JP2017214084A - キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップ内部に溜まった冷却水を良好に外部へ排出することが可能なキャップを提供する。
【解決手段】キャップ30が、キャップ本体31とキャップ本体31に被せられる上蓋45とを有する容器1であって、キャップ本体30と上蓋45との間の空間を外気に連通させる通気溝70が複数の箇所に設けられている。この構成により、冷却時に各通気溝70に冷却水が溜まった場合でもキャップ30内の空気が複数の通気溝70を通して流通し易くなる。
【選択図】図4

Description

本発明は二重容器などの容器の口部に装着されるキャップに関する。
容器内の内容物の保存性を良好な状態に確保するために、内容物を高温状態で容器に充填して口部にキャップを装着することで容器の内部を殺菌するいわゆる熱間充填工程が既に行われている。この熱間充填工程の実施により殺菌されてキャップで密閉された容器は、その後に冷却水が上方からシャワー状にかけられて冷却される。
容器の内部(例えば、容器内の口部近傍箇所など)に空間(気体空間)がある場合には、冷却されることにより空間の容量が減少して減圧状態となるため、冷却水が、キャップに設けられている隙間などを通して減圧状態の内部空間、例えば、キャップ内の空間(より詳しくはキャップにおける中栓部と、この中栓部を覆う上蓋部との間の空間)に吸引されることがある。内容物が充填された容器が出荷される際には、キャップ内などに冷却水が残っていると、その後にかびが発生するなど不衛生となる可能性があるため、冷却水が残っていないことが望ましい。しかし、キャップ内に残る冷却水の量が多いと、出荷時や開封使用時などにキャップ内に冷却水が残る恐れがある。
キャップ内に冷却水が残ることを防止したり最小限に抑えたりする方法としては、容器やキャップの外気に露出する箇所を強制的に密封して減圧状態でも冷却水を吸い込まないようにする方法(強制密封方法とも称す)と、外気に通じる隙間(排出用隙間)をキャップなどにあえて形成して、その隙間から冷却水が外部に排出し易くするする方法(排出隙間形成構造とも称す)とがある。しかし、キャップを打栓したり、ねじ込んだりしたりして容器に装着する場合には、前記強制密封方法を用いると、密封すべき箇所がキャップ装着時に変形して、密封できなくなることがあり、この場合には、冷却水が残ることを防止できなくなる。
一方、前記排出隙間形成構造は、例えば、特許文献1に開示されており、この特許文献1に開示された水侵入防止キャップでは、キャップ本体における上蓋と嵌合する周縁部の1箇所(より具体的にはヒンジが設けられている箇所と反対側の1箇所)に、傾斜する切欠部を形成し、キャップ本体と上蓋との間の空間が切欠部を介して外気に連通するよう構成している。この構造によれば、1箇所の切欠部を通して、キャップ内に溜まった冷却水を外部に排出することが可能となる。また、この構造では、キャップ装着時にキャップ本体などが変形することがあっても、排出隙間である切欠部が完全には塞がれ難い利点があるため、キャップを打栓するなどして装着する容器の場合に適している。
実開平5−24549号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示されている構造の従来の水侵入防止キャップでは、切欠部が、キャップ本体における周縁部の1箇所だけにしか形成されていない。したがって、切欠部を通して冷却水が溜まると、キャップ内における切欠部よりも内部の空間の空気が逃げ難くなって、切欠部やその近傍において冷却水が表面張力などにより均等に釣り合って留まったままとなり、冷却水が外部へ排出されない恐れがある。
本発明は上記課題を解決するもので、キャップ内部に溜まった冷却水を良好に外部へ排出することが可能なキャップを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、容器の口部に装着されるキャップであって、キャップ本体とキャップ本体に被せられる上蓋とを有し、キャップ本体と上蓋との間の空間を外気に連通させる通気溝が複数の箇所に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、通気溝が複数の箇所に設けられているため、一部の通気溝が外部の空気(すなわち外気)の流入口となるとともに、他の通気溝が内部空間からの空気の流出口となって、キャップ内の空気が複数の通気溝を通して流通し易くなり、冷却時にキャップ内部に冷却水を吸い込むことを最小限に抑えることができる。また、万一、冷却時に各通気溝に冷却水が溜まった場合でも、キャップ内の冷却水や空気が複数の通気溝を通して流通し易くなり、ひいては通気溝から冷却水を外部に良好に排出することが可能となる。
また、本発明のキャップは、通気溝が、キャップ本体の外周部で周方向に広がるように設けられていることを特徴とする。この構成により、キャップ本体の外周部で周方向に広がるように通気溝を大きく設けることが比較的容易にできる。
また、本発明のキャップは、複数の通気溝が、キャップ本体を平面視して注出口を中心として対角線上の互いに反対となる位置に設けられていることを特徴とする。この構成により、キャップ内における注出口などが設けられている中央部などに万一冷却水が侵入した場合でも、この箇所を外気が通過しやすくなり、冷却水や冷却水による水分が外部に排出され易くなる。
また、本発明のキャップは、外容器とこの外容器内に収容された内容器とを有している容器の口部に装着されることを特徴とする。この構成により、キャップが装着される容器が、内容器と外容器とを有し、冷却される際に、比較的多くの冷却水をキャップの内部に吸引してしまう可能性がある場合でも、冷却水を良好に排出することが可能となる。
また、本発明のキャップは、キャップ本体に、注出口が形成された注出筒と、外容器と内容器との間に外気を導入する吸気部と、が設けられ、通気溝が、キャップ本体における上蓋と嵌合する箇所を通り、かつ、キャップ本体を平面視して、注出筒および吸気部とは離れた位置に設けられていることを特徴とする。
この構成により、通気溝が、注出筒および吸気部とは離れた位置に設けられているため、通気溝からキャップ本体と上蓋との間の空間に冷却水が侵入した場合でも、冷却水が注出筒の注出口や吸気部の吸気口に侵入することを少なく抑えることができる。
また、本発明のキャップは、キャップ本体を平面視して注出口を中心として、吸気部が設けられている周方向の角度範囲と、通気溝が設けられている周方向の角度範囲とが、異なって重ならないように配置されていると好適である。また、キャップ本体を平面視して注出口を中心として、吸気部が設けられている半径寸法よりも、通気溝が設けられている半径寸法を大きくしても好適である。このような構成によれば、通気溝からキャップ本体と上蓋との間の空間に冷却水が侵入した場合でも、冷却水が注出筒の注出口や吸気部の外気導入口に侵入することを最小限に抑えることができる。
本発明によれば、キャップ本体と上蓋との間の空間を外気に連通させる通気溝を複数の箇所に設けることにより、一部の通気溝が外部の空気(すなわち外気)の流入口となるとともに、他の通気溝が内部空間からの空気の流出口となって、キャップ内の空気が複数の通気溝を通して流通し易くなり、冷却時にキャップ内部に冷却水を吸い込むことを最小限に抑えることができる。また、万一、冷却時に各通気溝に冷却水が溜まった場合でも、キャップ内の冷却水や空気が複数の通気溝を通して流通し易くなり、ひいては通気溝から冷却水を外部に良好に排出することが可能となる。
また、通気溝を、キャップ本体の外周部で周方向に広がるように設けることにより、通気溝をヒンジと反対側の1箇所に設ける従来のような構成の場合と比較して、キャップ本体の外周部で周方向に広がるように通気溝を大きく設けることが比較的容易にできる。
また、複数の通気溝を、キャップ本体を平面視して注出口を中心として対角線上の互いに反対となる位置に設けることにより、キャップ内における注出口などが設けられている中央部などに万一冷却水が侵入した場合でも、この箇所を外気が通過し易くなり、冷却水や冷却水による水分が外部に排出され易くなる。
また、本発明のキャップが、外容器とこの外容器内に収容された内容器とを有している容器の口部に装着され、冷却される際に、比較的多くの冷却水をキャップの内部に吸引してしまう可能性がある場合でも、複数の通気溝を通して、冷却水を良好に排出することが可能となる。
また、通気溝を、注出筒および吸気部とは離れた位置に設けることにより、通気溝からキャップ本体と上蓋との間の空間に冷却水が侵入した場合でも、冷却水が注出筒の注出口や吸気部の吸気口に侵入することを少なく抑えることができる。
また、キャップ本体を平面視して注出口を中心として、吸気部が設けられている周方向の角度範囲と、通気溝が設けられている周方向の角度範囲とが、異なって重ならないように配置したり、吸気部が設けられている半径寸法よりも、通気溝が設けられている半径寸法を大きくしたりすることにより、通気溝からキャップ本体と上蓋との間の空間に冷却水が侵入した場合でも、冷却水が注出筒の注出口や吸気部の吸気口に侵入することを最小限に抑えることができる。
本発明の実施の形態に係るキャップの縦断面図であり、キャップを開けた状態を示す。 同キャップの斜視図であり、キャップを開けた状態を示す。 同キャップの平面図であり、キャップを開けた状態を示す。 同キャップの正面断面図であり、図3に示す状態からキャップを閉じた状態でのA−A線矢視断面図である。 同キャップの側面断面図であり、図3に示す状態からキャップを閉じた状態でのB−B線矢視断面図である。 同キャップの側面図である。 同キャップの正面図である。 同キャップおよびその近傍箇所の要部拡大断面図であり、内容物が注出されている状態を示す。 同キャップおよびその近傍箇所の要部拡大断面図であり、外気が内容器と外容器との間に吸引されている状態を示す。
以下、本発明の実施の形態に係るキャップを、図面を参照して説明する。
図1において、1は本実施の形態に係るキャップ30が装着される容器で、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等の合成樹脂製とされている。容器1は、外容器10と、外容器10内に収縮可能な状態で収容されて内容物が充填される内容器20と、から構成され、これらの外容器10および内容器20の口部12、22に、本実施の形態に係るキャップ30が装着される。容器1は、二重容器とも称され、外容器10および内容器20はそれぞれ可撓性を有して弾性変形可能である。
図1〜図7などに示すように、キャップ30は、容器1の口部12、22に外嵌された状態で装着されるキャップ本体31と、キャップ本体31に被せられる上蓋45と、キャップ本体31の内部に設けられて内容器20の口部22に嵌め込まれる内栓50と、キャップ本体31の内部に設けられた内部弁装置60とを有している。
図1〜図7などに示すように、キャップ本体31は、円筒状の胴部32と、胴部32の先端(上部)に設けられた円板状の天板部33とを有している。胴部32はねじ部32aを介して外容器10のねじ部12aに螺合されている。天板部33には、注出筒35が一体に設けられており、この注出筒35の上端には、内容物を注出する注出口34が開口されている。天板部33には、外気を、内容器20と外容器10との間の空間に吸入する吸気口36が開口した吸気部としての吸気筒37も一体に設けられている。さらに、キャップ本体31の内部には、吸気口36と、内容器20および外容器30の間の隙間(隙間空間)2とに、連通する連通流路38が形成されている。
また、上蓋45は天面部45aと側面部45bとを有し、ヒンジ部44を介して開閉自在にキャップ本体31に接続されている。上蓋45は天面部45aには下方に突出する突起部46を有しており、上蓋45を閉じた際、突起部46が注出口34から注出筒35内に挿入されることにより、注出筒35が密閉される。
図1〜図5に示すように、キャップ本体31の上外周部(胴部32と天板部33との接続部)には、縦断面段付き形状に窪むキャップ嵌合部39やこの下方の下被覆部40が形成され、また、上蓋45の天面部45aの下端部外周には、キャップ嵌合部39に嵌合する上蓋嵌合部47や上蓋覆い部48が形成されている。
図1、図8、図9に示すように、内栓50は、内容器20の先端開口部に嵌め込まれる円形状の嵌込部51と、嵌込部51の上先端から径方向外側へ張り出した鍔部52と、嵌込部51の上面に形成されて凹状に陥没した陥没部53と、陥没部53に立設された内筒部54とを有している。内筒部54は、内部に、連通路55と中央突部56とを有している。連通路55は、一端部(下端部)が内容器20内に連通するとともに、他端部(上端部)が注出筒35内に連通する。
内部弁装置60は、シリコンゴム等の弾性部材を材質とし、内容物を排出するための注出用逆止弁61と外気を導入するための吸気用逆止弁65とを有している。注出用逆止弁61は、断面がM字形状の弁であり、内栓50の内筒部54を覆う薄い円形の注出用弁体62と、円筒状の支持筒63とを有している。注出用弁体62の内筒部54に接触可能な箇所には、内容物を通過可能な複数の流通孔64が形成されている。
吸気用逆止弁65は、注出用逆止弁61と一体に設けられ、吸気口36を開閉するものであり、円筒状の支持筒66に支持された弾性変形自在な吸気用弁体67を有している。
そして、容器1が外力を受けていない状態では、図1に示すように、注出用逆止弁61の流通孔64が閉じられて、内容物が外部に出ないように密封されているとともに、吸気用逆止弁65の吸気用弁体67により吸気口36から連通流路38への流路が閉じられて、外気が外容器10と内容器20との間の隙間(空間)2に侵入しないよう阻止されている。
一方、この容器1が、使用時に外容器10を内側に押圧する、いわゆるスクイズされると、吸気用逆止弁65は内側から空気圧が作用して閉じられた状態を維持し、これにより、外容器10と内容器20との間の隙間(空間)2の空気圧により内容器20が間接的に押圧される。そして、図8に示すように、内容器20が収縮されるために、内容物により注出用逆止弁61の注出用弁体62が膨らみ流通孔64が開くことで、この流通孔64を通して注出口34から内容物が抽出される。
また、外容器10に対するスクイズ動作を止めて外容器10から手を離すなどすることで、図9に示すように、注出用逆止弁61が閉じられて内容物の注出が阻止されるとともに、吸気用逆止弁65の吸気用弁体67が開いて連通流路38を通して外容器10と内容器20との間の隙間(空間)2に空気が導入される。このような動作により、内容液の注出が可能でありながら、内容器20内に充填されている内容物の酸化が防止され、内容液が新鮮な状態に維持される。
上記構成に加えて、図2〜図7などに示すように、容器1のキャップ30には、キャップ本体31と上蓋45との間の空間を外気(外部の空間)に連通させる通気溝70が設けられている。ここで、この通気溝70が複数、この実施の形態では2つ設けられている。
各通気溝70は、キャップ本体31における外周部を凹状に窪ませて胴部32の厚みが部分的に薄くなるように形成されている。各通気溝70はキャップ本体31の胴部32における上蓋45と嵌合するキャップ嵌合部39を上下に通り、各通気溝70の上端は天板部33の外周部に達している。また、各通気溝70の下端は、キャップ本体31の胴部32における下部まで達している。この実施の形態では、各通気溝70は、上部側領域では上方ほど平面した場合の半径方向寸法が小さくなるように傾斜して傾斜通気溝70aとされ、下部側領域ではほぼ垂直面(鉛直面)の垂直通気溝70bとなり、これらの窪みが上下に滑らかに接続されている。なお、各通気溝70が設けられているキャップ本体31の縦断面形状が外側に膨らむ湾曲形状としてもよい。
各通気溝70の上部は、上蓋嵌合部47や上蓋覆い部48が形成されている上蓋45の側面部45bの下部により、隙間をあけた状態で側方から覆われている。また、この実施の形態では、キャップ本体31の胴部32における各通気溝70が形成されている面と、上蓋45の側面部45bとの間の隙間は、上蓋嵌合部47が形成されている下側領域が、上蓋嵌合部47よりも上方の上蓋覆い部48が形成されている上側領域よりも大きく(広く)なっている。
また、図5に示すように、通気溝70は、キャップ本体31を平面視して注出口34を中心として対角線上の互いに反対となる位置で、キャップ本体31の外周部で周方向に広がるように設けられている。この実施の形態では、各通気溝70が、キャップ本体31を平面視して注出口34を中心として45度以上の角度(角度範囲α)で形成されている。
また、通気溝70は、キャップ本体31を平面視して、注出筒37および吸気筒37とは離れた位置に設けられている。具体的には、キャップ本体31を平面視して注出口34を中心として、吸気筒37が設けられている周方向の角度範囲βと、通気溝70が設けられている周方向の角度範囲αとが、異なって重ならないように配置されている。また、キャップ本体31を平面視して注出口34を中心として、吸気筒37が設けられている半径寸法(詳しくは、吸気筒37の外周側部分の半径寸法)R1よりも、通気溝70が設けられている半径寸法(詳しくは、通気溝70の内周側部分の半径寸法)R2が大きい(すなわち、吸気筒37よりも通気溝70がキャップ本体31の外周側に設けられている)。
上記構成においては、キャップ本体31と上蓋45との間の空間を外気に連通させる通気溝70を複数の箇所(本実施の形態では2箇所)に設けている。これにより、一方の通気溝70(詳しくは、通気溝70が設けられている箇所の隙間3)が外部の空気(すなわち外気)の流入口となるとともに、他方の通気溝70(詳しくは、通気溝70が設けられている箇所の隙間3)が内部空間からの空気の流出口となって、冷却時(熱間充填工程後に冷却水をシャワー状にかける冷却時)に、キャップ内部に冷却水を吸い込むことを最小限に抑えることができる。また、万一、キャップ30内に冷却水が吸引されて各通気溝70に冷却水が溜まった場合でも、キャップ30内の冷却水や空気が2つの通気溝70(隙間3)を通して流通し易くなり、通気溝70から冷却水を外部に良好に排出することができる。したがって、容器1が出荷される際に、キャップ30内に冷却水が残ることを防止したり、最小限に抑えたりすることができる。
すなわち、従来の水侵入防止キャップでは、切欠部が、キャップ本体における周縁部の1箇所だけにしか形成されていないため、切欠部に冷却水が溜まっていると、キャップ内における切欠部よりも内部の空間の空気が逃げ難くなって、切欠部やその近傍において冷却水が表面張力などにより均等に釣り合って留まったままとなる(すなわち冷却水が外部へ排出されない)ことがあったが、本実施の形態の構成ではこのような不具合が生じ難い。
また、上記構成によれば、各通気溝70が、キャップ本体31の外周部で周方向に広がるように設けられているので、切欠部などからなる通気溝をヒンジと反対側の1箇所に設ける従来のような構成の場合と比較して、キャップ本体31の外周部で周方向に広がるように通気溝70を大きく設けることが比較的容易にできる。したがって、内容器20と外容器10とを有し、冷却される際に、比較的多くの冷却水をキャップ30の内部に吸引してしまう場合でも、冷却水を良好に排出できる。
また、上記構成によれば、キャップ本体31を平面視して注出口34を中心として対角線上の互いに反対となる位置に設けることにより、キャップ30における注出口34などが設けられている中央部などに万一冷却水が侵入した場合でも、この箇所を外気が通過し易くなり、冷却水や冷却水による水分が外部に排出され易くなる。
また、上記構成によれば、通気溝70が設けられている箇所の上部が、上蓋45の側面部45bにより側方から覆われているので、冷却時に冷却水が上方からシャワー状に吹きかけられた際でも、冷却水が側方から通気溝70を通してキャップ30内に侵入することが少なめに抑えることができる。
また、上記構成によれば、通気溝70が、注出筒35および吸気筒37から離れた位置に設けられている。すなわち、キャップ本体31を平面視して注出口34を中心として、吸気筒35が設けられている周方向の角度範囲βと、通気溝40が設けられている周方向の角度範囲αとが、異なって重ならないように配置している。また、吸気筒37が設けられている半径寸法R1よりも、通気溝70が設けられている半径寸法R2を大きくしている。
この構成により、通気溝70からキャップ本体31と上蓋45との間の空間に冷却水が侵入した場合でも、冷却水が注出筒35の注出口34や吸気筒37の吸気口36に侵入することを少なく抑えることができる。つまり、吸気筒37が設けられている吸気用逆止弁65には吸気用弁体67が配設されており、この吸気用弁体67が配設されている箇所に冷却水が付着するなどして、冷却水とともにかびが発生したり異物が付着したりすると、吸気用逆止弁65の逆止機能が阻害される恐れがあるが、このような不具合の発生を低減することができ、ひいては吸気用逆止弁65の信頼性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態では、通気溝70をキャップ本体31の2箇所に設けた場合を述べたが、これに限るものではなく、通気溝70を3箇所以上設けてもよい。また、通気溝70はその一部が覆われて孔形状に貫通して設けられていてもよい。また、キャップ本体31以外の、例えば、上蓋45などに通気溝が設けられていてもよい。
また、上記実施の形態では、キャップ30が装着される容器1が、外容器10と内容器20とを有する、いわゆる二重容器である場合を述べたが、これに限るものではなく、外容器10と内容器20とを有しない一般の容器の口部に装着するキャップとしても同様の構成を適用可能である。
1 容器
10 外容器
20 内容器
30 キャップ
31 キャップ本体
32 胴部
33 天板部
34 注出口
34 注出筒
36 吸気口
37 吸気筒(吸気部)
38 連通流路
39 キャップ嵌合部
40 下被覆部
44 ヒンジ部
45 上蓋
47 上蓋嵌合部
48 上蓋覆い部
50 内栓
60 内部弁装置
61 注出用逆止弁

Claims (7)

  1. 容器の口部に装着されるキャップであって、
    キャップ本体とキャップ本体に被せられる上蓋とを有し、
    キャップ本体と上蓋との間の空間を外気に連通させる通気溝が複数の箇所に設けられていることを特徴とするキャップ。
  2. 通気溝が、キャップ本体の外周部で周方向に広がるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  3. 複数の通気溝が、キャップ本体を平面視して注出口を中心として対角線上の互いに反対となる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  4. 外容器とこの外容器内に収容された内容器とを有している容器の口部に装着されることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  5. キャップ本体に、注出口が形成された注出筒と、外容器と内容器との間に外気を導入する吸気部と、が設けられ、
    通気溝が、キャップ本体における上蓋と嵌合する箇所を通り、かつ、キャップ本体を平面視して、注出筒および吸気部とは離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のキャップ。
  6. キャップ本体を平面視して注出口を中心として、吸気部が設けられている周方向の角度範囲と、通気溝が設けられている周方向の角度範囲とが、異なって重ならないように配置されていることを特徴とする請求項5に記載のキャップ。
  7. キャップ本体を平面視して注出口を中心として、吸気部が設けられている半径寸法よりも、通気溝が設けられている半径寸法が大きいことを特徴とする請求項5または6に記載のキャップ。
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