JP2017213950A - 払拭体制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ランドマークを検出する検出精度が低下することを抑制しつつ、ランドマークが払拭体により遮られることを抑制した払拭体制御装置を提供することを目的としている。【解決手段】ワイパ制御装置は、S101で取得した位置、進行方向及び速度に基づいて、S104で、所定の時間が経過した時点における自車の位置、進行方向及び速度を予測する。S105で、ワイパ制御装置は、自車の周辺のランドマーク及び予測した位置、進行方向及び速度に基づいて、所定の時間が経過した時点において、自車の撮像範囲内にランドマークが存在し得るか否かを判定する。ランドマークが撮像範囲内に存在し得ると判定された場合、S106で、ワイパ制御装置は、ワイパの動作モードを払拭動作制限モードに設定する。【選択図】図4
Description
本開示は、移動体に備えられ、当該移動体の周辺のランドマークを検出するための光学センサの検出範囲の遮蔽物を払拭する払拭体を制御する払拭体制御装置に関する。
車両などの移動体に備えられたカメラやレーザレーダなどの光学センサによりランドマークを検出し、検出されたランドマークと移動体との相対的な位置関係から、移動体の位置を測定することで、移動体の自動運転や運転支援などの自律制御を行う技術が知られている。しかし、例えばランドマークの検出にカメラを用いる場合において、カメラの検出範囲に含まれるカメラのレンズの汚れや、カメラがフロントガラスの内側に設けられているときは、フロントガラスに存在する汚れなどによって、ランドマークが遮られ、検出できない場合がある。そこで、汚れなどの遮蔽物を払拭するワイパなどの払拭体による払拭が必要となるが、ランドマークが払拭体によって遮られることによりランドマークを検出できない場合がある。
特許文献1に記載の構成では、カメラにより検出を行う際に、露光時間が長く設定される。このため、露光を行っている間に、カメラが払拭体により遮られる場合であっても、払拭体を透過して移動体前方の環境を撮像することができる。よって、ランドマークが払拭体によって遮られることによりランドマークを検出できないことを抑制することができる。
しかしながら特許文献1に記載の構成では、露光時間が長く設定されるため、移動体の移動により、撮像された画像において、ランドマークの画像がぼけてしまう場合がある。特に、この画像のぼけは、移動体が高速で移動している場合は顕著に表れる。このため、ランドマークを検出する検出精度が低下する場合がある。
本開示では、ランドマークを検出する検出精度が低下することを抑制しつつ、ランドマークが払拭体により遮られることを抑制した払拭体制御装置を提供することを目的としている。
本開示の一態様は、移動体に備えられ、移動体周辺のランドマークを検出するための光学センサの検出範囲の遮蔽物を払拭する払拭体(10)を制御する払拭体制御装置(40,60,70)であって、移動体情報取得部(41,S101,S102)は、移動体の位置、進行方向及び速度を取得する。地図データ取得部(42,S101)は、ランドマークの位置のデータを含む地図データを取得する。ランドマーク存在予測部(43,S103,S104,S105)は、移動体の位置、移動体の進行方向、移動体の速度及び地図データに基づいて、所定の時間が経過した時点において、ランドマークが光学センサにより検出されるか否かを予測する。払拭体制御部(44,62,S106,S107,S207,S208)は、ランドマーク存在予測部によりランドマークが光学センサにより検出されると予測された場合に、払拭体の動作モードを、払拭動作を定常的に行う通常モ
ードから、通常モードと比較してランドマークが払拭体により遮られないような制限を施した払拭動作を行う払拭動作制限モードに変更する。
ードから、通常モードと比較してランドマークが払拭体により遮られないような制限を施した払拭動作を行う払拭動作制限モードに変更する。
このような構成によれば、ランドマークを検出する検出精度が低下することを抑制しつつ、ランドマークが払拭体により遮られることを抑制することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示すワイパ制御システム1は、車両に備えられ、ワイパ10、車両状態測定装置20、地図データベース30及びワイパ制御装置40を備える。以下、ワイパ制御システム1の備えられた車両を自車という。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示すワイパ制御システム1は、車両に備えられ、ワイパ10、車両状態測定装置20、地図データベース30及びワイパ制御装置40を備える。以下、ワイパ制御システム1の備えられた車両を自車という。
ワイパ10は、自車のフロントガラスに付着した汚れや水滴などの払拭可能な遮蔽物を払拭する払拭動作を行う器具である。自車には自車の自動運転や運転支援といった自律制御に用いられるカメラが備えられる。カメラは、自車の前方のランドマークを検出できるように、フロントガラスの内側に設置されている。このため、ワイパ10による払拭動作が行われることで、フロントガラスのカメラの検出範囲の汚れが払拭される。ここでいうカメラの検出範囲とはカメラの撮像範囲内のことである。なお、本実施形態でのワイパ10は一般的に車両に用いられるワイパであり、フロントガラスを払拭するブレード部分とブレード部分を支えるアーム部分とから成り、アーム部分が固定されている可動部が旋回することで払拭動作が行われる。以下本実施形態では、アーム部分が固定されている可動部を頂点として、アーム部分の先端が収納時から変位した角度をワイパ10の角度θ、ワイパ10の収納時の角度をθ0、ワイパ10の動作できる最大の角度をθ1とする。
車両状態測定装置20は、自車の位置、進行方向及び速度を測定する。車両状態測定装
置20は、GNSS受信機及びIMUを含む。GNSSとは、全地球航法衛星システムの略称である。GNSS受信機は、GNSS用の人工衛星からの送信電波をアンテナを介して受信する受信機であり、当該送信電波に基づいて、自車の位置、進行方向及び速度を測定する。また、IMUは、慣性制御装置の略称であり、ジャイロスコープ及び加速度計により自車の角速度及び加速度を測定することで、自車の位置、進行方向及び速度を算出する。
置20は、GNSS受信機及びIMUを含む。GNSSとは、全地球航法衛星システムの略称である。GNSS受信機は、GNSS用の人工衛星からの送信電波をアンテナを介して受信する受信機であり、当該送信電波に基づいて、自車の位置、進行方向及び速度を測定する。また、IMUは、慣性制御装置の略称であり、ジャイロスコープ及び加速度計により自車の角速度及び加速度を測定することで、自車の位置、進行方向及び速度を算出する。
地図データベース30は、ランドマークの位置のデータを含む地図データを記憶している。本実施形態でいうランドマークは、あらかじめ位置が特定されている陸上の目印であり、ランドマークと自車との相対的な位置から自車の位置及び方位を特定できるものである。例えば、ランドマークは、あらかじめ位置が特定されている特徴的な建造物や標識などである。
ワイパ制御装置40は、CPU、ROMやRAM等のメモリ及びこれらを接続するバスを備え、ワイパ10の制御を行うための装置である。ワイパ制御装置40は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで図2に示すように仮想的な構成要素を備える装置として機能する。すなわち、図2に示すように、ワイパ制御装置40は、車両情報取得部41、地図データ取得部42、ランドマーク存在予測部43及びワイパ制御部44を備える。ワイパ制御装置40は、後述する図4に示すワイパ制御処理を実行する。なお、ワイパ制御装置40が実行する機能の一部又は全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
車両情報取得部41は、車両状態測定装置20から自車の位置、進行方向及び速度を取得し、車両状態測定装置20によって生じる系統誤差を記憶する。
地図データ取得部42は、地図データベース30から自車の周辺の地図データを取得する。
地図データ取得部42は、地図データベース30から自車の周辺の地図データを取得する。
ランドマーク存在予測部43は、車両情報取得部41及び地図データ取得部42から取得した情報に基づいて、所定の時間が経過した時点に、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在するか否かの判定を行う。具体的には、ランドマーク存在予測部43は、車両情報取得部41から自車の位置、進行方向及び速度を取得し、車両情報取得部41に記憶された車両状態測定装置20によって生じる系統誤差に基づいて、各データの取り得る範囲を求める。すなわち、位置及び進行方向の系統誤差から、車両状態測定装置20による系統誤差を含んだ自車の位置の範囲である位置範囲、車両状態測定装置20による系統誤差を含んだ自車の進行方向の範囲である進行方向範囲、車両状態測定装置20による系統誤差を含んだ自車の速度の範囲である速度範囲を特定する。ランドマーク存在予測部43は、取得した地図データに含まれるランドマークを探索する。ランドマーク存在予測部43は、位置範囲、進行方向範囲、速度範囲及び探索されたランドマークに基づいて、所定の時間経過後に自車に備えられたカメラの撮像範囲内にランドマークが存在するか否かの判定を行う。具体的には、位置範囲の示す位置から、進行方向範囲の示す進行方向に地図データの示す自車の進行可能な経路に沿って、所定の時間だけ速度範囲の示す速度で自車が進行した場合に、自車に備えられたカメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得るか否かの判定を行う。
ワイパ制御部44は、ランドマーク存在予測部43によるランドマークが存在するか否かの判定に基づいて、ワイパ10の制御を行う。すなわち、ランドマーク存在予測部43によりランドマーク存在予測部43によるランドマークが存在しないと判定された場合には、ワイパ10の動作モードを、ワイパ10による払拭動作が定常的に行われる通常モードに設定し、ランドマークが存在すると判定された場合には、ワイパ10の動作モードを、通常モードと比較してランドマークがワイパ10により遮られないような制限を施した
払拭動作制限モードに設定する。ここで、通常モードでの払拭動作及び払拭動作制限モードでの払拭動作について図3を用いて説明する。図3(A)に示した図が通常モードでの払拭動作を表した図であり、図3(B)に示した図が払拭動作制限モードでの払拭動作を表した図である。それぞれ縦軸がワイパ10の角度θ、横軸が時間Tを表す。通常モードでは、ワイパ10による払拭動作が定常的に行われるのに対して、払拭動作制限モードでは、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合、θ0の位置でワイパ10が停止するような制限を施す。例えば、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合には、図3(B)に示すように、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された期間、ワイパ10の動作モードが払拭動作制限モードに設定されることにより、ワイパ10による払拭動作が停止する。なお、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された期間の開始時刻を時刻Tsとし、終了時刻を時刻Teとする。
払拭動作制限モードに設定する。ここで、通常モードでの払拭動作及び払拭動作制限モードでの払拭動作について図3を用いて説明する。図3(A)に示した図が通常モードでの払拭動作を表した図であり、図3(B)に示した図が払拭動作制限モードでの払拭動作を表した図である。それぞれ縦軸がワイパ10の角度θ、横軸が時間Tを表す。通常モードでは、ワイパ10による払拭動作が定常的に行われるのに対して、払拭動作制限モードでは、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合、θ0の位置でワイパ10が停止するような制限を施す。例えば、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合には、図3(B)に示すように、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された期間、ワイパ10の動作モードが払拭動作制限モードに設定されることにより、ワイパ10による払拭動作が停止する。なお、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された期間の開始時刻を時刻Tsとし、終了時刻を時刻Teとする。
[1−2.処理]
次にワイパ制御装置40が実行するワイパ制御処理について図4のフローチャートを用いて説明する。ここで、ワイパ制御処理は、自車のイグニッション電源がオンである間に周期的に実行される。
次にワイパ制御装置40が実行するワイパ制御処理について図4のフローチャートを用いて説明する。ここで、ワイパ制御処理は、自車のイグニッション電源がオンである間に周期的に実行される。
S101で、ワイパ制御装置40は、車両状態測定装置20から自車の位置、進行方向及び速度を取得し、地図データベース30から自車の周辺の地図データを取得する。
S102で、ワイパ制御装置40は、自車の位置、進行方向及び速度の系統誤差を呼び出す。
S102で、ワイパ制御装置40は、自車の位置、進行方向及び速度の系統誤差を呼び出す。
S103で、ワイパ制御装置40は、S101で取得した地図データに含まれる自車の周辺のランドマークを探索する。
S104で、ワイパ制御装置40は、S101で取得した位置、進行方向及び速度並びにS102で呼び出した位置、進行方向及び速度の系統誤差に基づいて所定の時間が経過した時点における自車の位置範囲、進行方向範囲及び速度範囲を予測する。
S104で、ワイパ制御装置40は、S101で取得した位置、進行方向及び速度並びにS102で呼び出した位置、進行方向及び速度の系統誤差に基づいて所定の時間が経過した時点における自車の位置範囲、進行方向範囲及び速度範囲を予測する。
S105で、ワイパ制御装置40は、S103で探索した自車の周辺のランドマーク及びS104で予測した位置範囲、進行方向範囲及び速度範囲に基づいて、所定の時間が経過した時点において、自車の撮像範囲内にランドマークが存在し得るか否かを判定する。ランドマークが撮像範囲内に存在し得ると判定された場合、S106で、ワイパ制御装置40は、ワイパ10の動作モードを払拭動作制限モードに設定し、ワイパ制御処理を終了する。S105で、ランドマークが撮像範囲内に存在し得ないと判定された場合、S107で、ワイパ制御装置40は、ワイパ10の動作モードを通常モードに設定し、ワイパ制御処理を終了する。
なお、ワイパ制御装置40は、S101及びS102の処理を実行することで車両情報取得部41として機能し、S101の処理を実行することで地図データ取得部42として機能し、S103、S104及びS105の処理を実行することでランドマーク存在予測部43として機能し、S106及びS107の処理を実行することでワイパ制御部44として機能する。
[1−3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態のワイパ制御装置40によれば、ランドマークを検出する検出精度が低下することを抑制しつつ、ランドマークがワイパ10により遮られることを抑制することができる。すなわち、仮にランドマークがワイパ10によって遮られることによりランドマークを検出できないことを抑制するために、カメラの露光時間が長く設定された場合には、自車の移動により、撮像された画像において、ランドマークの画像がぼけてしまう場合が
ある。このため、ランドマークを検出する検出精度が低下する場合がある。これに対して本実施形態では、露光時間を長く設定する必要がないため、ランドマークの画像がぼけることにより検出精度が低下することを抑制することができる。さらに、ワイパ制御装置40によりランドマークがカメラの撮像範囲内に存在し得ると判定された場合には、ワイパ10の動作モードを、通常モードと比較してランドマークがワイパ10により遮られないような制限を施した払拭動作制限モードに設定する。こうすることで、ランドマークがワイパ10により遮られることを抑制することができる。つまり、ランドマークを検出する検出精度が低下することを抑制しつつ、ランドマークがワイパ10により遮られることを抑制することができる。
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態のワイパ制御装置40によれば、ランドマークを検出する検出精度が低下することを抑制しつつ、ランドマークがワイパ10により遮られることを抑制することができる。すなわち、仮にランドマークがワイパ10によって遮られることによりランドマークを検出できないことを抑制するために、カメラの露光時間が長く設定された場合には、自車の移動により、撮像された画像において、ランドマークの画像がぼけてしまう場合が
ある。このため、ランドマークを検出する検出精度が低下する場合がある。これに対して本実施形態では、露光時間を長く設定する必要がないため、ランドマークの画像がぼけることにより検出精度が低下することを抑制することができる。さらに、ワイパ制御装置40によりランドマークがカメラの撮像範囲内に存在し得ると判定された場合には、ワイパ10の動作モードを、通常モードと比較してランドマークがワイパ10により遮られないような制限を施した払拭動作制限モードに設定する。こうすることで、ランドマークがワイパ10により遮られることを抑制することができる。つまり、ランドマークを検出する検出精度が低下することを抑制しつつ、ランドマークがワイパ10により遮られることを抑制することができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.構成]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
[2−1.構成]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図5に示されるように、第2実施形態のワイパ制御システム2が備える構成のうち、ワイパ10、車両状態測定装置20及び地図データベース30は、第1実施形態のワイパ制御システム1と同一である。一方、第2実施形態のワイパ制御システム2は、遮蔽物センサ50が更に備えられる点及びワイパ制御装置40に代えてワイパ制御装置60が備えられる点で、第1実施形態のワイパ制御システム1と異なる。
遮蔽物センサ50は、自車の前方のランドマークを検出できるようにフロントガラスの内側に設置されているカメラの撮像範囲内の遮蔽物を検出する。なおここでいうカメラは第1実施形態と同様のカメラであり、ここでいう遮蔽物はフロントガラスに付着する雨滴である。雨滴の検出は、カメラの撮像範囲内に対して赤外線を照射し、照射した赤外線が反射した赤外線を受光することで検出する。例えば、フロントガラスに雨滴が付着している場合、フロントガラスにおける雨滴が付着している部分については、赤外線が雨滴を透過することで、フロントガラスにおける雨滴が付着していない部分、つまりその外側表面が空気に接している部分と比較して反射する赤外線の量は減少する。この受光する赤外線の量の差違から、雨滴を検出することができる。
第2実施形態のワイパ制御装置60は、第1実施形態のワイパ制御装置40とハードウェア構成は同一であるが、実行するワイパ制御処理が異なる。具体的には、ワイパ制御装置60は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで図6に示すように仮想的な構成要素を備える装置として機能する。すなわち、ワイパ制御装置60は、機能的な構成として遮蔽レベル比較部61を更に備える点及びワイパ制御部44に代えてワイパ制御部62を備える点でワイパ制御装置40と異なる。ここで、ワイパ制御部44とワイパ制御部62とは、後述するように、設定するワイパ10の動作モードが異なる点で相違する。なお、ワイパ制御装置60が実行する機能の一部又は全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
遮蔽レベル比較部61は、遮蔽物センサ50により検出された雨滴によりランドマークが遮られる度合いを表す外的遮蔽レベルを予測する。そして、遮蔽レベル比較部61は、予測された外的遮蔽レベルと払拭動作を行うワイパ10によりランドマークが遮られる度合いを表す内的遮蔽レベルとの比較を行う。具体的には、遮蔽レベル比較部61はカメラの撮像範囲内の面積に対する遮蔽物センサ50により検出された雨滴が付着している面積の割合を算出し、算出した割合を外的遮蔽レベルとする。遮蔽レベル比較部61は、カメラの撮像範囲内の面積に対するワイパ10のフロントガラスを払拭するブレード部分の面積の割合を算出し、算出した割合を内的遮蔽レベルとする。そして遮蔽レベル比較部61
は、内的遮蔽レベルと外的遮蔽レベルとの比較を行う。
は、内的遮蔽レベルと外的遮蔽レベルとの比較を行う。
ワイパ制御部62は、ランドマーク存在予測部43による判定及び遮蔽レベル比較部61による判定に基づいて、ワイパ10の動作モードを設定する。具体的には、ランドマーク存在予測部43により撮像範囲内にランドマークが存在し得ないと判定された場合、ワイパ制御部62は、ワイパ10の動作モードを通常モードに設定する。一方、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合、ワイパ制御部62は、遮蔽レベル比較部61により行われた比較に基づいてワイパ10の動作モードを設定する。具体的には、外的遮蔽レベルが内的遮蔽レベル以下であると判定されたときに、ワイパ10の動作モードを払拭動作制限モードのうち第1制限モードに、遮蔽レベル比較部により外的遮蔽レベルが内的遮蔽レベルよりも大きいと判定されたときに、ワイパ10の動作モードを払拭動作制限モードのうちの第2制限モードに設定する。本実施形態での第1制限モードとは、第1実施形態の払拭動作制限モードと同様、撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合、θ0の位置でワイパ10が停止するような制限を施すワイパ10の動作モードである。第2制限モードとは、ワイパ10による払拭動作が通常モードにおける払拭動作のスピードよりも速く動くワイパ10の動作モードである。図7に示す具体例における通常モード、第1制限モード及び第2制限モードでの払拭動作について説明する。図7(A)の横軸は時刻Tを、縦軸はワイパ10の角度θを表す。図7(B)の横軸は時刻Tを、縦軸は外的遮蔽レベルαを表す。図7に示す例では、撮像範囲内にランドマークが存在し得ないと判定されている間は、ワイパ10の動作モードは通常モードに設定され、時刻Tsの時点で撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定されると、ワイパ制御部62は、遮蔽レベル比較部61により行われた比較に基づいてワイパ10の動作モードを設定する。時刻Tsの時点では外的遮蔽レベルαは内的遮蔽レベルα1以下なので、ワイパ10の動作モードは第1制限モードに設定される。第1制限モードに設定されることにより、ワイパ10が停止する。雨滴はワイパ10が停止したことにより、時刻Tの変化に伴い雨滴が付着している面積が増加することで、外的遮蔽レベルαが増加する。外的遮蔽レベルαが増加し、遮蔽レベル比較部61により外的遮蔽レベルαが内的遮蔽レベルα1よりも大きいと判定された場合、ワイパ制御部62によりワイパ10の動作モードが第2制限モードに設定され、第2制限モードでの払拭動作が行われる。すなわち第2制限モードは、第1制限モードに比べ、制限を緩和する一方で遮蔽物によりランドマークが遮られることを抑制する動作モードである。ここで、ランドマーク存在予測部43により撮像範囲内にランドマークが存在し得ないと時刻Teの時点で判定された場合には、ワイパ10の動作モードは通常モードに再度設定される。
[2−2.処理]
次に、第2実施形態のワイパ制御装置60が実行するワイパ制御処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。なお、第2実施形態におけるワイパ制御処理は、第1実施形態と同様、自車のイグニッション電源がオンである間に周期的に実行される。第2実施形態のワイパ制御処理のS201〜S205及びS209と第1実施形態のワイパ制御処理のS101〜S105及びS107とはそれぞれ同一である。そのため、以下では、第1実施形態と第2実施形態との相違点であるS206、S207及びS208のみ説明する。
次に、第2実施形態のワイパ制御装置60が実行するワイパ制御処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。なお、第2実施形態におけるワイパ制御処理は、第1実施形態と同様、自車のイグニッション電源がオンである間に周期的に実行される。第2実施形態のワイパ制御処理のS201〜S205及びS209と第1実施形態のワイパ制御処理のS101〜S105及びS107とはそれぞれ同一である。そのため、以下では、第1実施形態と第2実施形態との相違点であるS206、S207及びS208のみ説明する。
S205で、ワイパ制御装置60によりランドマークがカメラの撮像範囲内に存在すると判定された場合に、S206で、ワイパ制御装置60は、外的遮蔽レベルが内的遮蔽レベル以下であるか否かを判定する。ワイパ制御装置60は、外的遮蔽レベルが内的遮蔽レベル以下であると判定した場合、S207で払拭動作制限モードを第1制限モードに設定し、ワイパ制御処理を終了する。一方、S206で、ワイパ制御装置60は、外的遮蔽レベルが内的遮蔽レベルよりも大きいと判定した場合、S208で、払拭動作制限モードを第2制限モードに設定し、ワイパ制御処理は終了する。
なお、ワイパ制御装置60は、S206の処理を実行することで遮蔽レベル比較部61として機能し、S207及びS208の処理を実行することでワイパ制御部62として機能する。
[2−3.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、第1実施形態に記載した効果に加えて、以下の効果が得られる。
以上詳述した第2実施形態によれば、第1実施形態に記載した効果に加えて、以下の効果が得られる。
本実施形態のワイパ制御装置60によれば、ワイパ10によりランドマークが遮られる度合いと雨滴によりランドマークが遮られる度合いとを比較し、より遮られる度合いの小さい動作モードを設定することにより、カメラが自車の前方のランドマークを検出できないことが抑制される。
すなわち、第1実施形態では、ワイパ10によりランドマークが遮られることが抑制されるが、本実施形態では雨量によって、ワイパ10による払拭動作が行われるか否かが設定される。例えば、雨量が少なく、雨滴によりランドマークが遮られる度合いが、ワイパ10による払拭動作が行われる場合にワイパ10によりランドマークが遮られる度合い以下である場合には、ワイパ10による払拭動作は停止され、雨滴によりランドマークが遮られる可能性がある一方でワイパ10によりランドマークが遮られることが抑制される。一方、雨量が多く、雨滴によりランドマークが遮られる度合いが、ワイパ10による払拭動作を行う場合にワイパ10によりランドマークが遮られる度合いより大きい場合には、ワイパ10による払拭動作が行われ、ワイパ10によりランドマークが遮られる可能性がある一方で雨滴によりランドマークが遮られることが抑制される。
特に本実施形態では、当該ワイパ10による払拭動作が行われる場合の払拭動作のスピードはランドマークが存在し得ないと判定された場合のワイパ10による払拭動作のスピードよりも速く設定されることにより、ワイパ10によりランドマークが遮られる度合いは低減される。
つまり、ワイパ10によりランドマークが遮られる度合いと雨滴によりランドマークが遮られる度合いとを比較し、より遮られる度合いの小さい動作モードを設定することにより、カメラが自車の前方のランドマークを検出できないことが抑制される。
[3.第3実施形態]
[3−1.構成]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。また、本実施形態でいう自車は、車速制御を自動で行う自動運転機能を備えている。さらに本実施形態では、ワイパ10の動作をオンにした場合のワイパ10の動作モードは通常モードであり、通常モードは間欠的に払拭動作を行うモードである。
[3−1.構成]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。また、本実施形態でいう自車は、車速制御を自動で行う自動運転機能を備えている。さらに本実施形態では、ワイパ10の動作をオンにした場合のワイパ10の動作モードは通常モードであり、通常モードは間欠的に払拭動作を行うモードである。
図9に示されるように、第3実施形態のワイパ制御システム3が備える構成のうち、ワイパ10、車両状態測定装置20及び地図データベース30は、第1実施形態のワイパ制御システム1と同一である。一方、第3実施形態のワイパ制御システム3には、アクセルアクチュエータ80、ブレーキアクチュエータ90及び制御選択スイッチ100が更に備えられる点及びワイパ制御装置40に代えてワイパ制御装置70が備えられる点で、第1実施形態のワイパ制御システム1と異なる。
アクセルアクチュエータ80は、ワイパ制御装置70による制御に応じて、自車の加速を行うアクチュエータである。
ブレーキアクチュエータ90は、ワイパ制御装置70による制御に応じて、自車の減速を行うアクチュエータである。
ブレーキアクチュエータ90は、ワイパ制御装置70による制御に応じて、自車の減速を行うアクチュエータである。
制御選択スイッチ100は、ワイパ制御装置70が前述したワイパ制御処理を行うか、後述する車速制御処理を行うかを自車のドライバが選択するためのスイッチである。
第3実施形態のワイパ制御装置70は、第1実施形態のワイパ制御装置40とハードウェア構成は同一であるが、実行する処理が異なる。具体的には、ワイパ制御装置70は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで図10に示すように仮想的な構成要素を備える装置として機能する。すなわち、ワイパ制御装置70は、機能的な構成として制御選択部71及び車速制御部72を更に備える点でワイパ制御装置40と異なる。なお、ワイパ制御装置70が実行する機能の一部又は全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
第3実施形態のワイパ制御装置70は、第1実施形態のワイパ制御装置40とハードウェア構成は同一であるが、実行する処理が異なる。具体的には、ワイパ制御装置70は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで図10に示すように仮想的な構成要素を備える装置として機能する。すなわち、ワイパ制御装置70は、機能的な構成として制御選択部71及び車速制御部72を更に備える点でワイパ制御装置40と異なる。なお、ワイパ制御装置70が実行する機能の一部又は全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
制御選択部71は、制御選択スイッチ100に対するドライバによる操作に基づいて、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合にワイパ制御装置70が行う処理として、ワイパ制御部44によるワイパ制御処理を行うか、車速制御部72による車速制御処理を行うかを選択する。
車速制御部72は、ランドマーク存在予測部43により撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合、ワイパ10による払拭動作を制限することなく、アクセルアクチュエータ80に自車の加速を、ブレーキアクチュエータ90に自車の減速を行わせる車速制御を行う。すなわち、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間の開始時刻Ts及び終了時刻Teは、アクセルアクチュエータ80により自車の加速が行われることで早められ、ブレーキアクチュエータ90により自車の減速が行われることで遅らされる。これにより、車速制御部72は、通常モードで払拭動作を行うワイパ10によりランドマークが遮られる期間と、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間とが重ならないように車速制御を行う。換言すれば、車速制御部72は、ワイパ10が収納時の角度θ0で停止している間に、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間が過ぎるように自車の車速制御を行う。自車の車速制御は、例えば、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間である開始時刻Tsから終了時刻Teまでの期間を中間時点である時刻Tmで分けた場合に、開始時刻Tsから時刻Tmまでの期間とワイパ10によりランドマークが遮られる期間とが重なる場合には、ブレーキアクチュエータ90により自車の減速を行うことで開始時刻Tsを遅らせる。一方で、時刻Tmから時刻Teまでの期間とワイパ10によりランドマークが遮られる期間とが重なる場合には、アクセルアクチュエータ80により自車の加速を行うことで終了時刻Teを早める。このようにして、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間と、ワイパ10によりランドマークが遮られる期間とが重なることを抑制する。
車速制御部72による車速制御の具体例について図11を用いて説明する。図11(A)及び図11(B)の横軸は時刻Tを、縦軸はワイパ10の角度θを表す。図11(A)は、車速制御が行われる前に動作モードが通常モードに設定され、ワイパ10が定常的に払拭動作を行う状態を表している。仮にワイパ制御装置70が車速制御を行わないとすると、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間の開始時刻Tsの時点から時刻Tmまでの期間にワイパ10による払拭動作が行われる可能性があり、これによりワイパ10によりランドマークが遮られる可能性がある。そこで、車速制御部72は、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間の開始時刻Tsを遅らせるように、自車の減速制御をブレーキアクチュエータ90に行わせる処理を行う。当該処理により車速制御が行われ、図11(B)に示すように、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期
間と、ワイパ10によりランドマークが遮られる期間とが重なることが抑制される。
間と、ワイパ10によりランドマークが遮られる期間とが重なることが抑制される。
[3−2.処理]
次に、ワイパ制御装置70が実行する車速制御処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。なお、第3実施形態における車速制御処理は、自車のイグニッション電源がオンであり、かつ、車速制御を行うように制御選択スイッチ100により選択されている場合において、ワイパ10の払拭動作が間欠的に動作している間において周期的に実行される。第3実施形態の車速制御処理のS301〜S305と第1実施形態のワイパ制御処理のS101〜S105とはそれぞれ同一である。そのため、以下では、第1実施形態と第3実施形態との相違点であるS306を中心に説明する。
次に、ワイパ制御装置70が実行する車速制御処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。なお、第3実施形態における車速制御処理は、自車のイグニッション電源がオンであり、かつ、車速制御を行うように制御選択スイッチ100により選択されている場合において、ワイパ10の払拭動作が間欠的に動作している間において周期的に実行される。第3実施形態の車速制御処理のS301〜S305と第1実施形態のワイパ制御処理のS101〜S105とはそれぞれ同一である。そのため、以下では、第1実施形態と第3実施形態との相違点であるS306を中心に説明する。
S305で、ワイパ制御装置70は、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定した場合に、S306で、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得る期間と、ランドマークがワイパ10により遮られる期間との重なりに基づいて、車速制御を行い、アクセルアクチュエータ80及びブレーキアクチュエータ90はそれぞれ、車速制御に応じて加速及び減速を行う。S305で、ワイパ制御装置70は、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得ないと判定した場合には、処理を終了する。
なお、ワイパ制御装置70は、S306の処理を実行することで車速制御部72として機能する。
[3−3.効果]
以上詳述した第3実施形態によれば、第1実施形態に記載した効果に加えて、以下の効果が得られる。
[3−3.効果]
以上詳述した第3実施形態によれば、第1実施形態に記載した効果に加えて、以下の効果が得られる。
本実施形態のワイパ制御装置70によれば、車速の制御を行うことが選択された場合には、ワイパ10による払拭動作が制限される場合に比べて、カメラが自車の前方のランドマークを検出できないことが抑制される。すなわち、制御選択部71により、車速の制御を行うことが選択された場合、ランドマーク存在予測部43により予測されたランドマークが存在しうるか否かにかかわらず、ワイパ10は、払拭動作が間欠的に動作する動作モードである通常モードでの払拭動作を継続して行う。つまり、ワイパ制御装置70がランドマークがワイパ10により遮られることを抑制するために車速制御を行うことで、ワイパ10は制限を施されない通常モードでの払拭動作を行うことができる。このように、ワイパ10による払拭動作により雨滴を取り除くことができるため、車速の制御を行うことが選択された場合には、ワイパ10による払拭動作が制限される場合に比べて、カメラが自車の前方のランドマークを検出できないことが抑制される。
また、本実施形態のワイパ制御装置70によれば、カメラが自車の前方のランドマークを検出できないことを抑制するためにドライバの判断により車速の制御を行うかワイパ10による払拭動作の制限を行うかを選択することができるため、ドライバは自車の周囲の状況に応じて、適した制御を選択することができる。例えば、ワイパ10による払拭動作を制限する制御を行い、ワイパ10が停止することにより、ドライバが車両の前方を短時間で視認しにくくなる場合には、ワイパ10の動作モードを通常モードに保ったままで車速の制御を行うことで、ドライバが車両の前方を視認しにくくなるのを抑制することができる。一方で、ワイパ10による払拭動作を制限する制御を行いワイパ10が停止してもドライバが車両の前方を短時間で視認しにくくならないような場合には、ワイパ10による払拭動作を制限する制御を行うことで車速を制御することなく自車の運転を行うことができる。このため、走行に不要な加減速を抑制することができる。このように、カメラが自車の前方のランドマークを検出できないことを抑制するために車速の制御を行うかワイパ10による払拭動作の制限を行うかをドライバの判断により選択することができるため、ドライバは自車の周囲の状況に応じて、適した制御を選択することができる。
なお、本実施形態では、車速制御部72が、移動体制御部に相当する。
[4.他の実施形態]
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施できる。
[4.他の実施形態]
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施できる。
(4a)上記各実施形態では、カメラは自車の前方のランドマークを検出できるように備えられるとしたが、カメラの撮像範囲は自車の前方に限定されるものではない。例えば、カメラは自車の後方や側方などの自車の周囲に存在するランドマークを検出するように備えられるものでもよい。また、上記各実施形態では、カメラはフロントガラスの内側に設置されているが、カメラの設置される位置はこれに限定されるものではない。例えば、カメラは自車のバンパー部分など車外に設置されてもよい。例えばこの場合において、ワイパはカメラを保護するためのカバーを払拭してもよい。
(4b)上記第2実施形態では遮蔽物センサ50は赤外線センサであるとしたが、遮蔽物センサの種類は、これに限定されるものではない。例えば、遮蔽物センサは、カメラとしてもよい。この場合において、ランドマークを検出するためのカメラを遮蔽物センサに流用してもよい。
(4c)上記各実施形態では、ワイパ10により払拭される遮蔽物は雨滴であるとしたが、遮蔽物はこれに限定されるものではない。例えば、遮蔽物はフロントガラスに付着した砂などの汚れでもよい。また、遮蔽物が付着しうる場所はフロントガラスに限定されるものではない。例えば、遮蔽物が付着しうる場所は、カメラのレンズやカメラを保護するためのカバーでもよい。
(4d)上記各実施形態では、払拭体として一般的に車両に用いられるワイパ10を例示したが、払拭体の形態はこれに限定されるものではない。例えば、車外にカメラが設置されている場合やドライバが自車の運転を行う必要のない自動運転の場合において、払拭体は膜のような形状を有しており、その膜がまぶたのようにカメラの撮像範囲全体を瞬間的に覆うことによって払拭を行うようなものであってもよい。
(4e)上記各実施形態では、光学センサはカメラであるとしたが、光学センサの種類はカメラに限定されるものではない。例えば、光学センサの種類はレーザレーダでもよい。
(4f)上記第1実施形態の制限モード及び上記第2実施形態の第1制限モードはθ0の位置でワイパ10が停止するような制限を施すワイパ10の動作モードであるとし、上記第2実施形態では第2制限モードとは、ワイパ10による払拭動作が通常モードにおける払拭動作のスピードよりも速く動くワイパ10の動作モードであるとした。しかし、ワイパ10の制限モードはこれに限定されるものではない。例えば、制限モードはワイパ10によりランドマークが遮られないように一定の角度までのみ払拭動作を行う動作モードとしてもよい。このような構成によれば、ワイパは、当該一定の角度までの範囲について払拭動作により遮蔽物を除去することができる。
(4g)上記第3実施形態では、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合において、ワイパ制御装置70は、ワイパ制御処理を行うか、車速制御処理を行うかのいずれか一方を選択するが、ワイパ制御装置はワイパ制御処理を行うとともに車速制御処理を行う構成としてもよい。すなわち、カメラの撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合において、ワイパ制御装置は、ワイパの動作モードを通常モードと比較してランドマークがワイパにより遮られないような制限を施した払拭動作制限
モードに設定するワイパ制御処理を行うとともに車速制御処理を行う構成としてもよい。
モードに設定するワイパ制御処理を行うとともに車速制御処理を行う構成としてもよい。
(4h)上記第3実施形態では、車速制御部72は、ランドマーク存在予測部43により撮像範囲内にランドマークが存在し得ると判定された場合、ワイパ10による払拭動作を制限することなく、アクセルアクチュエータ80に自車の加速を、ブレーキアクチュエータ90に自車の減速を行わせる車速制御を行うが、車速制御部72の行う処理はこれに限定されるものではない。例えば、アクセルアクチュエータ80及びブレーキアクチュエータ90による車速制御に代えてあるいは車速制御とともに、ランドマークが遮られないように、自車に備えられたステアリングアクチュエータに自車の進行方向の制御を行わせるものとしてもよい。ここでいうステアリングアクチュエータは、ワイパ制御装置による制御に応じて、自車の進行方向の制御を行うアクチュエータである。この場合、例えば(4g)のようにワイパ制御装置はワイパ制御処理を行うとともに車速制御処理を行う構成で、(4f)のようにワイパによりランドマークが遮られないように一定の角度までのみ払拭動作を行う動作モードの場合に、ワイパが払拭動作を行う当該一定の角度が大きくなるように、進行方向を制御することができる。これによりワイパの払拭動作により遮蔽物が取り除かれる範囲を大きくしながら、ランドマークが遮られることを防ぐことができる。
(4i)上記各実施形態では、ランドマーク存在予測部43は、自車の位置、進行方向及び速度と、車両情報取得部41に記憶された車両状態測定装置20によって生じる系統誤差とに基づいて、自車の位置、進行方向及び速度の取り得る範囲を求めるとしたが、自車の位置、進行方向及び速度の取り得る範囲は、必ずしも系統誤差に基づいて求められる必要はない。例えば、路面の状況などの周囲の状況に基づいて誤差の範囲を逐次変更してもよい。このような構成によれば、ランドマーク存在予測部は周囲の状況に基づいて適切に自車の位置、進行方向及び速度の取り得る範囲を求めることができる。また、ランドマーク存在予測部は所定の時間経過後の自車の位置、進行方向及び速度を自車の位置、進行方向及び速度の取り得る範囲を求めず、自車の位置、進行方向及び速度そのものから直接求めてもよい。すなわち、ランドマーク存在予測部は、自車の位置、進行方向及び速度そのものから所定の時間経過後の自車の位置、進行方向及び速度を予測し、当該予測された自車の位置、進行方向及び速度に基づいてランドマークを探索してもよい。
(4j)上記各実施形態では、地図データ取得部42は地図データベース30から地図データを取得するとしたが、取得される地図データは地図データベース30にあらかじめ保存された地図データに限定されるものではない。例えば、地図データ取得部は自車の外部から地図データを受信することで、地図データを取得してもよい。
(4k)上記各実施形態では、移動体は車両であるとしたが、移動体の種類はこれに限定されるものではない。例えば、移動体の種類は飛行機や船舶等であってもよい。
(4l)上記各実施形態で、ワイパ制御装置が実行する機能の一部又は全部を、1つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
(4l)上記各実施形態で、ワイパ制御装置が実行する機能の一部又は全部を、1つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
(4m)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
(4n)本開示は、前述したワイパ制御装置の他、ワイパ制御装置を構成要素とする車載システム、ワイパ制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、ワイパ制御方法など、種々の形態で実現することができる。
1,2,3…ワイパ制御システム、10…ワイパ、20…車両状態測定装置、30…地図データベース、40,60,70…ワイパ制御装置、41…車両情報取得部、42…地図データ取得部、43…ランドマーク存在予測部、44,62…ワイパ制御部、50…遮蔽物センサ、61…遮蔽レベル比較部、71…制御選択部、72…車速制御部、80…アクセルアクチュエータ、90…ブレーキアクチュエータ、100…制御選択スイッチ。
Claims (3)
- 移動体に備えられ、前記移動体の周辺のランドマークを検出するための光学センサの検出範囲の遮蔽物を払拭する払拭体(10)を制御する払拭体制御装置(40,60,70)であって、
前記移動体の位置、進行方向及び速度を取得する移動体情報取得部(41,S101,S102)と、
前記ランドマークの位置のデータを含む地図データを取得する地図データ取得部(42,S101)と、
前記移動体の位置、前記移動体の進行方向、前記移動体の速度及び前記地図データに基づいて、所定の時間が経過した時点において、前記ランドマークが前記光学センサにより検出されるか否かを予測するランドマーク存在予測部(43,S103,S104,S105)と、
前記ランドマーク存在予測部により前記ランドマークが前記光学センサにより検出されると予測された場合に、前記払拭体の動作モードを、払拭動作を定常的に行う通常モードから、前記通常モードと比較して前記ランドマークが前記払拭体により遮られないような制限を施した前記払拭動作を行う払拭動作制限モードに変更する払拭体制御部(44,62,S106,S107,S207,S208)と、
を備える払拭体制御装置。 - 請求項1に記載の払拭体制御装置であって、
前記払拭動作によって払拭可能な遮蔽物により前記ランドマークが遮られる度合いを表す外的遮蔽レベルを予測し、前記払拭動作を行う前記払拭体により前記ランドマークが遮られる度合いを表す内的遮蔽レベルとの比較を行う遮蔽レベル比較部(61,S206)を更に備え、
前記払拭動作制限モードは、第1制限モードと、当該第1制限モードに比べ、前記制限を緩和する一方で前記遮蔽物により前記ランドマークが遮られることを抑制する第2制限モードを含み、
前記払拭体制御部は、前記動作モードを前記通常モードから、前記ランドマーク存在予測部により前記ランドマークが前記光学センサにより検出されると予測された場合であって、前記遮蔽レベル比較部により前記外的遮蔽レベルが前記内的遮蔽レベル以下であると判定されたときに前記第1制限モードに、前記遮蔽レベル比較部により前記外的遮蔽レベルが前記内的遮蔽レベルよりも大きいと判定されたときに前記第2制限モードに、変更する、払拭体制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の払拭体制御装置であって、
前記移動体の速度及び進行方向を制御する移動体制御部(72,S306)を更に備え、
前記移動体制御部は、前記ランドマーク存在予測部により前記ランドマークが前記光学センサにより検出されると予測された場合に、前記ランドマークが前記払拭体により遮られないように前記移動体の速度及び進行方向の少なくとも一方の制御を行う、払拭体制御装置。
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CN111918794A (zh) * | 2018-04-09 | 2020-11-10 | 奥托立夫开发公司 | 安全气囊装置 |
Citations (4)
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JP2011189803A (ja) * | 2010-03-12 | 2011-09-29 | Toyota Motor Corp | 車両制御装置 |
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JP2015199439A (ja) * | 2014-04-09 | 2015-11-12 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 走行制御装置、車載用表示装置、及び走行制御システム |
-
2016
- 2016-05-30 JP JP2016107721A patent/JP2017213950A/ja active Pending
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