JP2017215461A - 電子写真感光体の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光導電層における周期表第13族または周期表の族に属する元素を制御して光メモリーを維持と帯電能の向上を達成する。【解決手段】 円筒状基体の上にアモルファス材料からなる堆積膜を形成する工程を有する電子写真感光体の製造方法において、原料ガスは、ケイ素原子、炭素原子及び水素原子のいずれかひとつの原子を含有し、下部阻止層を形成する工程において、周期表第13族または周期表第15族に属する原子を含有する前記原料ガスを導入し、前記光導電層を形成する工程において、第13族または第15族に属する原子を含有しない、または、第13族または第15族に属する原子を下部阻止層より低い濃度で含有する前記原料ガスを導入し、変化層を形成する工程において、下部阻止層形成時の内圧および光導電層形成時の内圧より、内圧を下降させ、次いで光導電層形成時の内圧まで上昇させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。【選択図】 図4

Description

本発明はアモルファスシリコンを用いた電子写真感光体の形成方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、電子写真感光体(以下、「感光体」とも表記する)の表面を帯電装置によって一様に帯電し、帯電した感光体を像露光装置によって露光して静電潜像を形成する。その後に、この静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。そして、このトナー像を用紙などの転写材に転写し、そのトナー像を転写材に定着させ、トナー像が定着された転写材を画像形成装置から出力する。
電子写真感光体としては、水素またはハロゲンで補償されたアモルファスシリコンを用いた電子写真感光体(以下、a−Si感光体とも表記する)が実用化されている。
a−Si感光体は、成膜炉内において、一般に円筒状の金属基体上に金属基板からの電荷注入を阻止する下部阻止層、光導電層、および表面層を順次CVD法で堆積させることで製造される。
特許文献1には、被処理体である導電性の基体上に密着性の良い第1層として電荷注入阻止層、第2層として光導電層、第3層として表面層の順に積層する電子写真感光体が記載されている。そして、第1層と第2層の間にキャリアの移動性や機械的な密着性を向上する目的で電荷注入阻止層の変化領域を設けたa−Si感光体が記載されている。
特許文献2には、温度特性や光メモリーを低減させる目的で、光導電層に、周期表の第13族または周期表の15族に属する元素の少なくとも一つを含有させるa−Si感光体が記載されている。
特開2004−124143 特開平08−015882
上述のような技術により、良好な電子写真感光体が実現されてきた。しかしながら、近年、電子写真方式の画像形成装置が、オフセット印刷機が主流であったプロダクション市場へも参入し始めている。このため、高い生産性が要求されるプロダクション市場への対応として、プロセスの高速化は重要であり、電子写真感光体に対してもプロセスの高速化への対応が求められている。また、プロダクション市場では、文字原稿のみならず、写真、絵、デザイン画等のコピーも頻繁に成されるため、従来以上に画質の向上が求められている。このため、従来以上に残像現象に代表される光メモリーの低減が必要となっている。上述のような、光導電層に周期表第13族または第15族に属する元素を含有させることは、光メモリーの低減に有効な技術である。この技術は、プロセスの高速化により、除電の露光から帯電までの時間が短くなり、光メモリーが増大した場合にも有効である。しかし、光導電層に周期表第13族または周期表の族に属する元素を含有することは、光メモリーの低減には有効な技術であるが、含有量によっては帯電能を低下させる場合がある。また、プロセスの高速化は、1回の電子写真プロセスにおいて、感光体表面の任意の1箇所に対して考えた場合、帯電器直下を通過する時間、言い換えると帯電に使用できる時間は減少する。このため、帯電電位を維持するには、帯電器により多くの電流を印加して発生する電荷を増加させるか、または感光体の帯電能を向上させることが必要である。このため、光導電層に含有する周期表第13族または周期表の族に属する元素を正確に制御して、過剰な含有による帯電能の低下を抑制することが重要である。
しかしながら、上述の光導電層の下に電荷注入を阻止する下部阻止層を設ける場合には、下部阻止層に高濃度な周期表第13族または周期表の族に属する元素を含有させるため、成膜炉内に滞留し、光導電層へコンタミネーションする場合がある。これによって、光導電層に含有する周期表第13族または第15族に属する元素の濃度が、目標の濃度より高くなり、帯電能の低下を引き起こすことが課題となっている。
従って、本発明の目的は、周期表第13族または周期表の第15族に属する元素について、下部阻止層から光導電層へのコンタミネーションを抑制し、光導電層におけるこれらの元素の濃度を正確に制御することである。そして、これにより光メモリーを維持しながら帯電能を向上させる電子写真感光体の形成方法を提供することが目的である。
上述した目的を達成するため、電極を有する減圧可能な反応容器の内部に円筒状基体を設置し、前記反応容器の内部に原料ガスを導入し、放電励起用電力を電極に印加することにより前記原料ガスを分解し、前記円筒状基体の上にアモルファス材料からなる堆積膜を形成する工程を有する電子写真感光体の製造方法において、
前記原料ガスは、ケイ素原子、炭素原子及び水素原子の群より選択される少なくとも一種の原子を含有し、
前記堆積膜を形成する工程は、連続放電によって、
前記円筒状基体の上に、下部阻止層を形成する工程、
前記下部阻止層の上に変化層を形成する工程、および
前記変化層の上に光導電層を形成する工程を有し、
前記下部阻止層を形成する工程において、周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子を含有する前記原料ガスを導入し、
前記光導電層を形成する工程において、周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子を含有しない、または、前記周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子を前記下部阻止層より低い濃度で含有する前記原料ガスを導入し、
前記変化層を形成する工程において、前記下部阻止層を形成する時の内圧および前記光導電層を形成する時の内圧より、内圧を下降させ、次いで前記光導電層を形成する時の内圧まで上昇させることを特徴とする。
以上説明したように、本発明の電子写真感光体の形成方法によれば、光導電層における周期表第13族または周期表の第15族に属する元素を正確に制御でき、光メモリーを維持しつつ帯電能の向上を両立した高品位の電子写真感光体を形成することができる。
a−Si感光体を模式的に示した図である。 光導電層を2層化したa−Si感光体を模式的に示した図である。 堆積膜形成装置を模式的に示した図である。 本発明の内圧変化を模式的に示した図である。 本発明の内圧変化の例を模式的に示した図である。
本発明者らは上記の目的を達成すべく検討を行った。
その結果、変化層を形成する工程で、下部阻止層を形成する工程の下部阻止層形成時の内圧及び光導電層を形成する工程の光導電層形成時の内圧より低い内圧に下降させる(以下、「内圧の下降」とも記載)。その後、光導電層形成時の内圧の値まで内圧を上昇(以下、「内圧の上昇」とも記載)させて光導電層を形成する。このことで、周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子が、下部阻止層から光導電層へコンタミネーションすることを抑制できることを見出した。
以下に、図1および図2に電子写真感光体の模式図、図3に堆積膜形成装置の模式図、図4に本発明の堆積膜形成時における内圧変化の一例を示し、本発明を説明する。
図1は、円筒状基体1101の表面に下部阻止層1201、変化層1202、光導電層1203および表面層1301を順次積層したa−Si感光体1000の模式図である。また、図2は光導電層を第一光導電層2203と第二光導電層2204と2層化したa−Si感光体2000の模式図である。本発明のa−Si感光体の形成方法は、図3に示すような減圧可能な反応容器3110の内部に円筒状基体3112を設置し、ガス供給装置3200から原料ガスを導入し、放電励起用電力を用い原料ガスを分解し、図1および図2に示した堆積膜を順次形成する。アモルファス材料から形成される堆積膜を形成する原料ガスは、ケイ素原子、炭素原子及び水素原子からなる群より選択される少なくとも一種の原子を含有するものである。本発明の特徴として、図4に示したように、下部阻止層1201を形成する工程の後に、変化層1202を形成する工程で内圧の下降を行う。
内圧を下げる工程を行うことで、反応容器3110内の流速が速くなり、反応容器3110内に残留している下部阻止層1201を形成する工程で導入された高濃度の周期表第13族または周期表の第15族に属する原子が反応容器3110外に排出される。
結果、反応容器3110内に残留する周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子濃度は低減する。さらに、内圧の下降を行った後に、光導電層1203を形成する工程の内圧まで、原料ガスのガス比率等を変化させながら反応容器3110内の内圧を上昇させる。
そして、反応容器3110内に残留する周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子が低減された状態で光導電層1203を形成する工程を行う。以上が、本発明の説明である。
次に、本発明の具体的な実施形態について、さらに詳しく説明する。
本発明の電子写真感光体であるa−Si感光体について図1を使用して説明する。
(円筒状基体)
まず、堆積膜を形成する円筒状基体1101の材質としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チタンやこれらの合金を用いることができる。中でも、加工性や製造コストを考慮すると、アルミニウムが優れている。この場合、Al−Mg系合金、Al−Mn系合金のいずれかを用いることが好ましい。円筒状基体1101は、基体洗浄装置で処理される前に、例えば表面を鏡面切削加工することがある。a−Si感光体を構成する各層について説明する。
(下部阻止層)
まず、下部阻止層1201について説明する。下部阻止層1201は電子写真感光体が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、基体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有する。逆の極性の帯電処理を受けた際には、そのような機能は発揮されない極性依存性を有している。
そのような機能を付与するために、下部阻止層1201には伝導性を制御する原子を、光導電層1202と比較して高濃度で含有させる。
含有される伝導性を制御する原子は、層中に万偏なく均一に分布させてもよいし、層厚方向に不均一に分布させてもよい。分布濃度が不均一な場合には、基体側に多く分布するように含有させるのがより好適である。
下部阻止層1201に含有される伝導性を制御する原子としては、第13族、または第15族原子を用いることができる。
下部阻止層1201中に含有される伝導性を制御する原子の含有量としては、本発明の目的が効果的に達成できるように所望にしたがって適宜決定されるが好ましい。例えば、5×1016atoms/cm〜5×1021atoms/cm、より好適には5×1017atoms/cm〜5×1020atoms/cmとされるのが望ましい。また、基板への密着性の観点から、炭素や窒素、酸素原子等を含有させることで密着性を向上できる。原料ガスは、窒素および酸素含有ガスとして、例えばNO、NO、NO等を用いることができる。炭素含有ガスとして、例えば、CH、C、C、C等を用いることができる。下部阻止層1201の堆積膜形成については、原料ガスのグロー放電を用いたプラズマCVD法で成膜できる。所望の特性を得るためには、Si供給用、ハロゲン添加用等のガスと希釈ガスとの混合比、反応容器内の内圧、放電電力ならびに基体温度を適宜設定する。
(変化層)
次に、変化層1202について説明する。本発明の特徴である変化層1202を形成する工程において、周期表の第13族または周期表の第15族原子のコンタミネーションを抑制するために、反応容器3110の内圧の下降と内圧の上昇を行う。また、変化層1202は、下部阻止層1201に用いた周期表の第13族または周期表の第15族原子の高濃度含有ガスが反応容器内に滞留し、光導電層1202へコンタミネーションすることを抑制するために設ける。
このため、下部阻止層1201の形成が終了した後、周期表第13族または周期表の第15族原子の高濃度含有ガスの導入は停止し、光導電層1202に用いる低濃度含有ガスに切り替える。
また、下部阻止層1201と光導電層1202の間の急峻な膜組成変化は剥がれを引き起こす場合がある。このため、変化層1202は、膜組成の異なる下部阻止層1201と光導電層1203の密着性を向上させる機能を有しても良い。密着性を向上させる機能は、変化層1202の膜組成が、膜厚方向に下部阻止層1201の膜組成膜から光導電層1203の膜組成に徐々に変化する膜組成を持つことで付与できる。
膜組成を徐々に変化させる方法としては、堆積膜形成条件における原料ガスのガス量、原料ガスの分解に用いる放電電力、基板加熱温度について、各々を徐々に下部阻止層1201の条件から光導電層1203の条件に変化させることで可能である。
変化層1202の堆積膜形成は、下部阻止層1201と同様に原料ガスのグロー放電を用いたプラズマCVD法で成膜ができる。
(光導電層)
次に、光導電層1203について説明する。光導電層1203は、帯電処理に対する電荷を保持する誘電特性、露光される光の波長に対して感度を有する光導電性、露光で生成された光キャリアの走行性を機能として有する。帯電処理に対する電荷保持特性は、光導電層1203の層厚により制御できる。光メモリーは、光導電層1203に伝導性を制御する原子である周期表の第13族または周期表の第15族に属する元素を低濃度で含有させることで制御できる。
また、光導電層1203は、電子写真感光体に照射される光の波長に感度を有する材料である必要があり、シリコン原子を母体とするアモルファス材料が挙げられる。
光導電層には、光導電性および電荷保持特性を向上させるため、水素原子や、必要に応じてハロゲン原子を含有させてもよい。光導電層中の水素原子やハロゲン原子は、シリコン原子の未結合手に結合し、層品質の向上、特に光導電性および電荷保持特性を向上させ得る。
光メモリーおよび光導電性、キャリアの走行性を制御するために、光導電層1203には上述のように伝導性を制御する原子を含有させると良い。さらに、光学的バンドギャップの異なる光導電層をさらに積層する2層化や伝導性を制御する原子の含有量を変化させることで光メモリーやキャリアの走行性を所望の値にできる。
伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、周期表の第13族に属する原子(以下第13族原子とも略記する)、または周期表の第15族に属する原子(第15族原子とも略記する)を用いることができる。
第13族原子としては、具体的には、B、Al、Ga、In、Tl等がある。
第15族原子として、具体的には、N、P、As、Sb、Bi等がある。
伝導性を制御する原子の光導電層中の含有量は、5×1013atoms/cm〜5×1017atoms/cm、より好適には5×1014atoms/cm〜5×1016atoms/cmとされるのが望ましい。
光導電層1203の層厚は、所望の電子写真特性が得られること及び製造上の効率や経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、例えば10〜50μm、好ましくは20〜40μmである。
このような光導電層1203の堆積膜形成については、下部阻止層1201と同様に原料ガスのグロー放電を用いたプラズマCVD法で成膜ができる。
原料ガスは、Si供給用ガスとなり得る物質としては、SiH、Si、Si、Si10等のガス状態の、またはガス化し得る水素化ケイ素(シラン類)が挙げられる。
膜の物性の制御性、ガスの供給の利便性などを考慮し、これらのガスに更に、H、He及び水素原子を含むケイ素化合物のガスを所望量混合して層形成することもできる。
また、光導電層1203の伝導性を制御する原子として、第13族の原子導入用の原料物質としては、ホウ素原子導入用は、B、B10、B等の水素化ホウ素、BF、BCl、BBr等のハロゲン化ホウ素等が挙げられる。
ホウ素原子以外の第13族原子導入用の原料物質としては、AlCl、GaCl、Ga(CH、InCl、TlCl等が挙げることができる。
第15族原子導入用の原料物質として、具体的には、リン原子導入用としては、PH、P等の水素化リン、PHI、PF、PF等のハロゲン化リンが挙げられる。
リン素原子以外の第15族原子導入用の原料物質としては、AsH、AsCl、AsF、SbH、SbCl、BiH、BiCl等が挙げられる。
ハロゲン原子供給用の原料ガスとしては、具体的には、F、ClF、BrF等のハロゲン化合物、SiF、Si等のフッ化ケイ素が挙げられる。
これらの原料ガスを用いて所望の膜特性を有する光導電層1203を形成するには、Si供給用、ハロゲン添加用等のガスと希釈ガスとの混合比、反応容器内の内圧、放電電力ならびに基体温度を適宜設定することができる。
反応容器内の内圧も同様に層設計にしたがって適宜最適範囲が選択される。
例えば1×10−2〜1×10Pa、好ましくは5×10−2〜5×10Pa、より好ましくは1×10−1〜2×10Paである。
基体の温度は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、例えば100〜350℃、好ましくは150〜330℃、より好ましくは180〜300℃である。
光導電層1203を形成するための基体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられる。
(表面層)
最後に、表面層1301について説明する。表面層1301は、アモルファスシリコン系の材料であればいずれの材質でも可能である。例えば、水素原子(H)を含有し、さらに炭素原子を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiC:H」と表記する)材料が好適に用いられる。
表面層1301の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましい。
a−SiC:Hの炭素供給用ガスとなり得る物質としては、CH,C,C,C10等のガス状態の、またはガス化し得る炭化水素が有効に使用されるものとして挙げられる。
また、これらのC供給用の原料ガスを必要に応じて例えばHや、希ガスのHe,Ar,Neにより希釈して使用してもよい。
以上が電子写真感光体を構成する各層に求められる特性および役割である。
(堆積膜形成)
次に、図3を用いて堆積膜形成の流れについて、プラズマCVD法を例にとって説明する。
この装置は大別すると、堆積膜形成装置3100、原料ガスの供給装置3200、反応容器3110内を減圧する為の排気装置(真空ポンプ3121)から構成されている。堆積膜形成装置3100中の反応容器3110内にはアースに接続された基板3112、カソード電極3111、基板の加熱用ヒーター3113、ガス導入管3114が設置されている。更に、高周波マッチングボックス3125を介して高周波電源3123が接続されている。
ガス供給装置3200は、SiH、H、CH、NO、B、CF等の原料ガスボンベ3221〜3225とバルブ3231〜3235、3241〜3245、3251〜3255及びマスフローコントローラ3211〜3215から構成されている。各構成ガスのボンベはバルブ3260を介して反応容器3110内のガス導入管3114に接続されている。基板3112は導電性受け台の上に設置されることによってアースに接続される。
以下に、図3の装置を用いた電子写真感光体の堆積膜形成の手順の一例について説明する。
まず、反応容器3110内に円筒状基体3112を設置し、第一の開閉弁3118を閉じた状態で、第二の開閉弁3119を開け、第二の排気経路3120を通じて、反応容器3110と真空ポンプ3121を連通させ大気圧よりスロー排気で減圧する。スロー排気で、任意の圧力に到達した時点で、第二の開閉弁3119を閉じ、第一の開閉弁3118を開けて、主排気経路3117により反応容器3110を排気する。
続いて基体加熱用ヒーター3113により円筒状基体3112の温度を200℃〜450℃より好ましくは250℃〜350℃の所望の温度に制御する。次いで、感光体形成用の原料ガスを反応容器3110内に流入させるにはガスボンベのバルブ3231〜3235、堆積膜形成装置の第二の排気弁3119が閉じられている事を確認する。又、流入バルブ3241〜3245、流出バルブ3251〜3255を開き、補助バルブ3260を徐々に開くことで反応容器3110及びガス供給配管3116を排気する。
その後、真空計3122の読みが0.67mPaになった時点で補助バルブ3260、流入バルブ3241〜3245、流出バルブ3251〜3255を閉じる。その後ガスボンベ3221〜3225より各ガスをバルブ3231〜3235を開いて導入し圧力調整器3261〜3265により各ガス圧を0.2MPaに調整する。次に流入バルブ3241〜3245を徐々に開けて各ガスをマスフローコントローラ3211〜3215内に導入する。
以上の手順によって成膜準備を完了する。
(下部阻止層の形成)
まず、下部阻止層1201を形成する工程では、円筒状基体3112が所望の温度になったところで、各流出バルブ3251〜3255のうちの必要なものと補助バルブ3260とを徐々に開く。そして、ガス導入管3114を介して反応容器3110内に、シリコン含有ガス、水素、窒素および酸素含有ガス、炭素含有ガスを導入する。
正帯電の電子写真感光体の場合には電荷注入阻止機能を高めるために、高濃度で第13族原子が含有された第13族原子導入用の原料ガスを導入する。
そして、各マスフローコントローラ3211〜3215によって、各原料ガスが所望の流量になる様に調整する。さらに、反応容器3110内を所望の内圧になる様に開閉弁3118の開口、または不図示のメカニカルブースターポンプの周波数等で排気速度を調整して制御する。
反応容器3110の内圧が安定したところで、高周波電源3123を所望の電力に設定して例えば、13.56MHzの高周波電力を高周波マッチングボックス3125介してカソード電極3111に供給し高周波グロー放電を生起させる。
この放電エネルギーによって反応容器3110内に導入させた各原料ガスが分解され、円筒状基体3112上に下部阻止層1201が積層される。
所望の膜厚の下部阻止層1201の形成がおこなわれた後、光導電層1203への第13族原子がコンタミネーションすることを抑制するために、高濃度に第13族原子が含有された第13族原子導入用の原料ガスの導入を遮断する。そして、変化層1202を形成する工程に進む。
(変化層の形成)
変化層1202を形成する工程では、内圧の下降において開閉弁3118の開口、または不図示のメカニカルブースターポンプの周波数等で排気速度を調整し、連続的または段階的に下部阻止層1201を形成する内圧より低い内圧にする。
その際、内圧の下降における内圧は、下部阻止層1201を形成する工程の内圧及び光導電層1203を形成する工程より低く、かつ内圧が下部阻止層1201を形成する工程の内圧より5%以上低い領域を持つ。このことにより、よりコンタミネーションを低減する効果が得られる。
このため、内圧の下降における内圧の変化としては、典型的には図4のパターンが行われるが、図5(a)に示すように極小となる内圧を維持してもよい。また、図5(b)に示すような曲線状、図5(c)に示すような階段状に内圧を下げてもよい。
内圧の下降の時間は、長ければ長いほどコンタミネーションを低減する効果を得られると考えられが、製造効率の観点から適宜判断される必要があり、好ましくは、30秒〜3000秒である。
そして、内圧の下降を行った後、内圧の上昇を行い、連続的または段階的に光導電層1203を形成する内圧にする。
その際、内圧の上昇の内圧は、内圧の下降における内圧の極小点から徐々に光導電層1203の内圧へ上昇させることで、密着性を向上させることができる。
このため内圧の上昇における内圧の変化としては、図5(d)に示すように、光導電層1203を形成する内圧まで、内圧を上げる上昇率が異なる2領域を持たせてもよい。または、図5(e)に示すような曲線状、図5(f)に示すような階段状に内圧を上げてもよい。
内圧の下降及び内圧の上昇を行っている間、窒素および酸素含有ガス、炭素含有ガス、シリコン含有ガスおよび水素含有ガスの供給量については、光導電層1203を形成するガス比率になるように連続的または段階的に変化させる。連続的または段階的に変化させる方法としては、各マスフローコントローラ3211〜3215によって行う。
放電電力は、下部阻止層1201を形成する条件から、光導電層1203を形成する条件まで、連続的または段階的に変化させる。このため連続放電で下部阻止層1201、変化層1202、光導電層1203を形成する。
また、円筒状基体3112の加熱温度を基体加熱用ヒーター3113により連続的に変更して、光導電層1203を形成する温度にする。
そして、ガス比率、放電電力、円筒状基体3112の加熱温度が光導電層1203を形成する条件になったところで変化層1202の形成が終了し、光導電層1203を形成する工程に進む。
上述のように高濃度に第13族原子が含有された第13族原子導入用の原料ガスは、コンタミネーションを抑制するために下部阻止層1201を形成した後、即座に導入を停止する。そして、光導電層1202の形成に用いる低濃度に第13族原子が含有された第13族原子導入用の原料ガスに切り替える。
また、内圧の下降及び内圧の上昇を行っている間、第13族原子導入用の原料ガス以外は下部阻止層1201の堆積膜形成条件から、光導電層1202の堆積膜形成条件へ連続変化させる。これにより、密着性を十分に保ちながら帯電能を向上することが可能となる。
(光導電層の形成)
光導電層1203を形成する工程では、シリコン含有ガスおよび水素含有ガスを供給して光導電層1203を形成する。
そして、上述のように光メモリーを低減するために、低い濃度で第13族原子が含有された第13族原子導入用の原料ガスを導入して光導電層1203を形成することができる。
図2に示すような光導電層を2層化する場合は、光導電層2203と光導電層2204の間で、シリコン含有ガスおよび水素含有ガスのガス比率や第13族原子導入用の原料ガスの有無、内圧、放電電力を連続的または段階的に変化させる。
所望の膜厚まで光導電層1203が形成された後、放電電力の印加及びグロー放電を停止する。
または、グロー放電を継続し続けたまま表面層1301の形成条件にガス比率、内圧、放電電力、円筒状基体3112の加熱温度に連続的または段階的に変化させ、表面層1301を形成する工程に進む。
(表面層形成工程)
表面層1301を形成する工程では、シリコン含有ガス、炭素含有ガス、水素含有ガス等を供給し、内圧および放電電力、基体加熱温度を調整し、グロー放電を再開させて表面層1301形成する。
所望の膜厚の形成がおこなわれた後、放電電力の供給を止め、各流出バルブ3251〜3255を閉じて反応容器3110への各原料ガスの流入を止めて積層を終える。
以上が堆積膜形成の手順である。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
〈実施例1〉
実施例1では、まず堆積膜形成として、図3の装置を用いて、図1に示すように基板1101上に、下部阻止層1201、変化層1202、光導電層1203、表面層1301を表1に示す条件で順次積層した層構成の電子写真感光体を作製した。
実施例1では、変化層1202において、内圧の下降を3分間行い、内圧は下部阻止層1201を形成する内圧より30%(90mTorr)低い内圧までメカニカルブースターポンプの周波数を変更して下げた。その後、内圧の上昇を7分間行い、光導電層1203を形成する内圧まで上げた。内圧変化としては、図4の変化パターンを用いた。(又、表1において、変化層の内圧下降の欄の記号→は、反応容器内圧の値の変化の前後の値を明示する記号である。以下表1〜6において、記号→は、内圧の変化に伴うガス種とガス流量に関して変化の前後の値を明示する記号として用いた)
〈比較例1〉
比較例1では、表2に示すように変化層1202の内圧条件のみ変更し、他は実施例1と同じ成膜条件で電子写真感光体を作製した。
比較例1の変化層1202の内圧は、内圧の下降を設けず、下部阻止層1201を形成する内圧から光導電層1203を形成する内圧に漸次変化させた。
〈実施例2〉
実施例2では、変化層1202の内圧の下降及び内圧の上昇の内圧変化パターンを図5(a)に変更した。
表3に示すように変化層1202内圧が下降した状態を10分間保持した後に、内圧の上昇を行った。他は実施例1と同じ成膜条件で電子写真感光体を作製した。
〈実施例3〉
実施例3は、変化層1202の内圧の下降及び内圧の上昇の内圧変化パターンを図5(c)に変更し以外は、他は実施例1と同じ成膜条件で電子写真感光体を作製した。
〈実施例4〉
実施例4は、変化層1202の内圧の下降及び内圧の上昇の内圧変化パターンを図5(f)に変更した以外は、他は実施例1と同じ成膜条件で電子写真感光体を作製した。
〈実施例5〉
実施例5では、表4に示すように変化層1202の内圧の下降及び内圧の上昇の内圧条件のみ変更し、他は実施例1と同じ成膜条件で電子写真感光体を作製した。
実施例5では、変化層1202において、内圧の下降を5分間行うが、内圧は下部阻止層1201を形成する内圧より5%(15mTorr)低い内圧までメカニカルブースターポンプの周波数を変更して下げた。その後は、内圧の上昇を5分間行い、光導電層1203を形成する内圧まで上げた。内圧変化としては、図4の変化パターンを用いた。
〈実施例6〉
実施例6では、表5に示すように変化層1202の内圧の下降及び内圧の上昇の内圧条件のみ変更し、他は実施例1と同じ成膜条件で電子写真感光体を作製した。
実施例6では、変化層1202において、内圧の下降を6分間行うが、内圧は下部阻止層1201を形成する内圧より15%(45mTorr)低い内圧までメカニカルブースターポンプの周波数を変更して下げた。その後は、内圧の上昇を4分間行い、光導電層1203を形成する内圧まで上げた。内圧変化としては、図4の変化パターンを用いた。
〈実施例7〉
実施例7では、表6に示すように変化層1202の内圧の下降及び内圧の上昇の内圧条件のみ変更し、他は実施例1と同じ成膜条件で電子写真感光体を作製した。
実施例7では、変化層1202において、内圧の下降を8分間行うが、内圧は下部阻止層1201を形成する内圧より50%(150mTorr)低い内圧までメカニカルブースターポンプの周波数を変更して下げた。その後は、内圧の上昇を2分間行い、光導電層1203を形成する内圧まで上げた。内圧変化としては、図4の変化パターンを用いた。
そして、上述の実施例1〜7、比較例1で作製された電子写真感光体の特性評価を以下の方法で行った。
キヤノン株式会社製複写機image RUNNER ADVANCE 6275 (商品名)を本実験用に改造した実験用装置を用いて電子写真感光体の特性評価を行った。
上述の実験用装置は、電子写真感光体を回転可能に設置することができる。電子写真感光体が設置される部分の周りには、電子写真感光体の表面を所定の極性で一様に帯電させる主帯電器と、帯電された電子写真感光体の表面を露光することで静電潜像を形成する露光装置と、が設置されている。露光装置は、電子写真感光体の回転方向に対して主帯電器よりも下流側に光を照射し、画像露光する。画像露光する部分よりも電子写真感光体の回転方向下流側には、現像器が配置されている。現像器は電子写真感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像するためのものである。
以下、電子写真感光体の種々の特性の測定方法および評価について説明する。
[帯電能]
帯電能については、以下のように評価した。
上述の実験用装置に電子写真感光体を設置し、画像露光をしていない状態(レーザー
光をあてない状態)で、主帯電器に一定の電流(1000μA)を流した。そして、この
とき電子写真感光体に生じる表面電位(以下、「暗部電位」と呼ぶ。)を、現像器が配
されている位置において測定した。暗部電位は、表面電位計(TREK社製、Model
334)によって測定した。帯電能の測定は、感光体の母線方向(感光体となった円筒状基体の軸方向)の中央部で行った。
評価は、比較例1の帯電能を1.00とした相対比較で示した。数値が大きいほど帯電能は良好である。
さらに、以下の基準でランク付けを行った。
A・・・1.10以上
B・・・1.05以上1.10未満
C・・・1.00以上1.05未満
D・・・1.00未満
評価結果を表7に示す。
[光メモリー]
光メモリーについては、以下のように評価した。
実験用装置に電子写真感光体を設置し、電子写真感光体の表面電位の測定を行った。
まず、ベタ黒画像(静電潜像形成用レーザー非露光)出力動作を行いながら電子写真感
光体の表面の暗部電位を測定し、主帯電器の電流を調整して、電子写真感光体の表面の暗部電位が450Vになるように調整した。
次に、ベタ白画像(静電潜像形成用レーザー露光)出力動作を行いながら電子写真感光
体の表面の明部電位を測定し、静電潜像形成用レーザーの光量を調整して、電子写真感光
体の表面の明部電位が100Vになるように調整した。
上記の帯電設定およびレーザー露光設定に固定し、A3サイズのベタ黒画像10枚、A
3サイズの電子写真感光体1周分のベタ白画像(A3の263mm分がベタ白、それ以外
がベタ黒の画像)1枚、A3サイズのベタ黒画像1枚、計12枚の連続出力動作を行い、
その間の表面電位の測定を行った。電子写真感光体の表面電位の測定は、電子写真感光体
の軸方向7点(電子写真感光体の軸方向中心を0mmとして±50mm、±100mm、
±150mm)で測定した。なお、電子写真感光体の周方向は、9°間隔40点のデータ
を取得した。
表面電位の測定の後、各軸方向位置でベタ白画像出力動作の1周前の暗部電位とベタ白
画像出力動作の1周後の暗部電位の電子写真感光体の同一周方向位置の電位差を求めた。
次いで、各軸方向位置での電位差の平均値を算出し、最も電位差が大きい値を光メモリ
ーと定義した。
評価は、比較例1の光メモリーを1.00とした相対比較で示した。数値が小さいほど光メモリーは良好である。
さらに、以下の基準でランク付けを行った。
A・・・1.00未満
B・・・1.00以上1.10未満
C・・・1.10以上1.20未満
D・・・1.20以上
評価結果を表7に示す。
[ボロン原子の含有量]
実施例1〜7、比較例1で作製した電子写真感光体の膜厚方向の組成をSIMS(二次イオン質量分析)にて測定した。分析装置はCameca社製IMS−6fを用い、一次イオンCs+を加速電圧14.5kVで加速して試料表面に照射し、負極性の二次イオンを検出することでボロン原子の含有量を分析した。SIMS分析結果として、光導電層の堆積膜形成を開始した領域に含有している第13族原子であるボロン原子の含有量を表7に示す。
表7の評価結果から、実施例1〜7のように、変化層に内圧の下降を設けて、下部阻止層を形成する内圧より低い内圧で変化層を形成する領域があることで、光メモリーを良好に保ったまま帯電能が良化することがわかった。
また、実施例2のように、変化層の内圧の下降後に内圧を保持する時間を設けることで、さらに帯電能が良化することがわかった。
表7の評価結果から、光導電層に含有している第13族原子であるボロン原子の含有量が、比較例1より、実施例1〜7のほうが少量であった。また、実施例5より実施例1のほうがさらに少量の含有量であった。
この結果は、表7の帯電能の結果と一致している。このことから、本発明により下部阻止層から光導電層への第13族原子のコンタミネーションを低減したことで、帯電能が良化していると考えられる。
以上説明したように、本発明の電子写真感光体の形成方法によれば、光導電層における第13族または第15族に属する元素を正確に制御でき、光メモリーを維持しながら帯電能の向上した高品位の電子写真感光体を形成することができる。
3100 堆積装置
3110 反応容器
3111 カソード電極
3112 導電性基体
3113 基体加熱用ヒーター
3114 ガス導入管
3115 高周波マッチングボックス
3116 ガス配管
3117 主排気経路
3118 第一の開閉弁
3119 第二の開閉弁
3120 第二の排気経路
2121 真空ポンプ
3122 真空計
3123 高周波電源
3124 絶縁部材
3125 高周波マッチングボックス
3200 ガス供給装置
3211〜3215 マスフローコントローラ
2221〜3225 ボンベ
3231〜3235 バルブ
3241〜3245 流入バルブ
3251〜3255 流出バルブ

Claims (3)

  1. 電極を有する減圧可能な反応容器の内部に円筒状基体を設置し、前記反応容器の内部に原料ガスを導入し、放電励起用電力を電極に印加することにより前記原料ガスを分解し、前記円筒状基体の上にアモルファス材料からなる堆積膜を形成する工程を有する電子写真感光体の製造方法において、
    前記原料ガスは、ケイ素原子、炭素原子及び水素原子の群より選択される少なくとも一種の原子を含有し、
    前記堆積膜を形成する工程は、連続放電によって、
    前記円筒状基体の上に、下部阻止層を形成する工程、
    前記下部阻止層の上に変化層を形成する工程、および
    前記変化層の上に光導電層を形成する工程を有し、
    前記下部阻止層を形成する工程は、周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子を含有する前記原料ガスを導入する工程であって、
    前記光導電層を形成する工程は、周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子を含有しない、または、前記周期表の第13族または周期表の第15族に属する原子を前記下部阻止層より低い濃度で含有する前記原料ガスを導入する工程であって、
    前記変化層を形成する工程は、前記下部阻止層を形成する時の内圧および前記光導電層を形成する時の内圧より、内圧を下降させ、次いで前記光導電層を形成する時の内圧まで上昇させる工程であることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  2. 前記変化層を形成する工程は、前記下部阻止層を形成する時の内圧および前記光導電層を形成する時の内圧より5%以上低い内圧で行われる工程を有する請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 前記下部阻止層を形成する工程は、前記下部阻止層の形成する時の内圧が、前記光導電層を形成する時の内圧より低い圧力で行われる請求項1又は2に記載の電子写真感光体の製造方法。
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