JP2017211433A - 偏光フィルム、粘着剤層付き偏光フィルム、及び画像表示装置 - Google Patents

偏光フィルム、粘着剤層付き偏光フィルム、及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明においては、厚さ10μm以下の偏光子の両面に透湿度が極めて低い樹脂フィルムを積層した偏光フィルムにおいて、加湿による偏光子の劣化を抑え(加湿信頼性)、かつ、熱衝撃の過酷な環境下においても貫通クラックの発生を抑制することができる偏光フィルムを提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、厚みが10μm以下の偏光子の一方の面に第1樹脂フィルム、他方の面に第2樹脂フィルムを有する偏光フィルムであって、前記第1樹脂フィルム及び第2樹脂フィルムの透湿度が、いずれも30g/(m2・day)以下であり、前記第1樹脂フィルムの前記偏光子を有する側とは反対側の面に保護板を有することを特徴とする偏光フィルムである。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光フィルム、及び当該偏光フィルムと粘着剤層を有する粘着剤層付き偏光フィルムに関する。また、本発明は、前記粘着剤層付き偏光フィルムを含む画像表示装置に関する。
各種画像表示装置においては、画像表示のために偏光フィルムが用いられている。例えば、液晶表示装置(LCD)は、その画像形成方式から液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光フィルムを配置することが必要不可欠である。また、有機EL表示装置では、金属電極での外光の鏡面反射を遮蔽するために、有機発光層の視認側に、偏光フィルムと1/4波長板を積層した円偏光フィルムが配置される。
前記偏光フィルムとしては、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性材料からなる偏光子の片面又は両面に、保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤等により貼り合わせたものが用いられている。
前記偏光フィルムは、熱衝撃(例えば、−40℃と85℃の温度条件を繰り返すヒートショック試験)の過酷な環境下では、偏光子の収縮応力の変化によって、偏光子の吸収軸方向の全体にクラック(貫通クラック)が生じやすいという問題がある。従って、偏光子の収縮を抑制し、熱衝撃の影響を軽減するために、通常、偏光フィルムは、偏光子の両面に、保護フィルムとして、40〜80μmのトリアセチルセルロース系(TAC)フィルムが貼り合された積層体が用いられる。しかしながら、前記両面保護された偏光フィルムであっても、偏光子の収縮応力の変化は無視できず、収縮の影響を完全に抑制することは困難であり、偏光子を含む光学フィルム積層体にある程度の収縮を生じるのは避けられなかった。
一方、近年、液晶表示装置等の画像表示装置の薄型化が進み、それに伴い、偏光子にも薄型化が求められている。厚み10μm以下の薄型偏光子であれば、収縮応力の変化が小さいため、貫通クラックは発生しにくくなる。例えば、厚み10μm以下の薄型偏光子の片面又は両面に保護フィルムが貼り合せられ、貫通クラックの発生が抑制された偏光フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。特に、薄型偏光子の両面に保護フィルムが貼り合せられた両面保護偏光フィルムであれば、両側に設けられた保護フィルムによって、ヒートショック試験時に偏光子の収縮量を抑えることができるため、貫通クラックを効果的に抑制することができる。
特開2015−152911号公報
しかしながら、一方で、厚み10μm以下の薄型偏光子は、加湿環境下での光学特性が低下しやすいという問題がある。よって、特許文献1等に記載された前記薄型偏光子を用いた両面保護偏光フィルムであっても、保護フィルムの種類によっては、加湿環境下において偏光子が水分によって劣化し、偏光フィルムの光学特性が著しく低下してしまう。
そこで、このような水分による偏光子の劣化を抑制する目的で、薄型偏光子の両面に貼り合わされる保護フィルムとして、透湿度が極めて低い(具体的には、30g/(m・day)以下の)樹脂フィルムを使用することが検討されている。しかしながら、このような透湿度が極めて低い樹脂フィルムを保護フィルムとして使用した場合には、加湿環境下における偏光子の劣化は抑制することができるものの、厚さ10μm以下の薄型偏光子を用いており、かつ当該薄型偏光子の両面に保護フィルムが貼り合わされているにも関わらず、偏光フィルムに貫通クラックが発生するという、新たな課題が見つかった。
そこで、本発明においては、厚さ10μm以下の偏光子の両面に透湿度が極めて低い樹脂フィルムを積層した偏光フィルムにおいて、加湿による偏光子の劣化を抑え(加湿信頼性)、かつ、熱衝撃の過酷な環境下においても貫通クラックの発生を抑制することができる偏光フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記偏光フィルムを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、厚みが10μm以下の偏光子の一方の面に第1樹脂フィルム、他方の面に第2樹脂フィルムを有する偏光フィルムであって、
前記第1樹脂フィルム及び第2樹脂フィルムの透湿度が、いずれも30g/(m・day)以下であり、
前記第1樹脂フィルムの前記偏光子を有する側とは反対側の面に保護板を有することを特徴とする偏光フィルムに関する。
前記保護板の線膨張係数が、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、1.0×10−5/K以下であることが好ましい。
前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの線膨張係数は、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5.0×10−5〜8.0×10−5/Kであることが好ましい。
前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの85℃で120時間の加熱処理した際の寸法変化率が、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、−0.40〜0%であることが好ましい。
前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの破断強度は、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5〜30Nであることが好ましい。
前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムは、同一又は異なるシクロオレフィン系樹脂フィルムであることが好ましい。
85℃、85%R.H.環境下に500時間放置後の偏光度変化率の絶対値が、0.1%未満であることが好ましい。
また、本発明は、前記偏光フィルムの前記第2樹脂フィルム側に粘着剤層を有することを特徴とする粘着剤層付き偏光フィルムに関する。
さらに、本発明は、前記粘着剤層付き偏光フィルムを有することを特徴とする画像表示装置に関する。
前述の通り、薄型偏光子の両面に透湿度が極めて低い樹脂フィルム(具体的には、30g/(m・day)以下の)を保護フィルムとして積層した偏光フィルムでは、加湿による偏光子の劣化を抑制できる(加湿信頼性を向上できる)ものの、貫通クラックが発生することが今回新たに分かった。貫通クラックが発生する要因としては、透湿度が極めて低い樹脂フィルム(保護フィルム)は、一般的に前記偏光子の吸収軸に直交する方向において線膨張係数が大きく、寸法変化率が小さく、及び/又は、破断強度が低いことが考えられる。前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、保護フィルムの線膨張係数が大きいと、ヒートショック試験における膨張と収縮の差が大きくなるため、歪みが大きくなり、結果として、偏光フィルムに貫通クラックが発生しやすくなると考えられる。また、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、保護フィルムの寸法変化率が小さいと、ヒートショック試験における冷却時において偏光子の収縮に保護フィルムが追従しにくいため、応力がたまり、その結果、偏光フィルムに貫通クラックが発生しやすくなると考えられる。さらに、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、保護フィルムの破断強度が低いと、保護フィルムの脆さがきっかけとなり、偏光フィルムに貫通クラックが発生しやすくなると考えられる。
本発明においては、前記偏光フィルムの第1樹脂フィルム上に保護板を貼り合せているため、熱衝撃(例えば、−40℃と85℃の温度条件を繰り返すヒートショック試験)の過酷な環境下においても、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、偏光フィルム全体としての収縮量を小さくすることができるため、偏光子の両面に透湿度が極めて低い保護フィルム(いいかえれば、線膨張係数が大きく、寸法変化率が小さく、及び/又は、破断強度が低い保護フィルム)を積層しても、偏光フィルムに貫通クラックが発生することを抑制することができるものである。すなわち、本発明の偏光フィルムは、加湿による偏光子の劣化抑制(加湿信頼性の向上)と貫通クラックの発生抑制を両立することができる。
また、本発明は、加湿信頼性の向上と貫通クラックの発生抑制を両立した粘着剤層付き偏光フィルム、及び、当該粘着剤層付き偏光フィルムを用いた画像表示装置を提供することができる。
本発明の偏光フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の粘着剤層付き偏光フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。
1.偏光フィルム
本発明の偏光フィルムは、厚みが10μm以下の偏光子の一方の面に第1樹脂フィルム、他方の面に第2樹脂フィルムを有し、
前記第1樹脂フィルム及び第2樹脂フィルムの透湿度が、いずれも30g/(m・day)以下であり、
前記第1樹脂フィルムの前記偏光子を有する側とは反対側の面に保護板を有することを特徴とする。
本発明においては、前述の通り、前記偏光フィルムの第1樹脂フィルム上に保護板を貼り合せているため、熱衝撃(例えば、−40℃と85℃の温度条件を繰り返すヒートショック試験)の過酷な環境下や、加湿環境下においても、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、偏光フィルム全体としての収縮量を小さくすることができるため、その結果、偏光子の両面に低透湿保護フィルムを積層しても、偏光フィルムに貫通クラックが発生することを抑制することができるものである。
本発明の偏光フィルムの構成について図1を参照しながら詳細に説明する。なお、図1における各構成の寸法は、その一例を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の偏光フィルム1は、偏光子2の一方の面に、第1樹脂フィルム3を有し、他方の面に、第2樹脂フィルム4を有する。また、前記第1樹脂フィルム3の前記偏光子2を有さない側に、保護板5を有するものである。第1樹脂フィルム3及び第2樹脂フィルム4は、接着剤層(不図示)を介して前記偏光子2に貼り合せることができる。また、前記保護板5は、接着剤層又は接着剤層(不図示)を介して前記第1樹脂フィルム3に貼り合せることができる。また、本発明の偏光フィルム1は、前記層以外の層(例えば、易接着剤層や各種機能層等)を含むことができる。
また、前記第1樹脂フィルム3は、前記偏光子2の視認側に配置されることが好ましく、第2樹脂フィルム4は、前記偏光子2の画像表示セル側に配置されることが好ましい。
以下、それぞれの構成要素について説明する。
(1)偏光子
本発明においては、厚みが10μm以下の薄型偏光子を用いる。偏光子の厚みは、薄型化及び貫通クラックの発生を抑える観点から8μm以下であるのが好ましく、さらには7μm以下、さらには6μm以下であるのが好ましい。一方、偏光子の厚みは2μm以上、さらには3μm以上であるのが好ましい。このような薄型の偏光子は、厚みムラが少なく、視認性が優れており、また寸法変化が少ないため熱衝撃に対する耐久性に優れる。
偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂を用いたものが使用される。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性物質からなる偏光子が好適である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいても良いし、ヨウ化カリウム等の水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラ等の不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸しても良いし、また延伸してからヨウ素で染色しても良い。ホウ酸やヨウ化カリウム等の水溶液や水浴中でも延伸することができる。
偏光子はホウ酸を含有していることが延伸安定性や加湿信頼性の点から好ましい。また、偏光子に含まれるホウ酸含有量は、貫通クラックの発生抑制の観点から、偏光子全量に対して22重量%以下であるのが好ましく、20重量%以下であるのがさらに好ましい。延伸安定性や加湿信頼性の観点から、偏光子全量に対するホウ酸含有量は10重量%以上であることが好ましく、さらには12重量%以上であることが好ましい。
薄型の偏光子としては、代表的には、
特許第4751486号明細書、
特許第4751481号明細書、
特許第4815544号明細書、
特許第5048120号明細書、
国際公開第2014/077599号パンフレット、
国際公開第2014/077636号パンフレット、
等に記載されている薄型偏光子又はこれらに記載の製造方法から得られる薄型偏光子を挙げることができる。
前記薄型偏光子としては、積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法の中でも、高倍率に延伸できて偏光性能を向上させることのできる点で、特許第4751486号明細書、特許第4751481号明細書、特許4815544号明細書に記載のあるようなホウ酸水溶液中で延伸する工程を含む製法で得られるものが好ましく、特に特許第4751481号明細書、特許4815544号明細書に記載のあるホウ酸水溶液中で延伸する前に補助的に空中延伸する工程を含む製法により得られるものが好ましい。これら薄型偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう)層と延伸用樹脂基材を積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法による得ることができる。この製法であれば、PVA系樹脂層が薄くても、延伸用樹脂基材に支持されているこ
とにより延伸による破断等の不具合なく延伸することが可能となる。
(2)第1樹脂フィルム
前記偏光子の一方の面に設けられる第1樹脂フィルムを形成する材料としては、透明性を有し、かつ、透湿度が、30g/(m・day)以下であるフィルムを形成できる材料であればよい。具体的には、例えば、シクロオレフィン系樹脂フィルム等を挙げることができる。
前記シクロオレフィン系樹脂フィルムは、透湿度が30g/(m・day)以下である限り、公知のものを特に制限なく使用できる。シクロオレフィン系樹脂は、シクロオレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。具体例としては、シクロオレフィンの開環(共)重合体、シクロオレフィンの付加重合体、シクロオレフィンとエチレン、プロピレン等のα−オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、これらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、及びそれらの水素化物等が挙げられる。シクロオレフィンの具体例としては、ノルボルネン系モノマーが挙げられる。
シクロオレフィン系樹脂としては、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオネックス」、「ゼオノア」、JSR(株)製の商品名「アートン」、TICONA社製の商品名「トーパス」、三井化学(株)製の商品名「APEL」等が挙げられる。
前記第1樹脂フィルムの透湿度は、30g/(m・day)以下であり、25g/(m・day)以下であることが好ましく、20g/(m・day)以下であることがより好ましい。また、透湿度の下限値は特に限定されるものではないが、理想的には、水蒸気を全く透過させないこと(すなわち、0g/(m・day))が好ましい。第1樹脂フィルムの透湿度が前記範囲であることにより、偏光子の水分による劣化を抑制することができる。
前記第1樹脂フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、透湿度を低くして加湿信頼性を高め、また破壊強度を高めて貫通クラックをより抑制する観点からは、10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがより好ましい。一方で、薄型化の観点からは、40μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
前記第1樹脂フィルムの線膨張係数は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5.0×10−5〜8.0×10−5/K程度を挙げることができ、5.5×10−5〜7.5×10−5/K程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の線膨張係数を有する第1樹脂フィルムを使用した場合であっても、貫通クラックの発生を抑制することができるものである。線膨張係数については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
また、前記第1樹脂フィルムの破断強度は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5〜30N程度程度を挙げることができ、8〜25N程度であってもよく、8〜23N程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の破断強度を有する第1樹脂フィルムを使用した場合であっても、貫通クラックの発生を抑制することができるものである。破断強度については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
また、前記第1樹脂フィルムを85℃で120時間の加熱処理した際の寸法変化率は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、−0.40〜0%程度を挙げることができ、−0.34〜0%程度であってもよく、−0.33〜−0.01%程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の寸法変化率を有する第1樹脂フィルムを使用した場合であっても貫通クラックの発生を抑制することができるものである。寸法変化率については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
前記偏光子と第1樹脂フィルムとは、加湿信頼性の観点から、通常、活性エネルギー線硬化型接着剤等の接着剤を介して密着している。活性エネルギー線硬化型接着剤は、電子線、紫外線(ラジカル硬化型、カチオン硬化型)等の活性エネルギー線により硬化が進行する接着剤であり、例えば、電子線硬化型、紫外線硬化型の態様で用いることができる。活性エネルギー線硬化型接着剤は、例えば、光ラジカル硬化型接着剤を用いることができる。光ラジカル硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤を、紫外線硬化型として用いる場合には、当該接着剤は、ラジカル重合性化合物及び光重合開始剤を含有する。接着剤の塗工方式は、接着剤の粘度や目的とする厚みによって適宜に選択される。塗工方式の例として、例えば、リバースコーター、グラビアコーター(ダイレクト,リバースやオフセット)、バーリバースコーター、ロールコーター、ダイコーター、バーコーター、ロッドコーター等が挙げられる。その他、塗工には、デイッピング方式等の方式を適宜に使用することができる。
前記第1樹脂フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであっても良い。
(3)第2樹脂フィルム
前記偏光子の第1樹脂フィルムを形成した面の反対側の面には、第2樹脂フィルムを有する。前記第2樹脂フィルムを形成する材料としては、透明性を有し、かつ、透湿度が、30g/(m・day)以下であるフィルムを形成できる材料であればよい。具体的には、例えば、シクロオレフィン系樹脂フィルム等を挙げることができる。
前記シクロオレフィン系樹脂フィルムとしては、第1樹脂フィルムで挙げられたものを挙げることができる。
前記第2樹脂フィルムの透湿度は、30g/(m・day)以下であり、25g/(m・day)以下であることが好ましく、20g/(m・day)以下であることがより好ましい。また、透湿度の下限値は特に限定されるものではないが、理想的には、水蒸気を全く透過させないこと(すなわち、0g/(m・day))が好ましい。第2樹脂フィルムの透湿度が前記範囲であることにより、偏光子の水分による劣化を抑制することができる。
前記第2樹脂フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、透湿度を低くして加湿信頼性を高め、また破壊強度を高めて貫通クラックをより抑制する観点からは、10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがより好ましい。一方で、薄型化の観点からは、40μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
前記第2樹脂フィルムの線膨張係数は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5.0×10−5〜8.0×10−5/K程度を挙げることができ、5.5×10−5〜7.5×10−5/K程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の線膨張係数を有する第2樹脂フィルムを使用した場合であっても、貫通クラックの発生を抑制することができるものである。線膨張係数については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
また、前記第2樹脂フィルムの破断強度は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5〜30N程度程度を挙げることができ、8〜25N程度であってもよく、8〜23N程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の破断強度を有する第2樹脂フィルムを使用した場合であっても、貫通クラックの発生を抑制することができるものである。破断強度については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
また、前記第2樹脂フィルムを85℃で120時間の加熱処理した際の寸法変化率は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、−0.40〜0%程度を挙げることができ、−0.34〜0%程度であってもよく、−0.33〜−0.01%程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の寸法変化率を有する第2樹脂フィルムを使用した場合であっても貫通クラックの発生を抑制することができるものである。寸法変化率については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
前記偏光子と第2樹脂フィルムとは、通常、接着剤を介して密着している。接着剤としては第1樹脂フィルムで挙げたものを挙げることができる。
前記第2樹脂フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであっても良い。
(4)保護板
本発明の偏光フィルムには、前記第1樹脂フィルムの前記偏光子を有さない側に、保護板を有するものである。保護板を設けることにより、ヒートショック試験時における偏光子の収縮量を抑制することができるため、貫通クラックの発生を抑制することができる。
保護板としては、特に限定されるものではなく、本発明の偏光フィルムを熱衝撃環境下に曝した場合にも偏光フィルムの収縮を抑制することができるものであればよい。
前記保護板の線膨張係数が、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、1.0×10−5/K以下であることが好ましく、9.0×10−6/K以下であることがより好ましく、8.0×10−6/K以下であることがさらに好ましい。前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、前記保護板の線膨張係数が前記範囲であると、ヒートショック試験において、保護板が偏光子の収縮量を抑制することができるため、貫通クラックが発生するのをより効果的に抑制することができる。また、線膨張係数の下限値は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10−6/K以上であることが好ましい。
前記保護板の厚みは、特に限定されるものではないが、0.5〜1.0mmであることが好ましく、0.5〜0.8mmであることがより好ましい。保護板の厚みが前記範囲にあることで、寸法収縮しにくいため好ましい。
前記保護板の鉛筆硬度は、8H以上であることが好ましく、10H以上であることがより好ましい。保護板の鉛筆硬度が前記範囲にあることで、寸法収縮しにくいため好ましい。前記鉛筆硬度は、JIS K 5600−5−4の規定に準じた鉛筆硬度である。
前記保護板の比重は、2.0以上であることが好ましく、2.3以上であることがより好ましい。保護板の比重が前記範囲にあることで、寸法収縮しにくいため好ましい。
前記保護板の熱伝導率は、2.0W/(m・K)以下であることが好ましく、1.5W/(m・K)以下であることがより好ましい。保護板の熱伝導率が前記範囲にあることで、ヒートショック試験においても熱が偏光子に伝わりにくく、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、偏光子の収縮量を抑制することができるため好ましい。
前記保護板を形成する材料としては、特に限定されるものではないが、ガラス、アクリル板等を挙げることができる。これらの中でも、ガラスが好ましい。
保護板と前記第1樹脂フィルムとは、接着剤層又は粘着剤層を介して積層することができる。接着剤層としては、本明細書に記載の接着剤層を適宜用いることができる。
前記粘着剤層としては、特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。このような粘着剤層としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系等のポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。これらの中でも、(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性等に優れているため、好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーとしては、特に限定されるものではないが、炭素数4〜24のアルキル基をエステル基の末端に有するアルキル(メタ)アクリレートを含むモノマー成分を重合することにより得られたものを挙げることができる。なお、アルキル(メタ)アクリレートは、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートをいい、本発明の(メタ)とは同様の意味である。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数4〜24のアルキル基を有すものを例示でき、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数4〜9のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが、粘着特性のバランスがとりやすい点で好ましい。これらのアルキル(メタ)アクリレートは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分には、単官能性モノマー成分として、前記アルキル(メタ)アクリレート以外の共重合モノマーを含有することができる。このような共重合モノマーとしては、例えば、環状窒素含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー、環状エーテル基を有するモノマー等が挙げられる。
また、(メタ)アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分には、前記単官能性モノマーの他に、粘着剤の凝集力を調整するために、必要に応じて多官能性モノマーを含有することができる。前記多官能性モノマーは、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を少なくとも2つ有するモノマーであり、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能性モノマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような(メタ)アクリル系ポリマーの製造は、溶液重合、紫外線重合等の放射線重合、塊状重合、乳化重合等の各種ラジカル重合等の公知の製造方法を適宜選択できる。また、得られる(メタ)アクリル系ポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等いずれでもよい。
ラジカル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤等は特に限定されず、本分野において通常用いられる公知のものを適宜選択して使用することができる。また、(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤、連鎖移動剤の使用量、反応条件により制御可能であり、これらの種類に応じて適宜のその使用量が調整される。
本発明で用いる(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は40万〜400万であるのが好ましい。重量平均分子量を40万より大きくすることで、粘着剤層の耐久性を満足させたり、粘着剤層の凝集力が小さくなって糊残りが生じるのを抑えることができる。一方、重量平均分子量が400万よりも大きくなると貼り合せ性が低下する傾向がある。さらに、粘着剤が溶液系において、粘度が高くなりすぎ、塗工が困難になる場合がある。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミネーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値をいう。なお、放射線重合で得られた(メタ)アクリル系ポリマーについては、分子量測定は困難である。
本発明で用いる粘着剤組成物には、架橋剤を含有することができる。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、シリコーン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、シラン系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤、過酸化物等の架橋剤を挙げることができ、これらを1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましく用いられる。
上記架橋剤は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、前記架橋剤を0.01〜10重量部の範囲で含有することが好ましい。
本発明において用いる粘着剤組成物には、接着力を向上させるために、(メタ)アクリル系オリゴマーを含有させることができる。さらに、本発明において用いる粘着剤組成物には、粘着剤層のガラス等の親水性被着体に適用する場合における界面での耐水性を上げるためにシランカップリング剤を含有することができる。
さらに本発明で用いる粘着剤組成物には、その他の公知の添加剤を含有していてもよく、例えば、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのポリエーテル化合物、着色剤、顔料等の粉体、染料、界面活性剤、可塑剤、粘着性付与剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、無機又は有機の充填剤、金属粉、粒子状、箔状物等を使用する用途に応じて適宜添加することができる。また、制御できる範囲内で、還元剤を加えてのレドックス系を採用してもよい。
粘着剤層の形成方法は、公知の方法により行うことができる。
また、保護板と前記第1樹脂フィルムとを積層するための粘着剤層として、日東電工(株)製の「LUCIACS」、三菱樹脂(株)製の「クリアフィット」、デクセリアルズ(株)製の「光学弾性樹脂(SVR)」等の粘着剤層(粘着シート)等の市販品も好適に用いることができる。
本発明の偏光フィルムの85℃、85%R.H.環境下に500時間放置後の偏光度変化率の絶対値は、0.1%未満であることが好ましく、0.05%以下であることがより好ましく、0.03%以下であることがさらに好ましい。本発明の偏光フィルムは、第1樹脂フィルム上に保護板を貼り合せているため、熱衝撃(例えば、−40℃と85℃の温度条件を繰り返すヒートショック試験)の過酷な環境下やにおいても、偏光フィルム全体としての収縮力が極めて小さくなり、さらに、低透湿保護フィルムを用いているため偏光子の水による劣化が抑制され、その結果、過酷な環境下に曝されても、偏光度変化が小さく、光学特性に優れるものである。
2.粘着剤層付き偏光フィルム
本発明の粘着剤層付き偏光フィルムは、前記偏光フィルムの前記第2樹脂フィルム側に粘着剤層を有することを特徴とする。
前記粘着剤層は、第2樹脂フィルムの偏光子を有さない側に積層することができる。具体的には、図2に示すように、本発明の粘着剤層付き偏光フィルム10は、保護板5、第1樹脂フィルム3、偏光子2、第2樹脂フィルム4、粘着剤層6をこの順に有するものである。
本発明の粘着剤層付き偏光フィルムは、前記保護板を有する偏光フィルムの第2樹脂フィルム上に直接粘着剤組成物を塗布し、加熱乾燥等により溶媒等を除去することにより、粘着剤層を形成することができる。また、支持体等に形成した粘着剤層を、前記偏光フィルムの第2樹脂フィルム上に転写して、粘着剤層付き偏光フィルムを形成することもできる。
前記粘着剤組成物としては、本明細書に記載のものを適宜用いることができるが、なかでも、前述の(メタ)アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
粘着剤組成物の塗布方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーター等による押出しコート法等の方法が挙げられる。
前記加熱乾燥温度は、30℃〜200℃程度が好ましく、40℃〜180℃程度がより好ましく、80℃〜150℃程度がさらに好ましい。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤層を得ることができる。乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得る。上記乾燥時間は、5秒〜20分程度が好ましく、30秒〜10分程度がより好ましく、1分〜8分がさらに好ましい。
前記支持体としては、例えば、剥離処理したシート(セパレーター)を用いることができる。剥離処理したシートとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。
セパレーターの構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルム、紙、布、不織布等の多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、及びこれらのラミネート体等の適宜な薄葉体等を挙げることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム等が挙げられる。
前記セパレーターの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。前記セパレーターには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型、及び防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型等の帯電防止処理もすることもできる。特に、前記セパレーターの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理を適宜行うことにより、前記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
なお、上記の粘着剤層付き偏光フィルムの作製にあたって用いた、剥離処理したシートは、そのまま粘着剤層付き偏光フィルムのセパレーターとして用いることができ、工程面における簡略化ができる。
また、前記粘着剤層付き偏光フィルムにおいて、粘着剤層の形成にあたっては、第2樹脂フィルムの表面に、アンカー層を形成したり、コロナ処理、プラズマ処理等の各種易接着処理を施した後に粘着剤層を形成することができる。また、粘着剤層の表面には易接着処理をおこなってもよい。
粘着剤層の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることが好ましい。
本発明の粘着剤層付き偏光フィルムは、偏光子の厚みが10μm以下の片保護偏光フィルムを用いるため、粘着剤層付き偏光フィルム全体としても薄膜化することができる。粘着剤層付き偏光フィルムの厚みとしては、70μm以下とすることができる。
本発明の粘着剤層付き偏光フィルムは、前記粘着剤層を介して、液晶セル等の画像表示セルに貼り付けることができる。特に、本発明の粘着剤層付き偏光フィルムは、液晶表示装置の視認側偏光フィルムとして好適に用いることができる。
3.画像表示装置
本発明の画像表示装置は、前記粘着剤層付き偏光フィルムを有することを特徴とする。
本発明の画像表示装置は、本発明の粘着剤層付き偏光フィルムを含むものであればよく、その他の構成については、従来の画像表示装置と同様のものを挙げることができる。
本発明の画像表示装置は、前記粘着剤層付き偏光フィルムを含むため、高い信頼性を有するものである。
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各例中の部及び%はいずれも重量基準である。
製造例1(偏光フィルム(1)の製造)
吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度:4200、ケン化度:99.2モル%)及びアセトアセチル変性PVA(重合度:1200、アセトアセチル変性度:4.6%、ケン化度:99.0モル%以上、日本合成化学工業(株)製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布及び乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、120℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.0倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴に、偏光板が所定の透過率となるようにヨウ素濃度、浸漬時間を調整しながら浸漬させた。本実施例では、水100重量部に対して、ヨウ素を0.2重量部配合し、ヨウ化カリウムを1.0重量部配合して得られたヨウ素水溶液に60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸を4.5重量部配合し、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
以上により、厚み5μmの偏光子を含む光学フィルム積層体を得た。得られた偏光子のホウ酸含有量は、20重量%であった。
(透明保護フィルムに適用する接着剤の作製)
N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)40重量部とアクリロイルモルホリン(ACMO)60重量部と光開始剤「IRGACURE 819」(BASF社製)3重量部を混合し、紫外線硬化型接着剤を調製した。
上記光学フィルム積層体の偏光子(厚み:5μm)の表面に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚さが0.1μmになるように塗布しながら、視認側透明保護フィルム(第1樹脂フィルム)(厚さ27μmのシクロオレフィン系フィルム(商品名:ZF12−025−1300UHC、日本ゼオン(株)製)、40℃、92%R.H.における透湿度:17g/(m・day)、線膨張係数:6×10−5/K、寸法変化率:−0.33%、破断強度:13N)を貼合せたのち、活性エネルギー線として、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。紫外線照射は、ガリウム封入メタルハライドランプ、照射装置:Fusion UV Systems,Inc社製のLight HAMMER10、バルブ:Vバルブ、ピーク照度:1600mW/cm、積算照射量1000/mJ/cm(波長380〜440nm)を使用し、紫外線の照度は、Solatell社製のSola−Checkシステムを使用して測定した。次いで、非晶性PET基材を剥離して、剥離した面に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚さが0.1μmになるように塗布しながら、事前にコロナ処理した画像表示セル側透明保護フィルム(第2樹脂フィルム)(厚さ13μmのシクロオレフィン系フィルム(商品名:ZF−014−1330、日本ゼオン(株)製)、40℃、92%R.H.における透湿度:12g/(m・day)、線膨張係数:7.1×10−5/K、寸法変化率:−0.01%、破断強度:9N)を貼合せたのち、上記と同様に紫外線を照射し、接着剤を硬化させ、薄型偏光子を用いた両面保護偏光フィルム(1)を作製した。
製造例2(偏光フィルム(2)の製造)
製造例1で得られた光学フィルム積層体の偏光子(厚み:5μm)の表面に、実施例1で製造した紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚さが0.1μmになるように塗布しながら、視認側透明保護フィルム(厚さ27μmのシクロオレフィン系フィルム(商品名:ZD12−099063−C1300UHC、日本ゼオン(株)製)、40℃、92%R.H.における透湿度:24g/(m・day)、線膨張係数:6.3×10−5/K、寸法変化率:−0.28%、破断強度:20N)を貼合せたのち、活性エネルギー線として、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。紫外線照射は、ガリウム封入メタルハライドランプ、照射装置:Fusion UV Systems,Inc社製のLight HAMMER10、バルブ:Vバルブ、ピーク照度:1600mW/cm、積算照射量1000/mJ/cm(波長380〜440nm)を使用し、紫外線の照度は、Solatell社製のSola−Checkシステムを使用して測定した。次いで、非晶性PET基材を剥離して、剥離した面に、実施例1で製造した紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚さが0.1μmになるように塗布しながら、画像表示セル側透明保護フィルム(厚さ13μmのシクロオレフィン系フィルム(商品名:ZF−014−1330、日本ゼオン(株)製)、40℃、92%R.H.における透湿度:12g/(m・day)、線膨張係数:7.1×10−5/K、寸法変化率:−0.01%、破断強度:9N)を貼合せたのち、上記と同様に紫外線を照射し、接着剤を硬化させ、薄型偏光子を用いた両面保護偏光フィルム(2)を作製した。
製造例3(偏光フィルム(3)の製造)
製造例1で得られた光学フィルム積層体の偏光子(厚み:5μm)の表面に、接着剤層の厚さが0.1μmになるようにポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、視認側透明保護フィルム(厚さ40μmのアクリル系フィルム(商品名:HX−40UC−1330、(株)カネカ製)、40℃、92%R.H.における透湿度:70g/(m・day)、線膨張係数:4.3×10−5/K、寸法変化率:−0.5%、破断強度:39N)を貼合せたのち、50℃で5分間の乾燥を行った。次いで、非晶性PET基材を剥離して、剥離した面に、接着剤層の厚さが0.1μmになるようにポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、画像表示セル側透明保護フィルム(厚さ20μmのアクリル系フィルム(商品名:RV−20UB−1330、東洋鋼鈑(株)製)、40℃、92%R.H.における透湿度:170g/(m・day)、線膨張係数:5.6×10−5/K、寸法変化率:−0.35%、破断強度:19N)を貼合せたのち、50℃で5分間の乾燥を行い、薄型偏光子を用いた両面保護偏光フィルム(3)を作製した。
実施例1
製造例1で得られた両面保護偏光フィルム(1)の視認側保護フィルム上に、粘着剤シート(厚さ:150μm、日東電工(株)製の粘着シートである「LUCIACS」(商品名))を貼付して粘着剤層を形成し、当該粘着剤層上に保護板(厚さ500μmのカバーガラス、線膨張係数:8×10−6/K、鉛筆硬度:10H、比重:2.5、熱伝導率:1W/(m・K))を積層し、保護板付き偏光フィルムを形成した。
実施例2
製造例2で得られた両面保護偏光フィルム(2)を用いる以外は、実施例1と同様にして、保護板付き偏光フィルムを形成した。
比較例1〜3
比較例1〜3においては、製造例1〜3で得られた両面保護偏光フィルム(1)〜(3)をそのまま用いた(保護板の積層なし)。
実施例、比較例で使用した保護フィルムの透湿度、保護フィルム及び保護板の線膨張係数、実施例で得られた保護フィルム付き偏光フィルム、比較例で使用した偏光フィルムの寸法変化率、及び貫通クラックの発生については、以下の方法で測定した。
<透明保護フィルムの透湿度>
透湿度の測定は、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準じて測定した。直径6cmに切断したサンプルを約15gの塩化カルシウムを入れた透湿カップ(開口径:直径6cm)にセットし、温度40℃、湿度92%R.H.の恒温機に入れ、24時間放置した前後の塩化カルシウムの重量増加を測定することで透湿度(g/(m・day)を求めた。
<寸法変化率>
実施例及び比較例で用いた両面保護偏光フィルムを100mm×100mm(偏光子の吸収軸方向が100mm)の大きさにカットしたサンプルを調製した。当該サンプルを、50℃、0.5MPaで、15分間のオートクレーブ処理を行って、オートクレーブから取り出し、室温(23℃)の環境下で24時間放置した。その後、85℃のオーブンに120時間投入した。オーブンから取り出し後、サンプルから保護フィルムを剥離し、それぞれの保護フィルムについて、非接触式二次元画像解析装置(商品名:QVA606L1L−C、(株)ミツトヨ製)を用いて、各保護フィルムの長さを測定した。処理前後の測定値から、寸法変化率を下記式に基づき算出した。
寸法変化率(%)={(L−L)/L}×100
:初期の保護フィルムの、偏光子の吸収軸に直交する方向における長さ(100mm)
:加熱環境下放置後の保護フィルムの、偏光子の吸収軸に直交する方向における長さ
<線膨張係数の測定>
線膨張係数の測定は、熱機械分析装置(製品名:TMA7100、(株)日立ハイテクサイエンス製)を用いて行った。具体的には、実施例、比較例で用いた保護フィルムからサンプル(長さ20mm×幅5mm)切り出し、サンプルを引っ張り測定用治具にセットし、引張荷重20mN、昇温速度、10℃/分、−40℃〜85℃を4サイクル(ヒートショック条件)の条件下で測定し、線膨張係数を得た。なお、線膨張係数の測定は、偏光子の吸収軸に直交する方向で測定した。
<破断強度の測定>
実施例及び比較例で使用した保護フィルムを100mm×100mmに切断した後、引張試験機として、オートグラフ(製品名:AG−IS、(株)島津製作所製)を用い、試験サンプルに対し、引張速度300mm/min、チャック間距離100mm、室温(23℃)で引張試験を行い、応力−歪み曲線を求めた。保護フィルムが破断したときの応力を求めて破断強度とした。なお、破断強度の測定は、偏光子の吸収軸に直交する方向で測定した。
<偏光フィルムの偏光度変化(ΔP)の測定>
実施例及び比較例で得られた偏光フィルムを、85℃/85%R.H.の恒温恒湿機に500時間投入した。投入前と投入後の偏光フィルムの偏光度を、積分球付き分光光度計(日本分光(株)製のV7100)を用いて測定し、以下の式により偏光度の変化量ΔPを求めた。
偏光度の変化量ΔP(%)=(投入前の偏光度(%))−(投入後の偏光度(%))
なお、偏光度Pは、2枚の同じ偏光フィルムを両者の透過軸が平行となるように重ね合わせた場合の透過率(平行透過率:Tp)及び、両者の透過軸が直交するように重ね合わせた場合の透過率(直交透過率:Tc)を以下の式に適用することにより求められるものである。
偏光度P(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
各透過率は、グランテラープリズム偏光子を通して得られた完全偏光を100%として、JIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補整したY値で示したものである。
<貫通クラックの確認:ヒートショック試験>
実施例及び比較例で得られた両面保護偏光フィルムを、50mm×150mm(吸収軸方向が50mm)に裁断し、0.5mm厚の無アルカリガラスに貼り合せてサンプルを作製した。当該サンプルを、−40〜85℃のヒートショックを各30分間×100回の環境下に投入した後に、取り出して偏光フィルムに貫通クラック(本数)が発生しているか否かを目視にて確認した。この試験を10回行った。
Figure 2017211433
1 偏光フィルム
2 偏光子
3 第1樹脂フィルム
4 第2樹脂フィルム
5 保護板
6 粘着剤層
10 粘着剤層付き偏光フィルム
また、前記第1樹脂フィルムの破断強度は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5〜30N程度を挙げることができ、8〜25N程度であってもよく、8〜23N程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の破断強度を有する第1樹脂フィルムを使用した場合であっても、貫通クラックの発生を抑制することができるものである。破断強度については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
また、前記第2樹脂フィルムの破断強度は、特に限定されるものではないが、例えば、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5〜30N程度を挙げることができ、8〜25N程度であってもよく、8〜23N程度であってもよい。本発明の偏光フィルムは、透湿度が極めて低く、かつ前記範囲の破断強度を有する第2樹脂フィルムを使用した場合であっても、貫通クラックの発生を抑制することができるものである。破断強度については、実施例に記載の測定方法により測定することができる。
本発明の粘着剤層付き偏光フィルムは、偏光子の厚みが10μm以下の両面保護偏光フィルムを用いるため、粘着剤層付き偏光フィルム全体としても薄膜化することができる。粘着剤層付き偏光フィルムの厚みとしては、70μm以下とすることができる。
<貫通クラックの確認:ヒートショック試験>
実施例及び比較例で得られた両面保護偏光フィルムの画像表示セル側透明保護フィルム側に粘着剤層を設けて、粘着剤層付偏光フィルムを調製した。粘着剤層付偏光フィルムを、50mm×150mm(吸収軸方向が50mm)に裁断し、0.5mm厚の無アルカリガラスに貼り合せてサンプルを作製した。当該サンプルを、−40〜85℃のヒートショックを各30分間×100回の環境下に投入した後に、取り出して偏光フィルムに貫通クラック(本数)が発生しているか否かを目視にて確認した。この試験を10回行った。

Claims (9)

  1. 厚みが10μm以下の偏光子の一方の面に第1樹脂フィルム、他方の面に第2樹脂フィルムを有する偏光フィルムであって、
    前記第1樹脂フィルム及び第2樹脂フィルムの透湿度が、いずれも30g/(m・day)以下であり、
    前記第1樹脂フィルムの前記偏光子を有する側とは反対側の面に保護板を有することを特徴とする偏光フィルム。
  2. 前記保護板の線膨張係数が、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、1.0×10−5/K以下であることを特徴とする請求項1に記載の偏光フィルム。
  3. 前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの線膨張係数は、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5.0×10−5〜8.0×10−5/Kであることを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光フィルム。
  4. 前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの85℃で120時間の加熱処理した際の寸法変化率が、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、−0.40〜0%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光フィルム。
  5. 前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムの破断強度は、前記偏光子の吸収軸に直交する方向において、5〜30Nであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偏光フィルム。
  6. 前記第1樹脂フィルム及び前記第2樹脂フィルムは、同一又は異なるシクロオレフィン系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の偏光フィルム。
  7. 85℃、85%R.H.環境下に500時間放置後の偏光度変化率の絶対値が、0.1%未満であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の偏光フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の偏光フィルムの前記第2樹脂フィルム側に粘着剤層を有することを特徴とする粘着剤層付き偏光フィルム。
  9. 請求項8に記載の粘着剤層付き偏光フィルムを有することを特徴とする画像表示装置。
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