った架橋剤等を例示することができる。具体的には、重合性架橋剤としては、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリオキシエチレン)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アリロキシアルカン等、分子内に重合性二重結合を少なくとも2個有する化合物が例示できる。反応性架橋剤としては、ポリグリシジルエーテル(エチレングリコールジグリシジルエーテル等)、多価アルコール(プロパンジオール、グリセリン、ソルビトール等)等の共有結合性架橋剤、アルミニウム等、多価金属化合物であるイオン結合性架橋剤が例示できる。これらの中でも、吸水特性の面から、アクリル酸との重合性架橋剤が好ましく、特に、アクリレート系、アリル系、アクリルアミド系の重合性架橋剤が好適に使用される。これらの内部架橋剤は1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(c)重合開始剤
本発明で使用される重合開始剤としては、重合の形態によって適宜選択され、光分解型重合開始剤、熱分解型重合開始剤、レドックス系重合開始剤等を例示できる。重合開始剤の使用量は、全単量体に対して、0.0001〜1モル%が好ましく、0.001〜0.5モル%がより好ましい。
光分解型重合開始剤としては、ベンゾイン誘導体、ベンジル誘導体、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アゾ化合物等を例示することができる。
熱分解型重合開始剤としては、過硫酸塩(過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム)、過酸化物(過酸化水素、t−ブチルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド)、アゾ化合物(2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド等)等を例示することができる。
レドックス系重合開始剤としては、上記過硫酸塩や過酸化物に、L−アスコルビン酸や亜硫酸水素ナトリウム等の還元性化合物を併用し、両者を組み合わせた系を例示することができる。また、上記光分解型開始剤と熱分解型重合開始剤とを併用することも、好ましい態様として挙げることができる。
(d)重合方法
本発明の実施形態に係る重合方法は、通液性や吸水速度といった吸水性樹脂の物性や重合制御の容易さといった観点から、通常、水溶液重合又は逆相懸濁重合で行われる。これらの重合方法の中でも、従来、重合の制御や着色の改善が困難であった水溶液重合が好ましく、連続水溶液重合がより好ましく、高濃度・高温開始連続水溶液重合が特に好ましい。
上記連続水溶液重合の好ましい形態として、例えば、連続ニーダー重合(米国特許第6987151号や同第6710141号等に記載)や、連続ベルト重合(米国特許第4893999号、同第6241928号や米国特許出願公開第2005/215734号等に記載)が挙げられる。
これらの重合は、空気雰囲気下でも実施できるが、着色改善の観点から、好ましくは、窒素やアルゴン等の不活性気体雰囲気(例えば、酸素濃度1容積%以下)で行うことが好ましい。また、単量体又は単量体を含む溶液中の溶存酸素が、不活性気体で十分に置換(例えば、酸素1mg/L未満)された後に、重合に用いられることが好ましい。このように脱気しても単量体の安定性に優れ、重合前のゲル化も起らず、より高物性で高白色の吸水性樹脂を提供することができる。
(2)ゲル細粒化工程
上記重合工程で得られた含水ゲル状架橋重合体(含水ゲル)は、そのまま乾燥を行っても良いが、吸水速度や通液性の面から、重合時又は重合後、必要により解砕機(ニーダー、ミートチョパー等)を用いてゲル解砕され粒子状にされる。すなわち、上記ゲル解砕後の粒子状含水ゲルの重量平均粒子径(ふるい分級で規定)は、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.5〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmの範囲である。
ゲル解砕時の含水ゲルの温度は、物性の面から、好ましくは40〜95℃、より好ましくは50〜80℃に保温あるいは加熱される。含水ゲルの樹脂固形分は、特に限定されるものではないが、物性の面から、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%、さらに好ましくは40〜60重量%である。
(3)乾燥工程
上記含水ゲル状架橋重合体は乾燥され、乾燥重合体とされる。その乾燥減量(粉末ないし粒子1gを180℃で3時間加熱)から求められる樹脂固形分は、好ましくは80重量%以上、より好ましくは85〜99重量%、さらに好ましくは90〜98重量%、特に好ましくは92〜97重量%の範囲に調整され乾燥重合体を得る。
乾燥温度は、特に限定されるものではないが、好ましくは100〜300℃の範囲内、より好ましくは150〜250℃の範囲内とすればよい。乾燥方法としては、加熱乾燥、熱風乾燥、減圧乾燥、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥、ドラムドライヤー乾燥、疎水性有機溶媒との共沸脱水、高温の水蒸気を用いた高湿乾燥等、種々の方法を採用することができるが、好ましくは露点が40〜100℃、より好ましくは露点が50〜90℃の気体による熱風乾燥、特に通気バンド式乾燥機である。
乾燥重合体の形状は通常、粒子状又はその凝集物(例;ブロック状物;特許文献1を参照)、又は両者の混合物であり、特に限定されない。
(4)粉砕工程及び分級工程
前記乾燥工程で得られた乾燥重合体は、そのまま粉砕工程に供給されてもよいが、凝集物が含まれている場合(特に通気バンド式乾燥機で乾燥してブロック状物となる場合)には、乾燥重合体(特にブロック状凝集物)は粒子径が0.1〜10mm、好ましくは0.5〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmの粒子状に解砕(凝集をほぐし)されて、粉砕工程に供給されるのが好ましい。(以下、乾燥後のブロック状凝集物を粗く粉砕(一部凝集した程度に粉砕)すること粗粉砕とも呼ぶが、本願でいう0次粉砕工程に該当する。
(任意の0次粉砕)
後述の少なくとも2種類の衝撃式粉砕機を用いた第1粉砕工程及び第2粉砕工程に加えて、好ましくは、1時粉砕のまえに0次粉砕工程を設けてなる。0次粉砕工程では粒子状又はその凝集物を粗く粉砕(一部凝集した程度に粉砕)して流動粉末ないし流動凝集物とすることであり、好ましくは、ふるい分級で重量平均0.1〜100mm程度(1〜100mm、さらには1〜10mm)に粗粉砕される。
粉砕工程(0次粉砕工程)に供給する際は、供給物である粒子状、その凝集物、前記解砕された凝集物、又はそれらの混合物の温度は、100℃以下であると好ましく、95℃以下がより好ましく、90℃以下が更に好ましく、85℃以下より更に好ましく、80℃以下が特に好ましい。下限は、結露しない温度であれば良く、通常、0℃以上が好ましく、20℃がより好ましく、30℃が更に好ましく、35℃以上が特に好ましい。前記温度範囲は、前記解砕に供給される前記乾燥重合体においても、同様である。前記温度範囲外では、粉砕効率(処理能力や粒度分布)の低下、凝集や付着の発生など起こることがあり、好ましくない。
前記温度範囲へ調整する方法は、特に制限が無く、高温の前記乾燥重合体を所定時間放置させ、あるいは前記の温度範囲の空気等の気体を接触させる等で行うことが出来る。
通常、粒度のそろった粉砕品を高収率で得るためには、粉砕と分級とを繰り返すことが一般的である。例えば、0.1〜100mmの粒状物(好ましくは0次粉砕で)を150〜850μmの粉砕物とする場合、一度に全て850μm以下になるような条件で粉砕すると150μm以下の微粉砕物が多くなり、収率が低下する。そこで、850μm以上の大粒子が一定量発生するような条件で粉砕し、得られた粉砕物を分級した後、該大粒子を元の粉砕工程へ戻すか、別の粉砕工程へ送る等によって行われる。尚、大粒子の発生割合は、処理効率と収率とを勘案して適宜設定されている。0次粉砕としては後述の粉砕機、特に衝撃式粉砕機が使用され、特に一次粉砕および2次粉砕とのは異なる粉砕機、例えば、ベルト乾燥時の出口に平行に設置された横型粉砕機(回転歯を供えた粉砕機)が使用される。
(一次粉砕および2次粉砕)
本発明の粉砕方法は、特定の形式の複数の粉砕機を組み合わせる方法、すなわち複数の粉砕工程(一次粉砕および2次粉砕、好ましくはさらに上記0次粉砕)を有する方法である。その結果、従来行われていたような目的とする粒度にそろえるための分級と大粒子の粉砕とを繰り返すことなく、粒度のそろった粉砕品を高収率で得る事が出来る。
本発明で用いられる粉砕機は、少なくとも2種類の衝撃式粉砕機(一次粉砕および2次粉砕)で粉砕され、更に3種類目の乾式粉砕機(0次粉砕、1次粉砕以降の3次粉砕)として、圧縮、曲げ、せん断、衝撃、摩擦から選ばれる粉砕機を用いても良く、特に全て衝撃式粉砕機が好ましい。また、連続式及び回分式のいずれでもよく、具体的には、ボールミル、ハンマーミル、ピンミル、フラッシュミル、流動層式粉砕機(ジェットミル)等が挙げられる。尚、前記ボールミルは球状のみを用いる形式に限定されず、ロッドミル、コンパウドミルを含む広義の概念である。好ましい粉砕機としては、空中に浮遊又は落下状態の被粉砕物が衝撃により割れ、粉砕機の部品同士が接触しない形式の粉砕機であり、具体的には、ピンミル、フラッシュミル、流動層式粉砕機(ジェットミル)が挙げられる。前記好ましい3種類の粉砕機は、粉砕時の被粉砕物の温度上昇が少ないため、吸水性樹脂の変質が抑えられ、また粉砕機自体の磨耗や損傷がほとんど起こらないため、粉砕後の製品への異物混入が少ないという利点を有している。
粉砕機の組合せは、粉砕前の粒度と目的とする粒度により異なるが、第1粉砕工程で用いられる粉砕機はハンマーミル又はピンミルが好ましく、ピンミルがより好ましい。第2粉砕工程で用いられる粉砕機はフラッシュミル又は流動層式粉砕機(ジェットミル)が好ましく、平均粒子径が50μm以下の粒子を得るためには、第2粉砕工程でフラッシュミルを、第3粉砕工程で流動層式粉砕機(ジェットミル)を用いるのが好ましい。
前記各粉砕機において、吸水性樹脂が吸湿すると、粉砕効率が低下するほか、装置内への付着や堆積の原因となる。そのため、粉砕室内壁温度は周囲温度より低い温度に冷却しないほうが望ましく、粉砕室内壁温度が150℃以下であれば特に冷却する必要は無い。
尚、粉砕効率の面からは、粉砕室内壁温度を調整するのが好ましく、その温度は30〜150℃が好ましく、35〜120℃がより好ましく、40〜100℃が特に好ましい。
また、粉砕室内の相対湿度は、70RH%以下が好ましく、50RH%以下がより好ましく、30RH%以下が更に好ましい。尚、ジェットミルのように気体を粉砕室へ供給する形式の粉砕機では、該気体の露点は0℃以下が好ましく、−5〜−80℃がより好ましく、−10〜−50℃が特に好ましい。その他の運転条件は、被粉砕物の粒度や処理量、粉砕機の大きさなどを勘案して適宜設定すればよい。
また、前記1段目の粉砕機で得られた粉砕物を分級すると、より粒度をそろえることが出来て好ましい。該分級工程では、最終目的とする平均粒子径の10倍以上、より好ましくは15倍以上の大粒子を除去すればよく、また除去した大粒子は1段目の粉砕機に戻して、再粉砕しても良い。すなわち、第1の衝撃式粉砕機による第1粉砕工程、分級工程、形式の第1の衝撃式粉砕機による第2粉砕工程を含む実施形態が好ましい。
更に、体積平均粒子径が1〜100μmの微小粒子を得るためには、前記第1粉砕工程処理品の体積平均粒子径が1000μm以下であるのが好ましく、150〜1000μmの範囲であるのがより好ましく、150〜700μmの範囲であるのが更に好ましい。そして、該体積平均粒子径に粉砕された第1粉砕工程処理品、粉砕後に任意に分級工程を含み、更に好ましくは前記分級工程処理品を、第2粉砕工程で体積平均粒子径が150μm未満に粉砕し、第3粉砕工程で体積平均粒子径が100μm以下に粉砕することで得られる
(粒度)
最終に目的とする体積平均粒子径としては1〜150μm、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜80μm、更に好ましくは5〜50μm、特に好ましくは5〜30μmに調整される。また、粒度分布は変動係数(標準偏差σ÷体積平均粒子径)が小さいほどよく、通常、0.8以下、好ましくは0.7以下、特に好ましくは0.6以下に調整される。これらの測定方法については、光散乱粒度分布測定装置(HORIBA社製 LA−920)等を用いて測定される。体積平均粒子径を特定範囲にまで小さく且つ狭く制御することで、吸水速度のみならず、微小粒度吸水倍率が向上することが見出された。
(5)輸送工程及び循環工程
本発明では、粉砕工程−分級工程及びその前後は輸送装置で連結されてなるが、用いられる輸送装置としては、上記輸送工程で用いられる輸送機としては、例えば、ベルトコンベヤー、スクリューコンベヤー、チェーンコンベヤー、振動コンベヤー、ニューマチックコンベヤー等であり、その内壁面を外側から加熱する手段及び/又は保温する手段を備えたものを挙げることができる。これらの輸送工程では減圧又は加圧とされる。
これらの輸送機のうちでも、空気輸送が好ましい。吸水性樹脂の空気輸送は国際公開第2007/104657号、同第2007/104674号、同第2007/104676号に例示されるが、空気輸送の中でも、好ましくは露点0℃以下で搬送されてなる。本発明の空気輸送は、加圧輸送であってもよいし、減圧輸送であってもよい。用いられる圧力は適宜決定されるが、例えば、−0.8bar〜10barの範囲である。
(分級装置)
本発明に用いられる分級装置は、ふるい網面を有するものであれば特に限定されず、例えば、バイブレーティングスクリーンやシフタに分類されるものが挙げられる。バイブレーティングスクリーンには、傾斜形、ローヘッド(Low−head)形、ハムマー(Hum−mer)、レーブン(Rhewum)、タイロック(Ty−Rock)、ジャイレックス(Gyrex)、及び楕円振動(Eliptex)等があり、シフタにはレシプロ(Reciprocating)形、Exolon−grader、Traversator−sieb、Sauer−meyer、ジャイレトリーシフタ(Gyratory)、ジャイロシフタ、及びローテックススクリーン(Ro−tex)等がある。
(6)その他工程
上記以外に、必要により、蒸発モノマーのリサイクル工程、造粒工程、などを設けてもよい。さらには、経時色安定性効果やゲル劣化防止等のために、後述の添加剤を単量体ないしその重合物に使用してもよい。
〔3〕吸水性樹脂の物性
本発明に係る製造方法で得られる吸水性樹脂は、吸収速度(Vortex)が10秒以内であることが好ましいが、当該吸水性樹脂を止水材、特に水膨張ゴムとして使用する場合には、上記の物性以外に、下記の(a)〜(d)の少なくとも1つ以上、好ましくは吸収速度(Vortex)を含めた2つ以上、より好ましくは3つ以上の物性を、所望する範囲に制御することが望まれる。これらの物性が下記の範囲を満たさない場合、本発明の効果が十分に得られず、高濃度で多価金属塩を含有する水性液体の吸収において、十分な性能を発揮せず、更に、本発明の製造方法を用いる効果が小さくなるおそれがある。
(a)人工海水吸収倍率(Aritifical Sea Water−Free Swell Capacity:ASW−FSC)(別称;微小粒度吸水倍率)
本発明の吸水性樹脂の人工海水吸収倍率(ASW−FSC)は、後述の微小粒度吸水倍率で規定され、10(g/g)以上が好ましく、15(g/g)以上がより好ましく、20(g/g)以上が更に好ましく、25(g/g)以上が特に好ましい。上限値は特に限定されないが、他の物性とのバランスから、50(g/g)以下が好ましく、45(g/g)以下がより好ましく、40(g/g)以下が更に好ましい。ASW−FSCは架橋密度(例えば架橋剤量の添加量抑制によりASW−FSC向上)や添加剤(例えば無機微粒子の添加によるASW−FSC向上)で制御できる。
(b)人工海水吸収速度(Aritifical Sea Water−Free Swell Vortex:ASW−Vortex)(別称;人工海水吸水速度)
本発明の吸水性樹脂の人工海水吸収速度(ASW−Vortex)は、後述の微小粒度吸水速度で規定され、30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましく、15秒以下が更に好ましく、10秒以下が特に好ましい。
また、本発明の吸水性樹脂の生理食塩水吸収速度(Saline−Vortex)も30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましく、15秒以下が更に好ましく、10秒以下が特に好ましい。下限は0を越えて、通常0.1秒、さらには1秒程度である。ASW−Vortexは吸収倍率(の上昇)、本発明の狭い粒度制御、発泡による表面積Up、中和率上昇、添加剤(特に水不溶性無機微粉末)などで制御できる。
(c)含水率
本発明の吸水性樹脂の含水率(180℃で3時間)は、1重量%を超えて15重量%以下が好ましく、1〜13重量%がより好ましく、2〜10重量%が更に好ましく、1〜9重量%が特に好ましい。上記含水率を上記範囲に制御することで、粉体特性(例えば、流動性、搬送性、耐ダメージ性等)に優れた吸水性樹脂を得ることができる。含水率は乾燥の程度(温度、時間)や乾燥後の水添加や加熱処理で制御できる。
(d)粒子径
本発明の吸水性樹脂粒子は、破砕状不定形で、体積平均粒子径が1〜150μm、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜80μm、更に好ましくは5〜50μm、特に好ましくは5〜30μmの微小粒子である。
体積基準の粒子径が1μm未満の粒子は、凝集性が強くなり二次粒子が発生しやすくなるので、ゴムや止水テープ等との複合化が困難になり、また、二次粒子のまま複合化されると、一次粒子の脱落が起こるなど、本発明の効果が十分に発揮できない恐れがある。100μmを越える場合には、本発明で見出された吸水倍率の向上効果がほとんどなく、さらに海水等の高濃度の金属イオン存在下での吸水性能が不十分であるため好ましくない。かかる粒度の臨界的効果は実施例の表1及び図1に示される。
従って、変動係数(標準偏差σ÷体積平均粒子径)は小さいほうが好ましく、1.0以下であればよく、0.8以下が好ましく、0.7以下がより好ましく、0.6以下が更に好ましい。変動係数が1以上であると、1μm未満あるいは200μmの粒子を個数基準で10%以上含むため、本発明の効果が不十分になる恐れがある。かかる粒度の臨界的効果は実施例の表1及び図1に示される。
更に、体積平均粒子径−標準偏差≦1〜200μm≦体積平均粒子径+標準偏差であると好ましく、体積平均粒子径−標準偏差×2≦1〜200μm≦体積平均粒子径+標準偏差×2であるとより好ましく、体積平均粒子径−標準偏差×3≦1〜200μm≦体積平均粒子径+標準偏差×3であると更に好ましい。そして、該1〜200μmの範囲が、1〜150μmであるとより好ましく、1〜100μmであると更に好ましく、1〜50μmであると特に好ましい。
上記の体積平均粒子径、体積基準の粒子径、標準偏差の測定方法については、光散乱粒度分布測定装置(HORIBA社製 LA−920)等を用いメタノールを分散溶媒として湿式で測定される。
上記粒子径に関する特性を有する本発明の吸水性樹脂粒子は、海水等の高濃度の金属イオン存在下での吸水速度及び吸水倍率が多高く、ゴム等との複合化などに好適である。
そして、本発明の粉砕方法を用いると、上記粒度に関する特性を有する吸水性樹脂粒子が、篩い分け等による粒度調整を行わずに、効率よく簡便に製造することができる。
〔3〕その他添加剤
さらに、目的に応じて、吸水性樹脂には酸化剤、酸化防止剤、水、多価金属化合物、シリカや金属石鹸等の水不溶性無機粉末、ポリアクリル酸微粒子等の有機粉末、消臭剤、抗菌剤、高分子ポリアミン、パルプや熱可塑性繊維などを吸水性樹脂中に0〜3質量%、好ましくは0〜1質量%添加してもよい。
〔4〕微小粒度吸水性能測定方法
平均粒子径が100μm以下の吸水性樹脂粉末は、自己凝集性が高いため、従来の測定方法では正しい評価が行うことが出来ない。そのため、微小粒度吸水性樹脂のための評価方法を新たに開発した。
吸水性樹脂粉末と無機化合物粉末とを混合することで、自己凝集性が抑制されるので、吸水倍率や吸水速度を測る事ができる。用いられる無機酸化物粉末は、測定用液による膨潤性及びイオン乖離性を示さない無機酸化物粉末が好ましい。具体的には、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、二酸化ジルコニウム、二酸化亜鉛、炭化ケイ素、チッ化ケイ素、シリカ−アルミナ、ゼオライト等が挙げられ、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、二酸化ジルコニウム、二酸化亜鉛、炭化ケイ素、チッ化ケイ素が好ましく、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、二酸化ジルコニウム、二酸化亜鉛がより好ましく、二酸化ケイ素、酸化アルミニウムが更に好ましく、二酸化ケイ素、特に親水性シリカが特に好ましい。親水性シリカは日本アエロジル社、Degussa社、トクヤマ社などから市販され、代表的にはトクヤマ製レオロシール−QS20ないしその相当品(同程度の組成、粒子径、比表面積など)が使用される。
前記無機粉末化合物の平均粒子径は、測定対象となる吸水性樹脂粉末の平均粒子径及び粒度分布により異なるが、吸水性樹脂粉末の平均粒子径と同じ又は小さいほうが好ましく、吸水性樹脂粉末の小粒径側のD10よりも小さいほうが好ましい。また、前記無機粉末化合物の平均粒子径の下限値は、前記混合サンプルを用いた測定方法との兼ね合いで決定すればよく、通常は、吸水性樹脂粉末の平均粒子径の1000000分の1以上である。具体的には、1nm〜100μmであり、1nm〜1μmが好ましく、1nm〜100nmがより好ましく、2nm〜50nmが更に好ましい。
混合割合は、測定対象となる吸水性樹脂粉末と用いる無機化合物と測定物性により適宜設定すればよく、通常は測定用混合サンプル中の無機化合物含有量として、20〜80質量%であり、20〜70質量%がより好ましく、20〜60質量%が更に好ましく、30〜60質量%がより更に好ましく、40〜60質量%が特に好ましい。無機化合物含有量が少ないと、自己凝集性の抑制効果が不十分である恐れがあり、多すぎると無機化合物による測定結果への影響が大きくなる事がある。
(測定用混合サンプル)
5gの吸水性樹脂と5gの親水性シリカ(トクヤマ製;レオロシール−QS20)を、ペイントシェーカー(株式会社東洋精機製作所、AC100V、単相60Hz、参考規格JIS K 5101−1−2:2004)で30分間混合して得る。
(微小粒度吸水速度(別称;人工海水吸水速度))
本発明の人工海水吸収速度の測定方法であり、基本的な測定方法はVortex法に準じるが、測定に供するサンプルは、前記測定用混合サンプル0.8gを計量して用いる。
吸水速度は、人工海水に対して30秒以下、20秒以下が好ましく、15秒以下がより好ましく、10秒以下が特に好ましい。
(微小粒度吸水倍率:FGA(別称;人工吸水倍率))
本発明の人工海水吸水倍率の測定方法であり、基本的な測定方法は442.2−02(2002)ないし相当のWSP442.3(2010)で規定のAAP法において、重りを使用せずに無荷重下吸収倍率を測定する。詳細な測定方法は実施例で示す通りである。測定に供するサンプルは、前記測定用混合サンプル(0.2g)を用いる。
尚、測定時に吸水性樹脂に等量添加する無機化合物粉末(親水性シリカ:レオロシール−QS20)ないしその相当品)による影響を排除するため、予めブランク測定を行い求めた値を差し引いた値を求める。
〔5〕用途
本発明の吸水性樹脂の用途は特に限定されにないが、好ましくは、土木工事用止水材、トンネル工事のセグメント間止水材や光ケーブル用止水テープ等の産業用途に使用され得る。特に、水膨潤性ゴムなど、硬水や海水など多価金属イオンを含有する水性液体に接しても吸水速度が極めて速く、しかも長期に亘り特に優れた吸水性能が発揮される。
以下、実施例に従って発明を説明するが、本発明は実施例に限定され解釈させるものではない。また、本発明の特許請求の範囲や実施例に記載の諸物性はEDANA法および以下の測定法に従って求めた。
(人工海水による微小粒度吸水速度)(別称;人工海水吸水速度)
吸水性樹脂5gと親水性シリカ(トクヤマ製;レオロシール−QS20)5gを225mlマヨネーズ瓶に仕込み、ペイントシェーカー(株式会社東洋精機製作所、AC100V、単相60Hz、参考規格JIS K 5101−1−2:2004)で30分間振とう混合し、測定用混合サンプル(約10g)を得る。なお、測定に用いる吸水性樹脂5gが予め他の添加剤(たとえば、シリカ、キレート剤、水など)を含んでいる場合もそのまま5g計量する。
次いで、該測定用混合サンプル0.8gを薬包紙に計量し用意する。100mlビーカーに予め青色2号で色付けした、人工海水50g(30℃)と40mmのフッ素樹脂コートされたシリンダー型のスターラーバーをいれる。ビーカーをマグネチックスターラーにセットし、500rpmで攪拌しながら、先ほど用意した吸水性樹脂/シリカ混合サンプル0.8gを投入する。投入後、スターラーバーがゲルで隠れて見えなくなった所を終点とする。
(生理食塩水による微小粒度吸水速度)(別称;生理食塩水吸水速度)
前記人工海水による微小粒度吸水速度の測定において、人工海水を30℃の生理食塩水(0.9質量%NaCl水溶液)に変更した以外は、同様の測定を行った。
(人工海水による微小粒度吸水倍率(FGA))(別称;人工海水倍率)
以下に記載するFGA1は吸水性樹脂粉末/シリカの1/1(重量比)の人工海水吸水倍率(30分値)であり、FGAはFGA1からシリカ由来の吸水量を差し引いて補正した吸水性樹脂粉末事態の人工海水吸水倍率(30分値)である。
すなわち、ERT442.2−02(2002)ないし相当のWSP442.3(2010)の加圧下吸収倍率の測定法(測定原理および測定装置)において、下記に従い重りを用いず、人工海水に対する無荷重下で吸水倍率(g/g)を測定し微小粒度吸水倍率(FGA1,FGA)とした。
トレイ(SUS製 角型 D20cm×L20cm×H10mm)中央部にグラスフィルター(直径120mm 孔径JIS規格No.0 高さ5mm)を置き、人工海水200gを加える。グラスフィルターの上にろ紙(ADVANTEC社製 No.2 110mm)を載せた後、シリンダー(Machintek社製 C−207431−D−2 with screen(400mesh))を載せる。
前記測定用混合サンプル(WS 0.2g)をシリンダー内に均一に撒く。撒き終わってから30分間浸漬した後、シリンダーを静かに引き上げ、測定後のサンプルが入ったままのシリンダー全質量(WS1)を測定する。尚、ブランク測定として、親水性シリカのみ(WBS 0.1g)を仕込んだサンプルを測定する。
上記の測定結果を用いて、以下の式により、吸水性樹脂の吸収倍率(g/g)を計算した。
WBC :シリンダー空筒質量(g)
WBS :ブランクテストに用いたシリカ質量(g)
WBS1:ブランクテストにおける浸漬30分後のシリンダー全質量(g)
WBS2:ブランクテストにおける吸水量(g)
=WBS1−WBC
FGAB:ブランクテストから求められるシリカ吸水倍率(g/g)
=WBS2/WBS
WSS1:測定用混合サンプル調製に用いたシリカ質量(g)
WSA1:測定用混合サンプル調製に用いた吸水性樹脂質量(g)
RSS1:測定用混合サンプル中のシリカ質量比(−)
=WSS1÷(WSS1+WSA1)
RSA1:測定用混合サンプル中の吸水性樹脂質量比(−)
=WSA1÷(WSS1+WSA1)
WS :測定に用いた測定用混合サンプル質量(g)
WSS :測定に用いた測定用混合サンプル中のシリカ質量(g)
=WS1×RSS1
WSA :測定に用いた測定用混合サンプル中の吸水性樹脂質量(g)
=WS1×RSA1
WS1 :浸漬30分後のシリンダー全質量(g)
WS2 :吸水量(g)
=WS1−(WBC+WS)
FGA1:測定用混合サンプルの微小粒度吸水倍率(g/g)
=WS2÷WS
FGA :微小粒度吸水倍率(g/g)
=(WS1−WBC−WSS×FGAB)÷WSA
(粒子径測定方法)
レーザー回析式粒度分布装置HORIBA社製 LA−920を使用し、分布形態:標準、粒子径基準:体積、グラフ形態:棒グラフ、に設定した後、試料バスにメタノールを入れて空気抜き及び光軸調整を行う。次にサンプルを試料バスに入れ、サンプルを投入したと同時に、超音波を2分かけた後、透過率が81〜88%になるようサンプル濃度を調整する。測定は、サンプル濃度調整後、再度超音波処理を2分行った後に実施する。
[実施例1]
重合工程(ベルト上での静置重合)、ゲル細粒化(解砕)工程、乾燥工程、粉砕工程、分級工程、及び各工程間の輸送工程の各装置が接続され、各工程を連続して行うことができる吸水性樹脂の連続製造装置を用いた。尚、生産能力は、1時間あたり約3500kgである。この連続製造装置を用いて、吸水性樹脂粉体を連続製造した。
先ず、以下の組成からなる単量体水溶液(1)を作成した。
単量体水溶液(1)組成:アクリル酸:193.3質量部、48質量%水酸化ナトリウム水溶液:64.4質量部、メチレンビスアクリルアミド:1.26質量部、0.1質量%エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)5ナトリウム水溶液:52質量部、脱イオン水:134質量部
次に、上記の単量体水溶液(1)を40℃に調整し、定量ポンプで連続フィードを行い、48質量%水酸化ナトリウム水溶液97.1質量部を、次いで、4質量%過硫酸ナトリウム水溶液8.05質量部をラインミキシングにて連続混合した。このラインミキシングにより得られた連続混合物を、両端に堰を有する平面ベルトに厚み約7.5mmで供給して、連続的に3分間重合を行い、含水ゲル状架橋重合体(1)を得た。
得られた含水ゲル状架橋重合体(1)をベルト進行方向に対して垂直方向に、おおよそ等間隔に連続して切断した。次に、孔径22mmのミートチョッパーで約1.5mmに細分化した。この細分化されたゲルを連続通風バンド乾燥機の移動する多孔板上に約7cmの厚さで広げて載せ、185℃で30分間乾燥し、含水率4%の乾燥重合体(1)246質量部(乾燥工程での吸水性樹脂の総排出量)を得た。
乾燥重合体(1)は上記細粒化ゲルの乾燥物が凝集したブロック状(乾燥ベルト上での一枚板)であり、60℃に冷却後、乾燥機出口で解砕(0次粉砕)し約60℃の前記乾燥重合体(1)をピンミルに連続供給することで粉砕(1次粉砕)し、約60℃の粉砕物(1)を得た。該粉砕物(1)を目開き250μmの金属篩網を有する篩い分け装置で、250μmの篩を透過しなかった粒子(1J)と250μmの篩を透過した粒子(1K)とに連続的に分級した。実質未粉砕の篩オン品の前記粒子(1J)については再度ピンミルに供給し、粉砕(1次粉砕)した。
前記粒子(1K)は引き続き、空気輸送により第2粉砕工程に送られ、フラッシュミルによりさらに細粒化された。フラッシュミルにより細粒化された後、第3粉砕工程のジェットミルへ空気輸送され、ジェット気流を用いた被粉砕物間の衝突による微粉化を行った。このときの装置の空気圧は0.35Mpaであった。
こうして、異なる4つの粉砕工程を経て体積平均粒子径50μm、含水率4%の吸水性樹脂粉体(1)を得た。得られた吸水性樹脂粉体(1)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例2]
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム(AMPS)50%水溶液235.4質量部とアクリル酸43.2質量部、アクリル酸ナトリウム37%水溶液152.3質量部及び脱イオン水58.6質量部を混合した液にメチレンビスアクリルアミド1.5%水溶液15.0質量部を溶解し、反応液とした。
次にこの反応液を窒素ガス(10L/min)で40分バブリングによる脱気処理後、シグマ型羽根を2本有するジャケット付きステンレス性双腕型ニーダーに、上記反応液を供給し、30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて反応器を攪拌しながら、過硫酸ナトリウム21質量%水溶液2.0質量部及びL−アスコルビン酸2質量%水溶液2.1質量部を添加したところ、約1分後に重合が開始した。重合中の最高温度は80℃で、重合開始してから60分後に、一旦、攪拌を停止し、5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液41.3質量部を加え10分間混合した後、含水ゲル状重合体を取り出した。
得られた重合体は、その径が約5mmに細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュ(目開300μm)の金網上に広げ、160℃で130分間乾燥し、含水率4%の乾燥重合体(2)を得た。
約60℃の前記乾燥重合体(2)を乾燥機出口で同様に0次粉砕し、さらにピンミルに連続供給することで粉砕(一次粉砕)し、約60℃の粉砕物(2)を得た。該粉砕物(2)を目開き250μmの金属篩網を有する篩い分け装置で、250μmの篩を透過しなかった粒子(2J)と250μmの篩を透過した粒子(2K)とに連続的に分級した。前記粒子(2J)については再度ピンミルに供給し、粉砕(一次粉砕)した。
前記粒子(2K)は引き続き、空気輸送により第2粉砕工程に送られ、フラッシュミルによりさらに細粒化された。フラッシュミルにより細粒化された後、第3粉砕工程のジェットミルへ空気輸送され、ジェット気流を用いた被粉砕物間の衝突による微粉化を行った。このときの装置の空気圧は0.60Mpaであった。
こうして体積平均粒子径15.5μm、標準偏差8.6μm、最小粒子径1.510μm、最大粒子径58.953μm、含水率4%の吸水性樹脂粉末(2)を得た。得られた吸水性樹脂粉体(2)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例3]
アクリルアミド40質量%水溶液276.7質量部とアクリル酸ナトリウム37質量%水溶液169.7質量部、2-スルホエチルメタクリル酸ナトリウム43質量%水溶液11.2重量部及び脱イオン水33.2質量部を混合した液にメチレンビスアクリルアミド1.5質量%水溶液22.9質量部を溶解し、反応液とした。
次にこの反応液を窒素ガス(10L/min)で40分バブリングを行い、脱気した。次いで、シグマ型羽根を2本有するジャケット付きステンレス性双腕型ニーダーに、上記反応液を供給し、30℃に保ちながら系内を窒素ガス置換した。続いて反応器を攪拌しながら、過硫酸ナトリウム21質量%水溶液3.8質量部及びL−アスコルビン酸2質量%水溶液3.9質量部を添加したところ、約1分後に重合が開始した。重合中の最高温度は110℃で、重合開始してから60分後に、一旦、攪拌を停止し、5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液28.7質量部を加え10分間混合した後、含水ゲル状重合体を取り出した。
得られた重合体は、その径が約5mmに細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュ(目開300μm)の金網上に広げ、160℃で130分間乾燥し、含水率4%の乾燥重合体(3)を得た。
約60℃の前記乾燥重合体(3)を乾燥機出口で同様に0次粉砕し、さらにピンミルに連続供給することで粉砕(1次粉砕)し、約60℃の粉砕物(3)を得た。該粉砕物(3)を目開き250μmの金属篩網を有する篩い分け装置で、250μmの篩を透過しなかった粒子(3J)と250μmの篩を透過した粒子(3K)とに連続的に分級した。前記粒子(3J)については再度ピンミルに供給し、粉砕した。
250μmの篩を透過した粒子(3K)は引き続き、空気輸送により第2粉砕工程に送られ、フラッシュミルによりさらに細粒化された。フラッシュミルにより細粒化された後、第3粉砕工程のジェットミルへ空気輸送され、ジェット気流を用いた被粉砕物間の衝突による微粉化を行った。このときの装置の空気圧は0.60Mpaであった。
こうして、体積平均粒子径15.3μm、標準偏差6.7μm、最小粒子径1.510μm、最大粒子径44.938μm、含水率4%の吸水性樹脂粉末(3)を得た。得られた吸水性樹脂粉体(3)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、ピンミルにより細粒化(一次粉砕)された後、第2粉砕工程に送らずに粉砕を終了した以外は、実施例1と同様の操作を行い、連続的に体積平均粒子径186μmの比較用吸水性樹脂粉体(1)を得た。
得られた比較用吸水性樹脂粉体(1)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2において、ピンミルにより細粒化(一次粉砕)された後、第2粉砕工程に送らずに粉砕を終了した以外は、実施例3と同様の操作を行い、連続的に体積平均粒子径181μmの比較用吸水性樹脂粉体(2)を得た。
得られた比較用吸水性樹脂粉体(2)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例3において、フラッシュミルにより細粒化(2次粉砕)された後、第3粉砕工程のジェットミルへ空気輸送され、粒子径を50μmとするために、空気圧を0.25Mpaに変更した以外は、実施例3と同様の操作を行い、体積平均粒子径44.8μm、標準偏差30.78μm、最小粒子径1.981μm、最大粒子径133.103μm、の吸水性樹脂粉体(4)を得た。得られた吸水性樹脂粉体(4)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例3において、フラッシュミルにより細粒化(2次粉砕)された後、第3粉砕工程のジェットミルへ空気輸送され、ジェット気流を用いた被粉砕物間の衝突による微粉化を行う際に得られる粒子径を75μmにするために、空気圧を0.15Mpaに変更した以外は、実施例3と同様の操作を行い、連続的に体積平均粒子径75μmの吸水性樹脂粉体(5)を得た。得られた吸水性樹脂粉体(5)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例3において、フラッシュミルにより細粒化(2次粉砕)された後、第3粉砕工程に送らずに粉砕を終了した以外は、実施例3と同様の操作を行い、連続的に体積平均粒子径109μmの吸水性樹脂粉体(6)を得た。得られた吸水性樹脂粉体(6)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例3において、ピンミルにより細粒化(一次粉砕)された後、第2粉砕工程に送らずに粉砕を終了した以外は、実施例3と同様の操作を行い、連続的に体積平均粒子径191μmの比較用吸水性樹脂粉体(3)を得た。
得られた比較用吸水性樹脂粉体(3)について上記、微小粒度吸水速度及び微小粒度吸水倍率の測定方法にしたがって測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2015048386
注1)表1の吸水速度で×は10分以上でも終点が見られないことを示す。
注2)FGA1は吸水性樹脂粉末/シリカの1/1(重量比)の人工海水吸水倍率(30分値)であり、FGAはFGA1からシリカ由来の吸水量(ブランクより吸水倍率16.8g/g)を差し引いて補正した吸水性樹脂粉末自体の人工海水吸水倍率(30分値)
(図1)
Figure 2015048386
図1は、同じ重合体での体積平均粒子径と微小粒度吸水倍率とを比較した図である(実施例3〜6と比較例3)。
(まとめ)
表1及び図1に示す通り、実施例1(FGA=21.9g/g)と比較例1(同12.4g/g)との対比、実施例2(FGA=39.2g/g)と比較例2(同33.0g/g)との対比、図1にも示す実施例3〜6(FGA=32.6〜37.0g/g)と比較例3(同21.2g/g)との対比から明らかなように、同じ吸水性樹脂であっても粉砕後の体積平均粒径が臨界的に1〜150μmでは吸水速度、吸水倍率(FGA)とも大きく向上することが判る。より細かい粒子径で吸水速度が向上することは周知(非特許文献1)であるが、体積平均粒子径1〜150μmで人工海水吸水倍率(FGA)が向上することは知られていない。
本発明では特定粒度に微粉砕すること、特にポリスルホン酸系(さらにはAMPS系吸水性樹脂)を特定粒度まで微粉砕することで、吸水速度及び吸水倍率を向上し、ゴムとの複合化などに好適な吸水性樹脂を得ることができる。

Claims (19)

  1. 乾式粉砕機を用いて吸水性樹脂の乾燥重合体を粉砕する方法であって、少なくとも2種の形式の異なる衝撃式粉砕機を用い、第一粉砕工程と、該第1粉砕工程とは異なる衝撃式粉砕機を用いる第2粉砕工程と、を有する吸水性樹脂の粉砕方法。
  2. 第1粉砕工程処理品を、分級工程で処理した後、前記第2粉砕工程処理を行う、請求項1に記載の粉砕方法。
  3. 第1粉砕工程処理品の体積平均粒子径が1000μm以下であり、第2粉砕工程処理品の体積平均粒子径が150μm以下である、請求項1又は2に記載の粉砕方法。
  4. 前記第1粉砕工程及び前記第2粉砕工程で用いられる粉砕機とは異なる形式の衝撃式粉砕機を用いて、前記第2粉砕工程処理品を粉砕する第3粉砕工程を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉砕方法。
  5. 前記衝撃式粉砕機の1種に流動層式粉砕機が用いられることを特徴とする、請求項1〜4に記載の粉砕方法。
  6. 前記第1粉砕工程〜前記第3粉砕工程の少なくとも1つの粉砕工程において、粉砕室内に露点0℃以下の気体を供給する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉砕方法。
  7. 前記乾燥重合体を解砕した後に前記第1粉砕工程に供給される、請求項1〜6に記載の粉砕方法。
  8. 前記第1粉砕工程への供給物の温度が100℃以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粉砕方法。
  9. 吸水性樹脂の乾燥重合体が通気バンド式乾燥機で乾燥され、かつ第一粉砕工程前にブロック状乾燥物の粗粉砕工程(0次粉砕)が設けられてなる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粉砕方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粉砕方法を有する吸水性樹脂粒子の製造方法。
  11. 前記吸水性樹脂が、下記吸水性樹脂A及び/又は吸水性樹脂Bを含む事を特徴とする請求項10に記載の製造方法。
    吸水性樹脂A:中和率50モル%以上のポリアクリル酸(塩)系架橋重合体(アクリル酸以外の繰り返し単位は全体の0〜50モル%)が80質量%以上含まれている吸水性樹脂
    吸水性樹脂B:スルホン酸基含有アクリルアミド単量体及びその塩を20〜90mol%、アクリル酸、アクリル酸塩のいずれか1種以上を80〜10mol%含むモノマー(その他単量体は全単量体中0〜50モル%)を共重合して得られる架橋重合体が80質量%以上含まれている吸水性樹脂。
  12. 体積平均粒子径が1〜150μmで、変動係数が1以下の不定形吸水性樹脂粒子。
  13. 人工海水吸水倍率(FGA)が20g/g以上である、請求項12に記載の吸水性樹脂粒子。
  14. 人工海水吸水速度(ASW−Vortexで規定)が15秒以下である請求項12又は13に記載の吸水性樹脂粒子。
  15. 含水率(180℃で3時間の乾燥減量で規定)が1〜15重量%である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の吸水性樹脂。
  16. 吸水性樹脂が中和率50モル%以上のポリアクリル酸(塩)系架橋重合体(アクリル酸以外の繰り返し単位は全体の0〜50モル%)を80質量%以上含む、請求項15記載の吸水性樹脂。
  17. 吸水性樹脂がスルホン酸基含有アクリルアミド単量体及びその塩を20〜90mol%、アクリル酸、アクリル酸塩のいずれか1種以上を80〜10mol%含むモノマー(その他単量体は全単量体中0〜50モル%)を共重合して得られる架橋重合体が80質量%以上含む、請求16記載の吸水性樹脂。
  18. 請求項13〜17記載の吸水性樹脂粒子の使用であって、土木工事用止水材用、水膨潤性ゴム、止水テープのいずれか1つの使用。
  19. 平均粒子径が1〜150μmの吸水性樹脂の吸水性能測定方法であって、吸水性樹脂と無機化合物との混合サンプルを用いる測定方法。
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