JP2017216115A - 磁場計測用電子顕微鏡、及び磁場計測法 - Google Patents

磁場計測用電子顕微鏡、及び磁場計測法 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁場情報を計測する電子顕微鏡において、高精度に試料の電場分布と磁場分布を分離し計測する。
【解決手段】電子源1、電子銃偏向コイル3、収束レンズ4a、4b、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6、磁場印加コイル8、対物レンズ11、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13a、13b、拡大レンズ17、電子検出器18、制御解析装置20等から構成され、制御解析試料10に第一の磁場を印加した後に、第一の電子線制御を行ない電子検出器の出力信号で第一の電磁場情報を計測し、次に第二の磁場を印加した後に、第二の電子線制御を行い、同様に第二の電磁場情報を計測することを複数回繰り返し、得られた第一と第二の電磁場情報から高精度に試料の電場分布と磁場分布を分離して計測する。
【選択図】図5A

Description

本発明は、電子線を利用する装置に係り、特に試料を透過した電子を検出し解析することで、試料の電磁場情報を計測する技術に関する。
電子源から発せられた電子線を加速し試料に照射し、試料を透過した電子を検出する透過型電子顕微鏡は、電子線が試料の電磁場と相互作用した結果の電子線の変化を計測することにより、物質あるいは真空中の電磁場を定量的に計測することができる。電子線を用い電磁場を計測する代表的な方法として、電子線バイプリズムを用いて電子の干渉縞を得る電子線ホログラフィー(特許文献1)、電子顕微鏡の焦点を変化させて得られる顕微鏡像の二次元強度分布の変化から求める方法(非特許文献1)、試料を透過した電子線が電磁場により偏向された効果を、電子検出器に到達する電子の位置から求める方法(非特許文献2)がある。また、後で説明する磁場印加技術は、特許文献2、3、4などに記載されている。
特開2005−197165号公報 特開2002−296333号公報 特開2012−129137号公報 特開2014−216180号公報
Beleggia M, Schofield M A, Volkov V V and Zhu Y (2004) Ultramicroscopy 102 37 Capman J N, Batson P E, Waddell E M and Ferrier R P (1978) Ultraminroscopy 3 203.
上述の通り、電子線は試料の電場と磁場のどちらにも影響を受けるため、電子顕微鏡を用いた電磁場計測で得られる結果には電場と磁場の情報が同時に含まれる。電子波面が電磁場により影響を受け変化する量は位相変化φとして定義されx方向の位相変化量は以下の式で与えられる。
Figure 2017216115
ここで V, z, e, 換算プランク定数, および By は静電ポテンシャル、電子線伝播方向、電子の電荷、プランク定数を2πで割った数、磁場のy方向成分である。
この電場情報と磁場情報を分離する従来方法は主に三つある。一つは図1に記載の手順に従い、電子顕微鏡にセット(S101)した試料の電磁場情報Fを計測(S102)した後に、試料の表裏を反転(S103)させて電磁場情報Fを計測(S104)する。この時それぞれの電磁場情報は以下の式で与えられる。

=F+F ・・・(2)

=F-F ・・・(3)

ここでFは電場情報、Fは磁場情報である。試料の表裏を反転させると電子線に対して磁場の方向が反転するため、電子線の変化方向が逆転することにより式(2)と式(3)ではFの符号が反転している。この性質を利用しこれら二つの計測結果を用い、電場情報と磁場情報を以下の計算式により分離(S105)して得ることが出来る。

=(F+F)/2 ・・・(4)

=(F-F)/2 ・・・(5)

二つ目の方法は図2に記載の手順に従い、試料の電磁場情報Fを計測した後に、試料に磁場を印加し試料の磁化を反転(S106)させて磁場情報Fを計測する。このFとFからFとFを求める方法は図1に記載の方法と同じで、式(4)、式(5)を用いる。
第三の方法は図3に記載の手順に従い、磁性体のキュリー点以上まで試料を加熱し、試料の磁性が消失(S107)した状態で、電場情報Bを計測する。この時FB2は以下の式で与えられ、

B2=F ・・・(6)

式(2)と式(6)式から以下の計算式で磁場情報を得ることが出来る。

=F−FB2 ・・・(7)

これまでの電子顕微鏡における磁場を観察する際の空間分解能は、加速電圧300kVの透過型電子顕微鏡で約2nmであった。しかし、近年、電子顕微鏡のレンズの収差を補正する技術が開発され、電磁場計測装置の空間分解能は飛躍的に向上した。しかし、電子顕微鏡像の空間分解能は向上したものの、位相検出感度に関して課題が残っていた。それは電子顕微鏡の分解能が高くなり高分解能観察を行う場合、計測する二点間における電磁場情報の変化量が小さくなり、より高い位相計測精度が求められることである。従って、高分解能電磁場観察におけるボトルネックは計測精度が十分でないことにある。
電子線ホログラフィーを用いた位相検出における検出下限は以下の式で与えられる。
Figure 2017216115
ここで、Cは干渉縞のコントラスト、Nは検出した電子数で再生像の一つの画素に寄与した電子線数である。
この式に示されるように、複数毎の電磁場情報を得ることで、Nが増加し、計測に関わるノイズが減少し、検出限界をより小さくすることが出来ることが知られている。この複数計測の積算により検出限界を小さくする効果は、前述の電磁場計測方法すべてにおいて同様に得られる。従って、高精度電磁場計測を行なうためには、複数回の計測を行い積算することが有効である。しかし、電場と磁場を分離する目的でFとFを取得する際、状態AでM回の計測を行なった後に、状態Bの計測をM回行なうと、状態Aの計測から状態Bの計測までの間に時間差が発生する。そのため式(2)、式(3)における計測情報が電場と磁場に関して同じものからなっているという前提条件を満足させることが困難になる。
その一つの要因は、電子顕微鏡内部は高真空に保たれているが、電子線を照射して観察していると、時間経過に伴いコンタミと呼ばれるカーボン系の付着物が発生ることが知られている。状態AでN回の計測を行なった後に、状態Bの計測をN回行なうと、状態Aの計測から状態Bの計測までの間の時間差によりコンタミの付着が起こる。このコンタミによる状態Aと状態Bの計測間での電場情報の変化は、電磁場計測におけるアーティファクトとなる。この時、電子線透過方向に連なる鉄原子100個の磁場情報が電子線に与える位相変化量が約1/300波長であるのに対し、カーボン原子一つの電場情報が電子波に与える位相変化量は約1/300波長である。そのため、原子レベルの高い空間分解能で電磁場を計測する場合においては、従来は問題とならなかったカーボン原子一つレベルの電場情報の時間変化が新たに問題となり、この課題を解決するため新しい電磁場計測法の発明が求められていた。
また、高分解能観察において従来の方法は、位置の再現性と、電子線と試料の関係を状態Aと状態Bで再現させることが大変困難である。図1に記載の方法では試料を物理的に、表裏反転させるため原子レベルで位置を再現するのは困難である。図3に記載の方法では試料を加熱するため、熱膨張由来の試料ドリフトが発生し、これも高分解能観察を妨げる要因となる。図2に記載の磁場印加による方法は試料を機械的に触らないが、従来の磁場印加装置(特許文献2)は磁場印加をしながら挙動を観察する目的で開発されているため、面内最大印加磁場は100Oe-400Oeであり、磁化を完全に反転させることの出来る材料が限られていた。そこで、近年瞬間的に強い磁場を発生させるパルス磁場印加ホルダー(特許文献3)や磁場印加コイルが巻かれた磁極の距離を狭くした磁場印加ホルダー(特許文献4)が開発され、約3000Oeの面内磁場を印加できるようになっている。しかし、これらの先行技術はあくまで試料に磁場を印加する装置に関するものであり、電子線を用いた電磁場計測において電場と磁場を高精度に分離する方法の発明に関するものではなかった。以上の検討結果を踏まえて本発明で解決しようとする課題を整理すると次の通りとなる。
一つ目の課題は、電子線を用いた電磁場計測において、磁化情報を変化させる目的で表裏観察や加熱観察による図1、図3に記載の方法では、機械的、熱的な操作を試料に与えるため位置ずれや試料ドリフトが生じ、高分解能観察において観察位置と電子線に対する試料の関係を保持することが出来なくなるという課題。
二つ目の課題は、磁化情報を変化させた二つの計測における、それぞれの計測が行なわれる時間の差により生じる電場情報の変化により、計測精度が低下するという課題。
三つ目の課題は、磁場印加により試料の磁化を反転させる操作をした際、試料のみならず電子顕微鏡本体の磁性材料の磁化が微量に変化するという課題。この微量な電子顕微鏡の磁化状態の変化は従来の低い観察倍率では問題とならなかったが、近年実用が進んでいる収差補正器を搭載した電子顕微鏡では、観察倍率が高いため、試料に照射される電子線の位置、形状の変化、試料を透過した電子線の電子検出器に到達するまでの経路変化が新たな問題となる。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、電子線を用いた電磁場計測において、電場と磁場を高精度に分離し、高分解能で磁場情報を得る電子顕微鏡を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明においては、磁場計測用電子顕微鏡であって、電子源から発せられた電子線を加速し、収束レンズで試料への電子線照射領域を調整し、試料を透過した電子線を少なくとも一つ以上の拡大レンズで投影倍率を調整して電子検出器へ投影して検出した信号を解析し、試料の電磁場を解析する制御解析装置と、試料に磁場を印加する磁場印加コイルと、試料に照射される電子線の非点を制御するコイルと、試料に照射される電子線の傾斜と位置を制御する照射系偏向コイルと、試料を透過した電子線が電子検出器に到達する際の非点を制御するコイルと、試料を透過した電子線が電子検出器に到達する際の傾斜と位置を制御する結像系偏向コイルと、を備え、制御解析装置は、試料に第一の磁場を印加した後に電磁場情報を計測することと、試料に第二の磁場を印加した後に電磁場情報を計測することを複数回繰り返して計測し、計測した電磁場情報から磁場印加により変化した磁場情報を算出する磁場計測用電子顕微鏡を提供する。
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、電子顕微鏡による磁場計測法であって、電子顕微鏡は、電子源から発せられた電子線を加速し、試料への電子線照射領域を調整し、試料を透過した電子線を少なくとも一つ以上の拡大レンズで投影倍率を調整して電子検出器へ投影して検出した信号を解析し、試料の電磁場を解析する制御解析装置と、試料に磁場を印加する磁場印加コイルと、試料に照射される電子線の非点を制御するコイルと、試料に照射される電子線の傾斜と位置を制御する照射系偏向コイルと、試料を透過した電子線が電子検出器に到達する際の非点を制御するコイルと、試料を透過した電子線が電子検出器に到達する際の傾斜と位置を制御する結像系偏向コイルとを備え、制御解析装置は、試料に第一の磁場を印加した後に、電磁場情報を計測することと、試料に第二の磁場を印加した後に、電磁場情報を計測することを複数回繰り返して計測し、計測した電磁場情報から磁場印加により変化した磁場情報を算出する電子顕微鏡による磁場計測法を提供する。
本発明によれば、電子線を用いた電磁場計測において、電場と磁場を高精度に分離して計測することが可能となり、より高い倍率で電磁場観察を行う際に要求される磁場計測精度を実現することが可能となる。
従来方法による、電磁場計測手順の一例を示す図である。 従来方法による、電磁場計測手順の他の例を示す図である。 従来方法による、電磁場計測手順の他の一例を示す図である。 本発明及び実施例1に係る電磁場計測方法の基本構成を説明するための図である。 本発明及び実施例1に係る電磁場計測方法の変形例を説明するための図である。 本発明及び実施例1に係る、電子線バイプリズムを用いて電磁場を計測する電子顕微鏡の模式図である。 第1の実施例に係る、電子顕微鏡に用いる磁場印加コイルの具体的な構成図である。 第2の実施例に係る、二つの電子線バイプリズムを用いて電磁場を計測する電子顕微鏡の模式図である。 第3の実施例に係る、焦点を変化させて電磁場を計測する電子顕微鏡の模式図である。 第4の実施例に係る、試料を透過した電子線が電子検出器に到達する位置の変化を解析して電磁場計測する電子顕微鏡の模式図である。 本発明及び実施例1に係る電磁場計測方法を説明するためタイミングチャート図である。
以下、本発明の電子顕微鏡に係る種々の実施例を図面に従い説明する。なお、本明細書は、電磁場計測を対象としている発明を記載するため、試料の定義には物質とその物質周辺の電磁場を含めるものとする。本発明の電磁場計測では、試料の磁化を磁場印加により反転させ、磁場印加による電子顕微鏡本体部品の磁化による電子線の偏向を、各種補正コイル、偏向コイルにより適正に電子検出器に到達するように制御をし、磁化が反転した状態の電磁場計測を交互に繰り返して自動的に計測することで、電子線を用いた電磁場計測において、電場と磁場を高精度に分離し、高分解能で磁場情報を得る。
まず図5Aの模式図を用いて、本発明の電磁場計測法を利用した電子顕微鏡の原理構成を説明する。なお、図5Aは、電磁場計測を行なう透過型電子顕微鏡の第1の実施例の一構成を示す図でもあるが、以下に説明する内容は、他の図面を用いて説明する他の実施例の構成の電子顕微鏡においても同様に適用できる。
図5Aにおいて、電子源1が電子線の流れる方向の最上流部に位置し、電子源1から放出された電子線は、加速管2により加速され、収束レンズ4a、4bの作用により試料10が位置する試料面22への電子線照射領域を調整し、試料10を透過した電子線を少なくとも一つ以上の拡大レンズ17で投影倍率を調整し電子検出器18へ投影し、電子線を電子検出器18で検出する。電子検出器18で検出した信号は制御解析装置20により解析され試料の電磁場が得られる。
本装置は試料10に磁場を印加する磁場印加コイル8と、電子銃偏向コイル3と、試料10に照射される電子線の非点を制御する照射系非点補正コイル5と、試料10に照射される電子線の傾斜と位置を制御する照射系偏向コイル6a、6bと、試料10を透過した電子線が電子検出器18に到達する際の非点を制御する結像系非点補正コイル12と、試料10を透過した電子線が電子検出器18に到達する際の傾斜と位置を制御する結像系偏向コイル13a、13bを有する。
この構成で、試料10に第一の磁場を印加した後に、電子源1から電子検出器18に到達する電子線に対して第一の電子線制御を与え電磁場情報を計測することと、試料10に第二の磁場を印加した後に、電子源1から電子検出器18に到達する電子線に対して第二の電子線制御を与え電磁場情報を計測することを自動的に複数回繰り返して行なう。ここでの電子線制御は、電子銃偏向コイル3、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13により行なわれる。これらの状態で得られた電磁場情報から式(4)、式(5)により電場情報と磁場情報を計算する。
図5Aの電子顕微鏡において、それぞれの電子源1、加速管2、および電子レンズ4a、4b、11、17の励磁状態、磁場印加コイル8、電子銃偏向コイル3、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6a、6b、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13a、13b、電子検出器18は、電源19に接続され、制御解析装置20によりコントロールされている。
なお、解析制御装置20は、計測されたデータを処理する通常のコンピュータであり、相互に接続された処理部である中央処理部(Central Processing Unit:CPU)、記憶部であるメモリ、入出力モニタ部等を備えて構成される。本明細書においては、装置の制御と計測結果の解析を行う装置として、これらを纏めて解析制御装置20と呼ぶ。なお、この制御解析装置20は一台のコンピュータで構成されている必要はなく、例えば電子線顕微鏡を制御するコンピュータと、電子検出器18が計測した結果を解析するコンピュータとにより構成することもできる。この場合は、複数のコンピュータを纏めて制御解析装置20と称する。これらのコンピュータはユーザが制御情報の入力を行ない、装置の情報と解析結果を確認するため、モニタ21を備える。
以上のように、本発明の電磁場計測法を利用した電子顕微鏡においては、電子源と、電子源から放出された電子を所定の速度からなる電子線とする加速管と、電子線を試料に照射する少なくとも一つ以上の収束レンズ系と、試料を保持する試料保持部と、試料を透過した電子線を投影する少なくとも一つ以上の拡大レンズ系と、拡大レンズ系により投射された電子線を検出する電子検出器と、電子検出器で検出した信号を解析し試料の電磁場を解析する制御解析装置と、試料に磁場を印加する磁場印加コイルと、電子源から発せられ加速された電子線を収束レンズに導く電子銃偏向コイルと、試料に照射される電子線の非点を制御するコイルと、試料に照射される電子線の傾斜と位置を制御する照射系偏向コイルと、試料を透過した電子線が検出器に到達する際の非点を制御するコイルと、試料を透過した電子線が検出器に到達する際の傾斜と位置を制御する結像系偏向コイルを有し、制御解析装置は、試料に第一の磁場を印加した後に、前記電子源から電子検出器に到達する電子線に対して第一の電子線制御を与え状態Aの電磁場情報を計測することと、試料に第二の磁場を印加した後に、前記電子源から電子検出器に到達する電子線に対して第二の電子線制御を与え状態Bの電磁場情報を計測することを自動的に複数回繰り返して計測し、計測した電磁場情報から磁場印加により変化した磁場情報を計算する。
本発明で実現する電磁場計測法では、位相計測精度を向上させるために不可欠な複数回の計測を状態Aと状態Bで交互に行なうため、状態Aと状態Bの計測の時間差を少なくすることが出来る。従って、二つの計測における電場情報は保持され、磁場情報だけが反転しているという、式(2)、式(3)の理想条件が満足され、高精度に磁場情報を計測することが可能となる。また、磁場印加により磁化を反転させるため、試料の物理的な反転や加熱による観察位置ずれや試料ドリフトがなく高分解能観察が可能である。
図4Aに本発明の電磁場計測方法の基本構成を説明するためのフローチャートを示す。図5Aに示した電子顕微鏡に試料をセット(S401)し、繰り返し計測の回数を入力(S402)し、磁場印加条件を入力する(S403)。次に、磁場印加Aを行ない(S404)、状態Aの電磁場計測を行なう(S405)。続いて磁場印加Bを行い(S406)、状態Bの電磁場計測を行なう(S407)。この計測を設定した回数の計測が行なわれるまで繰り返して行なう(S408)。計測された状態Aと状態Bの電磁場計測結果から式(4)、式(5)により計算して電場情報と磁場情報を分離する(S409)。計算された電磁場計測結果をモニタ21に表示する(S410)。
図4Bに本発明の電磁場計測方法の変形構成を説明するためのフローチャートを示す。本変形例においては、既存の制御条件を使用するかユーザが選択し(S411)、既存の制御条件を使用しない場合は、制御条件の登録作業を行なう。制御条件の登録作業は以下のように行なわれる。まず、磁場印加Aを行なう(S412)。この状態Aで電子銃偏向コイル3、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13の最適な条件を電子線制御条件Aとして登録する(S413)。次に磁場印加Bを行い(S414)、この状態Bでの電子銃偏向コイル3、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13の最適な条件を電子線制御条件Bとして登録する(S415)。これらの条件を試料に印加する磁場の条件と合わせて、磁場計測制御条件として保存する(S416)。この保存された制御条件は任意にユーザが読み出し、利用することができる。
そして、これら保存された制御条件に従い、電磁場計測が繰り返して自動で行なわれる。繰り返し計測は、まず磁場印加Aを行い(S418)、電子線制御条件Aに電子顕微鏡を設定し(S419)、状態Aの電磁場計測を行なう(S420)。次に磁場印加Bを行い(S421)、電子線制御条件Bに電子顕微鏡を設定し(S422)、状態Bの電磁場計測を行なう(S423)。図4A同様、この計測を設定した回数の計測が行なわれるまで繰り返して行なう。計測された状態Aと状態Bの電磁場計測結果から式(4)、式(5)により電場情報と磁場情報を計算し、計算された電磁場計測結果をモニタ21に表示する。
図9に図4Bで説明した電磁場計測方法のフォローチャートに対応したタイミングチャートを示した。同図に明らかなように、磁場パルス1で磁場印加Aを行い、BD1セットで電子線制御条件Aを設定し、電子線検出器18の出力によりイメージ1取得を行い、制御解析装置20のメモリに記憶する。続いて、逆極性の磁場パルス2で磁場印加Bを行い、BD2セットで電子線制御条件Bを設定してイメージ2取得を行い、メモリに記憶する。このような計測処理91、92を設定した回数だけ繰り返し、電磁場計測結果を算出・表示する。
以上詳述した本発明の電磁場計測方法により、磁場印加による電子顕微鏡本体の微弱な磁化による電子線の影響を補正することが可能となり、電場と磁場を高精度に分離することが可能となる。更に、二つの磁化状態における電磁場計測において、観察位置ずれや試料ドリフトなく計測でき、電場情報の変化を小さくして計測することができるので、これにより従来法では困難であった、高分解能での磁場計測が可能となる。なお、以上説明した原理構成は、図5A、以外の電子顕微鏡においても同様に適用可能である。以下、本発明の数々の実施例を図面に従い説明する。
図5A、図5Bは、上述の通り、第1の実施例に関する電子顕微鏡の光学系を模式的に示す図である。本実施例は、上述した電磁場計測方法の基本構成を実現するため、試料と拡大レンズの間に対物レンズと、試料から電子検出器までの間に電子線バイプリズムとを更に備え、電子線バイプリズムにより試料を透過した物体波ともう一方の参照領域を通過した参照波に対して電子線進行方向と垂直方向に偏向を与え、電子検出器において物体波と参照波の干渉縞を取得し、制御解析装置により干渉縞を解析して試料の電磁場情報を得る磁場計測用電子顕微鏡の実施例である。
図5Aにおいて、電子源1が電子線の流れる方向の最上流部に位置し、電子源1から放出された電子線は、加速管2により加速され、収束レンズ4a、4bの作用により試料10が位置する試料面22への電子線照射領域を調整し、試料10を透過した電子線を少なくとも一つ以上の拡大レンズ17で投影倍率を調整し電子検出器18へ投影し、電子線を電子検出器18で検出する。試料10と拡大レンズ17の間にフィラメント電極15aと平板電極15bから構成される電子線バイプリズムを備え、この電子線バイプリズムにより試料を透過した物体波ともう一方の参照領域を通過した参照波に対して電子線進行方向と垂直方向に偏向を与え、干渉縞を像面23に得る。この干渉縞は拡大レンズ17により拡大され、電子検出器18において物体波と参照波の干渉縞が得られる。電子検出器18で検出した信号は制御解析装置20により解析され試料の電磁場が得られる。電子検出器18にて検出された干渉縞は制御解析装置20により即座に、もしくは一度制御解析装置20に保存した後に、再生処理され、電磁場情報としてインタフェースであるモニタ21に映し出される。この再生処理は既に確立された方法が既知であるためここでは詳細を記載しない。電子線バイプリズムの作用の本質は、物体波と参照波を干渉させることであり、結像系のいずれかの像面の試料方向上流に位置すればよく、図5Aに示す装置構成に限るものではない。
本実施例の装置は試料10に磁場を印加する磁場印加コイル8と、電子銃偏向コイル3と、試料10に照射される電子線の非点を制御する照射系非点補正コイル5と、試料10に照射される電子線の傾斜と位置を制御する照射系偏向コイル6a、6bと、試料10を透過した電子線が電子検出器に到達する際の非点を制御する結像系非点補正コイル12と、試料10を透過した電子線が検出器に到達する際の傾斜と位置を制御する結像系偏向コイル13a、13bを有し、試料10に第一の磁場を印加した後に、電子源1から電子検出器18に到達する電子線に対して第一の電子線制御を与え電磁場情報を計測することと、試料10に第二の磁場を印加した後に、電子源1から電子検出器18に到達する電子線に対して第二の電子線制御を与え電磁場情報を計測することを自動的に複数回繰り返して行なう。ここでの電子線制御は、電子銃偏向コイル3、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6a、6b、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13a、13bにより行なわれる。
この磁場印加条件とその影響により電子顕微鏡の部品が微小に磁化する現象は装置固有に決まった関係となるため、制御解析装置20のメモリに電子線制御のデータファイルを記憶しておき、図4Bで説明したように、磁場印加条件ごとにこのデータファイルを呼び出し、制御解析装置20によりに登録されている条件で電子銃偏向コイル3、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6a、6b、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13a、13bを制御することが出来る。上記制御により、ユーザはストレス無く、試料面上での印加磁場の設定を変更しで計測を行なうことが出来る。そして、このようにして得られた二つの磁化状態での電磁場情報から式(4)、式(5)により電場情報と磁場情報が計算される。
図5Aの電子顕微鏡において、それぞれの電子源1、加速管2、および電子レンズの励磁状態、磁場印加コイル8、電子銃偏向コイル3、照射系非点補正コイル5、照射系偏向コイル6a、6b、結像系非点補正コイル12、結像系偏向コイル13a、13b、電子検出器18は電源19に接続され制御解析装置20によりコントロールされている。なお、磁場を印加する磁場印加コイル8は、図5Bに示すように、X方向磁場印加コイル8aと、Y方向磁場印加コイル8bで構成し、電子顕微鏡の光軸をZ方向とした時のXY方向に磁場を印加しても良い。
実際の電子顕微鏡ではこの模式図で示した他に、試料10を保持し微動させる試料微動機構、電子線の透過する領域を制限する絞り機構などが存在し、それらの要素もまた電源19に接続され制御解析装置20によりコントロールされている。しかし、これらの装置は本実施例に係る電子顕微鏡には直接的な関係が無いので、この図では割愛する。
なお、解析制御装置20は、相互に接続された処理部である中央処理部(Central Processing Unit:CPU)、記憶部であるメモリ、入出力モニタ部等を有し、計測されたデータを処理する通常のコンピュータ構成を備えている。本明細書においては、装置の制御と計測結果の解析を行う装置として、これらを纏めて解析制御装置20と呼ぶ。なお、この制御解析装置20は一台のコンピュータで構成されている必要はなく、例えば電子線顕微鏡を制御するコンピュータと、電子検出器18を行なうコンピュータと、計測した結果を解析するコンピュータにより構成することもできる。この場合は、複数のコンピュータを纏めて制御解析装置20と称する。これらのコンピュータはユーザが制御情報の入力を行ない、装置の情報と解析結果を確認するため、モニタ21を備える。また、電子光学要素は真空容器に収められた部品であり、真空ポンプにて継続的に真空排気されている。これら、真空容器や真空系についても、本実施例に係る電子顕微鏡とは直接の関係がないため図示、説明は割愛する。
図6は実施例2に係る電子顕微鏡の構成例を示す模式図である。本実施例は、上述した電磁場計測方法の基本構成を実現するため、試料と拡大レンズの間に対物レンズと、試料から電子検出器までの間に二つの電子線バイプリズムとを備え、上段の電子線バイプリズムのフィラメント電極が結像系の像面に位置し、下段の電子線バイプリズムのフィラメント電極が上段の電子線バイプリズムのつくる影の位置に配置され、二つの電子線バイプリズムにより試料を透過した物体波ともう一方の参照領域を通過した参照波に対して電子線進行方向と垂直方向に偏向を与え、電子検出器において物体波と参照波の干渉縞を取得し、制御解析装置により干渉縞を解析し試料の電磁場情報を得る磁場計測用電子顕微鏡の実施例である。
本実施例の電子顕微鏡は、実施例1と異なり試料10と電子検出器18の間に二つの電子線バイプリズムが設置されている。顕微鏡装置の構成は実施例1と類似しているため、実施例1と同じ部分の記載は省略し、装置構成の異なる点に関しての記載をここでは行う。
上段の電子線バイプリズムのフィラメント電極15aが結像系の像面23に位置し、下段の電子線バイプリズムのフィラメント電極25aが上段の電子線バイプリズムのつくる影の位置に配置される。この際、上段の電子線バイプリズムのフィラメント電極15aは像面であるため、第二の像面26およびそれが拡大レンズ17bによって投射される電子検出器18においても結像されているため、フレネル縞は発生しない。一方、下段バイプリズムは電子線に照射されないため、下段バイプリズムからのフレネル縞も発生しない。このように結像系に二段バイプリズムを備え、干渉縞を得る方法に関しては特許文献1などに記載されているので、ここでは説明しない。
実施例2は上述した本発明の基本原理を実現し、さらに、上段バイプリズムと下段バイプリズムの作用により、電子線ホログラフィーで重要なパラメータである、干渉縞間隔と干渉領域を自在にコントロールすることが可能である。従って、操作性が良く、電子線ホログラフィーに精通していないユーザでも容易に操作することが可能である。また、フレネル縞が発生しないため、高精度に位相計測を行なうことが可能である。本実施例の本質は、上段バイプリズムの位置が像面23と等価な結像系のいずれかの像面に位置し、下段バイプリズムの位置が上段バイプリズムの作る影に位置することであり、図6に示す装置構成に限るものではない。
図7は実施例3に係る電子顕微鏡の構成例を示す模式図である。本実施例は、上述した電磁場計測方法の基本構成を実現するため、試料と拡大レンズの間に対物レンズを備え、電子検出器に投影される焦点を変化させて透過型電子顕微鏡像を取得し、制御解析装置により透過型電子顕微鏡像を解析して試料の電磁場情報を得る磁場計測用電子顕微鏡の実施例である。
実施例3の電子顕微鏡は、試料10、対物レンズ11の順に構成されている。顕微鏡装置の構成は実施例1と類似しているため、実施例1と同じ部分の記載は省略し、装置構成の異なる点に関しての記載をここでは行う。
実施例3では試料10と電子検出器18の間に電子線バイプリズムを設けない。一連の電磁場計測において、状態Aと状態Bの磁場を計測する際、試料10の像を対物レンズ11と拡大レンズ17により電子検出器18に投影する像の焦点を変化させて少なくとも二枚以上の透過型電子顕微鏡像を取得し、制御解析装置により得られた複数枚の透過型電子顕微鏡像の強度分布の変化を解析し試料の電磁場情報を得る。電子検出器18で検出した信号は制御解析装置20により解析され試料の電磁場が得られる。電子検出器18にて検出された複数枚の透過型電子顕微鏡像は制御解析装置20により即座に、もしくは一度制御解析装置20内のメモリに保存した後に、再生処理され、電磁場情報としてインタフェースであるモニタ21に映し出される。この再生処理は既に確立された方法が既知であり、非特許文献1に詳細が記載されているためここでは詳細を記載しない。
本実施例の構成により、電子線バイプリズムが設置されていない電子顕微鏡の構成であっても、上述した本発明の基本原理を実現することが可能となる。
図8は実施例4に係る電子顕微鏡の構成例を示す模式図である。本実施例は、上述した電磁場計測方法の基本構成を実現するため、収束レンズと試料の間に対物レンズと、電子源と試料の間に照射系スキャンコイルと、試料と電子検出器の間に結像系スキャンコイルとを備え、制御解析装置は、照射系スキャンコイルにより試料を照射する電子線を走査し、電子線が電子検出器に到達するように前記照射系スキャンコイルと連動して結像系スキャンコイルが電子線の走査を行ない、電子検出器で検出される電子線の位置変化を解析して試料の電磁場情報を得る磁場計測用電子顕微鏡の実施例である。
実施例4の電子顕微鏡は、対物レンズ11、試料10の順に構成されている。顕微鏡装置の構成は実施例1と類似しているため、実施例1と同じ部分の記載は省略し、装置構成の異なる点に関しての記載をここでは行う。この実施例4では試料10と電子検出器18の間に電子線バイプリズムを設けない。また、対物レンズ11は電子線を試料に絞って照射する目的で試料10の電子源1の側に位置する。さらに電子源1と試料10の間に照射系スキャンコイル7a、7bを有し、試料10と電子検出器18の間に結像系スキャンコイル14a、14bを有し、照射系スキャンコイル7a、7bにより試料を照射する電子線9を走査し、試料10を透過した電子線が電子検出器18に到達するように照射系スキャンコイル7a、7bと結像系スキャンコイル14a、14bが連動し電子線の走査を行なう。
本実施例の構成を用いた一連の電磁場計測において、状態Aと状態Bの磁場を計測する際、試料10を透過した電子線が電子検出器18に投影される大きさを、少なくとも一段以上の拡大レンズ17により調整し、電子検出器18で電子線を検出する。電子検出器18にて検出される電子線の位置が制御解析装置20により解析され試料の電磁場が得られる。電子線を絞って試料に照射するため、二次元情報を得るため、電子線を二次元的に走査し各場所の電磁場情報を計測する。計測結果は制御解析装置20により即座に、もしくは一度制御解析装置20に保存した後に、処理され電磁場情報が得られる。得られた結果はモニタ21に映し出される。この電磁場計測方法は既に確立された方法が既知であり、非特許文献2に詳細が記載されているためここでは詳細を記載しない。
本実施例では、電子線バイプリズムが設置されていない電子顕微鏡で、上述した本発明の基本原理を実現することが可能となる。また、電子線を絞って照射しているため、各場所の組成分析や、試料から高角度に散乱された電子を検出することによる簡易的な組成像の計測と両立させることが可能である。
以上種々の実施例の構成の実現した本願発明の電子顕微鏡は、高分解能磁場計測用電子顕微鏡として実用化され、本願発明をこれらの装置にて実施することにより、ナノから原子スケールでの磁場観察を可能とし、基礎材料、半導体デバイス、スピントロクス材料もしくはスピントロニクスデバイスの研究および開発に活用できると期待される。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
更に、上述した各構成、機能、制御解析装置は、それらの一部又は全部を実現するプログラムを作成する例を説明したが、それらの一部又は全部を例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良いことは言うまでもない。すなわち、処理部の全部または一部の機能は、プログラムに代え、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路などにより実現してもよい。
1 電子源
2 加速管
3 電子銃偏向コイル
4a、4b 収束レンズ
5 照射系非点補正コイル
6a 照射系上段偏向コイル
6b 照射系下段偏向コイル
7a 照射系上段スキャンコイル
7b 照射系下段スキャンコイル
8 磁場印加コイル
8a X方向磁場印加コイル
8b Y方向磁場印加コイル
9 照射電子線
10 試料
11 対物レンズ
12 結像系非点補正コイル
13a 結像系上段偏向コイル
13b 結像系下段偏向コイル
14a 結像系上段スキャンコイル
14b 結像系下段スキャンコイル
15a、25a フィラメント電極
15b、25b 平板電極
16 拡大像
17 拡大レンズ
18 電子検出器
19 電源
20 制御解析装置
21 モニタ
22 試料面
23 像面
24 拡大レンズの偏向コイル
25 第二の電子線バイプリズム
26 第二の像面
91、92 計測処理

Claims (15)

  1. 磁場計測用電子顕微鏡であって、
    電子源から発せられた電子線を加速し、収束レンズで試料への電子線照射領域を調整し、前記試料を透過した電子線を少なくとも一つ以上の拡大レンズで投影倍率を調整して電子検出器へ投影して検出した信号を解析し、試料の電磁場を解析する制御解析装置と、
    前記試料に磁場を印加する磁場印加コイルと、
    前記試料に照射される前記電子線の非点を制御するコイルと、
    前記試料に照射される前記電子線の傾斜と位置を制御する照射系偏向コイルと、
    前記試料を透過した電子線が前記電子検出器に到達する際の非点を制御するコイルと、
    前記試料を透過した電子線が前記電子検出器に到達する際の傾斜と位置を制御する結像系偏向コイルと、を備え、
    前記制御解析装置は、
    前記試料に第一の磁場を印加した後に、電磁場情報を計測することと、前記試料に第二の磁場を印加した後に、電磁場情報を計測することを複数回繰り返して計測し、計測した前記電磁場情報から磁場印加により変化した磁場情報を算出する、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  2. 請求項1記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記制御解析装置は、
    前記試料に第一の磁場を印加した後に、前記電子源から前記電子検出器に到達する電子線に対して第一の電子線制御を与えて前記電磁場情報を計測し、前記試料に第二の磁場を印加した後に、前記電子源から前記電子検出器に到達する電子線に対して第二の電子線制御を与えて前記電磁場情報を計測する、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  3. 請求項1記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記磁場印加コイルは、当該磁場計測用電子顕微鏡の光軸をZ方向とした時にX、Y方向に磁場をそれぞれ印加するX方向磁場印加コイルと、Y方向磁場印加コイルで構成される、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  4. 請求項1記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記試料と前記拡大レンズの間に対物レンズと、前記試料から前記電子検出器までの間に電子線バイプリズムと、を備え、
    前記電子線バイプリズムにより前記試料を透過した物体波ともう一方の参照領域を通過した参照波に対して電子線進行方向と垂直方向に偏向を与え、
    前記電子検出器において前記物体波と前記参照波の干渉縞を取得し、
    前記制御解析装置により前記干渉縞を解析して前記試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  5. 請求項1記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記試料と前記拡大レンズの間に対物レンズと、前記試料から前記電子検出器までの間に二つの電子線バイプリズム、とを備え、
    上段の前記電子線バイプリズムのフィラメント電極が結像系の像面に位置し、
    下段の前記電子線バイプリズムのフィラメント電極が上段の前記電子線バイプリズムのつくる影の位置に配置され、
    二つの前記電子線バイプリズムにより前記試料を透過した物体波ともう一方の参照領域を通過した参照波に対して電子線進行方向と垂直方向に偏向を与え、前記電子検出器において前記物体波と前記参照波の干渉縞を取得し、前記制御解析装置により前記干渉縞を解析し試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  6. 請求項1記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記試料と前記拡大レンズの間に対物レンズを備え、
    前記電子検出器に投影される焦点を変化させて透過型電子顕微鏡像を取得し、
    前記制御解析装置により前記透過型電子顕微鏡像を解析して前記試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  7. 請求項1記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記収束レンズと前記試料の間に対物レンズと、前記電子源と前記試料の間に照射系スキャンコイルと、前記試料と前記電子検出器の間に結像系スキャンコイルと、を備え、
    前記制御解析装置は、
    前記照射系スキャンコイルにより前記試料を照射する前記電子線を走査し、
    前記電子線が前記電子検出器に到達するように前記照射系スキャンコイルと連動して前記結像系スキャンコイルが前記電子線の走査を行ない、
    前記電子検出器で検出される前記電子線の位置変化を解析して試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  8. 請求項2記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記磁場印加コイルは、当該磁場計測用電子顕微鏡の光軸をZ方向とした時にX、Y方向に磁場をそれぞれ印加するX方向磁場印加コイルと、Y方向磁場印加コイルで構成される、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  9. 請求項2記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記試料と前記拡大レンズの間に対物レンズと、前記試料から前記電子検出器までの間に電子線バイプリズムと、を備え、
    前記電子線バイプリズムにより前記試料を透過した物体波ともう一方の参照領域を通過した参照波に対して電子線進行方向と垂直方向に偏向を与え、
    前記電子検出器において前記物体波と前記参照波の干渉縞を取得し、
    前記制御解析装置により前記干渉縞を解析して前記試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  10. 請求項2記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記試料と前記拡大レンズの間に対物レンズと、前記試料から前記電子検出器までの間に二つの電子線バイプリズムと、を備え、
    上段の前記電子線バイプリズムのフィラメント電極が結像系の像面に位置し、
    下段の前記電子線バイプリズムのフィラメント電極が上段の前記電子線バイプリズムのつくる影の位置に配置され、
    二つの前記電子線バイプリズムにより前記試料を透過した物体波ともう一方の参照領域を通過した参照波に対して電子線進行方向と垂直方向に偏向を与え、前記電子検出器において前記物体波と前記参照波の干渉縞を取得し、前記制御解析装置により前記干渉縞を解析し試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  11. 請求項2記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記試料と前記拡大レンズの間に対物レンズを備え、
    前記電子検出器に投影される焦点を変化させて透過型電子顕微鏡像を取得し、
    前記制御解析装置により前記透過型電子顕微鏡像を解析して前記試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  12. 請求項2記載の磁場計測用電子顕微鏡であって、
    前記収束レンズと前記試料の間に対物レンズと、前記電子源と前記試料の間に照射系スキャンコイルと、前記試料と前記電子検出器の間に結像系スキャンコイルと、を備え、
    前記制御解析装置は、
    前記照射系スキャンコイルにより前記試料を照射する前記電子線を走査し、
    前記電子線が前記電子検出器に到達するように前記照射系スキャンコイルと連動して前記結像系スキャンコイルが前記電子線の走査を行ない、
    前記電子検出器で検出される前記電子線の位置変化を解析して試料の電磁場情報を得る、
    ことを特徴とする磁場計測用電子顕微鏡。
  13. 電子顕微鏡による磁場計測法であって、
    前記電子顕微鏡は、
    電子源から発せられた電子線を加速し、試料への電子線照射領域を調整し、前記試料を透過した電子線を少なくとも一つ以上の拡大レンズで投影倍率を調整して電子検出器へ投影して検出した信号を解析し、試料の電磁場を解析する制御解析装置と、前記試料に磁場を印加する磁場印加コイルと、前記試料に照射される前記電子線の非点を制御するコイルと、前記試料に照射される前記電子線の傾斜と位置を制御する照射系偏向コイルと、前記試料を透過した電子線が前記電子検出器に到達する際の非点を制御するコイルと、前記試料を透過した電子線が前記電子検出器に到達する際の傾斜と位置を制御する結像系偏向コイルと、を備え、
    前記制御解析装置は、
    前記試料に第一の磁場を印加した後に、電磁場情報を計測することと、前記試料に第二の磁場を印加した後に、電磁場情報を計測することを複数回繰り返して計測し、計測した前記電磁場情報から磁場印加により変化した磁場情報を算出する、
    ことを特徴とする電子顕微鏡による磁場計測法。
  14. 請求項13記載の磁場計測法であって、
    前記制御解析装置は、
    前記試料に第一の磁場を印加した後に、前記電子源から前記電子検出器に到達する電子線に対して第一の電子線制御を与えて前記電磁場情報を計測し、前記試料に第二の磁場を印加した後に、前記電子源から前記電子検出器に到達する電子線に対して第二の電子線制御を与えて前記電磁場情報を計測する、
    ことを特徴とする磁場計測法。
  15. 請求項13記載の磁場計測法であって、
    前記制御解析装置は、
    前記磁場印加コイルに磁場パルスを印加して前記第一の磁場を前記試料に印加し、前記磁場パルスとは逆極性の磁場パルスを印加して前記第二の磁化を前記試料に印加するよう制御する、
    ことを特徴とする磁場計測法。
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