JP2017211538A - 半導体回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、信号電極と接地電極との間で発生するリーク電流を低減させることを目的とする。【解決手段】本開示に係る半導体回路は、n−InPコンタクト層202を設けた半絶縁性InP基板201上に、下部クラッド層203、i型コア層204、i−InP層205、上部クラッド層206、およびコンタクト層207を含むリッジ型光導波路(アーム導波路210)が形成されており、誘電体膜209のうち、信号電極211と導通した領域と、接地電極212と導通した領域との間の一部が除去された欠損部を備える。【選択図】図15

Description

本開示は、半導体光導波路を用いた半導体回路に関する。
電気信号を光信号に重畳して伝送するための伝送装置には、連続光を変調して光信号を生成する光変調器が用いられている。従来の光変調器の一例として、ニオブ酸リチウム(LiNbO)基板上にマッハツェンダ干渉計を構成したLN光変調器が知られている。近年、伝送装置のさらなる小型化、低消費電力化を実現するため、光変調器の小型化、低駆動電圧化が望まれている。このような背景から、基板材料としてリン化インジウム(InP)などの化合物半導体を用いた半導体回路が注目されている。
半導体回路の構成の一例を、図1に示す。図1の半導体回路は、強度光変調器であって、InP基板上に形成された、入力光導波路11、入力側の光カプラ12、長さの等しい2本のアーム導波路13A及び13B、出力側の光カプラ14、および出力光導波路15で構成されている。入力光導波路11に入射された入力光は、入力側の光カプラ12で分岐される。分岐された入力光のそれぞれは、2本のアーム導波路13A及び13Bのいずれかを伝搬し、出力側の光カプラ14で合波され、出力光導波路15より出力される。
また、2本のアーム導波路13A及び13Bの上面にはそれぞれ信号電極21が設けられており、かつ、アーム導波路13A及び13Bの長手方向に沿った横手には接地電極22が設けられている。信号電極21と接地電極22との間に電位差を与えることにより、アーム導波路13A及び13Bには導波路上面から半絶縁性InP基板201方向に向けて電界が誘起される。この電界はアーム導波路13A及び13Bの屈折率を変化させるため、アーム導波路13A及び13Bを伝搬する光の位相が変化する。従って、2本のアーム導波路13A及び13Bを伝搬する光に位相差が生じる。位相が異なる2つの光が出力側の光カプラ14で干渉することにより、光の強度が変調される。
図1に示した半導体回路の断面構造の一例を、それぞれ図2及び図3に示す。図2はアーム導波路13A及び13B近傍でのA−A’断面構造を、図3は電極パッド近傍でのB−B’断面構造を示している。図2は、理解が容易になるよう、2本のアーム導波路13A及び13Bを1本の導波路で表している。
まず、図2に記載したA−A’断面構造の一例を説明する。アーム導波路210は、n−InPコンタクト層202を設けた半絶縁性InP基板201上に設けられており、n−InP下部クラッド層203、i型コア層204、i−InP層205、p−InP上部クラッド層206、およびp−InP、p−InGaAsP、p−InGaAsのいずれかからなるコンタクト層207がそれぞれ積層されたリッジ型光導波路として構成される。上部クラッド層206の上には、コンタクト層207を介して信号電極211が形成されている。i型コア層204は、例えば、ノンドープInGaAlAs/InAlAs MQW(多重量子井戸)構造のi型コア層である。入力光は、i型コア層204を、図2の図面手前から奥に向けて(あるいは図面奥から手前に向けて)伝搬する。アーム導波路210の両脇には、n−InPコンタクト層202を設けた半絶縁性InP基板201上に接地電極212が形成されている。アーム導波路210と接地電極212A及び212Bとの間には間隙が設けられている。アーム導波路210と接地電極212A及び212Bとの間隙には、信号電極211,221や接地電極212A,212B,222A,222Bを形成するための土台として、ポリイミドやベンゾシクロブテン(BCB)などの有機膜208A及び208Bが充填されている。アーム導波路210の側面および間隙の底面には、InP、InGaAsP、InGaAsなどの半導体層と有機膜208A及び208Bとの接着性を向上するために、SiO2、SiNあるいはSiONなどの誘電体膜209A及び209Bが形成されている。信号電極211と接地電極212A及び212Bとの間に電位差を与えると、i型コア層204には図面上下方向に電界が誘起される。
次いで、図3に記載したB−B’断面構造の一例を説明する。半絶縁性InP基板201に設けられたn−InPコンタクト層202の一部はエッチングにより除去され、n−InPコンタクト層202−1,202−2A,202−2Bが形成されている。n−InPコンタクト層202の除去された部分の表層には、SiO2、SiNあるいはSiONなどの誘電体膜209A及び209Bが形成されている。コンタクト層202上には、一部が誘電体膜209A及び209Bと接して、信号電極パッド221および接地電極パッド222A及び222Bが形成されている。信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bとの間隙には、誘電体膜209A及び209B上にポリイミドやベンゾシクロブテン(BCB)などの有機膜208A及び208Bが充填されている。
図2の信号電極211と図3の信号電極パッド221とは、図1に示すように導通している。同様に、図2の接地電極212A及び212Bと図3の接地電極パッド222A及び222Bとは導通している。
山田英一、都築健、菊池順裕、八坂洋、「小型で省電力の光変調器」、NTT技術ジャーナル、Vol.17、No.1、pp.19−22(2005年1月)
半導体回路のさらなる低消費電力化を実現するためには、信号電極と接地電極との間で発生するリーク電流を低減させることが課題となっていた。
具体的には、本開示に係る半導体回路は、
半導体基板と、
前記半導体基板上に設けられ、溝部で互いに電気的に分離された第一半導体コンタクト層及び第二半導体コンタクト層と、
前記第一半導体コンタクト層上に設けられた第一電極と、
前記第二半導体コンタクト層上に設けられた第二電極と、
前記第一電極と前記第二電極の間の前記溝部上に設けられた有機膜と、
を備える半導体回路であって、
前記有機膜と前記溝部との界面の一部に設けられた誘電体膜をさらに備え、前記誘電体膜は、前記第一半導体コンタクト層と前記第二半導体コンタクト層とを離間する欠損部を備えることを特徴とする。
本開示に係る半導体回路では、前記欠損部は、前記第一半導体コンタクト層及び前記第二半導体コンタクト層のうちの少なくとも一方と接して備えられていてもよい。
具体的には、本開示に係る半導体回路は、
半導体基板と、
前記半導体基板上に設けられた下部n型半導体コンタクト層と、
前記n型下部コンタクト層上に順に積層された、下部n型半導体クラッド層、i型半導体コア層、上部i型半導体クラッド層、上部p型半導体クラッド層、上部p型半導体コンタクト層及び第一電極を有するリッジ型光導波路と、
前記下部n型半導体コンタクト層上に、前記リッジ型光導波路と分離して設けられた第二電極と、
前記リッジ型光導波路と前記第二電極との間に設けられた有機膜と、
を備える半導体回路であって、
前記有機膜と前記リッジ型光導波路との界面の一部に設けられた誘電体膜をさらに備え、前記誘電体膜は、少なくとも前記i型半導体コア層又は前記上部i型半導体クラッド層の一部に接した位置に欠損部を備えることを特徴とする。
本開示によると、半導体回路のリーク電流を低減させることができ、もって、半導体回路の消費電力を低減させることができる。
半導体回路の構成の一例を示す。 アーム導波路近傍でのA−A’断面構造の一例を示す。 電極パッド近傍でのB−B’断面構造の一例を示す。 実施形態に係る半導体回路のA−A’断面構造の一例を示す。 実施形態に係る半導体回路のB−B’断面構造の一例を示す。 欠損部の配置例を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第1の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第2の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第3の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第4の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第5の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第6の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第7の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第8の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 実施形態に係る半導体回路を製造する際の第9の工程の一例を示す説明図であり、(A)はA−A’断面構造を示し、(B)はB−B’断面構造を示す。 半導体回路におけるリーク電流の測定結果の一例を示す。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
発明者らの検討によると、図2又は図3に示した半導体回路では、誘電体膜209の界面、特に誘電体膜209とInP、InGaAsP、InGaAsなどの半導体層との界面で、信号電極と接地電極との間にリークパスが生じていることが分かった。そこで、本開示は、信号電極と接地電極との間に位置する誘電体膜209の一部を除去して欠損部を形成し、リークパスを電気的に絶縁するようにした。このような構造により、信号電極と接地電極との間で発生するリーク電流を低減させることができ、もって低消費電力な半導体回路を実現することができるようになる。
(半導体回路の構成)
本実施形態では、図1に記載したような強度光変調器を例として説明していくが、本開示の適用はこの態様に限定されるものではない。例えば、マッハツェンダ干渉計の各アームにさらにマッハツェンダ干渉計を設けた、QPSK光変調器やQAM光変調器に対しても適用可能であることは、言うまでもない。
図4及び図5は、本実施形態に係る半導体回路の構造を説明するための図である。図4は、図1に示した半導体回路のA−A’断面構造、すなわちアーム導波路近傍の断面構造を示している。同様に、図5は、図1に示した半導体回路のB−B’断面構造、すなわち電極パッド近傍の断面構造を示している。図4及び図5に示すように、誘電体膜209A及び209Bの少なくとも一部が除去された欠損部を備える。
本実施形態に係る半導体回路の断面構造を説明するにあたり、図2及び図3を用いて説明した従来の半導体回路と同じ構成ないし構造については説明を省略し、両者の相違点を中心に説明する。
本実施形態に係る半導体回路のうちアーム導波路近傍の断面構造は、図4に示したように、n−InPコンタクト層202を設けた半絶縁性InP基板201上に、n−InP下部クラッド層203、i型コア層204、p−InP上部クラッド層206、p−InP、p−InGaAsP、p−InGaAsのいずれかからなるコンタクト層207、有機膜208A及び208B、誘電体膜209A及び209B、信号電極211、および接地電極212A及び212Bが設けられている。
本実施形態に係る半導体回路は、図4に示すように、i型コア層204とp−InP上部クラッド層206との間に、インピーダンス調整のためのi−InP層205を備えることが好ましい。これにより、半導体回路の高速動作が可能になる。
下部クラッド層203、i型コア層204、i−InP層205、上部クラッド層206、およびコンタクト層207は、リッジ型光導波路(アーム導波路210)を構成している。アーム導波路210の最上層であるコンタクト層207の上には、信号電極211が設けられている。
半絶縁性InP基板201は半導体基板として機能し、n−InPコンタクト層202は下部n型半導体コンタクト層として機能し、下部クラッド層203は下部n型半導体クラッド層として機能し、i型コア層204はi型半導体コア層として機能し、i−InP層205は上部i型半導体クラッド層として機能し、上部クラッド層206は上部p型半導体クラッド層として機能し、コンタクト層207は上部p型半導体コンタクト層として機能し、信号電極211は第一電極として機能し、接地電極212は第二電極として機能する。
アーム導波路210を構成する各層は、インピーダンス調整や導波路における光の閉じ込め効果の調整を行うなどのために、任意の幅を有する。有機膜208A及び208Bは、各層が任意の幅に調整されたアーム導波路210を支える機能を有する。有機膜208A及び208Bは、層間絶縁膜として機能し、ポリイミドやベンゾシクロブテン(BCB)などの任意の絶縁体を用いることができる。誘電体膜209A及び209Bは、層間絶縁膜として機能し、SiO2、SiN又あるいはSiONなどの任意の誘電体を用いることができる。
本実施形態に係る半導体回路は、下部n型半導体クラッド層203と上部p型半導体クラッド層206とが電気的に接続されないように、誘電体膜209A及び209Bの少なくとも一部が除去された欠損部を備える。欠損部は、下部n型半導体クラッド層203と上部p型半導体クラッド層206とを離間する。
例えば、図4に示すように、アーム導波路210の側面に形成された誘電体膜209A及び209Bのうち、下部クラッド層203とi型コア層204との界面近傍の誘電体膜のみが除去され、欠損部229A及び229Bが形成されている。欠損部229A及び229Bは、i型コア層204又はi−InP層205の一部に接した位置に設けられていればよい。例えば、下部n型半導体クラッド層203とi型コア層204との間であってもよいし、i−InP層205と上部p型半導体クラッド層206との間であってもよい。
また、誘電体膜209Aを除去する部分と誘電体膜209Bを除去する部分とは、n−InPコンタクト層202からの高さが等しいことが好ましい。これにより、本実施形態に係る半導体回路の製造が容易になる。
本実施形態に係る半導体回路のうち電極パッド近傍の断面構造は、図5に示したように、半絶縁性InP基板201上に、n−InPコンタクト層202−1,202−2A,202−2B、有機膜208A及び208B、誘電体膜209A及び209B、信号電極パッド221、および接地電極パッド222A及び222Bが設けられている。信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bの間は、絶縁性を保つため、コンタクト層202を貫通する溝部が設けられており、誘電体膜209A及び209Bはこの溝部の底面に設けられている。
半絶縁性InP基板201は半導体基板として機能し、コンタクト層202−1は第一半導体コンタクト層として機能し、コンタクト層202−2A、202−2Bは第二半導体コンタクト層として機能し、信号電極パッド221は第一電極として機能し、接地電極パッド222A及び222Bは第二電極として機能する。
誘電体膜209A及び209Bは、n−InPコンタクト層202−1とn−InPコンタクト層202−2A及び202−2Bとが電気的に接続されないように、誘電体膜209A及び209Bの少なくとも一部が除去された欠損部を備える。欠損部は、n−InPコンタクト層202−1とn−InPコンタクト層202−2A及び202−2Bとを離間する。欠損部の配置は種々の態様が可能である。
例えば、誘電体膜209A及び209Bは、図5及び図6(C)に示されたように、n−InPコンタクト層202−1、n−InPコンタクト層202−2A及び202−2Bに接する各領域に欠損部229A1,229A2,229B1,229B2が配置されている。また、図6(A)及び図6(B)に示されたように、n−InPコンタクト層202−1またはn−InPコンタクト層202−2に接する領域に、欠損部229が配置されていてもよい。また、図6(D)に示されたように、誘電体膜209A1と誘電体膜209A2とを溝部で離間させることで欠損部を形成してもよい。
誘電体膜209A及び209Bは、リーク電流を遮断するために、その一部が除去された欠損部を備える。そのため、誘電体膜209A及び209Bは、信号電極211と導通した領域と、接地電極212A及び212Bと導通した領域との間の一部が除去されていれば、リークパスが遮断され、リーク電流を抑制することができる。信号電極211と信号電極パッド221は導通しており、接地電極212A及び212Bと接地電極パッド222A及び222Bは導通しているため、信号電極パッド221と導通した領域と、接地電極パッド222A及び222Bと導通した領域の間の一部が除去されていればよい、と言い換えることもできる。
(半導体回路の製造方法)
図7〜図15は、本実施形態に係る半導体回路の製造方法の一例を説明する図である。説明の簡略化のため、アーム導波路近傍の製造方法(図中の左側の図面)と電極パッド近傍の製造方法(図中の右側の図面)を、同一の図面を用いて記載する。
まず、半絶縁性InP基板201上に、n−InPコンタクト層202、n−InP下部クラッド層203、i型コア層204、i−InP層205、p−InP上部クラッド層206、およびp−InP、p−InGaAsP、p−InGaAsのいずれかからなるコンタクト層207を、エピタキシャル成長技術により形成する。次に、コンタクト層207の上面に形成したシリコン酸化膜をマスクとして203〜207の各層をエッチングにより除去し、図7に示すように、リッジ型光導波路であるアーム導波路210を形成する。
信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bとを絶縁するため、図8に示すように、コンタクト層202を貫通して半絶縁性InP基板201の一部を除去し、溝部231を形成する。例えば、コンタクト層202およびアーム導波路210上に塗布したフォトレジストをフォトリソグラフィにより所望の構造にパターニングして、コンタクト層202と半絶縁性InP基板201の一部をエッチングする。
プラズマCVD法により、基板上面に誘電体膜209−1を形成する。誘電体膜209−1の上面にフォトレジスト232を塗布し、フォトリソグラフィによりフォトレジストをパターニングする。フォトレジストは、図9に示すように、後にアーム導波路210近傍の接地電極212を形成する領域、後に信号電極パッド221および接地電極パッド222A及び222Bとなる領域、および信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bの間の溝部231の一部領域を除去するようにして、パターニングされる。フォトレジスト232をマスクとしてRIE法により誘電体膜209−1を除去する。図10に示すように、誘電体膜209−1は、後に接地電極212を形成する領域、信号電極パッド221および接地電極パッド222A及び222Bとなる領域、および信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bの間の溝部231の一部領域が欠損部として除去される。特に、溝部に形成された誘電体膜209の一部を欠損部229として除去しておくことが、リーク電流の低減に有効となる。
次いで、図11〜図13を用いて、アーム導波路210の側面に形成された誘電体膜209−1の一部を除去しながら、有機膜208を堆積させる方法を説明する。図11に示すように、有機膜208−1を、下部クラッド層203とi型コア層204の境界面より下の位置まで堆積する。誘電体膜208−1は、例えばスピンコートにより適切な膜厚になるよう形成する。アーム導波路210の側面に形成されていた誘電体膜209−1は、例えばフッ化水素などをエッチャントとしてウェットエッチングする。あるいは、ドライエッチングにより除去してもよい。
さらに、図12に示すように、有機膜208−2を、下部クラッド層203とi型コア層204の境界面より上の位置まで堆積する。プラズマCVD法により、有機膜208−2の上面に誘電体膜209−2を形成する。有機膜208−2の上に突出したアーム導波路210を覆うように、フォトレジスト232をパターニングする。
そして、図13に示すように、フォトレジスト232から露出した誘電体膜209−2をウェットエッチングあるいはドライエッチングで除去する。その後、アーム導波路210を覆うように、有機膜208−3を堆積する。アーム導波路におけるコンタクト層207の上面の誘電体膜209−2は、フォトリソグラフィによるレジストマスクを用いて、ドライエッチングにより除去する。このような製造方法を用いることにより、アーム導波路210の側面であって、下部クラッド層203とi型コア層204との界面近傍の誘電体膜209−1のみを欠損部229として除去することができ、もってリーク電流の低減が可能になる。
堆積した有機膜208(208−1〜208−3)の一部は、フォトリソグラフィによるレジストマスクを用いて、RIE法により除去する。有機膜208は、図14に示すように、アーム導波路210と接地電極212の間の領域、および溝部231の領域を残して除去すればよい。最後に、チタン/金などの下地層を蒸着した後、電解メッキにより金を堆積させ、図15に示すように、信号電極211、接地電極212、信号電極パッド221、および接地電極パッド222A及び222Bを形成する。
図7〜図15を用いて説明した上記製造方法では、アーム導波路210の側面に設けられた誘電体膜209の一部が欠損部229として除去されるとともに、溝部231に設けられた誘電体膜209の一部が欠損部229として除去された、図4、図5及び図15に記載したような断面を有する半導体回路を製造することができる。しかし、誘電体膜209は、アーム導波路210の側面及び溝部231の必ずしも両者を除去しなければならないわけではない。その用途や所望するリーク電流量に応じて、どちらか一方のみの誘電体膜209を除去するようにしてもよい。例えば、アーム導波路210の側面に設けられた誘電体膜209の一部を欠損部229として除去する必要がないのであれば、図11および図12の工程は省略し、図13の工程で有機膜208を一度に堆積するようにすればよい。
本実施形態に係る半導体回路において、信号電極パッド221および接地電極パッド222A及び222Bの間に位置する溝部231に設けられた誘電体膜209のうち一部を除去して欠損部229とする場合、信号電極パッド221および接地電極パッド222A及び222Bに接する領域(図5及び図6(C))、あるいは、信号電極パッド221または接地電極パッド222A及び222Bに接する領域のいずれか(図6(A)、図6(B)及び図15(B))を除去することが望ましい。その場合、図9(B)に示したように、1つの溝部231には1つの大きなフォトレジストの島を形成することができる。すなわち、安定したフォトレジストのパターニングが可能になる。その結果、半導体回路の製造工程における歩留まり劣化を抑制することができる。
アーム導波路210の側面に設けられた誘電体膜209、および溝部231に設けられた誘電体膜209は、それらに接する有機膜208の接着性を向上させるために設けられている。それゆえに、誘電体膜209のほぼ全体を除去することは望ましくない。誘電体膜209は、電気的な絶縁が可能な程度の幅のみを除去するようにすればよい。
(リーク電流低減効果の説明)
本開示の発明者らは、図3に示した比較例に係る半導体回路と図15に示した実施形態に係る半導体回路を実際に製造し、リーク電流の低減効果を確認した。実際に製造した半導体回路は、いずれの半導体回路においても、膜厚0.4μmのn−InPコンタクト層202および膜厚0.4μmのシリコン酸化膜(誘電体膜209)が形成された半絶縁性InP基板201を用いている。コンタクト層202の上には、金メッキにより信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bが形成されている。信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bに挟まれた領域であって溝部231の上の領域には、ベンゾシクロブテン(BCB)を材料とする膜厚4.0μmの有機膜208が形成されている。実施形態に係る半導体回路では、信号電極パッド221に接した位置にある誘電体膜209を1.5μmの幅だけ除去して欠損部229を設け、誘電体膜209A及び209Bと信号電極パッド221とを離間した。
図16は、半導体回路の信号電極パッド221と接地電極パッド222A及び222Bとの間に、接地電極22に対して信号電極21がマイナスになるように電位差を与えた場合の、リーク電流を測定した結果を示す図である。記号◆は比較例に係る半導体回路に対する測定結果であり、記号■は実施形態に係る半導体回路に対する測定結果である。なお、いずれの半導体回路においても、アーム導波路210の側面に設けられた誘電体膜209は除去していない。図16からも明白なとおり、実施形態に係る半導体回路は、電極パッド間に電位差を与えてもリーク電流はほとんど発生しておらず、例えば電位差が−15〜―20Vの場合では、比較例に係る半導体回路に比べてリーク電流は1/10以下に低減されている。
以上述べたように、実施形態に係る半導体回路は、誘電体膜209のうち、信号電極211と導通した領域と、接地電極212と導通した領域とを離間する欠損部を備える。そして、このような構成により、信号電極211と接地電極212との間のリークパスが遮断され、リーク電流を抑制することができるようになる。
11:入力光導波路
12:入力側の光カプラ
13A、13B:アーム導波路
14:出力側の光カプラ
15:出力光導波路
21A、21B、21C、21D:信号電極
22A、22B、22C、22D、22E、22F:接地電極
201:半絶縁性InP基板
202、202−1、202−2A、202−2B:コンタクト層
203:下部クラッド層
204:i型コア層
205:i−InP層
206:上部クラッド層
207:コンタクト層
208、208A、208B、208−1、208−2、208−3:有機膜
209、209A、209B、209−1、209−2:誘電体膜
210:アーム導波路
211:信号電極
212A、212B:接地電極
221:信号電極パッド
222A、222B:接地電極パッド
229、229A、229A1、229A2、229B、229B1、229B2:欠損部
231:溝部
232:フォトレジスト

Claims (3)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に設けられ、溝部で互いに電気的に分離された第一半導体コンタクト層及び第二半導体コンタクト層と、
    前記第一半導体コンタクト層上に設けられた第一電極と、
    前記第二半導体コンタクト層上に設けられた第二電極と、
    前記第一電極と前記第二電極の間の前記溝部上に設けられた有機膜と、
    を備える半導体回路であって、
    前記有機膜と前記溝部との界面の一部に設けられた誘電体膜をさらに備え、
    前記誘電体膜は、前記第一半導体コンタクト層と前記第二半導体コンタクト層とを離間する欠損部を備えることを特徴とする半導体回路。
  2. 前記欠損部は、前記第一半導体コンタクト層及び前記第二半導体コンタクト層のうちの少なくとも一方と接して備えられていることを特徴とする
    請求項1に記載の半導体回路。
  3. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に設けられた下部n型半導体コンタクト層と、
    前記n型下部コンタクト層上に順に積層された、下部n型半導体クラッド層、i型半導体コア層、上部i型半導体クラッド層、上部p型半導体クラッド層、上部p型半導体コンタクト層及び第一電極を有するリッジ型光導波路と、
    前記下部n型半導体コンタクト層上に、前記リッジ型光導波路と分離して設けられた第二電極と、
    前記リッジ型光導波路と前記第二電極との間に設けられた有機膜と、
    を備える半導体回路であって、
    前記有機膜と前記リッジ型光導波路との界面の一部に設けられた誘電体膜をさらに備え、
    前記誘電体膜は、少なくとも前記i型半導体コア層又は前記上部i型半導体クラッド層の一部に接した位置に欠損部を備えることを特徴とする半導体回路。
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