JP2017217793A - 熱転写受像シート及び熱転写印画物 - Google Patents

熱転写受像シート及び熱転写印画物 Download PDF

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Abstract

【課題】熱転写印画物に対する印画中の熱転写シートの接触に起因する排紙ジャムを改善するとともに、給紙特性・さばき性に影響を及ぼさない熱転写受像シート、および熱転写印画物を提供する。
【解決手段】基材のおもて面側に設けられた染料受容層3に、熱転写シート8からの熱昇華性染料が熱転写された後、上記染料受容層3の上に熱転写保護層7が形成されることで熱転写印画物6となる熱転写受像シート1である。基材2の裏面側に設けられた背面フィルム層4と、その背面フィルム層4上に設けられて背面を形成する背面層5とを有する。背面層5は、熱転写保護層7との間の静止摩擦係数μが、0.4より大きく且つ0.7より小さい。
【選択図】図2

Description

本発明は、サーマルヘッド等を介して昇華性染料を熱転写することにより画像を記録するために用いられる熱転写受像シート及びそれを用いた熱転写印画物に関する。
デジタルカメラ等で撮影した画像を印刷する方式としては、インクジェット方式、昇華転写記録方式が主流である。昇華転写記録方式は、インクジェット方式と比較して階調表現に優れるという利点がある。
昇華転写記録方式においては、基材上に、例えばシアン、マゼンダ、イエロー等の熱昇華性染料層を形成した熱転写シートと、基材上に熱昇華性染料を受容し得る染料受容層を形成した熱転写受像シートとを対向して重ね合わせた状態で、サーマルヘッドを熱転写シートの染料層を形成していない側に接触させて、画像情報に応じた熱を掛けることで昇華性染料を熱転写受像シートの染料受容層に所定量移行させて画像(印画)を形成する。昇華転写記録方式は、サーマルヘッドに印加する熱量に応じて染料の転写量を細かく制御することができるため、階調表現に優れた印画を得ることが可能である。そして、昇華性染料が熱転写された染料受容層の上に熱転写保護層が形成されることで、熱転写受像シートは熱転写印画物となる。
昇華転写記録方式は、プリンタの高機能化と合わせて各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書等のカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されている。そういった用途の多様化と共に、プリンタの小型化・高速化・低コスト化が図られると共に、得られた印画物への耐久性を求める声が大きくなってきている。
ここで、プリンタの小型化に伴い、枚葉型の熱転写受像シートを用いた家庭用のプリンタも開発されている。省スペースのため、印画された熱転写受像シートはプリンタの排出口すぐのトレイに積層する。このとき、プリンタカラーから排出された熱転写印画物同士が接触し、排紙整列性に影響を及ぼすことがある。排紙整列性が悪い場合には、外観の問題だけではなく、印画処理のために搬送中の熱転写受像シートが、既に排出済みの熱転写印画物をプリンタ内に巻き込み排紙ジャムを引き起こし、場合によってはプリンタが故障することも想定される。
このような課題に対し、従来、印画後の熱転写受像シートのカールを抑制することで、排紙整列性への影響を緩和する方法が提案されている。例えば特許文献1には、熱転写受像紙の含水率を規定することで印画後カールを抑制する方法が記載されている。また特許文献2には、熱転写受像シート中にポリステル材質とポリプロピレン材質の二種類の空隙を含む樹脂層を用いることで、クッション性と断熱性を担保しつつ印画後のカールを抑制する方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法で印画後カールを抑制しても、熱転写印画物同士や熱転写印画物と熱転写受像シートとの間の摩擦が強い場合には、根本的に排紙整列性を改善するには至らず、排紙ジャムを引き起こすことがあった。
これに対し、特許文献3及び4では、熱転写受像シートの背面に摩擦調整剤を添加する方法が提案されており、さばき性、耐傷性、バックプリント適性、耐ブロッキング性などへの効果が報告されているものの、排紙整列性の改善としては十分でなかった。
特開平8―25811号公報 特開2005−225092号公報 特許第5817394号号公報 特許第5737626号号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、熱転写印画物に対する印画中の熱転写シートの接触に起因する排紙ジャムを改善するとともに、給紙特性・さばき性に影響を及ぼさない熱転写受像シート、および熱転写印画物を提供することを目的とする。
本発明者は、熱転写受像シートの背面層にバインダ樹脂と架橋剤と高分子フィラーである摩擦調整剤を適量添加し、印画後の熱転写印画物の表面/背面間の静止摩擦係数を0.4<μ<0.7に調整することにより、給紙特性・さばき性に影響を及ぼさずに排紙ジャムを引き起こさない印画物を提供することが出来るとの知見を得た。
そして、課題を解決するために、本発明の一態様は、基材のおもて面側に設けられた染料受容層に、熱転写シートからの熱昇華性染料が熱転写された後、上記染料受容層の上に熱転写保護層が形成されることで熱転写印画物となる熱転写受像シートであって、上記基材の裏面側に設けられた背面フィルム層と、その背面フィルム層上に設けられて背面を形成する背面層とを有し、上記背面層は、上記熱転写保護層との間の静止摩擦係数μが、0.4より大きく且つ0.7より小さく、上記背面層は、バインダ樹脂と架橋剤と高分子フィラーとを含有することを特徴とする。
本発明の態様によれば、昇華型転写記録方式で得られた、熱転写印画物の表裏間の静止摩擦係数、つまり背面層と上記熱転写保護層との間の静止摩擦係数を調整することで、排紙整列性を改善し、排紙ジャムを引き起こし難い印画物を提供することができる。
ここで、熱転写印画物に対する印画中の熱転写シートの接触は、背面層と熱転写保護層との接触となる。同様に、熱転写印画物同士の接触も背面層と熱転写保護層との接触となる。
本発明に基づく実施形態に係る熱転写受像シートを説明するための側面図である。 本発明に基づく実施形態に係る熱転写印画物を説明するための側面図である。 本発明に基づく実施形態に係る熱転写シートを説明するための側面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各層の厚さの比率等は現実のものとは異なる。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
本実施形態の熱転写受像シート1は、図1に示すように、基材2の一方の面側(おもて面側)に設けられた染料受容層3と、基材2の他方の面側(裏面側)に設けられた背面フィルム層4と、背面フィルム層4上に設けられた背面層5とを備える。そして、染料受容層3の表面が、熱転写受像シート1の表面(おもて面)を構成し、背面層5の表面が、熱転写受像シート1の背面を形成する。
そして、昇華転写記録方式のプリンタでは、印画する画像情報に応じて、サーマルヘッドによる熱転写によって、熱転写インキリボン等の熱転写シート8から、熱転写受像シート1の染料受容層3に熱昇華性染料が移行することで印画が行われる。そして、染料受容層3の上に熱転写保護層7が形成されることで、図2に示すような熱転写印画物6となる。印画が完了した熱転写印画物6は、プリンタの排出口に向けて搬送され、該排出口から排出される。
ここで、本実施形態の熱転写シート8は、図3に示すように、基材10の裏面に耐熱性樹脂層11が形成されると共に、基材10のおもて面に対し昇華性染料層9及び離型層15が形成されている。離型層15の上には、熱転写受像シート1上に転写する熱転写性保護層12が形成されている。熱転写性保護層12は、図3に示すように、接着層13と剥離層14とからなる。
ここで、印画の為の処理中は、搬送中の熱転写受像シート1の背面層5と、排出済みの熱転写印画物6の熱転写保護層7とが接触し、擦りあわされる状態となる。
<構成>
(基材2)
基材2としては、上質紙、コート紙、各種合成紙、レジンコート紙などを用いて適宜用いることが可能である、とりわけ、基材2として、セルロース繊維紙の表裏をポリエチレンやポリプロピレン樹脂で被覆したレジンコート紙が、白色度、光沢度に優れるため好適に用いられる。
(染料受容層3)
染料受容層3は、熱転写による画像形成時に熱転写シート8から転写される昇華性染料を受容するとともに、受容した昇華性染料を染料受容層3に保持することで、染料受容層3の面に画像を形成かつ維持する。染料受容層3の構成成分は特に制限されず、公知の受容層材料を採用すればよい。
染料受容層3は、例えばバインダ樹脂および離型剤等を、各種目的に応じて含むことができる。また、染料受容層3は2層以上からなるものであってもよい。染料受容層3の形成に用いる樹脂には、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル・アクリル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ系樹脂)、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等、およびこれら樹脂の混合系が挙げられ、特に好ましいものは、塩酢ビ系樹脂である。
染料受容層3に含有される離型剤としては、シリコーンオイル(反応硬化型シリコーンを含む)、リン酸エステル系可塑剤、およびフッ素系化合物を適宜用いることが可能である。特にシリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーン等の各種の変性シリコーンを用いることができる。具体的には、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーン、アミド変性シリコーン等を用い、これらを混合したり、各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。また、2種以上の離型剤を混合して用いてもよい。このような離型剤を用いることで、印画時に熱転写シート8と熱転写受像シート1の染料受容層3との融着および印画感度低下などの問題を改善することができる。特に、変性シリコーンを水分散した離型剤を用いることが特に好ましい。変性シリコーンの水分散型離型剤を2種以上用いてもよく、その他の離型剤と併用しても良い。本発明においては、市販の離型剤を用いることもできる。
水系塗布液の塗布で受容層を形成する場合においては、受容層塗布液に用いる離型剤がポリエーテル変性したシリコーンオイルがより好適に用いられる。
(中間層)
なお、基材と染料受容層3との間に、プライマー層その他の層を別途、設けても良い。例えば、染料転写時の熱により基材がダメージを受けることを避けるため、基材と染料受容層3の間に中間層を設けることが可能である。中間層としはバインダ樹脂に中空粒子を分散させたもの、あるいは発泡処理を施した高分子膜、例えば発泡ポリプロピレンなどが好適に用いられる。
(背面フィルム層4)
背面フィルム層4は、例えばポリエチレンテレフタラートを主成分とするフィルム層である。背面フィルム層4はたとえば、押し出しラミネーターを用い、300℃程度の高温で溶融させ基材と貼り合わせることにより形成される。
(背面層5)
背面層5は、シートの搬送性・裏面筆記性・糊付け性・バックプリント適正等を付与するために設けられる。
背面層5は、バインダ樹脂に架橋剤や摩擦調整剤が添加されて構成される。背面層5に、静電防止剤その他の添加剤を添加しても良い。背面層5は、基材に対し、背面層5を形成する塗布液を塗布し乾燥させることで形成される。
背面層5のバインダ樹脂用の塗液としては、ガラス転移温度が70℃以上のポリエステル系エマルジョンが好適に用いられる。ガラス転移温度が70℃以上のポリエステル系エマルジョンを後述する架橋剤と併用することにより、適切な硬度が得られることができ、本発明で改善しようとする排紙ジャムに対して有効である。
背面層5の硬度が高まることで、熱転写印画物6のカールを抑制でき、後述する摩擦調整剤など添加剤が、印画動作中に背面層5カラー欠落することをも抑制できる。ガラス転移温度が70℃以上のポリエステル系エマルジョンとしては、たとえばMD−1200(東洋紡社製)等が挙げられる。
背面層5を形成する塗布液に添加する架橋剤としては、イソシアネート系、オキサゾリン系、カルボジイミド系、アジリジン系といった従来公知の材料をいずれも用いることが可能である。特に、ポットライフ、反応性に優れたアジリジン系化合物が好適に用いられる。アジリジン系架橋剤としては、たとえばPZ33(日本触媒社製)等が挙げられる。
背面層5に摩擦調整剤を添加することで、熱転写受像シート1の背面の粗さを調整できる。
熱転写受像シート1の背面が粗くなると、熱転写後の熱転写印画物6同士の接触の際に排紙整列性が悪化しやすい。また、摩擦調整剤が印画時に背面層5から欠落し、プリンタ内部を汚染することが懸念される。欠落した摩擦調整剤が給紙ローラーを汚染すると、給紙力が低下し、給紙不良が引き起こされる場合もある。
一方で、熱転写受像シート1の背面が滑らかになりすぎると、排紙整列性は良好となるものの、相対的に熱転写印画物6同士の接触面積が増えることで、静電的要因による貼り付き、いわゆるさばき性の悪化が引き起こされる懸念がある。
背面層5に添加する摩擦調整剤としは、シリカ粒子、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、カオリン、クレー、シリコーン粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子などがあげられる。特に、高分子フィラーが好適に用いられる。ポリエステル系エマルジョンと高分子フィラーの疎水性相互作用により、印画時に背面層5から高分子フィラーが欠落することを防ぐことが可能となる。
(熱転写保護層7)
熱転写保護層7は、例えばアクリル樹脂やポリエステル樹脂などの樹脂を主成分とする。熱転写保護層7は、印画された染料受容層3を保護するために設けれる。
<作用その他>
そして、本実施形態では、上記熱転写保護層7表面の粗さに応じて、熱転写保護層7と背面層5との間の静止摩擦係数μが、0.4より大きく且つ0.7より小さい範囲に収まるように、背面層5表面の粗さを調整する。粗さ調整は、上述のように、摩擦調整剤の添加で調整出来る。
これによって、本実施形態では、昇華型転写記録方式で得られた、熱転写印画物6の表裏間の静止摩擦係数、つまり背面層5と上記熱転写保護層7との間の静止摩擦係数を調整することで、排紙整列性を改善し、排紙ジャムを引き起こさない熱転写印画物6を提供することができる。
以下、実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<熱転写シート8>
まず、後述する熱転写印画物6の作成に使用する熱転写シート8の作製について記載する。
熱転写シート8は、厚さ4.5μmのポリエステルフィルムを基材10として用いる。その基材10の一方の面上に対し、グラビアコート法により、所定位置に各種用意された昇華性熱転写形成用イエローインク、昇華性熱転写形成用マゼンタインク、昇華性熱転写形成用シアンインクを用いて、昇華性染料層9を各乾燥厚0.8μmで面順次に形成した。
さらに、基材10の一方の面上に、離型層15形成用インクを用いて、離型層15を乾燥膜厚0.5μmで形成した後、その離型層15上に、剥離層形成用インクを用いて剥離層14を乾燥膜厚0.6μmで形成し、さらに剥離層14上に接着層形成用インクを用いて接着層13を乾燥膜厚0.8μmで形成することで、熱転写シート8を得た。また、基材10の他方の面に、耐熱性樹脂層形成用インクを乾燥厚1.3μmで形成して耐熱性樹脂層11を得た。
以下、上記の各インクの組成を記載する。
(耐熱性樹脂層形成用インク)
・アクリルポリオール樹脂 15.0部
・ステアリン酸亜鉛 1.5部
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル 1.5部
・タルク 1.0部
・2,6−トリレンジイソシアネート 5.0部
・トルエン 50.0部
・メチルエチルケトン 20.0部
・酢酸エチル 6.0部
(昇華性熱転写形成用イエローインク)
・C.I.ソルベントイエロー93 0.6部
・C.I.ソルベントイエロー16 3.6部
・ポリビニルブチラール樹脂 5.4部
・シリコーンオイル 0.4部
・メチルエチルケトン 60.0部
・トルエン 30.0部
(昇華性熱転写形成用マゼンタインク)
・C.I.ディスパースレッド60 6.0部
・C.I.ディスパースバイオレット26 1.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 5.0部
・シリコーンオイル 0.5部
・メチルエチルケトン 58.5部
・トルエン 29.0部
(昇華性熱転写形成用シアンインク)
・C.I.ソルベントブルー36 6.9部
・C.I.ソルベントブルー63 2.5部
・ポリビニルブチラール樹脂 5.0部
・シリコーンオイル 0.6部
・メチルエチルケトン 57.0部
・トルエン 28.0部
(離型層形成用インク)
・酢酸セルロース樹脂 20.0部
・メチルエチルケトン 80.0部
(剥離層形成用インク)
・アクリル樹脂 72.0部
・ポリエステル樹脂 11.6部
・帯電防止剤1(カチオン系界面活性剤 ES−L−9 第一工業製薬社製) 4.0部
・帯電防止剤2(ポリエチレングリコール PEG300 第一工業製薬社製)5.0部
・ポリエチレンワックス 7.4部
(接着層形成用インク)
・アクリル樹脂 30.0部
・メチルエチルケトン 70.0部
<実施例1>
実施例1の熱転写受像シート1を次の通り作製した。
(背面フィルム層4の形成)
両面をポリプロピレンで被覆したレジンコート紙を基材2とし、その基材2の一方の面側(裏面)に易接着ポリエチレンテレフタレート(東レ社製「ルミラーU34」)を押出しラミネート法にて加工速度50m/min、樹脂温度320℃で貼り合わせて背面フィルム層4を形成した。
(背面層5の形成)
形成した背面フィルム層4の表面にコロナ処理を施した後、背面層インキ(塗布液)を乾燥後の塗布量が1.0g/cmとなるようにグラビアコーターで塗布し、90℃で1分間形成させることにより、背面層5を形成した。
上記の背面層インキは、次のように調整した。
すなわち、ポリエステル系エマルジョン(東洋紡社製「MD−1200」、固形分34%)100gに、高分子フィラー(東洋紡社製「AR750SSQ」、固形分80%)10gを添加し、スターラーで分散させた。得られた高分子フィラー分散ポリエステル系エマルジョンに、アジリジン系架橋剤(日本触媒社製「PZ−33」)1.7gと純水61gを加えて背面層インキを調整した。
(染料受容層3の形成)
一方、基材の背面層5を形成していない面側にコロナ処理を施した後、乾燥後の塗布量が2.0g/cmとなるように、受容層インキ(塗布液)をグラビアコーターで塗布し、90℃で1分間乾燥させることにより、染料受容層3を形成した。
上記の受容層インキは、次のように調整した。
すなわち、塩化ビニル・アクリル共重合体(日信化学社製「ビニブラン701」、固形分30%)100gとポリエーテル変性シリコーンオイル(信越化学社製「KF−354L」)3.0gに純水19.2gを加えて受容層インキを調整した。
<実施例2>
背面層塗布液として以下のものを用いた以外は実施例1と同様にして実施例2の熱転写受像シート1を作製した。
実施例2での背面層インキは次の通りである。
・ポリエステル系エマルジョン(東洋紡社製「MD−1200」、固形分34%)
100g
・高分子フィラー(東洋紡社製「AR750SSQ」、固形分80%) 14g
・アジリジン系架橋剤(日本触媒社製「PZ−33」) 1.7g
・純水 61g
<実施例3>
背面層塗布液として以下のものを用いた以外は実施例1と同様にして実施例3の熱転写受像シート1を作製した。
実施例3での背面層インキは次の通りである。
・ポリエステル系エマルジョン(東洋紡社製「MD−1200」、固形分34%)
100g
・高分子フィラー(東洋紡社製「AR750SSQ」、固形分80%) 18g
・アジリジン系架橋剤(日本触媒社製「PZ−33」) 1.7g
・純水 61g
<比較例1>
背面層塗布液として以下のものを用いた以外は実施例1と同様にして比較例1の熱転写受像シート1を作製した。
比較例1での背面層インキは次の通りである。
・ポリエステル系エマルジョン(東洋紡社製「MD−1200」、固形分34%)
100g
・高分子フィラー(東洋紡社製「AR750SSQ」、固形分80%) 8g
・アジリジン系架橋剤(日本触媒社製「PZ−33」) 1.7g
・純水 61g
<比較例2>
背面層塗布液として以下のものを用いた以外は実施例1と同様にして比較例2の熱転写受像シート1を作製した。
比較例2での背面層インキは次の通りである。
・ポリエステル系エマルジョン(東洋紡社製「MD−1200」、固形分34%)
100g
・高分子フィラー(東洋紡社製「AR750SSQ」、固形分80%) 20g
・アジリジン系架橋剤(日本触媒社製「PZ−33」) 1.7g
・純水 61g
<比較例3>
背面層塗布液として以下のものを用いた以外は実施例1と同様にして比較例3の熱転写受像シート1を作製した。
比較例3での背面層インキは次の通りである。
・ポリエステル系エマルジョン(東洋紡社製「MD−1200」、固形分34%)
100g
・コロイダルシリカ(ADEKA社製「AT−50」、固形分48%) 24g
・アジリジン系架橋剤(日本触媒社製「PZ−33」) 1.7g
・純水 61g
<比較例4>
背面層塗布液として以下のものを用いた以外は実施例1と同様にして比較例4の熱転写受像シート1を作製した。
比較例4での背面層インキは次の通りである。
・ポリエステル系エマルジョン(東洋紡社製「MD−1200」、固形分34%)
100g
・粗大シリカ(東ソー社製「CX−400」) 12g
・アジリジン系架橋剤(日本触媒社製「PZ−33」) 1.7g
・純水 61g
<印画評価>
熱転写昇華型プリンタを25℃60%の恒温恒湿槽に設置し、上記各実施例及び各比較例の熱転写受像シート1と上記の熱転写シート8の組合せで、それぞれグレーベタ画像を100枚連続で印画して熱転写印画物6を得た。そのときの下記に記載する排紙ジャム評価、給紙特性評価、さばき性評価、静止摩擦係数評価を実施した。各評価結果は、表1に示す。
(排紙ジャム評価)
上記連続印画時、排紙ジャムの発生状況を確認した。
評価は次の通りである。
〇:ジャム発生なし
×:ジャム発生
(給紙特性評価)
上記連続印画時、給紙不良の発生状況を確認した。
評価は次の通りである。
〇:不良発生なし
×:不良発生
(さばき性評価)
上記連続印画時、トレイに18枚積層した状態の熱転写印画物6をさばいて、貼り付きの程度を評価した。
評価は次の通りである。
〇:貼り付きが確認できるが、実用上問題ないレベル
×:熱転写印画物6が強く貼り付き、ふっても落ちないレベル
(静止摩擦係数評価)
東洋精機 HEIDON―14を用いて、熱転写印画物6の表面 / 背面 の静止摩擦係数μを計測した。
Figure 2017217793
実施例1〜3の本発明の熱転写受像シート1および熱転写印画物6は、熱転写印画物6の表面 / 背面間の静止摩擦係数μが0.4<μ<0.7であり且つ高分子フィラーを使用することで、給紙特性、さばき性に影響を及ぼすことなく排紙ジャム発生のない、良好な印画特性が得られた。
本発明により得られる、熱転写シート8、熱転写受像シート1および熱転写印画物6は、昇華転写方式のプリンタに使用することができ、プリンタの高速・高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書等のカード類、アミューズメント用出力物等に広く利用できる。
1:熱転写受像シート
2:基材
3:染料受容層
4:背面フィルム層
5:背面層
6:熱転写印画物
7:熱転写保護層
8:熱転写シート
9:昇華性染料層
10:基材
11:耐熱性樹脂層
12:熱転写性保護層
13:接着層
14:剥離層
15:離型層
μ:静止摩擦係数

Claims (4)

  1. 基材のおもて面側に設けられた染料受容層に、熱転写シートからの熱昇華性染料が熱転写された後、上記染料受容層の上に熱転写保護層が形成されることで熱転写印画物となる熱転写受像シートであって、
    上記基材の裏面側に設けられた背面フィルム層と、その背面フィルム層上に設けられて背面を形成する背面層とを有し、
    上記背面層は、上記熱転写保護層との間の静止摩擦係数μが、0.4より大きく且つ0.7より小さく、
    上記背面層は、バインダ樹脂と架橋剤と高分子フィラーとを含有することを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 上記架橋剤は、アジリジン系化合物であることを特徴とする請求項1に記載した熱転写受像シート。
  3. 上記バインダ樹脂は、ガラス転移温度が70℃以上のポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した熱転写受像シート。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した熱転写受像シートと、上記染料受容層の上に形成された上記熱転写保護層とを備え、
    上記染料受容層に熱昇華性染料が含有していることを特徴とする熱転写印画物。
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