JP6470058B2 - 液圧式打撃装置 - Google Patents
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室541にバルブ526が摺嵌されている。弁室541には、前方から後方へ向けて順に、バルブ前室510、バルブ後退保持室515、主室542、バルブ前進保持室516、およびバルブ後室511が円環状の段によって形成されている。主室542には、前方から後方へ向けて所定間隔離隔して、ピストン前室低圧ポート512、ピストン高圧ポート514、およびピストン後室低圧ポート513が設けられている。ピストン前室低圧ポート512とピストン高圧ポート514の間には、ピストン前室通路506が接続されており、ピストン高圧ポート514とピストン後室低圧ポート513の間には、ピストン後室通路507が接続されている。
今、バルブ526が前進位置に切換えられると、ピストン高圧ポート514とピストン後室通路507が連通してピストン後室502が高圧となる。一方、ピストン前室低圧ポート512とピストン前室通路506が連通してピストン前室501が低圧となっているので、ピストン524は前進する。このとき、バルブ前室510とバルブ後室511は共に低圧となるものの、バルブ前進保持室516は高圧となっており、バルブ526は前進位置に保持される(図9(a)参照)。
すなわち、上述の液圧式打撃装置にあっては、図9(d)から(a)へ切り替わる途中の段階から図9(a)、(b)を経て図9(c)に到るまで(ピストン520が後退から前進に切り替わり、その後、後退から前進に切り替わるまで)の段階において、ピストン前室501、ピストン前進制御ポート503、およびピストン後退制御連動ポート508は全て低圧接続となっている。
このように、従来のピストン前後室高低圧切換方式の打撃装置においては、前側のピストン大径部は、打撃サイクルの半分強の間は摺接面に作動油が供給されない油膜切れ状態にあることから、ピストン大径部(前)とシリンダとの摺接箇所で「カジリ」が発生し易く、また、キャビテーションの発生により油膜切れ状態が悪化して「カジリ」が発生し易くなるという問題があり、特に、「カジリ」の発生は打撃数が多くなるほどそのリスクは高まる傾向にある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、ピストンの「カジリ」の発生を低減することができる液圧式打撃装置を提供することを目的とする。
また、前記ピストン前進制御ポートは、前後に離隔して設けたショートストロークポートとロングストロークポートとで構成され、前記ショートストロークポートとバルブ低圧通路の間には、全閉から全開まで調整可能な可変絞りが設けられていることは好ましい。
特に、本発明の第一の態様に係る液圧式打撃装置によれば、切換弁機構は、複数の制御ポート相互の連通に応じてピストン前室およびピストン後室を交互に高圧回路と低圧回路とに切換えてピストンの前進および後退が繰返されるように作動油を給排させるので、ピストン前後室高低圧切換方式の打撃により、打撃効率を向上させることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、第一実施形態の液圧式打撃装置は、シリンダ100と、シリンダ100の内部に軸方向に沿ってスライド移動可能に摺嵌されたピストン200とを備えている。ピストン200は、軸方向中央の大径部(前)201、大径部(後)202と、その大径部201、202の前後に形成された小径部203、204とを有する。ピストン大径部201、202の略中央には、円環状のバルブ切換溝205が一箇所にのみ形成されている。
バルブ300の両端面は、前方がバルブ前端面308、後方がバルブ後端面309となっている。バルブ小径部304とバルブ大径部301との境界には、バルブ段付面(前)310が形成され、バルブ大径部303とバルブ中径部305の境界にはバルブ段付面(後)312が形成されている。
φD4<φD2<φD3<φD1・・・(式1)
S1=π/4×(D22−D42)
S2=π/4×(D32−D42)
S3=π/4×(D12−D22)
S4=π/4×(D12−D32) ・・・(式2)
そして、受圧面積S1〜S4の関係は、以下の(式3)〜(式5)の通りとなる。
[S1+S3]>S2 ・・・・・・・・・(式4)
S3>S4 ・・・・・・・・・・・・・・(式5)
高圧回路101はピストン高圧ポート134に接続されており、低圧回路102はピストン前室低圧ポート135およびピストン後室低圧ポート136にそれぞれ接続されている。
バルブ低圧通路125は、ピストン前進制御ポート112とピストン後室低圧ポート136とを接続している。バルブ制御通路126はバルブ制御ポート114とバルブ制御室137とを接続している。なお、バルブ低圧通路125は、ピストン前進制御ポート112と低圧回路102とを接続してもよい。
今、図3(a)に示すように、切換弁機構210のバルブ300が前進位置に切換えられると、ピストン高圧ポート134とピストン後室通路121が連通してピストン後室111が高圧となる。一方、ピストン前室低圧ポート135とピストン前室通路120が連通してピストン前室110が低圧となる。これにより、ピストン200は前進する。
なお、本実施形態では、このバルブ前端面308とバルブ後端面309の受圧面積差によってバルブ300に常時前進推力を作用させる構成が、上記課題を解決するための手段に記載の「バルブ付勢手段」に対応している。
ピストン200は、打撃効率が最大のときに打撃点に達し(図3(b)から(c)の間)、打撃点にてピストン200の先端が打撃用のロッド(不図示)の後端を打撃する。これにより、打撃により発生する衝撃波がロッドを介して先端のビット等まで伝播して岩盤等を破砕するエネルギーとして使用される。
項目1) バルブ300を駆動するための機構は、上述のように、バルブ付勢手段とバルブ制御手段であるが、このうち、バルブ付勢手段の油圧回路は、ピストン200の動作とは一切関係が無く、バルブ制御手段を構成する各油圧回路は、ピストン前室110とピストン後室111との間に、かつピストン前室110とピストン後室111とは連通することなく(相互に作動油を引きこまないように常時隔絶されて)配設されている。
項目3) バルブ制御室137と接続されているポートは、バルブ制御ポート114の1箇所のみである。
項目4) バルブ300は軸方向に貫通するバルブ中空通路311を有する中空構造である。
項目1)について
上記従来技術では、ピストン前後室とバルブ駆動に関する各回路の関係が相互に連通する関係である。そのため、回路構成のレイアウトの自由度が低い。これに対し、本実施形態の構造は、バルブ付勢手段の油圧回路は、ピストン200の動作とは一切関係が無く、ピストン前後室とは相互に作動油を引きこまないように隔絶されているので、ピストン前後室とバルブ駆動に関する各回路の関係が独立している。したがって、上記従来技術に対して、本実施形態の構造は、回路構成のレイアウトの自由度が高いといえる。
上記従来技術は、バルブの前後室高低圧切換方式を採用し、且つ、バルブの前後室が共に低圧となるタイミングにおいてバルブを保持する保持機構を備えるため、バルブ構造は、図8に示したように、弁室と摺接する外径形状として、前方から後方へ向けて、小径−中径−大径−中径−小径と5段もの多段構造が必要である。さらに、バルブを保持するための圧油の給排気通路を前後2箇所に設けなければならない。これに対し、本実施形態のバルブ構造は、小径−大径−中径の僅か3段であり、また、バルブに自身の保持機構用の給排油通路の加工も不要なので、バルブの構造自体を極めて簡素にすることができる。本実施形態のバルブ構造の簡素さは、バルブ自体の加工コストを低減することが可能なだけではなく、当然のことながら、対応する弁室側の加工、すなわち、シリンダ内径加工の加工コストを大きく低減することができる。
上記従来技術では、バルブ前室は、バルブ制御通路(前)を介して接続しているポートが、ピストン前進制御ポートとピストン後退制御連動ポートの二箇所であるところ、バルブ後退局面(図9(b))においては、ピストン後退制御連動ポートは、その本来の機能であるバルブ前進局面でのバルブ前室の圧油を排油ポートへ排出するのとは裏腹に、ピストン前進制御ポート内の圧油が排油ポートへとリークする要因となっている(この現象は、バルブ後退局面におけるピストン後退制御連動ポートでも同様である)。一般に、打撃装置において、ポートの数が多い程、圧油のリークする箇所は多くなる。
また、本実施形態において、図3(c)から(d)への間、すなわち、バルブ制御ポート114がピストン後退制御ポートとの連通状態が途切れてピストン前進制御ポートと連通するまでの間は、バルブ制御室137はピストン大径部(後)202によって閉回路となっており、この閉回路内に圧油が封入されることでバルブ300を後退位置に保持しているところ、圧油が供給されない状態でリーク量が大きいとバルブ300の挙動が不安定となるので、バルブ制御ポート114に接続されるポートは一箇所が好ましいといえる。このように、本実施形態では、圧油のリーク量を低減して打撃効率を高めるだけではなく、バルブ300の挙動を安定させるためにバルブ制御ポート114を設定している。
上記従来技術では、バルブ保持機構を構成する給排油通路をバルブ内部に設けているのでバルブが中実構造である。これに対し、本実施形態は、バルブ300が、軸方向に貫通するバルブ中空通路311を有する中空構造なので、バルブを中空化することで重量の軽減が図られている。そのため、バルブ駆動に消費する油量を低減することができ、打撃効率が向上する。
ここで、本実施形態の液圧式打撃装置において、切換弁機構210は、バルブ制御手段とバルブ付勢手段を構成する通路、すなわち、バルブ高圧通路(後)124、中空通路311、バルブ高圧通路(前)123、ピストン後退制御ポート113、バルブ制御ポート114、およびバルブ制御通路126(以下、「バルブ駆動回路」という)と、ピストン後室111へと圧油が供給される通路、すなわち、ピストン高圧ポート134、およびピストン後室通路121との間に、高圧アキュムレータ400が介在する構造となっている。
以下、第一実施形態の変形例、および他の実施形態について更に説明する。
図4に上記第一実施形態の第一の変形例を示す。同図に示すように、この第一の変形例では、図1に示したバルブ高圧通路124の代わりに、バルブ300aのバルブ大径部302に、径方向に貫通するバルブ本体高圧通路313を設けた例である。なお、この例では、バルブ高圧通路123’の一端は、ピストン高圧ポート134に接続している。但し、バルブ高圧通路123’の一端を、弁室130の前端面あるいは後端面に接続してもよい。また、前述したピストン打撃時に発生する圧油内の振動をバルブ制御室137に伝えないためには、バルブ高圧通路123’の一端を、高圧回路101の高圧アキュムレータ
400の上流側に接続してもよい。
次に、図5に上記第一実施形態の第二の変形例を示す。同図に示すように、この第二の変形例は、バルブ高圧通路(前)123’’を弁室130の前端面に接続した例である。この変形例によれば、バルブ中空通路311が高圧通路の一部を兼ねているので、通路レイアウトに制約がある場合に有効となる。
次に、本発明に係るピストン前後室高低圧切換式の液圧式打撃装置の第二実施形態について説明する。図6は第二実施形態の模式図である。上記第一実施形態およびその変形例では、全て中空バルブを採用した例を示したが、本実施形態は、中実バルブを採用している例である。以下、第一実施形態との差異点のみを説明する。
バルブ制御ポート114がピストン後退制御ポート113と連通して、バルブ高圧通路(前)123からの高圧油がバルブ制御通路126を経てバルブ前室152に供給される。これにより、バルブ前端面358とバルブ後端面359の受圧面積差によってバルブ350は後退する。ここで、この第二実施形態では、バルブ350に対する前進推力(=上述した常時作用する「バルブ付勢手段」の付勢力)に抗してバルブ350を後進させる構成が、上記課題を解決するための手段に記載の「バルブ制御手段」に対応している。すなわち、本実施形態のバルブ前室152は、上記第一実施形態のバルブ制御室137に相当する。
例えば、図6に示したバルブ付勢手段は、バルブ後室153を常時高圧としてバルブ後端面359の受圧面に圧油が供給されることでバルブ350に前進推力を常時作用させる構成例を示したが、これに限らず、例えば、バルブ付勢手段を油圧で作動するものに替えて、バネによる押圧力や高圧ガスを封入してその圧力によってバルブ350に前進推力を常時作用させることも可能である。
図7に示すように、第三実施形態の液圧式打撃装置は、シリンダ100と、シリンダ100の内部に軸方向に沿ってスライド移動可能に摺嵌されたピストン200とを備えている。ピストン200は、軸方向中央の大径部(前)201、大径部(後)202と、その大径部201、202の前後に形成された小径部(前)203、小径部(後)204とを有する。小径部(前)203の直径は、小径部(後)204の直径よりも小さく設定されている。ピストン大径部201、202の略中央には、円環状のバルブ切換溝205が形成されている。
バルブ300の両端面は、前方がバルブ前端面308、後方がバルブ後端面309となっている。バルブ小径部304とバルブ大径部301との境界には、バルブ段付面(前)310が形成され、バルブ大径部302とバルブ中径部305の境界にはバルブ段付面(後)312が形成されている。
ピストン前室通路120は、一方がピストン前室110に接続され、他方が弁室大径部131のピストン前室高圧ポート134とピストン前室低圧ポート135との中間部に接続されている。
バルブ低圧通路125は、ピストン前進制御ポート112と低圧ポート136とを接続している。バルブ制御通路126は、バルブ制御ポート114とバルブ制御室137とを接続している。なお、バルブ低圧通路125は、ピストン前進制御ポート112と低圧回路102とを直接接続してもよい。
この後室常時高圧―前室高低圧切換方式の液圧式打撃装置において、バルブ300が前端位置に切り替わりピストン前室110が低圧、ピストン後室111が高圧になる段階から、ピストン200が減速しながら後方ストロークエンドまで後退する途中からピストン200が後退から前進に切り替わるまでの段階において、ピストン前室110およびバルブ制御ポート114はどちらも低圧接続となっている。
101 高圧回路
102 低圧回路
110 ピストン前室
111 ピストン後室
112 ピストン前進制御ポート
112a〃 (ショートストローク)
113 ピストン後退制御ポート
114 バルブ制御ポート
120 ピストン前室通路
121 ピストン後室通路
123、123’ バルブ高圧通路(前)
124 バルブ高圧通路(後)
125 バルブ低圧通路
126 バルブ制御通路
127 バルブ高圧通路
130 弁室
131 弁室大径部
132 弁室小径部
133 弁室中径部
134 ピストン高圧ポート
135 ピストン前室低圧ポート
136 ピストン後室低圧ポート
137 バルブ制御室
138 ピストン前室高圧ポート
139 ピストン後室高圧ポート
140 ピストン低圧ポート
150 弁室
151 バルブ主室
152 バルブ前室
153 バルブ後室
154 ピストン高圧ポート
155 ピストン前室低圧ポート
156 ピストン後室低圧ポート
157 バルブ付勢室
200 ピストン
201 大径部(前)
202 大径部(後)
203 小径部(前)
204 小径部(後)
205 バルブ切換溝
210 切換弁機構
300 バルブ(中空)
300a バルブ(中空、通路内蔵)
301 バルブ大径部(前)
302 バルブ大径部(中)
303 バルブ大径部(後)
304 バルブ小径部
305 バルブ中径部
306 ピストン前室切換溝(ピストン高低圧切換部)
307 ピストン後室切換溝(ピストン高低圧切換部)
308 バルブ前端面
309 バルブ後端面
310 バルブ段付面(前)
311 バルブ中空通路
312 バルブ段付面(後)
313 バルブ本体高圧通路
314 ピストン前室排油溝
315 ピストン後室排油溝
316 ピストン前後室切換溝
350 バルブ(中実)
351 バルブ大径部(前)
352 バルブ大径部(中)
353 バルブ大径部(後)
354 バルブ中径部
355 バルブ小径部
356 ピストン前室切換溝
357 ピストン後室切換溝
358 バルブ前端面
359 バルブ後端面
400 高圧アキュムレータ
401 低圧アキュムレータ
Claims (4)
- シリンダと、該シリンダの内部に摺嵌されたピストンと、前記ピストンの外周面と前記シリンダの内周面との間に画成されて軸方向の前後に離隔配置されたピストン前室およびピストン後室と、前記ピストン前室および前記ピストン後室を交互に高圧回路と低圧回路とに切換える切換弁機構とを備え、前記ピストンを前記シリンダ内で前後進させて打撃用のロッドを打撃する液圧式打撃装置であって、
前記ピストンは、大径部と、該大径部の前後にそれぞれ設けられた小径部と、前記大径部の軸方向の略中央に形成されたバルブ切換溝とを有し、前記シリンダは、複数の制御ポートを有し、
前記切換弁機構は、前記シリンダ内に前記ピストンとは非同軸に形成されるとともに前記複数の制御ポートが接続された弁室と、該弁室内に摺嵌されて自身の前後進によって前記ピストン前室および前記ピストン後室を交互に高圧回路と低圧回路とに切換えて連通させるピストン高低圧切換部が形成されたバルブと、前記バルブを前後進方向の一方向に向けて常時付勢するバルブ付勢手段と、圧油が供給されたときに前記バルブ付勢手段の付勢力に抗して前記バルブを反対方向へと移動させるバルブ制御手段とを有するとともに、前記複数の制御ポート相互の連通に応じて前記ピストン前室および前記ピストン後室を交互に高圧回路と低圧回路とに切換えて前記ピストンの前進および後退が繰返されるように作動油を給排させるように構成され、
前記複数の制御ポートのうち、前記ピストン前室の直後の位置であって前記ピストン前室とは常時隔絶され且つ隣接する他の制御ポートとは連通可能に前記大径部のうち前記バルブ切換溝よりも前側部分のストローク領域と重なる位置に設けられる制御ポートが、常時高圧回路に接続されていることを特徴とする液圧式打撃装置。 - シリンダと、該シリンダの内部に摺嵌されたピストンと、前記ピストンの外周面と前記シリンダの内周面との間に画成されて軸方向の前後に離隔配置されたピストン前室およびピストン後室と、前記ピストン後室を常時高圧接続するとともに前記ピストン前室を高圧回路と低圧回路とに交互に接続する切換弁機構とを備え、前記ピストンを前記シリンダ内で前後進させて打撃用のロッドを打撃する液圧式打撃装置であって、
前記ピストンは、大径部と、該大径部の前後にそれぞれ設けられた小径部と、前記大径部の軸方向の略中央に形成されたバルブ切換溝とを有し、前記シリンダは、複数の制御ポートを有し、
前記切換弁機構は、前記シリンダ内に前記ピストンとは非同軸に形成されるとともに前記複数の制御ポートが接続された弁室と、該弁室内に摺嵌されて自身の前後進によって前記ピストン前室を高圧回路と低圧回路とに交互に切換えて連通させるピストン高低圧切換部が形成されたバルブと、前記バルブを前後進方向の一方向に向けて常時付勢するバルブ付勢手段と、圧油が供給されたときに前記バルブ付勢手段の付勢力に抗して前記バルブを反対方向へと移動させるバルブ制御手段とを有するとともに、前記複数の制御ポート相互の連通に応じて前記ピストン前室を高圧回路と低圧回路とに切換えて前記ピストンの前進および後退が繰返されるように作動油を給排させるように構成され、
前記複数の制御ポートのうち、前記ピストン前室の直後の位置であって前記ピストン前室とは常時隔絶され且つ隣接する他の制御ポートとは連通可能に前記大径部のうち前記バルブ切換溝よりも前側部分のストローク領域と重なる位置に設けられる制御ポートが、常時高圧回路に接続されていることを特徴とする液圧式打撃装置。 - 前記シリンダは、複数の制御ポートとして、前記ピストン前室と前記ピストン後室の間に、前方から順に、常時高圧回路に接続されるピストン後退制御ポートと、バルブ制御ポートと、常時低圧回路に接続されるピストン前進制御ポートとを有し、
前記バルブ制御ポートは、前記バルブ制御手段に圧油を給排可能に連通するとともに前記ピストン前室および前記ピストン後室のそれぞれとは常時隔絶されており、
前記ピストン後退制御ポートおよび前記ピストン前進制御ポートは、前記ピストンの前後進による前記バルブ切換溝の前後移動に応じていずれか一方のポートに限って前記バルブ制御ポートと連通することにより前記バルブ制御手段に圧油を給排して前記バルブを前後進させることを特徴とする請求項1または2に記載の液圧式打撃装置。 - 前記ピストン前進制御ポートは、前後に離隔して設けたショートストロークポートとロングストロークポートとで構成され、前記ショートストロークポートとバルブ低圧通路の間には、全閉から全開まで調整可能な可変絞りが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の液圧式打撃装置。
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