JP2017217752A - クイックチェンジｔナット - Google Patents

Abstract

【課題】 パワーチャックを利用しての機械加工では、段取り替え時に爪の再成形をする事で、高い同軸度を達成する事が利点で有りましたが、近年では加工の小ロット化に伴い段取り替えの頻度が上がり、再成形の時間も増大し、作業時間と保持爪の消耗が伴って居る。
【解決手段】 段取り替え時、保持爪の繰り返えし取付け精度を確保する装置を作成し、熟練が必要な保持爪の再成形を廃止する事が出来た。
手段としてはＴナットに新機能を付加する事で達成出来た。
【選択図】図７

Description

本発明は機械加工を行う現場で、工作物の保持に多用されるパワーチャックの爪の取り付け精度の向上を図ったもので有る。

従来パワーチャックを使用して、同軸度０．０２ｍ／ｍ以下の精度を必要とするような加工をする場合、爪の繰り返えし取り付け精度が低く、爪を取り替えるたびに機上で爪を再成形してから加工するのが常識で有った。

繰り返えし取り付け精度が低い原因としては図２−６ 図３−６に示すセレーションの組み合せでは、図５に示す１０Ｘ軸方向での位置決めは正確に出来るが、９Ｙ軸方向への位置決めでは図４−７，８に取り付け取り外しを手軽にする為のアソビが設けられていて、繰り返えし取り付け精度は低い。
図１−２０の保持面は円筒面で、Ｙ軸方向のアソビは直接保持物の同軸度に影響し、これが源因で爪の再成形を必要としていた。

Ｔナットへのアプローチによる繰り返えし取り付け精度向上策に関する文献は見当らなかった。

以上述べた従来のパワーチャックによる機械加工では、精度を要求される場合、図１−１保持爪の交換に、毎回爪の再成形を必要としていた。

本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするもので有り、繰り返えし取り付け精度を確保し、爪の再成形を不要とする事を目的とするもので有る。

クイックチェンジＴナット本体１５に バネ１３ ピン１２ 鋼球１１を組み込みそこにレバー１４を装着する。
本発明は以上のような構成よりなり、保持爪１のＹ軸方向を正確に位置決めするナットで有る。

従来よりの爪交換作業そのままで、Ｔナットを本発明のクイックチェンジＴナットに取り替えただけで、保持爪の繰り返し取り付け同軸度が６ミクロン以内に安定し、熟練を要する、保持爪１の再成形が不要となり、作業者は手軽に短時間で段取り替えを行なえるようになった。

従来のチャックの全体像の斜視図である。 マスタージョウ３と、Ｔナット２と保持爪１の位置関係を示す斜視図である。 組み付けられた従来のチャックの爪の断面図である。 マスタージョウ３とＴナット２，Ｔナット２と保持爪１それぞれに、組み付けに必要なギャップが有る事を示す断面図である。 組み付けで生じるバラツキの方向を設明するための斜視図である。 本発明の部品展開図である。 本発明の斜視図である。 本発明の断面図である。 本発明が作用している状態を示す断面図である。

以下本発明の実施の形態を図６〜図９に基づいて設明する。

クイックチェンヂＴナット本体１５には中間部に段付きの角溝が設けて有り、その底部には穴が設けてある。

穴にはスプリング１３とピン１２が入りピン１２に上の方向から力が加わると、スプリング１３が縮みピン１２が引っ込む。スプリング１３は設明をわかりやすくする為にコイルバネとしているが、所用応力を満たす応力を持つものならばゴムでも何でも良い。ただし実用テストでは多重皿バネを用いている。

ピン１２の上部に鋼球１１を装着し、これをはさみ込む形でレバー１４を装着し、レバー１４は、スプリング１３により、本体１５の溝とアゴさらに鋼球１１とで、姿勢と位置を決められている。

上記構成の動作は、マスタージョー３の溝の中に入れたナット１５の位置Ａ１６は組み付けボルト５をねじ込むにつれ、保持爪１の底面が接触、次にレバー１４の位置Ａ１６を下に押し下げる事で、レバー１４位置Ｃ１７は、マスタージョー３の右側面に押し当てられ、位置Ｂ１８は保持爪１の溝の左側面を押し付けて移動させる。この保持爪１の左への移動は保持爪１の溝右側面とナット１５の右側面を密着させると共にナット１５を左方向に移動させナット１５の左側面とマスタージョー３の左側面を密着させて位置決めを完了させる。
位置決めが完了して姿勢の定まったレバー１４に対し、保持爪１の底面はさらに押し続け、レバー１４はその姿勢のままで鋼球１１，ピン１２と共にスプリング１３を押し縮めて下方向に移動し、その後保持爪１とマスタージョー３のセレーションが噛み合って、組み付けボルト５による締め付けが行なわれる。
以上により、Ｙ軸方向の位置めに、非常に高い精度の繰り返し位置決めを実現し、安定した同軸度を得るものである。

符号の設明

１ 保持爪
２ Ｔナット
３ マスタージョー
４ チャックボディー
５ 組み付けボルト
６ セレーション
７ ギャップ（スキマ）
８ ギャップ（スキマ）
９ Ｙ軸の方向
１０ Ｘ軸の方向
１１ 鋼球
１２ ピン
１３ スプリング
１４ レバー
１５ クイックチェンジＴナット本体
１６ レバーに対する力点となる位置Ａ
１７ レバーに対する作用点となる位置Ｃ
１８ レバーに対する作用点となる位置Ｂ
２０ 保持爪の保持面

Claims (3)

1. 保持爪１を取り付けるためのＴナット２にＹ軸方向９の位置決めを目的としたレバー１４を具備したもの。
2. 保持爪１を取り付けるためのＴナット２にＹ軸方向９の位置決めを目的とした、１１、１２、１３、１４を具備したもの。
3. 保持爪１を取り付けるためのＴナット２にＹ軸方向９の位置決めを目的とした１３、１４を具備したもの。

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