JP2017217727A - 油圧ダウンザホールドリルの打撃機構 - Google Patents

油圧ダウンザホールドリルの打撃機構 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力損失が少なく、構造が簡素な油圧ダウンザホールドリルの打撃機構を提供する。
【解決手段】この油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90は、ピストン後室104内に配設されたバルブカートリッジ140を備える。バルブカートリッジ140は、バルブ130と、バルブ130を前進後退可能に摺嵌するとともにバルブ130の前後ストロークを規制するバルブライナ120と、バルブ130の前進および後退に応じた位置におけるバルブライナ120とバルブ130との協働により、ピストン後室104と高圧回路101とを接断するように油路を切換える高圧接断手段と、ピストン後室104と低圧回路102とを接断するように油路を切換える低圧接断手段とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、油圧ダウンザホールドリルの打撃機構に関する。
油圧ダウンザホールドリルは、図4に一例を示すように、後端側から前方に向けて、回転機構400、スイベル機構500、継ぎロッド600、アキュムレータ装置700、打撃機構900、およびビット800が順次接続されて構成される。このうち、スイベル機構500よりも前方の構成部材は、先端のビット800が形成する掘削孔内を推進するために外径が略等しい円筒形状を有する。そして、油圧ダウンザホールドリルは、キャリッジ(図示略)に乗架され推進機構(図示略)によって与えられる推力によりマスト(図示略)上を前後進する。
従来の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構900は、図5に示すように、シリンダ2と、ピストン1とを備える。ピストン1がシリンダ2の内部に摺嵌されることで、シリンダ2内にピストン前室3とピストン後室4とがそれぞれ画成される。
ピストン1は中実の円筒体であり、その略中央に大径部1Bを有し、大径部1Bの前側には前方小径部1Aが設けられ、大径部1Bの後側には後方小径部1Cが設けられている。大径部1Bの略中央には、円環状の排油溝18が形成されている。
ピストン1の後方小径部1Cの外径は、前方小径部1Aの外径よりも小さく設定される。そのため、ピストン前室3およびピストン後室4におけるピストン1の受圧面積差(大径部1Bと前方小径部1Aとの径差、および、大径部1Bと後方小径部1Cとの径差)は、ピストン後室4側の方が大きくなっている。
ピストン前室3の前方には、フロントブッシュ2aが装着され、ピストン後室4の後方には、リヤブッシュ2bが装着される。各ブッシュ2a、2bは、ピストン前方小径部1Aおよびピストン後方小径部1Cにそれぞれ摺接している。ピストン前室3は高圧回路9に常時接続される。一方、ピストン後室4は、リヤブッシュ2bの後方に設けられた切換弁機構Vの前後進切換えによって、高圧回路9と低圧回路8とにそれぞれ交互に連通可能になっている。
ピストン前室3とピストン後室4の間には、前方から後方に向けて、ピストン前進制御ポート11、ピストン後退制御ポート16および排油ポート19が設けられている。ピストン前進制御ポート11とピストン後退制御ポート16は、弁制御通路17を介して後述する弁制御ポート25に接続され、排油ポート19は低圧回路8に接続されている。
切換弁機構Vは、シリンダ2内に、ピストン1と同軸かつピストン後室4の後方の位置に形成されている。切換弁機構Vは、図6に拡大図示するように、バルブチェスト28、バルブプラグ5および切換弁6を有して構成される。バルブチェスト28は、シリンダ2の内径に嵌着され、バルブチェスト28の内径には、バルブプラグ5が嵌着されている。バルブチェスト28の内径とバルブプラグ5の外径によって弁室7が形成され、弁室7内に切換弁6が前後進可能に摺嵌される。
バルブチェスト28は、外径がシリンダ2の内径に対応し、バルブチェスト28の内部には、前方から後方に向けて、給排油孔26b、小径部28a、中径部28bおよび大径部28cが形成されている。さらに、バルブチェスト28には、前方から後方に向けて、給排油ポート26a、低圧ポート24、弁制御ポート25、低圧ポート21、高圧ポート13および低圧ポート23が形成されている。
このうち、給排油ポート26aは、給排油孔26bに接続するように形成される。また、低圧ポート24、弁制御ポート25および低圧ポート21は、中径部28bに対向する位置に形成される。さらに、高圧ポート13は、中径部28bと大径部28cの境界に形成され、低圧ポート23は、大径部28cに対向する位置に形成される。
バルブプラグ5は、前方から後方に向けて、小径部5a、中径部5bおよび大径部5cを有するプラグ状の部材である。バルブプラグ5の小径部5aは、バルブチェスト28の小径部28aに嵌着される。バルブプラグ5の大径部5cは、バルブチェスト28の大径部28cに嵌着される。また、バルブプラグ5の内部には、前方へ向けて開口する給排油孔26cが同軸に形成され、中径部5bの外周面には、給排油孔26cに連通するように給排油室14が形成されている。
前述した通り、弁室7は、バルブチェスト28とバルブプラグ5が協同して形成する空間である。より詳細には、弁室7は、バルブチェスト28の中径部28bとバルブプラグ5の小径部5aが形成する弁室前部7aと、バルブチェスト28の中径部28bとバルブプラグ5の中径部5bが形成する弁室中央部7bと、バルブチェスト28の大径部28cとバルブプラグ5の中径部5bが形成する弁室後部7cとによって構成される。
バルブプラグ5の給排油孔26cとバルブチェスト28の給排油孔26bとによって給排油通内部路26が構成されている。給排油内部通路26は、給排油ポート26aを介して給排油通路29に接続され、最終的にピストン後室4と接続される。
切換弁6は中空円環状を呈し、切換弁6の中央部6bの前側には、前方段部6aが形成されるとともに、後方には後方段部6cが形成されている。そして、前方段部6aは弁室前部7aに摺嵌され、中央部6bは弁室中央部7bに摺嵌され、また、後方段部6cは弁室後部7cに摺嵌されている。切換弁6には、その中央部6bの前方段部6aとの境界付近に弁制御孔27が形成されている。また、弁制御孔27の後方には、排油孔20が形成され、後方段部6bには給油孔15が形成されている。
切換弁前方段部6a、切換弁中央部6b、バルブプラグ小径部5aおよびバルブプラグ中径部5bが協同して弁制御油室12を画成している。切換弁中央部6bおよび切換弁後方段部6cが、バルブチェスト高圧ポート13と協同して弁規制油室10を形成している。ここで、弁制御油室12と弁規制油室10の受圧面積を比較すると、弁制御油室12側の受圧面積が大きく設定されている。
この打撃装置900は、ピストン前室3が高圧回路9に常時接続されているので、ピストン1は常時後方へと付勢され、ピストン後室4が切換弁機構Vの作動により高圧接続されると受圧面積差によってピストン1は前進し、ピストン後室4が切換弁機構Vの作動により低圧接続されるとピストン1は後退するようになっている。
より詳細に説明すると、切換弁6は、弁規制油室10が常時高圧に接続されているので常時後方へと付勢され、弁制御油室12が高圧接続されると受圧面積差によって切換弁6が前進する。同図中心線下側に示すように、切換弁6が後退位置では、給排油室14が排油孔20によって低圧ポート21に開口して低圧接続されるので、給排油内部通路26および給排油通路29を介してピストン後室4が低圧接続される。一方、同図中心線上側に示すように、切換弁6が前進位置では、給排油室14が給油孔15によって高圧ポート13に開口して高圧接続されるので、給排油内部通路26および給排油通路29を介してピストン後室4が高圧接続される(例えば特許文献1参照)。
特開平6−313391号公報
ここで、上述の打撃機構900において、ピストン後室4は、切換弁機構Vの作動によって高圧回路9と低圧回路8に交互に接続されるところ、例えば高圧接続の場合に油圧ポンプから供給される圧油の経路は、高圧回路9〜高圧ポート13〜給油孔15〜給排油室14〜給排油内部通路26〜給排油ポート26a〜給排油通路29となっている。このうち、高圧回路9から給排油室14までが外径から内径側に向かう通路である。また、給排油内部通路26は、軸方向の前方へ向かう通路であり、給排油通路29は、内径から外径側に向い、次に軸方向の前方へと向かい、さらに、外径から内径側へと向かう通路である。
すなわち、上述の打撃機構900において、圧油が辿る通路長は長大であり、かつ、外径から内径側〜軸方向〜内径から外径側〜軸方向〜外径から内径側という経路が複雑なので、圧力損失が大きいという重大な問題がある。
また、給排油内部通路26を構成する給排油孔26cは、その他の経路と比べて通路面積が格段に大きい。そのため、この給排油孔26c部分の容積が非常に大きくなっていることから、消費油量が嵩むため油圧効率が低下するという問題もある。
さらに、切換弁機構Vは、バルブチェスト28、バルブプラグ5および切換弁6という構成部材からなり、それぞれに多段の内外径が形成されていることから、構造が複雑でコストが嵩むという問題もある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、圧力損失が少なく、構造が簡素な油圧ダウンザホールドリルの打撃機構を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る油圧ダウンザホールドリルの打撃機構は、シリンダチューブと、軸方向前方から中径部、大径部および小径部をこの順に有するとともに前記中径部と前記シリンダチューブの内周面との間に高圧回路に常時接続されるピストン前室を画成し且つ前記小径部と前記シリンダチューブの内周面との間にピストン後室を画成するように前記シリンダチューブ内に前進および後退可能に摺嵌されるピストンと、前記ピストン後室を高圧回路と低圧回路とに交互に接続する切換弁機構とを備える油圧ダウンザホールドリルの打撃機構であって、前記切換弁機構は、前記ピストン後室内に配設されたバルブカートリッジを備え、前記バルブカートリッジは、自身受圧面に作用する圧油の力に応じて前進および後退動作をするバルブと、前記バルブを前進後退可能に摺嵌するとともに前記バルブの前後ストロークを規制するように前記ピストンと同軸に配置されたバルブライナとを備えるとともに、前記ピストン後室と前記高圧回路とを接断する高圧接断手段と、前記ピストン後室と前記低圧回路とを接断する低圧接断手段とを構成し、前記高圧接断手段と前記低圧接断手段とは、前記バルブの前進および後退動作に応じた位置における前記バルブライナと前記バルブ相互の協働により、前記ピストンの前進作動および後退作動を交互に行わせるように油路を切換えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る油圧ダウンザホールドリルの打撃機構によれば、バルブと、バルブライナとを備えるバルブカートリッジがピストン後室内に設けられ、バルブカートリッジは、ピストン後室と高圧回路とを接断する高圧接断手段と、ピストン後室と低圧回路を接断する低圧接断手段とを備え、高圧接断手段と低圧接断手段とは、バルブの前進および後退動作に応じた位置におけるバルブライナとバルブ相互の協働により、ピストンの前進作動および後退作動を交互に行わせるように油路を切換えるので、それぞれの油圧経路を簡素かつ可及的に短い距離で構成することができる。そのため、圧力損失を低く抑えることができる。また、バルブカートリッジは、バルブとバルブライナのみで構成可能なので、構造が簡素で低コストである。
本発明によれば、圧力損失が少なく、構造が簡素な油圧ダウンザホールドリルの打撃機構を提供できる。
本発明の一態様に係る油圧ダウンザホールドリルの一実施形態の全体構成を示す模式図である。 図1に示す油圧ダウンザホールドリルの打撃機構の縦断面図であり、同図は軸線に沿った断面であって、中心線上側はピストンの打撃位置の直後の状態を示し、中心線下側は後退状態を示している。 図2に示す打撃機構の主要構成部の詳細断面図である。 油圧ダウンザホールドリルの一例の全体構成を示す模式図である。 従来の油圧ダウンザホールドリルにおける打撃機構の要部の断面図である。 図5に示す打撃機構の主要構成部の詳細断面図であり、同図中心線上側は切換弁が前進位置のときを示し、下側は切換弁が後退位置のときを示している。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
本実施形態の油圧ダウンザホールドリルは、図1に示すように、後端側から前方に向けて、回転機構40、スイベル機構50、継ぎロッド60、アキュムレータ装置70、打撃機構90およびビット80が順次接続されて構成されている。このうち、スイベル機構50より前方の構成部材は、先端のビット80が形成する掘削孔内を推進するために外径が略等しい円筒形状を呈している。そして、油圧ダウンザホールドリルは、キャリッジ(図示略)に乗架され推進機構(図示略)によって与えられる推力によりマスト(図示略)上を前後進する。
打撃機構90は、図2に示すように、シリンダチューブ100、ピストン110およびバルブカートリッジ140を有する。シリンダチューブ100は、略中空円筒状の部材であり、内部には、高圧回路101、低圧回路102およびバルブ制御通路106が設けられている。シリンダチューブ100は、その先端部の外径に、ねじ部109が設けられ、後端部には、ジョイント部材154が装着されている。
ピストン110は、その軸方向の略中央に、大径部(前)111、大径部(後)112を有する。大径部111の前側には中径部113が設けられ、大径部(後)112の後側には小径部114が設けられている。大径部(前)111と大径部(後)112との略中央には、円環状の切換溝115が形成されている。大径部(後)112と小径部114との間には、大径部(後)後端面112aが形成されている。ピストン110の軸心には、フラッシング流体を供給する中空通路116が同軸に貫通して設けられている。
中径部113の外径は、小径部114の外径よりも大きく設定されている。そのため、後述するピストン前室103およびピストン後室104におけるピストン110の受圧面積差(大径部(前)111と中径部113との径差、および、大径部(後)112と小径部114との径差)は、ピストン後室104側の方が大きくなっている。
このピストン110が、シリンダチューブ100の内部に摺嵌されることで、シリンダチューブ100内に、ピストン前室103とピストン後室104とがそれぞれ画成されている。ピストン前室103は、高圧回路101に常時接続されている。一方、ピストン後室104は、切換弁機構を構成するバルブカートリッジ140の作動によって、高圧回路101と低圧回路102とにそれぞれ交互に連通可能になっている。
ピストン前室103の前方には、フロントブッシュ151およびシールリテーナ(前)150が装着されている。また、ピストン後室104の後方には、前方から後方に向けて、バルブカートリッジ140、リヤブッシュ152およびシールリテーナ(後)153が装着されている。
ピストン前室103とピストン後室104の間には、前方から後方に向けて、ピストン前進制御ポート105、ピストン後退制御ポート106および排油ポート107が設けられている。排油ポート107は低圧回路102に接続されている。ピストン前進制御ポート105とピストン後退制御ポート106は、軸方向に沿って形成されたバルブ制御通路108を介して、後述するバルブ制御ポート126に接続されている。
バルブカートリッジ140は、バルブライナ120とバルブ130とによって構成される。バルブライナ120は、図3に示すように、ライナ(前)121とライナ(後)124とに分割して構成されている。バルブライナ120の内周に、バルブ130が摺嵌されている。
バルブカートリッジ140は、外径がバルブカートリッジ外径140a、内径がバルブカートリッジ内壁140b、前端面が突出部(前)前端面122b、後端面が突出部(後)後端面125bからなる円環状部材である。
バルブカートリッジ140は、シリンダチューブ100への装着時には、バルブカートリッジ外径140aが、ピストン後室内径大径部104cに当接し、突出部(前)前端面122bが、ピストン後室内径端面104bに当接し、突出部(後)後端面125bが、リヤブッシュ152の前端面に当接した状態で保持される。バルブ130は、バルブライナ120の内周面によって、前進後退可能に摺嵌されるとともに軸方向での前後ストロークが規制されている。
ライナ(前)121の前部には、内径側に突出する円環状の突出部(前)122が設けられている。突出部(前)122は、突出部(前)内径122a、突出部(前)前端面122bおよび突出部(前)後端面122cを有する。ライナ(前)121の後部には、後室高圧ポート123が設けられ、後室高圧ポート123と高圧回路101とを接続するように後室高圧連通孔123aが設けられている。後室高圧ポート123と突出部(前)後端面122cとの間には、内周面に円環状の凹部が形成され、この円環状の凹部が後室高圧連通シール面123bを構成している。
ライナ(後)124の後部には、内径側に突出する円環状の突出部(後)125が設けられている。突出部(後)125は、突出部(後)内径125a、突出部(後)後端面125bおよび突出部(後)前端面125cを有する。ライナ(後)121の前端部、すなわち、ライナ(前)121との分割面には、バルブ制御ポート126が設けられており、バルブ制御ポート126とバルブ制御通路108とを接続するようにバルブ制御連通スリット126aが設けられている。
ライナ(後)124の中央部には、前方から後方に向けて、後室低圧ポート127およびバルブ付勢ポート128が前後に離隔して設けられている。また、ライナ(後)124の中央部には、後室低圧ポート127と低圧回路102を接続するように、後室低圧連通孔127aが設けられ、バルブ付勢ポート128と高圧回路101を接続するように、バルブ付勢連通孔128aが設けられている。
バルブ130は、中空円筒状の部材であり、バルブ130の内径には、ストレート形状の内径135が形成されている。バルブ130は、その外周面の略中央に、大径部131が形成されている。大径部131の後方には、中径部132が形成されるとともに、大径部131の前方には、小径部(前)133が形成されている。また、中径部132の後方には、更に小径部(後)134が形成されている。中径部には、後室排油孔136が設けられている。
バルブ130は、大径部131と小径部(前)133との段部が、バルブ制御ポート126に対向するように、バルブライナ120に摺嵌されている。また、バルブ130は、大径部131と中径部132との段部が、後室低圧ポート127に対向するように、バルブライナ120に摺嵌されている。さらに、中径部132と小径部(後)134との段部が、バルブ付勢ポート128に対向するように、バルブライナ120に摺嵌されている。
バルブ130は、ライナ120に摺嵌された状態において、小径部(前)前端部133aが後室高圧ポート123に対向するように形成され、バルブ130がストローク前端にある場合は、前端部133aが後室高圧連通シール面123bに当接して後室高圧ポート123を閉止するようになっている。
また、バルブ130がストローク後端にある場合は、前端部133aと後室高圧連通シール面123bとは離隔し、これにより、軸方向に開口幅Wを形成して後室高圧ポート123が連通するようになっている。すなわち、これら、後室高圧ポート123、後室高圧連通孔123a、後室高圧連通シール面123bおよびバルブ小径部(前)前端部133aが、「課題を解決するための手段」に記載の「高圧接断手段」を構成している。
さらに、バルブ130は、ライナ120に摺嵌された状態において、バルブ130がストローク前端にある場合は、後室排油孔136は、後室低圧ポート127に連通し、ストローク後端にある場合は、後室排油孔136は閉塞されて後室低圧ポート127が閉止されるようになっている。すなわち、これら、後室低圧ポートポート127、後室低圧連通孔127aおよび後室排油孔136が本発明の「低圧接断手段」を構成している。
バルブ内径135は、その摺動軌跡が、突出部(前)内径122aおよび突出部(後)内径125aと同一面となるように形成されている。バルブ内径135の摺動軌跡と突出部(前)内径122aおよび突出部(後)内径125aが、バルブカートリッジ内壁140bを構成している。バルブ130の前後ストロークは、突出部(前)後端面122cと突出部(後)前端面125cとによって規制される。
バルブカートリッジ内壁140bの径は、ピストン後室内径104aよりも径小であり、バルブカートリッジ内壁140aがピストン小径部114を囲繞するように構成されている。そして、突出部(前)前端面122bの一部は、ピストン後室内径104aから内径側へと突出しており、ピストン大径部(後)後端面112aに対向している。
バルブ130は、バルブ付勢ポート128が、高圧回路101に常時接続されているので前方へと付勢されるが、ピストン110の動作により、図2に示すバルブ制御通路106が高圧回路101に接続されてバルブ制御ポート126に高圧油が供給されると、バルブ制御ポート126とピストン付勢ポート128との受圧面積差、すなわち、大径部131と小径部(前)133との径差が大径部131と中径部132の径差よりも大きいので後退するようになっている。
次に、本実施形態の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90を用いてさく孔作業を行う場合を説明する。
図2中の中心線の上側の状態は、ピストン110の打撃位置の直後の状態を表している。すなわち、同図に示すように、打撃位置の直後の状態では、ピストン110が前進して切換溝115によってピストン後退制御ポート106と排油ポート107が連通する。そのため、バルブ制御通路108が低圧回路102に接続され、バルブ130は前方へと移動する。これにより、上記「低圧接断手段」によってピストン後室104が低圧接続される。ピストン前室103は、高圧回路101に常時接続されており、図示しない伝達部材からの反発と相まってピストン110は後退を開始する。
ピストン110が加速しながら後退し、先ず、排油ポート107とピストン後退制御ポート106との連通が遮断される。次いで、大径部(前)111によってピストン前室103とピストン前進制御ポート105が連通し、バルブ制御通路108を介してバルブ制御ポート126に高圧油が供給される。そのため、バルブ130は後方へと移動し、上記「高圧接断手段」によってピストン後室104は高圧回路に接続される。これにより、ピストン110は、後退減速しながら後死点まで後退し、図2中の中心線の下側の後退状態に至り前進を開始する。以下、上記のサイクルが繰り返される。
ここで、本実施形態の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90によれば、バルブカートリッジ140をピストン後室104内に配設し、バルブカートリッジ140は、バルブ130と、バルブ130を前進後退可能に摺嵌するとともにバルブ130の前後ストロークを規制するバルブライナ120とによって構成されているので、構成が簡素で低コストである。
そして、この打撃機構90によれば、ピストン後室104と高圧回路101とを接断する高圧接断手段と、ピストン後室104と低圧回路102とを接断する低圧接断手段とを有し、高圧接断手段と低圧接断手段とは、バルブ130の前進および後退動作に応じた位置におけるバルブライナ120とバルブ130相互の協働により、ピストン110の前進作動および後退作動を交互に行わせるように油路を切換えるので、それぞれの油圧経路を簡素に且つ可及的に短い距離で構成することができる。そのため、この打撃機構90によって圧力損失を低く抑えることができる。
また、本実施形態の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90は、バルブライナ120の前後に、内径側に突出する円環状の突出部(前)122および突出部(後)125をそれぞれ設け、これら突出部(前)122、突出部(後)125の内径122a、125aと、バルブ内径135の摺動方向での軌跡とを同一面に設定してバルブカートリッジ内壁140bを構成し、このバルブカートリッジ内壁140bが、ピストン小径部114を囲繞するように設けられているので、本実施形態の圧油経路中には、従来の打撃機構の給排油孔26cのように、通路面積が拡大するような箇所が存在しないため油圧効率を向上させることができる。
特に、本実施形態の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90は、「高圧接断手段」をバルブカートリッジ140の前部に構成しており、この高圧接断手段を、バルブライナ120に開口した後室高圧ポート123および後室高圧連通孔123a、並びに、バルブ小径部(前)前端部133aとバルブライナ120の後室高圧連通シール面123bとの間で相対的に形成される開口幅Wによって構成したので、ピストン後室104に近接して高圧接断手段が配設され、さらに、開口幅Wによる連通が、孔による連通と比べて圧損が少ないことから油圧効率を高くする上で優れている。
本実施形態の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90を組み立てるには、先ず、シリンダチューブ100にフロントブッシュ151およびシールリテーナ(前)150を装着し、ピストン110をシリンダチューブ100の後方から前方へと装着する。次に、予めバルブライナ120とバルブ130を組付けた状態のバルブカートリッジ140を、シリンダチューブ100内に後方から前方へと装着する。
次に、リヤブッシュ152とシールリテーナ(後)153をシリンダチューブ100に装着し、最後に、ジョイント部材154を後方から螺着してシリンダチューブ100、バルブカートリッジ140、リヤブッシュ152、および、シールリテーナ(後)を共締めして固定する。
一方、本実施形態の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90を分解するには、先ず、ジョイント部材を取り外し、ピストン110を前方から後方へと押圧すると、ピストン大径部(後)後端面112aが、バルブカートリッジ140の前端面、すなわち、突出部(前)前端面122bに当接して、バルブカートリッジ140、リヤブッシュ152およびシールリテーナ(後)153を、シリンダチューブ100から取り出すことができる。ピストン110をそのまま後方から抜き出し、最後に、所定の治具を用いてフロントブッシュ151とシールリテーナ(前)150を前方から抜き出す。
このように、本実施形態の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構90は、組付け作業および分解作業が容易であり、特に、バルブカートリッジ140の形状によって分解時の作業性に優れている。
以上、本発明の一実施形態について図面を適宜参照しつつ説明したが、本発明に係る油圧ダウンザホールドリルの打撃機構は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しなければ、その他の種々の変形や各構成要素を変更することが許容されることは勿論である。
40 回転機構
50 スイベル機構
60 継ぎパイプ
70 アキュムレータ機構
80 ビット
90 打撃機構
100 シリンダチューブ
101 高圧回路
102 低圧回路
103 ピストン前室
104 ピストン後室
104a ピストン後室内径
104b ピストン後室内径端面
104c ピストン後室内径大径部
105 ピストン前進制御ポート
106 ピストン後退制御ポート
107 排油ポート
108 バルブ制御通路
109 ねじ部
110 ピストン
111 大径部(前)
112 大径部(後)
112a 大径部(後)後端面
113 中径部
114 小径部
115 切換溝
116 中空通路
120 バルブライナ
121 ライナ(前)
122 突出部(前)
122a 突出部(前)内径
122b 突出部(前)前端面(バルブカートリッジ前端面)
122c 突出部(前)後端面
123 後室高圧ポート
123a 後室高圧連通孔
123b 後室高圧連通シール面
124 ライナ(後)
125 突出部(後)
125a 突出部(後)内径
125b 突出部(後)後端面(バルブカートリッジ後端面)
125c 突出部前端面
126 バルブ制御ポート
126a バルブ制御連通スリット
127 後室低圧ポート
127a 後室低圧連通孔
128 バルブ付勢ポート
128a バルブ付勢連通孔
130 バルブ
131 大径部
132 中径部
133 小径部(前)
133a 小径部(前)前端部
134 小径部(後)
135 内径
136 後室排油孔
140 バルブカートリッジ(切換弁機構)
140a バルブカートリッジ外径
140b バルブカートリッジ内壁
150 シールリテーナ(前)
151 フロントブッシュ
152 リヤブッシュ
153 シールリテーナ(後)
154 ジョイント部材

Claims (4)

  1. シリンダチューブと、軸方向前方から中径部、大径部および小径部をこの順に有するとともに前記中径部と前記シリンダチューブの内周面との間に高圧回路に常時接続されるピストン前室を画成し且つ前記小径部と前記シリンダチューブの内周面との間にピストン後室を画成するように前記シリンダチューブ内に前進および後退可能に摺嵌されるピストンと、前記ピストン後室を高圧回路と低圧回路とに交互に接続する切換弁機構とを備える油圧ダウンザホールドリルの打撃機構であって、
    前記切換弁機構は、前記ピストン後室内に配設されたバルブカートリッジを備え、
    前記バルブカートリッジは、
    自身受圧面に作用する圧油の力に応じて前進および後退動作をするバルブと、前記バルブを前進後退可能に摺嵌するとともに前記バルブの前後ストロークを規制するように前記ピストンと同軸に配置されたバルブライナとを備えるとともに、前記ピストン後室と前記高圧回路とを接断する高圧接断手段と、前記ピストン後室と前記低圧回路とを接断する低圧接断手段とを構成し、
    前記高圧接断手段と前記低圧接断手段とは、前記バルブの前進および後退動作に応じた位置における前記バルブライナと前記バルブ相互の協働により、前記ピストンの前進作動および後退作動を交互に行わせるように油路を切換えることを特徴とする油圧ダウンザホールドリルの打撃機構。
  2. 前記バルブライナは、自身の軸方向の前後に、内径側に突出する円環状の突出部をそれぞれ有し、
    前記突出部の内径と前記バルブの内径の摺動方向での軌跡とが同一面に設定されて前記バルブカートリッジの内壁とされており、
    前記バルブカートリッジの内壁は、前記ピストンの前記小径部を囲繞するように設けられている請求項1に記載の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構。
  3. 前記高圧接断手段は、前記バルブカートリッジの前部に形成されて、前記バルブライナに開口した後室高圧連通孔と、前記バルブの前端部と前記バルブライナの内周側に形成された後室高圧連通シール面との間で相対的に形成される開口幅と、によって構成されている請求項1または2に記載の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構。
  4. 前記バルブカートリッジの前端面は、その内径が前記ピストン後室の内径よりも小径に形成されるとともに、前記ピストンの前記大径部の後端面に対向している請求項1〜3のいずれか一項に記載の油圧ダウンザホールドリルの打撃機構。
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