JP2017212311A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光焼結処理における照射光のエネルギー量の過不足に起因する不良の発生を抑制する。【解決手段】銅粒子又は貴金属粒子が分散された液膜14を基板12上に形成し、基板12上に形成された液膜14を乾燥させて膜体16を形成し、基板12上に形成された膜体16に光焼結処理を施すことにより、基板12上に導電膜18を形成する配線基板10の製造方法であって、前記光焼結処理における照射光のエネルギー密度(kJ/cm3)I、前記照射光のエネルギー密度の下限値Imin及び上限値Imax、前記基板の熱拡散率(mm2/s)xが下記(1)〜(3)式を満足する。Imin≦I≦Imax…(1),Imin=105ln(x)+210 …(2),Imax=287ln(x)+552 …(3)【選択図】図2

Description

本発明は、配線基板の製造方法に関するものである。
基板上に導電性薄膜を形成する方法として、還元性金属化合物と還元剤とが分散された分散液を薄膜として基板上に堆積させ、当該薄膜を基板と共にパルス電磁放射線に曝露して還元性金属化合物と還元剤とを化学的に反応させることで、当該薄膜に導電性を付与する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2012−505966号公報
銅又は貴金属の粒子が分散された液膜を基板上に形成し、当該液膜を乾燥させて膜体を形成し、当該膜体に光焼結処理(Photo-sintering Process)を施すことにより、基板上に導電膜を形成する場合、照射光のエネルギー量が過剰になると、基板の溶融や導電性薄膜の基板からの剥離等が生じ、照射光のエネルギー量が不足すると、導電膜が高抵抗になる。
本発明が解決しようとする課題は、光焼結処理における照射光のエネルギー量の過不足に起因する不良の発生を抑制できる配線基板の製造方法を提供することである。
[1]本発明に係る配線基板の製造方法は、銅粒子又は貴金属粒子が分散された液膜を基板上に形成し、前記基板上に形成された前記液膜を乾燥させて膜体を形成し、前記基板上に形成された前記膜体に光焼結処理を施すことにより、基板上に導電膜を形成する配線基板の製造方法であって、下記(1)〜(3)式を満足する。
min≦I≦Imax …(1)
min=105ln(x)+210 …(2)
max=287ln(x)+552 …(3)
但し、Iは、前記光焼結処理における照射光のエネルギー密度(kJ/cm)であり、Iminは、前記照射光のエネルギー密度の下限値であり、Imaxは、前記照射光のエネルギー密度の上限値であり、xは、前記基板の熱拡散率(mm/s)である。
[2]上記発明において、前記光焼結処理における前記照射光のエネルギー密度Iを調整する工程を備えてもよい。
本発明では、光焼結処理における照射光のエネルギー密度を、基板の熱拡散率に基づいて設定することにより、光焼結処理における照射光のエネルギー量の過不足に起因する不良の発生を抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る配線基板の製造方法を説明するための工程図である。 図2(A)〜(C)は、本発明の一実施形態に係る配線基板の製造方法を説明するための断面図である。 図3は、基板の室温での熱拡散率と成功最小値との関係を示すグラフである。 図4は、体積抵抗率が、10−4Ω・cmよりも高くなった試験体における基板の室温での熱拡散率と照射エネルギー密度との関係を示すグラフである。 図5は、下記(2)式で表される光焼結処理での照射エネルギー密度の下限値と基板の室温での熱拡散率との関係を示すグラフである。 図6は、基板の室温での熱拡散率と成功最大値との関係を示すグラフである。 図7は、溶融が確認された試験体と剥離が確認された試験体とにおける基板の室温での熱拡散率と照射エネルギー密度との関係を示すグラフである。 図8は、下記(3)式で表される光焼結処理での照射エネルギー密度の上限値と基板の室温での熱拡散率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の一実施形態に係る配線基板10の製造方法は、光焼結処理を用いて配線基板10を製造する方法である。この配線基板10としては、メンブレンスイッチ等のフレキシブルプリント配線板を例示することができる。
図1は、本実施形態に係る配線基板10の製造方法を説明するための工程図であり、図2(A)〜図2(C)は、本実施形態に係る配線基板10の製造方法を説明するための断面図である。
まず、図1のステップS10において、図2(A)に示すように、銅粒子又は貴金属粒子が分散された分散液を基板12上に塗布することにより、銅粒子又は貴金属粒子が分散された液膜14を基板12上に形成する。基板12を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ABS樹脂、ポリイミド(PI)等の樹脂材料、ガラス材料を例示することができる。
液膜1を構成する分散液は、銅粒子又は貴金属粒子、バインダ、溶剤を含有する。貴金属粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)等の粒子を例示することができる。銅粒子を含有する場合には、その含有率は、70〜80wt%であることが好ましい。貴金属粒子を含有する場合には、その含有率は、75〜85wt%であることが好ましい。
バインダとしては、ビスフェノールA(BPA)形エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン(PVP)、アクリル樹脂等を例示することができる。バインダの含有率は、3〜7wt%であることが好ましい。溶剤としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート等のエステル系溶剤、エチレングリコール等の炭化水素系溶剤等を例示することができる。溶剤の含有率は、10〜30wt%であることが好ましい。
分散液を基板12上に塗布する方法としては、特に限定されないが、接触塗布法又は非接触塗布法のいずれを用いてもよい。接触塗布法としては、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、フレキソ印刷等を例示することができる。非接触塗布法としては、インクジェット印刷、スプレー塗布法、ディスペンス塗布法、ジェットディスペンス法等を例示することができる。
なお、基板12上への分散液の塗布回数は、特に1回に限定されず、分散液を基板12上に複数回塗布してもよい。また、各回の塗布毎に、分散液の組成を異ならせてもよい。
次に、図1のステップS20において、図2(B)に示すように、液膜14を乾燥させて溶媒を除去することで、膜体16を形成する。本工程では、液膜14を形成した基板12を、100〜120℃の窒素雰囲気下において60分間加熱する。溶剤が除去された膜体16は、銅粒子又は金属粒子、及びバインダを含む層である。
次に、図1のステップS30において、後述の光焼結処理で用いる光焼結装置1を調整する。光焼結装置1としては、特に限定されないが、キセノンランプ、水銀灯、メタルハイドランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、赤外線ランプ等を光源とするものや、レーザ照射装置等を例示することができる。光焼結装置1の光源から照射されるパルス光が含む波長成分としては、可視光線、紫外線、赤外線等を例示することができる。なお、パルス光が含む波長成分は、電磁波であれば特に限定されず、例えば、X線やマイクロ波等を含んでもよい。
本実施形態では、光焼結装置1として、NOVACENTRIX社製の光焼成装置PulseForgeシリーズを使用する。本工程では、パルス光照射装置としての光焼結装置1の放射照度(単位面積当たりの照射エネルギー)(kW/m)と、パルス照射時間(1パルス当りの照射時間)(μs)と、パルス照射間隔(μs)と、処理時間(msec)とを設定する。この処理時間(msec)は、照射がオン状態の時間(以下、照射時間という)(msec)と照射がオフの時間(msec)との合計時間である。
ここで、照射エネルギー密度(単位体積当たりの照射エネルギー量)I(kJ/cm)が下記(1)式を満足するように、放射照度(kW/m)と、パルス照射時間(1パルス当りの照射時間)(μs)と、パルス照射間隔(μs)と、処理時間(msec)とを設定する。
min≦I≦Imax …(1)
上記(1)式のIminは、下記(2)式を満足し、上記(1)式のImaxは、下記(3)式を満足する。
min=105ln(x)+210 …(2)
max=287ln(x)+552 …(3)
但し、Iminは、照射エネルギー密度の下限値であり、Imaxは、照射エネルギー密度の上限値であり、xは、基板12の室温での熱拡散率(mm/s)である。
基板12の熱拡散率x(mm/s)は下記(4)式を満足する。
x=k/(ρ・C) …(4)
但し、kは、基板12の熱伝導率(J/(s・mm・K))であり、ρは、基板12の密度(kg/mm)であり、Cは、基板12の比熱容量(J/(kg・K))である。
照射エネルギー密度I(J/cm)は、下記(5)式で表される。
I=I・I/t …(5)
但し、Iは、放射照度であり、Iは、照射時間であり、tは、基板12の厚さである。
次に、図1のステップS40において、ステップS30で設定した条件で、光焼結装置1により基板12上の膜体16に光焼結処理を施すことによって導電膜18を形成する。図2(C)に示すように、本工程において、基板12上の膜体16に含まれる銅粒子又は貴金属粒子が焼結されることによって、導電膜18が形成される。
ここで、本願の発明者は、以下に説明する実験を実施した結果、基板12の熱拡散率x(mm/s)に基づいて、照射エネルギー密度I(kJ/cm)を設定することによって、基板12の種類にかかわらず、光焼結処理における照射エネルギー量の過不足に起因する不良の発生を抑制できるという知見を得た。以下、本願の発明者が実施した実験について説明する。
本実験では、下記表1に示す試験体1〜19を作製し、これらの試験体1〜19に対して照射エネルギー密度を増減させながら光焼結処理を施した後、基板12の溶融の有無、基板12からの導電膜18の剥離の有無を目視にて確認し、導電膜18の体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。導電膜18の体積抵抗率(Ω・cm)は、導電膜18のシート抵抗に導電膜18の厚さを乗じた値である。導電膜18のシート抵抗は、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製のロレスタGP MCP−T610型)を用いて測定した。また、導電膜18の厚さは、マイクロメーターを用いて測定した。導電膜18の体積抵抗率の評価では、メンブレンスイッチ等のフレキシブルプリント基板での使用を考慮して、10−4Ω・cm以上を高抵抗とした。
まず、下記A、B、Cの分散液を作製した。
<分散液A>
平均粒径5μmの銅(Cu)粒子を75wt%、BPA型エポシキ樹脂を5wt%、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを20wt%の比率で混合したもの
<分散液B>
平均粒径5μmの銀(Ag)粒子を80wt%、BPA型エポキシ樹脂を5wt%、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートを15wt%の比率で混合したもの
<分散液C>
平均粒径5μmの銀(Ag)粒子を80wt%、BPA型エポキシ樹脂を5wt%、エチレングリコールを15wt%の比率で混合したもの
次に、分散液A、B、Cの何れかを基板12の一面に塗布した。塗布パターンはベタ塗であり、下記A、B、C、Dの基板12を用いた。
<基板A>
材料:PET、寸法(縦×横×厚み):30mm×30mm×0.155mm、熱拡散率:0.16mm/s
<基板B>
材料:ABS、寸法(縦×横×厚み):30mm×30mm×2.0mm、熱拡散率:0.17mm/s
<基板C>
材料:PI、寸法(縦×横×厚み):30mm×30mm×0.127mm、熱拡散率:0.21mm/s
<基板D>
材料:無アルカリガラス、寸法(縦×横×厚み):30mm×30mm×0.70mm、熱拡散率:0.60mm/s
次に、分散液A、B、Cの何れかによる液膜14が形成された基板12を、100℃の窒素雰囲気下において60分間加熱して液膜14を乾燥させることによって、基板12上に膜体16を形成した。最後に、基板12上に形成された膜体16に光焼結処理を施すことによって、基板12上に導電膜18を形成した。光焼結処理は、novacentrix社製のPulseForge1300を用いて行った。
以上のようにして作製された試験体1〜19の仕様、光焼結処理の条件、導電膜18の抵抗値(体積抵抗率(Ω・cm))の測定結果、及び剥離・溶融の評価結果を、表1にまとめた。なお、導電膜18の基板12からの剥離は、光焼結処理の後に、導電膜18が基板12から浮き上がったり飛散したりしているか否かを目視で確認した。また、基板12の溶融は、光焼結処理の後に、基板12の表面に波形状の変形が生じたか否かを目視で確認した。
Figure 2017212311
表1に示すように、試験体1〜14では、導電膜18の体積抵抗率が10−4Ω・cm以下となり、導電膜18の基板12からの剥離や基板12の溶融は生じなかった。この結果から、試験体1〜14の光焼結処理では、照射光のエネルギー量の過不足は生じなかったことを確認できる。一方、試験体15〜17では、導電膜18の基板12からの剥離や基板12の溶融は生じなかったものの、導電膜18の体積抵抗率が、10−4Ω・cmよりも高くなった。この結果から、試験体15〜17の光焼結処理では、照射光のエネルギー量が不足したことを確認できる。また、試験体18では、基板12の溶融が生じ、試験体19では、導電膜18の基板12からの剥離が生じた。なお、試験体18、19の体積抵抗率は測定できなかった。これらの結果から、試験体18、19の光焼結処理では、照射光のエネルギー量が過剰であったことを確認できる。
以上の実験結果に基づいて、本願の発明者は、光焼結処理での照射エネルギー密度Iの最適値について検討した。まず、光焼結処理での照射エネルギー密度の下限値Iminの設定方法について説明する。
体積抵抗率と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がAである試験体1、2、7、8、10、11のうち、照射エネルギー密度が最小であるのが試験体10である。また、抵抗値と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がBである試験体3、12のうち、照射エネルギー密度が最小であるのが試験体12である。また、抵抗値と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がCである試験体9、13のうち、照射エネルギー密度が最小であるのが試験体13である。さらに、また、抵抗値と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がDである試験体4、5、6、14のうち、照射エネルギー密度が最小であるのが試験体5である。
以下、試験体10の照射エネルギー密度を基板Aの成功最小値と称し、試験体12の照射エネルギー密度を基板Bの成功最小値と称し、試験体13の照射エネルギー密度を基板Cの成功最小値と称し、試験体5の照射エネルギー密度を基板Dの成功最小値と称する。
図3は、基板A〜Dの室温での熱拡散率xと成功最小値Imin_sとの関係を示すグラフである。このグラフに示すように、基板A〜Dの熱拡散率xと成功最小値Imin_sとの関係は、下記(7)式で表される近似曲線で示される。
min_s=136.58×ln(x)+269.74 …(6)
図4は、体積抵抗率が、10−4Ω・cmよりも高くなった試験体15(基板B)、試験体16(基板D)、試験体17(基板C)の室温での熱拡散率xと照射エネルギー密度との関係を示すグラフである。以下、体積抵抗率が10−4Ω・cmよりも高くなった試験体の照射エネルギー密度を、下限越え値と称する。このグラフに示すように、基板B、C、Dの熱拡散率xと下限越え値Imin_fとの関係は、下記(7)式で表される近似曲線で示される。
min_f=74.058×ln(x)+149.41 …(7)
図5は、上記(2)式で表される光焼結処理での照射エネルギー密度の下限値Iminと基板A〜Dの室温での熱拡散率xとの関係を示すグラフである。ここで、光焼結処理での照射エネルギー密度の下限値Iminと基板A〜Dの室温での熱拡散率xとの関係を示す近似曲線は、基板A〜Dの室温での熱拡散率xと成功最小値Imin_sとの関係を示す上記(6)式の近似曲線と、基板A〜Dの室温での熱拡散率xと下限越え値Imin_fとの関係を示す上記(7)式の近似曲線との中間を通る曲線である。具体的には、上記(2)式の傾き(105)は、上記(6)式の傾き(136.58)と上記(7)式の傾き(74.058)との相加平均である。また、上記(2)式の切片(210)は、上記(6)式の切片(269.74)と上記(8)式の切片(149.41)との相加平均である。
次に、光焼結処理での照射エネルギー密度の上限値Imaxの設定方法について説明する。
抵抗値と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がAである試験体1、2、7、8、10、11のうち、照射エネルギー密度が最大であるのが試験体11である。また、抵抗値と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がBである試験体3、12のうち、照射エネルギー密度が最大であるのが試験体3である。また、抵抗値と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がCである試験体9、13のうち、照射エネルギー密度が最大であるのが試験体9である。さらに、また、抵抗値と剥離及び溶融の有無との双方について良好な結果が得られた、基板種類がDである試験体4、5、6、14のうち、照射エネルギー密度が最大であるのが試験体6である。
以下、試験体11の照射エネルギー密度を基板Aの成功最大値と称し、試験体3の照射エネルギー密度を基板Bの成功最大値と称し、試験体9の照射エネルギー密度を基板Cの成功最大値と称し、試験体6の照射エネルギー密度を基板Dの成功最大値と称する。
図6は、基板A〜Dの室温での熱拡散率xと成功最大値Imax_sとの関係を示すグラフである。このグラフに示すように、基板A〜Dの熱拡散率xと成功最大値Imax_sとの関係は、下記(8)式で表される近似曲線で示される。
max_s=260.01×ln(x)+490.68 …(8)
図7は、溶融が確認された試験体18(基板A)、剥離が確認された試験体19(基板C)の室温での熱拡散率xと照射エネルギー密度との関係を示すグラフである。以下、溶融又は剥離が確認された試験体の照射エネルギー密度を、上限越え値と称する。このグラフに示すように、基板A、Cの熱拡散率xと上限越え値Imax_fとの関係は、下記(9)式で表される近似曲線で示される。
max_f=314.67×ln(x)+613.19 …(9)
図8は、上記(3)式で表される光焼結処理での照射エネルギー密度の上限値Imaxと基板A〜Dの室温での熱拡散率xとの関係を示すグラフである。ここで、光焼結処理での照射エネルギー密度の上限値Imaxと基板A〜Dの室温での熱拡散率xとの関係を示す近似曲線は、基板A〜Dの熱拡散率xと成功最大値Imax_sとの関係を示す上記(8)式の近似曲線と、基板A〜Dの熱拡散率xと上限越え値Imax_fとの関係を示す上記(9)式の近似曲線との中間を通る曲線である。具体的には、上記(3)式の傾き(287)は、上記(8)式の傾き(260.01)と上記(9)式の傾き(314.67)との相加平均である。また、上記(3)式の切片(552)は、上記(8)式の切片(490.68)と上記(9)式の切片(613.19)との相加平均である。
即ち、本願の発明者は、光焼結処理における照射光のエネルギー密度(kJ/cm)の過少な範囲と基板12の熱拡散率x(mm/s)との間に相関関係があると共に、光焼結処理における照射光のエネルギー密度(kJ/cm)の過剰な範囲と基板12の熱拡散率x(mm/s)との間に相関関係があるとの新規な知見を実験により得た。そこで、本願の発明者は、光焼結処理における照射光のエネルギー密度(kJ/cm)の下限値Imin及び上限値Imaxを、基板12の熱拡散率x(mm/s)を変数とする近似曲線で規定した。これにより、基板12の種類にかかわらず、照射エネルギー量の過不足に起因する光焼結処理での不良の発生を抑制できる。
本実施形態における「配線基板10」が本実施形態における「配線基板」の一例に相当し、本実施形態における「基板12」が本発明における「基板」の一例に相当し、本実施形態における「液膜14」が本発明における「液膜」の一例に相当し、本実施形態における「膜体16」が本発明における「膜体」の一例に相当し、本実施形態における「導電膜18」が本発明における「導電膜」の一例に相当する。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…光焼結装置
10…配線基板
12…基板
14…液膜
16…膜体
18…導電膜

Claims (2)

  1. 銅粒子又は貴金属粒子が分散された液膜を基板上に形成し、
    前記基板上に形成された前記液膜を乾燥させて膜体を形成し、
    前記基板上に形成された前記膜体に光焼結処理を施すことにより、前記基板上に導電膜を形成する配線基板の製造方法であって、
    下記(1)〜(3)式を満足する配線基板の製造方法。
    min≦I≦Imax …(1)
    min=105ln(x)+210 …(2)
    max=287ln(x)+552 …(3)
    但し、Iは、前記光焼結処理における照射光のエネルギー密度(kJ/cm)であり、Iminは、前記照射光のエネルギー密度の下限値であり、Imaxは、前記照射光のエネルギー密度の上限値であり、xは、前記基板の熱拡散率(mm/s)である。
  2. 請求項1に記載の配線基板の製造方法であって、
    前記光焼結処理における前記照射光のエネルギー密度Iを調整する工程を備える配線基板の製造方法。
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